JP2008284813A - 静電吸引式インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 - Google Patents

静電吸引式インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】静電吸引方式インクジェットヘッドにおける放電発生時の駆動電極への電流の流れ込みを低減し、電界の干渉を防いで吐出安定性を向上させること。
【解決手段】非導電性インクが充填される吐出キャビティとインクが充填されないダミーキャビティとが圧電材料からなる駆動壁16を介して交互に配置された圧力発生体とノズル板11とを備え、対向電極との間に電界を形成してインク滴を加速吸引する静電吸引式インクジェットヘッドにおいて、ノズル板11を絶縁材料によって形成し、ダミーキャビティ内の駆動壁面に駆動電極18を設け、吐出キャビティ内の駆動壁面に共通電極17を設け、駆動電極18は共通電極17よりもノズル板11から離間し、共通電極17のノズル板11側の先端17aと、駆動壁16を挟んで設けられる駆動電極18のノズル板11側の先端18aとを含む平面Pが駆動壁16の壁面となす角度を60°以下とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は静電吸引式インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置に関し、詳しくは、インクジェットヘッドのノズル板に対向するように対向電極が配置され、インクジェットヘッドと対向電極との間に電界を形成するようにした、例えばプリンタ、ファクシミリ等に適用される静電吸引方式インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置に使用されるインクジェットヘッドは種々存在するが、その中の一つに、圧電材料を使用したオンデマンド方式のインクジェットヘッドがある。
このようなインクジェットヘッドとして、例えば特許文献1には、図8に示すインクジェットヘッドが開示されている。このインクジェットヘッド100は、ノズル板101に設けられたノズル102に通じるインクが充填される吐出キャビティ104とインクの充填されないダミーキャビティ105とを圧電材料からなる駆動壁106によって交互に並設し、吐出キャビティ104内の両側の駆動壁106の壁面に共通電極107を設けると共に、ダミーキャビティ105内の両側の駆動壁106の壁面に駆動電極108を設けた圧力発生体103を備えた構成となっている。
このインクジェットヘッド100は、駆動電極108に駆動用電源109から駆動電圧を印加することにより駆動壁106を変形させ、吐出キャビティ104内のインクに吐出エネルギーを付与し、インク滴をノズル102から吐出させ、ノズル板101に対向する記録媒体200に着弾させる。
また、このようなインクジェットヘッドでは、吐出キャビティ内の電極を駆動電極とし、ダミーキャビティ内の電極を共通電極とし、吐出キャビティ内の駆動電極に駆動電圧を印加しても、同様にインクを吐出することができる。
ところが、例えば記録の高精細化を図るために吐出するインク滴を小液滴化しようとすると、以下のような問題がある。
一般に、物体のスケールが小さくなると、粘性力等の表面力が、慣性力や重力等の体積力と比較して相対的に大きくなることが知られているが、かかるインクジェットヘッドを有するインクジェット記録装置では、小液滴化により影響を増す空気の粘性力への対応がなされていないので、インク滴が小さくなればなるほど速度の減速が早く、所定の距離離れた記録媒体に到達できないか、到達しても着弾位置精度が悪くなってしまう。
このような問題を解決するには、ノズルからインク滴を吐出する際の吐出エネルギーを大きくする必要があるが、インク滴の小液滴化と吐出エネルギーの増大化とは相反する課題であり、現実的には極めて困難である。
一方、小液滴化への対策の一つとして、帯電した液滴を電界により記録媒体に向かって加速する静電吸引方式のインクジェット記録装置が、例えば特許文献2に開示されている。
特開2004−314312号公報 特開2005−136151号公報
このような吐出キャビティ及びダミーキャビティ内の駆動壁面にそれぞれ電極を有する圧電材料を使用したインクジェットヘッドでは、インクが充填される吐出キャビティ内の電極を駆動電圧が印加される駆動電極とした場合、導電性インクの使用に備え、インクと接する駆動電極の表面に絶縁体の保護膜を塗布する必要がある。
しかし、このようなインクジェットヘッドを用い、そのノズル板に対向するように対向電極を配置して、インクジェットヘッドと対向電極との間に電圧を印加することにより電界を形成するようにした静電吸引方式のインクジェット記録装置を構成した場合、保護膜によって、吐出キャビティ内の駆動電極に印加される駆動電圧による導通を防ぐことはできても、吐出キャビティ内のインクと対向電極との間に放電が生じた際に、保護膜が絶縁破壊し、両者が導通する可能性が高いという問題がある。
一方、図8に示したように、ダミーキャビティ内の電極を駆動電極とし、吐出キャビティ内の電極を接地用の共通電極とすれば、インクは接地用の共通電極と接することになるため、導電性インクを使用する場合でも、かかる導通の危険性を回避することができる。
ところが、この場合でも、ノズル板と対向電極との間で放電が生じた際に、ノズル板が絶縁破壊することにより、駆動電極に電流が流れ込んでしまう危険性があることがわかった。
また、駆動電極に駆動電圧を印加する際に形成される電界が、対向電極による液滴の加速電界を干渉することにより、インク滴を安定に飛翔させることが困難となるという更なる問題もある。
すなわち、図9に示すように、駆動電極108に電圧を印加すると、駆動壁106だけでなく、その周囲にも電界Bが発生する。インクジェットヘッド100と対向電極300との間の電界Aはノズル板101に垂直に形成されているが、電界Bによりインク滴がノズル板101と水平方向にも力を受けることになる結果、飛翔方向が安定せず、着弾精度が悪くなる原因となる。
そこで、本発明は、放電発生時に駆動電極に電流が流れ込む危険性を低減でき、また、電界の干渉を防いで吐出の安定性を向上させることのできる静電吸引方式インクジェットヘッド及びこれを備えたインクジェット記録装置を提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
請求項1記載の発明は、非導電性インクが充填される吐出キャビティとインクが充填されないダミーキャビティとが圧電材料からなる駆動壁を介して交互に配置された圧力発生体と、前記圧力発生体における前記吐出キャビティ及び前記ダミーキャビティが開口する面に接合され、前記吐出キャビティに連通するノズルが複数設けられたノズル板とを備えてなり、前記ノズル板に対向して配置される対向電極との間に電界を形成することにより前記ノズルから吐出されるインク滴を加速吸引する静電吸引式インクジェットヘッドにおいて、前記ノズル板は絶縁材料によって形成され、前記ダミーキャビティ内の駆動壁面に駆動電圧が印加される駆動電極が設けられると共に、前記吐出キャビティ内の駆動壁面に共通電極が設けられ、前記駆動電極は、前記共通電極よりも前記ノズル板から離間しており、前記共通電極の前記ノズル板側の先端と、前記駆動壁を挟んで設けられている前記駆動電極の前記ノズル板側の先端とを含む平面が前記駆動壁の壁面となす角度が60°以下であることを特徴とする静電吸引式インクジェットヘッドである。
請求項2記載の発明は、非導電性インクが充填される吐出キャビティとインクが充填されないダミーキャビティとが圧電材料からなる駆動壁を介して交互に配置された圧力発生体と、前記圧力発生体における前記吐出キャビティ及び前記ダミーキャビティが開口する面に接合され、前記吐出キャビティに連通するノズルが複数設けられたノズル板とを備えてなり、前記ノズル板に対向して配置される対向電極との間に電界を形成することにより前記ノズルから吐出されるインク滴を加速吸引する静電吸引式インクジェットヘッドにおいて、前記ノズル板は絶縁材料によって形成され、前記吐出キャビティ内の駆動壁面に駆動電圧が印加される駆動電極が設けられると共に、前記ダミーキャビティ内の駆動壁面に共通電極が設けられ、前記駆動電極は、前記共通電極よりも前記ノズル板から離間しており、前記共通電極の前記ノズル板側の先端と、前記駆動壁を挟んで設けられている前記駆動電極の前記ノズル板側の先端とを含む平面が前記駆動壁の壁面となす角度が60°以下であることを特徴とする静電吸引式インクジェットヘッドである。
請求項3記載の発明は、前記共通電極は、前記圧力発生体における前記吐出キャビティが開口する面まで延在していることを特徴とする請求項1又は2記載の静電吸引式インクジェットヘッドである。
請求項4記載の発明は、請求項1、2又は3記載の静電吸引式インクジェットヘッドと、前記静電吸引式インクジェットヘッドの前記ノズル板との間に記録媒体を挟んで対向するように配置された対向電極と、前記静電吸引式インクジェットヘッドと前記対向電極との間に電圧を印加することにより電界を形成する電源とを備えてなることを特徴とするインクジェット記録装置である。
請求項1、2記載の発明によれば、インクジェットヘッドと対向電極との間で放電が発生した場合でも、駆動電極は共通電極よりもノズル板から離間しているので、駆動電極は空気又は圧電材料によって電流から保護され、駆動電極に電流が流れ込む危険性を大幅に低減することができる。
また、駆動電極による電界が、対向電極によるインク滴の加速電界に対して干渉することを低減することができる。これにより、駆動電極の電圧印加状態にかかわらず、安定な吐出を行うことができる。
更に、ノズル板が絶縁材料からなるので、吐出キャビティ内に共通電極を設けた場合には、インク充填時にインクと導通するので、充填されたインクと対向電極間に電圧が印加されて電界を形成するため、別途新たにアース電極を設ける必要がない。
請求項3記載の発明によれば、共通電極はノズル板に近接するので、放電時の駆動電極への電流の流れ込みをより一層防止することができる。
請求項4記載の発明によれば、上記効果を有するインクジェット記録装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット記録装置の一例を示す概略図であり、インクジェットヘッドを断面で示している。
インクジェット記録装置は、インク滴を吐出するノズル12が複数設けられたノズル板11を有する静電吸引方式のインクジェットヘッド10と、対向電極20とを有している。この対向電極20は、インクジェットヘッド10のノズル板11との間に記録媒体30を挟んでノズル板11から1mm〜3mm程度の距離をおいて対向するように配置されている。
対向電極20には電源21が負電圧を印加可能に接続されている。
インクジェットヘッド10は、内部にインクが充填される吐出キャビティ14と、内部にインクが充填されないダミーキャビティ15とが、圧電材料からなる駆動壁16を介して交互に並設された圧力発生体13を有している。
本発明において、インクには非導電性インクが用いられる。
ノズル板11は、この圧力発生体13における吐出キャビティ14とダミーキャビティ15とが開口する面に接合されており、該ノズル板11に形成された複数のノズル12の各々は、圧力発生体13における各吐出キャビティ14に対応して設けられ、各吐出キャビティ14内を外部と連通させている。
このノズル板11は絶縁材料で形成されている。絶縁材料としては、例えばポリイミド等の合成樹脂の他、ガラス等が挙げられる。ノズル板11の厚みは、50〜200μmが好ましい。
圧力発生体13の駆動壁16を構成するための圧電材料としては、電圧を加えることにより変形を生じる公知の圧電材料を用いることができるが、特にチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)が好ましい。
図2は、図1のA−A’線に沿う断面図である。同図に示すように、各駆動壁16は、2つの圧電材料16a、16bを、それぞれの分極方向が互いに反対方向となるように重ね合わせて接着剤によって接合することにより形成されている。
なお、図中、13aは各吐出キャビティ14と各ダミーキャビティ15の上方を塞いでいる上部基板、13bは各吐出キャビティ14と各ダミーキャビティ15の下方を塞いでいる下部基板である。
このインクジェットヘッド10において、各駆動壁16における吐出キャビティ14内に臨む壁面には、共通電極17が密着形成されていると共に、吐出キャビティ14の両隣のダミーキャビティ15内に臨む壁面には、駆動電圧を印加するための駆動電極18が密着形成されている。
かかるインクジェットヘッド10は、各ダミーキャビティ15内の駆動壁16の壁面に設けられた駆動電極18に、駆動用電源19から駆動電圧を印加し、この駆動電極18と共通電極17との間に電界を形成すると、圧電材料からなる駆動壁16がせん断変形作用によってくの字状に変形変形する。この駆動壁16の変形により吐出キャビティ14の容積が変化し、インクに吐出エネルギーが付与され、ノズル14からインク滴を飛翔させる。飛翔したインク滴は、インクジェットヘッド10と対向電極20との間に形成される電界の作用を受けて、対向電極20上に配置されている記録媒体30上に着弾する。
このとき、インクジェットヘッド10はアース電位にすることが好ましい。インクジェットヘッド10と対向電極20との間に形成される電界は、記録媒体30に対して垂直に形成されていればよく、液滴を静電吸引力によって加速させるのに十分な電界を形成することができればよい。インクジェットヘッド10のアースは共通電極17を用いて接地することによって行うことが好ましい。
なお、図1では、便宜上、各共通電極17及び各駆動電極18のうち、一組の共通電極17を接地し、一組の駆動電極18に駆動電圧を印加するように示されているが、実際には、全ての共通電極17は共通に接地され、また、駆動用電源19からの駆動電圧は全ての駆動電極18に駆動電圧を印加可能に形成される。
各共通電極17及び各駆動電極18を形成するための金属には、Ni、Co、Cu、Al等を用いることができるが、電気抵抗の面からはAlやCuを用いることが好ましく、腐食や強度、コストの面からはNiを用いることが好ましい。更に、例えばAlの上にAuを積層した積層構造とすることもできる。
これら共通電極17及び駆動電極18の形成方法としては、蒸着法、スパッタリング法、めっき法、CVD法の真空装置を用いた方法等が挙げられるが、めっき法によるものが好ましく、特に無電解めっきにより形成することが好ましい。無電解めっきによれば、均一且つピンホールフリーの金属被膜を形成することができる。めっき膜の厚みは0.5μm〜5μmの範囲が好ましい。
ここで、各ダミーキャビティ15内の各駆動電極18は、共通電極17よりも圧力発生体13がノズル板11と接合する端面13cから離間して設けられている。すなわち、各ダミーキャビティ15内に臨む駆動壁16の両壁面のうち、ノズル板11と接合する端面13c側には、駆動電極18が形成されずに圧電材料が露出する領域16cが存在している。
ここで、共通電極17と駆動電極18のそれぞれの長さは異なっており、駆動電極18の方が、共通電極17よりもノズル板11から離間するように設けられている。そして、図3に詳細に示すように、一つの駆動壁16の一方の壁面16dに設けられている共通電極17のノズル板11側の先端17aと、この駆動壁16を挟んで他方の壁面16eに設けられている駆動電極18のノズル板11側の先端18aとを含む平面P(仮想平面)が、駆動壁16の共通電極17側の壁面16dとなす角度θは60°以下とされている。このため、駆動電極18は、図3に示す平面Pよりもノズル板11から離間するように設けられている。
これにより、駆動電極18に最も近い図1中の破線で示すXの領域で放電が起こった場合でも、放電は共通電極17側に流れ込み易く、各駆動電極18は空気又は圧電材料によって電流から保護され、駆動電極18側に電流が流れ込む危険性を低減することができる。また、駆動電極18はノズル板11から離隔するため、駆動電極18に駆動電圧を印加する際に形成される電界によって、対向電極20によるインク滴の加速電界が干渉を受けることを低減することができ、インク滴を吐出する際の安定性を向上させることができる。上記θが60°を超えるようになると、これらの効果を得ることが困難になる。
各駆動電極18をノズル板11と接合する端面13cから離間するように形成するには、金属被膜を形成する際、領域16cに相当する部位の駆動壁16の壁面に、予めドライフィルムを貼着するか、レジストを形成しておき、金属被膜を形成した後に除去することで、選択的に駆動電極18を形成する方法を採用することができる。
各駆動電極18のノズル板11側の先端18aの形状は、ノズル板11側に尖っている部分が形成されないように、図4(A)のようにノズル板11と平行とするか、又は図3(B)のようにノズル板11側に凸となるように湾曲させることが好ましい。
各吐出キャビティ14内の駆動壁16の壁面に形成される各共通電極17は、上記関係を満足するように各駆動電極18よりもノズル板11側に突出して設けられていればよいが、放電時の駆動電極18への電流の流れ込みをより効果的に防止する観点からは、特に圧力発生体13における吐出キャビティ14が開口する面まで延在していることが好ましく、ノズル板11と接するように設けられていることがより好ましい。
以上の実施形態では、ダミーキャビティ15内の駆動壁面に駆動電極18を設けるようにしたが、図5に示すように、同様にして、吐出キャビティ14内の駆動壁面に駆動電極を設けるようにしてインクジェットヘッド10’を構成してもよい。図5において、図1と同一符号の部位は同一構成の部位を示している。
この場合、駆動電極18はインクと接することになるため、絶縁性の保護膜を形成しておくことが好ましい。
以下、本発明の効果を実施例によって例証する。
<インクジェット記録装置の構成>
・インクジェットヘッドの構成
圧電材料としてPZTを使用し、以下の構成からなる静電吸引方式のインクジェットヘッドNo.1〜24を作成した。
吐出キャビティ
幅:80μm
深さ:200μm
本数:128本
ダミーキャビティ
幅:80μm
深さ:200μm
本数:128本
駆動壁
幅:a=80μm
ノズル板
材質:ポリイミド
厚さ:80μm
ノズル数:128ノズル
共通電極(No.1〜12はダミーキャビティ内、No.13〜24は吐出キャビティ内に配置)
使用金属:Al
厚み:0.5μm
駆動電極(No.1〜12は吐出キャビティ内、No.13〜24はダミーキャビティ内に配置)
使用金属:Al
厚み0.5μm
なお、インクジェットヘッドNo.1〜24のそれぞれにおける、共通電極の先端と駆動電極の先端とを含む平面が駆動壁の壁面となす角度θは、表1に示す通りとした。
また、図7に示すように、駆動電極の先端のノズル板からの離間距離b及び共通電極の先端のノズル板からの離間距離cは、表1に示す通りである。
以上のインクジェットヘッドNo.1〜24を用いて、ノズル板と対向電極との間の距離が2.3mmとなるように設置してインクジェット記録装置を構成し、インクジェットヘッドと対向電極との間に2kVの電圧を印加するようにした。
<放電の評価方法>
図6に示すように、インクジェットヘッドの駆動電極と駆動基板との間に電流計を介設した。駆動電極に電流が流れ込んだ場合、電流計によって検出されるため、この電流計による電流検出の有無により放電発生時の駆動電極への電流の流れ込みを確認した。
評価は、発生した放電の頻度に対して駆動電極又は共通電極に電流が流れ込む割合を観察することにより、以下の基準により行った。
○:常に共通電極に放電する
△:80%以上共通電極に放電する
×:80%以上駆動電極に放電する
<吐出安定性の評価方法>
インクジェットヘッドの各ノズルから、ノズルの並び方向と直交する方向に沿って一定速度で搬送される記録媒体に向けて、駆動周波数10Hzでインク滴を吐出することにより点を記録した。駆動電極の電界による影響によってインク滴に着弾ずれが発生していれば、記録される点に乱れが生ずる。従って、記録された点の乱れ具合を観察することにより、駆動電極の電界による影響を調べることができる。
評価は以下の基準により行った。
○:全く問題なし
△:やや乱れが目立つ
×:乱れが大きく目立つ
Figure 2008284813
以上の結果から、θが60°以下である場合には、放電による電流の駆動電極への流れ込みがなく、また、吐出も安定することがわかる。
本発明に係るインクジェット記録装置の一例を示す概略図 図1のA−A’線に沿う断面図 共通電極と駆動電極との先端側の構成を示す図 図1のB−B’線に沿う断面図 本発明に係るインクジェットヘッドの他の態様を示す概略図 インクジェット記録装置の実験方法を示す概略図 駆動壁、共通電極及び駆動電極との関係を示す図 従来のインクジェットヘッドの一例を示す概略図 インクジェット記録装置における電界の様子を示す図
符号の説明
10:インクジェットヘッド
11:ノズル板
12:ノズル
13:圧力発生体
13a:上部基板
13b:下部基板
13c:端面
14:吐出キャビティ
15:ダミーキャビティ
16:駆動壁
16a、16b:圧電材料
16c:領域
16d、16e:壁面
17:共通電極
18:駆動電極
18a:先端
19:駆動用電源
20:対向電極
21:電源
30:記録媒体
P:平面

Claims (4)

  1. 非導電性インクが充填される吐出キャビティとインクが充填されないダミーキャビティとが圧電材料からなる駆動壁を介して交互に配置された圧力発生体と、前記圧力発生体における前記吐出キャビティ及び前記ダミーキャビティが開口する面に接合され、前記吐出キャビティに連通するノズルが複数設けられたノズル板とを備えてなり、前記ノズル板に対向して配置される対向電極との間に電界を形成することにより前記ノズルから吐出されるインク滴を加速吸引する静電吸引式インクジェットヘッドにおいて、
    前記ノズル板は絶縁材料によって形成され、
    前記ダミーキャビティ内の駆動壁面に駆動電圧が印加される駆動電極が設けられると共に、前記吐出キャビティ内の駆動壁面に共通電極が設けられ、
    前記駆動電極は、前記共通電極よりも前記ノズル板から離間しており、
    前記共通電極の前記ノズル板側の先端と、前記駆動壁を挟んで設けられている前記駆動電極の前記ノズル板側の先端とを含む平面が前記駆動壁の壁面となす角度が60°以下であることを特徴とする静電吸引式インクジェットヘッド。
  2. 非導電性インクが充填される吐出キャビティとインクが充填されないダミーキャビティとが圧電材料からなる駆動壁を介して交互に配置された圧力発生体と、前記圧力発生体における前記吐出キャビティ及び前記ダミーキャビティが開口する面に接合され、前記吐出キャビティに連通するノズルが複数設けられたノズル板とを備えてなり、前記ノズル板に対向して配置される対向電極との間に電界を形成することにより前記ノズルから吐出されるインク滴を加速吸引する静電吸引式インクジェットヘッドにおいて、
    前記ノズル板は絶縁材料によって形成され、
    前記吐出キャビティ内の駆動壁面に駆動電圧が印加される駆動電極が設けられると共に、前記ダミーキャビティ内の駆動壁面に共通電極が設けられ、
    前記駆動電極は、前記共通電極よりも前記ノズル板から離間しており、
    前記共通電極の前記ノズル板側の先端と、前記駆動壁を挟んで設けられている前記駆動電極の前記ノズル板側の先端とを含む平面が前記駆動壁の壁面となす角度が60°以下であることを特徴とする静電吸引式インクジェットヘッド。
  3. 前記共通電極は、前記圧力発生体における前記吐出キャビティが開口する面まで延在していることを特徴とする請求項1又は2記載の静電吸引式インクジェットヘッド。
  4. 請求項1、2又は3記載の静電吸引式インクジェットヘッドと、
    前記静電吸引式インクジェットヘッドの前記ノズル板との間に記録媒体を挟んで対向するように配置された対向電極と、
    前記静電吸引式インクジェットヘッドと前記対向電極との間に電圧を印加することにより電界を形成する電源とを備えてなることを特徴とするインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2024075464A1 (ja) * 2022-10-05 2024-04-11 株式会社Sijテクノロジ 液滴吐出装置、液滴吐出用ノズルヘッドおよび液滴吐出方法

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WO2024075464A1 (ja) * 2022-10-05 2024-04-11 株式会社Sijテクノロジ 液滴吐出装置、液滴吐出用ノズルヘッドおよび液滴吐出方法

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