JP2008283092A - 垂直共振器型半導体発光素子 - Google Patents

垂直共振器型半導体発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】発光素子は、高出力で高速応答性、高信頼性の発光素子が求められている。特に装置産業においては過酷な環境下でも長時間の使用に耐えうることは重要であり、通電後の使用においてその特性の変動が極めて少ないことが望まれている。多重量子井戸活性層と電流狭窄構造を有する垂直共振器型発光素子において、良好な初期特性と共に高い信頼性を提供する。
【解決手段】多重量子井戸構造と電流狭窄構造を用いた垂直共振器型発光素子において、量子井戸活性層をノンドープとし、キャリア濃度について、p側を1E18cm−3以上、2E18cm−3以下、かつ、n側を5E17cm−3以下にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体材料を用いた垂直共振器型半導体発光素子に関する。より詳しくは、例えばPOFなどの通信やセンサーに用いる垂直共振器型半導体発光素子における特性の変動抑制に関する。
垂直共振器型発光素子(以下、RC−LEDともいう)は、その共振構造により、発光スペクトル線幅を制御でき、出射光の指向性が高いことから、通信およびセンサー用の発光素子として適ており、通信機器産業または装置産業において重要な素子である。
特に装置産業においては、発光素子には、高出力で高速応答性、高信頼性が求められている。初期の特性はもちろん、過酷な環境下でも長時間の使用に耐えうることも重要であり、通電後の使用においてその特性の変動が極めて少ないことが望まれている。受光側の感度が限られているため、出力の低下のみならず、出力の増加も問題となる。このため、さまざまな技術が提唱されている。
特許文献1には、活性層として単一の量子井戸を用い、p型Ga0.51In0.49P量子井戸層とその両側のp型(Al0.5Ga0.5)0.51In0.49P下バリア層、p型(Al0.5Ga0.5)0.51In0.49P上バリア層を、ともにp型ドーパント(Zn,Mg,Be,C)またはn型ドーパント(Si,Se,Te)により高ドープすることにより、高速応答特性に優れ、光出力が大きく、かつ通電中の光出力の変動が少ない発光ダイオードを提供する技術が開示されている。
特許文献2には、RC−LEDにて光取り出し側にInGaP耐湿保護層を設けることによる信頼性の向上を開示している。
特開2002−111053号公報 特開2002−111054号公報
しかしながら、特許文献1では活性層やバリア層にドーパントをドープしているため、長時間の通電によりドーパントの拡散が漸次進行しやすく、出力や応答特性がほとんど変動しない高信頼性の発光素子を得ることは難しい。また、多重量子井戸構造を用いた垂直共振器型発光素子については、高信頼性を得る方法は見られない。
また、特許文献2では耐湿性の向上は出来てもドーパントの拡散による特性の変動を防ぐことは出来ない。特に電流狭窄構造とした場合は電流密度が高い場所でのドーパントの拡散が進行しやすく、特性の変動が起こりやすい。いずれにしても多重量子井戸構造と電流狭窄構造を用いた垂直共振器型発光素子において高信頼性を得ることは困難であった。
すなわち、従来の技術では、特性の向上は図ることが可能であったが、通電開始後から長時間後の特性の変動が10%以内となる素子が得られなかった。前記変動が10%以内となることで、通信機器の性能の安定が図られ、出力変動に対応する制御も不要となり、機器のコストも削減可能となる。
多重量子井戸構造を用いた垂直共振器型発光素子においても高信頼性をもち、通電開始から1000時間後においても光出力の変動が10%以内となる発光素子を提供する。
多重量子井戸構造と電流狭窄構造を用いた垂直共振器型発光素子において、量子井戸活性層をノンドープとし、クラッド層のキャリア濃度について、p側を1E18(1×1018)cm−3以上、2E18(2×1018)cm−3以下、かつ、n側を5E17(5×1017)cm−3以下にすることにより、高出力を持ちながら優れた信頼性が得られることを見出した。これにより室温で30mAにて1000時間通電後の出力変動も±10%以内に収めることが出来た。なお、ノンドープとは結晶成長時に積極的に不純物添加しないことを意味する。
本発明によれば、垂直共振器構造を有する発光素子において、量子井戸構造を有する活性層をノンドープとし、その活性層を挟む反射層の間に配置されたクラッド層のキャリア濃度を、p側を1E18(1×1018)cm−3以上、2E18(2×1018)cm−3以下、かつ、n側を5E17(5×1017)cm−3以下にすることで、高い初期発光出力、かつ室温で30mAにて1000時間通電後の出力変動も±10%以内である発光素子を提供することができる。このため、POFなどの通信やセンサーの用途において好ましい特性が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施の一形態について、共振器および電流狭窄を有する発光素子を例に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る発光素子の構造を示す断面図である。なお、本発明における実施形態はこの限りではない。
この発光素子1は、第1導電型(例えばn型)の基板2の表面上に、第1ブラッグ反射層3、第1クラッド層4、ノンドープの活性層5、第2クラッド層6、第2ブラッグ反射層9、及びコンタクト層10をこの順に積層したものである。第1クラッド層4、活性層5、及び第2クラッド層6により垂直共振器を形成するダブルへテロ接合層7が形成されている。そして、電流狭窄層8を活性層5と第2ブラッグ反射層9の間に形成する。例えば第2クラッド層6と第2ブラッグ反射層9との境界に局部的に形成されている。なお、電流狭窄層8の位置は例えば第2ブラッグ反射層9とコンタクト層10との間など他の場所に形成することも考えられるが、第2ブラッグ反射層9と活性層5の間に形成するのが好ましい。垂直共振器の光学長は、第1ブラッグ反射層3と第2ブラッグ反射層9の距離すなわちダブルへテロ接合層7の厚みである。
なお、第1ブラッグ反射層3及び第1クラッド層4を第1導電型として、第2クラッド層6、第2ブラッグ反射層9、及びコンタクト層10を第2導電型(例えばp型)にしてもよい。この場合、電流狭窄層8は第1導電型である。p型ドーパントはZn、Mg、Be、Cのいずれか1つ以上により選択される。n型ドーパントはSi、Se、Teのいずれか1つ以上により選択される。
基板2の裏面には電極11が形成されており、コンタクト層10の一部上には電極12が形成されている。電極12の平面形状は任意の形状(例えば四角の一部を円形、楕円形、矩形、メッシュ状、歯車状で抜いた形状)とすることができるが、電流狭窄層8の上部に形成し、電流狭窄層と形状を類似させる事が望ましい。コンタクト層10のうち電極12に覆われていない領域が、光が射出する開口部9aになる。
活性層5は発光層であり、多重量子井戸構造を有している。
上記したように、活性層5が第1ブラッグ反射層3及び第2ブラッグ反射層9に挟まれることにより、垂直共振器が形成されている。この垂直共振器内には光の定在波が生じる。すなわち活性層5から下方に射出した光は第1ブラッグ反射層3によって反射される。第1ブラッグ反射層3からの反射光、及び活性層5から上方に射出した光は第2ブラッグ反射層9に入射する。第2ブラッグ反射層9に入射した光の一部は反射し、定在波を形成する。なお、第2ブラッグ反射層9に入射した光の残りは開口部9aから発光素子1の外部に射出する。このため、第2ブラッグ反射層9より第1ブラッグ反射層3の反射率を高くするのが好ましい。
活性層5の中には定在波の節が位置せず、かつ少なくとも1つの量子井戸層51(図2を用いて後述)が定在波の腹の位置(電界強度分布が最大値の95%以上となる部分)に配置されているのが好ましい。このようにすると、発光素子1の発光出力を高くすることができる。また、複数の量子井戸層のうち、最も禁制帯幅が小さい量子井戸層が発光する光の波長をλとした場合、2つのブラッグ反射層間の長さである垂直共振器の光学長は略λ、略1.5λ、略2.0λであるのが好ましい。光学長を0.5λとすると、活性層5中にクラッド層からドーパントが拡散し、発光効率が変動するおそれがあるため好ましくない。また、光学長が2.5λ以上となると共振効果が弱くなり発光出力が低下する。
図2は、活性層5の構造を説明するための断面拡大図である。活性層5は、両端にバリア層52を位置させ、かつこれら2つのバリア層52の間に、量子井戸層51と、バリア層50を、交互に複数積層した構造を有している。バリア層50の厚みを、量子井戸層に対するエネルギー障壁としての機能を保てる範囲で薄くすることにより、順方向電圧の増加を抑え、また応答速度も向上させることができる。
本図においては量子井戸層51の層数は3層であるが、2層であってもよいし、4層以上であってもよい。ただし、活性層5内には光の定在波の節を位置させないのが好ましい。これにより、発光出力の低下を抑制することができる。
次に、発光素子1の製造方法について説明する。まず、基板2上に第1ブラッグ反射層3を形成する。第1ブラッグ反射層3は、例えばMOCVD法又はMBE法を用いることにより、エピタキシャル成長層として形成することができる。基板2がn型のGaAs基板の場合、第1ブラッグ反射層3は、例えばn型のAl1−xGaAs膜(0<x<1)からなる第1反射膜、及びn型のAl1−yGaAs膜(0≦y<1、かつy<x)からなる第2反射膜を交互に積層することにより形成される。
なお、第1ブラッグ反射層3を形成する前に基板2上にバッファー層を形成してもよい(図示せず)。この場合、第1ブラッグ反射層3の結晶性を更に良くすることができる。
次いで、第1クラッド層4、活性層5、第2クラッド層6、電流狭窄層8をこの順に形成する。フォトリソグラフィーによりレジストパターンを形成後、エッチングにより電流狭窄パターンを形成する。なお、電流狭窄層8のみがエッチングされるように、第2クラッド層6と電流狭窄層8の間に第2クラッド層6よりもエッチングに耐性のあるエッチングストップ層を設けてもよい(図示せず)。レジスト除去および洗浄後、再度MOCVD法又はMBE法を用いることにより、第2ブラッグ反射層9、コンタクト層10を、この順に形成する。
具体的には、第1ブラッグ反射層3がn型のAl1−xGaAs膜(0<x<1)及びAl1−yGaAs膜(0≦y<1、かつy<x)で形成され、第1クラッド層4はn型の(AlGa1−Z0.5In0.5P膜(0≦z≦1)により形成される。
また、多重量子井戸構造である活性層5は、量子井戸層51のノンドープのInαGa1-αP膜(0<α≦1)と、バリア層50のAlβGaγIn1-β-γP膜(0≦β≦1、0≦γ≦1、かつ0≦β+γ≦1)との多層膜により形成される。
また、第2クラッド層6は、例えばp型の(AlGa1−a0.5In0.5P膜(0≦a≦1)により形成される。第2ブラッグ反射層9は、例えばp型のAl1-bGaAs膜(0<b<1)及びAl1-cGaAs膜(0≦c<1、かつc<b)を交互に積層することにより形成される。コンタクト層9は、例えばGaAs膜により形成される。
なお、第1クラッド層4、活性層5、及び第2クラッド層6の組成は、所望する発光波長に応じて選定する。クラッド層のキャリア濃度は、p側を1E18cm−3以上、2E18cm−3以下、かつ、n側を5E17cm−3以下にする。n側のキャリア濃度は1E17cm−3以上でよく、2E17cm−3以上であることが、素子の特性を得るために、より好ましい。
上記のキャリア濃度範囲よりもキャリア濃度が低い場合は、層の電気抵抗が高くなり良好な初期特性が得られない。キャリア濃度が高い場合は、過剰な不純物が拡散して欠陥を引き起こし、特性の変動が起こり素子の信頼性を低下させる。
n型のクラッド層(AlGa1−Z0.5In0.5P膜、およびp型のクラッド層(AlGa1−a0.5In0.5P膜のAl組成は、0.5以上(0.5≦z≦1および0.5≦a≦1)であることが好ましい。この組成範囲とすることで、高信頼性だけでなく、良い初期特性が得られる。
次いで、コンタクト層9の表面に電極12を形成するとともに、基板2の裏面に電極11を形成する。次いで、エッチングにより電極12を選択的に除去し、開口部9aを形成する。その際、ダイシングライン13a、13bとなる部分もエッチングにより除去する方が望ましい。その後、図3に示すようにダイシングライン13a、13bに沿ってダイシングを行ない、複数の発光素子1を互いに切り離す。図3は実施例における素子形状の上面図であるが、正方形の中央に開口部を配置するといった他の形状でもよい。
以上、本発明の実施形態によれば、多重量子井戸構造と電流狭窄構造を用いた垂直共振器型発光素子において、高出力、高速応答かつ高信頼性の発光素子を提供することができる。
なお、上記化学組成を示す中、a、b、c、x、y、z、α、βおよびγは、変数であって、小数点以下を含む数値を定義範囲内にて含まれるものである。
実施例1〜4を下記の要領にて実施した。なお、条件等を表1に示す。
MOCVD法によりエピタキシャル成長を行った。n型GaAs基板上に、AlGaAs系のn型ブラッグ反射層、n型Al0.5In0.5Pクラッド層、(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pバリア層とInxGa(1−x)P量子井戸層からなる3対のノンドープ多層量子井戸活性層、p型Al0.5In0.5Pクラッド層、n型Al0.5In0.5P狭窄層を順次成長させた。
発光波長が650nmとなるようにInxGa(1−x)P量子井戸層のIn組成を調整した。量子井戸層のIn組成は例えばx=0.574である。
p型クラッド層のドーパントはMg(マグネシウム)とし、Cp2Mg(ビスシクロペンタジエルマグネシウム)を水素でバブリング、搬送して原料とし、他の原料ガスと一緒に炉内に導入した。キャリア濃度はMgのIII族原料に対する流量比(Mg/III)により制御した。n型クラッド層のドーパントはSe(セレン)とし、H2Se(セレン化水素)を原料として他の原料ガスと一緒に炉内に導入した。キャリア濃度はSeのV族原料に対する流量比(Se/V)により制御した。流量調整にはマスフローコントローラーを用いた。
キャリア濃度の測定は、C−V測定により行った。
フォトリソグラフィーによりレジストパターンを形成後、エッチングにより狭窄層を部分的に除去した。狭窄層を除去したことにより電流が流れる領域(電流狭窄部)は直径80umとした。AlGaAs系のp型ブラッグ反射層およびGaAsコンタクト層を順次成長後、電極を形成した。基板側は全面電極とし、光取り出し側の電極は、光取り出し部として電流狭窄部の上部に直径80umの開口部を設けた。本実施例では電流狭窄部と開口部をそれぞれ直径80umとしたが、用途に応じて変更できる。
上記により得られた垂直共振型半導体発光素子をTO−18ステムにAgペーストを用いてマウントし、金ワイヤによるボンディングを行った。定電流電源により前記TO−18ステムに通電を行い、初期特性として出力と順電圧(Vf)の測定を行った。測定に用いた電流は20mAとした。その後、同様に作製し初期特性の測定を行った複数のサンプルを用いて、室温において30mAの連続通電を行った。
実施例にかかるクラッドのキャリア濃度と、得られた垂直共振型半導体発光素子に室温で30mA連続通電した後の、初期発光出力に対する変化量の関係を表1に示し、表1を基に出力の経時変化をグラフとして図4に示す。順電圧(Vf)の値に変化は見られなかった。
実施例1〜4について応答性の評価を行ったところ、矩形波電流に対する出力10−90%の立ち上がり立下り時間(Tr、Tf)は5〜7nsであり、250Mbps以上の通信速度でも十分な応答特性を示した。応答性についても連続通電前後で変化はなかった。
実施例1では、Mgの流量比を2.7E−3(2.7×10−3)、Seの流量比を4.17E−6(4.17×10−6)とすることにより、pクラッド層のキャリア濃度を2E18cm−3、nクラッド層のキャリア濃度を5E17cm−3とした。1000時間通電後の、初期出力(通電0時間、つまり数秒〜数分間)に対する出力の相対値(1000時間後の出力/初期出力)は1.07であり、変動は+7%(プラス7%)であった。電流20mAにおける初期出力とVfはそれぞれ1.79mWと2.06Vであった。高出力が得られた。
実施例2では、Mgの流量比を1.35E−3、Seの流量比を4.17E−6とすることにより、pクラッド層のキャリア濃度を1E18cm−3、nクラッド層のキャリア濃度を5E17cm−3とした。1000時間通電後の初期出力に対する出力の相対値は1.05であり、変動は+5%であった。電流20mAにおける初期出力とVfはそれぞれ1.72mWと2.09Vであった。高出力が得られた。
実施例3では、Mgの流量比を2.7E−3、Seの流量比を2.92E−6とすることにより、pクラッド層のキャリア濃度を2E18cm−3、nクラッド層のキャリア濃度を3.5E17cm−3とした。1000時間通電後の初期出力に対する出力の相対値は1.05であり、変動は+5%であった。電流20mAにおける初期出力とVfはそれぞれ1.64mWと2.05Vであった。実施例1、2に比べればVfが低く、出力は劣るが十分な出力が得られた。
実施例4では、Mgの流量比を2.7E−3、Seの流量比を1.67E−6とすることにより、pクラッド層のキャリア濃度を2E18cm−3、nクラッド層のキャリア濃度を2E17cm−3とした。1000時間通電後の初期出力に対する出力の相対値は1.05であり、変動は+5%であった。電流20mAにおける初期出力とVfはそれぞれ1.71mWと2.08Vであった。高出力が得られた。
(比較例)
比較例1から3について表1に示す。ただし、比較例1〜3については変動が大きいために500時間で通電試験を終えている。順電圧(Vf)の値に変化は見られなかった。
比較例1では、Mgの流量比を1.35E−3、Seの流量比を8.34E−6とすることにより、pクラッド層のキャリア濃度を1E18cm−3、nクラッド層のキャリア濃度を1E18cm−3とした。500時間通電後の初期出力に対する出力の相対値は0.59であり、大幅な出力低下がみられた。電流20mAにおける初期出力とVfはそれぞれ1.68mWと2.05Vであり、実施例1〜4と大差ない。実施例2との比較により、nクラッド層のキャリア濃度は5E17以下とすれば信頼性が両立できることが分かった。
比較例2では、Mgの流量比を4.05E−3、Seの流量比を4.17E−6とすることにより、pクラッド層のキャリア濃度を3E18cm−3、nクラッド層のキャリア濃度を5E17cm−3とした。500時間通電後の初期出力に対する出力の相対値は0.60であり、大幅な出力低下がみられた。電流20mAにおける初期出力とVfはそれぞれ1.75mWと2.07Vであり、実施例1〜4と大差ない。実施例1との比較により、Pクラッド層のキャリア濃度は2E18以下とすれば信頼性が両立できることが分かった。
比較例3では、Mgの流量比を0.68E−3、Seの流量比を4.17E−6とすることにより、pクラッド層のキャリア濃度を5E17cm−3、nクラッド層のキャリア濃度を5E17cm−3とした。500時間通電後の初期出力に対する出力の相対値は2.15であり、大幅な出力増加がみられた。電流20mAにおける初期出力とVfはそれぞれ0.51mWと2.03Vであり、実施例に比べて暗い。実施例2との比較により、Pクラッド層のキャリア濃度は1E18以上である必要があることが分かった。
実施例1〜4では1000時間通電後の室温30mAにて1000時間通電後の出力変動も±10%以内に収めることが出来たが、比較例1〜3では大きな出力変動が見られた。以上の結果、クラッド層のキャリア濃度について、p側を1E18cm−3以上、2E18cm−3以下、かつ、n側を5E17cm−3以下にすることにより、高出力、高応答性を持ちながら優れた信頼性が得られることを見出した。
なお、本発明は上述した実施形態または実施例に限定されるものでなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。
本発明の実施形態にかかる発光素子を説明するための断面図である。 活性層の構造を説明するための断面拡大図である。 実施例における発光素子の平面図である。 実施例と比較例の出力の経時変化を示すグラフである。
符号の説明
1・・・発光素子
2・・・基板
3・・・第1反射層
4・・・第1クラッド層
5・・・活性層
6・・・第2クラッド層
7・・・ダブルへテロ接合層
8・・・電流狭窄層
9・・・第2反射層
9a・・・開口部
10・・・コンタクト層
11,12・・・電極
13a,13b・・・ダイシングライン
50,52・・・バリア層
51・・・量子井戸層

Claims (2)

  1. ノンドープの多重量子井戸活性層と、前記活性層を挟み配置された複数の反射層と、前記複数の反射層の間に配置されたクラッド層を有する垂直共振器型半導体発光素子において、前記素子は電流狭窄層を具備し、前記クラッド層のキャリア濃度を、p側が1E18cm−3以上、2E18cm−3以下かつ、n側が5E17cm−3以下にすることを特徴とする垂直共振器型半導体発光素子。
  2. 室温における30mA通電で1000時間の連続通電後の出力変動が初期出力に対して±10%以内である、請求項1に記載の垂直共振器型半導体発光素子。



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