JP2008286606A - 弾性表面波センサ及び弾性表面波センサを備えた生体分子測定装置。 - Google Patents

弾性表面波センサ及び弾性表面波センサを備えた生体分子測定装置。 Download PDF

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Abstract

【課題】送受信電極部と検出領域との間の伝搬特性が改善された弾性表面波センサ及び弾性表面波センサを備えた生体分子測定装置を実現する。
【解決手段】弾性表面波センサ100は、検出領域140に導入された検体である液体に応じて送信電極部120から受信電極部130への弾性表面波の伝送特性が変化するセンサである。この弾性表面波センサ100に、送信電極部120と検出領域140との間及び検出領域140と受信電極部130との間に金属により形成され、弾性表面波のエネルギーを圧電性基板の表面に集中させるためのダミー電極部171及び172を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、検体である液体に応じて弾性表面波(SAW:Surface Acoustic Wave)の伝搬特性が変化する弾性表面波センサ及び弾性表面波センサを備えた生体分子測定装置に関する。
弾性表面波センサは、検体である液体又は液体中に含まれる検体(検査対象となる物質)を検査(又は成分分析)するためのセンサである。この弾性表面波センサは、圧電性基板の表面上に弾性表面波を送受信するための送受信電極部を備えており、圧電性基板の表面を伝搬する弾性表面波の伝搬特性が、その圧電性基板(の弾性表面波の伝搬路)の表面の状態に応じて変化する、という特性を利用したセンサである。このような弾性表面波センサは、環境、食品、医療等の様々な分野で用いられている。
例えば、生体センサの分野では、弾性表面波の伝搬路上に検体を検出するための検出領域を形成したセンサが用いられている。一般的な弾性表面波センサでは、この検出領域には金属層が形成されている。上述したような生体センサでは、その金属層の表面上に更に抗体層が形成されている。このような生体センサは、抗体層に抗原溶液が導入されると、抗原抗体反応により抗原を捕集し、抗原溶液の導入前後で圧電性基板を伝搬する弾性表面波の伝搬特性が変化する。このため、その溶液の導入前後の弾性表面波の伝搬特性の変化を検出することより、捕集された抗原の量や溶液中の抗原の密度を検出することができる。
上述したような弾性表面波センサは、弾性表面波を送受信するための送受信電極部が外気に剥き出しの状態になっている。このため、検出領域に形成された抗体層に液体(検体)が導入されると、剥き出しの状態になっている送受信電極部周辺における雰囲気(例えば湿度)が変化する。このような送受信電極部上の雰囲気の変化は再現性の高いものではなく、したがって、弾性表面波センサを用いたセンシングの再現性そのものを低下させてしまう。このような課題に対しては、例えば、弾性表面波を送受信するための送受信電極部をケースなどにより外部から密閉するよう覆ってしまうという手法が有効である(特許文献1及び2)。
特開2001−153781号公報 特開2006−184011号公報
弾性表面波センサの送受信電極部をケースなどにより外部から密閉するよう覆ってしまうと、そのケースの厚みにより送受信電極部と検出領域の間に金属による層が形成されていない開放構造が生じる。弾性表面波センサは、弾性表面波の伝搬路である送受信電極部と検出領域との間に開放構造が含まれると、バルク波(SSBW:Surface Skimming Bulk Wave)が生じやすくなり、その分だけ伝搬損失が生じやすくなる。
本発明の目的は、以上の課題を解決することにあり、送受信電極部と検出領域との間の伝搬特性が改善された弾性表面波センサ及び弾性表面波センサを備えた生体分子測定装置を実現することにある。
本発明は、圧電性基板と、前記圧電性基板の表面上に所定のパターンで形成され弾性表面波の送信を行う送信電極部と、前記圧電性基板の表面上に所定のパターンで形成され前記弾性表面波の受信を行う受信電極部と、を含む送受信電極部と、前記送信電極部と前記受信電極部との間に形成され、検体である液体が導入される検出領域と、前記送受信電極部を外部から密閉するよう覆う封止ケースと、を備え、前記検出領域に導入された検体である液体に応じて送信電極部から受信電極部への弾性表面波の伝搬特性が変化する弾性表面波センサであって、前記送信電極部と前記検出領域との間及び前記検出領域と前記受信電極部との間のうちの少なくとも一方に金属により形成され、前記弾性表面波のエネルギーを前記圧電性基板の表面に集中させるためのダミー電極部を備えることを特徴とする。
また、本発明では、前記ダミー電極部は、前記金属を前記送受信電極部側金属と前記検出領域側金属とに分ける所定の間隔のスリットを有し、前記封止ケースは、硬化性樹脂により形成され、検出領域側に最も近い端部が前記スリットを介して前記圧電性基板と接着していることが望ましい。
また、本発明では、前記封止ケースの外部かつ前記圧電性基板の表面上に形成された給電電極部と、前記給電電極部と前記送信電極部又は前記給電電極部と前記受信電極部とを接続するよう前記圧電性基板の表面上に所定のパターンで形成され、前記封止ケースと交差する面に孔が形成された取り出し電極部と、を備え、前記封止ケースは、前記孔を介して前記圧電性基板と接着していることが望ましい。
また、本発明は、上述の弾性表面波センサと、前記送信電極部に対して弾性表面波を送信させるための送信信号を供給する手段と、前記受信電極部が弾性表面波を受信することにより発生する受信信号を検出する手段と、前記送信信号及び受信信号に基づいて前記検出領域に導入された検体である液体を測定する手段と、を有する測定部と、を備えた生体分子測定装置であることを特徴とする。
本発明によれば、送受信電極部と検出領域との間の伝搬特性が改善された弾性表面波センサ及び弾性表面波センサを備えた生体分子測定装置を実現することができる。
以下、本実施形態に係る弾性表面波センサについて、図面を用いて詳細に説明する。図1〜4は、本実施形態に係る弾性表面波センサ(及びその弾性表面波センサを搭載した生体分子測定装置)の構成を示す図である。なお、本実施形態に係る弾性表面波センサは、C反応性タンパク(抗原)を捕集する生体センサに適用されているものとする。
「第1の実施形態」
図1は、第1の実施形態に係る弾性表面波センサ100の上面及び断面の構成を示す図である。なお、図1における上面の図は、後述する封止天井153(及び163)及び接着層155(及び165)が取り除かれた状態の弾性表面波センサ100を示す。また、図1における断面の図は、(上面から見て)弾性表面波センサ100中央の断面図を示す。
図1に示す弾性表面波センサ100は、圧電性基板110と、送信電極部120と、受信電極部130と、検出領域140と、送信電極部側の封止ケース150と、受信電極部側の封止ケース160と、を備え、さらに、送信電極部側のダミー電極部171と、受信電極部側のダミー電極部172と、を備えている。
後述するように、弾性表面波センサ100は、ダミー電極部171により送信電極部120と検出領域140との間の伝搬特性を、ダミー電極部172により検出領域140と受信電極部130との間の伝搬特性を、各々改善している。すなわち、ダミー電極部171及び172があることで、弾性表面波(SAW)を伝搬し易くしバルク波(SSBW)の発生を抑制している。
ここで、圧電性基板110は、その表面上に弾性表面波が励振及び伝搬される基板であり、水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、ランガサイト等の圧電性素材により形成されている。
送信電極部120は、前述した圧電性基板110の表面上に櫛歯状のパターンにより形成された金属(例えばAuやAu合金など)の電極である。この送信電極部120は、所定の周波数(例えば50MHz)の送信信号が入力されることにより、前述した圧電性基板110の表面上に弾性表面波を送信(励振)する。なお、送信電極部120にて送信される弾性表面波は、横波型弾性表面波(SH-SAW:Shear Horizontal - Surface Acoustic Wave)である。
受信電極部130は、前述した送信電極部120と同様に、前述した圧電性基板110の表面上(送信電極部120と同一面上)に櫛歯状のパターンにより形成された金属(同様にAuやAu合金など)の電極である。この受信電極部130は、圧電性基板110を伝搬してきた弾性表面波を受信して所定の周波数の受信信号を出力する。
検出領域140は、金属層141と、抗体層143と、を有している。この金属層141は、例えば送信電極部120や受信電極部130と同様にAuやAu合金などにより形成されている。また、抗体層143は、自己組織化膜(例えばシステアミン及びグルタルアルデヒド等)を介して金属層141と結合した抗体の層である。この検出領域140には、後述するように、検体である液体(例えばC反応性タンパクを含む溶液)が導入される。
送信電極部側の封止ケース150は、封止壁151と、封止天井153と、接着層155と、を備えている。この封止ケース150は、前述した送信電極部120を外部から密閉して送信電極部120上に空間を形成するように覆うケースである。これにより、検出領域140における雰囲気(例えば湿度)の変化があったとしても送信電極部120は、その影響を受けにくくなる(又はその影響を全く受けなくなる)。
封止壁151は、前述した送信電極部120を覆う壁である。また、封止壁151は、感光性樹脂(例えばSU−8等の感光性エポキシ樹脂)により形成されており、フォトリソグラフィにより形成される。前述した感光性樹脂は前述した圧電性素材との接着性が高く密封度を上げるのに好適である。
なお、封止壁151の形成におけるフォトリソグラフィのプロセスとしては、(1)弾性表面波センサ上に感光性樹脂を塗布(2)マスキング及び露光(3)洗浄又はエッチング、というプロセスがある。
封止天井153は、前述した封止壁151上側を塞ぎ外部から密閉するための天井である。この封止天井153は、封止壁151上側を塞ぐものであれば何でもよいが、センシングに対する影響の小さいガラス基板などが好ましい。
接着層155は、封止壁151と封止天井153との間に設けられ、封止壁151と封止天井153とを接着するための層である。なお、この接着層155は、封止壁151と、封止天井153と、の間を密封して接着できればどのような素材でできていてもよい。
また、受信電極部側の封止ケース160は、前述した送信電極部側の封止ケース150と同様な構成である。すなわち、封止ケース160は、封止壁161と、封止天井163と、接着層165と、を備えており、前述した受信電極部130を外部から密封して受信電極部130上に空間を形成するように覆うケースである。これにより、検出領域140における雰囲気の変化があったとしても受信電極部130は、その影響を受けにくくなる。
送信電極部側のダミー電極部171は、送信電極部120と検出領域140との間に金属(例えばAuやAu合金など)により圧電性基板110の表面上に形成された電極部である。また、図1の断面で示される構造図のように、送信電極部側のダミー電極部171は、送信電極部側の封止ケース150の封止壁151の底面と接着している。後述するように、この送信電極部側のダミー電極部171が、送信電極部120と検出領域140との間の弾性表面波(SAW)を伝搬し易くしバルク波(SSBW)の発生を抑制している。なお、コスト等の観点から、ダミー電極部171の形成は、送信電極部120、受信電極部130及び金属層141の形成と共に行うのが好ましい。
受信電極部側のダミー電極部172は、前述の送信電極部側のダミー電極部171と同様な構成である。すなわち、受信電極部側のダミー電極部172は、検出領域140と受信電極部130との間に金属(同様にAuやAu合金など)により圧電性基板110の表面上に形成され、受信電極部側の封止ケース160の封止壁161の底面と接着している。同様に、この受信電極部側のダミー電極部172が、検出領域140と受信電極部130との間の弾性表面波(SAW)を伝搬し易くしバルク波(SSBW)の発生を抑制している。ダミー電極部172についても同様に、送信電極部120、受信電極部130及び金属層141の形成と共に形成するのが好ましい。なお、このダミー電極部171及び172は、少なくとも一方あればよい(好ましくは両方あるとよい)。
次に、図1に示す弾性表面波センサ100の動作について説明する。弾性表面波センサ100は、図示しない信号発生器により送信電極部120に所定の周波数(例えば50MHz)の信号が入力されると、圧電性基板110の表面上に弾性表面波(SH-SAW)を送信(励振)する。このように送信された弾性表面波は、送信電極部120から受信電極部130の方向(及びその逆方向)に対して伝搬する。
送信電極部120から検出領域140に伝搬する弾性表面波は、送信電極部側のダミー電極部171を介して伝搬される。このとき、送信電極部120から送信された弾性表面波の主なエネルギーは、弾性表面波が比較的伝搬し易い(金属で形成された)ダミー電極部171に弾性表面波(SH-SAW)として伝搬していく。このため、相対的にダミー電極部171下の(圧電性素材で形成された)圧電性基板110に発生するバルク波(SSBW)が減る。したがって、送信電極部120から検出領域140への挿入損失が低減されて弾性表面波センサ100の伝搬特性が改善される。
同様に検出領域140から受信電極部130に伝搬される弾性表面波は、主なエネルギーが(金属で形成された)受信電極部側のダミー電極部172を介して弾性表面波(SH-SAW)として伝搬され、検出領域140から受信電極部130への挿入損失が低減されて弾性表面波センサ100の伝搬特性が改善される。
受信電極部130では、受信した弾性表面波に応じた受信信号が出力される。ここで外部装置等により、送信電極部120に入力した送信信号と、受信電極部130から出力された受信信号と、を比較することにより、送信電極部120から受信電極部130までの信号の伝搬特性(例えば位相特性等)が取得される。
次に、検体である抗原を含む溶液(C反応性タンパクを含む溶液)が検出領域140に導入される(なお、ここで言う「導入」は、主に溶液の滴下などを示すが、後述するような溶液の中に弾性表面波センサ100を浸す場合も含まれる)。検出領域140に形成された抗体層143は、抗原抗体反応により、導入された溶液から抗原を捕集する。また、このように捕集された抗原により、検出領域140の表面の状態が変化する。
このように、検出領域140の表面の状態が変化したのち、前述したのと同様な手法で弾性表面波センサ100における弾性表面波の伝搬特性を取得する。このように取得した検体導入後の弾性表面波の伝搬特性と、前述した検体導入前の弾性表面波の伝搬特性と、を比較し、その伝搬特性の変化を検出することにより、捕集した抗原の量または密度(又は濃度)を検出することができる。
また、前述したように、弾性表面波センサ100の表面上の伝搬特性が改善されているため、従来に比べて、受信信号の信号対雑音比SNRが改善される。これにより、本実施形態に係る弾性表面波センサ100は、より精度の良い測定をすることが出来る。さらに、本実施形態に係る弾性表面波センサ100は、上述のように圧電性基板上の伝搬特性が改善されるため、送信信号を微弱信号にすることも可能である。これにより、消費電力の低減化や検体に与える影響(例えば熱など)の最小化なども実現することができる。
また、弾性表面波センサ100は、検出領域140に検体である抗原を含む溶液が導入されたことにより、その近辺の雰囲気(例えば湿度)が変化する。一方、送信電極部120及び受信電極部130の近辺は、前述したように送信電極部側の封止ケース150及び受信電極部側の封止ケース160により外部から遮蔽されている。これにより、送信電極部120及び受信電極部130は、検出領域140に溶液が導入されたことによる雰囲気の変化の影響を受けることがない。
このように、本実施形態に示す弾性表面波センサでは、送信電極部と検出領域との間及び検出領域と受信電極部との間のうちの少なくとも一方に金属により形成され、弾性表面波のエネルギーを圧電性基板の表面に集中させるためのダミー電極部を備えることにより、送信電極部から受信電極部への伝搬特性を改善することができる。また、本実施形態に示す弾性表面波センサのダミー電極部は、送受信電極部を形成する際に一緒に形成することができるため、その製造も容易である。
「第2の実施形態」
次に、第2の実施形態に係る弾性表面波センサについて説明する。上述した第1の実施形態に係る弾性表面波センサは、送信電極部側のダミー電極部(又は受信電極部側のダミー電極部)は、金属(例えばAuやAu合金など)により形成されており、感光性樹脂(例えばSU−8等の感光性エポキシ樹脂)により形成された封止ケースの底面と接着している。
一般的に、金属(特にAu)と感光性樹脂(特にSU−8)とは接着性が高いものではない。このため、温度や湿度更には経年的な変化に伴い送信電極部側のダミー電極部(又は受信電極部側のダミー電極部)と封止ケースとの接着性が損なわれると、接着部のひび割れやこれに伴う剥離などを引き起こし易くなってしまう。そこで、本実施形態に係る弾性表面波センサでは、送信電極部側のダミー電極部(又は受信電極部側のダミー電極部)と封止ケースとの接着性を高め、接着部のひび割れやこれに伴う剥離などに対する耐性を高める。以下、これについて説明する。
図2は、第2の実施形態に係る弾性表面波センサ200の構成の上面及び断面を示す図である。図2に示す弾性表面波センサ200が前述した弾性表面波センサと異なる点は、以下のように、送信電極部側のダミー電極部271(及び受信電極部側のダミー電極部272)に、封止ケース250及び260と圧電性基板210とを直接接続するためのスリットが設けられている点である。
すなわち、ダミー電極部271(及びダミー電極部272)は、それを形成する金属を送受信電極部側金属と検出領域側金属とに分ける所定の間隔のスリット275(及び276)を有している。また、封止ケース250(及び260)は、硬化性樹脂により形成され、検出領域240側に最も近い端部がスリット275(及び276)を介して圧電性基板210と接着している。
これにより、図2に示す弾性表面波センサ200は、ダミー電極部271(又はダミー電極部272)と封止壁251(又は261)との接着性を高め、接着部のひび割れやこれに伴う剥離などに対する耐性を高めている。なお、封止ケース250(及び260)を形成する硬化性樹脂としては、UV硬化性のエポキシ樹脂が好適であるが、これに限らず他の樹脂であってもよい。
さらに、ダミー電極部271(及びダミー電極部272)は、それを形成する金属を所定の間隔で格子状に設けた構成にしてもよい。これにより、封止ケース250(及び260)は、検出領域240側に最も近い端部だけでなく、その格子のスリット間からも圧電性基板210に接着することができ、より接着性を高めることができる。なお、前述した格子状の間隔は、伝搬特性なども考慮し適宜設計するのが望ましい。
「第3の実施形態」
次に、第3の実施形態に係る弾性表面波センサについて説明する。図3は、第3の実施形態に係る弾性表面波センサ300の構成の上面及び断面を示す図である。また、図3のA部は、後述する取り出し電極部390の拡大図である。図3に示す弾性表面波センサ300が前述した弾性表面波センサと異なる点は、後述する取り出し電極部390に封止ケース350及び360と圧電性基板310とを直接接続するためのスリットが設けられている点である。
給電電極部380は、封止ケース350(及び360)の外部かつ圧電性基板310の表面上に金属により形成されている。また、取り出し電極部390は、給電電極部380と送信電極部320(又は受信電極部330)を接続するよう圧電性基板310の表面上に所定のパターンで形成されている。さらに、この取り出し電極部390は、封止ケース350(及び360)と交差する面(A)に孔391が形成されている。そして、封止ケース350(及び360)は、この孔391を介して圧電性基板310と接着している。
これにより、封止ケース350(及び360)の外部に信号を引き出す際に必要となる取り出し電極部390を封止ケース350(及び360)と交差するよう形成しても、封止ケース350(及び360)は、この孔391を介して圧電性基板310と接着しているため、その接着性を確保することができる。
「第4の実施形態」
次に、第4の実施形態に係る弾性表面波センサを備えた生体分子測定装置について説明する。前述した弾性表面波センサは、送受信電極部が封止ケースで覆われており、検体である溶液に浸けるディップ型のセンサとしても適用できる。
図4は、第4の実施形態に係る弾性表面波センサ400を備えた生体分子測定装置の構成を示す図である。この生体分子測定装置は、前述した弾性表面波センサ400と、その弾性表面波センサ400への入出力信号を処理する測定部500と、を備えている(弾性表面波センサ400は、前述した弾性表面波センサ100〜300のいずれかと同様なものであればよい)。
測定部500は、その内部に、弾性表面波センサ400の送信電極部に対して弾性表面波を送信させるための送信信号を供給する回路と、弾性表面波センサ400の受信電極部が弾性表面波を受信することにより発生する受信信号を検出する回路と、送信信号及び受信信号に基づいて弾性表面波センサ400が浸けられた検体である溶液600を測定する回路と、を有している。前述したように、弾性表面波センサ400は、その伝搬特性が改善されているため、溶液600に浸されたとしても、検体を精度良く検出することができる。
第1の実施形態に係る弾性表面波センサの構成を表す図である。 第2の実施形態に係る弾性表面波センサの構成を表す図である。 第3の実施形態に係る弾性表面波センサの構成を表す図である。 第4の実施形態に係る弾性表面波センサを備えた生体分子測定装置の構成を表す図である。
符号の説明
100,200,300,400 弾性表面波センサ、110,210,310 圧電性基板、120,220,320 送信電極部、130,230,330 受信電極部、140,240,340 検出領域、150,160,250,260,350,360 封止ケース、171,172,271,272,371,372 ダミー電極部。

Claims (4)

  1. 圧電性基板と、
    前記圧電性基板の表面上に所定のパターンで形成され弾性表面波の送信を行う送信電極部と、前記圧電性基板の表面上に所定のパターンで形成され前記弾性表面波の受信を行う受信電極部と、を含む送受信電極部と、
    前記送信電極部と前記受信電極部との間に形成され、検体である液体が導入される検出領域と、
    前記送受信電極部を外部から密閉するよう覆う封止ケースと、
    を備え、
    前記検出領域に導入された検体である液体に応じて送信電極部から受信電極部への弾性表面波の伝搬特性が変化する弾性表面波センサであって、
    前記送信電極部と前記検出領域との間及び前記検出領域と前記受信電極部との間のうちの少なくとも一方に金属により形成され、前記弾性表面波のエネルギーを前記圧電性基板の表面に集中させるためのダミー電極部を備えることを特徴とする弾性表面波センサ。
  2. 請求項1に記載の弾性表面波センサであって、
    前記ダミー電極部は、前記金属を前記送受信電極部側金属と前記検出領域側金属とに分ける所定の間隔のスリットを有し、
    前記封止ケースは、硬化性樹脂により形成され、検出領域側に最も近い端部が前記スリットを介して前記圧電性基板と接着していることを特徴とする弾性表面波センサ。
  3. 請求項1又は2に記載の弾性表面波センサであって、
    前記封止ケースの外部かつ前記圧電性基板の表面上に形成された給電電極部と、
    前記給電電極部と前記送信電極部又は前記給電電極部と前記受信電極部とを接続するよう前記圧電性基板の表面上に所定のパターンで形成され、前記封止ケースと交差する面に孔が形成された取り出し電極部と、
    を備え、
    前記封止ケースは、前記孔を介して前記圧電性基板と接着していることを特徴とする弾性表面波センサ。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の弾性表面波センサと、
    前記送信電極部に対して弾性表面波を送信させるための送信信号を供給する手段と、前記受信電極部が弾性表面波を受信することにより発生する受信信号を検出する手段と、前記送信信号及び受信信号に基づいて前記検出領域に導入された検体である液体を測定する手段と、を有する測定部と、
    を備えることを特徴とする生体分子測定装置。
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