JP2008285002A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 無段変速機構及び有段変速機構の利点を活かし燃費が向上し且つモータの小型化に伴うコストダウン可能な動力伝達装置を提供する。
【解決手段】 本発明の動力伝達装置1は、内燃機関と、内燃機関の出力軸から出力される回転動力が入力される入力軸31と入力軸31から入力された回転力を所定範囲内で制御される所定減速比にて変換して出力する出力軸32とを持つ無段変速機構3と、無段変速機構3の出力軸32から出力される回転動力が入力される入力軸21及び入力軸21から入力された回転動力を切替可能な複数の減速比にて変換して出力する出力軸22とを持つ有段変速機構2と、を有し、無段変速機構3は、モータ33と、遊星歯車機構3と、モータ33からの出力を変化させることで所定減速比を制御する制御部と、で構成されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用の動力伝達装置に関し、特に内燃機関及び電動モータの2つの動力源から動力の供給を行うハイブリッド車用の動力伝達装置に関する。
内燃機関(エンジン)を用いた車両は一般に変速機構を備える動力伝達機構を有し、速度に応じた適正な変速比に切り替えて利用している。変速機構には無段変速機構又は有段変速機構が存在する。一般に有段変速機構は歯車式伝動機構により実現されており、変速比制御の自由度は小さいものの、入出力軸間での動力伝達効率に優れた機構として知られている。
一方、無段変速機構は連続的に変速比を制御可能で車両の走行状況に応じて内燃機関の性能を最大限に発揮できる変速比が設定できることから、燃費を向上させる装置として知られているが、機構が複雑化しがちで有段変速機構を超える伝達効率を実現することが困難である。
ところで、近年、内燃機関に加え、電動モータを動力源として併せ持つハイブリッド車が開発されている。ハイブリッド車は内燃機関と電動モータとを用い、互いに効率が高い回転数領域を利用することが可能であって、内燃機関と電動モータとで適正な制御が可能になるように、無段変速機構を採用している。従来技術のハイブリッド車における動力伝達装置としては、図2に示すように、無段変速機構と電動モータとを組み合わせた動力伝達装置が開示されている(非特許文献1)。
ホンダサービスマニュアル、insight構造編99−11、V−11ページ
上記非特許文献1に示されている無段変速機構によるハイブリッド車用の動力伝達装置は、定常走行時、特に高車速での定常走行時における動力伝達効率が充分ではない。また、有段変速機構によるハイブリッド車用の動力伝達装置では、内燃機関の燃費最適域の常時使用が不可能である。そこで、有段変速機構と無段変速機構との組み合わせを検討したところ、従来の無段変速機構並びに有段変速機構を単純に組み合わせた場合には装置が大型化する不都合がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、無段変速機構及び有段変速機構のそれぞれの利点を活かして燃費が向上し且つ装置全体としての小型化に伴うコストダウンが可能な動力伝達装置を提供することを解決すべき課題とする。
本発明の動力伝達装置は、内燃機関と、
前記内燃機関の出力軸から出力される回転動力が入力される入力軸と該入力軸から入力された該回転動力を所定範囲内で制御される所定減速比にて変換して出力する出力軸とを持つ無段変速機構と、
前記無段変速機構の出力軸から出力される回転動力が入力される入力軸及び該入力軸から入力された該回転動力を切替可能な複数の減速比にて変換して出力する出力軸とを持つ有段変速機構と、を有し、
前記無段変速機構は、モータと、
サンギヤ、プラネタリーギヤ及びリングギヤを有し、該各ギヤのうちの何れか1つが該モータに接続され、残りの該各ギヤのうちの1つが前記入力軸に接続され、残りが前記出力軸に接続される遊星歯車機構と、
該モータからの出力を変化させることで前記所定減速比を制御する制御部と、で構成されることを特徴とする。
また、本発明の動力伝達装置は、内燃機関と、
前記内燃機関の出力軸から出力される回転動力が入力される入力軸と該入力軸から入力された該回転動力を切替可能な複数の減速比にて変換して出力する出力軸とを持つ有段変速機構と、
前記有段変速機構の出力軸から出力される回転動力が入力される入力軸及び該入力軸から入力された該回転動力を所定範囲内で制御される所定減速比にて変換して出力する出力軸を持つ無段変速機構と、を有し、
前記無段変速機構は、モータと、
サンギヤ、プラネタリーギヤ及びリングギヤを有し、該各ギヤのうちの何れか1つが該モータに接続され、残りの該各ギヤのうちの1つが前記入力軸に接続され、残りが前記出力軸に接続される遊星歯車機構と、
該モータからの出力を変化させることで前記所定減速比を制御する制御部と、で構成されることを特徴とする。
本発明の動力伝達装置は、内燃機関と有段変速機構との間(又は有段変速機構の出力軸の後)に無段変速機構を配置し、無段変速機構はモータと遊星歯車機構とで実現される。この構成を採用することにより、本発明の動力伝達装置は内燃機関及び無段変速機構の双方の利点を有する回転動力伝達効率に優れた機構になった。また、無段変速機構は有段変速機構による変速比の切り替えを補助できれば充分なので変速比の制御の幅が小さくても充分な性能を発揮することが可能になるので本発明で採用した簡易な構造を採用することができる。
更に、本発明の動力伝達装置は内燃機関と無段変速機構のモータとの2つの動力源を有し、互いの動力源の間で効率が高いものを選択することが可能になって、車両に適用した場合に燃費を向上することが可能になる。例えば、車両発進時には低回転時における高出力が得意なモータで発進し、定常走行に移行した後は燃費最適域を維持した内燃機関を動力源として採用することができる。定常走行時においてもモータの出力を加えることも可能である。
また、有段変速機構にて大きく変速比を切り替えることができるので、無段変速機構によって変化させるべき変速比の幅を小さくすることが可能になるので、無段変速機構を簡略化することができる。そして、反対に、無段変速機構による減速比の増減分があることから、有段変速機構の変速段を削減することで有段変速機構を簡略化することができる。
更に、有段変速機構により変速段を切り替える時に、有段変速機構の変速比の変化に応じて無段変速機構の変速比を適正に制御することで、有段変速機構の変速のショックを小さくできる。その結果、有段変速機構のシンクロメッシュ機構を小型化、縮小化あるいは取り除くことも可能になり、有段変速機構の簡素化、小型化によるコストダウンが可能になる。
本発明の動力伝達装置で用いられる前記有段変速機構は手動型有段変速機構であり、前記内燃機関の前記出力軸と該有段変速機構の前記入力軸との間の動力伝達を結合又は切断するクラッチが該内燃機関の該出力軸と該有段変速機構の該入力軸との間であって該有段変速機構の該入力軸の直前に配置されることが好ましい。これにより、有段変速機構の減速比を切り替える際に有段変速機構の入力軸と内燃機関の出力軸(又は無段変速機構の出力軸)との接続を切断することで、有段変速機構の入力軸側の慣性質量を低減することが可能になって、有段変速機構が持つシンクロメッシュ機構を簡略化することができる。
また、無段変速機構が内燃機関と有段変速機構との間に配置する組み合わせを採用することで、無段変速機構と有段変速機構との間の接続を遮断でき、有段変速機構の入力軸と結合する動力側の出力軸をその回転数が有段変速機構の減速比に合った時点で、有段変速機構の入力軸に結合できるため、変速のショックが小さくできる。
前記無段変速機構は該無段変速機構の前記入出力軸間を直結・解除を切替可能な固定機構を持つことで無段変速機構の入出力軸間を直結することが可能になり無段変速機構を有さない有段変速機構単独の場合と同程度の伝達効率が実現できる。特にこの固定機構としては、前記遊星歯車機構の前記各ギヤのうち2つの該ギヤの相対位置の固定・解除を切替可能な機構であることが望ましい。遊星歯車機構の各ギヤの何れか2つの相対位置を固定することで、プラネタリーギヤは自転できなくなり、全てのギヤが同方向で等速に回転する直結状態になる。つまり、CVTなどの無段変速機構構と異なり、無段変速機構の入出力が直結して伝達効率を上げることが容易である。
前記遊星歯車機構は、前記サンギヤが該遊星歯車機構の前記入力軸に接続され且つ前記プラネタリーギヤが前記モータに接続され且つ前記リングギヤが該遊星歯車機構の前記出力軸に接続され、前記固定機構は、前記プラネタリーギヤと前記リングギヤとの相対位置を固定することが好ましい。プラネタリーギヤとリングギヤとの相対位置が固定されているためプラネタリーギヤは自転できず、サンギヤ及びリングギヤの回転と同方向に公転する。これにより、サンギヤから入力される回転動力によりサンギヤが回転すると、同方向にプラネタリーギヤ及びリングギヤが一体回転する。この状態で、プラネタリーギヤに接続されているモータの回転動力が入力されるとリングギヤからの出力が加算された回転動力になる。よって、モータにより回転動力の加算が行えるので、内燃機関の回転動力ではトルクが充分ではない場合、例えば上り坂や坂道発進等の時に、スムーズな走行(発進)が可能になる。
本発明の動力伝達装置は、更に、蓄電装置を有し、前記モータは発電機及び電動機の両機能を備え且つ前記蓄電装置を電動源とし且つ発電された電力を該蓄電装置に蓄電可能であることが好ましい。これにより、電気エネルギーをモータの回転動力(機械エネルギー)に変換して内燃機関の回転動力を加算するだけでなく、内燃機関及びモータの回転動力(機械エネルギー)を電気エネルギーに変換することで、エアコン等の電気エネルギーとして利用することも可能である。また、蓄電装置を備えることで蓄電装置を電動源とすることもでき、且つ内燃機関及びモータの回転動力(機械エネルギー)を電気エネルギーとして蓄電することができる。これにより、回転動力が必要ない時、例えば走行停止時や降り坂走行時の回転動力を電気エネルギーとして蓄電できるため、エネルギーの損失を極力抑え蓄電された電気エネルギーによるモータの利用率が向上し、内燃機関の利用率の低下による燃費向上も可能になる。
本発明の動力伝達装置によれば、有段変速機構及び無段変速機構構として動作するモータと遊星歯車機構とからなる無段変速機構の両方を兼ね備え、両方の変速機構としての利点を利用することができる。例えば、有段変速機構は動力の伝達効率が良いことで燃費が良く、無段変速機構構は連続的に変速できるため走行状況に応じて内燃機関の性能を最大限に発揮できる減速比が設定できるため燃費を向上させることができる。また、内燃機関とモータとの2つの出力により、内燃機関の不得意な回転数領域ではモータを補助的に使い、高車速時には内燃機関による燃費最適回転数領域にて運転を行って、必要に応じてモータによる回転動力を加算する等、常に燃費が良くなる状態で動力伝達装置を使用できる。
そして、無段変速機構と有段変速機構とを組み合わせることで、有段変速機構によって、大まかに変速比を制御した上で無段変速機構によって細かく変速比を決定する構成が採用可能になるので、有段変速機構並びに無段変速機構共に、単独で変速機構として動力伝達装置に採用する場合と比較して小型化することができる。
つまり、無段変速機構による減速比の増減分があるため、有段変速機構の変速段を削減できると共に、無段変速機構としては有段変速機構によって切り替えられる変速比の間を補完する程度の変速比の範囲にて増減可能なもので充分であるので、両者共に小型化が可能になる。
更に、制御部においてモータからの出力を制御して無段変速機構の変速比を有段変速機構の所定減速比に応じて適正に制御することで、有段変速機構の変速のショックを小さくできる。その結果、有段変速機構のシンクロメッシュ機構を小型化、縮小化あるいは取り除くこともできるので、コストダウンや有段変速機構の簡素化、小型化もできる。
また、有段変速機構の前にクラッチを配置することで、有段変速機構の減速比を切り替える際、クラッチで有段変速機構への入力を切断でき、有段変速機構のシンクロメッシュ機構に対する負荷を低減可能である。
そして、遊星歯車機構の各ギヤの何れか2つの相対位置を固定することで、プラネタリーギヤは自転できなくなり、全てのギヤが同方向で等速に回転する。つまり、無段変速機構に入力される回転動力が出力される際に同じであり、無段変速機構がない状態の動力伝達装置になる。
特に、遊星歯車機構のサンギヤを遊星歯車機構の入力軸に接続し、プラネタリーギヤをモータに接続し、リングギヤを遊星歯車機構の出力軸に接続し、固定機構でプラネタリーギヤとリングギヤとの相対位置を固定すると、プラネタリーギヤは自転できず、リングギヤの回転と同方向に公転する。これにより、サンギヤから入力される回転動力によりサンギヤが回転すると、同方向にプラネタリーギヤ及びリングギヤが一体回転する。この状態で、プラネタリーギヤに接続されているモータの回転動力が入力されるとリングギヤからの出力が加算された回転動力になる。よって、モータにより回転動力の加算が行えるため、内燃機関の回転動力でトルクが足りない時、例えば高車速時の上り坂や坂道発進等の時に、スムーズな走行(発進)が可能になる。
更に、本発明の動力伝達装置が蓄電装置を有し、モータが発電機及び電動機の両機能を備え且つ前記蓄電装置を電動源とし且つ発電された電力を該蓄電装置に蓄電可能である場合、電気エネルギーをモータの回転動力(機械エネルギー)に変換して内燃機関の回転動力を加算するだけでなく、内燃機関及びモータの回転動力(機械エネルギー)を電気エネルギーに変換することで、エアコン等の電気エネルギーとして利用することも可能である。また、蓄電装置を備えることで蓄電装置を電動源とすることもでき、且つ内燃機関及びモータの回転動力(機械エネルギー)を電気エネルギーとして蓄電することができる。これにより、回転動力が必要ない時、例えば走行停止時や降り坂走行時の回転動力を電気エネルギーとして蓄電できるため、エネルギーの損失を極力抑え蓄電された電気エネルギーによるモータの利用率が向上し、内燃機関の利用率の低下による燃費向上も可能になる。
本発明の実施形態に係る動力伝達装置は、例えば自動車などに搭載される運転者の手動により変速操作可能な有段変速機構としてのマニュアルトランスミッションを組み込んだ動力伝達装置を一部改良することで実現することができる。そして、有段変速機構としては自動変速装置を採用することもできる。
(実施例)
本実施例の動力伝達装置1は、図1に示すように、内燃機関(図示省略)と、車体に取り付けられるケース10内に配設される有段変速機構2と、内燃機関及び有段変速機構2の間にこの順で配設される無段変速機構3及びクラッチ4と、有段変速機構2の出力軸側に結合されている差動機構5とを有する。
内燃機関としてはガソリンエンジンやディーゼルエンジン等が挙げられる。内燃機関は、図1において、後述する無段変速機構3の右側に位置し、無段変速機構3の入力軸に出力軸(図略)が連結される。
ケース10は、有段変速機構2のハウジング12と、無段変速機構3のハウジング13と、クラッチ4のハウジング14と、差動機構5のハウジング15とからなり、それらが所定位置でねじ止めされて一体的なハウジングを形成する。
有段変速機構2は、入力軸21と出力軸22とを有し、入力軸21から入力される回転動力を切替可能な複数の減速比に変換して出力することができる複数の変速段からなる歯車式の有段変速機構である。前進方向で5速あるいは6速の変速段と後進方向で1段の変速段とを有する既存の手動型有段変速機構を用いることができる。本動力伝達装置1は、無段変速機構3を組み合わせたことで、変速段の数は減少可能である。
有段変速機構2は、図1における左方に位置し、入力軸21が上方で出力軸22がその下方に位置し、入力軸21と出力軸22とは軸が略平行に配置される。入力軸21の一方(図1において有段変速機構2の右端)側は後述するクラッチ4を介して後述する無段変速機構3の出力軸32に接続される。出力軸22は、一方(図1において有段変速機構2の下方の右端)側に後述する差動機構5のディファレンシャルギヤ51に噛合連結されたファイナルギヤ52が一体的に設けられている。従って、出力軸22が回転すると、回転動力がファイナルギヤ52を介して差動機構5のディファレンシャルギヤ51に伝達され、車両の両駆動輪(図示略)と連結されたシャフト91、92を駆動する。
無段変速機構3は、内燃機関と後述するクラッチ4(有段変速機構2側)との間で、図1において内燃機関の左側に位置し、内燃機関の出力軸と直結している入力軸31と、クラッチ4を介して有段変速機構2の入力軸21と接続する出力軸32と、更にモータ33と、遊星歯車機構34と、固定機構35と、制御部(図示略)とを有する。無段変速機構3はモータ33の回転子331からプラネタリーギヤ342に入力する回転動力を制御することで変速比を変化させる機構である。
入力軸31は、内燃機関の出力軸と同軸的に配置され、後述する遊星歯車機構34のサンギヤ341と直結する。つまり、内燃機関から出力される回転動力はサンギヤ341に入力される。出力軸32は、後述する遊星歯車機構34のリングギヤ343に直結される。
モータ33は、回転子331と固定子332とを有し、無段変速機構3の入力軸側の外周に配置され、後述する遊星歯車機構34のプラネタリーギヤ342に回転子331が接続される。モータ33は、回転子331が回転することで発電等を行うとともに給電により回転子331を回転させる周知の電動機である。モータ33は、動力伝達装置1が有する蓄電装置(図示略)から制御部を介して電気エネルギーが供給され、回転動力を出力する。
本発明の動力伝達装置1は、内燃機関の出力軸、無段変速機構3の入力軸31及び有段変速機構2の入力軸21が同一軸線上に配置され、無段変速機構3のモータ33はモータ33の回転子331の回転中心が無段変速機構3の入力軸31と同心になるように、該入力軸31を囲うように配置される。
遊星歯車機構34は、サンギヤ341、プラネタリーギヤ342及びリングギヤ343を有する。サンギヤ341は無段変速機構3の入力軸31であり、内燃機関の出力軸に連結し、プラネタリーギヤ342はモータ33の回転子331に連結し、リングギヤ343は無段変速機構3の出力軸32であり、有段変速機構2の入力軸21に連結する。つまり、内燃機関の出力はサンギヤ341からプラネタリーギヤ342を伝達してリングギヤ343に出力される。また、モータ33の出力はプラネタリーギヤ342からリングギヤ343に出力される。よって、内燃機関が停止した状態でもモータ33が駆動することで、無段変速機構3から回転動力が出力される。
固定機構35は、遊星歯車機構34の外周側に位置し、軸方向にスライドすることで遊星歯車機構34のプラネタリーギヤ342とリングギヤ343との相対位置を固定・解除を行うことで、無段変速機構3の入出力軸間を結合する。
制御部は、モータ33への給電量を制御することで無段変速機構3における変速比を制御して出力軸32から出力される回転動力の大きさを制御すると共に、出力軸32から逆方向に入力される回転動力のモータ33による回生を制御する。
クラッチ4は、有段変速機構2と無段変速機構3との間に位置し、有段変速機構2の入力軸21と無段変速機構3の出力軸32との結合又は切断を行う。クラッチ4を有段変速機構2の前に配置することで、有段変速機構2の変速段を切り替える際、クラッチ4で有段変速機構2への入力を切断でき、入力軸21側の慣性質量を小さくすることが可能になる。また、有段変速機構2の入力軸21と結合する無段変速機構3の出力軸32との間の結合を切断することで、無段変速機構3の変速比を有段変速機構2とは独立して制御することが可能になる。その結果、有段変速機構3において変速段を切り替えた後の入力軸21の回転数に一致するように無段変速機構3の出力軸32の回転数を同期させることが可能になって、変速時のショックを低減できる。
差動機構5は、有段変速機構2の出力軸22に一体回転するように結合されているファイナルギヤ52と、ファイナルギヤ52と噛合するディファレンシャルギヤ51とを有し、ディファレンシャルギヤ51から駆動輪に接続されるシャフト91、92に有段変速機構2の出力軸22の回転動力を分割して伝達する装置である。差動機構5は、図1において、クラッチ4の下方に位置し、差動機構5の左右に左右方向に延在するシャフト91、92が連結する。
次に、本実施例の動力伝達装置1の無段変速機構3が変速比を変化させる動作について説明する。基本的な回転動力の伝達の流れとして、無段変速機構3の入力軸31(遊星歯車機構34のサンギヤ341)に内燃機関から入力された回転動力がプラネタリーギヤ342及びリングギヤ343に伝達される流れがある。無段変速機構3はモータ33の回転子331からプラネタリーギヤ342に入力する回転動力、すなわち、モータ33に入出力する電力を制御することで変速比を変化させている。
まず、モータ33への電力の入出力がない場合に、無段変速機構3の変速比は無限大になり、入力軸31に入力される回転動力は出力軸32には出力されない。つまり、モータ33への電力の入出力がない場合には、モータ33の回転子331からは回転動力が出力されないので回転子331はフリー(抵抗がない)の状態である。そこに、入力軸31(遊星歯車機構34のサンギヤ341)に回転動力が入力されると、有段変速機構2の入力軸21が接続され回転させるために必要なトルクが大きいリングギヤ343は回転せず、モータ33の回転子331に連結しており回転に要するトルクが小さいプラネタリーギヤ342だけが回転することになる。この場合に、モータ33を発電機として利用して電力を取り出すことも可能である。但し、後述するように、電力を取り出すことで回転子331にトルクが加わると出力軸32側にも回転動力が伝達されるので出力軸32側に回転動力が出力されない程度に電力を取り出すように制御する。
次に、モータ33に電力を供給すると、回転子331からプラネタリーギヤ342に回転動力が伝達される。すると、モータ33からの回転動力の出力がない場合と違いプラネタリーギヤ342にはトルクが加わって、そのトルクの大きさによって入力軸31(サンギヤ341)に入力された回転動力のうちの所定割合が出力軸32(リングギヤ343)に伝達される。この入力軸31に入力された回転動力のうち出力軸32に伝達される割合である所定割合が変化することで変速比が変化する。
ここで、所定割合は、遊星歯車機構34の各ギヤ間のギヤ比を考慮して換算された入力軸31、出力軸32及びモータ33の回転子331のそれぞれから入力されるトルクの大きさによって制御できる。具体的には、換算後のトルクの大きさが、出力軸32側と回転子331とでそれぞれ加わるトルクの大きさの比に応じて、そのトルクの比に応じた割合の回転動力が出力軸32側に伝達される。回転子331から出力されるトルクの大きさは、モータ33に供給する電力を変えることで制御できる。モータ33に供給する電力の大きさによっては入力軸31の回転数を超えた回転数にて出力軸32に回転動力を伝達することも可能になって減速・等速を超えて増速するように制御することもできる。
なお、モータ33を逆回転させることで、無段変速機構3の出力軸32を逆回転させることも可能である。その場合には、有段変速機構2のリバース機能と同じ機能を発揮することになり、無段変速機構3のみでもリバース可能であるので、有段変速機構2のリバース用のギヤを省略することもできる。
次に、本実施例の動力伝達装置1の動作について説明する。まず、発進時は、クラッチ4は有段変速機構2の入力軸21と無段変速機構3の出力軸32とを切断している。そして、内燃機関の出力軸から出力される回転動力は、無段変速機構3の入力軸31に伝達され、遊星歯車機構34のサンギヤ341が回転する。無段変速機構3の出力軸32と連結しているリングギヤ343の回転数が、発進時の有段変速機構2の減速比(第1速)に合った回転数に同期する時にクラッチ4の切断を結合に切り替える。これにより、無段変速機構3の出力軸32の回転動力が有段変速機構2の入力軸21に伝達され、所定の減速比に変換されて有段変速機構2の出力軸22、差動機構5へと伝達され、車両の駆動輪が回転し車両が発進(前進)する。この発進時、内燃機関を停止しモータ33の出力のみ、あるいは内燃機関の出力にモータ33の出力を加算した出力にすることもできる。モータ33のみの場合、無段変速機構3の入力軸31に内燃機関からの出力が入力されずモータ33からの出力により遊星歯車機構34のプラネタリーギヤ342からの入力によりリングギヤ343が回転し、無段変速機構3の出力軸32を回転させることになる。内燃機関の出力にモータ33の出力を加算する場合、モータ33の出力を内燃機関の出力より大きくする。これにより、無段変速機構3の出力軸32には、内燃機関からの出力により回転するサンギヤ341とモータ33の出力により回転するプラネタリーギヤ342とが加算された回転動力が伝達される。一般的に内燃機関は発進時などの低回転時における効率が良くないので、モータ33のみを回転動力としたり、モータ33で回転動力を加算したりすることで燃費を向上可能である。なお、内燃機関を停止してモータ33のみの出力を利用する場合には、内燃機関の出力軸への回転動力の逆流を防止する目的でサンギヤ341を固定状態にすることができるクラッチを設け、内燃機関の停止制御と併せて協調制御することが望ましい。
また、本実施例の動力伝達装置1を搭載した車両が定常走行する場合について説明する。定常走行時は、内燃機関を燃費最適域で維持させることを目的として、有段変速機構2の減速比はそのままで無段変速機構3の減速比を変化させて、有段変速機構2の各減速比の間を補い、有段変速機構2の変速を可及的に少なくすることが望ましい。
また、無段変速機構3は、固定機構35を軸方向内燃機関側にスライドさせて固定することでプラネタリーギヤ342とリングギヤ343との相対位置が固定され、内燃機関から出力され無段変速機構3の入力軸31に入力された回転動力は、モータ33の出力に影響を受けず、無段変速機構3の出力が出力軸32に出力される。これは、無段変速機構3の機能を使用せず、内燃機関の出力を有段変速機構2の入力に直結した状態になり、内燃機関から有段変速機構2への回転動力の伝達効率が良くなる。
本実施例の動力伝達装置1によれば、有段変速機構2及び無段変速機構として動作するモータ33と遊星歯車機構34とからなる無段変速機構3の両方を兼ね備え、両方の変速機構としての利点を利用することができる。例えば、有段変速機構2は動力の伝達効率が良いことで燃費が良く、無段変速機構は連続的に変速比を制御できるので走行状況に応じて内燃機関の性能を最大限に発揮できる減速比が設定でき、燃費を向上させることができる。
そして、無段変速機構3は有段変速機構2の各変速段の減速比を僅かに変化させる程度の変速比にて制御すれば充分なので、モータ33を小型化することが可能になる。
また、無段変速機構3による減速比の増減分があるため、有段変速機構2の変速段を削減することもできる。モータ33の小型化及び有段変速機構3の変速段の削減は、それぞれコストダウンになる。
更に、有段変速機構2の変速操作時に無段変速機構3の変速比を適正に制御することで、変速後の有段変速機構2の入力軸21の回転数に無段変速機構3の出力軸32の回転数を一致させることで、有段変速機構2の変速のショックを小さくできる。従って、有段変速機構2のシンクロメッシュ機構を小型化、縮小化あるいは取り除くこともできるので、コストダウンや有段変速機構2の簡素化、小型化もできる。
そして、モータ33が電動機と発電機の両機能を備えるものとした場合、モータ33の駆動は蓄電装置を電動源とし、内燃機関の出力をモータ33に入力して発電し蓄電装置に蓄電することもできる。車両停車時の内燃機関の出力を蓄えられたり、蓄えられた電力により車両の発進を行い車両走行後に内燃機関を始動する等もできる。十分に電力が蓄電されているならば、内燃機関を停止した状態での走行も可能である。これにより、回転動力等のエネルギーの損失を極力抑え蓄電された電気エネルギーによるモータ33の利用率が向上し、内燃機関の利用率の低下による燃費向上も可能になる。
本実施例1の動力伝達装置1の構成断面図である。 従来の動力伝達装置の構成断面図である。
符号の説明
1:動力伝達装置
2:有段変速機構
3:無段変速機構、31:入力軸、32:出力軸、33:モータ、331:回転子、332:固定子、34:遊星歯車機構、341:サンギヤ、342:プラネタリーギヤ、343:リングギヤ、35:固定機構
4:クラッチ
5:差動機構、51:ディファレンシャルギヤ、52:ファイナルギヤ
91、92:シャフト

Claims (7)

  1. 内燃機関と、
    前記内燃機関の出力軸から出力される回転動力が入力される入力軸と該入力軸から入力された該回転動力を所定範囲内で制御される所定減速比にて変換して出力する出力軸とを持つ無段変速機構と、
    前記無段変速機構の出力軸から出力される回転動力が入力される入力軸及び該入力軸から入力された該回転動力を切替可能な複数の減速比にて変換して出力する出力軸とを持つ有段変速機構と、を有し、
    前記無段変速機構は、モータと、
    サンギヤ、プラネタリーギヤ及びリングギヤを有し、該各ギヤのうちの何れか1つが該モータに接続され、残りの該各ギヤのうちの1つが前記入力軸に接続され、残りが前記出力軸に接続される遊星歯車機構と、
    該モータからの出力を変化させることで前記所定減速比を制御する制御部と、で構成されることを特徴とする動力伝達装置。
  2. 内燃機関と、
    前記内燃機関の出力軸から出力される回転動力が入力される入力軸と該入力軸から入力された該回転動力を切替可能な複数の減速比にて変換して出力する出力軸とを持つ有段変速機構と、
    前記有段変速機構の出力軸から出力される回転動力が入力される入力軸及び該入力軸から入力された該回転動力を所定範囲内で制御される所定減速比にて変換して出力する出力軸を持つ無段変速機構と、を有し、
    前記無段変速機構は、モータと、
    サンギヤ、プラネタリーギヤ及びリングギヤを有し、該各ギヤのうちの何れか1つが該モータに接続され、残りの該各ギヤのうちの1つが前記入力軸に接続され、残りが前記出力軸に接続される遊星歯車機構と、
    該モータからの出力を変化させることで前記所定減速比を制御する制御部と、で構成されることを特徴とする動力伝達装置。
  3. 前記有段変速機構は手動型有段変速機構であり、前記内燃機関の前記出力軸と該有段変速機構の前記入力軸との間の動力伝達を結合又は切断するクラッチが該内燃機関の該出力軸と該有段変速機構の該入力軸との間であって該有段変速機構の該入力軸の直前に配置される請求項1又は2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記無段変速機構は該無段変速機構の前記入出力軸間を直結・解除を切替可能な固定機構を持つ請求項1〜3の何れかに記載の動力伝達装置。
  5. 前記固定機構は、前記遊星歯車機構の前記各ギヤのうち2つの該ギヤの相対位置の固定・解除を切替可能な機構である請求項4に記載の動力伝達装置。
  6. 前記遊星歯車機構は、前記サンギヤが該遊星歯車機構の前記入力軸に接続され且つ前記プラネタリーギヤが前記モータに接続され且つ前記リングギヤが該遊星歯車機構の前記出力軸に接続され、
    前記固定機構は、前記プラネタリーギヤと前記リングギヤとの相対位置を固定する請求項5に記載の動力伝達装置。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の動力伝達装置であって、更に、蓄電装置を有し、
    前記モータは、発電機及び電動機の両機能を備え且つ前記蓄電装置を電動源とし且つ発電された電力を該蓄電装置に蓄電可能であることを特徴とする。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113874638A (zh) * 2019-06-14 2021-12-31 株式会社小松制作所 动力传递装置的控制装置、动力传递装置及动力传递装置的控制方法

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