JP2008284913A - 車両用操作装置 - Google Patents

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Yasuyuki Sonoda
恭幸 園田
Akira Matsui
亮 松井
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Abstract

【課題】車体に作用する不整路面入力に対して、望まない加減速操作を不要とする。
【解決手段】アクセルペダル6の踏込みに伴って摺動する摺動軸13に摩擦力調整装置1を取付け、例えば所定時間内のアクセルペダル6の開閉時間が所定時間未満である場合、不整路面であるとして摩擦力調整装置1内のコイルに通電する。コイルに通電された状態の摩擦力調整装置1は、アクセルペダル6の踏込み時に摩擦力が大きくなり、踏戻し時には小さくなるようにしてあるので、不整路面入力によってアクセルペダル6が不要に踏込まれるのを抑制防止して加減速変動を抑制し、もって運転者の望まない加減速操作を不要とすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、運転者がアクセルペダルを操作して車両の加減速を調整するための車両用操作装置に関するものである。
アクセルペダルの反力を制御するシステムとしては、例えば下記特許文献1に記載されるものがある。この特許文献1に記載されるシステムでは、自車両の状態及び自車両周囲の走行環境を検出し、自車両と周辺物体との接触の可能性を求め、その接触の可能性に応じてアクセルペダルの反力を制御し、運転者に注意を促すようにしている。しかしながら、このシステムでは、運転者に注意を促すためにだけアクセルペダルの反力を制御しているため、車両に生じた外乱によって運転者がアクセルペダルを踏み込んでしまう現象に対しては効果がない。
これに対し、例えば下記特許文献2或いは特許文献3に記載されるシステムでは、車体に外乱が入ったときの車体の動きと人間の動きのシートの動特性による違いによって運転者の意志とは別にアクセルペダルを踏み込んでしまうことを解決すべく、上下加速度などから不整路面による入力を検出し、その入力に応じた反力をアクセルペダルに与えることで意図しない加速を抑制するようにしている。具体的には、上下加速度などによる不整路面入力が及ぼすアクセルペダル操作力を推定し、この推定されたアクセルペダル操作力に抗する反力をアクセルペダルに付与する。
特開2004−106673号公報 特開2006−117102号公報 特開2006−168614号公報
運転者の体格は運転者毎に異なる上、運転者の運転姿勢も運転中、常に変化するため、車両加速度などを用いた不整路面入力によるアクセルペダル操作力の推定には必ず誤差が生じる。例えば、アクセルペダルを少し踏込んだ状態での緩い加速走行時又は一定速走行時に不整路面入力が生じ、その不整路面入力によるアクセルペダル操作力を実際の操作力より大きく推定した場合、アクセルペダルが戻されて車両に減速度が発生し、運転者に違和感を与える。これを見越して、不整路面入力によるアクセルペダル操作力を少なめに推定した場合、アクセルペダルが踏み込まれて車両に加速度が発生する。
これらの加減速変動に対して、運転者は或る程度の無駄時間の後に修正操作を行うべくアクセルペダルに修正操作力を加えるが、人間の修正操作力は遅れの大きいフィードバック系として作用するため更なる加減速変動が生じてしまう。これは、車両−人間の系が不安定であるために振動してしまうと言い換えることができる。つまり、運転者は加減速変動を繰り返した後、この振動モードを回避するため、望まない加減速操作(主としてアクセルペダルの解放)を強いられる。こうした問題について、前記従来のシステムは全く考慮していない。
本発明はこれらの諸問題を解決すべくなされたものであり、車体に作用する不整路面入力に対して、望まない加減速操作を行う必要がない車両用操作装置を提供することを目的とするものである。
以上の課題を解決するため、本発明に係る車両用操作装置は、運転者がアクセルペダルを操作して車両の加減速を調整するための車両用操作装置であって、アクセルペダルの操作時の摩擦力を調整する摩擦力調整手段を設け、その摩擦力調整手段によるアクセルペダル操作時の摩擦力を増減させて車両の加減速変動を抑制することを特徴とするものである。
本発明に係る車両用操作装置によれば、摩擦力調整手段によるアクセルペダル操作時の摩擦力を増減させて車両の加減速変動を抑制する構成としたため、不整路面入力によるアクセルペダル操作力を推定する必要がなく、例えばアクセルペダルの踏込み時の摩擦力を大きくすることにより、不整路面入力によるアクセルペダルの踏込みを抑制防止することができ、これにより望まない加減速操作を行う必要がない。
以下、図を参照して本発明の車両用操作装置を適用した車両の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の車両用操作装置を適用した第1実施形態としての車両の一例を示す概略構成図である。この例では、車両の種々の状態を状態計測センサ3で計測し、その計測信号に基づいて、アクセルペダルの摩擦力を調整するための摩擦力調整装置1に対し、摩擦力制御装置2から摩擦力制御指令が出力される。摩擦力制御装置2は、状態計測センサ3の計測信号からアクセルペダルに付与すべき目標摩擦力を算出設定し、この目標摩擦力を摩擦力調整装置1で達成するための制御信号を出力する。図2には、本発明の車両用操作装置を適用した車両の他の例を示す。この車両は、前記図1の車両の状態計測センサ3に加えてアクセルペダルの角度を検出するペダル角度センサ4及びアクセルペダルの踏力を検出するペダル踏力センサ5を設け、摩擦力制御装置2は、これらペダル角度センサ4及びペダル踏力センサ5で検出されたアクセルペダル角度、アクセルペダル踏力を考慮してアクセルペダルに付与すべき目標摩擦力を算出設定し、この目標摩擦力を達成するための制御信号を摩擦力調整装置1に出力する。図3には、本発明の車両操作装置を適用した車両の更に他の例を示す。この車両は、前記図2の車両の摩擦力制御装置2を上流側摩擦力制御装置2Uと下流側摩擦力制御装置2Lとに分割し、上流側摩擦力制御装置2Uでは、状態検出センサ3からの計測信号に応じて目標摩擦力を算出設定し、下流側摩擦力制御装置2Lでは、ペダル角度センサ4及びペダル踏力センサ5で検出されたアクセルペダル角度及びアクセルペダル踏力に応じて、上流側摩擦力制御装置2Uで設定された目標摩擦力を補正し、この補正された目標摩擦力を達成するための制御信号を摩擦力調整装置1に出力する。
図4には、アクセルペダル6と摩擦力調整装置1の具体的な構成の一例を示す。運転者はアクセルペダル6を操作してエンジンの出力をコントロールし、もって車両の加減速を調整する。この例では、アクセルペダル6はペダルアーム7に固定され、このペダルアーム7が、ブラケット8を介して、車体9のダッシュ下方に取付けられている。なお、符号10はフロアを示す。ペダルアーム7は、中央部でくの字状に折り曲げられ、その折り曲がり部を、回転軸11を介して、ブラケット8に回転自在に取付けることで、ペダルアーム7の図示下部に固定されたアクセルペダル6は車体9のダッシュ側に近づいたり遠ざかったりするように回転する。また、ブラケット8内には、図示しないリターンスプリングが内装されており、通常のアクセルペダルと同様に、アクセルペダル6が踏込まれたときに当該アクセルペダル6を元の位置に戻す力が発生するようになっている。アクセルペダル6、即ちペダルアーム7の回転運動は、当該ペダルアーム7の上端部に設けられた回転直動変換器12によって摺動軸13の直線運動として取出され、その直線運動量に応じてエンジンの出力が調整される。また、摺動軸13には、摩擦力調整装置1の一部が接続され、同時に当該摩擦力調整装置1の一部は、ブラケット14を介して車体9に固定されている。なお、この例は、摩擦力調整装置1が車体9のダッシュ側に、回転直動変換器12が、それより遠い側に配設されたものである。図5には、アクセルペダル6と摩擦力調整装置1の具体的な構成の他の例を示す。この例は、回転直動変換器12が車体9のダッシュ側に、摩擦力調整装置1が、それより遠い側に配設されたものであり、その他の具体的な構成は図4とほぼ同様である。そのため、同様の構成には同様の符号を附して、その詳細な説明を省略する。
図6には、アクセルペダル6と摩擦力調整装置1の具体的な構成の更に他の例を示す。この例では、アクセルペダル6は、回転軸15を介して、ペダルアーム7の下端部に回転自在に取付けられている。また、ペダルアーム7の上端部は、回転軸11を介して、ブラケット8に回転自在に取付けられ、当該ブラケット8は、車体9のダッシュ下方に取付けられている。このブラケット8には、個別のブラケット16を介して、例えばストロークセンサからなるペダル角度センサ4が取付けられている。また、アクセルペダル6の下端部はフロア10に当接している。従って、運転者がアクセルペダル6を踏込むと、当該アクセルペダル6の下端部フロア当接点と回転軸11とを回転中心として、アクセルペダル6とペダルアーム7とが、図に破線で示すリンク機構のように回転し、そのうちのペダルアーム7の回転運動が回転直動変換器12によって摺動軸13の直線運動として取出され、その摺動軸13の直線運動量をストロークセンサからなるペダル角度センサ4で計測してペダル角度を得る。この摺動軸13には、連動する個別の摺動軸18が連設され、この摺動軸に摩擦力調整装置1が取付けられ、当該摩擦力調整装置1は、個別のブラケット19を介して車体9に固定されている。図7には、アクセルペダル6と摩擦力調整装置1の具体的な構成の更に他に例を示す。この例は、摩擦力調整装置1を回転軸11と同軸に取付けると共に、ペダルアーム7に前述したペダル踏力センサ5を取付けたものであり、その他の具体的な構成は図6とほぼ同様である。そのため、同様の構成には同様の符号を附して、その詳細な説明を省略する。なお、ペダル踏力センサ5は、例えば歪み測定器からなり、アクセルペダル6を踏込んだときのペダルアーム7の歪みの大きさからペダル踏力を得る。
次に、前述したアクセルペダル6の具体的な取付構造に用いられ且つペダルアーム7の回転運動を直線運動として取出すための回転直動変換器12の一例を図8に示す。前記図4〜図7のアクセルペダル取付構造に図示されたものに該当する。図8aは回転直動変換器12の詳細正面図、図8bは同回転直動変換器12の詳細右側面図、図8cは同回転直動変換器12の作用の説明図、図8dは同回転直動変換器12の主要部の作用の説明図である。この回転直動変換器12は、一方の部材、例えばペダルアーム7に長穴20を開設し、他方の部材、例えば摺動軸13に貫通した軸部材21をペダルアーム7の長穴20に挿通したものである。この軸部材21はボルトからなり、摺動軸13から突出するねじ部にセルフロック機構付きナット22をかしめて軸部材21が抜けないようにしてある。また、軸部材21であるボルトの頭部とペダルアーム7との間、ペダルアーム7と摺動軸13との間、摺動軸13とセルフロック機構付きナット22と間には、夫々ワッシャ23が介装され、回転運動や摺動をし易くすると共に、夫々の部材を保護している。この回転直動変換器12によれば、ペダルアーム7が回転軸11を中心に回転すると、軸部材21が長穴20内を摺動しながら、回転軸11と軸部材21との距離を半径とする回転円の弦方向に移動するため、当該軸部材21、即ち摺動軸13の直線運動として取出せる。
図9には回転直動変換器12の他の例を示す。図9aは回転直動変換器12の詳細左側面図、図9bは同回転直動変換器12の正面図、図9cは同回転直動変換器12の詳細右側面図、図9dは同回転直動変換器12の作用の説明図、図9eは同回転直動変換器12の主要部の作用の説明図である。この回転直動変換器12は、前記図8の回転直動変換器12が長穴内で軸部材を摺動させることで回転運動を直線運動に変換したのに対し、運動変換対象の二つの部材、例えばペダルアーム7と摺動軸13の間にリンク部材24を介装したものである。従って、ペダルアーム7とリンク部材24の一方の端部とにボルトからなる軸部材25を貫通し、その突出したねじ部にセルフロック機構付きナット26をかしめて両者を回転自在に連結すると共に、リンク部材24の他方の端部と摺動軸13とにボルトからなる軸部材27を貫通し、その突出したねじ部にセルフロック機構付きナット28をかしめて両者を回転自在に連結する。なお、ボルトからなる軸部材25の頭部とペダルアーム7との間、ペダルアーム7とリンク部材24との間、リンク部材24とセルフロック機構付きナット26との間、ボルトからなる軸部材27の頭部とリンク部材24との間、リンク部材24と摺動軸13との間、摺動軸13とセルフロック機構付きナット28との間には、夫々ワッシャ29が介装され、回転運動や摺動をし易くすると共に、夫々の部材を保護している。この回転直動変換器12によれば、ペダルアーム7が回転軸11と中心に回転すると、軸部材21が、所謂ワットリンク機構のように作用して、摺動軸13が直線運動する。
図10には、前述した摩擦力調整装置1の一例を示す。図10aは摩擦力調整装置1の正面図、図10bは、後述する摩擦部材の右側面図である。前述のように、アクセルペダル6の踏込み、踏戻しに伴って摺動軸13は図の左右方向に直線運動する。同図では、アクセルペダル6の踏込み時に摺動軸13は右方向に移動し、踏戻し時に左方向に移動する。そのため、摺動軸13の図示左方端部には抜け止めのためのストッパ30が形成されている。この摺動軸13の周囲に摩擦力調整装置1が取付けられている。この摩擦力調整装置1は、摺動軸13が挿通される有底円筒状の筐体31と、当該筐体31の開口部を塞ぐ蓋体32と、筐体31の内部に収納され且つ摺動軸13に被嵌される比較的薄肉円筒状の摩擦部材33と、当該摩擦部材33の筐体31底側に貼り付けられた鉄製リング部材34とを備えて構成される。筐体31と蓋体32とは図示しない車体に固定され、筐体31の開口部周縁にはコイル35が埋設されている。また、筐体31の底側外壁には、摺動軸13のストッパ30が当接するリング部材36が貼り付けられている。摩擦部材33の外周には、円周に沿って溝が形成され、この溝にゴム製リング37が埋装され、筐体31の内穴内に弾性的に且つ摺動可能に支持されている。蓋体32の筐体31開口部側には、次第に先細りとなるテーパ状の凹部が形成され、摩擦部材33の蓋体32側先端部は、当該蓋体32のテーパ状凹部に密着するような次第に先細りのテーパ状に形成されている。また、摩擦部材33には、長手方向に沿って、一カ所にスリットが形成され、所謂割りが入っている。
図11には、摩擦力調整装置1の他の例を示す。図11aは摩擦力調整装置1の正面図、図11bは摩擦部材の右側面図である。この摩擦力調整装置1は、図1の摩擦力調整装置と比較して、摺動軸13のストッパ30が図示右方端部に設けられたこと、それに伴いリング部材36が蓋体32に貼り付けられたこと、及びコイル35が蓋体32内部に埋設されたこと、摩擦部材33が鉄製であり、そのため鉄製リング部材がないことを除き、具体的な構成は図10の摩擦力調整装置と同じである。そこで、同様の構成には同様の符号を附して、その詳細な説明を省略する。また、図12には、摩擦部材33の他の例を示す。この摩擦部材33は、前記図10、図11の摩擦部材33を二つの部材33U,33Lに分割し、それを薄い弾性部材38で接合したものである。弾性部材38は、部材33U、33Lの隙間にゴム部材などを射出して形成してもよい。
これらの摩擦力調整装置によれば、例えばコイル35に通電すると摩擦部材33が蓋体32方向に移動され、蓋体32のテーパ状凹部と摩擦部材33のテーパ状先端部とが当接する。このように蓋体32のテーパ状凹部と摩擦部材33のテーパ状先端部とが当接している状態で、更にアクセルペダル6を踏込んで摺動軸13をアクセル開方向に移動しようとすると、摩擦部材33と摺動軸13との間で大きな摩擦力が発生し、アクセルペダル6のそれ以上の踏込みが抑制される。なお、このような摩擦力調整装置に代えて、例えば特開2006−285306号公報に記載されるアクティブ反力調整装置を用いてもよい。このアクティブ反力調整装置は、例えばアクセルペダルの操作量を検出する操作量検出センサと、アクセルペダルの操作力を検出する操作力検出センサと、アクセルペダルに反力を発生させるアクチュエータと、前記操作量検出センサで検出された操作量及び操作力検出センサで検出された操作力に基づいてアクチュエータによる反力を制御するコントローラとを備えて構成され、アクセルペダル6の反力を調整することにより当該アクセルペダル踏込み時の摩擦力を調整することができる。
図13a〜fには、アクセルペダル6が踏込まれた後、コイル35に通電したときの力の作用を示す。例えば、図13aに示すアクセルペダル6が踏込まれていない状態から、アクセルペダル6を踏込み始めると、図13bに示すように、摺動軸13を図示右方向に移動しようとする力が発生する。その結果、摺動軸13と共に摩擦部材33が図示右方向に移動されると、図13cに示すように、筐体31の内穴の内周面に接触しているゴム製リング37が弾性変形し、それに伴う弾性力が発生する。このとき、コイル35に通電して、電磁力により摩擦部材33を図示右方向に吸引移動すると、図13dに示すように、蓋体32のテーパ状凹部と摩擦部材33のテーパ状先端部とが当接するので、摩擦部材33はそれ以上図示右方向に移動しない。そして、摩擦部材33と摺動軸13との間には滑りが生じ、両者の接触圧力に応じた動摩擦力が作用する。動摩擦力は、摺動軸13に対しては図示左方向に作用し、摩擦部材33に対しては図示右方向に作用する。両者、即ち摺動軸13と摩擦部材33との接触圧力は、蓋体32のテーパ状凹部と摩擦部材33のテーパ状先端部との間で発生する抗力(互いに押し合う力)に影響され、当該抗力は、摩擦部材33を図示右方向に押す力、即ちコイル35の電磁力とゴム製リング37の弾性力、摺動軸13との間に作用する製摩擦力の合計に影響され、夫々の力が釣り合う。一方、アクセルペダル6を踏戻して、図13eに示すように、摺動軸13が図示左方向に移動しようとすると、前述した力の釣り合いがずれ、摩擦部材33と摺動軸13との間に作用する製摩擦力が小さくなる。そして、コイル35への通電を解除して電磁力を解放すると、摩擦部材33はゴム製リング37の弾性力によって僅かに図示左方向に移動され、蓋体32のテーパ状凹部と摩擦部材33のテーパ状先端部との間に僅かな隙間をあけた状態に保持される。即ち、摩擦力制御の停止時には、摩擦部材33による摩擦力の発生が停止されると共に、当該摩擦部材33は摩擦力発生開始位置の近傍に保持される。
図13fには、摩耗などにより、摺動軸13と摩擦部材33との隙間が少し大きくなった状態を示している。このような場合でも、コイル35に通電すると、図13gのように摩擦部材33が蓋体32側に電磁力で吸引されるので、その後、コイル35への通電を顔除して電磁力を解放すると、摩擦部材33はゴム製リングの弾性力による分だけしか図示左方向に移動されないので、前述と同様に、蓋体32のテーパ状凹部と摩擦部材33のテーパ状先端部との間に僅かな隙間をあけた状態に保持される。なお、例えば図10、図11に示す断面C型の摩擦部材33では、当該摩擦部材33のテーパ状先端部が蓋体32のテーパ状凹部に押し込まれるときに内側に巻き込むように変形するので、摩擦部材33と摺動軸13との接触圧力が場所によって変化する可能性がある。これに対して、2分割型の図12の摩擦部材では、当該摩擦部材33のテーパ状先端部が蓋体32のテーパ状凹部に押し込まれるときの変形が安定しているので、摩擦部材33と摺動軸13との接触圧力が安定する。勿論、摩擦部材33の分割数はこれに限定されるものではなく、例えば3分割、4分割と増やすことで、摩擦部材33と摺動軸13との接触圧力をより一層安定させることが可能となる。
図14は、摺動軸13、蓋体32、摩擦部材33に作用する力を模式的表したものであり、図14aはアクセルペダル6を踏込んだときの状態、図14bはアクセルペダル6を踏戻したときの状態を示している。例えば、図14aでは、コイル35に通電すると摩擦部材33に電磁吸引力Faが作用し、これにより摩擦部材33のテーパ状先端部が蓋体32のテーパ状凹部に押し付けられて当該テーパ状凹部から抗力(押し付け力)Fbを受ける。また、摩擦部材33のテーパ状先端部と蓋体32のテーパ状凹部の間には摩擦力Fμbが発生している。また、摩擦部材33と摺動軸13との間には抗力(押し付け力)Fcが発生しており、摩擦力Fμb、抗力Fb、抗力Fcの図示上下方向成分は釣り合っている。また、摩擦部材33と摺動軸13との間には摩擦力Fμが発生しており、電磁吸引力Fa、摩擦力Fμ、摩擦力Fμb、抗力Fbの図示左右方向成分は釣り合っている。そのため、図示上下方向成分と図示左右方向成分の力の釣り合い式は下記1式及び2式のように表れる。但し、蓋体32のテーパ状凹部や摩擦部材33のテーパ状先端部の軸方向とのなす角度をθ[rad]とする。
Figure 2008284913
また、摩擦部材33と摺動軸13との間の摩擦係数をμ、蓋体32と摩擦部材33との摩擦係数をμ2とすると、下記3式及び4式が成り立つ。
Figure 2008284913
これらを解いて、下記5式で表れる電磁吸引力Faと摩擦力Fμとの関係が得られる。
Figure 2008284913
一方、図14bでも摩擦力Fμb、抗力Fb、抗力Fcの図示上下方向成分は釣り合っており、電磁吸引力Fa、摩擦力Fμ、摩擦力Fμb、抗力Fbの図示左右方向成分は釣り合っているので、下記6式、7式が成り立ち、これを解いて、下記8式で表れる電磁吸引力Faと摩擦力Fμとの関係が得られる。
Figure 2008284913
従って、電磁吸引力Faが一定であれば、アクセルペダル6の踏込み時には摩擦力Fμが大きく、アクセルペダル6の踏戻し時には摩擦力Fμが小さくなる。また、逆に、所望の摩擦力Fμを得ようとするときの電磁吸引力Faは、アクセルペダル6の踏込み時に小さくなり、アクセルペダル6の踏戻し時に大きくなる。
このことは、例えば図15、図16に示すように、摩擦部材33のテーパ状先端部と蓋体32のテーパ状凹部との間の摩擦力を省略して考えると理解し易い。即ち、アクセルペダル6の踏込み時に釣り合っている力を抽出すると図15bのようになり、そこから下記9式及び10式が得られる。
Figure 2008284913
これを整理して電磁吸引力Faと摩擦力Fμに関する下記11式が得られる。
Figure 2008284913
一方、アクセルペダル6の踏戻し時に釣り合っている力を抽出すると図16bのようになり、そこから下記12式が得られ、それを前記10式と共に整理して下記13式が得られる。
Figure 2008284913
次に、前述した摩擦力調整装置1で調整すべきアクセルペダル6の摩擦力について図17を用いて説明する。図中の破線は、通常の一般的なアクセルペダルの踏込み及び踏戻し操作時の操作量(アクセル開度)と操作力の関係を示すものであり、図示上側の破線がアクセルペダル踏込み時、図示下側の破線がアクセルペダル踏戻し時を示している。本実施形態の車両用操作装置でも、通常時は同等の操作力になるようにしているが、後述する状況では、前述した摩擦調整装置1により、図に実線で示すような操作力特性に制御する。図示上側の実線がアクセルペダル踏込み時、図示下側の実線がアクセルペダル踏戻し時である。通常の一般的なアクセルペダル踏込み時と踏戻し時の操作力の差は、ペダル踏込み時の摩擦力とペダル踏戻し時の摩擦力の合計であり、夫々の摩擦力は差の半分である。この通常時の摩擦力を、夫々ペダル踏込み時の通常摩擦力、ペダル踏戻し時の通常摩擦力と定義すると、それら通常摩擦力は、ペダル回転軸や摺動軸などで発生する摩擦力の合計である。これに対して、制御時のペダル踏込み操作力は摩擦力が付加されている。この付加摩擦力は、大きければ大きいほど外乱に強くなる一方、運転者に違和感のない範囲に設定する必要がある。運転者に違和感を与えない付加摩擦力は、通常摩擦力の2倍程度であるが、ここでは通常摩擦力とする。また、制御時のペダル踏戻し操作力は摩擦力が低減されている。この低減摩擦力は、運転者に違和感を与えないために、通常摩擦力の0.2倍とした。従って、付加摩擦力と低減摩擦力の比は5:1となる。
摩擦部材33と摺動軸13との間の摩擦係数μや、蓋体32と摩擦部材33との摩擦係数μ2が大きいと、蓋体32のテーパ状凹部或いは摩擦部材33のテーパ状先端部の軸方向とのなす角度θに対する感度が低くなるため、性能が安定する。しかしながら、これらの摩擦係数μ、μ2を大きくすると部材の摩耗が促進して性能劣化する恐れがあるので、本実施形態では、蓋体32のテーパ状凹部或いは摩擦部材33のテーパ状先端部の軸方向とのなす角度θを調整して必要な比率の付加摩擦力及び低減摩擦力を得る。ちなみに、部材の摩耗を抑制するため、摩擦部材は潤滑油によって保護されるのが望ましい。この場合、潤滑油は摩擦係数を増大するものとし、摩擦部材や摺動軸などの部材は摩耗の少ない素材が望ましい。
アクセルペダル踏込み時の付加摩擦力やアクセルペダル踏戻し時の低減摩擦力は、前述した摩擦力Fμに等しいので、ゲインGを用いて、電磁吸引力Faと摩擦力Fμとを下記14式のように表す。
Figure 2008284913
蓋体32のテーパ状凹部或いは摩擦部材33のテーパ状先端部の軸方向とのなす角度θとゲインGの関係を図18に示す。摩擦部材33と摺動軸13との間の摩擦係数μ及び蓋体32と摩擦部材33との摩擦係数μ2が共に大きい場合、アクセルペダル踏込み時のゲインGは図示下側の実線のように表れ、アクセルペダル踏戻し時のゲインGは図示上側の実線のように表れる。これに対し、摩擦部材33と摺動軸13との間の摩擦係数μ及び蓋体32と摩擦部材33との摩擦係数μ2が共に小さい場合、アクセルペダル踏込み時のゲインGは図示下側の破線のように表れ、アクセルペダル踏戻し時のゲインGは図示上側の破線のように表れる。金属材料同士の摩擦係数は0.4程度であり、摩擦部材33と摺動軸13との間の摩擦係数μ及び蓋体32と摩擦部材33との摩擦係数μ2が共に0.4程度である場合、蓋体32のテーパ状凹部或いは摩擦部材33のテーパ状先端部の軸方向とのなす角度θが9[deg]であれば、アクセルペダル踏込み時のゲインとアクセルペダル踏戻し時のゲインの比が1:5となるので、アクセルペダル踏込み時とアクセルペダル踏戻し時に同じ大きさの電磁吸引力Faを加えると摩擦力Fμの比を5:1とすることができる。また、潤滑油が介在する場合の金属材料同士の摩擦係数は、潤滑油の粘性などの特性により大きく変わるが、例えば潤滑条件下での摩擦部材33と摺動軸13との間の摩擦係数μ及び蓋体32と摩擦部材33との摩擦係数μ2が共に0.2程度である場合、蓋体32のテーパ状凹部或いは摩擦部材33のテーパ状先端部の軸方向とのなす角度θが3[deg]であれば、アクセルペダル踏込み時のゲインとアクセルペダル踏戻し時のゲインの比が1:5となるので、アクセルペダル踏込み時とアクセルペダル踏戻し時に同じ大きさの電磁吸引力Faを加えると摩擦力Fμの比を5:1とすることができる。つまり、アクセルペダル踏込み時とアクセルペダル踏戻し時に同じ大きさの電磁吸引力Faを加えて摩擦力Fμの比を5:1とすることができる場合には、アクセルペダル踏込み、踏戻しに関わらず電磁吸引力Faの大きさを一定とすることができる。
図19には、コイル35に通電する電流値iと駆動力(電磁吸引力)Faとの関係を示す。同図から明らかなように、コイル35への電流値iと駆動力Faとはほぼ比例関係にあり、関数f(マップ)を用いてFa=f(i)とおける。目標とする駆動力(電磁吸引力)Fa*が決まったら、その逆関数f-1(マップの逆引き)を用いて目標電流値i*が決まる。目標電流値i*の算出式を下記15式で表す。
Figure 2008284913
図20には、本実施形態の一例として、ペダル角度センサ4で得られたペダル角度に基づいて摩擦力調整装置1によるアクセルペダル6の摩擦力を制御する場合のシステム概略構成図を示す。そして、図21には、摩擦力制御装置2内で行われる摩擦力制御のための演算処理のゼネラルフローを示す。この演算処理は、イグニッションスイッチオンで開始され、所定時間毎に割込処理される。この演算処理では、まずステップS1で、センサの出力値、この場合はペダル角度センサ4の出力値を読込む。
次にステップS2に移行して、前回処理時、摩擦力制御中であったか否かを判定し、前回処理時、摩擦力制御中であった場合にはステップS3に移行し、そうでない場合にはステップS4に移行する。
ステップS3では、前回の摩擦力制御が終了処理中であったか否かを判定し、前回の摩擦力制御が終了処理中であった場合にはステップS5に移行し、そうでない場合にはステップS6に移行する。
ステップS4では、後述する個別の演算処理によって、摩擦力制御が必要か否かを判定し、摩擦力制御が必要な場合にはステップS7に移行し、そうでない場合にはステップS8に移行する。
ステップS6では、摩擦力制御の終了条件が満たされているか否か、具体的にはアクセルペダル6の踏込み方向速度が0となったか否かを判定し、摩擦力制御の終了条件が満たされている場合にはステップS5に移行し、そうでない場合にはステップS7に移行する。
ステップS5では、摩擦力制御終了処理のための目標摩擦力を設定してからステップS8に移行する。具体的には、前述した付加摩擦力や低減摩擦力を徐々に減少し、2秒後に0となるような目標摩擦力を設定する。
ステップS7では、アクセルペダル6の踏込み時か踏戻し時かに応じ、前記図17に実線で示す目標摩擦力を設定してからステップS8に移行する。
ステップS8では、設定された目標摩擦力を達成するための目標制御量、即ちコイル35への目標電流値を設定し、その制御信号をコイル35に向けて出力してからメインプログラムに復帰する。
次に、図21のステップS4で行われる摩擦力制御の必要か否かの判定のための演算処理について、図22のフローチャートを用いて説明する。この演算処理では、まずステップS21で、ペダル角度センサ4で検出されたアクセルペダル角度検出値に対し、外乱除去のためにカットオフ周波数10[Hz]程度のローパスフィルタでローパス処理を施す。
次にステップS22に移行して、その時点から所定時間、例えば2秒さかのぼり、アクセルペダル踏込み開始からアクセルペダル踏戻しまでの時間が所定時間未満、例えば1秒未満であるか否かを判定し、所定時間さかのぼったときのアクセルペダル踏込み開始からアクセルペダル踏戻しまでの時間が所定時間未満である場合にはステップS23に移行し、そうでない場合にはステップS24に移行する。ちなみに、さかのぼってアクセルペダル踏込み開始から踏戻しを判定する2秒間は、ワインディングロードでの計測結果から、アクセルペダル踏込み開始からアクセルペダル踏戻しまでの時間は多くの場合2秒以内であることに基づいている。また、外乱によるアクセルペダルの踏込み開始から踏戻しまでの所定時間1秒は、不整路面によってアクセルペダルを踏込む原因となる車両自体の固有振動の時定数が1秒前後であり、その半波長、即ち0.5秒前後でアクセルペダルの踏込み踏戻しが発生することから、閾値として1秒とした。
ステップS23では、外乱に対してアクセルペダル6の摩擦力制御が必要であるとしてから図21のステップS7に移行する。
ステップS24では、外乱に対してアクセルペダル6の摩擦力制御は必要ないとしてから図21のステップS8に移行する。
なお、前記不整路面検出方法に代えて、例えばアクセルペダル6の踏込み速度が所定速度以上で且つその時間が所定時間以上であるときに不整路面であると検出するようにしてもよい。
図23には、本実施形態の車両用操作装置の他の例として、不整路面の検出するために前後加速度センサ(図では前後Gセンサ)39を用いた車両用操作装置の概略構成を示す。この車両用操作装置の摩擦力制御装置2で行われる演算処理のゼネラルフローは前記図21と同様であるが、そのステップS4で行われる摩擦力制御の必要か否かの判定のための演算処理が異なる。この演算処理のフローチャートを図24に示す。まずステップS31で、前後加速度センサ39で検出された前後加速度検出値に対し、外乱除去のためにカットオフ周波数10[Hz]程度のローパスフィルタでローパス処理を施す。
次にステップS32に移行して、その時点から所定時間、例えば2秒さかのぼり、所定値、例えば0.5[m/s2]以上の加速が開始されてから所定値、例えば0.5[m/s2]以上の減速が開始されるまでの時間が所定時間未満、例えば1秒未満であるか否かを判定し、所定時間さかのぼったときの所定値以上の加速開始から所定値以上の減速開始までの時間が所定時間未満である場合にはステップS33に移行し、そうでない場合にはステップS34に移行する。ちなみに、さかのぼって所定値以上の加速から所定値以上の減速開始を判定する2秒間は、ワインディングロードでの計測結果から、アクセルペダル踏込み開始による加速開始からアクセルペダル踏戻しによる減速開始までの時間は多くの場合2秒以内であることに基づいている。また、不整路面入力による加速開始から減速開始までの所定時間1秒は、不整路面によってアクセルペダルを踏込む原因となる車両自体の固有振動の時定数が1秒前後であり、その半波長、即ち0.5秒前後でアクセルペダルの踏込み踏戻しが発生することから、閾値として1秒とした。
ステップS33では、外乱に対してアクセルペダル6の摩擦力制御が必要であるとしてから図21のステップS7に移行する。
ステップS34では、外乱に対してアクセルペダル6の摩擦力制御は必要ないとしてから図21のステップS8に移行する。
なお、さかのぼって2秒以内に5[m/s2]以上の前後加速度が生じた場合には、大きな不整があると判断でき、そのような場合には、前記通常摩擦力の2倍を超える付加摩擦力を加えてもよいが、アクセルペダルの踏戻し時には付加摩擦力を解除する必要がある。即ち、検出された前後加速度に応じてアクセルペダル6に負荷する摩擦力の大きさを変化するようにしてもよい。
図25には、本実施形態の車両用操作装置の更に他の例として、不整路面の検出するために上下加速度センサ(図では上下Gセンサ)40を用いた車両用操作装置の概略構成を示す。この車両用操作装置の摩擦力制御装置2で行われる演算処理のゼネラルフローは前記図21と同様であるが、そのステップS4で行われる摩擦力制御の必要か否かの判定のための演算処理が異なる。この演算処理のフローチャートを図26に示す。まずステップS41で、上下加速度センサ40で検出された上下加速度検出値に対し、外乱除去のためにカットオフ周波数10[Hz]程度のローパスフィルタでローパス処理を施す。
次にステップS42に移行して、その時点から所定時間、例えば2秒さかのぼり、所定値、例えば3[m/s2]以上の上下加速度変動があったか否かを判定し、所定時間さかのぼって所定値以上の上下加速度変動があった場合にはステップS43に移行し、そうでない場合にはステップS44に移行する。ちなみに、さかのぼって所定値以上の上下加速度変動を判定する2秒間は、ワインディングロードでの計測結果から、アクセルペダル踏込み開始による加速からアクセルペダル踏戻しによる減速までの上下加速度変動時間は多くの場合2秒以内であることに基づいている。また、通常の路面では、3[m/s2]以上の上下加速度変動が検出されることはなく、3[m/s2]以上の上下加速度変動が検出される場合には不整路面を走行しているとみなすことができる。
ステップS43では、外乱に対してアクセルペダル6の摩擦力制御が必要であるとしてから図21のステップS7に移行する。
ステップS44では、外乱に対してアクセルペダル6の摩擦力制御は必要ないとしてから図21のステップS8に移行する。
なお、さかのぼって2秒以内に状有家加速度の重力加速度からの変動が6[m/s2]以上である場合には、大きな不整があると判断でき、そのような場合には、前記通常摩擦力の2倍を超える付加摩擦力を加えてもよいが、アクセルペダルの踏戻し時には付加摩擦力を解除する必要がある。即ち、検出された上下加速度に応じてアクセルペダルに負荷する摩擦力の大きさを変化するようにしてもよい。
また、前後加速度と上下加速度を同時に検出できる場合には、例えば図27に示すように、アクセルペダル6と車体水平面のなす角度をδ[rad]とし、例えば前後加速度をGx[m/s2]、上下加速度をGz[m/s2]、重力加速度をGg[m/S2]としたとき、下記16式、17式に従って、アクセルペダル6と車体水平面のなす角度δ[rad]に応じた重み付けを行って第1換算加速度Gc、或いは第2換算加速度Gc2を算出し、前述した過去2秒以内で第1換算加速度Gcが1以上となることがあるとき摩擦力制御が必要であるとしたり、過去2秒以内で第2換算加速度Gc2が1以上となることがあるとき大きな不整があると判断し、通常摩擦力の2倍を超える付加摩擦力をアクセルペダル6の踏込み時に加えるようにしてもよい。
Figure 2008284913
以上のように、本実施形態の車両用操作装置には、以下に挙げる効果がある。即ち、
(1)摩擦力調整装置1によるアクセルペダル操作時の摩擦力を増減させて車両の加減速変動を抑制することとしたため、不整路面入力によるアクセルペダル操作力を推定する必要がなく、例えばアクセルペダル6の踏込み時の摩擦力を大きくすることにより、不整路面入力によるアクセルペダル6の踏込みを抑制防止することができ、これにより望まない加減速操作を行う必要がない。
(2)アクセルペダル6の踏込み操作時に摩擦力を大きくし且つアクセルペダル6の踏戻し操作時に摩擦力を小さくすることにより、運転者によるアクセルペダル6の踏戻し操作を阻害することなく、車両の加速変動を抑制防止することができる。
(3)摩擦力調整装置1は、アクセルペダル6の操作に応じ、車体に対して移動又は回転する摺動軸13(第1部材)と、車体に対して固定された筐体31及び蓋体32(第2部材)と、摺動軸13と筐体31及び蓋体32との間に介装され且つゴム製リング(弾性部材)37により当該筐体31及び蓋体32に対して移動可能に支持されて摩擦力を発生する摩擦部材33(第3部材)とを備えて構成され、摩擦力制御装置2による摩擦力制御の停止時には、摩擦部材33による摩擦力の発生を停止し且つ当該摩擦部材33を摩擦力発生開始位置の近傍に保持することにより、アクセルペダル6への摩擦力制御を速やかに開始することができる。
(4)摩擦力調整装置1は、アクセルペダルの操作量を検出する操作量検出センサと、アクセルペダルの操作力を検出する操作力検出センサと、アクセルペダルに反力を発生させるアクチュエータと、前記操作量検出センサで検出された操作量及び操作力検出センサで検出された操作力に基づいてアクチュエータによる反力を制御するコントローラとを備えた反力調整装置で構成することにより、(3)項と同様の効果を得ることが可能となる。
(5)不整路面が検出されたときに摩擦力制御を開始し、不整路面を通過した後、アクセルペダルの踏込み方向速度が0となったときに摩擦力制御を終了することにより、アクセルペダル6の摩擦力制御を適正なタイミングで行うことができる。
(6)摩擦力制御の終了時、摩擦力を次第に減少させることにより、摩擦力制御の終了に伴う運転者の意図しないアクセルペダル踏込みを抑制防止することができる。
(7)アクセルペダル6の踏込み開始から踏戻し開始までの時間が所定時間以下のときに不整路面であると検出することにより、不整路面を適正に検出することができる。
(8)アクセルペダル6の踏込み速度が所定速度以上で且つその時間が所定時間以上であるときに不整路面であると検出することにより、不整路面を適正に検出することができる。
(9)車両の前後加速度の所定時間内の変動が所定値以上であるときに不整路面であると検出することにより、不整路面を適正に検出することができる。
(10)車両の上下加速度が重力加速度の所定割合以上変動するときに不整路面であると検出することにより、不整路面を適正に検出することができる。
(11)検出された前後加速度に応じてアクセルペダルに負荷する摩擦力の大きさを変化することにより、運転者毎に異なる挙動の違いに対して、不整路面入力による加速変動を確実に抑制防止することができる。
(12)検出された上下加速度に応じてアクセルペダルに負荷する摩擦力の大きさを変化することにより、運転者毎に異なる挙動の違いに対して、不整路面入力による加速変動を確実に抑制防止することができる。
(13)検出された前後加速度に応じてアクセルペダル6に負荷する摩擦力の大きさの項と検出された上下加速度に応じてアクセルペダル6に負荷する摩擦力の大きさの項との重みをアクセルペダル6の操作量に応じて変化することにより、運転者毎に異なる挙動の違いに対して、不整路面入力による加速変動を確実に抑制防止することができる。
次に、本発明の車両用操作装置の第2実施形態について、図28を用いて説明する。本実施形態では、前記第1実施形態のペダル角度センサ4、前後加速度センサ39、上下加速度センサ40の何れかに加えて、衛星航法システム、所謂GPS(Global Positioning System)41が搭載されている。アクセルペダル6の具体的な取付構造や摩擦力調整装置の具体的な構成は、前記第1実施形態のそれらと同じである。そして、本実施形態では、GPS41によって自車両の位置を検出しながら、摩擦力制御装置2によって、摩擦力調整装置1によるアクセルペダル6の摩擦力制御を行う。
図29には、図28の摩擦力制御装置2で行われる摩擦力制御のための演算処理のゼネラルフローを示す。この演算処理はイグニッションスイッチオンで開始され、その後、タイマ割込処理される。この演算処理では、まずステップS51で、ペダル角度センサ4で検出されたアクセルペダル角度、或いは前後加速度センサ39で検出された前後加速度、或いは上下加速度センサ40で検出された上下加速度、及びGPS41で検出された自車両の位置などの情報を読込む。
次にステップS52に移行して、GPS41で検出された自車両の位置からアクセルペダル6の摩擦力制御の必要地点に侵入するか否かを判定し、摩擦力制御の必要地点に侵入する場合にはステップS55に移行し、そうでない場合にはステップS53に移行する。
ステップS53では、例えば前記第1実施形態の図22、或いは図24、或いは図26の演算処理によって、アクセルペダル6の摩擦力制御が必要か否かの判定を行い、アクセルペダル6の摩擦力制御が必要な場合にはステップ54に移行し、そうでない場合にはステップS56に移行する。
ステップS54では、現在、自車両の走行している位置が摩擦力制御の必要地点であることをGPS41のマップに登録してからステップS55に移行する。
ステップS55では、前記第1実施形態の図21のステップS7と同様に、目標摩擦力を設定してからステップS56に移行する。
ステップS56では、ステップS55で設定された目標摩擦力を用い、前記第1実施形態の図21のステップS8と同様に、目標制御量を設定出力する。
次にステップS57に移行して、所定時間、例えば10秒間さかのぼって、摩擦力制御が必要であってか否かを判定し、さかのぼって摩擦力制御が必要な位置であった場合にはメインプログラムに復帰し、そうでない場合にはステップS58に移行する。
ステップS58では、前記所定時、例えば10秒間さかのぼった位置の摩擦力制御必要地点登録を消去してからメインプログラムに復帰する。
この演算処理によれば、過去にアクセルペダル6の摩擦力制御を行った位置がGPS41に登録してあるので、その位置を自車両が走行する場合には、その位置に侵入した時点からアクセルペダル6の摩擦力制御を開始することができる。また、過去に摩擦力制御を行った位置であっても、現在、摩擦力制御を行う必要がない場合には登録を消去するので、不必要なアクセルペダル6の摩擦力制御を行うことがない。
このように、本実施形態には、前記第1実施形態の効果に加えて、以下のような効果がある。即ち、
(14)検出された不整路面の位置を衛星航法システムに基づいて登録し、登録された不整路面に侵入する直前から摩擦力制御を開始することにより、不整路面入力による加速変動を適正の抑制防止することができる。
(15)一旦、登録された不整路面の位置であっても、当該位置において不整路面であることが検出できないときには当該不整路面の位置の登録を消去することにより、不要なアクセルペダル6の摩擦力制御を行うことがない。
次に、本発明の車両用操作装置の第3実施形態について説明する。車両用操作装置の全体構成は、前記第1実施形態の図2と同様である。この実施形態は、前述した特開2006−285306号公報に記載されるアクティブ反力調整装置を摩擦力調整装置として用いることを前提としている。図30には、一般的なアクセルペダルの仮想力学モデルを示す。図中の符号mIMは仮想アクセルペダルの質量、kIMは仮想アクセルペダルのバネ定数、CIMは仮想アクセルペダルの速度依存ダンピング係数、LIMは仮想アクセルペダルの変位、Ffootは運転者の仮想アクセルペダル操作力、FμIMは仮想アクセルペダルの仮想摩擦力を示す。この仮想モデルは、アクセルペダルの質量がバネとダンパを介して車体に固定されており、運転者の操作力と仮想摩擦力が仮想アクセルペダルに加えられる。この仮想モデルは、ペダル踏力センサで運転者による操作力を検出し、仮想アクセルペダルの変位LIMを算出する。
図31は、前述したアクティブ反力調整装置を付加したアクセルペダルの模式図であり、図中の符号mはアクセルペダルの質量、kはアクセルペダルのバネ定数、Cはアクセルペダルの速度依存ダンピング係数、Lはアクセルペダルの変位、Ffootは運転者のアクセルペダル操作力、Factはアクチュエータ推力を示す。この模式図は、アクセルペダルの質量がアクチュエータ、バネ、ダンパを介して車体に固定されており、運転者の操作力とアクチュエータ推力がアクセルペダルに加えられる。アクチュエータによってアクセルペダルの変位を仮想アクセルペダルの変位と同じように制御することで、運転者には仮想的な摩擦力Fμがあるかのように感じられる。
図32には、本実施形態の摩擦力制御装置2で行われる摩擦力制御のための演算処理のゼネラルフローを示す。この演算処理はイグニッションスイッチオンで開始され、その後、タイマ割込処理される。この演算処理では、まずステップS61で、ペダル角度センサ4で検出されたアクセルペダル角度、及びペダル踏力センサ5で検出されたアクセルペダル踏力、或いは前後加速度センサ39で検出された前後加速度、或いは上下加速度センサ40で検出された上下加速度などを読込む。
次にステップS62に移行して、例えば前記第1実施形態の図22、或いは図24、或いは図26の演算処理によって、アクセルペダル6の摩擦力制御が必要か否かの判定を行い、アクセルペダル6の摩擦力制御が必要な場合にはステップ63に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。
ステップS63では、前記第1実施形態の図21のステップS7と同様に、目標摩擦力を設定してからステップS64に移行する。
ステップS64では、後述する図33の演算処理に従って仮想モデルの運動計算を行い、ステップS63で設定された目標摩擦力を補正してからステップS65に移行する。
ステップS65では、ステップS64で補正された目標摩擦力を用い、前述した仮想モデルの目標ペダル変位に追従するための目標制御量を、前記第1実施形態の図21のステップS8と同様に、設定出力する。
次に、前記図32の演算処理のステップS64で行われる図33の演算処理について説明する。この演算処理では、まずステップS71で、仮想モデルが動いているか否か、具体的には仮想アクセルペダルの移動速度が微小でないか否かを判定し、仮想モデルが動いている場合にはステップS73に移行し、そうでない場合にはステップS72に移行する。判定条件を数式で表すと、下記18式となる。なお、εは微少量を表す。
Figure 2008284913
ステップS72では、仮想アクセルペダルに加わる力の合計Fallが静摩擦力より小さいか否かをお判定し、仮想アクセルペダルに加わる力の合計Fallが静摩擦力より小さい場合にはステップS73に移行し、そうでない場合にはステップS74に移行する。判定条件を数式で表すと、下記19式となる。なお、FμSIMは静摩擦力を表す。
Figure 2008284913
ステップS73では、仮想アクセルペダルの移動速度方向と反対方向の動摩擦力を仮想モデルに加えてから図32の演算処理のステップS65に移行する。仮想モデルに加える摩擦力FμIMは下記20式に示す通りである。なお、FμDIMは仮想モデルの動摩擦力を表す。
Figure 2008284913
ステップS74では、仮想アクセルペダルに加わる力の合計Fallと反対方向の力を静摩擦力として仮想モデルに加えてから図32の演算処理のステップS65に移行する。仮想モデルに加える摩擦力FμIMは下記21式に示す通りである。
Figure 2008284913
図34は、前述した仮想モデルを表すブロック図であり、運転者によるアクセルペダル操作力Ffootを入力とし、仮想アクセルペダルの変位LIMを出力する。
図35は、アクセルペダルの変位を目標変位に追従させる制御のブロック図であり、プラントは下記22式、23式で表れる。但し、各行列と状態量、入力は下記24式、25式に示す通りである。
Figure 2008284913
図では、以上のプラントに対し、オブザーバで状態量と外乱を推定し、評価関数を最小化して、望ましい応答となる状態フィードバックゲインの最適解を求めるように変形しており、夫々の行列、状態量、出力、入力は下記26式、27式に示す通りである。
Figure 2008284913
また、オブザーバの行列、状態量、入出力は下記28式、29式に示す通りである。
Figure 2008284913
オブザーバのフィードバックゲインLはオブザーバの偏差eを無限時間後に0とするため、下記30式、31式の変形からA−LCの極を複素平面上の左反平面におけばよい。
Figure 2008284913
そして、前記21式に示す状態方程式のプラントの応答を最適化する状態フィードバックゲインKを求め、下記32式に従ってフィードバックゲインKeを求めることでプラントを目標値に追従できる。
Figure 2008284913
また、別の実施例として、図36のブロック図に示す方法によって、アクセルペダルを仮想モデルに追従させることもできる。ここで、図中の符号Pはプラント、Lはローパスフィルタ、Eはオブザーバでプラント状態量を推定する。プラントP、ローパスフィルタLは、夫々下記33式、34式で表れ、オブザーバEは前述の実施例と同様である。
Figure 2008284913
更に、別の実施例として、図37のブロック図に示す方法も用いることができる。図中の符号Mは規範モデルであり、例えば下記35式で表れ、プラントPは下記36式で表れる。また、図中の符号FFは、プラント逆系に規範モデルを掛け合わせた形で表れるフィードフォワード項である。
Figure 2008284913
図38には、従来技術によるアクセルペダルの変位(図ではペダルストローク)、運転者によるペダル操作力、予期しない加減速に対応した運転者の修正操作力、制御による不整路面入力補償、摩擦力の経時変化を破線で、本実施形態によるそれらを実線(不整路面入力補償は行っていない)で示す。このタイミングチャートは、時刻t0で不整路面入力が加わり、運転者の意図に反してアクセルペダルが操作されてしまった状況をシミュレートしている。本実施形態の車両用操作装置の場合、アクセルペダルの踏込みと同時に摩擦力が立ち上がり、その踏込みを抑制防止することにより車両の加速を防止する。これに対し、不整路面入力を補償する従来技術では、実際のアクセルペダル変位と不整路面入力補償との間に時間遅れが発生する。更に、運転者は意図しない加速に対して修正操作を行うが、この修正操作力もアクセルペダルの変位に対して遅れている。不整路面入力補償では、運転者の操作も不整路面入力として推定しているが、ばらつきが大きく、完全な補償は不可能であり、場合によっては運転者の修正操作力と補償とが干渉し、アクセルペダルを更に振動させてしまう。運転者から見ると、アクセルペダルの操作中にペダルの重さが変化することになり、所望する操作が困難になる。本実施形態でアクセルペダルに加えられる摩擦力は、運転者の修正操作に対しても不整路面入力に対しても、加えられた力に対して同時に発生し、常にアクセルペダルの踏込みを抑制防止する方向に作用するため、ペダルを安定化することができる。
本発明の車両用操作装置の第1実施形態の一例を示す概略構成図である。 本発明の車両用操作装置の第1実施形態の他の例を示す概略構成図である。 本発明の車両用操作装置の第1実施形態の更に他の例を示す概略構成図である。 アクセルペダルの取付構造の具体的な一例を示す構成図である。 アクセルペダルの取付構造の具体的な他の例を示す構成図である。 アクセルペダルの取付構造の具体的な更に他の例を示す構成図である。 アクセルペダルの取付構造の具体的な更に他の例を示す構成図である。 アクセルペダル取付構造に採用された回転直動変換器の一例を示す説明図である。 アクセルペダル取付構造に採用された回転直動変換器の他の例を示す説明図である。 アクセルペダル取付構造に採用された摩擦力調整装置の一例を示す説明図である。 アクセルペダル取付構造に採用された摩擦力調整装置の他の例を示す説明図である。 摩擦力調整装置に採用された摩擦部材の他の例を示す説明図である。 摩擦力調整装置の作用の説明図である。 摩擦力調整装置に作用する力の説明図である。 摩擦力調整装置に作用する力の説明図である。 摩擦力調整装置に作用する力の説明図である。 アクセルペダルの操作量と操作力の関係の説明図である。 摩擦部材のテーパ状先端部の軸方向とのなす角度とゲインの関係の説明図である。 摩擦力調整装置のコイルへの電流と駆動力の関係の説明図である。 本発明の車両用操作装置の第1実施形態の一例としてアクセルペダルの摩擦力を制御する制御装置の概略構成図である。 図20の摩擦力制御装置で行われる摩擦力制御のための演算処理のフローチャートである。 図21の演算処理で行われるサブルーチンのフローチャートである。 本発明の車両用操作装置の第1実施形態の他の例としてアクセルペダルの摩擦力を制御する制御装置の概略構成図である。 図23の摩擦力制御装置において図21の演算処理で行われるサブルーチンのフローチャートである。 本発明の車両用操作装置の第1実施形態の更に他の例としてアクセルペダルの摩擦力を制御する制御装置の概略構成図である。 図25の摩擦力制御装置において図21の演算処理で行われるサブルーチンのフローチャートである。 アクセルペダルのペダル角度の説明図である。 本発明の車両用操作装置の第2実施形態としてアクセルペダルの摩擦力を制御する制御装置の概略構成図である。 図28の摩擦力制御装置で行われる摩擦力制御のための演算処理のフローチャートである。 アクセルペダルの仮想モデルの説明図である。 本発明の車両用操作装置の第3実施形態を示すアクセルペダルの模式図である。 図31の車両用操作装置で行われる摩擦力制御のための演算処理のフローチャートである。 図32の演算処理で行われるサブルーチンのフローチャートである。 図31の車両用操作装置のブロック図である。 アクセルペダルの変位を目標変位に追従させる制御の一例を示すブロック図である。 アクセルペダルの変位を目標変位に追従させる制御の他の例を示すブロック図である。 アクセルペダルの変位を目標変位に追従させる制御の更に他の例を示すブロック図である。 本発明の車両用操作装置による不整路面入力時のタイミングチャートである。
符号の説明
1は摩擦力調整装置、2は摩擦力制御装置、3は状態計測センサ、4はペダル角度センサ、5はペダル踏力センサ、6はアクセルペダル、7はペダルアーム、11は回転軸、12は回転直動変換器、13は摺動軸(第1部材)、31は筐体(第2部材)、32は蓋体(第2部材)、33が摩擦部材(第3部材)、35はコイル、37はゴム製リング(弾性部材)、39は前後加速度センサ、40は上下加速度センサ、41はGPS(衛星航法システム)

Claims (15)

  1. 運転者がアクセルペダルを操作して車両の加減速を調整するための車両用操作装置であって、前記アクセルペダルの操作時の摩擦力を調整する摩擦力調整手段と、前記摩擦力調整手段によるアクセルペダル操作時の摩擦力を増減させて車両の加減速変動を抑制する摩擦力制御手段とを備えたことを特徴とする車両用操作装置。
  2. 前記摩擦力制御手段は、前記アクセルペダルの踏込み操作時に摩擦力を大きくし且つアクセルペダルの踏戻し操作時に摩擦力を小さくすることを特徴とする車両用操作装置。
  3. 前記摩擦力調整手段は、前記アクセルペダルの操作に応じ、車体に対して移動又は回転する第1部材と、車体に対して固定された第2部材と、前記第1部材と第2部材との間に介装され且つ弾性部材により当該第2部材に対して移動可能に支持されて摩擦力を発生する第3部材とを備えた摩擦力調整装置を有し、前記摩擦力制御手段による摩擦力制御の停止時には、前記第3部材による摩擦力の発生を停止し且つ当該第3部材を摩擦力発生開始位置の近傍に保持することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用操作装置。
  4. 前記摩擦力調整手段は、アクセルペダルの操作量を検出する操作量検出センサと、アクセルペダルの操作力を検出する操作力検出センサと、アクセルペダルに反力を発生させるアクチュエータと、前記操作量検出センサで検出された操作量及び操作力検出センサで検出された操作力に基づいてアクチュエータによる反力を制御するコントローラとを備えた反力調整装置を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用操作装置。
  5. 前記摩擦力制御手段は不整路面を検出する不整路面検出手段を備え、当該不整路面検出手段によって不整路面が検出されたときに摩擦力制御を開始し、不整路面を通過した後、アクセルペダルの踏込み方向速度が0となったときに摩擦力制御を終了することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の車両用操作装置。
  6. 前記摩擦力制御手段は、摩擦力制御の終了時、摩擦力を次第に減少させることを特徴とする請求項5に記載の車両用操作装置。
  7. 前記不整路面検出手段は、アクセルペダルの踏込み開始から踏戻し開始までの時間が所定時間以下のときに不整路面であると検出することを特徴とする請求項5又は6に記載の車両用操作装置。
  8. 前記不整路面検出手段は、アクセルペダルの踏込み速度が所定速度以上で且つその時間が所定時間以上であるときに不整路面であると検出することを特徴とする請求項5乃至7の何れか一項に記載の車両用操作装置。
  9. 前記不整路面検出手段は、車両の前後加速度の所定時間内の変動が所定値以上であるときに不整路面であると検出することを特徴とする請求項5乃至8の何れか一項に記載の車両用操作装置。
  10. 前記不整路面検出手段は、車両の上下加速度が重力加速度の所定割合以上変動するときに不整路面であると検出することを特徴とする請求項5乃至9の何れか一項に記載の車両用操作装置。
  11. 前記不整路面検出手段は、検出された不整路面の位置を衛星航法システムに基づいて登録し、摩擦力制御手段は、不整路面検出手段に登録された不整路面に侵入する直前から摩擦力制御を開始することを特徴とする請求項5乃至10の何れか一項に記載の車両用操作装置。
  12. 前記不整路面検出手段は、一旦、登録された不整路面の位置であっても、当該位置において不整路面であることが検出できないときには当該不整路面の位置の登録を消去することを特徴とする請求項11に記載の車両用操作装置。
  13. 車両の前後加速度を検出する前後加速度検出手段を備え、前記摩擦力制御手段は、前記前後加速度検出手段で検出された前後加速度に応じてアクセルペダルに負荷する摩擦力の大きさを変化することを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載の車両用操作装置。
  14. 車両の上下加速度を検出する上下加速度検出手段を備え、前記摩擦力制御手段は、前記上下加速度検出手段で検出された上下加速度に応じてアクセルペダルに負荷する摩擦力の大きさを変化することを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載の車両用操作装置。
  15. 車両の前後加速度を検出する前後加速度検出手段と、車両の上下加速度を検出する上下加速度検出手段と、アクセルペダルの操作量を検出する操作量検出手段とを備え、前記摩擦力制御手段は、前記前後加速度検出手段で検出された前後加速度に応じてアクセルペダルに負荷する摩擦力の大きさの項と上下加速度検出手段で検出された上下加速度に応じてアクセルペダルに負荷する摩擦力の大きさの項との重みを操作量検出手段で検出されたアクセルペダルの操作量に応じて変化することを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載の車両用操作装置。
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