JP2008288214A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高容量で、かつサイクル特性などの電池特性を向上させることができる電池を提供する。
【解決手段】 正極21と負極22とがセパレータ23を介して巻回された巻回電極体20を備える。負極22は、Liと合金を形成可能な金属元素または半金属元素の単体,合金および化合物からなる群のうちの少なくとも1種を含んでいる。セパレータ23には溶媒に電解質塩が溶解された電解液が含浸されている。電解質塩にはジフルオロ[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウムあるいはテトラフルオロ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムなどのB−O結合またはP−O結合を有する軽金属塩を用いる。安定した被膜の形成により溶媒の分解反応を抑制できると共に、負極22と溶媒との反応を防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、正極および負極と共に電解質を備えたリチウムイオン二次電池に関する。
近年、携帯電話,PDA(Personal Digital Assistant;個人用携帯型情報端末機器)あるいはノート型コンピュータに代表される携帯型電子機器の小型化、軽量化が精力的に進められ、その一環として、それらの駆動電源である電池、特に二次電池のエネルギー密度の向上が強く望まれている。
高エネルギー密度を得ることができる二次電池としては、負極にリチウム合金を用いた電池が開発されている(例えば、特許文献1および2参照。)。
特開平6−325765号公報 特開平7−230800号公報
しかしながら、リチウム合金は、充放電を繰り返すと、激しい膨張および収縮により粉砕して微細化するという問題があった。よって、これを負極に用いると、粒子の割れによる微細化または負極中における粒子同士の接触面積の低下により電子伝導性が低下したり、表面積の増大に起因して溶媒の分解反応が促進され、サイクル特性が十分でないという問題があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、高容量で、かつサイクル特性などの電池特性を向上させることができるリチウムイオン二次電池を提供することにある。
本発明によるリチウムイオン二次電池は、正極および負極と共に電解質を備えたものであって、負極は、負極集電体と、負極集電体に設けられた負極活物質層とを有し、負極活物質層は、負極活物質として、ケイ素の単体、ケイ素の合金、スズの単体、スズの合金、SiB4 、SiB6 、Mg2 Si、Mg2 Sn、Ni2 Si、TiSi2 、MoSi2 、CoSi2 、NiSi2 、CaSi2 、CrSi2 、Cu5 Si、FeSi2 、MnSi2 、NbSi2 、TaSi2 、VSi2 、WSi2 、ZnSi2 、SiC、Si3 4 、Si2 2 O、SiOv (0<v≦2)、SnOw (0<w≦2)、SnSiO3 、LiSiOおよびLiSnOからなる群のうちの少なくとも1種を含み、電解質は、ジフルオロ[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウム、テトラフルオロ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウム、ビス[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウム、ジフルオロジ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムおよびトリス[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムのうちのいずれか1種のリチウム塩を含むものである。
本発明によるリチウムイオン二次電池によれば、負極が負極活物質として上記したケイ素の単体、合金および化合物、並びにスズの単体、合金および化合物からなる群のうちの少なくとも1種を含み、電解質がジフルオロ[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウム、テトラフルオロ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウム、ビス[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウム、ジフルオロジ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムおよびトリス[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムのうちのいずれか1種のリチウム塩を含むようにしたので、電解質の分解反応を抑制することができる。また、負極と電解質との反応を防止することができる。よって、高い容量を得ることができると共に、充放電効率を向上させることができ、サイクル特性などの諸特性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る二次電池の断面構造を表すものである。この二次電池は、いわゆる円筒型といわれるものであり、ほぼ中空円柱状の電池缶11の内部に、帯状の正極21と負極22とがセパレータ23を介して巻回された巻回電極体20を有している。電池缶11は、例えばニッケル(Ni)のめっきがされた鉄(Fe)により構成されており、一端部が閉鎖され他端部が開放されている。電池缶11の内部には、巻回電極体20を挟むように巻回周面に対して垂直に一対の絶縁板12,13がそれぞれ配置されている。
電池缶11の開放端部には、電池蓋14と、この電池蓋14の内側に設けられた安全弁機構15および熱感抵抗素子(Positive Temperature Coefficient;PTC素子)16とが、ガスケット17を介してかしめられることにより取り付けられており、電池缶11の内部は密閉されている。電池蓋14は、例えば、電池缶11と同様の材料により構成されている。安全弁機構15は、熱感抵抗素子16を介して電池蓋14と電気的に接続されており、内部短絡あるいは外部からの加熱などにより電池の内圧が一定以上となった場合にディスク板15Aが反転して電池蓋14と巻回電極体20との電気的接続を切断するようになっている。熱感抵抗素子16は、温度が上昇すると抵抗値の増大により電流を制限し、大電流による異常な発熱を防止するものである。ガスケット17は、例えば、絶縁材料により構成されており、表面にはアスファルトが塗布されている。
巻回電極体20は、例えば、センターピン24を中心に巻回されている。巻回電極体20の正極21にはアルミニウムなどよりなる正極リード25が接続されており、負極22にはニッケルなどよりなる負極リード26が接続されている。正極リード25は安全弁機構15に溶接されることにより電池蓋14と電気的に接続されており、負極リード26は電池缶11に溶接され電気的に接続されている。
図2は、図1に示した巻回電極体20の一部を拡大して表すものである。正極21は、例えば、対向する一対の面を有する正極集電体21Aと、正極集電体21Aの両面あるいは片面に設けられた正極活物質層21Bとを有している。正極集電体21Aは、例えば、アルミニウム箔,ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。正極活物質層21Bは、例えば、正極活物質として、リチウムを吸蔵および離脱することが可能な正極材料を含んで構成されている。
リチウムを吸蔵および離脱することが可能な正極材料としては、エネルギー密度を高くするために、リチウムと遷移金属元素と酸素とを含むリチウム含有化合物を含有することが好ましく、中でも、遷移金属元素として、コバルト(Co),ニッケルおよびマンガン(Mn)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものを含有すればより好ましい。このようなリチウム含有化合物としては、例えば、LiCoO2 あるいはLiNiCoO2 が挙げられる。
なお、このような正極材料は、例えば、リチウムの炭酸塩,硝酸塩,酸化物あるいは水酸化物と、遷移金属の炭酸塩,硝酸塩,酸化物あるいは水酸化物とを所望の組成になるように混合し、粉砕した後、酸素雰囲気中において600℃〜1000℃の範囲内の温度で焼成することなどにより調製される。
正極活物質層21Bは、また、例えば導電剤を含んでおり、必要に応じて更に結着剤を含んでいてもよい。導電剤としては、例えば、黒鉛,カーボンブラックあるいはケッチェンブラックなどの炭素材料が挙げられ、そのうちの1種または2種以上が混合して用いられる。また、炭素材料の他にも、導電性を有する材料であれば金属材料あるいは導電性高分子材料などを用いるようにしてもよい。結着剤としては、例えば、スチレンブタジエン系ゴム,フッ素系ゴムあるいはエチレンプロピレンジエンゴムなどの合成ゴム、またはポリフッ化ビニリデンなどの高分子材料が挙げられ、そのうちの1種または2種以上が混合して用いられる。例えば、図1に示したように正極21および負極22が巻回されている場合には、結着剤として柔軟性に富むスチレンブタジエン系ゴムあるいはフッ素系ゴムなどを用いることが好ましい。
負極22は、例えば、対向する一対の面を有する負極集電体22Aと、負極集電体22Aの両面あるいは片面に設けられた負極活物質層22Bとを有している。負極集電体22Aは、例えば、銅(Cu),ステンレス,ニッケル,チタン(Ti),タングステン(W),モリブデン(Mo)あるいはアルミニウムなどにより構成することが好ましく、中でも、負極活物質層22Bとの合金化を起こしやすい金属により構成した方がより好ましい場合もある。例えば、後述するように負極活物質層22Bがケイ素(Si)またはスズ(Sn)の単体,合金および化合物からなる群のうちの少なくとも1種を含む場合には、銅,チタン,アルミニウムあるいはニッケルなどが合金化しやすい材料として挙げられる。なお、負極集電体22Aは、単層により構成してもよいが、複数層により構成してもよい。その場合、負極活物質層22Bと接する層を負極活物質層22Bと合金化しやすい金属材料により構成し、他の層を他の金属材料により構成するようにしてもよい。
また、負極集電体22Aの表面粗さは、後述するように負極活物質層22Bが気相法,液相法,焼結法あるいはそれらの組み合わせにより形成される場合、または、負極活物質層22Bと界面の少なくとも一部において合金化している場合には、算術平均粗さRaで0.1μm以上であることが好ましい。充放電に伴い負極活物質層22が膨張収縮することにより発生する割れの形状を制御することができ、応力を分散させて、負極22の構造破壊を抑制することができるからである。
負極活物質層22Bは、例えば、負極活物質として、リチウムと合金を形成可能な金属元素の単体、合金および化合物、並びにリチウムと合金を形成可能な半金属元素の単体,合金および化合物からなる群のうちの少なくとも1種を含んでいる。これにより負極22の容量は、この負極活物質がリチウムを吸蔵および離脱することによる容量成分を含み、高いエネルギー密度を得ることができるようになっている。
このような金属元素あるいは半金属元素としては、スズ(Sn),鉛(Pb),アルミニウム,インジウム(In),ケイ素(Si),亜鉛(Zn),アンチモン(Sb),ビスマス(Bi),カドミウム(Cd),マグネシウム(Mg),ホウ素(B),ガリウム(Ga),ゲルマニウム(Ge),ヒ素(As),銀(Ag),ジルコニウム(Zr),イットリウム(Y)またはハフニウム(Hf)が挙げられる。これらの化合物としては、例えば、化学式Mαs1Mβs2Lis3、あるいは化学式Mαs4Mγs5Mδs6で表されるものが挙げられる。これら化学式において、Mαはリチウムと合金を形成可能な金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を表し、MβはリチウムおよびMα以外の金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を表し、Mγは非金属元素の少なくとも1種を表し、MδはMα以外の金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を表す。また、s1、s2、s3、s4、s5およびs6の値はそれぞれs1>0、s2≧0、s3≧0、s4>0、s5>0、s6≧0である。
中でも、短周期型周期表における4B族の金属元素あるいは半金属元素の単体,合金または化合物が好ましく、特に好ましいのはケイ素あるいはスズの単体、またはこれらの合金あるいは化合物である。ケイ素またはスズの単体,合金および化合物は、リチウムを吸蔵・離脱する能力が大きく、組み合わせによっては、従来の黒鉛と比較して負極22のエネルギー密度を高くすることができるからである。なお、これらは結晶質のものでもアモルファスのものでもよい。
このような化合物について具体的に例を挙げれば、LiAl,AlSb,CuMgSb,SiB4 ,SiB6 ,Mg2 Si,Mg2 Sn,Ni2 Si,TiSi2 ,MoSi2 ,CoSi2 ,NiSi2 ,CaSi2 ,CrSi2 ,Cu5 Si,FeSi2 ,MnSi2 ,NbSi2 ,TaSi2 ,VSi2 ,WSi2 ,ZnSi2 ,SiC,Si3 4 ,Si2 2 O,SiOv (0<v≦2),SnOw (0<w≦2),SnSiO3 ,LiSiOあるいはLiSnOなどがある。
この負極活物質層22Bは、気相法,液相法および焼結法からなる群のうちの少なくとも1つの方法により形成されたものであることが好ましい。充放電に伴う負極活物質層22Bの膨張・収縮による破壊を抑制することができると共に、負極集電体22Aと負極活物質層22Bとを一体化することができ、負極活物質層22Bにおける電子伝導性を向上させることができるからである。また、結着剤および空隙などを低減または排除でき、負極22を薄膜化することもできるからである。
この負極活物質層22Bは、また、負極集電体22Aとの界面の少なくとも一部において負極集電体22Aと合金化していることが好ましい。具体的には、界面において負極集電体22Aの構成元素が負極活物質層22Bに、または負極活物質の構成元素が負極集電体22Aに、またはそれらが互いに拡散していることが好ましい。この合金化は、負極活物質層22Bを気相法,液相法あるいは焼結法により形成する際に同時に起こることが多いが、更に熱処理が施されることにより、あるいは初期充電時に起こったものでもよい。
負極活物質層22Bは、また、塗布により形成されたもの、具体的には、負極活物質の粉末と必要に応じてポリフッ化ビニリデンなどの結着剤を含んだものでもよい。この場合、リチウムと合金を形成可能な金属元素または半金属元素の単体,合金および化合物からなる群のうちの少なくとも1種に加えて、他の負極活物質を含んでいてもよい。他の負極活物質としては、黒鉛,難黒鉛化性炭素あるいは易黒鉛化性炭素などの炭素材料が好ましい。これら炭素材料は、充放電時に生じる結晶構造の変化が非常に少ないので、リチウムと合金を形成可能な金属元素あるいは半金属元素の単体,合金または化合物に加えて、これら炭素材料を含むようにすれば、高エネルギー密度を得ることができると共に、優れたサイクル特性を得ることができるからである。
黒鉛としては、例えば、真密度が2.10g/cm3 以上のものが好ましく、2.18g/cm3 以上のものであればより好ましい。なお、このような真密度を得るには、(002)面のC軸結晶子厚みが14.0nm以上であることが必要である。また、(002)面の面間隔は0.340nm未満であることが好ましく、0.335nm以上0.337nm以下の範囲内であればより好ましい。
黒鉛は、天然黒鉛でも人造黒鉛でもよい。人造黒鉛であれば、例えば、有機材料を炭化して高温熱処理を行い、粉砕・分級することにより得られる。高温熱処理は、例えば、必要に応じて窒素(N2 )などの不活性ガス気流中において300℃〜700℃で炭化し、毎分1℃〜100℃の速度で900℃〜1500℃まで昇温してこの温度を0時間〜30時間程度保持し仮焼すると共に、2000℃以上、好ましくは2500℃以上に加熱し、この温度を適宜の時間保持することにより行う。
出発原料となる有機材料としては、石炭あるいはピッチを用いることができる。ピッチには、例えば、コールタール,エチレンボトム油あるいは原油などを高温で熱分解することにより得られるタール類、アスファルトなどを蒸留(真空蒸留,常圧蒸留あるいはスチーム蒸留),熱重縮合,抽出,化学重縮合することにより得られるもの、木材還流時に生成されるもの、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチラートまたは3,5−ジメチルフェノール樹脂がある。これらの石炭あるいはピッチは、炭化の途中最高400℃程度において液体として存在し、その温度で保持されることで芳香環同士が縮合・多環化し、積層配向した状態となり、そののち約500℃以上で固体の炭素前駆体、すなわちセミコークスとなる(液相炭素化過程)。
有機材料としては、また、ナフタレン,フェナントレン,アントラセン,トリフェニレン,ピレン,ペリレン,ペンタフェン,ペンタセンなどの縮合多環炭化水素化合物あるいはその誘導体(例えば、上述した化合物のカルボン酸,カルボン酸無水物,カルボン酸イミド)、またはそれらの混合物を用いることができる。更に、アセナフチレン,インドール,イソインドール,キノリン,イソキノリン,キノキサリン,フタラジン,カルバゾール,アクリジン,フェナジン,フェナントリジンなどの縮合複素環化合物あるいはその誘導体、またはそれらの混合物を用いることもできる。
なお、粉砕は、炭化,仮焼の前後、あるいは黒鉛化前の昇温過程の間のいずれで行ってもよい。これらの場合には、最終的に粉末状態で黒鉛化のための熱処理が行われる。但し、嵩密度および破壊強度の高い黒鉛粉末を得るには、原料を成型したのち熱処理を行い、得られた黒鉛化成型体を粉砕・分級することが好ましい。
例えば、黒鉛化成型体を作製する場合には、フィラーとなるコークスと、成型剤あるいは焼結剤となるバインダーピッチとを混合して成型したのち、この成型体を1000℃以下の低温で熱処理する焼成工程と、焼成体に溶融させたバインダーピッチを含浸させるピッチ含浸工程とを数回繰り返してから、高温で熱処理する。含浸させたバインダーピッチは、以上の熱処理過程で炭化し、黒鉛化される。ちなみに、この場合には、フィラー(コークス)とバインダーピッチとを原料にしているので多結晶体として黒鉛化し、また原料に含まれる硫黄や窒素が熱処理時にガスとなって発生することから、その通り路に微小な空孔が形成される。よって、この空孔により、リチウムの吸蔵・離脱反応が進行し易くなると共に、工業的に処理効率が高いという利点もある。なお、成型体の原料としては、それ自身に成型性、焼結性を有するフィラーを用いてもよい。この場合には、バインダーピッチの使用は不要である。
難黒鉛化性炭素としては、(002)面の面間隔が0.37nm以上、真密度が1.70g/cm3 未満であると共に、空気中での示差熱分析(differential thermal analysis ;DTA)において700℃以上に発熱ピークを示さないものが好ましい。
このような難黒鉛化性炭素は、例えば、有機材料を1200℃程度で熱処理し、粉砕・分級することにより得られる。熱処理は、例えば、必要に応じて300℃〜700℃で炭化した(固相炭素化過程)のち、毎分1℃〜100℃の速度で900℃〜1300℃まで昇温し、この温度を0〜30時間程度保持することにより行う。粉砕は、炭化の前後、あるいは昇温過程の間で行ってもよい。
出発原料となる有機材料としては、例えば、フルフリルアルコールあるいはフルフラールの重合体,共重合体、またはこれらの高分子と他の樹脂との共重合体であるフラン樹脂を用いることができる。また、フェノール樹脂,アクリル樹脂,ハロゲン化ビニル樹脂,ポリイミド樹脂,ポリアミドイミド樹脂,ポリアミド樹脂,ポリアセチレンあるいはポリパラフェニレンなどの共役系樹脂、セルロースあるいはその誘導体、コーヒー豆類、竹類、キトサンを含む甲殻類、バクテリアを利用したバイオセルロース類を用いることもできる。更に、水素原子(H)と炭素原子(C)との原子数比H/Cが例えば0.6〜0.8である石油ピッチに酸素を含む官能基を導入(いわゆる酸素架橋)させた化合物を用いることもできる。
この化合物における酸素の含有率は3%以上であることが好ましく、5%以上であればより好ましい(特開平3−252053号公報参照)。酸素の含有率は炭素材料の結晶構造に影響を与え、これ以上の含有率において難黒鉛化性炭素の物性を高めることができ、負極22の容量を向上させることができるからである。ちなみに、石油ピッチは、例えば、コールタール,エチレンボトム油あるいは原油などを高温で熱分解することにより得られるタール類、またはアスファルトなどを、蒸留(真空蒸留,常圧蒸留あるいはスチーム蒸留),熱重縮合,抽出あるいは化学重縮合することにより得られる。また、酸化架橋形成方法としては、例えば、硝酸,硫酸,次亜塩素酸あるいはこれらの混酸などの水溶液と石油ピッチとを反応させる湿式法、空気あるいは酸素などの酸化性ガスと石油ピッチとを反応させる乾式法、または硫黄,硝酸アンモニウム,過硫酸アンモニア,塩化第二鉄などの固体試薬と石油ピッチとを反応させる方法を用いることができる。
なお、出発原料となる有機材料はこれらに限定されず、酸素架橋処理などにより固相炭化過程を経て難黒鉛化性炭素となり得る有機材料であれば、他の有機材料でもよい。
難黒鉛化性炭素としては、上述した有機材料を出発原料として製造されるものの他、特開平3−137010号公報に記載されているリンと酸素と炭素とを主成分とする化合物も、上述した物性パラメータを示すので好ましい。
セパレータ23は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン,ポリプロピレンあるいはポリエチレンなどの合成樹脂製の多孔質膜、またはセラミック製の多孔質膜により構成されており、これら2種以上の多孔質膜を積層した構造とされていてもよい。中でも、ポリオレフィン製の多孔質膜はショート防止効果に優れ、かつシャットダウン効果による電池の安全性向上を図ることができるので好ましい。特に、ポリエチレンは、100℃以上160℃以下の範囲内においてシャットダウン効果を得ることができ、かつ電気化学的安定性にも優れているので好ましい。また、ポリプロピレンも好ましく、他にも化学的安定性を備えた樹脂であればポリエチレンあるいはポリプロピレンと共重合させたり、またはブレンド化することで用いることができる。
セパレータ23には、液状の電解質である電解液が含浸されている。この電解液は、液状の溶媒、例えば有機溶剤などの非水溶媒と、この非水溶媒に溶解された電解質塩とを含んでおり、必要に応じて各種添加剤を含んでいてもよい。液状の非水溶媒というのは、例えば、非水化合物よりなり、25℃における固有粘度が10.0mPa・s以下のものを言う。なお、電解質塩を溶解した状態での固有粘度が10.0mPa・s以下のものでもよく、複数種の非水化合物を混合して溶媒を構成する場合には、混合した状態での固有粘度が10.0mPa・s以下であればよい。
このような非水溶媒としては、従来より使用されている種々の非水溶媒を用いることができる。具体的には、炭酸プロピレンあるいは炭酸エチレンなどの環状炭酸エステル、炭酸ジエチル,炭酸ジメチルあるいは炭酸エチルメチルなどの鎖状エステル、またはγ−ブチロラクトン,スルホラン,2−メチルテトラヒドロフランあるいはジメトキシエタンなどのエーテル類などが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、複数種を混合して用いてもよい。特に、酸化安定性の点からは、炭酸エステルを含めることが好ましい。
電解質塩としては、M−X結合(但し、Mは遷移金属元素または短周期型周期表における3B族元素,4B族元素あるいは5B族元素を表し、Xは酸素または硫黄を表す。)を有する軽金属塩のいずれか1種または2種以上を混合して含むことが好ましい。このような軽金属塩は、負極22の表面に安定な被膜を形成し、負極22における溶媒の分解反応を抑制することができると共に、負極22と溶媒との反応を防止することができると考えられるからである。
中でも環式化合物が好ましい。環式の部分も被膜の形成に関与すると考えられ、安定した被膜を得ることができるからである。
このような軽金属塩としては、例えば、化1で表される化合物が挙げられる。
Figure 2008288214
式中、R11は化2または化3に示した基を表し、R12はハロゲン,アルキル基,ハロゲン化アルキル基,アリール基またはハロゲン化アリール基を表し、X11およびX12は酸素または硫黄をそれぞれ表し、M11は遷移金属元素または短周期型周期表における3B族元素,4B族元素あるいは5B族元素を表し、M21は短周期型周期表における1A族元素あるいは2A族元素またはアルミニウムを表し、aは1〜4の整数であり、bは0〜8の整数であり、c,d,eおよびfはそれぞれ1〜3の整数である。
Figure 2008288214
R21は、アルキレン基,ハロゲン化アルキレン基,アリーレン基またはハロゲン化アリーレン基を表す。
Figure 2008288214
具体的には、化4で表される化合物が挙げられる。
Figure 2008288214
式中、R11は化5または化6に示した基を表し、R12はハロゲン,アルキル基,ハロゲン化アルキル基,アリール基またはハロゲン化アリール基を表し、X11およびX12は酸素または硫黄をそれぞれ表し、M11は遷移金属元素または短周期型周期表における3B族元素,4B族元素あるいは5B族元素を表し、M21は短周期型周期表における1A族元素あるいは2A族元素またはアルミニウムを表し、b1は1〜8の整数であり、c,d,eおよびfはそれぞれ1〜3の整数である。
Figure 2008288214
R21は、アルキレン基,ハロゲン化アルキレン基,アリーレン基またはハロゲン化アリーレン基を表す。
Figure 2008288214
中でも、化7で表される化合物が好ましい。
Figure 2008288214
式中、R11は化8または化9に示した基を表し、R13はハロゲンを表し、M12はリン(P)またはホウ素(B)を表し、M21は短周期型周期表における1A族元素あるいは2A族元素またはアルミニウムを表し、b2は2または4であり、c,d,eおよびfはそれぞれ1〜3の整数である。
Figure 2008288214
R21は、アルキレン基,ハロゲン化アルキレン基,アリーレン基またはハロゲン化アリーレン基を表す。
Figure 2008288214
更に具体的には、化10で表されるジフルオロ[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウム、あるいは化11で表されるテトラフルオロ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムがより好ましく挙げられる。B−O結合またはP−O結合を有しているとより高い効果を得ることができ、特に、O−B−O結合またはO−P−O結合を有していれば更に高い効果を得ることができるからである。
Figure 2008288214
Figure 2008288214
また、化12で表されるビス[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウム、化13で表されるジフルオロジ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウム、あるいは化14で表されるトリス[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムも好ましい。これらは化1のaが2または3のものであるが、化10,11と同様に、O−B−O結合またはO−P−O結合を有しており、高い効果を得ることができるからである。
Figure 2008288214
Figure 2008288214
Figure 2008288214
M−X結合を有するリチウム塩としては、この他にも、化15で表されるビス[1,2−ベンゼンジオラト(2−)−O,O’]ホウ酸リチウム、または、化16で表されるトリス[1,2−ベンゼンジオラト(2−)−O,O’]リン酸リチウムも上述と同様の理由により好ましく挙げられる。
Figure 2008288214
Figure 2008288214
また、電解質塩には、M−X結合を有する軽金属塩に加えて、他の軽金属塩のいずれか1種または2種以上を混合して含むことが好ましい。内部抵抗の低減が図られ重負荷特性などの電池特性を向上させることができるからである。他の軽金属塩としては、例えば、LiB(C6 5 4 、LiCH3 SO3 、LiCF3 SO3 、LiAlCl4 、LiSiF6 、LiCl、LiBr、LiPF6 、LiBF4 、LiClO4 、LiAsF6 、LiN(CF3 SO2 2 、LiN(C2 5 SO2 2 あるいはLiN(C4 9 SO2 )(CF3 SO2 )などの化17で表されるリチウム塩、またはLiC(CF3 SO2 3 などの化18で表されるリチウム塩が挙げられる。
Figure 2008288214
式中、mおよびnは1以上の整数である。
Figure 2008288214
式中、p,qおよびrは1以上の整数である。
このうち、LiPF6 、LiBF4 、LiClO4 、LiAsF6 、化17で表されるリチウム塩および化18で表されるリチウム塩からなる群のうちの少なくなくとも1種を含むようにすれば、より高い効果を得ることができると共に、高い導電率を得ることができるので好ましく、中でもLiPF6 を含むようにすれば、特に好ましい。
電解質塩の含有量(濃度)は溶媒に対して0.3mol/kg以上3.0mol/kg以下の範囲内であることが好ましい。この範囲外ではイオン伝導度の極端な低下により十分な電池特性が得られなくなる虞があるからである。そのうち、M−X結合を有する軽金属塩の含有量は溶媒に対して0.01mol/kg以上2.0mol/kg以下の範囲内であることが好ましい。この範囲内においてより高い効果を得ることができるからである。
なお、電解液に代えて、高分子化合物に電解液を保持させたゲル状の電解質を用いてもよい。ゲル状の電解質は、イオン伝導度が室温で1mS/cm以上であるものであればよく、組成および高分子化合物の構造に特に限定はない。電解液(すなわち液状の溶媒,電解質塩および添加剤)については上述のとおりである。高分子化合物としては、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンとポリヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、ポリスチレンあるいはポリカーボネートが挙げられる。特に、電気化学的安定性の点からは、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレンあるいはポリエチレンオキサイドの構造を持つ高分子化合物を用いることが望ましい。電解液に対する高分子化合物の添加量は、両者の相溶性によっても異なるが、通常、電解液の3質量%〜50質量%に相当する高分子化合物を添加することが好ましい。
また、電解質塩の含有量は、電解液の場合と同様である。但し、ここで溶媒というのは、液状の溶媒のみを意味するのではなく、電解質塩を解離させることができ、イオン伝導性を有するものを広く含む概念である。よって、高分子化合物にイオン伝導性を有するものを用いる場合には、その高分子化合物も溶媒に含まれる。
この二次電池は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、例えば、正極集電体21Aに正極活物質層21Bを形成し正極21を作製する。正極活物質層21Bは、例えば、正極活物質の粉末と導電剤と結着剤とを混合して正極合剤を調製したのち、この正極合剤をN−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させてペースト状の正極合剤スラリーとし、この正極合剤スラリーを正極集電体21Aに塗布し乾燥させ、圧縮成型することにより形成する。
また、例えば、負極集電体22Aに負極活物質層22Bを形成し負極22を作製する。負極活物質層22Bは、例えば、負極集電体22Aに、気相法または液相法により、負極活物質を堆積させることにより形成する。また、粒子状の負極活物質を含む前駆層を負極集電体22Aに形成したのち、これを焼結させる焼結法により形成するようにしてもよいし、気相法,液相法および焼結法のうちの2つまたは3つの方法を組み合わせて形成するようにしてもよい。このように気相法,液相法および焼結法からなる群のうちの少なくとも1つの方法により負極活物質層22Bを形成することにより、場合によっては、負極集電体22Aとの界面の少なくとも一部において負極集電体22Aと合金化した負極活物質層22Bが形成される。
なお、負極集電体22Aと負極活物質層22Bとの界面をより合金化させるために、更に真空雰囲気下または非酸化性雰囲気下で熱処理を行うようにしてもよい。特に、負極活物質層22Bを後述する鍍金により形成する場合、負極活物質層22Bは負極集電体22Aとの界面においても合金化しにくい場合があるので、必要に応じてこの熱処理を行うことが好ましい。また、気相法により形成する場合においても、負極集電体22Aと負極活物質層22Bとの界面をより合金化させることにより特性を向上させることができる場合があるので、必要に応じてこの熱処理を行うことが好ましい。
なお、気相法としては、例えば、物理堆積法あるいは化学堆積法を用いることができ、具体的には、真空蒸着法,スパッタ法,イオンプレーティング法,レーザーアブレーション法,熱CVD(Chemical Vapor Deposition ;化学気相成長)法あるいはプラズマCVD法等が利用可能である。液相法としては電解鍍金あるいは無電解鍍金等の公知の手法が利用可能である。焼結法に関しても公知の手法が利用可能であり、例えば、雰囲気焼結法,反応焼結法あるいはホットプレス焼結法が利用可能である。
また、負極活物質層22Bは、塗布により形成するようにしてもよい。具体的には、例えば、負極活物質の粉末と結着剤とを混合して負極合剤を調製したのち、この負極合剤をN−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させてペースト状の負極合剤スラリーとし、この負極合剤スラリーを負極集電体22Aに塗布し乾燥させ、圧縮成型することにより形成するようにしてもよい。但し、気相法,液相法および焼結法からなる群のうちの少なくとも1つの方法により形成するようにした方が、負極集電体22Aと負極活物質層22Bとの接着性が高められる他、上述したように負極活物質層22Bが形成されるのと同時に負極集電体22Aと負極活物質層22Bとの合金化が進行する場合が多いので好ましい。
続いて、正極集電体21Aに正極リード25を溶接などにより取り付けると共に、負極集電体22Aに負極リード26を溶接などにより取り付ける。そののち、正極21と負極22とをセパレータ23を介して巻回し、正極リード25の先端部を安全弁機構15に溶接すると共に、負極リード26の先端部を電池缶11に溶接して、巻回した正極21および負極22を一対の絶縁板12,13で挟み電池缶11の内部に収納する。正極21および負極22を電池缶11の内部に収納したのち、電解質を電池缶11の内部に注入し、セパレータ23に含浸させる。そののち、電池缶11の開口端部に電池蓋14,安全弁機構15および熱感抵抗素子16をガスケット17を介してかしめることにより固定する。これにより、図1に示した二次電池が完成する。
この二次電池では、充電を行うと、例えば、正極21からリチウムイオンが離脱し、電解質を介して負極22に吸蔵される。一方、放電を行うと、例えば、負極22からリチウムイオンが離脱し、電解質を介して正極21に吸蔵される。その際、M−X結合を有する軽金属塩により負極22の表面に安定な被膜が形成され、溶媒の分解反応が抑制される。また、負極22と溶媒との反応が防止される。
このように本実施の形態では、電解質がM−X結合を有する軽金属塩を含むようにしたので、負極22が、リチウムと合金を形成可能な金属元素または半金属元素の単体,合金および化合物からなる群のうちの少なくとも1種を含有するようにしても、負極22における溶媒の分解反応を抑制することができる。また、負極22と溶媒との反応を防止することができる。よって、高い容量を得ることができると共に、充放電効率を向上させることができ、サイクル特性などの諸特性を向上させることができる。
特に、B−O結合またはP−O結合を有する軽金属塩を含むようにすれば、中でも、O−B−O結合またはO−P−O結合を有する軽金属塩を含むようにすれば、より高い効果を得ることができる。
また、M−X結合を有する軽金属塩に加えて、他の軽金属塩を含むようにすれば、内部抵抗を低減させることができ、重負荷特性などの電池特性を向上させることができる。更に、M−X結合を有する軽金属塩に加えてLiPF6 を含むようにすれば、導電率を向上させることができ、サイクル特性などの電池特性を向上させることもできる。
更に、本発明の具体的な実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施例1−1〜1−18)
図1および図2に示した円筒型の二次電池を作製した。まず、炭酸リチウム(Li2 CO3 )と炭酸コバルト(CoCO3 )とを、Li2 CO3 :CoCO3 =0.5:1(モル比)の割合で混合し、空気中において900℃で5時間焼成して、正極活物質としてのリチウム・コバルト複合酸化物(LiCoO2 )を得た。次いで、このリチウム・コバルト複合酸化物91質量部と、導電剤であるグラファイト6質量部と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン3質量部とを混合して正極合剤を調製した。続いて、この正極合剤を溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーとし、厚み20μmの帯状のアルミニウム箔よりなる正極集電体21Aの両面に均一に塗布して乾燥させ、圧縮成型して正極活物質層21Bを形成し、これを短冊状に切断し、帯状の正極21を作製した。そののち、正極集電体21Aの一端にアルミニウム製の正極リード25を取り付けた。
また、ケイ素粉末20gと銅粉末80gとを混合し、この混合物を石英ボートに入れ、アルゴンガス雰囲気中で1000℃に加熱し、室温まで放冷した。これにより得られた塊を、アルゴンガス雰囲気中でボールミルにて粉砕し、負極活物質としての銅−ケイ素(Cu−Si)合金粉末を得た。得られた銅−ケイ素合金粉末を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、平均粒径は約10μmであった。この銅−ケイ素合金粉末80質量部と、負極活物質および導電剤である鱗片状黒鉛10質量部およびアセチレンブラック2質量部と結着剤であるポリフッ化ビニリデン8質量部とを混合して負極合剤を調製した。続いて、この負極合剤を溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて負極合剤スラリーとし、厚み15μmの帯状の電解銅箔よりなる負極集電体22Aの両面に均一に塗布して乾燥させ、圧縮成型して負極活物質層22Bを形成し、これを短冊状に切断し、帯状の負極22を作製した。そののち、負極集電体22Aの一端にニッケル製の負極リード26を取り付けた。
正極21および負極22をそれぞれ作製したのち、厚み25μmの微孔性ポリエチレンフィルムよりなるセパレータ23を用意し、負極22,セパレータ23,正極21,セパレータ23の順に積層してこの積層体を渦巻状に多数回巻回し、巻回電極体20を作製した。
巻回電極体20を作製したのち、巻回電極体20を一対の絶縁板12,13で挟み、負極リード26を電池缶11に溶接すると共に、正極リード25を安全弁機構15に溶接して、巻回電極体20をニッケルめっきした鉄製の電池缶11の内部に収納した。そののち、電池缶11の内部に電解液を減圧方式により注入した。電解液には、炭酸エチレン50体積%と炭酸ジエチル50体積%とを混合した溶媒に、電解質塩として軽金属塩を溶解させたものを用いた。
その際、軽金属塩の種類および含有量を実施例1−1〜1−18で表1に示したように変化させた。このうち、実施例1−1は、化10で表されるジフルオロ[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウムを用いたものであり、実施例1−2〜1−16は、ジフルオロ[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウムと他の軽金属塩とを混合して用いたものであり、実施例1−17は、化11で表されるテトラフルオロ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムを用いたものであり、実施例1−18は、テトラフルオロ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムと他の軽金属塩とを混合して用いたものである。
Figure 2008288214
電池缶11の内部に電解液を注入したのち、表面にアスファルトを塗布したガスケット17を介して電池蓋14を電池缶11にかしめることにより、実施例1−1〜1−18について直径14mm、高さ65mmの円筒型二次電池を得た。
また、実施例1−1〜1−18に対する比較例1−1として、電解質塩としてLiPF6 のみを用いる共に、その含有量を溶媒に対して1.0mol/kgとしたことを除き、他は実施例1−1〜1−18と同様にして二次電池を作製した。
作製した実施例1−1〜1−18および比較例1−1の二次電池について、充放電試験を行い、初回容量,内部抵抗およびサイクル特性をそれぞれ調べた。充電は、700mAの定電流で電池電圧が4.2Vに達するまで行ったのち、4.2Vの定電圧で電流が2mAに達するまで行い、放電は、700mAの定電流で電池電圧が2.5Vに達するまで行った。初回容量は、このようにして得られた1サイクル目の放電容量である。内部抵抗は、1サイクル目の充電状態において、1kHzの交流インピーダンス測定を行うことにより求めた。サイクル特性としては、初回容量に対する100サイクル目の容量維持率(100サイクル目の容量/初回容量)×100を求めた。得られた結果を表1に示す。
表1から分かるように、M−X結合を有する軽金属塩を用いた実施例1−1〜1−18によれば、用いていない比較例1−1に比べて、初回容量および容量維持率を大きくすることができ、更に内部抵抗を低減させることもできた。すなわち、負極活物質層22Bに、リチウムと合金を形成可能な半金属元素の化合物を含む場合に、電解液にM−X結合を有する軽金属塩を含むようにすれば、容量およびサイクル特性を向上させることができ、かつ内部抵抗を低減させることができることが分かった。
また、実施例1−1〜1−8,1−12〜1−16および実施例1−17,1−18から分かるように、M−X結合を有する軽金属塩と他の軽金属塩とを混合して用いた、実施例1−2〜1−8,1−12〜1−16および実施例1−18によれば、M−X結合を有する軽金属塩のみを用いた実施例1−1および実施例1−17に比べて、内部抵抗を低減させることができ、特にLiPF6 を用いた場合にその効果が大きかった。更に、M−X結合を有する軽金属塩と他の軽金属塩とを混合して用いた方が、それらの含有量を調節することにより、より高い容量維持率を得ることができた。すなわち、電解液にM−X結合を有する軽金属塩と他の軽金属塩とを含むようにすれば、より高い効果を得ることができることが分かった。
また、M−X結合を有する軽金属塩の含有量を0.01mol/kg以上2.0mol/kg以下とすれば、容量およびサイクル特性を向上させることができ、かつ内部抵抗を低減させることができることが確認できた。
(実施例2−1,2−2)
負極活物質としてスズを用い、電解銅箔よりなる厚み25μmの負極集電体22Aに電子ビーム蒸着法により厚み2μmのスズよりなる負極活物質層22Bを形成し、200℃で12時間熱処理して、負極22を作製したことを除き、他は実施例1−1〜1−18と同様にして二次電池を作製した。その際、軽金属塩の種類および含有量は表2に示したように変化させた。なお、得られた負極22をXPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy;X線光電子分光法)、AES( Auger Electron Spectroscopy;オージェ電子分光法)およびX線回折法により分析したところ、負極活物質層22Bが、負極集電体22Aとの界面の少なくとも一部において負極集電体22Aと合金化していることが確認された。
Figure 2008288214
また、実施例2−1,2−2に対する比較例2−1として、電解質塩としてLiPF6 のみを用いる共に、その含有量を溶媒に対して1.0mol/kgとしたことを除き、他は実施例2−1,2−2と同様にして二次電池を作製した。
作製した実施例2−1,2−2および比較例2−1の二次電池について、実施例1−1〜1−18と同様にして、充放電を行い、初回容量,内部抵抗およびサイクル特性をそれぞれ調べた。その結果を実施例1−1,1−4および比較例1−1の結果と共に表2に示す。
表2から分かるように、M−X結合を有する軽金属塩を用いた実施例2−1,2−2によれば、実施例1−1,1−4と同様に、用いていない比較例2−1に比べて、初回容量および容量維持率を大きくすることができ、更に内部抵抗を低減させることもできた。また、特に、M−X結合を有する軽金属塩と他の軽金属塩とを混合して用いた実施例2−2ではその効果が大きかった。
すなわち、負極活物質として、リチウムと合金を形成可能な金属元素の単体であるスズを用いても、また、負極活物質層22Bを気相法により形成した場合においても、電解液にM−X結合を有する軽金属塩を含むようにすれば、容量およびサイクル特性を向上させることができ、かつ内部抵抗を低減させることができることが分かった。また、電解液にM−X結合を有する軽金属塩と他の軽金属塩とを含むようにすれば、より高い効果を得ることができることも分かった。
(実施例3−1〜3−35,参考例3−36〜3−39)
負極活物質であるケイ素を蒸着して負極活物質層を形成し、図3に示したコイン型の二次電池を作製した。この二次電池は、円板状の正極31と負極32とをセパレータ33を介して積層し、外装缶34と外装カップ35との間に収納したものである。
まず、正極活物質である平均粒径5μmのリチウム・コバルト複合酸化物と、導電剤であるカーボンブラックと、結着剤であるポリフッ化ビニリデンとを、リチウム・コバルト複合酸化物:カーボンブラック:ポリフッ化ビニリデン=92:3:5の質量比で混合して正極合剤を調整した。次いで、この正極合剤を溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーとし、厚み20μmの帯状のアルミニウム箔よりなる正極集電体31Aに塗布して乾燥させ、圧縮成型して正極活物質層31Bを形成し、正極31を作製した。
また、算術平均粗さRaが0.5μm、厚みが35μmの電解銅箔を負極集電体32Aとして用意し、この負極集電体32Aに蒸着法によりケイ素よりなる厚み4μmの負極活物質層32Bを形成したのち、加熱処理し、負極32を形成した。得られた負極32をXPSおよびAESにより分析したところ、負極活物質層32Bが、負極集電体32Aとの界面の少なくとも一部において負極集電体32Aと合金化していることが確認された。
次いで、外装カップ35の中央部に負極32および厚み25μmのポリプロピレン製のセパレータ33を順次積層し、電解液を注入したのち、正極31を入れた外装缶34を被せてガスケット36を介してかしめ、直径20mm、高さ1.6mmのコイン型二次電池を作製した。電解液には、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを1:1の体積比で混合した溶媒に、電解質塩として軽金属塩を溶解させたものを用いた。その際、軽金属塩の種類および含有量を実施例3−1〜3−35,参考例3−36〜3−39で表3〜6に示したように変化させた。
Figure 2008288214
Figure 2008288214
Figure 2008288214
Figure 2008288214
このうち実施例3−1は、化10で表されるジフルオロ[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウムを用いたものであり、実施例3−2〜3−21は、ジフルオロ[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウムと他の軽金属塩とを混合して用いたものである。実施例3−22は、化12で表されるビス[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウムを用いたものであり、実施例3−23〜3−29は、ビス[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウムと他の軽金属塩とを混合して用いたものである。実施例3−30は、化11で表されるテトラフルオロ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムを用いたものであり、実施例3−31は、テトラフルオロ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムと他の軽金属塩とを混合して用いたものである。実施例3−32は、化13で表されるジフルオロジ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムを用いたものであり、実施例3−33は、ジフルオロジ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムと他の軽金属塩とを混合して用いたものである。実施例3−34は、化14で表されるトリス[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムを用いたものであり、実施例3−35は、トリス[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムと他の軽金属塩とを混合して用いたものである。参考例3−36は、化15で表されるビス[1,2−ベンゼンジオラト(2−)−O,O’]ホウ酸リチウムを用いたものであり、参考例3−37は、ビス[1,2−ベンゼンジオラト(2−)−O,O’]ホウ酸リチウムと他の軽金属塩とを混合して用いたものである。参考例3−38は、化16で表されるトリス[1,2−ベンゼンジオラト(2−)−O,O’]リン酸リチウムを用いたものであり、参考例3−39は、トリス[1,2−ベンゼンジオラト(2−)−O,O’]リン酸リチウムと他の軽金属塩とを混合して用いたものである。
また、実施例3−1〜3−35,参考例3−36〜3−39に対する比較例3−1〜3−6として、電解質塩としてLiPF6 ,LiBF4 ,LiClO4 ,LiAsF6 ,LiN(CF3 SO2 2 あるいはLiC(CF3 SO2 3 のいずれか1種類のみを用いる共に、その含有量を溶媒に対して1.0mol/kgとしたことを除き、他は実施例3−1〜3−35,参考例3−36〜3−39と同様にして二次電池を作製した。
作製した実施例3−1〜3−35,参考例3−36〜3−39および比較例3−1〜3−6の二次電池について、充放電試験を行い、初回容量およびサイクル特性をそれぞれ調べた。充電は、1mA/cm2 の定電流密度で電池電圧が4.2Vに達するまで行ったのち、4.2Vの定電圧で電流密度が0.02mA/cm2 に達するまで行い、放電は、1mA/cm2 の定電流密度で電池電圧が2.5Vに達するまで行った。なお、充放電を行う際には、予め計算により求めた正極31および負極32の充放電容量に基づいて、初回の充電での負極利用率を90%と設定し、負極32に金属リチウムが析出しないようにした。サイクル特性としては、初回容量に対する10サイクル目の容量維持率(10サイクル目の容量/初回容量)×100を求めた。得られた結果を表3〜6に示す。
表3〜6に示したように、M−X結合を有する軽金属塩を用いた実施例3−1〜3−35,参考例3−36〜3−39によれば、用いていない比較例3−1〜3−6に比べて、容量維持率を向上させることができ、場合によっては初回容量も向上させることができた。また、M−X結合を有する軽金属塩とLiPF6 とを混合して用いた方が、含有量によっては、初回容量および容量維持率をより向上させることができた。更に、M−X結合を有する軽金属塩の含有量を0.01mol/kg以上2.0mol/kg以下とすれば、容量およびサイクル特性を向上させることができることが確認できた。
すなわち、負極活物質として、リチウムと合金を形成可能な半金属元素の単体であるケイ素を用いても、また、負極活物質層32Bを気相法により形成した場合においても、電解液にM−X結合を有する軽金属塩を含むようにすれば、容量およびサイクル特性を向上させることができることが分かった。また、電解液にM−X結合を有する軽金属塩とLiPF6 とを含むようにすれば、その含有量を調整することにより、より高い効果を得ることができることも分かった。更に、M−X結合を有する軽金属塩の含有量は0.01mol/kg以上2.0mol/kg以下の範囲内が好ましいことも分かった。
(実施例4−1〜4−13,参考例4−14〜4−17)
負極活物質としてスズを用い、算術平均粗さRaが0.5μm、厚みが25μmの電解銅箔よりなる負極集電体32Aに、電解鍍金によりスズよりなる厚み4μmの負極活物質層32Bを形成したのち、加熱処理して負極32を作製したことを除き、実施例3−1〜3−35,参考例3−36〜3−39と同様にして図3に示したコイン型の二次電池を作製した。その際、軽金属塩の種類および含有量は表7,8に示したように変化させた。
Figure 2008288214
Figure 2008288214
このうち実施例4−1は、化10で表されるジフルオロ[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウムを用いたものであり、実施例4−2〜4−7は、ジフルオロ[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウムと他の軽金属塩とを混合して用いたものである。実施例4−8は、化11で表されるテトラフルオロ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムを用いたものであり、実施例4−9は、テトラフルオロ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムと他の軽金属塩とを混合して用いたものである。実施例4−10は、化13で表されるジフルオロジ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムを用いたものであり、実施例4−11は、ジフルオロジ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムと他の軽金属塩とを混合して用いたものである。実施例4−12は、化14で表されるトリス[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムを用いたものであり、実施例4−13は、トリス[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムと他の軽金属塩とを混合して用いたものである。参考例4−14は、化15で表されるビス[1,2−ベンゼンジオラト(2−)−O,O’]ホウ酸リチウムを用いたものであり、参考例4−15は、ビス[1,2−ベンゼンジオラト(2−)−O,O’]ホウ酸リチウムと他の軽金属塩とを混合して用いたものである。参考例4−16は、化16で表されるトリス[1,2−ベンゼンジオラト(2−)−O,O’]リン酸リチウムを用いたものであり、参考例4−17は、トリス[1,2−ベンゼンジオラト(2−)−O,O’]リン酸リチウムと他の軽金属塩とを混合して用いたものである。
なお、実施例4−1〜4−13,参考例4−14〜4−17についても、得られた負極32をXPSおよびAESにより分析したところ、負極活物質層32Bが、負極集電体32Aとの界面の少なくとも一部において負極集電体32Aと合金化していることが確認された。
また、実施例4−1〜4−13,参考例4−14〜4−17に対する比較例4−1〜4−6として、電解質塩としてLiPF6 ,LiBF4 ,LiClO4 ,LiAsF6 ,LiN(CF3 SO2 2 あるいはLiC(CF3 SO2 3 のいずれか1種類のみを用いると共に、その含有量を溶媒に対して1.0mol/kgとしたことを除き、他は実施例4−1〜4−13,参考例4−14〜4−17と同様にして二次電池を作製した。
作製した実施例4−1〜4−13,参考例4−14〜4−17および比較例4−1〜4−6の二次電池について、実施例3−1〜3−35,参考例3−36〜3−39と同様にして充放電試験を行い、初回容量および10サイクル目の容量維持率をそれぞれ調べた。得られた結果を表7,8に示す。
表7,8に示したように、M−X結合を有する軽金属塩を用いた実施例4−1〜4−13,参考例4−14〜4−17によれば、用いていない比較例4−1〜4−6に比べて、容量維持率を向上させることができ、場合によっては初回容量も向上させることができた。また、M−X結合を有する軽金属塩とLiPF6 とを混合して用いた方が、より高い効果を得ることができた。
すなわち、負極活物質層32Bを液相法により形成した場合においても、電解液にM−X結合を有する軽金属塩を含むようにすれば、容量およびサイクル特性を向上させることができることが分かった。また、電解液にM−X結合を有する軽金属塩とLiPF6 とを含むようにすれば、より高い効果を得ることができることも分かった。
(実施例5−1〜5−8)
負極活物質としてスズを用い、算術平均粗さRaが0.5μm、厚みが25μmの電解銅箔よりなる負極集電体32Aに、焼結法によりスズよりなる負極活物質層32Bを形成したことを除き、実施例3−1〜3−35,参考例3−36〜3−39と同様にして図3に示したコイン型の二次電池を作製した。具体的には、スズ粉末と、結着剤であるポリフッ化ビニリデンとを、スズ:ポリフッ化ビニリデン=95:5の質量比で混合し、これを溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて負極集電体32Aに塗布して乾燥させ、加圧したのち、200℃で焼成することにより負極活物質層32Bを形成し、負極32を作製した。軽金属塩の種類および含有量は表9に示したように変化させた。
Figure 2008288214
このうち実施例5−1は、化12で表されるビス[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウムを用いたものであり、実施例5−2〜5−8は、ビス[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウムと他の軽金属塩とを混合して用いたものである。
なお、実施例5−1〜5−8についても、得られた負極32をXPSおよびAESにより分析したところ、負極活物質層32Bが、負極集電体32Aとの界面の少なくとも一部において負極集電体32Aと合金化していることが確認された。
また、実施例5−1〜5−8に対する比較例5−1として、電解質塩としてLiPF6 を用いると共に、その含有量を溶媒に対して1.0mol/kgとしたことを除き、他は実施例5−1〜5−8と同様にして二次電池を作製した。
作製した実施例5−1〜5−8および比較例5−1の二次電池について、実施例3−1〜3−35,参考例3−36〜3−39と同様にして充放電試験を行い、初回容量および10サイクル目の容量維持率をそれぞれ調べた。得られた結果を表9に示す。
表9に示したように、M−X結合を有する軽金属塩を用いた実施例5−1〜5−8によれば、用いていない比較例5−1に比べて、容量維持率を向上させることができ、場合によっては初回容量も向上させることができた。また、M−X結合を有する軽金属塩とLiPF6 とを混合して用いた方が、より高い効果を得ることができた。
すなわち、負極活物質層32Bを焼結法により形成した場合においても、電解液にM−X結合を有する軽金属塩を含むようにすれば、容量およびサイクル特性を向上させることができることが分かった。また、電解液にM−X結合を有する軽金属塩とLiPF6 とを含むようにすれば、より高い効果を得ることができることも分かった。
なお、上記実施例では、M−X結合を有する軽金属塩について具体的に例を挙げて説明したが、上述した効果はその構造に起因するものと考えられる。よって、他のM−X結合を有する軽金属塩を用いても同様の結果を得ることができる。また、上記実施例では、電解液を用いる場合について説明したが、ゲル状の電解質を用いても同様の結果を得ることができる。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態および実施例では、電解液または固体状の電解質の1種であるゲル状の電解質を用いた二次電池について説明したが、本発明は、他の電解質を用いた二次電池にも同様に適用することができる。他の電解質としては、例えば、イオン伝導性を有する高分子化合物に電解質塩を分散させた高分子固体電解質、イオン伝導性セラミックス,イオン伝導性ガラスあるいはイオン性結晶などよりなるイオン伝導性無機化合物、またはこれらのイオン伝導性無機化合物と電解液とを混合したもの、またはこれらのイオン伝導性無機化合物とゲル状の電解質あるいは高分子固体電解質とを混合したものが挙げられる。
また、上記実施の形態および実施例では、巻回構造を有する円筒型の二次電池、あるいはコイン型の二次電池について説明したが、本発明は他の構造、例えば巻回構造を有する楕円型あるいは多角形型の二次電池、または正極および負極を折り畳んだりあるいは積み重ねた構造を有する二次電池についても同様に適用することができる。更に、ボタン型,角型あるいはカード型などの二次電池についても適用することができる。
本発明の一実施の形態に係る二次電池の構成を表す断面図である。 図1に示した二次電池における巻回電極体の一部を拡大して表す断面図である。 本発明の実施例で形成した二次電池の構成を表す断面図である。
符号の説明
11…電池缶、12,13…絶縁板、14…電池蓋、15…安全弁機構、15A…ディスク板、16…熱感抵抗素子、17,36…ガスケット、20…巻回電極体、21,31…正極、21A,31A…正極集電体、21B,31B…正極活物質層、22,32…負極、22A,32A…負極集電体、22B,32B…負極活物質層、23,33…セパレータ、24…センターピン、25…正極リード、26…負極リード、34…外装缶、35…外装カップ。

Claims (11)

  1. 正極および負極と共に電解質を備えたリチウムイオン二次電池であって、
    前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体に設けられた負極活物質層とを有し、
    前記負極活物質層は、負極活物質として、ケイ素の単体、ケイ素の合金、スズの単体、スズの合金、SiB4 、SiB6 、Mg2 Si、Mg2 Sn、Ni2 Si、TiSi2 、MoSi2 、CoSi2 、NiSi2 、CaSi2 、CrSi2 、Cu5 Si、FeSi2 、MnSi2 、NbSi2 、TaSi2 、VSi2 、WSi2 、ZnSi2 、SiC、Si3 4 、Si2 2 O、SiOv (0<v≦2)、SnOw (0<w≦2)、SnSiO3 、LiSiOおよびLiSnOからなる群のうちの少なくとも1種を含み、
    前記電解質は、化1で表されるジフルオロ[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウム、化2で表されるテトラフルオロ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウム、化3で表されるビス[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウム、化4で表されるジフルオロジ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムおよび化5で表されるトリス[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムのうちのいずれか1種のリチウム塩を含むリチウムイオン二次電池。
    Figure 2008288214
    Figure 2008288214
    Figure 2008288214
    Figure 2008288214
    Figure 2008288214
  2. 前記負極活物質層は、負極集電体との界面の少なくとも一部において負極集電体と合金化している請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 前記負極活物質層は、気相法,液相法および焼結法からなる群のうちの少なくとも1つの方法により形成された請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記電解質は更に溶媒を含み、前記リチウム塩の含有量は、前記溶媒に対して0.01mol/kg以上2.0mol/kg以下である請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  5. 前記電解質は、更に、LiPF6 、LiBF4 、LiClO4 、LiAsF6 、化6で表されるリチウム塩および化7で表されるリチウム塩からなる群のうちの少なくとも1種を含む請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
    Figure 2008288214
    (式中、mおよびnは1以上の整数である。)
    Figure 2008288214
    (式中、p,qおよびrは1以上の整数である。)
  6. 前記電解質は、更に、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンとポリヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、ポリスチレンおよびポリカーボネートからなる群のうちのいずれか1種、またはイオン伝導性無機化合物を含む請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  7. 前記正極は、リチウム(Li)と、コバルト(Co),ニッケル(Ni)およびマンガン(Mn)からなる群のうちの少なくとも1種と、酸素(O)とを含むリチウム含有化合物を含有する請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  8. 前記負極は、更に、炭素材料を含む請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  9. 前記負極集電体の表面粗さは、算術平均粗さで0.1μm以上である請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  10. 前記リチウム塩は、化2で表されるテトラフルオロ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムまたは化4で表されるジフルオロジ[オキソラト−O,O’]リン酸リチウムである請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  11. 負極活物質層は、負極活物質として、ケイ素の単体、ケイ素の合金、スズの単体およびスズの合金のうちの少なくとも1種を含む請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
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