JP2008279043A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 乱数クロックを発生させる乱数クロック発生回路14と、発生した乱数クロックに基づき乱数値をカウントするとともに、カウント可能な最大値に達する毎にキャリーアウト信号を出力する乱数カウンタ13と、キャリーアウト信号が入力されるとともに、当該キャリーアウト信号が所定時間入力されないときにクロック異常信号を出力する単安定マルチバイブレータ133と、を備える構成としてある。
【選択図】 図5
Description
このような判定は、内部抽せんと呼ばれ、遊技機内部にて、所定の乱数に基づき行われている。
この結果、ボーナス状態に移行し、大量の遊技媒体が獲得できるようになっている。
ソフトウエアにより生成される乱数は、単位時間毎にプラス1更新するとともに、一周期毎に、プラス1更新を開始する初期値を任意に変化させる手法により生成され、遊技者の操作に基づく不定期なタイミングで、当該乱数を取得することで、乱数としての一様性及び無相関性を担保している。
一方、ハードウエアにより生成される乱数は、高周波数の乱数用クロックに基づき順次カウントアップする高速カウンタICから出力されるカウンタ値が乱数として生成され、遊技者の操作に基づく不定期なタイミングで、当該乱数を取得することで、ソフトウエアの場合と同様、乱数としての信頼性を確保している。
例えば、大当たりが連続して発生する場合、又はまったく大当たりとならずハズレが連続する場合などは、遊技者のみならず、遊技場の管理者も関心を示し、このよう状態が継続する遊技機は、毎回同じ乱数値が取得されるような不具合を有する故障台と指摘される場合も多い。
ところが、上述の乱数用クロックにおける水晶発振子等による動作不良が生じている場合には、CPU駆動用のクロックと乱数用クロックは、通常、遊技状態が進行するタイミングと乱数更新の周期を非同期とし、外部から大当たりに係る乱数値が察知されないよう、周波数の異なる水晶発振子からなるため、CPU自体は正常に動作しており、外部からでは、不具合の判断ができないこととなってしまっていた。
特許文献1では、乱数用クロックに基づき順次カウントアップする乱数カウンタICから一周期毎に出力される桁上がり信号を、所定周期毎に監視する乱数監視装置の発明が開示されており、これにより、乱数用クロックの動作異常を判断することができるようになっている。
この発明では、さらに、上記桁上がり信号に基づき監視信号を出力する監視信号出力手段と、監視信号を検出する監視信号検出手段を備え、監視信号検出手段が遊技者の入力操作に基づくスタート信号が発生するタイミングで、監視信号を検出するとともに、監視信号出力手段を初期化するようになっている。
これにより、監視信号出力手段が、監視信号を出力せずに初期化状態が継続される場合は、異常と判断することができるようになっている。
具体的には、特許文献1に記載された発明では、乱数カウンタICからの桁上がり信号を定期的に監視しなればならないため、CPUの処理負担が増大し、一定の処理時間を超過することで発生する動作不良を誘発するおそれも生じていた。
特に、遊技機においては、プログラムを格納するプログラム容量は規則により規定されており、プログラム容量を気にかけることなくプログラムを作成することが困難であるため、その分のプログラム容量を確保するため、遊技性の向上に関与するプログラムを削減したり、プログラムを圧縮しなければならない弊害が生じ、機能を優先すべく、遊技性を犠牲にしたり、遊技機の開発時において、無用な労力を費やさなければならなかった。
これにより、無用な処理手順が削減され、その分のプログラムを遊技性等の向上のためのプログラムに充当することができるため、遊技機のプログラム容量を有効に活用することができる。
このような構成とすることにより、再トリガ出力手段が、所定時間内に再度キャリーアウト信号が入力されることで、クロック正常信号を当該信号レベルを変化させることなく再出力させるため、一定周期毎にキャリーアウト信号が入力されている限り、クロック正常信号を出力させ続けることができる。
これにより、クロック正常信号が継続して出力されている場合は、一定周期毎にキャリーアウト信号が入力されており、キャリーアウト信号の生成の根拠となる乱数クロックの動作が正常であることが判明される。
反対に、キャリーアウト信号が入力されないと、クロック正常信号が出力されず、信号レベルが変化するため、クロック異常信号が出力されることになり、乱数クロックの動作が異常であると判断できる。
このように、監視手段が再トリガ出力手段を備えることで、特に初期化などの処理をすることなく、容易に乱数クロックの動作を監視することができる。
このような静電ノイズにより、乱数クロックも一時的に動作不良に陥ることもあり、これにより乱数カウンタからキャリーアウト信号が出力されないときもある。
このような場合においても、本発明に係る再トリガ出力手段を備えることで、一時的にキャリーアウト信号が入力されないときでも、次回より正常にキャリーアウト信号が入力されることで、クロック正常信号を出力することができる。
これにより、静電ノイズ等の外的要因による乱数クロックの一時的な動作不良にも拘わらず、乱数クロック異常と判定してしまう事態を回避することができる。
なお、クロック正常信号を出力する所定時間は、設定可能な時間であり、上述したように再トリガ出力手段によるクロック正常信号が当該信号レベルを変化することなく再出力されるためには、乱数カウンタから一定周期毎に出力されるキャリーアウト信号の出力周期より長い時間に設定されることで実現されるようになっている。
このような構成とすることにより、判定手段が、監視手段から出力されたクロック異常信号から、乱数クロック発生手段の異常を直接的に判定することができる。
また、監視手段からの出力信号を不定期のタイミングで監視することで、定期的に監視する必要がなくなり、CPUの処理負担が軽減される。
これにより、前述した初期化等の処理を必要としない上、さらに、定期的な監視を行うことなく乱数クロックの動作不良を判定することができる。
このような構成とすることにより、判定手段における監視手段からの出力信号の監視が、不定期なタイミングで行われることが担保されるとともに、実際の遊技者の入力操作がないにもかかわらず、異常を判定してしまう事態を回避することができる。
そこで、本発明のように、遊技者の実際の入力操作に基づき発生するスタート信号を契機として、判定手段が、監視手段からの出力信号を監視することで、このような不信感等を払拭することができる。
このような構成とすることで、乱数クロック発生手段の異常が外部に報知されるため、遊技者や遊技場の管理者が容易に乱数クロック異常を発見することができ、乱数クロックに不具合のある故障台として適正な対処を施すことができる。
なお、この場合の外部への報知は、遊技機自体に備えるランプ、LED等の装飾部品を用いて通常の演出と異なる点滅動作等を行うことで報知したり、スピーカにより音声により外部に報知したりすることもできる。
これにより、遊技場の管理者は、遊技場管理室に居ながらにして、遊技機の乱数クロック異常を確認することができる。
本実施形態では、本発明に係る遊技機にスロットマシンを適用する。
ここで、以下の本実施形態のスロットマシンは、プログラムに制御されたコンピュータにより動作するようになっている。プログラムは、コンピュータの各構成要素に指令を送り、所定の処理、例えば、遊技メダルの投入処理、リールの回転開始処理,リールの停止制御処理,乱数の取得処理、内部抽せん処理、入賞判定処理、遊技メダルの払出処理等を行わせる。このように、本実施形態のスロットマシンにおける各処理,動作は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段により実現されるものである。なお、プログラムは予めROM等の記録媒体に格納され、コンピュータに実装されたこれらの記録媒体から当該コンピュータにプログラムを読み込ませて上記の各処理等が実行されるようになっている。
まず、図1、図2を参照して、本発明の一実施形態に係るスロットマシン本体の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るスロットマシンを示す概略正面図であり、図2は、同じく本実施形態に係るスロットマシンの内部構成を示す概略斜視図である。
これらの図に示すように、本実施形態のスロットマシンは、従来のスロットマシンと同様にスロットマシン1に備えられた複数のリール21a,21b,21cを回転させることによって入賞遊技媒体を獲得することができる回胴式遊技機を構成している。
そして、本実施形態のスロットマシン1では、後述する制御部に設けられた本発明に係る監視手段として機能する単安定マルチバイブレータと、判定手段として機能するCPUを含む制御部とにより、乱数クロック発生回路の動作を監視するとともに、乱数クロック異常を判定できるようになっている。
前扉1aは、図1及び図2に示すように、スロットマシン1の筐体にヒンジ等を介して開閉自在に取り付けられる扉体で、この前扉1aに前面パネル2とその他各部が備えられてスロットマシン1の正面部を構成している。
表示器Lは、点灯・点滅するランプ、LEDや液晶表示装置等からなる表示手段であり、ボーナスゲーム等の当せん時や各種入賞役の当せん時や入賞時,遊技媒体の払出時等に、ランプ、LEDが点灯・点滅したり、液晶表示装置に演出画像(動画及び静止画像を含む)が表示されることによって本発明に係る乱数クロック異常の演出を含む所定の演出表示が行われるようになっている。
後述するように乱数クロック発生回路が異常と判定された場合には、例えば、ランプ、LEDを通常の遊技状態では演出表示しないような高速点滅することで、乱数クロック異常を報知することもできる。
また、液晶表示上の文字演出により、例えば、「乱数クロックエラー」等の文字を表示することもできる。
なお、この表示器Lによる演出は、後述するスピーカ9からの音による演出と連動して、又はスピーカ9による音による演出とは独立して行うことができるようになっている。
この表示器Lは、筐体に設けられた演出制御部40に備えられる表示器駆動回路42によって駆動制御されている(図2、図3参照)。
この表示窓3には、通常、入賞ラインが設定・表示されており(図示省略)、メダルの賭け数に応じて所定の入賞ラインが決定され、入賞ラインに沿って停止、配列されたリール21a〜21cの図柄の組合せによって、ゲームの入賞が決定されるようになっている。
内部当たり告知部2aは、スロットマシン1の制御部10における内部抽せん処理の結果、所定の大当たりに当せんした場合に点灯又は点滅するランプと、ランプの光によって絵柄等を透過表示させる透光表示部とを有している。
クレジット表示部2b,状態表示部2c及びペイアウト表示部2dは、それぞれ7セグメントLED等からなり、所定の数値が表示されるようになっている。
すなわち、クレジット表示部2bは、貯留メダル数が表示され、状態表示部2cは、特定遊技状態中のメダルの払出総数や消化ゲーム数が表示され、ペイアウト表示部2dは、通常遊技や特定遊技における各入賞払出時の払出数が表示される。これら内部当たり告知部2aと、クレジット表示部2bと、状態表示部2cと、ペイアウト表示部2dの各表示部は、制御部10に備えられる表示部駆動回路15によって駆動制御される(図3参照)。
スタートレバー4は、三つの各リール21の回転を開始させるゲームスタート手段であり、このスタートレバー4が遊技者の操作によって任意のタイミングで押下されることで、制御部10に本発明に係るスタート信号が出力され(図3参照)、このスタート信号に基づきリール回転開始処理が実行されることで、本体内部の各リール21a〜21cが一斉に(又は順次)回転するようになっている。
また、このスタートレバー4の押下によりスタート信号が入力されることで、制御部10において後述する乱数カウンタ13から乱数が取得される乱数取得処理が実行されるとともに、取得した乱数を判定する内部抽せん処理が行われる。
さらに、このスタート信号が入力されるタイミングで、制御部10において、本発明に係る監視手段として機能する単安定マルチバイブレータからの出力信号を監視するとともに、クロック異常信号が出力された場合に、乱数クロック発生回路の異常を判定する判定処理を行うことで、前述した表示器Lや後述するスピーカ9により、乱数クロック異常を報知するエラー処理が実行されるようになっている。
そして、このストップ信号を契機として、内部抽せん処理の結果に基づき、対応する各リール21a,21b,21cを停止制御するリール停止制御処理が実行されることで、各リール21が停止されるようになっている。
このように、遊技者がこれらスタートレバー4及び停止ボタン5を操作することにより、三つのリール21a〜21cを回転及び停止させて、各リール21a〜21cに付された図柄を所定の入賞配列となるように揃えるスロットマシン遊技を行うことができるようになっている。
具体的には、メダルが3枚投入されている状態で、さらにメダル投入口6からメダルが投入されると、4枚目以降のメダルは貯留メダルとして、所定数(例えば、最大50枚)が貯留、記憶される。また、入賞払出があった場合、貯留メダルの最大数までは、入賞メダルは貯留メダルとして貯留される。貯留メダル数は前面パネル2のクレジット表示部2bに数値として表示される。
この精算ボタン6bが押下されることで、貯留メダル分のメダルがメダル払出装置30から遊技メダル払出口8に排出され、RAM11bに記憶された貯留メダル数のデータも消去される。
また、貯留メダルが精算されることでクレジット表示部2bの数値もゼロ表示となる。
具体的には、一回の押下によって一ゲームに投入可能な最大数のメダル(通常3枚)を貯留メダルから投入する3枚賭け用のMAXBETボタン7aと、一回の押下で1枚のメダルを貯留メダルから投入する1枚賭け用の1BETボタン7bとが備えられている。1BETボタン7bは一回押下するたびに1枚賭け、2枚賭け、3枚賭けとBET数が増加するよう、遊技メダル投入処理において制御されている。
なお、貯留メダルが投入されると、メモリの貯留メダル数が投入数だけ減算され、クレジット表示部2bの表示数値の投入数だけ減るように制御される。
遊技メダル払出口8は、遊技メダルの排出口であって、入賞判定処理において、停止ボタン5の押下によって停止されたリール21が所定の入賞配列と判定された場合に、この遊技メダル払出口8より、筐体内のメダル払出装置30から排出される入賞配列に応じた数量の入賞メダルが払い出されるように、遊技メダル払出処理において、制御されている。払い出されたメダル数は、リールの表示窓3の下側にある状態表示部を構成するペイアウト表示部2dに表示される。
例えば、制御部10で内部抽せんが行われ、所定の大当たりや小役に当せんした場合や、入賞図柄が揃って大当たりや小役に入賞した場合等に、スピーカ9から所定の演出音声や内部当たりを告知する音声等が発せられるようになっている。
また、乱数クロック異常の演出では、音声により、例えば、「乱数クロックエラー」等の音声を発することもできる。
このスピーカ9から発生される音声は、筐体に設けられた演出制御部40に備えられるサウンド回路41に生成・出力される(図2、図3参照)。
ドラムユニット20は、三つのリール21a,21b,21cと、三つのリール21a〜21cを回転自在に保持し、各リール21a〜21cに対応するステッピングモータ23a〜23cを回転駆動することで各リール21a〜21cの回転の始動,定速回転及び停止の制御を行うモータ駆動回路22と、停止された各リール21a〜21cの停止位置を検出して位置信号を制御部10に出力する回胴位置検出部24を備えている(図3参照)。
各リール21a〜21cに備えられる図柄は、特に図示しないが、リール毎に等間隔で配設され、例えば「7」や「ベル」,「チェリー」,「リプレイ」等の絵柄や文字が、所定の順番で表示されており、通常、各リールに21個ずつの図柄が表示されるようになっている。これらのリール21a〜21cの図柄が、対応する停止ボタン5a〜5cが押下操作されることで、上述した表示窓3の入賞ラインに沿って所定の組合せで停止されることで入賞が決定される。
ドラムユニット20では、三つのリール21a〜21cは対応する三つのステッピングモータ23a〜23cによってそれぞれ回転自在に保持されており、スタートレバー4及び停止ボタン5a〜5cが押下操作されることで、モータ駆動回路22が制御部10からパルス(駆動)信号を入力してステッピングモータ23a〜23cを駆動して(図3参照)、対応するリール21a〜21cの回転始動、定速回転及び停止の制御が行われる。
次に、以上の様な本体構成からなるスロットマシン1を制御する制御部10について、図3〜図7を参照しつつ説明する。
図3は、本実施形態に係るスロットマシンの制御部を示すブロック図であり、図4は、本実施形態に係るスロットマシンの監視手段と判定手段を示すブロック図である。図5は、同様に、本実施形態に係るスロットマシンの乱数取得部を示すブロック図である。
また、図6は、本実施形態に係るスロットマシンの監視手段に入力されるキャリーオーバー信号と監視手段が出力する出力信号との関係を示すタイムチャートであり、図7は、本実施形態に係るスロットマシンの制御部における各制御処理を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る乱数クロック発生手段、乱数カウント手段、監視手段、判定手段について詳述する。
最初に、乱数クロック発生手段は、本実施形態に係る乱数クロック発生回路14からなり、乱数クロック発生回路14は、水晶振動子を用いた水晶発信回路から構成され、所定周波数(例えば、16MHz)の基準クロックパルス(乱数クロック)を乱数カウンタ13に出力するようになっている(図3、図4、図5参照)。
図3に示す例から明らかなように、乱数クロック発生回路14は、CPU11の動作クロックを発生する本体クロック回路12とは、別個独立な回路を構成し、乱数クロック発生回路14が動作不良となった場合においても、本体クロック回路12が正常に機能する限りにおいて、CPU11の動作が保証されるようになっている。
乱数カウンタ13の出力端子(D1〜Dn)からは、カウントアップされたカウント値が常時出力され、一時的な記憶手段として使用されるレジスタ131の入力端子に接続されており、このカウント値を前述したような遊技者のスタートレバーを押下するタイミングで発生するスタート信号の出力タイミングで取得することで、乱数値として用いられるようになっている。
さらに、レジスタ131の出力端子(D1〜Dn)から出力されたカウント値がバッファ132に入力されるようになっている。
そして、スタート信号は、特に図示はしないが、CPUの例えば、割り込み端子(INT)に入力され、割り込み処理として乱数取得処理が実行され、CPUの所定のポートを介して、バッファ132が指定されることで、データバス上に送出されたカウント値を乱数値として取得し、RAM11bの所定の領域に記憶されるようになっている。
そして、記憶された乱数値は、内部抽せん処理において、記憶された乱数値と予め記憶された判定値データテーブルと比較・照合され、ボーナス役、小役、リプレイ、ハズレ等に区分されることで、当せん内容が判定されるようになっている。
また、監視手段133は、本発明の再トリガ出力手段133aを備えている。
本実施形態に係る監視手段133は、図5に示す例では、単安定マルチバイブレータ133から構成されている。
具体的には、単安定マルチバイブレータ133は、所定のパルスがIN端子に入力されると、接続されたコンデンサ134と抵抗135の定数に応じて一定時間の出力パルスをQ端子より出力するICであり、本発明では、この単安定マルチバイブレータの特性を用いることで、乱数カウンタ13のRCO端子から出力されるキャリーアウト信号(RCO信号)を監視するようになっている。
そして、前述したコンデンサ134と抵抗135の定数を設定することで、Q端子より出力される出力パルス信号(CHK信号)の出力時間(t2)が乱数カウンタ13のカウント可能な最大値に達する毎に出力されるキャリーアウト信号(RCO信号)が出力される一定周期(t1)より長くなるように定められている。
この場合の出力パルス信号(CHK信号)のHigh信号は、キャリーアウト信号(RCO信号)が一定周期(t1)毎に入力されていることに基づく信号として、キャリーアウト信号の生成の根拠となる乱数クロック発生回路14の動作が正常であることを意味するクロック正常信号とすることができる。
この場合の出力パルス信号(CHK信号)のLow信号は、上述のHigh信号とは反対に、キャリーアウト信号が入力されない、キャリーアウト信号の生成の根拠となる乱数クロック発生回路14の動作が異常であることを意味するクロック異常信号とすることができる。
判定手段10は、図4に示すように、監視手段133からの出力信号を不定期となるタイミングで監視するとともに、クロック異常信号が出力された場合に、乱数クロック発生回路の異常を判定する手段である。
本実施形態の判定手段10は、CPU等の種々の電子部品やプログラムが協働して判定手段として機能する制御部10における判定処理からなり、遊技者の不定期な入力操作に基づき発生するスタート信号が発生するタイミングで、CPU11の所定のポート端子(Pn)に接続された単安定マルチバイブレータ133のQ端子からの出力パルス信号(CHK信号)を監視するとともに、クロック異常信号が出力された場合に、乱数クロック発生回路14の異常を判定するようになっている。
正常であると判定された場合は、単安定マルチバイブレータ133を初期化するなどの余分な処理を実行することなく、上述した乱数取得処理に移行するようになっている。
反対に、Low信号であれば、クロック異常信号であるため、乱数クロック発生回路14の動作が異常であると判定する。
異常であると判定された場合は、後述するエラー処理に移行するようになっている。
これにより、無用な処理手順が削減され、その分のプログラムを遊技性等の向上のためのプログラムに充当することができるため、遊技機のプログラム容量を有効に活用することができるとともに、定期的に監視する必要がなくなり、CPU11の処理負担が軽減される。
図7は、本実施形態に係るスロットマシンの制御部における各制御処理を示すフローチャートである。
まず、遊技メダル投入処理(S10)では、メダルセレクタ6aからのメダル信号及びメダルBETスイッチ7(7a,7b)からのメダル信号を検出し、メダル投入口6から投入されたメダルの枚数及びメダルBETスイッチ7を用いて掛けられたメダルの投入枚数を確認するとともに、メダルBETスイッチ7からのメダル信号に基づき、RAM11bで記憶される貯留メダル枚数を減少させる処理を行う。これにより、各ゲームに使用される(掛けられる)メダル数が決定されるようになっている。
これにより、前述したクロック異常の判定処理が実行され、CPU11の所定のポート端子(Pn)に接続された単安定マルチバイブレータ133のQ端子からの出力パルス信号(CHK信号)を監視し、クロック正常信号が出力されている場合には、乱数取得処理が実行され、反対にクロック異常信号が出力されている場合には、本発明に係るクロック異常を報知するエラー処理が実行されるようになっている(S12)。
まず、乱数取得処理(S14)では、前述したようにCPU11の所定のポートを介して、バッファ132が指定されることで、スタート信号のタイミングでラッチされ、データバス上に送出されたカウント値を乱数値として取得し、RAM11bの所定の領域に記憶されるようになっている。
そして、内部抽せん処理(S15)において、記憶された乱数値と予め記憶された判定値データテーブルと比較・照合することで、ボーナス役、小役、リプレイ、ハズレ等に区分されることで、当せん内容が判定されるようになっている。
このときには、リール21の回動位置を所定の位置検出センサから構成される回胴位置検出部24からの位置信号を監視しつつ停止制御するようになっている(図3参照)。
そして、子役やボーナス役などの入賞と判定された場合には、ホッパー31がホッパー駆動回路32により制御され、所定枚数のメダルが払出されるようになっている(S19)。
また、乱数クロック発生回路14の動作異常は、遊技者の入力操作に基づき、発覚するようになっているため、遊技をしていないにも拘わらず遊技機が勝手にクロック異常としてしまう違和感や不信感を払拭することができる。
これにより、無用な処理手順が削減され、その分のプログラムを遊技性等の向上のためのプログラムに充当することができるため、スロットマシン1のプログラム容量を有効に活用することができる。
なお、本発明に係る監視手段としては単安定マルチバイブレータ133を適用したがこれに限定されるものではなく、等価なロジック回路等で構成することもできる。
このように、初期化等の処理を必要とせず、また、定期的な監視を行うことなく乱数クロック発生回路14の動作不良を判定することができる。
例えば、本発明が適用されるのは、上述した実施形態で示したスロットマシンに限らず、パチンコ機であってもよく、乱数クロックに基づき、ハードウエアにて乱数を生成するどのような遊技機であっても適用が可能である。この種の遊技機としては、スロットマシン(パチロット,パロットを含む)やパチンコ機の他、例えば、アレンジボール機,雀球機等、各種の遊技機があり、いずれも本発明の適用対象とすることができる。
2 前面パネル
3 表示窓
4 スタートレバー
5(5a,5b,5c) 停止ボタン
6 メダル投入口
7 BETボタン
8 遊技メダル払出口
9 スピーカ
10 制御部
20 ドラムユニット
21(21a,21b,21c) リール
30 メダル払出装置
40 演出制御部
Claims (5)
- 所定周波数で乱数クロックを発生させる乱数クロック発生手段と、
前記乱数クロック発生手段により発生した乱数クロックに基づき乱数値をカウントするとともに、カウント可能な最大値に達する毎にキャリーアウト信号を出力する乱数カウント手段と、
前記乱数カウント手段が出力したキャリーアウト信号が入力されるとともに、当該キャリーアウト信号が所定時間入力されないときにクロック異常信号を出力する監視手段と、を備えることを特徴とする遊技機。 - 前記監視手段が、前記キャリーアウト信号が入力される毎に、クロック正常信号を所定時間出力するとともに、当該所定時間内に再度前記キャリーアウト信号が入力されることで、前記クロック正常信号が当該信号レベルを変化することなく再出力される再トリガ出力手段を備える請求項1記載の遊技機。
- 前記監視手段からの出力信号を不定期となる所定のタイミングで監視するとともに、前記クロック異常信号が出力された場合に、前記乱数クロック発生手段の異常を判定する判定手段を備える請求項1又は2記載の遊技機。
- 前記判定手段が前記監視手段からの出力信号を監視するタイミングが、遊技者の入力操作に基づき発生するスタート信号を契機とする請求項3記載の遊技機。
- 前記判定手段が前記乱数クロック発生手段の異常を判定した場合において、外部に異常を報知する報知手段を備える請求項3又は4記載の遊技機。
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