JP2008286555A - 車両制御装置 - Google Patents

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JP2008286555A JP2007129734A JP2007129734A JP2008286555A JP 2008286555 A JP2008286555 A JP 2008286555A JP 2007129734 A JP2007129734 A JP 2007129734A JP 2007129734 A JP2007129734 A JP 2007129734A JP 2008286555 A JP2008286555 A JP 2008286555A
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Abstract

【課題】試験台走行中に適した車両制御を簡易に実施する。
【解決手段】ABS−ECU40において、試験台走行判定部42は、舵角センサ26によって検出された舵角の車両直進状態の舵角に対する角度が所定の値より小さい場合に、車両が試験台走行中と判定する。センサ異常判定部44は、車両が試験台走行中でないと判定された場合に、複数の車輪速センサ20の各々について異常があるか否かを判定する。ホイールシリンダ圧制御部46およびフェール処理部48は、異常が発生した車輪速センサ20がある場合、車輪速センサ異常時処理を実施する。
【選択図】図2

Description

本発明は車両制御装置に関し、特に車両が試験台走行中か否かに応じた車両制御を実行する車両制御装置に関する。
テストコースを実際に走行させる以外にも、試験台(シャシーダイナモメータともいう)の上に車輪を載せて車輪を回転させる試験台走行を実施することにより、車両を移動させることなく車両の性能をテストする方法が知られている(例えば、特許文献1、または特許文献2参照)。このような試験台走行では、駆動輪は回転するが転動輪は回転しないため、トラクションコントロールを実施する車両では、駆動輪がスリップしていると誤判定され、本来与える必要のない制動力が駆動輪に与えられるおそれがある。このため、トラクションコントロールカットスイッチをオンにしたとき、トラクションコントロールもカットするトラクションコントロール方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
実開平7−23260号公報 特表2006−503311号公報 特開平7−179142号公報
しかしながら、上述の特許文献3に記載される技術では、試験台走行を実施する作業者にスイッチをオンにするという作業を強いることとなる。このため、作業者はスイッチをオンにしたか否かを慎重に確認した上で試験台走行を実施しなければならず、作業者の監視負担は過大なものとなる。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、試験台走行中に適した車両制御を簡易に実施することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車両制御装置は、車両が、駆動輪を試験台に接地させて車両を停止させたまま駆動輪を回転させる試験台走行中か否かを判定する試験台走行判定手段と、試験台走行中か否かに応じた車両制御を実行する車両制御実行手段と、を備える。試験台走行判定手段は、舵角センサによって検出された舵角に基づいて車両が試験台走行中か否かを判定する。
車両を試験台走行させるときは、通常の路面を走行するときと違い、一般的に車両が直進状態となる舵角でステアリングホイールの回転が固定される。この態様によれば、このような試験台走行時と通常の路面の走行時との違いを利用して車両が試験台走行中か否かを正確に判定することができる。このため、試験台走行中か否かに応じた適切な車両制御を実行することが可能となる。
試験台走行判定手段は、検出された舵角の車両直進状態の舵角に対する角度が所定の値より小さい場合に、車両が試験台走行中と判定してもよい。
車両が通常の路面を走行しているときは、車両を直進させようとしているときであっても、ステアリングホイールを試験台走行中よりも大きく操舵すると考えられる。この態様よれば、このような試験台走行時と通常の路面の走行時との違いを利用して車両が試験台走行中か否かを正確に判定することができる。
試験台走行判定手段は、検出された舵角の変動幅が所定の値より小さい場合に、車両が試験台走行中と判定してもよい。
通常の路面を走行中は、試験台走行中に比べ舵角の変化幅も大きいと考えられる。この態様によれば、このような試験台走行時と通常の路面の走行時との違いを利用して車両が試験台走行中か否かを正確に判定することができる。
試験台走行判定手段は、検出された舵角および車輪速センサによって検出された車輪速に基づいて車両が試験台走行中か否かを判定してもよい。
この態様によれば、例えば、車輪速センサの検出結果に基づいて試験台走行中でないにもかかわらず試験台走行中であると誤判定された場合においても、舵角センサの検出結果に試験台走行中でないと適切に判定することが可能となる。このため、試験台走行中でないにもかかわらず試験台走行に適した車両制御が実行されることを回避することができる。
試験台走行判定手段は、検出された車輪速に基づいて転動輪が回転しているか否か、および駆動輪の車輪速の差が所定の値より小さいか否かを判定し、転動輪が回転していないこと、駆動輪の車輪速の差が所定の値より小さいこと、および検出された舵角の車両直進状態の舵角に対する角度が所定の値より小さいこと、のいずれをも満たす場合に、車両が試験台走行中と判定してもよい。
この態様によれば、転動輪が回転しているか否か、駆動輪の車輪速の差が所定の値より小さいか否か、および検出された舵角の車両直進状態の舵角に対する角度が所定の値より小さいか否かの判定のうち、いずれかの判定で試験台走行中と誤判定された場合においても、他の判定が適切に実施された場合に、車両が試験台走行中でないと適切に判定することができる。このため、試験台走行中でないにもかかわらず試験台走行に適した車両制御が実行されるリスクを低減させることができる。
試験台走行判定手段は、検出された車輪速に基づいて転動輪が回転しているか否か、および駆動輪の車輪速の差が所定の値より小さいか否かを判定し、転動輪が回転していないこと、駆動輪の車輪速の差が所定の値より小さいこと、および検出された舵角の変動幅が所定の値より小さいこと、のいずれをも満たす場合に、車両が試験台走行中と判定してもよい。
この態様によれば、転動輪が回転しているか否か、駆動輪の車輪速の差が所定の値より小さいか否か、および検出された舵角の変動幅が所定の値より小さいか否かの判定のうち、いずれかの判定で試験台走行中と誤判定された場合においても、他の判定が適切に実施された場合に、車両が試験台走行中でないと適切に判定することができる。このため、この態様においても、試験台走行中でないにもかかわらず試験台走行に適した車両制御が実行されるリスクを低減させることができる。
車両制御実行手段は、各々が複数の車輪のそれぞれの車輪速を検出する複数の車輪速センサの検出結果に基づいて、複数の車輪速センサの各々について異常があるか否かを判定する車輪速センサ異常判定を実施するセンサ異常判定手段を含んでもよい。センサ異常判定手段は、車両が試験台走行中と判定された場合に、車輪速センサ異常判定を実施しない。
例えば車輪速センサの検出結果のみに基づいて車両が試験台走行中か否かを判定する場合、車輪速センサに異常があれば試験台走行中か否かを正確に判定することが困難となる。このため、車輪速センサの異常によって試験台走行中でないにもかかわらず試験台走行中と誤判定された場合に、車輪速センサの異常判定が実施されず、車輪速センサの異常の検出が困難となるおそれが生じる。この態様によれば、舵角センサの検出結果に基づいて車輪速センサに異常があるか否かを判定するため、車輪速センサの異常による試験台走行中か否かを誤判定を回避することができ、車輪速センサの異常を適切に検出することが可能となる。
本発明によれば、試験台走行中に適した車両制御を簡易に実施することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という。)について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る車両10を模式的に表した全体構成図である。車両10は、車両本体12に4つの車輪14が組み付けられて構成されている。車両本体12には、ディスクブレーキユニット16、車輪速センサ20、液圧アクチュエータ24、舵角センサ26、警告ランプ32、およびABS−ECU(ABS:Antilock Brake System、ECU:電子制御ユニット)40が設けられている。
ディスクブレーキユニット16は、4つの車輪14の各々に対応して4つ設けられている。ディスクブレーキユニット16の各々は、ホイールシリンダ18内の作動液圧であるホイールシリンダ圧に応じてブレーキパッド(図示せず)をディスクロータ(図示せず)に押接させることにより、対応する車輪14に制動力を与える。
液圧アクチュエータ24は、ディスクブレーキユニット16の各々に液圧配管を介して接続される。液圧アクチュエータ24には、複数の増圧用ソレノイドバルブ(図示せず)、および複数の減圧用ソレノイドバルブ(図示せず)が、ディスクブレーキユニット16の各々に対応して設けられている。液圧アクチュエータ24内の増圧用ソレノイドバルブ及び減圧用ソレノイドバルブは、駆動回路(図示せず)を介してABS−ECU40に接続されている。
車輪速センサ20は、4つの車輪14の各々に対応して4つ設けられる。車輪速センサ20の各々は、車輪14を駆動するドライブシャフトに設けられたパルサ(図示せず)の凹凸をピックアップコイルで検出することにより車輪14の回転速度を検出する。なお、例えばパルサの凹凸を検出するホールICを有する車輪速センサなど、他の方式の車輪速センサが採用されてもよいことは勿論である。車輪速センサ20はABS−ECU40に接続されており、車輪速センサ20による検出結果はABS−ECU40に出力される。
舵角センサ26は、ステアリングシャフト30を介してステアリングホイール28に接続されており、ステアリングホイール28の操舵角度、すなわち舵角を検出する。舵角センサ26はABS−ECU40に接続されており、舵角センサ26による検出結果はABS−ECU40に出力される。警告ランプ32は、車両10の客室内のインスツルメントパネルに設けられる。警告ランプ32はABS−ECU40に接続されている。
図2は、第1の実施形態に係るABS−ECU40などの機能ブロック図である。なお、図2においてABS−ECU40には、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAMなどのハードウェア、およびソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックが描かれている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェアおよびソフトウェアの組合せによって様々な形で実現することができる。
ABS−ECU40は、ホイールシリンダ圧や警告ランプ32の点灯および消灯など、車両10に搭載された様々な機器を制御する車両制御装置として機能するものであり、試験台走行判定部42、センサ異常判定部44、ホイールシリンダ圧制御部46、フェール処理部48、および記憶部50を有する。試験台走行判定部42は、車両10が試験台走行中か否かを判定する。センサ異常判定部44は、車輪速センサ20の各々について異常が発生しているか否かを判定する。
液圧アクチュエータ24に含まれる増圧用ソレノイドバルブおよび減圧用ソレノイドバルブは電磁弁であり、供給される電流のデューティーに応じて開弁する。ホイールシリンダ圧制御部46は、車輪速センサ20や、ブレーキペダルの操作量を検出するストロークセンサ(図示せず)、およびマスタシリンダ圧を検出するマスタ圧センサ(図示せず)などの検出結果を利用して、ディスクブレーキユニット16の各々の目標ホイールシリンダ圧を算出する。ホイールシリンダ圧制御部46は、ディスクブレーキユニット16の各々が目標ホイールシリンダ圧となるよう駆動回路に制御電流を供給する。駆動回路は、供給された制御電流に応じたデューティーでバッテリ(図示せず)から各々の増圧用ソレノイドバルブおよび減圧用ソレノイドバルブに電流を供給してこれらを開弁させ、ホイールシリンダ圧を増圧または減圧させる。こうしてホイールシリンダ圧制御部46はホイールシリンダ圧を制御する。
フェール処理部48は、警告ランプ32の点灯および消灯を制御する。また、フェール処理部48は、いずれかの車輪速センサ20に異常が生じた判定した場合など、車両のいずれかの箇所に異常が生じたと判定した場合に、フラッシュメモリやEPROM(Erasable Programmable ROM)など、電力の供給が停止されても記憶内容を保持する記憶部50に、車両に発生した異常を特定するためのエラーコードを格納する。このように、センサ異常判定部44、ホイールシリンダ圧制御部46、およびフェール処理部48は、試験台走行中か否かに応じた車両制御を実行する車両制御実行手段として機能する。
図3は、第1の実施形態に係るABS−ECU40の試験台走行判定処理、および車輪速センサ20の異常判定処理を詳細に示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、車両10のイグニッションスイッチ(図示せず)がオンにされたときに開始し、その後イグニッションスイッチがオフにされるまで所定時間毎に繰り返し実施される。
イグニッションスイッチがオンにされた直後は、まだ車両10が走行していないと考えられることから車両10が試験台走行中か否かを判定することは困難である。このため、イグニッションスイッチがオンにされた直後に車輪速センサ20に異常があると判定されて車輪速センサ異常時処理が実施されることを抑制すべく、試験台走行判定部42は、イグニッションスイッチがオンにされたとき、試験台走行判定フラグfsを便宜的にオンに設定しておく。
第1の実施形態に係る車両10は前輪駆動車となっている。試験台走行判定部42は、駆動輪である前輪の車輪速を平均することにより算出された車速Vcが判定開始車速Vsより大きいか否かを判定する(S10)。車速Vcが判定開始車速Vs以下と判定された場合(S10のN)、試験台走行判定部42は、試験台走行中か否かを正確に判定することができる速度に車速Vcがまだ達していないと判定し、S12〜S18の試験台走行判定、およびS20、S22の試験台走行判定フラグfsの設定処理をスキップする。
車速Vcが判定開始車速Vsより大きい場合(S10のY)、試験台走行判定部42は、S12〜S18の試験台走行判定を実施する。ここで、第1の実施形態に係る車両10は前輪駆動車であるため、第1の実施形態に係る車両10の試験台走行を実施する試験台には駆動輪である前輪が接地し、試験台走行中は前輪の回転に合わせて試験台の接地面が移動する。一方、転動輪である後輪は試験台に接地せず、試験台走行中も後輪は回転しない状態となる。このため、試験台走行判定部42は、第1の試験台走行判定として、後輪の車輪速を検出する車輪速センサ20の検出結果を利用して、後輪の車輪速がゼロか否かをまず判定する(S12)。なお、このとき試験台走行判定部42は、2つの後輪の双方車輪速が、後輪が回転しないとみなすことができる所定の車輪速より小さいか否かを判定してもよい。
また、車両10を試験台走行させる場合は、ステアリングホイール28の操舵角度が車両10を直進させるときの操舵角度に固定され、また前輪が接地する面も通常の路面に比べ凹凸などもほとんどないため、2つの前輪の車輪速にほとんど差が生じないと考えられる。これに対し、車両10を試験台でない通常の路面を走行中は、たとえ車両10を直進させようとしても、ステアリングホイール28はある程度操舵され、また試験台に比べ路面に凹凸などが存在するため、2つの前輪の車輪速もある程度差が生じると考えられる。このため、2つの後輪の双方の車輪速がゼロ、すなわち2つの後輪の双方が回転していない場合(S12のY)、試験台走行判定部42は、前輪の車輪の車輪速を検出する車輪速センサ20の検出結果を利用して前輪の車輪速の差を算出し、第2の試験台走行判定として、算出した前輪の車輪速の差の絶対値が第1速度閾値V1より小さいか否かを判定する(S14)。
しかし、車輪速センサ20の検出結果のみに基づいて車両10が試験台走行中か否かを判定する場合、いずれかの車輪速センサ20に異常が生じたときに車両10が試験台走行中か否かを正確に判定することが困難となるおそれがある。この結果、車輪速センサ20の異常によって試験台走行中でないにもかかわらず車両10が試験台走行中と誤判定された場合に、車輪速センサ20の異常判定が実施されず、発生している車輪速センサ20の異常の検出が困難となるおそれが生じる。
このため、試験台走行判定部42は、車輪速センサ20の検出結果だけでなく、舵角センサ26の検出結果も利用して、車両10が試験台走行中か否かを判定する。ここで、上述のように、車両10を試験台走行させる場合はステアリングホイール28の操舵角度が車両10を直進させるときの操舵角度に固定されるため、舵角センサ26によって検出される舵角は、車両直進状態の舵角θ0に対して大きな差が生じることがなく、また変動幅も小さいと考えられる。これに対し、車両10を試験台でない通常の路面を走行中は、たとえ車両10を直進させようとしても、ステアリングホイール28はある程度操舵されると考えられるため、舵角センサ26によって検出される舵角も、車両直進状態の舵角θ0に対して試験台走行中よりも大きな差が生じ、また、変動幅も試験台走行中に比べ大きくなると考えられる。
このため、前輪の車輪速の差の絶対値が第1速度閾値V1より小さい場合(S14のY)、試験台走行判定部42は、第3の試験台走行判定として、検出された舵角の車両直進状態の舵角θ0に対する角度が所定の値より小さいかを判定する。具体的には、試験台走行判定部42は、ABS−ECU40のROMに格納された車両直進状態の舵角θ0および第1舵角閾値θ1を取得し、舵角センサ26によって検出された舵角が車両直進状態の舵角θ0から第1舵角閾値θ1を引いた値よりも大きく、且つ車両直進状態の舵角θ0に第1舵角閾値θ1を加えた値より小さいか否かを判定する(S16)。
検出された舵角が車両直進状態の舵角θ0から第1舵角閾値θ1を引いた値よりも大きく、且つ車両直進状態の舵角θ0に第1舵角閾値θ1を加えた値より小さい場合(S16のY)、試験台走行判定部42は、第4の試験台走行判定として、検出された舵角の変動幅が所定の値より小さいかを判定する。具体的には、試験台走行判定部42は、ABS−ECU40のROMに格納された第2舵角閾値θ2を取得し、走行中の舵角変化の絶対値が第2舵角閾値θ2より小さいか否かを判定する(S18)。
ここで、試験台走行判定部42は、車速Vcが判定開始車速Vsより大きな値となっている間、舵角センサ26によって検出された舵角と車両直進状態の舵角θ0との差の絶対値を示すデータを所定時間毎にABS−ECU40のRAMに格納し、蓄積していく。試験台走行判定部42は、このように蓄積されたデータを利用して、検出された舵角と車両直進状態の舵角θ0との差の絶対値の総和が第2舵角閾値θ2より小さいか否かを判定し、走行中の舵角変化の絶対値が第2舵角閾値θ2より小さいか否かを判定する。試験台走行判定部42は、蓄積されたデータを、車速Vcがゼロになったとき、すなわち車両が停止したときにクリアする。
なお、試験台走行判定部42は、車速Vcが判定開始車速Vsより大きな値となっている間、舵角センサ26によって検出された舵角を示すデータを所定時間毎にABS−ECU40のRAMに格納し、蓄積してもよい。この場合、試験台走行判定部42は、蓄積されたデータを利用して、検出された舵角の最大値と最小値の差の絶対値が第2舵角閾値θ2より小さいか否かを判定することにより、走行中の舵角変化の絶対値が第2舵角閾値θ2より小さいか否かを判定する。この場合も、試験台走行判定部42は、蓄積されたデータを、車速Vcがゼロになったとき、すなわち車両が停止したときにクリアする。
走行中舵角変化の絶対値が第2舵角閾値θ2より小さいと判定され、S12〜S18の試験台走行判定におけるすべての条件を満たす場合(S18のY)、試験台走行判定部42は、車両10が試験台走行中と判定し、試験台走行判定フラグfsをオンに設定する(S20)。なお、S16の判定とS18の判定の一方の判定のみを実施し、他方を実施しなくてもよい。これによって試験台走行判定を簡略なものとすることができる。
S12〜S18の試験台走行判定におけるいずれかの条件を満たさない場合、すなわち、後輪の少なくとも一方の車輪速がゼロでない場合、すなわち、後輪の少なくとも一方が回転している場合(S12のN)、前輪の車輪速差の絶対値が第1速度閾値V1以上と判定された場合(S14のN)、検出された舵角が車両直進状態の舵角θ0から第1舵角閾値θ1を引いた値以下の場合、または検出された舵角が車両直進状態の舵角θ0に第1舵角閾値θ1を加えた値以上の場合(S16のN)、若しくは走行中舵角変化の絶対値が第2舵角閾値θ2以上と判定された場合(S18のN)、試験台走行判定部42は、車両10が試験台でなく通常の路面を走行中と判定し、試験台走行判定フラグfsをオフに設定する(S22)。
試験台走行中はステアリングホイール28が固定され、舵角の変動が通常の路面の走行中よりも極めて小さいことから、車輪速センサ20の検出結果による試験台走行中か否かの判定精度よりも、舵角センサ26の検出結果による試験台走行中か否かの判定精度の方が高いと考えられる。このように舵角センサ26によって検出された舵角が試験台走行中でないことを示すものである場合、車輪速センサ20によって検出された車輪速が試験台走行中であることを示すものである場合であっても車両10が試験台走行中でないと判定すことよって、車輪速センサ20の検出結果に基づいて試験台走行中であると誤判定された場合においても、舵角センサ26の検出結果に基づいて試験台走行中でないと適切に判定することが可能となる。
次にセンサ異常判定部44は、4つの車輪速センサ20の検出結果を比較し、例えば3つの車輪速センサ20が車両走行中と思われる車輪速を検出しているにもかかわらず1つの車輪速センサ20がゼロの車輪速を検出するなど、車輪速センサ20に異常が生じていると判定するための所定の条件を満たすか否かを判定することにより、車輪速センサ20に異常があるか否かを判定する(S24)。なお、車輪速センサ20に異常が生じていると判定するための所定の条件は公知であるため、条件の詳細な内容については説明を省略する。
いずれかの車輪速センサ20に異常があると判定された場合(S24のY)、センサ異常判定部44は、試験台走行判定フラグfsがオフに設定されているか否かを判定することにより、車両10が試験台走行中か否かを判定する(S26)。試験台走行判定フラグfsがオフに設定されている場合(S26のY)、車両10が通常の路面を走行しており、S24における車輪速センサ20の異常判定は試験台走行によるものでないと考えられることから、ホイールシリンダ圧制御部46およびフェール処理部48は、車輪速センサ異常時処理を実施する(S28)。
具体的には、車輪速センサ異常時処理において、フェール処理部48は、いずれかの車輪速センサ20に異常が生じていることを運転者に報知するため、警告ランプ32を点灯させる。このため、フェール処理部48および警告ランプ32は、車輪速センサ20に異常が生じていることを運転者に報知する報知手段として機能する。なお、フェール処理部48は、車両10に設けられたスピーカを通じて音声により車輪速センサ20に異常が生じていることを運転者に報知してもよい。
また、フェール処理部48は、車輪速センサ異常時処理において、異常が生じた車輪速センサ20を特定するデータ、車輪速センサ20に異常が生じた日時など、車輪速センサ20に異常が生じたときの車両の状態を特定するためのデータが対応付けられたエラーコードを記憶部50に格納する。これによって、車輪速センサ20を交換する際、どの車輪速センサ20に異常が生じているかを容易に特定することが可能となり、また、車輪速センサ20に異常が生じたときの車両の状態を特定することで、車輪速センサ20に異常が生じた原因を特定することも可能となる。
さらに、ホイールシリンダ圧制御部46は、車輪速センサ20の検出結果に基づくABS制御が困難になることから、ABS制御の実施を中止し、マスタシリンダ圧を直接ホイールシリンダに伝えるよう、液圧アクチュエータ24に含まれる各ソレノイドバルブの開弁および閉弁を制御する。具体的には、ホイールシリンダ圧制御部46は、ホイールシリンダ圧を増圧および減圧するための増圧用ソレノイドバルブおよび減圧用ソレノイドバルブへの電力の供給を停止させ、常閉型の増圧用ソレノイドバルブおよび減圧用ソレノイドバルブを閉弁させることにより、これらのソレノイドバルブによるホイールシリンダ圧の増圧および減圧を停止させる。また、液圧アクチュエータ24に含まれる常開型のマスタ遮断弁(図示せず)への電力の供給を停止させ、マスタ遮断弁を開弁させることにより、マスタシリンダとホイールシリンダとを連通させる。こうしてホイールシリンダ圧制御部46は、ホイールシリンダへのマスタシリンダ圧の伝達を実現する。
車輪速センサ20に異常はないと判定された場合(S24のN)、ホイールシリンダ圧制御部46およびフェール処理部48は、S26の判定、およびS28の車輪速センサ異常時処理をスキップし、本フローチャートにおける処理を一旦終了する。また、S24において車輪速センサ20に異常があると判定されたが、試験台走行判定フラグfsはオフに設定されている場合(S26のN)、S24における車輪速センサ20の異常判定は試験台走行によるものである可能性があることから、ホイールシリンダ圧制御部46およびフェール処理部48は、S28の車輪速センサ異常時処理をスキップし、本フローチャートにおける処理を一旦終了する。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態に係るABS−ECU40の試験台走行判定処理、および車輪速センサ20の異常判定処理を詳細に示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、車両10のイグニッションスイッチ(図示せず)がオンにされたときに開始し、その後イグニッションスイッチがオフにされるまで所定時間毎に繰り返し実施される。なお、第2の実施形態に係る車両10の構成は第1の実施形態に係る車両10の構成と同様である。
まず試験台走行判定部42は、車輪速センサ20の検出結果を利用して、車輪速がゼロより大きい車輪14があるか否か、すわなち回転している車輪14があるか否かを判定する(S40)。すべての車輪14の車輪速がゼロ、すなわち回転している車輪14がない場合(S40のN)、まだ車両10が走行していないと考えられることから、車両10が試験台走行中か否かを判定することは困難である。このため、車両10が試験台走行中か否かが判定されることなく車輪速センサ20に異常があると判定されて車輪速センサ異常時処理が実施されることを抑制すべく、試験台走行判定部42は、この場合、試験台走行判定フラグfsを便宜上オンに設定する(S52)。
車速Vcが判定開始車速Vsより大きい場合(S10のY)、試験台走行判定部42は、S42〜S48の試験台走行判定を実施する。なお、S42〜S48の試験台走行判定は、図3のS12〜S18の試験台走行判定と同様である。S42〜S48の試験台走行判定のすべての条件を満たす場合(S48のY)、試験台走行判定部42は、車両10が試験台走行中と判定する。しかし、試験台走行を開始するには、車両10の前輪を試験台に接地させて車両10を停止させる必要があり、試験台走行を開始させる直前にはS52の処理によって試験台走行判定フラグfsがオンに設定されることになる。このため試験台走行判定部42は、試験台走行判定フラグfsがオンに設定された状態を維持し、試験台走行判定フラグfsの新たな設定処理を実施しない。
S42〜S48の試験台走行判定のいずれかの条件を満たさない場合(S42のN、S44のN、S46のN、S48のN)、試験台走行判定部42は、車両10が試験台でない通常の路面を走行中と判定し、試験台走行判定フラグfsをオフに設定する(S50)。S54〜S58の判定および処理は、図3におけるS24〜S28の判定および処理と同様である。このように、車両10が停止するたびに試験台走行判定フラグfsをオンに設定することで、例えば、通常の路面を走行後にイグニッションスイッチをオフにすることなく車両10の前輪を試験台に接地させて試験台走行を開始した場合においても、車両10が試験台走行中か否かを適切に判定することが可能となる。
本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そうした例をあげる。
ある変形例において、車両10は、後輪駆動車でもよい。この場合、車両10の試験台走行を実施する試験台には駆動輪である後輪が接地し、試験台走行中は後輪の回転に合わせて試験台の接地面が移動する。一方、転動輪である前輪は試験台に接地せず、試験台走行中も前輪は回転しない状態となる。このため、図3のS10〜S14、および図4のS42およびS44において、後輪と前輪が逆となる。このように後輪駆動車においても、舵角センサ26の検出結果を利用することによって試験台走行中か否かを正確に判定することができる。
ある別の変形例では、ホイールシリンダ圧制御部46は、TRC(Traction Control)を実施する。TRCは公知の技術であるため、その制御方法の説明は省略する。上述のように、試験台走行では駆動輪は回転するが転動輪は回転しない。このため、ホイールシリンダ圧制御部46は、試験台走行中か否かを考慮することなくTRCを実施する場合、試験台走行時に駆動輪がスリップしていると誤判定し、駆動輪に制動力を与えるようホイールシリンダ圧を制御するおそれがある。このため、この変形例では、ホイールシリンダ圧制御部46は、試験台走行判定フラグfsがオンに設定された場合、TRCの実施を中止する。これによって、試験台走行中におけるTRCの作動を適切に回避することが可能となる。
第1の実施形態に係る車両を模式的に表した全体構成図である。 第1の実施形態に係るABS−ECUなどの機能ブロック図である。 第1の実施形態に係るABS−ECUの試験台走行判定処理、および車輪速センサの異常判定処理を詳細に示すフローチャートである。 第2の実施形態に係るABS−ECUの試験台走行判定処理、および車輪速センサの異常判定処理を詳細に示すフローチャートである。
符号の説明
10 車両、 12 車両本体、 14 車輪、 16 ディスクブレーキユニット、 18 ホイールシリンダ、 20 車輪速センサ、 24 液圧アクチュエータ、 26 舵角センサ、 28 ステアリングホイール、 30 ステアリングシャフト、 32 警告ランプ、 40 ABS−ECU、 42 試験台走行判定部、 44 センサ異常判定部、 46 ホイールシリンダ圧制御部、 48 フェール処理部、 50 記憶部。

Claims (7)

  1. 車両が、駆動輪を試験台に接地させて車両を停止させたまま駆動輪を回転させる試験台走行中か否かを判定する試験台走行判定手段と、
    試験台走行中か否かに応じた車両制御を実行する車両制御実行手段と、
    を備え、
    前記試験台走行判定手段は、舵角センサによって検出された舵角に基づいて車両が試験台走行中か否かを判定することを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記試験台走行判定手段は、検出された舵角の車両直進状態の舵角に対する角度が所定の値より小さい場合に、車両が試験台走行中と判定することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記試験台走行判定手段は、検出された舵角の変動幅が所定の値より小さい場合に、車両が試験台走行中と判定することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  4. 前記試験台走行判定手段は、検出された舵角および車輪速センサによって検出された車輪速に基づいて車両が試験台走行中か否かを判定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車両制御装置。
  5. 前記試験台走行判定手段は、検出された車輪速に基づいて転動輪が回転しているか否か、および駆動輪の車輪速の差が所定の値より小さいか否かを判定し、転動輪が回転していないこと、駆動輪の車輪速の差が所定の値より小さいこと、および検出された舵角の車両直進状態の舵角に対する角度が所定の値より小さいこと、のいずれをも満たす場合に、車両が試験台走行中と判定することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  6. 前記試験台走行判定手段は、検出された車輪速に基づいて転動輪が回転しているか否か、および駆動輪の車輪速の差が所定の値より小さいか否かを判定し、転動輪が回転していないこと、駆動輪の車輪速の差が所定の値より小さいこと、および検出された舵角の変動幅が所定の値より小さいこと、のいずれをも満たす場合に、車両が試験台走行中と判定することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  7. 前記車両制御実行手段は、各々が複数の車輪のそれぞれの車輪速を検出する複数の車輪速センサの検出結果に基づいて、前記複数の車輪速センサの各々について異常があるか否かを判定する車輪速センサ異常判定を実施するセンサ異常判定手段を含み、
    前記センサ異常判定手段は、車両が試験台走行中と判定された場合に、車輪速センサ異常判定を実施しないことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の車両制御装置。
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