JP2008283887A - もやしの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 工場規模で実用化することができるもやしの新しい製造方法を提供する。
【解決手段】 散水機31による散水工程と、吸気用ファン41及び排気用ファン42による乾燥工程とを交互に実施しつつ、6日間〜7日間栽培して胚軸を成長させ、もやしを栽培する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、もやしを製造する方法に関する。
大豆もやし及び緑豆もやし等、種々のもやしが工場規模で製造されているが、落花生もやしにあっては工場規模での製造方法はまだ確立されていない。
一般的に緑豆もやし等にあっては、豆を熱湯中に短時間浸漬させて表面殺菌処理した後、30℃程度の温水に4〜6時間浸漬させて芽出し処理を行う。なお、芽出し処理とは、豆に含水させて出芽の準備を開始させる処理であって、この状態で出芽は観察されない。
芽出し処理された複数の豆を、例えば縦100cm×横100cm×高さ150cm程度の網製キャリアに充填し、湿度が90〜100%に調製された遮光室内で7〜8日程度栽培することによって当該もやしを製造している。
しかし、かかる方法を落花生もやしの製造に適用した場合、落花生の発芽率が低い上に、室内での栽培中、豆の表面に糸状菌が繁殖し易いため、商品として販売することができる落花生もやしを得ることができなかった。
ところで、落花生もやしは、必須アミノ酸、ポリフェノール及び食物繊維等が他のもやしより多く含まれている一方、カロリーはもやしにする前の落花生の数分の一であることが報告されたことにより消費者のニーズが高まり、工場規模での製造方法の確立が要望されていた。
そのため、後述する特許文献1には次のような製造方法が開示されていた。
すなわち、硫酸鉄、硫酸第1マンガン、硫酸第1亜鉛、硫酸第1銅、硫酸第1コバルト、モリブデン酸アンモニウム、ホウ酸、及びクエン酸を水に溶解させて金属溶液を調製し、この金属溶液に落花生を20℃にて10時間浸漬させて前処理を行う。
一方、ゼラチンに前記金属溶液を所定量だけ加えてゼラチン培地を調製しておき、前処理した落花生を下層ゼラチン培地上に播種した後、下層ゼラチン培地の上面及びそこに播種した落花生を上層ゼラチン培地で被覆し、5日程度栽培するのである。
平成9年特許第2698719号公報
しかしながら、このような製造方法にあっては、金属溶液及びゼラチンを用いるためコストが嵩む上に、ゼラチン培地の取り扱いに困難を伴い、更に栽培中、糸状菌・細菌等の微生物によってゼラチン培地が腐敗することを防止できないため、工場規模での実用化に適用することはできなかった。
本発明は、斯かる事情に鑑みたものであって、工場規模で実用化することができるもやしの新しい製造方法を提供する。
本発明者は、落花生が湿潤な状態が長時間続くことを好まないという性質を発見し、かかる性質をもやし製造に利用することにより本発明を完成した。
すなわち、(1) 種子に液体を吸収させる前処理工程と、遮光した室内で、前処理工程を経た種子から胚軸を成長させる栽培工程とを実施してもやしを製造する方法において、前記栽培工程では、前記種子に液体を所定時間供給する給液工程と、適宜温度の風を種子に供給して当該種子を乾燥させる乾燥工程とを交互に実施することを特徴とする。
胚軸の成長には水分が必要であるが、この水分を供給すべく、種子に液体を所定時間供給する給液工程を実施した後、湿潤な状態を解消すべく、適宜温度の風を種子に供給して当該種子を乾燥させる乾燥工程を実施する。このように種子に十分量の水分を供給する一方、湿潤な状態が長時間続くことを回避することによって、湿潤な状態が長時間続くことを好まない性質を備える種子であっても、生育障害を招来することなく胚軸を成長させることができる。
ところで、種子に供給する液体としては水道水でもよいが、地下水の方がミネラルの含有量が多いため好適である。このように、金属成分等を溶解させた高価な液体、及びゼラチン培地等を用いることなく、地下水等の水を種子に供給することによって、もやしを製造することができるため、工場規模で実用化することができる。
ここで、液体の供給方法としては、種子の上からシャワー状に散布することが好ましい。これによって、栽培中の種子の表面に付着した糸状菌胞子及び細菌等を洗い落とすことができ、それら微生物による害を防止することができる。
また、液体の温度は栽培する種子が好む温度であればよい。例えば、落花生では27℃程度である。
種子に供給する風の温度も、栽培する種子が好む温度であればよい。例えば、落花生では27℃程度である。
また、このように種子に風を供給して当該種子を乾燥させるため、複数の種子が重層されている場合であっても、各種子を確実に乾燥させることができる。
また、(2) 前記前処理工程では、種子に液体を吸収させる第1吸液工程と、この種子を乾燥させる第1乾燥工程と、この種子に液体を吸収させる第2吸液工程と、この種子を乾燥させる第2乾燥工程とをこの順に実施することも特徴とする。
種子に水分を吸収させる前処理工程においても、吸液工程と乾燥工程とを少なくとも2回(それぞれ第1吸液工程及び第1乾燥工程、第2吸液工程及び第2乾燥工程)繰り返す。
このように種子に水分を吸収させる一方、湿潤な状態が長時間続くことを回避することによって、湿潤な状態が長時間続くことを好まない性質を備える種子であっても、順調に発芽させることができる。
発芽段階にあっては種子内に呼吸熱が発生するので、当該種子を水が無い雰囲気内に放置するだけで、当該種子の表面が乾燥する。このように外部エネルギを加えることなく、乾燥工程を実施することができるため、製造コストの上昇を可及的に廉価にすることができる。
一方、このような第1吸液工程及び第1乾燥工程、第2吸液工程及び第2乾燥工程は向上規模であっても容易に実施することができる。
一方、(3) 前記第2乾燥工程が実施された複数の種子について、その表面が濡れている種子とその表面が乾燥している種子とを選別し、前者の種子を除去する選別除去工程を更に実施することを特徴とする。
所謂生きている種子は当該種子の表面が前述した呼吸熱によって乾燥している一方、所謂死んだ種子の表面は濡れているため、両者を容易に判別することができる。
そこで、前述した第2乾燥工程が実施された複数の種子を栽培するのに先立って、全体的に表面が濡れている種子を選別して除去する。これによって、所謂死んだ種子を除去して、所謂生きている種子を栽培することができるため、栽培中の複数の種子の発芽率を向上させることができ、もやしの生産性が向上する。
また、(4) 前記前処理工程では、前記第1吸液工程を実施するに先立って、次亜塩素酸を含む液体中に種子を浸漬させる工程を実施することを特徴とする。
種子を次亜塩素酸を含む液体中に浸漬させた場合、胚を無傷の状態で種皮を化学的に傷付ける効果を得ることができるので、かかる種子に水分を吸収させた場合、次亜塩素酸で処理していない種子より短い時間で所要の水分を吸収することでき、従って第1吸液工程及び第2吸液工程を可及的に短い時間に設定することができる。これによって、種子を湿潤な状態になす時間を可及的に短くすることができ、湿潤な状態が長時間続くことを好まない性質を備える種子にとって、より好適な環境を形成することができる。
また、種皮を化学的に傷付けるため、当該種子に水分の吸収を確実に行わせることができ、発芽率が向上する。
一方、土中で形成される種子にあっては、気中で形成される種子より多くの細菌・胞子等が付着しているが、次亜塩素酸を含む液体中に種子を浸漬させる工程を実施することによって、それら細菌・胞子等を確実に除去・死滅させることができる。
(本発明の実施形態)
本発明に係るもやしの製造方法は主に、豆を洗浄・殺菌して出芽させる前処理工程と、出芽させた豆を遮光した室内で栽培する栽培工程とから構成される。
なお、本実施の形態では、時間及び温度等の各処理条件は種子として落花生に適用した場合について示してある。
図1から図3は、前処理工程を説明する説明図であり、図中、1は網製の籠である。
図1(a)に示したように、適宜量の生の落花生S,S,…を籠1内に投入する。この
籠1を、図1(b)に示したように、殺菌能を備えた処理水4を貯留させた水槽2内に嵌入させて、籠1内の落花生S,S,…を処理液3中に浸漬させ、処理液3によって落花生S,S,…の種皮表面を洗浄・殺菌処理した後、処理液3中に10分間程度保持して落花生S,S,…の種皮と胚乳との間の領域をも殺菌処理する。
ここで処理水3としては、例えば、次亜塩素酸ナトリウムを有効塩素濃度が1%程度になるように水に溶解させた水溶液に乳酸又は酢酸等を添加して、pH3〜pH5に調整したものを用いることができる。
このような次亜塩素酸を含む処理液3で落花生Sを処理した場合、殺菌効果に加えて、胚を無傷の状態で種皮を化学的に傷付ける効果を得ることができ、これによって発芽率を向上させることができる。
前記処理液3で処理した落花生Sに水分を吸収させた場合、処理液3で処理していない落花生Sより短い時間で所要の水分を吸収することできるため、落花生Sを湿潤な状態になす時間を可及的に短くすることができ、湿潤な状態が長時間続くことを好まない性質を備える落花生Sにとって、より好適な環境を形成することができる。
一方、処理液3中の塩素濃度は非常に低いため、後述する洗浄操作によって落花生Sからそこに残留することなく容易・確実に除去することができる。
次に、図1(c)に示したように、水槽2から籠1を取り出して落花生S,S,…から処理液3を水切りした後、この籠1を、図1(d)に示したように、水道水又は井水等の洗浄液4を貯留させた水槽2内に投入して落花生S,S,…を洗浄液4に浸漬・洗浄し、落花生S,S,…に残留する塩素成分を除去する。
そして、図1(e)に示したように、水槽2から籠1を取り出して落花生S,S,…から洗浄液4を水切りした後、この籠1を、図1(f)に示したように、30℃〜40℃程度の浸漬液5を貯留させた水槽2内に投入して落花生S,S,…を浸漬液5に2時間〜4時間程度、1次浸漬させ、落花生S,S,…に水分を取り込ませる。
ここで、浸漬液5としては、ミネラルの含有量が多い地下水を用いた場合、もやしの生育が良好であるので好適である。なお、地下水以外にも、適宜の金属塩を水に溶解させた液体を用いてもよいことはいうまでもない。
次に、図2(g)に示したように、水槽2から籠1を取り出して落花生S,S,…から浸漬液5を水切りした後、この籠1を、図2(h)に示したように、室10内へ搬入し、室温で12時間程度放置する。
このとき、含水した落花生S,S,…の内部では発芽が開始されており、それに伴って呼吸熱が発生し、この呼吸熱によって落花生S,S,…の表面から水分が蒸発して当該表面が乾燥する。これによって、湿潤な状態が長時間続くことを好まない落花生S,S,…にとって好ましい生育環境が形成され、落花生S,S,…の生育が促進される。また、落花生S,S,…が乾燥するため、糸状菌等の微生物の発生も防止することができる。一方、表面の乾燥によって、前述した種皮の傷が拡大し、種皮を突き破って成長する胚軸の出芽が更に円滑に行われる。
室10から搬出した籠1を、図2(i)に示したように、再び30℃〜40℃程度の浸漬液5を貯留させた水槽2内に投入して落花生S,S,…を浸漬液5に1時間程度、2次浸漬させ、落花生S,S,…に更に水分を取り込ませる。
これら1次浸漬及び2次浸漬によって、落花生Sは当初の質量の略1.5倍の質量になる。なお、発明者は、種々検討した結果、落花生Sにあっては含水によって当初の質量の略1.5倍の質量になったとき、発芽が良好に行われるという知見を得ており、1次浸漬及び2次浸漬の各時間は前記した各時間に限らず、両浸漬後の落花生Sの質量が、浸漬前の当初質量の略1.5倍になるように調整すればよい。
2次浸漬が終了すると、図2(j)に示したように、水槽2から籠1を取り出して落花生S,S,…から浸漬液5を水切りした後、前同様この籠1を、図3(k)に示したように、室10内へ搬入し、室温で5時間程度放置する。
このとき、落花生S,S,…は出芽し、それに伴う呼吸熱によって前同様、落花生S,S,…の表面から水分が蒸発して当該表面が乾燥する。これによって、前同様、落花生S,S,…にとって好ましい生育環境が形成されるため、落花生S,S,…の出芽が促進され、胚軸が5mm程度まで成長する。
一方、所謂死豆たる発芽しない落花生S,S,…が混在しているが、そのような落花生S,S,…は呼吸熱を生じないため、表面が乾燥せずに濡れた状態のままで存在している。
このようにして出芽させた落花生S,S,…を、図3(l)に示したように、複数の皿状の栽培用容器6,6,…上に敷き詰める。
このとき、出芽による胚軸が観察されない落花生S,S,…が混在している場合があり、かかる落花生S,S,…はそのままでは所謂死豆が生豆かを判別することができない。しかし、本発明に係る方法にあっては、前述した如く、所謂生豆の落花生S,S,…は当該落花生S,S,…の表面が呼吸熱によって乾燥している一方、所謂死豆の落花生S,S,…の表面は濡れているため、両者を容易に判別することができる。
そこで、出芽させた落花生S,S,…を各栽培用容器6,6,…上に播種するに先立って、又は播種した後に、全体的に表面が濡れている落花生S, S…を選別して廃棄する。これによって、所謂死豆の落花生S,S,…を除去して、各栽培用容器6,6,…上にある落花生S,S,…の発芽率を向上させることができるため、もやしの生産性が向上する。
ところで、前述した栽培用容器6としては、例えば、縦80cm×横60cm程度のステンレス製のプレート7の周縁を立ち上げて、落花生S,S,…の厚さ寸法より低い高さ寸法の枠部8を設けて播種された落花生S,S,…の転落を防止するとともに、前記プレート7に直径が2mm〜4mm程度の複数の細孔9,9,…を所定間隔を隔てて開設(例えば2万個程度)したものを用いることができる。このサイズの栽培用容器6を用いた場合、2.5kg程度の落花生S,S,…を播種することができる。
図4は、室でもやしを栽培している状態を示す模式的斜視図であり、図中、10は遮光された室である。この図4を用いて、もやしの栽培工程説明する。
室10は、横に長い直方体状をなしており、奥行き方向の適宜位置に設けた隔壁40によってもやしを栽培する栽培室30と、この栽培室30より狭く、栽培室30内の雰囲気を調整するための調整室20とに分けられている。
調整室20内には、室10内を所要の温度に調整するための温度調整器22、及び二酸化炭素ガスを発生させるべく、例えばガスバーナを内蔵するガス発生器23が設置してあり、また、調整室20の前記隔壁40とは異なる壁に設けた開口にはファン21が取り付けてある。なお、このファン21を設けた開口は図示しないシャッタによって閉止し得るようになっている。
前述した隔壁40であって相対的に高い位置にある2隅の内の一方の近傍、及びこれと対角線上に位置する低位の隅の近傍には、それぞれ開口が設けてあり、高位の開口には調整室20の雰囲気を栽培室30内へ導入するための吸気用ファン41が、低位の開口には栽培室30内の雰囲気を調整室20へ排出するための排気用ファン42が取り付けてある。
このように、高位隅部の開口に吸気用ファン41が設けてあり、これと対向線上にある低位の隅部の開口に排気用ファン42が設けてあるため、栽培室30内全体に効率良く気流を形成することができる。
一方、栽培室30には前述した複数の栽培用容器6,6,…が複数のキャリア50,50,…上にそれぞれ積層された様態で搬入されている。
キャリア50は、栽培用容器6を担持する矩形環状の底枠部の四辺にそれぞれ倒立U字状の縦枠部を立設してなり、前記底枠部の裏面には複数の移動用車が回転自在に設けてある。このキャリア50の前記各縦枠部で囲まれる領域内に栽培用容器6,6,…を、10段程度積層するように挿入してあり、下段の栽培用容器6に播種された落花生には、これに当接した上段の栽培用容器6から適当な質量が負荷されるようになっている。
なお、最上段の栽培用容器6は重しの役割として用いるため、落花生は播種されていない。
また、栽培室30の天井近傍には、栽培室30の幅と略同じ長さの散水機31が栽培室30の奥行き方向へ往復移動可能に配置してあり、該散水機31に連結させた管部材32によって、散水機31内に温度調整された水が供給されるようになっている。散水機31の底部には、その長手方向に適宜の間隔で配設した複数の散水部が設けてあり、散水機31は、栽培室30の一側から他側へ適宜の速度で移動しつつ、各散水部からシャワー状の散水を行うようになっている。
次に、このような室10でもやしを栽培する方法について説明する。
前述したように、最上段を除いてそれぞれ適量の落花生を敷き詰めた栽培用容器6,6,…を10段程度積層させた複数のキャリア50,50,…を栽培室30内の適宜位置に配置させておく。一方、温度調整器22を作動させておくとともに、吸気用ファン41及び排気用ファン42を作動させて調整室20の雰囲気を栽培室30に循環させて、栽培室30の温度を27℃〜30℃に保持しておく。
そして、吸気用ファン41及び排気用ファン42を停止させる一方、散水機31を作動させて、栽培室30の一側から他側へ40cm〜50cm/分程度の速度で移動させつつ、散水機31の各散水部から27℃程度の温水を、総量で150l(リットル)/分程度の水量で各キャリア50,50,…内の栽培用容器6,6,…上へシャワー状に散水させる。
散水機31は、他側の所定位置に達すると散水を停止して移動開始位置へ復帰する。
このとき、散水機31が移動しつつ散水するため、各キャリア50,50,…内の栽培用容器6,6,…上へ略均一に散水される。このように散布された水は、上段の栽培用容器6,6,…に開設した複数の細孔から略シャワー状に下段の栽培用容器6,6,…に播種された落花生上に落下し、当該落花生に水分を供給するとともに落花生の表面に付着した胞子・細菌等を洗い落としながら、更に下段の栽培用容器6,6,…へ落下する。
このように散水によって、落花生の表面に付着した胞子・細菌等を洗い落とされるため、落花生の表面で胞子・細菌等が繁殖することが防止され、各落花生の胚軸が健全に成長する。
散水が終了すると、再び吸気用ファン41及び排気用ファン42を作動させて、調整室20で温度を調整した風を栽培室30内の上位領域から下位領域へ循環させ、各栽培用容器6,6,…内で栽培されている落花生を乾燥させる。この乾燥工程は4時間〜5時間程度行う。
胚軸の成長には水分が必要であるが、この水分を供給すべく、落花生に液体を所定時間供給する給液工程を実施した後、湿潤な状態を解消すべく、適宜温度の風を落花生に供給して当該落花生を乾燥させる乾燥工程を実施する。このように落花生に十分量の水分を供給する一方、湿潤な状態が長時間続くことを回避することによって、湿潤な状態が長時間続くことを好まない性質を備える落花生であっても、生育障害を招来することなく胚軸を成長させることができる。
この乾燥工程の開始時から10分間程度、ガス発生器23を作動させて二酸化炭素ガスを発生させ、発生させた二酸化炭素ガスを栽培室30内へ導入する。
これによって、胚軸の成長を促し、相対的に直径が大きいもやしを得ることができる。
散水を再び開始するときの20分〜30分前のタイミングで調整室30に設けたファン21を作動させて、調整室20及び栽培室30内の二酸化炭素ガスを排気した後、散水機31を作動させて前同様に散水を行う。
このように、栽培室30から二酸化炭素ガスを排気した後に散水を実施するため、散布される水に二酸化炭素ガスが溶解混入して、落花生に必要以上に供給されることを回避することができる。
そして、このような散水工程と乾燥工程とを交互に実施しつつ、6日間〜7日間栽培して胚軸を成長させ、もやしを得る。
なお、二酸化炭素ガスの栽培室30への導入は、1日につき2回程度、すなわち略12時間おきに実施する。
胚軸は水が流れる方向へ成長する性質を有するので、栽培用容器6,6,…に開設した細孔内へ伸長して、その位置から胚乳がずれるのを防止する。一方、前述したように、各胚乳には上段の栽培用容器6から適宜の負荷が印加されており、これによって土中環境と類似する環境が形成されている。そのため、胚軸は前記負荷に抗して胚乳を略真上方向へ持ち上げるように成長し、湾曲・ひねり等の少ない、良好な形状のもやしを効率的に得ることができる。
このようにして栽培したもやしは、栽培用容器6,6,…から取り出して、図示しない洗浄槽で洗浄し、水切りを行った後に、計量、袋詰めして製品とする。
なお、本実施の形態では、落花生について説明したが、うずら豆及びインゲン豆等、他の食用種子に適用した場合であっても、同様に良好な形状のもやしを得ることができた。
前処理工程を説明する説明図である。 前処理工程を説明する説明図である。 前処理工程を説明する説明図である。 室でもやしを栽培している状態を示す模式的斜視図である。
符号の説明
1 籠
2 水槽
3 処理液
4 洗浄液
5 浸漬液
6 栽培用容器
7 プレート
8 枠部
9 細孔
10 室
20 調整室
21 栽培室
22 温度調整器
23 ガス発生器
30 栽培室
31 散水機
40 隔壁
41 吸気用ファン
42 排気用ファン
50 キャリア
S 落花生(種子)

Claims (4)

  1. 種子に液体を吸収させる前処理工程と、遮光した室内で、前処理工程を経た種子から胚軸を成長させる栽培工程とを実施してもやしを製造する方法において、
    前記栽培工程では、前記種子に液体を所定時間供給する給液工程と、適宜温度の風を種子に供給して当該種子を乾燥させる乾燥工程とを交互に実施することを特徴とするもやしの製造方法。
  2. 前記前処理工程では、種子に液体を吸収させる第1吸液工程と、この種子を乾燥させる第1乾燥工程と、この種子に液体を吸収させる第2吸液工程と、この種子を乾燥させる第2乾燥工程とをこの順に実施する請求項1記載のもやしの製造方法。
  3. 前記第2乾燥工程が実施された複数の種子について、その表面が濡れている種子とその表面が乾燥している種子とを選別し、前者の種子を除去する選別除去工程を更に実施する請求項2記載のもやしの製造方法。
  4. 前記前処理工程では、前記第1吸液工程を実施するに先立って、次亜塩素酸を含む液体中に種子を浸漬させる工程を実施する請求項2又は3記載のもやしの製造方法。
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