JP2008282753A - 燃料電池システム及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】間欠運転時間を長くして燃料消費量を節減することができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池2と、燃料電池2に燃料ガスを供給するとともに燃料電池2から排出された燃料オフガスを循環させるための燃料ガス系4と、燃料ガス系4から燃料オフガスを排出するためのパージ弁28と、パージ弁28から排出される燃料オフガスに希釈用空気を混合して希釈する希釈部5と、を備えた燃料電池システム1であって、燃料電池2の発電一時停止状態から発電状態への移行時に、発電一時停止状態の継続時間に基づいて、パージ弁28からの燃料オフガスの排出量を調整するとともに希釈部5における希釈用空気の混合量を調整する制御部6を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システム及びその制御方法に関する。
従来より、反応ガス(燃料ガス及び酸化ガス)の供給を受けて発電を行う燃料電池を備えた燃料電池システムが実用化されている。かかる燃料電池システムの燃料電池の内部や燃料オフガスの循環流路には、発電に伴って窒素ガス等の不純物が経時的に蓄積することが知られている。現在においては、このような不純物を外部に排出する(パージを行う)ために、循環流路に接続した排出流路にパージ弁を設け、パージ弁の開閉制御を行う燃料電池システムが提案されている。
また、現在においては、燃料電池に加えて蓄電池等の二次電池を備え、低負荷時等に燃料電池の発電を一時的に停止し、負荷の増加時等に再び発電状態に移行するように構成された燃料電池システムが提案されている。近年においては、燃料電池の発電性能の低下を抑制するように発電一時停止状態と発電状態との切替えを制御する技術も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−26054号公報
ところで、燃料電池の発電一時停止状態においては、燃料電池への燃料ガスの供給が一時的に停止される。このため、発電一時停止状態の継続時間(以下、「間欠運転時間」という)を長くすることにより、燃料消費量を節減することが可能となる。一方、間欠運転時間を長くした場合には、燃料電池内で酸化ガス系から燃料ガス系に窒素ガス等が透過するため、燃料ガス系内に不純物が経時的に蓄積する。このため、間欠運転時間を長くした場合には、発電一時停止状態の終了後に、燃料ガス系内に蓄積した不純物を排出するためのパージを長時間実施する必要がある。
しかし、このようにパージを長時間実施すると、不純物とともに燃料ガス(水素ガス)も多量に排出されるため、水素の排出量が所定の環境基準値を上回る場合がある。前記した特許文献1に記載された技術においては、酸化ガス系から排出された空気(酸化オフガス)により水素ガスを希釈しているが、希釈用空気の供給量を調整していないため、水素ガスを充分に希釈できないおそれがある。従って、特許文献1に記載された技術を採用しただけではパージ時間や間欠運転時間を長くすることができず、燃料消費量の節減が困難となっていた。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、間欠運転時間を長くして燃料消費量を節減することができる燃料電池システムを提供すること目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池と、この燃料電池に燃料ガスを供給するとともに燃料電池から排出された燃料オフガスを循環させるための燃料ガス系と、この燃料ガス系から燃料オフガスを排出するためのパージ弁と、このパージ弁から排出される燃料オフガスに希釈用空気を混合して希釈する希釈部と、を備えた燃料電池システムであって、燃料電池の発電一時停止状態から発電状態への移行時に、発電一時停止状態の継続時間に基づいて、パージ弁からの燃料オフガスの排出量を調整するとともに希釈部における希釈用空気の混合量を調整する制御部を備えるものである。
また、本発明に係る燃料電池システムの制御方法は、燃料電池と、この燃料電池に燃料ガスを供給するとともに燃料電池から排出された燃料オフガスを循環させるための燃料ガス系と、この燃料ガス系から燃料オフガスを排出するためのパージ弁と、このパージ弁から排出される燃料オフガスに希釈用空気を混合して希釈する希釈部と、を備えた燃料電池システムの制御方法であって、燃料電池の発電一時停止状態から発電状態への移行時に、発電一時停止状態の継続時間に基づいて、パージ弁からの燃料オフガスの排出量を調整するとともに希釈部における希釈用空気の混合量を調整する工程を備えるものである。
かかる構成及び方法を採用すると、発電一時停止状態の継続時間(間欠運転時間)に基づいて、パージ弁からの燃料オフガスの排出量(パージ量)を調整することができる。従って、例えば間欠運転時間を長くした場合にはパージ量を増大させることができ、間欠運転時間の長期化に伴って増加する燃料ガス系内の不純物分圧を適切に低減することができるので、システムの安定化が可能となる。また、間欠運転時間に基づいて、希釈部における希釈用空気の混合量を調整することができる。従って、例えばパージ時間の長期化に伴う燃料ガスの排出量の増大に応じて希釈用空気の混合量を増大させ、排出される燃料ガスを充分に希釈することができる。この結果、間欠運転時間を長くすることができ、燃料消費量を節減することが可能となる。なお、「発電一時停止状態」とは、燃料電池による発電を一時的に停止した状態を意味し、「発電状態」とは、燃料電池が継続的に発電を行っている状態を意味する。
前記燃料電池システムにおいて、発電一時停止状態の継続時間(間欠運転時間)が所定時間以下である場合に、パージ弁からのガスの排出を抑制する制御部を採用することもできる。
かかる構成を採用すると、間欠運転時間が比較的短くて燃料ガス系内の不純物分圧が通常運転時と大きな差を生じていないような場合に、パージ弁からのガス(燃料オフガス及び燃料ガス)の排出を抑制することができる。従って、システムの安定性を維持しながら、燃料消費量を一層節減することが可能となる。
また、前記燃料電池システムにおいて、燃料電池に酸化ガスを供給するとともに燃料電池から酸化オフガスを排出するための酸化ガス系を備え、この酸化ガス系から排出される酸化オフガスを希釈用空気とする希釈部を採用するとともに、酸化ガス系からの酸化オフガスの排出量を調整する制御部を採用することができる。
かかる構成を採用すると、酸化ガス系から排出される酸化オフガスを希釈用空気として有効利用することができるので、希釈用空気を別途供給する装置を設ける必要がない。従って、システムの構成を簡素化することが可能となる。
また、前記燃料電池システムにおいて、発電一時停止状態から発電状態への移行時における酸化オフガスの排出量が、要求発電量に対応する量の酸化ガスを燃料電池に供給した場合における酸化オフガスの排出量よりも多くなるように、酸化ガス系からの酸化オフガスの排出量を調整する制御部を採用することができる。
かかる構成を採用すると、発電一時停止状態から発電状態への移行時(間欠運転時間の経過時)に、通常運転時よりも多量の酸化オフガスを排出することができる。従って、間欠運転時間及びパージ時間が長くなり燃料ガスの排出量が増大した場合においても、燃料ガスを充分に希釈することができる。
本発明によれば、間欠運転時間を長くして燃料消費量を節減することができる燃料電池システムを提供することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る燃料電池システム1について説明する。本実施形態においては、本発明を燃料電池車両(移動体)の車載発電システムに適用した例について説明することとする。
まず、図1を用いて、本発明の実施形態に係る燃料電池システム1の構成について説明する。
本実施形態に係る燃料電池システム1は、図1に示すように、反応ガス(酸化ガス及び燃料ガス)の供給を受けて電力を発生する燃料電池2を備え、燃料電池2に、酸化ガスとしての空気を燃料電池2に供給しかつ燃料電池2から酸化オフガスを排出するための酸化ガス系3と、燃料ガスとしての水素ガスを燃料電池2に供給しかつ燃料オフガスとしての水素オフガスを水素ガスとともに燃料電池2に循環させる燃料ガス系4と、が接続されている。燃料ガス系4は、水素オフガスを燃料ガス系4から排出可能な排気排水弁28を有し、排気排水弁28から排出される水素オフガスが希釈部5において酸化ガス系3から排出される酸化オフガス(空気)と混合されて外部に排出可能となっている。そして、システム全体が制御部6により統括制御されている。
燃料電池2は、例えば固体高分子電解質型で構成され、多数の単電池を積層したスタック構造を備えている。燃料電池2の単電池は、固体高分子電解質膜の一方の面に空気極(カソード)を有し、他方の面に燃料極(アノード)を有し、さらに空気極及び燃料極を両側から挟みこむように一対のセパレータを有している。アノード側のセパレータの流路に燃料ガスが供給されるとともに、カソード側のセパレータの流路に酸化ガスが供給されることで、燃料電池2は電力を発生する。
酸化ガス系3は、燃料電池2に供給される酸化ガスが流れる空気供給流路11と、燃料電池2から排出された酸化オフガスが流れる排気流路12と、を有している。空気供給流路11は、酸化ガスを取り込むコンプレッサ14と、コンプレッサ14により圧送される酸化ガスを加湿する加湿器15と、を備えている。排気流路12は、背圧調整弁16を備えるとともに加湿器15に接続されており、排気流路12を流れる酸化オフガスが、背圧調整弁16を通って加湿器15で水分交換に供された後、希釈部5に移送される。
燃料ガス系4は、燃料ガス供給源21と、燃料ガス供給源21から燃料電池2に供給される水素ガスが流れる燃料ガス供給流路22と、燃料電池2から排出された水素オフガスを燃料ガス供給流路22に戻すための循環流路23と、を有している。
燃料ガス供給源21は、高圧タンクや水素吸蔵合金などで構成され、遮断弁24を開くと、燃料ガス供給源21から燃料ガス供給流路22に水素ガスが流出し、レギュレータ25やインジェクタ26により減圧されて、水素ガスが燃料電池2に供給される。なお、炭化水素系の燃料から水素リッチな改質ガスを生成する改質器と、この改質器で生成した改質ガスを高圧状態にして蓄圧する高圧ガスタンクと、から燃料ガス供給源21を構成してもよい。また、水素吸蔵合金を有するタンクを燃料ガス供給源21として採用することもできる。
循環流路23には、水素オフガスを気液分離する気液分離器27と、気液分離器27により分離された水を燃料ガス系4内の水素オフガスの一部とともに排出するための排気排水弁28と、気液分離器27で分離された気体を燃料ガス供給流路22に圧送する循環ポンプ29と、が設けられている。
排気排水弁28は、制御部6からの指令によって作動することにより、気液分離器27で回収した水分と、循環流路23内の不純物を含む水素オフガスと、を排出する「パージ」を実行するものであり、本発明におけるパージ弁として機能する。かかるパージを実行することにより、不純物分圧が低下し、燃料電池2に供給される水素ガスの濃度が上昇する。不純物分圧とは、例えば、燃料ガス供給源21から供給される水素ガス中に含まれる窒素ガス、酸化ガス系3から固体高分子電解質膜を透過して燃料ガス系4に供給される窒素ガス、燃料電池2の発電により生じた水蒸気等、水素ガス以外の気体の分圧である。
排気排水弁28から排出される水分及び水素オフガスは、排気排水流路30により希釈部5に移送され、酸化ガス系3の排気流路12から移送される酸化オフガス(希釈用空気)により希釈され、外部へ排出される。
制御部6は、車両に設けられた加速用の操作部材(アクセル等)の操作量を検出し、加速要求値(例えばトラクションモータ等の負荷装置からの要求発電量)等の制御情報を受けて、システム内の各種機器の動作を制御する。なお、負荷装置とは、トラクションモータのほかに、燃料電池2を作動させるために必要な補機装置(例えばコンプレッサ14、循環ポンプ29等の各モータ等)、車両の走行に関与する各種装置(変速機、車輪制御部、操舵装置、懸架装置等)で使用されるアクチュエータ、乗員空間の空調装置(エアコン)、照明、オーディオ等を含む電力消費装置を総称したものである。
制御部6は、図示していないコンピュータシステムによって構成されている。かかるコンピュータシステムは、CPU、ROM、RAM、HDD、入出力インタフェース及びディスプレイ等を備えるものであり、ROMに記録された各種制御プログラムをCPUが読み込んで所望の演算を実行することにより、後述するパージ制御など種々の処理や制御を行う。
制御部6は、通常運転モードと間欠運転モードとの切り換えを行う。通常運転モードとは、トラクションモータ等の負荷装置への電力供給のために燃料電池2が発電を継続的に行う運転モードを意味する。間欠運転モードとは、例えばアイドリング時、低速走行時、回生制動時等のような低負荷運転時に燃料電池10の発電を一時的に休止し、バッテリやキャパシタ等の蓄電装置から負荷装置への電力供給を行い、燃料電池2には開放端電圧を維持し得る程度の水素ガス及び空気の供給を間欠的に行う運転モードを意味する。通常運転モードは本発明における発電状態に相当し、間欠運転モードは本発明における発電一時停止状態に相当する。
また、制御部6は、間欠運転モードから通常運転モードへの移行時に、間欠運転時間(間欠運転モードの継続時間)に基づいて、排気排出弁28からのガスの排出量を調整するとともに、希釈部5における希釈用空気の混合量(酸化ガス系3からの酸化オフガスの排出量)を調整する。また、制御部6は、間欠運転時間が所定時間以下である場合に、排気排出弁28からのガスの排出を抑制する。また、制御部6は、間欠運転時間が所定時間を超える場合における酸化オフガスの排出量(希釈用空気の供給量)が、通常運転時における酸化オフガスの排出量よりも多くなるように、酸化ガス系3からの酸化オフガスの排出量を調整する。
次に、図2のフローチャートを用いて、本実施形態に係る燃料電池システム1の制御方法について説明する。
まず、制御部6は、起動時等に燃料電池2の構造に基づくシステム条件を設定する。システム条件としては、例えば、燃料電池2の各単電池の固体高分子電解質膜の有効面積に単電池数を乗じて得られる固体高分子電解質膜の有効面積や、固体高分子電解質膜の単位面積当たりの窒素ガスの透過率等が挙げられる。そして、制御部6は、起動後に通常運転モードを実現させるための制御を行う(通常運転制御工程:S1)。
通常運転制御工程S1において、制御部6は、要求される電力量を燃料電池2で発電するために各種機器を制御することにより、酸化ガスの調整や水素ガスの調整を行う。酸化ガスの調整は、酸化ガス系3におけるコンプレッサ14の回転数の制御や燃料電池2から排出される酸化オフガスの背圧の調整等により実現される。水素ガスの調整は、燃料ガス系4における遮断弁24やインジェクタ26の制御、循環ポンプ24の回転数の制御、排気排水弁28の制御等により実現される。
また、制御部6は、通常運転制御工程S1において、間欠運転時間(間欠運転モードの継続時間)を設定するための情報を検出する。間欠運転時間を設定するための情報としては、例えば、水素オフガス中の窒素分圧、アノード側に供給される水素ガスの平均窒素分圧、燃料電池2の温度等が挙げられる。水素オフガス中の窒素分圧は、通常運転モードにおける直前のパージ後の経過時間や発電量等から算出することもできる。そして、制御部6は、検出した情報に基づいて、間欠運転時間を設定する(間欠運転時間設定工程:S2)。
次いで、制御部6は、間欠運転時間設定工程S2で設定した間欠運転時間が所定時間を超えるか否かを判定する(間欠運転時間判定工程:S3)。なお、本実施形態においては、燃料ガス系4内の不純物分圧の増加が充分に少なく間欠運転モード終了後に特別な処理を行う必要のない時間を、間欠運転時間判定工程S3の「所定時間」として採用することとしている。
間欠運転モードを実現させて燃料電池2の発電を一時的に停止すると、燃料ガス系4内の不純物分圧が経時的に増加する。例えば、燃料電池2内の固体高分子電解質膜の窒素ガスの透過性に応じて、酸化ガス系3に残留した空気から燃料ガス系4に窒素ガスが透過して窒素ガス分圧が増加する。窒素ガス分圧の増加は、発電一時停止状態の経過時間が長い程大きい。このため、制御部6は、間欠運転時間判定工程S3の判定結果に応じて、その後の制御態様を異ならせる。
<長期間欠運転時の制御>
制御部6は、間欠運転時間判定工程S3において間欠運転時間が所定時間を超えるものと判定した場合に、排気排水弁28の開放によるパージと、酸化オフガスの供給による水素ガスの希釈と、の双方を実現させるような制御を行う。以下、このような長期間欠運転時の工程群(S4〜S10)について説明する。
制御部6は、燃料ガス系4の不純物分圧を推定する(不純物分圧推定工程:S4)。不純物分圧とは、前記したように燃料ガス系4内の水素ガス以外の気体全ての分圧であり、主として窒素ガス分圧と水蒸気分圧とに基づいて推定することができる。窒素ガス分圧は、主に燃料ガス供給源21から供給される水素ガス中に含まれる窒素分と、カソード側からアノード側へ透過する窒素分と、から算出することができる。また、水蒸気分圧は、燃料電池2の温度における飽和水蒸気圧により推定する。推定不純物分圧PEは、例えば次式により算出することができる。
E=PN2+k・D・S・T+PH2O
但し、PN2は水素オフガス中の窒素分圧を、kは固体高分子電解質膜の単位時間及び単位面積当たりの窒素ガスの透過率を、Dは発電状態におけるカソード側の平均窒素分圧とアノード側の平均窒素分圧との差を、Sは固体高分子電解質膜の有効面積を、Tは間欠運転時間を、PH2Oは水蒸気分圧を、各々意味する。
次いで、制御部6は、不純物分圧推定工程S4で推定した不純物分圧に基づいて、間欠運転モード終了時に実施するパージの条件と、パージの際に排出される水素ガスの濃度を所定の環境基準値未満まで低下させるのに必要な希釈用空気(酸化オフガス)の供給条件と、を設定する(パージ・希釈条件設定工程:S5)。パージ条件としては、パージ時間、パージの際に燃料ガス供給源21から燃料ガス供給流路22に供給する水素ガスの圧力、パージにより達成する燃料ガス系4内の圧力等を挙げることができる。また、希釈用空気供給条件(酸化ガス系3から希釈部5への酸化オフガスの供給条件)としては、コンプレッサ14により酸化ガス系3に供給する酸化ガスの量や背圧調整弁16の開度等を挙げることができる。この際、制御部6は、間欠運転モード終了時における酸化オフガスの排出量が、要求発電量に対応する量の酸化ガスを燃料電池2に供給した場合における酸化オフガスの排出量よりも多くなるように、酸化ガス系3からの酸化オフガスの排出量を設定する。
パージ・希釈条件設定工程S5に次いで、制御部6は、燃料電池2の運転モードを通常運転モードから間欠運転モードに切り換えるための条件(運転切替条件)が充足されるか否かを判定する(間欠運転開始判定工程:S6)。運転切替条件としては、例えば、要求電力量や発電量の経時変化が所定の閾値未満となること等を採用することができる。そして、制御部6は、間欠運転開始判定工程S6において運転切替条件が充足されるものと判定した場合に、燃料電池2の運転モードを通常運転モードから間欠運転モードへと切り替える(間欠運転制御工程:S7)。間欠運転制御工程S7において、制御部6は、燃料電池2の発電を一時的に停止させ、蓄電装置から負荷装置への電力供給を行い、燃料電池2には開放端電圧を維持し得る程度の水素ガス及び空気の供給を間欠的に行う。
続いて、制御部6は、間欠運転時間が経過したか否かを判定し(間欠運転終了判定工程:S8)、間欠運転時間が経過したものと判定した場合には、間欠運転モードを終了して通常運転モードへ移行する(通常運転再開工程:S9)。その後、制御部6は、排気排水弁28を開放して、燃料ガス系4に残留している不純物を含むガスを排出(パージ)するとともに、設定した希釈用空気供給条件を充足するようにコンプレッサ14や背圧調整弁16を制御して、酸化ガス系3から希釈部5への酸化オフガスの供給量を増大させる(パージ・希釈工程:S10)。パージにより排出された水素ガスは、希釈部5において酸化オフガスにより希釈される。その後、制御部6は、設定したパージ条件(特にパージ時間)を具備するまでパージを継続し、パージ条件を満たした場合にパージを終了し、一連の制御動作を終了する。
<短期間欠運転時の制御>
一方、制御部6は、間欠運転時間判定工程S3において間欠運転時間が所定時間以下であると判定した場合に、不純物分圧推定工程S4やパージ・希釈条件設定工程S5を得ることなく、通常運転モードから間欠運転モードへの運転切替条件が充足されるか否かを判定する(間欠運転開始判定工程:S11)。そして、制御部6は、間欠運転開始判定工程S11において運転切替条件が充足されるものと判定した場合に、燃料電池2の運転モードを通常運転モードから間欠運転モードへと切り替える(間欠運転制御工程:S12)。次いで、制御部6は、間欠運転時間が経過したか否かを判定し(間欠運転終了判定工程:S13)、間欠運転時間が経過したものと判定した場合には、間欠運転モードを終了して通常運転モードへ移行する(通常運転再開工程:S14)。間欠運転開始判定工程S11〜通常運転再開工程S14は、間欠運転開始判定工程S6〜通常運転再開工程S9と実質的に同一であるので、詳細な説明を省略する。その後、制御部6は、パージや希釈を行うことなく、一連の制御動作を終了する。
以上説明した実施形態に係る燃料電池システム1においては、間欠運転時間に基づいて、排気排水弁28からの水素オフガスの排出量(パージ量)を調整することができる。従って、間欠運転時間の長期化に伴って増加する燃料ガス系内の不純物分圧を適切に低減することができるので、システムの安定化が可能となる。また、間欠運転時間に基づいて、希釈部5における希釈用空気(酸化オフガス)の混合量を調整することができる。従って、パージ時間の長期化に伴う水素ガスの排出量の増大に応じて希釈用空気の混合量を増大させ、排出される水素ガスを充分に希釈することができる。この結果、間欠運転時間を長くすることができ、燃料消費量を節減することが可能となる。
また、以上説明した実施形態に係る燃料電池システム1においては、間欠運転時間が所定時間以下である場合(間欠運転時間が比較的短くて燃料ガス系4内の不純物分圧が通常運転時と大きな差を生じていないような場合)に、排気排出弁28からのガスの排出(パージ)を抑制することができる。従って、システムの安定性を維持しながら、燃料消費量を一層節減することが可能となる。
また、以上説明した実施形態に係る燃料電池システム1においては、酸化ガス系3から排出される酸化オフガスを希釈用空気として有効利用することができるので、希釈用空気を別途供給する装置を設ける必要がない。従って、システムの構成を簡素化することが可能となる。
また、以上説明した実施形態に係る燃料電池システム1においては、間欠運転時間が所定時間を超える場合に、間欠運転終了後に通常運転時よりも多量の酸化オフガスを排出することができる。従って、間欠運転時間及びパージ時間が長くなり水素ガスの排出量が増大した場合においても、水素ガスを充分に希釈することができる。
なお、以上の実施形態においては、循環流路23に循環ポンプ29を設けた例を示したが、循環ポンプ29に代えてエジェクタを採用してもよい。また、以上の実施形態においては、排気と排水との双方を実現させる排気排水弁28をパージ弁として循環流路23に設けた例を示したが、気液分離器27で回収した水分を外部に排出する排水弁と、循環流路23内のガスを外部に排出するための排気弁(パージ弁)と、を別々に設け、制御部6で排気弁を制御することもできる。
また、以上の実施形態においては、本発明に係る燃料電池システムを燃料電池車両に搭載した例を示したが、燃料電池車両以外の各種移動体(ロボット、船舶、航空機等)に本発明に係る燃料電池システムを搭載することもできる。また、本発明に係る燃料電池システムを、建物(住宅、ビル等)用の発電設備として用いられる定置用発電システムに適用してもよい。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 図1に示す燃料電池システムの制御方法を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1…燃料電池システム、2…燃料電池、3…酸化ガス系、4…燃料ガス系、5…希釈部、6…制御部、28…排気排水弁(パージ弁)。

Claims (5)

  1. 燃料電池と、前記燃料電池に燃料ガスを供給するとともに前記燃料電池から排出された燃料オフガスを循環させるための燃料ガス系と、前記燃料ガス系から燃料オフガスを排出するためのパージ弁と、前記パージ弁から排出される燃料オフガスに希釈用空気を混合して希釈する希釈部と、を備えた燃料電池システムであって、
    前記燃料電池の発電一時停止状態から発電状態への移行時に、前記発電一時停止状態の継続時間に基づいて、前記パージ弁からの燃料オフガスの排出量を調整するとともに前記希釈部における希釈用空気の混合量を調整する制御部を備える、
    燃料電池システム。
  2. 前記制御部は、前記発電一時停止状態の継続時間が所定時間以下である場合に、前記パージ弁からのガスの排出を抑制するものである、
    請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池に酸化ガスを供給するとともに前記燃料電池から酸化オフガスを排出するための酸化ガス系を備え、
    前記希釈部は、前記酸化ガス系から排出される酸化オフガスを希釈用空気とするものであり、
    前記制御部は、前記酸化ガス系からの酸化オフガスの排出量を調整するものである、
    請求項1又は2の何れか一項に記載の燃料電池システム。
  4. 前記制御部は、前記発電一時停止状態から前記発電状態への移行時における酸化オフガスの排出量が、要求発電量に対応する量の酸化ガスを前記燃料電池に供給した場合における酸化オフガスの排出量よりも多くなるように、前記酸化ガス系からの酸化オフガスの排出量を調整するものである、
    請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 燃料電池と、前記燃料電池に燃料ガスを供給するとともに前記燃料電池から排出された燃料オフガスを循環させるための燃料ガス系と、前記燃料ガス系から燃料オフガスを排出するためのパージ弁と、前記パージ弁から排出される燃料オフガスに希釈用空気を混合して希釈する希釈部と、を備えた燃料電池システムの制御方法であって、
    前記燃料電池の発電一時停止状態から発電状態への移行時に、前記発電一時停止状態の継続時間に基づいて、前記パージ弁からの燃料オフガスの排出量を調整するとともに前記希釈部における希釈用空気の混合量を調整する工程を備える、
    燃料電池システムの制御方法。
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