JP2008282651A - パッキン、並びに該パッキンを用いた燃料電池、電源、及び電子機器 - Google Patents

パッキン、並びに該パッキンを用いた燃料電池、電源、及び電子機器 Download PDF

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興利 木村
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愛乃 長谷川
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Abstract

【課題】フッ化ビニリデン構造を含むグラフト共重合体を使用した電解質膜との密着性を向上させたパッキンを提供することを目的とする。
【解決手段】イオン解離基を有する樹脂と、下記化学構造式(I)〜(III)で示される構成単位を全て有する樹脂と、を主たる成分とする電解質膜と、該電解質膜の両側に電極を配してなるセルとが、セパレータに挟持されている燃料電池に用いられる燃料電池用パッキンであって、該燃料電池用パッキンは、前記電解質膜と前記セパレータとの間に配置され、下記化学構造式(I)〜(III)で示される構成単位を全て有する樹脂を主成分とするものであることを特徴とする。ただし、下記化学構造式(III)中Rは、下記化学構造式(I)または(IV)で示される構造単位の少なくとも一方を有する側鎖である。
(I) −CF2CH2
(II) −CF2CFCl−
(III) −CH2CH(CH2OCOOR)−
(IV) −CH2CH2
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池用パッキン、燃料電池、電源及び電子機器に関する。
温暖化ガスに代表される環境問題の観点から、クリーンエネルギー源としての燃料電池が急ピッチで開発されている。特に、固体電解質型燃料電池は、低温で作動することができることや小型で高い出力密度を有することができることから、研究開発が活発に進められている。
固体電解質型燃料電池は、1枚の電解質膜の両側に電極(アノード及びカソード)を配置して単位セルとし、さらにこの両面から溝状に形成された反応物の流路を有する2枚のセパレータで挟持されている。このような構成の単セルを多数積層することで燃料電池スタックを構成している。そして、このような燃料電池スタックにおいて、内部の反応物の漏れをシールするために、固体電解質膜とセパレータ間にパッキンが配置される。
このパッキンの材質としては、ブチル、シリコーン、フッ素等のゴム材質が用いられるが、上述したセパレータや固体電解質膜との良好な密着性を要求される。特に固体電解質膜はフレキシブルでしわになり易い傾向があり、パッキンとの密着性は漏れを防ぐ上で需要な項目である。また、セルの積層数が増加するにつれて非常に大きな締め付け圧力を必要とし、強度を確保するためにエンドプレートやボルトナットなどの他のハウジングが大掛かりなものとなっていた。
また、燃料電池の発電が進行するためには、アノードで発生したプロトンは、カソードに良好に伝搬されなければならず、良好なプロトンの伝搬性を備えた電解質膜の開発が盛んに行われている。例えば、Dupont社のパーフルオロアルキルスルホン酸型高分子Nafion(登録商標)が高いプロトン伝導性の膜として開発され、電解質膜として広く利用されている。しかしながら、Nafionは、多段階合成を経て製造されるため高価であり、低コストの電解質膜の開発が進められており、特許文献1では、フッ化ビニリデン構造を含むグラフト共重合体を使用した電解質膜の開発がなされている。そこで、このフッ化ビニリデン構造を含むグラフト共重合体を使用した電解質膜に適したパッキンの開発が求められている。
特開2006−107844号公報
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、前記フッ化ビニリデン構造を含むグラフト共重合体を使用した電解質膜との密着性を向上させたパッキンを提供すること、及び該パッキンによる燃料電池の漏れを防いた燃料電池を提供することを目的とする。
また、本発明は、該燃料電池を有する電源及び該電源を有する電子機器を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、少なくとも下記化学構造式(I)〜(III)で示される構成単位を全て有する樹脂を主成分とするパッキンであることを特徴とすることで上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
ただし、下記化学構造式(III)中Rは、下記化学構造式(I)または(IV)で示される構造単位の少なくとも一方を有する側鎖である。
−CF2CH2− (I)
−CF2CFCl− (II)
−CH2CH(CH2OCOOR)− (III)
−CH2CH2− (IV)
即ち、上記課題を解決するために本発明に係る燃料電池用パッキン、並びに該パッキンを用いた燃料電池、電源、及び電子機器は、具体的には下記(1)〜(8)に記載の技術的特徴を有する。
(1):イオン解離基を有する樹脂と、下記化学構造式(I)〜(III)で示される構成単位を全て有する樹脂と、を主たる成分とする電解質膜と、該電解質膜の両側に電極を配してなるセルとが、セパレータに挟持されている燃料電池に用いられる燃料電池用パッキンであって、該燃料電池用パッキンは、前記電解質膜と前記セパレータとの間に配置され、下記化学構造式(I)〜(III)で示される構成単位を全て有する樹脂を主成分とするものであることを特徴とする燃料電池用パッキン。
ただし、下記化学構造式(III)中Rは、下記化学構造式(I)または(IV)で示される構造単位の少なくとも一方を有する側鎖である。
−CF2CH2− (I)
−CF2CFCl− (II)
−CH2CH(CH2OCOOR)− (III)
−CH2CH2− (IV)
この構成により、固体電解質との密着性の高い燃料電池用パッキンを提供することができる。
(2)イオン解離基を有する樹脂と、下記化学構造式(I)〜(III)で示される構成単位を全て有する樹脂と、を主たる成分とする電解質膜と、該電解質膜の両側に電極を配してなるセルとが、セパレータに挟持されている燃料電池であって、前記電解質膜と前記セパレータとの間には、燃料電池用パッキンが配置されていて、該燃料電池用パッキンは、下記化学構造式(I)〜(III)で示される構成単位を全て有する樹脂を主成分とすることを特徴とする燃料電池である。
ただし、下記化学構造式(III)中Rは、下記化学構造式(I)または(IV)で示される構造単位の少なくとも一方を有する側鎖である。
−CF2CH2− (I)
−CF2CFCl− (II)
−CH2CH(CH2OCOOR)− (III)
−CH2CH2− (IV)
この構成により、漏れのない燃料電池を提供することができる。
(3):前記イオン解離基を有する樹脂が、下記化学構造式(V)〜(VIII)で示されるモノマーの少なくとも一つを重合することにより得られる第1の樹脂、及び/または下記化学構造式(V)〜(VIII)で示されるモノマーの少なくとも一つと、スルホン酸基を有するモノマーを共重合することにより得られる第2の樹脂、及び/または下記化学構造式(V)〜(VIII)で示されるモノマーの少なくとも一つと、スルホン酸基を有するモノマーと、炭素−炭素二重結合を二個以上有するモノマーを共重合することにより得られる第3の樹脂、で構成されていることを特徴とする上記(2)に記載の燃料電池である。
CH2=CHCOOCH2CH2OPO(OH)2 (V)
CH2=CHCOOCH2CH(CH2Cl)OPO(OH)2 (VI)
CH2=C(CH3)COOCH2CH2OPO(OH)2 (VII)
CH2=C(CH3)COOCH2CH(CH2Cl)OPO(OH)2 (VIII)
この構成により、固体電解質とパッキンの密着性が高く、イオン伝導性を示す電解質膜を有する燃料電池を提供することができる。
(4):前記スルホン酸基を有するモノマーは、少なくとも下記化学構造式(IX)〜(XI)で示される化合物の中から選ばれる一以上であり、前記炭素−炭素二重結合を二個以上有するモノマーは、下記化学構造式(XII)〜(XIV)で示される化合物の中から選ばれる一以上であることを特徴とする上記(3)に記載の燃料電池である。
Figure 2008282651
(式中、Xは、水素原子又はアルカリ金属である。)
CH2=CHCH2SO3Y (X)
(式中、Yは、水素原子又はアルカリ金属である。)
CH2=CHCONHC(CH32CH2SO3H (XI)
CH2=C(CH3)COOCH2CH=CH2、 (XII)
(CH2=CHCONH)2CH2 (XIII)
(CH2=CHCOOCH23CCH2CH3 (XIV)
この構成により、固体電解質とパッキンの密着性が高く、イオン伝導性を示す電解質膜を有する燃料電池を提供することができる。
(5):アルコールを含有する燃料を用いて発電することを特徴とする上記(2)乃至(4)のいずれか1項に記載の燃料電池である。
この構成により、体積エネルギー密度に優れる燃料電池を得ることができる。
(6):前記アルコールは、エタノールであることを特徴とする上記(5)に記載の燃料電池である。
この構成により、環境保全性及び安全性が高い燃料電池を得ることができる。
(7):上記(2)乃至(6)のいずれか1項に記載の燃料電池と、該燃料電池に接続されているDCDCコンバーターと、燃料を収容するカートリッジとを少なくとも有することを特徴とする電源である。
この構成により、固体電解質とパッキンの密着性が高く、漏れのない電源を提供することができる。
(8):上記(7)に記載の電源を有することを特徴とする電子機器である。
この構成により、固体電解質とパッキンの密着性が高く、漏れのない電源を有する電子機器を提供することができる。
本発明によれば、前記フッ化ビニリデン構造を含むグラフト共重合体を使用した電解質膜との密着性を向上させた燃料電池用パッキンを提供することができる。
また本発明によれば、前記パッキンによる燃料電池の漏れを防いた燃料電池、該燃料電池を備えた電源、及び該電源を備えた電子機器を提供することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に説明する。
図1に、一般的な燃料電池の発電概念を示す。基本的構成要素(発電素子)としては、中心に電解質膜21が存在し、その両側に電極であるアノード22及びカソード23が配置されている。電解質膜21は、基本的構成要素の電解質膜材料として適用されるものである。アノード22及びカソード23は、少なくとも触媒層を有し、加えて拡散層や集電部材を有する場合もある。また、図2では、アノード22及びカソード23には、燃料や酸化剤を供給するための流路を有するセパレータ24がそれぞれ設けられている。2つのセパレータ24は、電解質膜21、アノード22及びカソード23を挟持している。
アノードには、水素、アルコール等の燃料が供給され、電極触媒により燃料が酸化され、プロトン及び電子が発生する。アノードに発生する電子は、負荷を有する外部回路に流れ出る。また、プロトンは、電解質膜中を伝搬し、カソードに到達する。カソードには、空気、酸素等の酸化剤が供給され、プロトンと、酸素と、外部回路を流れて来た電子が反応し、水を生成する。
燃料として、水素を用いた場合の反応式は、以下のようになる。
アノード反応:H2→2H+2e
カソード反応:2H++1/2O2+2e→H2
全反応:H2+1/2O2→H2
図2は本発明の燃料電池の構成を示す概略図である。
電解質膜91は、アノード触媒層92及びカソード触媒層93で挟持されている。また、燃料電池は、カーボンペーパーからなる拡散層94(厚さ200μm、53mm×53mm)、樹脂含浸高密度人造黒鉛からなるセパレータ(液体燃料供給部95及び酸化剤供給部96:厚さ10mm、80mm×80mm、流路形状:サーペンタイン、流路外寸50mm×50mm)、銅に金メッキを施した集電板97、絶縁板98(厚さ500μm、80mm×80mm)、エンドプレート99(SUS304、厚さ12mm、120mm×120mm)、パッキン100(厚さ200μm、外寸80mm×80mm、内径51mm×51mm)を有する。
なお、エンドプレート99は、ナット101及び支持棒102を用いて、1辺に対して3個所(全体で12箇所)固定してある。液体燃料供給口103、液体燃料排出口104、酸化剤供給口105及び酸化剤排出口106は、エンドプレート99の側面に設けられている。絶縁板98、液体燃料供給部95及び酸化剤供給部96は、液体燃料及び酸化剤を導くための穴を設けてあると共に、集電板97面には、Oリング(図示せず)を設けて、漏れを防止してある。
図3は図2の燃料電池の分解図である。
液体燃料排出口104や酸化剤供給口105より供給される燃料および酸化剤は、セパレータの流路を介し拡散層に到達する。到達した燃料および酸化剤は拡散層の空間を通りぬけ触媒層に到達することとなる。このとき、セパレータとパッキン、固体電解質膜とパッキンの密着性が十分に保てないと、各々の界面より燃料や酸化剤が漏れることになる。固体電解質膜は一般的には20μmから200μmと薄くフレキシブルであり、しわが発生しやすい部材となっているため、固体電解質膜とパッキンの密着性は特に重要である。
このパッキンの材質としては、ブチル、シリコーン、フッ素等のゴム材質が用いられるが、これらの材質は本発明で使用している固体電解質膜との十分な密着性を有するにいたっていない。これは本発明で使用する固体電解質とパッキンの相互作用(なじみ)が弱いためと考えられる。本発明はこのパッキンとして以下の構造式(I)〜(III)を全て有するものを使用した。
ただし、下記化学構造式(III)中Rは、下記化学構造式(I)または(IV)で示される構造単位の少なくとも一方を有する側鎖である。
−CF2CH2− (I)
−CF2CFCl− (II)
−CH2CH(CH2OCOOR)− (III)
−CH2CH2− (IV)
また本発明において、燃料電池用パッキンに用いられる上記化学構造式(I)は、樹脂中85〜95mol%含まれていることが好ましく、93〜95mol%含まれていることがより好ましい。
さらに本発明において、燃料電池用パッキンに用いられる上記化学構造式(II)は、樹脂中3〜8mol%含まれていることが好ましく、3〜4mol%含まれていることがより好ましい。
またさらに本発明において、燃料電池用パッキンに用いられる上記化学構造式(III)は、樹脂中2〜7mol%含まれていることが好ましく、2〜3mol%含まれていることがより好ましい。
燃料電池用パッキンに用いられる上記化学構造式(I)で示される構造単位は、−CF2CH2−等のモノマーで構成されていることが好ましい。
また、燃料電池用パッキンに用いられる上記化学構造式(II)で示される構造単位は、−CF2CFCl−等のモノマーで構成されていることが好ましい。
さらに、燃料電池用パッキンに用いられる上記化学構造式(III)で示される構造単位は、−CH2CH−CH2OCOOZ− (Zは反応性活性基)等のモノマーで構成されていることが好ましい。
またさらに、燃料電池用パッキンに用いられる上記化学構造式(IV)で示される構造単位は、−CH2CH2−等のモノマーで構成されていることが好ましい。
この構造を有する樹脂は、本発明に使用する固体電解質膜を構成する樹脂材料の一部と同一の構造を有している。このため、固体電解質膜とパッキンの相互作用が強く(なじみがよく)、互いの強固な密着を達成できるものである。
次に本発明で使用する固体電解質膜について説明する。
本発明で使用する固体電解質膜はイオン解離基を有する樹脂と、下記化学構造式(I)〜(III)で示される構成単位を全て有する樹脂と、を主たる成分とする。
ただし、下記化学構造式(III)中Rは、下記化学構造式(I)または(IV)で示される構造単位の少なくとも一方を有する側鎖である。
−CF2CH2− (I)
−CF2CFCl− (II)
−CH2CH(CH2OCOOR)− (III)
−CH2CH2− (IV)
本発明において、固体電解質膜に用いられる上記化学構造式(I)〜(III)で示される構成単位をすべて有する樹脂は、固体電解質膜中35〜90質量%含まれていることが好ましく35〜60質量%含まれていることがより好ましい。
また本発明において、固体電解質膜に用いられる上記化学構造式(I)は、樹脂中85〜95mol%含まれていることが好ましく、93〜95mol%含まれていることがより好ましい。
さらに本発明において、固体電解質膜に用いられる上記化学構造式(II)は、樹脂中3〜8mol%含まれていることが好ましく、3〜4mol%含まれていることがより好ましい。
またさらに本発明において、固体電解質膜に用いられる上記化学構造式(III)は、樹脂中2〜7mol%含まれていることが好ましく、2〜3mol%含まれていることがより好ましい。
固体電解質膜に用いられる上記化学構造式(I)で示される構造単位は、−CF2CH2−等のモノマーで構成されていることが好ましい。
また、固体電解質膜に用いられる上記化学構造式(II)で示される構造単位は、−CF2CFCl−等のモノマーで構成されていることが好ましい。
さらに、固体電解質膜に用いられる上記化学構造式(III)で示される構造単位は、−CH2CH−CH2OCOOZ− (Zは反応性活性基)等のモノマーで構成されていることが好ましい。
またさらに、固体電解質膜に用いられる上記化学構造式(IV)で示される構造単位は、−CH2CH2−等のモノマーで構成されていることが好ましい。
イオン解離基を有する樹脂はイオン輸送を担う樹脂であり、一般的にはイオン解離基を有する重合可能な化合物の重合により作製できる。本発明記載のイオン解離基は、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、及びリン酸基のような、それ自体でイオン化することが可能な基、並びに、アルキレンオキシド基及びアルキレンイミン基などのような、電解質の塩などのように電離され得る物質を電離させることが可能な基を含む。イオン解離基を有する樹脂は、少なくとも一種類のイオン解離基を有するものである。
好ましくは、下記化学構造式(V)〜(VIII)で示されるモノマーの少なくとも一つを重合することにより得られる第1の樹脂、及び/または下記化学構造式(V)〜(VIII)で示されるモノマーの少なくとも一つと、スルホン酸基を有するモノマーを共重合することにより得られる第2の樹脂、及び/または下記化学構造式(V)〜(VIII)で示されるモノマーの少なくとも一つと、スルホン酸基を有するモノマーと、炭素−炭素二重結合を二個以上有するモノマーを共重合することにより得られる第3の樹脂、で構成されているイオン解離基を有する樹脂である。
CH2=CHCOOCH2CH2OPO(OH)2 (V)
CH2=CHCOOCH2CH(CH2Cl)OPO(OH)2 (VI)
CH2=C(CH3)COOCH2CH2OPO(OH)2 (VII)
CH2=C(CH3)COOCH2CH(CH2Cl)OPO(OH)2 (VIII)
これらの樹脂材料は、本発明に使用する下記化学構造式(I)〜(III)で示される構成単位を全て有する樹脂材料との相溶性に優れるため、高いイオン伝導を期待できる。
ただし、下記化学構造式(III)中Rは、下記化学構造式(I)または(IV)で示される構造単位の少なくとも一方を有する側鎖である。
−CF2CH2− (I)
−CF2CFCl− (II)
−CH2CH(CH2OCOOR)− (III)
−CH2CH2− (IV)
スルホン酸基は、リン酸基と比較すると、一般的に、酸解離定数が大きいことから、イオン伝導度の向上が期待できる官能基である。したがって、スルホン酸基を有するモノマーは、イオン伝導度を向上させるためには、本発明に使用するリン酸基を有するモノマーと共重合可能なものであるならば、いずれも使用可能である。
前記スルホン酸基を有するモノマーは、少なくとも下記化学構造式(IX)〜(XI)で示される化合物の中から選ばれる一以上であり、前記炭素−炭素二重結合を二個以上有するモノマーは、下記化学構造式(XII)〜(XIV)で示される化合物の中から選ばれる一以上であることが好ましい。
Figure 2008282651
(式中、Xは、水素原子又はアルカリ金属である。)
CH2=CHCH2SO3Y (X)
(式中、Yは、水素原子又はアルカリ金属である。)
CH2=CHCONHC(CH32CH2SO3H (XI)
CH2=C(CH3)COOCH2CH=CH2、 (XII)
(CH2=CHCONH)2CH2 (XIII)
(CH2=CHCOOCH23CCH2CH3 (XIV)
スルホン酸基を有するモノマーは具体的には、(メタ)アリルスルホン酸、p−スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸及びこれらのアルカリ金属塩等を使用することができる。中でも、アリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、p−スチレンスルホン酸及びこれらのアルカリ金属塩が好ましく、p−スチレンスルホン酸及びこれのアルカリ金属塩がさらに好ましい。なお、スルホン酸基を有するモノマーは、単独又は二種以上混合して用いることができる。
しかしながら、スルホン酸基は酸解離定数が大きいことから、イオン伝導性樹脂中のスルホン酸基の含有量が多くなると、水等の親水性溶剤に対する溶解性が高くなる。そのため、水を主体とする媒体中でイオン伝導性樹脂を使用する場合に、溶解又は膨潤すると、不具合が発生する。このような場合は、炭素−炭素二重結合を二個以上有するモノマーと共重合して、スルホン酸基及びリン酸基を有するイオン伝導性樹脂を架橋することにより、水への溶解や膨潤による膜強度の低下を抑制することができると共に、スルホン酸基のイオン伝導性樹脂中の含有量を増加させることが可能となるため、イオン伝導性も向上させることができる。炭素−炭素二重結合を二個以上有するモノマーとしては、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、メタクリル酸アリル、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジビニルベンゼン、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、テトラアリルオキシエタン、トリアリルアミン等を使用することができる。中でも、メタクリル酸アリル、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが好ましい。なお、炭素−炭素二重結合を二個以上有するモノマーは、単独又は二種以上混合して用いることができる。
燃料電池の燃料として、水素を用いた場合の反応式は、以下のようになる。
アノード反応:H2→2H+2e
カソード反応:2H+1/2O2+2e→H2
全反応:H2+1/2O2→H2
本発明の燃料電池は、電極触媒の種類により適性があるが、燃料は、特に限定されない。しかしながら、燃料は、通常、容器等の有限な体積を有する空間に収められるため、体積エネルギー密度及び重量エネルギー密度に優れることが好ましく、体積エネルギー密度に優れることが特に好ましい。このため、液体燃料又は固体燃料を用いることが好ましい。
水素、メタノール及びエタノールを1分子酸化することにより発生する電子数は、それぞれ2個、6個及び12個であることから、水素、メタノール及びエタノール1molから発生する電荷は、理論値として、それぞれ96500×2C、96500×6C及び96500×12Cとなる。さらに、常温常圧における、水素、メタノール及びエタノール1cm3から発生する電荷量に換算すると、それぞれ約9C/cm3、約14400C/cm3及び約15200C/cm3となる。このことから、常温常圧における水素の体積エネルギー密度は、著しく低くなる。メタノール及びエタノールを1分子酸化する場合には、下記反応式に示すように、それぞれ1分子及び3分子の水を必要とするが、このことを加味しても液体燃料の体積エネルギー密度が優れることは明らかである。
CH3OH+H2O→6H+6e+CO2
25OH+3H2O→12H+12e+2CO2
高圧状態の水素又は液体水素を使用することも可能であるが、容器を堅牢にする必要があり、容器込みのエネルギー密度を考慮すると、液体燃料や固体燃料の方が優れている。
本発明の燃料電池には、水素吸蔵合金に蓄えた水素、ガソリン、炭化水素、アルコール等の固体燃料又は液体燃料が使用できるが、燃料電池の小型化が可能な点、体積エネルギー密度に優れる点より、アルコールを使用することが好ましい。中でも、炭素数が4以下であるアルコールを使用することが好ましく、安全性が高く、生合成が可能である点(環境面)からエタノールを使用することがさらに好ましい。これにより、駆動時間を向上させた小型の燃料電池を得ることができる。このような燃料電池は、体積エネルギー密度及び重量エネルギー密度に優れることから、比較的小型の電子機器に使用する場合に、特に好ましい。
本発明の電源は、本発明の燃料電池、燃料電池に接続されているDCDCコンバーター及び燃料を収容するカートリッジを少なくとも有する。図4及び図5に、本発明の電源の一例を概略的に示す。なお、図5の矢印は、燃料等の流れを示す。
図4及び図5に示す電源は、温度センサー(図示せず)を有する燃料電池31、液体燃料を収容する液体燃料カートリッジ32、液体燃料カートリッジ32に接続された混合器33、液体燃料カートリッジ32と混合器33との間に設けられたバルブあるいはポンプ34、液体燃料を燃料電池31に供給するための液体燃料ポンプ35、液体燃料の濃度を検知する濃度センサー36(濃度センサー36は、燃料循環ラインのどの位置に設置されてもよい。例えば、混合器33内に設置されてもよいし、混合器33と液体燃料ポンプ35との間に設置されていてもよいし、気液分離器37と熱交換器40の間に設置させていてもよい。)、発電後の液体燃料を気体と液体とに分離する気液分離器37(気液分離器37の機能は、混合器33内に持たせることもできる。)、温度センサー38と冷却素子39とを有する熱交換器40(熱交換器40は、省略してもよい。また、図示してないが、液体燃料循環ラインの任意の位置に燃料加熱器を設けてもよい。)、空気を燃料電池31に供給するための空気ポンプ41、温度センサー42と冷却素子43とを有する水分凝縮器44(温度センサー42と冷却素子43は、省略してもよい。)、水分凝縮器44からの水分を収容する水タンク45、水タンク45と混合器33との間に設けられたバルブあるいはポンプ46、これらの各部を制御するための制御回路47、燃料電池31の正負極が接続されたDCDCコンバーター48等から構成されている。なお、液体燃料等が通過する各部は、チューブ等の流路により接続されている。
このような電源において、混合器33を通過した液体燃料は、液体燃料ポンプ35を経て、濃度センサー36に導かれる。濃度センサー36により検知された液体燃料の濃度が所定の濃度より低い場合には、制御回路47は、液体燃料カートリッジ32のバルブあるいはポンプ34を駆動する。このようにして、液体燃料は、燃料電池31に導かれる。発電後の液体燃料は、気液分離器37により気体成分(炭酸ガス)と液体成分(液体燃料)に分けられ、液体成分は、熱交換器40に導かれる。温度センサー38により検知された液温が所定の温度より低い場合には、制御回路47は、冷却素子39により液体成分を冷却せず、液温が所定の温度より高い場合には、制御回路47は、冷却素子39により液体成分を冷却する。熱交換器40を通過した液体成分は、再び混合器33に戻される。このような流れが燃料ラインとして機能する。また、燃料電池に備えた温度センサー38により検知される温度が所定の温度より低い場合は、燃料加熱器により燃料を加熱することも可能である。
空気は、空気ポンプ41から燃料電池31に導かれる。発電後の空気は、水分を含有する気液混合ガスとなり、水分凝縮器44に導かれる。温度センサー42により検知されたガス温度が所定の温度より低い場合には、制御回路47は、冷却素子43により気液混合ガスを冷却せず、ガス温度が所定の温度より高い場合には、制御回路47は、冷却素子43により気液混合ガスを冷却する。なお、排ガスは、電源の外部に排出される。ここで、排ガスを排出するための排出口(図示せず)は、情報処理装置等の電子機器における電源の装着位置により異なるが、電子機器の外部に面した位置に設けることが好ましい。水分凝縮器44により凝縮された水分は、水タンク45を介して混合器33に戻される。このような流れが酸化剤ライン(空気ライン)として機能する。49は出力端子を表す。
このようにして、液体燃料及び空気が燃料電池31に供給されることで、燃料電池31は、発電し、所定の電力(起電力)をDCDCコンバーター48に付与する。なお、ここでは、蓄電素子を用いていないが、蓄電素子を電源の内部、電源の外部等に設けてもよい。
本発明の電子機器は、本発明の電源を有する。電子機器としては、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、デジタルカメラ、デジタルカムコーダー、携帯電話、PDA、プロジェクター、電子ペーパー(可搬型のビューワー)、ゲーム機、インクジェットプリンター、レーザープリンター、複写機等が挙げられる。
図6に、本発明の電子機器の一例として、情報処理装置(電源51が内部に搭載されているパーソナルコンピュータ)を概略的に示す。
また、図7に、本発明の電子機器の一例として、情報処理装置を概略的に示す。情報処理装置は、各種演算を行って各部を集中的に制御するCPU(Central Processing Unit)61、BIOS等を記憶しているROM(Read Only Memory)62及びCPU61の作業エリアとなるRAM(Random Access Memory)63がバス64により接続されて構成されている。バス64には、大容量記憶装置であるHDD(Hard Disk Drive)65、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置66、キーボード、マウス等の入力装置67、CD、DVD等の記録媒体68からデータを読み取る光ディスク装置等のデータ読取装置69、電力を供給する電源51等が各種のコントローラ(図示せず)等を介して接続されている。
記録媒体68には、各種のプログラムが記憶されている。これらのプログラムは、データ読取装置69で読み取られ、HDD65にインストールされる。なお、記録媒体68としては、CD、DVD等の光ディスク、光磁気ディスク、フレキシブルディスク等の各種方式のメディアを用いることができる。データ読取装置69も記録媒体68の方式に応じて、光ディスク装置、光磁気ディスク装置、FDD等が用いられる。また、各種のプログラムは、記録媒体68から読み取るのではなく、ネットワーク(図示せず)からダウンロードしてHDD65にインストールされるものであってもよい。
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。尚、以下において特記しない限り%は重量%を表す。
フッ化ビニリデン由来の構成単位を93〜95mol%、クロロフルオロエチレン由来の構成単位を約3〜4mol%、アルキルプロピレンカーボネート(−CH2CH−CH2OCOOZ− (Zは反応性活性基))由来の構成単位を約2〜3mol%有するグラフト共重合体であり、側鎖は、フッ化ビニリデン由来の構成単位からなる樹脂1を用意した。樹脂1の組成は、XPS(X線光電子分光分析)により得られる各元素の存在比から算出した。なお、XPSは、AXIS ULTRA(島津製作所社製)を用いて測定し、F、O、C及びClの組成比は、それぞれ47.08、1.71、50.49及び0.72であった。
また樹脂1−1として数平均分子量(Mn)7100、重量平均分子量(Mw)440000の樹脂を準備。樹脂1−2としてMn=26000、Mw=340000の樹脂を準備した。(分子量はゲル透過クロマトグラフ法による測定)
(実施例1)
樹脂1−1をジメチルホルムアミドに溶解したのち、離形性基板上に塗布した。これを100℃のオーブン中で加熱し溶剤を除去することにより、樹脂1のシートをえた。さらにこの樹脂1のシートを140℃、0.5kN/cm2で加圧加熱することにより厚さ180μmのシートを得た。このシートを外形80mm×80mm、中心内部くりぬき51mm×51mmとなるように裁断し、燃料電池用パッキンとした。
(実施例2)
樹脂1−1に代えて樹脂1−2を使用する以外は実施例1と同様にパッキンを作製した。
(実施例3)
後述する電解質膜の作製例で得られた膜を電解質膜として用いた。
蒸留水10gに、白金触媒を50重量%担持したカーボン1g及び5重量%のNafion(登録商標)液7.4gを添加した後、分散処理を行い、カソード触媒層塗布液を得た。カソード触媒層塗布液を電解質膜の片面に、白金の塗布量が1mg/cm2となるようにスプレー塗布した。なお、塗布面積は、50mm×50mmとした。
蒸留水10gに、白金−ルテニウム触媒(元素比1:1)を40重量%担持したカーボン1g及び5重量%のNafion(登録商標)液7.4gを添加した後、分散処理を行い、アノード触媒層塗布液を得た。電解質膜の白金触媒を塗布した面とは反対側の面に、アノード触媒層塗布液を白金の塗布量が1mg/cm2となるようにスプレー塗布した。なお、塗布面積は、50mm×50mmとした。
得られた触媒付き電解質膜を130℃で加熱処理した後、厚み200μm、50mm×50mmのカーボンファイバー製拡散層ではさみ、図2および3に示す燃料電池を作製した。このときパッキンは固体電解質膜の作製例で使用した樹脂と同様のものを使用した。この燃料電池をアルゴン雰囲気下140℃で1時間加熱した。
燃料電池を室温にもどした後70℃に加熱した1wt%のメタノール水溶液(液体燃料)を流量10ml/分、70℃相対湿度100%に加湿加熱した空気(酸化剤)の流量を2000ml/分として、燃料電池に供給したところ、開放電圧は、いずれの電解質膜を使用した燃料電池でも0.5V以上を示した。8時間メタノールおよび空気を供給した後、燃料電池を分解し、固体電解質膜とパッキンとの密着性を確認した。
いずれの電解質膜を使用した燃料電池においても、電解質膜とパッキンの間には水分のしみ込みとみられる跡はなかった。また、電解質膜とパッキンはほぼ一体化しており、はがすことはできなかった。これは電解質膜とパッキンが相互作用が強い(なじみがよい)ことをあらわしている。
(実施例4)
パッキンとして、実施例1のパッキン、電解質として電解質膜の作製例1をもちいて、実施例1と同様な試験を20回実施した。
20回いずれも電解質膜とパッキンの間には水分のしみ込みとみられる跡はなかった。また、電解質膜とパッキンはほぼ一体化しており、はがすことはできなかった。これは電解質膜とパッキンが相互作用が強い(なじみがよい)ことをあらわしている。
(比較例)
パッキンとして、実施例1と同寸法でテフロン(登録商標)製のものを使用した以外は、実施例4と同様にして試験した。
電解質膜とパッキンの間には水分のしみ込みとみられる跡が3回あった。また、電解質膜とパッキンは、はがすことが可能であった。これは電解質膜とパッキンが相互作用が弱い(なじみが悪い)ことをあらわしている。
(電解質膜の作製1)
ジメチルホルムアミドに、2.78gのフッ素樹脂1−1及びアシッドホスホオキシエチルメタクリレート4.73gを加え、均一な溶液を得た後、アゾビスイソブチロニトリルを、アシッドホスホオキシエチルメタクリレートに対して2重量%加えた。溶液を攪拌しながら、75℃で24時間及び85℃で1時間保持した後、徐冷し、樹脂材料を含有する液体を得た。なお、得られた液体は、乳白色であり、均一であった。樹脂材料を含有する液体を離形性プラスチック上に塗布し、真空下で加熱することにより、溶剤を除去した。得られた樹脂材料を、加熱したメタノール中で充分に洗浄した後、沸騰水中で加熱し、イオン交換水中に保存した。なお、得られた樹脂材料は均質であった。
樹脂材料を直径3mmの金型で打ち抜き、インピーダンスアナライザーを用いて、樹脂材料のインピーダンスを25℃で測定した。得られたインピーダンスの実部及び虚部の測定値について、コールコールプロットを行い、低周波部から高周波部の直線の外挿と実数軸との交点を抵抗値とした。イオン伝導度は、2.0×10-2S/cmであった。厚み100μm、80mm×80mmのガラスファイバーシートを準備した。このシートを上記樹脂材料を含有する液体に含浸し、ガラスファイバーの空間部に樹脂を含ませた。これを乾燥したのち、0.8kN/cm2、160℃で加圧加熱処理し、ガラスファイバーと樹脂を一体化して固体電解質膜とした。
(電解質膜の作製2−1)
フッ素樹脂1−1及びアシッドホスホオキシエチルメタクリレートの添加量をそれぞれ3.75g及び3.75gとした以外は、実施例1と同様に樹脂材料を製造した。樹脂材料を含有する液体は、乳白色であり、均一であった。また、得られた樹脂材料も均質であり、イオン伝導度は、1.0×10-2S/cm(25℃)であった。厚み100μm、80mm×80mmのガラスファイバーシートを準備した。このシートを上記樹脂材料を含有する液体に含浸し、ガラスファイバーの空間部に樹脂を含ませた。これを乾燥したのち、0.8kN/cm2、160℃で加圧加熱処理し、ガラスファイバーと樹脂を一体化して固体電解質膜とした。
(電解質膜の作製2−2)
フッ素樹脂1−2を用いた以外は、電解質膜の作製2−1と同様に樹脂材料を製造した。樹脂材料を含有する液体は、乳白色であり、均一であった。また、得られた樹脂材料も均質であり、イオン伝導度は、1.7×10-2S/cm(25℃)であった。厚み100μm、80mm×80mmのガラスファイバーシートを準備した。このシートを上記樹脂材料を含有する液体に含浸し、ガラスファイバーの空間部に樹脂を含ませた。これを乾燥したのち、0.8kN/cm2、160℃で加圧加熱処理し、ガラスファイバーと樹脂を一体化して固体電解質膜とした。
(電解質膜の作製3)
フッ素樹脂1−1及びアシッドホスホオキシエチルメタクリレートの添加量をそれぞれ4.73g及び2.78gとした以外は、電解質膜の作製1と同様に樹脂材料を製造した。樹脂材料を含有する液体は、乳白色であり、均一であった。また、得られた樹脂材料も均質であり、イオン伝導度は、2.9×10-3S/cmであった。厚み100μm、80mm×80mmのガラスファイバーシートを準備した。このシートを上記樹脂材料を含有する液体に含浸し、ガラスファイバーの空間部に樹脂を含ませた。これを乾燥したのち、0.8kN/cm2、160℃で加圧加熱処理し、ガラスファイバーと樹脂を一体化して固体電解質膜とした。
(電解質膜の作製4)
フッ素樹脂1−1及びアシッドホスホオキシエチルメタクリレートの添加量をそれぞれ5.63g及び1.88gとした以外は、電解質膜の作製1と同様に樹脂材料を製造した。樹脂材料を含有する液体は、乳白色であり、均一であった。また、得られた樹脂材料も均質であり、イオン伝導度は、2.1×10-3S/cmであった。厚み100μm、80mm×80mmのガラスファイバーシートを準備した。このシートを上記樹脂材料を含有する液体に含浸し、ガラスファイバーの空間部に樹脂を含ませた。これを乾燥したのち、0.8kN/cm2、160℃で加圧加熱処理し、ガラスファイバーと樹脂を一体化して固体電解質膜とした。
(電解質膜の作製5)
フッ素樹脂1−1及びアシッドホスホオキシエチルメタクリレートの添加量をそれぞれ6.45g及び1.05gとした以外は、実施例1と同様に樹脂材料を製造した。樹脂材料を含有する液体は、乳白色であり、均一であった。また、得られた樹脂材料も均質であり、イオン伝導度は、6.2×10-4S/cmであった。厚み100μm、80mm×80mmのガラスファイバーシートを準備した。このシートを上記樹脂材料を含有する液体に含浸し、ガラスファイバーの空間部に樹脂を含ませた。これを乾燥したのち、0.8kN/cm2、160℃で加圧加熱処理し、ガラスファイバーと樹脂を一体化して固体電解質膜とした。
(電解質膜の作製6)
ジメチルホルムアミドに、3.77gのフッ素樹脂1−1及びアシッドホスホオキシエチルメタクリレート3.37g、アリルスルホン酸ナトリウム0.363gを加え、均一な溶液を得た後、アゾビスイソブチロニトリルを、モノマーの2重量%加えた。溶液を攪拌しながら、75℃で24時間及び85℃で1時間保持した後、徐冷し、樹脂材料を含有する液体を得た。なお、得られた液体は、乳白色であり、均一であった。樹脂材料を含有する液体を離形性プラスチック上に塗布し、真空下で加熱することにより、溶剤を除去した。得られた樹脂材料を、加熱したメタノール中で充分に洗浄した後、沸騰水中で加熱した。ついで1N−H2SO4水溶液中に加え、1時間加熱しイオン交換水で洗浄したのち、沸騰水中で加熱洗浄を2回行い、イオン交換水中に保存した。なお、得られた樹脂材料は均質であった。
樹脂材料を直径3mmの金型で打ち抜き、インピーダンスアナライザーを用いて、樹脂材料のインピーダンスを測定した。測定温度は25℃とした。得られたインピーダンスの実部及び虚部の測定値について、コールコールプロットを行い、低周波部から高周波部の直線の外挿と実数軸との交点を抵抗値とした。イオン伝導度は、1.5×10-2S/cmであった。厚み100μm、80mm×80mmのガラスファイバーシートを準備した。このシートを上記樹脂材料を含有する液体に含浸し、ガラスファイバーの空間部に樹脂を含ませた。これを乾燥したのち、0.8kN/cm2、160℃で加圧加熱処理し、ガラスファイバーと樹脂を一体化して固体電解質膜とした。
(電解質膜の作製7)
アリルスルホン酸ナトリウムのかわりにp−スチレンスルホン酸ナトリウムとした以外は、電解質膜の作製6と同様に樹脂材料を製造した。樹脂材料を含有する液体は、乳白色であり、均一であった。また、得られた樹脂材料も均質であり、イオン伝導度は、2.3×10-2S/cmであった。厚み100μm、80mm×80mmのガラスファイバーシートを準備した。このシートを上記樹脂材料を含有する液体に含浸し、ガラスファイバーの空間部に樹脂を含ませた。これを乾燥したのち、0.8kN/cm2、160℃で加圧加熱処理し、ガラスファイバーと樹脂を一体化して固体電解質膜とした。
(電解質膜の作製8)
フッ素樹脂1−1、アシッドホスホオキシエチルメタクリレートおよびp−スチレンスルホン酸ナトリウムの添加量をそれぞれ3.75g、2.625gおよび1.125gとした以外は、電解質膜の作製7と同様に樹脂材料を製造した。樹脂材料を含有する液体は、乳白色であり、均一であった。また、得られた樹脂材料も均質であり、イオン伝導度は、2.8×10-2S/cmであった。厚み100μm、80mm×80mmのガラスファイバーシートを準備した。このシートを上記樹脂材料を含有する液体に含浸し、ガラスファイバーの空間部に樹脂を含ませた。これを乾燥したのち、0.8kN/cm2、160℃で加圧加熱処理し、ガラスファイバーと樹脂を一体化して固体電解質膜とした。
(電解質膜の作製9)
フッ素樹脂としてフッ素樹脂1−2を使用した。そして、フッ素樹脂1−2、アシッドホスホオキシエチルメタクリレートおよびp−スチレンスルホン酸ナトリウムの添加量をそれぞれ3.75g、2.25gおよび1.5gとした以外は、電解質膜の作製7と同様に樹脂材料を製造した。樹脂材料を含有する液体は、乳白色であり、均一であった。また、得られた樹脂材料も均質であり、イオン伝導度は、2.72×10-2S/cmであった。厚み100μm、80mm×80mmのガラスファイバーシートを準備した。このシートを上記樹脂材料を含有する液体に含浸し、ガラスファイバーの空間部に樹脂を含ませた。これを乾燥したのち、0.8kN/cm2、160℃で加圧加熱処理し、ガラスファイバーと樹脂を一体化して固体電解質膜とした。
(電解質膜の作製10)
ジメチルホルムアミドに、3.75gのフッ素樹脂1―2及びアシッドホスホオキシエチルメタクリレート1.2g、アリルスルホン酸ナトリウム1.8g、さらにアリルメタクリレート0.75gを加え、均一な溶液を得た後、アゾビスイソブチロニトリルを、モノマーの2重量%加えた。溶液を攪拌しながら、75℃で24時間及び85℃で1時間保持した後、徐冷し、樹脂材料を含有する液体を得た。なお、得られた液体は、乳白色であり、均一であった。樹脂材料を含有する液体を離形性プラスチック上に塗布し、真空下で加熱することにより、溶剤を除去した。得られた樹脂材料を、加熱したメタノール中で充分に洗浄した後、沸騰水中で加熱した。ついで1N−H2SO4水溶液中に加え、1時間加熱しイオン交換水で洗浄したのち、沸騰水中で加熱洗浄を2回行い、イオン交換水中に保存した。なお、得られた樹脂材料は均質であった。
樹脂材料を直径3mmの金型で打ち抜き、インピーダンスアナライザーを用いて、樹脂材料のインピーダンスを測定した。測定温度は25℃とした。得られたインピーダンスの実部及び虚部の測定値について、コールコールプロットを行い、低周波部から高周波部の直線の外挿と実数軸との交点を抵抗値とした。イオン伝導度は、3.2×10-2S/cmであった。厚み100μm、80mm×80mmのガラスファイバーシートを準備した。このシートを上記樹脂材料を含有する液体に含浸し、ガラスファイバーの空間部に樹脂を含ませた。これを乾燥したのち、0.8kN/cm2、160℃で加圧加熱処理し、ガラスファイバーと樹脂を一体化して固体電解質膜とした。
(電解質膜の作製11)
フッ素樹脂1−2、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、p−スチレンスルホン酸ナトリウム、アリルメタクリレートの添加量をそれぞれ3.75g、0.9g、2.1gおよび0.75gとした以外は、電解質膜の作製10と同様に樹脂材料を製造した。樹脂材料を含有する液体は、乳白色であり、均一であった。また、得られた樹脂材料も均質であり、イオン伝導度は、3.4×10-2S/cmであった。厚み100μm、80mm×80mmのガラスファイバーシートを準備した。このシートを上記樹脂材料を含有する液体に含浸し、ガラスファイバーの空間部に樹脂を含ませた。これを乾燥したのち、0.8kN/cm2、160℃で加圧加熱処理し、ガラスファイバーと樹脂を一体化して固体電解質膜とした。
(電解質膜の作製12)
アリルメタクリレートのかわりにN,N’−メチレンビスアクリルアミドを使用する以外は電解質膜の作製10と同様に樹脂材料を製造した。樹脂材料を含有する液体は、乳白色であり、均一であった。また、得られた樹脂材料も均質であり、イオン伝導度は、3.9×10-2S/cmであった。厚み100μm、80mm×80mmのガラスファイバーシートを準備した。このシートを上記樹脂材料を含有する液体に含浸し、ガラスファイバーの空間部に樹脂を含ませた。これを乾燥したのち、0.8kN/cm2、160℃で加圧加熱処理し、ガラスファイバーと樹脂を一体化して固体電解質膜とした。
(電解質膜の作製13)
アリルメタクリレートのかわりにトリメチロールプロパントリアクリレートを使用する以外は電解質膜の作製10と同様に樹脂材料を製造した。樹脂材料を含有する液体は、乳白色であり、均一であった。また、得られた樹脂材料も均質であり、イオン伝導度は、6.56×10-2S/cmであった。厚み100μm、50mm×50mmのガラスファイバーシートを準備した。このシートを上記樹脂材料を含有する液体に含浸し、ガラスファイバーの空間部に樹脂を含ませた。これを乾燥したのち、0.8kN/cm2、160℃で加圧加熱処理し、ガラスファイバーと樹脂を一体化して固体電解質膜とした。
(電解質膜の作製14)
ジメチルホルムアミドに、3.75gのフッ素樹脂1−2及びアシッドホスホオキシエチルメタクリレート1.5g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸1.5g、さらにN,N’メチレンビスアクリルアミド0.75gを加え、均一な溶液を得た後、アゾビスイソブチロニトリルを、モノマーの2重量%加えた。溶液を攪拌しながら、75℃で24時間及び85℃で1時間保持した後、徐冷し、樹脂材料を含有する液体を得た。なお、得られた液体は、乳白色であり、均一であった。樹脂材料を含有する液体を離形性プラスチック上に塗布し、真空下で加熱することにより、溶剤を除去した。得られた樹脂材料を、加熱したメタノール中で充分に洗浄した後、沸騰水中で加熱した。ついで1N−H2SO4水溶液中に加え、1時間加熱しイオン交換水で洗浄したのち、沸騰水中で加熱洗浄を2回行い、イオン交換水中に保存した。なお、得られた樹脂材料は均質であった。
樹脂材料を直径3mmの金型で打ち抜き、インピーダンスアナライザーを用いて、樹脂材料のインピーダンスを測定した。測定温度は25℃とした。得られたインピーダンスの実部及び虚部の測定値について、コールコールプロットを行い、低周波部から高周波部の直線の外挿と実数軸との交点を抵抗値とした。イオン伝導度は、2.64×10-2S/cmであった。厚み100μm、80mm×80mmのガラスファイバーシートを準備した。このシートを上記樹脂材料を含有する液体に含浸し、ガラスファイバーの空間部に樹脂を含ませた。これを乾燥したのち、0.8kN/cm2、160℃で加圧加熱処理し、ガラスファイバーと樹脂を一体化して固体電解質膜とした。
(電解質膜の作製15)
ドクターブレードを用いて、電解質膜の作製2−1で得られた樹脂材料を含有する液体を離型性のプラスチックシートに塗布、乾燥した後、メタノールで洗浄して膜厚が約180μmの固体電解質膜(80mm×80mm)を得た。
(電解質膜の作製16)
ジメチルホルムアミドに、3.75gのフッ素樹脂1−2、アシッドホスホオキシクロロプロピルメタクリレート0.96g、p−スチレンスルホン酸ナトリウム2.23g及びトリメチリロールプロパントリアクリレート0.563gを加え、均一な溶液を得た後、アゾビスイソブチロニトリルを、モノマーに対して、2重量%加えた。溶液を攪拌しながら、75℃で24時間及び85℃で1時間保持した後、徐冷し、樹脂材料を含有する液体を得た。なお、得られた液体は、乳白色であり、均一であった。樹脂材料を含有する液体を離形性プラスチック上に塗布し、加熱することにより、溶剤を除去した。得られた樹脂材料を、加熱したメタノール中で充分に洗浄した後、沸騰水中で加熱した。次に、1N硫酸水溶液中に加え、1時間加熱した後、イオン交換水で洗浄した。さらに、沸騰水中で加熱洗浄を2回行い、イオン交換水中に保存した。なお、得られた樹脂材料は均質であった。
樹脂材料を直径3mmの金型で打ち抜き、インピーダンスアナライザーを用いて、樹脂
材料のインピーダンスを25℃で測定した。得られたインピーダンスの実部及び虚部の測
定値について、コールコールプロットを行い、低周波部から高周波部の直線の外挿と実数
軸との交点を抵抗値とした。イオン伝導度は、5.8×10-2S/cmであった。厚み100μm、80mm×80mmのガラスファイバーシートを準備した。このシートを上記樹脂材料を含有する液体に含浸し、ガラスファイバーの空間部に樹脂を含ませた。これを乾燥したのち、0.8kN/cm2、160℃で加圧加熱処理し、ガラスファイバーと樹脂を一体化して固体電解質膜とした。
燃料電池の発電概念を示す図である。 本発明の燃料電池の構成を示す概略図である。 本発明の燃料電池の分解図である。 本発明の電源の一例を概略的に示す図である。 本発明の電源の一例を概略的に示すブロック図である。 本発明の電子機器の一例を概略的に示す図である。 本発明の電子機器の一例を概略的に示すブロック図である。
符号の説明
21 電解質膜
22 アノード
23 カソード
24 セパレータ
31 燃料電池
32 液体燃料カートリッジ
33 混合器
34 バルブ/ポンプ
35 液体燃料ポンプ
36 濃度センサー
37 気液分離器
38 温度センサー
39 冷却素子
40 熱交換器
41 空気ポンプ
42 温度センサー
43 冷却素子
44 水分凝縮器
45 水タンク
46 ポンプ
47 制御回路
48 DCDCコンバーター
61 CPU
62 ROM
63 RAM
64 バス
65 HDD
66 表示装置
67 入力装置
68 記録媒体
69 データ読取装置
91 電解質膜
92 アノード触媒層
93 カソード触媒層
94 拡散層
95 液体燃料供給部
96 酸化剤供給部
97 集電板
98 絶縁板
99 エンドプレート
100 パッキン
101 ナット
102 支持棒
103 液体燃料供給口
104 液体燃料排出口
105 酸化剤供給口
106 酸化剤排出口

Claims (8)

  1. イオン解離基を有する樹脂と、下記化学構造式(I)〜(III)で示される構成単位を全て有する樹脂と、を主たる成分とする電解質膜と、
    該電解質膜の両側に電極を配してなるセルとが、セパレータに挟持されている燃料電池に用いられる燃料電池用パッキンであって、
    該燃料電池用パッキンは、前記電解質膜と前記セパレータとの間に配置され、下記化学構造式(I)〜(III)で示される構成単位を全て有する樹脂を主成分とするものであることを特徴とする燃料電池用パッキン。
    ただし、下記化学構造式(III)中Rは、下記化学構造式(I)または(IV)で示される構造単位の少なくとも一方を有する側鎖である。
    −CF2CH2− (I)
    −CF2CFCl− (II)
    −CH2CH(CH2OCOOR)− (III)
    −CH2CH2− (IV)
  2. イオン解離基を有する樹脂と、下記化学構造式(I)〜(III)で示される構成単位を全て有する樹脂と、を主たる成分とする電解質膜と、
    該電解質膜の両側に電極を配してなるセルとが、セパレータに挟持されている燃料電池であって、
    前記電解質膜と前記セパレータとの間には、燃料電池用パッキンが配置されていて、
    該燃料電池用パッキンは、下記化学構造式(I)〜(III)で示される構成単位を全て有する樹脂を主成分とすることを特徴とする燃料電池。
    ただし、下記化学構造式(III)中Rは、下記化学構造式(I)または(IV)で示される構造単位の少なくとも一方を有する側鎖である。
    −CF2CH2− (I)
    −CF2CFCl− (II)
    −CH2CH(CH2OCOOR)− (III)
    −CH2CH2− (IV)
  3. 前記イオン解離基を有する樹脂が、下記化学構造式(V)〜(VIII)で示されるモノマーの少なくとも一つを重合することにより得られる第1の樹脂、及び/または下記化学構造式(V)〜(VIII)で示されるモノマーの少なくとも一つと、スルホン酸基を有するモノマーを共重合することにより得られる第2の樹脂、及び/または下記化学構造式(V)〜(VIII)で示されるモノマーの少なくとも一つと、スルホン酸基を有するモノマーと、炭素−炭素二重結合を二個以上有するモノマーを共重合することにより得られる第3の樹脂、で構成されていることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池。
    CH2=CHCOOCH2CH2OPO(OH)2 (V)
    CH2=CHCOOCH2CH(CH2Cl)OPO(OH)2 (VI)
    CH2=C(CH3)COOCH2CH2OPO(OH)2 (VII)
    CH2=C(CH3)COOCH2CH(CH2Cl)OPO(OH)2 (VIII)
  4. 前記スルホン酸基を有するモノマーは、少なくとも下記化学構造式(IX)〜(XI)で示される化合物の中から選ばれる一以上であり、
    前記炭素−炭素二重結合を二個以上有するモノマーは、下記化学構造式(XII)〜(XIV)で示される化合物の中から選ばれる一以上であることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池。
    Figure 2008282651

    (式中、Xは、水素原子又はアルカリ金属である。)
    CH2=CHCH2SO3Y (X)
    (式中、Yは、水素原子又はアルカリ金属である。)
    CH2=CHCONHC(CH32CH2SO3H (XI)
    CH2=C(CH3)COOCH2CH=CH2、 (XII)
    (CH2=CHCONH)2CH2 (XIII)
    (CH2=CHCOOCH23CCH2CH3 (XIV)
  5. アルコールを含有する燃料を用いて発電することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の燃料電池。
  6. 前記アルコールは、エタノールであることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池。
  7. 請求項2乃至6のいずれか1項に記載の燃料電池と、該燃料電池に接続されているDCDCコンバーターと、燃料を収容するカートリッジとを少なくとも有することを特徴とする電源。
  8. 請求項7に記載の電源を有することを特徴とする電子機器。
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