JP2008282213A - 有価情報取引システム、有価情報記憶装置、有価情報取引装置、有価情報取引方法および有価情報取引プログラム - Google Patents

有価情報取引システム、有価情報記憶装置、有価情報取引装置、有価情報取引方法および有価情報取引プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2008282213A
JP2008282213A JP2007125729A JP2007125729A JP2008282213A JP 2008282213 A JP2008282213 A JP 2008282213A JP 2007125729 A JP2007125729 A JP 2007125729A JP 2007125729 A JP2007125729 A JP 2007125729A JP 2008282213 A JP2008282213 A JP 2008282213A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transaction
valuable information
remaining amount
latest
history
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007125729A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5090784B2 (ja
Inventor
Yasuo Fujita
泰生 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Glory Ltd
Original Assignee
Glory Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Glory Ltd filed Critical Glory Ltd
Priority to JP2007125729A priority Critical patent/JP5090784B2/ja
Publication of JP2008282213A publication Critical patent/JP2008282213A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5090784B2 publication Critical patent/JP5090784B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Financial Or Insurance-Related Operations Such As Payment And Settlement (AREA)

Abstract

【課題】店舗、ベンダ、運営者にコスト面、運用面、セキュリティー面の負担を生じさせることなく、利用者が複数の有価情報を合計残高として簡易に利用できることを課題とする。
【解決手段】ICカードは、運営主体ごとに最新の残額および取引額を記憶するとともに、各運営主体の残額を合計した合計残額および最新の取引主体を特定する運営情報を記憶し、取引端末は、取引要求を受け付けた場合に、運営情報を読み出して、一致しないと判定された場合に、合計残額および運営主体と一致する残額を読み出し、合計残額と残額との差分を埋める取引が行われたものとして取引を実行した後に、取引額および合計残額と同額の残額とを格納し、この残額を読み出して取引を実行する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、有価情報取引システム、有価情報記憶装置、有価情報取引装置、有価情報取引方法および有価情報取引プログラムに関する。
従来より、IC機能(Integrated Circuit)として電子的に有価価値を示した有価情報(例えば、電子マネーやポイントシステムなど)をカード媒体または携帯電話やPHS(Personal Handy phone System)などの媒体に搭載し、この有価情報を用いた取引を行う有価情報取引システムがある。例えば、特許文献1(特開2006−99750号公報)では、ICカードにプリペイド式電子マネーを搭載した発明が開示されており、また、特許文献2(特開2007−41731号公報)では、携帯電話にプリペイド式電子マネーを搭載した発明が開示されている。また、無線通信機能をさらに搭載した非接触型ICカードや、特許文献3(特開2007−004406)に開示された発明のように、クレジット式電子マネー(例えば、1ヶ月に所定の金額まで利用可能な月次利用制限タイプや残額がなくなった場合に自発的に入金するタイプなど)を搭載したICカードなどを利用することによって取引を行う電子マネー取引システムもある。
上記した電子マネー取引システムは、運営者(例えば、Edy(登録商標第4666279号)やSuica(登録商標第4980711号)などの電子マネー取引システムを運営する運営者(イシュア))ごとに電子マネーが運営され、専用の取引端末が設定されている。この結果、複数の電子マネーが同一の取引端末で処理できず、ユーザは、電子マネーごとに複数のICカードを保有しなければならなかった。また、取引端末を設置する店舗として、複数の電子マネーを取り扱うには、各電子マネー専用の取引端末を設置しなければならなかった。
これに対し、基本仕様が同じであるが、ICカードに搭載されるアプリケーションとしての個別の仕様を持つことで、複数の電子マネーに対応させたICカードおよび複数の電子マネーを同時に処理できる取引端末の開発が行われている。具体的には、ICカードは、電子マネー(例えば、AマネーやBマネー)ごとに残額や取引履歴を記憶する。また、取引端末は、例えば、Aマネーを扱う場合には、Aマネーに対応したアプリケーションのみを起動し、Bマネーを扱う場合には、Bマネーに対応したアプリケーションのみを起動することで複数の電子マネーを同時に処理する。
また、上記した電子マネー取引システムにおいて、特許文献4(特開2005−285136号公報)や特許文献5(特開2006−085723号公報)に開示された発明のように、インターネットを用いて複数の電子マネーを用いた取引を専門の管理者が管理する電子マネー取引システムがある。例えば、Aマネーを用いて取引端末A以外の取引端末(例えば、取引端末B)を設置する店舗Bと取引する場合、Aマネーにおける取引額および取引後の残額を他の電子マネーに係る取引端末Bが更新し、取引端末BがAマネーにおける取引額および取引後の残額を更新した旨の情報を専門の管理者が店舗Bからインターネットを介して回収する。そして、専門の管理者がAマネーを運営する運営者AおよびBマネーを運営する運営者Bにこの「取引端末BがAマネーにおける取引額および取引後の残額を更新した旨の情報」をインターネットを介して配信する。このように、各運営者は、他マネーに係る取引端末を設置した店舗においても自マネーを用いて取引させ、この店舗や他の運営者との間で資金決済を行う。
特開2006−99750号公報 特開2007−41731号公報 特開2007−4406号公報 特開2005−285136号公報 特開2006−85723号公報
ところで、上記した従来の技術は、店舗、ベンダ、運営者にコスト面、運用面、セキュリティー面の負担があり、有価情報取引システムを大きく変更せずにユーザが複数の有価情報を合計した残高として利用することができないという課題があった。
すなわち、ユーザにとって、複数の電子マネーに対応させたICカードを所持した場合であっても、電子マネーごとに入金および出金を管理する必要があり、複数の電子マネーにおける合計残高を利用することができなかった。
また、店舗にとって、複数の電子マネーに対応した取引端末を設置することは、コスト面で困難であった。そして、取引ごとに電子マネーを選択しなければならないという運営面での難点から、特に、非接触式ICカードにおける取引時間の速さという優位性を損なっていた。また、複数の電子マネーを取り扱う結果、例えば、ポイント制などのユーザ囲い込みツールとしての利用特典がある電子マネーを運用することが困難であった。
また、ICカードや取引端末の開発や提供を行うベンダにとって、複数の電子マネーが利用可能なICカードや取引端末は、電子マネーを扱うアプリケーションが複雑となり、取引内容を記憶した取引ログの保存容量も多く、ハードウェア規模が大きくなる。その結果、ICカードや取引端末における価格の上昇やソフトの保守性が悪くなるなどの弊害をともなっていた。また、同一端末で複数の電子マネーが利用可能にした場合、各電子マネーのセキュリティーポリシーが異なるため電子マネー処理におけるセキュリティー性の確保が困難となる結果、特定電子マネー専用の取引端末に比べて内部解析が容易になる恐れがあり、同時に複数の電子マネーにおけるセキュリティーポリシーを脅かすことに繋がる。
また、電子マネーの運営者にとって、ICカードにおける自マネーの残高などを、他の電子マネーも扱える取引端末によって更新させなければならず、自マネーのセキュリティーを保持することが困難であった。さらに、上記した、特許文献4および特許文献5に開示された発明では、取引を行わないはずの店舗との間でも資金決済が必要になるなどの電子マネーの運営における大きな変更が必要となり、また、自電子マネーにおける出納を他の運営者や共通の管理者によって管理してもらう必要があり、運営システムの開発においてコスト面で困難があった。
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、
店舗、ベンダ、運営者にコスト面、運用面、セキュリティー面の負担を生じさせることなく、利用者が複数の有価情報を合計残高として簡易に利用できることが可能な有価情報取引システム、有価情報記憶装置、有価情報取引装置、有価情報取引方法および有価情報取引プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る発明は、複数に渡って所定の取引に用いられる有価情報を記憶する有価情報記憶装置と、当該有価情報記憶装置と通信して前記取引を実行する有価情報取引装置とからなる有価情報取引システムであって、前記有価情報記憶装置は、運営主体が異なる複数の有価情報ごとに区分けして、各有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶する取引履歴記憶手段と、前記有価情報のうち少なくとも最新の取引について、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する統合取引履歴記憶手段とを備えたことを特徴とする。そして、前記有価情報取引装置は、前記有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記取引履歴記憶手段から読み出して前記取引要求に係る取引を実行し、当該取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として前記取引履歴記憶手段に格納する取引処理手段を備えたことを特徴とする。さらに、前記有価情報記憶装置または前記有価情報取引装置は、前記取引処理手段によって前記取引要求に係る取引が実行された場合に、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として前記統合取引履歴記憶手段に格納する統合取引処理手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、上記の発明において、前記有価情報取引装置は、前記有価情報の取引要求を受け付けた場合に、前記統合取引履歴記憶手段に記憶された最新の統合取引履歴における運営情報を読み出して、当該運営情報が当該有価情報取引装置の運営主体と一致するか否かを判定する運営主体判定手段と、前記運営主体判定手段によって運営主体が一致しないと判定された場合に、前記最新の統合取引履歴における合計残額を前記統合取引履歴記憶手段から読み出すとともに、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記取引履歴記憶手段から読み出し、当該合計残額と残額との差分を埋める取引が前記最新の統合取引履歴に示される運営主体によって行われたものとして差分取引を実行し、当該差分取引の取引額および前記合計残額と同額の残額を最新の取引履歴として前記取引履歴記憶手段に格納し、当該差分取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を前記統合取引履歴記憶手段に格納する差分取引処理手段とをさらに備えたことを特徴とする。そして、前記取引処理手段は、前記運営主体判定手段によって運営主体が一致すると判定された後、または、前記差分取引処理手段によって前記取引履歴記憶手段に取引履歴が格納されかつ前記差分取引処理手段によって前記統合取引履歴記憶手段に統合取引履歴が格納された後に、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記取引履歴記憶手段から読み出して前記取引要求に係る取引を実行し、当該取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として前記取引履歴記憶手段に格納し、前記統合取引処理手段は、前記取引処理手段によって前記取引要求に係る取引が実行された場合に、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として前記統合取引履歴記憶手段に格納することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、上記の発明において、前記差分取引処理手段は、前記合計残額から残額を差し引いた差分の額がプラスである場合には、当該差分の額が前記最新の統合取引履歴に示される運営主体から付与されたものとして前記差分取引を実行し、前記合計残額から残額を差し引いた差分の額がマイナスである場合には、当該差分の額を前記最新の統合取引履歴に示される運営主体に付与したものとして前記差分取引を実行することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、上記の発明において、前記有価情報取引装置は、前記有価情報の残高照会要求を受け付けた場合に、前記統合取引履歴記憶手段に記憶された最新の統合取引履歴における運営情報を読み出して、当該運営情報が当該有価情報取引装置の運営主体と一致するか否かを判定する運営主体判定手段と、前記運営主体判定手段によって運営主体が一致しないと判定された場合に、前記最新の統合取引履歴における合計残額を前記統合取引履歴記憶手段から読み出すとともに、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記取引履歴記憶手段から読み出し、当該合計残額と残額との差分を埋める取引が前記最新の統合取引履歴に示される運営主体によって行われたものとして差分取引を実行し、当該差分取引の取引額および前記合計残額と同額の残額を最新の取引履歴として前記取引履歴記憶手段に格納し、当該差分取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を前記統合取引履歴記憶手段に格納する差分取引処理手段とをさらに備えたことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、複数に渡って所定の取引に用いられる有価情報を記憶し、前記取引を実行する有価情報取引装置と通信する有価情報記憶装置であって、運営主体が異なる複数の有価情報ごとに区分けして、当該運営主体が一致する前記有価情報取引装置に対してのみ読み出しおよび書き込みを許可する態様で、各有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶する取引履歴記憶手段と、前記運営主体にかかわらず全ての前記有価情報取引装置に対して読み出しおよび書き込みを許可する態様で、前記有価情報のうち少なくとも最新の取引について、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する統合取引履歴記憶手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、複数に渡って所定の取引に用いられる有価情報を記憶する有価情報記憶装置と通信して前記取引を実行する有価情報取引装置であって、運営主体が異なる複数の有価情報ごとに区分けして、各有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶するとともに、前記有価情報のうち少なくとも最新の取引について、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する前記有価情報記憶装置との間で通信する通信手段と、前記有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記有価情報記憶装置から読み出して前記取引要求に係る取引を実行し、当該取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納する取引処理手段と、前記取引処理手段によって前記取引要求に係る取引が実行された場合に、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納する統合取引処理手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、複数に渡って所定の取引に用いられる有価情報を記憶する有価情報記憶装置と通信して前記取引を実行する有価情報取引装置であって、運営主体が異なる複数の有価情報ごとに区分けして、各有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶するとともに、前記有価情報のうち少なくとも最新の取引について、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する前記有価情報記憶装置との間で通信する通信手段と、前記有価情報の取引要求を受け付けた場合に、前記有価情報記憶装置に記憶された最新の統合取引履歴における運営情報を読み出して、当該運営情報が当該有価情報取引装置の運営主体と一致するか否かを判定する運営主体判定手段と、前記運営主体判定手段によって運営主体が一致しないと判定された場合に、前記最新の統合取引履歴における合計残額を前記有価情報記憶装置から読み出すとともに、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記有価情報記憶装置から読み出し、当該合計残額と残額との差分を埋める取引が前記最新の統合取引履歴に示される運営主体によって行われたものとして差分取引を実行し、当該差分取引の取引額および前記合計残額と同額の残額を最新の取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納し、当該差分取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を前記有価情報記憶装置に格納する差分取引処理手段とを備えたことを特徴とする。そして、前記運営主体判定手段によって運営主体が一致すると判定された後、または、前記差分取引処理手段によって前記有価情報記憶装置に取引履歴および統合取引履歴が格納された後に、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記有価情報記憶装置から読み出して前記取引要求に係る取引を実行し、当該取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納する取引処理手段と、前記取引処理手段によって前記取引要求に係る取引が実行された場合に、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納する統合取引処理手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、複数に渡って所定の取引に用いられる有価情報を記憶する有価情報記憶装置と通信して前記取引を実行する有価情報取引装置における有価情報取引方法であって、運営主体が異なる複数の有価情報ごとに区分けして、各有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶するとともに、前記有価情報のうち少なくとも最新の取引について、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する前記有価情報記憶装置との間で通信する通信工程と、前記有価情報の取引要求を受け付けた場合に、前記有価情報記憶装置に記憶された最新の統合取引履歴における運営情報を読み出して、当該運営情報が当該有価情報取引装置の運営主体と一致するか否かを判定する運営主体判定工程と、前記運営主体判定工程によって運営主体が一致しないと判定された場合に、前記最新の統合取引履歴における合計残額を前記有価情報記憶装置から読み出すとともに、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記有価情報記憶装置から読み出し、当該合計残額と残額との差分を埋める取引が前記最新の統合取引履歴に示される運営主体によって行われたものとして差分取引を実行し、当該差分取引の取引額および前記合計残額と同額の残額を最新の取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納し、当該差分取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を前記有価情報記憶装置に格納する差分取引処理工程とを含んだことを特徴とする。そして、前記運営主体判定工程によって運営主体が一致すると判定された後、または、前記差分取引処理工程によって前記有価情報記憶装置に取引履歴および統合取引履歴が格納された後に、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記有価情報記憶装置から読み出して前記取引要求に係る取引を実行し、当該取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納する取引処理工程と、前記取引処理工程によって前記取引要求に係る取引が実行された場合に、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納する統合取引処理工程とを含んだことを特徴とする。
また、請求項9に係る発明は、複数に渡って所定の取引に用いられる有価情報を記憶する有価情報記憶装置と通信して前記取引を実行する有価情報取引方法を有価情報取引装置としてのコンピュータに実行させる有価情報取引プログラムであって、運営主体が異なる複数の有価情報ごとに区分けして、各有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶するとともに、前記有価情報のうち少なくとも最新の取引について、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する前記有価情報記憶装置との間で通信する通信手順と、前記有価情報の取引要求を受け付けた場合に、前記有価情報記憶装置に記憶された最新の統合取引履歴における運営情報を読み出して、当該運営情報が当該有価情報取引装置の運営主体と一致するか否かを判定する運営主体判定手順と、前記運営主体判定手順段によって運営主体が一致しないと判定された場合に、前記最新の統合取引履歴における合計残額を前記有価情報記憶装置から読み出すとともに、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記有価情報記憶装置から読み出し、当該合計残額と残額との差分を埋める取引が前記最新の統合取引履歴に示される運営主体によって行われたものとして差分取引を実行し、当該差分取引の取引額および前記合計残額と同額の残額を最新の取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納し、当該差分取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を前記有価情報記憶装置に格納する差分取引処理手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする。そして、前記運営主体判定手順によって運営主体が一致すると判定された後、または、前記差分取引処理手順によって前記有価情報記憶装置に取引履歴および統合取引履歴が格納された後に、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記有価情報記憶装置から読み出して前記取引要求に係る取引を実行し、当該取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納する取引処理手順と、前記取引処理手順によって前記取引要求に係る取引が実行された場合に、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納する統合取引処理手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
請求項1、5、6の発明によれば、有価情報記憶装置は、運営主体が異なる複数の有価情報ごとに区分けして、各有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶し、有価情報のうち少なくとも最新の取引について、この取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する。そして、有価情報取引装置は、有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記取引履歴記憶手段から読み出して取引要求に係る取引を実行し、この取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として有価情報記憶装置に格納し、この取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として有価情報記憶装置に格納する。このようにして、利用者が複数の有価情報を合計残高として簡易に利用することが可能である。
また、請求項2、7、8、9の発明によれば、運営主体が異なる複数の有価情報ごとに区分けして、各有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶するとともに、有価情報のうち少なくとも最新の取引について、この取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する有価情報記憶装置との間で通信し、有価情報の取引要求を受け付けた場合に、有価情報記憶装置に記憶された最新の統合取引履歴における運営情報を読み出して、この運営情報が有価情報取引装置の運営主体と一致するか否かを判定し、運営主体判定手段によって運営主体が一致しないと判定された場合に、最新の統合取引履歴における合計残額を有価情報記憶装置から読み出すとともに、有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を有価情報記憶装置から読み出し、合計残額と残額との差分を埋める取引が最新の統合取引履歴に示される運営主体によって行われたものとして差分取引を実行し、この差分取引の取引額および合計残額と同額の残額を最新の取引履歴として有価情報記憶装置に格納し、この差分取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を有価情報記憶装置に格納する。そして、運営主体が一致すると判定された後、または、有価情報記憶装置に取引履歴および統合取引履歴が格納された後に、有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を有価情報記憶装置から読み出して取引要求に係る取引を実行し、この取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として有価情報記憶装置に格納し、取引要求に係る取引が実行された場合に、この取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として有価情報記憶装置に格納する。このようにして、店舗、ベンダ、運営者にコスト面、運用面、セキュリティー面の負担を生じさせることなく、利用者が複数の有価情報を合計残高として簡易に利用することが可能である。
また、請求項3の発明によれば、合計残額から残額を差し引いた差分の額がプラスである場合には、差分の額が最新の統合取引履歴に示される運営主体から付与されたものとして差分取引を実行し、合計残額から残額を差し引いた差分の額がマイナスである場合には、差分の額を最新の統合取引履歴に示される運営主体に付与したものとして差分取引を実行するので、有価情報間における出納を簡易に相殺することが可能である。
また、請求項4の発明によれば、有価情報取引装置は、有価情報の残高照会要求を受け付けた場合に、有価情報記憶装置に記憶された最新の統合取引履歴における運営情報を読み出して、運営情報が有価情報取引装置の運営主体と一致するか否かを判定し、運営主体が一致しないと判定された場合に、最新の統合取引履歴における合計残額を有価情報記憶装置から読み出すとともに、有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を有価情報記憶装置から読み出し、合計残額と残額との差分を埋める取引が最新の統合取引履歴に示される運営主体によって行われたものとして差分取引を実行し、差分取引の取引額および合計残額と同額の残額を最新の取引履歴として有価情報記憶装置に格納し、差分取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を有価情報記憶装置に格納するので、ユーザが残高照会をする際にも、有価情報間における出納を相殺することが可能である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る有価情報取引システム、有価情報記憶装置、有価情報取引装置、有価情報取引方法および有価情報取引プログラムの実施例を詳細に説明する。なお、以下では、電子的に有価価値を示した有価情報(例えば、電子マネーやポイントシステムなど)を搭載し、IC機能(Integrated Circuit)を備えた有価情報記憶装置(例えば、ICカードやIC機能を備えた携帯電話など)と、有価情報記憶装置において記憶された有価情報を更新する有価情報取引装置とからなる有価情報取引システムを実施例として説明する。
[実施例1に係る有価情報取引システムの概要および特徴]
まず最初に、図1を用いて実施例1に係る有価情報取引システムの概要および特徴を説明する。図1は、実施例1に係る有価情報取引システムの概要および特徴を説明するための図である。
図1に示すように、実施例1に係る有価情報取引システムは、有価情報記憶装置(ICカード)を所持したユーザと、Aマネーを搭載したICカードと通信して取引を実行する有価情報取引装置(ICカードリーダライタ、取引端末A)を設置する店舗(例えば、店舗A−1や店舗A−2など)と、Bマネーを搭載したICカードと通信して取引を実行する有価情報取引装置(取引端末B)を設置する店舗(例えば、店舗B−1や店舗B−2など)と、Aマネー取引システムを管理する運営者Aと、Bマネー取引システムを管理する運営者Bとから構成される。
この取引端末には、図1の店舗A−1に設置された取引端末(取引端末A−1)のように、所定の取引ごとに、この取引の内容を記憶した取引ログを通信し得るPOS(Point-Of-Sales)タイプや、図1の店舗A−2に設置された取引端末(取引端末A−2)のように、取引ログを蓄積する専用端末タイプなどがあるが、いずれの取引端末も、所定の期間ごとにセンター接続回線を介して運営者によって取引ログが回収されるものとして説明する。
そして、実施例1に係る有価情報取引システムは、ユーザと各店舗との間における取引、Aマネー専用の店舗と運営者Aとの間におけるセンター接続回線Aを介した通信や資金決済、Bマネー専用の店舗と運営者Bとの間におけるセンター接続回線Bを介した通信や資金決済および運営者Aと運営者Bとの間の資金決済によってAマネーまたはBマネーを流通させることを概要とする。さらに、実施例1に係る有価情報取引システムは、店舗、ベンダ、運営者にコスト面、運用面、セキュリティー面の負担を生じさせることなく、ユーザが複数の有価情報を合計残高として簡易に利用できることを主たる特徴とする。
この主たる特徴について説明すると、有価情報記憶装置(ICカード)は、取引履歴記憶部に運営主体が異なる複数の有価情報ごとに区分けして、各有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶する。具体的には、ICカードは、Aマネーとして少なくともAマネーを用いた最新の取引額および取引後の残額からなるAマネー取引履歴と、Bマネーとして少なくともBマネーを用いた最新の取引額および取引後の残額からなるBマネー取引履歴とを記憶する。
また、有価情報記憶装置(ICカード)は、有価情報のうち少なくとも最新の取引について、統合取引履歴記憶部にこの取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する。具体的には、ICカードは、ハイブリッドマネーとして、例えば、AマネーまたはBマネーのうちいずれかを用いた最新の取引について、AマネーまたはBマネーを特定する運営情報および取引後におけるAマネーおよびBマネーの残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する。
なお、ICカードは、非接触型ICカード(単に、ICカードと表す)であり、AマネーおよびBマネーはいずれもプリペイド式電子マネーであり、ユーザは、Aマネーとして1000円を入金し、その後、Bマネーとしても1000円を入金したICカード、すなわち、ハイブリッドマネーには、運営情報としてBマネーが特定され、かつ、合計残額として2000円が記憶されたICカードを所持し、ユーザが店舗A−1において2000円分の取引を一括して行うものとして説明する。
このような前提の下、有価情報取引装置は、有価情報の取引要求を受け付けた場合に、有価情報の取引要求を受け付け、統合取引履歴記憶部に記憶された最新の統合取引履歴における運営情報を読み出して、この運営情報が有価情報取引装置の運営主体と一致するか否かを判定する。具体的には、店舗A−1に設置された取引端末A−1は、有価情報の取引要求を受け付け、ICカードから運営情報としてBマネーが特定されている旨の情報を読み出し、運営主体が一致していないと判定する。
そして、有価情報取引装置は、運営主体が一致しないと判定された場合に、最新の統合取引履歴における合計残額を統合取引履歴記憶部から読み出すとともに、有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を取引履歴記憶部から読み出し、合計残額と残額との差分を埋める取引が最新の統合取引履歴に示される運営主体によって行われたものとして取引を実行し、この取引の取引額および合計残額と同額の残額を最新の取引履歴として取引履歴記憶部に格納する。具体的には、取引端末A−1は、ハイブリッドマネーにおける合計金額が2000円である旨の情報を読み出すとともに、Aマネーの残額が1000円である旨の情報を読み出し、Bマネーによって1000円が入金されたものとして取引を実行する。すなわち、Aマネーの取引履歴記憶部にBマネーによって1000円が入金された旨の取引額およびAマネーの残額として2000円を最新の取引履歴として格納し、統合取引履歴記憶部にBマネーにおける入金をAマネーが最後に相殺した旨の情報を最新の統合取引履歴として格納し、この取引を取引ログとして記憶する。
そして、有価情報取引装置は、運営主体が一致すると判定された後、または、取引履歴記憶部に差分を埋める取引履歴が格納された後に、有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を取引履歴記憶部から読み出して取引要求に係る取引を実行し、この取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として取引履歴記憶部に格納する。具体的には、取引端末A−1は、Aマネーの残額が2000円である旨の情報を読み出し、Aマネーの取引履歴記憶部に店舗A−1において2000円を出金した旨の取引額および残額が0円である旨の情報を最新の取引履歴として取引履歴記憶部に格納し、この取引を取引ログとして記憶する。
そして、有価情報取引装置は、取引要求に係る取引が実行された場合に、この取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として統合取引履歴記憶部に格納する。具体的には、取引端末A−1は、この取引で用いられた運営主体がAマネーである旨の情報および残額が0円である旨の情報を最新の統合取引履歴として統合取引履歴記憶部に格納する。
このようなことから、実施例1に係る有価情報取引システムは、上記した主たる特徴のごとく、店舗、ベンダ、運営者にコスト面、運用面、セキュリティー面の負担を生じさせることなく、利用者が複数の有価情報を合計残高として簡易に利用することが可能である。
[実施例1における有価情報記憶装置の構成]
次に、図2を用いて、実施例1における有価情報記憶装置の構成を説明する。図2は、実施例1における有価情報記憶装置の構成を示すブロック図である。なお、以下では、この有価情報記憶装置を非接触式ICカード(ICカード10)に適用した例として説明する。なお、有価情報記憶装置は、IC機能を備えた媒体(例えば、携帯電話など)に適用してもよい。実施例1における有価情報記憶装置は、同図に示すように、ICカード10は、アンテナ11と、制御IC12とから構成される。
このうち、アンテナ11は、ICカードリーダライタとの間で無線通信する。具体的には、アンテナ11は、後述の取引端末40から所定の取引に係る情報を受信するとともにICカード10に電力を供給し、取引端末40に対して応答を送信する。
制御IC12は、処理装置や各種処理手順を規定した制御データを格納するためのメモリを有し、これらによって各種処理を行う。そして、本発明に密接に関連するものとしては、RF(Radio Frequency)部13と、カードデータ記憶部20と、制御CPU(Central Processing Unit)部30とを備える。
RF部13は、アナログ信号を電気信号に変換し、また、電気信号をアナログ信号に変換する。具体的には、RF部13は、アンテナ11を介して受信した無線信号を電気信号に変換し、制御CPU部30に送信する。また、RF部13は、制御CPU30から受け付けた電気信号を無線信号に変換しアンテナ11を介して発信する。
カードデータ記憶部20は、制御CPU部30による各種処理に必要なデータやプログラムを記憶する。図3は、カードデータ記憶部のデータ構成を示す図である。具体的には、カードデータ記憶部20は、図3に示すように、各種アプリケーションを実行するのに必要なプログラムを記憶したプログラムデータ部21と、カードの固有番号やカードの特性(例えば、IC型番やタイムアウト設定など)を記憶したシステムデータ部22と、ユーザデータ部23とを備える。
ユーザデータ部23は、各アプリケーションデータ部24〜29において、各アプリケーションの種類を示した情報であるサービス番号情報や、各アプリケーションの認証に必要な認証鍵バージョンおよび認証鍵を記憶したサービス認証情報や、各アプリケーションに用いるアプリケーションデータを記憶する。そして、本発明に密接に関係するものとしては、ユーザデータ部23は、Aマネーアプリケーションデータ部24、ハイブリッドマネーマネーアプリケーションデータ部25およびBマネーアプリケーションデータ部26を備える。なお、Aマネーアプリケーションデータ部24およびBマネーアプリケーションデータ部26は、特許請求の範囲に記載の「取引履歴記憶手段」に対応し、ハイブリッドマネーアプリケーションデータ部25は、特許請求の範囲に記載の「統合取引履歴記憶手段」に対応する。
Aマネーアプリケーションデータ部24(取引履歴記憶部24)およびBマネーアプリケーションデータ部26(取引履歴記憶部26)は、運営主体が異なる複数の有価情報ごとに区分けして、各有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶する。図4は、Aマネーアプリケーションデータ部に記憶される情報の一例を示した図である。
具体的に説明すると、取引履歴記憶部24は、図4に示すように、Aマネーとして、電子マネーを特定する情報であるサービス番号情報(例えば、Aマネー)と、電子マネーアプリケーションを起動する際に必要な情報である認証鍵バージョン(例えば、Aタイプ)および認証鍵(例えば、1000)からなるサービス認証情報と、電子マネーアプリケーションに用いるデータを記憶したマネーアプリケーションデータとを記憶する。そして、マネーアプリケーションデータとして、マネーカードを特定する情報を示したマネーカード情報と、最新取引履歴と、取引履歴とを記憶する。
また、取引履歴記憶部24は、マネーカード情報として、電子マネーを特定する番号であるマネーカード番号(例えば、1111)や、カード発効日(例えば、2007/1/1)や、カードの保有者を示した情報である保有者情報(例えば、○○)や、有効期限(例えば、2009/1/1)などを記憶する。
さらに、取引履歴記憶部24は、最新取引履歴として取引額および残額を記憶する。さらに、取引額として、取引通番と、店舗名と、出金額と、入金額とを記憶する。そして、取引履歴記憶部24は、最新取引履歴として、取引通番(例えば、4)と、店舗名(例えば、A−2店)と、出金額(例えば、800)と、入金額(例えば、0)と、残額(例えば、200)とを対応付けて記憶する。なお、ここで示した最新取引履歴として記憶した情報の例は、取引履歴記憶部24は、Aマネーを用いた4番目の取引として、「店舗A−2において物品を購入し、800円を出金し、Aマネーとしての残金が200円ある旨の情報」を意味する。そして、最新取引履歴として記憶された情報は、このような取引が行われた際に、後述の有価情報取引装置40によって更新される。
また、取引履歴記憶部24は、最新取引履歴と同様に、取引履歴として、取引通番と、店舗名と、出金額と、入金額とを対応付けて記憶する。ここで示した取引履歴として記憶した情報の例は、各電子マネーを用いた一連の取引を履歴として示した情報を示し、例えば、取引履歴記憶部24は、Aマネーアプリケーションデータ部の取引履歴における取引通番3として、「Aマネーを用いた3番目の取引として、Bマネーから400円の入金があり、Aマネーとしての残額が1000円ある」旨を意味する。そして、このような取引が行われた際に、後述の有価情報取引装置40によって新たなる取引通番に対応付けて、店舗名、出金額、入金額および残額が格納される。
取引履歴記憶部26は、Bマネーに係る情報として記憶する。図6は、Bマネーアプリケーションデータ部に記憶される情報の一例を示した図である。同図に示すように、取引履歴記憶部26は、取引履歴記憶部24と同様の情報を記憶する。
ハイブリッドマネーアプリケーションデータ部25(統合取引履歴記憶部25)は、有価情報のうち少なくとも最新の取引について、この取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する。なお、統合取引履歴記憶部25に記憶される情報は、取引履歴記憶部24、または、取引履歴記憶部26に記憶される情報と類似した構成からなり、以下では、相違なる点についてのみ説明する。図5は、ハイブリッドマネーアプリケーションデータ部に記憶される情報の一例を示した図である。
具体的には、統合取引履歴記憶部25は、図5に示すように、ハイブリッドマネーカード情報として、ハイブリッドマネーを特定する番号であるマネーカード番号(例えば、3333)や、カード発効日(例えば、2007/1/1)や、カードの保有者を示した情報である保有者情報(例えば、○○)や、有効期限(例えば、2009/1/1)や、利用可能な電子マネー(AマネーおよびBマネーに相当する)の数を示した情報である利用可能マネー数(例えば、2)や、利用可能マネータイプ(例えば、Aマネー、Bマネー)などを記憶する。
また、統合取引履歴記憶部25は、最新統合取引履歴として、取引通番と、出金における運営主体を特定する運営情報と、運営主体別取引通番と、出金額と、入金額と、AマネーおよびBマネーの残額を合計した金額を示した情報である合計残額とを対応付けて記憶する。例えば、図5に示した例は、「ハイブリッドマネーに係る9番目の取引であり、Bマネーに係る5番目の取引として、200円を出金し、ハイブリッドマネーとしての合計残額が0円」である旨を意味する。そして、最新取引履歴として記憶された情報は、このような取引が行われた際に、後述の有価情報取引装置40によって更新される。
さらに、統合取引履歴記憶部25は、最新取引履歴と同様に、統合取引履歴として取引通番と、出金における運営主体を特定する運営情報と、運営主体別取引通番と、出金額と、入金額と、AマネーおよびBマネーの残額を合計した金額を示した情報である合計残額とを対応付けて記憶する。
制御CPU部30は、各種処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。具体的には、制御CPU部30は、RF部13を介して受け付けたサービス番号情報やサービス認証情報に基づき、プログラムデータ部21から各種アプリケーション実行するのに必要なプログラムを読み込み、各種アプリケーションを実行する。
例えば、制御CPU部30は、Aマネーアプリケーションを実行するのに必要なプログラムを読み込み、Aマネーアプリケーションを実行し、後述の有価情報取引装置40から所定の取引に係る情報を受信し、取引履歴記憶部24に記憶された情報を読み書きする。例えば、有価情報取引装置40からAマネーにおける最新の残額を読み出すべき指示を受け付けると、取引履歴記憶部24からAマネーにおける最新の残額を読み出し、有価情報取引装置40に発信する。また、例えば、有価情報取引装置40から、取引番号として「1」と、入金における店舗名として「A−10駅入金装置」と、入金における金額として「1000円」と、残額として「1000円」とを対応付けて格納すべき指示を受け付けると、取引履歴記憶部24に新たなエントリを生成しつつ格納する。さらに、制御CPU部30は、ハイブリッドマネーアプリケーションやBマネーアプリケーションを実行するのに必要なプログラムを読み込み、取引履歴記憶部24に記憶された情報と同様に、取引履歴記憶部26や統合取引履歴記憶部25に記憶された情報を読み書きする。
[実施例1における有価情報取引装置の構成]
次に、図7を用いて、実施例1における有価情報取引装置の構成を説明する。図7は、実施例1における有価情報取引装置の構成を示すブロック図である。なお、以下には、この有価情報取引装置を、図1における店舗B−2に設置された運営主体がBマネーの取引端末40に適用した例として説明する。実施例1における取引端末40は、図7に示すように、入力部41およびアンテナ42と通信ケーブルなどを用いて接続され、RF部43と、処理部50と、記憶部60とから構成される。
入力部41は、各種情報や各種操作を受け付けて入力する。例えば、店舗に設置されたレジスタにおけるバーコードリーダやテンキーに相当し、取引要求として、「Bマネーを用いて800円が出金された旨の情報」などの取引に係る情報を受け付け、後述の入力処理部51に送信する。
アンテナ42は、ICカードとの間で無線通信する。具体的には、アンテナ42は、ICカードリーダライタに相当し、本発明に密接に関係するものとしては、ICカード10に対して所定の取引に係る情報を送信し、ICカード10から応答を受信する。なお、アンテナ42と、RF部43とを合わせて、ICカードリーダライタに相当する。
RF部43は、アナログ信号を電気信号に変換し、また、電気信号をアナログ信号に変換する。具体的には、RF部43は、アンテナ42を介して受信した無線信号を電気信号に変換し、制御部50に送信する。また、RF部13は、制御部50から受け付けた電気信号を無線信号に変換しアンテナを介して発信する。
記憶部60は、処理部50による各種処理に必要なデータやプログラムを記憶する。そして、特に本発明に密接に関係するものとしては、図7に示すように、記憶部60は、取引ログ記憶部61を備える。
取引ログ記憶部61は、所定の取引に係る情報を記憶する。具体的には、取引端末40の運営主体がBマネーである場合、図8に示すように、取引ログとして、取引ごとに「Bマネー利用の加盟店識別番号(例えば、5555)または運営主体を特定する運営情報(例えば、Aマネーを特定する番号である1111)を示した情報として店舗端末No.」と、「所定の取引に用いたICカードにおけるBマネーのマネーカード番号(例えば、2222)としてID」と、「ICカードにおける所定の取引が行われる前の残額として取引前残額(例えば、600)」と、「所定の取引における取引内容として購入金額またはチャージ金額(例えば、1000)」と、「ICカードにおける所定の取引が行われた後の残額である取引後残額(例えば、1000)」とを対応付けて記憶する。さらに、取引ログ記憶部61は、「個別のICカードにおける他の電子マネーの直前取引通番と対応し、他の電子マネーとの間でどこまで差分取引を行ったかを示す情報」として、差分取引情報(直前取引、例えば、A−2)を取引ログと対応付けて記憶してもよい。そして、取引ログ記憶部61に記憶される取引ログは、所定の取引が行われた後に処理部50によって書き込まれ、所定の期間ごとにセンター接続回線を介して運営者に回収される(図1参照)。なお、図8は、取引ログ記憶部に記憶される情報の一例を示した図である。
処理部50は、各種処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。そして、特に本発明に密接に関係するものとしては、入力処理部51と、出力処理部52と、運営主体判定部53と、差分取引処理部54と、取引処理部55と、統合取引処理部56とを備える。なお、運営主体判定部53は、特許請求の範囲に記載の「運営主体判定手段」に対応し、差分取引処理部54は、特許請求の範囲に記載の「差分取引処理手段」に対応し、取引処理部55は、特許請求の範囲に記載の「取引処理手段」に対応し、統合取引処理部56は、特許請求の範囲に記載の「統合取引処理手段」に対応する。
入力処理部51は、各種情報や各種指令などを受け付け、入力処理する。具体的には、入力処理部51は、入力部41からRF部43を介して受け付けた情報や指令を運営主体判定部53、差分取引処理部54または取引処理部55に送信する。例えば、入力部41から有価情報の取引要求(例えば、Bマネーを用いて800円が出金された旨の取引要求)を受け付けた場合に、受け付けた有価情報の取引要求を運営主体判定部53に送信する。
出力処理部52は、各種情報や各種指令などを受け付け、出力処理する。具体的には、出力処理部52は、差分取引処理部54、取引処理部55または統合取引処理部56から受け付けた情報や指令を、RF部43を介してICカード10に出力する。例えば、出力処理部52は、「取引履歴記憶部26に、取引通番1と対応付けて、店舗名としてAマネーと、入金額として600円と、残額として600円とを格納すべき旨の情報」を、差分取引処理部54から受け付け、RF部43を介してICカード10に出力する。
運営主体判定部53は、有価情報の取引要求を受け付けた場合に、統合取引履歴記憶部25に記憶された最新の統合取引履歴における運営情報を読み出して、運営情報が有価情報取引装置の運営主体と一致するか否かを判定する。具体的には、入力処理部51から有価情報の取引要求を受け付けた場合に、出力処理部52を介して「統合取引履歴記憶部25に記憶された最新の統合取引履歴における運営情報」をICカード10に対して要求し、入力処理部51を介して受け付ける。そして、運営主体判定部53は、運営情報が有価情報取引装置の運営主体と一致するか否かを判定する。例えば、最新の統合取引履歴における運営情報がBマネーであれば、一致すると判定し、最新の統合取引履歴における運営情報がAマネーであれば、一致しないと判定する。なお、運営主体判定部53における処理の詳細は後に詳細に説明する。
差分取引処理部54は、運営主体判定部53によって運営主体が一致しないと判定された場合に、最新の統合取引履歴における合計残額を統合取引履歴記憶部25から読み出すとともに、取引端末40の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を自己の運営主体と一致する取引履歴記憶部26から読み出す。そして、合計残額と残額との差分を埋める取引が最新の統合取引履歴に示される運営主体によって行われたものとして取引を実行し、合計残額から残額を差し引いた差分の額を最新の取引履歴における取引額として自己の運営主体と一致する取引履歴記憶部26および統合取引履歴記憶部25に格納する。なお、運営主体がAマネーの取引端末40である場合は、取引履歴記憶部26が取引履歴記憶部24に対応する。
具体的には、差分取引処理部54は、例えば、取引端末40の運営主体がBマネーであり、運営主体判定部53によって最新の統合取引履歴における運営主体がBマネーでないと判定された場合に、この判定結果を運営主体判定部53から受け付けると、出力処理部52を介して「最新の統合取引履歴における合計残額に係る情報」および「Bマネーの最新の取引履歴における残額に係る情報」をICカード10に対して要求し、入力処理部51を介して受け付ける。そして、差分取引処理部54は、合計残額と残額との差分を埋める取引がAマネーによって行われたものとして取引を実行し、「合計残額から残額を差し引いた差分の額および合計残額と同額の残額を最新の取引履歴として取引履歴記憶部26および統合取引履歴記憶部25に格納すべき旨の情報」を出力処理部52を介して発信し、取引ログとして取引ログ記憶部61に格納する。なお、差分取引処理部54における処理の詳細は後に詳細に説明する。
取引処理部55は、運営主体判定部53によって運営主体が一致すると判定された後、または、差分取引処理部54によって自己の運営主体と一致する取引履歴記憶部26および統合取引履歴記憶部25に取引履歴が格納された後に、取引端末40の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を自己の運営主体と一致する取引履歴記憶部26から読み出して取引要求に係る取引を実行し、この取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として自己の運営主体と一致する取引履歴記憶部26に格納する。なお、運営主体がAマネーの取引端末40である場合は、取引履歴記憶部26が取引履歴記憶部24に対応する。
具体的には、取引処理部55は、例えば、取引端末40の運営主体がBマネーであり、運営主体判定部53によって運営主体がBマネーであると判定された後、または、差分取引処理部54によって取引履歴記憶部26および統合取引履歴記憶部25に取引履歴が格納された後に、運営主体判定部53から運営主体が一致する旨の判定結果、または、差分取引処理部54によって取引履歴が格納された処理結果を受け付けると、「Bマネーの最新の取引履歴における残額に係る情報」をICカード10に対して要求し、入力処理部51を介して受け付ける。そして、取引処理部55は、取引要求に係る取引を実行し、「この取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として取引履歴記憶部26に格納すべき旨の情報」を出力処理部52を介して発信する。さらに、取引処理部55および統合取引処理部56によってICカード10が更新されたことを確認した後に、取引処理部55は、この取引を行った店舗端末No.と、Bマネーのマネーカード番号と、取引前残額と、取引額と、取引後残額とを取引ログとして取引ログ記憶部61に格納する。なお、取引処理部55における処理の詳細は後に詳細に説明する。
統合取引処理部56は、取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として統合取引履歴記憶部25に格納する。具体的には、統合取引処理部56は、取引処理部55が取引要求に係る取引を実行すると同時に、例えば、取引処理部55から取引後の合計残額を受け付け、「Bマネーおよび取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として統合取引履歴記憶部25に格納すべき旨の情報」を出力処理部52を介して発信する。なお、統合取引処理部56における処理の詳細は後に詳細に説明する。
[実施例1における有価情報取引装置による取引を実行する際の処理]
次に、図9を用いて、実施例1に係る有価情報取引システムにおける有価情報取引装置による処理の流れを説明する。図9は、実施例1に係る有価情報取引システムにおける有価情報取引装置による取引を実行する際の処理の流れ示すフローチャートである。なお、以下では、この有価情報取引装置を、図1における店舗B−2に設置された運営主体がBマネーの取引端末40に適用した例として説明する。一方では、運営主体がAマネーの取引端末40に適用した場合は、取引履歴記憶部26が取引履歴記憶部24に対応する。
図9に示すように、有価情報取引装置(取引端末40)は、入力部41から取引要求または残高照会要求を受け付けると(ステップS101肯定)、最新の統合取引履歴における運営情報を読み出す(ステップS102)。
ここで、運営主体判定部53が受け付けた運営情報が運営主体と一致するかを判定し(ステップS103)、一致していると判定した場合(ステップS103肯定)、取引処理部55は、残高照会要求であるか否かを判定する(ステップS109)。
一方、運営主体判定部53が受け付けた運営情報が運営主体と一致していないと判定した場合(ステップS103否定)、差分取引処理部54は、最新の統合取引履歴における合計残額を統合取引履歴記憶部25から読み出し(ステップS104)、有価情報の最新の取引履歴における残額を自己の運営主体と一致する取引履歴記憶部26から読み出し(ステップS105)、合計残額と残額との差分を埋める取引が最新の統合取引履歴に示される運営主体によって行われたものとして取引履歴記憶部26および統合取引履歴記憶部25を更新する(ステップS106)。
続いて、差分取引処理部54は、自己の運営主体と一致する取引履歴記憶部26に最新の取引履歴として合計残額から残額を差し引いた差分の額および相殺された有価情報の運営主体を特定する運営情報を格納するとともに、統合取引履歴記憶部25に最新の取引履歴として合計残額から残額を差し引いた差分の額および自己の運営主体特定する運営情報を格納する(ステップS107)。
続いて、差分取引処理部54は、ICカード10の更新完了を確認した後に、更新完了していれば、取引ログ記憶部61に取引ログとして統合取引履歴に示された運営主体を特定する運営情報(店舗端末No.)、マネーカード番号、取引前残額、取引額および取引後残額を格納し(ステップS108)、取引処理部55は、取引要求が残高照会であるか否かを判定する(ステップS109)。
ここで、取引処理部55が、取引要求が残高照会であると判定した場合(ステップS19肯定)、取引処理部55は、残高を出力表示し(ステップS110)、取引端末40は、取引を実行する際の処理を終了する。
一方、取引処理部55が、残高照会要求でないと判定した場合(ステップS109否定)、取引端末40の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を自己の運営主体と一致する取引履歴記憶部26から読み出して取引要求に係る取引を実行し(ステップS111)、取引処理部55は、この取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として自己の運営主体と一致する取引履歴記憶部26に格納し、統合取引処理部56は、取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として統合取引履歴記憶部25に格納する(ステップS112)。
続いて、取引処理部55は、ICカード10の更新完了を確認した後に、更新完了していれば、取引ログ記憶部61に取引ログとして統合取引履歴に示された運営主体を特定する運営情報(店舗端末No.)、マネーカード番号、取引後残額、取引額および取引後残額を格納し(ステップS113)、取引端末40は、取引を実行する際の処理を終了する。
[実施例1に係る有価情報取引システムによる取引を実行する際の処理]
次に、図9に示した一連の処理を、図10を用いて、具体的に例をあげて説明する。図10は、実施例1に係る有価情報取引システムによる取引を実行する際の処理を説明するための図である。なお、図10では、各取引によって随時格納される情報のみを示す。また、駅などに設置される入金専用の取引端末(例えば、A−10駅入金装置)においても、有価情報取引装置と同様の処理が行われているものとして説明する。
以上のような前提の下、図10の(A)に示すように、いかなる取引にも用いられていないICカード10には、取引履歴および統合取引履歴において、取引通番および運営主体別取引通番として「0」と、出金額として「0円」と、入金額として「0円」と、残額または合計残額として「0円」とが対応付けて記憶されている。
その後、図10の(B)に示すように、ユーザによって、A−10駅に設置された取引端末40(A−10駅入金装置、取引端末A−10)において、ICカード10に1000円分のAマネーを入金する場合、取引端末A−10は、入力部41から取引要求を受け付け(ステップS101)、運営主体判定部53によって、最新の統合取引履歴における運営情報を読み出し(ステップS102)、情報が格納されていないと判定する(ここでは、運営主体が一致していると判定したものとして処理を行う)(ステップS103肯定)。
そして、取引処理部55は、残高照会要求でないと判定する(ステップS109否定)。さらに、取引処理部55は、取引端末A−10の運営主体であるAマネーにおける最新の取引履歴における残額である「0円」を取引履歴記憶部24から読み出し、1000円分のAマネーを入金する取引を実行し(ステップS111)、「1000円分のAマネーを入金した取引があった旨の情報」として、Aマネーにおける取引履歴記憶部24に、取引番号として「1」と、店舗名として「A−10駅入金装置」と、出金額として「0円」と、入金額として「1000円」と、残額として「1000円」とを対応付けて格納するとともに、統合取引処理部56は、統合取引履歴記憶部25に、取引番号として「1」と、運営情報として「Aマネー」と、運営主体別取引通番として「1」と、出金額として「0円」と、入金額として「1000円」と、合計残額として「1000円」とを対応付けて格納する(ステップS112)。
そして、取引処理部55は、ICカード10の更新完了を確認した後に、更新完了していれば、取引端末A−10における取引ログ記憶部61に、「1000円分のAマネーを入金した取引があった旨の情報」である、店舗端末No.として取引端末A−10を特定する「1010」と、IDとしてAマネーにおけるマネーカード番号である「1111」と、取引前金額として「0円」と、チャージ金額として「1000円」と、取引後金額として「1000円」とを対応付けて、取引ログとして格納する(ステップS113)。
その後、図10の(C)に示すように、ユーザによって、店舗A−1において物品を購入し、Aマネーとして400円を出金する場合、店舗A−1に設置された取引端末40(取引端末A−1)は、ICカード10から取引要求を受け付け(ステップS101)、運営主体判定部53によって、最新の統合取引履歴24における運営情報である「Aマネー」を読み出し(ステップS102)、一致していると判定する(ステップS103肯定)。
そして、取引処理部55は、残高照会要求でないと判定する(ステップS109否定)。さらに、取引処理部55は、取引端末A−1の運営主体であるAマネーにおける最新の取引履歴における残額である「1000円」を取引履歴記憶部26から読み出し、400円分のAマネーを出金する取引を実行し(ステップS111)、「400円分のAマネーを出金した取引があった旨の情報」として、取引履歴記憶部24に、取引番号として「2」と、る店舗名として「A−1店」と、出金額として「800円」と、入金額として「0円」と、残額として1000円から400円を差し引いた金額である「600円」とを対応付けて格納するとともに、統合取引処理部56は、統合取引履歴記憶部25に、取引番号として「2」と、運営情報として「Aマネー」と、運営主体別取引番号として「2」と出金額として「400円」と、入金額として「0円」と、合計残額として1000円から400円を差し引いた金額である「600円」とを対応付けて格納する(ステップS112)。
そして、取引処理部55は、ICカード10の更新完了を確認した後に、更新完了していれば、取引端末A−1における取引ログ記憶部61に、「400円分のAマネーを出金した取引があった旨の情報」である、店舗端末No.として取引端末A−1を特定する「1001」と、IDとしてAマネーにおけるマネーカード番号である「1111」と、取引前金額として「1000円」と、購入金額として「400円」と、取引後金額として1000円から400円を差し引いた金額である「600円」とを対応付けて、取引ログとして格納する(ステップS113)。
その後、図10の(D)および図10の(E)に示すように、ユーザによって、店舗B−1において物品を購入し、Bマネーとして600円を出金する場合、店舗B−1に設置された取引端末40(取引端末B−1)は、ICカード10から取引要求を受け付け(ステップS101)、運営主体判定部53によって、最新の統合取引履歴における運営情報である「Aマネー」を読み出し(ステップS102)、運営主体が一致していないと判定する(ステップS103否定)。
そして、差分取引処理部54は、最新の統合取引履歴における合計残額である「600円」を統合取引履歴記憶部25から読み出し(ステップS104)、Bマネーの最新の取引履歴における残額である「0円」を取引履歴記憶部26から読み出し(ステップS105)、「合計残額である600円から残額である0円を差し引いた差額である600円」を算出する(ステップS106)。
そして、「AマネーによってBマネーが600円分入金された旨の情報」として、Bマネーにおける取引履歴記憶部26に、取引通番として「1」と、店舗名として「Aマネー」と、出金額として「0円」と、入金額として「600円」と、残額として「600円」を対応付けて格納するとともに、統合取引履歴記憶部25に、取引番号として「3」と、運営情報として「Bマネー」と、運営主体別取引通番として「1」と、出金額として「0円」と、入金額として「0円」と、合計残額として「600円」とを対応付けて格納する(ステップS107)。
そして、差分取引処理部54は、ICカード10の更新完了を確認した後に、更新完了していれば、取引ログ記憶部61に、「600円分のBマネーをAマネーが入金した取引があった旨の情報」である、店舗端末No.としてAマネーを特定する「1111」と、IDとしてBマネーにおけるマネーカード番号である「2222」と、チャージ金額として「600円」と、取引後残額として「600円」とを対応付けて、取引ログとして格納する(ステップS108)(図8および図10の(D)参照)。
そして、取引処理部55は、残高照会要求でないと判定する(ステップS109否定)。さらに、取引処理部55は、取引端末B−1の運営主体であるBマネーにおける最新の取引履歴における残額である「600円」を取引履歴記憶部26から読み出し、600円分のBマネーを出金する取引を実行し(ステップS111)、「600円分のBマネーを出金した取引があった旨の情報」として、Bマネーにおける取引履歴記憶部26に、取引番号として「2」と、店舗名として「B−1店」と、出金額として「600円」と、入金額として「0円」と、残額として「0円」とを対応付けて格納するとともに、統合取引処理部56は、統合取引履歴記憶部25に、取引番号として「4」と、運営情報として「Bマネー」と、運営主体別取引通番として「2」と、出金額として「600円」と、入金額として「0円」と、合計残額として「0円」とを対応付けて格納する(ステップS112)。
そして、取引処理部55は、ICカード10の更新完了を確認した後に、更新完了していれば、取引端末B−1における取引ログ記憶部61に、「600円分のBマネーを出金した取引があった旨の情報」である、店舗端末No.として取引端末B−1を特定する「5555」と、IDとしてBマネーにおけるマネーカード番号である「2222」と、取引前金額として「600円」と、購入金額として「600円」と、取引後金額として「0円」とを対応付けて、取引ログとして格納する(ステップS113)(図8および図10の(E)参照)。
その後、図10の(F)に示すように、ユーザによって、店舗B−1においてICカード10に1000円分のAマネーを入金する場合、店舗B−1に設置された取引端末40(取引端末B−1)は、ICカード10から取引要求を受け付け(ステップS101)、運営主体判定部53によって、最新の統合取引履歴における運営情報である「Bマネー」を読み出し(ステップS102)、一致していると判定する(ステップS103肯定)。
そして、取引処理部55は、残高照会要求でないと判定する(ステップS109否定)。さらに、取引処理部55は、取引端末B−1の運営主体であるBマネーにおける最新の取引履歴における残額である「0円」を取引履歴記憶部26から読み出し、1000円分のBマネーを入金する取引を実行し(ステップS111)、「1000円分のBマネーを入金した取引があった旨の情報」として、Bマネーにおける取引履歴記憶部26に、取引番号として「3」と、店舗名として「B−1店」と、出金額として「0円」と、入金額として「1000円」と、残額として0円に1000円を足し合わせた金額である「1000円」とを対応付けて格納するとともに統合取引処理部56は、統合取引履歴記憶部25に、取引番号として「5」と、運営情報として「Bマネー」と、運営主体別取引通番として「3」と、出金額として「0円」と、入金額として「1000円」と、合計残額として「1000円」とを対応付けて格納する(ステップS112)。
そして、取引処理部55は、ICカード10の更新完了を確認した後に、更新完了していれば、取引端末B−1における取引ログ記憶部61に、「1000円分のBマネーを入金した取引があった旨の情報」である、店舗端末No.として取引端末B−1を特定する「5555」と、IDとしてBマネーにおけるマネーカード番号である「2222」と、取引前金額として「0円」と、チャージ金額として「1000円」と、取引後金額として0円に1000円を足し合わせた金額である「1000円」とを対応付けて、取引ログとして格納する(ステップS113)(図8参照)。
その後、図10の(G)および図10の(H)に示すように、ユーザによって、店舗A−2において物品を購入し、Aマネーとして800円を出金する場合、図10の(D)および図10の(E)に示した例と同様に、店舗A−2に設置された取引端末40(取引端末A−2)は、運営主体が一致していないと判定する(ステップS101、ステップS102、ステップS103否定)。そして、取引端末A−2は、合計残額と残額との差分を埋める取引がBマネーによって行われたものとして取引を実行する(ステップS104〜ステップS108)(図10の(G)参照)。さらに、取引端末A−2は、取引要求が残高照会でないと判定し(ステップS109否定)、Aマネーとして800円を出金する取引を実行する(ステップS111〜ステップS114)(図10の(H)参照)。
その後、図10の(I)および図10の(J)に示すようにユーザによって、店舗B−1において物品を購入し、Bマネーとして200円を出金する場合、図10の(D)および図10の(E)に示した例や図10の(G)および図10の(H)に示した例と同様に、店舗B−1に設置された取引端末40(取引端末B−1)は、運営主体が一致していないと判定する(ステップS101、ステップS102、ステップS103否定)。そして、取引端末B−1は、合計残額と残額との差分を埋める取引がAマネーによって行われたものとして取引を実行する(ステップS104〜ステップS108)(図10の(I)参照)。さらに、取引端末B−1は、取引要求が残高照会でないと判定し(ステップS109否定)、Bマネーとして200円を出金する取引を実行する(ステップS111〜ステップS114)(図10の(J)参照)。
[実施例1に係る有価情報取引システムによる決算する際の処理]
次に、図11、図12および図13を用いて、図10に示した一連の取引を、実施例1に係る有価情報取引システムによる運営者が設置したホストコンピュータ(運営者Aが設置したホストコンピュータAまたは運営者Bが設置したホストコンピュータB)によって決算する際の処理を説明する。図11は、実施例1に係る有価情報取引システムによる決算をする際の処理の流れを示すフローチャートであり、図12は、実施例1に係る有価情報取引システムによる取引ログを回収する際の処理を説明するための図であり、図13は、実施例1に係る有価情報取引システムによる決算をする際の処理を説明するための図である。なお、図13の(A)に示した取引通番は、図10におけるAマネーの取引通番に対応し、図13の(E)に示した取引通番は、図10におけるBマネーの取引通番に対応した情報として示す。
図11に示すように、ホストコンピュータは、運営者から決算を行う指示を受け付けると(ステップS201肯定)、センター接続回路を介して取引ログを取引先の各店舗から回収する(ステップS202)。具体的には、図12に示すように、運営者Bが設置したホストコンピュータBは、Bマネーを利用する各店舗に設置された取引端末5555、取引端末5556または取引端末5557から取引ログを回収する。具体的には、Bマネー利用の加盟店識別番号(例えば、5555)または運営主体を特定する運営情報(例えば、Aマネーを特定する番号である1111)に対応付けてIDと、取引前残額と、購入金額またはチャージ金額と、取引後残額とが格納された取引ログを回収する(図12の(1)、(2)、(3)参照)。
続いて、ホストコンピュータは、記憶した取引ログを用いて店舗別または運営者別に差額を演算する(ステップS203)。具体的には、ホストコンピュータBは、加盟店識別番号(例えば、5555)または運営情報(例えば、1111)ごと、例えば、運営情報1111における取引ログ加盟店識別番号5555と、5556と、5557から回収した取引ログを併せた差額を演算する(図12の(4)参照)。具体的に一例をあげて説明すると、ホストコンピュータBは、図13の(E)に示した取引ログを加盟店識別番号が5555であるB−1店から回収し、記憶している。そして、ホストコンピュータBは、店舗別小計として店舗または運営情報ごとに購入金額またはチャージ金額を積算し、積算したチャージ金額から積算した購入金額を差し引いた差額を算出する(図13の(F)参照)。例えば、ホストコンピュータBは、加盟店識別番号が同じ取引通番が2、3および5の購入金額(図13の(E)参照)を積算し、店舗別小計における購入金額である800円を算出する(図13の(F)参照)。そして、ホストコンピュータBは、加盟店識別番号が同じ取引通番が2、3および5のチャージ金額(図13の(E)参照)を積算し、店舗別小計におけるチャージ金額である1000円を算出する(図13の(F)参照)。さらに、店舗別小計におけるチャージ金額である1000円から店舗別小計における購入金額である800円差し引き、差額+200円を算出する。また、ホストコンピュータBは、運営情報が同じ取引ログについても同様に、運営者別小計を算出する(図13の(G)参照)。また、ホストコンピュータAも同様に、店舗別小計および運営者別小計を算出する(図13の(B)および(C)参照)。
続いて、ホストコンピュータは、運営者別に差額を出力表示する(ステップS204)。具体的には、ホストコンピュータは、店舗名および算出した差額を出力表示する。例えば、ホストコンピュータBは、B−1店の小計が+200円である旨の決算内容、すなわち、資金決算として、B−1店に200円を請求する旨の決算内容を出力表示する。また、ホストコンピュータBは、運営者Aの小計が−200円である旨の決算内容、すなわち、資金決算として、運営者Aに200円を支払う旨の決算内容を出力表示する。
続いて、ホストコンピュータは、総計を出力表示し(ステップS205)、決算を終了する。具体的には、ホストコンピュータは、店舗別小計および運営者別小計を積算することで総計を算出し、決算を終了する。例えば、ホストコンピュータBは、店舗別小計および運営者別小計を積算し、差額が±0円である旨の決算内容、すなわち、ICカード10においてBマネーの残額が0円である旨の決算内容を出力表示する。また、ホストコンピュータBは、店舗別小計および運営者別小計を積算し、差額が+200円である旨の決算内容、すなわち、ICカード10において、Aマネーの残額が200円である旨の決算内容を出力表示する。
[実施例1の効果]
上記したように、実施例1によれば、ICカード10は、運営主体が異なる複数の電子マネーごとに区分けして、各電子マネーを用いた取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶し、電子マネーを用いた取引のうち少なくとも最新の取引について、この取引で用いられた電子マネーの運営主体を特定する運営情報および取引後における複数の電子マネーにおける残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する。そして、取引端末40は、電子マネーを用いた取引要求を受け付けた場合に、統合取引履歴記憶部25に記憶された最新の統合取引履歴における運営情報を読み出して、この運営情報がこの取引端末40の運営主体と一致するか否かを判定し、運営主体が一致しないと判定された場合に、最新の統合取引履歴における合計残額を統合取引履歴記憶部25から読み出すとともに、この取引端末40の運営主体と一致する電子マネーの最新の取引履歴における残額を取引履歴記憶部24または取引履歴記憶部26から読み出し、この合計残額と残額との差分を埋める取引が最新の統合取引履歴に示される運営主体によって行われたものとして取引を実行し、この取引の取引額および合計残額と同額の残額を最新の取引履歴として取引履歴記憶部24または取引履歴記憶部26に格納するとともに、この取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を統合取引履歴記憶部25に格納する。さらに、運営主体が一致すると判定された後、または、差分取引処理部54によって取引履歴記憶部24または取引履歴記憶部26に取引履歴が格納された後であり、かつ、統合取引履歴記憶部25に統合取引履歴が格納された後に、この取引端末40の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を取引履歴記憶部24または取引履歴記憶部26から読み出して取引要求に係る取引を実行し、この取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として取引履歴記憶部24または取引履歴記憶部26に格納する。そして、取引端末40は、取引要求に係る取引が実行された場合に、この取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として統合取引履歴記憶部25に格納する。このようにして、店舗、ベンダ、運営者にコスト面、運用面、セキュリティー面の負担を生じさせることなく、利用者が複数の有価情報を合計残高として簡易に利用することが可能である。
また、実施例1によれば、合計残額から残額を差し引いた差分の額がプラスである場合には、この差分の額が最新の統合取引履歴に示される運営主体から付与されたものとして取引を実行し、合計残額から残額を差し引いた差分の額がマイナスである場合には、この差分の額を最新の統合取引履歴に示される運営主体に付与したものとして取引を実行するので、有価情報間における出納を簡易に相殺することが可能である。
すなわち、実施例1に係る有価情報取引システムは、ユーザにとって、複数の電子マネーに対応させたICカード10を所持した場合に、それぞれの電子マネーにおける入金および出金を管理する必要がなく、それぞれの取引端末40を設置した店舗で複数の電子マネーを共通の合計残高として利用することができ、かつ、異なる電子マネーにおける取引端末40を設置した店舗でも、1枚のICカード10で特定の電子マネーを利用することができる。さらに、既に所持している単独の電子マネーを搭載したICカード10も、そのまま利用することができる。その結果、ユーザにとって、当然のごとく、自分が利用したい電子マネーを選択できるなどの自由度がある。
また、実施例1に係る有価情報取引システムは、店舗にとって、複数の電子マネーに対応した取引端末40を設置する必要がなく、特定の電子マネーにおける取引端末40を設置するのみで良いことから、コスト面で優位である。さらに、取引ごとに電子マネーを選択する必要がないことから、特に、非接触式ICカード10における取引時間の速さという優位性を損なうことがない。そして、例えば、ポイント制などのユーザ囲い込みツールとしての利用特典がある電子マネーのみを基本的に選択し、その電子マネーの運営店として加盟するだけでよく、多くのユーザに対して支払いの利便性があるのみならず、ポイントを付加するなど差別化を図ることを目的とした電子マネーの運用が容易である。
さらに、実施例1に係る有価情報取引システムは、ICカード10や取引端末40の開発や提供を行うベンダにとって、特定の電子マネーにおける取引端末40を開発するだけで良く、既に開発し、提供を行っている取引端末40におけるアプリケーションや構成を大きく変更する必要がない。その結果、特定の電子マネーにおけるセキュリティーポリシーについて特化することができ、セキュリティーを高く保持できるとともに、取引端末40を開発するために必要なコストを増大させることなく、複数の電子マネーに対応した取引端末40を開発および提供することができる。
さらに、実施例1に係る有価情報取引システムは、電子マネーの運営者にとって、ICカード10における自マネーの残高を、他の電子マネーにおける取引端末40によって更新させる必要がなく、自マネーのセキュリティーポリシーを変化させることがないので、セキュリティーを高く保持することができる。また、自マネーが他の電子マネーを取り扱う店舗で利用されたとしても、最終的に自マネーを取り扱う店舗における取引として、従来からある取引ログを用いた出納によって自マネーを管理することができる。言い換えると、自マネーを用いた他の電子マネーを取り扱う店舗における取引を、ICカード10内で相殺することができ、この取引における基本的な資金決済は、他の運営者を加盟店の一つとみなすことができる。その結果、大規模な運営システムの開発が必要でなく、運営システムの開発コストを抑えることができる。
さらに、実施例1に係る有価情報取引システムは、差分取引情報を取引ログと対応付けて記憶した場合、他の電子マネーにおける取引通番のどこまでを相殺したかを記憶するので、自マネーを用いた他の電子マネーを取り扱う店舗における取引を詳細に把握することができる。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、実施例2として、他の実施例を説明する。
例えば、実施例1では、2種類の異なる電子マネー(AマネーおよびBマネー)をICカードに搭載する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3種類以上の異なる電子マネー(Aマネー、BマネーおよびCマネー)をICカードに搭載した場合であっても本発明を適用できる。
また、実施例1では、電子マネーとして、プリペイド式の電子マネーをICカード10に搭載する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、所定の電子マネーが後払い式電子マネー(例えば、1ヶ月に1万円まで利用可能な月次利用制限タイプや残高がなくなった場合に自発的に入金するタイプ)をICに搭載する場合にも本発明を適用できる。
また、実施例1では、有価情報として電子マネーをICカードに搭載する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、所定の取引に利用される有価情報を用いた有価情報取引システム(例えば、ポイントシステム)にも本発明を適用できる。すなわち、マイレージなどの複数の店舗間で管理されている顧客優待ポイントシステムにも本発明を適用できる。
また、実施例1では、ICカード10において、最新の取引履歴のみならず取引履歴として履歴を蓄積する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、「有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴」および「最新の取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴」を記憶する場合であればよい。
また、実施例1では、統合取引処理部56は、取引処理部55が取引要求に係る取引を実行すると同時に統合取引履歴を格納する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、取引処理部55が取引要求に係る取引を実行した後に統合取引履歴を格納してもよい。
また、実施例1では、2種類の電子マネーを搭載したICカード10において、統合取引履歴記憶部25を備えた場合を説明したが、2種類の電子マネーのみを搭載する場合は統合取引履歴記憶部25を備えなくてもよい。すなわち、各電子マネーにおける情報を他の電子マネーを扱う取引端末によって読取のみを許可し、他の電子マネーにおける残高および履歴から差分取引を生成することで本発明を適用できる。
また、実施例1では、複数の電子マネーをICカード10に搭載した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の電子マネーを搭載した媒体(例えば、携帯電話やPHS(Personal Handy phone System)などの端末装置)に搭載してもよい。
(システム構成等)
また、本実施例において説明した各処理のうち、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報(例えば、図1、図3、図4、図5、図6、図8、図10、図13などに示した記憶情報)については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した有価情報取引システムの各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる(例えば、図7において、運営主体判定部53を差分取引処理部54に統合するなどできる)。また、図7に示した取引端末40における統合取引処理部56を、図2に示したICカード10における制御CPU部30に統合することもできる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
(有価情報取引プログラム)
ところで、上記の実施例では、ハードウェアロジックによって各種の処理を実現する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、あらかじめ用意されたプログラムをコンピュータで実行することによって実現するようにしてもよい。そこで、以下では、図14を用いて、上記の実施例に示した有価情報取引装置(取引端末)と同様の機能を有する有価情報取引プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。図14は、有価情報取引プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
同図に示すように、取引端末としてのコンピュータ110は、コンピュータ110の外部に設置されたアンテナ190、バーコードリーダ200およびキーボード210と、コンピュータ110の内部に備えたHDD130と、CPU140と、ROM150と、RAM160と、ディスプレイ170とをバス180などで接続して構成される。
ROM150には、上記の実施例1に示した取引端末40と同様の機能を発揮する有価情報取引プログラム、つまり、図14に示すように入力処理プログラム150aと、出力処理プログラム150bと、運営主体判定プログラム150cと、差分取引処理プログラム150dと、取引処理プログラム150eと、統合取引処理プログラム150fとが、あらかじめ記憶されている。なお、これらのプログラム150a〜プログラム150fについては、図7に示した有価情報取引装置の各構成要素と同様、適宜統合または、分散してもよい。
そして、CPU140がこれらのプログラム150a〜プログラム150dをROM150から読み出して実行することで、図14に示すように、プログラム150a〜プログラム150fは、入力処理プロセス140aと、出力処理プロセス140bと、運営主体判定プロセス140cと、差分取引処理プロセス140dと、取引処理プロセス140eと、統合取引処理プロセス140fして機能するようになる。なお、プロセス140a〜プロセス140fは、図7に示した、入力処理部51と、出力処理部52と、運営主体判定部53と、差分取引処理部54と取引処理部55と、統合取引処理部56とにそれぞれ対応する。
そして、差分取引処理プロセス140dおよび統合取引処理プロセス140fは、RAM160に取引ログデータ160aを格納する。
なお、上記した各プログラム150a〜プログラム150fについては、必ずしも最初からROM150に記憶させておく必要はなく、例えば、コンピュータ110に挿入されるフレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」、またはコンピュータ110の内外に備えられるHDDなどの「固定用の物理媒体」、さらには公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ110に接続される「他のコンピュータ(またはサーバ)」などに各プログラムを記憶させておき、コンピュータ110がこれから各プログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
以上のように、本発明に係る有価情報取引システム、有価情報記憶装置、有価情報取引装置、有価情報取引方法および有価情報取引プログラムは、複数に渡って所定の取引に用いられる有価情報を記憶する有価情報記憶装置および有価情報記憶装置と通信する有価情報取引装置を用いて取引を実行することに有用であり、特に、店舗、ベンダ、運営者にコスト面、運用面、セキュリティー面の負担があり、有価情報における運営システムを大きく変更せずにユーザが複数の有価情報を合計した残高として利用することができないことに適する。
実施例1に係る有価情報取引システムの概要および特徴を説明するための図である。 実施例1における有価情報記憶装置の構成を示すブロック図である。 カードデータ記憶部のデータ構成を示す図である。 Aマネーアプリケーションデータ部に記憶される情報の一例を示した図である。 ハイブリッドマネーアプリケーションデータ部に記憶される情報の一例を示した図である。 Bマネーアプリケーションデータ部に記憶される情報の一例を示した図である。 実施例1における有価情報取引装置の構成を示すブロック図である。 取引ログ記憶部に記憶される情報の一例を示した図である。 実施例1に係る有価情報取引システムにおける有価情報取引装置による取引を実行する際の処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1に係る有価情報取引システムによる取引を実行する際の処理を説明するための図である。 実施例1に係る有価情報取引システムによる決算をする際の処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1に係る有価情報取引システムによる取引ログを回収する際の処理を説明するための図である。 実施例1に係る有価情報取引システムによる決算をする際の処理を説明するための図である。 有価情報取引プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
符号の説明
10 ICカード
11 アンテナ
12 制御IC
13 RF部
20 カードデータ記憶部
21 プログラムデータ部
22 システムデータ部
23 ユーザデータ部
24 Aマネーアプリケーションデータ部
25 ハイブリッドマネーアプリケーションデータ部
26 Bマネーアプリケーションデータ部
27 社員証アプリケーションデータ部
28 会員カードアプリケーションデータ部
29 その他アプリケーションデータ部
30 制御CPU部
40 取引端末
41 入力部
42 アンテナ
43 RF部
50 処理部
51 入力処理部
52 出力処理部
53 運営主体判定部
54 差分取引処理部
55 取引処理部
56 統合取引処理部
60 記憶部
61 取引ログ記憶部

Claims (9)

  1. 複数に渡って所定の取引に用いられる有価情報を記憶する有価情報記憶装置と、当該有価情報記憶装置と通信して前記取引を実行する有価情報取引装置とからなる有価情報取引システムであって、
    前記有価情報記憶装置は、
    運営主体が異なる複数の有価情報ごとに区分けして、各有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶する取引履歴記憶手段と、
    前記有価情報のうち少なくとも最新の取引について、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する統合取引履歴記憶手段とを備え、
    前記有価情報取引装置は、
    前記有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記取引履歴記憶手段から読み出して前記取引を実行し、当該取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として前記取引履歴記憶手段に格納する取引処理手段と、
    前記有価情報記憶装置または前記有価情報取引装置は、
    前記取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として前記統合取引履歴記憶手段に格納する統合取引処理手段と
    を備えたことを特徴とする有価情報取引システム。
  2. 前記有価情報取引装置は、
    前記取引に係る取引要求を受け付けた場合に、前記統合取引履歴記憶手段に記憶された最新の統合取引履歴における運営情報を読み出して、当該運営情報が当該有価情報取引装置の運営主体と一致するか否かを判定する運営主体判定手段と、
    前記運営主体判定手段によって運営主体が一致しないと判定された場合に、前記最新の統合取引履歴における合計残額を前記統合取引履歴記憶手段から読み出すとともに、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記取引履歴記憶手段から読み出し、当該合計残額と残額との差分を埋める取引が前記最新の統合取引履歴に示される運営主体によって行われたものとして差分取引を実行し、当該差分取引の取引額および前記合計残額と同額の残額を最新の取引履歴として前記取引履歴記憶手段に格納し、当該差分取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を前記統合取引履歴記憶手段に格納する差分取引処理手段とをさらに備え、
    前記取引処理手段は、前記運営主体判定手段によって運営主体が一致すると判定された後、または、前記差分取引処理手段によって前記取引履歴記憶手段に取引履歴が格納されかつ前記差分取引処理手段によって前記統合取引履歴記憶手段に統合取引履歴が格納された後に、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記取引履歴記憶手段から読み出して前記取引を実行し、当該取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として前記取引履歴記憶手段に格納し、
    前記統合取引処理手段は、前記取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として前記統合取引履歴記憶手段に格納することを特徴とする請求項1に記載の有価情報取引システム。
  3. 前記差分取引処理手段は、前記合計残額から残額を差し引いた差分の額がプラスである場合には、当該差分の額が前記最新の統合取引履歴に示される運営主体から付与されたものとして前記差分取引を実行し、前記合計残額から残額を差し引いた差分の額がマイナスである場合には、当該差分の額を前記最新の統合取引履歴に示される運営主体に付与したものとして前記差分取引を実行することを特徴とする請求項2に記載の有価情報取引システム。
  4. 前記有価情報取引装置は、
    前記有価情報の残高照会要求を受け付けた場合に、前記統合取引履歴記憶手段に記憶された最新の統合取引履歴における運営情報を読み出して、当該運営情報が当該有価情報取引装置の運営主体と一致するか否かを判定する運営主体判定手段と、
    前記運営主体判定手段によって運営主体が一致しないと判定された場合に、前記最新の統合取引履歴における合計残額を前記統合取引履歴記憶手段から読み出すとともに、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記取引履歴記憶手段から読み出し、当該合計残額と残額との差分を埋める取引が前記最新の統合取引履歴に示される運営主体によって行われたものとして差分取引を実行し、当該差分取引の取引額および前記合計残額と同額の残額を最新の取引履歴として前記取引履歴記憶手段に格納し、当該差分取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を前記統合取引履歴記憶手段に格納する差分取引処理手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の有価情報取引システム。
  5. 複数に渡って所定の取引に用いられる有価情報を記憶し、前記取引を実行する有価情報取引装置と通信する有価情報記憶装置であって、
    運営主体が異なる複数の有価情報ごとに区分けして、当該運営主体が一致する前記有価情報取引装置に対してのみ読み出しおよび書き込みを許可する態様で、各有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶する取引履歴記憶手段と、
    前記運営主体にかかわらず全ての前記有価情報取引装置に対して読み出しおよび書き込みを許可する態様で、前記有価情報のうち少なくとも最新の取引について、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する統合取引履歴記憶手段と
    を備えたことを特徴とする有価情報記憶装置。
  6. 複数に渡って所定の取引に用いられる有価情報を記憶する有価情報記憶装置と通信して前記取引を実行する有価情報取引装置であって、
    運営主体が異なる複数の有価情報ごとに区分けして、各有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶するとともに、前記有価情報のうち少なくとも最新の取引について、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する前記有価情報記憶装置との間で通信する通信手段と、
    前記有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記有価情報記憶装置から読み出して前記取引を実行し、当該取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納する取引処理手段と、
    前記取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納する統合取引処理手段と
    を備えたことを特徴とする有価情報取引装置。
  7. 複数に渡って所定の取引に用いられる有価情報を記憶する有価情報記憶装置と通信して前記取引を実行する有価情報取引装置であって、
    運営主体が異なる複数の有価情報ごとに区分けして、各有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶するとともに、前記有価情報のうち少なくとも最新の取引について、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する前記有価情報記憶装置との間で通信する通信手段と、
    前記取引に係る取引要求を受け付けた場合に、前記有価情報記憶装置に記憶された最新の統合取引履歴における運営情報を読み出して、当該運営情報が当該有価情報取引装置の運営主体と一致するか否かを判定する運営主体判定手段と、
    前記運営主体判定手段によって運営主体が一致しないと判定された場合に、前記最新の統合取引履歴における合計残額を前記有価情報記憶装置から読み出すとともに、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記有価情報記憶装置から読み出し、当該合計残額と残額との差分を埋める取引が前記最新の統合取引履歴に示される運営主体によって行われたものとして差分取引を実行し、当該差分取引の取引額および前記合計残額と同額の残額を最新の取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納し、当該差分取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を前記有価情報記憶装置に格納する差分取引処理手段と、
    前記運営主体判定手段によって運営主体が一致すると判定された後、または、前記差分取引処理手段によって前記有価情報記憶装置に取引履歴および統合取引履歴が格納された後に、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記有価情報記憶装置から読み出して前記取引を実行し、当該取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納する取引処理手段と、
    前記取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納する統合取引処理手段と
    を備えたことを特徴とする有価情報取引装置。
  8. 複数に渡って所定の取引に用いられる有価情報を記憶する有価情報記憶装置と通信して前記取引を実行する有価情報取引装置における有価情報取引方法であって、
    運営主体が異なる複数の有価情報ごとに区分けして、各有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶するとともに、前記有価情報のうち少なくとも最新の取引について、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する前記有価情報記憶装置との間で通信する通信工程と、
    前記取引に係る取引要求を受け付けた場合に、前記有価情報記憶装置に記憶された最新の統合取引履歴における運営情報を読み出して、当該運営情報が当該有価情報取引装置の運営主体と一致するか否かを判定する運営主体判定工程と、
    前記運営主体判定工程によって運営主体が一致しないと判定された場合に、前記最新の統合取引履歴における合計残額を前記有価情報記憶装置から読み出すとともに、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記有価情報記憶装置から読み出し、当該合計残額と残額との差分を埋める取引が前記最新の統合取引履歴に示される運営主体によって行われたものとして差分取引を実行し、当該差分取引の取引額および前記合計残額と同額の残額を最新の取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納し、当該差分取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を前記有価情報記憶装置に格納する差分取引処理工程と、
    前記運営主体判定工程によって運営主体が一致すると判定された後、または、前記差分取引処理工程によって前記有価情報記憶装置に取引履歴および統合取引履歴が格納された後に、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記有価情報記憶装置から読み出して前記取引を実行し、当該取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納する取引処理工程と、
    前記取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納する統合取引処理工程と
    を含んだことを特徴とする有価情報取引方法。
  9. 複数に渡って所定の取引に用いられる有価情報を記憶する有価情報記憶装置と通信して前記取引を実行する有価情報取引方法を有価情報取引装置としてのコンピュータに実行させる有価情報取引プログラムであって、
    運営主体が異なる複数の有価情報ごとに区分けして、各有価情報の取引のうち少なくとも最新の取引額および取引後の残額からなる取引履歴を記憶するとともに、前記有価情報のうち少なくとも最新の取引について、当該取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を記憶する前記有価情報記憶装置との間で通信する通信手順と、
    前記取引に係る取引要求を受け付けた場合に、前記有価情報記憶装置に記憶された最新の統合取引履歴における運営情報を読み出して、当該運営情報が当該有価情報取引装置の運営主体と一致するか否かを判定する運営主体判定手順と、
    前記運営主体判定手順段によって運営主体が一致しないと判定された場合に、前記最新の統合取引履歴における合計残額を前記有価情報記憶装置から読み出すとともに、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記有価情報記憶装置から読み出し、当該合計残額と残額との差分を埋める取引が前記最新の統合取引履歴に示される運営主体によって行われたものとして差分取引を実行し、当該差分取引の取引額および前記合計残額と同額の残額を最新の取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納し、当該差分取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後における前記複数の有価情報の残額の合計を示す合計残額からなる統合取引履歴を前記有価情報記憶装置に格納する差分取引処理手順と、
    前記運営主体判定手順によって運営主体が一致すると判定された後、または、前記差分取引処理手順によって前記有価情報記憶装置に取引履歴および統合取引履歴が格納された後に、当該有価情報取引装置の運営主体と一致する有価情報の最新の取引履歴における残額を前記有価情報記憶装置から読み出して前記取引を実行し、当該取引の取引額および取引後の残額を最新の取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納する取引処理手順と、
    前記取引で用いられた有価情報の運営主体を特定する運営情報および取引後の合計残額を最新の統合取引履歴として前記有価情報記憶装置に格納する統合取引処理手順と
    をコンピュータに実行させることを特徴とする有価情報取引プログラム。
JP2007125729A 2007-05-10 2007-05-10 有価情報取引システム、有価情報記憶装置、有価情報取引装置、有価情報取引方法および有価情報取引プログラム Expired - Fee Related JP5090784B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007125729A JP5090784B2 (ja) 2007-05-10 2007-05-10 有価情報取引システム、有価情報記憶装置、有価情報取引装置、有価情報取引方法および有価情報取引プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007125729A JP5090784B2 (ja) 2007-05-10 2007-05-10 有価情報取引システム、有価情報記憶装置、有価情報取引装置、有価情報取引方法および有価情報取引プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008282213A true JP2008282213A (ja) 2008-11-20
JP5090784B2 JP5090784B2 (ja) 2012-12-05

Family

ID=40142977

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007125729A Expired - Fee Related JP5090784B2 (ja) 2007-05-10 2007-05-10 有価情報取引システム、有価情報記憶装置、有価情報取引装置、有価情報取引方法および有価情報取引プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5090784B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010282559A (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 Nec Corp 電子マネー管理プログラム及び電子マネー管理システム並びに電子マネー管理方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006146344A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Sankyo Kk 特定取引用システムおよびアプリケーションプログラム
JP2007004406A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Toyo Network Systems Co Ltd 電子マネーシステム
JP2007047939A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Casio Hitachi Mobile Communications Co Ltd 決済端末、電子マネー残高補填システム、電子マネー残高補填方法及びプログラム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006146344A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Sankyo Kk 特定取引用システムおよびアプリケーションプログラム
JP2007004406A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Toyo Network Systems Co Ltd 電子マネーシステム
JP2007047939A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Casio Hitachi Mobile Communications Co Ltd 決済端末、電子マネー残高補填システム、電子マネー残高補填方法及びプログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010282559A (ja) * 2009-06-08 2010-12-16 Nec Corp 電子マネー管理プログラム及び電子マネー管理システム並びに電子マネー管理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5090784B2 (ja) 2012-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11037112B2 (en) Information processing apparatus and information processing method
US20110161228A1 (en) Financial Server, IC Card Terminal, and Financial Information Processing Method
CN107636712A (zh) 使用从详细设备信息导出的风险评分来认证交易
JP4326165B2 (ja) Icカード及び電子マネー入金システム
US7926713B2 (en) Settlement server, settlement request server and settlement execution terminal
KR100945415B1 (ko) 해외카드의 결제 처리 방법 및 시스템과 이를 위한 카드단말장치
JP2004259152A (ja) 決済処理方法、決済処理装置、プログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体
CN110135833A (zh) 汽车共享清算方法和汽车共享管理系统
WO2002008980A1 (fr) Systeme de transaction avec de l'argent electronique
CN104246804A (zh) 结算系统、服务器设备、终端设备、记录介质、方法和程序
US20090050690A1 (en) Electronic money settling system, and electronic money settling method
JP5166079B2 (ja) マネー管理システムおよびマネー収受装置
JP5090784B2 (ja) 有価情報取引システム、有価情報記憶装置、有価情報取引装置、有価情報取引方法および有価情報取引プログラム
CN101595501A (zh) 电子货币充值系统、电子货币充值发行管理系统以及电子货币运营商系统
JP2011002984A (ja) 駐車料金を精算する方法およびそのシステム
JP2005317040A (ja) Icカード及び電子マネー入金システム
JP4579618B2 (ja) 決済サーバ及び決済依頼サーバ
JP2009140508A (ja) 電子マネー管理システム
JP2008269644A (ja) 加盟店端末装置
JP5588487B2 (ja) 情報処理装置、情報処理装置の制御方法、及び情報処理装置の制御プログラム
KR100823000B1 (ko) 정보 처리방법 및 시스템과 이를 위한 프로그램 기록매체
KR20080074823A (ko) 의료비 결제 처리방법
KR20080033024A (ko) 의료비 결제 처리를 위한 단말장치와 프로그램 기록매체
KR20090081935A (ko) 제휴 가맹점 관련 카드 리워드 처리 방법 및 시스템
JP2022010537A (ja) 利用者端末、特典情報管理システム、特典情報管理方法及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120828

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120913

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150921

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5090784

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees