JP2008278017A - Ofdm信号の送信方法、ofdm送信機及びofdm受信機 - Google Patents

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耕司 秋田
Noritaka Deguchi
典孝 出口
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Abstract

【課題】受信機側でマクロダイバーシティ受信を行う場合に計算量が少なく、干渉によるチャネル推定精度の劣化が小さく、制御が簡単で、復号後ビット誤り率を低減できるOFDM送信機を提供する。
【解決手段】通信路符号化によって得られるビット列を変調してデータ信号を生成するデータ信号生成部102、パイロット信号生成部101、パイロット信号とデータ信号をパイロットサブキャリアとデータサブキャリアに割り当てる割り当て部103、パイロットサブキャリア及びデータサブキャリアを含む複数のサブキャリアグループが形成され、サブキャリアグループ毎に系列長がKでかつ互いに直交するC(C≦K)個の複素数値系列のk(=1,…,K)番目の要素を並べて生成される長さCの複素数値系列をパイロット信号及びデータ信号に乗じる乗算部105、及び複素数値が乗じられたパイロット信号とデータ信号に対してOFDM変調を施す変調部106を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、直交周波数分割多重(OFDM)信号を送信する方法とOFDM送信機及びOFDM受信機に関する。
複数の送信機から同じパイロット信号及びデータ信号を同じキャリア周波数で送信し、これらを受信機で合成して受信することにより所要の利得を得るマクロダイバーシティ受信技術が知られている。非特許文献1には、マクロダイバーシティ受信を適用する信号と適用しない信号が混在するOFDM無線通信システムにおいて、マクロダイバーシティを実施するためのフレーム構成を開示している。
非特許文献1に記載されたフレーム構成では、パイロット信号についてのみ、送信機毎に定められたスクランブリングパターンを用いてスクランブルを行う。データ信号については、スクランブルを行わない。スクランブリングパターンは、互いに直交もしくは擬似直交の関係になるように設定される。このフレーム構成によると、パイロット信号は他の送信機から送信される信号と直交化または擬似直交化されていることで、受信機側において他の送信機からの信号と分離することができる。従って、マクロダイバーシティ受信を適用しない信号に対するチャネル応答の推定のために当該パイロット信号を用いることができる。
"MBMS transmission in E-UTRA", LG Electronics,[online],平成17年12月16日,[平成17年12月20日検索],インターネット<URL: http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_43/Docs/R1-051300.zip>
非特許文献1に示されるフレーム構成で送信された信号に対して受信機側でマクロダイバーシティ受信を行うためには、2段階の処理が必要になる。第1段階では、パイロット信号にかけられているスクランブリングパターンが各送信機間で直交もしくは擬似直交の関係にあることを利用して、各送信機から受信機までの各チャネルの応答を個別に推定する。第2段階では、個別に推定した各チャネル応答の和を用いて、受信したデータ信号が受けているチャネル歪みを補償するための等化、すなわちチャネル等化を行う。このようにして、各送信機から各チャネルを経て受信機に達するデータ信号に対してチャネル等化を行うことができる。
非特許文献1に示されるフレーム構成の信号に対して受信機側でマクロダイバーシティ受信を行うためには、各送信機から受信機までの各チャネルの応答を個別に推定する必要がある。すなわち、本来であればマクロダイバーシティ受信におけるチャネル等化には各チャネル応答の和だけが必要であるにもかかわらず、非特許文献1では各チャネル応答を個別に求める必要がある。このために計算量が増加する。
一方、各チャネル応答を個別に推定する処理においては、スクランブリングパターンが送信機間で互いに直交もしくは擬似直交関係にあることを利用して他チャネルのチャネル応答を打ち消すことによって、所望チャネルのチャネル応答のみを取り出す。しかしながらチャネル歪みにより直交性もしくは擬似直交性が弱められてしまい、他のチャネル応答を打ち消す効果が小さくなってしまう場合がある。そのような場合、他のチャネル応答は所望のチャネル応答に干渉として重畳されるため、所望のチャネル応答の推定精度が劣化する。
さらに、各チャネル応答を個別に推定する処理においては、受信信号に含まれる全てのスクランブリングパターンを受信機が過不足なく認識している必要がある。スクランブリングパターンの一部を受信機が認識しなかった場合、各スクランブリングパターンに対応する、送信機から受信機までのチャネル応答を推定することができないため、受信性能が劣化する。また、受信信号に含まれていないスクランブリングパターンを受信機が誤って認識していた場合、この誤って認識されたスクランブリングパターンによって生成されるチャネル応答の推定値は干渉しか含まないため、やはり受信性能を劣化させてしまう。受信機側でスクランブリングパターンを過不足なく認識するためには、受信機側でどのスクランブリングパターンに対応する信号が受信されているのかという情報を制御する必要があるため、受信機側の制御が複雑になる。
このように非特許文献1に示される従来の構成で送信された信号を受信機側でマクロダイバーシティ受信しようとした場合に、計算量の増加、干渉によるチャネル推定精度の劣化及び制御の複雑化といった問題があった。また、従来では通信路符号化を適用した場合の復号後のビット誤り率を低減したいという要望があった。
従って、本発明は受信機側でマクロダイバーシティ受信を行う場合に計算量が少なく、干渉によるチャネル推定精度の劣化が小さく、さらに制御が簡単なOFDM信号の送信方法、OFDM送信機及びOFDM受信機を提供することを目的とする。
また、本発明は受信側で復号前の信号のバースト誤りの発生を低減でき、復号後に良好なビット誤り率特性が得られるOFDM信号の送信方法、OFDM送信機及びOFDM受信機を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によると、複数の送信機からOFDM信号を送信する方法であって、通信路符号化によって得られるビット列を変調してデータ信号を生成するステップと;パイロット信号を生成するステップと;前記パイロット信号と前記データ信号を前記送信機間で同一のパイロットサブキャリアとデータサブキャリアに割り当てるステップと;前記パイロットサブキャリア及び前記データサブキャリアを含むサブキャリアにより複数のサブキャリアグループ毎に、系列長がKでかつ互いに直交するC(C≦K)個の複素数値系列のk(=1,…,K)番目の要素を並べて生成される長さCの複素数値系列を前記パイロット信号及び前記データ信号に乗じるステップと;前記OFDM信号を生成するために前記長さCの複素数値系列が乗じられたパイロット信号とデータ信号に対してOFDM変調を施す変調ステップと;生成されたOFDM信号を送信するステップと;
を具備するOFDM信号の送信方法を提供する。
本発明の第2の態様によると、通信路符号化によって得られるビット列を変調してデータ信号を生成するデータ信号生成部と;パイロット信号を生成するパイロット信号生成部と;前記パイロット信号と前記データ信号を、パイロットサブキャリアとデータサブキャリアに割り当てる割り当て部と;前記パイロットサブキャリア及び前記データサブキャリアを含むサブキャリアにより複数のサブキャリアグループが形成され、前記サブキャリアグループ毎に、前記サブキャリアグループ毎に、系列長がKでかつ互いに直交するC(C≦K)個の複素数値系列のk(=1,…,K)番目の要素を並べて生成される長さCの複素数値系列を前記パイロット信号及び前記データ信号に乗じる複素数値乗算部と;前記複素数値が乗じられたパイロット信号とデータ信号に対してOFDM変調を施す変調部と;を具備するOFDM信号送信機を提供する。
本発明の第3の態様によると、第1の態様によるOFDM送信機から送信されるOFDM信号を受信する受信ユニットと;受信された前記OFDM信号を前記サブキャリア毎の信号に分割するために該OFDM信号に対してOFDM復調を施すOFDM復調部と;前記サブキャリア毎の信号から少なくとも一つのサブキャリアグループに含まれるパイロットサブキャリア及びデータサブキャリアにそれぞれ割り当てられたパイロット信号及びデータ信号を分離する分離部と;前記分離部により分離されたパイロット信号を用いてチャネル応答を推定する推定部と;前記推定部により推定されたチャネル応答に従って、前記分離されたデータ信号を等化する等化部と;前記等化部により等化された第1データ信号を通信路復号化して復調するデータ復調部と;を具備するOFDM受信機を提供する。
本発明によると、復号後のビット誤り率特性を改善できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
(無線通信システム)
図1に示されるように、本発明の一実施形態に係る無線通信システムは複数(N)のOFDM送信機11,12,・・・,1Nと、各OFDM送信機11,12,・・・,1Nから異なるチャネル(伝搬路)を経て送信されてくるOFDM信号を受信するOFDM受信機20を含む。OFDM送信機11,12,・・・,1Nの各々は、OFDM信号を送信する。OFDM送信機11,12,・・・,1Nは、全て異なる場所に設置されている必要は必ずしもなく、幾つかが同じ場所に設置されてもよい。例えば、2つのOFDM送信機が一つの無線通信装置の中に含まれてもよい。それらの場合、OFDM送信機の構成要素の一部である後述するサブキャリア割り当て部やサブキャリアグループ設定部のような、送信機間で共通の要素については、複数のOFDM送信機で共用してもよい。
(送信機)
図2は、一つのOFDM送信機の構成を示している。図3は、図2中のサブキャリア割り当て部103によるサブキャリアの割り当て及びサブキャリアグループ設定部104によるサブキャリアグループの設定の様子を示している。図3においては、横の時間軸に沿ってOFDMシンボルが配置され、縦の周波数軸に沿って各OFDMシンボルを形成する複数のサブキャリアが配置される。周波数軸に沿って記載された1,2,・・・,Mはサブキャリア番号を表す。時間軸に沿って記載された1,2,・・・はOFDMシンボル番号を表す。
図2において、パイロット信号生成部101はパイロット信号の元となるビット列に対して、直交位相シフトキーイング(QPSK)のようなディジタル変調を施すことによって、パイロット信号を生成する。同様に、データ信号生成部102はデータ信号の元となるビット列にQPSKのようなディジタル変調を施すことによって、データ信号を生成する。パイロット信号及びデータ信号は、いずれも複素数値で表される。なお、パイロット信号は例えばチャネル推定(チャネル応答の推定)に用いられる。パイロット信号は、タイミング同期や周波数同期に用いてもよい。以下の実施形態では、パイロット信号をチャネル推定に用いた場合について説明をしている。
生成されたパイロット信号及びデータ信号は、サブキャリア割り当て部103によって対応するサブキャリア、すなわちパイロットサブキャリア及びデータサブキャリアにそれぞれ割り当てられる。「信号をサブキャリアに割り当てる」とは、複素数値で表される信号に対して、対応するサブキャリアの時間軸上及び周波数軸上の位置を表すサブキャリアインデックスを付加することを意味する。例えば、図3中のデータ信号300には(3,L−2)というサブキャリアインデックスが付加される。
サブキャリア割り当て部103によってパイロットサブキャリア及びデータサブキャリアにそれぞれ割り当てられたパイロット信号及びデータ信号は、サブキャリアグループ設定部104に入力される。サブキャリアグループ設定部104は、パイロット信号が割り当てられる少なくとも1つ以上のパイロットサブキャリアと、データ信号が割り当てられる1つ以上のデータサブキャリアを含む、少なくとも一つのサブキャリアグループを設定する。図3の例では、複数(M)のサブキャリアグループ301,302,・・・,30Mが設定される。「サブキャリアグループを設定する」とは、サブキャリアインデックスが付加されたパイロット信号及びデータ信号にインデックス(グループインデックスという)を付加することを意味している。いずれのサブキャリアグループにも属さない信号には、グループインデックスは付加されない。
ここで、図1中のOFDM送信機11,12,・・・,1Nは、サブキャリアグループ設定部104によって送信機間で同一の少なくとも一つのサブキャリアグループを設定する。すなわち、OFDM送信機11,12,・・・,1Nの各々のサブキャリア設定部104が設定するサブキャリアグループのうち、少なくとも一つは共通である。共通のサブキャリアグループでは、各OFDM送信機11,12,・・・,1Nに共通のパイロット信号及び共通のデータ信号がパイロットサブキャリア及びデータサブキャリアにそれぞれ割り当てられる。
サブキャリアグループ設定部104によってサブキャリアグループが設定された信号121、すなわちグループインデックスが付加されたパイロット信号(第1パイロット信号)及びデータ信号(第1データ信号)は、複素数値乗算部105を経てOFDM変調器である逆高速フーリエ変換(IFFT)ユニット106に入力される。サブキャリアグループが設定されない信号122、すなわちグループインデックスが付加されていないパイロット信号(第2パイロット信号)及びデータ信号(第2データ信号)は、直接IFFTユニット106に入力される。
複素数値乗算部105は、グループインデックスが付加されたパイロット信号及びデータ信号に対して、グループインデックスが等しいパイロット信号及びデータ信号毎に定められた複素数値系列を乗じる。図3の例では、サブキャリアグループ301,302,・・・,30Mに対して、それぞれ一つの複素数値R[1],R[2],・・・,R[M]が乗じられる。サブキャリアグループ毎に定められた複素数値系列の複素数値は、絶対値が全て同じでもよい。絶対値を同じにすることにより、サブキャリアグループ間で電力差が生じることを回避できる。ここで、複素数値は実数値を包含しており、例えば±1のような実数値であってもよい。複素数値系列が乗じられたパイロット信号及びデータ信号は、IFFTユニット106に入力される。
IFFTユニット106は、サブキャリアグループ設定部104及び複素数値乗算部105から入力された信号に対してOFDM変調を施すことにより、複数のOFDMシンボルの系列であるOFDM信号を生成する。すなわち、IFFTユニット106は周波数領域の信号を時間領域の信号に変換することによってOFDM信号を生成する。生成されたOFDM信号は、GI付加部107によってガードインターバル(GI)が付加された後、ディジタル−アナログ変換器、アップコンバータ及び電力増幅器などを含む無線送信部108によって無線(RF)信号に変換され、アンテナ109から送信される。GI付加部107において付加されるガードインターバルの長さは、後述するようにサブキャリアグループ設定部205からの指示に従って設定される。
(受信機)
次に、図4を用いて図1中のOFDM受信機20について説明する。図4は、OFDM受信機20のマクロダイバーシティ受信に関わる構成を示している。アンテナ201によって受信されたRF信号は、低雑音増幅器、ダウンコンバータ及びアナログ−ディジタル変換器などを含む無線受信部202によってベースバンドディジタル信号に変換される。ベースバンドディジタル信号は、GI除去部203によってガードインターバルが除去された後、高速フーリエ変換(FFT)ユニット204により時間領域の信号から周波数領域の信号、すなわちサブキャリア毎の信号に分割される。FFTユニット204からの出力信号は、信号分離部205に入力される。
信号分離部205は、サブキャリアグループ内のサブキャリアにそれぞれ割り当てられているパイロット信号221及びデータ信号222を分離する。分離されたパイロット信号221はチャネル推定部206に入力され、データ信号222はチャネル等化部207に入力される。チャネル推定部206は、サブキャリアグループ毎にパイロット信号221の平均化または補間を行うことによりチャネル推定を行い、チャネル応答を示すチャネル推定値を出力する。チャネル等化部207は、チャネル推定部206から出力されるチャネル推定値を用いてデータ信号222に対してチャネル等化を行う。チャネル等化後のデータ信号は復調部208によって復調され、データ信号の元となるビット列が再生される。
(チャネル推定) 次に、チャネル推定部206の動作をさらに詳細に説明する。説明の簡単のため、サブキャリアグループの時間方向及び周波数方向の幅は、チャネルの時間方向及び周波数方向の変動周期に比べてそれぞれ十分小さいと仮定する。この場合、サブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられた信号に対するチャネル応答は、ほぼ一定とみなすことができる。図2で説明したように、サブキャリアグループ設定部104によって設定されたサブキャリアグループ内のサブキャリアにそれぞれ割り当てられた全てのパイロット信号及びデータ信号には、複素数値乗算部105によってサブキャリアグループ毎に定められた複素数値が乗じられている。複素数値をRとし、チャネル応答をHとすると、同一のサブキャリアグループ内のサブキャリアにそれぞれ割り当てられたパイロット信号及びデータ信号は、H*Rで表される歪みを共通に受ける。これは結果として、OFDM送信機から送信されるOFDM信号がH*Rで表されるチャネル応答を受けることと等価であるとみなすことができる。
すなわち、OFDM受信機20では各OFDM送信機11,12,・・・,1Nから同一のサブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられた信号が、それぞれ異なる複素数値が乗じられた後に送信される場合においても、複素数値が乗じられずに送信される場合と同様に扱うことができる。従って、チャネル推定部206ではOFDM送信機11,12,・・・,1Nにおいて乗じられた複素数値によらず、受信したパイロット信号を元のパイロット信号で除することによりチャネル推定値を求めることができる。元のパイロット信号はOFDM受信機において既知の信号である。
サブキャリアグループ内に複数のパイロットサブキャリアが存在する場合には、それぞれのパイロットサブキャリアに割り当てられているパイロット信号を元のパイロット信号で除した値を平均化することにより、精度の高いチャネル推定値を求めることができる。さらに、サブキャリアグループ内に複数のパイロットサブキャリアが離れて配置されている場合には、それぞれのパイロットサブキャリアに割り当てられているパイロット信号を元のパイロット信号で除して得られる値を用いて補間を行うことにより、精度の高いチャネル推定値を得ることができる。
サブキャリアグループ内のあるデータサブキャリアに対するチャネル推定及びチャネル等化のプロセスについて、数式を用いて説明する。以下の説明では、あるデータ信号をD、サブキャリアグループ内のパイロットサブキャリアに割り当てられるパイロット信号をP、n番目のOFDM送信機1nにおいて当該サブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられたパイロット信号及びデータ信号に乗じられている複素数値をRnとする。
また、説明の簡単のためサブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられているパイロット信号及びデータ信号が受けるチャネル歪みは一定とみなすことができるとし、OFDM送信機1nからOFDM受信機20までのチャネルのチャネル歪みをHnと表すことにする。
この場合、OFDM送信機1nから送信されるパイロット信号及びデータ信号は、それぞれP・Rn及びD・Rnで与えられる。P・Rn及びD・Rnは、チャネル歪みを受けた後OFDM受信機20のアンテナ201によって合成されるので、受信されるパイロット信号Prxは次式で表される。
Figure 2008278017
ただし、NはOFDM送信機の数を表す。
一方、受信されるデータ信号Drxは次式で表される。
Figure 2008278017
この場合、次式に示されるように、受信したパイロット信号Prxの逆数及び既知である元のパイロット信号Pをデータ信号Drxに乗じることにより、データ信号Dを復元することができる。
Figure 2008278017
一方、非特許文献1に示される方法によれば、送信機においてデータ信号に対しては複素数値が乗じられない。そのため、受信されるパイロット信号Prx
Figure 2008278017
となり、受信されるデータ信号Drx
Figure 2008278017
となる。この場合、次式に示されるように、受信したパイロット信号の逆数とPをデータ信号に乗じても、元のデータ信号Dは復元されないことは明らかである。
Figure 2008278017
元のデータ信号Dを復元するためには、Hnをそれぞれ個別に推定した上で
Figure 2008278017
を算出するプロセスが必要になる。前述の通り、Hnをそれぞれ個別に推定する処理においては干渉が重畳される場合があり、チャネル推定値の精度が劣化してしまう。
以上では受信したパイロット信号の逆数とPを受信したデータ信号に乗じることで、元のデータ信号を復元する方法について説明したが、これ以外にも次のような方法がある。Hcomb
Figure 2008278017
と置くと、Hcombの複素共役とHcombの絶対値の逆数を受信したデータ信号に乗じることで、次式のようにデータ信号を復元することができる。
Figure 2008278017
ただし、この場合は振幅が|Hcomb|だけずれるので、復調する際に比較を行う変調点についても|Hcomb|だけずらす必要がある。
以上述べたように、本実施形態によればOFDM送信機11,12,・・・,1Nから送信される信号に対してOFDM受信機20においてマクロダイバーシティ受信を行う場合、各OFDM送信機11,12,・・・,1NからOFDM受信機20までの各チャネル応答を個別に推定する必要がないために計算量が減少する。すなわち、数式(3)に示されるように、受信したパイロット信号Drxに対して受信したパイロット信号Pの逆数及び元のパイロット信号Pを乗じるだけで元のデータ信号Dを復元することができる。また、各チャネル応答を個別に推定する際には生じる干渉の問題も回避することができる。さらに、各チャネル応答を個別に推定するためのスクランブリングパターンの管理を制御する必要がなくなる。
(サブキャリアグループ以外の処理)
次に、OFDM送信機及びOFDM受信機の他の例について説明する。図5に示されるOFDM送信機では、図2に示したOFDM送信機に対してスクランブル部110が追加されている。スクランブル部110は、サブキャリアグループ設定部104により設定されるサブキャリアグループ外のサブキャリアに割り当てられる信号122、すなわちグループインデックスが付加されていないパイロット信号及びデータ信号に対して、OFDM送信機毎に異なるスクランブリングパターンによりスクランブルを施す。スクランブルが施された信号は、IFFTユニット106に入力される。
図6は、図5に対応するOFDM受信機であり、図4に示したOFDM受信機に対してデスクランブル部210と第2のチャネル推定部211及び第2のチャネル等化部212が追加されている。サブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられた信号は、図4に示したOFDM受信機と同様に処理される。すなわち、信号分離部205から出力される、サブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられたパイロット信号221及びパイロット信号222は、それぞれチャネル推定部206及びチャネル等化部207に入力される。チャネル推定部206から出力されるチャネル推定値を用いて、チャネル等化部207によりデータ信号222に対してチャネル等化が行われる。チャネル等化部207によるチャネル等化後のデータ信号は復調部213によって復調され、これによってデータ信号の元となるビット列が再生される。
一方、信号分離部205から出力される、サブキャリアグループ外のサブキャリアに割り当てられたパイロット信号及びデータ信号は、デスクランブル部210によりデスクランブルされる。デスクランブル部210は、OFDM受信機が受信しようとする信号を送信するOFDM送信機において用いられるスクランブルパターンと逆のデスクランブリングパターンによってデスクランブルを行う。デスクランブル部210によりデスクランブルされたパイロット信号223はチャネル推定部211に入力され、デスクランブルされたデータ信号224はチャネル等化部212に入力される。
チャネル推定部211は、近接するパイロット信号の平均化及び補間によりチャネル推定を行い、チャネル応答を示すチャネル推定値を算出する。チャネル等化部212は、チャネル推定部211から出力されるチャネル推定値を用いて、デスクランブルされたデータ信号に対してチャネル等化を行う。チャネル等化部212からのチャネル等化後のデータ信号は復調部213に入力され、データ信号の元となるビット列が再生される。
チャネル推定部211において行われる平均化の処理によって、スクランブリングパターンが異なるOFDM送信機から送信されたパイロット信号については電力を小さくすることができ、所望のチャネル推定値の精度を向上させることができる。
このようにサブキャリアグループ外のサブキャリアに割り当てられる信号、すなわちOFDM受信機20においてマクロダイバーシティ受信を行わない信号に対しては、OFDM送信機間で異なるスクランブリングパターンを用いてスクランブリングをかけている。これによりマクロダイバーシティ受信でない通常受信を行う際のチャネル推定値の精度を高くすることができる。なお、スクランブリングパターンは送受信機間で予め決めておいてもよい。或いは、OFDM受信機20がOFDM送信機(例えばOFDM送信機11)と通信を開始する際に、OFDM送信機11からスクランブリングパターンの通知を受けてもよい。マクロダイバーシティ受信を行わない信号についてスクランブルをかけているので、OFDM受信機20は、全てのOFDM送信機のスクランブリングパターンを知る必要はない。
上述の理由説明から分かるように、サブキャリアグループ外のサブキャリアに割り当てられている信号のうち、データ信号については必ずしもスクランブルする必要はない。従って、図5中のスクランブル部110においてはパイロット信号のみをスクランブルしてもよい。この場合、図6中のデスクランブル部210においてはパイロット信号のみをデスクランブルする。
(サブキャリアグループの設定方法)
次に、図7〜図16及び図17(a)(b)を用いてサブキャリアグループのより具体的な設定方法について説明する。
前述したように、サブキャリアグループは少なくとも一つのパイロットサブキャリアと少なくとも一つのデータサブキャリアを含むように設定される。以下では、パイロットサブキャリアが周波数軸上で4サブキャリア当たり1つ、時間軸上で7サブキャリア当たり1つの周期で挿入されている場合を例にして、サブキャリアグループの設定方法の具体例を示す。以下の説明において、OFDMシンボルとは1回のIFFTにより生成される単位を表している。1つのOFDMシンボルには、複数のサブキャリアが含まれる。図7〜図16及び図17(a)(b)における周波数軸は、1つのOFDMシンボル内のサブキャリアの番号を表しており、時間軸はOFDMシンボルの番号を表している。
第1のサブキャリアグループ設定方法によると、時間軸及び周波数軸によって方形に区切られた特定領域内のサブキャリアによって一つのサブキャリアグループを設定する。言い換えれば、連続する複数のOFDMシンボルに含まれるサブキャリア(パイロットサブキャリア及びデータサブキャリア)により一つのサブキャリアグループを設定する。例えば、図7の例は式を用いて次のように表される。図7において周波数軸上の位置をi、時間軸上の位置をjとし、サブキャリア401の位置を(i,j)=(1,1)とし、位置(i,j)のサブキャリアに割り当てられる信号をSi,j、サブキャリアグループ301内のサブキャリアに割り当てられる信号に乗ずる複素数値をR[1]、サブキャリアグループ302に乗ずる複素数値をR[2]とする。サブキャリアグループ毎に1つの複素数値を乗じる処理は、以下の式で表される。
Figure 2008278017
第1のサブキャリアグループ設定方法によれば、周波数軸及び時間軸上で一定のサブキャリア間隔で境界(例えば、フレームの境界)が定められていた場合に、サブキャリアグループが当該境界をまたがないようなサブキャリア配置をしやすいという利点がある。例えば、7OFDMシンボルで1フレームを形成する場合には、図7、図8及び図9に示すように周波数方向に4サブキャリア、時間方向に7サブキャリアの大きさの方形のサブキャリアグループ301及び302、あるいはサブキャリア301,302及び303を設定する。これによりフレームの境界をまたがないようにサブキャリアグループを生成できると共に、いずれのサブキャリアグループにも1つのパイロットサブキャリアが含まれるようにすることができる。
図7及び図8は、それぞれフレームの境界がパイロットサブキャリアのあるOFDMシンボルから数えて7番目及び6番目にある場合の例を示している。図9は、ある時間区間においてはサブキャリアグループ301,302及び303を周波数方向に敷き詰めて、すなわちOFDMシンボルの全長にわたり連続して配置した例を示している。図9の例によると、当該時間区間においては全てのサブキャリアがサブキャリアグループ301,302及び303のいずれかに属する。従って、当該時間区間の間はOFDM受信機においていずれのサブキャリアもマクロダイバーシティ受信できる。図10は、サブキャリアグループ301及び302内のパイロットサブキャリアの密度をサブキャリアグループ外のパイロットサブキャリアの密度より高くした例を示している。図10の例によると、サブキャリアグループ内のデータサブキャリアの受信性能を向上させることができる。
第2のサブキャリアグループ設定方法では、時間軸及び周波数軸によって区切られた方形領域内のサブキャリア(パイロットサブキャリア及びデータサブキャリア)と、これら方形領域内の少なくとも一つのパイロットサブキャリアまたはデータサブキャリアと周波数方向の位置が同一で、かつ時間軸上の位置が異なるように方形領域外に配置された少なくとも一つのパイロットサブキャリアを組み合わせて1つのサブキャリアグループを設定する。言い換えれば、連続する複数のOFDMシンボルに含まれるサブキャリア(パイロットサブキャリア及びデータサブキャリア)と、当該連続する複数のOFDMシンボル内の少なくとも一つのパイロットサブキャリアまたはデータサブキャリアと同一周波数を有し、かつ当該連続する複数のOFDMシンボルに近接する少なくとも一つのOFDMシンボルに含まれるパイロットサブキャリアとによりサブキャリアグループを設定する。
例えば、図11は図7に示したサブキャリアグループ(方形領域)内のパイロットサブキャリアと周波数方向の位置が同じで、かつ方形領域の右側に接する一つのパイロットサブキャリアを加えたサブキャリアグループ301及び302を示している。同様に図12は、図8に示したサブキャリアグループ(方形領域)内のパイロットサブキャリアと周波数方向の位置が同じで、かつ方形領域の右側に近接する一つのパイロットサブキャリアを加えたサブキャリアグループ301及び302を示している。さらに、図13は図11のサブキャリアグループの前後に位置する2つのパイロットサブキャリアを加えたサブキャリアグループ301及び302を示している。
第2のサブキャリアグループ設定方法によると、サブキャリアグループ毎に行われるチャネル推定においてチャネル応答の時間的な変動を推定しやすくなる。従って、この変動が大きい場合のチャネル推定精度が向上するという利点がある。
第2のサブキャリアグループ設定方法を図5に示したOFDM送信機に適用する場合には、サブキャリアグループの範囲について異なる解釈をすることも可能である。図5に示したOFDM送信機においては、サブキャリアグループ外のサブキャリアに割り当てられた信号にスクランブリングが施される。図7のサブキャリアグループ301内のサブキャリアに割り当てられる信号に乗じる複素数値をパイロットサブキャリア402に割り当てられるパイロット信号をスクランブルするのに用いる複素数値と同一とした場合、図7のサブキャリアグループは実質的に図11に示したサブキャリアグループと同一であるとみなすことができる。
同様に、図8のサブキャリアグループ301内のサブキャリアに割り当てられる信号に乗じる複素数値をパイロットサブキャリア403に割り当てられるパイロット信号をスクランブルするのに用いる複素数値と同一とした場合、図8のサブキャリアグループは図12に示したサブキャリアグループと等価とみなすことができる。
このようにサブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられる信号に乗じられる複素数値をサブキャリアグループ外のサブキャリアに割り当てられるパイロット信号をスクランブルするのに用いる複素数値と同一にすることにより、サブキャリアグループ外のサブキャリアに割り当てられるパイロット信号をサブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられているパイロット信号と等価に扱うことができる。従って、サブキャリアグループに対応するチャネルのチャネル推定精度を向上させることができる。
サブキャリアグループの形状は、必ずしも完全な方形でなくともよい。例えば、サブキャリアグループ内の全サブキャリアのうちの半分よりも少ない一部を除いたサブキャリアが方形を成してもよい。こうすることにより、より自由度の高いサブキャリアグループの設計を行うことができる。サブキャリアグループの自由度をさらに高めたい場合には、サブキャリアグループ内のサブキャリアは、必ずしも方形に近い形状を成していなくともよい。その場合、例えば少なくともサブキャリアグループ内のデータサブキャリアは、周波数方向または時間方向に連続していてもよい。そうすることにより、サブキャリアグループ内のデータサブキャリア間でチャネル歪みの相関が高くなるため、チャネル等化を行いやすくなる。
(パイロットサブキャリアの配置方法)
次に、図14、図15及び図16を用いてサブキャリアグループ内のパイロットサブキャリアの配置方法の具体例を示す。図14に示す例では、サブキャリアグループ内のパイロットサブキャリアを時間方向及び周波数方向に一様に分散させて配置する。このようにパイロットサブキャリアをサブキャリアグループ内に分散して配置することで、チャネル応答の時間方向と周波数方向の両方の変動に追従したチャネル推定を行うことができる。
図15に示す例では、サブキャリアグループ内の周波数方向の両端に優先的にパイロットサブキャリアを配置する。チャネル応答の周波数方向の変動が大きい場合、サブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられるパイロット信号を用いてチャネル応答の変動を推定することになる。パイロット信号を用いてチャネル推定を行う場合、パイロット信号が割り当てられていないサブキャリア位置(周波数)においてもチャネル応答を知ることが正確にチャネル推定のために望まれる。このため、パイロット信号が割り当てられていないサブキャリア位置のパイロット信号を内挿(補間)または外挿により求めることが必要となる。ここで、パイロット信号の内挿を行うよりも、外挿を行う方がチャネル推定精度は低いことは知られている。図15のようにパイロットサブキャリアをサブキャリアグループ内の周波数方向の両端に優先して配置することにより、パイロット信号の外挿を行う必要性が減るので、チャネル推定精度が向上する。
図16に示す例では、サブキャリアグループ内の時間方向の両端に優先的にパイロットサブキャリアを配置する。チャネル応答の時間方向の変動が大きい場合、図15の例と同様の理由でパイロット信号の外挿を行う必要性が減ることにより、チャネル推定精度が向上する。
(複素数値系列の設定方法)
次に、図17(a)(b)を用いてサブキャリアグループ毎に異なる複素数値系列を用いる例について説明する。複素数値系列としては、OFDM送信機間で異なる系列が選択される場合もあるし、同じ系列が選択される場合もある。ここでは、OFDM送信機間で異なる複素数値系列が選択されている場合について具体的な例を示す。
図17(a)(b)は、OFDM送信機11及び12からそれぞれ送信されるOFDM信号のサブキャリア配置と複素数値系列をそれぞれ表している。図17(a)における複素数値系列はR1[1], R1[2],…,R1[N]であり、図17(b)における複素数値系列はR2[1],R2[2],…,,…,R2[N]である。図5に示したOFDM送信機では、サブキャリアグループ外のサブキャリアに割り当てられる信号にスクランブリングを施すことによって、サブキャリアグループ外のサブキャリアに割り当てられる信号については干渉を低減することができる。これはサブキャリアグループに属しているサブキャリアに割り当てられる信号とは異なり、他のOFDM送信機からの信号は干渉となってしまうためである。
そこで、この例では複素数値系列はR1[1],R1[2],…,R1[N]とR2[1],R2[2],…,R2[N]とを互いに直交または擬似直交の関係とする。これにより、サブキャリアグループ内のパイロットサブキャリアに割り当てられるパイロット信号についても干渉を低減することができ、マクロダイバーシティでない受信のチャネル推定に用いることができる。ここで、前述したように「互いに直交」とは相関値が0になることをいい、「互いに擬似直交」とは相関値の絶対値が自己相関値と比べて小さい値になることをいう。ある系列x[k](k=1,・・・,K)の自己相関値、及び2つの系列x[k],y[k](k=1,・・・,K)の相関値は、それぞれ次式で表される。
Figure 2008278017
Figure 2008278017
系列長が4の場合、互いに直交の関係にある複素数値系列の例として、以下の4つの系列R1,R2,R3及びR4が挙げられる。
Figure 2008278017
数式(13)の4つの複素数値系列R1,R2,R3及びR4は、6個の相関値が全て0であり、互いに直交している。一般に系列長を2Kとすると、最大で2K個の互いに直交関係にある複素数値系列を生成することができる。他の例として、例えば
Figure 2008278017
のような4つの複素数値系列R1,R2,R3及びR4も、6個の相関値が全て0であり、互いに直交している。
一方、擬似直交関係にある複素数値系列の例としては、以下の6つの系列R1,R2,R3,R4,R5及びR6が挙げられる。
Figure 2008278017
数式(15)の系列長が4である6つの複素数値系列R1,R2,R3,R4,R5及びR6は、自己相関値はいずれも4であるのに対して、相関値は0または2のいずれかになる。例えば、R1,R2,R3及びR4の間の6個の相関値及びR及びRの間の相関値は、いずれも0であるが、R1,R2,R3及びR4と、R及びRとの間の4個の相関値は、いずれも2である。このように複素数値系列として互いに疑似直交の関係にある系列、すなわち相関値を0に限定しない系列を含ませることにより、互いに直交の関係にある系列、すなわち相関値を0に限定した系列よりも多くの系列を生成することができる。
図18は、複素数値系列が送信機間で直交化または擬似直交化されている場合に適したOFDM受信機を示している。図6のOFDM受信機との相違は信号分離部205から出力される、サブキャリアグループ内のパイロットサブキャリアに割り当てられたパイロット信号221が複素数値乗算部214にも入力される点と、複素数値乗算部214によって複素数値が乗じられたパイロット信号225がチャネル推定部211に入力される点と、チャネル推定部211がパイロット信号223とパイロット信号225をチャネル推定を行う点である。
サブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられた信号は、基本的に図6に示したOFDM受信機と同様に処理される。すなわち、信号分離部205から出力される、サブキャリアグループ毎のパイロット信号221及びパイロット信号222は、それぞれチャネル推定部206及びチャネル等化部207に入力される。チャネル推定部206から出力されるチャネル推定値を用いて、チャネル等化部207によりデータ信号222に対してチャネル等化が行われる。チャネル等化部207によるチャネル等化後のデータ信号は復調部213によって復調され、データ信号の元となるビット列が再生される。
一方、サブキャリアグループ外のサブキャリアに割り当てられた信号も、図6に示したOFDM受信機と同様に処理される。すなわち、信号分離部205から出力される、サブキャリアグループ外のサブキャリアに割り当てられたパイロット信号及びデータ信号は、デスクランブル部210によりデスクランブルされる。デスクランブル部210は、OFDM受信機が受信しようとする信号を送信するOFDM送信機において用いられるスクランブルパターンと逆のデスクランブリングパターンによってデスクランブルを行う。デスクランブル部210によりデスクランブルされたパイロット信号223はチャネル推定部211に入力され、デスクランブルされたデータ信号224はチャネル等化部212に入力される。
一方、信号分離部205から出力される、サブキャリアグループ内のパイロットサブキャリアに割り当てられたパイロット信号221は、さらに複素数値乗算部214によって複素数値が乗じられる。複素数値乗算部214は、OFDM受信機が受信しようとする信号を送信するOFDM送信機内の図5中に示した複素数値乗算部105において用いられた複素数値の複素共役に相当する複素数値をパイロット信号221に対して乗じる。複素数値乗算部214により複素数値が乗じられたパイロット信号225は、チャネル推定部211に入力される。
チャネル推定部211は、近接するパイロット信号の平均化及び補間によりチャネル推定を行い、チャネル応答を示すチャネル推定値を算出する。チャネル等化部212は、チャネル推定部211から出力されるチャネル推定値を用いて、デスクランブルされたデータ信号に対してチャネル等化を行う。チャネル等化部212からのチャネル等化後のデータ信号は復調部213に入力され、データ信号の元となるビット列が再生される。
チャネル推定部211において行われる平均化の処理によって、スクランブリングパターンが異なるOFDM送信機から送信されたパイロット信号については電力を小さくすることができ、所望のチャネル推定値の精度を向上させることができる。
さらに、チャネル推定部211では、デスクランブル部210によってデスクランブルされた、サブキャリアグループ外のサブキャリアに割り当てられたパイロット信号223に加えて、複素数値乗算部214により複素数値が乗じられた、サブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられたパイロット信号225を用いてチャネル推定を行う。従って、チャネル推定部211では図6のOFDM受信機と比べてチャネル推定により多くのパイロット信号を用いることができるため、チャネル推定の精度がより一層向上する。
(ガードインターバルについて)
次に、図2または図5中に示したGI付加部107において付加されるガードインターバルの長さを設定する方法について説明する。ガードインターバルは、1OFDMシンボル毎に時間波形の一部をコピーすることで付加される。OFDMシンボルにガードインターバルを付加することによって、遅延波によるシンボル間干渉を低減することができる。一般に、ガードインターバル長が大きいほど、遅延広がり(遅延プロファイルともいう)の大きいマルチパス環境に耐えることができる。
前述したようにサブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられる信号については、OFDM受信機20においてマクロダイバーシティ受信を行うことができる。この場合、OFDM受信機20は複数のOFDM送信機11,12,・・・,1Nからの信号を同時に受信することになるため、一つの送信機からの信号を受信するときと比べて遅延広がりが相対的に大きくなる場合がある。
そこで、サブキャリアグループ内のサブキャリアを含むOFDMシンボルについては、それ以外のOFDMシンボルよりもガードインターバルを長く設定することにより、受信性能を改善する。具体的には、図2及び図5に示されるようにサブキャリアグループ設定部104からサブキャリアグループ内のサブキャリアの位置を示すサブキャリア位置情報がGI付加部107に与えられる。GI付加部107は、サブキャリア位置情報に基づいて、サブキャリアグループ内のサブキャリアを含むOFDMシンボルがIFFTユニット106から入力されるときは、サブキャリアグループ外のサブキャリアを含むOFDMシンボルが入力される場合に比較して長いガードインターバルをOFDM信号に付加する。
このようにガードインターバル長を設定することにより、OFDM受信機20がマクロダイバーシティ受信を行う際の大きな遅延広がりにも対処できることにより、受信性能が改善される。
次に、ガードインターバル長の具体的な設定例について述べる。例えば、図7に示したサブキャリアグループ設定例では、サブキャリアグループ内のサブキャリアを含む7つのOFDMシンボルに対するガードインターバル長を、サブキャリアグループ内のサブキャリアを含まないOFDMシンボルに対するガードインターバル長よりも大きく設定する。一方、図11に示したサブキャリアグループ設定例では、サブキャリアグループ内のデータサブキャリアを含む7つのOFDMシンボルに対するガードインターバル長をサブキャリアグループ内のデータサブキャリアを含まないOFDMシンボルに対するガードインターバル長よりも大きく設定する。また、図11に示したサブキャリアグループ設定例では、サブキャリアグループ内のデータサブキャリアまたはパイロットサブキャリアを含む8つのOFDMシンボルに対するガードインターバル長をサブキャリアグループ内のサブキャリアを含まないOFDMシンボルに対するガードインターバル長よりも大きく設定してもよい。
図19に示したサブキャリアグループ設定例では、サブキャリアグループ内のサブキャリアを含むOFDMシンボルのガードインターバル長をサブキャリアグループ内のサブキャリアを含まないOFDMシンボルよりも長くする。さらに、サブキャリアグループ内のサブキャリアを含むOFDMシンボルを間引いてもよい。
図20に示したサブキャリアグループ設定例では、サブキャリアグループ内のデータサブキャリア及びパイロットサブキャリアを含むOFDMシンボルのガードインターバルをサブキャリアグループ内のサブキャリアを含まないOFDMシンボルよりも長くする。さらに、サブキャリアグループ内のデータサブキャリア及びパイロットサブキャリアを含むOFDMシンボルを間引いてもよい。
次に、図21を用いて上述のようにOFDMシンボルを間引いた場合のガードインターバル長の設定例について説明する。通常のガードインターバル長では、図21のフレーム構成501に示されるように7つのOFDMシンボルで1つのフレームを構成しているとする。例えば、図19のようにガードインターバル長が他のOFDMシンボルよりも大きいOFDMシンボルが1つのフレーム内に収まっている場合は、フレーム構成502に示されるようにOFDMシンボルを1つ以上間引き、その分だけガードインターバル長を大きくすればよい。
図20の例でサブキャリアグループ内のデータサブキャリア及びパイロットサブキャリアを含むOFDMシンボルのガードインターバル長を他のOFDMシンボルよりも大きくした場合のように、ガードインターバル長が他よりも大きいOFDMシンボルが1つのフレーム内に収まっていない場合には、フレーム構成503に示されるようにフレームの一部を後続のフレームの最初に位置するOFDMシンボルのガードインターバルに当てる。これによって、後続のフレームについてはOFDMシンボルを間引くことなく、最初のOFDMシンボルだけガードインターバル長を大きく設定することができる。
(データの種類について)
次に、サブキャリアグループ内のデータサブキャリアに割り当てられるデータ信号の内容例について説明する。図2または図5に示されるOFDM送信機はセルラーシステム(携帯電話システム)における基地局であり、図4、図6または図18に示されるOFDM受信機が端末である場合を例にとって説明する。基地局は複数のセクタを形成してもよい。その場合、基地局はセクタ数分のOFDM送信機を含む。データ信号は、例えば以下のようにブロードキャスト通信、マルチキャスト通信、あるいはソフトハンドオーバに用いられる。
まず、ブロードキャスト通信及びマルチキャスト通信を実施する例について述べる。複数の基地局から、サブキャリアグループ内のデータサブキャリアに同じデータ信号を割り当てて送信を行う。この場合、当該基地局に接続している全ての端末は同じデータ信号を同時に受信することが可能である。従って、セルラーシステムはサブキャリアグループ内のサブキャリアを利用して、ブロードキャスト通信やマルチキャスト通信を行うことができる。ブロードキャスト通信とは、ユーザを特定せずにデータ信号を送信するサービスをいう。マルチキャスト通信とは、2以上の特定の端末宛に同じデータ信号を送信するサービスをいう。ブロードキャスト通信及びマルチキャスト通信は、Multimedia Broadcast and Multicast Service(MBMS)通信と総称される場合もある。一方、1の特定の端末宛にデータを送信するサービスは、ユニキャストと呼ばれる。
そこで、サブキャリアグループ内のサブキャリアについてはブロードキャスト通信やマルチキャスト通信に用い、サブキャリアグループ外のサブキャリアについてはユニキャスト通信に用いるという形態が考えられる。ブロードキャスト通信またはマルチキャスト通信によってデータ信号を送信する例としては、例えば動画データや音楽データのストリーミング、及び電子メールの一括送信などが挙げられる。
次に、ソフトハンドオーバを実施する例について説明する。複数の基地局から、サブキャリアグループ内のデータサブキャリアに同じデータ信号を割り当てて送信する。この場合、セル境界にいる端末は、境界に接する複数の基地局からの信号を同時に受信することが可能である。従って、セルラーシステムはサブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられたデータ信号を利用して、以下のようにソフトハンドオーバを実現することができる。
まず、端末は第1基地局のセルの中心付近に存在している間は、第1基地局において設定されるサブキャリアグループ外のサブキャリアに割り当てられたデータ信号について、通常受信を行う。次に、当該端末は第1基地局のセルと第1基地局に隣接する第2基地局のセルとの境界付近に来たときには、第1基地局及び第2基地局においてそれぞれ設定されるサブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられたデータ信号について、マクロダイバーシティ受信を行う。この後、当該端末は第2基地局のセルの中心付近に移動すると、第2基地局において設定されるサブキャリアグループ外のサブキャリアに割り当てられたデータ信号について通常受信を行う。このようにして、サブキャリアグループに割り当てられるデータ信号を用いてソフトハンドオーバを実施することができる。
[第2の実施形態]
(送信機)
図2、図4及び図22〜31を用いて、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態では、図2に示したOFDM送信機中のデータ信号生成部102が図22に示すようにビット列生成部1021、符号化器1022、インタリーバ1023及びディジタル変調器1024により構成される。図22のデータ信号生成部102では、以下のようにしてデータ信号が生成される。ビット列生成部1021によって生成されたビット列は、符号化器1022に入力される。符号化器1022では、入力されたビット列に対して例えばビタビ符号化、ターボ符号化、リードソロモン符号化あるいは低密度パリティチェック符号(low-density parity-check codes:LDPC)符号化といった通信路符号化(チャネル符号化)を施し、符号化率に相当する分だけ長くなったビット列を出力する。
符号化器1022により符号化されたビット列は、インタリーバ1023によってインタリーブが施される。インタリーブが施されたビット列に、ディジタル変調器1024によりQPSKのようなディジタル変調が施されることによってデータ信号が生成される。こうして生成されたデータ信号は、図2中のサブキャリア割り当て部103を経てサブキャリアグループ設定部104により複数のサブキャリアグループに割り当てられる。
ここで、複数のサブキャリアグループは複数のOFDM送信機でそれぞれ同一である。言い換えると、複数のサブキャリアグループは複数のOFDM送信機でそれぞれ共通である。「サブキャリアグループが同一である」とは、例えば図17(a)のサブキャリアグループ301と図17(b)のサブキャリアグループ301との関係のように、サブキャリアグループに含まれるサブキャリアのサブキャリアインデックスが同じであることを意味している。OFDM送信機間で同一のサブキャリアグループに含まれるサブキャリアには、OFDM送信機間で同一のデータ信号とパイロット信号が割り当てられる。
OFDM送信機間で同一のデータ信号は、例えば複数のOFDM送信機と通信可能な外部装置から各OFDM送信機において同一のビット列を取得し、このビット列から通信路符号化、インタリーブ及びディジタル変調を経て生成することもできる。他の例では、複数のOFDM送信機と通信可能な外部装置において、ビット列から通信路符号化、インタリーブ、ディジタル変調を経てデータ信号を生成し、これを複数のOFDM送信機に渡すことによっても得ることもできる。すなわち、データ信号生成部102の構成要素の一部または全部はOFDM送信機の外部に設けられていても構わない。
サブキャリアグループ毎に用いられる複素数値系列は、先の実施形態と同様にOFDM送信機間で異なる系列となるように設定される。
(受信機)
一方、本実施形態に従うOFDM受信機においては、図4中の復調部208が図23に示すようにディジタル復調器2081、デインタリーバ2082及び復号化器2083によって構成される。すなわち、図4中のチャネル等化部207から出力された信号はディジタル復調器2081によって復調され、軟判定値が得られる。軟判定値の列は、デインタリーバ2082によってデインタリーブされる。デインタリーブ後の軟判定値の列は、復号化器2083によりOFDM送信機における符号化方法(図22中の符号化器1022の符号化方法)に対応する復号方法によって復号されることにより、元のビット列が再生される。
一般に通信路符号化を実施する場合、復号前の信号にバースト誤りが発生すると復号後のビット誤り率特性が劣化することが知られている。本実施形態によれば、各OFDM送信機で異なる複素数値系列をサブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられた信号に乗じなかった場合と比べて、復号前の信号にバースト誤りが発生する確率が低くなる。その結果として、復号後のビット誤り率特性を改善できるという効果がある。以下、本効果について詳細に説明する。
まず、バースト誤り率が発生する確率が低くなることは、次のように説明できる。数式(2)に示されるように、受信した信号の振幅は数式(2)の一部である数式(16)の値に応じて変わる。より詳細には数式(16)の値は、信号に乗じた複素数値とチャネル歪みとの積の位相がインデックスn毎に近い値を持っていた場合には大きくなり、位相がインデックスn毎に無相関な値を持っていた場合には、複素数値とチャネル歪みの積が打ち消しあって小さくなる。
Figure 2008278017
サブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられた信号に、OFDM送信機で同じ複素数値が乗じられた場合、もしくは複素数が乗じられなかった場合、数式(16)の値はチャネル歪みの項によってのみ増減する。すなわち、周波数方向または時間方向あるいはその両方向においてチャネル歪みの相関が強い環境下においては、広いサブキャリア範囲にわたって同じように電力の増減が起こることになる。広い範囲にわたって電力の低下が起こると、バースト的な誤りを発生させる場合がある。
一方、サブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられた信号に、OFDM送信機で異なる複素数値が乗じられた場合、数式(16)の値は複素数値とチャネル歪みによって増減する。すなわち、周波数方向または時間方向あるいはその両方向においてチャネル歪みの相関が強い環境下においても、サブキャリアグループ毎にOFDM送信機で異なる複素数値系列が乗じられるために、サブキャリアグループの範囲を超えた広い範囲にわたって同じように電力の増減が起こる可能性が低くなる。言い換えると、あるサブキャリアグループの電力が小さくなった場合においても、その他のサブキャリアグループの電力が同様に小さくなってしまう可能性が小さくなる。これによりバースト誤りが発生する可能性を小さくすることができるという効果がある。バースト誤りの発生確率を低減できることにより、例えば以下のような利点がある。例えば送信しているデータが音声であった場合、音声通信の長期中断を防ぐことができる。例えば、OFDM送信機によって送信するデータ信号が動画であった場合、動画の長期欠損などを防ぐことができる。
次に、通信路符号化による復号後のビット誤り率特性を改善できる点について詳細に説明する。前述したビタビ符号化、ターボ符号化、リードソロモン符号化あるいはLDPC符号化といった通信路符号化をビット列に施すと、通信路において信号の一部に誤りが生じた場合においても、受信側においてその誤りを訂正してもとの信号を復元することが可能である。
しかし、このような通信路符号化はバースト誤りに対しては誤り訂正能力が劣化することが知られている。ここで、サブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられた信号にOFDM送信機間で異なる複素数値系列を乗じた場合、サブキャリアグループの範囲を超えた広い範囲でバースト誤りが発生する確率が低くなる。このため、図22に示したデータ生成部102により通信路符号化によって得られるビット列を変調して生成されるデータ信号を複数のサブキャリアグループにわたって割り当てることにより、バースト誤りが発生する確率を低減できる。その結果として、復号後のビット誤り率を改善できるという効果が得られる。この場合、信号が割り当てられるサブキャリアグループの数が多いほど、バースト誤りが発生する確率を低減することができるため、復号後のビット誤り率特性の改善量も大きくなる傾向がある。
図24に、サブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられた信号に乗じる複素数値系列をOFDM送信機間で同一に設定した場合と異なるように設定した場合について、シミュレーションによる性能評価を行った例を示す。図24において横軸は信号対雑音比(SNR)、縦軸はブロックエラー率(block error rate:BLER)をそれぞれ表している。BLERとは、符号化されたビット列のうち1ビットでも誤った場合を誤りとし、全てのビットが正しかった場合に正しいとした場合の誤り率である。図24に示されるように、OFDM送信機間で異なる複素数値系列を設定することにより、特性を改善できることが分かる。
このように各OFDM送信機で異なる複素数値系列が選択されている場合においては、バースト誤りを低減する効果を得ることができる。本効果は、全てのサブキャリアがサブキャリアグループに割り当てられている場合においても発揮される。すなわち本効果を得るためには、図2のOFDM送信機においてサブキャリアグループ外のサブキャリアに割り当てられる信号122はなくてもよい。この場合、サブキャリアグループの設定は図25〜図28に示されるように、全てのサブキャリアがいずれかのサブキャリアグループに属するように割り当てられる。
(複素数値系列が送信機間で異なることについての説明)
次に、サブキャリアグループ毎に用いられる複素数値系列がOFDM送信機間で異なることについてより詳細に説明する。
N番目のOFDM送信機のM番目のサブキャリアグループに用いられる複素数値をR[M]と表すこととする。この場合、N番目のOFDM送信機における複素数値系列S
Figure 2008278017
と表すことができる。複素数値系列SとSが同じであるとは、ある複素数値定数Zの下で次式が成り立つことを意味する。
Figure 2008278017
「複素数値系列がOFDM送信機間で異なる」とは、複素数値系列Sが全てのOFDM送信機間で同じではないということを表している。言い換えると、あるOFDM送信機で用いられている複素数値系列は、他のOFDM送信機で用いられている複素数値系列のうち少なくとも1つの系列とは異なっているということを意味している。このように少なくとも2つのOFDM送信機間で複素数値系列の一部でも値が違う部分があれば、バースト誤りを低減できる効果が得られるため、復号後のビット誤り率特性を改善することができる。
バースト誤りをより効果的に低減するためには、各OFDM送信機で用いられている系列Sがより多く異なっていることが望ましい。例えば図17を用いて説明したように、互いに擬似直交または直交の関係にある複素数値系列を用いることにより、それぞれ異なる複素数値系列を選択することができる。また、例えば乱数や擬似乱数を用いてOFDM送信機毎に独立に複素数値系列を生成してもよい。このようにすることで、OFDM送信機間で複素数値系列が同じになる確率を小さくすることができる。
(データ信号の割り当て)
次に、図29〜図33を用いてデータ信号を複数のサブキャリアグループに割り当てることについて詳細に説明する。
図29〜図33では、通信路符号化によって得られる1つ目のビット列を変調して生成されるデータ信号列をD1、2つ目のビット列から同様に生成されるデータ信号列をD2と表している。図29〜図33に示されるように、データ信号を複数のサブキャリアグループにわたって割り当てる。
図29及び図30は、連続する6個のサブキャリアグループにわたってそれぞれD1及びD2を割り当てる例を示している。図31は、連続しない6個のサブキャリアグループにわたってそれぞれD1及びD2を割り当てる例を示している。図32は、D1とD2をサブキャリアグループ内に混在させて、それぞれ12個のサブキャリアグループにわたって割り当てた場合の例を示している。図32の例では、図29及び図30の例と比べて1つのデータ列が配置されるサブキャリアグループの数が多いために、バースト誤りが発生する確率がより小さくなり、復号後の誤り率特性をより改善できる。
図29〜図31の例のようにサブキャリアグループの中にデータ信号列D1とD2が混在しないように割り当てた場合においても、例えば図33のようにサブキャリアグループのサイズを小さくすることによって1つのデータ列が配置されるサブキャリアグループの数を多くすることができる。ただしサブキャリアグループのサイズを小さくすると、サブキャリアグループ毎にパイロット信号が少なくとも1つ以上必要であるために、パイロットサブキャリアのオーバーヘッドが大きくなってしまう場合がある。オーバーヘッドを大きくしたくない場合には、サブキャリアグループのサイズをそのままにしてデータ信号列の長さを長くすることによっても、1つのデータ列が配置されるサブキャリアグループの数を多くすることができる。逆に言えば、1つのデータ列の長さが長い場合においては、サブキャリアグループのサイズを大きくすることによってパイロットサブキャリアのオーバーヘッドを小さくすることもできる。
次に、バースト誤りを効率よく低減するための複素数値系列の設定方法についてより詳細に説明する。
あるデータ信号のバースト誤り率を低減するためには、当該データ信号に乗じられる複素数値系列がOFDM送信機間で異なっている必要がある。例えば、図29においてN番目のOFDM送信機でサブキャリアグループ301〜312内のサブキャリアに割り当てられたデータ信号に対して、複素数値R[M]を乗じるとする。
データ信号系列D1はサブキャリアグループ301,302,303,307,308及び309に割り当てられているので、複素数値系列{R[1],R[2],R[3],R[7],R[8],R[9]}をOFDM送信機間で異なる系列に設定することにより、D1のバースト誤りを低減することができる。同様に、データ信号系列D2はサブキャリアグループ304,305,306,310,311及び312に割り当てられているので、複素数値系列{R[4],R[5],R[6],R[10],R[11],R[12]}をOFDM送信機間で異なる系列に設定することにより、D2のバースト誤りを低減することができる。従って、データ信号系列D1及びD2の復号後の誤り率特性を改善できる。
本実施形態において、サブキャリアグループの設定方法及びサブキャリアグループ内のパイロットサブキャリアの配置方法は、先の実施形態と同様でよい。例えば、サブキャリアグループは図7〜図10のように設定され、サブキャリアグループ内のパイロットサブキャリアは図14〜図16のように配置される。
(効率的にバースト誤りを低減するための複素数値系列の例)
次に、図17(a)(b)を用いて効率的にバースト誤りを低減するための直交する複素数値系列の設定方法を説明する。ここではこれまでの説明と同様に、N番目のOFDM送信機のM番目のサブキャリアグループに用いられる複素数値をR[M]と表すこととし、またN番目のOFDM送信機における複素数値系列Sを数式(17)のように表すものとする。効率的にバースト誤りを低減するための複素数値系列は、次のように生成される。
<ステップ1>
まず、系列長がKでかつ互いに直交するC(C≦K)個の複素数値系列を生成する。以下の説明では、この系列長KのC個の複素数値系列を特に識別したい場合に送信機方向複素数値系列と呼ぶこととする。また、サブキャリアグループ毎に用いられる複素数値系列を特に識別したい場合に、サブキャリアグループ方向複素数値系列と呼ぶこととする。
一般には、系列長Kの互いに直交する複素数値系列は、最大でK個生成することが可能である。系列長Kでかつ互いに直交するC個の複素数値系列を以下のように表すものとする。
Figure 2008278017
C個の複素数値系列が互いに直交するとは、1≦p≦Cと1≦q≦Cを満たす任意の異なる整数p,qにおいて次式が成り立つことを表している。
Figure 2008278017
<ステップ2>
次に、これらC個の送信機方向複素数値系列のk番目の要素を並べることによって、次式のように長さCのサブキャリアグループ方向複素数値系列を生成する。
Figure 2008278017
このようにして生成されるサブキャリアグループ方向複素数値系列をサブキャリアグループ毎にパイロット信号及びデータ信号に乗じる複素数値系列として用いる。
このようにC個の送信機方向複素数値系列のk番目の要素を並べることによって生成されるサブキャリアグループ方向複素数値系列をn番目の送信機で用いる場合について、例を挙げて説明する。例えば、サブキャリアグループの数Mとサブキャリアグループ方向複素数値系列の数Cが同じ場合には、
Figure 2008278017
として用いる。すなわち、図17(a)のサブキャリアグループ301にwl,kを乗じ、サブキャリアグループ302にw2,kを乗じ、サブキャリアグループ30MにwC,kをそれぞれ乗じる。一方、MがCより小さい場合には、次式のように生成される複素数値系列の一部を用いる。
Figure 2008278017
逆にMがCより大きい場合には、次式のように系列の長さがMとなるように生成される長さCの複素数値系列を繰り返して用いる。
Figure 2008278017
(直交する複素数値系列を用いることによる効果)
次に、このようにして生成される直交する複素数値系列を使った場合の効果について説明する。数式(16)を用いて説明したように、受信した信号のサブキャリアグループ毎の振幅は、チャネル歪みと乗じられた複素数値の両方の影響で増減する。従って、送信機毎に異なる複素数値系列をパイロット信号及びデータ信号に乗じることによって、サブキャリアグループ毎の振幅を増減させることができる。その結果として、全てのサブキャリアグループの振幅が同時に小さくなる確率を低減することができ、バースト誤りが発生する確率を小さくすることができる。
このような効果を最大限に得るためには、振幅の増減の相関がサブキャリアグループ間で小さいことが望ましい。これは、逆に相関が大きい場合の例を考えれば明らかである。すなわち、サブキャリアグループ毎の振幅の増減における相関が大きい場合、全てのサブキャリアグループが同じように振幅変化を生じることになる。その結果として同時に振幅が小さくなる確率が高くなり、バースト誤りが発生しやすくなる。系列長がKでかつ互いに直交するC(C≦K)個の複素数値系列のk(=1,…,K)番目の要素を並べて生成される長さCの複素数値系列をサブキャリアグループ毎にパイロット信号及びデータ信号に乗じた場合、振幅の増減のサブキャリアグループ間の相関を小さくすることができる。
例えば、あるサブキャリアグループに対して各送信機で用いられる複素数値は、系列長がKでかつ互いに直交するC(C≦K)個の送信機方向複素数値系列の中のいずれか1つの系列に含まれる複素数値となっている。また、別のサブキャリアグループに対して各送信機で用いられる複素数値は、別の送信機方向複素数値系列に含まれる複素数値となっている。
すなわち、あるサブキャリアグループに各送信機で乗じられた複素数値を並べた系列は1つの送信機方向複素数値系列をなし、また別のサブキャリアグループに各送信機で乗じられた複素数値系列は別の送信機方向複素数値系列をなす。前述のように、送信機方向複素数値系列は互いに直交するように設計されている。従って、サブキャリアグループ毎に互いに直交する複素数値系列を用いて数式(16)のようにチャネル歪が合成されることにより、合成された信号の振幅の増減における相関を効率的に小さくすることができる。
さらに言うと、前述のように複素数値系列を送信機間で直交または擬似直交の関係に設定する例によれば、送信機間で異なる複素数値系列を選ぶことができるため、ダイバーシチゲインを得ることができていた。これに対し、上述のようにあるサブキャリアグループについて送信機毎に乗じられる複素数値を系列としてみたときに、その複素数値系列を互いに直交の関係に設定すると、K個の送信機があるときに理論的に最大のダイバーシチゲインを達成できる。またその素数値系列を互いに擬似直交の関係に設定すると、K個の送信機があるときに理論的に最大のダイバーシチゲインに準ずる性能を達成できる。
(行列を使った表現)
次に、効率的にバースト誤りを低減するための上述した複素数値系列の設定方法について、行列表現を使ってさらに説明する。まず、各行成分が互いに直交するC行K列の複素数値行列を生成する。各行成分は長さがKのベクトルであるため、一般に最大でK個の互いに直交するベクトルを生成することが可能である。K行K列で各行成分が互いに直交する行列として、フーリエ行列やウォルシュ行列が知られている。ただしウォルシュ行列はKが2のべき乗であるときだけ定義することができる。このようなK行K列の行列のうちのC行だけを取り出した新たな行列を用いることによっても、各行成分が互いに直交するC行K列の複素数値行列を生成することができる。このようにして生成されるC行K列の複素数値行列Aは、以下のように表される。
Figure 2008278017
数式(25)に示す行列Aのk番目の列を並べることによっても、数式(21)に示したサブキャリア方向複素数値系列、すなわち効率的にバースト誤りを低減する複素数値系列を生成することができる。
(基地局数=送信機の数について)
以上説明してきたように、系列長がKでかつ互いに直交するC(C≦K)個の複素数値系列のk(=1,…,K)番目の要素を並べて生成される長さCの複素数値系列を使うことによって、サブキャリアグループ間の振幅の増減の相関が小さくなり、バースト誤りが発生する確率を効果的に低減することができる。さらに、各行成分が互いに直交するC行K列の複素数値行列のk(=1,…,K)番目の列からなる複素数値系列を使った場合においても等価な系列を生成でき、同じ効果を得ることができる。
ここで、K及びCの値について具体的に例を挙げて説明する。前述の通り、あるサブキャリアグループに各送信機で用いられる複素数値は、系列長がKで互いに直交するC(C≦K)個の送信機方向複素数値系列の中のいずれか1つの系列に含まれる複素数値となっている。送信機方向複素数値系列は互いに直交するように設計されているため、サブキャリアグループ毎に異なるなる送信機方向複素数値系列が使われている場合には、それらのサブキャリアグループ間の振幅増減の相関は小さくなる。
この場合、相関をさらに効果的に小さくするためには、K個の送信機が異なるk番目の要素を並べて生成された長さCのサブキャリアグループ方向複素数値系列を使うことが望ましい。なぜならば、送信機方向複素数値系列は長さがKのときに互いに直交する系列であるが、それよりも短い長さの部分系列については互いに直交することが保証されないからである。例えば、K−1個の送信機がK個のサブキャリアグループ方向複素数値系列のうちのK−1個の系列を使っていた場合、K−1個の送信機からのチャネル歪みは、K−1個の複素数値の重み付総和で表される。この場合、各サブキャリアグループのパイロット信号及びデータ信号に乗じられている複素数値系列は、系列長Kの送信機方向複素数値系列の部分系列、すなわち長さK−1の系列になってしまうため、他のサブキャリアグループに乗じられている複素数値系列との直交性は保証されない。その結果として相関が十分に小さくならない可能性がある。
以上の説明からもわかるように、Kは受信機の数がOFDM信号を同時に受信可能な送信機の数となっていることが望ましい。例えば、無線通信システム全体でみると100個の送信機があった場合であっても、それらの配置や送信アンテナのアンテナパターンなどの条件から、受信機で同時に受信可能なOFDM信号の数が3個であった場合には、Kを3とする。また、例えば受信可能な送信機からのOFDM信号の数が2〜3といった範囲を持っている場合には、そのうちの最大の値をKとする。これは、一般に送信機が互いにある程度離れて配置されていることを考えると、同時に受信可能な送信機からのOFDM信号の数が多い受信機ほど、SNRは低い環境にあると言えるからである。SNRが低い環境にある受信機でバースト誤りが発生する確率を低減することによって、より悪い環境にある受信機の性能を優先的に改善することができる。
さらに、Cはサブキャリアグループの数M以上の値となっていることが望ましい。なぜならば、CがM以上の値をとる場合には全てのサブキャリアグループの振幅の増減の相関を小さくできるからである。しかしながら、前述の通りCはK以上の値をとることはできない。従って、Kが3でサブキャリアグループ数Mが6個の場合には、Cを最大でも3にしか設定することができないため、長さCが3のサブキャリアグループ方向複素数値系列を2回繰り返して使用することになる。
一般に、周波数方向及び時間方向に近接しているサブキャリアグループ間のチャネル歪みの相関は大きい傾向がある。逆に、周波数方向及び時間方向に遠いサブキャリアグループにおける相関は小さくなる傾向がある。そこで、Kの値がMよりも小さい場合においては、近くにあるサブキャリアグループに直交する送信機方向複素数値系列が割り当てられるように設定する。このようにすることで、Kの値が小さい場合においても効率的にバースト誤りが発生する確率を低減することができる。
さらにまた、サブキャリアグループの数Mに基づいてKを決定することもできる。前述の通り、M個のサブキャリアグループ間の信号振幅の増減の相関を互いに小さくするためには、CがM以上の値をとればよい。また、CはK以下の値をとる。これらのことから、KをM以上の値に設定すれば、M個のサブキャリアグループ間の信号振幅の増減の相関を互いに小さくするサブキャリア方向複素数値系列を生成できることになる。例えば、サブキャリアグループ数Mが3の場合で、同時に受信可能な送信機からのOFDM信号の数が2〜5といった範囲を持っている場合、Kを5に設定することによっても効果的に相関を小さくすることができるが、Kを3に設定することによっても十分に相関を小さくすることができる。Kを小さくすることにより、生成する送信機方向複素数値系列の長さを短くすることができる。
(階層的に直交する複素数値系列の例)
ここまで説明してきた方法では、送信機の数がKと一致した場合に最も効率的にバースト誤り率を低減する方法を示してきた。ここでは、送信機の数がKまたはその約数のK_1である場合にも最も効率的にバースト誤り率を低減できる方法を示す。
送信機の数がKまたはその約数のK_1である場合にも効率的にバースト誤り率を低減する複素数値系列は、次のように生成される。まず、系列長がK_1の第1部分系列及び該第1部分系列と直交する少なくとも一つの第2部分系列を含む、系列長がKでかつ互いに直交するC(C≦K)個の複素数値系列を生成する。このような複素数値系列は、次式で表わされる。
Figure 2008278017
以下の説明では、K=K_1×K_2として説明する。「系列長Kの系列が互いに直交する」ということについては、前述の通りである。次に、「系列長K_1の第1部分系列が系列長K_1の少なくとも一つの第2部分系列と互いに直交する」ということについて説明する。
まず、系列長Kの系列WcをK_2個の系列長K_1の系列Wc,1, Wc,2,…,Wc,K2に分割する。WcとWc,1, Wc,2,…,Wc,K2の関係は、次式の通りである。
Figure 2008278017
ここで、「系列長K_1の第1部分系列が系列長K_1の少なくとも一つの第2部分系列と互いに直交する」とは、部分系列Wc,1, Wc,2,…,Wc,K2のうち、1≦p≦Cと1≦q≦Cを満たす任意の異なる整数p,qにおいて1≦k≦K_2を満たす各kについてのWp,k(第1部分系列)とWq,k(第2部分系列)とが互いに直交するということを表している。ただし、K_1よりもCが大きい値を持つ場合には、任意のpとqで互いに直交させることは数学的に不可能である。この場合、WlからWcまでの連続するK_1個について、部分系列が互いに直交するように設定すればよい。
これ以降の処理は前述の方法と同じであり、数式(26)に示したC個の送信機方向複素数値系列のk(=1,…,K)番目の要素を数式(21)のように並べて生成される長さCの複素数値系列をサブキャリアグループ毎にパイロット信号及びデータ信号に乗じる複素数値系列として用いる。
(階層的に直交する複素数値系列による効果)
このようにして生成された複素数値系列を使った場合の効果について説明する。送信機の数がK個である場合には、基本的に効果は前述の方法と等価である。本方法によって生成された複素数値系列を用いた場合、K_1個の部分系列についても直交する性質が保たれる。すなわち、K個の送信機全てからの信号が受信機から観測できない場合においても、少なくともK_1個の送信機からの信号が観測できれば、効率的にバースト誤り率を低減することが可能となる。
(行列を使った複素数値系列の表現)
次に、効率的にバースト誤りを低減するための複素数値系列の別の設定方法を、行列表現を使って説明する。まず、各行成分が互いに直交するC_1行K_1列の第1複素数値行列A1と、各行成分が互いに直交するC_2行K_2列の第2複素数値行列A2を生成する。これら第1複素数値行列A1及び第2複素数値行列A2は、前述の方法と同様にしてフーリエ行列やウォルシュ行列の部分行列をとることによって生成することができる。次に、次式に示すように第1複素数値行列A1と第2複素数値行列A2とのクロネッカ積をとることによって、第3複素数値行列A3を生成する。
Figure 2008278017
このようにして生成されるC(=C_1×C_2)行K(=K_1×K_2)列の第3複素数値行列A3は、次のような性質を満たしている。まず、各行成分からなるC個の長さKの複素数値系列は、互いに直交する。また、各行成分をK_1個ずつ切り出して生成される部分系列は、隣り合うC1個の他の行成分から生成される部分系列と互いに直交する。このような性質をもつ行列A3の各列成分からなる複素数値系列をとることによっても、数式(27)により生成される複素数値系列と同等の複素数値系列を生成することが可能である。すなわち、本方法によって生成されるサブキャリア方向複素数値系列を使った場合には、送信機の数がKまたはその約数K_1である場合にも効率的にバースト誤り率を低減することができる。
(近接して設置される基地局数=送信機の数について)
以上のようにして生成される、効率的にバースト誤りを低減するための複素数値系列を用いた場合には、前述のように送信機の数がKまたはその約数のK_1である場合にも、効率的にバースト誤り率を低減することができる。しかしながら、送信機からのOFDM信号の数がK_1個未満以下の場合には、やはり効率的にバースト誤り率を低減できなくなってしまう場合がある。そこで、K_1個の送信機を近接させて配置させるとよい。K_1個の送信機が近接して配置されていると、受信機はK_1個の送信機の一部の送信機から送信されるOFDM信号だけしか受信できない状況に陥る可能性が小さくなる。
また、例えば近接したK_1個の送信機により一つの送信機グループを形成し、K_2個の送信機グループからのOFDM信号を受信機が同時に受信可能なように送信機を配置してもよい。このようにすることで、K_2個の送信機グループからのOFDM信号を受信可能な受信機は、またK個の送信機からのOFDM信号を受信できるために、前述の通り効率的にバースト誤りを低減できる。さらに、受信機はK_2個の送信機グループのうちのいずれか1つのグループからのOFDM信号しか受信できない場合においても、少なくともK_1個の送信機からのOFDM信号を受信することができるために、やはり効率的にバースト誤り率を低減することができる。
以上のように複数の送信機をグループにして近接して配置する場合において、全ての送信機グループで同じ数の送信機を配置する必要は必ずしもない。例えば、あるグループでは送信機を2つ、また別のグループでは4つを近接して配置してもよい。このような場合には、K_1は大きい方の値である4に合わせることが望ましい。こうすることによって、4つの送信機から送信がなされた際に効率的にバースト誤りが発生する確率を低減できる。
さらに望ましくは、C_1(=C11×C12)行K_1(=K_11×K_12)列の前記第1複素数値行列を、各行成分が互いに直交するC11行K_11列の複素数値行列と、各行成分が互いに直交するC12行K_12列の複素数値行列とのクロネッカ積によって生成する。このようにすることで、K_11個の送信機からの信号を受信した場合においても効率的にバースト誤り率を低減できる。すなわち、前述のようにある送信機グループでは2つの送信機を近接して配置し、また別の送信機グループでは4つの送信機を近接して配置しているような例では、K_1=4,K_11=2として複素数値系列を生成すればよい。
以上のように複数の送信機をグループにして近接して配置する場合、これらの送信機のうちの一部の装置は共有してもよい。
(近接して設置される基地局数=送信機の数についての他の例)
K_1個の送信機を近接して設置することによって、受信機が同時に受信することができる送信機からのOFDM信号の数を少なくともK_1個にすることができる。その一方で、K_1個の送信機グループをK_2個受信できるように送信機の配置やアンテナパターンを決定することはこれと比べて比較的困難である。このような場合には、少なくともK_1個の送信機までについては直交性を確保し、それより多い送信機についてはランダムな値を設定することによって比較的相関が小さくなるように設計することができる。
具体的には、各行成分が互いに直交するC_1行K_1列の第1複素数値行列A1と、各要素がランダムな値からなるC_2行K_2列の第2複素数値行列A2を生成し、これらのクロネッカ積をとることによって、次式のように第3の複素数値行列A3を生成する。
Figure 2008278017
ただしランダムな値とは、例えば振幅が一定で位相だけが異なる値を設定してもよい。
このようにして生成される複素数値行列A3においては、その生成過程からも明らかなように、C1行K_1列毎に分割した部分行列は各行成分が互いに直交する行列となっている。一方で、複素数値行列A3の各行成分は互いに直交性が保証されない。すなわち、K_1個の送信機グループからのOFDM信号のうちK_2個を受信可能な場合においても、最大限にバースト誤り率を低減することができない場合がある。その代わりに、K_1個の送信機グループからのOFDM信号のうちK_2個より少ない数のOFDM信号だけを受信機が受信した場合においては、前述したようにランダムな値が設定されていることにより、効果的にバースト誤りが発生する確率を低減できる可能性がある。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の一実施形態に従うOFDM無線通信システムの概略を示す図 図1中のOFDM送信機の一例を示すブロック図 OFDM送信機におけるサブキャリア割り当てとサブキャリアグループの設定について説明する図 図1中のOFDM受信機の一例を示すブロック図 図1中のOFDM送信機の他の例を示すブロック図 図1中のOFDM受信の他の例を示すブロック図 第1のサブキャリアグループ設定方法について説明する図 第1のサブキャリアグループ設定方法について説明する図 第1のサブキャリアグループ設定方法について説明する図 第1のサブキャリアグループ設定方法について説明する図 第2のサブキャリアグループ設定方法について説明する図 第2のサブキャリアグループ設定方法について説明する図 第2のサブキャリアグループ設定方法について説明する図 サブキャリアグループ内のパイロットサブキャリアの配置方法について説明する図 サブキャリアグループ内のパイロットサブキャリアの配置方法について説明する図 サブキャリアグループ内のパイロットサブキャリアの配置方法について説明する図 サブキャリアグループ毎に定められる複素数値系列について説明する図 図1中のOFDM受信機のさらに別の例を示すブロック図 ガードインターバル長の設定方法について説明する図 ガードインターバル長の設定方法について説明する図 OFDMシンボルを間引いた場合のガードインターバル長の設定例について説明する図 図2中のデータ信号生成部の具体例を示すブロック図 図4中の復調部の具体例を示すブロック図 サブキャリアグループ内のサブキャリアに割り当てられた信号に乗じる複素数値系列をOFDM送信機間で同一に設定した場合と異なるように設定した場合のシミュレーションによる性能評価の例を示す図 サブキャリアグループの設定例を示す図 サブキャリアグループの設定例を示す図 サブキャリアグループの設定例を示す図 サブキャリアグループの設定例を示す図 データ信号を複数のサブキャリアグループに割り当てる例を示す図 データ信号を複数のサブキャリアグループに割り当てる例を示す図 データ信号を複数のサブキャリアグループに割り当てる例を示す図 データ信号を複数のサブキャリアグループに割り当てる例を示す図 データ信号を複数のサブキャリアグループに割り当てる例を示す図
符号の説明
11〜1N・・・OFDM送信機
20・・・OFDM受信機
101・・・パイロット信号生成部
102・・・データ信号生成部
103・・・サブキャリア割り当て部
104・・・サブキャリアグループ設定部
105・・・複素数値乗算部
106・・・IFFTユニット
107・・・GI付加部
108・・・無線送信部
109・・・アンテナ
110・・・スクランブル部
121・・・サブキャリアグループが設定された信号
122・・・サブキャリアグループが設定されていない信号
201・・・アンテナ
202・・無線受信部
203・・・GI除去部
204・・・FFTユニット
205・・・信号分離部
206・・・チャネル推定部
207・・・チャネル等化部
208・・・復調部
210・・・デスクランブル部
211・・・チャネル推定部
212・・・チャネル等化部
213・・・復調部
214・・・複素数値乗算部
221,223・・・パイロット信号
222,224,225・・・データ信号
301〜30M,301〜312・・・サブキャリアグループ
1021・・・ビット列生成部
1022・・・符号化器
1023・・・インタリーバ
1024・・・ディジタル変調器
2081・・・ディジタル復調器
2082・・・デインタリーバ
2083・・・復号化器

Claims (24)

  1. 複数の送信機からOFDM信号を送信する方法において、
    通信路符号化によって得られるビット列を変調してデータ信号を生成するステップと;
    パイロット信号を生成するステップと;
    前記パイロット信号と前記データ信号を前記送信機間で同一のパイロットサブキャリアとデータサブキャリアに割り当てるステップと;
    前記パイロットサブキャリア及び前記データサブキャリアを含むサブキャリアにより複数のサブキャリアグループが形成され、前記サブキャリアグループ毎に、系列長がKでかつ互いに直交するC(C≦K)個の複素数値系列のk(=1,…,K)番目の要素を並べて生成される長さCの複素数値系列を前記パイロット信号及び前記データ信号に乗じるステップと;
    前記OFDM信号を生成するために前記長さCの複素数値系列が乗じられたパイロット信号とデータ信号に対してOFDM変調を施す変調ステップと;
    生成されたOFDM信号を送信するステップと;
    を具備することを特徴とするOFDM信号の送信方法。
  2. 前記長さCの複素数値系列は、前記複数の送信機で異なることを特徴とする請求項1記載のOFDM信号の送信方法。
  3. 一つの送信機で生成される前記長さCの複素数値系列は、少なくとも他の1つの送信機により生成される前記長さCの複素数値系列とは異なることを特徴とする請求項1記載のOFDM信号の送信方法。
  4. 前記長さCの複素数値系列は、前記複数の送信機が独立に生成することを特徴とする請求項1記載のOFDM信号の送信方法。
  5. 前記長さCの複素数値系列は、各行成分が互いに直交するC行K列の複素数値行列のk(=1,…,K)番目の列からなることを特徴とする請求項1記載のOFDM信号の送信方法。
  6. 通信路符号化によって得られるビット列を変調してデータ信号を生成するデータ信号生成部と;
    パイロット信号を生成するパイロット信号生成部と;
    前記パイロット信号と前記データ信号を、パイロットサブキャリアとデータサブキャリアに割り当てる割り当て部と;
    前記パイロットサブキャリア及び前記データサブキャリアを含むサブキャリアにより複数のサブキャリアグループが形成され、前記サブキャリアグループ毎に、系列長がKでかつ互いに直交するC(C≦K)個の複素数値系列のk(=1,…,K)番目の要素を並べて生成される長さCの複素数値系列を前記パイロット信号及び前記データ信号に乗じる乗算部と;
    前記長さCの複素数値系列が乗じられたパイロット信号とデータ信号に対してOFDM変調を施す変調部と;を具備することを特徴とするOFDM信号送信機。
  7. 前記サブキャリアグループは、時間軸及び周波数軸によって規定される特定領域内に配置されるパイロットサブキャリア及び該特定領域内に配置されるデータサブキャリアにより形成されることを特徴とする請求項6記載のOFDM送信機。
  8. 前記サブキャリアグループは、連続する複数のOFDMシンボルに含まれるパイロットサブキャリア及びデータサブキャリアにより形成されることを特徴とする請求項6記載のOFDM送信機。
  9. 前記サブキャリアグループは、時間軸及び周波数軸によって規定される特定領域内に配置されるパイロットサブキャリア及びデータサブキャリアと、前記特定領域内の少なくとも一つのパイロットサブキャリアまたはデータサブキャリアと周波数軸上の位置が同一で、かつ時間軸上の位置が異なるように前記特定領域外に配置されるパイロットサブキャリアとにより形成されることを特徴とする請求項7または8項記載のOFDM送信機。
  10. 前記サブキャリアグループは、連続する複数のOFDMシンボルに含まれるパイロットサブキャリア及びデータサブキャリアと、前記連続する複数のOFDMシンボル内の少なくとも一つのパイロットサブキャリアまたはデータサブキャリアと同一周波数を有し、かつ前記連続する複数のOFDMシンボルに近接する少なくとも一つのOFDMシンボルに含まれるパイロットサブキャリアとにより前記サブキャリアグループを設定することを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項記載のOFDM送信機。
  11. 前記サブキャリアグループは、前記サブキャリアグループ内にパイロットサブキャリアが分散して配置されるように形成されることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項記載のOFDM送信機。
  12. 前記サブキャリアグループは、前記サブキャリアグループ内の周波数軸方向の端部に優先的にパイロットサブキャリアが配置されるように形成されることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項記載のOFDM送信機。
  13. 前記サブキャリアグループは、前記サブキャリアグループ内の時間軸方向の端部に優先的に前記パイロットサブキャリアが配置されるように形成されることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項記載のOFDM送信機。
  14. 前記長さCの複素数値系列は、各行成分が互いに直交するC行K列の複素数値行列のk(=1,…,K)番目の列からなることを特徴とする請求項6記載のOFDM送信機。
  15. 前記長さCの複素数値行列は、フーリエ行列もしくはフーリエ行列の一部の行を含む部分行列であることを特徴とする請求項14記載のOFDM送信機。
  16. 前記長さCの複素数値行列は、ウォルシュ行列もしくはウォルシュ行列の一部の行を含む部分行列であることを特徴とする請求項14記載のOFDM送信機。
  17. 前記長さCの複素数値系列は、系列長がK_1の第1部分系列及び該第1部分系列と直交する系列長がK_1の少なくとも一つの第2部分系列を含む、系列長がKでかつ互いに直交するC(C≦K)個の複素数値系列のk(=1,…,K)番目の要素を並べて生成されることを特徴とする請求項6記載のOFDM送信機。
  18. 前記長さCの複素数値系列は、各行成分が互いに直交するC_1行K_1列の第1複素数値行列と、各行成分が互いに直交するC_2行K_2列の第2複素数値行列とのクロネッカ積によって得られるC(=C_1×C_2)行K(=K_1×K_2)列の複素数値行列のk(=1,…,K)番目の列からなることを特徴とする請求項17記載のOFDM送信機。
  19. 前記第1複素数値行列及び前記第2複素数値行列の少なくとも一方は、フーリエ行列もしくはフーリエ行列の一部の行を含む部分行列であることを特徴とする請求項17記載のOFDM送信機。
  20. 前記第1複素数値行列及び前記第2複素数値行列の少なくとも一方は、ウォルシュ行列もしくはウォルシュ行列の一部の行を含む部分行列であることを特徴とする請求項17記載のOFDM送信機。
  21. K個の請求項6記載のOFDM送信機を含む無線通信システム。
  22. 近接して設置されるK_1個の請求項18記載のOFDM送信機を含む無線通信システム。
  23. 前記OFDM送信機は、セルラーシステムにおける基地局である請求項6記載のOFDM送信機。
  24. 請求項6記載のOFDM送信機から送信されるOFDM信号を受信する受信ユニットと;
    受信された前記OFDM信号を前記サブキャリア毎の信号に分割するために該OFDM信号に対してOFDM復調を施すOFDM復調部と;
    前記サブキャリア毎の信号から少なくとも一つのサブキャリアグループに含まれるパイロットサブキャリア及びデータサブキャリアにそれぞれ割り当てられたパイロット信号及びデータ信号を分離する分離部と;
    前記分離部により分離されたパイロット信号を用いてチャネル応答を推定する推定部と;
    前記推定部により推定されたチャネル応答に従って、前記分離されたデータ信号を等化する等化部と;
    前記等化部により等化された第1データ信号を通信路復号化して復調するデータ復調部と;
    を具備するOFDM受信機。
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