JP2008289853A - 抗血栓共役体を有する医療装置用のコーティング剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】医療装置用のコーティング剤を提供すること。
【解決手段】抗血栓剤と生体吸収性ポリマーの間の共役体が提供される。さらに、植え込み式装置の少なくとも一部への抗血栓剤および生体吸収性ポリマー共役体を含むコーティング剤を塗布し、装置の表面での血栓の形成を防止または軽減する方法が提供される。コーティングの第一層または下層は、ポリマー材料と生体活性剤を溶媒と混合し、それによって、均質溶液を形成することによって調製される。第二もしくは外層は、抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体を含む。このコーティング剤は、薬剤含有内層に塗布されることができる。乾燥後、抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体は、コーティング外層中に残り、作用物質が前記内層から外層に溶出されることができる。さらに、最外層は、血栓症の形成を防止し、コーティング剤の内層内部に含有される生体活性剤の放出速度の調節にも役立つ。
【選択図】図2
【解決手段】抗血栓剤と生体吸収性ポリマーの間の共役体が提供される。さらに、植え込み式装置の少なくとも一部への抗血栓剤および生体吸収性ポリマー共役体を含むコーティング剤を塗布し、装置の表面での血栓の形成を防止または軽減する方法が提供される。コーティングの第一層または下層は、ポリマー材料と生体活性剤を溶媒と混合し、それによって、均質溶液を形成することによって調製される。第二もしくは外層は、抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体を含む。このコーティング剤は、薬剤含有内層に塗布されることができる。乾燥後、抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体は、コーティング外層中に残り、作用物質が前記内層から外層に溶出されることができる。さらに、最外層は、血栓症の形成を防止し、コーティング剤の内層内部に含有される生体活性剤の放出速度の調節にも役立つ。
【選択図】図2
Description
〔技術分野〕
本発明は、用品の1個の表面の少なくとも一部に塗布するためのコーティング材に関する。特に、本発明は、多層コーティングを有する抗血栓および抗再狭窄コーティング組成物であって、第一層もしくは内層がポリマーと1種類以上の生体活性剤とから形成され、第二層もしくは外層が抗血栓性ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体を含む、抗血栓および抗再狭窄コーティング組成物に関する。本発明は、ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体を作り、ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体を含むコーティング材を植え込み可能な医療装置の表面の少なくとも一部に塗布する方法にも関する。
本発明は、用品の1個の表面の少なくとも一部に塗布するためのコーティング材に関する。特に、本発明は、多層コーティングを有する抗血栓および抗再狭窄コーティング組成物であって、第一層もしくは内層がポリマーと1種類以上の生体活性剤とから形成され、第二層もしくは外層が抗血栓性ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体を含む、抗血栓および抗再狭窄コーティング組成物に関する。本発明は、ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体を作り、ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体を含むコーティング材を植え込み可能な医療装置の表面の少なくとも一部に塗布する方法にも関する。
〔発明の背景〕
アテローム性動脈狭化(狭窄)、および、血管形成術またはステント植え込み後の血管の緩徐な狭化(再狭窄)は、2つの多発血管疾患である。狭窄は、通常、脂肪、コレステロールおよび他の物質の経時的な蓄積を原因とする血管の狭化または収縮を指す。重症例では、狭窄は、完全に血管を塞ぐ場合がある。血栓症は、血管内に植え込まれた装置上または装置付近での血餅の形成を指す。血餅は、通常、血液因子、主に血小板およびフィブリン、の凝集によって形成され、細胞成分の捕捉を伴う。血栓症は、狭窄のように、その形成時点で血管の閉塞を引き起こすことが多い。再狭窄と血栓症は、ともに、治療を要する致命的になりかねない二大重篤病態である。
アテローム性動脈狭化(狭窄)、および、血管形成術またはステント植え込み後の血管の緩徐な狭化(再狭窄)は、2つの多発血管疾患である。狭窄は、通常、脂肪、コレステロールおよび他の物質の経時的な蓄積を原因とする血管の狭化または収縮を指す。重症例では、狭窄は、完全に血管を塞ぐ場合がある。血栓症は、血管内に植え込まれた装置上または装置付近での血餅の形成を指す。血餅は、通常、血液因子、主に血小板およびフィブリン、の凝集によって形成され、細胞成分の捕捉を伴う。血栓症は、狭窄のように、その形成時点で血管の閉塞を引き起こすことが多い。再狭窄と血栓症は、ともに、治療を要する致命的になりかねない二大重篤病態である。
狭窄によって収縮された、または、塞がれた動脈を開通させるある手法は、経皮経管冠動脈形成術(PTCA)またはバルーン冠動脈形成術である。この処置では、バルーンカテーテルが、閉塞開通のために、対象血管の収縮部分に挿入され、拡張される。PTCAを受ける患者の約1/3は、処置から約6ヶ月以内に拡張分節の再狭窄、再度の狭化を患う。再狭窄動脈は、別の血管形成術を受けなければならない場合がある。
再狭窄は、血管形成術の代わりに、あるいは、血管形成術とともに、動脈の罹患領域へのステントの挿入からなる一般的処置によって抑制されることができる。ステントは、金属またはプラスチックから作られる管であり、中実の壁かメッシュの壁を有することができる。使用される大半のステントは、金属製であり、自己拡張型またはバルーン拡張型である。ステント挿入処置を受けるか否かの決定は、動脈狭窄のいくつかの特徴に左右される。これらの特徴は、動脈のサイズおよび狭窄の位置を含む。ステントの機能は、血管形成術を使って最近拡張された動脈を強化することであり、あるいは、血管形成術が使用されない場合は、ステントは動脈の弾性反跳の防止に使用される。ステントは、典型的には、カテーテルによって植え込まれる。バルーン拡張型ステントの場合、ステントは、小径を得るまで圧縮され、バルーンカテーテル上をスライドされる。次に、カテーテルは、患者の血管系を通って病巣部位まで、または、最近拡張された領域まで操作される。いったん位置付けられると、ステントは、拡張され、所定の場所に固定される。ステントは、動脈内に永続的に留まり、開存性を保持し、動脈を通過する血流を改善し、症状(通常は、胸痛)を緩和する。
ステントは、インプラント部位での再狭窄の防止に完全には有効でない。再狭窄は、ステントの長さにわたって、および/または、ステント末端を過ぎた所で、起こる可能性がある。医師らは、最近、平滑筋細胞増殖を抑制する薬剤を負荷されたポリマー薄膜でコートされた新型ステントを採用してきた。コーティング剤は、溶媒蒸発技術などの技術上周知の方法を使って、動脈への挿入前にステントに塗布される。溶媒蒸発技術は、ある溶媒中でポリマーと薬剤とを混合することを伴う。その後、ポリマー、薬剤および溶媒を含む溶液は、浸漬または噴霧によってステントの表面に塗布されることができる。次に、ステントは、乾燥プロセスに供され、その間、溶媒が蒸発され、ポリマー材料は、そこに分散された薬剤とともに、ステント上に薄膜層を形成する。
ポリマー材料からの薬剤の放出メカニズムは、ポリマー材料と組み入れられる薬剤の性質に依存する。薬剤は、ポリマーを通って、ポリマー-液体接触面に拡散し、その後、液体内へ拡散する。ポリマー材料の分解によっても、放出が起こる。ポリマー材料の分解は、加水分解または酵素消化プロセスによって起こり、組み入れられた薬剤の周囲組織への放出をもたらすことができる。
コートステントの使用における重要な考慮事項は、コーティング剤からの薬剤の放出速度である。生体プロセスを持続するのに十分な長期間の間、また、血管形成術またはステント植え込み後、ステントから有効治療量の薬剤が放出されるのが望ましい。バースト(急激な)放出、植え込み直後の高放出速度は、望ましくなく、解決しにくい問題である。バースト放出は、典型的には、患者にとって有害ではないが、要求される有効量を数回放出することによって薬剤の限られた供給量を「浪費し」、放出期間の持続を短縮する。バースト放出を減少させようと、数件の技術が開発されている。例えば、Yangらの米国特許第6,258,121 B1号は、放出速度の異なる2種類のポリマーをブレンドし、それらを単層に組み入れることによって放出速度を変化させる方法を開示している。
薬剤溶出ステントの植え込みに伴う別の、可能性のある問題は、ステント植え込み後の各種時点で起こり得る血栓症である。ステント表面上の血栓形成は、致命的であることが多く、血管の血栓症を患う患者に20〜40%の高死亡率を招く。
ステント血栓症形成に対処するある方法は、ヘパリンなどの強力な抗凝固剤の使用による。ヘパリンは、抗凝固能が周知の物質である。溶媒蒸発技術を使ってステント表面にヘパリンを負荷された薄いポリマーコーティングを適用することは、技術上周知である。例えば、Dingらの米国特許第5,837,313号は、ヘパリンコーティング組成物の調製法を説明している。残念ながら、ヘパリンは、その親水性のために、血栓症が起こるインプラント表面に留まらずにポリマーマトリックス外に急速に溶出する。ヘパリン分子の浸出(leaching)と、抗再狭窄剤が含有されるポリマーマトリックスへの水の浸潤は、ポリマーマトリックスからの薬剤の急速溶出、その結果、薬剤の所望の効果の低下を引き起こす可能性がある。薬剤の安定性も、水の存在によって悪影響を受ける場合もある。
血栓症の防止に使用される薬剤などの治療薬もしくは生体活性剤は、コーティング剤に含まれ、それによって、前記装置植え込み後、治療薬は、コーティング剤から周囲の身体組織に溶出される。よって、コーティング剤は、医薬品もしくは治療薬を組織に浸透させなければならない。コーティング剤は、物理的バリア、化学的バリアまたはこれらの組合せとして機能し、下部ベースコートからの医薬品もしくは治療薬の溶出を制御することも望ましい。これは、水または他の液体の治療薬への進入を抑制することによって達成される。液流の調節が行われないと、薬剤は、所望速度よりも速やかに溶出する。例えば、1ヶ月以内に薬剤を放出させるのが望ましい場合に、急速な水和が、数日以内に薬剤を放出させることもある。
DESに利用されるコーティング剤の成分の一部は、再狭窄の軽減に有効であるが、血栓症のリスクを高める可能性がある。薬剤溶出ステントは、典型的に、急性および亜急性血栓症(acute and subacute thrombosis: SAT)、または中期血栓症(ステント植え込み後30日)の増加を伴わない。しかし、長期臨床経過観察は、これらの装置が、極めて長期の血栓症(LST)の発現率増加に関与する可能性があることを示唆している。LSTの増加は、1%未満であると判明しているが、LSTには、通常、高い死亡率が伴う。これを防ぐ一つの方法は、装置へのヘパリンなどの抗凝固剤のコーティングを含むことである。
再狭窄を防止する薬剤を送達することができ、かつこの薬剤が埋め込まれたコーティング剤が血栓症に寄与しないことを確実にもする装置は少ない。明らかな解決法は、薬剤をコーティング剤中で抗凝固剤と化合させることであるが、これは、抗凝固剤の親水性のために失敗する。例えば、溶媒処理によってポリマーコーティングマトリックスに治療薬が埋め込まれる。抗凝固剤もポリマーマトリックスに埋め込まれると、抗凝固剤は、無制御に水を引き付ける。これは、製造中、または、コート済み装置が植え込まれる際に起こる可能性があり、薬剤の安定性または効果に悪影響を与え、かつ/または、所望の溶出プロファイルを妨害する。
それにもかかわらず、植え込み式医療装置用コーティング剤内で抗血栓剤と治療薬とを化合するために、いくつかの手法が提案されている。Whitbourneの米国特許第5,525,348号は、医薬品(ヘパリンを含む)を四級アンモニウム成分または他のイオン型界面活性剤と複合し、抗血栓コーティング組成物として水不溶性ポリマーと結合する方法を開示している。この方法は、本来不均質であり、植え込み部位で望ましくない炎症反応を引き起こす可能性のあるセルロースまたはセルロースの誘導体などの天然由来ポリマーを導入する恐れがある。ヘパリンなどの抗血栓剤と反対電荷を有するキャリアポリマーとの間のこれらのイオン複合体も、コーティングの統合に悪影響を与える可能性があり、別の医薬品が存在すると、これらの医薬品の貯蔵安定性と放出速度に影響を与える可能性がある。
やや異なる手法が、Byunの米国特許第6,702,850号、同第6,245,753号および同第7,129,224号に開示されており、この場合、ヘパリンなどの抗血栓剤は、コーティング調合物中で使用する前に、ポリアリール酸などの非吸収性ポリマーに共有結合によって共役化される。これらの共役体の全体的疎水性は、さらに、長炭化水素鎖を有するアミンのオクタデシルアミンなどの疎水性物質の添加によって調整される。この手法は、ヘパリンが生体内で代謝された後、既知のポリアクリル酸毒性など、いくつかの、可能な短所を有する。疎水性アミンの添加により、組織適合性および各段階の置換反応の再現の懸念も生じる。さらに、コーティング剤の残りの成分は、生分解性でない。
別の抗血栓コーティング法が、Holmerの米国特許第6,559,132号、Scholanderの同第6,461,665号およびEketropの同第6,767,405号に開示されており、この場合、キトサンなどのキャリア分子が、医療装置の活性化金属表面に共役化される。その後、ヘパリンは、共有結合によって中間分子に共役化される。このプロセスは、所望の抗血栓層が得られるまで数回繰返されることができる。別法として、このコーティング剤は、バッチプロセス方式で行うことができる。しかし、この手法は、医薬品を含有するポリマーコーティング剤でコートされた医療装置に容易には適用できない。シロリマスなどのこれらの成果の得られる抗再狭窄剤の一部は、これらの共役プロセス、特に水性プロセスが関与するこれらのプロセス中に損傷を受ける可能性がある。
StuckeらのPCT特許出願WO2005/097223A1は、光活性架橋剤と共役化されたヘパリンの混合物が、同一コーティング溶液中にポリ(ブチルメタクリレート)およびポリ(ビニルピロリドン)などの他の耐久性ポリマーで溶解または分散され、溶液中で、または、コーティング剤が塗布された後にUV光で架橋される方法を開示している。この手法に可能な短所は、組み入れられた薬剤が架橋中に高エネルギーUV光によって悪影響を受ける可能性があり、あるいは、さらに悪いことに、薬剤が、UVエネルギーによって活性化されることもできる官能基を有すると、マトリックスポリマーに架橋される可能性がある点である。
すべてHsu、Li-Chienらによる米国特許出願2005/0191333A1、米国特許出願2006/0204533A1およびWO2006/099514A2に開示されているとおりの別の一般的手法はヘパリンと対イオン(ステアリルコニウムヘパリン)との低分子量複合体、または、デキストラン、ペクチンなどの高分子量高分子電解質を使用し、抗血栓物質複合体を形成する。これらの抗血栓複合体は、さらに薬剤を含むこともできるポリマーマトリックス中にさらに分散される。かかる手法は、薬剤と親水性ヘパリン種の不均質マトリックスを生じ、親水種が植え込み前後に水を引き付け、薬剤の安定性と放出速度に悪影響を与える。さらに、ヘパリンおよび類似物質の所望の抗血栓機能は、好ましくは、コート医療装置の表面から流出されるのではなく、表面上に配置されることが必要である。
よって、医療装置の少なくとも一表面に塗布するには、上記のとおりの厳しい要件を満たすことができるコーティング材、コーティング材中に含浸された高感受性医薬品または治療薬と適合するプロセスによって調製されることができるコーティング材が依然求められる。これは、薬剤溶出ステントの外面に塗布すると、再狭窄を治療し、血栓症を防止するコーティング剤に対する要求を達成するのに役立つ。
〔発明の概要〕
ヘパリンと非結合カルボキシル末端基を有する生体吸収性ポリマーとの間の共役体が提供される。さらに、ヘパリン生体吸収性ポリマー共役体を含むコーティング剤を植え込み式装置の少なくとも一部に塗布し、装置の表面での血栓の形成を防止または軽減する方法が提供される。コーティングの最外層は、血栓の形成を防止し、また、コーティングの内層内部に含有される薬剤の放出速度を調節するためにも働く本発明の共役体を含む。
ヘパリンと非結合カルボキシル末端基を有する生体吸収性ポリマーとの間の共役体が提供される。さらに、ヘパリン生体吸収性ポリマー共役体を含むコーティング剤を植え込み式装置の少なくとも一部に塗布し、装置の表面での血栓の形成を防止または軽減する方法が提供される。コーティングの最外層は、血栓の形成を防止し、また、コーティングの内層内部に含有される薬剤の放出速度を調節するためにも働く本発明の共役体を含む。
前記コーティングの第一層または下層は、ポリマー材料および生体活性剤を溶媒と混合し、これにより、均質溶液を形成することによって調製される。ポリマー材は、広範囲の合成材料から選択されることができるが、典型的な一実施形態では、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)(PLGA)が使用される。生体活性剤は、所望の治療結果に応じて選択される。例えば、パクリタキセルなどの抗増殖剤、ラパマイシンなどの免疫抑制剤、および/または、デキサメサゾンなどの抗炎症剤が、内層に含まれることができる。前記溶液は、いったん調製されると、浸漬または噴霧プロセスによって対象装置に塗布されることができる。乾燥中、溶媒は蒸発し、生体活性剤を負荷されたポリマー材薄層が、ステントにコートされる。注目すべきは、本発明が層につき1つのみの内層または生体活性剤に限定されるのではない点である。1種類以上の異なる生体活性剤を各層に添加し、かつ/または、生体活性剤を負荷された1層以上の内層を有することは、本発明の範囲内である。
前記の第二もしくは外層は、抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体を含む。このコーティング剤は、例えば浸漬コーティングまたは噴霧コーティング法を使って、薬剤含有内層に塗布されることができる。本発明の典型的な一実施形態では、抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体を含む外層は、酢酸エチル(EA)およびイソプロパノール(IPA)を含む混合溶媒系に溶解されることができる。次に、溶液は、上記のとおりに作用物質含有層をすでにコートされた装置の表面に噴霧される。乾燥後、抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体は、コーティング外層中に残り、作用物質が前記内層から外層に溶出されることができる。
コート済み装置は、装置の特性に応じた適切な処置を使って身体の罹患領域、例えば冠動脈のような血管に挿入される。装置は、いったん適所に配置されると、血管の開存を保持する。前記生体活性剤が、第一層から放出され、これにより、平滑筋細胞増殖の抑制などの所望の治療結果を提供する。最外層中の抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体は、部分的に水和され、装置上および周囲での血液凝固を防ぎ、よって、血栓症および装置による亜急性血栓症を抑制する。さらに、最外層中の抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体は、さらに、薬剤含有内層からの生体活性剤のバースト放出を軽減または防止し、それによって、比較的長期間に亘って放出を起こす。
本発明の特徴および長所は、以下の詳細な説明から、当業者に明らかになる。
〔発明の詳細な説明〕
ポリマー組成物の1層以上が医療装置に塗布され、装置へのコーティングが提供される。ポリマー組成物は、異なる機能を発揮する。例えば、1層は、追加層を層に付着させるベースコートを含むことができる。追加層は、そのポリマーマトリックス内部に生体活性剤を保持することができる。別法として、単一コートが塗布されることができ、その場合、ポリマー組成物は、コートが、コーティング剤を前記装置に付着させ、血栓防止剤を収容するなど、複数の機能を発揮するというものである。他の機能は、再狭窄防止剤を収容することを含む。しかし、しばしば、各作用物質の化学的要件が、コーティング剤が保持できる作用物質数を制限する。例えば、抗血栓剤は、親水性の傾向があるが、抗増殖剤は、比較的疎水性の傾向がある。従って、ポリマーコーティングのマトリックス内部に疎水剤を捕捉し、水への曝露を制限し、マトリックスからの疎水剤の溶出を制御するのが望ましい。本発明は、ヘパリンと非結合カルボキシル末端基を有する生体吸収性ポリマーの間の共役体を提供することによって、性質の異なる2剤を近接させて維持する。共役体は、医療装置にコートされると、確実に、前記ポリマーマトリックス内部に含有可能な疎水剤から抗血栓剤が実質的に離す。
ポリマー組成物の1層以上が医療装置に塗布され、装置へのコーティングが提供される。ポリマー組成物は、異なる機能を発揮する。例えば、1層は、追加層を層に付着させるベースコートを含むことができる。追加層は、そのポリマーマトリックス内部に生体活性剤を保持することができる。別法として、単一コートが塗布されることができ、その場合、ポリマー組成物は、コートが、コーティング剤を前記装置に付着させ、血栓防止剤を収容するなど、複数の機能を発揮するというものである。他の機能は、再狭窄防止剤を収容することを含む。しかし、しばしば、各作用物質の化学的要件が、コーティング剤が保持できる作用物質数を制限する。例えば、抗血栓剤は、親水性の傾向があるが、抗増殖剤は、比較的疎水性の傾向がある。従って、ポリマーコーティングのマトリックス内部に疎水剤を捕捉し、水への曝露を制限し、マトリックスからの疎水剤の溶出を制御するのが望ましい。本発明は、ヘパリンと非結合カルボキシル末端基を有する生体吸収性ポリマーの間の共役体を提供することによって、性質の異なる2剤を近接させて維持する。共役体は、医療装置にコートされると、確実に、前記ポリマーマトリックス内部に含有可能な疎水剤から抗血栓剤が実質的に離す。
本発明を理解し易くするために、以下の定義が提供されるが、定義は、決して本発明の説明を制約すると見なされてはならない。
本明細書で使用される場合、「ステント」は、一般に、導管内に挿入され、管腔を開存させ、狭窄または外部圧迫による閉鎖を防止する、いずれかの生体適合性材料から構成される管状構造を意味する。
本明細書で使用される場合、「生体活性剤」は、生体にとって治療的価値を有する薬剤または他の物質を意味し、抗血栓剤、抗癌剤、抗凝固剤、抗血小板薬、血栓溶解剤、抗増殖剤、抗炎症剤、再狭窄抑制剤、平滑筋細胞抑制剤、抗生物質など、および/または、それらの混合物、および/または、生体に対して治療的価値を提供する機能を発揮する別の物質を支援できるいずれかの物質を含むが、それらに制約されない。
典型的な抗癌剤は、アシビシン、アクラルビシン、アコダゾール、アクロニシン、アドゼレシン、アラノシン、アルデスロイキン(aldesleukin)、アロプリノールナトリウム、アルトレタミン、アミノグルテチミド、アモナフィド、アムプリゲン(ampligen)、アムサクリン、アンドロゲン、アングイジン(anguidine)、アフィジコリングリシナート、アサレイ(asaley)、アスパラギナーゼ、5-アザシチジン、アザチオプリン、カルメットグラン桿菌(BCG)、Baker's Antifol(ベイカーズアンチフォル)(可溶性)、ベータ-2'-デオキシチオグアノシン、ビサントレンhcl、硫酸ブレオマイシン、ブスルファン、ブチオニンスルホキシミン、セラセミド(ceracemide)、カルベチマー(carbetimer)、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、クロロキノキサリン-スルフォナミド、クロロゾトシン、クロモマイシンA3、シスプラチン、クラドリビン、コルチコステロイド、コリネバクテリウムパヴム(Corynebacterium parvum)、CPT-11、クリスナトール、シクロシチジン、シクロフォスファミド、シタラビン、シテムベナ、ダビスマレアート、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシンHCl、デアザウリジン、デクスラゾキサン、ジアンヒドロガラクチトール、ジアジコン、ジブロモダルシトール(dibromodulcitol)、ジデムニンB(didemnin B)、ジエチルジチオカルバメート、ジグリコアルデヒド、ジヒドロ-5-アザシチジン、ドキソルビシン、エキノマイシン、エダトレキセート、エデルホシン、エフロミチン(eflomithine)、エリオット(Elliott)溶液、エルサミトルシン、エピルビシン、エソルビシン、リン酸エストラムスチン、エストロゲン、エタニダゾール、エチオホス、エトポシド、ファドラゾール、ファザラビン、フェンレチニド、フィルグラスチム、フィナステリド、酢酸フラボン、フロクスリジン、リン酸フルダラビン、5-フルオロウラシル、フルオゾール(Fluosol(登録商標))、フルタミド、硝酸ガリウム、ゲムシタビン、酢酸ゴセレリン、ヘプスルファム、ヘキサメチレンビスアセトアミド、ホモハリントニン、硫酸ヒドラジン、4-ヒドロキシアンドロステンジオン、ヒドロジウレア(hydrozyurea)、イダルビシンHCl、イフォスファミド、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンガンマ、インターロイキン-1アルファおよびベータ、インターロイキン-3、インターロイキン-4、インターロイキン-6、4-イポメアノール、イプロプラチン(iproplatin)、イソトレチノイン、ロイコボリンカルシウム、酢酸ロイプロリド、レバミソール、リポソーマルダウノルビシン、リポソーム封入ドキソルビシン、ロマスチン、ロニダミン、マイタンシン、塩酸メクロレタミン、メルファラン、メノガリル、メルバロン、6-メルカプトプリン、メスナ(mesna)、カルメットグラン桿菌メタノール抽出残渣、メソトレキセート、N-メチルホルムアミド、ミフェプリストン、ミトグアゾン、マイトマイシン-C、ミトタン、塩酸ミトキサントロン、単球/マクロファージコロニー刺激因子、ナビロン、ナフォキシジン、ネオカルジノスタチン、酢酸オクトレオチド、オルマプラチン(ormaplatin)、オキサリプラチン、パクリタキセル、パラ(pala)、ペントスタチン、ピペラジンジオン、ピポブロマン、ピラルビシン、ピリトレキシム、塩酸ピロキサントロン(piroxantrone hydrochloride)、PIXY-321、プリカマイシン、ポルフィマーナトリウム(porfimer sodium)、プレドニムスチン、プロカルバジン、プロゲスチン、ピラゾフリン、ラゾキサン、サルグラモスチム、セムスチン、スピロゲルマニウム、スピロムスチン(spiromustin)、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、スロフェヌル、スラミンナトリウム、タモキシフェン、タキソテール、テガフール、テニポシド、テレフタルアミジン、テロキシロン(teroxirone)、チオグアニン、チオテパ、チミジン注射剤、チアゾフリン、トポテカン、トレミフェン(tremifene)、トレチノイン、塩酸トリフルオペラジン、トリフルリジン、トリメトレキセート、腫瘍壊死因子、ウラシルマスタード、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ビンゾリジン、ヨシ 864 (Yoshi 864)、ゾルビシン、およびこれらの混合物を含む。
典型的な抗炎症剤は、アスピリン、ジクロフェナク、インドメタシン、スリンダク、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、ナプロキセン、ピロキシカム、テノキシカム、トルメチン、ケトロラック、オキサプロシン(oxaprosin)、メフェナム酸、フェノプロフェン、ナムブメトン(レラフェン)、アセトアミノフェン(Tylenol(登録商標))、および、これらの混合物などの伝統的な非ステロイド抗炎症剤(NSAIDS);ニメスリド、NS-398、フロスリド、L-745337、セレコキシブ、ロフェコキシブ、SC-57666、DuP-697、パレコキシブナトリウム、JTE-522、バルデコキシブ、SC-58125、エトリコキシブ、RS-57067、L-748780、L-761066、APHS、エトドラック、メロキシカム、S-2474、および、これらの混合物などのCOX-2阻害剤;ハイドロコーチゾン、コーチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドノゾロン、メプレドニゾン、トリアムシノロン、パラメタゾン、フルプレドニゾロン、ベタメタゾン、デキサメタゾン、フルドロコーチゾン、デスオキシコルチコステロン、および、これらの混合物などのグルココルチコイド;および、これらの混合物を含む。
本明細書で使用される場合、「ポリマー」は、反復モノマー単位またはコモノマー単位から成る高分子を意味する。
本明細書で使用される場合、「高分子」は、合成高分子、タンパク質、生体ポリマー、および、分子量が典型的には1000以上の他の分子を意味する。
本明細書で使用される場合、「有効量」は、無毒であるが、いずれかの治療に伴う妥当な利益/リスク比で所望の局所または全身作用と性能を提供するのに十分な薬理活性剤の量を意味する。
本発明の典型的な実施形態では、コーティングの第一もしくは内層は、ラパマイシンなど、平滑筋細胞の増殖および遊走を防止する生体活性剤を負荷されたポリマー膜を含む。活性剤がポリマーのマトリックス内に配置されるある方法は、溶媒または溶媒混合物の使用を含み、この場合、活性剤およびポリマーが溶媒または溶媒混合物中に溶解される。混合物が乾燥すると、溶媒は除去され、ポリマーのマトリック内に捕捉された活性剤を残す。内層/第一ポリマー層の製造に使用されることができる典型的なポリマーは、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、PLLA-ポリ-グリコール酸(PGA)コポリマー(PLGA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ-(ヒドロキシブチレート-コ-ヒドロキシバレレート)コポリマー(PHBV)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、Teflon(登録商標))、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)(ポリ-HEMA)、ポリ(エーテルウレタン尿素)、シリコーン、アクリル系、エポキシド、ポリエステル、ウレタン、ポリフォスファゼンポリマー、フルオロポリマー、ポリアミド、ポリオレフィン、および、これらの混合物を含む。前記内膜/第一ポリマー膜の製造に使用されることができる典型的な生体吸収性ポリマーは、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ-D,L-乳酸(DL-PLA)、ポリ-L-乳酸(L-PLA)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリジオキサノン、ポリオルトエステル、ポリアンヒドリド、ポリ(グリコール酸)、ポリフォスフォエステル、ポリ(アミノ酸)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(イミノカーボネート)、シュウ酸ポリアルキレン、ポリフォスファゼン、および、脂肪族ポリカーボネートを含む。
前記第二または最外層は、強力な抗凝固性を有する抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体を含むことができる。抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体の第二層は、第一または内層に分散された生体活性剤のバースト放出を防止する作用をさらに有し、生体活性剤の放出期間を比較的長めにすることができる。第一層は、1種類以上の生体活性剤を含有することができる。
本発明の例示の目的で、前記コーティング剤は、ステントおよび/またはステント-グラフトなどの医療装置に塗布される。有機的流体と接触する任意の基板、医療装置またはその一部なども本発明でコートできることも分かる。例えば、大静脈フィルターおよび吻合装置などの他の装置が、コーティング剤中に作用物質を有するコーティング剤とともに使用されることができ、あるいは、装置自体が、ポリマー材料中に含有される薬剤を有するそのポリマー材料で加工されることができる。本明細書で説明されるステントまたは他の医療装置は、いずれも、局所または限局薬剤送達に用いられることができる。バルーン拡張式ステントは、多数の血管または導管に用いられることができ、冠動脈での使用に特に適している。他方、自己拡張ステントは、圧縮復元(crush recovery)が重要因子である血管、例えば頸動脈での使用に特に適している。
一般に、ステンレススチール、コバルトクロム合金から製造されるステントなどの金属ステント、プラスチックまたは他の適当な材料が使用されることができるが、前記コーティング剤は、ポリマーステントにも塗布されることができる。ある実施形態では、ステントは、L605コバルトクロム合金である。第一および第二コーティングは、ステント全表面の少なくとも一部を覆うことが望ましいが、必須ではない。第一層の塗布は、溶媒蒸発プロセスまたはいくつかの他の既知法によって達成される。溶媒蒸発プロセスは、前記ポリマー材料および生体活性剤をテトラヒドロフラン(THF)などの溶媒と化合させることを伴い、次に、これは、攪拌により混合され、混合物を形成する。前記第一層の実例となるポリマー材料は、ポリウレタンを含み、実例となる生体活性剤は、ラパマイシンを含む。その後、混合物は、(1) ステントへの溶液の噴霧または(2)溶液へのステントの浸漬によって、ステント表面に塗布される。混合物が塗布された後、ステントは、乾燥プロセスに供され、その間、溶媒は蒸発し、ポリマー材料および生体活性剤は、ステント上に薄膜を形成する。別法として、第一層には、複数の生体活性剤が添加されることができる。
ステントコーティングの第二層または最外層は、抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体を含む。抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体は、有機溶媒または極性の異なる有機溶媒混合物に可溶性であることができる。ヘパリンは、未分画ヘパリン、分画ヘパリン、低分子量ヘパリン、脱硫酸化ヘパリン、および、各種哺乳類由来ヘパリンを含むことができる。典型的な抗血栓剤は、アセノクマロール、クロリンジオン、ジクマロール、ジフェナジオン、エチルビスクマセタート、フェンプロクモン、フェニンンジオン、チオクロマロール、ワルファリンンなどのビタミンK拮抗剤;抗トロンビンIII、ベミパリン(Bemiparin)、ダルテパリン、ダナパロイド、エノキサパリン、ヘパリン、ナドロパリン(Nadroparin)、パルナパリン、レビパリン、スロデキサイド(Sulodexide)、チンザパリン(Tinzaparin)などのヘパリン群抗血小板凝集阻害剤;アブシキシマブ、アセチルサリチル酸(アスピリン)、アロキシプリン(Aloxiprin)、ベラプロスト、ジタゾール、カルバサラートカルシウム(Carbasalate calcium)、クロリクロメン、クロピドグレル、ジピリダモール、エプチフィバチド、インドブフェン、イロプロスト、ピコタミド、プラスグレル、プロスタサイクリン、チクロピジン、チロフィバン、トレプロスチニル、トリフルサル(Trifulsal)などの他の血小板凝集阻害剤;アルテプラーゼ、アンクロド、アニストレプラーゼ、ブリナーゼ(Brinase)、ドロトレコギンアルファ(Drotrecogin alfa)、フィブリノリジン、プロテインC、レテプラーゼ(Reteplase)、サルプラーゼ(Saruplase)、ストレプトキナーゼ、テネクテプラーゼ(Tenecteplase)、ウロキナーゼなどの酵素抗凝固剤;アルガトロバン、ビバリルジン(Bivalirudin)、ダビガトラン(Dabigatran)、デシルジン(Desirudin)、ヒルジン、レピルジン(Lepirudin)、メラガトラン、キシメラガトランなどの直接トロンビン阻害剤;ダビガトラン(Dabigatran)、デフィブロチド(Defibrotide)、デルマタン硫酸、フォンダパリヌックス、リバロキサバンなどの他の抗血栓剤を含むことができる。
典型的な実施形態では、抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体は、次のとおりに調製される。即ち、最初に、d,l-ラクチドの環式二量体が、約140℃の昇温で、触媒オクタン酸第一錫(Sn(Oct)2)、および、開環開始剤としての所定量の水の存在下で重合される。開環重合は、ポリエステルホモポリマーを含有する最終生成物を生じる。各ポリマーの分子量は、環式二量体と開始剤の間の比率で決定される。環式二量体対開始剤間比が高いほど、ポリマーの分子量は増加する。開環重合で使用される開始剤は、重合ポリエステルの末端基を決定する。エタノールなどの一官能基開始剤は、末端に1個のヒドロキシル基のみを有する最終ポリマーとなる。エチレングリコールなどの二官能基開始剤は、両末端にヒドロキシル基を有するポリマーとなる。
本発明の一実施形態では、水などの開始剤は、最終ポリマーの一端にカルボキシル基を生成し、これは、その後のヘパリン分子との共役反応で容易にさらに用いられることができる。第一段階で合成されたカルボキシル末端基を有する生体吸収性ポリマーは、ヘパリン分子のアミノ基との結合反応の前に、塩酸N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DDC)およびN,N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)の使用によって活性化されることができる。いずれのヘパリン分子、組換えヘパリン、ヘパリン誘導体またはヘパリン類似体(1,000〜1,000,000ダルトンの好ましい分子量を有する)も、カップリング反応に使用され、最終の抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体を製造できるが、脱硫酸化ヘパリンを使用し、反応のカップリング効率を高めるのが好ましい。
いったん抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体が調製されると、抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体を含む第二層は、溶媒蒸発法または他の適当な方法を使って、第一層に直接塗布されることができる。植え込み可能な医療装置表面から溶媒が蒸発した後、抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体を含む薄膜が装置最外面に形成される。
以下の実施例は、本発明の原理に従った共役体の生成を説明するものである。
〔実施例1〕
カルボキシル末端基を有する生体吸収性ポリマーの調製
所定量のd,l-ラクチド(Purac USAから入手)が、電磁攪拌バー付き乾燥丸底ガラス反応器に移される。所定量の水およびオクタン酸第一錫含有トルエン溶液がガラス反応器に移される。次に、ガラス反応器は、栓で密封され、アルゴンガス注入および真空サイクルを3回実施され、反応器内部の空気と酸素が除去される。その後、密封反応器は、真空下で140℃まで徐々に加熱され、電磁攪拌バーで攪拌され続ける。反応完了時、ポリマーは、塩化メチレンに溶解され、エタノール中に沈殿され、真空下、低温で乾燥される。図1にプロセスが図示される。
カルボキシル末端基を有する生体吸収性ポリマーの調製
所定量のd,l-ラクチド(Purac USAから入手)が、電磁攪拌バー付き乾燥丸底ガラス反応器に移される。所定量の水およびオクタン酸第一錫含有トルエン溶液がガラス反応器に移される。次に、ガラス反応器は、栓で密封され、アルゴンガス注入および真空サイクルを3回実施され、反応器内部の空気と酸素が除去される。その後、密封反応器は、真空下で140℃まで徐々に加熱され、電磁攪拌バーで攪拌され続ける。反応完了時、ポリマーは、塩化メチレンに溶解され、エタノール中に沈殿され、真空下、低温で乾燥される。図1にプロセスが図示される。
〔実施例2〕
抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体の調製
実施例1で製造された生体吸収性ポリマーが、ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解された後、N-ヒドロキシルスクシンイミド(NHS)およびジシクロへキシルカルボジイミド(DCC)が溶解された。PLA、NHSおよびDCCのモル比は、1:1.6:1.6である。生じた溶液は、真空下、室温で5時間維持される。副産物、ジシクロヘキシルウレア(DCU)、および、未反応DCCおよびNHSは、濾過および水による抽出によって除去される。次に、活性化生体吸収性ポリマーは、DMFに溶解され、室温でヘパリンと4時間反応される。その後、最終ヘパリンPLGA共役体が、沈殿され、凍結乾燥される。本プロセスは、図2に図示される。
抗血栓ヘパリン-生体吸収性ポリマー共役体の調製
実施例1で製造された生体吸収性ポリマーが、ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解された後、N-ヒドロキシルスクシンイミド(NHS)およびジシクロへキシルカルボジイミド(DCC)が溶解された。PLA、NHSおよびDCCのモル比は、1:1.6:1.6である。生じた溶液は、真空下、室温で5時間維持される。副産物、ジシクロヘキシルウレア(DCU)、および、未反応DCCおよびNHSは、濾過および水による抽出によって除去される。次に、活性化生体吸収性ポリマーは、DMFに溶解され、室温でヘパリンと4時間反応される。その後、最終ヘパリンPLGA共役体が、沈殿され、凍結乾燥される。本プロセスは、図2に図示される。
〔実施例3〕
ヘパリン吸収性ポリマー共役体を含む最外層による薬剤溶出ステントのコーティング
本発明に従ったコート医療装置50は、図3に図示される。コバルトクロムステントの表面10は、薬剤含有ポリマー溶液20を噴霧コートされる。この溶液は、例えば、PLGAおよびラパマイシンを含有する酢酸エチル(EA)を含むことができる。PLGAとラパマイシンの重量比は、2:1である。薬剤含有層20が乾燥された後、ヘパリン吸収性ポリマー共役体を含有するコーティング溶液30は、第一薬剤含有層20に噴霧コートされる。コーティング溶液30が乾燥された後、実質的に最外層に配置されたヘパリン40保有薄膜を生じる。
ヘパリン吸収性ポリマー共役体を含む最外層による薬剤溶出ステントのコーティング
本発明に従ったコート医療装置50は、図3に図示される。コバルトクロムステントの表面10は、薬剤含有ポリマー溶液20を噴霧コートされる。この溶液は、例えば、PLGAおよびラパマイシンを含有する酢酸エチル(EA)を含むことができる。PLGAとラパマイシンの重量比は、2:1である。薬剤含有層20が乾燥された後、ヘパリン吸収性ポリマー共役体を含有するコーティング溶液30は、第一薬剤含有層20に噴霧コートされる。コーティング溶液30が乾燥された後、実質的に最外層に配置されたヘパリン40保有薄膜を生じる。
本発明は、特定の好ましい実施形態に関して上記されたが、本発明の精神または本質的な属性を逸脱することなく、これらのデザインに多数の修正および変形が加えられることができる点が当業者に明らかになる。従って、本発明の範囲を示すに当って、前記明細書よりもむしろ添付の特許請求の範囲を参照することが必要である。提供される説明は、例示目的であり、本発明を制約することを意図されておらず、決して範囲、使用分野を制限し、明白な排他用語を含むことを意図するものではない。
〔実施の態様〕
(1) 共役材料(conjugate material)において、
抗血栓剤および疎水性生体吸収性ポリマーを含む、
共役材料。
(2) 実施態様1に記載の共役材料において、
前記抗血栓剤が、ヘパリンである、
共役材料。
(3) 実施態様2に記載の共役材料において、
前記ヘパリンが、低分子量ヘパリンである、
共役材料。
(4) 実施態様2に記載の共役材料において、
前記ヘパリンが、脱硫酸化ヘパリンである、
共役材料。
(5) 実施態様1に記載の共役材料において、
生体吸収性ポリマーが、コポリマーを含む、
共役材料。
(6) 実施態様5に記載の共役材料において、
前記コポリマーが、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、ポリ(ヒドロキシブチレート-コ-ヒドロキシバレレート)、ポリ(グリコール酸-コ-トリメチレンカーボネート)、ポリフォスフォエステルウレタン、および、ポリ(エーテル-コ-エステル)から成る群から選択される、
共役材料。
(7) 実施態様1に記載の共役材料において、
前記ポリマーが、ホモポリマーである、
共役材料。
(8) 実施態様7に記載の共役材料において、
前記ホモポリマーが、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ-D,L-乳酸(DL-PLA)、ポリ-L-乳酸(L-PLA)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ヒドロキシバレレート)、ポリジオキサノン、ポリオルトエステル、ポリアンヒドリド、ポリ(グリコール酸)、ポリフォスフォエステル、ポリ(アミノ酸)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(イミノカーボネート)、シュウ酸ポリアルキレン、ポリフォスファゼン、および、脂肪族ポリカーボネートから成る群から選択される、
共役材料。
(9) 実施態様1に記載の共役材料において、
前記生体吸収性ポリマーが、ポリエステルコポリマーを含み、
前記抗血栓剤が、ヘパリン分子を含み、
前記共役体(conjugate)が、以下の構造を有し、
式中、nおよびmが、独立に、1〜1000の整数である、
共役材料。
(10) 実施態様1に記載の共役材料において、
前記生体吸収性ポリマーが、ポリ(ラクチド)を含み、
前記抗血栓剤が、ヘパリン分子を含み、
前記共役体が、以下の構造を有し、
式中、nが、1〜1000の整数である、
共役材料。
(1) 共役材料(conjugate material)において、
抗血栓剤および疎水性生体吸収性ポリマーを含む、
共役材料。
(2) 実施態様1に記載の共役材料において、
前記抗血栓剤が、ヘパリンである、
共役材料。
(3) 実施態様2に記載の共役材料において、
前記ヘパリンが、低分子量ヘパリンである、
共役材料。
(4) 実施態様2に記載の共役材料において、
前記ヘパリンが、脱硫酸化ヘパリンである、
共役材料。
(5) 実施態様1に記載の共役材料において、
生体吸収性ポリマーが、コポリマーを含む、
共役材料。
(6) 実施態様5に記載の共役材料において、
前記コポリマーが、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、ポリ(ヒドロキシブチレート-コ-ヒドロキシバレレート)、ポリ(グリコール酸-コ-トリメチレンカーボネート)、ポリフォスフォエステルウレタン、および、ポリ(エーテル-コ-エステル)から成る群から選択される、
共役材料。
(7) 実施態様1に記載の共役材料において、
前記ポリマーが、ホモポリマーである、
共役材料。
(8) 実施態様7に記載の共役材料において、
前記ホモポリマーが、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ-D,L-乳酸(DL-PLA)、ポリ-L-乳酸(L-PLA)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ヒドロキシバレレート)、ポリジオキサノン、ポリオルトエステル、ポリアンヒドリド、ポリ(グリコール酸)、ポリフォスフォエステル、ポリ(アミノ酸)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(イミノカーボネート)、シュウ酸ポリアルキレン、ポリフォスファゼン、および、脂肪族ポリカーボネートから成る群から選択される、
共役材料。
(9) 実施態様1に記載の共役材料において、
前記生体吸収性ポリマーが、ポリエステルコポリマーを含み、
前記抗血栓剤が、ヘパリン分子を含み、
前記共役体(conjugate)が、以下の構造を有し、
共役材料。
(10) 実施態様1に記載の共役材料において、
前記生体吸収性ポリマーが、ポリ(ラクチド)を含み、
前記抗血栓剤が、ヘパリン分子を含み、
前記共役体が、以下の構造を有し、
共役材料。
(11) 実施態様1に記載の共役材料において、
前記生体吸収性ポリマーが、l,l-ポリラクチドグリコリド、グリコリドおよびカプロラクトンのターポリマーを含む、
共役材料。
(12) 実施態様1に記載の共役材料において、
前記ターポリマーが、d,l-ポリラクチドグリコリド、グリコリドおよびカプロラクトンのターポリマーを含む、
共役材料。
(13) コーティング剤において、
前記コーティング剤が、
コートされる表面に塗布される第一生体吸収性ポリマーと
前記第一生体吸収性ポリマー内部に含有される作用物質と、
抗血栓分子と第二疎水性生体吸収性ポリマーとの共役体と、
を含み、
前記共役体が、前記第一生体吸収性ポリマーの最上部に塗布される、
コーティング剤。
(14) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記共役体の抗血栓分子が、前記第一生体吸収性ポリマーから実質的に遠位に配置される、
コーティング剤。
(15) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記抗血栓分子が、ヘパリンならびに、その類似体および誘導体を含む、
コーティング剤。
(16) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記作用物質が、ラパマイシン、パクリタキセル、ピメクロリマスならびにそれらの類似体および誘導体から選択される抗再狭窄剤である、
コーティング剤。
(17) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記第一および第二生体吸収性ポリマーが、コポリマーを含む、
コーティング剤。
(18) 実施態様17に記載の共役材料において、
前記コポリマーが、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、ポリ(ヒドロキシブチレート-コ-バレレート)、ポリ(グリコール酸-コ-トリメチレンカーボネート)、ポリフォスフォエステルウレタン、および、ポリ(エーテル-コ-エステル)から成る群から選択される、
共役体。
(19) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記第一および第二生体吸収性ポリマーが、ホモポリマーである、
コーティング剤。
(20) 実施態様19に記載のコーティング剤において、
前記ホモポリマーが、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ-D,L-乳酸(DL-PLA)、ポリ-L-乳酸(L-PLA)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリジオキサノン、ポリオルトエステル、ポリアンヒドリド、ポリ(グリコール酸)、ポリフォスフォエステル、ポリ(アミノ酸)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(イミノカーボネート)、シュウ酸ポリアルキレン、ポリフォスファゼン、および、脂肪族ポリカーボネートから成る群から選択される、
コーティング剤。
前記生体吸収性ポリマーが、l,l-ポリラクチドグリコリド、グリコリドおよびカプロラクトンのターポリマーを含む、
共役材料。
(12) 実施態様1に記載の共役材料において、
前記ターポリマーが、d,l-ポリラクチドグリコリド、グリコリドおよびカプロラクトンのターポリマーを含む、
共役材料。
(13) コーティング剤において、
前記コーティング剤が、
コートされる表面に塗布される第一生体吸収性ポリマーと
前記第一生体吸収性ポリマー内部に含有される作用物質と、
抗血栓分子と第二疎水性生体吸収性ポリマーとの共役体と、
を含み、
前記共役体が、前記第一生体吸収性ポリマーの最上部に塗布される、
コーティング剤。
(14) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記共役体の抗血栓分子が、前記第一生体吸収性ポリマーから実質的に遠位に配置される、
コーティング剤。
(15) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記抗血栓分子が、ヘパリンならびに、その類似体および誘導体を含む、
コーティング剤。
(16) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記作用物質が、ラパマイシン、パクリタキセル、ピメクロリマスならびにそれらの類似体および誘導体から選択される抗再狭窄剤である、
コーティング剤。
(17) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記第一および第二生体吸収性ポリマーが、コポリマーを含む、
コーティング剤。
(18) 実施態様17に記載の共役材料において、
前記コポリマーが、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、ポリ(ヒドロキシブチレート-コ-バレレート)、ポリ(グリコール酸-コ-トリメチレンカーボネート)、ポリフォスフォエステルウレタン、および、ポリ(エーテル-コ-エステル)から成る群から選択される、
共役体。
(19) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記第一および第二生体吸収性ポリマーが、ホモポリマーである、
コーティング剤。
(20) 実施態様19に記載のコーティング剤において、
前記ホモポリマーが、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ-D,L-乳酸(DL-PLA)、ポリ-L-乳酸(L-PLA)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリジオキサノン、ポリオルトエステル、ポリアンヒドリド、ポリ(グリコール酸)、ポリフォスフォエステル、ポリ(アミノ酸)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(イミノカーボネート)、シュウ酸ポリアルキレン、ポリフォスファゼン、および、脂肪族ポリカーボネートから成る群から選択される、
コーティング剤。
(21) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記第一生体吸収性ポリマーが、コポリマーを含み、
前記第二生体吸収性ポリマーが、ホモポリマーを含む、
コーティング剤。
(22) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記第一生体吸収性ポリマーが、ホモポリマーを含み、
前記第二生体吸収性ポリマーが、コポリマーを含む、
コーティング剤。
(23) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記共役体が、ポリエステルコポリマーを含み、
前記抗血栓剤が、ヘパリン分子を含み、
前記共役体が、以下の構造を有し、
式中、nおよびmが、独立に、1〜1000の整数である、
コーティング剤。
(24) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記コーティング剤が、植え込み可能な医療装置に塗布される、
コーティング剤。
(25) 実施態様24に記載のコーティング剤において、
前記医療装置が、ステントを含む、
コーティング剤。
(26) 共役体を形成する方法において、
少なくとも1個の環式ラクトン分子の開環重合で開始剤として水を使用し、カルボキシル末端基1個を有する生体吸収性ポリマーを生成する段階と、
ヘパリン分子のアミン基を前記生体吸収性ポリマーのカルボキシル基に共役させる段階と、
を含む、方法。
(27) 実施態様26に記載の方法において、
前記少なくとも1個の環式ラクトン分子が、ラクチドを含む、
方法。
(28) 実施態様26に記載の方法において、
前記少なくとも1個の環式ラクトン分子が、グリコリドを含む、
方法。
(29) 実施態様26に記載の方法において、
前記少なくとも1個の環式ラクトン分子が、カプロラクトンを含む、
方法。
(30) 実施態様26に記載の方法において、
第二ラクトン分子が、存在する、
方法。
(31) 実施態様26に記載の方法において、
前記ヘパリンと生体吸収性ポリマーの共役を促進するために、カップリング剤が用いられる、
方法。
前記第一生体吸収性ポリマーが、コポリマーを含み、
前記第二生体吸収性ポリマーが、ホモポリマーを含む、
コーティング剤。
(22) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記第一生体吸収性ポリマーが、ホモポリマーを含み、
前記第二生体吸収性ポリマーが、コポリマーを含む、
コーティング剤。
(23) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記共役体が、ポリエステルコポリマーを含み、
前記抗血栓剤が、ヘパリン分子を含み、
前記共役体が、以下の構造を有し、
コーティング剤。
(24) 実施態様13に記載のコーティング剤において、
前記コーティング剤が、植え込み可能な医療装置に塗布される、
コーティング剤。
(25) 実施態様24に記載のコーティング剤において、
前記医療装置が、ステントを含む、
コーティング剤。
(26) 共役体を形成する方法において、
少なくとも1個の環式ラクトン分子の開環重合で開始剤として水を使用し、カルボキシル末端基1個を有する生体吸収性ポリマーを生成する段階と、
ヘパリン分子のアミン基を前記生体吸収性ポリマーのカルボキシル基に共役させる段階と、
を含む、方法。
(27) 実施態様26に記載の方法において、
前記少なくとも1個の環式ラクトン分子が、ラクチドを含む、
方法。
(28) 実施態様26に記載の方法において、
前記少なくとも1個の環式ラクトン分子が、グリコリドを含む、
方法。
(29) 実施態様26に記載の方法において、
前記少なくとも1個の環式ラクトン分子が、カプロラクトンを含む、
方法。
(30) 実施態様26に記載の方法において、
第二ラクトン分子が、存在する、
方法。
(31) 実施態様26に記載の方法において、
前記ヘパリンと生体吸収性ポリマーの共役を促進するために、カップリング剤が用いられる、
方法。
Claims (31)
- 共役材料において、
抗血栓剤および疎水性生体吸収性ポリマーを含む、
共役材料。 - 請求項1に記載の共役材料において、
前記抗血栓剤が、ヘパリンである、
共役材料。 - 請求項2に記載の共役材料において、
前記ヘパリンが、低分子量ヘパリンである、
共役材料。 - 請求項2に記載の共役材料において、
前記ヘパリンが、脱硫酸化ヘパリンである、
共役材料。 - 請求項1に記載の共役材料において、
生体吸収性ポリマーが、コポリマーを含む、
共役材料。 - 請求項5に記載の共役材料において、
前記コポリマーが、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、ポリ(ヒドロキシブチレート-コ-ヒドロキシバレレート)、ポリ(グリコール酸-コ-トリメチレンカーボネート)、ポリフォスフォエステルウレタン、および、ポリ(エーテル-コ-エステル)から成る群から選択される、
共役材料。 - 請求項1に記載の共役材料において、
前記ポリマーが、ホモポリマーである、
共役材料。 - 請求項7に記載の共役材料において、
前記ホモポリマーが、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ-D,L-乳酸(DL-PLA)、ポリ-L-乳酸(L-PLA)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリ(ヒドロキシバレレート)、ポリジオキサノン、ポリオルトエステル、ポリアンヒドリド、ポリ(グリコール酸)、ポリフォスフォエステル、ポリ(アミノ酸)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(イミノカーボネート)、シュウ酸ポリアルキレン、ポリフォスファゼン、および、脂肪族ポリカーボネートから成る群から選択される、
共役材料。 - 請求項1に記載の共役材料において、
前記生体吸収性ポリマーが、l,l-ポリラクチドグリコリド、グリコリドおよびカプロラクトンのターポリマーを含む、
共役材料。 - 請求項1に記載の共役材料において、
前記ターポリマーが、d,l-ポリラクチドグリコリド、グリコリドおよびカプロラクトンのターポリマーを含む、
共役材料。 - コーティング剤において、
前記コーティング剤が、
コートされる表面に塗布される第一生体吸収性ポリマーと
前記第一生体吸収性ポリマー内部に含有される作用物質と、
抗血栓分子と第二疎水性生体吸収性ポリマーとの共役体と、
を含み、
前記共役体が、前記第一生体吸収性ポリマーの最上部に塗布される、
コーティング剤。 - 請求項13に記載のコーティング剤において、
前記共役体の抗血栓分子が、前記第一生体吸収性ポリマーから実質的に遠位に配置される、
コーティング剤。 - 請求項13に記載のコーティング剤において、
前記抗血栓分子が、ヘパリンならびにその類似体および誘導体を含む、
コーティング剤。 - 請求項13に記載のコーティング剤において、
前記作用物質が、ラパマイシン、パクリタキセル、ピメクロリマスならびにそれらの類似体および誘導体から選択される抗再狭窄剤である、
コーティング剤。 - 請求項13に記載のコーティング剤において、
前記第一および第二生体吸収性ポリマーが、コポリマーを含む、
コーティング剤。 - 請求項17に記載の共役材料において、
前記コポリマーが、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、ポリ(ヒドロキシブチレート-コ-バレレート)、ポリ(グリコール酸-コ-トリメチレンカーボネート)、ポリフォスフォエステルウレタン、および、ポリ(エーテル-コ-エステル)から成る群から選択される、
共役体。 - 請求項13に記載のコーティング剤において、
前記第一および第二生体吸収性ポリマーが、ホモポリマーである、
コーティング剤。 - 請求項19に記載のコーティング剤において、
前記ホモポリマーが、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ-D,L-乳酸(DL-PLA)、ポリ-L-乳酸(L-PLA)、ポリ(ヒドロキシブチレート)、ポリジオキサノン、ポリオルトエステル、ポリアンヒドリド、ポリ(グリコール酸)、ポリフォスフォエステル、ポリ(アミノ酸)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(イミノカーボネート)、シュウ酸ポリアルキレン、ポリフォスファゼン、および、脂肪族ポリカーボネートから成る群から選択される、
コーティング剤。 - 請求項13に記載のコーティング剤において、
前記第一生体吸収性ポリマーが、コポリマーを含み、
前記第二生体吸収性ポリマーが、ホモポリマーを含む、
コーティング剤。 - 請求項13に記載のコーティング剤において、
前記第一生体吸収性ポリマーが、ホモポリマーを含み、
前記第二生体吸収性ポリマーが、コポリマーを含む、
コーティング剤。 - 請求項13に記載のコーティング剤において、
前記コーティング剤が、植え込み可能な医療装置に塗布される、
コーティング剤。 - 請求項24に記載のコーティング剤において、
前記医療装置が、ステントを含む、
コーティング剤。 - 共役体を形成する方法において、
少なくとも1個の環式ラクトン分子の開環重合で開始剤として水を使用し、カルボキシル末端基1個を有する生体吸収性ポリマーを生成する段階と、
ヘパリン分子のアミン基を前記生体吸収性ポリマーのカルボキシル基に共役させる段階と、
を含む、方法。 - 請求項26に記載の方法において、
前記少なくとも1個の環式ラクトン分子が、ラクチドを含む、
方法。 - 請求項26に記載の方法において、
前記少なくとも1個の環式ラクトン分子が、グリコリドを含む、
方法。 - 請求項26に記載の方法において、
前記少なくとも1個の環式ラクトン分子が、カプロラクトンを含む、
方法。 - 請求項26に記載の方法において、
第二ラクトン分子が、存在する、
方法。 - 請求項26に記載の方法において、
前記ヘパリンと生体吸収性ポリマーとの共役を促進するために、カップリング剤が用いられる、
方法。
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