JP2008279499A - 粉末成形用金型および粉末成形用金型における漏出粉末除去方法 - Google Patents

粉末成形用金型および粉末成形用金型における漏出粉末除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】作業環境の悪化や設備への悪影響をともなうことなく、成形品の寸法に影響を与える原因となる、キャビティ部分から漏出して受圧面上に堆積する原料粉末を除去することができ、成形品の寸法精度の維持を図ることができる粉末成形用金型を提供する。
【解決手段】下パンチ2の複数の型要素(下インナパンチ11、下ミドルパンチ12、下アウタパンチ13)の少なくともいずれかが圧接した状態となる受圧面30を形成するパンチホルダ31(支持部材)を備える粉末成形用金型1であって、パンチホルダ31の周囲に、下パンチ2とともに、所定の閉空間(粉末除去空間40)を形成する空間形成部材(ホルダ41、蓋体42)と、パンチホルダ31に形成され受圧面30に開口する孔部(インナ型ロッド孔34、ミドル型ロッド孔35)を介して、受圧面30に吹き付けるようにエアを導くエア導入手段(エア導入口51、エア導入経路52)とを備える構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属粉等の原料粉末を圧縮することにより成形する粉末成形用金型および粉末成形用金型における漏出粉末除去方法に関する。
従来、例えば歯車等の機械部品の製造に際し、金属粉等の粉末を原料とする粉末成形が行われている。粉末成形には、ダイやパンチ等と称される複数の型を備える粉末成形用金型が用いられる。すなわち、粉末成形用金型においては、前記複数の型により形成される成形空間であるキャビティ内に供給された原料粉末が、型同士の相対的な移動によって圧縮されて成形されることにより、成形品が得られる。
このような粉末成形用金型においては、キャビティや原料粉末のキャビティへの供給経路等の原料粉末が本来的に存在する部分以外の部分に、原料粉末が漏出する場合がある。こうした原料粉末の漏出は、金型構造等に応じて、原料損失の増大や、複数種の原料粉末が別々に供給されて成形品が成形される場合の部品の特性変動や、金型における作動不良等、様々な不具合の原因となり得る。そこで、これらのような原料粉末の漏出にともなう不具合を解消するための技術が種々提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2および特許文献3参照。)。
また、粉末成形用金型には、次のような構成を備えるものがある。すなわち、キャビティを形成する型として備えられる下パンチが、相対移動可能な複数の型要素を有する(複数の型要素に分割構成される)とともに、それら各型要素の、原料粉末の加圧完了時における停止位置を決定する所定の面を備える構成である(例えば、特許文献4参照。)。つまり、かかる構成の粉末成形用金型においては、前記所定の面は、原料粉末の加圧完了時において下パンチを構成する各型要素が圧接した状態となる受圧面となる。そして、下パンチの各型要素において、その上側の面が、ダイや上パンチ等とともにキャビティを形成する成形面となり、下側の面が、前記受圧面に接触する面となる。
特許文献4には、前述のような下パンチの各型要素の停止位置を決定するための構成が、キャビティ近傍に集中的に配置される粉末成形用金型が開示されている。特許文献4に開示されている構成においては、下パンチの各型要素の長さ(上下方向の長さ)が短縮されること等による各型要素において生じる歪や撓みの抑制や、下パンチの各型要素の移動方向についての成形品の寸法の安定等の効果が得られる。具体的には、特許文献4には、前記のような下パンチの各型要素の停止位置を決定するための構成が、下パンチの型要素(下内パンチ、下中パンチ、下外パンチ)の各下端面とストッパプレートとで構成されている。かかる構成においては、前記ストッパプレートの上面が、前記受圧面となる。
しかし、前述のような、下パンチが複数の型要素を有するとともに、それら各型要素の停止位置を決定する受圧面を備える構成(以下「従来構成」という。)の粉末用成形金型においては、原料粉末の漏出が、次のような不具合の原因となる。
すなわち、従来構成の粉末成形用金型においては、原料粉末の漏出は、成形サイクルにおいて、下パンチを構成する型要素同士が相対移動すること等により、キャビティ部分に供給された原料粉末が、型要素同士の間(隙間)から下方に漏出することによって生じる。このようにして漏出した原料粉末は、前述した受圧面上に落下することとなる。受圧面上に落下した原料粉末は、その量が増えるにつれて受圧面上に堆積する。受圧面上に堆積した原料粉末は、粉末成形用金型における成形品の寸法に影響を与える。
特に、特許文献4に開示されているように、下パンチの各型要素の停止位置を決定するための構成がキャビティ近傍に集中的に配置される粉末成形用金型においては、下パンチの各型要素の長さ(上下方向の長さ)が短くなり、キャビティを形成する下パンチの成形面(上側面)と受圧面との距離が短くなるため、キャビティ部分から漏出する原料粉末が受圧面上に堆積しやすく、原料粉末が成形品の寸法に与える影響が比較的大きくなる。具体的には、原料粉末の漏出は、次のような現象をともなって成形品の寸法に影響を与える。
キャビティ部分から漏出して受圧面上に堆積した原料粉末は、受圧面と下パンチの各型要素の下側面との間に介在することとなる。したがって、成形品の成形に際してキャビティ内の原料粉末が加圧されることにより、受圧面上に堆積している原料粉末は、受圧面と下パンチの各型要素の下側面とに挟まれて圧縮される。そして、成形サイクルが繰り返されることにより、受圧面上に堆積する原料粉末は、その堆積量が増える。ここで、受圧面上に堆積する原料粉末は、キャビティ内の原料粉末に対する加圧にともなって圧縮されるため、その圧縮によって押し固められ、薄板状(チップ状)のかたまりとなる場合がある。
薄板状のかたまりとなる等して受圧面上に堆積する原料粉末は、その堆積厚さ分、キャビティ内の原料粉末の加圧完了時における下パンチの各型要素の停止位置を上昇させる(上方に移動させる)。つまりは、下パンチの成形面の高さ位置が高くなる。結果として、成形品が、受圧面上に堆積する原料粉末の厚さ分、下パンチの各型要素の移動方向(原料粉末が押し固められる方向)について寸法(製品厚さ)が短く(薄く)なるという影響を受ける。
このような原料粉末の漏出にともなう不具合を解消するため、特許文献2にも言及されているように、高圧のエアを吹き付けて受圧面上の原料粉末を吹き飛ばす方法が考えられる。しかし、受圧面上の原料粉末にエアが吹き付けられるだけでは、原料粉末が周囲に撒き散らされることとなるので、作業環境の悪化や、金型における作動不良等の設備への悪影響等の新たな問題が生じる。
そこで、特許文献1、特許文献2および特許文献3にも記載されているように、漏出した原料粉末を吸引装置等によって吸引する方法が考えられる。しかし、吸引装置等による吸引する力は、前記のようにエアが吹き付けられる力に対して比較的弱い。このため、原料粉末を吸引する方法では十分な効果が得られない場合がある。
特開平5−5102号公報 実開昭60−189531号公報 特開平10−109197号公報 特開2004−130348号公報
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、作業環境の悪化や設備への悪影響をともなうことなく、成形品の寸法に影響を与える原因となる、キャビティ部分から漏出して受圧面上に堆積する原料粉末を除去することができ、成形品の寸法精度の維持を図ることができる粉末成形用金型および粉末成形用金型における漏出粉末除去方法を提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、上パンチと、該上パンチに対する近接離間方向に相対移動可能な複数の型要素を有する下パンチとを含む複数の型部材によりキャビティを形成し、前記型部材同士の相対的な移動によって前記キャビティ内の原料粉末を圧縮することで成形し、前記キャビティ内の原料粉末の加圧完了時において前記複数の型要素の少なくともいずれかが圧接した状態となる受圧面を形成する支持部材を備える粉末成形用金型であって、前記支持部材の周囲に、前記下パンチとともに、前記複数の型要素が接触していない状態の前記受圧面が露出した状態となる閉空間を形成する空間形成部材と、前記支持部材に形成され前記受圧面に開口する孔部を介して、前記受圧面に吹き付けるようにエアを導くエア導入手段と、を備えるものである。
請求項2においては、請求項1に記載の粉末成形用金型において、前記閉空間と連通し、該閉空間に対する吸引を行うための吸引手段を備えるものである。
請求項3においては、上パンチと、該上パンチに対する近接離間方向に相対移動可能な複数の型要素を有する下パンチとを含む複数の型部材によりキャビティを形成し、前記型部材同士の相対的な移動によって前記キャビティ内の原料粉末を圧縮することで成形し、前記キャビティ内の原料粉末の加圧完了時において前記複数の型要素の少なくともいずれかが圧接した状態となる受圧面を形成する支持部材を備える粉末成形用金型における漏出原料粉末除去方法であって、前記支持部材の周囲に、前記下パンチとともに、前記複数の型要素が接触していない状態の前記受圧面が露出した状態となる閉空間を形成し、前記支持部材に形成され前記受圧面に開口する孔部を介して、前記受圧面にエアを吹き付けることにより、前記キャビティ部分から漏出した前記受圧面上の原料粉末を除去するものである。
請求項4においては、請求項3に記載の粉末成形用金型における漏出粉末除去方法において、前記閉空間に対する吸引を行うものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
すなわち、本発明によれば、作業環境の悪化や設備への悪影響をともなうことなく、成形品の寸法に影響を与える原因となる、キャビティ部分から漏出して受圧面上に堆積する原料粉末を除去することができ、成形品の寸法精度の維持を図ることができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る粉末成形用金型は、例えば歯車等の機械部品の製造に際し、金属粉等の粉末を原料とする粉末成形に用いられるものである。
以下では、本発明に係る粉末成形用金型の実施の一形態である粉末成形用金型1について、図面を参照しながら説明する。なお、図1における上下方向が、粉末成形用金型1における上下方向に対応する。
図1に示すように、粉末成形用金型1は、キャビティ(図3(b)、キャビティ39参照)を形成する型部材として、下パンチ2と、上パンチ3と、ダイ(ダイス)4とを備える。
下パンチ2は、上パンチ3に対する近接離間方向(上下方向)に相対移動可能な複数の型要素を有する。本実施形態においては、下パンチ2は、その型要素として、下インナパンチ11と、下ミドルパンチ12と、下アウタパンチ13とを有する。つまり、下パンチ2は、下インナパンチ11、下ミドルパンチ12、および下アウタパンチ13の三つの型要素からなる分割構造となっている。なお、下パンチ2の分割数や分割位置や各型要素の形状等は、成形品の形状(製品形状)等に応じて適宜設定される。
本実施形態においては、下インナパンチ11は、全体として略円柱状の部材であり、その軸心方向が上下方向となるように設けられる。下ミドルパンチ12および下アウタパンチ13は、いずれも全体として略円筒状の部材であり、その軸心方向が上下方向となるように設けられる。これら下インナパンチ11、下ミドルパンチ12、および下アウタパンチ13は、互いに同心状となるように設けられる。つまり、下パンチ2においては、中央部に設けられる略円柱状の下インナパンチ11に対し、その外側に、略円筒状の下ミドルパンチ12が設けられ、この下ミドルパンチ12の外側に、同じく略円筒状の下アウタパンチ13が設けられる。したがって、下パンチ2は、全体として略円柱状に構成される。
また、下パンチ2を構成する下インナパンチ11、下ミドルパンチ12、および下アウタパンチ13は、上パンチ3に対する近接離間方向(上下方向)に相対移動可能に設けられる。
本実施形態では、下インナパンチ11は、その下側に連結されるインナ型ロッド14を介して所定の範囲で上下方向に移動可能に設けられる。つまり、インナ型ロッド14は、上下方向に延設される棒状の部材であり、その下方に設けられる油圧シリンダ等の昇降機構(図示略)により、所定の範囲で上下方向に移動可能に(昇降可能に)設けられる。
また、下ミドルパンチ12は、その下側に連結されるミドル型ロッド15を介して所定の範囲で上下方向に移動可能に設けられる。ミドル型ロッド15は、上下方向に延設される棒状の部材である。本実施形態では、前記のとおり略円筒状の下ミドルパンチ12に対して、その周方向に略等間隔で三本のミドル型ロッド15が設けられている(図2参照)。なお、図1に示す断面は、図2におけるA−A矢視方向の断面に対応する。各ミドル型ロッド15は、その下端側(下ミドルパンチ12に連結される側と反対側)が、昇降部材16に対して固定される。昇降部材16は、略円柱状の部材であり、その下方に設けられる油圧シリンダ等の昇降機構(図示略)により、所定の範囲で上下方向に移動可能に(昇降可能に)設けられる。つまり、ミドル型ロッド15は、昇降部材16を介して上下方向に移動可能に設けられる。ミドル型ロッド15は、昇降部材16の上側面に対して、固定板17が用いられて固定される。なお、昇降部材16には、その略中央部に前記インナ型ロッド14の上下方向の移動を許容するための貫通孔16aが設けられている。
このように、下パンチ2においては、下インナパンチ11および下ミドルパンチ12が、それぞれ独立して所定の移動範囲で上下方向に移動可能に設けられる構成となっている。かかる構成により、下パンチ2を構成する下インナパンチ11、下ミドルパンチ12、および下アウタパンチ13が、上パンチ3に対する近接離間方向(上下方向)に相対移動可能となる。
下インナパンチ11、下ミドルパンチ12、および下アウタパンチ13においては、それぞれの上側面が、キャビティを形成する成形面11a、12a、13aとなる。すなわち、略円柱状の下インナパンチ11の成形面11aは、略円形の面であるとともに、成形品に貫通孔を形成するための凸部11cを有する。また、略円筒状の下ミドルパンチ12および下アウタパンチ13の成形面12a、13aは、それぞれ円環状の面となる。したがって、下インナパンチ11、下ミドルパンチ12、および下アウタパンチ13の各型要素においては、少なくともキャビティを形成する成形面11a、12a、13aを形成する上端部分が、型要素同士の相対的な移動によって互いに略摺動する状態となるように、内径および外径が設定される。
上パンチ3は、下パンチ2が有する構成に対して上下方向に略対称的となる構成を有する。すなわち、上パンチ3は、その型要素として、上インナパンチ21と、上ミドルパンチ22と、上アウタパンチ23とを有する。そして、上インナパンチ21、上ミドルパンチ22、および上アウタパンチ23においては、それぞれの下側面が、キャビティを形成する成形面21a、22a、23aとなる。なお、上インナパンチ21の成形面21aには、下インナパンチ11の成形面11aが有する凸部11cに対応する凹部21cが設けられている。
上パンチ3におけるその他の構成、つまり各型要素(上インナパンチ21、上ミドルパンチ22、上アウタパンチ23)の構成や各型要素が移動可能に設けられるための構成等は、下パンチ2が有する構成と上下方向に略対照的な構成であるため、説明を省略する。なお、上パンチ3は、本実施形態のような分割構造ではなく、一つの型要素からなる構成であってもよい。
ダイ4は、全体として厚板状の部材であり、その両側の板面が上下面となるように(板面が水平方向となるように)、下パンチ2および上パンチ3に対して外側に設けられる。ダイ4は、油圧シリンダ等の昇降機構(図示略)により、下パンチ2および上パンチ3に対して独立して所定の範囲で上下方向に移動可能に(昇降可能に)設けられる。ダイ4は、下パンチ2および上パンチ3に対する相対移動により、全体として略円柱状の下パンチ2および上パンチ3が挿入可能な形状を有する。つまり、ダイ4は、上下方向に貫通する貫通孔24を有し、この貫通孔24に対して、下パンチ2および上パンチ3が挿入可能となるように(貫通孔24が下パンチ2および上パンチ3に対して同心状となるように)設けられる。
ダイ4においては、その貫通孔24を形成する面(内周面)が、キャビティを形成する成形面24aとなる。したがって、貫通孔24の径(内径)は、下パンチ2および上パンチ3それぞれの外径(下アウタパンチ13および上アウタパンチ23それぞれの外径)と略同一に設定され、下パアウタパンチ13および上アウタパンチ23と、ダイ4とは、相対的な移動によって互いに略摺動する状態となる。
以上のような構成を有する下パンチ2、上パンチ3、およびダイ4の型部材により、成形空間となるキャビティが形成される。つまり、下パンチ2の型要素である下インナパンチ11・下ミドルパンチ12・下アウタパンチ13、上パンチ3の型要素である上インナパンチ21・上ミドルパンチ22・上アウタパンチ23、およびダイ4の各部が、所定の位置で停止した状態において、下パンチ2における成形面11a、12a、13aと、上パンチ3における成形面21a、22a、23aと、ダイ4における成形面24aとにより、成形品の形状に対応する形状を有するキャビティが形成される。そして、型要素同士の相対的な移動を含む型部材同士の相対的な移動によってキャビティ内の原料粉末が圧縮されることで成形される。
また、粉末成形用金型1は、キャビティ内の原料粉末の加圧完了時において下パンチ2を構成する複数の型要素のうち下インナパンチ11および下ミドルパンチ12が圧接した状態となる受圧面30を形成する支持部材を備える。本実施形態では、受圧面30は、下インナパンチ11および下ミドルパンチ12それぞれが接触可能な水平面として設けられる。つまり、受圧面30に対しては、下インナパンチ11および下ミドルパンチ12それぞれの下側面11b、12bが接触した状態となる。なお、下アウタパンチ13は、後述する蓋体42を介して受圧面30に圧接した状態となる。また、受圧面30に対しては、キャビティ内の原料粉末の加圧完了時において下パンチ2を構成する複数の型要素のうち、少なくともいずれかが圧接した状態となればよい。
本実施形態の粉末成形用金型1においては、受圧面30は、下パンチ2の下方に設けられる前記支持部材としてのパンチホルダ31により形成される。
図1および図2に示すように、パンチホルダ31は、全体として略円柱状の部材であり、その軸心方向が上下方向となるように、かつ、前述した各型部材(下パンチ2、上パンチ3、ダイ4)に対して同心状となるように設けられる。このパンチホルダ31の上側面により、略円形状の受圧面30が形成される。なお、受圧面30の周囲には、略円柱状のパンチホルダ31の上端周縁部が面取り形状となる斜面部32が設けられている。
パンチホルダ31は、土台33上にて固定された状態で設けられる。パンチホルダ31および土台33は、下インナパンチ11および下ミドルパンチ12の上下方向の移動(以下「上下動」ともいう。)を許容するため、次のような構成を備える。
まず、パンチホルダ31は、下インナパンチ11の上下動を許容するため、インナ型ロッド14を貫通させるインナ型ロッド孔34を有する。つまり、インナ型ロッド孔34は、パンチホルダ31においてインナ型ロッド14に対応する部分(略中央部)を上下方向に貫通する孔部であり、受圧面30に開口する。したがって、パンチホルダ31は、そのインナ型ロッド孔34にインナ型ロッド14を貫通させることにより、下インナパンチ11の上下動を許容するとともに、受圧面30により、下インナパンチ11からの下側面11bによる接触を受ける。
インナ型ロッド孔34に対して貫通した状態となるインナ型ロッド14の下側の部分は、下方に延設され、昇降部材16の貫通孔16aを介して前述したような昇降機構に連結される。
また、パンチホルダ31は、下ミドルパンチ12の上下動を許容するため、ミドル型ロッド15を貫通させるミドル型ロッド孔35を有する。つまり、ミドル型ロッド孔35は、パンチホルダ31において各ミドル型ロッド15に対応する部分を上下方向に貫通する孔部であり、受圧面30に開口する。したがって、パンチホルダ31は、そのミドル型ロッド孔35にミドル型ロッド15を貫通させることにより、下ミドルパンチ12の上下動を許容するとともに、受圧面30により、下ミドルパンチ12からの下側面12bによる接触を受ける。なお、本実施形態では、前記のとおり三本のミドル型ロッド15が設けられるため、各ミドル型ロッド15に対応するミドル型ロッド孔35は、パンチホルダ31において三箇所に設けられる(図2参照)。
ミドル型ロッド孔35に対して貫通した状態となるミドル型ロッド15の下側の部分は、パンチホルダ31の外部において、前述したように昇降部材16に対して固定される。
次に、土台33は、下インナパンチ11および下ミドルパンチ12の上下動を許容するため、昇降部材16が上下動可能に(昇降可能に)挿入された状態となる貫通孔33aを有する。つまり、土台33の貫通孔33aにより、昇降部材16の上下動が許容されることで、ミドル型ロッド15を介する下ミドルパンチ12の上下動が許容され、昇降部材16の貫通孔16aにより、インナ型ロッド14を介する下インナパンチ11の上下動が許容される。
以上のような構成を備える粉末成形用金型1においては、次のようにして粉末成形が行われる。本実施形態の粉末成形用金型1における粉末成形の手順について、図3を加えて説明する。
図3(a)に、粉末成形用金型1における粉末成形に際しての待機状態を示す。この待機状態において、粉末成形用金型1に対して原料粉末5が供給される。供給された原料粉末5は、下パンチ2とダイ4とにより形成されるキャビティ形成凹部6に対して所定の量、充填された状態となる。本実施形態では、キャビティ形成凹部6内に供給される原料粉末5は、同一平面上に位置する下インナパンチ11の上面(凸部11cの上面)およびダイ4の上面に対してすり切られることにより、キャビティ形成凹部6内に所定の量だけ充填された状態とされる。ここで、キャビティ形成凹部6の形状、つまり下パンチ2の各型要素およびダイ4の(成形面の)相対的な停止位置(高さ位置)は、圧縮成形における最終的な成形品に対する上下方向の圧縮比等が考慮され、各型要素の成形面に対応する成形品の径方向の各部分に必要な量の原料粉末5が供給されるように設定される。
なお、この粉末成形用金型1における待機状態においては、上パンチ3が下パンチ2に対して所定の間隔を隔てて離間した状態、つまり粉末成形用金型1の型開き状態となる。
粉末成形用金型1における待機状態において、キャビティ形成凹部6に対して原料粉末5が供給された状態から、粉末成形用金型1の型閉じが行われ、原料粉末5の圧縮成形が行われる。すなわち、下パンチ2の各型要素(下インナパンチ11、下ミドルパンチ12、下アウタパンチ13)の各成形面11a、12a、13aと、上パンチ3の各型要素(上インナパンチ21、上ミドルパンチ22、上アウタパンチ23)の各成形面21a、22a、23aと、ダイ4における貫通孔24の成形面24aと(いずれも図1参照)によって形成されるキャビティ39(図3(b)参照)内の原料粉末5が、上パンチ3と下パンチ2とのそれぞれの型要素同士の相対移動を含む相対的な近接移動によって圧縮されることにより成形される。
続いて、図3(b)に示すように、下パンチ2、上パンチ3、およびダイ4の、型要素同士の相対移動を含む相対的な移動により、キャビティ39が、最終的に成形品の形状に対応する所定の形状となることで、キャビティ39内の原料粉末5の加圧が完了する。つまり、キャビティ39が前記所定の形状となった状態が、粉末成形用金型1の型閉じ状態となり、粉末成形用金型1におけるキャビティ39内の原料粉末5の加圧完了時の状態となる。
ここで、粉末成形用金型1が、その型開き状態(図3(a)参照)から、型閉じ状態(同図(b)参照)となる過程においては、下パンチ2および上パンチ3の各型要素が、それぞれ所定のタイミングや速度で移動する。この下パンチ2および上パンチ3の各型要素の移動についてのタイミングや速度は、例えば、キャビティ39内の原料粉末5の圧縮に際し、キャビティ39内の原料粉末5の各部における密度が略一定の状態に保たれるように設定される。
また、図3(b)に示すように、キャビティ39内の原料粉末5の加圧完了時においては、前記のとおり、受圧面30に対し、下パンチ2を構成する下インナパンチ11および下ミドルパンチ12が圧接した状態となる。
そして、キャビティ39内の原料粉末5の加圧が完了した後は、図3(c)に示すように、上パンチ3が上昇し、粉末成形用金型1における型開きが行われ、原料粉末5が圧縮成形された成形品10が得られる。成形品10は、所定の方法により粉末成形用金型1から取り出される。成形品10が取り出された粉末成形用金型1は、再び図3(a)に示すような待機状態となり、前述したような成形サイクルが繰り返される。
以上のように、本実施形態に係る粉末成形用金型1は、上パンチ3と、この上パンチ3に対する近接離間方向に相対移動可能な複数の型要素(下インナパンチ11、下ミドルパンチ12、下アウタパンチ13)を有する下パンチ2とを含む複数の型部材によりキャビティ39を形成し、前記型部材同士の相対的な移動によってキャビティ39内の原料粉末5を圧縮することで成形する。そして、粉末成形用金型1は、キャビティ39内の原料粉末5の加圧完了時において前記複数の型要素の少なくともいずれかが圧接した状態となる受圧面30を形成するパンチホルダ31を備える。
このような構成の粉末成形用金型1においては、その成形サイクルにおいて、キャビティ部分に供給された原料粉末5が、下パンチ2の型要素同士の間(隙間)から下方に漏出する。このようにして漏出した原料粉末は、受圧面30上に落下することとなる。具体的には、次のとおりである。
すなわち、粉末成形用金型1における原料粉末5の漏出は、図4(a)に示すような、下パンチ2とダイ4とにより形成されるキャビティ形成凹部6に対する原料粉末5の充填時や、この充填時における粉末成形用金型1の型開き状態から、前述したような型閉じ状態となるまでの下パンチ2を構成する型要素同士の相対的な移動時(圧縮成形の過程)に、キャビティ部分(キャビティ形成凹部6やキャビティ39)から原料粉末5が下方に漏出することによって生じる。
つまり、原料粉末5の充填時には、キャビティ形成凹部6から下インナパンチ11と下ミドルパンチ12との隙間や下ミドルパンチ12と下アウタパンチ13との隙間を介して原料粉末5が下方に漏出する。また、圧縮成形の過程では、下パンチ2を構成する型要素同士の相対的な移動等により、キャビティ形成凹部6やキャビティ39から下インナパンチ11と下ミドルパンチ12との隙間や下ミドルパンチ12と下アウタパンチ13との隙間を介して原料粉末5が下方に漏出する。
キャビティ部分から落下した原料粉末5は、受圧面30上に落下することとなる。この受圧面30上に落下する原料粉末5は、除去されない限り、粉末成形用金型1における前記のような成形サイクルが繰り返されることにより、受圧面30上に堆積していく。
図4(b)に示すように、キャビティ部分から漏出して受圧面30上に堆積した原料粉末5は、受圧面30と下インナパンチ11および下ミドルパンチ12との間に介在することとなる。したがって、成形品の成形に際してキャビティ39内の原料粉末5が加圧されることにより、受圧面30上に堆積している原料粉末5は、受圧面30と下インナパンチ11および下ミドルパンチ12それぞれの下側面11b、12bとに挟まれて圧縮される。そして、成形サイクルが繰り返されることにより、受圧面30上に堆積する原料粉末5は、その堆積量が増える。ここで、受圧面30上に堆積する原料粉末5は、キャビティ39内の原料粉末5に対する加圧にともなって圧縮されるため、その圧縮によって押し固められ、薄板状(チップ状)のかたまりとなる場合がある。
薄板状のかたまりとなる等して受圧面30上に堆積する原料粉末は、その堆積厚さ分、キャビティ39内の原料粉末5の加圧完了時における下インナパンチ11および下ミドルパンチ12の停止位置を上昇させる(上方に移動させる)。つまりは、下インナパンチ11および下ミドルパンチ12それぞれの成形面11a、12aの高さ位置が高くなる。結果として、成形品10が、受圧面30上に堆積する原料粉末5の厚さ分、下インナパンチ11および下ミドルパンチ12の移動方向(原料粉末5が押し固められる方向)について寸法(製品厚さ)が短く(薄く)なるという影響を受ける。
そこで、本実施形態に係る粉末成形用金型1は、キャビティ部分から漏出して受圧面30上に落下して堆積する原料粉末5を除去するため、次のような構成を備える。
すなわち、本実施形態に係る粉末成形用金型1は、パンチホルダ31の周囲に、所定の閉空間を形成する空間形成部材と、パンチホルダ31に形成され受圧面30に開口する孔部を介して、受圧面30に吹き付けるようにエアを導くエア導入手段とを備える。
つまり、粉末成形用金型1においては、パンチホルダ31の周囲に、所定の閉空間が形成され、パンチホルダ31に形成され受圧面30に開口する孔部を介して、受圧面30にエアが吹き付けられることにより、キャビティ部分から漏出した受圧面30上の原料粉末が除去される。以下、粉末成形用金型1における、受圧面30上の原料粉末を除去するための構成および方法について、本実施形態に即して具体的に説明する。
パンチホルダ31の周囲に形成される前記所定の閉空間とは、下パンチ2とともに、この下パンチ2を構成する複数の型要素が接触していない状態の受圧面30が露出した状態となる閉空間である。以下の説明においては、このパンチホルダ31の周囲に形成される所定の閉空間を、「粉末除去空間40」とする。
図1に示すように、粉末成形用金型1においては、粉末除去空間40の形成に際し、ホルダ41と、蓋体42とが用いられる。つまり、粉末除去空間40は、ホルダ41および蓋体42によって、下パンチ2とともに形成される。したがって、本実施形態に係る粉末成形用金型1においては、ホルダ41と蓋体42とが、粉末除去空間40を形成する前記空間形成部材となる。
図1および図2に示すように、ホルダ41は、全体として略円筒状の部材であり、その軸心方向が上下方向となるように、かつ、パンチホルダ31に対して同心状となるようににして、パンチホルダ31を囲むように設けられる。ホルダ41は、土台33上にて固定された状態で設けられる。ここで、図1に示すように、ホルダ41は、その内周面41aが、パンチホルダ31の外周面31aに対して所定の間隔を隔てるように設けられる。したがって、パンチホルダ31の外周面31aと、ホルダ41の内周面41aとにより、粉末除去空間40の一部となる略円筒状の空間が形成される。
このように、ホルダ41は、粉末除去空間40の形成に際して、略円筒状の側壁部材として機能する。
図1に示すように、蓋体42は、全体として略円環板状の部材であり、ホルダ41の上方であって、下パンチ2の周囲に設けられ、ホルダ41と下パンチ2との間を閉じる蓋状の部材である。したがって、蓋体42は、ホルダ41と下パンチ2との間を覆うことができる程度の大きさを有するとともに、下パンチ2を構成する下インナパンチ11および下ミドルパンチ12の上下動を許容するための貫通孔42aを有する。
また、蓋体42により、下アウタパンチ13が支持される。具体的には、図1に示すように、蓋体42においては、その上側面における内周側(貫通孔42a側)の部分に、円環状のパンチ支持面42cが設けられる。このパンチ支持面42cに対して、下アウタパンチ13が、その下端部が固定されることにより支持される。下アウタパンチ13は、パンチ支持面42cに対して、固定部材43が用いられて固定される。
前記のとおり蓋体42における下アウタパンチ13を支持する部分は、下アウタパンチ13と受圧面30との間に介在する部分となる。この下アウタパンチ13と受圧面30との間に介在する蓋体42の部分(内周側の部分)は、前述したキャビティ39内の原料粉末5の加圧完了時において、下インナパンチ11および下ミドルパンチ12とともに、受圧面30に対して圧接した状態となる。具体的には、蓋体42における下アウタパンチ13と受圧面30との間に介在する部分の下側の面、つまり前記パンチ支持面42cの反対側の面が、受圧面30に対する接触面42bとなる。
このように、下アウタパンチ13は、前記加圧完了時において、蓋体42を介して受圧面30に圧接した状態となる。
また、蓋体42は、受圧面30に対して上下方向に移動可能に(昇降可能に)設けられる。本実施形態では、蓋体42は、油圧シリンダ等により構成されるシリンダ機構44によってホルダ41に対して昇降可能に設けられることにより、受圧面30に対して昇降可能に設けられる。
シリンダ機構44は、ホルダ41の上端部に形成されるシリンダ支持面41b上に設けられる。シリンダ機構44は、シリンダ部44aと、このシリンダ部44aから上下方向に出没可能に設けられるピストン部44bとを有する。シリンダ機構44においては、そのピストン部44bの先端側が、蓋体42の下側面に当接した状態となる。かかる構成において、シリンダ機構44におけるピストン部44bのシリンダ部44aに対する出没動作(上下移動)により、蓋体42が昇降する。シリンダ機構44は、シリンダ支持面41b上において必要に応じて所定の個数設けられる(図1においては二個図示)。
なお、シリンダ機構44について、その構成や設けられる個数等は、特に限定されるものではない。つまり、蓋体42の昇降機構としては、蓋体42が受圧面30に対して昇降可能に設けられる構成であれば、本実施形態におけるシリンダ機構44に限定されるものではない。
このように、蓋体42は、粉末除去空間40の形成に際して、略円環板状の蓋部材として機能する。
そして、粉末除去空間40は、前記のとおり下パンチ2を構成する型要素が接触していない状態の受圧面30が露出した状態となる閉空間である。
すなわち、下パンチ2を構成する型要素のうち、下インナパンチ11および下ミドルパンチ12は、それぞれの独立した上下動により、受圧面30に接触していない状態、つまりそれぞれの下側面11b、12bが受圧面30に対して離間している状態となる。また、下アウタパンチ13は、シリンダ機構44による蓋体42の昇降動作により、蓋体42を介して受圧面30に接触していない状態、つまり蓋体42の接触面42cが、受圧面30に対して離間している状態となる。
このように、粉末除去空間40においては、下パンチ2を構成する型要素が接触していない状態の受圧面30が露出した状態となる。言い換えると、粉末除去空間40は、パンチホルダ31の周囲に形成される閉空間であって、下パンチ2を構成する各型要素の上下動を許容するとともに、受圧面30を内部に含み、その受圧面30の露出を可能とする空間である。
したがって、本実施形態では、下アウタパンチ13が、蓋体42上に支持される構成であるため、蓋体42が受圧面30に対して昇降可能に設けられるが、下アウタパンチ13が、蓋体42とは独立して上下動可能に設けられる構成であってもよい。この構成の場合、蓋体42は、受圧面30に対して昇降可能に設けられる必要はない。
以上のように、下パンチ2とホルダ41と蓋体42とを含む構成により、パンチホルダ31の周囲に形成される閉空間である粉末除去空間40は、半密閉状態の空間として形成される。
また、粉末成形用金型1は、受圧面30に対してエアを吹き付けるための構成として、エア導入口51と、エア導入経路52とを備える。
図1および図2に示すように、エア導入口51は、前述した粉末除去空間40を形成するためのホルダ41の外周面において開口する開口部である。エア導入口51には、このエア導入口51に対して例えばエアを導入するための配管等が接続されるための接続部材53が設けられる。
エア導入経路52は、エア導入口51から導入されるエアを、パンチホルダ31に形成され受圧面30に開口する孔部に対して導くための経路である。本実施形態では、図1および図2に示すように、エア導入経路52の形成に際し、ホルダ41と、介装板54とが用いられる。
介装板54は、略円環状の板状部材であり、土台33上に固定された状態で設けられる。この介装板54の上に、パンチホルダ31およびホルダ41が固定された状態で設けられる。つまり、介装板54は、パンチホルダ31およびホルダ41と、土台33との間に介装される。したがって、パンチホルダ31およびホルダ41は、介装板54上に固定されることにより、この介装板54を介して土台33上に固定された状態で設けられる。
介装板54は、下インナパンチ11および下ミドルパンチ12の上下動を許容するため、貫通孔54aを有する。つまり、介装板54の貫通孔54aは、土台33が有する貫通孔33aと連通した状態となる。本実施形態では、介装板54の貫通孔54aと、土台33の貫通孔33aとは略同径となっている。
介装板54の貫通孔54aの内部空間は、パンチホルダ31の下方において、土台33の貫通孔33aの内部空間とともに、インナ型ロッド14やミドル型ロッド15や昇降部材16が上下動する空間を形成する。以下の説明においては、このパンチホルダ31の下方に形成される空間を、「ホルダ下部空間50」とする。
エア導入経路52は、ホルダ41の内部に形成されるホルダ内通路55と、介装板54の内部に形成される介装板内通路56と、ホルダ下部空間50とを含む。
図1に示すように、ホルダ内通路55は、その一端側が、エア導入口51に連通する(ホルダ41の外周面に開口する)とともに、他端側が、ホルダ41における介装板54に対する接触面となる下側面41cに開口する。
また、介装板内通路56は、その一端が、介装板54の上面におけるホルダ41が接触する部分に開口してホルダ内通路55と連通するとともに、他端側が、ホルダ下部空間50に開口する。ホルダ下部空間50は、パンチホルダ31に形成され受圧面30に開口する孔部であるインナ型ロッド孔34およびミドル型ロッド孔35に対して連通する。
このような構成のエア導入経路52により、エア導入口51から導入されたエアが、ホルダ内通路55、介装板内通路56、およびホルダ下部空間50を介して、パンチホルダ31に形成され受圧面30に開口する孔部であるインナ型ロッド孔34およびミドル型ロッド孔35に導かれる。
ここで、ホルダ下部空間50に対しては、その気密性が確保されるため、昇降部材16と土台33の貫通孔33aとの間には、円環状のシール部材57が介装される。また、図示は省略するが、インナ型ロッド14と昇降部材16の貫通孔16aとの間も、シール部材が用いられること等により、気密性が確保される。したがって、ホルダ下部空間50は、インナ型ロッド孔34およびミドル型ロッド孔35に対してのみ開口した状態となる。
このように、本実施形態の粉末成形用金型1においては、エア導入口51と、ホルダ内通路55、介装板内通路56、およびホルダ下部空間50とを含むエア供給経路52とが、パンチホルダ31に形成され受圧面30に開口するインナ型ロッド孔34およびミドル型ロッド孔35を介して、受圧面30に吹き付けるようにエアを導くエア導入手段として機能する。
以上のような構成において、エア導入口51から、エアが導入される。エア導入口51からのエアの導入に際しては、エアポンプ等周知の構成が用いられて構成されるエア源から、高圧エアが導入される。
エア導入口51から導入されたエアは、エア導入経路52、つまりホルダ内通路55、介装板内通路56、およびホルダ下部空間50を介して、インナ型ロッド孔34およびミドル型ロッド孔35に導かれる。これらインナ型ロッド孔34およびミドル型ロッド孔35に導かれたエアは、パンチホルダ31の上側面、つまり受圧面30に噴出することとなる。
受圧面30に噴出するエアは、図2に示すように、インナ型ロッド孔34およびミドル型ロッド孔35の各孔から、それぞれ放射状に(受圧面30に沿って)噴出することとなる。つまり、インナ型ロッド孔34においては、インナ型ロッド14の外周面とインナ型ロッド孔34の内周面との間を介して放射状に噴出するエアが、受圧面30に対して吹き付けられる。また、ミドル型ロッド孔35においては、ミドル型ロッド15の外周面とミドル型ロッド孔35の内周面との間を介して放射状に噴出するエアが、受圧面30に対して吹き付けられる。
このように、受圧面30に対して吹き付けられるエアにより、キャビティ部分から漏出して受圧面30上に存在する原料粉末は、受圧面30からその周囲の斜面部32に沿う等して、粉末除去空間40内に撒き散らされることとなる。
なお、本実施形態では、エア導入経路52の形成に際し、ホルダ41と介装板54とが用いられているが、これに限定されるものではない。例えば、土台33内に通路が形成されることにより、エア導入経路52が形成されてもよい。この場合、介装板54は省略可能となる。
また、本実施形態では、パンチホルダ31に形成され受圧面30に開口する孔部として、インナ型ロッド14を貫通させるインナ型ロッド孔34と、ミドル型ロッド15を貫通させるミドル型ロッド孔35とが用いられているが、これに限定されず、パンチホルダ31を上下方向に貫通する孔部が、インナ型ロッド孔34およびミドル型ロッド孔35とは別途に設けられてもよい。ただし、本実施形態のように、インナ型ロッド14を貫通させるインナ型ロッド孔34と、ミドル型ロッド15を貫通させるミドル型ロッド孔35とが用いられることにより、構造の簡略化が図れる。
また、粉末成形用金型1においては、粉末除去空間40と連通し、この粉末除去空間40に対する吸引を行うための吸引手段が備えられることが好ましい。
つまり、粉末成形用金型1においては、受圧面30上の原料粉末を除去するに際し、粉末除去空間40に対する吸引が行われることが好ましい。
そこで、本実施形態の粉末成形用金型1は、粉末除去空間40に対する吸引を行う(すなわち、粉末除去空間40内のエアを吸引する)ための構成として、エア吸引口61を備える。
図1および図2に示すように、エア吸引口61は、前述した粉末除去空間40を形成するためのホルダ41において、粉末除去空間40とその外部とを連通させる貫通孔部62により構成される。エア吸引口61には、このエア吸引口61に対して例えばエアを吸引するための配管等が接続されるための接続部材63が設けられる。
このように、本実施形態の粉末成形用金型1においては、エア吸引口61が、粉末除去空間40と連通し、この粉末除去空間40に対する吸引を行うための吸引手段として機能する。
このような構成において、エア吸引口61から、粉末除去空間40に対するエアの吸引が行われる。エア吸引口61からのエアの吸引に際しては、掃除機や真空ポンプ等周知の構成が用いられて構成される真空源により、エアが吸引される。
エア吸引口61から吸引されたエアは、所定の方法により回収される。
このように、粉末成形用金型1において、エア吸引口61が設けられ、粉末除去空間40に対する吸引が行われることにより、粉末除去空間40においてエアの流れが形成される。これにより、前述したような受圧面30に対するエアの吹付けによって、粉末除去空間40内に撒き散らされた原料粉末が、エアの流れとともにエア吸引口61から吸引される。
すなわち、エア吸引口61を介して粉末除去空間40に対する吸引が行われることにより、粉末除去空間40内にエアの流れを形成することができ、粉末除去空間40内に原料粉末を溜めることなく、効率的に原料粉末を回収することが可能となる。
なお、前述したようなエア導入口51およびエア吸引口61について、その相対的な位置関係や、設けられる個数等は、本実施形態に限定されるものではなく、エアの導入量や吸引量等に応じて適宜設定される。
以下では、図3を用いて、前述した粉末成形用金型1の成形サイクルにおける、受圧面30に対するエアの吹付け、および粉末除去空間40に対する吸引のタイミングについて説明する。
まず、受圧面30に対するエアの吹付けは、図3(a)に示すように、粉末成形用金型1において各型部材(各型要素)が、原料粉末5が充填される(キャビティ形成凹部6が形成される)状態となる所定の位置に到達し、キャビティ形成凹部6に対する原料粉末5の充填が開始される直前までに行われる。つまり、粉末成形用金型1における成形サイクルにおいて、前の成形サイクルが行われ、成形品10(図3(c)参照)が取り出されてから、粉末成形用金型1を構成する各型部材(各型要素)が図3(a)に示す位置までの移動を完了するまでの間に、エア導入口51からのエアの導入、つまり受圧面30に対するエアの吹付けが行われる。
受圧面30に対するエアの吹付けに際しては、キャビティ形成凹部6を形成するために受圧面30に対して圧接した状態から上昇する下インナパンチ11および下ミドルパンチ12の上昇にともない、図3(a)に示すように、シリンダ機構44により、蓋体42が持ち上げられる。これにより、受圧面30が露出された状態となる。つまり、受圧面30に対して、下インナパンチ11の下側面11b、下ミドルパンチ12の下側面12b、および蓋体42の接触面42bのいずれもが接触していない状態となる。この状態で、受圧面30に対して下方からエアが吹き付けられることにより、受圧面30上に存在する原料粉末が、吹き飛ばされ、粉末除去空間40内に撒き散らされることとなる。
そして、受圧面30に対するエアの吹付けによって、受圧面30上の原料粉末が除去された後、図3(b)に示すように、下パンチ2、上パンチ3、およびダイ4の各部の相対的な移動により、原料粉末の圧縮成形が行われる。なお、受圧面30に対するエアの吹付けに際して、シリンダ機構44によって上昇した蓋体42は、図3(b)に示すようなキャビティ39内の原料粉末5の加圧完了時となるまでの間において、所定のタイミングで、シリンダ機構44の動作、あるいは上パンチ3の移動にともなう原料粉末5および下パンチ2(下アウタパンチ13)を介する加圧によって下降する。ここで、蓋体42は、その下降端状態において、ホルダ41やシリンダ機構44(のピストン部44b)等によって支持された状態となる。
また、粉末除去空間40に対する吸引は、粉末成形用金型1の成形サイクルにおいて常時行われる。つまり、粉末除去空間40においては、エア吸引口61からの吸引によるエアの流れが常に形成されている。これにより、前述したようなタイミングで行われる受圧面30に対するエアの吹付けによって粉末除去空間40内に撒き散らされた原料粉末は、粉末除去空間40内において常に形成されているエアの流れとともに、エア吸引口61から吸引されて回収される。
ただし、粉末除去空間40に対する吸引は、前述したような受圧面30に対するエアの吹付けのタイミングに合わせて間欠的に行われてもよい。
以上のような構成を備える粉末成形用金型1においては、作業環境の悪化や設備への悪影響をともなうことなく、成形品の寸法に影響を与える原因となる、キャビティ部分から漏出して受圧面30上に堆積する原料粉末を除去することができ、成形品の寸法精度の維持を図ることができる。
すなわち、粉末成形用金型1においては、受圧面30に対するエアの吹付けにより、受圧面30上に存在する原料粉末5が除去されるので、キャビティ部分から漏出した原料粉末5が受圧面30上に堆積することが防止される。これにより、受圧面30上に堆積する原料粉末による成形品10の寸法への影響(製品厚さが薄くなること)が排除され、成形品10の寸法精度が維持される。
また、エアの吹付けによって受圧面30から除去される原料粉末5は、閉空間として形成される粉末除去空間40内に撒き散らされることとなるので、粉末成形用金型1の外部(周囲)に撒き散らされることが防止される。これにより、原料粉末5が外部に撒き散らされることにともなう作業環境の悪化や、粉末成形用金型1における作動不良等の設備への悪影響等が防止される。
本発明の一実施形態に係る粉末成形用金型の全体構成を示す断面図。 同じく平面一部断面図。 粉末成形用金型における成形サイクルを示す図。 粉末成形用金型における原料粉末の漏出についての説明図。
符号の説明
1 粉末成形用金型
2 下パンチ(型部材)
3 上パンチ(型部材)
4 ダイ(型部材)
5 原料粉末
6 キャビティ形成凹部
11 下インナパンチ(型要素)
12 下ミドルパンチ(型要素)
13 下アウタパンチ(型要素)
30 受圧面
31 パンチホルダ(支持部材)
34 インナ型ロッド孔(孔部)
35 ミドル型ロッド孔(孔部)
39 キャビティ
40 粉末除去用空間(閉空間)
41 ホルダ(空間形成部材)
42 蓋体(空間形成部材)
50 ホルダ下部空間
51 エア導入口(エア導入手段)
52 エア供給経路(エア導入手段)
55 ホルダ内通路
56 介装板内通路
61 エア吸引口(吸引手段)

Claims (4)

  1. 上パンチと、該上パンチに対する近接離間方向に相対移動可能な複数の型要素を有する下パンチとを含む複数の型部材によりキャビティを形成し、前記型部材同士の相対的な移動によって前記キャビティ内の原料粉末を圧縮することで成形し、前記キャビティ内の原料粉末の加圧完了時において前記複数の型要素の少なくともいずれかが圧接した状態となる受圧面を形成する支持部材を備える粉末成形用金型であって、
    前記支持部材の周囲に、前記下パンチとともに、前記複数の型要素が接触していない状態の前記受圧面が露出した状態となる閉空間を形成する空間形成部材と、
    前記支持部材に形成され前記受圧面に開口する孔部を介して、前記受圧面に吹き付けるようにエアを導くエア導入手段と、
    を備えることを特徴とする粉末成形用金型。
  2. 前記閉空間と連通し、該閉空間に対する吸引を行うための吸引手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の粉末成形用金型。
  3. 上パンチと、該上パンチに対する近接離間方向に相対移動可能な複数の型要素を有する下パンチとを含む複数の型部材によりキャビティを形成し、前記型部材同士の相対的な移動によって前記キャビティ内の原料粉末を圧縮することで成形し、前記キャビティ内の原料粉末の加圧完了時において前記複数の型要素の少なくともいずれかが圧接した状態となる受圧面を形成する支持部材を備える粉末成形用金型における漏出原料粉末除去方法であって、
    前記支持部材の周囲に、前記下パンチとともに、前記複数の型要素が接触していない状態の前記受圧面が露出した状態となる閉空間を形成し、
    前記支持部材に形成され前記受圧面に開口する孔部を介して、前記受圧面にエアを吹き付けることにより、
    前記キャビティ部分から漏出した前記受圧面上の原料粉末を除去することを特徴とする粉末成形用金型における漏出原料粉末除去方法。
  4. 前記閉空間に対する吸引を行うことを特徴とする請求項3に記載の粉末成形用金型における漏出原料粉末除去方法。
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