JP2008289015A - 信号処理回路及び固体撮像装置、並びにカメラ - Google Patents

信号処理回路及び固体撮像装置、並びにカメラ Download PDF

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Abstract

【課題】固体撮像素子から出力される画像信号の基準レベルの補正を行なう回路規模の縮小化を図る。
【解決手段】複数フレームを単位グループとして、グループ毎に行なう信号処理回路において、グループ毎に遮光領域信号の平均値を算出するOPB平均値算出手段(1)25と、同一グループ内の各フレームにおける遮光領域の平均値と基準値との差分を算出する差分値算出手段(1)26と、差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する補正係数決定手段27と、同一グループの全フレームの補正係数の基づいて補正値を決定する補正値決定手段29と、補正値決定手段で決定した補正値に基づいて画像信号の補正を行なう加減算処理手段33を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は信号処理回路及び固体撮像装置、並びにカメラに関する。詳しくは、固体撮像素子から出力される画像信号の基準レベルの調整を行なう信号処理回路及びこうした信号処理回路を備える固体撮像装置やカメラに係るものである。
CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型固体撮像素子に代表されるX−Yアドレス型の固体撮像素子は、図4で示す様に、多数の画素がマトリクス状に配列されており、この画素部52の各行(以下、ラインと称する。)を順に選択するための垂直走査回路54と、画素部52の各列(以下、カラムと称する。)を順に選択するための水平走査回路60と、信号を出力するための出力回路61を備えている(例えば、特許文献1参照。)。
ここで、垂直走査回路54と水平走査回路60は、例えば、シフトレジスタによって構成され、垂直走査パルス及び水平走査パルスを各ライン及び各カラムに1個ずつ順に発生する様に構成されている。
また、各画素に蓄えられた画像信号を読み出す際には、垂直走査回路54によりパルス信号が一の垂直選択線53に加えられ、1ライン分の各画素トランジスタ51を全て通電させ、各感光部50から画像信号が各垂直信号線55に読み出される。各垂直信号線55に読み出された画像信号は、画素ごとのオフセット信号を除去する相関二重サンプリング回路(CDS)56等の回路に供給される。
水平走査回路60は、各垂直信号線55に接続されているトランジスタ57に水平選択線59を介してパルス信号を加え、トランジスタ57を通電状態にする。CDS56によりオフセット信号が除去された画像信号は、水平信号線58に読み出され、出力回路61により電圧信号に変換されて、外部に出力される。
ところで、一般に固体撮像素子やアナログ部品は周辺温度によりその特性が変化するために経時変化により基準レベル(黒レベル)が変動し、固体撮像素子からの画像信号の黒浮き等が生じることがある。
そのため、固体撮像素子の画像部に遮光領域を形成し、この遮光領域における画像信号(以下、「遮光領域信号」と称する。)のレベルを検知し、設定基準レベル(設定黒レベル)との差分量を算出した上で、その差分量に基づいて固体撮像素子が撮像した画像信号全体に差分量を加算若しくは減算するクランプ処理を行うことで、黒レベル変動を抑えている。
具体的には、図5で示す様に、固体撮像素子からの画像信号は、アナログデジタル変換器(Analog−to−Digital Converter)101によってデジタル信号に変換された後に、OPB(オプティカルブラック)平均値算出手段102によって遮光領域信号の平均値を算出し、差分値算出手段103によって所定の設定基準レベル(設定黒レベル)と遮光領域信号の平均値との差分値を算出した上で、加減算処理手段104によって算出された差分値に基づいて固体撮像素子からの画像信号(デジタル変換済み)に加算処理若しくは減算処理を行っている。
さて、上記の様な信号処理、即ち、フレーム毎に遮光領域信号の設定基準レベルからのズレ量を反映させる方法を採った場合には、あるフレームで遮光領域信号に大きなノイズが発生した場合に、そうしたノイズに固体撮像素子からの画像信号が追従してしまい、フレーム毎に基準レベル(黒レベル)が変動するが故に、画の明るさが変わって画質の劣化を招いてしまう。
そのために、フレーム単位で画像信号の加算処理若しくは減算処理を行うのではなく、複数フレームを単位グループとして、グループ単位で画像信号の加算処理若しくは減算処理が行われている。
具体的には、図6で示す様に、固体撮像素子からの画像信号がアナログデジタル変換器101によってデジタル信号に変換された後に、OPB平均値算出手段102によって遮光領域信号の平均値を算出する。次に、差分値算出手段103によって所定の設定基準レベル(設定黒レベル)と遮光領域信号の平均値との差分値を算出し、算出された複数フレーム分(例えば、10フレーム分)の差分値の平均値を差分平均値算出手段105によって算出した上で、加減算処理手段104によって算出された差分値の平均値に基づいて固体撮像素子からの画像信号(デジタル変換済み)に加算処理若しくは減算処理を行っている。
特開平10−126697号公報
しかしながら、差分平均値算出手段により差分値の平均値を算出する場合には、一般には、FIR(Finite Impulse Response)フィルタ等の積分フィルタを用いて信号処理回路を構成するのが一般的であるが、FIRフィルタ等で差分値の積分を行なう回路構成とした場合には、回路規模が非常に大きくなってしまう。
なお、固体撮像素子に基本信号処理が組み合わされたような集積回路構成においては特に、基本信号処理回路部を小規模回路で画質を落とすことなく実装することが望まれている。
本発明は以上の点に鑑みて創案されたものであって、固体撮像素子から出力される画像信号の基準レベルの補正を行なう回路規模の縮小化が実現できる信号処理回路及びこうした信号処理回路を有する固体撮像措置並びにカメラを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、本発明に係る信号処理回路では、固体撮像素子から出力される遮光領域信号を含む画像信号の補正処理を、複数フレームを単位グループとして、グループ毎に行なう信号処理回路において、グループ毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する平均値算出手段と、同一グループ内の各フレームにおける遮光領域信号の平均値と基準値との差分値を算出する差分値算出手段と、該差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する補正係数決定手段と、グループ毎に、前記補正係数決定手段で決定した複数フレーム分の前記補正係数に基づいて補正値を決定する補正値決定手段と、該補正値決定手段で決定した補正値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう補正手段とを備える。
ここで、補正係数決定手段が、差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定することによって、補正値を決定する補正値決定手段の小型化が実現する。
即ち、差分値算出手段で算出した差分値に基づいて補正係数を決定する場合には、補正係数が差分値と同様に多数の値を取り得ることとなるために、補正値決定手段で補正値を決定する際に多数の値を取り得る補正係数に基づいて処理を行なう必要があるのに対して、差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する場合には、「差分値が属する範囲」である「所定の数値幅」に対応して補正係数が決定されることとなり、補正係数の取り得る値が減少することとなるために、補正値を決定する補正値決定手段の小型化が実現するのである。
また、本発明に係る信号処理回路では、第1の信号処理回路及び第2の信号処理回路を備え、選択手段により第1の信号処理回路若しくは第2の信号処理回路のいずれか一方が選択され、選択された第1の信号処理回路若しくは第2の信号処理回路によって固体撮像素子から出力される遮光領域信号を含む画像信号の補正処理を行なう信号処理回路であって、前記第1の信号処理回路は、複数フレームを単位グループとして、グループ毎に画像信号の補正処理を行なうと共に、フレーム毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する第1の平均値算出手段と、同一グループ内の各フレームにおける遮光領域信号の平均値と基準値との差分値を算出する第1の差分値算出手段と、該第1の差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する第1の補正係数決定手段と、グループ毎に、前記第1の補正係数決定手段で決定した複数フレーム分の前記補正係数に基づいて補正値を決定する第1の補正値決定手段と、該第1の補正値決定手段で決定した補正値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう第1の補正手段とを備え、前記第2の信号処理回路は、フレーム毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する第2の平均値算出手段と、該第2の平均値算出手段で算出した遮光領域信号の平均値と基準値との差分値を算出する第2の差分値算出手段と、該第2の差分値算出手段で算出した差分値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう第2の補正手段とを備える。
ここで、第1の補正係数決定手段が、第1の差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定することによって、補正値を決定する第1の補正値決定手段の小型化が実現する。
即ち、第1の差分値算出手段で算出した差分値に基づいて補正係数を決定する場合には、補正係数が差分値と同様に多数の値を取り得ることとなるために、第1の補正値決定手段で補正値を決定する際に多数の値を取り得る補正係数に基づいて処理を行なう必要があるのに対して、第1の差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する場合には、「差分値が属する範囲」である「所定の数値幅」に対応して補正係数が決定されることとなり、補正係数の取り得る値が減少することとなるために、補正値を決定する第1の補正値決定手段の小型化が実現するのである。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る固体撮像装置では、固体撮像素子と、
該固体撮像素子から出力される遮光領域信号を含む画像信号の補正処理を、複数フレームを単位グループとして、グループ毎に行なう信号処理回路とを備える固体撮像装置において、前記信号処理回路は、フレーム毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する平均値算出手段と、同一グループ内の各フレームにおける遮光領域信号の平均値と基準値との差分値を算出する差分値算出手段と、該差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する補正係数決定手段と、グループ毎に、前記補正係数決定手段で決定した複数フレーム分の前記補正係数に基づいて補正値を決定する補正値決定手段と、
該補正値決定手段で決定した補正値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう補正手段とを備える。
ここで、補正係数決定手段が、差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定することによって、補正値を決定する補正値決定手段の小型化が実現する。
また、本発明に係る固体撮像装置では、固体撮像素子と、該固体撮像素子から出力される遮光領域信号を含む画像信号の補正処理を、複数フレームを単位グループとして、グループ毎に行なう信号処理回路とを備える固体撮像装置において、前記信号処理回路は、第1の信号処理回路及び第2の信号処理回路を備え、選択手段により第1の信号処理回路若しくは第2の信号処理回路のいずれか一方が選択され、選択された第1の信号処理回路若しくは第2の信号処理回路によって前記固体撮像素子から出力される遮光領域信号を含む画像信号の補正処理を行ない、前記第1の信号処理回路は、複数フレームを単位グループとして、グループ毎に画像信号の補正処理を行なうと共に、フレーム毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する第1の平均値算出手段と、同一グループ内の各フレームにおける遮光領域信号の平均値と基準値との差分値を算出する第1の差分値算出手段と、該第1の差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する第1の補正係数決定手段と、グループ毎に、前記第1の補正係数決定手段で決定した複数フレーム分の前記補正係数に基づいて補正値を決定する第1の補正値決定手段と、該第1の補正値決定手段で決定した補正値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう第1の補正手段とを備え、前記第2の信号処理回路は、フレーム毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する第2の平均値算出手段と、該第2の平均値算出手段で算出した遮光領域信号の平均値と基準値との差分値を算出する第2の差分値算出手段と、該第2の差分値算出手段で算出した差分値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう第2の補正手段とを備える。
ここで、第1の補正係数決定手段が、第1の差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定することによって、補正値を決定する補正値決定手段の小型化が実現する。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係るカメラでは、固体撮像素子と、該固体撮像素子の撮像エリア上に入射光を導く光学系と、該固体撮像素子から出力される遮光領域信号を含む画像信号の補正処理を、複数フレームを単位グループとして、グループ毎に行なう信号処理回路を備えるカメラにおいて、前記信号処理回路は、フレーム毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する平均値算出手段と、同一グループ内の各フレームにおける遮光領域信号の平均値と基準値との各差分値を算出する差分値算出手段と、該差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する補正係数決定手段と、グループ毎に、前記補正係数決定手段で決定した複数フレーム分の前記補正係数に基づいて補正値を決定する補正値決定手段と、該補正値決定手段で決定した補正値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう補正手段とを備える。
ここで、補正係数決定手段が、差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定することによって、補正値を決定する補正値決定手段の小型化が実現する。
また、本発明に係るカメラでは、固体撮像素子と、該固体撮像素子の撮像エリア上に入射光を導く光学系と、該固体撮像素子から出力される遮光領域信号を含む画像信号の補正処理を、複数フレームを単位グループとして、グループ毎に行なう信号処理回路を備えるカメラにおいて、前記信号処理回路は、第1の信号処理回路及び第2の信号処理回路を備え、選択手段により第1の信号処理回路若しくは第2の信号処理回路のいずれか一方が選択され、選択された第1の信号処理回路若しくは第2の信号処理回路によって前記固体撮像素子から出力される遮光領域信号を含む画像信号の補正処理を行ない、前記第1の信号処理回路は、複数フレームを単位グループとして、グループ毎に画像信号の補正処理を行なうと共に、フレーム毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する第1の平均値算出手段と、同一グループ内の各フレームにおける遮光領域信号の平均値と基準値との差分値を算出する第1の差分値算出手段と、該第1の差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する第1の補正係数決定手段と、グループ毎に、前記第1の補正係数決定手段で決定した複数フレーム分の前記補正係数に基づいて補正値を決定する第1の補正値決定手段と、該第1の補正値決定手段で決定した補正値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう第1の補正手段とを備え、前記第2の信号処理回路は、フレーム毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する第2の平均値算出手段と、該第2の平均値算出手段で算出した遮光領域信号の平均値と基準値との差分値を算出する第2の差分値算出手段と、該第2の差分値算出手段で算出した差分値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう第2の補正手段とを備える。
ここで、第1の補正係数決定手段が、第1の差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定することによって、補正値を決定する補正値決定手段の小型化が実現する。
本発明の信号処理回路では、固体撮像素子から出力される画像信号の基準レベルの補正を行なう回路規模の縮小化が実現できる。また、本発明の信号処理回路の縮小化に伴って、本発明の固体撮像装置及びカメラも縮小化が実現する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1は本発明を適用したカメラの一例であるCMOS型固体撮像装置を説明するための模式図であり、ここで示すCMOS型固体撮像装置1は、入射光を集光するレンズ10と、レンズ10で集光された光を所定時間だけ通過させるシャッタ11と、レンズ10及びシャッタ11を介して入射される被写体の画像を撮像するCMOS型固体撮像素子12と、シャッタ11とCMOS型固体撮像素子12を制御する制御部13と、CMOS型固体撮像素子12により撮像された画像信号に所定の信号処理を行なう信号処理回路14を備えている。
ここで、被写体から発せられた光は、レンズ10及びシャッタ11の光学系を経て、CMOS型固体撮像素子12に入射する。CMOS型固体撮像素子12は、被写体を撮像する画素部を有している。なお、画素部は光が照射される有効画素領域と、アルミ薄膜等による遮光がなされたオプティカルブラック領域とで構成されている。
また、制御部13は、シャッタ11の開閉動作を制御すると共に、CMOS型固体撮像素子12を制御して画像信号を信号処理回路14に出力させる。
なお、CMOS型固体撮像素子12は、上記した従来のCMOS型固体撮像素子と同様に(図4参照。)、多数の画素がマトリクス状に配列されており、この画素部52の各ラインを順に選択するための垂直走査回路54と、画素部の各カラムを順に選択するための水平走査回路60と、信号を出力するための出力回路61を備えている。垂直走査回路54と水平走査回路60は、例えば、シフトレジスタによって構成され、垂直走査パルス及び水平走査パルスを各ライン及び各カラムに1個ずつ順に発生する様に構成されている。また、各画素に蓄えられた画像信号を読み出す際には、垂直走査回路54によりパルス信号が一の垂直選択線53に加えられ、1ライン分の各画素トランジスタ51を全て通電させ、各感光部50から画像信号が各垂直信号線55に読み出される。各垂直信号線55に読み出された画像信号は、画素ごとのオフセット信号を除去するCDS56等の回路に供給される。水平走査回路60は、各垂直信号線55に接続されているトランジスタ57に水平選択線59を介してパルス信号を加え、トランジスタ57を通電状態にする。CDS56によりオフセット信号が除去された画像信号は、水平信号線58に読み出され、出力回路61により電圧信号に変換されて、外部に出力される。
さて、信号処理回路14は、CMOS型固体撮像素子の遮光領域信号のレベルを検知して、複数フレームを単位グループとして、グループ単位で画像信号の加算処理若しくは減算処理を行う様に構成されている。
具体的には、図2で示す様に、CMOS型固体撮像素子からの画像信号は、アナログデジタル変換器21によってデジタル信号に変換された後に第1の信号処理回路23及び第2の信号処理回路24に入力されることとなる。なお、選択手段22によって選択された処理回路によって信号処理がなされることとなる。
(第1の信号処理回路について)図3(a)参照
先ず、遮光領域信号が第1の信号処理回路に入力すると、OPB平均値算出手段(1)25によって遮光領域信号の平均値を算出し、差分値算出手段(1)26によって設定基準レベル(設定黒レベル)と遮光領域信号の平均値との差分値を算出する。次に、補正係数決定手段27によって差分値算出手段(1)で算出された差分値を所定の第1の閾値レンジ(不感帯)と比較処理を行って、第1の閾値レンジよりも大きければ(第1の閾値レンジ<差分値)補正係数として"1"を出力し、第1の閾値レンジ内であれば補正係数として"0"を出力し、第1の閾値レンジよりも小さければ(第1の閾値レンジ>差分値)補正係数として"−1"を出力する。
続いて、積分器28によって、補正係数決定手段が出力する"1"、"0"、"−1"の3値のデータを単位グループに対応する複数フレーム(例えば10フレーム)分だけ加算処理を行う。こうした積分結果により現在のグループにおける黒レベルがそれまでの黒レベルに対して高い側にあるか低い側にあるかといった積分情報を得ることができる。
次に、補正値決定手段29によって、積分器による積分結果に対して第2の閾値レンジと比較処理を行って、第2の閾値レンジよりも大きければ(第2の閾値レンジ<積分結果)補正値として"1"を出力し、第2の閾値レンジ内であれば(第2の閾値レンジ=積分結果)補正値として"0"を出力し、第2の閾値レンジよりも小さければ(第2の閾値レンジ>積分結果)補正値として"−1"を出力する。なお、カウンタ30のカウント値によってフレーム数を計測し、単位グループに対応するフレーム数が終了した時点で補正値決定手段の判定を行うとともに、積分器にメモリされたデータのリセット処理を行なう。
その後、加減算処理手段33によって、補正値決定手段により決定された補正値に基づいて画像信号の加算処理若しくは減算処理を行う。
(第2の信号処理回路について)図3(b)参照
次に、遮光領域信号が第2の信号処理回路に入力すると、OPB平均値算出手段(2)31によって遮光領域信号の平均値を算出し、差分値算出手段(2)32によって設定基準レベル(黒レベル)と遮光領域信号の平均値との差分値を算出する。
その後、加減算処理手段33によって、差分値算出手段(2)により算出された差分値に基づいて画像信号の加算処理若しくは減算処理を行うと共に、設定基準レベル(黒レベル)についても加算処理若しくは減算処理を行って更新を行なう。
本発明を適用した信号処理回路では、デジタルフィルターで一般的なFIR等の積分回路構成と比較すると、回路規模の縮小化が可能である。
即ち、積分対象の信号量(n−bit)をそのままの状態で単位グループ分だけ積分処理を行った場合には、信号量のbit数や単位グループ内のフレーム数が多い場合には、一般的なFIR等の積分フィルタで信号処理回路を構成すると回路規模が増大するのに対して、本発明は積分対象信号量(n−bit)から補正係数決定手段により2bitに変換を行っているために、信号処理回路の回路規模の縮小化が可能となるのである。
また、第1の信号処理回路と第2の信号処理回路とを選択手段で使い分けることによって、具体的には、黒レベルの変動に高速に追従したい場合(電源を入れて直ぐの場合等)には第2の信号処理回路を選択し、黒レベルの変動に低速で追従したい場合には第1の信号処理回路を選択するといった具合に使い分けることによって、状況に応じた画像信号の補正処理を行なうことが可能となる。
なお、本実施例では、補正値決定手段において、積分結果と第2の閾値レンジとを比較した上で、"1"、"0"、"−1"の3値を補正値として出力することとしているが、それらの値にゲインをかけて補正値調整を設けてもよい。
また、上記ゲイン、第2の閾値レンジ、カウンタの設定値を調整することで、追従の速さを制御することも可能である。
本発明を適用したカメラの一例であるCMOS型固体撮像装置を説明するための模式図である。 信号処理回路を説明するための模式図である。 第1の信号処理回路及び第2の信号処理回路を説明するための模式図である。 CMOS型固体撮像素子を説明するための模式図である。 従来の信号処理回路を説明するための模式図(1)である。 従来の信号処理回路を説明するための模式図(2)である。
符号の説明
1 CMOS型固体撮像装置
10 レンズ
11 シャッタ
12 CMOS型固体撮像素子
13 制御部
14 信号処理回路
21 アナログデジタル変換器
22 選択手段
23 第1の信号処理回路
24 第2の信号処理回路
25 OPB平均値算出手段(1)
26 差分値算出手段(1)
27 補正係数決定手段
28 積分器
29 補正値決定手段
30 カウンタ
31 OPB平均値算出手段(2)
32 差分値算出手段(2)
33 加減算処理手段

Claims (10)

  1. 固体撮像素子から出力される遮光領域信号を含む画像信号の補正処理を、複数フレームを単位グループとして、グループ毎に行なう信号処理回路において、
    グループ毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する平均値算出手段と、
    同一グループ内の各フレームにおける遮光領域信号の平均値と基準値との差分値を算出する差分値算出手段と、
    該差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する補正係数決定手段と、
    グループ毎に、前記補正係数決定手段で決定した複数フレーム分の前記補正係数に基づいて補正値を決定する補正値決定手段と、
    該補正値決定手段で決定した補正値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう補正手段とを備える
    ことを特徴とする信号処理回路。
  2. 前記補正係数決定手段は、差分値算出手段で算出した差分値が、第1の閾値未満の範囲、第1の閾値以上第2の閾値未満の範囲、若しくは、第2の閾値以上の範囲のいずれの範囲に属するかを判断し、同差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理回路。
  3. 前記補正値決定手段は、複数フレーム分の補正係数を加算し、加算した値が第3の閾値未満の範囲、第3の閾値以上第4の閾値未満の範囲、第4の閾値以上の範囲のいずれの範囲に属するかを判断し、加算した値が属する範囲に基づいて補正値を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理回路。
  4. 第1の信号処理回路及び第2の信号処理回路を備え、選択手段により第1の信号処理回路若しくは第2の信号処理回路のいずれか一方が選択され、選択された第1の信号処理回路若しくは第2の信号処理回路によって固体撮像素子から出力される遮光領域信号を含む画像信号の補正処理を行なう信号処理回路であって、
    前記第1の信号処理回路は、複数フレームを単位グループとして、グループ毎に画像信号の補正処理を行なうと共に、
    フレーム毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する第1の平均値算出手段と、
    同一グループ内の各フレームにおける遮光領域信号の平均値と基準値との差分値を算出する第1の差分値算出手段と、
    該第1の差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する第1の補正係数決定手段と、
    グループ毎に、前記第1の補正係数決定手段で決定した複数フレーム分の前記補正係数に基づいて補正値を決定する第1の補正値決定手段と、
    該第1の補正値決定手段で決定した補正値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう第1の補正手段とを備え、
    前記第2の信号処理回路は、
    フレーム毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する第2の平均値算出手段と、
    該第2の平均値算出手段で算出した遮光領域信号の平均値と基準値との差分値を算出する第2の差分値算出手段と、
    該第2の差分値算出手段で算出した差分値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう第2の補正手段とを備える
    信号処理回路。
  5. 前記第1の補正係数決定手段は、第1の差分値算出手段で算出した差分値が、第1の閾値未満の範囲、第1の閾値以上第2の閾値未満の範囲、若しくは、第2の閾値以上の範囲のいずれの範囲に属するかを判断し、同差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の信号処理回路。
  6. 前記第1の補正値決定手段は、複数フレーム分の補正係数を加算し、加算した値が第3の閾値未満の範囲、第3の閾値以上第4の閾値未満の範囲、第4の閾値以上の範囲のいずれの範囲に属するかを判断し、加算した値が属する範囲に基づいて補正値を決定する
    ことを特徴とする請求項4に記載の信号処理回路。
  7. 固体撮像素子と、
    該固体撮像素子から出力される遮光領域信号を含む画像信号の補正処理を、複数フレームを単位グループとして、グループ毎に行なう信号処理回路とを備える固体撮像装置において、
    前記信号処理回路は、フレーム毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する平均値算出手段と、
    同一グループ内の各フレームにおける遮光領域信号の平均値と基準値との差分値を算出する差分値算出手段と、
    該差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する補正係数決定手段と、
    グループ毎に、前記補正係数決定手段で決定した複数フレーム分の前記補正係数に基づいて補正値を決定する補正値決定手段と、
    該補正値決定手段で決定した補正値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう補正手段とを備える
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  8. 固体撮像素子と、
    該固体撮像素子から出力される遮光領域信号を含む画像信号の補正処理を、複数フレームを単位グループとして、グループ毎に行なう信号処理回路とを備える固体撮像装置において、
    前記信号処理回路は、第1の信号処理回路及び第2の信号処理回路を備え、選択手段により第1の信号処理回路若しくは第2の信号処理回路のいずれか一方が選択され、選択された第1の信号処理回路若しくは第2の信号処理回路によって前記固体撮像素子から出力される遮光領域信号を含む画像信号の補正処理を行ない、
    前記第1の信号処理回路は、複数フレームを単位グループとして、グループ毎に画像信号の補正処理を行なうと共に、
    フレーム毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する第1の平均値算出手段と、
    同一グループ内の各フレームにおける遮光領域信号の平均値と基準値との差分値を算出する第1の差分値算出手段と、
    該第1の差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する第1の補正係数決定手段と、
    グループ毎に、前記第1の補正係数決定手段で決定した複数フレーム分の前記補正係数に基づいて補正値を決定する第1の補正値決定手段と、
    該第1の補正値決定手段で決定した補正値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう第1の補正手段とを備え、
    前記第2の信号処理回路は、
    フレーム毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する第2の平均値算出手段と、
    該第2の平均値算出手段で算出した遮光領域信号の平均値と基準値との差分値を算出する第2の差分値算出手段と、
    該第2の差分値算出手段で算出した差分値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう第2の補正手段とを備える
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  9. 固体撮像素子と、
    該固体撮像素子の撮像エリア上に入射光を導く光学系と、
    該固体撮像素子から出力される遮光領域信号を含む画像信号の補正処理を、複数フレームを単位グループとして、グループ毎に行なう信号処理回路を備えるカメラにおいて、
    前記信号処理回路は、フレーム毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する平均値算出手段と、
    同一グループ内の各フレームにおける遮光領域信号の平均値と基準値との各差分値を算出する差分値算出手段と、
    該差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する補正係数決定手段と、
    グループ毎に、前記補正係数決定手段で決定した複数フレーム分の前記補正係数に基づいて補正値を決定する補正値決定手段と、
    該補正値決定手段で決定した補正値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう補正手段とを備える
    ことを特徴とするカメラ。
  10. 固体撮像素子と、
    該固体撮像素子の撮像エリア上に入射光を導く光学系と、
    該固体撮像素子から出力される遮光領域信号を含む画像信号の補正処理を、複数フレームを単位グループとして、グループ毎に行なう信号処理回路を備えるカメラにおいて、
    前記信号処理回路は、第1の信号処理回路及び第2の信号処理回路を備え、選択手段により第1の信号処理回路若しくは第2の信号処理回路のいずれか一方が選択され、選択された第1の信号処理回路若しくは第2の信号処理回路によって前記固体撮像素子から出力される遮光領域信号を含む画像信号の補正処理を行ない、
    前記第1の信号処理回路は、複数フレームを単位グループとして、グループ毎に画像信号の補正処理を行なうと共に、
    フレーム毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する第1の平均値算出手段と、
    同一グループ内の各フレームにおける遮光領域信号の平均値と基準値との差分値を算出する第1の差分値算出手段と、
    該第1の差分値算出手段で算出した差分値が属する範囲に基づいて補正係数を決定する第1の補正係数決定手段と、
    グループ毎に、前記第1の補正係数決定手段で決定した複数フレーム分の前記補正係数に基づいて補正値を決定する第1の補正値決定手段と、
    該第1の補正値決定手段で決定した補正値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう第1の補正手段とを備え、
    前記第2の信号処理回路は、
    フレーム毎に前記遮光領域信号の平均値を算出する第2の平均値算出手段と、
    該第2の平均値算出手段で算出した遮光領域信号の平均値と基準値との差分値を算出する第2の差分値算出手段と、
    該第2の差分値算出手段で算出した差分値に基づいて前記画像信号及び前記基準値の補正を行なう第2の補正手段とを備える
    ことを特徴とするカメラ。
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