JPH09263722A - 超微粒子有機顔料カラーインクおよびその製造方法 - Google Patents

超微粒子有機顔料カラーインクおよびその製造方法

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JPH09263722A
JPH09263722A JP155897A JP155897A JPH09263722A JP H09263722 A JPH09263722 A JP H09263722A JP 155897 A JP155897 A JP 155897A JP 155897 A JP155897 A JP 155897A JP H09263722 A JPH09263722 A JP H09263722A
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JP
Japan
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organic pigment
color ink
ultrafine
pigment
pigment color
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Application number
JP155897A
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Inventor
Yuichi Sakurai
友一 桜井
Shoji Nishihara
昭二 西原
Shigeo Aoyama
青山  茂夫
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存安定性に優れ、ヘッド目詰まりもなく、
印字品質と耐光性にも優れるインクジェット記録用カラ
ーインクを提供する。 【解決手段】 インクジェット用カラーインクにおい
て、有機顔料、親水性部分がポリエチレンオキサイド
で、疎水性部分がアルキル基および/または芳香環を含
有する両親媒性化合物と、水性溶媒を含ませる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超微粒子顔料カラ
ーインク、特に印字ヘッドからインク液滴を吐出させて
記録を行うインクジェット記録方式に適したインクに関
し、さらに詳しくは印字品質、耐光性などに優れた顔料
カラーインクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェット記録では、各種染
料を水あるいは水と有機溶媒の混合溶媒などに溶解させ
た染料インクが用いられてきた。
【0003】しかし、染料インクには、にじみが多く印
字品質に劣る、耐光性、耐水性に劣るなどの欠点があ
る。
【0004】そこで、にじみが少なくて印字品質に優
れ、耐光性、耐水性にも優れる顔料インクの検討が行わ
れるようになってきた。しかしながら、顔料インクには
インク中の顔料粒子の分散性、分散安定性や印字ヘッド
部での目詰り等の問題があった。
【0005】この解決方法の一つが、特開昭56−14
7871に提案されている。ここでは、少なくとも顔
料、高分子分散剤、非イオン性界面活性剤を含有する水
性媒体が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
インクジェットプリンタの高精細化の進展に伴い、特開
昭56−147871に記載された数百μmから数μm
の顔料の粒子径では印字ヘッド等での目詰りが起こりや
すく、また印字品質も不十分になってきている。現在、
黒色のカーボンブラックを用いたインクは既に実用化さ
れているが、シアン、マゼンタおよびイエロー等の有彩
色の有機顔料を用いたインクはまだ実用化されていな
い。これは、カーボンブラックは1次粒子径が小さいも
のが容易に得られ、また粒子表面に官能基が存在するた
めに分散も比較的容易であるのに対し、有彩色の有機顔
料は1次粒子径が大きく、また粒子表面に官能基が存在
しないために、微粒子化および高分散安定化が困難であ
ることが原因と考えられる。すなわちカーボンブラック
で用いられた分散方法が、有彩色の有機顔料でもそのま
ま有効であるとは限らないのである。このような事情
で、有彩色の有機顔料カラーインクは実用化が遅れ、普
及が進んでいない。
【0007】さらに、一方で、有彩色の有機顔料の微粒
子化が実現できたとしても、単に微粒子化した場合に
は、顔料インクの粘度は増大したり、また、いったん沈
降した顔料の分散安定性が低くて、再分散が困難ないわ
ゆるハードケーキを形成したりする。インクジェット記
録に用いる顔料インクにおいて、顔料の微粒子化は顔料
の沈降防止に不可欠だが、上記のインクの粘度の増大、
あるいは分散安定性の欠如などの問題が起こる。
【0008】本発明の目的は、インクジェット記録に用
いる顔料カラーインクにおいて、有彩色の有機顔料を微
粒子化する手法を開発し、しかも微粒子化されても粘度
の増大、分散安定性の欠如が起こらないようにするため
の新規の組成および新規の製造法を提供し、印字品質や
耐光性に優れ、なおかつ長期の保存安定性にも優れ印字
ヘッドの目詰まりもない顔料カラーインクを実現するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の超微粒子有機顔
料カラーインクは、有彩色の超微粒子有機顔料、親水性
部分がポリエチレンオキサイドで疎水性部分がアルキル
基および/または芳香環を含有する両親媒性化合物、お
よび水性溶媒を含む分散体であることを特徴とする超微
粒子有機顔料カラーインクである。
【0010】本発明の超微粒子有機顔料カラーインクに
含まれる両親媒性化合物は、親水性部分であるポリエチ
レンオキサイドの分子量(x)が300≦x≦3500で、疎水
性部分の分子量(y)が100≦y≦500で、ポリエチレンオ
キサイドのエチレンオキサイドユニットの分子量(x)と
疎水性部分の分子量(y)の間に下記式(1)の関係を満足
させることができる。
【0011】1≦x/y≦20 (1) 我々の見出したところによれば、有彩色の有機顔料は、
顔料表面に官能基がないために、有彩色の有機顔料を分
散させるには顔料表面と疎水基との相互作用が重要とな
ってくる。本発明の両親媒性化合物を顔料カラーインク
内に含ませることにより、有彩色の有機顔料表面と相互
作用のある疎水性部分によって吸着して、有彩色の有機
顔料同士の凝集力を弱め、顔料粒子の分散安定性の高い
インクにすることができ、しかもいったん沈降した顔料
を容易に再分散させることができる。従って超微粒子有
彩色の有機顔料を低粘度で均一に分散させることが可能
になり、印字品質、インクの保存性に優れ、またいった
ん沈降した顔料を容易に再分散させることができるた
め、印字ヘッドで目詰りを起こすことのない顔料カラー
インクを提供することができる。
【0012】本発明の両親媒性化合物が上述の効果を示
すメカニズムは定かではないが、インクジェット記録用
インクにおいて一般的な溶媒である水あるいは水と有機
溶媒の混合溶媒からなる水性溶媒中で、有機顔料粒子表
面に本発明の両親媒性化合物中の疎水性部分が強く吸着
した状態になり、両親媒性化合物中の親水性部分である
ポリエチレンオキサイドに起因する立体反発力によっ
て、有機顔料同士の凝集力を低下させているのではない
かと推測される。
【0013】本発明の両親媒性化合物は、親水性部分が
ポリエチレンオキサイドであり、このポリエチレンオキ
サイドの分子量(x)が300≦x≦3500の範囲にあるのが
好ましい。分子量(x)が300以上であると立体反発力によ
り、有機顔料同士の凝集力を増加させないようにでき
る。また分子量(x)が3500以下であると水への溶解性が
高くなりすぎることを防ぎ、溶液中でフリーに存在する
両親媒性化合物の割合を低くすることができる。
【0014】また、本発明の両親媒性化合物は、疎水性
部分の分子量(y)が100≦y≦500であるのが好ましい。
これは疎水性が弱くなって、有機顔料粒子表面への吸着
性が低くならないようにすると共に、水への溶解性が低
くなりすぎて、粘度が増加しないようにするためであ
る。疎水部分はアルキル基および/または芳香環を含ん
でいる。より好ましくは、アルキル基と芳香環両方を含
むことである。一般的に殆どの有機顔料は芳香環を含ん
でいるので、本発明の両親媒性化合物の疎水性部分に芳
香環が存在すると、顔料中に存在する芳香環あるいは複
素環との相互作用により、有機顔料粒子に強固に吸着し
て、一層効果的に有機顔料同士の凝集力を低下させる。
【0015】さらに、本発明の両親媒性化合物は、ポリ
エチレンオキサイドのエチレンオキサイドユニットの分
子量(x)と疎水性部分の分子量(y)の間に下記式(1)の
関係を満足させることが好ましい。下記式(1)の範囲内
にしておけば、親水−疎水性のバランスが保たれ、有機
顔料粒子の分散性と分散安定性を高めるというメリット
があるためである。 1≦x/y≦20 (1) 本発明の両親媒性化合物の添加量は、全インク組成物に
対して0.1〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量
%である。この範囲内にしておけば、有機顔料粒子の分
散性と分散安定性を高め、さらにいったん沈降した顔料
を容易に再分散させる。
【0016】本発明の有彩色の有機顔料、親水性部分が
ポリエチレンオキサイドで疎水性部分がアルキル基およ
び/または芳香環である両親媒性化合物、および水性溶
媒を含むインクは、アニオン性の分散剤を併用すること
により、一層の保存安定性が期待できる。
【0017】本発明のアニオン性の分散剤は、少なくと
も、アニオン性の官能基を含むユニットと芳香環および
/またはアルキル基を含むユニットとを含む共重合体で
あることが好ましい。
【0018】本発明のアニオン性の分散剤は、芳香環お
よび/またはアルキル基を含むユニットが有機顔料表面
に強く吸着した状態になって、アニオン性の官能基を含
むユニットに起因する静電反発力によって、有機顔料同
士の凝集力を低下させる効果があると推定される。アニ
オン性の官能基としては、例えば、カルボキシル基、ス
ルホン基、燐酸基等が挙げられる。これらの官能基はナ
トリウム等の金属塩やアンモニウム塩として存在しても
よい。
【0019】本発明のアニオン性の分散剤の分子量mは
特に限定されないが、1000≦m≦30000の範囲であること
がより好ましい。これは静電反発力により、有機顔料同
士の凝集力を低下させ、一方で複数の有機顔料粒子に吸
着して凝集した粗大粒子を形成しないようにするためで
ある。
【0020】本発明のアニオン性の分散剤の添加量は、
前記両親媒性化合物の添加量以下であり、更にアニオン
性の分散剤の添加量と前記両親媒性化合物の添加量の和
は、全インク組成物に対して0.1〜20重量%、好ま
しくは0.1〜10重量%である。この範囲内にしてお
けば、顔料インクの粘度を低下させ、有機顔料粒子の分
散性と分散安定性を高めることができる。
【0021】また本発明の超微粒子有機顔料カラーイン
クは、アセチレニックグリコールを添加することによ
り、インクの紙への浸透性を向上させることができ、ま
た、インクの泡立ちを抑制することができる。
【0022】顔料カラーインクは、少なくとも有機顔
料、親水性部分がポリエチレンオキサイドで、疎水性部
分がアルキル基および/または芳香環である両親媒性化
合物、および水性溶媒を含む混合液を分散し、必要に応
じて各種添加剤を加えて、インク化を行う。また、顔料
濃度の高い分散体をまず作製し、これに溶媒、各種添加
剤などを加えて希釈し、インク化して使用する事も可能
である。
【0023】本発明の有機顔料は、シアン、マゼンタ、
イエロー、レッド、グリーン、ブルーなどの有彩色の色
調の従来公知の有機顔料が何ら区別することなく用いら
れる。またこれら有彩色の有機顔料を複数混合しても用
いられる。有機顔料は乾燥状態または湿潤状態のどちら
の形態でも使用可能である。有機顔料カラーインク中で
10000Gの加速度を1時間加えた時、溶液中の有機
顔料粒子が10cm以下しか移動しないためには、粒子径
は100nm以下であることが好ましい。移動距離が1
0cmを超えるとインク状態での分散安定性が確保できな
い。粒子径は50nm以下であるとさらに好ましい。
【0024】本発明の有機顔料の使用量は、全インク組
成物に対して0.1〜20重量%、好ましくは1.0〜1
0重量%である。この範囲内にしておけば、インクとし
ての色調および光学濃度を満足し、また、顔料インクの
粘度および分散安定性を満足させることができる。
【0025】本発明で得られた超微粒子有機顔料カラー
インクの表面張力は、20〜70dyne/cmの表面張力が
好ましい。また、25℃において10cp以下の、さら
には5cp以下の粘度が好ましい。上記の表面張力およ
び粘度を有することにより、本発明で得られた超微粒子
有機顔料カラーインクはインクジェットプリンタによる
安定な印字が可能となる。
【0026】本発明では水性溶媒として、水あるいは水
と、湿潤や目詰り防止などを目的とした化合物との混合
溶媒が用いられる。前記化合物としては、例えば、エチ
レングリコール、ジエチレングリコールグリセリン、ト
リエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ジ
メチルスルホキシド、ジアセトンアルコール、グリセリ
ンモノアリルエーテル、プロピレングリコール、ポリエ
チレングリコール、チオジグリコール、N−メチルー2
ーピロリドン、2ーピロリドン、γーブチロラクトン、
1、3ージメチルー2ーイミダゾリジノン、スルフォラ
ン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノアリ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエ
チレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレング
リコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチル
エーテル、βージヒドロキシエチルウレア、ウレア、ア
セトニルアセトンン、ペンタエリスリトール、ヘキシレ
ングリコール、エチレングリコールモノプロピルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレン
グリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコー
ルモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ト
リエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレ
ングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコー
ルジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチ
ルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレング
リコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコー
ルモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノ
メチルエーテル、グリセリンモノアセテート、グリセリ
ンジアセテート、グリセリントリアセテート、エチレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキ
サノール、、1ーブタノール、2、5ーヘキサンジオー
ル,エタノール、n−プロパノール、2−プロパノー
ル、1ーメトキシー2ープロパノール、フルフリルアル
コール、テトラヒドロフルフリルアルコール、1、2ー
ブタンジオール、1,4−ブタンジオール,1,3−ブタ
ンジオール,2,4−ペンタンジオール,1,5−ペン
タンジオール,2−メチル−2,4−ペンタンジオー
ル,1,2−シクロヘキサンジオール,1,4−シクロ
ヘキサンジオール,トリメチロールエタン,トリメチロ
ールプロパン,1、2、4ーブタントリオール,1,
2,6−ヘキサントリオール,1、2、5ーペンタント
リオール、3ーメチルー1、5ーペンタンジオール、3
ーヘキセンー2、5ージオール、アセトン、メチルエチ
ルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチ
ル、プロピレンカーボネート、ジメチルスルホキシド、
ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
【0027】本発明の超微粒子有機顔料カラーインクを
製造する分散機としては、一般に使用される分散機なら
如何なるものでもよいが、例えば、ロールミル、ボール
ミル、遠心ミル、遊星ボールミル等の容器駆動媒体ミ
ル、サンドミル等の高速回転ミルあるいは攪拌槽型ミル
等の媒体攪拌ミルが挙げられる。具体的な超微粒子有機
顔料カラーインクの製造方法としては、0.01〜1.
0mmの粒子径のセラミックビーズを用いて遊星ボール
ミルあるいはサンドミルでインクを分散する方法があ
る。この場合に、遊星ボールミルでは加速度5〜50
G、サンドミルではセラミックビーズの充填率50〜9
0%で周速5〜20m/sで行うと好ましい。本発明で
はまた、印字ヘッドの目詰り防止剤、インクの消泡剤、
乾燥防止剤、殺菌剤、保湿剤、pH調整剤、印字への耐
水性付与剤などのインクジェットプリンタ用インクで従
来から用いられている各種添加剤を併用することが可能
である。
【0028】本発明のインクは、また、インクジェット
プリンタのインクとしてだけでなく、一般の水性印刷イ
ンクや塗料として、あるいは液晶ディスプレーのカラー
フィルター作製用などの特殊な用途でも利用することが
可能である。さらには、本発明の製造方法で得られる超
微粒子有機顔料は、水性溶媒を置換することによって非
水系のインクや塗料として用いることも可能である。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、具体的な実施例をあげて本
発明をさらに詳細に説明する。
【0030】
【実施例】
実施例1 以下の組成を、粒径0.3mmのジルコニアビーズを使って
サンドミルで4時間分散して分散液を得る。
【0031】 イエロー顔料(大日精化製 クロモファインイエロー2700E) 10重量部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 4.2重量部 (両親媒性化合物 x=897、y=203) アセチレニックグリコール 0.9重量部 イオン交換水 84.9重量部 この分散液100重量部を撹拌しながら、ジエチレング
リコール20重量部とイオン交換水80重量部を30分
間かけて滴下した後、1ミクロンフィルターで濾過して
インクを得た。
【0032】実施例2 実施例1のイエロー顔料に替えて、シアン顔料(大日本
インキ製KET BLUE 111)を用いた以外は実施例1と同様
にしてインクを得た。
【0033】実施例3 実施例1のイエロー顔料に替えて、マゼンタ顔料(大日
精化製 クロモファインマゼンタ6887)を用いた以外は
実施例1と同様にしてインクを得た。
【0034】実施例4 以下の組成を、粒径0.3mmのジルコニアビーズを使って
サンドミルで4時間分散して分散液を得る。使用したス
チレンアクリル共重合体(アニオン性分散剤)の構造を以
下に示す。
【0035】スチレンアクリル共重合体:
【0036】
【化1】
【0037】 マゼンタ顔料(大日精化製 クロモファインマゼンタ6887) 10重量部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 4.2重量部 (両親媒性化合物 x=897、y=203) スチレンアクリル共重合体 0.9重量部 (アニオン性分散剤) アセチレニックグリコール 0.9重量部 イオン交換水 84重量部 この分散液100重量部を撹拌しながら、ジエチレング
リコール20重量部とイオン交換水80重量部を30分
間かけて滴下した後、1ミクロンフィルターで濾過して
インクを得た。
【0038】比較例1 実施例1のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
に替えて、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
(x=259、y=203)を用いた以外は実施例1と同様にして
インクを得た。
【0039】比較例2 実施例2のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
に替えて、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
(x=259、y=203)を用いた以外は実施例2と同様にして
インクを得た。
【0040】比較例3 実施例3のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
に替えて、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
(x=259、y=203)を用いた以外は実施例3と同様にして
インクを得た。
【0041】比較例4 実施例4のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
に替えて、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
(x=259、y=203)を用いた以外は実施例4と同様にして
インクを得た。
【0042】比較例5 以下の組成を、粒径0.3mmのジルコニアビーズを使って
サンドミルで4時間分散して分散液を得る。
【0043】 マゼンタ顔料(大日精化製 クロモファインマゼンタ6887) 10重量部 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 0.9重量部 (両親媒性化合物 x=897、y=203) スチレンアクリル共重合体 4.2重量部 (アニオン性分散剤) アセチレニックグリコール 0.9重量部 イオン交換水 84重量部 この分散液100重量部を撹拌しながら、ジエチレング
リコール20重量部とイオン交換水80重量部を30分
間かけて滴下した後、1ミクロンフィルターで濾過して
インクを得た。
【0044】以上、各実施例で得られたインク中の顔料
の粒径、インクの分散安定性、ヘッド目詰りの有無、印
字の品質、粘度および耐光性を表1に示す。
【0045】
【表1】 粒径(nm) 分散安定性 再分散性 粘度(cp) 目詰り 印字品質 耐光性 実施例1 36 ○ ○ 2.1 ○ 1.2 ○ 実施例2 20 ○ ○ 1.5 ○ 1.2 ○ 実施例3 32 ○ ○ 2.0 ○ 1.3 ○ 実施例4 24 ○ ○ 1.4 ○ 1.3 ○ 比較例1 210 × △ 19.5 × <1.0 ○ 比較例2 160 × △ 17.5 × <1.0 ○ 比較例3 190 × △ 18.0 × <1.0 ○ 比較例4 180 × △ 17.0 × <1.0 ○ 比較例5 200 × △ 22.0 × <1.0 ○ この表で、顔料粒径は走査型電子顕微鏡(日立製 S−
4000)で評価しており、分散安定性は、試料管に1
5cmの高さ迄インクを満たし10000Gの加速度を
1時間加えた時に顔料が完全に沈降したものを×とし、
それ以外は○とした。再分散性は、遠心機で10000
rpm、5時間遠心処理し、強制的に沈降させた顔料で評
価し、○は顔料が容易に再分散することを、△は再分散
が困難な場合を示している。粘度は粘度計(東機産業製
R100型)を用いて25℃で測定した。ヘッド目詰
まりは、一定量の文字を印字後、キャッピングなどをし
ない状態で50℃、1日間放置した後にノズル目詰まり
の回復のためのクリーニング操作を行い、何回の操作回
数で正常な印字が可能かを判定した。1〜5回のクリー
ニング操作で正常な印字が出来た場合を○とし、6〜1
0回のクリーニング操作で正常な印字が出来た場合を
△、11回以上のクリーニング操作で正常な印字が出来
た場合を×で表している。印字品質は、インクジェット
プリンタで普通紙上に印字した記録パターンをマクベス
ポータブル濃度計(サカタインクス製RD−1200
0)を用いて光学濃度を測定した。耐光性は、印字品質
の評価で使用した記録パターンを用いてキセノンランプ
により照射エネルギーが500KJ/m2に達したとき
の光学密度を測定し、初期の光学密度に対して15%以
下の劣化の場合を○で表した。
【0046】実施例1〜4は両親媒性化合物の親水性部
分であるポリエチレンオキサイドの分子量(x)が300≦x
≦3500の範囲であるために、比較例1〜4と比べて、顔
料の粒径が小さく、分散安定性、再分散性に優れ、粘度
が低く、目詰りが起こりにくく、印字品質が良い。実施
例4はアニオン性分散剤を含んでいるために、さらに顔
料の粒径が小さく、粘度が低いくなるため、より印字品
質が向上する。また比較例5と比較して、アニオン性分
散剤の量が両親媒性化合物の量よりも少なく含有させる
ことにより、分散安定性を高めていることが分かる。こ
れらの結果から明らかなように、本発明によるカラーイ
ンクは、顔料が極めて微粒子にまで粉砕、分散されてい
るために保存安定性に優れており、またヘッド目詰りが
なく、さらに印字品質と耐光性にも優れている。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有彩色の超微粒子有機顔料、親水性部分
    がポリエチレンオキサイドで疎水性部分がアルキル基お
    よび/または芳香環である両親媒性化合物、および水性
    溶媒とを含むことを特徴とする超微粒子有機顔料カラー
    インク。
  2. 【請求項2】 該両親媒性化合物の親水性部分であるポ
    リエチレンオキサイドの分子量(x)が300≦x≦3500で
    あることを特徴とする請求項1記載の超微粒子有機顔料
    カラーインク。
  3. 【請求項3】 該両親媒性化合物の疎水性部分の分子量
    (y)が100≦y≦500であることを特徴とする請求項1記
    載の超微粒子有機顔料カラーインク。
  4. 【請求項4】 該両親媒性化合物の親水性部分であるポ
    リエチレンオキサイドの分子量(x)と疎水性部分の分子
    量(y)の間に下記式(1)の関係があることを特徴とする
    請求項1記載の超微粒子有機顔料カラーインク。 1≦x/y≦20 (1)
  5. 【請求項5】 10000Gの加速度を1時間加えた時
    の有機顔料の沈降距離が10cm以下であることを特徴と
    する請求項1記載の超微粒子有機顔料カラーインク。
  6. 【請求項6】 該有機顔料が粒子径100nm以下の超
    微粒子であることを特徴とする請求項1記載の超微粒子
    有機顔料カラーインク。
  7. 【請求項7】 該有機顔料が粒子径50nm以下の超微
    粒子であることを特徴とする請求項1記載の超微粒子有
    機顔料カラーインク。
  8. 【請求項8】 印字ヘッドからインク液滴を吐出させて
    記録を行うインクジェット記録方式に用いられる請求項
    1記載の超微粒子有機顔料カラーインク。
  9. 【請求項9】 該超微粒子有機顔料カラーインクが25
    ℃において10cp以下の粘度を有する請求項1記載の
    超微粒子有機顔料カラーインク。
  10. 【請求項10】 有彩色の超微粒子有機顔料、親水性部
    分がポリエチレンオキサイドで疎水性部分がアルキル基
    および/または芳香環である両親媒性化合物、および水
    性溶媒とを含む該超微粒子有機顔料カラーインク、アニ
    オン性の分散剤を含むことを特徴とする超微粒子有機顔
    料カラーインク。
  11. 【請求項11】 有彩色の有機顔料、親水性部分がポリ
    エチレンオキサイドで疎水性部分がアルキル基および/
    または芳香環である両親媒性化合物、および水性溶媒と
    を含む混合物を0.01〜1.0mmの粒子径のセラミック
    ビーズで前記有彩色の有機顔料の粉砕、分散を行うこと
    を特徴とする超微粒子有機顔料カラーインクの製造方
    法。
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