JP2008285599A - 連続噴射式インクジェットプリンタ用インク - Google Patents

連続噴射式インクジェットプリンタ用インク Download PDF

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Abstract

【課題】顔料を含有するインクを用いて連続噴射式インクジェットプリンタにより印刷する場合でも、安定して正常な画像を形成可能なインクジェットプリンタ用インクを提供する。
【解決手段】顔料、分散剤、保湿剤、界面活性剤、電荷調整剤、pH調整剤、及び水を含有し、顔料濃度が4.0〜6.5質量%であり、乾燥導電性が0〜110V、及び下記式で表されるプリンタ吐出安定化定数Aが25.0〜40.0である連続噴射式インクジェットプリンタ用インク。
A=(1/x)×(y/z)
式中、xは粘度(mPa・s,25℃)、yは表面張力(mN/m,25℃)、zは比重(g/cm,25℃)である。
【選択図】なし

Description

本発明は、連続噴射式のインクジェットプリンタに有用なインクに関する。
カーボンブラック等の顔料を水系溶剤に分散させたインクジェットプリンタ用インクは、染料を色材に用いたインクに比べて耐水性、耐光性等に優れているが、顔料が溶剤中に分散されたインクであるため、フィルタ性や再分散性等に劣る。このため、分散粒径の微細なカーボンブラックを用いたり、分散剤、pH調整剤等の各種添加剤を使用することによりフィルタ性、再分散性、乾燥導電性等の種々の特性の改良がなされている。
例えば、特許文献1では、インクの乾燥導電性を低下させ、帯電導線短絡のない印刷を可能とするため、顔料、pH調節成分、及び複数個の電子供与性基を有する化学薬品からなる水系のインクジェットインク組成物を用いることが提案されている。また、特許文献2では、乾燥性と再分散性を両立するため、一次粒径が0.010〜0.040μmの酸性カーボンブラック、ポリエーテル構造を有する高分子化合物、カルボキシル基を有する環状化合物、及び水を含有するインクジェットプリンタ用インクを用いることが提案されている。
特開平9−100430号公報 特開2004−238415号公報
ところで、色材として顔料を含有するインクの画像は、記録媒体上に付与されたインク中の顔料が記録媒体上に留まり、この顔料自体の発色により形成される。このため、顔料インクの画像は、染料インクの画像に比して、画像濃度が不十分で入射光の乱反射による色見の相違が起こりやすい。従って、顔料インクを用いて印刷した画像の濃度を向上するためには、従来よりもインク中の顔料濃度を高くすることが望まれる。
しかしながら、印加電圧によりインクの吐出を制御する連続噴射式のインクジェットプリンタにおいては、インクを吐出するリード間の絶縁性が不十分な場合、隣りあったリード同士が電気的に短絡しやすく、短絡によって各リードを独立に電圧制御することが困難となる。特に、顔料としてカーボンブラックを含有するインクは、カーボンブラックの導電性により短絡が生じやすい。また、次のインクを印加電圧で制御するまでの時間内に電極(インクノズル)先端でインクが乾燥し、乾燥状態のインクの導電性が未乾燥状態のインクのそれよりも高い場合には、電極先端でのインクの固形化により隣りあった電極間の導電性が高くなるため、電圧制御が難しくなる。このため、インクの吐出が不安定となり、安定して正常な画像を形成することが難しい。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、顔料濃度の高いインクを用いて連続噴射式インクジェットプリンタにより印刷する場合でも、安定して正常な画像を形成可能なインクジェットプリンタ用インクを提供することを目的とする。
本発明は、顔料、分散剤、保湿剤、界面活性剤、電荷調整剤、pH調整剤、及び水を含有し、顔料濃度が4.0〜6.5質量%であり、乾燥導電性が0〜110V、及び下記式で表されるプリンタ吐出安定化定数Aが25.0〜40.0である連続噴射式インクジェットプリンタ用インクである。
A=(1/x)×(y/z)
式中、xは粘度(mPa・s,25℃)、yは表面張力(mN/m,25℃)、zは比重(g/cm,25℃)である。
4.0〜6.5質量%の高顔料濃度のインクとすることにより、顔料を色材として用いたインクであっても、高い画像濃度を得ることができる。そして、乾燥導電性を0〜110Vに調整することにより、顔料濃度が高い場合でも、リード間の絶縁性を高めることができる。一方、乾燥導電性を低下させるためには導電性の低い保湿剤等の成分を多く添加する必要があるためインクの粘度が増加しやすく、それによってインク粒子の形成が不安定となりやすい。このため、プリンタ吐出安定化定数Aを25.0〜40.0に調整することにより、安定してインク粒子を形成することができる。
本発明によれば、顔料濃度の高いインクを用いて連続噴射式インクジェットプリンタにより印刷する場合でも、安定して正常な画像を形成可能なインクジェットプリンタ用インクを提供することができる。
本実施の形態の連続噴射式インクジェットプリンタ用インクは顔料、分散剤、保湿剤、界面活性剤、電荷調整剤、pH調整剤、及び水を含有し、顔料濃度が4.0〜6.5質量%であり、乾燥導電性が0〜110V、及び下記式で表されるプリンタ吐出安定化定数Aが25.0〜40.0である連続噴射式インクジェットプリンタ用インクである。
A=(1/x)×(y/z)
式中、xは粘度(mPa・s,25℃)、yは表面張力(mN/m,25℃)、zは比重(g/cm,25℃)である。
乾燥導電性は、リード間の絶縁性に影響する。既述したようにカーボンブラック等の導電性の顔料を用いる場合、顔料濃度の増加によりインクが導電性を帯び、リード間の絶縁性を保つことが難しくなる。また、連続噴射式のインクジェットプリンタにおいては、インクの乾燥状態の導電性は未乾燥状態のそれよりも低いことが必要とされる。このため、インクの乾燥導電性は0〜110Vの範囲に調整される。乾燥導電性が110Vより高くなると、隣接するリード間の電気的な影響が無視できなくなり、プリンタ運転中にリード間に短絡が発生する。従って、乾燥導電性はより低い方が好ましく、最も好ましくは0Vである。なお、乾燥導電性は、厚さ0.1mmの2つの電極端子を0.1mmの間隔で配置し、40℃に加温したこの電極端子間に0.05mgのインクを滴下し、電極端子間に130Vの電圧を印加し、電圧印加から20秒後の電極端子間の電圧を測定することによって求めることができる。
一方、乾燥導電性を上記範囲に調整するためには保湿剤等の導電性の低い成分を増加する必要があることから、インクの粘度が増加する。従って、顔料濃度の高いインクでは固形分濃度が高くなり、乾燥しやすくなって、ヘッド先端部でのインクの固形化により目詰まり等が生じ、安定な印刷を行うことが困難となる。上記問題を解決するためインクの種々の要素が検討された結果、上記の乾燥導電性を低下させたインクで、粘度、表面張力、及び比重が一定の関係にあるように調整すれば、低い乾燥導電性を維持しつつ、安定な印刷が行えることが見出された。すなわち、上記式で表されるプリンタ吐出安定化定数Aを25.0〜40.0、好ましくは27.0〜30.0の範囲に調整すれば、高顔料濃度のインクにおいても良好な印刷が可能となる。プリンタ吐出安定化定数Aが25.0より低いインク、すなわち、粘度が高く比重の大きなインクや、粘度がある程度低くても、表面張力が低く比重の大きなインクは、安定してインク粒子が形成されず、インクの吐出が不安定となる。プリンタ吐出安定化定数Aが40.0より高いインク、すなわち、粘度が低く、比重が小さいインクや、粘度がある程度高くても、表面張力が高く、比重が小さなインクはヘッド上で泡が発生しやすくなって、安定な印刷が困難となる。
高顔料濃度及び低乾燥導電性のインクで、プリンタ吐出安定化定数Aを25.0〜40.0の範囲に調整するためには、粘度、表面張力、及び比重をそれぞれ一定の範囲に調整し、これら3つの要素がバランスのとれたインクとする必要がある。具体的には、粘度は0.89〜1.50mPa・sの範囲に、表面張力は40.0〜50.0mN/mの範囲に、比重は1.00〜1.10g/cmの範囲になるように各成分の量が調整される。上記範囲を外れると、範囲内のプリンタ安定化定数を有するインクが得られ難くなる。上記範囲中でも、粘度はより低いことが好ましく、表面張力はより高いことが好ましく、比重はより小さいことが好ましい。なお、比重は調整幅が狭いため、粘度及び表面張力を調整する方が調整は容易である。
次に、本実施の形態のインクを調製するために用いられる各成分について説明する。
色材には、耐水性、耐光性等の点より、無機顔料や有機顔料が用いられる。無機顔料としては、具体的には、例えば、酸化チタン、亜鉛華、酸化亜鉛、トリポン、酸化鉄、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、カオリナイト、モンモリロナイト、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカ、アルミナ、カドミウムレッド、べんがら、モリブデンレッド、クロムバーミリオン、モリブデートオレンジ、黄鉛、クロムイエロー、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、酸化クロム、ピリジアン、コバルトグリーン、チタンコバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、群青、ウルトラマリンブルー、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、マイカ等が挙げられる。有機顔料としては、具体的には、例えば、酸性、中性または塩基性のカーボンブラック等の黒色顔料;アゾ系、アゾメチン系、ポリアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、インジゴ系、チオインジゴ系、キノフタロン系、ベンツイミダゾロン系、イソインドリン系、イソインドリノン系等の有色顔料等が挙げられる。また、架橋したアクリル樹脂の中空粒子等も顔料として使用することができる。これら有機顔料の中でもカーボンブラックは導電性を有するため、顔料濃度を高くした場合、乾燥導電性を低くする必要があるが、乾燥導電性の低下に伴う粘度の増加が大きい。このため、インクノズルの目詰まりが生じやすいことから、小粒径のカーボンブラック、具体的には、一次粒径が0.010〜0.040μmの範囲にあるカーボンブラックを用いることが好ましい。
ブラックインク組成物に用いられる顔料としては、具体的には、例えば、三菱化学社製のHCF、MCF、RCF、LFF、SCF;キャボット社製のモナーク、リーガル;デグサ・ヒュルス社製のカラーブラック、スペシャルブラック、プリンテックス;東海カーボン社製のトーカブラック;コロンビア社製のラヴェン等が挙げられる。これらの中でも、三菱化学社製のHCF#2650、同#2600、同#2350、同#2300、MCF#1000、同#980、同#970、同#960、MCF88、LFFMA7、MA8、MA11、MA77、MA100、デグサ・ヒュルス社製のプリンテックス95、同85、同75、同55、及び同45からなる群から選択される少なくとも1種のカーボンブラックが好ましい。
シアンインク組成物に用いられる顔料としては、具体的には、例えば、C.I.ピグメントブルー1、同2、同3、同15:3、同15:4、同15:34、同16、同22、同60等が挙げられる。これらの中でも、耐候性、着色力等の点から、C.I.ピグメントブルー15:3、及び同15:4からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
マゼンダインク組成物に用いられる顔料としては、具体的には、例えば、C.I.ピグメントレッド5、同7、同12、同48(Ca)、同48(Mn)、同57(Ca)、同57:1、同112,同122,同123,同168,同184、同202、同209、同254、C.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。これらの中でも、耐候性、着色力等の点から、C.I.ピグメントレッド122、同202、同209、同254、及びC.I.ピグメントバイオレット19からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
イエローインク組成物に用いられる顔料としては、具体的には、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、同2、同3、同12、同13、同14C、同16、同17、同73、同74、同75、同83、同93、同95、同97、同98、同109、同110、同114、同120、同128、同129、同130、同138、同139、同147、同150、同151、同154、同155、同180、同185、同213、同214等が挙げられる。これらの中でも、耐候性、着色力等の点から、C.I.ピグメントイエロー74、同83、同109、同110、同120、同128、同138、同139、同150、同151、同154、同155、同213、及び同214からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
顔料の分散性を向上させるため、上記顔料とともに顔料誘導体が併用されてもよい。このような顔料誘導体としては、具体的には、例えば、ジアルキルアミノメチル基を有する顔料誘導体、ジアルキルアミノエチルスルホン酸アミド基を有する顔料誘導体等が挙げられる。
顔料の量は、高い画像濃度を得るためにも、インク全量中、4.0〜6.5質量%が好ましく、4.0〜4.5質量%が好ましい。顔料の量が4.0質量%より少ないと、画像濃度が低くなる傾向がある。顔料の量が6.5質量%より多いと、乾燥導電性が高くなり安定な印刷が困難となる傾向がある。
分散剤としては、具体的には、例えば、アクリル系、ビニル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ポリスチレン系、アミノ系の高分子化合物等が挙げられる。これらの高分子化合物は単独でまたは2種以上混合して用いてもよい。
保湿剤としては、水溶性有機溶剤、水溶性固体等が挙げられる。具体的には、例えば、ソルビトール、グリセリン、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ジメチルスルホキシド、ジアセトンアルコール、グリセリンモノアリルエーテル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルフォラン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、β−ジヒドロキシエチルウレア、ウレア、アセトニルアセトン、ペンタエリスリトール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、グリセリンモノアセテート、グリセリンジアセテート、グリセリントリアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノール、1−ブタノール、2,5−ヘキサンジオール,エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−ヘキセン−2,5−ジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の水溶性多価アルコールが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上混合して用いてもよい。これらの中でも、ソルビトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、及びグリセリンからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、ソルビトールが最も好ましい。
界面活性剤としては、印字安定性を考慮すると、水溶性のイオン性界面活性剤やHLB価12以上の非イオン性界面活性剤が好ましい。これらの中でも、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤からなる群から選ばれる1種が好ましく、アニオン性界面活性剤やノニオン性界面活性剤が特に好ましい。
アニオン性界面活性剤としては、具体的には、例えば、ステアリン酸ソーダせっけん、オレイン酸カリせっけん、半硬化牛脂脂肪酸ソーダせっけん等の脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、高級アルコール硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルナフタレンスルホン酸塩;ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等のアルキルスルホコハク酸塩;アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム等のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩;アルキル燐酸カリウム等のアルキル燐酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル硫酸トリエタノールアミン等のポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のアルキルアリル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、具体的には、例えば、ココナットアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩;ラウリルジメチルアミンオキサイド等のアミンオキサイド等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、具体的には、例えば、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン等のアルキルベタイン等が挙げられる。
HLB価12以上の非イオン性界面活性剤としては、具体的には、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル;ポリオキシエチレン誘導体、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等のポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル;グリセリン脂肪酸エステル;アセチレングリコール等が挙げられる。
電荷調整剤としては、具体的には、例えば、カルボキシル基を有する単環式化合物または多環式化合物等が挙げられる。これら電荷調整剤は、上記の黒色顔料、特に酸性カーボンブラックに対してπ電子相互作用を有するとともに、カルボキシル基に基づく水への溶解能を有しているため、インクの再分散性を向上することができる。このような環状化合物の中でも、上記効果をより良く発揮させるため、カルボキシル基を2個以上有する単環式化合物または多環式化合物が特に好ましい。
カルボキシル基を2個以上有する単環式化合物または多環式化合物としては、具体的には、例えば、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−ベンゼンジカルボン酸、1,3−ベンゼンジカルボン酸、1,4−ベンゼンジカルボン酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、ピレンジカルボン酸、ナフタレントリカルボン酸、アントラセントリカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、アントラセンテトラカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸、4−メチルテレフタル酸、4−ヒドロキシイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、2,5−ジヒドロキシテレフタル酸、2−メトキシイソフタル酸、4−カルボキシフェノキシアセテトアシッド、2,5−ジヒドロキシ−1,4−ベンゼンジアセティックアシッド、1,2−フェニレンジオキシアセティックアシッド、1,4−フェニレンジアセティックアシッド等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上混合して用いてもよい。これらの中でも、水への溶解性の観点から、カルボキシル基を2個以上有するベンゼン化合物として、ベンゼンジカルボン酸、ベンゼントリカルボン酸、及びベンゼンテトラカルボン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
pH調整剤としては、具体的には、例えば、有機アミン、水溶性無機塩、水溶性無機水酸化物等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上混合して用いてもよい。pH調整剤の使用にあたっては、インクのpHが7〜12の範囲内になるように調整すると、インクノズルの目詰まり防止に好結果が得られる。有機アミンとしては、具体的には、例えば、アンモニア、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノール、モノエチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール等が挙げられる。水溶性無機塩としては、具体的には、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。水溶性無機水酸化物としては、具体的には、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。
本実施の形態においては、上記成分以外に、水性高分子化合物、消泡剤、防黴剤、殺菌剤等の他の添加剤を用いてよい。水性高分子化合物はインクの再分散性を向上することができる。水性高分子化合物としては、具体的には、例えば、ポリエーテル構造を有するアクリル系共重合体が挙げられる。消泡剤は、印字安定性を向上させるために上記界面活性剤とは別に、消泡剤としての機能を発現させる目的で使用される。消泡剤としては、具体的には、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸系、アルキル硫酸エステル系、脂肪酸塩系、4級アンモニウム塩系等のカチオン界面活性剤;アルキルベタイン、アミンオキサイド等の両性界面活性剤;非イオン性界面活性剤;ポリメチルシロキサン共重合体等の有機シリコーン系非イオン性界面活性剤等が挙げられる。特に好ましい消泡剤としては、ソルビタン酸エステル系等の脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンアルキルエーテル;シリコーンオイル等が挙げられる。また、防黴剤や殺菌剤としては、具体的には、例えば、安息香酸塩、アルキルアミン塩、4級アンモニウム塩等が用いられる。これらの添加剤の量はそれぞれ、顔料1に対し質量比で、0〜0.05が好ましい。
溶剤として用いられる水としては、イオン交換水、純水等が挙げられる。溶剤の量は、乾燥導電性及びプリンタ吐出安定化定数Aを一定範囲に調整するため、インク全量中、87.0〜95.5質量%が好ましい。
本実施の形態において、乾燥導電性及びプリンタ吐出安定化係数Aを上記範囲とするための好適なインク組成としては、インク全量中の固形分濃度が4.5〜13質量%、より好ましくは9.6〜11.2質量%であり、顔料、分散剤、保湿剤、及び界面活性剤の質量比が、1(顔料):0.05〜0.50(分散剤):0.78〜1.65(保湿剤):0.003〜0.02(界面活性剤)、より好ましくは1(顔料):0.22〜0.33(分散剤):0.78〜1.22(保湿剤):0.003〜0.01(界面活性剤)である。固形分濃度が4.5質量%より低いと、高顔料濃度のインクでは保湿剤等の他の成分の量が低下するため、乾燥導電性が高くなる傾向があり、また固形分中の顔料の濃度が増加し、均一な分散を行うことができず、プリンタエラーが頻発する。固形分濃度が13質量%より多いと、粘度が増加し、プリンタ吐出安定化定数Aが低下する傾向がある。また、顔料、分散剤、保湿剤、及び界面活性剤の組成が上記範囲を外れると、乾燥導電性及びプリンタ吐出安定化定数Aの調整等が困難となる傾向がある。すなわち、分散剤の量が少なすぎる場合には、顔料の分散が不十分となり、インクが乾燥しやすくなる。分散剤の量が多すぎる場合には、顔料の量、または保湿剤及び界面活性剤の量が少なくなるため、画像濃度が低下する傾向があったり、または乾燥導電性低減の効果が十分に得られ難くなる傾向がある。保湿剤の量が少なすぎる場合には、乾燥導電性低減の効果が少なく、また再分散性が低下し、電極先端でインクが固形化しやすくなる。保湿剤の量が多すぎると、粘度が増加するため、プリンタ吐出安定化定数Aが低下する。界面活性剤の量が少なすぎると、表面張力が高くなり、プリンタ吐出安定化定数Aが高くなる。界面活性剤の量が多すぎると、表面張力が低下し、プリンタ吐出安定化定数Aが低下する。また、上記pH調整剤、電解調整剤及び他の添加剤は、分散剤、保湿剤、及び界面活性剤に比べ乾燥導電性及びプリンタ吐出安定化定数Aへの影響が少ないため、上記顔料、分散剤、保湿剤、及び界面活性剤の残部の中でその量を適宜調整することができる。好適なインク組成としては、顔料1に対し質量比でそれぞれ、0.01〜0.05(pH調整剤)、0.01〜0.04(電荷調整剤)及び0〜0.5(添加剤)である。
次に、本実施の形態のインクの製造方法について説明する。インクを製造するには、顔料を微細に分散する必要があるため、顔料、分散剤等を水に添加し、分散機により均一にこれらを分散する。分散機は、一般に使用される分散機を用いることができる。このような分散機としては、具体的には、例えば、ロールミル、ボールミル、遠心ミル、遊星ボールミル等の容器駆動媒体ミル;サンドミル等の高速回転ミル;撹拌槽型ミル等の媒体撹拌ミル等が挙げられる。具体的な分散方法としては、まず分散剤をpH調整剤により中和、または分散剤のみを水中に溶解させ、これに顔料を加えて混合する。さらに必要により消泡剤等を添加し、上記の分散機により、顔料が所望の粒径になるまで分散液を分散する。このとき、分散液を安定化させるため、分散液を40〜100℃で加熱処理してもよい。分散機で用いられる分散媒体としては、具体的には、例えば、ガラスビーズ、スチールビーズ、セラミックビーズ等が挙げられる。これらの中でも、0.01〜1.0mmの粒径を有するセラミックビーズが好ましい。分散条件は特に限定されないが、遊星ボールミルを用いる場合、加速度は5〜50Gが好ましく、サンドミルを用いる場合、セラミックビーズ充填率は50〜90体積%、周速は5〜20m/sが好ましい。
上記のように分散した分散液に、さらに保湿剤、界面活性剤、電荷調整剤、pH調整剤、必要により水性高分子化合物等の添加剤を添加し、混合することによりインクを製造することができる。
以下に実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下の記載において、「部」及び「%」は、それぞれ「質量部」及び「質量%」を意味する。
<顔料分散液の調製>
[顔料分散液(P−1)の調製]
酸性カーボンブラック(三菱化学社製の「MA8」,一次粒径:0.024μm)20.0部、市販の分散剤(ジョンソンポリマ社製の「ジョンクリル679」)4.29部、界面活性剤(日信化学社製の「サーフィノール104」)0.14部、pH調整剤(アミノアルコール)1.6部、イオン交換水74.0部を、分散機により2時間分散して、顔料分散液(P−1)を調製した。分散機には浅田鉄工社製の「ピコミルPCM−C2M」を用い、分散媒体には粒径0.1μmのジルコニアビーズを用いた。このようにして調製した分散液中のカーボンブラックの分散粒径は、大塚電子社製のレーザドップラ方式の粒度分布計「FPAR−1000」により測定したところ、80nmであった。
[顔料分散液(P−2)の調製]
酸性カーボンブラック(三菱化学社製の「MA8」,一次粒径:0.024μm)20.0部、市販の分散剤(ジョンソンポリマ社製の「ジョンクリル679」)6.5部、界面活性剤(日信化学社製の「サーフィノール104」)0.16部、pH調整剤(アミノアルコール)1.8部、イオン交換水71.5部を用いた以外は、顔料分散液(P−1)と同様にして、顔料分散液(P−2)を調製した。このようにして調製した分散液中のカーボンブラックの分散粒径は、顔料分散液(P−1)と同様にして測定したところ、80nmであった。
[顔料分散液(P−3)の調製]
酸性カーボンブラック(三菱化学社製の「MA8」,一次粒径:0.024μm)20.0部、市販の分散剤(ジョンソンポリマ社製の「ジョンクリル679」)4.29部、界面活性剤(日信化学社製の「サーフィノール104」)0.09部、pH調整剤(アミノアルコール)0.44部、イオン交換水75.2部を用いた以外は、顔料分散液(P−1)と同様にして、顔料分散液(P−3)を調製した。このようにして調製した分散液中のカーボンブラックの分散粒径は、顔料分散液(P−1)と同様にして測定したところ、80nmであった。
[顔料分散液(P−4)の調製]
酸性カーボンブラック(三菱化学社製の「MA8」,一次粒径:0.024μm)20.0部、市販の分散剤(ジョンソンポリマ社製の「ジョンクリル679」)4.29部、界面活性剤(日信化学社製の「サーフィノール104」)0.53部、pH調整剤(アミノアルコール)1.6部、イオン交換水73.6部を用いた以外は、顔料分散液(P−1)と同様にして、顔料分散液(P−4)を調製した。このようにして調製した分散液中のカーボンブラックの分散粒径は、顔料分散液(P−1)と同様にして測定したところ、80nmであった。
[顔料分散液(P−5)の調製]
酸性カーボンブラック(三菱化学社製の「MA8」,一次粒径:0.024μm)20.0部、市販の分散剤(ジョンソンポリマ社製の「ジョンクリル679」)3.86部、界面活性剤(日信化学社製の「サーフィノール104」)0.02部、pH調整剤(アミノアルコール)1.44部、イオン交換水74.7部を用いた以外は、顔料分散液(P−1)と同様にして、顔料分散液(P−5)を調製した。このようにして調製した分散液中のカーボンブラックの分散粒径は、顔料分散液(P−1)と同様にして測定したところ、80nmであった。
[顔料分散液(P−6)の調製]
酸性カーボンブラック(三菱化学社製の「MA8」,一次粒径:0.024μm)20.0部、市販の分散剤(ジョンソンポリマ社製の「ジョンクリル679」)0.93部、界面活性剤(日信化学社製の「サーフィノール104」)0.13部、pH調整剤(アミノアルコール)1.6部、イオン交換水77.3部を用いた以外は、顔料分散液(P−1)と同様にして、顔料分散液(P−6)を調製した。このようにして調製した分散液中のカーボンブラックの分散粒径は、顔料分散液(P−1)と同様にして測定したところ、80nmであった。
[顔料分散液(P−7)の調製]
酸性カーボンブラック(三菱化学社製の「MA8」,一次粒径:0.024μm)20.0部、市販の分散剤(ジョンソンポリマ社製の「ジョンクリル679」)14.3部、界面活性剤(日信化学社製の「サーフィノール104」)2.5部、及びイオン交換水65.7部を用いた以外は、顔料分散液(P−1)と同様にして、顔料分散液(P−7)を調製した。このようにして調製した分散液中のカーボンブラックの分散粒径は、顔料分散液(P−1)と同様にして測定したところ、81nmであった。
<インクの調製>
(実施例1)
顔料分散液(P−1)22.5部、保湿剤(ソルビトール)5.0部、水性高分子化合物(共栄社化学社製の「Sxf−004」)0.5部、電荷調整剤(1,2,4−ベンゼントリカルボン酸)0.13部、pH調整剤(アミノアルコール)1.07部、及びイオン交換水70.8部を混合した。この混合液をメンブランフィルタでろ過して、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
(実施例2)
顔料分散液(P−1)22.5部、保湿剤(ソルビトール)3.5部、水性高分子化合物(共栄社化学社製の「Sxf−004」)0.5部、電荷調整剤(1,2,4−ベンゼントリカルボン酸)0.13部、pH調整剤(アミノアルコール)1.07部、及びイオン交換水72.3部を混合した。この混合液をメンブランフィルタでろ過して、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
(実施例3)
顔料分散液(P−2)20.0部に、保湿剤(ソルビトール)4.0部、水性高分子化合物(共栄社化学社製の「Sxf−004」)0.5部、電荷調整剤(1,2,4−ベンゼントリカルボン酸)0.13部、pH調整剤(アミノアルコール)1.07部、及びイオン交換水74.3部を混合した。この混合液をメンブランフィルタでろ過して、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
(実施例4)
顔料分散液(P−3)22.5部、保湿剤(ソルビトール)5.5部、電荷調整剤(1,2,4−ベンゼントリカルボン酸)0.13部、及びイオン交換水88.7部を混合した。この混合液をメンブランフィルタでろ過して、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
(比較例1)
顔料分散液(P−1)22.5部に、保湿剤(ソルビトール)7.5部、水性高分子化合物(共栄社化学社製の「Sxf−004」)0.5部、電荷調整剤(1,2,4−ベンゼントリカルボン酸)0.13部、pH調整剤(アミノアルコール)1.07部、及びイオン交換水68.3部を混合した。この混合液をメンブランフィルタでろ過して、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
(比較例2)
顔料分散液(P−1)15.0部、水性高分子化合物(共栄社化学社製の「Sxf−004」)0.5部、電荷調整剤(1,2,4−ベンゼントリカルボン酸)0.13部、pH調整剤(アミノアルコール)1.07部、及びイオン交換水83.3部を混合した。この混合液をメンブランフィルタでろ過して、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
(比較例3)
顔料分散液(P−1)22.5部、保湿剤(ソルビトール)10.0部、水性高分子化合物(共栄社化学社製の「Sxf−004」)0.5部、電荷調整剤(1,2,4−ベンゼントリカルボン酸)0.13部、pH調整剤(アミノアルコール)1.07部、及びイオン交換水65.8部を混合した。この混合液をメンブランフィルタでろ過して、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
(比較例4)
顔料分散液(P−4)22.5部、保湿剤(ソルビトール)5.0部、水性高分子化合物(共栄社化学社製の「Sxf−004」)0.5部、電荷調整剤(1,2,4−ベンゼントリカルボン酸)0.13部、pH調整剤(アミノアルコール)1.07部、及びイオン交換水70.8部を混合した。この混合液をメンブランフィルタでろ過して、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
(比較例5)
顔料分散液(P−5)25.0部、保湿剤(ソルビトール)5.0部、水性高分子化合物(共栄社化学社製の「Sxf−004」)0.5部、電荷調整剤(1,2,4−ベンゼントリカルボン酸)0.06部、pH調整剤(アミノアルコール)1.07部、及びイオン交換水68.3部を混合した。この混合液をメンブランフィルタでろ過して、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
(比較例6)
顔料分散液(P−6)22.5部、保湿剤(ソルビトール)5.0部、水性高分子化合物(共栄社化学社製の「Sxf−004」)0.5部、電荷調整剤(1,2,4−ベンゼントリカルボン酸)0.13部、pH調整剤(アミノアルコール)1.07部、及びイオン交換水70.8部を混合した。この混合液をメンブランフィルタでろ過して、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
(比較例7)
顔料分散液(P−7)15.0部、保湿剤(グリセリン)5.0部、水性高分子化合物(共栄社化学社製の「Sxf−004」)1.1部、電荷調整剤(1,2,4−ベンゼントリカルボン酸)0.2部、pH調整剤(アミノアルコール)1.1部、及びイオン交換水68.5部を混合した。この混合液をメンブランフィルタでろ過して、インクジェットプリンタ用インクを調製した。
以上のようにして調製した各インクについて、下記の方法により、粘度、表面張力、画像濃度、及びプリンタ安定性を調べた。表1は、この結果を示す。なお、組成については、顔料に対する各成分の質量比を合わせて示した。
<粘度>
粘度(25℃)は、R型粘度計(回転数:20rpm)を用いて測定した。
<表面張力>
表面張力(25℃)は、ウイルヘルミー式表面張力計(協和科学社製ESB−V,プレート:白金)を用いて測定した。
<画像濃度>
上質紙にバーコータでインクを展色し、反射濃度計で濃度を測定した。
<プリンタ安定性>
連続噴射式インクジェットプリンタ(コダック・ヴァーサマックス社製KVI−6240)を用い、エラーが起こるまでの間隔、及び頻繁なエラーの発生によりプリンタが作動しなくなるまでの時間を測定した。
Figure 2008285599
表に示すように、実施例のインクは、いずれも乾燥導電性が110V以下で、プリンタ吐出安定化定数Aが25.0〜40.0の範囲に調整されているため、顔料濃度が高くても、安定な印刷を行えることが分かる。
これに対して、比較例のインクは、乾燥導電性、プリンタ吐出安定化定数Aのいずれかが範囲外であるため、印刷できなかったり、印刷できた場合でもプリンタエラーが短時間で発生する。また、顔料濃度が低い比較例のインクは、低い画像濃度しか得られなかった。

Claims (3)

  1. 顔料、分散剤、保湿剤、界面活性剤、電荷調整剤、pH調整剤、及び水を含有し、顔料濃度が4.0〜6.5質量%であり、乾燥導電性が0〜110V、及び下記式で表されるプリンタ吐出安定化定数Aが25.0〜40.0である連続噴射式インクジェットプリンタ用インク。
    A=(1/x)×(y/z)
    式中、xは粘度(mPa・s,25℃)、yは表面張力(mN/m,25℃)、zは比重(g/cm,25℃)である。
  2. 粘度が0.89〜1.50mPa・s、表面張力が40.0〜50.0mN/m、及び比重が1.00〜1.10g/cmである請求項1に記載の連続噴射式インクジェットプリンタ用インク。
  3. 固形分濃度が4.5〜13質量%であり、且つ前記顔料、分散剤、保湿剤、及び界面活性剤の質量比が、1(顔料):0.05〜0.50(分散剤):0.78〜1.65(保湿剤):0.003〜0.02(界面活性剤)である請求項1または2に記載の連続噴射式インクジェットプリンタ用インク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016196603A (ja) * 2015-04-06 2016-11-24 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット記録液

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