JP2008284601A - 金属素材の鍛造方法及び鍛造装置 - Google Patents

金属素材の鍛造方法及び鍛造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】所定温度に加熱した金属素材を、金型を介して押出加工する鍛造方法及び鍛造装置において、疲労強度と冷間加工性に富む鍛造品を製造可能な金属素材の鍛造方法を提供する。
【解決手段】所定温度まで加熱した金属素材2を、金型3を介して押出加工する鍛造方法において、前記金属素材2が変形する直前直後の一定領域に夫々設けた加熱手段H1または冷却手段C2によって、前記金属素材2を加熱及び/または冷却し、その加熱手段H1による加熱温度及び/または冷却手段C2による冷却温度を、前記金属素材2が前記一定領域内を通過する押出前速度及び押出後速度に基づいて制御すると共に、押出加工時の押出比(=押出加工後の前記金属素材の断面積/押出加工前の前記金属素材の断面積)を0.9倍以下とする金属素材の鍛造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、所定温度に加熱した金属素材を、金型を介して押出加工する鍛造方法及び鍛造装置に関し、より詳しくは、疲労強度と冷間加工性に富む鍛造品を製造可能な金属素材の鍛造方法及び鍛造装置に関するものである。
自動車、船舶、列車、建設機械等の動力機械には、様々な金属部品が使用されているが、鍛造品は、その様な部品の中でも特に厳しい負荷条件がかかる部位に使用されている。鍛造品には、信頼性が高く、比較的安価に製造できるという特徴があるため、前記動力機械の他、あらゆる産業機械の素形材部品として用いられる。
一般的に、金属には精製された時点では内部組織(結晶粒)にバラツキが存在するため、これを鍛造により圧下することにより、より緻密で均一な組織となり、内部欠陥が除去され安定した強度が得られるようになる。更に、鍛造では、製品形状に沿ったメタルフロー(鍛流線)が得られるので、他の加工法に比べ、より粘り強く衝撃破壊を起こしにくい性質(靭性)を持った製品を製造することが出来る。このような鍛造方法には、プレス方式、ローリング方式、フリー鍛造方式等があるが、本発明は、金型を備えた縦型プレス方式により金属素材を押出加工する押出鍛造に係るものである。
一方、近年の車両用途に代表される燃費向上のため、使用する部品の軽量化を目的として金属部品の小型化と薄肉化が求められており、これに伴って金属の疲労強度の向上が期待されている。また、この様な鍛造された部品は、更に切削加工して仕上げすることが通常であり、その場合、冷間においても加工硬化を生じ難い冷間加工性に富むことが、同時に要求されている。
このような課題を解決するため提案されている従来例について、以下図10〜12を参照しながら説明する。図10は従来例に係る熱間鍛造設備の構成を示す図、図11は従来例に係る中空軸成形装置の実施例を示す断面図で、左半分に成形前の状態を、右半分に成形後の状態を併せて示したもの、図12は従来例に係る金属材料の等温押出方法の一実施形態としての金属押出機の全体構成を概略的に示す図である。
図10において、この従来例に係る熱間鍛造設備は、鋼素材12を加熱する加熱炉11及び加熱された鋼素材12に鍛造を施す熱間鍛造機14を、搬送ライン13上に順に配置した熱間鍛造設備であって、前記熱間鍛造機14内及び/または熱間鍛造機14の下流側に、熱間鍛造後の鍛造品を部分的に冷却する部分冷却手段15を設置してなるものである(特許文献1参照)。
しかしながら、この鍛造設備では、鍛造終了から部分冷却までに搬送ライン13の移動速度に依存して鍛造品が自然冷却されてしまう。そのため、疲労特性並びに冷間加工性に優れた鍛造品とするには、搬送ライン13の速度も考慮した冷却を実施しなくてはならない。更に、複雑な形状の製品を鍛造する場合、金型との抜熱、加工発熱、鍛造時間等の複雑な要因で温度制御が難しくなる。一方、温度制御できたとしても、搬送ライン13を導入しなくてはならず、余分なコストがかかってしまう。
次に、図11の従来例に係る中空軸成形装置は、軸外形を形成するための成形ランド部32を有する成形ダイ31と、前記成形ランド部32に素材Wを押し込むポンチ36と軸中空部Waを成形するマンドレル37とを備え、更に、前記成形ダイ31の前面側に素材Wを加熱する加熱手段(高周波加熱コイル40,高周波電源41,電源ケーブル42)を配設すると共に、該成形ダイ31の後面側に前記成形ランド部32を通過した成形品Pに冷媒を噴射する冷却手段(冷媒噴射ノズル43,冷媒循環装置44,冷媒供給管45,冷媒排出管46)を配設したものである(特許文献2参照)。
ところが、この中空軸成形装置は、前記加熱手段40,41,42に供給される電力や前記冷却手段43,44,45,46に供給される冷媒の流量が、プレス速度と無関係に供給されるため目標通りに加熱、冷却されない。その結果、成形品Pの特定部位に特性むらが出来、目標通りの均一な機械的特性が得られない。結果的に、後工程で熱処理等を行う必要が出てきて、コストの上昇を招くことになる。
一方、図12に示す従来例に係る金属材料の押出方法によれば、コンテナ23内に収容した金属ビレット21に対し、ラム24を介して圧力を加えることにより、係るビレット21をダイス20出側の押出製品22の温度が一定となるようにして、ダイス20を通じて押し出す方法にして、前記金属ビレット21として、コンテナ23挿入直前のビレット21の軸方向及び径方向における温度が設定温度の±20℃以内に加熱されたビレット21を用いる。
一方、係るビレット21の加熱温度とラム24の速度とコンテナ23の温度とが、所定の式を満足するように設定して、押出加工操作を実施することにより、ダイス20出側の押出製品22の温度を一定となしつつ、押出加工中において該製品22の温度が変化しないようにしたものである。しかしながら、この押出方法では、金属材料の押出後に加熱・冷却操作がないため、得られた押出製品22の機械的特性を作りこむことは出来ない。
(特許文献1参照)。
特開2007−44764号公報 特開平7−108320号公報 特開2005−219123号公報
従って、本発明の目的は、所定温度に加熱した金属素材を、金型を介して押出加工する鍛造方法及び鍛造装置において、疲労強度と冷間加工性に富む鍛造品を製造可能な金属素材の鍛造方法及び鍛造装置を提供することにある。
即ち、上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る金属素材の鍛造方法が採用した手段は、所定温度まで加熱した金属素材を、金型を介して押出加工する鍛造方法において、前記金属素材が変形する直前直後の一定領域に夫々設けた加熱手段または冷却手段によって、前記金属素材を加熱及び/または冷却し、その加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を、前記金属素材が前記一定領域内を通過する押出前速度及び押出後速度に基づいて制御すると共に、押出加工時の押出比(=押出加工後の前記金属素材の断面積/押出加工前の前記金属素材の断面積)を0.9倍以下とすることを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る金属素材の鍛造方法が採用した手段は、請求項1に記載の金属素材の鍛造方法において、前記金属素材が変形する直前直後の一定領域に夫々設けた前記加熱手段による加熱直後または冷却手段による冷却直後の前記金属素材の素材温度を検出し、この検出された素材温度と目標温度との夫々の温度差に基づき、前記加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を更に制御することを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係る金属素材の鍛造方法が採用した手段は、請求項1または2に記載の金属素材の鍛造方法において、押出加工時の前記押出比を0.8倍以下とすることを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る金属素材の鍛造方法が採用した手段は、請求項1乃至3のうちの何れか一つの項に記載の金属素材の鍛造方法において、前記押出加工が複数工程あることを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係る金属素材の鍛造方法が採用した手段は、請求項1乃至4のうちの何れか一つの項に記載の金属素材の鍛造方法において、押出加工後の前記金属素材が略円形断面の軸材であって、その平均径が45mm以下であることを特徴とするものである。
本発明の請求項6に係る金属素材の鍛造装置が採用した手段は、所定温度まで加熱した金属素材を、金型を介して押出加工する鍛造装置において、この鍛造装置が、前記金属素材が変形される直前直後の一定領域内に夫々設けられた加熱手段または冷却手段と、この加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を、前記金属素材が前記一定領域内を通過する押出前速度及び押出後速度に基づき制御する制御手段とを備えると共に、前記金型の押出断面積が押出比(=押出加工後の前記金属素材の断面積/押出加工前の前記金属素材の断面積)0.9倍以下となる様に構成することを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る金属素材の鍛造方法によれば、所定温度まで加熱した金属素材を、金型を介して押出加工する鍛造方法において、前記金属素材が変形する直前直後の一定領域に夫々設けた加熱手段または冷却手段によって、前記金属素材を加熱及び/または冷却し、その加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を、前記金属素材が前記一定領域内を通過する夫々の押出速度に基づいて制御すると共に、押出加工時の押出比(=押出加工後の前記金属素材の断面積/押出加工前の前記金属素材の断面積)を0.9倍以下とするので、前記加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を速やかに目標温度に到達させ得ると共に、前記押出加工による歪が金属素材内部にまで到達して、疲労強度と冷間加工性に富み機械的特性が均一な鍛造品が得られる。
また、本発明の請求項2に係る金属素材の鍛造方法によれば、前記金属素材が変形する直前直後の一定領域に夫々設けた前記加熱手段による加熱直後または冷却手段による冷却直後の前記金属素材の素材温度を検出し、この検出された素材温度と目標温度との夫々の温度差に基づき、前記加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を更に制御するので、前記加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を更に速やかに目標温度に到達させ得る。
更に、本発明の請求項3に係る金属素材の鍛造方法によれば、押出加工時の前記押出比を0.8倍以下とするので、前記押出加工による歪が金属素材内部にまで完全到達して、機械的特性が更に均一な鍛造品が得られる。
また更に、本発明の請求項4に係る金属素材の鍛造方法によれば、前記押出加工が複数工程あるので、前記押出比を更に低い値とする加工が可能となり、機械的特性がまた更に均一な鍛造品が得られる。
本発明の請求項5に係る金属素材の鍛造方法によれば、押出加工後の前記金属素材が略円形断面の軸材であって、その平均径が45mm以下であるので、均一な加熱や冷却が可能となり機械的特性が均一な鍛造品が得られる。
一方、本発明の請求項6に係る金属素材の鍛造装置によれば、所定温度まで加熱した金属素材を、金型を介して押出加工する鍛造装置において、この鍛造装置が、前記金属素材が変形される直前直後の一定領域内に夫々設けられた加熱手段または冷却手段と、この加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を、前記金属素材が前記一定領域内を通過する夫々の押出速度に基づき制御する制御手段とを備えている。
同時に、この鍛造装置によれば、前記金型の押出断面積が押出比(=押出加工後の前記金属素材の断面積/押出加工前の前記金属素材の断面積)0.9倍以下となる様に構成するので、前記加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を速やかに目標温度に到達させ得ると共に、前記押出加工による歪が金属素材内部にまで到達して、疲労強度と冷間加工性に富み機械的特性が均一な鍛造品が得られる金属素材の鍛造装置を提供し得る。
以下、本発明の実施の形態1に係る金属素材の鍛造方法及び鍛造装置を、添付図1,2を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る金属素材の鍛造装置を説明するための模式的断面図、図2は本発明の実施の形態1に係る金属素材の鍛造方法を工程順に説明するための工程図であり、(a)は鍛造開始前の状態を示す模式的断面図、(b)は金属素材を鍛造中の状態を示す模式的断面図、(c)は金属素材の鍛造を終了した状態を示す模式的断面図である。
先ず、本発明の実施の形態1に係る鍛造装置の構成について、図1を用いて説明する。本発明の実施の形態1に係る鍛造装置1は、予め所定温度まで加熱した金属素材2を、所定の押出断面形状を有する金型3を介してラム6の圧下により押出し、前記金型3の押出断面形状に変形させて鍛造品を得るものである。そして、この本発明の実施の形態1に係る鍛造装置1は、前記金属素材2が金型3により変形される直前の金型ブロック5内の一定領域L1に設けられた加熱手段H1と、金型3により変形された直後の金型ブロック5内の一定領域L2に設けられた冷却手段C2とを備えている。
前記加熱手段H1としては、前記一定領域L1に設置された抵抗発熱方式による通常のヒータや、誘導加熱方式によって前記金属素材2内で自己発熱させる誘導加熱等の加熱手段を用いることが出来るが、金属素材2内部に誘導電流を発生させて自己発熱させる誘導発熱が、前記金属素材2の均一な加熱が出来る点から好ましい。また、前記冷却手段C2としては、前記一定領域L2に冷媒ジャケットを形成し、この冷媒ジャケットに冷却水や冷却気体等の冷媒を通過させて、前記金属素材2と熱交換させる熱交換方式の冷却手段を適用することが出来る。
そして同時に、この鍛造装置1は、前記加熱手段H1による加熱温度を、前記金属素材2が前記金型ブロック5内の一定領域L1を通過する押出前速度V1に基づき制御すると共に、前記冷却手段C2による冷却温度を、前記金属素材2が前記金型ブロック5内の一定領域L2を通過する押出後速度V2に基づき制御する制御手段7とを備えている。前記一定領域L1及び一定領域L2とは、金型ブロック5内にあって、前記金属素材2がラム6によって押し出され変形する直前及び直後の軸方向の一定の距離を夫々いい、前記加熱手段H1はこの一定領域L1の範囲を加熱する様配置されると共に、前記冷却手段C2はこの一定領域L2の範囲を冷却する様配置されている。
前記押出前速度V1は、前記ラム6の押出速度として予め制御手段7内に設定された数値を用い、押出後速度V2は、制御手段7に収納された演算手段によって次式(1)から求められる値を用いることが出来る。
V2=V1/η (1)
ここで、ηは後述する(4)式により定義される押出比である。
しかしながら、前記押出前速度V1及び押出後速度V2は、前記金属素材2が変形する直前直後の一定領域L1,L2を夫々通過する通過時間T1,T2を直接検出し、前記制御手段7に収納された演算手段によって次式(2),(3)から求められる値を用いる方が好ましい。前記押出速度V1,V2の実際の速度は、設定値とは異なることが通常であり、より高精度な温度制御が可能となるためである。
V1=L1/T1 (2)
V2=L2/T2 (3)
そして、前記制御手段7は、前記押出前速度V1が早い場合は前記加熱手段H1に供給する熱エネルギーを増加させ、逆に、前記押出前速度V1が遅い場合は前記加熱手段H1に供給する熱エネルギーを減少させて、前記加熱手段H1による加熱温度が目標温度となる様制御する構成とされている。
具体的には、この加熱手段H1が誘導加熱の場合には誘導コイルに供給する一次電流を、前記加熱手段H1が抵抗加熱の場合はヒータに通電する電流を、前記制御手段7の指令信号によって調整することにより、前記熱エネルギーの供給量を増減させて、変形直前の前記金属素材2の温度を制御する構成としている。加熱手段H1による加熱直後の前記金属素材2の温度Tsは、温度検出手段4aによって検出された温度信号を、前記制御手段7に送信してモニタリング可能に構成されている。
また、前記制御手段7は、前記押出後速度V2が早い場合は、前記冷却手段C2が交換する熱エネルギーを増加させて、逆に、前記押出後速度V2が遅い場合は、前記冷却手段C2が交換する熱エネルギーを減少させて、前記冷却手段C2による冷却温度が目標温度となる様制御する構成とされている。
具体的には、図示しない流量調節弁の弁開度を前記制御手段7の指令信号によって調節して、この冷却手段C2に供給する冷媒流量を増減することにより、前記熱エネルギーの交換量を増減させて、変形直後の前記金属素材2の温度を制御する構成としている。前記冷却手段C2による冷却直後の前記金属素材2の温度Tcは、温度検出手段4cによって検出された温度信号を前記制御手段7に送信してモニタリング可能に構成されている。
更に、金型3を押し出された変形直後の金属素材2の温度Tpも、温度検出手段4bによって検出された温度信号を、前記制御手段7に送信してモニタリング可能に構成されている。前記温度検出手段4a,4b及び4cとしては、熱電対、測温抵抗体あるいは放射温度計等を用いることが出来る。
そして同時に、本発明の実施の形態1に係る鍛造装置1は、押出加工前の前記金属素材2の断面積をA1、前記金型3を介して押出加工された後の鍛造品の断面積をA2とすると、次式(4)によって押出比ηが定義され、この押出比ηが次式(5)を満足する様に構成されている。
η=A2/A1 (4)
η=A2/A1≦0.9 (5)
更に、前記金属素材2や押出加工後の鍛造品の断面が円形の場合は、
A1=πd /4 (6)
A2=πd /4 (7)
であるから、これらの式(6),(7)を前式(5)に代入すると、次式(8)が求められる。
η=(d/d≦0.9 (8)
ここで、dは前記金属素材2の直径、dは押出加工後の鍛造品の直径である。
次に、本発明の実施の形態1に係る金属素材の鍛造方法について、以下図2に示す工程順に従って前図1も参照しながら説明する。
(1)先ず、押出加工前の前記金属素材2の断面積A1と、押出加工された後の鍛造品の断面積A2とが、前式(5)を満足する様に構成された金型3を、この鍛造装置1にセットする。
(2)次いで、前記金属素材2及び加熱手段H1を夫々所定温度に予め加熱した後、前記金型3の上流側に前記金属素材2をセットして、ラム6による圧下を開始する(図2(a))。
(3)鍛造を開始すると、前記金属素材2が、制御手段7によって前記押出前速度V1に基づき制御される加熱手段H1により所定温度に加熱されつつ、前記ラム6により所定の圧下圧で圧下され、それに伴って前記金型3を介して前記金属素材2が押出加工されて、この金属素材2の断面積が順次縮小されて行く(図2(b))。
(4)同時に、金型3を通過し断面が縮小された前記金属素材2は、前記制御手段7によって押出後速度V2に基づき制御される冷却手段C2により所定温度に冷却されつつ、更に順次押出加工される(図2(b))。
(5)前記金属素材2が鍛造金型3から押出完了すると所望の鍛造品2aが得られ、下方に抜き取られる(図2(c))。
ここで、前記金属素材2が変形する直前の一定領域L1に設けた前記加熱手段H1による加熱直後の前記金属素材2の素材温度Tsを温度検出手段4aによって検出し、この検出された素材温度Tsと前記制御手段7内に予め設定された目標(加熱)温度との温度差に基づき前記加熱手段H1による加熱温度を更に制御するのが、加熱温度を精度良く制御する上で好ましい。
また、前記金属素材2が変形する直後の一定領域L2に設けた前記冷却手段C2による冷却直後の前記金属素材2の素材温度Tcを、温度検出手段4cによって検出し、この検出された素材温度Tcと前記制御手段7内に予め設定された目標(冷却)温度との温度差に基づき前記冷却手段C2による冷却温度を更に制御するのが、冷却温度を精度良く制御する上で好ましい。この様な金属素材2が変形する直前直後の加熱温度や冷却温度の付随的な制御は、前記直前直後の何れか一方の温度を制御しても良いが、両者とも制御するのが好ましい。
一方、押出加工前の前記金属素材2の断面積A1と、押出加工された後の鍛造品の断面積A2とは、前式(5)に示す如く、A2/A1≦0.9となる様に鍛造加工するのが好ましいが、A2/A1≦0.8となる様に鍛造加工するのが更に好ましい。A2/A1≦0.9とすれば、鍛造による歪が金属素材2の内部にまでほぼ到達して、機械的特性が均一になり、更にA2/A1≦0.8とすれば、鍛造による前記歪が金属素材2の内部にまで完全到達して、機械的特性が更に均一な鍛造品が得られるためである。
この様な本発明の鍛造方法に係る押出加工は、上述した様な1回の押出工程に限定されるものではなく、複数工程あっても良い。押出工程を複数工程とすることによって、前式(4)で定義される押出比ηをより小さな値とし、機械的特性のまた更に均一な鍛造品を得ることが出来る。
また、押出加工後の前記金属素材2が略円形断面の軸材であって、その平均径が45mm以下であるのが好ましい。上述した様な本発明に係る鍛造方法は、結晶粒のバラツキが小さい均等な機械的特性を有する鍛造品が得られ、この点で円形断面を有する軸材に好適であるが、その平均径が45mmを超えると均一に加熱・冷却出来ないため、得られた鍛造品2a内部が不均一な機械的特性となるためである。
以上、本発明の実施の形態1に係る金属素材の鍛造方法または鍛造装置によれば、所定温度まで加熱した金属素材を、この金属素材が変形する直前一定領域に設けた加熱手段と、この金属素材が変形する直後の一定領域に設けた冷却手段とによって、前記金属素材を加熱及び冷却し、その加熱手段による加熱温度及び冷却手段による冷却温度を、前記金属素材が前記一定領域内を通過する夫々の押出速度V1,V2に基づいて制御手段によって制御すると共に、押出加工時の押出比を0.9倍以下とする様構成するので、前記加熱手段による加熱温度及び冷却手段による冷却温度を速やかに目標温度に到達させ得ると共に、前記押出加工による歪が金属素材内部にまで到達して、機械的特性が均一な鍛造品が得られる。
次に、本発明の実施の形態2に係る鍛造方法及び鍛造装置を、添付図3,4を参照しながら説明する。図3は本発明の実施の形態2に係る金属素材の鍛造装置を説明するための模式的断面図、図4は本発明の実施の形態2に係る金属素材の鍛造方法を工程順に説明するための工程図であり、(a)は鍛造開始前の状態を示す模式的断面図、(b)は金属素材を鍛造中の状態を示す模式的断面図、(c)は金属素材の鍛造を終了した状態を示す模式的断面図である。
但し、本発明の実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、金型ブロックの一定領域L1,L2に夫々設けられた加熱手段または冷却手段の配置に相違があり、これらの相違以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1においては、金属素材2が変形する直前の一定領域L1には加熱手段H1を配設して金属素材2を加熱すると共に、金属素材2が変形する直後の一定領域L2には冷却手段C2を配設して前記金属素材2を冷却するのに対し、本実施の形態2においては、金属素材2が変形する直前の一定領域L1には加熱手段H1を配設して金属素材2を加熱すると共に、金属素材2が変形する直後の一定領域L2にも加熱手段H2を配設して前記金属素材2を再加熱するものである。
即ち、本発明の実施の形態2に係るこの様な鍛造方法及び鍛造装置は、金属素材2が変形する直前の一定領域L1には加熱手段H1を配設して金属素材2を加熱する点では上記実施の形態1と同様であるが、金属素材2が変形する直後の一定領域L2にも加熱手段H2を配設して前記金属素材2を加熱する点が上記実施の形態1と異なる。従って、上記の実施の形態1に係る説明において、金属素材2が変形する直後の一定領域L2の冷却手段C2による冷却を、加熱手段H2による加熱と読み替えれば良い。
次に、本発明の実施の形態3に係る鍛造方法及び鍛造装置を、添付図5,6を参照しながら説明する。図5は本発明の実施の形態3に係る金属素材の鍛造装置を説明するための模式的断面図、図6は本発明の実施の形態3に係る金属素材の鍛造方法を工程順に説明するための工程図であり、(a)は鍛造開始前の状態を示す模式的断面図、(b)は金属素材を鍛造中の状態を示す模式的断面図、(c)は金属素材の鍛造を終了した状態を示す模式的断面図である。
但し、本発明の実施の形態3が上記実施の形態1と相違するところは、金型ブロックの一定領域L1,L2に夫々設けられた加熱手段または冷却手段の配置に相違があり、これらの相違以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1においては、金属素材2が変形する直前の一定領域L1には加熱手段H1を配設して金属素材2を加熱すると共に、金属素材2が変形する直後の一定領域L2には冷却手段C2を配設して前記金属素材2を冷却するのに対し、本実施の形態3においては、金属素材2が変形する直前の一定領域L1には冷却手段C1を配設して金属素材2を冷却すると共に、金属素材2が変形する直後の一定領域L2にも冷却手段C2を配設して前記金属素材2を再冷却する。
即ち、本発明の実施の形態3に係るこの様な鍛造方法及び鍛造装置は、金属素材2が変形する直後の一定領域L2には冷却手段C2を配設して金属素材2を冷却する点では上記実施の形態1と同様であるが、金属素材2が変形する直前の一定領域L1にも冷却手段C1を配設して前記金属素材2を冷却する点が上記実施の形態1と異なる。従って、上記の実施の形態1に係る説明において、金属素材2が変形する直前の一定領域L1の加熱手段H1による加熱を、冷却手段C1による冷却と読み替えれば良い。
次に、本発明の実施の形態4に係る鍛造方法及び鍛造装置を、添付図7,8を参照しながら説明する。図7は本発明の実施の形態4に係る金属素材の鍛造装置を説明するための模式的断面図、図8は本発明の実施の形態4に係る金属素材の鍛造方法を工程順に説明するための工程図であり、(a)は鍛造開始前の状態を示す模式的断面図、(b)は金属素材を鍛造中の状態を示す模式的断面図、(c)は金属素材の鍛造を終了した状態を示す模式的断面図である。
但し、本発明の実施の形態4が上記実施の形態1と相違するところは、金型ブロックの一定領域L1,L2に夫々設けられた加熱手段または冷却手段の配置に相違があり、これらの相違以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1においては、金属素材2が変形する直前の一定領域L1には加熱手段H1を配設して金属素材2を加熱すると共に、金属素材2が変形する直後の一定領域L2には冷却手段C2を配設して前記金属素材2を冷却するのに対し、本実施の形態4においては、金属素材2が変形する直前の一定領域L1には冷却手段C1を配設して金属素材2を冷却すると共に、金属素材2が変形する直後の一定領域L2には加熱手段H2を配設して前記金属素材2を加熱する。
即ち、本発明の実施の形態4に係るこの様な鍛造方法及び鍛造装置は、金属素材2が変形する直前直後の一定領域L1,L2に、上記実施の形態1と反対に、夫々冷却手段C1及び加熱手段H2を配設して冷却及び加熱するものである。従って、上記の実施の形態1に係る説明において、金属素材2が変形する直前の一定領域L1の加熱手段H1による加熱を、冷却手段C1による冷却と読み替え、金属素材2が変形する直後の一定領域L2の冷却手段C1による冷却を、加熱手段H2による加熱と読み替えれば良い。
次に、本発明の実施の形態5に係る鍛造方法及び鍛造装置を、添付図9を参照しながら説明する。図9は本発明の実施の形態5に係る金属素材の鍛造装置を説明するための模式的断面図である。但し、本発明の実施の形態5が上記実施の形態1と相違するところは、金型ブロックの一定領域L1,L2に夫々設けられた加熱手段または冷却手段の配置に相違があり、これらの相違以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1においては、金属素材2が変形する直前の一定領域L1には加熱手段H1を配設して金属素材2を加熱すると共に、金属素材2が変形する直後の一定領域L2には冷却手段C2を配設して前記金属素材2を冷却するのに対し、本実施の形態5においては、金属素材2が変形する直前の一定領域L1には、加熱手段H1a,H1b及び冷却手段C1a,C1bを交互に配設して金属素材2を加熱及び冷却すると共に、金属素材2が変形する直後の一定領域L2にも、加熱手段H2a,H2b及び冷却手段C2a,C2bを交互に配設して前記金属素材2を加熱及び冷却する。
即ち、本発明の実施の形態5に係るこの様な鍛造方法及び鍛造装置は、金属素材2が変形する直前直後の一定領域L1,L2に、上記実施の形態1とは異なり、夫々加熱手段と冷却手段とを交互に複数配設して夫々の一定領域L1,L2を加熱及び冷却するものである。従って、上記の実施の形態1に係る鍛造方法及び鍛造装置の説明において、金属素材2が変形する直前の一定領域L1の加熱手段H1による加熱を、加熱手段H1a,H1aによる加熱及び冷却手段C1a,C1bによる冷却と読み替え、金属素材2が変形する直後の一定領域L2の冷却手段C1による冷却を、加熱手段H2a,H2bによる加熱及び冷却手段C2a,C2bによる冷却と読み替えれば良い。
予め温度1200℃に加熱された金属素材S45Cからなる鋼棒を、押出前速度V1を1mm/secに設定し、他の押出条件を種々変更して押出鍛造した実験結果につき、表1,2を参照しながら以下説明する。表1は各押出条件を示し、表2は各押出条件における実験結果を示す。
尚、表中の制御有無とは、加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を、金属素材2が前記一定領域L1,L2内を通過する夫々の押出速度、即ち、押出前速度V1及び押出後速度V2に基づいて制御しているか否かをいう。また、各条件に該当する実施の形態番号を「実施の形態」欄に示した。更に、押出前速度及び押出後速度は、前記一定領域L1,L2内を夫々通過する押出速度の実測値をいう。結晶粒度は、JIS−G0552に定められた切断法により判定し、その最大と最小を示した。
先ず、実施例1〜4,7,8は、直径50mmのS45C素材を、実施の形態1〜4の加熱、冷却条件にて、押出速度V1,V2に基づく前記制御を行いつつ押出比0.49で1段押出しした実施例示し、何れも結晶粒度にバラツキのない均一な鍛造品が得られた。実施例5は、同一素材を加熱/押出/加熱による1段目と加熱/押出/冷却による2段目からなる2回の押出において、前記加熱及び冷却温度を押出速度V1,V2に基づく制御を行いつつ押出鍛造したもので、この場合も結晶粒度にバラツキのない均一な鍛造品が得られた。
一方、比較例6は、直径40mmのS45C素材を、実施例1と同一の温度条件にて温度制御しつつ押出比0.95にて押出鍛造したものであるが、結晶粒度に最大2のバラツキが生じた。この比較例6と同一の加熱/押出/冷却条件にて温度制御しつつ押出比0.81にて押出鍛造した実施例9では、得られた鍛造品の結晶粒度のバラツキは最大1であったが、押出比0.79にて押出鍛造した実施例10では、得られた鍛造品の結晶粒度のバラツキの無い均一な組織が得られた。
Figure 2008284601
Figure 2008284601
次に、比較例11〜15は、実施例1〜5と同一の金属素材を、これらの実施例1〜5と夫々順次同一の加熱、冷却条件にて、押出速度に基づかず制御手段に予め設定された目標温度のみによる温度制御を行いつつ押出比0.49で押出鍛造した例を示すが、何れも結晶粒度に最大2のバラツキを生じた。
以上、本発明に係る金属素材の鍛造方法によれば、前記金属素材が変形する直前直後の一定領域に夫々設けた加熱手段または冷却手段によって、前記金属素材を加熱及び/または冷却し、その加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を、前記金属素材が前記一定領域内を通過する押出前速度及び押出後速度に基づいて制御すると共に、押出加工時の押出比を0.9倍以下とするので、前記加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を速やかに目標温度に到達させ得ると共に、前記押出加工による歪が金属素材内部にまで到達して、疲労強度と冷間加工性に富み機械的特性が均一な鍛造品が得られる。
一方、本発明に係る金属素材の鍛造装置によれば、この鍛造装置が、前記金属素材が変形される直前直後の一定領域内に夫々設けられた加熱手段または冷却手段と、この加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を、前記金属素材が前記一定領域内を通過する押出前速度及び押出後速度に基づき制御する制御手段とを備えると共に、前記金型の押出断面積が押出比0.9倍以下となる様に構成するので、前記加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を速やかに目標温度に到達させ得ると共に、前記押出加工による歪が金属素材内部にまで到達して、疲労強度と冷間加工性に富み機械的特性が均一な鍛造品が得られる金属素材の鍛造装置を提供し得る。
尚、上記実施の形態5においては、金属素材2が変形する直前の一定領域L1には、加熱手段及び冷却手段を夫々2式交互に配設して金属素材2を冷却及び冷却すると共に、金属素材2が変形する直後の一定領域L2にも、加熱手段及び冷却手段を夫々2式交互に配設して前記金属素材2を加熱及び冷却する例で示したが、前記一定領域L1,L2に夫々
配設する加熱手段及び冷却手段は夫々2式に限定されず、必要に応じて複数式配設すれば良い。また、前記一定領域L1,L2に夫々配設する加熱手段及び冷却手段は、同一の複数式である必要も無い。
本発明の実施の形態1に係る金属素材の鍛造装置を説明するための模式的断面図である。 本発明の実施の形態1に係る金属素材の鍛造方法を工程順に説明するための工程図であり、(a)は鍛造開始前の状態を示す模式的断面図、(b)は金属素材を鍛造中の状態を示す模式的断面図、(c)は金属素材の鍛造を終了した状態を示す模式的断面図である。 本発明の実施の形態2に係る金属素材の鍛造装置を説明するための模式的断面図である。 本発明の実施の形態2に係る金属素材の鍛造方法を工程順に説明するための工程図であり、(a)は鍛造開始前の状態を示す模式的断面図、(b)は金属素材を鍛造中の状態を示す模式的断面図、(c)は金属素材の鍛造を終了した状態を示す模式的断面図である。 本発明の実施の形態3に係る金属素材の鍛造装置を説明するための模式的断面図である。 本発明の実施の形態3に係る金属素材の鍛造方法を工程順に説明するための工程図であり、(a)は鍛造開始前の状態を示す模式的断面図、(b)は金属素材を鍛造中の状態を示す模式的断面図、(c)は金属素材の鍛造を終了した状態を示す模式的断面図である。 本発明の実施の形態4に係る金属素材の鍛造装置を説明するための模式的断面図である。 本発明の実施の形態4に係る金属素材の鍛造方法を工程順に説明するための工程図であり、(a)は鍛造開始前の状態を示す模式的断面図、(b)は金属素材を鍛造中の状態を示す模式的断面図、(c)は金属素材の鍛造を終了した状態を示す模式的断面図である。 図9は本発明の実施の形態5に係る金属素材の鍛造装置を説明するための模式的断面図である。 従来例に係る熱間鍛造設備の構成を示す図である。 従来例に係る中空軸成形装置の実施例を示す断面図で、左半分に成形前の状態を、右半分に成形後の状態を併せて示したものである。 従来例に係る金属材料の等温押出方法の一実施形態としての金属押出機の全体構成を概略的に示す図である。
符号の説明
C1,C2,C1a,C1b,C2a,C2b:冷却手段,
H1,H2,H1a,H1b,H2a,H2b:加熱手段,
L1:金属素材が変形する直前の一定領域,
L2:金属素材が変形する直後の一定領域,
Ts:変形前の加熱(冷却)直後の金属素材検出温度,
Tp:変形直後の金属素材検出温度,
Tc:変形後の冷却(加熱)直後の金属素材検出温度,
1:鍛造装置,
2:金属素材, 2a:鍛造品,
3:金型,
4a,4b,4c:金属素材の温度検出手段,
5:金型ブロック, 6:ラム, 7:制御手段

Claims (6)

  1. 所定温度まで加熱した金属素材を、金型を介して押出加工する鍛造方法において、前記金属素材が変形する直前直後の一定領域に夫々設けた加熱手段または冷却手段によって、前記金属素材を加熱及び/または冷却し、その加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を、前記金属素材が前記一定領域内を通過する押出前速度及び押出後速度に基づいて制御すると共に、押出加工時の押出比(=押出加工後の前記金属素材の断面積/押出加工前の前記金属素材の断面積)を0.9倍以下とすることを特徴とする金属素材の鍛造方法。
  2. 前記金属素材が変形する直前直後の一定領域に夫々設けた前記加熱手段による加熱直後または冷却手段による冷却直後の前記金属素材の素材温度を検出し、この検出された素材温度と目標温度との夫々の温度差に基づき、前記加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を更に制御することを特徴とする請求項1に記載の金属素材の鍛造方法。
  3. 押出加工時の前記押出比を0.8倍以下とすることを特徴とする請求項1または2に記載の金属素材の鍛造方法。
  4. 前記押出加工が複数工程あることを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか一つの項に記載の金属素材の鍛造方法。
  5. 押出加工後の前記金属素材が略円形断面の軸材であって、その平均径が45mm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のうちの何れか一つの項に記載の金属素材の鍛造方法。
  6. 所定温度まで加熱した金属素材を、金型を介して押出加工する鍛造装置において、この鍛造装置が、前記金属素材が変形される直前直後の一定領域内に夫々設けられた加熱手段または冷却手段と、この加熱手段による加熱温度及び/または冷却手段による冷却温度を、前記金属素材が前記一定領域内を通過する押出前速度及び押出後速度に基づき制御する制御手段とを備えると共に、前記金型の押出断面積が押出比(=押出加工後の前記金属素材の断面積/押出加工前の前記金属素材の断面積)0.9倍以下となる様に構成することを特徴とする金属素材の鍛造装置。

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