JP2008284908A - 車両およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電圧調整器による発電機や電動機側の電圧の調整に制限が課されたときに内燃機関の始動に時間を要したり内燃機関の始動時に振動が生じたりするのを抑制する。
【解決手段】停止しているエンジンを通常に始動するときにモータから出力するトルクの最大値としての最大始動トルクTstart(max)とモータが接続された高電圧系に電圧制限が課されたときのモータの定格最大トルクとが一致するモータ回転数Nm1を車速に換算したものとして間欠禁止車速を設定し、車速が間欠禁止車速未満のときにはエンジンの間欠運転を許可し、車速が間欠禁止車速以上のときにはエンジンの間欠運転を禁止する。これにより、電圧制限が課されても、エンジンを通常に始動することができ、エンジンの始動に時間を要したりエンジンの始動時に振動が生じたりするのを抑制することができる。
【選択図】図11

Description

本発明は、車両およびその制御方法に関する。
従来、この種の車両としては、バッテリからの電力を昇圧コンバータによって昇圧して走行用の動力を出力する電動機の駆動回路に供給する車両において、電動機の空転を検出したときには電動機が必要とする電力と昇圧に必要な電力との合計値が昇圧コンバータの出力限界値を超えないように電動機のトルク指令値の値を制限するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、上述の制御により昇圧コンバータの破損を防止している。
特開2006−50870号公報
昇圧コンバータに関与する部品保護の観点から昇圧コンバータの出力限界を定格値から制限する場合がある。内燃機関と、発電機と、内燃機関の出力軸と発電機の回転軸と車軸に連結された駆動軸とに3つの回転要素が接続された遊星歯車などの3軸式動力入出力器と、バッテリからの電力を昇圧して発電機や走行用の電動機に供給する昇圧コンバータとを備える車両では、内燃機関の運転を停止した状態で走行しているときに昇圧コンバータの出力制限が行なわれると、走行状態によっては内燃機関を始動するのに必要なトルクを発電機から出力することができず、内燃機関の始動に時間を要したり、内燃機関の始動の際に共振により振動したりする場合が生じる。内燃機関の始動に時間を要したり内燃機関の始動時に振動が生じると、運転者や乗員に違和感を与えてしまう場合もある。
本発明の車両およびその制御方法は、内燃機関と、発電機と、内燃機関の出力軸と発電機の回転軸と車軸に連結された駆動軸とに3つの回転要素が接続された遊星歯車などの3軸式動力入出力器と、駆動軸に動力を出力する電動機と、二次電池などの蓄電装置からの電力を昇圧して発電機や電動機に供給する昇圧コンバータなどの電圧調整器とを備える車両において、電圧調整器による発電機や電動機側の電圧の調整に制限が課されたときに内燃機関の始動に時間を要したり内燃機関の始動時に振動が生じたりするのを抑制することを主目的とする。
本発明の車両およびその制御方法は、少なくとも上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の車両は、
内燃機関と、
動力を入出力可能な発電機と、
車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、
車軸に動力を入出力可能な電動機と、
充放電可能な蓄電手段と、
前記蓄電手段が接続された低電圧系と前記発電機の駆動回路および前記電動機の駆動回路が接続された高電圧系とに接続され、前記高電圧系の電圧を調整する高電圧系電圧調整手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
走行に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記高電圧系に許容される最大電圧としての電圧制限を設定する電圧制限設定手段と、
前記設定された電圧制限に基づいて前記内燃機関の間欠運転を禁止するための間欠禁止車速を設定する間欠禁止車速設定手段と、
前記検出された車速が前記設定された間欠禁止車速未満のときには前記内燃機関の間欠運転を伴って前記設定された要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、前記検出された車速が前記設定された間欠禁止車速以上のときには前記内燃機関の運転を伴って前記設定された要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の車両では、発電機の駆動回路や電動機の駆動回路が接続された高電圧系に許容される最大電圧としての電圧制限を設定すると共に設定した電圧制限に基づいて内燃機関の間欠運転を禁止するための間欠禁止車速を設定する。そして、車速が間欠禁止車速未満のときには内燃機関の間欠運転を伴って走行に要求される要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御し、車速が間欠禁止車速以上のときには内燃機関の運転を伴って要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御する。即ち、車速が間欠禁止車速以上のときには内燃機関の間欠運転を禁止するのである。これにより、高電圧系の電圧制限に応じた間欠禁止車速を設定することができ、内燃機関の間欠運転をより適正に行なうことができる。この結果、内燃機関の始動に時間を要したり内燃機関の始動時に振動が生じたりするのを抑制することができる。ここで、「高電圧系電圧調整手段」としては昇圧コンバータを用いることもできる。
こうした本発明の車両において、前記間欠禁止車速設定手段は、前記設定された電圧制限を課したときの前記発電機から出力可能な定格最大トルクと該発電機の回転数との関係である電圧制限下定格関係と前記内燃機関を運転停止した状態で走行している最中に前記内燃機関を始動するために所定回転数までモータリングするときに前記発電機から出力すべきトルクである始動トルクとに基づいて前記間欠禁止車速を設定する手段であるものとすることもできる。この場合、前記間欠禁止車速設定手段は、前記電圧制限下定格関係において前記始動トルクを出力可能な最大回転数に相当する車速を前記間欠禁止車速として設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、間欠禁止車速未満の車速では、内燃機関を所定回転数までモータリングして始動する通常の始動を行なうことができ、通常の始動と比べて内燃機関の始動に時間を要したり内燃機関の始動時に振動が生じたりするのを抑止することができる。なお、「最大回転数」は絶対値としての回転数を意味し、回転数に対する符号の付け方によっては符号付きの最小回転数(絶対値としては最大回転数)となる。
また、本発明の車両において、前記間欠禁止車速設定手段は、電圧制限と間欠禁止車速との関係を予め定めた間欠禁止車速設定用マップを用いて前記間欠禁止車速として設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、迅速に間欠禁止車速を設定することができる。
さらに、本発明の車両において、前記電圧制限設定手段は、前記発電機の駆動回路の温度または前記電動機の駆動回路の温度が低いほど小さくなる傾向の電圧を前記電圧制限として設定する手段であるものとすることもできる。また、前記電圧制限設定手段は、大気圧が小さいほど小さくなる傾向の電圧を前記電圧制限として設定する手段であるものとすることもできる。
本発明の車両の制御方法は、
内燃機関と、動力を入出力可能な発電機と、車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、車軸に動力を入出力可能な電動機と、充放電可能な蓄電手段と、前記蓄電手段が接続された低電圧系と前記発電機の駆動回路および前記電動機の駆動回路が接続された高電圧系とに接続され前記高電圧系の電圧を調整する高電圧系電圧調整手段と、を備える車両の制御方法であって、
(a)前記高電圧系に許容される最大電圧としての電圧制限を設定すると共に前記設定した電圧制限に基づいて前記内燃機関の間欠運転を禁止するための間欠禁止車速を設定し、
(b)車速が前記設定した間欠禁止車速未満のときには前記内燃機関の間欠運転を伴って走行に要求される要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、車速が前記設定した間欠禁止車速以上のときには前記内燃機関の運転を伴って前記要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する、
ことを特徴とする。
この本発明の車両の制御方法では、発電機の駆動回路や電動機の駆動回路が接続された高電圧系に許容される最大電圧としての電圧制限を設定すると共に設定した電圧制限に基づいて内燃機関の間欠運転を禁止するための間欠禁止車速を設定する。そして、車速が間欠禁止車速未満のときには内燃機関の間欠運転を伴って走行に要求される要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御し、車速が間欠禁止車速以上のときには内燃機関の運転を伴って要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御する。即ち、車速が間欠禁止車速以上のときには内燃機関の間欠運転を禁止するのである。これにより、高電圧系の電圧制限に応じた間欠禁止車速を設定することができ、内燃機関の間欠運転をより適正に行なうことができる。この結果、内燃機関の始動に時間を要したり内燃機関の始動時に振動が生じたりするのを抑制することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに減速ギヤ35を介して接続されたモータMG2と、直流電流を交流電流に変換してモータMG1,MG2に供給可能なインバータ41,42と、バッテリ50からの電力をその電圧を変換してインバータ41,42に供給可能な昇圧回路55と、バッテリ50と昇圧回路55とに介在するシステムメインリレー56と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されており、図2のエンジン22を中心とする構成図に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入すると共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃料室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により制御されている。エンジンECU24は、CPU24aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU24aの他に処理プログラムを記憶するROM24bと、データを一時的に記憶するRAM24cと、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。エンジンECU24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジションやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温,燃焼室内に取り付けられた圧力センサ143からの筒内圧力Pin,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジション,吸気管に取り付けられたエアフローメータ148からのエアフローメータ信号AF,同じく吸気管に取り付けられた温度センサ149からの吸気温,空燃比センサ135aからの空燃比AF,酸素センサ135bからの酸素信号などが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号、例えば、燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングの変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。なお、エンジンECU24は、クランクポジションセンサ140からのクランクポジションに基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも外表面に永久磁石が貼り付けられたロータと三相コイルが巻回されたステータとを備える周知の同期発電電動機として構成されている。インバータ41,42は、図3のモータMG1,MG2を含む電機駆動系の構成図に示すように、6つのトランジスタT11〜T16,T21〜26と、トランジスタT11〜T16,T21〜T26に逆方向に並列接続された6つのダイオードD11〜D16,D21〜D26と、により構成されている。トランジスタT11〜T16,T21〜T26は、それぞれインバータ41,42が電力ライン54として共用する正極母線54aと負極母線54bとに対してソース側とシンク側になるよう2個ずつペアで配置されており、対となるトランジスタ同士の接続点の各々にモータMG1,MG2の三相コイル(U相,V相,W相)の各々が接続されている。したがって、正極母線54aと負極母線54bとの間に電圧が作用している状態で対をなすトランジスタT11〜T16,T21〜T26のオン時間の割合を制御することにより三相コイルに回転磁界を形成でき、モータMG1,MG2を回転駆動することができる。インバータ41,42は、正極母線54aと負極母線54bとを共用しているから、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータに供給することができる。正極母線54aと負極母線54bとには平滑用のコンデンサ57が接続されている。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流,インバータ41,42に取り付けられた温度センサ41a,42aからのインバータ温度Tinv1,Tinv2などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
昇圧回路55は、図3に示すように、2つのトランジスタT31,T32とトランジスタT31,T32に逆方向に並列接続された2つのダイオードD31,D32とリアクトルLとからなる昇圧コンバータとして構成されている。2つのトランジスタT31,T32は、それぞれインバータ41,42の正極母線54aと負極母線54bとに接続されており、その接続点にリアクトルLが接続されている。また、リアクトルLと負極母線54bとにはそれぞれバッテリ50の正極端子と負極端子とが接続されている。したがって、トランジスタT31,T32をオンオフ制御することによりバッテリ50の直流電力をその電圧を昇圧してインバータ41,42に供給したり正極母線54aと負極母線54bとに作用している直流電圧を降圧してバッテリ50を充電したりすることができる。リアクトルLと負極母線54bとには平滑用のコンデンサ58が接続されている。以下、昇圧回路55より電力ライン54側を高電圧系といい、昇圧回路55よりバッテリ50側を低電圧系という。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。図4に電池温度Tbと入出力制限Win,Woutとの関係の一例を示し、図5にバッテリ50の残容量(SOC)と入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、計時指令に応じて計時処理を実行するタイマ78と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、コンデンサ57の端子間に取り付けられた電圧センサ57aからのコンデンサ57の電圧VHやコンデンサ58の端子間に取り付けられた電圧センサ58aからのコンデンサ58の電圧VL,イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速V,大気圧センサ89からの大気圧Paなどが入力ポートを介して入力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、システムメインリレー56への駆動信号や昇圧回路55のスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、高電圧系に電圧制限が課されたときの動作について説明する。図6は実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートであり、図7は昇圧回路55により高電圧系の電圧を調整するために実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される昇圧制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。説明の都合上、まず、図7の昇圧制御ルーチンを用いて高電圧系の電圧制御について説明し、その後、図6の駆動制御ルーチンを用いて駆動制御について説明する。
昇圧制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、高電圧系の目標電圧Vhtagやインバータ温度Tinv1,Tinv2,大気圧センサ89からの大気圧Paなど昇圧回路55により高電圧系の電圧を制御するのに必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS400)。ここで、目標電圧Vhtagは、モータMG1,MG2に予め設定された定格最大電圧やそれより若干低い電圧を用いるものとしたり、駆動制御により設定されたモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*に基づいてモータMG1,MG2に予め設定された定格最大電圧以下の範囲内で設定される電圧を用いるものとしたりすることができる。目標電圧Vhtagの設定手法は本発明の中核をなさないから、これ以上の詳細な説明は省略する。また、インバータ温度Tinv1,Tinv2は、温度センサ41a,42aにより検出されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したインバータ温度Tinv1,Tinv2に基づいてインバータ温度依存の電圧制限Vlim1を設定すると共に(ステップS410)、入力した大気圧Paに基づいて大気圧依存の電圧制限Vlim2を設定し(ステップS420)、設定したインバータ温度依存の電圧制限Vlim1と大気圧依存の電圧制限Vlim2とのうち小さい方を高電圧系の電圧制限Vlimとして設定する(ステップS430)。ここで、インバータ温度依存の電圧制限Vlim1は、インバータ温度Tinv1,Tinv2のうち高い方の温度をインバータ温度Tinvとしたときに、インバータ温度Tinvとインバータ温度依存の電圧制限Vlim1との関係を予め設定してインバータ温度依存電圧制限設定用マップとしてROM74に記憶しておき、インバータ温度Tinvが与えられるとマップから対応するインバータ温度依存の電圧制限Vlim1を導出することにより設定するものとした。図8にインバータ温度依存電圧制限設定用マップの一例を示す。実施例のインバータ温度依存電圧制限設定用マップは、図示するように、インバータ温度Tinvが低いほど小さくなる傾向の電圧がインバータ温度依存の電圧制限Vlim1として設定される。即ち、インバータ温度Tinvが温度T1未満では電圧V1がインバータ温度依存の電圧制限Vlim1として設定され、インバータ温度Tinvが温度T1より高い温度T2以上では電圧V1より大きな電圧V2がインバータ温度依存の電圧制限Vlim1として設定され、インバータ温度Tinvが温度T1以上で温度T2未満では電圧V1から電圧V2に向けてリニアに大きくなる電圧がインバータ温度依存の電圧制限Vlim1として設定される。また、大気圧依存の電圧制限Vlim2は、大気圧Paと大気圧依存の電圧制限Vlim2との関係を予め設定して大気圧依存電圧制限設定用マップとしてROM74に記憶しておき、大気圧Paが与えられるとマップから対応する大気圧依存の電圧制限Vlim2を導出することにより設定するものとした。図9に大気圧依存電圧制限設定用マップの一例を示す。実施例の大気圧依存電圧制限設定用マップは、大気圧Paが低いほど小さくなる傾向の電圧が大気圧依存の電圧制限Vlim2として設定される。即ち、大気圧Paが気圧P1未満では電圧V1が大気圧依存の電圧制限Vlim2として設定され、大気圧Paが気圧P1より大きな気圧P2以上では電圧V1より大きな電圧V2が大気圧依存の電圧制限Vlim2として設定され、大気圧Paが気圧P1以上で気圧P2未満では電圧V1から電圧V2に向けてリニアに大きくなる電圧が大気圧依存の電圧制限Vlim2として設定される。このように、高電圧系の電圧制限を設定するのは、インバータ41,42の動作を確保したりモータコイルの絶縁破壊を防止するなどのためである。
そして、設定した電圧制限Vlimと入力した目標電圧Vhtagとのうち小さい方を制御用電圧Vh*として設定し(ステップS440)、高電圧系の電圧Vhが制御用電圧Vh*となるよう昇圧回路55の2つのトランジスタT31,T32をスイッチング制御して(ステップS450)、昇圧制御ルーチンを終了する。こうした制御により、高電圧系の電圧Vh、即ち、モータMG1やモータMG2の駆動回路としてのインバータ41,42に供給される電圧を制御用電圧Vh*とすることができる。
次に、駆動制御について説明する。図6の駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,エンジン22の回転数Ne,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,間欠禁止車速Vpr,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neはクランクポジションセンサ140からの信号に基づいて演算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。また、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。さらに、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。間欠禁止車速Vprは、エンジン22の間欠運転を許可するか禁止するかを決定するためのものであり、ハイブリッド用電子制御ユニット70により所定時間毎(例えば数msec毎)に実行される図10に例示する間欠禁止車速設定ルーチンにより設定されたものを入力するものとした。間欠禁止車速設定ルーチンでは、電圧制限Vlimを入力すると共に(ステップS500)、停止しているエンジン22を通常に始動するときにモータMG1から出力するトルクの最大値としての最大始動トルクTstart(max)と入力した電圧制限Vlimとに基づいて電圧依存の間欠禁止車速Vpr1を設定し(ステップS510)、設定した電圧依存の間欠禁止車速Vpr1と初期値としての間欠禁止車速Vprsetとのうち小さい方を間欠禁止車速Vprとして設定する(ステップS520)。ここで、初期値としての間欠禁止車速Vprsetは、アクセルペダル83が比較的軽く踏み込まれたときでもモータMG2からのトルク出力だけでは駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*を満たすことができないために、運転者や乗員に加速に対する違和感を与える車速として設定されており、例えば、40km/hや50km/h,600km/hなどを用いることができる。電圧依存の間欠禁止車速Vpr1は、実施例では、図11の説明図に示すように、停止しているエンジン22を通常に始動するときにモータMG1から出力するトルクの最大値としての最大始動トルクTstart(max)と電圧制限Vlimが課されたときのモータMG1の定格最大トルクとが一致するときのモータMG1の回転数Nm1を車速Vに換算したものである。図12にモータ走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。また、ρは動力分配統合機構30のギヤ比(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)である。車速Vと換算係数kとの積(k・V)をリングギヤ32の回転数Nr(Nr=k・V)とすると、図12の共線図から比例計算すれば、Nm1=k・V/ρを導くことができ、電圧制限Vlimと電圧依存の間欠禁止車速Vpr1とを対応させることができる。このため、実施例では、電圧依存の間欠禁止車速Vpr1は、電圧制限Vlimと電圧依存の間欠禁止車速Vpr1との関係を予め求めて電圧依存間欠禁止車速設定用マップとしてROM74に記憶しておき、電圧制限Vlimが与えられるとマップから対応する電圧依存の間欠禁止車速Vpr1を導出することにより設定するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図13に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じること(Nr=k・V)によって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ること(Nr=Nm2/Gr)によって求めることができる。
続いて、エンジン22が運転中であるか否かを判定し(ステップS120)、エンジン22が運転中のときには設定した要求パワーPe*がエンジン22を運転停止するための閾値Pstop未満か否かを判定する(ステップS130)。ここで、閾値Pstopとしては、エンジン22を比較的効率よく運転することができるパワー領域の下限値近傍の値を用いることができる。
要求パワーPe*が閾値Pstop以上のときには、エンジン22の運転を継続すると判断し、エンジン22の設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22を運転すべき運転ポイントとしての目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS150)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図14に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、エンジン22の目標回転数Ne*とモータMG2の回転数Nm2と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と入力したモータMG1の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm1tmpを計算する(ステップS160)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。エンジン22からパワーを出力している状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図15に示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、図中、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/ρ (1)
Tm1tmp=ρ・Te*/(1+ρ)+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
続いて、式(3)および式(4)を共に満たす仮トルクTm1tmpの上下限としてのトルク制限Tm1min,Tm1maxを設定すると共に(ステップS170)、設定した仮トルクTm1tmpを式(5)によりトルク制限Tm1min,Tm1maxで制限してモータMG1のトルク指令Tm1*を設定する(ステップ180)。ここで、式(4)はモータMG1やモータMG2によりリングギヤ軸32aに出力されるトルクの総和が値0から要求トルクTr*までの範囲内となる関係であり、式(5)はモータMG1とモータMG2とにより入出力される電力の総和が入出力制限Win,Woutの範囲内となる関係である。トルク制限Tm1min,Tm1maxの一例を図16に示す。トルク制限Tm1min,Tm1maxは、図中斜線で示した領域内のトルク指令Tm1*の最大値と最小値として求めることができる。
0≦−Tm1/ρ+Tm2・Gr≦Tr* (3)
Win≦Tm1・Nm1+Tm2・Nm2≦Wout (4)
Tm1*=max(min(Tm1tmp,Tm1max),Tm1min) (5)
そして、要求トルクTr*に仮トルクTm1tmpを動力分配統合機構30のギヤ比ρで除したものを加えてモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpを次式(6)により計算し(ステップS190)、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと設定したトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm2min,Tm2maxを次式(7)および式(8)により計算すると共に(ステップS200)、設定した仮トルクTm2tmpを式(9)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS210)。ここで、式(6)は、図15の共線図から容易に導くことができる。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1tmp/ρ)/Gr (6)
Tm2min=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (7)
Tm2max=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (8)
Tm2*=max(min(Tm2tmp,Tm2max),Tm2min) (9)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信し(ステップS220)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内でエンジン22を効率よく運転して駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行することができる。
ステップS130で要求パワーPe*が閾値Pstop未満であると判定されたときには、車速Vを間欠禁止車速Vprと比較し(ステップS140)、車速Vが間欠禁止車速Vpr以上のときには、エンジン22の間欠運転が禁止されており、エンジン22を停止することなく運転を継続すべきと判断し、上述したステップS150〜S220の処理を実行する。
一方、ステップS130で要求パワーPe*が閾値Pstop未満であると判定され、且つ、ステップS140で車速Vが間欠禁止車速Vpr未満と判定されたときには、エンジン22の間欠運転が許可されており、エンジン22の運転を停止すべきと判断し、燃料噴射制御や点火制御を停止してエンジン22の運転を停止する制御信号をエンジンECU24に送信してエンジン22を停止すると共に(ステップS230)、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する(ステップS240)。そして、要求トルクTr*を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したものをモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpとして設定し(ステップS250)、値0のトルク指令Tm1*を上述の式(7)および式(8)に代入してモータMG2のトルク制限Tm2min,Tm2maxを計算すると共に(ステップS260)、仮トルクTm2tmpを式(9)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS270)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS280)、本ルーチンを終了する。こうした制御により、エンジン22の運転を停止し、モータMG2からバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行することができる。
ステップS120でエンジン22が運転中ではない、即ちエンジン22が運転停止されていると判定されると、エンジン22の始動中か否か(ステップS290)、車速Vが間欠禁止車速Vpr未満であるか否か(ステップS300)、要求パワーPe*がエンジン22を始動するための閾値Pstart以上であるか否か(ステップS310)、を判定する。ここで、閾値Pstartとしては、エンジン22を比較的効率よく運転することができるパワー領域の下限値近傍の値を用いることができるが、頻繁なエンジン22の運転停止と始動とが生じないように上述したエンジン22を運転停止するための閾値Pstopより大きな値を用いるのが好ましい。エンジン22の始動中ではなく、車速Vが間欠禁止車速Vpr未満であり、要求パワーPe*が閾値Pstart未満のときには、エンジン22の運転停止状態を継続すべきと判断し、上述したステップS240〜S280の処理を実行する。
ステップS120でエンジン22が運転停止されていると判定され、ステップS290でエンジン22の始動中ではないと判定され、ステップS300で車速Vが間欠禁止車速Vpr以上と判定されたときや、ステップS300で車速Vが間欠禁止車速Vpr未満と判定されたときでもステップS310で要求パワーPe*が閾値Pstart以上と判定されたときには、エンジン22を始動すべきと判断し、始動時のトルクマップとエンジン22の始動開始からの経過時間tとに基づいてモータMG1のトルク指令Tm1*を設定する(ステップS320)。エンジン22の始動時にモータMG1のトルク指令Tm1*に設定するトルクマップの一例とエンジン22の回転数Neの変化の様子の一例とを図17に示す。実施例のトルクマップは、エンジン22の始動指示がなされた時間t11の直後からレート処理を用いて比較的大きなトルクをトルク指令Tm1*に設定してエンジン22の回転数Neを迅速に増加させる。エンジン22の回転数Neが共振回転数帯を通過したか共振回転数帯を通過するのに必要な時間以降の時間t12にエンジン22を安定して回転数Nref以上でモータリングすることができるトルクをトルク指令Tm1*に設定し、電力消費や駆動軸としてのリングギヤ軸32aにおける反力を小さくする。そして、エンジン22の回転数Neが回転数Nrefに至った時間t13からレート処理を用いてトルク指令Tm1*を値0とし、エンジン22の完爆が判定された時間t15から発電用のトルクをトルク指令Tm1*に設定する。ここで、回転数Nrefは、エンジン22の燃料噴射制御や点火制御を開始する回転数である。なお、いまエンジン22を始動するときを考えているから、モータMG1のトルク指令Tm1*にはレート処理に用いるレート値が設定されることになる。なお、時間t11から時間t12にモータMG1のトルク指令Tm1*として設定するトルクが電圧依存の間欠禁止車速Vpr1を設定する際に用いた最大始動トルクTstart(max)である。このように、電圧制限Vlimによっても最大始動トルクTstart(max)をモータMG1から出力することができるように間欠禁止車速Vprを設定するから、高電圧系の電圧が電圧制限Vlimにより制限されていてもエンジン22を通常に始動することができる。即ち、高電圧系の電圧が電圧制限Vlimにより制限されていても、エンジン22を始動するのに通常より時間を要したり、エンジン22を始動する際にモータMG1から出力するトルクが不足することに起因してエンジン22の回転数Neが共振周波数帯に滞り、これにより車両に振動が生じたりするのを抑止することができる。
こうしてモータMG1のトルク指令Tm1*を設定すると、要求トルクTr*にモータMG1のトルク指令Tm1*を動力分配統合機構30のギヤ比ρで除したものを加えてモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpを次式(10)により計算し(ステップS330)、上述した式(7)および式(8)を用いてモータMG2のトルク制限Tm2min,Tm2maxを計算すると共に(ステップS340)、仮トルクTm2tmpを上述の式(9)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS350)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する(ステップS360)。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (10)
そして、エンジン22の回転数Neが燃料噴射制御や点火制御を開始する回転数Nref以上に至っているか否かを判定する(ステップS370)。いま、エンジン22の始動開始時を考えているから、エンジン22の回転数Neは小さく、回転数Nrefには至っていない。このため、この判定では否定的な結論がなされ、燃料噴射制御や点火制御が開始されることなく本ルーチンを終了する。
エンジン22の始動が開始されると、ステップS290ではエンジン22の始動中であると判定されるから、上述したステップS320からS370の処理が実行され、エンジン22の回転数Neが燃料噴射制御や点火制御を開始する回転数Nref以上に至るのを待って(ステップS370)、燃料噴射制御と点火制御とが開始されるよう制御信号をエンジンECU24に送信する(ステップS380)。こうした制御により、停止しているエンジン22を始動しながらモータMG2からバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行することができる。エンジン22をモータリングしている状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を図18に示す。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、インバータ温度Tinv1,Tinv2に基づくインバータ温度依存の電圧制限Vlim1や大気圧Paに基づく大気圧依存の電圧制限Vlim2が高電圧系の電圧に電圧制限Vlimとして設定されたときでも、エンジン22を通常に始動するときにモータMG1から出力するトルクの最大値としての最大始動トルクTstart(max)と電圧制限Vlimが課されたときのモータMG1の定格最大トルクとが一致するときのモータMG1の回転数Nm1を車速Vに換算したものとして電圧依存の間欠禁止車速Vpr1を設定し、この電圧依存の間欠禁止車速Vpr1を用いた間欠禁止車速Vprによりエンジン22の間欠運転を禁止したり許可することにより、高電圧系の電圧が電圧制限Vlimにより制限されていてもエンジン22を通常に始動することができ、エンジン22を始動するのに通常より時間を要したり、エンジン22を始動する際にモータMG1から出力するトルクが不足することに起因してエンジン22の回転数Neが共振周波数帯に滞り、これにより車両に振動が生じたりするのを抑止することができる。もとより、エンジン22の間欠運転を伴ってバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で駆動軸としてのリングギヤ32に要求される要求トルクTr*を出力して走行することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、インバータ温度Tinv1,Tinv2に基づくインバータ温度依存の電圧制限Vlim1や大気圧Paに基づく大気圧依存の電圧制限Vlim2を用いて電圧制限Vlimを設定するものとしたが、インバータ温度Tinv1,Tinv2に基づくインバータ温度依存の電圧制限Vlim1だけにより電圧制限Vlimを設定するものとしたり、大気圧Paに基づく大気圧依存の電圧制限Vlim2だけにより電圧制限Vlimを設定するものとしたり、インバータ温度Tinv1,Tinv2に基づくインバータ温度依存の電圧制限Vlim1も大気圧Paに基づく大気圧依存の電圧制限Vlim2も用いずに電圧制限Vlimを設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22を通常に始動するときにモータMG1から出力するトルクの最大値としての最大始動トルクTstart(max)と電圧制限Vlimが課されたときのモータMG1の定格最大トルクとが一致するときのモータMG1の回転数Nm1を車速Vに換算したものとして電圧依存の間欠禁止車速Vpr1を設定するものとしたが、エンジン22を通常に始動するときにモータMG1から出力するトルクの最大値としての最大始動トルクTstart(max)より若干小さなトルクと電圧制限Vlimが課されたときのモータMG1の定格最大トルクとが一致するときのモータMG1の回転数Nm1を車速Vに換算したものとして電圧依存の間欠禁止車速Vpr1を設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、電圧制限Vlimと電圧依存間欠禁止車速設定用マップとを用いて電圧依存の間欠禁止車速Vpr1を設定するものとしたが、マップを用いずに計算により電圧依存の間欠禁止車速Vpr1を設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、上述した式(3),(4)を満たす範囲内でモータMG1の仮トルクTm1tmpを制限するトルク制限Tm1min,Tm1maxを求めてモータMG1のトルク指令Tm1*を設定すると共に式(7),(8)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxを求めてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定したが、式(3),(4)を満たす範囲内によるトルク制限Tm1min,Tm1maxの制限を受けることなくモータトルクTm1tmpをそのままモータMG1のトルク指令Tm1*として設定すると共にこのトルク指令Tm1*を用いて式(7),(8)によりトルク制限Tm2min,Tm2maxを求めてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定するものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、減速ギヤ35を介して駆動軸としてのリングギヤ軸32aにモータMG2を取り付けるものとしたが、リングギヤ軸32aにモータMG2を直接取り付けるものとしてもよいし、減速ギヤ35に代えて2段変速や3段変速,4段変速などの変速機を介してリングギヤ軸32aにモータMG2を取り付けるものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図19の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図19における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、モータMG1が「発電機」に相当し、動力分配統合機構30が「3軸式動力入出力手段」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、バッテリ50が「蓄電手段」に相当し、2つのトランジスタT31,T32とトランジスタT31,T32に逆方向に並列接続された2つのダイオードD31,D32とリアクトルLとからなる昇圧コンバータとして構成された昇圧回路55が「高電圧系電圧調整手段」に相当し、車速センサ88が「車速検出手段」に相当し、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定する図6の駆動制御ルーチンのステップS110の処理を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「要求駆動力設定手段」に相当し、温度センサ41a,42aからのインバータ温度Tinv1,Tinv2に基づくインバータ温度依存の電圧制限Vlim1や大気圧センサ89からの大気圧Paに基づく大気圧依存の電圧制限Vlim2を用いて電圧制限Vlimを設定する図7の昇圧制御ルーチンのステップS400〜S430)を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「電圧制限設定手段」に相当し、停止しているエンジン22を通常に始動するときにモータMG1から出力するトルクの最大値としての最大始動トルクTstart(max)と設定した電圧制限Vlimとに基づいて電圧依存の間欠禁止車速Vpr1を設定すると共に設定した電圧依存の間欠禁止車速Vpr1と初期値としての間欠禁止車速Vprsetとのうち小さい方を間欠禁止車速Vprとして設定する図10の間欠禁止車速設定ルーチンを実行するハイブリッド用電子制御ユニット70が「間欠禁止車速設定手段」に相当し、車速Vが間欠禁止車速Vpr未満のときにはエンジン22の間欠運転を伴って入出力制限Win,Woutの範囲内で駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求される要求トルクTr*を出力して車両が走行するようエンジン22の目標回転数Ne*,目標トルクTe*やモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してエンジンECU24やモータECU40に送信し、車速Vが間欠禁止車速Vpr以上のときにはエンジン22の運転を伴って入出力制限Win,Woutの範囲内で駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求される要求トルクTr*を出力して車両が走行するようエンジン22の目標回転数Ne*,目標トルクTe*やモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定してエンジンECU24やモータECU40に送信する図6の駆動制御ルーチンのステップS110〜S380を実行するハイブリッド用電子制御ユニット70と目標回転数Ne*,目標トルクTe*を受信してエンジン22を制御するエンジンECU24とトルク指令Tm1*,Tm2*を受信してモータMG1,MG2を制御するモータECU40とが「制御手段」に相当する。
ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「発電機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの発電機としても構わない。「3軸式動力入出力手段」としては、上述の動力分配統合機構30に限定されるものではなく、ダブルピニオン式の遊星歯車機構を用いるものや複数の遊星歯車機構を組み合わせて4以上の軸に接続されるものやデファレンシャルギヤのように遊星歯車とは異なる作動作用を有するものなど、車軸に連結された駆動軸と内燃機関の出力軸と発電機の回転軸との3軸に接続され3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力するものであれば如何なるものとしても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、車軸に動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「蓄電手段」としては、二次電池としてのバッテリ50に限定されるものではなく、キャパシタなど、充放電可能であれば如何なるものとしても構わない。「高電圧系電圧調整手段」としては、2つのトランジスタT31,T32とトランジスタT31,T32に逆方向に並列接続された2つのダイオードD31,D32とリアクトルLとからなる昇圧コンバータとして構成された昇圧回路55に限定されるものではなく、蓄電手段が接続された低電圧系と発電機の駆動回路および電動機の駆動回路が接続された高電圧系とに接続され高電圧系の電圧を調整するものであれば如何なるものとしても構わない。「車速検出手段」としては、車速センサ88に限定されるものではなく、駆動軸としてのリングギヤ軸32aの回転数に基づいて車速Vを算出するものや駆動輪63a,63bや従動輪に取り付けられた車輪速センサからの信号に基づいて車速Vを演算するものなど、車速を検出するものであれば如何なるものとしても構わない。「要求駆動力設定手段」としては、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を設定するものに限定されるものではなく、アクセル開度Accだけに基づいて要求トルクを設定するものや走行経路が予め設定されているものにあっては走行経路における走行位置に基づいて要求トルクを設定するものなど、走行に要求される要求駆動力を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「電圧制限設定手段」としては、温度センサ41a,42aからのインバータ温度Tinv1,Tinv2に基づくインバータ温度依存の電圧制限Vlim1や大気圧センサ89からの大気圧Paに基づく大気圧依存の電圧制限Vlim2を用いて電圧制限Vlimを設定するものに限定されるものではなく、インバータ温度Tinv1,Tinv2に基づくインバータ温度依存の電圧制限Vlim1だけによって電圧制限Vlimを設定するものとしたり、大気圧Paに基づく大気圧依存の電圧制限Vlim2だけによって電圧制限Vlimを設定するものとしたり、インバータ温度依存の電圧制限Vlim1も大気圧依存の電圧制限Vlim2も用いずに電圧制限Vlimを設定するものとしたりするなど、高電圧系に許容される最大電圧としての電圧制限を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「間欠禁止車速設定手段」としては、停止しているエンジン22を通常に始動するときにモータMG1から出力するトルクの最大値としての最大始動トルクTstart(max)と設定した電圧制限Vlimとに基づいて電圧依存の間欠禁止車速Vpr1を設定すると共に設定した電圧依存の間欠禁止車速Vpr1と初期値としての間欠禁止車速Vprsetとのうち小さい方を間欠禁止車速Vprとして設定するものに限定されるものではなく、最大始動トルクTstart(max)と電圧制限Vlimとに基づく電圧依存の間欠禁止車速Vpr1をそのまま間欠禁止車速Vprとして設定するものとするなど、設定された電圧制限に基づいて内燃機関の間欠運転を禁止するための間欠禁止車速を設定するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、車速Vが間欠禁止車速Vpr未満のときにはエンジン22の間欠運転を伴って入出力制限Win,Woutの範囲内で駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求される要求トルクTr*を出力して車両が走行するようエンジン22やモータMG1,MG2を制御し、車速Vが間欠禁止車速Vpr以上のときにはエンジン22の運転を伴って入出力制限Win,Woutの範囲内で駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求される要求トルクTr*を出力して車両が走行するようエンジン22やモータMG1,MG2を制御するものに限定されるものではなく、車速が間欠禁止車速未満のときには内燃機関の間欠運転を伴って要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御し、車速が間欠禁止車速以上のときには内燃機関の運転を伴って要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう内燃機関と発電機と電動機とを制御するものであれば如何なるものとしても構わない。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の概略を示す構成図である。 モータMG1,MG2を含む電機駆動系の構成の概略を示す構成図である。 バッテリ50における電池温度Tbと入出力制限Win,Woutとの関係の一例を示す説明図である。 バッテリ50の残容量(SOC)と入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す説明図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される昇圧制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 インバータ温度依存電圧制限設定用マップの一例を示す説明図である。 大気圧依存電圧制限設定用マップの一例を示す説明図である。 間欠禁止車速設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 エンジン22を通常に始動するときにモータMG1から出力するトルクの最大値としての最大始動トルクTstart(max)と電圧制限Vlimが課されたときのモータMG1の定格最大トルクおよびそのときのモータMG1の回転数Nm1との関係の一例を示す説明図である。 エンジン22の運転を停止した状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を示す説明図である。 エンジン22からパワーを出力している状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 トルク制限Tm1min,Tm1maxを設定する様子を説明する説明図である。 エンジン22の始動時にモータMG1のトルク指令Tm1*に設定するトルクマップの一例とエンジン22の回転数Neの変化の様子の一例とを示す説明図である。 エンジン22をモータリングしている状態で走行しているときの動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、24a CPU、24b ROM、24c RAM、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35,減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、41a,41b 温度センサ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、54a 正極母線、54b 負極母線、55 昇圧回路、56 システムメインリレー、57,58 コンデンサ、57a,58a 電圧センサ、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、89 大気圧センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、135a 空燃比センサ、135b 酸素センサ、136,スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、143 圧力センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、148 エアフローメータ、149 温度センサ、150 可変バルブタイミング機構、MG1,MG2 モータ、D11〜D16,D21〜D26,D31,D32 ダイオード、T11〜T16,T21〜T26,T31,T32 トランジスタ、L リアクトル。

Claims (8)

  1. 内燃機関と、
    動力を入出力可能な発電機と、
    車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、
    車軸に動力を入出力可能な電動機と、
    充放電可能な蓄電手段と、
    前記蓄電手段が接続された低電圧系と前記発電機の駆動回路および前記電動機の駆動回路が接続された高電圧系とに接続され、前記高電圧系の電圧を調整する高電圧系電圧調整手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、
    走行に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    前記高電圧系に許容される最大電圧としての電圧制限を設定する電圧制限設定手段と、
    前記設定された電圧制限に基づいて前記内燃機関の間欠運転を禁止するための間欠禁止車速を設定する間欠禁止車速設定手段と、
    前記検出された車速が前記設定された間欠禁止車速未満のときには前記内燃機関の間欠運転を伴って前記設定された要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、前記検出された車速が前記設定された間欠禁止車速以上のときには前記内燃機関の運転を伴って前記設定された要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備える車両。
  2. 前記間欠禁止車速設定手段は、前記設定された電圧制限を課したときの前記発電機から出力可能な定格最大トルクと該発電機の回転数との関係である電圧制限下定格関係と前記内燃機関を運転停止した状態で走行している最中に前記内燃機関を始動するために所定回転数までモータリングするときに前記発電機から出力すべきトルクである始動トルクとに基づいて前記間欠禁止車速を設定する手段である請求項1記載の車両。
  3. 前記間欠禁止車速設定手段は、前記電圧制限下定格関係において前記始動トルクを出力可能な最大回転数に相当する車速を前記間欠禁止車速として設定する手段である請求項2記載の車両。
  4. 前記間欠禁止車速設定手段は、電圧制限と間欠禁止車速との関係を予め定めた間欠禁止車速設定用マップを用いて前記間欠禁止車速として設定する手段である請求項1ないし3いずれか記載の車両。
  5. 前記電圧制限設定手段は、前記発電機の駆動回路の温度または前記電動機の駆動回路の温度が低いほど小さくなる傾向の電圧を前記電圧制限として設定する手段である請求項1ないし4いずれか記載の車両。
  6. 前記電圧制限設定手段は、大気圧が小さいほど小さくなる傾向の電圧を前記電圧制限として設定する手段である請求項1ないし5いずれか記載の車両。
  7. 前記高電圧系電圧調整手段は、昇圧コンバータである請求項1ないし6いずれか記載の車両。
  8. 内燃機関と、動力を入出力可能な発電機と、車軸に連結された駆動軸と前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、車軸に動力を入出力可能な電動機と、充放電可能な蓄電手段と、前記蓄電手段が接続された低電圧系と前記発電機の駆動回路および前記電動機の駆動回路が接続された高電圧系とに接続され前記高電圧系の電圧を調整する高電圧系電圧調整手段と、を備える車両の制御方法であって、
    (a)前記高電圧系に許容される最大電圧としての電圧制限を設定すると共に前記設定した電圧制限に基づいて前記内燃機関の間欠運転を禁止するための間欠禁止車速を設定し、
    (b)車速が前記設定した間欠禁止車速未満のときには前記内燃機関の間欠運転を伴って走行に要求される要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御し、車速が前記設定した間欠禁止車速以上のときには前記内燃機関の運転を伴って前記要求駆動力に基づく駆動力により走行するよう前記内燃機関と前記発電機と前記電動機とを制御する、
    ことを特徴とする車両の制御方法。
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