JP2003506554A - 高もしくは低程度の処理で修飾された顔料を有するインク組成物 - Google Patents

高もしくは低程度の処理で修飾された顔料を有するインク組成物

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JP2003506554A JP2001515760A JP2001515760A JP2003506554A JP 2003506554 A JP2003506554 A JP 2003506554A JP 2001515760 A JP2001515760 A JP 2001515760A JP 2001515760 A JP2001515760 A JP 2001515760A JP 2003506554 A JP2003506554 A JP 2003506554A
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Abstract

(57)【要約】 高い、もしくは低い処理程度を有する修飾された顔料を含むインク組成物が記載される、高い処理程度を有する修飾された顔料を含むインク組成物は、1)少くとも1つの液体ベヒクルおよび2)少くとも1つの修飾された顔料を含み、その修飾された顔料は少くとも1つのアニオン基、少くとも1つのアニオン化しうる基、もしくはそれらの混合物で置換された少くとも1つの有機基を付着した少くとも1つの顔料を含み、その有機基は顔料の窒素表面積にもとづいて、使用された顔料の約4.5〜約7.5μmol/mの処理程度で存在する。低い処理程度を有する修飾された顔料を含むインク組成物は、1)少くとも1つの液体媒体、および2)少くとも1つの修飾された顔料を含み、その修飾された顔料は少くとも1つのカチオン基、少くとも1つのカチオン化しうる基、もしくはそれらの混合物で置換された少くとも1つの有機基を付着した少くとも1つの顔料を含み、その有機基は顔料の窒素表面積にもとづいて、使用された顔料の約1〜約4μmol/mの処理程度で存在する。さらに、本発明はインク中に上述の成分を使用することによりインクの色彩間にじみ特性を改良する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、高もしくは低程度の有機処理で修飾された顔料を有するインク組成
物に関する。そのインク組成物は改良された色彩間のにじみ性を示し、そしてイ
ンクジェットプリンティングインクおよびそのような修飾された顔料を配合する
インクに適している。
【0002】 2.関連技術の説明 インクジェットプリンティングは非インパクト(non−impact)法で
あり、そこではインクの小滴が製造され、そして電子信号に応じて紙、透明フィ
ルム、ポリマーシート、もしくは繊物材料のような基体上に堆積される。インク
ジェットプリンティングシステムは2つの知られている種類に分類されるのが通
常である:連続流もしくはドロップオンデマンド。熱もしくはバブルジェットド
ロップオンデマンド(drop−on−demand)インクジェットプリンタ
ーはオフィスおよび家庭でのパーソナルコンピュータのための有用なアウトプッ
トである。
【0003】 あるインクジェットプリンティング法に関連する一般的な問題は、色彩がプリ
ントされた基体の異なる色彩領域の間で「にじむ」(“bleed”)しうるこ
とである。「にじみ」は、特に黒色インクが他の色彩の領域に移動するときに、
1つのインクの色彩がもう1つのインクの色彩の領域に移行することとして定義
される。一般に、インクジェットプリンターはマゼンタ、シアン、黄色、および
黒色インクのような着色インクでプリントしうる。2つの色彩が並んでプリント
されるとき、色彩が互いににじみ出す傾向にある。色彩のにじみが生じると、隣
接する色彩領域間の境界がぼんやりと不鮮明となり、低解像力のプリントされた
画像をもたらす。インクジェットプリンティング法を用いて高解像力の着色画像
を形成するために、低い、もしくは改良された色彩間にじみを示すインク組成物
の必要性がある。
【0004】 インクジェットインクプリンティングシステムのような画像用途に有用である
インク組成物は周知であり、そして水溶性染料を含むのが通常である。染料にも
とづくインクは意図された目的には適するが、インクジェットインクに用いられ
るとき、染料にはいくつかの不都合がある。たとえば、染料は水/有機混合物中
で水溶性であり、湿気もしくは水にさらされると溶解またはにじみ(run)う
る。さらに染料画像は、フェルトペンマーカーと接触して、または指によりこす
られもしくは触れられると、よごれ、もしくはこすり取られることがある。さら
に、染料は可視、紫外光、または日光に露光されると安定性が十分でない。加え
て、染料は色彩間のにじみの問題を有しうる。
【0005】 水溶性染料の方策の制約のために、研究者は顔料にもとづくインクについて検
討してきた。しかし、顔料は、たとえばインクジェットインクシステムにおいて
幅広い認容を得始めているが、組成物の性能および信頼性、すなわちプリント特
性、安定性等に関連してなお問題がある。
【0006】 その結果、現在の染料にもとづく、そして顔料システムに通常、関連する問題
を克服する、特にインクジェットプリンティング法に使用されるための、改良さ
れたインク組成物に対する要求が存続している。加えて、改良された色彩間のに
じみ性を提供し、良好なプリント特性を有する画像を形成する、改良されたイン
ク組成物に対する必要性がある。
【0007】 発明の要約 本発明は高もしくは低処理程度で修飾された顔料を有するインク組成物に関す
る。インク組成物は高処理程度で修飾された顔料および少くとも1つの液体ベヒ
クルを含む。修飾された顔料は少くとも1つの有機基を付着した顔料である。そ
の有機基は少くとも1つのアニオン基、少くとも1つのアニオン化しうる基、も
しくはそれらの混合物で置換されている。有機基は顔料の窒素表面積にもとづい
て、使用された顔料の約4.5〜約7・5μmol /m2 の処理程度で存在する。
【0008】 さらに本発明は低処理程度で修飾された顔料を有するインク組成物に関する。
低処理程度で修飾された顔料を有するインク組成物は、1)少くとも1つの液体
ベヒクルおよび2)少くとも1つの修飾された顔料を含む。修飾された顔料は少
くとも1つの有機基を付着した顔料である。有機基は少くとも1つのカチオン基
、少くとも1つのカチオン化しうる基、もしくはそれらの混合物で置換される。
有機基は顔料の窒素表面積にもとづいて、使用された顔料の約1.0〜約4.0
μmol /m2 の処理程度で存在する。
【0009】 顔料は、炭素製品、炭素製品以外の着色顔料、少くとも1つの炭素相および少
くとも1つのケイ素含有種相を含む多相凝集体、少くとも1つの炭素相および少
くとも1つの金属含有種相を含む多相凝集体、部分的にシリカ被覆されたカーボ
ンブラック、またはそれらの混合物でありうる。
【0010】 有機基は少くとも1つの芳香族基もしくはC1 〜C20のアルキル基、もしくは
混合物またはそれらの組合わせを含みうる。液体ベヒクルは好適には水性である
【0011】 さらに、本発明は上述の修飾された顔料をインクに導入することにより、イン
クの色彩間にじみ性を改良する方法に関する。さらに本発明は、上述のインク組
成物を含むインクジェットインク組成物に関する。
【0012】 本発明の付加的な特徴および利点は、続く詳細な説明および例に述べられ、ま
たは本発明の実施により理解されうる。これらの態様および他の利点は請求範囲
で説明され、指摘される種々の態様により理解され、得られるであろう。
【0013】 本発明の詳細な説明 本発明は高もしくは低処理程度で修飾された顔料を有するインク組成物に関す
る。高処理程度で修飾された顔料を有するインク組成物は、1)少くとも1つの
液体ベヒクルおよび2)少くとも1つの修飾された顔料を含む。修飾された顔料
は少くとも1つの有機基を付着した顔料である。有機基は少くとも1つのアニオ
ン基、少くとも1つのアニオン化しうる基、もしくはそれらの混合物で置換され
る。アニオン化しうる基はアニオンを形成することのできるアニオン化しうる基
を意味する。有機基は、顔料の窒素表面積にもとづいて、使用された顔料の約4
.5〜7.5μmol /m2 の処理程度で存在する。好適には、有機基は、顔料の
窒素表面積にもとづいて、使用された顔料の約5.0〜7.0μmol /m2 の処
理程度で存在する。
【0014】 顔料は、ここで使用されるように、少くとも1つの有機基を付着して修飾され
うるいかなる顔料であってもよい。例は、炭素製品、炭素製品以外の着色顔料、
少くとも1つの炭素相および少くとも1つのケイ素含有種相を含む多相凝集体、
少くとも1つの炭素相および少くとも1つの金属含有種相を含む多相凝集体、部
分的にシリカ被覆されたカーボンブラック、またはそれらの混合物を含むが、そ
れらに限定されない。
【0015】 炭素は、ここで用いられるように、結晶性もしくは無定形型のいずれでもよい
。例は、黒鉛、カーボンブラック、炭素繊維、ガラス状炭素、活性木炭、もしく
は活性炭を含むが、それらに限定されない。上記のものの微細に粉砕した形態が
好適である。さらに、異なる着色顔料の混合物、異なるカーボンブラックの混合
物、またはそれらの組合わせを利用することも可能である。
【0016】 着色顔料は、ここで使用されるように、青、茶、シアン、緑、紫、マゼンタ、
赤、黄、ならびにそれらの混合物のような着色顔料を含むが、それらに限定され
ない。着色顔料の適した種類は、たとえば、アンスラキノン、フタロシアニンブ
ルー、フタロシアニングリーン、ジアゾ、モノアゾ、ピランスロン、ペリレン、
ヘテロサイクリックイエロー、キナクリドン、および(チオ)インジゴイドを含
む。このような顔料は、BASF Corporation、Engelhar
d CorporationおよびSun Chemical Corpora
tionを含む数多くの源から粉末もしくはプレスケーキの形態で商業的に入手
しうる。他の適切な着色顔料の例はカラーインデックス3版(the Colour Index
, 3rd. edition) (The Society of Dyers and Colourists, 1982)に記載されて
いる。黒色顔料の代表例はチャンネルブラック、ファーネスブラックおよびラン
プブラックのような種々のカーボンブラック(Pigment Black 7
)を含み、そしてたとえばRegal(登録商標)、Black Pearls
(登録商標)、Elftex(登録商標)、Monarch(登録商標)、Mo
gul(登録商標)およびVulcan(登録商標)の商標で販売されているカ
ーボンブラックを含み、Cabot Corporationから入手しうる(
たとえば、Black Pearls(登録商標)2000、Black Pe
arls(登録商標)1400、Black Pearls(登録商標)130
0、Black Pearls(登録商標)1100、Black Pearl
s(登録商標)1000、Black Pearls(登録商標)900、Bl
ack Pearls(登録商標)880、Black Pearls(登録商
標)800、Black Pearls(登録商標)700、Black Pe
arls(登録商標)L、Elftex(登録商標)8、Monarch(登録
商標)1400、Monarch(登録商標)1300、Monarch(登録
商標)1100、Monarch(登録商標)1000、Monarch(登録
商標)900、Monarch(登録商標)880、Monarch(登録商標
)800、Monarch(登録商標)700、Mogul(登録商標)L、R
egal(登録商標)330、Regal(登録商標)400、Vulcan(
登録商標)P)。他の適したカーボンブラックは、Printex 40、Pr
intex 80、Printex 300、Printex L、Print
ex U、Printex V、Special Black 4、Speci
al Black 5、FW 200(前述のものはDegussa Corp
orationから入手しうる)、Raven 780、Raven 890、
Raven 1020、Raven 1040、Raven 1255、Rav
en 1500、Raven 5000、Raven 5250(前述のものは
Columbian Chemical Corporationから入手しう
る)、ならびに三菱化学(株)から入手しうるMA100およびMA440を含
むが、これらに限定されない。
【0017】 少なくとも1つの炭素相および少くとも1つのケイ素含有種相を含む多相凝集
体もケイ素処理されたカーボンブラック凝集体と考えられ得、そして少くとも1
つの炭素相および少くとも1つの金属含有種相を含む多相凝集体も、金属処理さ
れたカーボンブラック凝集体と考えられうる。いずれの場合も、ケイ素含有種お
よび/または金属含有種がちょうど炭素相のように凝集体相であると人が認識し
さえすればである。
【0018】 金属処理されたカーボンブラックは少くとも1つの炭素相および少くとも1つ
の金属含有種相を含む凝集体である。金属含有種は、アルミニウム、亜鉛、マグ
ネシウム、カルシウム、チタン、バナジウム、コバルト、ニッケル、ジルコニウ
ム、スズ、アンチモン、クロム、ネオジム、鉛、テルル、バリウム、セシウム、
鉄、およびモリブデンを含む化合物、を含む。好適には、金属含有種相は、アル
ミニウムもしくは亜鉛を含有する種の相である。金属含有種相は凝集体の少くと
も1部に分布され、凝集体の本質的部分である。
【0019】 多相凝集体を製造する詳細は、米国特許第5,904,702、5,877,
238、5,869,550、5,749,950、6,017,980、およ
び6,057,387号明細書、ならびにPCT公開No.WO96/3754
7に説明され、それらの開示は参照により全体をここに組入れられる。
【0020】 部分的にシリカ被覆された炭素製品も、1996年11月28日に公開された
PCT公開No.WO96/37547に記載されるように顔料として使用され
得、それは参照によりここに全体を組入れられる。
【0021】 顔料は、インクおよび/または被覆に使用するために適したいかなる粒径をも
有する。比較的高表面が好適であり、たとえば約200m2 /g以上、そして低
DBPも好適であり、たとえば約60〜約100である。
【0022】 修飾された顔料は少くとも1つの有機基を付着した顔料である。有機基は少く
とも1つの芳香族基および/またはC1 〜C20のアルキル基であり得、そして顔
料に直接的に付着されうる。芳香族基は1つ以上の環を含む不飽和環状炭化水素
を含むが、それらに限定されない。芳香族基は置換もしくは非置換でありうる。
芳香族基はアリール基(たとえば、フェニル、ナフチル、アンスラセニル等)、
およびヘテロアリール基(イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、チエニル、
チアゾリル、フリル、トリアジニル、インドリル等)を含むが、これらに限定さ
れない。
【0023】 本発明のもう1つの態様において、有機基はオレフィン基、スチレン基、アク
リレート基、アミド基、エステル基、もしくはそれらの混合物でありうる。
【0024】 さらに、有機基はポリオレフィン基、ポリスチレン基、ポリアミド基、ポリエ
ステル基、もしくはそれらの混合物のような高分子基でありうる。さらに有機基
はアルキレンオキシドでありうる。
【0025】 有機基の例は、米国特許第5,895,522、5,885,335、5,8
03,959、5,851,280、5,837,045、5,672,198
、5,571,311、5,630,868、5,707,432、5,554
,739、5,698,016、5,713,988、および5,803,95
9号、PCT公開WO96/18688、WO97/47697、WO97/4
7699、およびWO99/51690、ならびに米国特許出願No.08/9
90,715に記載され、これらは参照により全体をここに組入れられる。
【0026】 液体ベヒクルは好適には水性である。例は水、水溶性有機溶媒、他の有機溶媒
等を含むが、これらに限定されない。
【0027】 アニオンを形成するアニオン化しうる官能基は、たとえば酸性基もしくは酸性
基の塩を含む。したがって、有機基は有機酸由来の基を含みうる。好ましくは、
有機基がアニオンを形成するイオン化しうる基を含むとき、有機基はa)芳香族
基もしくはC1 〜C20のアルキル基およびb)11より小さいpKaを有する少
くとも1つの酸性基、または11より小さいpKaを有する酸性基の少くとも1
つの塩、または11より小さいpKaを有する少くとも1つの酸性基と11より
小さいpKaを有する酸性基の少くとも1つの塩との混合物、を有する。酸性基
のpKaは有機基のpKaを全体としていい、酸性置換基だけではない。もっと
好ましくは、pKaは10より小さく、そして最も好ましくは9より小さい。芳
香族基は、たとえばアルキル基でさらに置換されていても、非置換でもよい。も
っと好適には、有機基はフェニルもしくはナフチル基であり、そして酸性基はス
ルホン酸基、硫酸基、ホスホン酸基、もしくはカルボン酸基である。ナフチル基
はいずれかの環を酸性基でモノ置換されうる。ナフチル基も2つ以上の酸性基で
置換され得、同一もしくは異なる環に酸性基を有しうる。イオンもしくはイオン
化しうる基の例は、−COOH、−SO3 H、およびPO32 、−SO2 NH
COR、およびそれらの塩、たとえば−COONa、−COOK、−COONR 4 + 、−SO3 Na、−SO3 NR4 +、およびPO3 Na2 を含み、Rは飽和もし
くは不飽和のアルキルもしくはフェニル基である。特に好適なイオンもしくはイ
オン化しうる置換基は−COOHおよび−SO3 Hならびにそれらのナトリウム
およびカリウム塩である。
【0028】 修飾された顔料は、好適には、カーボンブラックのような顔料を液状の反応媒
体中でジアゾニウム塩と反応させて顔料の表面に少くとも1つの有機基を付着さ
せることにより調製されうる。ジアゾニウム塩は顔料に付着させるべき有機基を
含みうる。ジアゾニウム塩は1つ以上のジアゾニウム基を有する有機化合物であ
る。好適な反応媒体は水、水を含む媒体、およびアルコールを含む媒体、を含む
。水は最も好適な媒体である。炭素がカーボンブラックである修飾された炭素製
品の例、ならびにそれらの調製のための種々の好適な方法は「Reaction of Carb
on Black with Diazonium Salts, Resulting Carbon Black 」と題する米国特許
第5,851,280号明細書に記載されており、参照により全体をここに組入
れられる。炭素がカーボンブラックでない修飾された炭素製品の例、ならびにそ
れらの調製のための種々の好適な方法は米国特許第5,554,739、5,8
37,045、WO96/18696およびWO96/18688号に記載され
ており、参照により全体を組入れられる。炭素製品以外の顔料は同様な方法で調
製されうる。
【0029】 顔料に付着される有機基の量は修飾された顔料の続く使用、ならびにインクジ
ェットインク組成物、被覆組成物、およびインク系のような用途の目的のために
重要なファクターである。特に、顔料中にアニオンもしくはアニオン化しうる基
を含むインク組成物について、特にもし色彩間のにじみに対する優れた耐性が必
要であるならば、処理程度は高い程度であるべきである。すなわち、有機基の処
理程度は、顔料の窒素表面積にもとづいて、使用された顔料の約4.5〜約7.
5μmol /m2 、もっと好ましくは使用された顔料の約5.0〜約7.0μmol
/m2 でありうる。処理程度は顔料の存在下に反応された有機基の量をいう。付
着された量は顔料、有機基の種類および処理条件のようなファクターに依存する
この程度の%であるのが通常である。最適処理程度は光学密度、水堅ろう度およ
び色彩間にじみのような特性の間の調和である。比較的高い光学密度および比較
的良好な水堅ろう度を与える処理程度は色彩間のにじみを妥協させる傾向がある
。このように、本発明により達成されるこれらの特性の正しいバランスを見つけ
る必要がある。
【0030】 本発明により得られる結果は驚くべきことであり、予想外のことである。なぜ
なら、有機基がアニオンもしくはアニオン化しうるものであるとき高処理程度は
インクに使用するのに適するが、同一のことは顔料のカチオンもしくはカチオン
化しうる基を含むインクに対しては当てはまらないからである。
【0031】 一般に、本発明のインク組成物は、適切な媒体中で所望の成分を結合もしくは
混合するような、当業者に知られている従来の方法を利用して製造されうる。通
常、インク組成物は水性系であり、その中に有意な量の水、好ましくは脱イオン
もしくは蒸留水、を含む。たとえば、水もしくは類似の媒体の量はインク組成物
の質量にもとづいて、約65〜約95%、好ましくは約75%〜約90%の範囲
の量で存在するのが通常である。適切な添加剤がインク組成物に配合され、数多
くの所望の性質を付与するが、組成物の安定性は維持する。このような添加剤は
この分野で周知であり、湿潤剤、殺生物剤、バインダー、乾燥促進剤、浸透剤、
界面活性剤等を含む。たとえば、湿潤剤はプリントヘッドノズルの詰り(clo
gging)を最小にするためにインク中の水の蒸発速度を低下させるように添
加されうる。もしインクが乾燥しはじめると、湿潤剤濃度が増加し、そして蒸発
はさらに減少する。湿潤剤は、粘度、pH、表面張力、光学密度、およびプリント
品質のような、それから製造されるインクおよびプリントの他の特性に作用しう
る。このような湿潤剤は、一般に、エチレングリコール、プロピレングリコール
、ジエチレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、アルカンジオール、アミド、エーテル
、カルボン酸、エステル、アルコール、オルガノスルフィド、オルガノスルホキ
シド、スルホン、アルコール誘導体、2−ピロリドン、エーテル誘導体、アミノ
アルコール、およびケトンを含む。特定の添加剤の量は、ポリマーの分子量、粘
度、添加された量、ならびにポリマーの性質、顔料、たとえば修飾されたカーボ
ンブラック製品、に付着された有機基の性質を含む、種々のファクターに依存し
て変動する。
【0032】 さらに本発明は、少くとも1つの修飾された顔料をインクに導入することによ
りインクの色彩間にじみ性を改良する方法に関し、そこでは修飾された顔料は先
に述べた処理程度を用いて、上述のとおりである。
【0033】 さらに本発明は低処理程度で修飾された顔料を有するインク組成物に関する。
低処理程度で修飾された顔料を有するインク組成物は、1)少くとも1つの液体
ベヒクルおよび2)少くとも1つの修飾された顔料を含む。修飾された顔料は少
くとも1つの有機基を修飾した顔料である。有機基は、少くとも1つのカチオン
基、少くとも1つのカチオン化しうる基、もしくはそれらの混合物で置換される
。有機基は顔料の窒素表面積にもとづいて、使用された顔料の約1.0〜約4.
0μmol /m2 の処理程度で存在する。好適には、有機基は、顔料の窒素表面積
にもとづいて、使用された顔料の約2〜約3μmol /m2 の処理程度で存在しう
る。上述のアニオンもしくはアニオン化しうる有機基について、処理程度は顔料
の存在下に反応される有機基の量を再びいう。同様に、付着された量は顔料、有
機基の種類および処理条件のようなファクターに依存するこの程度の%であるの
が通常である。加えて最適処理程度は光学密度、水堅ろう度および色彩間にじみ
のような特性の間の調和である。
【0034】 この態様の目的のために、顔料に付着される有機機の量は修飾された顔料の続
く使用、ならびにインクジェットインク組成物、被覆組成物、およびインク系の
ような用途の目的のために重要なファクターでありうる。特に、カチオンインク
組成物のために、その程度は上述のように低程度であるべきである。
【0035】 本発明により得られる結果は驚くべきことであり、予想外のことである。なぜ
なら低処理程度はカチオン基を有する修飾された顔料を含むインクに適している
が、アニオン基を有する修飾された顔料を含むインクには適さないからである。
このように、ある状況下で、修飾された顔料に低程度の有機基を付着させること
は良好な特性をもたらす。
【0036】 カチオン化しうる基は、使用する媒体中でカチオンを形成することが可能であ
るイオン化しうる基である。アミンはカチオンおよびカチオン基を形成するカチ
オン化しうる基の例を示し、そしてアニオンを形成するアニオン化しうる基に関
して上述されたのと同一の有機基に付着されうる。たとえば、アミンは酸性媒体
中でアンモニウム基を形成するようにプロトン化されうる。好適には、アミン置
換基を有する有機基であり、アミン置換基は5より小さいpKbを有する。
【0037】 四級アンモニウム基(−NR3 +)および四級ホスホニウム基(−PR3 +)もカ
チオン基の例を示し、アニオンを形成するアニオン化しうる基について上述のよ
うな同一の有機基に付着され得る。好適には、有機基はフェニルもしくはナフチ
ル基のような芳香族基および四級アンモニウムもしくは四級ホスホニウム基を含
む。四級環状アミン、および四級芳香族アミンも有機基として使用されうる。
【0038】 インクジェットインク組成物は染料にもとづくインクジェットインクに比較し
て改良された色彩間にじみ性を有する。たとえば、本発明のインクジェットイン
ク組成物は良好ないし優れた色彩間にじみ性を有する。
【0039】 一般的に、本発明のインク組成物は前述されたのと同一の従来法を用いて製造
されうる。これらの方法は適切な媒体中で所望の成分を結合もしくは混合するこ
とを含むが、それらに限定されない。
【0040】 さらに、本発明は、1)少くとも1つの液体ベヒクルおよび2)少くとも1つ
の修飾された顔料をインクに導入することを含む、インクの色彩間のにじみを改
良する方法に関し、該修飾された顔料は少くとも1つのカチオン基、少くとも1
つのカチオン化しうる基、もしくはそれらの混合物を付着した少くとも1つの顔
料を含み、該有機基は前述の処理程度で存在する。
【0041】 さらに本発明の修飾された顔料は、水性インクおよび被覆組成物に有用である
。水性は水および他の水に混和しうる、もしくは分散しうる物質、たとえばアル
コール、の混合物を含む。このように、本発明は、水および本発明による修飾さ
れた顔料を含む水性インク組成物を提供する。他の公知の水性インク添加剤もこ
の水性インキ組成物に配合されうる。前述のように、インクは上述のような種々
の成分からなりうる。種々の水性インキ組成物も、たとえば米国特許第2,83
3,736;3,607,813;4,104,833;4,308,061;
4,770,706;および5,026,755号明細書に開示されており、す
べては参照により組入れられる。
【0042】 前述のように、本発明の修飾された顔料はインクジェットインク組成物に特に
有用である。米国特許第5,571,311号および5,630,868号明細
書に記載される添加剤および配合物は、本発明の修飾された顔料とともにここで
使用されうる。
【0043】 本発明の修飾された顔料は、予備分散体として、もしくは固体として、標準的
な方法を用いて水性インク組成物に配合されうる。フレキソインクは一群のイン
ク組成物を示す。フレキソインクは着色剤、バインダー、および非水もしくは水
性溶媒を含むのが通常である。本発明の修飾された顔料はフレキソインク着色剤
として有用でありうる。本発明の修飾された顔料は水性の新聞インクに用いられ
うる。たとえば水性新聞インク組成物は水、本発明の修飾された顔料、レジンな
らびに消泡剤もしくは界面活性剤のような従来の添加剤を含みうる。
【0044】 前述のように、本発明の修飾された顔料は塗料もしくはつや出し(finis
hes)のような水性被覆組成物に用いられうる。このように本発明の1つの態
様は、水、レジンおよび本発明により修飾された少くとも1つの顔料を含む水性
被覆組成物である。他の公知の水性被覆添加剤がこの水性被覆組成物に配合され
うる。たとえば、McGraw-Hill Encyclopedia of Science & Technology, 5th Ed
. (McGraw-Hill, 1982)を参照されたい(参照によりここに組入れられる)。さ
らに、米国特許第5,051,464、5,319,044、5,204,40
4、5,051,464、4,692,481、5,356,973、5,31
4,945、5,266,406および5,266,361号明細書を参照され
たい(すべては参照によりここに組入れられる)。さらに、本発明の水性組成物
は付加的な他の着色顔料(たとえば、TiO2 、フタロブルー等)、粘土、タル
ク、シリカおよび炭酸塩を含みうる。本発明の修飾された顔料は、予備分散体と
して、もしくは固体として、標準的方法を用いて水性被覆組成物に配合されうる
【0045】 さらに、本発明の修飾された顔料は、インクジェットインクに使用され得、そ
こではインク配合は溶媒、水性媒体、もしくは水性エマルジョンにもとづきうる
【0046】 色彩間にじみを調節し、顔料およびインク性能を最適化するために、処理の適
切な程度および種類が選定されることを要する。所定の試料において、比較的高
程度のアニオン的に修飾された顔料または比較的低程度のカチオン的に修飾され
た顔料は、所望水準の性能を達成した。次の例は請求項の発明をさらに例示する
ものであり、制限するものではない。
【0047】 例 例1 インクジェットインクが、水中でイオン的に安定である、表面を修飾されたカ
ーボンブラックを用いて製造された。カーボンブラック表面に付着された基は、
アンモニウム対イオンを有するカルボン酸塩であった。これらのカーボンブラッ
クは米国特許第5,630,868号明細書に記載されたのと類似の方法に従っ
て製造された。配合は顔料固体3%、エチレングリコール7.5%、グリセロー
ル7.5%、イソプロパノール4%、および残りが脱イオン水からなっていた(
すべて組成中のwt%)。ついで、インクは清浄化されたインクジェットカートリ
ッジ(BJC−21)に充填され、Canon BJC 4200プリンターを
用いてNSK紙上にプリントされた。プリント試験に用いられたパターンは、3
原色であるシアン、マゼンタおよび黄色のそれぞれでフロントサイズを変動して
黒色テキストの3つのボックスを左側に含み、そして右側に黒色ボックス中に着
色テキストの3つのボックスを含んでいた。これらのプリントは10倍の拡大ル
ープを用いて色彩間にじみを視覚的に評価された。修飾に用いられたカーボンブ
ラックの形態、処理程度、および修飾の間接的測定(対イオン濃度で測定)が表
1に含まれる。
【0048】
【表1】
【0049】 結果(表2参照)は、表面を修飾された顔料の処理程度が、プリントされると
きに、インクの得られる色彩間にじみ特性に強く影響を与えることを示す。比較
的高い処理程度はアニオン的に安定化された表面修飾顔料分散体を配合されたイ
ンクの色彩間にじみ特性に確実に作用することが、この結果から結論づけられう
る。さらに、表面修飾されたカーボンブラックの形態が色彩間にじみに寄与する
ときには比較的小さな影響が観察された。表面積が増加し、ジブチルフタレート
吸収が減小するにつれて、インクの色彩間にじみ特性の少しの改良がみられた。
しかし、色彩間にじみの改良とともに、水堅ろう度、および比較的少ない範囲で
の光学密度における対応する低下がすべての場合に観察されることが注目された
。水堅ろう度および光学密度の結果は受入れられる範囲内であり、これらの配合
は実行可能で、有用であると考えられるべきである。
【0050】
【表2】
【0051】 例2 インクジェットインクが、水中でカチオン的に安定化された、表面修飾ファー
ネスカーボンブラックを用いて製造された。カーボンブラック表面に付着された
基は硝酸塩対イオンを有するピリジニウム四級アミン塩であった。これらのカー
ボンブラックは米国特許第5,630,868号明細書に記載されたものと類似
の方法にしたがって製造された。配合は顔料固体5%、グリセロール7.0%、
ジエチレングリコール5.0%、トリメタノールプロパン7%および残りは脱イ
オン水からなっていた(すべて組成中のwt%)。ついで、インクは清浄化された
インクジェットカートリッジ(BJC−21)に充填され、Canon BJC
4200プリンターを用いてXerox 4024紙上にプリントされた。プ
リント試験に用いられたパターンは、3原色であるシアン、マゼンタおよび黄色
のそれぞれでフロントサイズを変動して黒色テキストの3つのボックスを左側に
含み、そして右側に黒色ボックス中に着色テキストの3つのボックスを含んでい
た。これらのプリントは10倍の拡大ループを用いて色彩間にじみを視覚的に評
価された。修飾に用いられたカーボンブラックの形態、処理程度、および修飾の
間接測定(対イオン濃度で測定)が表3に含まれる。
【0052】
【表3】
【0053】 これらの結果は、表面を修飾された顔料の処理程度が、プリントされるときに
、インクの得られる色彩間にじみ特性に強く影響を与えることを示す(表4参照
)。比較的低い処理程度はカチオン的に表面修飾された顔料分散体を配合された
インクの色彩間にじみ特性に確実に作用することが、この結果から結論づけられ
うる。これらの結果が3.0μmol /m2 の最適程度が注目された。しかし、色
彩間にじみのための最適処理程度において、もっと低い処理程度と比べて、水堅
ろう度および光学密度の対応する低下が観察された。水堅ろう度および光学密度
の結果は最適色彩間にじみについて受け入れられる範囲内であり、実行可能で有
用であると考えられるべきである。
【0054】
【表4】
【0055】 例3 インクジェットインクが、水中でイオン的に安定化された、表面修飾チャンネ
ル様カーボンブラックを用いて製造された。この例で用いられたカーボンブラッ
クの揮発分は前述の例で概要を述べられたカーボンブラックより有意に高かった
(14.5%対<1.0%)。カーボンブラック表面に付着された基はナトリウ
ム対イオンを有するカルボン酸塩であった。これらのカーボンブラックは米国特
許第5,360,868号明細書に記載されたものと類似の方法にしたがって製
造された。配合は、顔料固体4%、1,4−ブタンジオール10.0%、2−ピ
ロリドン10.0%、イソプロパノール4%および残りは脱イオン水からなって
いた(すべては組成のwt%)。ついでインクは清浄化されたインクジェットカー
トリッジ(12A1970)に充填され、Lexmark Color Jet
printer Series 7000プリンターを用いてHammermi
ll DP Fore紙上にプリントされた。プリント試験に用いられたパター
ンは3原色である。シアン、マゼンタおよび黄色のそれぞれで黒色テキストの小
さいボックス、ならびに黒色ボックス中に着色テキストの小さいボックス、を含
んでいた。これらのプリントは10倍の拡大ループを用いて色彩間にじみを視覚
的に評価された。修飾に用いられたカーボンブラックの形態、処理程度、および
修飾の間接測定(対イオン濃度で測定)が表5に含まれる。
【0056】
【表5】
【0057】 これらの結果(表6参照)は、表面を修飾された顔料の処理程度が、プリント
されるときに、インクの得られる色彩間にじみ特性に強く影響を与えることを示
す。比較的高い処理程度が、アニオン的に安定化された、チャンネル様の表面修
飾されたカーボンブラック顔料分散体を配合されたインクの色彩間にじみ特性に
確実に作用することが、この結果から結論づけられうる。しかし、色彩間にじみ
の改良とともに、水堅ろう度の対応する低下がすべての場合に観察された。水堅
ろう度の結果は受け入れられる範囲内であり、これらの配合は実行可能で有用で
あると考えられるべきである。試料7Bおよび7Cを比較すると、与えられた炭
素製品について付着基の程度を最大にすることが可能であることも観察された。
【0058】
【表6】
【0059】 本発明の他の態様はここに開示された発明の詳細な説明、例および実施を考慮
して当業者に明らかである。この明細書は例示にすぎず、本発明の真の範囲およ
び精神は請求項により示される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR ,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA, ZW

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1)少くとも1つの液体ベヒクルおよび2)少くとも1つの
    修飾された顔料を含むインク組成物であり、該修飾された顔料は少くとも1つの
    アニオン基、少くとも1つのアニオン化しうる基、もしくはそれらの混合物で置
    換された少くとも1つの有機基を付着した少くとも1つの顔料を含み、該有機基
    は顔料の窒素表面積にもとづいて、使用された顔料の約4.5〜約7.5μmol
    /m2 の処理程度で存在する、インク組成物。
  2. 【請求項2】 有機基が顔料の窒素表面積にもとづいて、使用された顔料の
    約5.0〜約7.0μmol /m2 の処理程度で存在する請求項1記載のインク組
    成物。
  3. 【請求項3】 有機基が顔料の窒素表面積にもとづいて、使用された顔料の
    約5.5〜約6.5μmol /m2 の処理程度で存在する請求項2記載のインク組
    成物。
  4. 【請求項4】 1)少くとも1つの液体ベヒクルおよび2)少くとも1つの
    修飾された顔料を含むインク組成物であり、該修飾された顔料は少くとも1つの
    カチオン基、少くとも1つのカチオン化しうる基、もしくはそれらの混合物で置
    換された少くとも1つの有機基を付着した少くとも1つの顔料を含み、該有機基
    は顔料の窒素表面積にもとづいて、使用された顔料の約1〜約4μmol /m2
    処理程度で存在する、インク組成物。
  5. 【請求項5】 有機基が顔料の窒素表面積にもとづいて、使用された顔料の
    約2〜約3μmol /m2 の処理程度で存在する請求項4記載のインク組成物。
  6. 【請求項6】 該顔料が炭素製品、炭素製品以外の着色顔料、少くとも1つ
    の炭素相および少くとも1つのケイ素含有種相を含む多相凝集体、少くとも1つ
    の炭素相および少くとも1つの金属含有種相を含む多相凝集体、部分的にシリカ
    被覆されたカーボンブラック、またはそれらの混合物である請求項1〜5のいず
    れかに記載のインク組成物。
  7. 【請求項7】 該有機基が少くとも1つの芳香族基もしくはC1 〜C20のア
    ルキル基である請求項1〜5のいずれかに記載のインキ組成物。
  8. 【請求項8】 該少くとも1つの芳香族基もしくはC1 〜C20のアルキル基
    が顔料に直接に付着される請求項7記載のインキ組成物。
  9. 【請求項9】 該有機基が高分子基である請求項1〜5のいずれかに記載の
    インク組成物。
  10. 【請求項10】 該有機基がアルキレンオキシドである請求項1〜5のいず
    れかに記載のインク組成物。
  11. 【請求項11】 該炭素製品がカーボンブラックである請求項1〜5のいず
    れかに記載のインク組成物。
  12. 【請求項12】 該顔料が着色顔料である請求項1〜5のいずれかに記載の
    インク組成物。
  13. 【請求項13】 液体ベヒクルが水性である請求項1〜5のいずれかに記載
    のインク組成物。
  14. 【請求項14】 該インク組成物がインクジェットインク組成物である請求
    項1〜5のいずれかに記載のインク組成物。
  15. 【請求項15】 1)少くとも1つの液体ベヒクルおよび2)少くとも1つ
    の修飾された顔料をインク組成物に導入することを含む、インクの色彩間のにじ
    み(bleed)性を改良する方法であり、該修飾された顔料は少くとも1つの
    アニオン基、少くとも1つのアニオン化しうる基、もしくはそれらの混合物で置
    換された少くとも1つの有機基を付着した少くとも1つの顔料を含み、該有機基
    は顔料の窒素表面積にもとづいて、使用された顔料の約4.5〜約7.5μmol
    /m2 の処理程度で存在する、方法。
  16. 【請求項16】 有機基が顔料の窒素表面積にもとづいて、使用された顔料
    の約5.0〜約7.0μmol /m2 の処理程度で存在する請求項15記載の方法
  17. 【請求項17】 有機基が顔料の窒素表面積にもとづいて、使用された顔料
    の約5.5〜約6.5μmol /m2 の処理程度で存在する請求項16記載の方法
  18. 【請求項18】 1)少くとも1つの液体ベヒクルおよび2)少くとも1つ
    の修飾された顔料をインク組成物に導入することを含む、インクの色彩間のにじ
    み性を改良する方法であり、該修飾された顔料は少くとも1つのカチオン基、少
    くとも1つのカチオン化しうる基、もしくはそれらの混合物で置換された少くと
    も1つの有機基を付着した少くとも1つの顔料を含み、該有機基は顔料の窒素表
    面積にもとづいて、使用された顔料の約1〜約4μmol /m2 の処理程度で存在
    する、方法。
  19. 【請求項19】 有機基が顔料の窒素表面積にもとづいて、使用された顔料
    の約2〜約3μmol /m2 の処理程度で存在する請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】 該顔料が炭素製品、炭素製品以外の着色顔料、少くとも1
    つの炭素相および少くとも1つのケイ素含有種相を含む多相凝集体、少くとも1
    つの炭素相および少くとも1つの金属含有種相を含む多相凝集体、部分的にシリ
    カ被覆されたカーボンブラック、またはそれらの混合物である請求項15〜19
    のいずれかに記載の方法。
  21. 【請求項21】 該有機基が少くとも1つの芳香族基もしくはC1 〜C20
    アルキル基である請求項15〜19のいずれかに記載の方法。
  22. 【請求項22】 該少くとも1つの芳香族基もしくはC1 〜C20のアルキル
    基が顔料に直接に付着される請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 該有機基が高分子基である請求項15〜19のいずれかに
    記載の方法。
  24. 【請求項24】 該有機基がアルキレンオキシドである請求項15〜19の
    いずれかに記載の方法。
  25. 【請求項25】 該炭素製品がカーボンブラックである請求項15〜19の
    いずれかに記載の方法。
  26. 【請求項26】 該顔料が着色顔料である請求項15〜19のいずれかに記
    載の方法。
  27. 【請求項27】 液体ベヒクルが水性である請求項15〜19のいずれかに
    記載の方法。
  28. 【請求項28】 該インク組成物がインクジェットインク組成物である請求
    項15〜19のいずれかに記載の方法。
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