JP2008281669A - 液晶装置、投射型表示装置、およびマイクロレンズ基板 - Google Patents

液晶装置、投射型表示装置、およびマイクロレンズ基板 Download PDF

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Abstract

【課題】少ない部品点数で光の利用効率を向上することができる液晶装置、この液晶装置を用いた投射型表示装置、およびマイクロレンズ基板を提供すること。
【解決手段】液晶装置100においては、複数の画素電極9aが形成された素子基板10と、画素電極9aと対向するように配置された対向基板20と、素子基板10と対向基板20との間に保持された液晶層50とを有している。対向基板20を構成する透光性基板21には、入射光を各画素の透光領域に集光させるマイクロレンズ27が形成され、素子基板10を構成する透光性の支持基板11には、透光領域から出射された光を平行光束化するマイクロレンズ17が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロレンズを備えた液晶装置、この液晶装置を備えた投射型表示装置、およびマイクロレンズ基板に関するものである。
各種の液晶装置のうち、投射型表示装置では、各色に対応する複数の液晶装置をライトバルブとして備えており、複数の液晶装置に各々に所定色の光を入射させて光変調した後、合成し、しかる後に、投射光学系により拡大投射する。また、液晶装置では、複数の画素の各々に、表示に直接寄与する透光領域と、画素スイッチング素子などにより光が遮られてしまう非透光領域とが存在し、非透光領域に入射した光は表示に寄与しない。そこで、液晶装置において、光入射側に位置する対向基板よりさらに光入射側(光源側)に第1のマイクロレンズ基板を配置して入射光を透光領域に集光させる構成が採用されることが多い。また、光出射側に位置する素子基板よりさらに光出射側に第2のマイクロレンズ基板を配置して表示光を平行光束化した後、平行光束化した光を凸レンズにより収束光にして投射光学系に入射させる構成が提案されている(特許文献1参照)。
特開平6−75212号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成においては、液晶パネルに用いた素子基板および対向基板に加えて、第1のマイクロレンズ基板および第2のマイクロレンズ基板を必要とするため、部品点数も多く、製造コストが嵩むという問題点もある。また、光源部からの光は、第1のマイクロレンズ基板、対向基板、素子基板、および第2のマイクロレンズ基板を透過する必要があるため、光の減衰が発生しやすく、光の利用効率が低下するという問題点もある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、少ない部品点数で光の利用効率を向上することができる液晶装置、この液晶装置を用いた投射型表示装置、およびマイクロレンズ基板を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、複数の画素の各々に画素電極および画素スイッチング素子を備えた光透過性の素子基板と、該素子基板に対向配置された光透過性の対向基板と、前記素子基板と前記対向基板との間に保持された液晶層とを有する液晶装置において、前記素子基板および前記対向基板のうち、光入射側に位置する一方の基板には、入射光を前記画素内の透光領域に集光させる第1のマイクロレンズが形成され、光出射側に位置する他方の基板には、前記透光領域からの出射光を平行光束化する第2のマイクロレンズが形成されていることを特徴とする。
本発明では、素子基板および対向基板のうち、光入射側に位置する一方の基板に形成した第1のマイクロレンズによって、入射光を画素内の透光領域に集光させる。また、光出射側に位置する他方の基板に形成した第2のマイクロレンズ基板により、透光領域から出射された光を平行光束化する。従って、光出射側に配置された光学素子を過大に大きくしなくても、透光領域から出射された光は漏れることなく光学素子に入射するので、光の利用効率を向上することができる。また、第1のマイクロレンズおよび第2のマイクロレンズは各々、素子基板および対向基板に形成さてれおり、素子基板および対向基板と別体のマイクロレンズ基板を用いる必要がない。それ故、部品点数が少なくてよいので、液晶装置の低コスト化を図ることができるとともに、薄型化を図ることもできる。また、光が入射してから出射されるまでの間に透過すべき基板の枚数が少ないので、光の減衰を防止でき、光の利用効率を向上することができる。
本発明において、前記一方の基板は、例えば前記対向基板であり、前記他方の基板は、例えば前記素子基板である。
本発明において、記第2のマイクロレンズに対してさらに光出射側には凸レンズが配置されていることが好ましい。かかる構成を採用すると、出射光をスクリーンなどの被投射面に投射表示する場合でも、投射光学系に入射する光束を凸レンズにより小径化できるので、投射光学系に用いる光学素子の小径化を図ることができる。
かかる構成の液晶装置は、各色に対応するライトバルブとして投射型表示装置に用いられる。この場合、投射型表示装置は、複数色に対応して前記液晶装置を複数備え、前記複数の液晶装置に各々に所定色の光を入射させる光源部と、前記液晶装置によって変調された複数の色光を合成する合成光学系と、該合成光学系から出射された合成光を拡大投射する投射光学系とを有している。
本発明において、前記第1のマイクロレンズおよび前記第2のマイクロレンズは各々、前記一方の基板および前記他方の基板に形成された複数のレンズ形状の凹部内の各々に、当該基板と異なる屈折率の透光性材料が充填されてなることが好ましい。この場合、前記第1のマイクロレンズおよび前記第2のマイクロレンズのうちの少なくとも一方では、前記透光性材料として、複数色のカラーフィルタ材が前記凹部内に充填されていることが好ましい。かかる構成の液晶装置では、前記第1のマイクロレンズ自身、あるいは前記第2のマイクロレンズ自身がカラーフィルタとして機能するので、液晶装置を1枚で投射型表示装置を構成することができる。かかる投射型表示装置は、前記液晶装置に白色光を入射させる光源部と、前記液晶装置によって変調された光を拡大投射する投射光学系とを有している。
また、本発明は、液晶装置に用いるマイクロレンズ基板を素子基板として構成することを特徴とする。すなわち、透光性基板の表面にレンズ形状を備えた複数の凹部が形成され、当該複数の凹部内の各々には、前記透光性基板と異なる屈折率を有する透光性材料が充填されたマイクロレンズ基板において、前記透光性基板には、複数の画素電極、および該画素電極の各々に電気的に接続された複数のスイッチング素子が形成されていることを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態を説明する。以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
[実施の形態1]
(全体構成)
図1(a)、(b)は各々、本発明の実施の形態1に係る液晶装置をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、およびそのH−H′断面図である。図2は、本発明を適用した液晶装置の画像表示領域などの電気的な構成を示す等価回路図である。
図1(a)、(b)に示す液晶装置100は、素子基板10と、この素子基板10に対向する対向基板20とを備えており、対向基板20の側から入射した光を変調して素子基板10の側から出射する透過型の液晶装置である。素子基板10と対向基板20とは、シール材52を介して貼り合わされて対向しており、シール材52の内側領域では、素子基板10と対向基板20との間にTN(Twisted Nematic)液晶などからなる液晶層50が保持されている。シール材52には、液晶注入口52aが形成されており、この液晶注入口52aは、液晶を注入した後、封止材52bにより封止されている。対向基板20には、シール材52の内側に並行して額縁としての遮光層25bが形成されており、その内側領域が画像表示領域10aとして利用される。
素子基板10において、シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路101および実装パッド102が素子基板10の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿っては走査線駆動回路104が形成されている。実装パッド102からデータ線駆動回路101および走査線駆動回路104に向けては複数の配線109が延びている。素子基板10には、実装パッド102を介してフレキシブル基板108が接続されている。素子基板10の残る一辺には、画像表示領域10aの両側に設けられた走査線駆動回路104間を接続するための複数の配線105が形成され、対向基板20の四隅には、素子基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための上下導通材106が形成されている。
素子基板10において、画素表示領域10aには、ITO(Indium Tin Oxide)膜などからなる複数の透光性の画素電極9aがマトリクス状に形成されている。これに対して、対向基板20の内面には、その略全面にITO膜などからなる透光性の共通電極26が形成されている。また、対向基板20には、隣接する画素電極9aの境界領域と対向する領域に、ブラックマトリクスあるいはブラックストライプなどと称せられる遮光層25aが形成されており、遮光層25a、25bは同時形成された遮光膜からなる。
また、詳しくは後述するが、対向基板20には複数のマイクロレンズ27(第1のマイクロレンズ)が形成され、素子基板10には複数のマイクロレンズ17(第2のマイクロレンズ)が形成されている。
図2に示すように、液晶装置100の素子基板10において、画像表示領域10aを構成するマトリクス状の複数の画素100aの各々には、画素電極9aと、画素電極9aをスイッチング制御するための画素トランジスタとしてのMOS型の電界効果型トランジスタ30とが形成されている。また、画像表示領域10aには、画像信号を供給するための複数のデータ線6aと、走査信号を供給するための複数の走査線3aとが互いに交差する方向に延びており、データ線6aはデータ線駆動回路101に接続され、走査線3aは走査線駆動回路104に接続されている。電界効果型トランジスタ30のソースにはデータ線6aが接続し、電界効果型トランジスタ30のゲートには走査線3aが接続されている。画素電極9aは、電界効果型トランジスタ30のドレインに電気的に接続されており、電界効果型トランジスタ30を一定期間だけそのオン状態とすることにより、データ線6aから供給されるデータ信号を各画素100aに所定のタイミングで書き込む。そして、図1(b)に示す画素電極9a、液晶層50、および共通電極26により構成された液晶容量50aに書き込まれた所定レベルの画素信号は一定期間保持される。
ここで、液晶容量50aに並列に蓄積容量70が形成されており、蓄積容量70によって、画素電極9aの電圧は、例えば、ソース電圧が印加された時間よりも3桁も長い時間だけ保持される。これにより、電荷の保持特性は改善され、コントラスト比の高い表示を行うことのできる液晶装置100を実現できる。本形態では、蓄積容量70を構成するために、走査線3aと並列するように容量線5bが形成されており、かかる容量線5bは共通電位線(COM)に接続され、所定の電位に保持されている。なお、蓄積容量70は前段の走査線3aとの間に形成される場合もある。
なお、液晶装置100は、電源回路201、画像処理回路202およびタイミング発生回路203を備えており、これらの回路は、図1(a)、(b)に示すフレキシブル基板108を介して素子基板10に信号などを入力する。タイミング発生回路203では、各画素100aを駆動するためのドットクロックが生成され、このドットクロックに基づいて、クロック信号VCK、HCK、反転クロック信号VCKB、HCKB、転送開始パルスHSP、VSPが生成され、素子基板10に供給される。画像処理回路202は、外部から入力画像データが入力されると、この入力画像データに基づいて画像信号を生成し、素子基板10に供給する。電源回路201は、複数の電源VDD、VSS、VHH、VLLを生成して素子基板10に供給する。
(素子基板の具体的構成)
図3(a)、(b)は各々、本発明を適用した液晶装置の素子基板において相隣接する画素の平面図、および画素内の透光領域を示す説明図である。図4は、図3(a)のA−A′線に相当する位置で液晶装置100を切断したときの断面図である。なお、図3(a)では、半導体層は細くて短い点線で示し、走査線3aは太い実線で示し、データ線6aおよびそれと同時形成された薄膜は一点鎖線で示し、容量線5bは二点鎖線で示し、画素電極9aおよびそれと同時形成された薄膜は太くて長い点線で示し、後述する中継電極は細い実線で示してある。また、図3(b)には、図3(a)に示す画素のうち、非透光領域には右下がりの斜線を付してある。
図3(a)に示すように、素子基板10上には、複数の画素100aの各々に矩形状の画素電極9aが形成されており、各画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線6aおよび走査線3aが形成されている。データ線6aおよび走査線3aは各々、直線的に延びている。また、データ線6aと走査線3aとが交差する領域に電界効果型トランジスタ30が形成されている。また、素子基板10上には、走査線3aと重なるように容量線5bが形成されており、容量線5bは、走査線3aと重なるように直線的に延びた主線部分と、データ線6aと走査線3aとの交差部分でデータ線6aに重なるように延びた副線部分とを備えている。
図4に示すように、素子基板10は、石英基板などの透光性材料からなる支持基板11(透光性基板)を備えているとともに、支持基板11において液晶層50が位置する側の表面にはシリコン酸化膜などからなる下地絶縁膜12が形成されている。また、支持基板11において液晶層50が位置する側の面には、画素電極9a、画素スイッチング用の電界効果型トランジスタ30、および配向膜16なども形成されている。
電界効果型トランジスタ30は、例えば、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、半導体層1aには、走査線3aに対してゲート絶縁層2を介して対向するチャネル領域1a′、低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1c、高濃度ソース領域1dおよび高濃度ドレイン領域1eが形成されている。
半導体層1aは、例えば、石英基板からなる支持基板11上に下地絶縁膜12を介して形成された単結晶シリコン層によって構成され、このような構成の素子基板10は、石英基板と単結晶シリコン基板とが絶縁層を介して貼り合わされたSOI(Silicon On Insulator)基板を用いることにより実現することができる。このようなSOI基板は、例えば、単結晶シリコン基板上にシリコン酸化膜を形成した上で石英基板と貼り合わせる方法、あるいは石英基板と単結晶シリコン基板の双方にシリコン酸化膜を形成した上でシリコン酸化膜同士を接触させて貼り合わせる方法を採用できる。
走査線3aの上層側には、高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール82、および高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール83を備えたシリコン酸化膜などからなる第1層間絶縁膜41が形成されている。第1層間絶縁膜41の上層には中継電極4a、4bが形成されている。中継電極4aは、走査線3aとデータ線6aとの交差する位置を基点として走査線3aおよびデータ線6aに沿って延出する略L字型に形成されており、中継電極4bは、中継電極4bと離間した位置において、データ線6aに沿うように形成されている。中継電極4aは、コンタクトホール83を介して高濃度ドレイン領域1eに電気的に接続され、中継電極4bは、コンタクトホール82を介して高濃度ソース領域1dに電気的に接続されている。
中継電極4a、4bの上層側には、シリコン窒化膜などからなる誘電体膜42が形成されている。誘電体膜42の上層には、中継電極4aと対向するように容量線5bが形成され、蓄積容量70が形成されている。中継電極4a、4bは導電性のポリシリコン膜や金属膜等からなり、容量線5bは、導電性のポリシリコン膜、高融点金属を含む金属シリサイド膜、それらの積層膜、金属膜からなる。
容量線5bの上層側には、中継電極4aへ通じるコンタクトホール87、および中継電極4bへ通じるコンタクトホール81を備えたシリコン酸化膜などからなる第2層間絶縁膜43が形成されている。第2層間絶縁膜43の上層にはデータ線6aおよびドレイン電極6bが形成されている。データ線6aはコンタクトホール81を介して中継電極4bに電気的に接続し、中継電極4bを介して高濃度ソース領域1dに電気的に接続している。ドレイン電極6bはコンタクトホール87を介して中継電極4aに電気的に接続し、中継電極4aを介して、高濃度ドレイン領域1eに電気的に接続している。データ線6aおよびドレイン電極6bは、導電性のポリシリコン膜、高融点金属を含む金属シリサイド膜、それらの積層膜、金属膜からなる。
データ線6aおよびドレイン電極6bの上層側には、ドレイン電極6bへ通じるコンタクトホール86を備えたシリコン酸化膜などからなる第3層間絶縁膜44が形成されている。第3層間絶縁膜44の上層には画素電極9aが形成されており、画素電極9aは、コンタクトホール86を介してドレイン電極6bに電気的に接続されている。画素電極9aの上層には配向膜16が形成されている。
このように構成した液晶装置100では、図3(b)に示すように、走査線3aおよび容量線5bが形成されている第1の配線領域と、この第1の配線領域に対して交差する方向においてデータ線6aが延びた第2の配線領域と、電界効果型トランジスタ30および蓄積容量70の形成領域と、遮光層25aの形成領域とによって、表示に直線寄与しない格子状の非透光領域100f(図3(b)において、右下がりの斜線領域)が形成されており、この非透光領域1fで囲まれた領域が表示に直接寄与する透光領域100eになっている。
また、図1(b)および図4に示すように、本形態では、支持基板11の表面(対向基板20に対向する側の面)には、支持基板11の光出射面(対向基板20に対向する側と反対側の面)に向けて凹むレンズ形状の複数の凹部11aが画素電極9aと重なる位置に形成されており、複数の凹部11a内の各々には、支持基板11より大きな屈折率を有する透光性材料が充填されることにより、マイクロレンズ17(第2のマイクロレンズ)が複数、形成されている。
(対向基板の具体的構成)
図1(b)および図4に示すように、対向基板20は、石英基板などの透光性材料からなる透光性基板21を有している。また、透光性基板21の表面(素子基板10に対向する側の面)には、対向基板20の光入射面(素子基板10に対向する側と反対側の面)に向けて凹むレンズ形状を備えた複数の凹部21aが画素電極9aと重なる位置に形成されており、かかる凹部21aに被さるように、透光性のカバーガラス24が接着剤層23により接合されている。ここで、接着剤層23は、透光性基板21より大きな屈折率を有する透光性材料であって、複数の凹部21a内の各々に充填されている。従って、対向基板20において、透光性基板21とカバーガラス24との間には、凹部21aに接着剤層23が充填されてなる複数のマイクロレンズ27(第1のマイクロレンズ)が形成されている。このようにして、複数のマイクロレンズ17と複数のマイクロレンズ27は、互いにピッチが同じとなるように形成されており、互いが対向するように形成されている。
また、カバーガラス24の表面(素子基板10に対向する側の面)には、隣接する凹部21aの境界領域に沿って、ブラックマトリクスなどと称せられる遮光層25aが形成されている。従って、遮光層25aは、素子基板10の画素電極9aの境界領域に沿って形成されていることになる。遮光層25aは、額縁を構成する遮光層25bと同時形成されたMo(モリブデン)、W(タングステン)、Ti(チタン)、TiN(窒化チタン)、Cr(クロム)などの遮光膜からなる。
さらに、本形態において、カバーガラス24の表面(素子基板10に対向する側の面)には、遮光層25aの上層側にITO膜などからなる共通電極26が形成され、その上層側に配向膜29が形成されている。
[投射型表示装置への適用例]
図5を参照して、本形態の液晶装置100をライトバルブとして用いたプロジェクタ(投射型表示装置)を説明する。図5は、プロジェクタの概略構成図である。図5に示すプロジェクタ110は、観察者側に設けられたスクリーン111に光を照射し、このスクリーン111で反射した光を観察する、いわゆる投影型のプロジェクタである。そして、プロジェクタ110は、光源112、ダイクロイックミラー113、114、およびリレー系120などを備えた光源部140と、液晶ライトバルブ115〜117(液晶装置100)と、クロスダイクロイックプリズム119(合成光学系)と、投射光学系118とを備えている。
光源112は、赤色光、緑色光および青色光を含む光を供給する超高圧水銀ランプで構成されている。ダイクロイックミラー113は、光源112からの赤色光を透過させると共に緑色光および青色光を反射する構成となっている。また、ダイクロイックミラー114は、ダイクロイックミラー113で反射された緑色光および青色光のうち青色光を透過させると共に緑色光を反射する構成となっている。このように、ダイクロイックミラー113、114は、光源112から出射した光を赤色光と緑色光と青色光とに分離する色分離光学系を構成する。
ここで、ダイクロイックミラー113と光源112との間には、インテグレータ121および偏光変換素子122が光源112から順に配置されている。インテグレータ121は、光源112から照射された光の照度分布を均一化する構成となっている。また、偏光変換素子122は、光源112からの光を例えばs偏光のような特定の振動方向を有する偏光にする構成となっている。
液晶ライトバルブ115は、ダイクロイックミラー113を透過して反射ミラー123で反射した赤色光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶装置(電気光学装置)である。液晶ライトバルブ115は、λ/2位相差板115a、第1偏光板115b、液晶パネル115cおよび第2偏光板115dを備えている。ここで、液晶ライトバルブ115に入射する赤色光は、ダイクロイックミラー113を透過しても光の偏光は変化しないことから、s偏光のままである。
λ/2位相差板115aは、液晶ライトバルブ115に入射したs偏光をp偏光に変換する光学素子である。また、第1偏光板115bは、s偏光を遮断してp偏光を透過させる偏光板である。そして、液晶パネル115cは、p偏光を画像信号に応じた変調によってs偏光(中間調であれば円偏光又は楕円偏光)に変換する構成となっている。さらに、第2偏光板115dは、p偏光を遮断してs偏光を透過させる偏光板である。したがって、液晶ライトバルブ115は、画像信号に応じて赤色光を変調し、変調した赤色光をクロスダイクロイックプリズム119に向けて射出する構成となっている。
なお、λ/2位相差板115aおよび第1偏光板115bは、偏光を変換させない透光性のガラス板115eに接した状態で配置されており、λ/2位相差板115aおよび第1偏光板115bが発熱によって歪むのを回避することができる。
液晶ライトバルブ116は、ダイクロイックミラー113で反射した後にダイクロイックミラー114で反射した緑色光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶装置である。そして、液晶ライトバルブ116は、液晶ライトバルブ115と同様に、第1偏光板116b、液晶パネル116cおよび第2偏光板116dを備えている。液晶ライトバルブ116に入射する緑色光は、ダイクロイックミラー113、114で反射されて入射するs偏光である。第1偏光板116bは、p偏光を遮断してs偏光を透過させる偏光板である。また、液晶パネル116cは、s偏光を画像信号に応じた変調によってp偏光(中間調であれば円偏光又は楕円偏光)に変換する構成となっている。そして、第2偏光板116dは、s偏光を遮断してp偏光を透過させる偏光板である。したがって、液晶ライトバルブ116は、画像信号に応じて緑色光を変調し、変調した緑色光をクロスダイクロイックプリズム119に向けて射出する構成となっている。
液晶ライトバルブ117は、ダイクロイックミラー113で反射し、ダイクロイックミラー114を透過した後でリレー系120を経た青色光を画像信号に応じて変調する透過型の液晶装置である。そして、液晶ライトバルブ117は、液晶ライトバルブ115、116と同様に、λ/2位相差板117a、第1偏光板117b、液晶パネル117cおよび第2偏光板117dを備えている。ここで、液晶ライトバルブ117に入射する青色光は、ダイクロイックミラー113で反射してダイクロイックミラー114を透過した後にリレー系120の後述する2つの反射ミラー125a、125bで反射することから、s偏光となっている。
λ/2位相差板117aは、液晶ライトバルブ117に入射したs偏光をp偏光に変換する光学素子である。また、第1偏光板117bは、s偏光を遮断してp偏光を透過させる偏光板である。そして、液晶パネル117cは、p偏光を画像信号に応じた変調によってs偏光(中間調であれば円偏光又は楕円偏光)に変換する構成となっている。さらに、第2偏光板117dは、p偏光を遮断してs偏光を透過させる偏光板である。したがって、液晶ライトバルブ117は、画像信号に応じて青色光を変調し、変調した青色光をクロスダイクロイックプリズム119に向けて射出する構成となっている。なお、λ/2位相差板117aおよび第1偏光板117bは、ガラス板117eに接した状態で配置されている。
リレー系120は、リレーレンズ124a、124bと反射ミラー125a、125bとを備えている。リレーレンズ124a、124bは、青色光の光路が長いことによる光損失を防止するために設けられている。ここで、リレーレンズ124aは、ダイクロイックミラー114と反射ミラー125aとの間に配置されている。また、リレーレンズ124bは、反射ミラー125a、125bの間に配置されている。反射ミラー125aは、ダイクロイックミラー114を透過してリレーレンズ124aから出射した青色光をリレーレンズ124bに向けて反射するように配置されている。また、反射ミラー125bは、リレーレンズ124bから出射した青色光を液晶ライトバルブ117に向けて反射するように配置されている。
クロスダイクロイックプリズム119は、2つのダイクロイック膜119a、119bをX字型に直交配置した色合成光学系である。ダイクロイック膜119aは青色光を反射して緑色光を透過する膜であり、ダイクロイック膜119bは赤色光を反射して緑色光を透過する膜である。したがって、クロスダイクロイックプリズム119は、液晶ライトバルブ115〜117のそれぞれで変調された赤色光と緑色光と青色光とを合成し、投射光学系118に向けて射出するように構成されている。
なお、液晶ライトバルブ115、117からクロスダイクロイックプリズム119に入射する光はs偏光であり、液晶ライトバルブ116からクロスダイクロイックプリズム119に入射する光はp偏光である。このようにクロスダイクロイックプリズム119に入射する光を異なる種類の偏光としていることで、クロスダイクロイックプリズム119において各液晶ライトバルブ115〜117から入射する光を有効に合成できる。ここで、一般に、ダイクロイック膜119a、119bはs偏光の反射特性に優れている。このため、ダイクロイック膜119a、119bで反射される赤色光および青色光をs偏光とし、ダイクロイック膜119a、119bを透過する緑色光をp偏光としている。投射光学系118は、投影レンズ(図示略)を有しており、クロスダイクロイックプリズム119で合成された光をスクリーン111に投射するように構成されている。
(本形態の主な効果)
本形態のプロジェクタ110および液晶装置100(液晶ライトバルブ115〜117)において、オン状態にある画素100aでは、図1(b)に矢印L1で示すように、対向基板20の光入射面(素子基板10に対向する側と反対側の面)より平行光として入射した光は、図1(b)に矢印L2で示すように、マイクロレンズ27によって画素電極9a(透光領域100e)に向けて集光した後、画素領域100eを透過して、素子基板10から出射される。その際、複数のマイクロレンズ17は各々、図1(b)に矢印L3で示すように、画素領域100eを透過した光を平行光束化して出射する。従って、図5を参照して説明したプロジェクタ110および液晶装置100では、表示光が発散光として出射されないので、投射光学系118としては、サイズの小さなものを用いた場合でも、光の漏れが発生しない。それ故、本形態によれば、光の利用効率を向上することができる。また、画素領域100eを透過した光は、平行光束化されているので、投射光学系118については光軸向に沿う任意の位置に配置することができる。
また、図1(b)に示すように、本形態の液晶装置100において、マイクロレンズ17よりさらに出射側に凸レンズ130を配置すれば、投射光学系118としては、さらにサイズの小径のものを用いることができる。この場合でも、凸レンズ130には、マイクロレンズ17によって平行光束化された光が入射するので、凸レンズ130としては小径のものを用いればよい。かかる凸レンズ130を配置するにあたっては、図1(b)に示すように、素子基板10に凸レンズ130を対向配置した構成、素子基板10の出射面自身に凸レンズ130を形成した構成、クロスダイクロイックプリズム119の入射面に凸レンズ130を配置した構成、クロスダイクロイックプリズム119と投射光学系118との間に凸レンズ130を配置した構成を採用することができる。すなわち、画素領域100eを透過した光は、平行光束化されているので、任意のF値を備えた凸レンズ130を光軸向に沿う任意の位置に配置することができる。
さらに、本形態では、マイクロレンズ17、27は各々、素子基板10自身および対向基板20自身に形成されており、素子基板10および対向基板20と別体のマイクロレンズ基板を用いる必要がない。それ故、部品点数が少なくてよいので、液晶装置100の低コスト化を図ることができるとともに、薄型化を図ることもできる。
さらにまた、本形態において、表示光は、対向基板20および素子基板10とは別体のマイクロレンズ基板を透過する必要がないので、その分、表示光が透過しなければならない部材の数を減らすことができる。これにより、入射された外部光の減衰を低減することができ、液晶装置100における光の利用効率を向上することができる。
(マイクロレンズ17の製造方法)
図6は、本発明を適用した液晶装置100の製造方法において、マイクロレンズ17を備えた素子基板10の製造方法を示す工程断面図である。
本形態の液晶装置100において、マイクロレンズ17を備えた素子基板10を製造する際は、まず、基材形成工程において、レンズ形状の複数の凹部11aを備えた透光性の支持基板11を形成する。それには、図6(a)に示すように、まず、石英基板などの透光性基板11dを準備する。透光性基板11dの厚さは、例えば、0.3〜5mm程度、好ましくは、0.2〜2mm程度である。ここで、透光性基板11dが未加工の場合には、十分な平滑性を有していないことや、表面には微少な凹凸、傷等が存在することがあるので、透光性基板11dの表面を研磨する。このような研磨は、酸化セリウムやコロイダルシリカ等の研磨材(砥粒)を用いて行う。研磨を行なった結果、透光性基板11dの表面に加工変質層が生じた場合には、透光性基板11dに対して、ウエットエッチング、ドライエッチング等のエッチング、逆スパッタリング、メカノケミカルポリッシュなどを行い、表面から0.1μm以上の深さまで透光性基板11dの一部を除去することにより、加工変質層を除去する。加工変質層とは、研磨等の加工により、透光性基板21dの表面に加えられた熱、応力等により、結晶状態の変化、相変態、残留応力等、透光性基板11dの内部とは性質、特性等が異なっている層である。次に、図6(b)に示すように、透光性基板11dの表面および裏面に、化学気相成膜法(CVD法)、スパッタリング法、蒸着法等の気相成膜法や、メッキなどの方法により、マスク層18a、18bを形成する。かかるマスク層18a、18bを構成する材料としては、例えば、Au/Cr、Au/Ti、Pt/Cr、Pt/Ti、シリコン(多結晶シリコン、アモルファスシリコン)、窒化シリコン膜などが挙げられる。このようなマスク層18a、18bを形成した際、前記の加工変質層を除去しておけば、透光性基板11dとマスク層18a、18bとの間で比較的高い密着性が得ることができ、後述する透光性基板11dに対するエッチング工程において、サイドエッチングの進行を抑制することができる。また、マスク層18a、18bをシリコンで構成した場合、マスク層18a、18bを緻密なものとすることができるとともに、透光性基板11dに対して高い密着性を得ることができる。次に、図6(c)に示すように、透光性基板11dの表面側に形成したマスク層18aに複数の開口18cを形成する。開口28cは、図1(b)および図4を参照して説明した凹部11aを形成する位置に設け、その形状は、円形であるなど、形成する凹部11aの形状に対応していることが好ましい。かかる開口18cは、例えば、フォトリソグラフィ技術により、マスク層18a、18b上にレジストマスク(図示せず)を形成した後、このレジストマスクの開口部からマスク層18a、18bにCFガス、塩素系ガス等を用いたドライエッチングや、フッ酸+硝酸水溶液、アルカリ水溶液等を用いたウエットエッチングを行うことにより形成することができる。次に、図6(d)に示すように、マスク層18a、18bの開口18cから透光性基板11dに対してエッチングを行い、透光性基板11d上にレンズ形状の複数の凹部11aを形成する。ここで行うエッチング方法としては、グリセリン、エチレングリコールなどの多価アルコールとフッ酸とを含有する水溶液(エッチング液)を用いたウエットエッチング法や、ドライエッチング法などが挙げられる。ウエットエッチング法によれば、理想的なレンズ形状に近い凹部11aを形成することができる。次に、図6(e)に示すように、塩酸+硝酸水溶液、アルカリ水溶液(例えばテトラメチル水酸化アンモニウム水溶液等)、フッ酸+硝酸水溶液等を用いたウエットエッチング、あるいはCFガス、塩素系ガス等を用いたドライエッチングにより、マスク層18a、18bを除去し、レンズ形状を備えた複数の凹部11aを表面に備えた支持基板11を得る。ここで、凹部11aは、その最大深さ(平均)をD、その開口半径(平均)をRとしたとき、R/Dが0.8〜2.0程度であることが好ましく、0.9〜1.5程度であることがより好ましい。R/Dがこのような範囲内となるように凹部11aを形成すると、より理想的なレンズ形状を備えた凹部11aを形成できる。
次に、透光性液状材料充填工程においては、図6(f)に示すように、複数の凹部11a内の各々に対して、支持基板11より屈折率の大きな透光性材料を充填した後、熱処理や紫外線照射などにより、凹部21aに充填した透光性液状物を固化させることにより、マイクロレンズ17を形成する。透光性材料としては、透光性基板11dより高い屈折率の樹脂材料(例えばエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂などや、それらの前駆体を所定の溶媒に溶解、分散させた透光性液状物を用いる。次に、CMP(Chemical Mechanical Polishing)装置等を用いて、支持基板11においてマイクロレンズ17を形成した側の面を研磨することにより、表面を平坦化する。この結果、マイクロレンズ17を複数有する支持基板11を得ることができる。
次に、図6(g)に示すように、支持基板11において、マイクロレンズ17を形成した側の面に対して、シリコン酸化膜などからなる下地絶縁膜12を形成する。
次に、支持基板11に対して下地絶縁膜12を介して単結晶シリコン基板1を重ねた状態で熱処理を行い、支持基板11に対して下地絶縁膜12を介して単結晶シリコン基板1を接合し、図6(h)に示すように、SOI基板を形成する。その際、単結晶シリコン基板1において支持基板11と接合される側の面にもシリコン酸化膜を形成しておいてもよい。また、単結晶シリコン基板1については、図4に示す半導体層1aと同一の厚さの基板を用いてもよいが、半導体層1aより厚い単結晶シリコン基板1を支持基板11に接合した後、CMP装置等を用いて、単結晶シリコン基板1を薄板化してもよい。
次に、フォトリソグラフィ技術を用いて単結晶シリコン基板1を所定形状にパターニングし、図6(i)に示すように、半導体層1aを形成する。しかる後には、成膜工程やパターニング工程などの半導体プロセスを行って、図4に示す電界効果型トランジスタ30などを形成するが、かかる工程には周知の方法を適用できるので、説明を省略する。
(マイクロレンズ27の製造方法)
図7は、本発明を適用した液晶装置100の製造方法において、マイクロレンズ27を備えた対向基板20の製造方法を示す工程断面図である。なお、マイクロレンズ27を備えた対向基板20の製造方法は、図6を参照して説明した素子基板10の製造方法と基本的な構成が共通するので、簡略に説明する。
本形態の液晶装置100において、マイクロレンズ27を備えた対向基板20を製造する際は、まず、基材形成工程において、レンズ形状の複数の凹部21aが形成された透光性基板21を準備する。それには、図7(a)に示すように、まず、石英基板などの透光性基板21dを準備する。透光性基板21dの厚さは、例えば、0.3〜5mm程度、好ましくは、0.2〜2mm程度である。次に、図7(b)に示すように、透光性基板11dの表面および裏面にマスク層28a、28bを形成した後、図7(c)に示すように、透光性基板21dの表面側に形成したマスク層28aに複数の開口28cを形成する。開口28cは、図1(b)および図4を参照して説明した凹部21aを形成する位置に設け、その形状は、円形であるなど、形成する凹部21aの形状に対応していることが好ましい。次に、図7(d)に示すように、マスク層28a、28bの開口28cから透光性基板21dに対してエッチングを行い、透光性基板21d上にレンズ形状の複数の凹部21aを形成する。本形態では、凹部21aの曲率は、素子基板10に形成される凹部11aよりも大きくなるよう形成する。次に、図7(e)に示すように、エッチング処理により、マスク層28a、28bを除去し、レンズ形状を備えた複数の凹部21aを表面に備えた透光性基板21を得る。ここで、凹部21aは、その最大深さ(平均)をD、その開口半径(平均)をRとしたとき、R/Dが0.8〜2.0程度であることが好ましく、0.9〜1.5程度であることがより好ましい。
次に、透光性液状材料充填工程においては、図7(f)に示すように、透光性基板21において、複数の凹部21aが形成されている側に、透光性基板21より高い屈折率を有する接着剤層23(透光性材料)を塗布し、接着剤層23を凹部21aに充填するとともに、カバーガラス24を被せ、接着剤層23を固化させる。その結果、カバーガラス24は接着剤層23を介して接合される。カバーガラス24については、接合後、研磨などを施して、厚さを調整してもよく、その厚さは、0.02〜5mm程度が好ましく、0.5〜2mm程度がより好ましい。このようにして、凹部21aに充填された接着剤層23により、マイクロレンズ27が複数、形成される。
次に、図7(g)に示すように、カバーガラス24の表面に遮光膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いて遮光膜をパターニングし、隣接する凹部21aの境界に相当する領域に遮光層25aを形成する。しかる後には、図1(b)および図4に示すように、遮光層25aの上層側に共通電極26および配向膜29を順次形成し、対向基板20を得る。
[実施の形態2]
図8(a)、(b)は各々、本発明の実施の形態2に係る液晶装置の断面図、およびこの液晶装置を1枚備えたプロジェクタの構成図であり、図8(a)は、図1(a)のH−H′断面図に相当する。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるので、共通する部分には同一の符号を付して図8(a)、(b)に図示することにして、本形態の特徴部分のみを説明する。
図8(a)に示すように、本形態の液晶装置100でも、実施の形態1と同様、光の入射側に配置された対向基板20は、石英基板などの透光性材料からなる透光性基板21を有しており、透光性基板21の表面(素子基板10に対向する側の面)には、対向基板20の光入射面(素子基板10に対向する側と反対側の面)に向けて凹むレンズ形状を備えた複数の凹部21aが画素電極9aと重なる位置に形成されている。また、複数の凹部21a内の各々には、透光性基板21より大きな屈折率を有する透光性材料が充填されていることにより、複数のマイクロレンズ27(第1のマイクロレンズ)が形成されている。また、透光性基板21において、マイクロレンズ27が形成されている側には、接着剤層23xを介してカバーガラス24が接合されている。
また、光の出射側に配置された素子基板10は、石英基板などの透光性材料からなる支持基板11を有しており、支持基板11の表面(対向基板20に対向する側の面)には、支持基板11の光出射面(対向基板20に対向する側と反対側の面)に向けて凹むレンズ形状の複数の凹部11aが画素電極9aと重なる位置に形成されている。また、複数の凹部11a内の各々には、支持基板11より大きな屈折率を有する透光性材料が充填されていることにより、マイクロレンズ17(第2のマイクロレンズ)が複数、形成されている。
ここで、複数のマイクロレンズ27では、透光性材料として赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のカラーフィルタ材23(R)、23(G)、23(B)が充填されており、マイクロレンズ27は各々が、カラーフィルタ機能付きのマイクロレンズ27(R)、27(G)、27(B)として機能する。かかるカラーフィルタ機能付きのマイクロレンズ27(R)、27(G)、27(B)を構成するには、例えば、図7(e)に示すように、透光性基板21に対してレンズ形状の複数の凹部21aを形成した後、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の液状のカラーフィルタ材23(R)、23(G)、23(B)をインクジェット法などにより順次、充填した後、カラーフィルタ材23(R)、23(G)、23(B)を固化させることにより形成することができる。
このように構成した液晶装置100は、例えば、図8(b)に示すように、1枚の液晶装置100でカラー画像をスクリーン211投射表示するプロジェクタ210(投射型表示装置)に用いられる。すなわち、プロジェクタ210は、白色光源212、インテグレータ221および偏光変換素子222を備えた光源部240と、液晶装置100と、投射光学系218とを備えている。なお、液晶装置100には、第1偏光板216aおよび第2偏光板216bが配置されている。
[実施の形態2の変形例]
上記実施の形態2では、対向基板20に対して、カラーフィルタ機能付きのマイクロレンズ27(R)、27(G)、27(B)を形成したが、素子基板10に形成したマイクロレンズ17をカラーフィルタ機能付きのマイクロレンズとして構成してもよい。かかるカラーフィルタ機能付きのマイクロレンズ27を構成するには、例えば、図6(e)に示すように、支持基板11に対してレンズ形状の複数の凹部11aを形成した後、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の液状のカラーフィルタ材をインクジェット法などにより順次、充填した後、カラーフィルタ材を固化させることにより形成することができる。
[その他の実施の形態]
上記形態においては、対向基板20(透光性基板21)の光出射面側にマイクロレンズ27を形成したが、対向基板20の光入射面側にマイクロレンズ27を形成してもよい。また、上記形態では、素子基板10(支持基板11)の光入射面側にマイクロレンズ17を形成したが、素子基板10の光出射面側にマイクロレンズ17を形成してもよい。
また、上記形態では、対向基板20を光入射側に配置し、素子基板10を光出射側に配置したが、素子基板10を光入射側に配置し、対向基板20を光出射側に配置した液晶装置に本発明を適用してもよい。
さらに、上記形態では、半導体層1aとして単結晶シリコン層を用いた液晶装置100に本発明を適用した例を説明したが、半導体層1aとして多結晶シリコン層あるいはアモルファスシリコン層を用いた液晶装置に本発明を適用してもよい。
(a)、(b)は各々、本発明の実施の形態1に係る液晶装置をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、およびそのH−H′断面図である。 図1に示す液晶装置の画像表示領域などの電気的な構成を示す等価回路図である。 (a)、(b)は各々、図1に示す液晶装置の素子基板において相隣接する画素の平面図、および画素内の透光領域を示す説明図である。 図3(a)のA−A′線に相当する位置で液晶装置を切断したときの断面図である。 図1に示す液晶装置の製造方法において、マイクロレンズを備えた素子基板の製造方法を示す工程断面図である。 図1に示す液晶装置の製造方法において、マイクロレンズを備えた対向基板の製造方法を示す工程断面図である。 プロジェクタの構成図である。 (a)、(b)は各々、本発明の実施の形態2に係る液晶装置の断面図、およびこの液晶装置を用いたプロジェクタの構成図である。
符号の説明
9a・・画素電極、10・・素子基板、11・・支持基板、11a、21a・・凹部、17、27・・マイクロレンズ、20・・対向基板、30・・電界効果型トランジスタ、50・・液晶層、100・・液晶装置

Claims (7)

  1. 複数の画素の各々に画素電極および画素スイッチング素子を備えた光透過性の素子基板と、該素子基板に対向配置された光透過性の対向基板と、前記素子基板と前記対向基板との間に保持された液晶層とを有する液晶装置において、
    前記素子基板および前記対向基板のうち、光入射側に位置する一方の基板には、入射光を前記画素内の透光領域に集光させる第1のマイクロレンズが形成され、光出射側に位置する他方の基板には、前記透光領域からの出射光を平行光束化する第2のマイクロレンズが形成されていることを特徴とする液晶装置。
  2. 前記一方の基板は前記対向基板であり、前記他方の基板は前記素子基板であることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  3. 前記第2のマイクロレンズに対してさらに光出射側には凸レンズが配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶装置。
  4. 前記第1のマイクロレンズおよび前記第2のマイクロレンズは各々、前記一方の基板および前記他方の基板に形成された複数のレンズ形状の凹部内の各々に、当該基板と異なる屈折率の透光性材料が充填されてなり、
    前記第1のマイクロレンズおよび前記第2のマイクロレンズのうちの少なくとも一方では、前記透光性材料として、複数色のカラーフィルタ材が前記凹部内に充填されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の液晶装置。
  5. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の液晶装置を用いた投射型表示装置であって、
    複数色に対応して前記液晶装置を複数備え、
    前記複数の液晶装置に各々に所定色の光を入射させる光源部と、
    前記液晶装置によって光変調された複数の色光を合成する合成光学系と、
    該合成光学系から出射された合成光を拡大投射する投射光学系と、
    を有していることを特徴とする投射型表示装置。
  6. 請求項4に記載の液晶装置を用いた投射型表示装置であって、
    前記液晶装置に白色光を入射させる光源部と、
    前記液晶装置によって光変調された光を拡大投射する投射光学系と、
    を有していることを特徴とする投射型表示装置。
  7. 透光性基板の表面にレンズ形状を備えた複数の凹部が形成され、当該複数の凹部内の各々には、前記透光性基板と異なる屈折率を有する透光性材料が充填されたマイクロレンズ基板において、
    前記透光性基板には、さらに、複数の画素電極、および該複数の画素電極の各々に電気的に接続された複数のスイッチング素子が形成されていることを特徴とするマイクロレンズ基板。
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