JP2008285054A - 鉄道車両用の天井ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、客室部材の取付け作業を簡便にし、作業効率を向上させ、切粉の発生もなく、しかも、荷重の加わる客室部材の取付けにおいても、接合強度や信頼性を確保可能な鉄道車両用の天井ユニットを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、車両の屋根構体の内側に沿って設けられる上板と、この上板の下側を覆い前記上板との間に風道を形成するように取付けられる本体とを有し、この本体を前記上板に取付けた後に、前記本体の客室側にねじを用いて客室部材を取付ける鉄道車両用の天井ユニットであって、前記ねじと螺合するナットが、前記本体を前記上板に取付ける前に、予め本体に設けられ、前記客室部材を前記本体に取付ける際に、前記ねじが、前記本体を介することなく、前記ナットと螺合する鉄道車両用の天井ユニットである。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄道車両用の天井ユニットに関する。
図5に示すように、鉄道車両の車体の屋根構体20には、天井ユニット1が取付けられる。この天井ユニットは、車体の屋根構体20の客室側である天井面7に沿う上板8と、この上板8と合体することにより、空調からの冷暖気を通す風道を構成する本体6とを有する。車体の側構体(図示しない。)には、側天井2が取付けられる。
上板8や側天井2は、成形したガラス繊維強化プラスチック(以下、「FRP」と言う。)等で形成されている。そして、公告を吊るブラケット、灯具、化粧カバー、吊り革、手すり、荷物棚受などの各種の客室部材(図示しない。)が設けられる。
このような客室部材を天井ユニットや側天井等の天井部材に取付ける方法としては、図6に示すように、天井部材33の裏面側(客室側の裏面側)に鉄板製の補強部材17を接着し、この鉄板製の補強部材17をねじ座17として利用することで、客室部材26の取付強度を確保するもの(特許文献1)、天井部材の裏面(客室側の裏面側)に補強部材17を固着して補強し、予めねじ加工したねじ座を上下左右に所定の範囲で移動可能に保持させたことにより、客室部材の取付け作業を簡便にし、作業効率を向上させるもの(特許文献2)が知られている。
特開2000−247231号公報 特開2001−063563号公報
しかしながら、特許文献1及び2の取付方法では、何れも、天井ユニットや側天井等の樹脂製の天井部材を、金属製のねじ座と金属製の客室部材で挟み、客室部材側からねじで固定する。このため、樹脂製の天井部材と金属製のねじ座や客室部材との間に僅かな隙間があったり、何れかが変形していたりすると、弾性率の低い樹脂製の天井部材に応力が集中し、樹脂製の天井部材に亀裂が発生する心配があった。また、変形などが無くても樹脂製の天井部材を介して金属部材と締結すると、樹脂製の天井部材はクリープを起こし、ボルトが緩み定期的な増し締めが必要となり、特に、荷重の加わる客室部材の取付けにおいては問題となっている。さらに、ボルトとねじ座の接合強度を確保するため、螺合するねじ山の数をある程度以上確保する必要があるが、そのためには、ねじ座の厚みを厚くする必要があり、ねじ座の出っ張りが大きくなったり、接合箇所が多い場合は、重量が大きくなる問題があった。
また、特許文献2では、客室部材の取付けが現車合わせを前提とし、ねじ座の位置を調整自在としているため、取付け作業の際に、ねじ座の位置を調整する必要がある。しかしながら、予め上板と本体を一体化させた天井ユニットの場合、天井ユニットの裏面側(客室側の裏面側)には、手が入らず、ねじ座の位置を調整することができない。この結果、このような天井ユニットにおいては、客室部材を取付ける段階で、客室部材の位置に合わせて、天井部材にねじ孔を開け、ねじ座のタップ立てを行い、このねじ座にねじを螺合して、客室部材を天井部材に取付ける必要がある。このように、客室部材の取付け作業が面倒で、作業効率が低下する問題があった。さらに、ねじ孔を開け、ねじ座のタップ立てを行う際の切粉が、天井ユニットの裏面側(客室側の裏面側)に入り込み、この切粉は容易に清掃して除去することができない問題があった。
本発明は、従来の技術の有するこのような問題に鑑みてなされたものであり、客室部材の取付け作業を簡便にし、作業効率を向上させ、切粉の発生もなく、しかも、荷重の加わる客室部材の取付けにおいても、接合強度や信頼性を確保可能な鉄道車両用の天井ユニットを提供することを目的とする。
本発明は、以下に関するものである。
(1) 車両の屋根の内側に沿って設ける上板と、この上板の下側を覆い前記上板との間に風道を形成するように取付けられる本体とを有し、この本体を前記上板に取付けた後に、前記本体の客室側にねじを用いて客室部材を取付ける鉄道車両用の天井ユニットであって、前記ねじと螺合するナットが、前記本体を前記上板に取付ける前に、予め本体に設けられ、前記客室部材を前記本体に取付ける際に、前記ねじが、前記本体を介することなく、前記ナットと螺合する鉄道車両用の天井ユニット。
(2) (1)において、上板及び本体がガラス繊維に熱硬化性樹脂を含浸したSMCを成形したものであり、ねじと螺合するナットが円盤状のヘッドと円筒状のボディとを有し、このボディが前記本体に設けた貫通孔に前記本体の客室側から挿入されて前記上板側に飛び出し、このボディの飛び出した部分が、前記貫通孔の径よりも拡大するようにかしめられることにより、前記ナットが前記本体に取付けられる鉄道車両用の天井ユニット。
(1) (1)又は(2)において、ボディが表面に凹凸を有し、前記ボディの飛び出した部分が、前記貫通孔の径よりも拡大するようにかしめられることにより、前記ボディの表面の凹凸が本体の貫通孔の内壁、上板側の孔縁、この孔縁の周囲に食い込んで取付けられる鉄道車両用の天井ユニット。
(4) (1)〜(3)の何れかにおいて、本体のナットのヘッドが当接する部分に凹部を形成ことにより、前記ヘッドが、前記本体と略面一となる鉄道車両用の天井ユニット。
本発明によれば、客室部材の取付け作業を簡便にし、作業効率を向上させ、切粉の発生もなく、しかも、荷重の加わる客室部材の取付けにおいても、接合強度や信頼性を確保可能な鉄道車両用の天井ユニットを提供することができる。
本発明の鉄道車両用の天井ユニットの実施形態の一例を図1から図5に示す。本発明は、鉄道車両用の天井ユニット1であって、空調(図示しない。)からの冷暖気を通す通路となる風道21を構成し、かつ、公告を吊るブラケット、灯具、化粧カバー、吊り革、手すり、荷物棚受などの各種の客室部材26を設置するものに適用される。
本発明が適用される天井ユニット1の一例としては、図5に示すように、車体の屋根構体20の内側に沿って設けられる上板8と、この上板8の下側を覆い、上板8との間に風道21を形成するように取付けられる本体6とを有するものが挙げられる。そして、このように、本体6を上板8に取付けた後に、本体6の客室側にねじ16を用いて客室部材26が取付けられる。これらの上板8と本体6は、何れもガラス繊維強化プラスチック(以下、「FRP」と言う。)のSMC(Sheet Molding Compoundの略である。)成形等で成形される。そして、複数の天井ユニット1を鉄道車両の車体の長さ方向につなげて、屋根構体20の全体に取付けることにより、鉄道車両の車体の天井が形成される。
車体の屋根構体20は、鉄道車両の屋根を構成するものであり、側構体(図示しない。)や床構体(図示しない。)等とともに、鉄道車両の車体の外形を構成する。天井面7は、この屋根構体20の内側、即ち客室側に向いた面である。
上板8は、本体6と一体化されることにより、天井ユニット1を構成するものである。上板8は、天井面7に沿う部分と、仕切り壁部23とを有し、骨部3に固定される。
本体6は、天井ユニット1の一部で、上板8と仕切り板22とともに風道21を構成する部材であるとともに、上板8が客室側から見えないように覆う部材でもあり、客室側からの見た目の美しさを提供する。また、各種の客室部材26を取付けることができる支持部材としての機能を有する。
骨部3は、屋根構体20の天井面7の車体幅方向の両端付近に、車体の長さ方向に伸びるように設けられる。骨部3は屋根構体20に溶接等によって取付けられている。この骨部3には、天井ユニット1の上板8と本体6、及び、側天井2が、ボルト等(図示しない。)によって取付けられる。
側天井2は、屋根構体20の車体幅方向の両端付近から側構体(図示しない。)にかけての部分を覆う部材であり、上板8や本体6と同様に、FRPのSMC成形等で成形される。
上板8と本体6を連結することによる天井ユニット1の組立は、以下の2つの方法を採ることが可能である。第一の方法は、まず上板8を屋根構体20に取付けた後、次にこの上板8に本体6を取付けて、上板8と本体6とを連結することにより天井ユニット1を組み立てる方法である。第二の方法は、予め、上板8と本体6とを連結して天井ユニットを組み立てた後、屋根構体20に取付ける方法である。第一の方法は、上板8と本体6とを別々に取付けるので、取付ける部材を軽量化でき、作業性がよい利点がある。第二の方法は、予め、上板8と本体6とが一体化しているため、屋根構体20への取付けが一回で済み、作業工数が低減できる利点がある。これらの何れの方法を採るかは、状況に応じて選択可能であるが、本発明のように、上板8及び本体6の何れもFRPのSMC成形品の場合には、比較的軽量であるため、第二の方法をとることが、作業工数低減の点から望ましい。
客室部材26は、上記の第一の方法、及び、第二の方法の何れの場合も、図5に示すように、天井ユニット1が屋根構体20に取り付けられた後、つまり、上板8に本体6を取付けた後に、本体の客室側にねじ16を用いて取付けられる。そして、ねじ16と螺合するナット27は、本体6を上板8に取付ける前に、予め本体6に設けられる。従来は、上板8に本体6を取付けた後は、上板8と本体6が一体化された状態であるため、天井ユニット1の裏面側(客室側の裏面側)には、手が入り難いので、この時点でねじ座を取付けたり、その位置を調整することが困難である。このため、客室部材26の位置に合わせて、予めねじ座17を天井部材33の裏面側(客室側の裏面側)に貼り付けておき、客室部材26を取り付ける際に、天井部材33とねじ座17にねじ穴18を開け、ねじ座17のねじ山形成を行う必要がある。これは、天井ユニット1を屋根構体20に取付けた後に行うため、上を向いた作業であり、専用の治工具を必要とし、面倒で手間のかかる作業である。しかも、ねじ孔を開けたり、ねじ山形成を行う際に、切粉が発生し、この切粉が飛散したり、一部は天井ユニット1の内部に入り込むため、清掃して除去する必要がある。天井ユニット1の内部には手が入り難いため、入り込んだ切粉を清掃するのは困難である。しかし、本発明によれば、このようなことを行わなくても、予め本体6に設けられたナット27を利用して、ねじ16を用いて天井ユニット1に客室部材26を取付けることができるので、取付け作業を簡便にし、作業効率を向上させる効果が大きい。さらに、ねじ穴18を開け、ねじ座17のねじ山形成を行う際の切粉が発生しないので、天井ユニット1の裏面側(客室側の裏面側)に入り込む切粉を清掃して除去する必要がない。
図2に示すように、客室部材26を本体6に取付ける際に、ねじ16が、本体6を介することなく、ナット27と螺合するようにする。客室部材26の取付け部35は一般に金属製であるため、ねじ16とナット27の間にはFRPが介在せず、金属のみの接合構造となるため、本体6に亀裂が発生したり、クリープを起こし、ボルトが緩んだりするのを抑制できる。この結果、荷重の加わる客室部材の取付けにおいても、接合強度や信頼性を確保可能な鉄道車両用の天井ユニットを提供することができる。
図3に示すように、ねじ16と螺合するナット27は、円盤状のヘッド28と円筒状のボディ29とを有するいわゆるインサートナットを用いるのが望ましい。そして、本体6を上板8に一体化する前に、図3に示すように、ボディ29が本体6に設けた貫通孔18に本体6の客室側から挿入されて上板8側に飛び出し、図4に示すように、ボディ29の飛び出した部分が、貫通孔18の径よりも拡大するようにかしめられることにより、ナット27が本体6に取付けられるのが望ましい。これにより、天井ユニット1が屋根構体20に取付けられた後に、客室部材26を本体6の客室側に取付ける場合でも、ねじ座17が不要であり、本体6とねじ座17にねじ穴18を設ける必要もない。このため、客室部材26の取付けが簡易となり、作業効率が向上する。また、ねじ穴18を開ける際の切粉の発生がないので清掃が不要である。また、ねじ16とナット27の間にはFRPが介在せず、金属のみの接合構造となるため、本体6に亀裂が発生したり、クリープを起こして、ボルトが緩んだりするのを抑制できる。さらに、ねじ座17が不要なため、本体6の裏面側(客室側の裏面側)にねじ座17により広く出っ張った部分が生じないので、本体6の裏面側(客室側の裏面側)の構造との干渉が生じ難く、客室部材26を設置する位置や配置の自由度が大きい。また、ねじ座17を使用する従来の方法では、ねじ16と螺合するねじ山の数が、ねじ座17の厚さ分しかとれず、接合強度を確保するためには、ねじ座17の厚みを大きくし、ねじ穴18を開け、ねじ山を形成する必要があり、手間がかかる作業であるが、本発明では、ナット27のボディ29の長さ分のねじ山が確保できるため、要求される接合強度に応じて、ボディ29の長さを選択すればよいので、接合強度を確保し易い。さらに、ねじ座17を使用する場合、接合箇所が多いと、ねじ座17も多数必要となるため、その分重量が大きくなるが、本発明では、ナット27を本体6に取付けるだけなので、軽量化を図ることが可能になる。
図3及び図4に示すように、ボディ29が表面に凹凸31を有し、ボディ29の飛び出した部分が、貫通孔18の径よりも拡大するようにかしめられ、ボディ29の表面の凹凸31が本体6の貫通孔18の内壁、上板8側の孔縁、この孔縁の周囲に食い込んで取付けられるのが望ましい。これにより、ボディ29の表面の凹凸31が、本体6の貫通孔18の内壁、上板8側の孔縁、この孔縁の周囲に対して、固定され、客室部材26をねじ16で取付ける際に、いわゆる直トルクがナット27にかかっても、ナット27が本体6の貫通孔18に対して、回転するのを抑制することができ、その結果、接合強度や信頼性を確保できる。ボディ29表面の凹凸31は、図3及び図4に示すように、ボディ29の長さ方向に向いた溝であることがさらに望ましい。この溝による凹凸が本体6の貫通孔18の内壁、上板8側の孔縁、この孔縁の周囲に食い込むことにより、特に直トルクがナット27にかかった場合のように、ボディ29が貫通孔18に対して回転方向への力を作用させても、ナット27が本体6の貫通孔18に対して、回転するのを抑制する効果が大きくなり、接合強度や信頼性を確保できる。
図1から図4に示すように、本体6のナット27のヘッド28が当接する部分に凹部32を形成ことにより、ヘッド28が、本体6と略面一となるのが望ましい。これにより、ヘッド28の厚み分の出っ張りをなくすことができるので見た目が向上する。また、ナット27を貫通孔18に挿入する際に、凹部32がガイドとなり、作業性が改善する。
図4に示すように、ボディ29の飛び出した部分が、貫通孔18の径よりも拡大するようにかしめる方法は、一例としては、以下のようにいわゆるマンドレル式の治具を用いて行うことができる。すなわち、筒状のボディ29の内壁には、図3及び図4にAで示すボディ29のかしめ部30よりも先端側の範囲に、ねじ山が形成されている。そして、ナット27に対応するマンドレルのねじ山をボディ29のねじ山に螺合する。この螺合したままの状態で、マンドレルを引き抜くことにより、ボディ29のうち、貫通孔18に挿入されている部分、及び、上板8側(客室側の裏面側)に飛び出した部分が、ほぼその形状を保ったまま、ボディ29のかしめ部30に対応する部分のみが、ボディ29の外側に向って変形し、貫通孔18の径よりも拡大すると同時に、ボディ29の長さが短くなるようにつぶされる。これにより、ボディ29の飛び出した部分が、貫通孔18の径よりも拡大するようにかしめられる。
本発明の鉄道車両用の天井ユニット1の実施例を図1から図4に示す。本実施例は、鉄道車両用の天井ユニット1であって、空調(図示しない。)からの冷暖気を通す通路となる風道21を構成し、公告を吊るブラケット、灯具、化粧カバー、吊り革、手すり、荷物棚受などの各種の客室部材26を設置するものに適用したものである。
図5に示すように、本実施例の天井ユニット1は、車体の屋根構体20の内側に沿って設けられる上板8と、この上板8の下側を覆い、上板8との間に風道21を形成するように取付けられる本体6とを有する。これらの上板8と本体6は、何れもガラス繊維強化プラスチック(以下、「FRP」と言う。)のSMC(Sheet Molding Compoundの略である。)成形等で成形される。そして、複数の天井ユニット1を鉄道車両の車体の長さ方向につなげて、屋根構体20の全体に取付けることにより、鉄道車両の車体の天井が形成される。
上板8と本体6とを連結することによる天井ユニット1の組立は、予め上板8と本体6とを連結して天井ユニット1を組み立てた後、屋根構体20に取付ける方法を採った。本実施例の天井ユニット1は、上板8及び本体6の何れもFRPのSMC成形品であるため、比較的軽量であり、人手で持ち上げて、屋根構体20に取付け作業を行なうのに支障はなかった。このように、天井ユニット1を組み立てて、上板8と本体6とを一体化した状態で、屋根構体20に取付けることで、上板8と本体6を個々に取付ける組立方法に比べて、作業工数が大幅に低減した。
客室部材26は、図5に示すように、天井ユニット1が屋根構体20に取り付けられた後、つまり、少なくとも上板8に本体6を取付けた後に、本体の客室側にねじ16を用いて取付けられる。そして、ねじ16と螺合するナット27が、本体6を上板8に取付ける前に、予め本体6に設けられる。これにより、客室部材26を取付ける際、ねじ座17が不要となり、また、本体6とねじ座17にねじ穴18を開ける必要がないので、作業が簡易となり、作業効率が向上した。
図2に示すように、客室部材26を取付ける際に、ねじ16が、本体6を介することなく、ナット27と螺合するようにする。これにより、ねじ16とナット27の間にはFRPが介在せず、金属のみの接合構造となるため、本体6に亀裂が発生したり、クリープを起こし、ボルトが緩んだりするのを抑制できた。
図3に示すように、ねじ16と螺合するナット27は、円盤状のヘッド28と円筒状のボディ29とを有するインサートナットとして、ポップリベットファスナー株式会社製ポップナット(登録商標)のローレットナットタイプを使用する。そして、本体6を上板8に一体化する前に、図3に示すように、ボディ29が本体6に設けた貫通孔18に本体6の客室側から挿入されて上板8側に飛び出し、図4に示すように、ボディ29の飛び出した部分が、貫通孔18の径よりも拡大するようにかしめられることにより、ナット27が本体6に取付けられる。このボディ29をかしめるための作業は、マンドレル式の治具(ポップリベットファスナー株式会社製ポップナットツールMN10A)を用いて行う。
図3及び図4に示すように、ボディ29が表面にボディ29の長さ方向の溝による凹凸31を有し、ボディ29の飛び出した部分が、貫通孔18の径よりも拡大するようにかしめられた後は、ボディ29の表面の溝状の凹凸31が本体6の貫通孔18の内壁、上板8側の孔縁、この孔縁の周囲に食い込んで取付けられる状態となる。これにより、客室部材26をねじ16で取付ける際に、直トルクがナット27にかかっても、ナット27が本体6に対して、回転するのを抑制することができた。
図1から図4に示すように、本体6のナット27のヘッド28が当接する部分に凹部32を形成ことにより、ヘッド28が、本体6と略面一となるようにする。これにより、見た目が向上し、また、ナット27を貫通孔18に挿入する際に、凹部32がガイドとなり、作業性が改善する。
実施例である天井ユニットの客室部材の取付け状態を表わす断面図である。 実施例である天井ユニットの客室部材の取付け状態を表わす断面図の拡大である。 実施例に使用したナットを貫通孔に挿入した状態を表わす断面図である。 実施例に使用したナットを貫通孔に挿入し、かしめた状態を表わす断面図である。 実施例に使用した天井ユニットの屋根構体への取付け状態を表わす車体幅方向の断面図の左側半分である。 従来例である天井ユニットの客室部材の取付け状態を表わす断面図である。
符号の説明
1…天井ユニット、2…側天井、3…骨部、6…本体、7…天井面、8…上板、16…ねじ、17…ねじ座(補強部材)、18…ねじ穴(貫通孔)、20…屋根構体、21…風道、22…仕切り板、23…仕切り壁部、26…客室部材、27…ナット、28…ヘッド、29…ボディ、30…かしめ部、31…凹凸、32…凹部、33…天井部材、35…取付け部

Claims (4)

  1. 車両の屋根構体の内側に沿って設けられる上板と、この上板の下側を覆い前記上板との間に風道を形成するように取付けられる本体とを有し、
    この本体を前記上板に取付けた後に、前記本体の客室側にねじを用いて客室部材を取付ける鉄道車両用の天井ユニットであって、
    前記ねじと螺合するナットが、前記本体を前記上板に取付ける前に、予め本体に設けられ、
    前記客室部材を前記本体に取付ける際に、前記ねじが、前記本体を介することなく、前記ナットと螺合する鉄道車両用の天井ユニット。
  2. 請求項1において、
    上板及び本体がガラス繊維に熱硬化性樹脂を含浸したSMCを成形したものであり、
    ねじと螺合するナットが円盤状のヘッドと円筒状のボディとを有し、
    このボディが前記本体に設けた貫通孔に前記本体の客室側から挿入されて前記上板側に飛び出し、
    このボディの飛び出した部分が、前記貫通孔の径よりも拡大するようにかしめられることにより、前記ナットが前記本体に取付けられる鉄道車両用の天井ユニット。
  3. 請求項1又は2において、
    ボディが表面に凹凸を有し、
    前記ボディの飛び出した部分が、前記貫通孔の径よりも拡大するようにかしめられることにより、
    前記ボディの表面の凹凸が本体の貫通孔の内壁、上板側の孔縁、この孔縁の周囲に食い込んで取付けられる鉄道車両用の天井ユニット。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、
    本体のナットのヘッドが当接する部分に凹部を形成ことにより、前記ヘッドが、前記本体と略面一となる鉄道車両用の天井ユニット。
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