JP2008279182A - ロック装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ベース部材に回動自在に軸支されているラッチと、このラッチに係合することで、ラッチをロック状態に保持するポールとからなる場合であっても、ロックの保証性を確保しつつ、ロック状態においてラッチの周方向に生じるガタを抑制することができるロック装置を提供することである。
【解決手段】ベース部材10に回動自在に軸支されているラッチ30と、このラッチ30に係合可能に隣接されると共にベース部材10に回動自在に軸支されており、第1のばね80によってラッチ30に係合する方向へ附勢され、ラッチ30に係合することで、このラッチ30をロック状態に保持するポール40とからなるロック装置であって、ベース部材10に回動自在に軸支されており、ロック状態にあるラッチ30に対し、第2のばね86によってロック解除方向へ押圧力を付与する追い込み用カム70とを備えている。
【選択図】図7
【解決手段】ベース部材10に回動自在に軸支されているラッチ30と、このラッチ30に係合可能に隣接されると共にベース部材10に回動自在に軸支されており、第1のばね80によってラッチ30に係合する方向へ附勢され、ラッチ30に係合することで、このラッチ30をロック状態に保持するポール40とからなるロック装置であって、ベース部材10に回動自在に軸支されており、ロック状態にあるラッチ30に対し、第2のばね86によってロック解除方向へ押圧力を付与する追い込み用カム70とを備えている。
【選択図】図7
Description
本発明は、ロック装置に関し、詳しくは、ベース部材に回動自在に軸支されているラッチと、このラッチに係合可能に隣接されると共にベース部材に回動自在に軸支されており、ばね力によってラッチに係合する方向へ附勢され、ラッチに係合することで、このラッチをロック状態に保持するポールとからなるロック装置に関する。
従来より、車両内における格納式のリアシート100として、例えば、特許文献1に示す技術が既に知られている。この技術では、図11に示すように、シートクッション101に対してシートバック102を前側に傾斜させシートバック102をシートクッション102に積み重ねるように折り畳むことができる。この折り畳みの際に、ヘッドレスト103がフロントシート200に干渉することを防止するために、ヘッドレスト103のステー103a(図11において、図示しない)は、シートバック102に対して前倒し可能(回動可能)に組み付けられている。なお、シートバック102の内部には、ヘッドレスト103の使用状態(図11において、ヘッドレスト103を実線で示す状態)において、ステー103aの回動状態を保持するためのロック装置104が備えられている。このロック装置104として、例えば、図12に示すように、ヘッドレスト103(図12において、図示しない)のステー103aと一体に形成されたラッチ130と、このラッチ130の係合溝132に係合するフック部141を有するポール140とからなり、ポール140のフック部141がラッチ130の係合溝132に係合することでラッチ130をロック状態に保持するタイプのものが知られている。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2006−6720号公報
しかしながら、上述したロック装置104では、ロックの保証性を確保するために(すなわち、ハーフロック状態となることなく、確実にロック状態となるように)、ラッチ130の係合溝132の幅長L1は、ポール140のフック部141の幅長L2より大きくなるように設定されている(図12の一部拡大図参照)。そのため、ロック状態において、ラッチ130の係合溝132の内壁面と、ポール140のフック部141の側面との間には隙が生じることとなり、この隙によってロック状態においてラッチ130の周方向にガタが生じることとなっていた。なお、この図12の一部拡大図において、隙は誇張して表現している。このことは、後述する図6、7、10においても同様である。この隙は、実際には、僅かな距離の隙であるため、この隙によって生じるガタは小さなガタである。しかし、このガタは、ステー103aの基端側(シートバック側)では小さなガタであっても、ステー103aの先端側であるヘッドレスト103側では大きなガタとなってしまい、シートに着座した乗員を不愉快に感じるガタとなっていた。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、ベース部材に回動自在に軸支されているラッチと、このラッチに係合することで、ラッチをロック状態に保持するポールとからなる場合であっても、ロックの保証性を確保しつつ、ロック状態においてラッチの周方向に生じるガタを抑制することができるロック装置を提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、ベース部材に回動自在に軸支されているラッチと、このラッチに係合可能に隣接されると共にベース部材に回動自在に軸支されており、第1のばねによってラッチに係合する方向へ附勢され、ラッチに係合することで、このラッチをロック状態に保持するポールとからなるロック装置であって、ベース部材に回動自在に軸支されており、ロック状態にあるラッチに対し、第2のばねによってロック解除方向へ押圧力を付与する追い込み用カムとを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、ロック状態にあるラッチに対し押圧力を付与して回動させることで、ラッチとポールの係合時に生じる隙を詰めることができる。そのため、ロック装置のロック状態においてラッチの周方向に生じるガタを抑制することができる。
請求項1に記載の発明は、ベース部材に回動自在に軸支されているラッチと、このラッチに係合可能に隣接されると共にベース部材に回動自在に軸支されており、第1のばねによってラッチに係合する方向へ附勢され、ラッチに係合することで、このラッチをロック状態に保持するポールとからなるロック装置であって、ベース部材に回動自在に軸支されており、ロック状態にあるラッチに対し、第2のばねによってロック解除方向へ押圧力を付与する追い込み用カムとを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、ロック状態にあるラッチに対し押圧力を付与して回動させることで、ラッチとポールの係合時に生じる隙を詰めることができる。そのため、ロック装置のロック状態においてラッチの周方向に生じるガタを抑制することができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のロック装置であって、ラッチの外周面には、係合溝が形成されており、ポールの外周面には、ラッチの係合溝に係合可能なフック部が形成されており、フック部が係合溝に係合することでラッチがロック状態になったとき、追い込み用カムの押圧力によってラッチが回動させられ、その回動によって係合溝の内壁面がフック部の側面を押し当てることを特徴とする。
この構成によれば、回動側の部材であるラッチに係合溝が形成されているため、ラッチを回動させていけば、その他の操作をすることなく、ラッチの係合溝にポールのフック部が嵌り込む格好となる。そのため、操作性を向上させることができる。
この構成によれば、回動側の部材であるラッチに係合溝が形成されているため、ラッチを回動させていけば、その他の操作をすることなく、ラッチの係合溝にポールのフック部が嵌り込む格好となる。そのため、操作性を向上させることができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1〜2のいずれか1項に記載のロック装置であって、ガタ詰め用カムによって押圧力を付与されているロック状態にあるラッチが、ロック方向への荷重を受けることによって追い込み用カムをロック方向へ回動させた場合でも、ポールによるラッチのロック状態は保持されていることを特徴とする。
この構成によれば、請求項1〜2のいずれか1項で説明したロック状態にあるラッチがロック方向への荷重を受け、この荷重による衝撃によって追い込み用カムは自身の附勢方向と反対方向へ回動された場合でも、直ぐに、ロック装置のロック状態が解消されることがない。
この構成によれば、請求項1〜2のいずれか1項で説明したロック状態にあるラッチがロック方向への荷重を受け、この荷重による衝撃によって追い込み用カムは自身の附勢方向と反対方向へ回動された場合でも、直ぐに、ロック装置のロック状態が解消されることがない。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を用いて説明する。
(実施例1)
まず、本発明の実施例1を、図1〜8を用いて説明する。図1は、本発明の実施例1に係るロック装置の適用例を示す全体斜視図である。図2は、図1のロック装置の分解斜視図である。図3は、図1のロック装置の動作を示す模式図であり、ヘッドレストの前倒し状態を示している。図4は、図3において、ヘッドレストの前倒しの解除状態を示している。図5は、図3において、ヘッドレストのロックの直前状態を示している。図6は、図3において、ヘッドレストのロック状態を示している。図7は、図6において、追い込み用カムの押圧状態を示している。図8は、図7において、押し込み用カムによる押圧の脱落状態を示している。
(実施例1)
まず、本発明の実施例1を、図1〜8を用いて説明する。図1は、本発明の実施例1に係るロック装置の適用例を示す全体斜視図である。図2は、図1のロック装置の分解斜視図である。図3は、図1のロック装置の動作を示す模式図であり、ヘッドレストの前倒し状態を示している。図4は、図3において、ヘッドレストの前倒しの解除状態を示している。図5は、図3において、ヘッドレストのロックの直前状態を示している。図6は、図3において、ヘッドレストのロック状態を示している。図7は、図6において、追い込み用カムの押圧状態を示している。図8は、図7において、押し込み用カムによる押圧の脱落状態を示している。
この実施例では、本発明のロック装置を、公知技術であるヘッドレスト3の前倒し機構におけるステー3aの回動を保持するロックに適用している。そのため、このロック装置を説明する前に、まず、ヘッドレスト3の前倒し機構を簡単に説明する。
図1、2に示すように、ヘッドレスト3は、左右1対のステー3aに組み付けられている。これらステー3aの下端には、両ステー3aを橋渡す格好のブラケット20が組み付けられている。このブラケット20の左右端部には、円板部材22がそれぞれ組み付けられている。これら両円板部材22のうち、一方の円板部材(図1において、向かって右側の円板部材)22の外側の面には、後述するラッチ30が一体に組み付けられている。
一方、両ステー3aの組み付け相手となるシートバックフレーム2の上腕部には、ネジ2aによって左右1対のベース部材10がそれぞれ組み付けられている。これら両ベース部材10には、ラッチ30と、ラッチ30が組み付けられていない方の円板部材(図1において、向かって左側の円板部材)22とが、回動ネジ11によってそれぞれ組み付けられている。これにより、ラッチ30と、ラッチ30が組み付けられていない方の円板部材22とは、両ベース部材10によってそれぞれ回動自在に軸支されている。そのため、ヘッドレスト3をシートバック(図示しない)に対して前倒しすることができる。
また、ブラケット20には、その長手方向に対して平行となるようにばね掛け棒23が形成されている。このばね掛け棒23には、トーションスプリングである第3のねじりばね83が挿入係止されている。この第3のねじりばね83の一端84は、ブラケット20に形成のばね掛け孔24に引っ掛けられ、その他端85は、後述するロッド50に引っ掛けられている。これにより、常時、ヘッドレスト3はシートバックに対して前倒し方向へ附勢されている。
次に、主要部である本発明のロック装置を説明する。このロック装置は、主として、ラッチ30と、ポール40と、追い込み用カム70とから構成されている。以下に、これら各構成部材を個別に説明していく。
はじめに、ラッチ30を説明する。ラッチ30は、既に説明したように、ベース部材10に対して回動ネジ11によって、その軸心回りに回動できるよう支持されている。ラッチ30の外周面には、後述するポール40のフック部41と係合される係合溝32が形成されている。また、ラッチ30の外周面のうち、係合溝32の略反対側には、ポール40のフック部41と係止される段差部34が形成されている。また、ラッチ30の表面(ベース部材10と対向する面)には、後述する追い込み用カム70の押圧部71に押し当てられる突起33が形成されている。
次に、ポール40を説明する。ポール40は、ブラケット20と平行に設けられたロッド50の一端にロッド50と一体となるように、且つ、ラッチ30と隣接するように(同一平面となるように)形成されている。このロッド50は、既に説明した円板部材22、ラッチ30と同様に、その両端が両ベース部材10に回動ピン12によってそれぞれ組み付けられている。これにより、ロッド50と一体に形成されたポール40は、ベース部材10に対して回動ピン12によって、その軸心回りに回動できるよう支持されている。また、ポール40の外周面には、既に説明したように、ラッチ30の係合溝32に係合可能なフック部41が形成されている。また、ポール40の外側の面には、後述する追い込み用カム70の長孔72内を移動可能な突起42が形成されている。
ロッド50の外周面には、解除レバー51がロッド50と一体となるように組み付けられている。この解除レバー51には、連結ピン53を介して操作ケーブル54が解除レバー51と一体となるように組み付けられている。これにより、操作ケーブル54を引っ張ると、ロッド50と一体に形成されたポール40が回動することになる。また、ロッド50の一部には、トーションスプリングである第1のねじりばね(特許請求の範囲に記載の「第1のばね」)80が挿入係止されている。この第1のねじりばね80の一端81は、ブラケット20のばね掛け棒23に引っ掛けられ、その他端82は、解除レバー51に形成のばね掛け孔52に引っ掛けられている。これにより、ポール40は、常時、ラッチ30に係合する方向へ附勢されている。
次に、追い込み用カム70を説明する。追い込み用カム70は、ポール40とベース部材10との間に挟み込まれる状態で、ポール40と同様に、ベース部材10に対して回動ピン12によって、その軸心回りに回動できるよう支持されている。追い込み用カム70の外周面には、既に説明したように、ラッチ30の突起33を押し当て可能な圧力角が設定された押圧部71が形成されている。また、追い込み用カム70には、既に説明したように、円周方向に沿って長孔72が形成されている。この長孔72には、ポール40の突起42が挿入されている。これにより、ポール40のフック部41がラッチ30の係合溝32に係合しない限り、追い込み用カム70がラッチ30の突起33を押し当てることがないように規制されている。
このとき、回動ピン12には、トーションスプリングである第2のねじりばね(特許請求の範囲に記載の「第2のばね」)86が挿入係止されている。この第2のねじりばね86は、ベース部材10と追い込み用カム70との間に挟み込まれる状態となっている。この第2のねじりばね86の一端87は、ベース部材10に形成のばね掛け孔13に引っ掛けられ、その他端88は、追い込み用カム70に形成のばね掛け孔73に引っ掛けられている。これにより、追い込み用カム70は、常時、ポール40の附勢方向であるロック解除方向へ附勢されている。
続いて、上述したロック装置の動作を説明する。このロック装置は、その動作状態がヘッドレスト3のステー3aの傾倒状態に応じて変化している。そのため、ステー3aの傾動状態に応じてロック装置の動作を説明していく。はじめに、ステー3aが前倒しに保持されている状態(図3に示す状態)から説明を開始する。
まず、この前倒し保持状態では、ステー3aは、既に説明した第3のねじりばね83によってシートバックに対して前倒し方向(図3において、反時計回り方向)へ附勢されている。この附勢によって、ラッチ30の外周面とポール40の外周面とが当接状態となっている。これにより、ステー3aがさらに前倒しすることがないように規制されている(ステー3aは、図3に示す状態より、さらに前倒しされることがない)。このとき、ポール40のフック部41がラッチ30の段差部34に係止されている。これにより、ステー3aが後方向(図3において、時計回り方向)へ向けて外力を受けた場合でも、ステー3aは後方向へ回動されることなく、この前倒し状態で保持されることになる。
次に、ステー3aを前倒し保持状態から使用状態へと移行させる場合を説明する。ステー3aを上記したフック部41の係合力および第3のねじりばね83の弾性力に抗して後ろ方向へ回動させていく(図4、5参照)。このとき、ポール40は、既に説明したようにラッチ30に係合する方向(図4、5において、反時計回り方向)へ附勢されているため、ポール40のフック部41は、ラッチ30の外周面を押し当て状態となっている。
やがて、ステー3aが略鉛直状態になるまで回動されると、ポール40のフック部41は、自身の附勢力によってラッチ30の係合溝32に嵌り込む(図6参照)。これにより、ステー3aは前倒し方向(図6において、反時計回り方向)へ附勢されている場合でも、略鉛直状態である使用状態で保持されることになる。このステー3aの使用状態がロック装置のロック状態である。このとき、従来技術の説明と同様に、ラッチ30の係合溝32の幅長L1は、ポール40のフック部41の幅長L2より大きくなるように設定されてため、ロックの保証性は確保されている(図6の一部拡大図参照)。
また、このとき、回動側の部材であるラッチ30に係合溝32が形成されているため、ステー3aを回動させていけば、その他の操作をすることなく、ラッチ30の係合溝32にポール40のフック部41が嵌り込む格好となる。例えば、後述する実施例2で説明するように、ラッチ30とポール40の係合の構成が逆の場合、ステー3aを回動させるだけではラッチ30の係合溝32にポール40のフック部41が嵌り込むことがない。そのため、ステー3aを回動させるときに、この回動操作と併せて操作ケーブ54を引っ張っる操作が必要となる。
また、このとき、追い込み用カム70は、既に説明したようにポール40の附勢方向に附勢されているため、追い込み用カム70もポール40の附勢方向と同方向に回動していく(図7参照)。すると、追い込み用カム70の押圧部71がラッチ30の突起33を押し当てていき、この押し当てによって、ラッチ30も追い込み用カム70の回動と同方向(図7において、反時計回り方向)に附勢された状態となる。これにより、ラッチ30の係合溝32の内壁面32aはポール40のフック部41の側面41aを押し当てた状態(図7の一部拡大図参照)となってラッチ30の回動が終了する。そのため、ステー3aの使用状態(ロック装置のロック状態)においてラッチ30の周方向に生じるガタを抑制することができる。
また、このとき、突起42が長孔72の内壁面のうち、ポール40の附勢方向と反対方向の内壁面72aと接触することがないように、長孔72は、追い込み用カム70の円周方向に充分に長くなるよう穿設されている。これにより、追い込み用カム70の押圧部71はラッチ30の突起33を確実に押し当てることができる。そのため、上述したガタを確実に抑制することができる。
続いて、ステー3aを使用状態から前倒し保持状態へと戻す場合を説明する。操作ケーブル54を下方へ引っ張ってポール40のフック部41がラッチ30の係合溝32に嵌り込んでいる状態を解消させながら、ステー3aを前方向へ回動させていく。このとき、ポール40の突起42は、追い込み用カム70の長孔72内を移動していき、やがて、この突起42は長孔72の内壁面72aを押し当てる。この押し当てによって、追い込み用カム70もポール40と同方向に回動していくため、ラッチ30に対する追い込み用カム70の押し当てが解消される。
やがて、ステー3aが前倒し状態になるまで回動されると、ポール40のフック部41がラッチ30の段差部34に係合される(図3参照)。これにより、ステー3aは前倒し状態に戻され保持される。
なお、上述したステー3aの使用状態において、例えば、ヘッドレスト3が後方向への荷重を受けた場合、この荷重による衝撃によって、追い込み用カム70は自身の附勢方向と反対方向へ回動され押圧部71による押圧が脱落した状態になることがある(図8において、追い込み用カム70が実線に示される状態)。この脱落状態でも、追い込み用カム70の長孔72は、追い込み用カム70の円周方向に穿設されているため、長孔72の内壁面のうち、ポール40の附勢方向の内壁面72bがポール40の突起42を押し当てる状態(図8において、追い込み用カム70が想像線に示される状態)になるまでの間は、ポール40のフック部41はラッチ30の係合溝32に係合した状態で保持されている。
そのため、ヘッドレスト3が後方向への荷重を受けた場合でも、直ぐに、ロック装置のロック状態が解消されることがない。この記載が、特許請求の範囲に記載の「ガタ詰め用カムによって押圧力を付与されているロック状態にあるラッチが、ロック方向への荷重を受けることによってガタ詰め用カムをロック方向へ回動させた場合でも、ポールによるラッチのロック状態は保持されている」に相当する。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2を、図9〜10を用いて説明する。図9は、本発明の実施例2に係るロック装置の動作を示す模式図であり、ヘッドレストの前倒し状態を示している。図10は、図9において、ヘッドレストのロック状態における追い込み用カムの押圧状態を示している。なお、以下の説明にあたって、既に説明した実施例1と同一もしくは均等な構成の部材には、図面において同一符号を付すことで重複する説明は省略する。
次に、本発明の実施例2を、図9〜10を用いて説明する。図9は、本発明の実施例2に係るロック装置の動作を示す模式図であり、ヘッドレストの前倒し状態を示している。図10は、図9において、ヘッドレストのロック状態における追い込み用カムの押圧状態を示している。なお、以下の説明にあたって、既に説明した実施例1と同一もしくは均等な構成の部材には、図面において同一符号を付すことで重複する説明は省略する。
この実施例2は、実施例1と比較すると、ラッチ30とポール40の係合を逆の構成で実施した形態である。すなわち、実施例1では、ポール40のフック部41がラッチ30の係合溝32に係合する構成を説明した。しかし、これから説明する実施例2では、ラッチ30の係合突起232がポール40の係合溝241に係合する構成である。そのため、この実施例2では、図9に示すように、ラッチ30の外周面には、係合溝32に代わって係合突起232が形成されている。これと同様に、ポール40の外周面には、フック部41に代わって係合溝241が形成されている。
本発明の実施例2に係るロック装置は上述したように構成されている。この構成によれば、実施例1の説明と同様に、ポール40の係合溝241の幅長L1は、ラッチ30の係合突起232の幅長L2より大きくなるように設定されてため、ロックの保証性は確保されている(図10の一部拡大図参照)。また、このとき、追い込み用カム70も、実施例1の説明と同様に、ポール40の附勢方向と同方向に回動していく(図10参照)。これにより、ラッチ30はロック解除方向へ押し込まれ、ラッチ30の係合突起232の側面232aはポール40の係合溝241の内壁面241aを押し当てた状態(図10の一部拡大図参照)となる。そのため、ステー3aの使用状態(ロック装置のロック状態)においてラッチ30の周方向に生じるガタを抑制することができる。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
実施例では、ポール40と追い込み用カム70との回動の軸が一致している構成を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、ポール40と追い込み用カム70との回動の軸が不一致であっても構わない。
実施例では、ポール40と追い込み用カム70との回動の軸が一致している構成を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、ポール40と追い込み用カム70との回動の軸が不一致であっても構わない。
また、実施例では、第3のねじりばね83によって、ヘッドレスト3はシートバックに対して前倒し方向へ附勢されている構成を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、ヘッドレスト3はシートバックに対して前倒し方向へ附勢されていない構成でも構わない。その場合、第3のねじりばね83は不要である。
10 ベース部材
30 ラッチ
40 ポール
70 追い込み用カム
80 第1のねじりばね(第1のばね)
86 第2のねじりばね(第2のばね)
30 ラッチ
40 ポール
70 追い込み用カム
80 第1のねじりばね(第1のばね)
86 第2のねじりばね(第2のばね)
Claims (3)
- ベース部材に回動自在に軸支されているラッチと、このラッチに係合可能に隣接されると共にベース部材に回動自在に軸支されており、第1のばねによってラッチに係合する方向へ附勢され、ラッチに係合することで、このラッチをロック状態に保持するポールとからなるロック装置であって、
ベース部材に回動自在に軸支されており、ロック状態にあるラッチに対し、第2のばねによってロック解除方向へ押圧力を付与する追い込み用カムとを備えたことを特徴とするロック装置。 - 請求項1に記載のロック装置であって、
ラッチの外周面には、係合溝が形成されており、
ポールの外周面には、ラッチの係合溝に係合可能なフック部が形成されており、
フック部が係合溝に係合することでラッチがロック状態になったとき、追い込み用カムの押圧力によってラッチが回動させられ、その回動によって係合溝の内壁面がフック部の側面を押し当てることを特徴とするロック装置。 - 請求項1〜2のいずれか1項に記載のロック装置であって、
ガタ詰め用カムによって押圧力を付与されているロック状態にあるラッチが、ロック方向への荷重を受けることによって追い込み用カムをロック方向へ回動させた場合でも、ポールによるラッチのロック状態は保持されていることを特徴とするロック装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020013329A1 (ja) * | 2018-07-13 | 2020-01-16 | テイ・エス テック株式会社 | 乗り物用シート |
JP2020132060A (ja) * | 2019-02-22 | 2020-08-31 | テイ・エス テック株式会社 | 乗り物用シート |
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- 2007-05-14 JP JP2007127970A patent/JP2008279182A/ja active Pending
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