JP2008279936A - 電動パワーステアリング装置、製造用中間体、およびその検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レイアウトの自由度が高くて安価な電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】本電動パワーステアリング装置1は、トーションバー24を介して同軸的に相対回転可能に連結された入力軸22および出力軸23と、出力軸23に固定されたウォームホイール27と、入力軸22を回転自在に支持する第1の軸受28と、ウォームホイール27を挟んだ上下に配置されて出力軸23を回転自在に支持する第2および第3の軸受29,30と、第1および第2の軸受28,29を保持した上ハウジング33と、第3の軸受30を保持した中間ハウジング34と、ピニオン13Pを収容した下ハウジング35と、を有している。上ハウジング33および下ハウジング35のフランジ33c,35cの間に中間ハウジング34の縁部34eが挟持された状態で、両フランジ33c,35cが雄ねじ部材36により締結されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置、その製造用中間体、およびその検査方法に関する。
電動パワーステアリング装置は、操舵機構としてのピニオンおよびラック軸と、電動モータにより駆動ギヤを介して駆動されピニオンに一体回転できるように固定された従動ギヤと、これらの従動ギヤおよびピニオンを収容するハウジングとを有している。このハウジングは、従動ギヤを収容する第1および第2の部分と、操舵機構のピニオンを収容する第3の部分とを有している(例えば、特許文献1,2参照。)。
特許文献1では、第1および第2の部分はボルトにより互いに固定される。また、第1の部分と互いに固定された第2の部分が、第3の部分にボルトにより固定される。
特開2003−327139号公報 特開平10−329732号公報
しかし、ハウジングの第1および第2の部分を互いに固定するボルトと、第2および第3の部分を互いに固定するボルトとが、別々に設けられているので、ボルトによる締結箇所が多くなる結果、製造コストが高くなる。
また、ボルトの周囲には、締め付け用のスペースが必要なので、ボルトの数が多いほど、ステアリング装置の外形が大型化し、ひいてはレイアウトの自由度が低くなる。
そこで、本発明の目的は、レイアウトの自由度が高くて、安価な電動パワーステアリング装置、その製造用中間体、およびその検査方法を提供することである。
本発明の電動パワーステアリング装置(1)は、トーションバー(24)を介して同軸的に相対回転可能に連結された入力軸(22)および出力軸(23)と、出力軸に設けられ、ラック軸(14)と噛み合うピニオン(13P)と、出力軸と同行回転するように連結され電動モータ(18)により駆動ギヤ(26)を介して回転駆動される従動ギヤ(27)と、入力軸を回転自在に支持する第1の軸受(28)と、出力軸の軸方向(S)に関して従動ギヤを挟んだ上下に配置され、出力軸を回転自在に支持する第2および第3の軸受(29,30)と、第1および第2の軸受を保持した上ハウジング(33)と、第3の軸受を保持した中間ハウジング(34)と、ピニオンを収容した下ハウジング(35)と、を備え、上ハウジングおよび下ハウジングにそれぞれ形成されたフランジ(33c,35c)の間に中間ハウジングの一部(34e)が挟持された状態で、両フランジがねじ(36)により締結されていることを特徴とする。
本発明によれば、ねじは、上ハウジングと中間ハウジングとの締結用と、中間ハウジングと下ハウジングとの締結用とに兼用されるので、ねじを削減できる。その結果、製造コストを低減できる。また、ねじを削減できるので、ねじを締め付けるためのスペースも小さくて済み、その結果、電動パワーステアリング装置の外形を小型化でき、ひいてはレイアウトの自由度を高めることができる。また、組立途中において、下ハウジングおよびラック軸が取り付けられていない状態であって中間ハウジングを上ハウジングに仮止めした状態で、入力軸および出力軸を第1〜第3の軸受を介して保持することが可能となる。この状態では、ラック軸とピニオンとの噛み合いの影響を受けずに、電動パワーステアリング装置の特性、例えば、駆動ギヤと従動ギヤとの間のバックラッシュを容易に検査できる。また、上ハウジングと中間ハウジングとは、仮止めされているので、検査結果に基づいて分解が必要なときに、分解が容易である。従って、製造コストの低減に寄与する。
また、本発明において、操舵トルクを検出するためのトルクセンサ(16)、上記駆動ギヤおよび上記従動ギヤが上ハウジング内に収容されている場合がある。この場合、中間ハウジングは、トルクセンサ、駆動ギヤおよび従動ギヤを収容せずに済むので、中間ハウジングの形状を簡素化することが可能となる結果、製造コストをより一層低減できる。
また、本発明において、上記中間ハウジングは、第3の軸受の外輪(30a)の外周(30aa)に嵌合する環状の嵌合壁(34b)と、この嵌合壁から径方向内方に延設され第3の軸受の外輪の端面(30ab)に係合する位置決めフランジ(34c)とを含み、上記従動ギヤは、プレス成形された芯金(27a)と、外周(27c)に歯部(27d)が形成された環状の歯部形成部(27b)とを含み、芯金の下面(27ab)には、環状の凹部(27ac)が形成され、この凹部内に、上記位置決めフランジの少なくとも一部が挿入されている場合がある。この場合、第3の軸受を第2の軸受に近接させることができるので、電動パワーステアリング装置を小型化することができ、レイアウトの自由度を高めることができる。
また、上記中間ハウジングに、上記第3の軸受の外輪の上方への移動を規制する規制部(34c)が設けられている場合には、第3の軸受を簡素な構造で保持できるので、製造コストをより一層低減できる。
また、上記第2および第3の軸受に互いに逆向きの軸方向の予圧を付与するように、第3の軸受を軸方向に付勢する付勢部材(46)が備えられている場合には、第2および第3の軸受の内部すきまに起因したがたつきの発生を防止できる。
本発明の電動パワーステアリング装置の製造用中間体(44)は、トーションバーを介して同軸的に相対回転可能に連結された入力軸および出力軸と、出力軸に設けられたピニオンと、出力軸と同行回転するように連結され電動モータにより駆動ギヤを介して回転駆動される従動ギヤと、入力軸を回転自在に支持する第1の軸受と、出力軸の軸方向に関して従動ギヤを挟んだ上下に配置され、出力軸を回転自在に支持する第2および第3の軸受と、操舵トルクを検出するためのトルクセンサと、トルクセンサ、上記駆動ギヤおよび上記従動ギヤを収容するとともに、第1および第2の軸受を保持した上ハウジングと、第3の軸受を保持した中間ハウジングと、を備え、上ハウジングおよび中間ハウジングが互いに仮止めされたことを特徴とする。
本発明の本製造用中間体は、下ハウジングおよびラック軸が取り付けられていない状態であって中間ハウジングを上ハウジングに仮止めした状態とされているので、入力軸および出力軸を第1〜第3の軸受を介して保持することができる。従って、上述のように、電動パワーステアリング装置の特性を容易に検査することができ、また、製造用中間体を容易に分解することが可能となる。従って、製造コストを低減することができる。
本発明の電動パワーステアリング装置の検査方法は、上記本発明の電動パワーステアリング装置の製造用中間体を用いて、電動パワーステアリング装置の特性を検査することを特徴とする。本発明によれば、上記製造用中間体を用いたので、上述のように、電動パワーステアリング装置の特性を容易に検査でき、製造コストを低減することができる。
なお、上記括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を示すが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、操向輪2を操舵するために操舵部材としてのステアリングホイール3に加えられる操舵トルクを伝達するステアリングシャフト4と、ステアリングシャフト4からの操舵トルクにより操向輪2を操舵するための例えばラックアンドピニオン機構からなる操舵機構5と、ステアリングシャフト4および操舵機構5の間に設けられてこの間において回転を伝達するための軸継手としての中間軸ユニット6とを有している。
ステアリングシャフト4は、ステアリングコラム7の内部を挿通して、ステアリングコラム7により回転自在に支持されている。ステアリングコラム7はブラケット8を介して車体9に支持されている。ステアリングシャフト4の一方の端部にステアリングホイール3が連結されていて、回転自在に支持されている。ステアリングシャフト4の他方の端部に中間軸ユニット6が連結されている。中間軸ユニット6は、中間軸としての動力伝達軸10と、中間軸ユニット6の両端部に設けられた自在継手11,12とを有している。
操舵機構5は、ピニオン軸13と、転舵軸としてのラック軸14と、ピニオン軸13およびラック軸14を支持するラックハウジング15とを有している。ラックハウジング15は、車体9に固定されている。
ピニオン軸13は、ラックハウジング15に回動自在に支持されている。ピニオン軸13の端部には、ピニオン13Pが設けられている。このピニオン13Pは、複数のピニオン歯13aを有している。ピニオン歯13aと、ラック軸14のラック歯14aとが互いに噛み合っている。
ラック軸14は、自動車の横方向(自動車の直進方向と直交する水平方向に相当する。)に延びており、ラック軸14の長手方向に関して直線往復動自在にラックハウジング15により支持されている。ラックハウジング15の両側へラック軸14の両端部が突出している。ラック軸14の各端部はそれぞれ、タイロッドおよびナックルアーム(図示せず)を介して対応する操向輪2に連結されている。
ステアリングホイール3が操舵されると、その操舵トルクがステアリングシャフト4を介して操舵機構5に伝達される。操舵機構5により、回転がラック軸14の直線運動に変換される。これにより操向輪2を操舵することができる。
電動パワーステアリング装置1は、操舵トルクに応じて操舵補助力を得られるようになっている。すなわち、電動パワーステアリング装置1は、操舵トルクを検出するトルクセンサ16と、制御部としてのECU(Electronic Control Unit :電子制御ユニット)17と、操舵補助用の電動モータ18と、歯車装置としての減速機19とを有している。
本実施形態では、トルクセンサ16、電動モータ18および減速機19は、操舵機構5に関連して設けられている。操舵機構5、トルクセンサ16、電動モータ18、および減速機19は、一体的なユニットとしての操舵補助ユニット20を構成している。
ピニオン軸13は、入力軸22と、出力軸23と、トーションバー24とを有している。入力軸22および出力軸23は、トーションバー24を介して同一の軸線上で互いに連結されている。入力軸22は、中間軸ユニット6およびステアリングシャフト4を介して、ステアリングホイール3に連なっている。出力軸23の端部に、ピニオン13Pが一体に形成されている。入力軸22に操舵トルクが入力されたときに、トーションバー24が弾性ねじり変形し、これにより、入力軸22および出力軸23が相対回転する。
トルクセンサ16は、トーションバー24を介する入力軸22および出力軸23の間の相対回転変位量に基づいてトルクを検出し、トルク検出結果をECU17に出力する。
ECU17は、上述のトルク検出結果や図示しない車速センサから与えられる車速検出結果等に基づいて、電動モータ18を制御する。
電動モータ18は、ブラシレスモータからなる。電動モータ18は、図示しないが、永久磁石を含むロータと、コイルを含むステータと、ステータに対するロータの相対回転角度位置を検出する回転角度位置センサとを有している。
減速機19は、減速機構としてのウォームギヤ機構を有している。このウォームギヤ機構は、駆動ギヤとしてのウォーム軸26と、従動ギヤとしてのウォームホイール27とを有している。ウォーム軸26は、例えば鋼等の金属にて形成されており、電動モータ18により駆動され、ウォームホイール27に噛み合っている。ウォームホイール27は、出力軸23に一体回転できるように互いに固定されている。
ステアリングホイール3が操作されると、操舵トルクがトルクセンサ16により検出され、トルク検出結果および車速検出結果等に応じて電動モータ18が操舵補助力を発生させる。操舵補助力は、減速機19を介してピニオン軸13の出力軸23に伝達される。これとともに、ステアリングホイール3の動きが、操舵機構5に伝わる。その結果、操向輪2が操舵されるとともに、操舵が補助される。
図2は、図1の電動パワーステアリング装置1の操舵補助ユニット20の断面図である。図3は、図2の要部拡大図である。以下では、出力軸23の軸方向S(以下、単に軸方向Sともいう。)が上下方向に沿い、且つ入力軸22が出力軸23よりも上方に配置された場合に則して説明するが、軸方向Sが上下方向に対して傾く場合も考えられる。
電動パワーステアリング装置1は、入力軸22を回転自在に支持する第1の軸受28と、出力軸23を回転自在に支持する第2、第3および第4の軸受29,30,31と、入力軸22と出力軸23との間に相対回転自在に介在する第5の軸受32と、ウォーム軸26を回転自在に支持する第6および第7の軸受(図示せず)とを有している。
第1、第2、および第3の軸受28,29,30は、転がり軸受としてのボールベアリングからなる。第1の軸受28は、外輪28aと、内輪28bと、転動体としての複数のボール28cとを有している。第2の軸受29は、外輪29aと、内輪29bと、転動体としての複数のボール29cとを有している。第3の軸受30は、外輪30aと、内輪30bと、転動体としての複数のボール30cとを有している。第2および第3の軸受29,30は、出力軸23の軸方向Sに関してウォームホイール27を挟んだ上下に配置されている。第4の軸受31は、転がり軸受としての針状ころ軸受からなり、外輪31aと、転動体としての複数の針状ころ31cとを有している。第5の軸受32は、筒状の滑り軸受からなる。第5の軸受32の外周が、出力軸23に保持され、第5の軸受32の内周が、入力軸22に保持されている。第5の軸受32は、入力軸22と出力軸23との相対回動を許容している。第6および第7の軸受は、ボールベアリングからなる。
ラックハウジング15は、上ハウジング33と、中間ハウジング34と、下ハウジング35とを有している。上ハウジング33と、中間ハウジング34と、下ハウジング35とは、互いに分離できるように、それぞれ別部品として構成されており、それぞれが例えばアルミニウム合金により形成されている。上ハウジング33と、中間ハウジング34と、下ハウジング35とは、軸方向Sに沿って並んで配置され、ねじとしての複数の雄ねじ部材36により締結された状態で互いに連結されている。雄ねじ部材36は、2つが設けられているが、3以上の複数であってもよく、以下では、2個の場合に則して説明する。
上ハウジング33は、相対的に小径の筒状をなす第1の筒部33aと、相対的に大径の筒状をなす第2の筒部33bと、第2の筒部33bの外周から出力軸23の径方向R(以下、単に径方向Rともいう。)の外方へ延設されたフランジ33cとを有している。フランジ33cは、上ハウジング33の下端部に配置され、出力軸23の周方向に関して互いに離隔した複数、例えば2カ所に形成されている。なお、フランジ33cは、出力軸23の周方向に関して連続して形成されてもよい。
上ハウジング33の第1の筒部33aは、内部に、トルクセンサ16の一部を収容している。具体的には、トルクセンサ16は、ピニオン軸13と同行回動する可動部として、入力軸22に固定された第1の部分としての環状の永久磁石16aと、出力軸23に固定された第2の部分としての環状の軟磁性体16bとを有している。軟磁性体16bと永久磁石16aとは、磁気回路を形成し、この磁気回路の磁束密度が、入力軸22および出力軸23の相対回動に応じて変化するようになっている。また、トルクセンサ16は、上ハウジング33に固定された固定部として、軟磁性体16bから磁束を誘導する環状の集磁リング16cと、集磁リング16cにより誘導された磁束の変化を検出する磁気センサ16dと、磁気センサ16dに電気的に接続された回路基板16eとを有している。固定部の一部、すなわち、集磁リング16cの一部と、磁気センサ16dと、回路基板16eとが、上ハウジング33の第1の筒部33aの外側に配置されている。これら以外の固定部の残りの部分と、可動部の全体とが、第1の筒部33aの内部に収容されている。
上ハウジング33の第1の筒部33aは、内部に、第1の軸受28の外輪28aを嵌合状態で保持している。また、上ハウジング33の第2の筒部33bの嵌合壁33dは、第2の軸受29の外輪29aを嵌合状態で保持している。嵌合壁33dは、第2の筒部33bの内部に軸方向Sに突出した環状凸部からなる。上ハウジング33の第2の筒部33bの規制部33eは、径方向Rに延びる側壁により形成されており、第2の軸受29の外輪29aの端面にスペーサ37を介して対向しており、上方への第2の軸受29の外輪29aの移動を規制している。また、上ハウジング33の第2の筒部33bは、第6および第7の軸受を保持している。
上ハウジング33の第2の筒部33bは、電動モータ18のモータハウジングを支持しており、第2の筒部33bの内部に、ウォーム軸26の全体およびウォームホイール27の全体を収容している。
図3を参照して、上ハウジング33は、中間ハウジング34と連結する第1の連結部として、中間ハウジング34の対向面34fと接触状態で対向する複数の対向面33fと、中間ハウジング34の嵌合面34gと嵌合する嵌合面33gと、対向面33fごとに配置された複数の挿通孔33hとを有している。対向面33fは、各フランジ33cの下面に形成され、軸方向Sに垂直な平坦面からなる。嵌合面33gは、対向面33fに隣接した外周面に形成されている。複数の挿通孔33hは、出力軸23の周方向に離隔して配置されている。各挿通孔33hは、対応するフランジ33cを軸方向Sに貫通している。
中間ハウジング34は、主体部としての環状板部34aと、この環状板部34aの中央の孔の内周に設けられた環状の嵌合壁34bと、嵌合壁34bの上端部から径方向Rの内方へ延設された規制部としての環状の位置決めフランジ34cと、嵌合壁34bの下端部から軸方向Sに延設された環状の延設部34dとを有している。位置決めフランジ34cは、環状板部34aから上方へ突出している。延設部34dは、環状板部34aから下方へ突出している。
中間ハウジング34の嵌合壁34bは、第3の軸受30の外輪30aの外周30aaを嵌合状態で保持している。中間ハウジング34の位置決めフランジ34cは、外輪30aの端面30abに接触状態で係合することにより、上方への外輪30aの移動を規制している。延設部34dの内周に、嵌合壁34bに隣接した周溝が形成されている。この周溝には、規制部としての止め輪38が嵌め入れられた状態で係止されている。止め輪38と位置決めフランジ34cとの間に外輪30aが配置されている。止め輪38は、外輪30aの端面30acに接触することにより、下方への外輪30aの移動を規制している。
中間ハウジング34の環状板部34aの外周縁部34eは、上ハウジング33および下ハウジング35に連結する第2の連結部として、上ハウジング33の複数の対向面33fと接触状態で対向する複数、例えば2つの対向面34fと、上ハウジング33の嵌合面33gと嵌合する嵌合面34gと、下ハウジング35の対向面35iと接触状態で対向する複数、例えば2つの対向面34iと、下ハウジング35の嵌合面35jと嵌合する嵌合面34jと、複数、例えば2つの挿通孔34hとを有している。
対向面34fは、環状板部34aの縁部34eの上面に形成されている。嵌合面34gは、環状板部34aの上面に形成されている。対向面34iは、環状板部34aの縁部34eの下面に形成されている。嵌合面34jは、軸方向Sに沿って見たときに対向面34fと重なるように、延設部34dの外周に形成されている。各挿通孔34hは、環状板部34aの外周縁部34eに配置され、対向面34f,34iを軸方向Sに貫通している。各挿通孔34hの内周は、円筒面により形成されている。
図2,図3を参照して、下ハウジング35は、出力軸23の軸方向Sに沿って延びた筒状の第1の部分35aと、出力軸23の軸方向Sに垂直且つラック軸14の長手方向(図2の紙面垂直方向)に垂直な方向(図2の紙面左右方向)に延びた筒状の第2の部分35bと、ラック軸14の長手方向に沿って延びた筒状の第3の部分(図示せず)と、第1の部分35aの外周から出力軸23の径方向Rの外方へ延設されたフランジ35cとを有している。第1の部分35aの内部と、第2の部分35bの内部と、第3の部分の内部とは、互いに連通している。第1の部分35aと、第2の部分35bと、第3の部分と、フランジ35cとは、単一の部材により互いに一体に形成されている。なお、第3の部分が、これ以外の下ハウジング35の部分とは別体に形成される場合も考えられる。
下ハウジング35の第1の部分35aは、ラック軸14とピニオン13Pとの噛み合い部分39を収容している。下ハウジング35の第1の部分35aの下端部の内周は、第4の軸受31の外輪31aを嵌合状態で保持している。
下ハウジング35の第2の部分35bは、ラック軸支持装置40を保持している。ラック軸支持装置40は、ラック軸14とピニオン13Pとの噛み合い部分39において、ラック軸14をピニオン13Pに向けて付勢した状態で、ラック軸14の長手方向に移動自在にラック軸14を支持している。
下ハウジング35のフランジ35cは、中間ハウジング34に連結する第3の連結部として、中間ハウジング34の下側の複数の対向面34iと接触状態で対向する複数、例えば2つの対向面35iと、中間ハウジング34の下側の嵌合面34jと嵌合する嵌合面35jと、複数、例えば2つのねじ孔35hとを有している。
対向面35iは、フランジ35cの上面の外周寄りに形成されている。嵌合面35jは、フランジ35cの内周に形成されている。各ねじ孔35hは、雌ねじ部材としてのフランジ35cの外周寄りに配置され、フランジ35cの上面から所定深さで軸方向Sに平行に延びている。ねじ孔35hは、フランジ35cを貫通してもよい。ねじ孔35hには、雄ねじ部材36がねじ嵌合している。
雄ねじ部材36は、ボルトからなる。雄ねじ部材36は、大径の頭部と、小径の軸部と、軸部に形成された雄ねじとを有している。
上ハウジング33のフランジ33cおよび下ハウジング35のフランジ35cの間に、中間ハウジング34の一部としての縁部34eが挟持されている。この状態で、下ハウジング35の複数のねじ孔35hと、中間ハウジング34の複数の挿通孔34hと、上ハウジング33の複数の挿通孔33hとは、互いに対向し且つ互いに連通するように、それぞれ対応した位置に配置されている。各雄ねじ部材36が、上ハウジング33の対応する挿通孔33hを挿通し、中間ハウジング34の対応する挿通孔34hを挿通し、雄ねじ部材36の雄ねじが、下ハウジング35の対応するねじ孔35hの雌ねじにねじ嵌合している。複数の雄ねじ部材36の頭部と、下ハウジング35との間に、上ハウジング33のフランジ33cと中間ハウジング34とが締め付けられている。これにより、両フランジ33cが雄ねじ部材36により締結されている。
このように互いに連結された上ハウジング33と中間ハウジング34と下ハウジング35とは、軸方向Sおよび径方向Rに関して互いに位置決めされており、第1〜第4の軸受28,29,30,31を介して、ピニオン軸13の入力軸22および出力軸23を支持している。
すなわち、入力軸22は、第1の軸受28を介して上ハウジング33に支持されている。また、入力軸22は、第5の軸受32を介して出力軸23に嵌合され、この出力軸23を介して、上ハウジング33、中間ハウジング34および下ハウジング35に支持されている。入力軸22と、トーションバー24の一端としての上端とは、互いに同一軸線上に配置されていて、軸方向Sの移動を規制され且つ一体回転するように連結ピン41により連結されている。また、トーションバー24の他端としての下端と出力軸23とは、互いに同一軸線上に配置されていて、軸方向Sの移動を規制され且つ一体回転するように連結ピン42により連結されている。出力軸23は、第2の軸受29を介して上ハウジング33に支持され、また、第3の軸受30を介して中間ハウジング34に支持され、また、第4の軸受31を介して下ハウジング35に支持されている。出力軸23は、第2および第3の軸受29,30により軸方向Sに関して位置決めされている。
例えば、第2の軸受29の内輪29bは、出力軸23の外周面の嵌合部に嵌め合わされている。第3の軸受30の内輪30bは、出力軸23の外周面の嵌合部に嵌め合わされている。また、内輪30bの上側の端面は、出力軸23の段部に当接し、これにより上方への内輪30bの移動が規制されている。また、内輪30bの下側の端面は、出力軸23の外周の周溝に嵌合された規制部としての止め輪43に当接し、これにより下方への内輪30bの移動が規制されている。また、軸方向Sに関して、第2および第3の軸受29,30の間に、ウォームホイール27が配置されている。
ウォームホイール27は、プレス成形された金属製の環状の芯金27aと、芯金27aの周囲を取り囲んだ環状の歯部形成部27bとを有している。
歯部形成部27bは、合成樹脂部材により形成されている。歯部形成部27bの外周27cに、複数の歯部27dが形成されている。例えば、歯部形成部27bの樹脂成形時に、芯金27aが金型内にインサートとして配置される。そして、このインサートした状態での樹脂成形によって、芯金27aと歯部形成部27bとが一体化されている。
芯金27aは、出力軸23の軸方向Sの中間部に、一体回転できるようにして、且つ、軸方向Sの移動が規制された状態で取り付けられている。芯金27aは、第2の軸受29に対向する対向面27aaと、第3の軸受30に対向する対向面27abとを有している。芯金27aの下面としての対向面27abには、凹部27acが形成されている。この凹部27acは、プレス成形されてなり、出力軸23を取り囲んで環状をなしている。凹部27ac内に、位置決めフランジ34cの全体と、嵌合壁34bの一部としての端部とが挿入されている。
本実施形態の電動パワーステアリング装置1の操舵補助ユニット20は、以下の製造方法により製造することができる。図4A,図4Bおよび図4Cは、操舵補助ユニット20の製造方法を説明するための模式図であり、図4A,図4Bおよび図4Cの順で工程が進行する。
本製造方法は、後述するように製造用中間体としての仮止めユニット44を組み立てる第1の組立工程(図4A参照)と、電動パワーステアリング装置の特性を検査する検査工程(図4B参照)と、仮止めユニット44から操舵補助ユニット20を得る第2の組立工程(図4C参照)とを有している。なお、図4Aは仮止めユニット44の模式図であり、図4Bは、仮止めユニット44と製造用治具45との模式図であり、図4Cは、操舵補助ユニット20の模式図である。
第1の組立工程では、仮止めユニット44が組み立てられる。仮止めユニット44は、操舵補助ユニット20を得るまでの途中の状態の組立体であり、ラック軸14と、下ハウジング35と、雄ねじ部材36とがまだ取り付けられていない組立体に相当する。また、仮止めユニット44では、上ハウジング33および中間ハウジング34が互いに仮止めされている。例えば、仮止め部材としての製造用の治具45により、雄ねじ部材36を用いることなく、上ハウジング33のフランジ33cと中間ハウジング34の縁部34eとが、互いの間の相対移動を規制されて互いに結合されている。これにより、仮止めユニット44が得られる。なお、本実施形態では、仮止めユニット44には、電動モータ18が組み付けられているが、電動モータ18が組み付けられていない場合も考えられる。
また、第1の組立工程では、ウォーム軸26とウォームホイール27との間のバックラッシュが適正量になるように組み立てられる。
また、第1の組立工程では、トルクセンサ16が組み込まれ、入力軸22、出力軸23およびトーションバー24が互いに連結される。このとき、入力軸22および出力軸23が中立位置(車両を直進させる状態にあるときの、入力軸22および出力軸23の回転角度位置に相当する。)にあるときに、トルクセンサ16の出力が、中立位置に対応する所定値であって、操舵トルクが作用していない状態に対応する値、例えばゼロになるようにして、出力軸23にピン42で連結されたトーションバー24と、入力軸22とが互いにピン41により連結される。
また、第1の組立工程では、電動モータ18のロータおよびステータの相対角度位置と電動モータ18の回転角度位置センサの出力との関係が適切な関係にあるように、電動モータ18が組み立てられる。
次に、検査工程では、仮止めユニット44を用いて、以下の電動パワーステアリング装置の特性を検査する。電動パワーステアリング装置の特性として、ウォーム軸26とウォームホイール27との間のバックラッシュ量が検査される。バックラッシュ量が適正範囲内の値であるか否かが検査される。また、電動パワーステアリング装置の特性として、上述の中立位置にあるときのトルクセンサ16の出力が、検査される。この出力が適正範囲内の値であるか否かが検査される。また、電動パワーステアリング装置の特性として、入力軸22および出力軸23を回転させるときに要する回転トルクや、このときに生じる音が検査される。例えば、回転トルクの大きさが適正範囲内の大きさであるか否かが検査される。また、音の検査としては、音の有無や、音の大きさが適正範囲内の大きさであるか否かが検査される。なお、検査工程では、これらの電動パワーステアリング装置の特性のうちの少なくともひとつが検査されればよい。
次に、第2の組立工程では、仮止めユニット44の上ハウジング33および中間ハウジング34の仮止めを解除するとともに、ラック軸14等が組み付けられた下ハウジング35を中間ハウジング34に組み付ける。上ハウジング33および下ハウジング35の間に中間ハウジング34の縁部34eを挟持した状態で、上ハウジング33および下ハウジング35を雄ねじ部材36により締結する。ここで、仮止めの解除と、雄ねじ部材36による締結とは、いずれが先に行われてもよいし、同時でもよい。
図2,図3を参照して、本実施形態の電動パワーステアリング装置1は、(1) トーションバー24を介して同軸的に相対回転可能に連結された入力軸22および出力軸23と、(2) 出力軸23に設けられ、ラック軸14と噛み合うピニオン13Pと、(3) 出力軸23と同行回転するように連結され電動モータ18により駆動ギヤとしてのウォーム軸26を介して回転駆動される従動ギヤとしてのウォームホイール27と、(4) 入力軸22を回転自在に支持する第1の軸受28と、(5) 出力軸23の軸方向Sに関してウォームホイール27を挟んだ上下に配置され、出力軸23を回転自在に支持する第2および第3の軸受29,30と、(6) 第1および第2の軸受28,29を保持した上ハウジング33と、(7) 第3の軸受30を保持した中間ハウジング34と、(8) ピニオン13Pを収容した下ハウジング35と、を備えている。上ハウジング33および下ハウジング35にそれぞれ形成されたフランジ33c,35cの間に中間ハウジング34の一部としての縁部34eが挟持された状態で、両フランジ33c,35cがねじとしての雄ねじ部材36により締結されている。
本実施形態によれば、雄ねじ部材36は、上ハウジング33と中間ハウジング34との締結用と、中間ハウジング34と下ハウジング35との締結用とに兼用できるので、上述の前者の締結用と後者の締結用とに別々のねじを用いる場合に比べて、ねじを削減することができる。その結果、製造コストを低減できる。また、ねじを削減できるので、ねじを締め付けるためのスペースも小さくて済み、その結果、電動パワーステアリング装置1の外形を小型化でき、ひいてはレイアウトの自由度を高めることができる。
また、組立途中において、下ハウジング35およびラック軸14が取り付けられていない状態であって中間ハウジング34を上ハウジング33に仮止めした状態で、入力軸22および出力軸23を第1〜第3の軸受28,29,30を介して保持することが可能となる。この状態では、ラック軸14とピニオン13Pとの噛み合いの影響を受けずに、電動パワーステアリング装置の特性、例えば、ウォーム軸26とウォームホイール27との間のバックラッシュを容易に検査できる。また、上ハウジング33と中間ハウジング34とは仮止めされているので、検査結果に基づいて分解が必要なときに、分解が容易である。従って、製造コストの低減に寄与する。
また、本実施形態では、操舵トルクを検出するためのトルクセンサ16、ウォーム軸26およびウォームホイール27が上ハウジング33内に収容されている。この場合、中間ハウジング34は、トルクセンサ16、ウォーム軸26およびウォームホイール27を収容せずに済むので、中間ハウジング34の形状を簡素化することが可能となる。その結果、製造コストをより一層低減できる。
また、本実施形態では、中間ハウジング34は、第3の軸受30の外輪30aの外周30aaに嵌合する環状の嵌合壁34bと、この嵌合壁34bから径方向Rの内方に延設され第3の軸受30の外輪30aの端面30abに係合する位置決めフランジ34cとを含む。ウォームホイール27は、プレス成形された芯金27aと、外周27cに歯部27dが形成された環状の歯部形成部27bとを含む。芯金27aの下面としての対向面27abには、環状の凹部27acが形成され、この凹部27ac内に、位置決めフランジ34cが挿入されている。この場合、第3の軸受30を第2の軸受29に近接させることができるので、電動パワーステアリング装置1を小型化することができ、レイアウトの自由度を高めることができる。
なお、凹部27ac内に、位置決めフランジ34cの一部のみが挿入される場合にも、挿入される度合いに応じて上述の小型化の効果を得ることができる。この効果を得るには、凹部27ac内に、位置決めフランジ34cの少なくとも一部が挿入されればよい。
本実施形態では、中間ハウジング34に、第3の軸受30の外輪30aの上方への移動を規制する規制部としての位置決めフランジ34cが設けられている。この場合には、第3の軸受30を簡素な構造で保持できるので、製造コストをより一層低減できる。
図4A,図4B,図4Cを参照して、本実施形態の電動パワーステアリング装置1の製造用中間体としての仮止めユニット44は、上記(1) 〜(7) 、およびトルクセンサ16とを備えており、上ハウジング33および中間ハウジング34が互いに仮止めされている。この仮止めユニット44は、下ハウジング35およびラック軸14が取り付けられていない状態であって中間ハウジング34を上ハウジング33に仮止めした状態とされているので、入力軸22および出力軸23を第1〜第3の軸受28,29,30を介して保持することができる。従って、上述のように、電動パワーステアリング装置の特性を容易に検査することができ、また、仮止めユニット44の上ハウジング33および中間ハウジング34を、容易に分解することが可能となる。従って、製造コストを低減することができる。ここで、仮止めするとは、電動パワーステアリング装置1の完成状態とは異なる態様で一時的に固定することである。完成状態とは異なる態様としては、例えば、製造用治具45により固定することや、完成状態に比べて少数のねじとしての雄ねじ部材36により固定することである。
本実施形態の電動パワーステアリング装置1の検査方法は、本実施形態の製造用中間体としての仮止めユニット44を用いて、電動パワーステアリング装置の特性を検査するようにしている。仮止めユニット44を用いたので、上述のように、電動パワーステアリング装置の特性を容易に検査することができる。
また、本実施形態について、以下のような変形例を考えることができる。以下の説明では、上述の実施形態と異なる点を中心に説明し、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
例えば、図5は、本発明の第2の実施形態の電動パワーステアリング装置1の操舵補助ユニット20の断面図である。図6は、図5の要部拡大図である。本実施形態では、第3の軸受30を軸方向Sに付勢する付勢部材46が備えられている。これにより、第2および第3の軸受29,30に互いに逆向きの軸方向Sの予圧を付与するようにしている。
付勢部材46は、筒状部材からなり、外周に雄ねじが形成されている。これに対応して、中間ハウジング34の嵌合壁34bの端部およびこの端部に隣接する延設部34dには、雌ねじ34kが形成されている。付勢部材46の雄ねじは、中間ハウジング34の雌ねじ34kに、軸方向Sに位置調節可能にねじ嵌合されている。これにより、付勢部材46は、軸方向Sに関する第3の軸受30の外輪30aの位置を調節する位置調節部材として機能する。また、付勢部材46の雄ねじには、固定部材としてのロックナット47がねじ嵌合されている。
また、中間ハウジング34は、上述の位置決めフランジ34cを有しておらず、嵌合壁34bは、上方へ向けて開放されている。これにより、第3の軸受30の外輪30aの上方への移動が、許容されている。また、軸方向Sに関しての付勢部材46の端面が、第3の軸受30の外輪30aの端面30acに、下方から当接している。これにより、下方への外輪30aの移動が付勢部材46により規制されている。
本実施形態では、第3の軸受30の内輪30bと第2の軸受29の内輪29bとは、出力軸23を介して軸方向Sの相対移動を規制されている。また、第2の軸受29の外輪29aは、上ハウジング33の規制部33eにより、上方への移動を規制されている。その結果、付勢部材46を上方へ位置調節することにより、第2および第3の軸受29,30の外輪29a,30a同士が、軸方向Sに関して互いに接近し、第2および第3の軸受29,30の内部すきまがなくなる。さらに、付勢部材46をさらに上方へ変位させると、上ハウジング33の規制部33eは、第2の軸受29の外輪29aを下方へ向けて付勢し、また、付勢部材46は、第3の軸受30の外輪30aを上方へ向けて付勢する。これにより、第2および第3の軸受29,30は、軸方向Sに関して互いに逆向きの予圧を付与されるようになる。
本実施形態においても、上述の実施形態と同様に、ねじ締結箇所を削減できて、製造コストを低減でき、しかもレイアウトの自由度を高めることができる。また、下ハウジング35およびラック軸14を取り付けていない状態であって上ハウジング33と中間ハウジング34とを仮止めした状態で、製造用中間体としての仮止めユニット44を得ることができる。これにより、上述の各種電動パワーステアリング装置の特性を容易に検査することができる。
また、本実施形態では、第2および第3の軸受29,30に互いに逆向きの軸方向Sの予圧を付与するように、第3の軸受30を軸方向Sに付勢する付勢部材46が備えられている。これにより、第2および第3の軸受29,30の内部すきまに起因したがたつきの発生を防止できる。
また、図示しないが、ねじとしての雄ねじ部材は、下ハウジング35の挿通孔と、中間ハウジング34の挿通孔とを挿通し、上ハウジング33のねじ孔にねじ嵌合されてもよい。また、ねじとしては、雄ねじ部材と、これにねじ嵌合される雌ねじ部材としてのナットとを用いてもよい。この場合、下ハウジング35のフランジ35cには、ねじ孔35hに代えてフランジ35cを貫通する挿通孔(図示せず)が形成される。
また、芯金27aは、プレス成形以外の加工方法、例えば切削加工により形成されてもよい。また、ウォームホイール27の全体が単一の部材、例えば金属部材により形成される場合も考えられる。また、駆動ギヤおよび従動ギヤとしては、互いに噛み合う一対のギヤとしての平歯車、斜歯歯車、かさ歯車等でもよい。また、上述の各実施形態の上ハウジング33と中間ハウジング34と下ハウジング35とのねじによる締結構造を、ステアリングコラムに設けた操舵補助ユニットに適用することも考えられる。その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
本発明の第1の実施形態の電動パワーステアリング装置の概略構成の模式図である。 図1の操舵補助ユニットの断面図である。 図2の要部拡大図である。 図4A,図4Bおよび図4Cは、仮止めユニットを用いた検査方法を説明するための模式図であり、図4Aは仮止めユニットの模式図であり、図4Bは、仮止めユニットと検査用治具との模式図であり、図4Cは、操舵補助ユニットの模式図である。 本発明の第2の実施形態の電動パワーステアリング装置の操舵補助ユニットの断面図である。 図5の要部拡大図である。
符号の説明
1…電動パワーステアリング装置、13P…ピニオン、14…ラック軸、16…トルクセンサ、18…電動モータ、22…入力軸、23…出力軸、24…トーションバー、26…ウォーム軸(駆動ギヤ)、27…ウォームホイール(従動ギヤ)、27a…芯金、27ab…対向面(芯金の下面)、27ac…凹部、27b…歯部形成部、27c…外周、27d…歯部、28…第1の軸受、29…第2の軸受、30…第3の軸受、30a…外輪、30aa…外周、30ab…端面、33…上ハウジング、33c…(上ハウジングの)フランジ、34…中間ハウジング、34b…嵌合壁、34c…位置決めフランジ(規制部)、34e…縁部(中間ハウジングの一部)、35…下ハウジング、35c…(下ハウジングの)フランジ、36…雄ねじ部材(ねじ)、44…仮止めユニット(製造用中間体)、46…付勢部材、R…径方向、S…軸方向

Claims (7)

  1. トーションバーを介して同軸的に相対回転可能に連結された入力軸および出力軸と、
    出力軸に設けられ、ラック軸と噛み合うピニオンと、
    出力軸と同行回転するように連結され電動モータにより駆動ギヤを介して回転駆動される従動ギヤと、
    入力軸を回転自在に支持する第1の軸受と、
    出力軸の軸方向に関して従動ギヤを挟んだ上下に配置され、出力軸を回転自在に支持する第2および第3の軸受と、
    第1および第2の軸受を保持した上ハウジングと、
    第3の軸受を保持した中間ハウジングと、
    ピニオンを収容した下ハウジングと、を備え、
    上ハウジングおよび下ハウジングにそれぞれ形成されたフランジの間に中間ハウジングの一部が挟持された状態で、両フランジがねじにより締結されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1において、操舵トルクを検出するためのトルクセンサ、上記駆動ギヤおよび上記従動ギヤが上ハウジング内に収容されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1または2において、
    上記中間ハウジングは、第3の軸受の外輪の外周に嵌合する環状の嵌合壁と、この嵌合壁から径方向内方に延設され第3の軸受の外輪の端面に係合する位置決めフランジとを含み、
    上記従動ギヤは、プレス成形された芯金と、外周に歯部が形成された環状の歯部形成部とを含み、芯金の下面には、環状の凹部が形成され、
    この凹部内に、上記位置決めフランジの少なくとも一部が挿入されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 請求項1または2において、上記中間ハウジングには、上記第3の軸受の外輪の上方への移動を規制する規制部が設けられていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  5. 請求項1または2において、上記第2および第3の軸受に互いに逆向きの軸方向の予圧を付与するように、第3の軸受を軸方向に付勢する付勢部材が、備えられていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  6. トーションバーを介して同軸的に相対回転可能に連結された入力軸および出力軸と、
    出力軸に設けられたピニオンと、
    出力軸と同行回転するように連結され電動モータにより駆動ギヤを介して回転駆動される従動ギヤと、
    入力軸を回転自在に支持する第1の軸受と、
    出力軸の軸方向に関して従動ギヤを挟んだ上下に配置され、出力軸を回転自在に支持する第2および第3の軸受と、
    操舵トルクを検出するためのトルクセンサと、
    トルクセンサ、上記駆動ギヤおよび上記従動ギヤを収容するとともに、第1および第2の軸受を保持した上ハウジングと、
    第3の軸受を保持した中間ハウジングと、を備え、
    上ハウジングおよび中間ハウジングが互いに仮止めされたことを特徴とする電動パワーステアリング装置の製造用中間体。
  7. 請求項6の電動パワーステアリング装置の製造用中間体を用いて、電動パワーステアリング装置の特性を検査することを特徴とする電動パワーステアリング装置の検査方法。
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