JP2008278394A - 撮像装置、欠陥画素補正装置およびこれらにおける処理方法ならびにプログラム - Google Patents

撮像装置、欠陥画素補正装置およびこれらにおける処理方法ならびにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】欠陥画素群に含まれる各欠陥画素を適切に補正する。
【解決手段】欠陥画素アドレス記憶部320には欠陥画素の位置情報とこの欠陥画素が欠陥画素群に含まれるか否かの画素欠陥情報とを関連付けて記憶する。欠陥画素判定部330は、撮像された画像における各画素について欠陥画素アドレス記憶部320の位置情報に基づいて欠陥画素であるか否かを判定し、その画素が欠陥画素群に含まれるか否かを欠陥画素アドレス記憶部320の画素欠陥情報に基づいて判定する。補間候補画素選択部340は、撮像された画像における各画素の種別を判定し、欠陥画素の種別と欠陥画素群に含まれるか否かの判定結果とに基づいて画素の周辺画素を選択する。この選択された画素の周辺画素の値に基づいて欠陥画素の補間値を補間値算出部350が算出し、この算出された補間値と欠陥画素の値とを補間値置換部360が置換する。
【選択図】図5

Description

本発明は、撮像装置に関し、特に、撮像素子を用いて撮像された画像に含まれる欠陥画素を補正する撮像装置、欠陥画素補正装置、および、これらにおける処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
近年、被写体を撮像するためのデジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の撮像装置が広く用いられるようになっている。また、これらの撮像装置の小型化および高画質化が進んでいる。これらの撮像装置に搭載されている固体撮像素子(イメージングデバイス)上には、白欠陥や黒欠陥等の画素欠陥が発生することが一般的に知られている。ここで、白欠陥とは、入射光量に応じた電気信号に対して一定量の電荷が重畳される画素欠陥であり、黒欠陥とは、一定量の比率で信号レベルが低下する画素欠陥、または、入射光に全く反応せずに低レベルの信号を出力する画素欠陥である。
これらの欠陥画素は、撮像画像上において白または黒の点状の傷となり、撮像画像の画質劣化を引き起こす。このため、これらの欠陥画素の影響を可能な限り低減させることが撮像装置の性能を向上させるためには重要である。しかしながら、一般的に、固体撮像素子内でこれらの欠陥画素を完全に除去することは困難である。このため、固体撮像素子から出力される画像信号を用いて、後段の信号処理部において、欠陥画素を検出して補正を行う欠陥画素補正方法が多数提案されている。
例えば、製造現場での調整時や電源投入時等に欠陥画素を検出し、この検出された欠陥画素の位置情報をレジスタやメモリ等の記憶手段に保持しておき、撮像時には、保持されている位置情報に基づいて、補正対象となる画素の隣接する複数の画素信号を用いて補間値を算出し、この補間値と欠陥画素の値とを置換する欠陥画素補正方法が広く行われている。
また、例えば、任意の色空間の欠陥画素の位置に対応する他の色空間の画素とその周囲画素との相関を求め、求めた相関のうちで最も相関の強い画素の位置に対応する色空間の画素を用いて欠陥画素の補正を行う欠陥画素補正方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平06−153087号公報(図1)
上述の従来技術によれば、比較的簡単な構成で欠陥画素の補正を行うことができる。
一方、近年の撮像装置の小型化および高画質化に伴い、撮像素子についても、多画素化および小型化に関する技術が多数開発されている。
例えば、撮像素子の画素を構成するトランジスタ群の一部を、隣接する複数の画素で共有する画素共有構造に関する技術が実現されている。これにより、画素の縮小化を図るとともに、撮像装置の小型化を図ることができる。
しかしながら、画素共有構造を有する撮像素子では、共有構成要素である増幅アンプトランジスタが故障した場合、この故障したトランジスタを共有する隣接する複数の画素の全てが欠陥画素となる場合がある。このため、画素共有構造を有する撮像素子を用いて撮像された画像に含まれる欠陥画素を補正する場合には、画素共有構造に起因する隣接画素欠陥を適切に補正することが重要である。また、画素共有構造以外においても、構造上の問題に起因して複数の画素から構成される画素群に含まれる各画素に欠陥を生じる可能性もある。
そこで、本発明は、複数の欠陥画素から構成される欠陥画素群に含まれる各欠陥画素を適切に補正することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その第1の側面は、撮像素子を構成する画素のうちの欠陥画素の位置情報と複数の欠陥画素から構成される欠陥画素群に当該位置情報に係る欠陥画素が含まれるか否かを示す画素欠陥情報とを関連付けて記憶する欠陥画素記憶手段と、上記撮像素子により撮像された画像を入力する画像入力手段と、上記入力された画像における各画素について上記欠陥画素記憶手段に記憶されている位置情報に基づいて欠陥画素であるか否かを判定する欠陥画素判定手段と、上記欠陥画素であると判定された画素が上記欠陥画素群に含まれるか否かを上記欠陥画素記憶手段に記憶されている画素欠陥情報に基づいて判定する画素共有欠陥判定手段と、上記入力された画像における各画素の種別を判定する画素種別判定手段と、上記欠陥画素であると判定された画素について上記判定された当該画素の種別と当該画素が上記欠陥画素群に含まれるか否かの判定結果とに基づいて当該画素の周辺画素を選択する補間画素選択手段と、上記欠陥画素であると判定された画素の補間値を上記選択された当該画素の周辺画素の値に基づいて算出する補間値算出手段と、上記欠陥画素であると判定された画素の値と上記算出された当該画素に対応する補間値とを置換する補間値置換手段とを具備することを特徴とする撮像装置およびその処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、撮像素子により撮像された画像における各画素について欠陥画素であるか否かを判定し、欠陥画素であると判定された画素が欠陥画素群に含まれるか否かを判定するとともに、入力された画像における各画素の種別を判定して、欠陥画素の種別とその欠陥画素が欠陥画素群に含まれるか否かとに基づいてその欠陥画素の周辺画素を選択し、欠陥画素の補間値をその選択された欠陥画素の周辺画素の値に基づいて算出して、欠陥画素の値と算出された補間値とを置換するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記欠陥画素記憶手段は、上記欠陥画素群に含まれる欠陥画素については当該欠陥画素群に含まれる欠陥画素のうちの1つの欠陥画素についての上記位置情報および上記画素欠陥情報のみを記憶し、上記欠陥画素記憶手段に記憶されている上記欠陥画素群に含まれる欠陥画素についての上記位置情報に基づいて当該欠陥画素を含む欠陥画素群の他の欠陥画素の位置情報を算出する位置情報算出手段をさらに具備し、上記欠陥画素判定手段は、上記入力された画像における各画素について上記欠陥画素記憶手段に記憶されている位置情報および上記算出された位置情報に基づいて欠陥画素であるか否かを判定し、上記画素共有欠陥判定手段は、上記欠陥画素であると判定された画素が上記欠陥画素群に含まれるか否かを上記算出された位置情報に基づいて判定することができる。これにより、欠陥画素群に含まれる1つの欠陥画素についての位置情報に基づいて、その欠陥画素を含む欠陥画素群の他の欠陥画素の位置情報を算出して、入力された画像における各画素について欠陥画素記憶手段の位置情報および算出された位置情報に基づいて欠陥画素であるか否かを判定し、欠陥画素が欠陥画素群に含まれるか否かをその算出された位置情報に基づいて判定するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記欠陥画素群は、隣接する複数の欠陥画素から構成される画素群であることができる。これにより、隣接する複数の欠陥画素から構成される欠陥画素群に含まれる欠陥画素を補正するという作用をもたらす。また、この第1の側面において、上記撮像素子は、画素共有構造の画素群を有し、上記欠陥画素群は、上記画素共有構造の画素群を構成する複数の画素が欠陥画素となっている画素群であることができる。これにより、画素共有構造の画素群を構成する複数の画素が欠陥画素となっている画素群に含まれる欠陥画素を補正するという作用をもたらす。この場合において、上記撮像素子の受光部に装着されるカラーフィルタは、斜め画素配列のカラーフィルタであり、上記画素共有構造の画素群は、上記斜め画素配列において隣接する4画素からなる画素群であることができる。これにより、斜め画素配列のカラーフィルタが装着された撮像素子により撮像された画像について、その斜め画素配列において隣接する4画素からなる欠陥画素群に含まれる欠陥画素を補正するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記欠陥画素であると判定された画素の位置情報に基づいて当該画素に隣接する隣接画素が欠陥画素であるか否かを判定する連続欠陥判定手段をさらに具備し、上記補間画素選択手段は、上記欠陥画素であると判定された画素について上記判別された当該画素の種別と当該画素が上記欠陥画素群に含まれるか否かの判定結果と当該画素の隣接画素が欠陥画素であるか否かの判定結果とに基づいて当該画素の周辺画素を選択することができる。これにより、欠陥画素の位置情報に基づいて、その欠陥画素に隣接する隣接画素が欠陥画素であるか否かを判定し、欠陥画素の種別と、その欠陥画素が欠陥画素群に含まれるか否かと、その欠陥画素の隣接画素が欠陥画素であるか否かとに基づいてその欠陥画素の周辺画素を選択するという作用をもたらす。
また、本発明の第2の側面は、撮像素子を構成する画素のうちの欠陥画素の位置情報と複数の欠陥画素から構成される欠陥画素群に当該位置情報に係る欠陥画素が含まれるか否かを示す画素欠陥情報とを関連付けて記憶する欠陥画素記憶手段と、上記撮像素子により撮像された画像を入力する画像入力手段と、上記入力された画像における各画素について上記欠陥画素記憶手段に記憶されている位置情報に基づいて欠陥画素であるか否かを判定する欠陥画素判定手段と、上記欠陥画素であると判定された画素が上記欠陥画素群に含まれるか否かを上記欠陥画素記憶手段に記憶されている画素欠陥情報に基づいて判定する画素共有欠陥判定手段と、上記入力された画像における各画素の種別を判定する画素種別判定手段と、上記欠陥画素であると判定された画素について上記判定された当該画素の種別と当該画素が上記欠陥画素群に含まれるか否かの判定結果とに基づいて当該画素の周辺画素を選択する補間画素選択手段と、上記欠陥画素であると判定された画素の補間値を上記選択された当該画素の周辺画素の値に基づいて算出する補間値算出手段と、上記欠陥画素であると判定された画素の値と上記算出された当該画素に対応する補間値とを置換する補間値置換手段とを具備することを特徴とする欠陥画素補正装置およびその処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、撮像素子により撮像された画像における各画素について欠陥画素であるか否かを判定し、欠陥画素であると判定された画素が欠陥画素群に含まれるか否かを判定するとともに、入力された画像における各画素の種別を判定して、欠陥画素の種別とその欠陥画素が欠陥画素群に含まれるか否かとに基づいてその欠陥画素の周辺画素を選択し、欠陥画素の補間値をその選択された欠陥画素の周辺画素の値に基づいて算出して、欠陥画素の値と算出された補間値とを置換するという作用をもたらす。
本発明によれば、複数の欠陥画素から構成される欠陥画素群に含まれる各欠陥画素を適切に補正するという優れた効果を奏し得る。
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態における撮像装置100の機能構成例を示すブロック図である。撮像装置100は、レンズ110と、モータ120と、モータ駆動回路130と、アイリス140と、駆動回路150と、撮像素子160と、駆動回路170と、フロントエンド(F/E:Front End)処理部180と、信号処理部190と、システム制御部195とを備える。
レンズ110は、光源からの入射光および撮像被写体からの反射光を集光するレンズである。モータ120は、モータ駆動回路130から出力された駆動信号に応じて回転することによりレンズ110を移動させ、被写体の焦点距離および焦点位置を調整するモータである。モータ駆動回路130は、システム制御部195からの制御に基づいて、モータ120を回転させる駆動信号を生成し、この駆動信号をモータ120に出力するものである。このモータ駆動回路130により、ユーザの変倍動作に応じた焦点距離(すなわち、ズーム位置)が決定される。
アイリス140は、駆動回路150から出力された駆動信号に基づいて、被写体照度に応じた絞りを調整し、レンズ110を通過した光の量(すなわち、露出)を決定するものである。駆動回路150は、システム制御部195からの制御に基づいて、アイリス140を調整するための駆動信号を生成し、この駆動信号をアイリス140に出力するものである。
撮像素子160は、駆動回路170から出力された駆動信号に基づいて、アイリス140を通過した光信号に光電変換処理を施し、光電変換された電荷信号をフロントエンド処理部180に出力するものである。なお、撮像素子160は、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の素子で構成される。なお、本発明の実施の形態では、撮像素子160として単板方式の撮像素子を用いて、その受光部に装着されるカラーフィルタとして、いわゆる斜め画素配列のカラーフィルタを用いた例について説明する。また、撮像素子160として、画素を構成するトランジスタ群の一部が隣接する4画素で共有されている画素共有構造の撮像素子を用いた例について説明する。なお、斜め画素配列のカラーフィルタ、画素共有構造については、図3、図4等を参照して詳細に説明する。
駆動回路170は、システム制御部195からの制御に基づいて、撮像素子160が光電変換処理を施すための駆動信号を生成し、この駆動信号を撮像素子160に出力するものである。
フロントエンド処理部180は、撮像素子160から出力されたアナログの電荷信号に対して、ノイズ除去や増幅等の処理を施し、その電荷信号をデジタル信号に変換するフロントエンド処理部であり、CDS(Correlated Double Sampling)部181と、AGC(オートゲインコントロール:Automatic Gain Control)部182と、A/D変換部183とを備える。CDS部181は、入力信号をサンプリング(標本化)後に一定値にサンプルホールド(保持)するものである。AGC部182は、入力信号に対して、増幅処理を行うオートゲインコントロール部である。A/D変換部183は、入力信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するA/D変換部である。本発明の実施の形態では、フロントエンド処理部180と撮像素子160とを分けた場合について説明するが、フロントエンド処理部180を撮像素子160と同一基板上に形成するようにしてもよい。例えば、いわゆる、カラムA/D方式イメージセンサ等を用いることができる。
信号処理部190は、フロントエンド処理部180によりデジタル信号に変換された被写体の撮像信号に対して、システム制御部195からの制御信号に基づいて、AWB(Auto White Balance:オートホワイトバランス)、AE(Automatic Exposure:自動露出)、AF(Auto Focus:自動焦点)等のカメラ制御処理を施し、被写体の映像信号(輝度信号および色差信号)を生成する信号処理部であり、同期信号生成部191と、カメラ信号処理部200と、制御演算処理部192と、解像度変換部193とを備える。例えば、信号処理部190は、集積回路(ハードウェア)で実現される。また、信号処理部190の構成の全てまたはその一部を、コンピュータ等を利用してソフトウェア的に実現することができる。
同期信号生成部191は、水平・垂直方向の同期信号や各種タイミング信号を生成するものであり、生成された同期信号をカメラ信号処理部200に出力するものである。
カメラ信号処理部200は、システム制御部195からの制御信号に基づいて制御処理を施し、被写体の映像信号を生成するものである。なお、カメラ信号処理部200については、図2を参照して詳細に説明する。
制御演算処理部192は、システム制御部195からの制御信号に基づいて、被写体の映像信号に対して制御処理を施すための各種演算処理を行うものである。
解像度変換部193は、信号処理部190から出力された被写体の映像信号に対して、解像度の変換や歪みの補正処理を行うものである。
システム制御部195は、撮像装置100の各部を制御するシステム制御部である。例えば、システム制御部195は、CPU(Central Processor Unit)で実現される。
図2は、カメラ信号処理部200の機能構成例を示すブロック図である。カメラ信号処理部200は、カメラ信号前処理部210と、カメラ信号後処理部220とを備える。
カメラ信号前処理部210は、同期信号生成部191からの各種同期信号を用いて、フロントエンド処理部180から出力された被写体の撮像信号に対して、レンズ110、アイリス140、撮像素子160等に起因する欠陥画素や、シェーディング、ノイズ等の各種補正処理を施すカメラ信号前処理部であり、欠陥画素補正処理部300を備える。欠陥画素補正処理部300は、撮像素子160の結晶欠陥等に起因して発生する欠陥画素の補正処理を行う欠陥画素補正処理部である。なお、欠陥画素補正処理部300については、図3を参照して詳細に説明する。
なお、撮像素子160からの入力信号がC(Cyan:水色)、M(Magenta:赤紫)、Y(Yellow:黄)、G(Green:緑)からなる信号(いわゆる、補色信号)で構成される場合には、カメラ信号前処理部210が、その入力信号を、R(Red:赤)、G(Green:緑)、B(Blue:青)からなる原色信号に原色分離するための原色分離を施す。そして、R、G、B信号が、カメラ信号後処理部220および制御演算処理部192への入力信号となる。
カメラ信号後処理部220は、カメラ信号前処理部210により施された被写体の撮像信号から映像信号(輝度信号および色差信号)を生成するカメラ信号後処理部である。このカメラ信号後処理部220によって生成された映像信号は解像度変換部193に供給される。
図3は、撮像素子160のカラーフィルタとして、いわゆる斜め画素配列のカラーフィルタ(特開2005−107037等参照)を用いた場合における画素配列の一例を示す図である。斜め画素配列のカラーフィルタとは、G(緑)、R(赤)、B(青)の割合が2:1:1であるベイヤー配列に対して、G(緑)、R(赤)、B(青)の割合を6:1:1とし、さらに画素配列を45度回転させた画素配列のカラーフィルタである。また、G画素には、G1乃至G4、GrおよびGbの6種類の同色画素が存在する。ここで、Gr画素は、R画素を含む行に存在するG画素を示し、Gb画素は、B画素を含む行に存在するG画素を示す。また、G1乃至G4画素は、R画素を含む行とB画素を含む行との間の行に存在するG画素であり、各番号はその識別番号である。なお、図3乃至図4、図9乃至図19では、斜め画素配列のカラーフィルタのうちの一部の画素配列を示す。また、これらの各図においては、図3に示すように、上下方向を右側に45度回転させた方向である矢印501方向を右上がり斜め方向(Ascending)と称し、上下方向を左側に45度回転させた方向である矢印502方向を右下がり斜め方向(Descending)と称する。
図3に示すように、R画素およびB画素については、上下左右方向において、隣接する各画素が同色画素ではなく、1画素隔てた位置に同色画素が存在する。また、G画素のうちのG1乃至G4画素については、上下左右方向に連続して存在する各画素が同色画素である。また、G1画素およびG4画素については、右上がり斜め方向における隣接する各画素が同色画素であり、右下がり斜め方向においては、隣接する各画素が同色画素ではなく1画素隔てた位置に同色画素が存在する。また、G2画素およびG3画素については、右下がり斜め方向における隣接する各画素が同色画素であり、右上がり斜め方向においては、隣接する各画素が同色画素ではなく1画素隔てた位置に同色画素が存在する。また、Gr画素およびGb画素については、上下左右方向における隣接する各画素が同色画素ではないものの、右上がり斜め方向および右下がり斜め方向における隣接する各画素が同色画素であるとともに、上下左右方向と右上がり斜め方向および右下がり斜め方向とにおける1画素隔てた位置に同色画素が存在する。
このように、各画素の周辺画素に同色画素が存在するため、本発明の実施の形態では、斜め画素配列のカラーフィルタにおいて欠陥画素が存在する場合には、この欠陥画素の周辺に存在する同色画素を用いて、この欠陥画素を補正する。なお、この欠陥画素の補正に用いる周辺画素については、図9乃至図19を参照して詳細に説明する。
図4は、斜め画素配列のカラーフィルタにおいて、撮像素子の画素を構成するトランジスタ群の一部が隣接する4画素で共有されている撮像素子の画素共有構造の一例を示す図である。図4(a)および(b)は、4画素共有構造の画素群503および504を模式的に示す図であり、図4(c)は、4画素共有構造を有する撮像素子を用いた場合における画素配列の一部を模式的に示す図である。
図4(a)に示す画素群503は、R画素を先頭にして、R画素、G1画素、Gb画素、G3画素のジグザグパターンの4画素で共有構成要素であるトランジスタの一部を共有するものである。また、図4(b)に示す画素群504は、B画素を先頭にして、B画素、G4画素、Gr画素、G2画素のジグザグパターンの4画素で共有構成要素であるトランジスタの一部を共有するものである。また、図4(c)に示す画素配列は、画素群503および504で構成されている画素配列の一部を示す図であり、各画素群を太線で囲んで示す。なお、図4(c)に示す画素配列において、画素群503の下部分および画素群504の上部分については、一部を省略して示す。
このように、画素共有構造を撮像素子に採用することによって、撮像素子の画素の縮小化を図ることが可能であり、近年では、撮像装置の小型化を図る上で画素共有構造を有する撮像素子が必須の技術となりつつある。
しかしながら、画素共有構造を有する撮像素子では、例えば、共有構成要素である増幅アンプトランジスタが故障した場合、この故障したトランジスタを共有する隣接する複数の画素の全てが欠陥画素となる場合がある。このように、画素共有構造に起因する隣接する画素の欠陥を、本発明の実施の形態では、画素共有欠陥と称する。また、左右方向の2つの隣接画素のうちの1つに欠陥画素が存在する場合における画素欠陥を連続隣接画素欠陥と称し、隣接画素に欠陥画素が存在しない場合における画素欠陥を単独画素欠陥と称する。
図5は、欠陥画素補正処理部300の機能構成例を示すブロック図である。欠陥画素補正処理部300は、ラインバッファ307と、周辺画素参照部308と、カウンタ生成部310と、欠陥画素アドレス記憶部320と、欠陥画素判定部330と、補間候補画素選択部340と、補間値算出部350と、補間値置換部360とを備える。
ラインバッファ307は、複数ライン分のラインバッファから構成され、入力信号302として入力された画素をライン単位で複数ライン分保持するものである。
周辺画素参照部308は、ラインバッファ307に保持されている数ライン分の画素から、補正対象となる対象画素およびこの画素の周辺画素を順次読み出すものである。そして、読み出された対象画素を入力信号305として補間候補画素選択部340および補間値置換部360に出力するとともに、この対象画像の周辺画素を入力信号304として補間候補画素選択部340に出力する。
カウンタ生成部310は、同期信号生成部191から入力された同期信号(水平同期信号および垂直同期信号)301に基づいて、水平方向および垂直方向のカウンタ値の生成処理を行うカウンタ生成部である。生成されたカウンタ値は、撮像画像の平面上における左上を原点とし、右方向および下方向を正方向とした座標(いわゆる、撮像画像平面上の座標(アドレス))を示す値であり、水平方向カウンタ値および垂直方向カウンタ値からなる。このカウンタ値が、欠陥画素判定部330に入力信号371として入力されるとともに、周辺画素参照部308に入力信号311として入力される。これにより、欠陥画素判定部330に入力される入力信号371と、補間候補画素選択部340に入力される入力信号304および補間値置換部360に入力される入力信号305とが同期する。
欠陥画素アドレス記憶部320は、撮像素子160の製造工程時や撮像装置100の電源投入時に行われる撮像素子160の欠陥画素検出処理により得られる欠陥画素の撮像画像の平面上における水平方向および垂直方向の位置情報(欠陥画素アドレス情報)を格納するものであり、レジスタやメモリ等の記憶素子で構成される。この欠陥画素アドレス情報は、システム制御部195からの制御に基づいて、欠陥画素アドレス記憶部320に予め格納される。この欠陥画素アドレス情報は、欠陥画素判定部330に入力信号372として入力される。なお、欠陥画素アドレス情報については、図6を参照して詳細に説明する。
欠陥画素判定部330は、カウンタ生成部310から入力されたカウンタ値と、欠陥画素アドレス記憶部320から入力された欠陥画素アドレス情報との比較処理を行う欠陥画素判定部である。すなわち、欠陥画素判定部330は、カウンタ値と欠陥画素アドレス情報とが一致した場合には、このカウンタ値に対応する画素が欠陥画素であると判定し、この画素に関する欠陥フラグの内容を信号線375に出力する。また、欠陥画素判定部330は、カウンタ値と欠陥画素アドレス情報とが一致した場合において、この欠陥画素アドレス情報に含まれる補正距離切替フラグに「1」が格納されている場合には、欠陥画素であると判定された画素が画素共有欠陥であることを示す画素共有欠陥フラグの内容を信号線373に出力する。さらに、欠陥画素判定部330は、画素共有欠陥である欠陥画素を含む画素群の他の欠陥画素についても、画素共有欠陥フラグの内容を信号線373に出力する。また、欠陥画素判定部330は、カウンタ値と欠陥画素アドレス情報との比較結果に基づいて、連続して欠陥画素であると判定された場合には、連続欠陥フラグの内容を信号線374に出力する。なお、欠陥画素判定部330については、図7を参照して詳細に説明する。
補間候補画素選択部340は、周辺画素参照部308から入力された対象画像を含む周辺画素において、この対象画素の周辺に存在する画素を補間候補の対象である補間対象画素として選択し、選択された補間対象画素を入力信号376として補間値算出部350に入力するものである。なお、補間候補画素選択部340については、図8を参照して詳細に説明する。
補間値算出部350は、補間候補画素選択部340から入力された補間対象画素を用いて補間値を算出し、算出された補間値を入力信号378として補間値置換部360に出力するものである。なお、補間候補画素選択部340から入力される補間対象画素は2画素であり、この2画素の加算平均値が演算されて補間値が求められる。
補間値置換部360は、欠陥画素判定部330から出力された画素共有欠陥フラグまたは欠陥フラグの内容と、補間値算出部350から出力された欠陥画素の補間値とに基づいて、欠陥画素について補間値の置換処理を行うものである。すなわち、補間値置換部360は、入力画素が欠陥画素である場合には、この欠陥画素の値が補間値に置換された画素を出力信号306として出力し、入力画素が欠陥画素でない場合には、入力信号305として入力された入力画素を出力信号306として出力する。このように、欠陥画素の値を置換により補正することによって、撮像画像の画質の劣化を低減させることができる。
図6は、欠陥画素アドレス記憶部320に格納される欠陥画素アドレス情報400を模式的に示す図である。この欠陥画素アドレス情報400は、補正距離切替フラグ410と、欠陥画素アドレス(垂直方向)420と、欠陥画素アドレス(水平方向)430とから構成される。
補正距離切替フラグ410は、欠陥画素アドレス情報400に対応する画素が画素共有欠陥画素であるか否かを示すフラグであり、最上位ビット(MSB)に設けられる1ビットのフラグである。この補正距離切替フラグ410によって、入力画素が画素共有欠陥である場合における補間候補画素を適切に選択することができる。例えば、画素共有欠陥である場合には、補正距離切替フラグ410に「1」が格納され、画素共有欠陥ではない場合には、補正距離切替フラグ410に「0」が格納される。なお、本発明の実施の形態では、欠陥画素の検出処理時において、画素共有欠陥が検出された場合には、画素共有構造の画素群の先頭画素の欠陥画素アドレス情報のみを欠陥画素アドレス記憶部320に格納する。ここで、画素共有構造の画素群の先頭画素は、例えば、図4(a)に示すように、R画素を含む画素群の場合はR画素であり、図4(b)に示すように、B画素を含む画素群の場合はB画素である。また、画素共有構造の画素群に含まれる先頭画素以外の他の欠陥画素アドレスは、例えば、図4(a)に示すR画素を先頭画素とする画素群において、R画素の位置情報(アドレス)がR(X、Y)とした場合には、この画素群に含まれるG1画素、Gb画素、G3画素の位置情報(アドレス)は、G1(X、Y+1)、Gb(X、Y+2)、G3(X、Y+3)と算出することができる。また、B画素を先頭画素とする画素群の位置情報についても同様に算出することができる。
このように、画素共有欠陥については、画素共有構造の画素群の先頭画素の欠陥画素アドレス情報のみを欠陥画素アドレス記憶部320に格納して、先頭画素の欠陥画素アドレス情報に基づいて他の欠陥画素アドレスを算出することによって、画素群の先頭画素以外の欠陥アドレス情報を欠陥画素アドレス記憶部320に格納しなくても、この画素群に含まれる先頭画素以外の他の欠陥画素についての補正が可能となる。また、このようにすることによって、欠陥画素アドレス記憶部320として使用するレジスタやメモリ等のリソースを削減することができるため、撮像装置の小型軽量化および低コスト化を実現することが可能となる。
欠陥画素アドレス420は、撮像画像の平面上における左上を原点とし、右方向および下方向を正方向とした座標における欠陥画素の垂直方向(V方向)の位置情報(Y座標)を示す値であり、例えば、nビットで規定される。
欠陥画素アドレス430は、撮像画像の平面上における左上を原点とし、右方向および下方向を正方向とした座標における欠陥画素の水平方向(H方向)の位置情報(X座標)を示す値であり、例えば、mビットで規定される。
図7は、欠陥画素判定部330の機能構成例を示すブロック図である。欠陥画素判定部330は、欠陥判定部331と、画素共有欠陥隣接アドレス算出部332と、画素共有欠陥判定部333と、論理和演算(OR)回路334と、連続欠陥判定部335とを備える。
欠陥判定部331は、カウンタ生成部310から出力されたカウンタ値と、欠陥画素アドレス記憶部320から入力される欠陥画素アドレス情報とに基づいて、入力画素が欠陥画素であるか否かを判定するものである。すなわち、欠陥判定部331は、カウンタ生成部310のカウンタ値と欠陥画素アドレス情報400に含まれる欠陥画素アドレス420および欠陥画素アドレス430とが一致した場合に、このカウンタ値に対応する画素が欠陥画素であると判定し、その旨を示す欠陥フラグの内容を信号線375に出力するとともに、欠陥画素アドレスを連続欠陥判定部335に出力する。また、欠陥判定部331は、カウンタ生成部310のカウンタ値と欠陥画素アドレス420および430とが一致した場合において、この欠陥画素アドレス情報400に含まれる補正距離切替フラグ410に「1」が格納されていた場合には、その旨を示す画素共有欠陥フラグを論理和演算回路334に出力するとともに、この欠陥画素アドレス情報400に含まれる欠陥画素アドレス420および430を画素共有欠陥隣接アドレス算出部332に出力する。
画素共有欠陥隣接アドレス算出部332は、欠陥判定部331から出力された欠陥画素アドレス420および430に基づいて、図4(a)および(b)で示したように、画素共有構造の画素群に含まれる先頭画素以外の他の欠陥画素アドレスを算出して、算出された他の欠陥画素アドレスを保持するものである。そして、画素共有欠陥隣接アドレス算出部332は、保持されている他の欠陥画素アドレスを画素共有欠陥判定部333に出力する。
画素共有欠陥判定部333は、画素共有欠陥隣接アドレス算出部332に保持されている画素共有構造の画素群に含まれる先頭画素以外の他の欠陥画素アドレスと、カウンタ生成部310から出力されたカウンタ値とに基づいて、入力画素が画素共有欠陥画素であるか否かを判定するものである。すなわち、画素共有欠陥判定部333は、画素共有欠陥隣接アドレス算出部332に保持されている欠陥画素アドレスと、カウンタ生成部310から出力されたカウンタ値とが一致した場合に、このカウンタ値に対応する画素が画素共有欠陥画素であると判定し、画素共有欠陥フラグを生成して、この画素共有欠陥フラグを論理和演算回路334に出力する。例えば、画素共有欠陥フラグとして「1」を出力する。
論理和演算回路334は、画素共有欠陥判定部333または欠陥判定部331の少なくとも1つから画素共有欠陥フラグとして「1」が入力されたときに、画素共有欠陥フラグ「1」を信号線373に出力するOR回路である。
連続欠陥判定部335は、欠陥判定部331から出力された欠陥フラグを保持して、欠陥フラグが連続して入力されたか否かに応じて、欠陥画素が連続して存在するか否かを判定するものである。また、連続欠陥判定部335は、欠陥画素が連続して存在すると判定した場合には、連続欠陥フラグを生成して、信号線374に出力する。
図8は、補間候補画素選択部340の機能構成例を示すブロック図である。補間候補画素選択部340は、画素種別判定部341と、周辺画素抽出部342と、補間画素選択部343とを備える。
画素種別判定部341は、入力信号305として入力された対象画像の画素種別を判定するものであり、判定された画素種別を周辺画素抽出部342および補間画素選択部343に出力するものである。ここで、画素種別として、例えば、R画素、B画素、G1乃至G4画素、Gb画素、Gr画素が判定される。
周辺画素抽出部342は、画素種別判定部341から入力された画素の種別に基づいて、入力信号304として入力された周辺画素から複数の画素を抽出し、抽出された各画素を補間画素選択部343に出力するものである。例えば、対象画素の種別が、G1乃至G4画素の場合には、対象画素の上下左右方向において物理的に隣接する各画素と、対象画素の上下左右方向において物理的に1画素隔てた位置に存在する各画素が抽出される。また、対象画素の種別が、Gr画素またはGb画素の場合には、対象画素の斜め方向において物理的に隣接する各画素と、対象画素の上下左右方向において物理的に1画素隔てた位置に存在する各画素が抽出される。さらに、対象画素の種別が、R画素またはB画素の場合には、対象画素の左右方向において物理的に1画素隔てた位置に存在する各画素が抽出される。これらの抽出例については、図9乃至図19を参照して詳細に説明する。
補間画素選択部343は、画素種別判定部341から出力された対象画素の種別と、欠陥画素判定部330から出力された画素共有欠陥フラグおよび連続欠陥フラグの内容とに基づいて、周辺画素抽出部342により抽出された複数の画素の中から、対象画素の補間画素を選択するものである。
例えば、対象画素の種別がG1乃至G4画素の場合において、画素共有欠陥フラグおよび連続欠陥フラグの内容が何れも「1」の場合には、対象画素の左右方向において物理的にそれぞれ1画素隔てた両脇に存在する2画素が選択される。一方、画素共有欠陥フラグおよび連続欠陥フラグの内容が何れも「1」ではない場合には、対象画素の左右方向において物理的に隣接する2画素が選択される。
また、対象画素の種別がGr画素またはGb画素の場合において、画素共有欠陥フラグの内容が「1」の場合には、対象画素の左右方向において物理的にそれぞれ1画素隔てた両脇に存在する2画素が選択される。一方、画素共有欠陥フラグの内容が「0」の場合には、対象画素の斜め方向において物理的に隣接する4画素のうちの一の斜め方向の2画素が選択される。
さらに、対象画素の種別がR画素またはB画素の場合には、対象画素の左右方向において物理的にそれぞれ1画素隔てた両脇に存在する2画素が選択される。このように、対象画素がR画素またはB画素の場合には、画素共有欠陥の影響を考慮する必要はないため、画素共有欠陥フラグおよび連続欠陥フラグの内容にかかわらず、補間画素が選択される。
次に、補間候補画素選択部340により抽出および選択される周辺画素について図面を参照して詳細に説明する。なお、図9乃至図19で示す画素配列において、欠陥画素を点線で示し、欠陥画素の補間画素として抽出される画素を太線で示す。また、画素共有欠陥については、画素群を点線で囲んで示す。
図9は、R画素が欠陥画素であり、このR画素の隣接画素に欠陥画素が存在しない場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。
図9に示す画素配列において、R画素510が単独欠陥画素であるものの、R画素510の上下左右方向において、R画素510から物理的に1画素隔てた位置に存在する同色画素であるR画素511乃至514が何れも欠陥画素ではないものとする。このように、R画素510が単独欠陥画素の場合には、補間候補画素として、周辺の同色画素であるR画素511乃至514が抽出される。この場合に、例えば、抽出された4画素のうちの左右画素であるR画素512およびR画素514が補間画素として選択される。そして、選択されたR画素512およびR画素514の加算平均値が算出される。そして、この算出されたR画素512およびR画素514の加算平均値と欠陥画素510との置換処理が行われる。なお、抽出された4画素のうちの上下画素であるR画素511およびR画素513を補間画素として選択して、このR画素512およびR画素514の加算平均値と欠陥画素510との置換処理を行うようにしてもよい。
図10は、R画素が欠陥画素であるとともに、このR画素を含む画素群が画素共有欠陥である場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。
図10に示す画素配列において、R画素を含む画素群520が画素共有欠陥であるものの、画素群520に含まれるR画素の上下左右方向において、画素群520に含まれるR画素から物理的に1画素隔てた位置に存在する同色画素であるR画素521乃至524が何れも欠陥画素ではないものとする。このように、R画素を含む画素群520が画素共有欠陥の場合でも、周辺の同色画素であるR画素521乃至524は影響を受けないため、単独欠陥画素の場合と同様に、補間候補画素としてR画素511乃至514が抽出される。また、補間画素の選択、加算平均値の算出、および、置換処理についても、単独欠陥画素の場合と同様であるため、ここでの説明を省略する。また、図9および図10では、R画素について説明したが、B画素の場合についてもR画素の場合と同様であるため、ここでの説明を省略する。
図11は、G1画素が欠陥画素であるとともに、このG1画素の上下方向の隣接画素に欠陥画素が存在する場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。
図11に示す画素配列において、G1画素530が欠陥画素であるとともに、G1画素530の上下方向に隣接するG3画素531が欠陥画素であるものとする。このように、G1画素530が欠陥画素である場合には、上下左右に隣接する同色画素であるG3画素531、G2画素532、G3画素533、G2画素534が補間候補の周辺画素として抽出される。
しかしながら、抽出された4画素のうちでG3画素531が欠陥画素であるものの、左右画素であるG2画素532およびG2画素534は欠陥画素ではない。この場合には、抽出された4画素のうちの左右画素であるG2画素532およびG2画素534が補間画素として選択される。そして、選択されたG2画素532およびG2画素534の加算平均値が算出される。この算出されたG2画素532およびG2画素534の加算平均値と欠陥画素530との置換処理が行われる。このように、G1画素が欠陥画素である場合において、G1画素の上下左右方向に隣接する同色画素のうちで何れかの画素が欠陥画素であっても、上下方向または左右方向の何れかの方向の2画素を用いて加算平均値を算出することができる。
図12は、G1画素を含む画素群540が画素共有欠陥である場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。
図12に示す画素配列において、G1画素を含む画素群540が画素共有欠陥であり、画素群540に含まれるG1画素の上下左右方向において、画素群540に含まれるG1画素から物理的に隣接する位置に存在する同色画素のうちで、G3画素541、G2画素542、G2画素544が欠陥画素ではなく、画素群540に含まれるG3画素543が欠陥画素であるものとする。このように、G1画素を含む画素群540が画素共有欠陥の場合には、隣接する同色画素であるG3画素543が欠陥画素となる。このため、単独欠陥画素の場合と同様に、補間候補画素としてG3画素541、G2画素542、G3画素543、G2画素544が抽出されるものの、抽出された4画素のうちの下画素であるG3画素543が欠陥画素であるため、抽出された4画素のうちの左右画素であるG2画素542およびG2画素544が補間画素として選択される。なお、加算平均値の算出、および、置換処理については、上述した単独欠陥画素の場合と同様であるため、ここでの説明を省略する。このように、G1画素を含む画素群が画素共有欠陥であるものの、G1画素のG3画素以外の隣接同色画素が欠陥画素ではない場合においては、画素共有欠陥の影響を直接受けずに、補間画素を選択することができる。
図13は、G1画素を含む画素群が画素共有欠陥であるとともに、このG1画素の水平方向の隣接画素に欠陥画素が存在する場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。
図13に示す画素配列において、G1画素を含む画素群550が画素共有欠陥であり、画素群550に含まれるG1画素の上下左右方向において、画素群550に含まれるG1画素から物理的に隣接する位置に同色画素のうちで、G3画素551およびG2画素552は欠陥画素ではないものの、G2画素554およびG3画素553(画素群550に含まれる)が欠陥画素であるものとする。このように、G1画素を含む画素群550が画素共有欠陥であり、G1画素に隣接するG2画素554が欠陥画像である場合には、画素群550に含まれるG1画素の上下左右に隣接する同色画素であるG3画素551またはG3画素553、または、G2画素552およびG2画素554を用いて加算平均値を算出すると、加算平均値の算出に欠陥画素を用いることになってしまう。そこで、このような場合には、図14または図15に示すように、画素群550に含まれるG1画素の上下左右方向または斜め方向において物理的に1画素隔てた位置に存在する同色画素を用いて加算平均値を算出することができる。
図14は、図13と同様の場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。
図13で示したように、画素群550に含まれるG1画素の上下左右に隣接する同色画素を用いて加算平均値を算出すると、加算平均値の算出に欠陥画素を用いることになってしまう。そこで、図14に示すように、画素群550に含まれるG1画素の上下左右方向において物理的に1画素隔てた位置に存在する同色画素であるG1画素555乃至558を用いて加算平均値を算出する。すなわち、補間候補画素として、周辺の同色画素であるG1画素555乃至558が抽出される。そして、この場合には、抽出された4画素のうちの左右画素であるG1画素556およびG1画素558が補間画素として選択され、選択されたG1画素556およびG1画素558の加算平均値が算出される。なお、加算平均値の算出、および、置換処理については、単独欠陥画素の場合と同様であるため、ここでの説明を省略する。また、抽出された4画素のうちの上下画素であるG1画素555およびG1画素557を補間画素として選択して、このG1画素555およびG1画素557の加算平均値と欠陥画素510との置換処理を行うようにしてもよい。
図15は、図13と同様の場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。
ここでは、図15に示すように、画素群550に含まれるG1画素の斜め方向において物理的に1画素隔てた位置に存在する同色画素であるG4画素561乃至564を用いて加算平均値を算出する。すなわち、補間候補画素として、周辺の同色画素であるG4画素561乃至564が抽出される。そして、この場合には、例えば、抽出された4画素のうちの右下がり斜め方向におけるG4画素561およびG4画素563が補間画素として選択され、選択されたG4画素561およびG4画素563の加算平均値が算出される。なお、加算平均値の算出、および、置換処理については、単独欠陥画素の場合と同様であるため、ここでの説明を省略する。また、抽出された4画素のうちの右上がり斜め方向におけるG4画素562およびG4画素564を補間画素として選択して、このG4画素562およびG4画素564の加算平均値と欠陥画素510との置換処理を行うようにしてもよい。また、図11乃至図15では、G1画素について説明したがG2画素乃至G4画素の場合についてもG1画素の場合と同様であるため、ここでの説明を省略する。
図16は、Gr画素が欠陥画素であるとともに、このGr画素の斜め方向の隣接画素に欠陥画素が存在する場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。
図16に示す画素配列において、Gr画素570が欠陥画素であるとともに、Gr画素570の右上がり斜め方向に隣接するG4画素574が欠陥画素であるものとする。このように、Gr画素570が欠陥画素である場合には、斜め方向に隣接する同色画素であるG3画素571、G1画素572、G2画素573、G4画素574が補間候補の周辺画素として抽出される。
しかしながら、抽出された4画素のうちで、G4画素574が欠陥画素である。この場合には、抽出された4画素のうちの右下がり斜め方向における同色画素であるG3画素571およびG2画素573が補間候補として選択される。そして、選択されたG3画素571およびG2画素573の加算平均値が算出される。この算出されたG3画素571およびG2画素573の加算平均値と欠陥画素570との置換処理が行われる。
図17は、Gr画素を含む画素群が画素共有欠陥である場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。
図17に示す画素配列において、Gr画素を含む画素群580が画素共有欠陥であり、画素群580に含まれるGr画素の斜め方向において、画素群580に含まれるGr画素から物理的に隣接する位置に同色画素であるG3画素581およびG1画素582は欠陥画素ではないものとする。このように、Gr画素を含む画素群580が画素共有欠陥である場合には、画素群580に含まれるGr画素の斜め方向に隣接する同色画素であるG3画素581およびG2画素583、または、G1画素582およびG4画素584を用いて加算平均値を算出すると、加算平均値の算出に欠陥画素を用いることになってしまう。そこで、このような場合には、図18または図19に示すように、画素群580に含まれるGr画素の上下左右方向または斜め方向において物理的に1画素隔てた位置に存在する同色画素を用いて加算平均値を算出することができる。
図18は、図17と同様の場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。
図17で示したように、画素群580に含まれるGr画素の上下左右に隣接する同色画素を用いて加算平均値を算出すると、加算平均値の算出に欠陥画素を用いることになってしまう。そこで、図18に示すように、画素群580に含まれるGr画素の上下左右方向において物理的に1画素隔てた位置に存在する同色画素であるGr画素591乃至594を用いて加算平均値を算出する。すなわち、補間候補画素として、周辺の同色画素であるGr画素591乃至594が抽出される。そして、この場合には、抽出された4画素のうちの左右画素であるGr画素592およびGr画素594が補間画素として選択され、選択されたGr画素592およびGr画素594の加算平均値が算出される。なお、加算平均値の算出、および、置換処理については、単独欠陥画素の場合と同様であるため、ここでの説明を省略する。また、抽出された4画素のうちの上下画素であるGr画素591およびGr画素593を補間画素として選択して、このGr画素591およびGr画素593の加算平均値と欠陥画素との置換処理を行うようにしてもよい。
図19は、図17と同様の場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。
ここでは、図19に示すように、画素群580に含まれるGr画素の斜め方向において物理的に1画素隔てた位置に存在する同色画素であるGb画素595乃至598を用いて加算平均値を算出する。すなわち、補間候補画素として、周辺の同色画素であるGb画素595乃至598が抽出される。そして、この場合には、例えば、抽出された4画素のうちの右下がり斜め方向の画素であるGb画素595およびGb画素597が補間画素として選択され、選択されたGb画素595およびGb画素597の加算平均値が算出される。なお、加算平均値の算出、および、置換処理については、単独欠陥画素の場合と同様であるため、ここでの説明を省略する。また、抽出された4画素のうちの右上がり斜め方向における同色画素であるGb画素596およびGb画素598を補間画素として選択して、このGb画素596およびGb画素598の加算平均値と欠陥画素との置換処理を行うようにしてもよい。また、図16乃至図19では、Gr画素について説明したがGb画素の場合についてもGr画素の場合と同様であるため、ここでの説明を省略する。
図9乃至図19で示したように、斜め画素配列において欠陥画素の周辺画素を選択して補正することにより、撮像画像の補正画質の劣化を低減することができる。
次に、本発明の実施の形態における撮像装置100の動作について図面を参照して説明する。
図20および図21は、撮像装置100による欠陥画素の補正処理の処理手順を示すフローチャートである。ここでは、連続隣接画素として、補正対象となる欠陥画素の左右方向における1つの隣接画素が欠陥画素であるか否かを判定して、この判定結果に基づいて、補間画素を選択する例について説明する。また、補正対象となる欠陥画素の上下左右方向の何れの同色画素も欠陥画素ではない場合には、左右方向の同色画素を選択するものとする。さらに、補正対象となる欠陥画素の斜め方向の何れの同色画素も欠陥画素ではない場合には、右下がり斜め方向の同色画素を選択するものとする。なお、これらの選択条件をユーザ操作等によって、変更するようにしてもよい。
最初に、画素が入力される(ステップS901)。続いて、欠陥画素アドレス記憶部320から欠陥画素アドレス情報が読み出される(ステップS902)。続いて、カウンタ生成部310から入力されたカウンタ値と、欠陥画素アドレス記憶部320から読み出された欠陥画素アドレス情報とに基づいて欠陥画素判定部330が比較処理を行い、対象画素が欠陥画素であるか否かを判定する(ステップS903)。なお、この比較処理は、欠陥判定部331および画素共有欠陥判定部333において行われる。この比較処理の結果、対象画素が欠陥画素ではないと判定された場合には(ステップS903)、対象画素については、補正処理をせずに、対象画素が出力され(ステップS913)、欠陥画素の補正処理が終了する。
一方、比較処理の結果、対象画素が欠陥画素であると判定された場合には(ステップS903)、対象画素の種別が判定される(ステップS904)。そして、対象画素の種別が、G1画素乃至G4画素であると判定された場合には(ステップS904)、入力された欠陥画素の上下左右方向において、この欠陥画素から物理的に隣接する位置に存在する同色画素である4画素と、この欠陥画素から物理的に1画素隔てた位置に存在する同色画素である4画素とが抽出される(ステップS905)。続いて、入力された欠陥画素が画素共有欠陥であり、かつ、入力された欠陥画素の隣接画素が欠陥画素であるか否かが判断される(ステップS906)。入力された欠陥画素が画素共有欠陥であり、かつ、入力された欠陥画素の隣接画素が欠陥画素である場合には(ステップS906)、ステップS911に進む。
一方、入力された欠陥画素が画素共有欠陥ではない場合、または、入力された欠陥画素の隣接画素が欠陥画素ではない場合には(ステップS906)、抽出された周辺画素のうちで、入力された欠陥画素の左右方向において隣接する2画素が補間画素として選択される(ステップS907)。
また、対象画素の種別が、Gr画素またはGb画素であると判定された場合には(ステップS904)、入力された欠陥画素の斜め方向において、この欠陥画素から物理的に隣接する位置に存在する同色画素である4画素と、入力された欠陥画素の上下左右方向において、この欠陥画素から物理的に1画素隔てた位置に存在する同色画素である4画素とが抽出される(ステップS908)。続いて、入力された欠陥画素が画素共有欠陥であるか否かが判断される(ステップS909)。そして、入力された欠陥画素が画素共有欠陥である場合には(ステップS909)、ステップS911に進む。
一方、入力された欠陥画素が画素共有欠陥ではない場合には(ステップS909)、抽出された周辺画素のうちで、入力された欠陥画素の斜め方向において隣接する4画素のうちの右下がり斜め方向の2画素が補間画素として選択される(ステップS910)。
また、対象画素の種別が、R画素またはB画素であると判定された場合には(ステップS904)、入力された欠陥画素の左右方向において、この欠陥画素から物理的に1画素隔てた位置に存在する同色画素である2画素が補間画素として選択される(ステップS911)。
続いて、選択された2画素の加算平均値が算出される(ステップS912)。続いて、算出された加算平均値と、入力された欠陥画素との置換処理が行われ(ステップS915)、置換処理が行われた画素が出力される(ステップS915)。
なお、入力された欠陥画素が画素共有欠陥ではない場合、または、入力された欠陥画素の隣接画素が欠陥画素ではない場合には(ステップS906)、ステップS905で抽出された周辺画素のうちで、欠陥画素から物理的に隣接する位置に存在する同色画素である4画素について相関値の判別処理を行い、相関性が強いと判定された加算平均値を欠陥画素の補間値として選択するようにしてもよい。すなわち、ステップS905で抽出された欠陥画素から物理的に隣接する位置に存在する同色4画素について、左右方向における2画素の加算平均値および差分絶対値(相関値)と、上下方向における2画素の加算平均値および差分絶対値(相関値)とを算出し、算出された2つの差分絶対値のうちで小さい値を相関性が強いと判定する。そして、相関性が強いと判定された値に対応する方向における2画素の加算平均値を欠陥画素の補間値として選択する。また、ステップS904において、Gr画素またはGb画素、R画素またはB画素であると判定された場合についても(ステップS904)、同様に、相関値の判別処理を行い、相関性が強いと判定された加算平均値を欠陥画素の補間値として選択するようにしてもよい。
また、対象画素の種別が、G1画素乃至G4画素の場合において、対象画素が画素共有欠陥であり、かつ、対象画素の隣接画素が欠陥画素である場合に(ステップS906)、ステップS911で、対象画素の斜め方向において、この対象画素から物理的に1画素隔てた位置に存在する同色画素のうちの何れかの方向の2画素を補間画素として選択するようにしてもよい。
さらに、対象画素の種別が、Gr画素またはGb画素の場合においても、対象画素が画素共有欠陥である場合には(ステップS906)、対象画素の斜め方向において、この対象画素から物理的に1画素隔てた位置に存在する同色画素のうちの何れかの方向の2画素を補間画素として選択するようにしてもよい。これらの選択については、予め設定しておくようにしてもよい。
なお、本発明の実施の形態では、水平方向の隣接画素に関する連続欠陥フラグを連続欠陥判定部335で生成する場合について説明したが、水平方向の連続隣接画素欠陥に関する連続欠陥フラグについては、D-FF等の遅延素子を用いて生成するようにしてもよい。また、上下方向の連続隣接画素欠陥に関する連続欠陥フラグについては、上下隣接画素のアドレス算出処理および欠陥画素アドレス記憶部320からの上下隣接画素の欠陥画素アドレス情報の走査および読出処理、算出された上下隣接画素のアドレスと読み出された上下隣接画素の欠陥画素アドレス情報との比較処理等の処理をすることにより生成することができる。
また、本発明の実施の形態では、撮像素子160として単板方式の撮像素子を用いた場合について説明したが、撮像素子として、いわゆる、3板方式の撮像素子を用いる撮像装置に、本発明の実施の形態を適用することができる。この撮像装置において補間画素を選択する場合には、例えば、空間位相的に近接する画素を選択する。
さらに、本発明の実施の形態では、画素共有構造の画素群の先頭画素の欠陥画素アドレス情報のみを欠陥画素アドレス記憶部320に格納する例について説明したが、画素共有構造の画素群の各画素の欠陥画素アドレス情報を欠陥画素アドレス記憶部320に格納するようにしてもよい。
また、本発明の実施の形態においては、複数画素の隣接画素欠陥として、画素共有構造を起因とする画素共有欠陥の例を示したが、他の要因による隣接画素欠陥に本発明の実施の形態を適用するようにしてもよい。
さらに、本発明の実施の形態においては、補正距離切替フラグ410は、欠陥画素が画素共有欠陥画素であるか否かを示すフラグである場合について説明したが、欠陥画素アドレス記憶部320に格納する際に任意に設定可能であるため、画素共有欠陥画素に関わらず、任意の欠陥画素に対して補間画素を選択するための指標とすることも可能である。
また、本発明の実施の形態においては、斜め画素配列カラーフィルタにおいて、4画素単位で撮像素子の画素を構成するトランジスタ群の一部を共有する画素共有構造の例について説明したが、他の共有画素数や共有パターンについても、本発明の実施の形態を適用することができる。
さらに、本発明の実施の形態においては、撮像素子のカラーフィルタとして、斜め画素配列のカラーフィルタを用いた単板方式の撮像素子について説明したが、他の画素配列のカラーフィルタを用いた撮像素子に本発明の実施の形態を適用することができる。
以上で示したように、本発明の実施の形態によれば、補正距離切替フラグ410を含む欠陥画素アドレス情報400を用いて、補間候補画素選択部340が欠陥画像の補間画素を選択することによって、画素共有構造に起因する隣接画素欠陥について適切な補正をすることができる。すなわち、欠陥画素が隣接して複数存在するような隣接画素欠陥については、対象画素である欠陥画素に対して隣接する他の欠陥画素を用いて補間値の算出を行うことがないため、適切な補間値を用いた補正をすることができ、補正画質の劣化を軽減することができる。また、連続して存在する隣接欠陥画素を適切に補正することができるとともに、複数の欠陥画素から構成される欠陥画素群に含まれる各欠陥画素を適切に補正することができる。
また、単独画素欠陥、連続隣接画素欠陥、共有画素欠陥等の画素欠陥の種別にかかわらず、補間値算出部350を共有可能であるため、撮像装置の小型軽量化および低コスト化を実現することができる。
さらに、画素共有欠陥隣接アドレス算出部332を欠陥画素判定部330に設け、画素共有構造を有する先頭欠陥画素の欠陥アドレス情報のみを欠陥画素アドレス記憶部320に格納することにより、欠陥画素アドレス記憶部320として使用するレジスタやメモリ等のリソースを削減することができ、さらに撮像装置を小型軽量化することができるとともに、低コスト化を実現することができる。
また、補間値の算出に用いる補間画素として、画素種別に応じて複数の補間候補画素から補間画素を選択するため、斜め画素配列のカラーフィルタ以外の他の画素配列のカラーフィルタを用いた撮像素子にも適用可能であり、カラーフィルタの画素配列に依存しない柔軟な欠陥画素の補正処理を実現可能である。
さらに、簡易な構成でのハードウェアでの実現が可能であるため、近年の多画素化の潮流下においても、実時間での処理が可能であり、さらに通常撮像レートよりも高速な撮像レートでの撮像を行う高速撮像機能においても、適切な欠陥補正処理が可能である。
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、以下に示すように特許請求の範囲における発明特定事項とそれぞれ対応関係を有するが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
すなわち、請求項1乃至請求項6において、撮像装置は、例えば撮像装置100に対応する。また、請求項7において、欠陥画素補正装置は、例えば欠陥画素補正処理部300に対応する。
また、請求項1、2、7において、欠陥画素記憶手段は、例えば欠陥画素アドレス記憶部320に対応する。欠陥画素判定手段は、例えば欠陥判定部331に対応する。また、画素共有欠陥判定手段は、例えば画素共有欠陥判定部333に対応する。
また、請求項1または請求項7において、画像入力手段は、例えばラインバッファ307に対応する。また、画素種別判定手段は、例えば画素種別判定部341に対応する。また、補間値算出手段は、例えば補間値算出部350に対応する。また、補間値置換手段は、例えば補間値置換部360に対応する。
また、請求項1、6、7において、補間画素選択手段は、例えば補間画素選択部343に対応する。
また、請求項2において、位置情報算出手段は、例えば画素共有欠陥隣接アドレス算出部332に対応する。
また、請求項6において、連続欠陥判定手段は、例えば画素共有欠陥判定部333に対応する。
また、請求項8または請求項9において、画像入力手順は、例えばステップS901に対応する。また、欠陥画素判定手順は、ステップS903に対応する。また、画素共有欠陥判定手順は、例えばステップS906またはステップS909に対応する。また、画素種別判定手順は、ステップS904に対応する。また、補間画素選択手順は、例えばステップS907、ステップS910、ステップS911に対応する。また、補間値算出手順は、例えばステップS912に対応する。また、補間値置換手順は、例えばステップS914に対応する。
なお、本発明の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。
撮像装置100の機能構成例を示すブロック図である。 カメラ信号処理部200の機能構成例を示すブロック図である。 いわゆる斜め画素配列のカラーフィルタを用いた場合における画素配列の一例を示す図である。 斜め画素配列のカラーフィルタにおける撮像素子の画素共有構造の一例を示す図である。 欠陥画素補正処理部300の機能構成例を示すブロック図である。 欠陥画素アドレス記憶部320に格納される欠陥画素アドレス情報400を模式的に示す図である。 欠陥画素判定部330の機能構成例を示すブロック図である。 補間候補画素選択部340の機能構成例を示すブロック図である。 欠陥画素であるR画素の隣接画素に欠陥画素が存在しない場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。 欠陥画素であるR画素を含む画素群が画素共有欠陥である場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。 欠陥画素であるG1画素の上下方向の隣接画素に欠陥画素が存在する場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。 G1画素を含む画素群540が画素共有欠陥である場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。 G1画素を含む画素群が画素共有欠陥であるとともに、このG1画素の水平方向の隣接画素に欠陥画素が存在する場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。 図13と同様の場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。 図13と同様の場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。 欠陥画素であるGr画素の斜め方向の隣接画素に欠陥画素が存在する場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。 Gr画素を含む画素群が画素共有欠陥である場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。 図17と同様の場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。 図17と同様の場合における画素配列の一例を模式的に示す図である。 撮像装置100による欠陥画素の補正処理の処理手順を示すフローチャートである。 撮像装置100による欠陥画素の補正処理の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
100 撮像装置
110 レンズ
120 モータ
130 モータ駆動回路
140 アイリス
150 駆動回路
160 撮像素子
170 駆動回路
180 フロントエンド処理部
190 信号処理部
191 同期信号生成部
192 制御演算処理部
193 解像度変換部
195 システム制御部
200 カメラ信号処理部
210 カメラ信号前処理部
220 カメラ信号後処理部
300 欠陥画素補正処理部
307 ラインバッファ
308 周辺画素参照部
310 カウンタ生成部
320 欠陥画素アドレス記憶部
330 欠陥画素判定部
331 欠陥判定部
332 画素共有欠陥隣接アドレス算出部
333 画素共有欠陥判定部
334 論理和演算回路
335 連続欠陥判定部
340 補間候補画素選択部
341 画素種別判定部
342 周辺画素抽出部
343 補間画素選択部
350 補間値算出部
360 補間値置換部
400 欠陥画素アドレス情報
410 補正距離切替フラグ
420、430 欠陥画素アドレス

Claims (9)

  1. 撮像素子を構成する画素のうちの欠陥画素の位置情報と複数の欠陥画素から構成される欠陥画素群に当該位置情報に係る欠陥画素が含まれるか否かを示す画素欠陥情報とを関連付けて記憶する欠陥画素記憶手段と、
    前記撮像素子により撮像された画像を入力する画像入力手段と、
    前記入力された画像における各画素について前記欠陥画素記憶手段に記憶されている位置情報に基づいて欠陥画素であるか否かを判定する欠陥画素判定手段と、
    前記欠陥画素であると判定された画素が前記欠陥画素群に含まれるか否かを前記欠陥画素記憶手段に記憶されている画素欠陥情報に基づいて判定する画素共有欠陥判定手段と、
    前記入力された画像における各画素の種別を判定する画素種別判定手段と、
    前記欠陥画素であると判定された画素について前記判定された当該画素の種別と当該画素が前記欠陥画素群に含まれるか否かの判定結果とに基づいて当該画素の周辺画素を選択する補間画素選択手段と、
    前記欠陥画素であると判定された画素の補間値を前記選択された当該画素の周辺画素の値に基づいて算出する補間値算出手段と、
    前記欠陥画素であると判定された画素の値と前記算出された当該画素に対応する補間値とを置換する補間値置換手段と
    を具備することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記欠陥画素記憶手段は、前記欠陥画素群に含まれる欠陥画素については当該欠陥画素群に含まれる欠陥画素のうちの1つの欠陥画素についての前記位置情報および前記画素欠陥情報のみを記憶し、
    前記欠陥画素記憶手段に記憶されている前記欠陥画素群に含まれる欠陥画素についての前記位置情報に基づいて当該欠陥画素を含む欠陥画素群の他の欠陥画素の位置情報を算出する位置情報算出手段をさらに具備し、
    前記欠陥画素判定手段は、前記入力された画像における各画素について前記欠陥画素記憶手段に記憶されている位置情報および前記算出された位置情報に基づいて欠陥画素であるか否かを判定し、
    前記画素共有欠陥判定手段は、前記欠陥画素であると判定された画素が前記欠陥画素群に含まれるか否かを前記算出された位置情報に基づいて判定する
    ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記欠陥画素群は、隣接する複数の欠陥画素から構成される画素群である
    ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  4. 前記撮像素子は、画素共有構造の画素群を有し、
    前記欠陥画素群は、前記画素共有構造の画素群を構成する複数の画素が欠陥画素となっている画素群である
    ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  5. 前記撮像素子の受光部に装着されるカラーフィルタは、斜め画素配列のカラーフィルタであり、
    前記画素共有構造の画素群は、前記斜め画素配列において隣接する4画素からなる画素群である
    ことを特徴とする請求項4記載の撮像装置。
  6. 前記欠陥画素であると判定された画素の位置情報に基づいて当該画素に隣接する隣接画素が欠陥画素であるか否かを判定する連続欠陥判定手段をさらに具備し、
    前記補間画素選択手段は、前記欠陥画素であると判定された画素について前記判別された当該画素の種別と当該画素が前記欠陥画素群に含まれるか否かの判定結果と当該画素の隣接画素が欠陥画素であるか否かの判定結果とに基づいて当該画素の周辺画素を選択する
    ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  7. 撮像素子を構成する画素のうちの欠陥画素の位置情報と複数の欠陥画素から構成される欠陥画素群に当該位置情報に係る欠陥画素が含まれるか否かを示す画素欠陥情報とを関連付けて記憶する欠陥画素記憶手段と、
    前記撮像素子により撮像された画像を入力する画像入力手段と、
    前記入力された画像における各画素について前記欠陥画素記憶手段に記憶されている位置情報に基づいて欠陥画素であるか否かを判定する欠陥画素判定手段と、
    前記欠陥画素であると判定された画素が前記欠陥画素群に含まれるか否かを前記欠陥画素記憶手段に記憶されている画素欠陥情報に基づいて判定する画素共有欠陥判定手段と、
    前記入力された画像における各画素の種別を判定する画素種別判定手段と、
    前記欠陥画素であると判定された画素について前記判定された当該画素の種別と当該画素が前記欠陥画素群に含まれるか否かの判定結果とに基づいて当該画素の周辺画素を選択する補間画素選択手段と、
    前記欠陥画素であると判定された画素の補間値を前記選択された当該画素の周辺画素の値に基づいて算出する補間値算出手段と、
    前記欠陥画素であると判定された画素の値と前記算出された当該画素に対応する補間値とを置換する補間値置換手段と
    を具備することを特徴とする欠陥画素補正装置。
  8. 撮像素子を構成する画素のうちの欠陥画素の位置情報と複数の欠陥画素から構成される欠陥画素群に当該位置情報に係る欠陥画素が含まれるか否かを示す画素欠陥情報とを関連付けて記憶する欠陥画素記憶手段を具備する撮像装置における欠陥画素補正方法において、
    前記撮像素子により撮像された画像を入力する画像入力手順と、
    前記入力された画像における各画素について前記欠陥画素記憶手段に記憶されている位置情報に基づいて欠陥画素であるか否かを判定する欠陥画素判定手順と、
    前記欠陥画素であると判定された画素が前記欠陥画素群に含まれるか否かを前記欠陥画素記憶手段に記憶されている画素欠陥情報に基づいて判定する画素共有欠陥判定手順と、
    前記入力された画像における各画素の種別を判定する画素種別判定手順と、
    前記欠陥画素であると判定された画素について前記判定された当該画素の種別と当該画素が前記欠陥画素群に含まれるか否かの判定結果とに基づいて当該画素の周辺画素を選択する補間画素選択手順と、
    前記欠陥画素であると判定された画素の補間値を前記選択された当該画素の周辺画素の値に基づいて算出する補間値算出手順と、
    前記欠陥画素であると判定された画素の値と前記算出された当該画素に対応する補間値とを置換する補間値置換手順と
    を具備することを特徴とする欠陥画素補正方法。
  9. 撮像素子を構成する画素のうちの欠陥画素の位置情報と複数の欠陥画素から構成される欠陥画素群に当該位置情報に係る欠陥画素が含まれるか否かを示す画素欠陥情報とを関連付けて記憶する欠陥画素記憶手段を具備する撮像装置において、
    前記撮像素子により撮像された画像を入力する画像入力手順と、
    前記入力された画像における各画素について前記欠陥画素記憶手段に記憶されている位置情報に基づいて欠陥画素であるか否かを判定する欠陥画素判定手順と、
    前記欠陥画素であると判定された画素が前記欠陥画素群に含まれるか否かを前記欠陥画素記憶手段に記憶されている画素欠陥情報に基づいて判定する画素共有欠陥判定手順と、
    前記入力された画像における各画素の種別を判定する画素種別判定手順と、
    前記欠陥画素であると判定された画素について前記判定された当該画素の種別と当該画素が前記欠陥画素群に含まれるか否かの判定結果とに基づいて当該画素の周辺画素を選択する補間画素選択手順と、
    前記欠陥画素であると判定された画素の補間値を前記選択された当該画素の周辺画素の値に基づいて算出する補間値算出手順と、
    前記欠陥画素であると判定された画素の値と前記算出された当該画素に対応する補間値とを置換する補間値置換手順と
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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