JP2008282622A - 燃料電池の検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池を分解することなく、流路内に異物が存在しているか否かを判定することのできる技術を提供する。
【解決手段】複数のセルが積層されたセル積層体と、セル積層体を積層方向に貫通し反応ガスまたは熱媒体を流通させるマニホールドと、マニホールドと各セル内に設けられた流路とを連通させマニホールドよりも小径である複数の連通流路と、を備える燃料電池の検査装置100は、マニホールド内に挿入するための挿入機構(検査ロッド110)に設けられ、連通流路内に異物が存在しているか否かを判定するための異物判定部121(挿入棒121)と、判定を行う連通流路の位置を確認する位置確認部(ファイバースコープ130とモニタ150)と、を備える。
【選択図】図6
【解決手段】複数のセルが積層されたセル積層体と、セル積層体を積層方向に貫通し反応ガスまたは熱媒体を流通させるマニホールドと、マニホールドと各セル内に設けられた流路とを連通させマニホールドよりも小径である複数の連通流路と、を備える燃料電池の検査装置100は、マニホールド内に挿入するための挿入機構(検査ロッド110)に設けられ、連通流路内に異物が存在しているか否かを判定するための異物判定部121(挿入棒121)と、判定を行う連通流路の位置を確認する位置確認部(ファイバースコープ130とモニタ150)と、を備える。
【選択図】図6
Description
本発明は、燃料電池の検査に関するものである。
近年、水素と酸素とを燃料として発電することができる燃料電池が注目を集めている。燃料電池は、一般に、電解質膜の両面に白金等の触媒層が形成された膜―電極接合体(以下、「MEA」とも呼ぶ。MEA:Membrane Electrode Assembly)と、その両側に配置された導電性多孔質体と、さらにその外側に設けられたセパレータと、を備えたセルを積層することによって構成されている。積層されたセルには、燃料ガス、酸化ガス、冷却水等の流路であるマニホールドが、積層方向に貫通するように設けられている。
発電を長期間行うと、セル内部からの排出物により、マニホールドとセル内流路との間に設けられた連通流路が閉塞することがある。ガス流路の連通流路が閉塞すると、セル内のガス分圧が悪化し、電圧安定性・発電性能が低下するという問題があった。また、冷却水流路の場合は、導電率の変化により導電物が析出して、短絡に至るという問題があった。
従来、燃料電池を分解せずに、冷却水や加湿水の流路の詰まりを除去する技術としては、冷却水等の流量・圧力を上げて、詰まっている物を押し流すという方法があった(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、この技術では、ガス流路には適用することができないといった問題や、冷却水流路等に適用させても、確実性が低く、周辺機器や閉塞のないセルに不必要に高圧をかけてしまうといった問題があった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池を分解することなく、流路内に異物が存在しているか否かを判定することのできる技術を提供する。
上記目的を達成するために、本発明の一形態による検査装置は、
複数のセルが積層されたセル積層体と、前記セル積層体を積層方向に貫通し反応ガスまたは熱媒体を流通させるマニホールドと、前記マニホールドと前記各セル内に設けられた流路とを連通させ前記マニホールドよりも小径である複数の連通流路と、を備える燃料電池の検査装置であって、前記マニホールド内に挿入するための挿入機構に設けられ、前記連通流路内に異物が存在しているか否かを判定するための異物判定部と、前記判定を行う連通流路の位置を確認する位置確認部と、を備えることを特徴とする。
複数のセルが積層されたセル積層体と、前記セル積層体を積層方向に貫通し反応ガスまたは熱媒体を流通させるマニホールドと、前記マニホールドと前記各セル内に設けられた流路とを連通させ前記マニホールドよりも小径である複数の連通流路と、を備える燃料電池の検査装置であって、前記マニホールド内に挿入するための挿入機構に設けられ、前記連通流路内に異物が存在しているか否かを判定するための異物判定部と、前記判定を行う連通流路の位置を確認する位置確認部と、を備えることを特徴とする。
以上のように構成された検査装置によれば、位置確認部が連通流路の位置を確認し、異物判定部が連通流路内に異物が存在しているか否かを判定するので、燃料電池を分解することなく、流路内に異物が存在しているか否かを判定することができる。
前記位置確認部は、前記挿入機構に設けられ、前記マニホールド内を撮像する撮像部と、前記撮像部からの信号を撮影像として表示する表示部と、を含むこととしてもよい。
このような構成とすれば、マニホールド内からの撮影像により連通流路を確認することができるので、容易に連通流路の位置を確認することができる。
前記異物判定部は、前記連通流路に挿入される挿入棒を含む、こととしてもよい。
このような構成とすれば、連通流路に挿入棒を挿入することによって、燃料電池を分解することなく、流路内に異物が存在しているか否かを判定することが可能となる。
前記挿入棒は、複数の連通流路を判定することができるように複数配置されている、こととしてもよい。
このような構成とすれば、挿入棒が複数配置されているため、複数の連通流路を同時に判定することが可能となる。
前記異物判定部は、前記連通流路内に存在する異物を除去する除去機能を備える、こととしてもよい。
このような構成とすれば、燃料電池を分解することなく、流路内に異物が存在しているか否かを判定し、その異物を除去することが可能となる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、燃料電池、燃料電池システム、それらを搭載した自動車、またはそれらの検査方法等の形態で実現することができる。
A.燃料電池の構成:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池スタック10の断面を示す説明図である。本実施例の燃料電池スタック10は、固体高分子型燃料電池であり、燃料ガスと酸化ガスの供給を受け、電気化学反応によって発電する。具体的には、燃料ガスとして水素が供給され、酸化ガスとして酸素を含有する圧縮空気が供給される。燃料電池スタック10は、積層体20と、エンドプレート21、22と、締結部材23,24とを備える。積層体20は、セルアセンブリ70と、セパレータSPと、を交互に複数積層することによって構成される。締結部材23,24は、エンドプレート21と、エンドプレート22とに締結されており、積層体20に対して積層方向に荷重を掛けた状態で構成されている。積層体20と、エンドプレート22には、水素、圧縮空気、冷媒などの供給および排出を行うための貫通孔であるマニホールドが設けられている。図1では、空気供給用マニホールドM3と、空気排出用マニホールドM4が図示されている。
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池スタック10の断面を示す説明図である。本実施例の燃料電池スタック10は、固体高分子型燃料電池であり、燃料ガスと酸化ガスの供給を受け、電気化学反応によって発電する。具体的には、燃料ガスとして水素が供給され、酸化ガスとして酸素を含有する圧縮空気が供給される。燃料電池スタック10は、積層体20と、エンドプレート21、22と、締結部材23,24とを備える。積層体20は、セルアセンブリ70と、セパレータSPと、を交互に複数積層することによって構成される。締結部材23,24は、エンドプレート21と、エンドプレート22とに締結されており、積層体20に対して積層方向に荷重を掛けた状態で構成されている。積層体20と、エンドプレート22には、水素、圧縮空気、冷媒などの供給および排出を行うための貫通孔であるマニホールドが設けられている。図1では、空気供給用マニホールドM3と、空気排出用マニホールドM4が図示されている。
図2は、燃料電池の詳細な構成を示す説明図である。セルアセンブリ70は、発電体71と、シール部72と、によって構成されており、1つの電池として機能する。発電体71は、MEA73(膜―電極接合体、Membrane Electrode Assembly)と、MEA73を挟持するガス拡散層76,77と、ガス拡散層76,77をさらに挟持するガス流路形成部78,79と、によって構成されている。MEA73は、電解質膜74と、電解質膜74の両面に形成された電極層触媒75(アノード電極層75aおよびカソード電極層75c)と、を備える。セパレータSPは、アノード側プレートSPaと、カソード側プレートSPcと、それら2枚のプレートに挟持された中間プレートSPiと、を備える三層構造のセパレータである。
図3は、カソード側プレートSPcの構成を示す平面図である。カソード側プレートSPcは、貫通孔であるマニホールドM1ないしM6と、空気供給口P3と、空気排出口P4と、を有している。空気供給口P3および空気排出口P4は、カソード側のガス流路形成部78と接している(図2)。
図4は、中間プレートSPiの構成を示す平面図である。中間プレートSPiは、貫通孔であるマニホールドM1ないしM6と、各マニホールドに連通している連通流路C1ないしC4と、冷却流路CPと、を有している。連通流路C1ないしC4は、カソード側プレートSPcと、中間プレートSPiと、アノード側プレートSPaと、を積層させた場合に、それぞれ供給口又は排出口P1ないしP4に連通する構成となっている(図2)。なお、水素供給口P1および水素排出口P2については、後述する。
図5は、アノード側プレートSPaの構成を示す平面図である。アノード側プレートSPaは、貫通孔であるマニホールドM1ないしM6と、水素供給口P1と、水素排出口P2と、を有している。水素供給口P1および水素排出口P2は、アノード側のガス流路形成部79と接している(図示せず)。
図2に示すように、酸化ガスとして用いられる圧縮空気は、空気供給用マニホールドM3と、連通流路C3と、空気供給口P3と、ガス流路形成部78と、ガス拡散層76とを通過してMEA73まで運ばれ、電気化学反応に供される。電気化学反応に供されなかった空気は、各カソード側セパレータSPcに設けられた空気排出口P4から排出され、連通流路C4を通過し、空気排出用マニホールドM4から燃料電池の外へと流通する。
一方、燃料ガスとして用いられる水素は、図4に示す水素供給用マニホールドM1と、連通流路C1と、図5に示す水素供給口P1と、図2に示すガス流路形成部79と、ガス拡散層77とを通過してMEA73まで運ばれ、電気化学反応に供される。電気化学反応に供されなかった水素は、図5に示す各アノード側セパレータSPaに設けられた水素排出口P2から排出され、図4に示す連通流路C2を通過し、水素排出用マニホールドM2から燃料電池の外へと流通する。
また、燃料電池の冷却に用いられる冷却水は、図3に示す冷却水供給用マニホールドM5と、図4に示す冷却流路CPを通過することによって燃料電池を冷却する。冷却に用いられ温度が上昇した冷却水は、図3に示す冷却水排出用マニホールドM6を通過し、燃料電池の外へと流通する。燃料電池の外へと流通した冷却水は冷却装置等(図示せず)によって冷却された後、再び冷却水供給用マニホールドM5から流通し、燃料電池の冷却に供される。
図4に示すように、連通流路C1ないしC4および冷却流路CPは、マニホールドM1ないしM6に比べて流路幅が狭い。したがって、連通流路C1ないしC4および冷却流路CPは、流路内に異物が混入すると、閉塞しやすい傾向にある。流路内に混入する異物としては、例えば燃料電池の劣化によってセルの内部から排出される排出物等がある。また、導電率の変化により導電物が析出し、流路内に析出物が堆積することもある(以下、排出物等や析出物を「異物等」とも呼ぶ。)。以下では、一例としての、連通流路C4内の異物等の有無の判定と、異物等の除去をすることのできる検査装置について説明する。なお、図1ないし図5に示す燃料電池の構造は単なる一例であり、本発明は他の構造の燃料電池にも適用可能である。
B.第1実施例:
図6は、第1実施例における検査装置100の構成を示す説明図である。図6(A)ないし(C)は、検査装置100をそれぞれZ方向(鉛直方向)、X方向、Y方向から見た平面図である。検査装置100は、検査ロッド110と、挿入棒支持板120と、ファイバースコープ130と、挿入棒支持板120の下側に設けられた脚部140と、挿入支持板120の上側に設けられた伸縮部145と、モニタ150と、を備えている。挿入棒支持板120の上面には、複数の挿入棒121が設けられている。なお、図6(B)以下では、モニタ150は省略している。
図6は、第1実施例における検査装置100の構成を示す説明図である。図6(A)ないし(C)は、検査装置100をそれぞれZ方向(鉛直方向)、X方向、Y方向から見た平面図である。検査装置100は、検査ロッド110と、挿入棒支持板120と、ファイバースコープ130と、挿入棒支持板120の下側に設けられた脚部140と、挿入支持板120の上側に設けられた伸縮部145と、モニタ150と、を備えている。挿入棒支持板120の上面には、複数の挿入棒121が設けられている。なお、図6(B)以下では、モニタ150は省略している。
検査ロッド110は、空気排出用マニホールドM4の中に挿入しやすいように、細長い形状を有している。また、検査ロッド110の先端部分は、挿入棒支持板120と、ファイバースコープ130とを備えるため、それらを支持できる程度の剛性を有することが好ましい。
挿入棒121は、所定の径を有する棒であり、連通流路C4内の異物等が許容範囲を超えているか否かを判定するためのものである。具体的には、挿入棒121を連通流路C4内の所定の位置まで挿入することができるか否かにより判定する。連通流路C4内に挿入棒121を所定の位置まで挿入することができれば、その連通流路C4内の異物等は許容範囲であると判定する。逆に、連通流路C4内に挿入棒121を所定の位置まで挿入することができなければ、その連通流路C4内の異物等は許容範囲を超えていると判定する。挿入棒121を連通流路C4内の所定の位置まで挿入することができたか否かは、例えばファイバースコープ130で確認することができる。
なお、挿入棒121は、挿入棒支持板120上に櫛歯状に構成されていることが好ましい(図6(C))。連通流路C4は、櫛歯状に構成されているため(図4)、このような構成とすれば、複数の連通流路C4を同時に判定することが可能となる。
また、挿入棒121は、異物等を除去することのできる機能を有していることが好ましい。本実施例では、挿入棒121の表面はヤスリ状になっている。したがって、連通流路C4内に異物等が存在している場合には、後述する脚部140と伸縮部145とを交互に伸縮させることによって、連通流路C4内に挿入棒121を出し入れし、そのヤスリ状の部分によって異物等を除去することが可能である。なお、挿入棒121としては、金属製や樹脂製のものを採用することができる。
モニタ150は、ファイバースコープ130と接続されており、ファイバースコープ130が捕らえた空気排出用マニホールドM4の中の映像を映し出すことができる。また、ファイバースコープ130が捕らえた映像は、ファイバースコープ130の接眼レンズ(図示せず)によって確認することもできる。後者の場合にはモニタ150は省略可能である。
図6(D)は、検査装置100に設けられた脚部140を伸長させた図である。脚部140は、伸縮機構を備え、後述するように、伸長することによって、挿入棒121が連通流路C4内に挿入されるのを補助する働きを有する。なお、検査ロッド110によって挿入棒支持板120を支持し、挿入棒121を連通流路C4内に挿入することが可能である場合には、脚部140は省略可能である。
伸縮部145は、脚部140と同様に伸縮機構を備え、伸長することによって、挿入棒121が連通流路C4から引き抜かれるのを補助する働きを有する。なお、検査ロッド110を操作することによって、挿入棒121を連通流路C4から引き抜くことができる場合には、伸縮部145は省略可能である。
図7は、第1実施例における検査の手順を示すフローチャートである。図8は、その検査の様子をX方向から示した断面図である。なお実際の燃料電池スタック10は、スタックケース(図示せず)に収納されているが、説明のため、スタックケースは省略している。以下で述べる検査方法は、燃料電池スタック10がスタックケースに収納されている状態でも実施可能である。
ステップS10では、空気排出用マニホールドM4から検査装置100を挿入する。空気排出用マニホールドM4内は狭いため、検査装置100を挿入する場合には、脚部140および伸縮部145は、縮めておくことが好ましい。ステップS20では、空気排出用マニホールドM4の中の映像をモニタ150で確認しながら、挿入棒121の位置や、連通流路C4の位置を確認する。本実施例では、連通流路C4がエンドプレート21から数えて何番目のセパレータSPに属するのかを確認する方法として、ファイバースコープ130の視野に目盛りを付けておき、この目盛りを補助として用いて、視野に映った連通流路C4を数える方法を採用している。
ステップS30では、脚部140を伸長することによって、挿入棒121を連通流路C4に挿入する(図8)。連通流路C4内に許容範囲を超えた異物等があると、その異物等の分だけ流路幅が狭くなり、挿入棒121を所定の位置まで挿入することができない。この場合、その連通流路C4には許容範囲を超えた異物等があり、所定の流路幅を有していないと判定する。逆に挿入棒121を所定の位置まで挿入することができた場合は、その連通流路C4内の異物等は許容範囲内であると判定する。連通流路C4内の異物等が許容範囲内であると判定された場合は、伸縮部145を伸長することによって挿入棒121を連通流路C4から引き抜く。
ステップS30で許容範囲を超えた異物等があると判定された場合には、ステップS40において、脚部140と伸縮部145とを交互に伸縮させることによって挿入棒121を連通流路C4に出し入れし、挿入棒121のヤスリ状の部分によって、その流路内の異物等を削る等して除去する。
図9は、ステップS30における検査の様子をY方向から示した図である。挿入棒121は、連通流路C4と同様の櫛歯状に設けられているため、同時に複数の連通流路C4に検査棒121を挿入することが可能となっている。
このように、第1実施例では、検査装置100を空気排出用マニホールドM4から挿入し、挿入棒121を連通流路C4内に挿入するので、連通流路C4内に許容範囲を超える異物等が存在しているか否かを判定し、その異物等を除去すること(以下、「検査等」ともいう。)が可能である。
C.第2実施例:
図10は、第2実施例における検査装置200の構成を示す説明図である。図6に示した第1実施例との違いは、挿入棒121が2列に設けられているという点だけであり、他の構成は第1実施例と同じである。
図10は、第2実施例における検査装置200の構成を示す説明図である。図6に示した第1実施例との違いは、挿入棒121が2列に設けられているという点だけであり、他の構成は第1実施例と同じである。
図11は、第2実施例における検査の様子をX方向から示した断面図である。このように、第2実施例では、挿入棒121が2列に設けられているため、異なるセパレータSPに属する連通流路C4の検査等を同時にすることが可能である。
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D1.変形例1:
上記実施例では、挿入棒121の挿入深さをファイバースコープ130で確認することによって、連通流路C4内の異物等が許容範囲であるか否かを判定しているが、この代わりに、脚部140を伸縮させるためのモーターにトルク計測器を設けることとしてもよい。連通流路C4内に許容範囲を超える異物等が存在すると、挿入棒121を連通流路C4内へ挿入する際に大きな挿入力が必要となる。あるいは、一定の挿入力を与えても挿入棒121を連通流路C4内へ挿入することができなくなる。したがって、挿入棒121を連通流路C4内へ挿入させる場合における脚部140のモーターのトルク値を計測することによって、連通流路C4内の異物等が許容範囲であるか否かを判定することが可能となる。
上記実施例では、挿入棒121の挿入深さをファイバースコープ130で確認することによって、連通流路C4内の異物等が許容範囲であるか否かを判定しているが、この代わりに、脚部140を伸縮させるためのモーターにトルク計測器を設けることとしてもよい。連通流路C4内に許容範囲を超える異物等が存在すると、挿入棒121を連通流路C4内へ挿入する際に大きな挿入力が必要となる。あるいは、一定の挿入力を与えても挿入棒121を連通流路C4内へ挿入することができなくなる。したがって、挿入棒121を連通流路C4内へ挿入させる場合における脚部140のモーターのトルク値を計測することによって、連通流路C4内の異物等が許容範囲であるか否かを判定することが可能となる。
D2.変形例2:
上記実施例では、複数の挿入棒121を用いているが、1つの挿入棒121のみによって検査装置100を構成することも可能である。また、第2実施例では、挿入棒121を2列に配置しているが、この代わりに挿入棒121を3列以上に配置することも可能である。
上記実施例では、複数の挿入棒121を用いているが、1つの挿入棒121のみによって検査装置100を構成することも可能である。また、第2実施例では、挿入棒121を2列に配置しているが、この代わりに挿入棒121を3列以上に配置することも可能である。
D3.変形例3:
上記実施例では、異物判定部として挿入棒121を用いているが、この代わりに、連通流路C4内に異物が存在しているか否かを判定することのできるその他の種々の構成を採用することが可能である。例えば、連通流路C4内に超音波を発し、その反射波によって、連通流路内に異物が存在しているか否かを判定する装置によっても実現することができる。
上記実施例では、異物判定部として挿入棒121を用いているが、この代わりに、連通流路C4内に異物が存在しているか否かを判定することのできるその他の種々の構成を採用することが可能である。例えば、連通流路C4内に超音波を発し、その反射波によって、連通流路内に異物が存在しているか否かを判定する装置によっても実現することができる。
D4.変形例4:
上記実施例では、位置確認部としてファイバースコープ130とモニタ150を用いているが、この代わりに、判定を行う連通流路C4の位置を確認することのできるその他の種々の構成を採用することが可能である。例えば、ファイバースコープ130の代わりに、ファイバースコープ130以外の小型カメラ等を用いることも可能である。また、検査ロッド110に予め目印等をつけておけば、検査ロッド110の挿入長さから、どの連通流路C4に挿入棒121を挿入しているのかを確認することも可能である。さらに、検査ロッド110の挿入長さを測定することにより、挿入棒121を挿入した連通流路C4を特定することのできる装置を別途設けることも可能である。
上記実施例では、位置確認部としてファイバースコープ130とモニタ150を用いているが、この代わりに、判定を行う連通流路C4の位置を確認することのできるその他の種々の構成を採用することが可能である。例えば、ファイバースコープ130の代わりに、ファイバースコープ130以外の小型カメラ等を用いることも可能である。また、検査ロッド110に予め目印等をつけておけば、検査ロッド110の挿入長さから、どの連通流路C4に挿入棒121を挿入しているのかを確認することも可能である。さらに、検査ロッド110の挿入長さを測定することにより、挿入棒121を挿入した連通流路C4を特定することのできる装置を別途設けることも可能である。
D5.変形例5:
上記実施例では、異物除去機能として、挿入棒121の表面をヤスリ状にしていたが、この代わりに、連通流路内に存在する異物を除去することのできるその他の種々の構成を採用することが可能である。例えば、挿入棒121から水や空気を噴射させて、連通流路C4内の異物を除去することも可能である。なお、異物除去機能を設けずに、燃料電池スタック10を分解し、許容範囲を超える異物があると判定された連通流路C4を含むセパレータSPやセルアセンブリ70のみを取り替えることも可能である。
上記実施例では、異物除去機能として、挿入棒121の表面をヤスリ状にしていたが、この代わりに、連通流路内に存在する異物を除去することのできるその他の種々の構成を採用することが可能である。例えば、挿入棒121から水や空気を噴射させて、連通流路C4内の異物を除去することも可能である。なお、異物除去機能を設けずに、燃料電池スタック10を分解し、許容範囲を超える異物があると判定された連通流路C4を含むセパレータSPやセルアセンブリ70のみを取り替えることも可能である。
D6.変形例6.
上記実施例では、検査装置100を連通流路C4へ適用させていたが、検査装置100は、連通流路C4以外の連通流路等、例えば連通流路C1ないしC3や、冷却流路CPに対しても適用可能である。
上記実施例では、検査装置100を連通流路C4へ適用させていたが、検査装置100は、連通流路C4以外の連通流路等、例えば連通流路C1ないしC3や、冷却流路CPに対しても適用可能である。
10…燃料電池スタック
20…積層体
21…エンドプレート
22…エンドプレート
23…締結部材
24…締結部材
70…セルアセンブリ
71…発電体
72…シール部
74…電解質膜
75…電極層触媒
75a…アノード電極層
75c…カソード電極層
76…ガス拡散層
77…ガス拡散層
78…ガス流路形成部
79…ガス流路形成部
SP…セパレータ
SPa…アノード側プレート
SPc…カソード側プレート
SPi…中間プレート
M1…水素供給用マニホールド
M2…水素排出用マニホールド
M3…空気供給用マニホールド
M4…空気排出用マニホールド
M5…冷却水供給用マニホールド
M6…冷却水排出用マニホールド
C1…連通流路
C2…連通流路
C3…連通流路
C4…連通流路
CP…冷却流路
P1…水素供給口
P2…水素排出口
P3…空気供給口
P4…空気排出口
100…検査装置
110…検査ロッド
120…挿入棒支持板
121…挿入棒
130…ファイバースコープ
140…脚部
145…伸縮部
150…モニタ
200…検査装置
20…積層体
21…エンドプレート
22…エンドプレート
23…締結部材
24…締結部材
70…セルアセンブリ
71…発電体
72…シール部
74…電解質膜
75…電極層触媒
75a…アノード電極層
75c…カソード電極層
76…ガス拡散層
77…ガス拡散層
78…ガス流路形成部
79…ガス流路形成部
SP…セパレータ
SPa…アノード側プレート
SPc…カソード側プレート
SPi…中間プレート
M1…水素供給用マニホールド
M2…水素排出用マニホールド
M3…空気供給用マニホールド
M4…空気排出用マニホールド
M5…冷却水供給用マニホールド
M6…冷却水排出用マニホールド
C1…連通流路
C2…連通流路
C3…連通流路
C4…連通流路
CP…冷却流路
P1…水素供給口
P2…水素排出口
P3…空気供給口
P4…空気排出口
100…検査装置
110…検査ロッド
120…挿入棒支持板
121…挿入棒
130…ファイバースコープ
140…脚部
145…伸縮部
150…モニタ
200…検査装置
Claims (5)
- 複数のセルが積層されたセル積層体と、前記セル積層体を積層方向に貫通し反応ガスまたは熱媒体を流通させるマニホールドと、前記マニホールドと前記各セル内に設けられた流路とを連通させ前記マニホールドよりも小径である複数の連通流路と、を備える燃料電池の検査装置であって、
前記マニホールド内に挿入するための挿入機構に設けられ、前記連通流路内に異物が存在しているか否かを判定するための異物判定部と、
前記判定を行う連通流路の位置を確認する位置確認部と、
を備える、検査装置。 - 請求項1記載の検査装置であって、
前記位置確認部は、前記挿入機構に設けられ、前記マニホールド内を撮像する撮像部と、
前記撮像部からの信号を撮影像として表示する表示部と、
を含む、検査装置。 - 請求項1または2記載の検査装置であって、
前記異物判定部は、前記連通流路に挿入される挿入棒を含む、検査装置。 - 請求項3記載の検査装置であって、
前記挿入棒は、複数の連通流路を判定することができるように複数配置されている、検査装置。 - 請求項1ないし4記載の検査装置であって、
前記異物判定部は、前記連通流路内に存在する異物を除去する除去機能を備える、検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007124649A JP2008282622A (ja) | 2007-05-09 | 2007-05-09 | 燃料電池の検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007124649A JP2008282622A (ja) | 2007-05-09 | 2007-05-09 | 燃料電池の検査装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=40143270
Family Applications (1)
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2008282622A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102010056004A1 (de) | 2009-12-24 | 2011-08-25 | HORIBA, Ltd., Kyoto | Quellengaskonzentrationssteuersystem |
JP2014203730A (ja) * | 2013-04-08 | 2014-10-27 | トヨタ自動車株式会社 | 燃料電池の検査装置および検査システム |
-
2007
- 2007-05-09 JP JP2007124649A patent/JP2008282622A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102010056004A1 (de) | 2009-12-24 | 2011-08-25 | HORIBA, Ltd., Kyoto | Quellengaskonzentrationssteuersystem |
US8459291B2 (en) | 2009-12-24 | 2013-06-11 | Horiba, Ltd. | Source gas concentration control system |
JP2014203730A (ja) * | 2013-04-08 | 2014-10-27 | トヨタ自動車株式会社 | 燃料電池の検査装置および検査システム |
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