JP2008276072A - 眼用レンズ成形品の脱離方法および装置 - Google Patents

眼用レンズ成形品の脱離方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】より安定した脱離圧力および繰り返し精度を、簡易な構成をもって高精度に実現することの出来る、新規な眼用レンズ成形品の脱離方法、およびそのような脱離方法に好適に用いられる新規な構造の眼用レンズ成形品の脱離装置を提供すること。
【解決手段】軸方向中央から両端に向かって右ねじ38aと左ねじ38bが同一のリードで形成されたボールねじ軸34と、それら左右ねじ38a,38bに螺合された一対の移動部材60と、該移動部材60を該ボールねじ軸34の中心軸に沿って案内する案内機構32と、該移動部材60に設けられて該ボールねじ軸34の中心軸方向で対をなして対向位置せしめられる作用突部64と、それら作用突部64の対向部間中央に加工用冶具20を位置せしめる冶具支持部材14を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、加工用冶具に支持せしめられた眼用レンズ成形品を加工用冶具から脱離せしめる方法および装置に係り、特に、より安定した脱離圧力および繰り返し精度を得ることの出来る眼用レンズ成形品の脱離方法および装置に関するものである。
コンタクトレンズや眼内レンズ等の眼用レンズの製造方法として、従来から、ブロック状のレンズ材料を切削して目的とする眼用レンズを製造する切削研磨法や、レンズ前面形状を成形する前面成形型とレンズ後面形状を成形する後面成形型を型合わせして、それら両成形型の間に充填されたレンズ材料を成形することによって目的とする眼用レンズを製造するモールド成形法等が知られている。
これらのレンズ成形法においては、レンズ材料が成形されてなる眼用レンズ成形品を、切削研磨法においては眼用レンズ成形品を支持せしめる支持具や、モールド成形法においては型開きされた後に眼用レンズ成形品を支持せしめる残りの成形型などの加工用冶具から脱離せしめる必要がある。
そこで、従来では、例えば切削研磨法において、眼用レンズ成形品に悪影響を及ぼさない適当な液体中に眼用レンズ成形品を加工用冶具ごと浸漬せしめて、眼用レンズ成形品と加工用冶具との間に介在せしめられた接着剤を溶かすことによって、眼用レンズ成形品を加工用冶具から脱離する方法が用いられていた。
ところが、液中に眼用レンズ成形品を浸漬せしめる方法では、接着剤が溶かされる等して眼用レンズ成形品が加工用冶具から脱離せしめられるまでに長い時間を要すると共に、液中に脱離せしめられた眼用レンズ成形品を回収する作業や、回収した眼用レンズ成形品を乾燥せしめる作業など、多くの作業が必要となることから、良好な生産効率を得ることは困難であった。
そこで、本出願人は、先に、特許文献1において、眼用レンズ成形品を支持せしめる加工用冶具を一方向両側から作用部材で押し潰して、加工用冶具の眼用レンズ成形品との接触面を変形せしめ、かかる接触面と眼用レンズ成形品との間に剥離力を及ぼすことによって、眼用レンズ成形品を脱離せしめる脱離方法を提案した。このような脱離方法によって、眼用レンズ成形品を加工用冶具から速やかに脱離せしめることが出来ると共に、大気中で脱離作業を行なえることから、脱離せしめた眼用レンズ成形品の回収も容易に行なうことが出来て、生産効率を格段に向上せしめることが可能となった。
このように、加工用冶具を両側から押し潰す脱離方法は画期的なものではあったが、部材寸法の小さな眼用レンズ成形品の加工用冶具の押し潰しに際しては、一般の産業機械とは異なる精度や安定性が必要とされることが明らかとなってきた。
すなわち、加工用冶具を一対の作用部材で両側から押し潰すには、それら一対の作用部材が同時に加工用冶具に当接しなければ、加工用冶具が設置位置から移動したり脱落したりして押し潰しが行なえないおそれがあった。それと共に、加工用冶具は部材寸法が小さく、一般的に、ゴム弾性体などの変形容易な部材で形成されていることから、加工用冶具を作用部材で押し潰して行くに際して、作用部材の速度が少しでも異なると、加工用冶具が傾いたり所期と異なる変形が生じ易く、安定した脱離を行えないおそれもあった。それ故、(1)作用部材の優れた位置決め精度を確保することが要求されると共に、(2)一対の作用部材を高精度に等しい速度で移動せしめることが必要であった。
さらに、作用部材の移動に際して、細かな駆動力の変動などに起因して振動が生じると、それが小さな加工用冶具に作用して、安定した押し潰しを行なえないおそれもある。特に、加工用冶具は一般的に円筒形状の外周面を有していることから、作用突部の先端面が、点接触した後に押潰しを行なうこととなる。それ故、押し潰しの始点となる点接触の当接制御に対して、非常に高い精度が要求されることとなり、(3)作用部材の微振動等を抑えて、優れた安定性をもって移動せしめることも必要であった。そして、繰り返し用いられる眼用レンズ成形品の脱離装置においては、(4)十分な繰り返し精度を確保することも要求される。
しかし、特許文献1に従う脱離方法に好適に用いられる脱離装置として例示されているエアシリンダ式の脱離装置では、それら要求(1)〜(4)に対して、未だ十分に満足出来る性能を得ることは難しいことが明らかとなった。
即ち、特許文献1に記載の如き脱離装置においては、圧縮性流体であるエアを用いて作用突部を駆動せしめることから、作用突部の制御反応に時間遅れが発生する。それ故、作用突部を所期のタイミングで所期の位置に停止せしめることが困難となって、「作用突部の優れた位置決め精度を確保すること」という上述の要求(1)を実現することは困難であった。また、時間遅れの問題と共に、それぞれの作用突部を駆動せしめる一対のエアシリンダにおいて、エアを給排する空気圧管路の長さや屈曲等の形態の相違によって管路抵抗が相違することから、眼用レンズ成形品の脱離装置として要求される程に「一対の作用部材を高精度に等しい速度で移動せしめる」という上述の要求(2)を実現することも困難であった。
さらに、エアの微小な圧力変動が発生することで、特に速度制御等の際に発生する圧力波が作用突部の駆動に微小振動を与えてしまうことから、「作用部材の微振動等を抑えて、優れた安定性をもって移動せしめる」という上述の要求(3)を実現することが困難であった。また、前述の要求(1)の位置決め精度を確保するために、エアシリンダ式の駆動機構においては、一般に、作用突部の如き駆動部材をストッパ等の他部材に当接せしめて強制的に停止せしめることも行なわれるが、シリンダ圧が強力であることから位置ズレが生じ易いと共に、空気管路に用いられるゴムパッキンの劣化等に起因してエア流量が変化してしまい、「十分な繰り返し精度を確保する」とうい上述の要求(4)の点においても、未だ改良の余地の存するものであった。
なお、上述の要求(1)〜(4)を実現するために、例えば作用突部をリニアモータを用いて駆動せしめる方法も考えられる。しかし、リニアモータによって、上述の如き眼用レンズ成形品の脱離装置の高精度な位置決め精度を実現するためには、高度な制御手段などが必要となって、構造が複雑になると共に、費用の増加を招くことから、好ましいものではない。
特許第3698768号公報
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、(1)作用部材の優れた位置決め精度を確保すること、(2)一対の作用部材を高精度に等しい速度で移動せしめること、(3)作用部材の微振動等を抑えて、優れた安定性をもって移動せしめること、(4)十分な繰り返し精度を確保することという、コンタクトレンズ等の成形に際して特別に要求される要請を、簡易な構成をもって高精度に実現することの出来る、新規な眼用レンズ成形品の脱離方法、およびそのような脱離方法に好適に用いられる新規な構造の眼用レンズ成形品の脱離装置を提供することにある。
以下、前述の如き課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。
すなわち、眼用レンズ成形品の脱離装置に関する本発明の第一の態様は、合成樹脂製の加工用冶具に装着された眼用レンズ成形品を該加工用冶具から脱離せしめる眼用レンズ成形品の脱離装置において、軸方向中央から両端に向かって右ねじと左ねじの一対のねじ溝が同一のリードで形成されて、中心軸回りに回転可能に且つ中心軸方向に移動不能に配設されたボールねじ軸と、該ボールねじ軸を右回りおよび左回りに回転駆動せしめる駆動手段と、前記ボールねじ軸における前記右ねじ部分と前記左ねじ部分にそれぞれ螺合された一対の移動部材と、該一対の移動部材を、前記ボールねじ軸の中心軸回りで回転不能に且つ該ボールねじ軸の中心軸に沿って移動可能に案内する案内機構と、前記一対の移動部材にそれぞれ設けられて前記ボールねじ軸の中心軸方向で対をなして対向位置せしめられた作用突部と、前記加工用冶具を支持して、前記対をなす作用突部の対向部間中央に該加工用冶具を位置せしめる冶具支持部材とを、有することを特徴とする。
本態様に従う構造とされた眼用レンズ成形品の脱離装置においては、作用突部を備える移動部材が螺合せしめられるねじ溝が、右ねじと左ねじとして互いに巻きの方向が反対とされていることから、ボールねじ軸を右回りおよび左回りに回転せしめることによって、作用突部を相互に接近および離隔方向に変位せしめることが出来る。そして、加工用冶具に対して一対の作用突部を一方向の両側から接近せしめて押し付けることによって、加工用冶具を押し潰して眼用レンズ成形品との接触面を変形せしめ、以て、眼用レンズ成形品を加工用冶具から脱離せしめることが出来る。これにより、眼用レンズ成形品を加工用冶具から速やかに脱離せしめることが出来て、生産効率の向上が図られ得ると共に、作用突部が眼用レンズ成形品に直接に接することもないことから、脱離に際する眼用レンズ成形品の損傷のおそれをより軽減せしめて、品質安定性を向上せしめることも出来る。
そして、特に本態様に従う構造とされた眼用レンズ成形品の脱離装置においては、作用突部を備えた移動部材がボールねじ機構によって駆動せしめられることから、(i)作用突部の優れた位置決め精度を確保することが出来る。それと共に、移動部材が螺合せしめられる右ねじと左ねじが同一のリードで形成されていることから、(ii)一対の作用部材を高精度に等しい速度で移動せしめることが出来る。従って、作用突部を高精度に位置決めして、押し潰しの始点となる作用突部の当接制御に対して非常に高い精度を実現することが出来ると共に、高度な位置決め精度と共に両作用部材を高精度に等しい速度で接近せしめることによって、押し潰しの過程において、加工用冶具に支持せしめられた眼用レンズ成形品に対して両側から偏りのない安定した脱離圧力を加えることが出来る。これにより、眼用レンズ成形品をより安定して加工用冶具から脱離せしめることが出来る。そして、特に本態様においては、ボールねじを採用したことによって、ねじ軸とナットとの間にボールを介さない一般的なねじ送り機構に比してバックラッシ等の位置ずれをより軽減することが出来て、より優れた位置決め精度を確保することが可能とされている。それと共に、ボールねじ溝を駆動せしめる駆動源としては、従来から広く用いられているサーボモータ等が採用可能であり、例えばリニアモータなどに比して簡易で安価な構成で、十分に高精度な位置決めが実現されると共に、移動部材に対して十分に大きなトルクを与えることが出来て、安定した押潰しを行なうことが可能とされている。
さらに、本態様に従う構造とされた眼用レンズ成形品の脱離装置においては、移動部材がボールねじ機構によって移動せしめられることから、移動部材を滑らかに移動せしめることが出来て、摩擦によるビビリ等の微小振動も抑えることが出来る。従って、(iii)作用突部の微振動等を抑えて、優れた安定性をもって移動せしめることが出来て、より安定した脱離を行なうことが可能とされている。加えて、移動部材とボールねじ軸との間に生じる摩擦力が軽減されていることから、磨耗のおそれも回避されると共に、移動部材を停止せしめる際には、ボールねじ軸の回転を停止せしめることによって、移動部材をストッパ等の他部材に当接せしめるようなことも無しに停止出来ることから、他部材への強力な打ち当たりやそれに伴う部材の変形などに起因する位置ズレの問題も有利に回避することが出来て、(iv)十分な繰り返し精度を確保することも出来る。そして、磨耗や変形のおそれも軽減されることから、脱離装置のメンテナンスの手間も軽減される。これにより、眼用レンズ成形品の脱離において特に要求される前記(1)〜(4)の要請を、簡易な構成で高度に実現することが出来る。
すなわち、一般的に部材寸法も小さく部材強度も低い眼用レンズ成形品の脱離においては、眼用レンズ成形品の損傷を回避するために、眼用レンズ成形品を支持せしめる加工用冶具に対して作用突部の極めて高度な位置決め制御と速度制御が要求されることとなるが、本態様における脱離装置においては、移動部材とボールねじ軸との機械的な連結構造を採用して、駆動力を機械的に直接に伝達することによって、かかる作用突部の位置決め制御と速度制御を簡易な構成をもって極めて高精度に両立せしめることが可能とされており、眼用レンズ成形品の脱離を極めて安定して行なうことが可能となるのである。
なお、本発明における眼用レンズ成形品とは、コンタクトレンズや眼内レンズなどの原料となるレンズ材料が目的とするレンズ形状に形成された最終的な成形品のみならず、加工用冶具から脱離せしめた後に、更に切削や研磨等の加工が必要とされる成形途中のものも含む。
眼用レンズ成形品の脱離装置に関する本発明の第二の態様は、眼用レンズ成形品の脱離装置に関する前記第一の態様に係る眼用レンズ成形品の脱離装置において、前記ボールねじ軸の回転速度を制御する回転速度制御手段を備えたことを、特徴とする。
本態様に従う構造とされた眼用レンズ成形品の脱離装置においては、ボールねじ溝の回転速度を変化せしめることによって、移動部材の移動速度を変化せしめることが出来る。これにより、例えば作用突部が加工用冶具に接触せしめられている間は移動部材をより低速で移動せしめて眼用レンズ成形品の脱離をより安定して行なったり、作用突部が加工用冶具から非接触とされた位置においては移動部材をより速やかに移動せしめる等して脱離に要する時間を軽減すること等が実現可能となる。なお、回転速度制御手段としては、従来公知の各種の構造が採用可能であって、例えば、ボールねじ軸を回転駆動せしめる駆動源としてステッピングモータやサーボモータを用いるとともに、それらモータの回転速度をコントローラで制御することなどによって容易に実現することが出来る。
眼用レンズ成形品の脱離装置に関する本発明の第三の態様は、眼用レンズ成形品の脱離装置に関する前記第一又は第二の態様に係る眼用レンズ成形品の脱離装置において、前記加工用冶具から脱離せしめられた前記眼用レンズ成形品を保持する保持手段を備えたことを、特徴とする。
本態様に従う構造とされた眼用レンズ成形品の脱離装置においては、加工用冶具から脱離せしめられた眼用レンズ成形品が保持手段で保持せしめられることから、眼用レンズ成形品の回収を容易に行うことが出来る。なお、保持手段としては、従来公知の各種の構造が適宜に採用可能であるが、例えば、加工用冶具に支持せしめられた眼用レンズ成形品に対して加工用冶具と反対側から接近せしめられる負圧吸引手段を設けて、眼用レンズ成形品の加工用冶具に支持せしめられた面と反対側の面を負圧吸引せしめることによって眼用レンズ成形品を保持する構造などが好適に採用され得る。
眼用レンズ成形品の脱離装置に関する本発明の第四の態様は、眼用レンズ成形品の脱離装置に関する前記第一乃至第三の何れか一つの態様に係る眼用レンズ成形品の脱離装置において、前記一対の移動部材において、前記対をなす作用突部を複数設けると共に、それら各対をなす作用突部の対向面間距離を同一に設定し、更に、それら各対をなす作用突部の対向部間中央にそれぞれ前記加工用冶具を位置せしめる前記冶具支持部材を設けたことを、特徴とする。
本態様に従う構造とされた眼用レンズ成形品の脱離装置においては、複数の眼用レンズ成形品を、同時に加工用冶具から脱離せしめることが出来ることから、生産効率の更なる向上が図られ得る。そして、特に本態様においては、ボールねじ軸による機械的な駆動機構を用いたことによって複数の作用突部の移動速度および位置を高精度に制御出来ることから、複数の眼用レンズ成形品を同時に脱離せしめる場合においても、安定した脱離を行うことが可能とされているのである。
眼用レンズ成形品の脱離方法に関する本発明の第一の態様は、合成樹脂製の加工用冶具に装着された眼用レンズ成形品を該加工用冶具から脱離せしめる眼用レンズ成形品の脱離方法であって、軸方向中央から両側に向かって右ねじと左ねじの一対のねじ溝が同一のリードで形成されたボールねじ軸を用い、前記加工用冶具を挟んで両側に等間隔に位置せしめた一対の作用突部を、該ボールねじ軸の該右ねじと該左ねじの各ねじ部によるねじ送り作用で相互に接近駆動させて該加工用冶具に対して同時に押し付け、該加工用冶具を一方向の両側から押し潰すように変形させることによって、前記眼用レンズ成形品を該加工用冶具から脱離せしめることを、特徴とする。
本態様に従う脱離方法によれば、眼用レンズ成形品を加工用冶具から速やかに脱離せしめることが可能とされて、生産効率の向上が図られ得ると共に、眼用レンズ成形品に直接に接することなく脱離を行なえることから、脱離に際する眼用レンズ成形品の損傷のおそれを有利に軽減せしめて、品質安定性を向上せしめることも出来る。
そして、特に本態様に従う脱離方法によれば、ボールねじの送り作用で移動部材を移動せしめることから、(i)作用突部の優れた位置決め精度を確保することが出来る。更に、両ねじ溝が同一のリードで形成されていることから、(ii)一対の作用部材を高精度に等しい速度で移動せしめることが出来る。また、ボールねじを用いたことによって、ボールねじ軸と移動部材との間に生じる摩擦のビビリ等に起因する作用部材の微小振動を抑えることが出来て、(iii)作用突部の微振動等を抑えて、優れた安定性をもって移動せしめることが出来る。更にまた、作用突部をストッパ等の他部材に当接せしめることなく停止することが出来ることから、他部材への打ち当たりやそれに伴う部材の変形等に起因する位置ズレの問題も有利に回避することが出来て、(iv)十分な繰り返し精度を確保することが出来る。このように、本脱離方法によれば、一般に部材寸法も小さく部材強度も低い眼用レンズ成形品の脱離において特に要求される前記(1)〜(4)の要請を簡易な構成で高度に実現することが出来て、高精度な位置決め精度および速度制御によって安定した脱離を行なうことが出来ると共に、かかる安定した脱離を十分な繰り返し精度をもって行なうことが出来る。
眼用レンズ成形品の脱離方法に関する本発明の第二の態様は、眼用レンズ成形品の脱離方法に関する前記第一の態様に係り、前記ねじ軸を正転方向に駆動することにより、前記加工用冶具を挟んで両側に等距離に離隔位置せしめた前記一対の作用突部を相互に接近する方向に移動させる高速接近移動工程と、該高速接近移動工程の後、前記ねじ軸の正転速度を小さくして駆動することにより、前記加工用冶具に対して一方向の両側から当接せしめた前記一対の作用突部を更に相互に接近する方向に移動させて該加工用冶具を押し潰すように変形させる押潰し工程と、該押潰し工程の後、前記ねじ軸を反転方向に駆動することにより、前記加工用冶具に押し付けた前記一対の作用突部を相互に離隔する方向に移動させて該加工用冶具から離隔させる離隔工程と、該離隔工程の後、前記ねじ軸の反転速度を大きくして駆動することにより、該加工用冶具から離隔した前記一対の作用突部を相互に離隔する方向に移動させる高速離隔移動工程とを、含むことを、特徴とする。
本態様に従う脱離方法によれば、加工用冶具を押し潰す押潰し工程における作用突部の移動速度が、作用突部を加工用冶具に向けて接近せしめる高速接近移動工程における移動速度に比して小さくされている。これにより、高速接近移動工程において作用突部を加工用冶具に向けて速やかに接近せしめることが出来ると共に、作用突部が加工用冶具に当接した後の押潰し工程においては作用突部を低速で移動せしめることによって、加工用冶具の押し潰しをより安定して行なうことが出来る。そして、ボールねじ軸を反転方向に駆動せしめて、作用突部が加工用冶具から離隔せしめられる離隔工程の後の高速離隔移動工程においては、作用突部の移動速度が大きくされて、速やかに離隔せしめることが可能とされる。要するに、本脱離方法によれば、加工用冶具に接触せしめられて眼用レンズ成形品の脱離に影響する位置では作用突部を低速で移動せしめると共に、脱離完了後や加工用冶具と非接触とされて脱離に影響を与えない位置では作用突部を高速で移動せしめることによって、脱離の安定性の向上と脱離に要する時間の短縮を有利に両立することが可能となるのである。
眼用レンズ成形品の脱離方法に関する本発明の第三の態様は、眼用レンズ成形品の脱離方法に関する前記第二の態様に係り、前記押潰し工程において、前記ねじ軸を反転方向に駆動して前記一対の作用突部を相互に離隔する方向に移動せしめる戻り工程と、該戻り工程の後、前記ねじ軸を正転方向に駆動してそれら一対の作用突部を再び相互に接近する方向に移動せしめる再接近工程とを含むことを、特徴とする。
本態様に従う脱離方法によれば、作用突部を一旦引き戻すことによって、眼用レンズ成形品に対して、脱離圧力を断続的に及ぼすことが出来る。これにより、眼用レンズ成形品に対して継続的に脱離圧力が及ぼされることを回避して、脱離に際する眼用レンズ成形品の損傷のおそれをより軽減することが出来る。それと共に、複数回に亘って脱離圧力を及ぼすことによって、脱離をより効果的に行なうことも出来る。なお、戻り工程と再接近工程は、押潰し工程においてそれぞれ複数回行なわれても良い。即ち、作用突部の接近および離隔を複数回繰り返して、加工用冶具を少しずつ押し潰すことも可能である。
眼用レンズ成形品の脱離方法に関する本発明の第四の態様は、眼用レンズ成形品の脱離方法に関する前記第二又は第三の態様に係り、前記押潰し工程において、前記高速接近移動工程の後に小さくされた前記ねじ軸の正転速度を更に小さくして駆動することにより、前記一対の作用突部をより低速で相互に接近する方向に移動させて前記眼用レンズ成形品を前記加工用冶具から脱離せしめる低速押潰し工程を含むことを、特徴とする。
本態様に従う脱離方法によれば、眼用レンズ成形品が加工用冶具から次第に脱離せしめられて、最終的に眼用レンズ成形品と加工用冶具との吸着力が接触点上に集中する状態において、作用突部の移動速度をより減速せしめて、より緩やかに脱離せしめることによって、脱離に際する眼内レンズ成形品の損傷のおそれをより軽減することが出来る。それ故、本態様は、比較的部材強度が低いソフトコンタクトレンズ材料などの眼用レンズ成形品に好適に用いることが出来る。
眼用レンズ成形品の脱離方法に関する本発明の第五の態様は、眼用レンズ成形品の脱離方法に関する前記第二乃至第四の何れか一つの態様に係り、前記押潰し工程において、前記高速接近移動工程の後に小さくされた前記ねじ軸の正転速度を大きくして駆動することにより、前記一対の作用突部をより高速で相互に接近する方向に移動させて前記眼用レンズ成形品を前記加工用冶具から脱離せしめる高速押潰し工程を含むことを、特徴とする。
本態様に従う脱離方法によれば、作用突部が加工用冶具に押し付けられた当接初期の段階では、作用突部を低速で押し付けてゆくことによって加工用冶具に安定した初期変形を与えると共に、初期変形が加えられた後には作用突部を速やかに接近せしめることによって、より滑らか且つ速やかな脱離を行なうことが出来る。それ故、本態様は、比較的部材強度が高いハードコンタクトレンズ材料などの眼用レンズ成形品に好適に用いることが出来る。
眼用レンズ成形品の脱離方法に関する本発明の第六の態様は、眼用レンズ成形品の脱離方法に関する前記第二乃至第五の何れか一つの態様に係り、前記ねじ軸の回転駆動を所定時間停止せしめる停止工程を含むことを、特徴とする。
本態様に従う脱離方法によれば、作用突部を停止せしめた停止工程中に、例えば前記眼用レンズ成形品の脱離装置に関する第三の態様の如きレンズ保持手段で眼用レンズ成形品を保持せしめたりすることが出来る。なお、停止工程が行なわれるタイミングは何等限定されるものではなく、押潰し工程中のみならず、押潰し工程外の所望する適当なタイミングで行なうことが可能である。また、本態様を、眼用レンズ成形品の脱離方法に関する前記第二乃至第五の態様と組み合わせて用いることも可能であるし、そこにおいても、停止工程が行なわれるタイミングは、特に限定されるものではない。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1に、本発明に従う眼用レンズ成形品の脱離方法に好適に用いられる、第一の実施形態としての眼用レンズ成形品の脱離装置10の側面を示すと共に、図2に、脱離装置10の上面を示す。脱離装置10は、矩形板形状を有する架台12の略中央部分に冶具支持部材としての冶具設置台14が設けられていると共に、冶具設置台14を挟んだ両側に、一対の移動台16,16が冶具設置台14に対して接近/離隔変位可能に配設された構造とされている。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、上下方向とは、図1中の上下方向をいうものとする。
より詳細には、架台12は、図示されていないが、基礎に固定設置されたベース等に固定されることによって、水平方向に広がる状態で固設されている。そして、この架台12の上面に冶具設置台14が載置され、好適には固定されて配設されている。この冶具設置台14は、後述する加工用冶具20を、架台12上の適当な高さ位置に保持せしめるものであり、架台12上に突出する適当な高さの支持台構造を有している。特に本実施形態では、かかる冶具設置台14は、所定の軸寸法をもって鉛直方向にストレートに延びる柱形状とされており、その上面の中央部分には、上方に向けて略円形状に開口するセット凹所18が形成されている。そして、かかるセット凹所18に対して、例えばアクリル系やスチレン系等の合成樹脂材料から形成された加工用冶具20が取り付けられる。
本実施形態における加工用冶具20は、図3に示すように、従来公知のコンタクトレンズの切削加工法において用いられる冶具であり、中空の円筒形状を有する筒状部22の下端縁部に、筒状部22から僅かに径方向外方に拡径せしめられた円環板形状のフランジ状部24が一体形成されると共に、筒状部22の上端部に、筒状部22の上側開口部を覆蓋する、外周面が球状の湾曲凸面26とされたレンズ保持部28が一体的に形成された形状とされている。かかる加工用冶具20は、切削加工によって凹状湾曲面のレンズ後面が形成されたレンズ材料が、レンズ後面において加工用冶具20の湾曲凸面26に接着保持されるようになっている。そして、図示は省略するが、フランジ状部24を含む筒状部22を切削加工装置における主軸のチャックに把持固定せしめ、湾曲凸面26に接着せしめられた側と反対側のレンズ材料の外面を切削加工することによって、かかるレンズ材料の外面に目的とする凸状湾曲面のレンズ前面が形成されるようになっている。これにより、加工用冶具20のレンズ保持部28には、目的とするレンズ形状を有する眼用レンズ成形品としてのコンタクトレンズ30が接着保持せしめられる。
そして、このような構造とされた加工用冶具20は、フランジ状部24が冶具設置台14のセット凹所18に嵌め込まれることによって、冶具設置台14上に載置されるようになっている。
なお、加工用冶具20としては、本実施形態の如き切削加工法において用いられる冶具のみならず、従来公知のモールド成形法において用いられるレンズ成形型を用いることなども可能である。そのような場合には、例えば、重合成形後に前面成形型が型開きによって取り除かれて、重合成形された眼用レンズ成形品としてのコンタクトレンズがレンズ成形面に被着せしめられた状態の後面成形型を加工用冶具として用いることが出来る。また、眼用レンズ成形品としては、ハードタイプやソフトタイプ等のコンタクトレンズのみならず、眼内レンズなども採用可能である。
そして、冶具設置台14を挟んだ両側に、一対の移動台16,16が配設されている。これら移動台16、16は互いに同様の構造とされており、ボールナット32を備え、かかるボールナット32が、架台12を長手方向に延びるように設けられたボールねじ軸34に螺着せしめられることによって、ボールねじ機構が構成されている。
ここにおいて、ボールねじ軸34は、ストレートに延びる略円柱形状とされており、特に、本実施形態におけるボールねじ軸34には、軸方向の中央部分36を挟んで、中央部分36からボールねじ軸34の端部に亘る一対の右ねじ溝38aおよび左ねじ溝38bが形成されている。これらねじ溝38a,38bは、互いに逆向きの回転方向をもってボールねじ軸34の軸方向に延びる螺旋形状とされており、それぞれのねじ溝38a,38bは、中央部分36上に一方の端部が形成されて、互いに接続することなく形成されている。更に、ねじ溝38a,38bのリードは、互いに等しくされている。
そして、このような構造とされたボールねじ軸34の両端部が、架台12に設けられた支軸部材40a,40bによって中心軸周りで回転可能に支持されている。支軸部材40a,40bは、互いに略同様の構造とされており、矩形板形状を有する立上壁部42の下端縁部に、立上壁部42の幅方向(図2中、上下方向)外方に広がる板状部44が一体的に形成された略逆T字の板形状とされている。そして、立上壁部42が架台12から鉛直上方に立ち上がるように架台12上に載置されて、板状部44が上面からネジ止めされることによって、支軸部材40a,40bが架台12に取り付けられるようになっている。ここにおいて、支軸部材40aは、架台12の長手方向端部からやや内方寄りの位置に配設される一方、支軸部材40bは、架台12の長手方向端部に配設されている。
また、図示は省略するが、支軸部材40aの立上壁部42の高さ方向中間部分からやや上方には、ボールねじ軸34の径寸法と略等しい径寸法をもって板厚方向に貫通する挿通孔が形成されていると共に、支軸部材40bの立上壁部42において支軸部材40aの挿通孔と同じ高さ位置には、ボールねじ軸34の径寸法と略等しい径寸法をもって架台12の内方に向けて開口する差込孔が形成されている。そして、ボールねじ軸34の一方の端部は、支軸部材40aの挿通孔に挿通せしめられて、支軸部材40aにおける立上壁部42の外側面に固着された軸受46から、立上壁部42の外側(図1中、左側)に突出せしめられている一方、他方の端部は、支軸部材40bの差込孔に差し込まれている。これにより、ボールねじ軸34は、架台12からやや上方に離隔して、水平方向に延びるように中心軸回りで左右両方向に回転可能に支持されていると共に、支軸部材40bの立上壁部42で一方の端部が係止されることによって、中心軸方向に移動不能に配設されている。
さらに、架台12において支軸部材40aが配設された側の長手方向端縁部には、鉛直方向に立ち上がる取付板部48が固着されている。そして、かかる取付板部48の架台12と反対側の面には、駆動源としての電動モータ50が取り付けられており、かかる電動モータ50の駆動軸52が、取付板部48を貫通して架台12の内方に向けて突出せしめられている。ここにおいて、電動モータ50は駆動軸52を両方向に回転可能とされた従来公知のサーボモータであり、図示しないコントローラが接続されて、かかるコントローラによって駆動軸52の回転方向及び回転速度が制御可能とされている。なお、電動モータ50として、従来公知のステッピングモータ等を用いることも、勿論可能である。
そして、取付板部48から突出せしめられた電動モータ50の駆動軸52と、支軸部材40aの軸受46から突出せしめられたボールねじ軸34の端部が、カップリング54によって互いに連結されており、電動モータ50の駆動力が、ボールねじ軸34に伝達されて、ボールねじ軸34が右回りおよび左回りに回転せしめられるようになっている。このように、本実施形態においては、電動モータ50を含んで、ボールねじ軸34を回転駆動せしめる駆動手段が構成されている。それと共に、電動モータ50の回転方向および回転速度を制御することによって、ボールねじ軸34の回転方向および回転速度が制御可能とされており、本実施形態においては、電動モータ50およびそれに接続されるコントローラを含んで、ボールねじ軸34の回転速度を制御する回転速度制御手段が構成されている。
そして、このような構造とされたボールねじ軸34の中央部分36を挟んだ両側に、移動台16,16が設けられている。移動台16、16は互いに略同様の構造とされており、ボールねじ軸34の右ねじ溝38aおよび左ねじ溝38bに螺合せしめられる略矩形ブロック形状のボールナット32を有している。ここにおいて、詳細な図示は省略するが、ボールねじ軸34とボールナット32はボールねじ機構を構成しており、ボールねじ軸34に形成された左右ねじ溝38a,38bとボールナット32の内面に形成されたねじ溝との間には、複数の転動体としての金属球が介在せしめられている。
なお、ボールナット32の下方の架台12には、ボールねじ軸34を挟んで、ボールねじ軸34と平行に延びる一対のガイドレール56が設けられている。ガイドレール56は、両支軸部材40a,40b間の略全長に亘って延びる長さ寸法を有すると共に、略L字状断面をもって延びる薄板形状とされており、架台12に固着されることによって、架台12から鉛直上方に向けて立ち上がるガイド壁部58を有している。そして、図示は省略するが、ボールナット32の下面には、ガイド壁部58と重なり合う位置にボールねじ軸34の軸方向に延びる凹溝が形成されており、ガイド壁部58がかかる凹溝に差し込まれることによって、ボールナット32は、ボールねじ軸34の中心軸回りで回転することの無いようにされている。
さらに、ボールナット32の上面には、板形状を有する移動部材としての移動板60が固着されている。ここにおいて、特に本実施形態における移動板60は、ボールナット32に対して、ボールねじ軸34の軸方向と直交する方向(図2中、上下方向)で僅かに一方向(本実施形態においては、図2中、下方向)に偏倚して取り付けられている。なお、移動板60は、ボールナット32よりも僅かにボールねじ軸34の中央部分36に向けて突出せしめられている。
そして、かかる移動板60の上面においてボールねじ軸34と重なり合うことの無い位置に取付板62が取り付けられており、かかる取付板62の先端面に、作用突部64が取り付けられている。取付板62は、矩形薄板形状の天板部66の一端縁部において、下方に立ち上がる下方突出壁部68を有する略L字状断面を有している。そして、下方突出壁部68の内側面を、移動板60における他方の移動板60との対向面に重ね合わせると共に、天板部66を移動板60の上面に重ね合わせた状態で、取付板62が移動板60に取り付けられている。
かかる取付板62の下方突出壁部68の外側面には、他方の移動台16に向けて突出する作用突部64が固着されている。作用突部64は、加工用冶具20の径寸法よりもやや大きな幅寸法(図2中、上下方向寸法)を有する略薄板形状とされており、特に本実施形態においては、図1に示すように、側面視において突出先端の上方は角が落とされた傾斜面とされて、突出先端に向けて次第に厚さ寸法が小さくされると共に、図2に示すように、上面視において幅方向の中央部分が窪んだくの字形状とされている。
そして、このような構造とされた移動台16のボールナット32が、それぞれ、右ねじ38aおよび左ねじ38bに螺合せしめられることによって、一対の移動台16が、それぞれの作用突部64を向き合わせてボールねじ軸34の右ねじ38aおよび左ねじ38bに螺着されている。ここにおいて、取付板62および取付板62に設けられる作用突部64は、上面視においてボールねじ軸34と重なり合うことの無い位置に配設されている。また、一対の作用突部64は、ボールねじ軸34の軸方向で冶具設置台14を挟んで位置せしめられており、一対の作用突部64と冶具設置台14が、ボールねじ軸34の延び出し方向で一直線上に位置せしめられている。それと共に、一対の移動台16は、右ねじ溝38aおよび左ねじ溝38bのそれぞれにおいて、ボールねじ軸34の中央部分36から互いに等しい距離だけ離れた位置に螺合せしめられており、これにより、両作用突部64の対向部間の中央に、加工用冶具20が位置せしめられるようになっている。さらに、移動台16のボールねじ軸34への取付状態において、作用突部64の高さ位置は、冶具設置台14上に載置された加工用冶具20の筒状部22の高さ位置と等しくされており、加工用冶具20に支持せしめられたコンタクトレンズ30の高さ位置より低くされている。
そして、一対の移動台16が螺合せしめられる右ねじ軸38aおよび左ねじ軸38bの巻きの方向が互いに反対方向とされていることから、これら一対の移動台16は、ボールねじ軸34が回転せしめられることによって、ボールねじ軸34の中心軸方向で互いに接近および離隔方向に移動するようにされている。それと共に、特に本実施形態においては、両ねじ溝38a,38bのリードが互いに同一とされていることから、一対の移動台16は、互いに等しい移動速度で移動せしめられる。このように、本実施形態においては、ボールナット32およびボールナット32の回転を阻止するガイドレール56を含んで、移動部材としての移動板60をボールねじ軸34の中心軸方向に案内する案内機構が構成されている。なお、特に本実施形態においては、ボールねじ軸34が電動モータ50から見て右回転せしめられた場合に、一対の移動台16が互いに接近する方向に移動せしめられるようになっており、ボールねじ軸34の右回転が正転方向とされていると共に、ボールねじ軸34が電動モータ50から見て左回転せしめられた場合に、一対の移動台16が互いに離隔する方向に移動せしめられるようになっており、ボールねじ軸34の左回転が逆転方向とされている。
また、冶具設置台14の上方には、保持手段としての吸引装置70が、冶具設置台14に対して上下方向で接近/離隔変位可能に配設されている。吸引装置70は、冶具設置台14に向けて略鉛直方向に延びる吸引管72の下端部に、例えばゴム弾性体から形成されて、軸方向中央部分から上下方向に向かってテーパ状に拡開せしめられた略筒形状を有する吸着パット74が固着された構造とされている。なお、吸着パット74の下端面は、吸着パット74に対向せしめられたコンタクトレンズ30のレンズ面に沿う湾曲面とされている。そして、吸引装置70が冶具設置台14に接近せしめられて、吸着パット74の下端面を、コンタクトレンズ30の上面に重ね合わせた状態で、吸引管72の内部に負圧が及ぼされることによって、加工用冶具20から脱離せしめられたコンタクトレンズ30を吸着保持するようになっている。
次に、このような構造とされた脱離装置10を用いて、眼用レンズ成形品としてのコンタクトレンズ30を加工用冶具20から取り外す脱離方法を示す。
先ず、図4(a)および図5(a)に示すように、切削加工などによって形成されたコンタクトレンズ30が接着せしめられた加工用冶具20のフランジ状部24を、冶具設置台14のセット凹所18に嵌め込むようにして、加工用冶具20を、コンタクトレンズ30を上方に位置せしめた状態で冶具設置台14にセットする。かかる加工用冶具20の冶具設置台14への設置は、一対の移動台16の作用突部64が冶具設置台14から離隔位置せしめられた状態で行なわれ、ここにおいて、それら作用突部64は、冶具設置台14からボールねじ軸34の軸方向で等しい距離に離隔位置せしめられている。なお、図5においては、理解を容易にするために、加工用冶具20の鉛直上方に位置せしめられる吸引装置70を省略して示す。
次に、図4(b)および図5(b)に示すように、吸引装置70を加工用冶具20に向けて接近せしめ、吸着パット74をコンタクトレンズ30の上面(レンズ前面)に当接せしめた状態で、吸引管72に負圧を及ぼすことによって、コンタクトレンズ30を吸着支持せしめる。そして、かかる状態下で、電動モータ50を正転方向(本実施形態においては、右方向)に回転せしめることによって、一対の移動台16をボールねじ軸34とボールナット32によるねじ送り作用によって相互に接近駆動せしめて、作用突部64をボールねじ軸34の軸方向両側から加工用冶具20の筒状部22に同時に押し付けて、両側から等しい速度で狭圧することによって、筒状部22を径方向に押し潰すように変形せしめる。
このように筒状部22を変形させることにより、筒状部22の変形がその上端に一体的に形成された湾曲凸面26にも及ぼされて、湾曲凸面26が径方向内側に折り曲げられるように変形せしめられる。これにより、湾曲凸面26とそこに接着されたコンタクトレンズ30との接着面間に、コンタクトレンズ30の弾性乃至は剛性に基づく変形に対する抵抗力が剥離力(脱離圧力)として作用し、以て、かかる剥離力が接着剤等による接着力を上回って、コンタクトレンズ30が湾曲凸面26から脱離せしめられることとなるのである。
続いて、図4(c)および図5(c)に示すように、加工用冶具20から脱離せしめられたコンタクトレンズ30を、吸引装置70によって吸着支持せしめたまま、吸引装置70を鉛直上方に移動せしめて加工用冶具20から離隔せしめることにより、コンタクトレンズ30を脱離装置10から取り出す。それと共に、電動モータ50を反転方向(本実施形態においては、左方向)に回転せしめることによって、一対の移動台16を相互に離隔駆動せしめて、作用突部64を加工用冶具20から離隔せしめ、一対の移動台16を初期位置に復帰せしめて、脱離作業を完了する。
このような脱離方法によれば、例えばコンタクトレンズ30と加工用冶具20を液中に浸漬せしめて、それらを接着する接着剤を溶かすような方法に比して、より速やかな脱離を行なうことが出来る。それと共に、脱離せしめられたコンタクトレンズ30を吸引装置70で保持することによって、コンタクトレンズ30の回収も確実且つより速やかに行なうことが出来る。これにより、生産効率の向上を図ることが出来る。また、特に本実施形態においては、作用突部64の高さ位置がコンタクトレンズ30よりも低くされて、作用突部64がコンタクトレンズ30に接触することも無いことから、脱離に際してコンタクトレンズ30を傷つけるおそれも有利に軽減されている。
さらに、特に本実施形態においては、作用突部64を備えた一対の移動台16が、ボールねじ軸34との螺着構造によるボールねじ機構で移動せしめられるようになっていると共に、それら移動台16が螺合せしめられる右ねじ溝38aと左ねじ溝38bが同一のリードで形成されている。これにより、一対の移動台16の位置を精度よく制御することが出来ると共に、両移動台16の移動速度を高度に等しくすることが出来る。従って、加工用冶具20に対して両側から同時に作用突部64を当接せしめて、加工用冶具20の冶具設置台14からの脱落を防止出来ると共に、作用突部64を同時に移動せしめて偏りなく作用突部64を押し付けることが出来て、安定した脱離を行なうことが出来る。更に、ボールねじ軸34と移動台16との機械的な螺着構造によって、移動台16に対して大きなトルクを与えることが出来ることから、より安定した脱離を行なうことが可能となる。また、特に本実施形態においては、作用突部64の幅方向中央部分が窪んだ形状とされていることから、加工用冶具20を両側から囲むようにして押し潰すことが可能とされており、これにより、加工用冶具20の押し潰しをより安定して行なうことが可能とされている。
加えて、本実施形態における脱離装置10においては、ボールねじ軸34と移動台16が金属球などの転動体を介して螺合せしめられていることから、移動台16を滑らかに移動せしめることが出来て、摩擦によるビビリ等の微小振動も抑えられる。これにより、より優れた位置安定性を得ることが出来ると共に、磨耗のおそれも軽減されて、より優れた繰り返し精度およびメンテナンス性を得ることが出来る。更に、移動台16を停止せしめる際には、ボールねじ軸34の回転を停止せしめるのみで移動台16を停止することが可能とされており、移動台16をストッパ等の他の部材に当接せしめる必要もないことから、そのような当接に起因する移動台16の損傷のおそれを回避することが出来て、優れた繰り返し精度を得ることが出来ると共に、メンテナンスの手間も軽減することが出来る。
すなわち、コンタクトレンズ30およびそれを支持する加工用冶具20は、部材寸法も小さく、一般的に部材強度も低いことから、コンタクトレンズ30を損傷することなく脱離せしめるためには、加工用冶具20に対して両側から偏りの無い押し付け力を及ぼして、コンタクトレンズ30を支持する湾曲凸面26に偏りの無い変形を与えることが必要とされる。それ故、加工用冶具20を押し潰す作用突部64には、極めて高精度な位置制御および速度制御が必要とされる。そこにおいて、本実施形態における脱離装置10においては、ボールねじ軸34と移動台16によるボールねじ構造を採用することによって、簡易且つ安価な構成で、極めて高精度な位置制御と速度制御を実現することが可能とされており、コンタクトレンズ30の脱離に際する損傷のおそれを大幅に軽減することが可能とされるのである。のみならず、移動台16の磨耗等の経時劣化も軽減されることによって、優れた繰り返し精度を得ることが出来ると共に、メンテナンスの手間も大幅に軽減することが出来る。このように、本発明の如き脱離方法およびそれに有利に用いられる特定構造を有する脱離装置を用いることによって、眼用レンズ成形品のより安定した脱離によるレンズ品質の向上およびより速やかな脱離による生産効率向上のみならず、優れた繰り返し精度と良好なメンテナンス性を得ることも出来て、眼用レンズ成形品の脱離において、極めて優れた効果を発揮し得るのである。
なお、本発明に従う構造とされた脱離装置に設けられる一対の作用突部は、必ずしも一組に限定されることはなく、複数組の一対の作用突部を設けることも可能である。そのような例として、図6に、本発明の第二の実施形態としての眼用レンズ成形品の脱離装置100の上面を示す。なお、以下の説明において、前述の実施形態と実質的に同様の部材および部位については、前述の実施形態と同様の符号を付することによって、詳細な説明を省略する。
本実施形態における脱離装置100は、移動台16を構成するボールナット32および移動板102が第一の実施形態に比して大きく形成されており、ボールナット32が、ボールねじ軸34の軸方向に直交する方向(図6中、上下方向)に広がるように形成されていると共に、移動板102が、ボールねじ軸34の軸方向に直交する方向を長辺とする矩形板形状とされている。そして、かかる移動板102の長手方向の中央部分が、上面視においてボールねじ軸34と重ね合わされて、ボールナット32に取り付けられている。更に、移動板102には、長手方向中央部分を挟んだ両側に、それぞれ複数(本実施形態においては、2つ)の作用突部64が前述の第一の実施形態と同様にして設けられおり、これら複数(本実施形態においては、1つの移動板102について4つ)の作用突部64が、ボールねじ軸34の軸方向で対向位置せしめられている。ここにおいて、それら複数組の作用突部64の対のボールねじ軸34の軸方向での対向部間距離は、何れも等しくされている。そして、架台12においてそれぞれの作用突部64の対向部間の中央部分に、冶具設置台14が設けられている。また、本実施形態においては、ボールナット32においてボールねじ軸34の軸方向に直交する方向の両端部分と重なる位置に、ガイドレール56がボールねじ軸34の延び出し方向と平行に設けられている。ここにおいて、ガイドレール56は、両端部に上方に立ち上がる一対のガイド壁部58を有する略コの字形状とされており、それら一対のガイド壁部58が、ボールナット32の底面に形成された溝と嵌まり合うことによって、ボールナット32のボールねじ軸34の中心軸回りの回転が抑えられている。
本実施形態における脱離装置100においては、4組の作用突部64を同時に接近離隔駆動せしめることが出来ることから、4つの眼用レンズ成形品の脱離を同時に行なうことが出来て、より優れた生産効率を得ることが出来る。そこにおいて、本発明に従う構造とされた脱離装置においては、ボールねじ機構によって移動台16が移動せしめられることから、複数組の作用突部64を同時に移動せしめる場合においても、それら多数の作用突部64の位置決め精度と速度制御を高精度に確保することが出来て、多数の眼用レンズ成形品を同時に且つ安定して脱離せしめることが可能とされるのである。
なお、作用突部の移動速度は、脱離工程の全般に亘って一定の速度とされていても良いが、作用突部64の移動速度および方向は、電動モータ50延いてはボールねじ軸34の回転方向および回転速度を調節することによって容易に調節することが可能であり、作用突部64の移動態様としては、様々な態様が採用可能である。以下に、本発明の脱離方法において好適に用いられる作用突部の駆動態様を幾つか例示する。但し、以下に例示する各態様は、本発明の脱離方法が以下の態様に限定されることを示すものではないことが理解されるべきである。なお、以下の説明においては、前述の第一の実施形態における脱離装置10を用いて説明すると共に、正転方向とは、ボールねじ軸34が右回りに回転せしめられて移動台16,16が互いに接近せしめられる方向を示し、反転方向とは、ボールねじ軸34が左回りに回転せしめられて移動台16,16が互いに離隔せしめられる方向を示すものとする。また、以下の説明における作用突部64の加速は、ボールねじ軸34の回転速度を大きくすることによって実現されると共に、作用突部64の減速は、ボールねじ軸34の回転速度を小さくすることによって実現される。
先ず、例えば図7に示すように、作用突部64を加工用冶具20に向けて高速に接近せしめた後に、ボールねじ軸34の正転速度を小さくして、作用突部64を低速で加工用冶具20に押し付けると共に加工用冶具20を押し潰すように変形させて、その後、ボールねじ軸34を反転方向に駆動せしめて作用突部64を加工用冶具20から離隔せしめた後に、ボールねじ軸34の反転速度を大きくして、作用突部64を高速に復帰せしめる等しても良い。
具体的には、図7において、ボールねじ軸34を正転方向に回転せしめることによって、作用突部64を脱離作業開始時点の時間「0」から時間「a」にかけて速度「9b」に加速せしめた後に、時間「a」から時間「2a」に亘って、一定の速度「9b」で接近せしめる。その後、時間「2a」から時間「3a」にかけて速度「0.5b」に減速せしめ、時間「3a」において、加工用冶具20に当接せしめることによって、脱離が開始される。そして、時間「3a」から時間「5a」に亘って一定の速度「0.5b」で接近せしめて、かかる速度で加工用冶具20を押し潰すことにより、時間「5a」において脱離が完了する。その後、時間「5a」においてボールねじ軸34の回転方向を反転方向に切り替えて、時間「5a」から時間「6a」にかけて離隔方向で速度「3b」に加速せしめる。そして、時間「6a」から時間「7a」に亘って、一定の速度「3b」で離隔せしめた後に、時間「7a」から時間「8a」にかけて、速度「11b」に加速せしめる。続いて、時間「8a」から時間「9a」に亘って一定の速度「11b」で離隔せしめた後に、時間「9a」から時間「10a」にかけて速度「0」に減速せしめて、停止せしめる。
このように、図7においては、時間「0」から時間「3a」までの間が作用突部64を高速で接近せしめる高速接近移動工程とされていると共に、時間「3a」から時間「5a」までの間が作用突部64を加工用冶具20に押し付けて加工用冶具20を押し潰す押潰し工程とされている。更に、時間「5a」から時間「7a」までの間が作用突部64を離隔せしめる離隔工程とされていると共に、時間「7a」から時間「10a」までの間が作用突部64を高速で離隔せしめる高速離隔移動工程とされている。このようにすれば、作用突部64が加工用冶具20に当接していない間は、作用突部64を高速で接近および離隔せしめることによって、脱離に要する時間を短縮することが出来ると共に、作用突部64で加工用冶具20を押し潰す間は、作用突部64を低速で移動せしめることによって、より安定した脱離を行なうことが出来る。
また、例えば図8に示すように、作用突部64で加工用冶具20を押し潰す工程内において、作用突部64を一旦引き戻すことによって、複数回に亘って押し潰す等しても良い。
具体的には、図8において、ボールねじ軸34を正転方向に回転せしめることによって、作用突部64を時間「0」から時間「3a」までは前記図7と同様に高速に接近せしめ、その後、時間「3a」において加工用冶具20に当接せしめることによって、脱離が開始される。そして、時間「3a」から時間「4a」に亘って一定の速度「1b」で接近せしめて加工用冶具20を押し潰す。そして、時間「4a」から時間「5a」にかけてボールねじ軸34を反転方向に回転せしめることによって、作用突部64を離隔せしめる。その後、ボールねじ軸34を時間「5a」において再び正転方向に回転せしめて、時間「6a」から時間「7a」に亘って一定の速度「1b」で接近せしめ、時間「7a」において脱離が完了する。その後、時間「7a」においてボールねじ軸34を反転方向に回転せしめ、時間「7a」から時間「8a」にかけて加速せしめて、時間「8a」以降は前記図7と同様に高速に離隔せしめた後に停止する。
このように、図8においては、作用突部64で加工用冶具20を押し潰す時間「3a」から時間「7a」までの押潰し工程において、時間「4a」から時間「5a」までの間に、作用突部64を一旦離隔方向に移動せしめて引き戻す戻り工程が行なわれると共に、時間「5a」から時間「6a」までの間に、作用突部64を再び接近方向に移動せしめる再接近工程が行なわれる。このようにすれば、コンタクトレンズ30に対して及ぼされる脱離圧力を、断続的に複数回に分けて及ぼすことが出来ることから、大きな脱離圧力が一度に及ぼされること等に起因するコンタクトレンズ30の損傷のおそれを軽減することが出来る。なお、かかる戻り工程および再接近工程を、一度の押潰し工程内において複数回実施して、加工用冶具をより小刻みに押し潰す等しても良い。
更にまた、例えば図9に示すように、作用突部64で加工用冶具20を押し潰す工程内において、作用突部64を減速せしめる等しても良い。
具体的には、図9において、ボールねじ軸34を正転方向に回転せしめることによって、作用突部64を時間「0」から時間「3a」までは前記図8と同様に高速に接近せしめ、その後、時間「3a」において加工用冶具20に当接せしめることによって、脱離が開始される。そして、時間「3a」から時間「4a」に亘って一定の速度「1.5b」で接近せしめて加工用冶具20を押し潰す。そして、時間「4a」から時間「5a」にかけてボールねじ軸34の回転を小さくすることによって、作用突部64を減速せしめて、時間「5a」から時間「6a」に亘って一定の速度「0.5b」で接近せしめて加工用冶具20を押し潰し、時間「6a」において脱離を完了する。その後、時間「6a」においてボールねじ軸34を反転方向に回転せしめ、時間「6a」から時間「7a」にかけて速度「3b」まで加速せしめた後に、時間「7a」以降は前述の図8と同様に高速に離隔せしめた後に停止する。
このように、図9においては、作用突部64で加工用冶具20を押し潰す時間「3a」から時間「6a」までの押潰し工程において、時間「5a」から時間「6a」の間に、作用突部64をより低速で移動せしめる低速押潰し工程が行なわれる。このようにすれば、コンタクトレンズ30が加工用冶具20の湾曲凸面26から次第に剥離せしめられて、最終的にコンタクトレンズ30と湾曲凸面26との接着力が接触点上に集中する状態において、作用突部64の移動速度をより減速せしめ、より緩やかに剥離せしめることによって、脱離に際するコンタクトレンズ30の損傷のおそれをより軽減することが出来て、例えば眼用レンズ成形品の中でも特に部材強度の低いソフトコンタクトレンズ等に好適に用いることが出来る。なお、作用突部64を減速せしめる低速押潰し工程を一度の押潰し工程内で複数回実施して、段階的に減速せしめる等しても良い。
更にまた、例えば図10に示すように、作用突部64で加工用冶具20を押し潰す工程内において、作用突部64を加速せしめる等しても良い。
具体的には、図10において、ボールねじ軸34を正転方向に回転せしめることによって、作用突部64を時間「0」から時間「3a」までは前記図9と同様に高速に接近せしめ、その後、時間「3a」において加工用冶具20に当接せしめることによって、脱離が開始される。そして、時間「3a」から時間「4a」に亘って一定の速度「0.5b」で接近せしめて加工用冶具20を押し潰す。そして、時間「4a」から時間「5a」にかけてボールねじ軸34の回転を大きくすることによって、作用突部64を加速せしめて、時間「5a」から時間「6a」に亘って一定の速度「1.5b」で接近せしめて加工用冶具20を押し潰し、時間「6a」において脱離を完了する。その後、時間「6a」においてボールねじ軸34を反転方向に回転せしめ、時間「6a」から時間「7a」にかけて速度「3b」まで加速せしめた後に、時間「7a」以降は前述の図9と同様に高速に離隔せしめた後に停止する。
このように、図10においては、作用突部64で加工用冶具20を押し潰す時間「3a」から時間「6a」までの押潰し工程において、時間「5a」から時間「6a」の間に、作用突部64をより高速で移動せしめる高速押潰し工程が行なわれる。このようにすれば、作用突部64が加工用冶具20に当接せしめられる初期の段階では作用突部64を低速で押し付けて、加工用冶具20の初期変形を安定して生ぜしめると共に、初期変形が加えられた後には作用突部64を速やかに接近せしめることによって、より滑らか且つ速やかに脱離を行なうことが出来て、例えば眼用レンズ成形品の中でも比較的部材強度の大きいハードコンタクトレンズ等に好適に用いることが出来る。なお、作用突部64を加速せしめる高速押潰し工程を一度の押潰し工程内で複数回実施して、段階的に加速せしめる等しても良いし、更には、前記図9に示した低速押潰し工程と組み合わせて、例えば、作用突部64を当接せしめた後に高速押潰し工程を実施して作用突部64を加速せしめて、その後、コンタクトレンズ30が完全に脱離せしめられる直前に低速押潰し工程を実施して作用突部64を減速せしめる等しても良い。
また、例えば図11に示すように、作用突部64を、脱離工程の適当な位置で一時的に停止せしめる等しても良い。
具体的には、図11において、ボールねじ軸34を正転方向に回転せしめることによって、作用突部64を時間「0」から時間「3a」までは前記図10と同様に高速に接近せしめ、その後、時間「3a」において加工用冶具20に当接せしめることによって、脱離が開始される。そして、時間「3a」から時間「4a」に亘って一定の速度「0.5b」で接近せしめて加工用冶具20を押し潰す。そして、時間「4a」においてボールねじ軸34の回転を停止する。これにより、作用突部64の接近駆動が一旦停止せしめられる。続いて、時間「5a」においてボールねじ軸34を再び正転方向に回転せしめ、時間「5a」から時間「6a」に亘って一定の速度「0.5b」で接近せしめて加工用冶具20を更に押し潰して、時間「6a」において脱離を完了する。その後、時間「6a」においてボールねじ軸34を反転方向に回転せしめ、時間「6a」から時間「7a」にかけて速度「2b」まで加速せしめた後に、時間「7a」以降は前述の図10と同様に高速に離隔せしめた後に停止する。
このように、図11においては、時間「4a」から時間「5a」に亘って作用突部64の接近駆動を停止せしめる停止工程が行なわれる。このようにすれば、例えば停止工程中において、吸引装置70でコンタクトレンズ30を保持せしめること等が可能となる。なお、停止工程は、必ずしも押潰し工程内に限定されることはなく、所望する適当なタイミングで実施することが可能であって、例えば、冶具設置台14に加工用冶具20がセットされていない状態で作用突部64を或る程度接近せしめた後に停止工程を実施し、かかる停止工程中に加工用冶具20を冶具設置台14にセットする等しても良い。また、停止工程を前記図7乃至図10で例示した移動態様に組み合わせて実施したり、停止工程を一度の脱離工程内で複数回実施することも勿論可能である。
以上、本発明の幾つかの実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
例えば、前記実施形態における作用突部64は、突出先端縁部の上方の角部のみが落とされていたが、これに加えて、突出先端縁部の下方の角部も傾斜面状にする等しても良いし、更には、側面視において加工用冶具20に向けて鋭角の三角形状とする等しても良い。
また、加工用冶具20に外力を及ぼす作用突部64は、各ボールナット32の上面の他、側面や下面或いは対向面等に設けても良い。かかる作用突部64を設ける部位を考慮すれば、例えば、前記実施形態に記載の構造に比して作用突部64をボールねじ軸34に対して一層近い位置に配置したり、ボールねじ軸34よりも高さ位置で低い位置に作用突部64を配置することなども可能となる。
また、図1及び図2又は図6に示した第一又は第二の実施形態としての脱離装置10、100において、一対のボールナット32に螺合配置されるボールねじ軸34を、互いに軸直角方向に所定距離を隔てて複数本配設することも可能である。そのような一具体例として、図12に、本発明の第三の実施形態としての脱離装置110を示す。
脱離装置110は、前述の第二の実施形態としての脱離装置100と略同様の移動板102を有しており、相互に水平方向に離隔して平行に配設された第一のボールねじ軸34aと第二のボールねじ軸34bが、それぞれ、支軸部材40a,40bで中心軸回りに回転可能に支持されていると共に、これら第一及び第二のボールねじ軸34a,34bのそれぞれにおける右ねじ溝38a,左ねじ溝38bに対して、ボールナット32,32が螺合せしめられている。
そして、加工用冶具20を挟んでボールねじ軸34の軸方向で同じ側に位置せしめられる各二つのボールナット32,32を、移動板102によって相互に一体的に連結固定する。これにより、移動板102には、ボールねじ軸34の軸方向と直角方向の両端部にボールナット32,32が設けられている。さらに、これらボールねじ軸34a,34bは、ギアボックス112を介して、電動モータ50の駆動軸52と連結されおり、これにより、電動モータ50の駆動力が両ボールねじ軸34a,34bに伝達されて、これら両ボールねじ軸34a,34bは、互いに同じ方向に等しい回転速度で回転せしめられるようになっている。これにより、複数の作用突部64を備えた移動板102が、複数本のボールねじ軸34a,34bのねじ送り作用で駆動せしめられることとなる。
このような構造とされた脱離装置110においては、複数のボールねじ軸34a,34bで移動部材としての移動板102を支持せしめることから、一つのボールねじ軸で支持する場合に比して、移動板102をより安定して支持することが出来る。即ち、複数のボールねじ軸で移動板102を支持することによって、ボールねじ軸回りの傾動の如きがたつきを効果的に抑えることが出来る。更に、複数のボールねじ軸で支持することによって、ボールねじ軸の回転に伴うボールナットの連れ回りを阻止出来ることから、移動部材の回転方向の変位を防止する前述のガイドレール56も不要とされる。従って、本実施形態においては、ボールねじ軸34a,34bとそれに螺合せしめられるボールナット32によって、移動部材を案内する案内機構を構成することが出来る。そして、複数のボールねじ軸を用いることによって、嵌合凹凸等の案内機構に比して、案内機構におけるがたつきを極めて有効に抑えることが出来て、作用突起の位置決め精度もより一層向上せしめることが出来るのである。
なお、脱離装置110においては、両ボールねじ軸34a,34bをギアボックス112を介して電動モータ50と連結することによって、単一の電動モータ50による簡易な構成で、両ボールねじ軸34a,34bの回転方向及び回転速度を高精度に等しく回転せしめることが可能とされているが、例えば、両ボールねじ軸34a,34bのそれぞれに電動モータ50を設けて、それら電動モータ50の回転方向及び回転速度を等しく制御することなども勿論可能である。なお、電動モータ50としてはパルスモータ等が好適に採用される。
また、上述の第三の実施形態では、二本のボールねじ軸34a,34bとして同一構造のものが採用されていたが、それら二本のボールねじ軸34a,34bとして、互いに逆ねじ構造を採用し、電動モータ50によって相互に反対方向に回転駆動させるようにしても良い。このように二本のボールねじ軸34a,34bを相互に反対方向に回転駆動させることにより、回転駆動に伴う反力を相互に打ち消して移動板102の更なる安定化を図ることも可能となる。
その他、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
本発明の第一の実施形態としての脱離装置を示す側面図。 同コンタクトレンズの上面図。 同脱離装置に取り付けられる加工用冶具を示す断面図。 同脱離装置を用いた本発明の脱離方法を説明するための側面図。 同脱離装置を用いた本発明の脱離方法を説明するための上面図。 本発明の第二の実施形態としての脱離装置を示す上面図。 本発明の脱離方法における高速接近移動工程等を説明するための説明図。 本発明の脱離方法における戻り工程等を説明するための説明図。 本発明の脱離方法における低速押潰し工程等を説明するための説明図。 本発明の脱離方法における高速押潰し工程等を説明するための説明図。 本発明の脱離方法における停止工程を説明するための説明図。 本発明の第三の実施形態としての脱離装置を示す上面図。
符号の説明
10:脱離装置、16:移動台、20:加工用冶具、30:コンタクトレンズ、32:ボールナット、34:ボールねじ軸、36:中央部分、38a:右ねじ溝、38b:左ねじ溝、50:電動モータ、60:移動板、64:作用突部

Claims (10)

  1. 合成樹脂製の加工用冶具に装着された眼用レンズ成形品を該加工用冶具から脱離せしめる眼用レンズ成形品の脱離装置において、
    軸方向中央から両端に向かって右ねじと左ねじの一対のねじ溝が同一のリードで形成されて、中心軸回りに回転可能に且つ中心軸方向に移動不能に配設されたボールねじ軸と、
    該ボールねじ軸を右回りおよび左回りに回転駆動せしめる駆動手段と、
    前記ボールねじ軸における前記右ねじ部分と前記左ねじ部分にそれぞれ螺合された一対の移動部材と、
    該一対の移動部材を、前記ボールねじ軸の中心軸回りで回転不能に且つ該ボールねじ軸の中心軸に沿って移動可能に案内する案内機構と、
    前記一対の移動部材にそれぞれ設けられて前記ボールねじ軸の中心軸方向で対をなして対向位置せしめられた作用突部と、
    前記加工用冶具を支持して、前記対をなす作用突部の対向部間中央に該加工用冶具を位置せしめる冶具支持部材と
    を、有することを特徴とする眼用レンズ成形品の脱離装置。
  2. 前記ボールねじ軸の回転速度を制御する回転速度制御手段を備えた請求項1に記載の眼用レンズ成形品の脱離装置。
  3. 前記加工用冶具から脱離せしめられた前記眼用レンズ成形品を保持する保持手段を備えた請求項1又は2に記載の眼用レンズ成形品の脱離装置。
  4. 前記一対の移動部材において、前記対をなす作用突部を複数設けると共に、それら各対をなす作用突部の対向面間距離を同一に設定し、更に、それら各対をなす作用突部の対向部間中央にそれぞれ前記加工用冶具を位置せしめる前記冶具支持部材を設けた請求項1乃至3の何れか一項に記載の眼用レンズ成形品の脱離装置。
  5. 合成樹脂製の加工用冶具に装着された眼用レンズ成形品を該加工用冶具から脱離せしめる眼用レンズ成形品の脱離方法であって、
    軸方向中央から両側に向かって右ねじと左ねじの一対のねじ溝が同一のリードで形成されたボールねじ軸を用い、前記加工用冶具を挟んで両側に等間隔に位置せしめた一対の作用突部を、該ボールねじ軸の該右ねじと該左ねじの各ねじ部によるねじ送り作用で相互に接近駆動させて該加工用冶具に対して同時に押し付け、該加工用冶具を一方向の両側から押し潰すように変形させることによって、前記眼用レンズ成形品を該加工用冶具から脱離せしめることを特徴とする眼用レンズ成形品の脱離方法。
  6. 前記ねじ軸を正転方向に駆動することにより、前記加工用冶具を挟んで両側に等距離に離隔位置せしめた前記一対の作用突部を相互に接近する方向に移動させる高速接近移動工程と、
    該高速接近移動工程の後、前記ねじ軸の正転速度を小さくして駆動することにより、前記加工用冶具に対して一方向の両側から当接せしめた前記一対の作用突部を更に相互に接近する方向に移動させて該加工用冶具を押し潰すように変形させる押潰し工程と、
    該押潰し工程の後、前記ねじ軸を反転方向に駆動することにより、前記加工用冶具に押し付けた前記一対の作用突部を相互に離隔する方向に移動させて該加工用冶具から離隔させる離隔工程と、
    該離隔工程の後、前記ねじ軸の反転速度を大きくして駆動することにより、該加工用冶具から離隔した前記一対の作用突部を相互に離隔する方向に移動させる高速離隔移動工程とを、
    含む請求項5に記載の眼用レンズ成形品の脱離方法。
  7. 前記押潰し工程において、前記ねじ軸を反転方向に駆動して前記一対の作用突部を相互に離隔する方向に移動せしめる戻り工程と、
    該戻り工程の後、前記ねじ軸を正転方向に駆動してそれら一対の作用突部を再び相互に接近する方向に移動せしめる再接近工程と
    を含む請求項6に記載の眼用レンズ成形品の脱離方法。
  8. 前記押潰し工程において、前記高速接近移動工程の後に小さくされた前記ねじ軸の正転速度を更に小さくして駆動することにより、前記一対の作用突部をより低速で相互に接近する方向に移動させて前記眼用レンズ成形品を前記加工用冶具から脱離せしめる低速押潰し工程を含む請求項6又は7に記載の眼用レンズ成形品の脱離方法。
  9. 前記押潰し工程において、前記高速接近移動工程の後に小さくされた前記ねじ軸の正転速度を大きくして駆動することにより、前記一対の作用突部をより高速で相互に接近する方向に移動させて前記眼用レンズ成形品を前記加工用冶具から脱離せしめる高速押潰し工程を含む請求項6乃至8の何れか一項に記載の眼用レンズ成形品の脱離方法。
  10. 前記ねじ軸の回転駆動を所定時間停止せしめる停止工程を含む請求項6乃至9の何れか一項に記載の眼用レンズ成形品の脱離方法。
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