JP2008275017A - ベルト式無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくともプライマリプーリを変速機ケースに回転自在に支持する軸受部材が早期に破損するのを防止するようにして、プライマリプーリの回転に支障を来すのを防止することができるベルト式無段変速機を提供すること。
【解決手段】シリンダ部材43の外側面にオイル受け用の突起76を設け、この突起76をシリンダ部材43の円周方向に亘って延在させ、突起76に対して軸受34が放射方向内方に位置するようにシリンダ部材43に形成する。また、軸受35に対向する固定シーブ40の対向面にオイル受け用の突起67を設け、この突起67を、固定シーブ40の円周方向に亘って延在させ、突起67に対して軸受35が放射方向内方に位置するように固定シーブ40に設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、ベルト式無段変速機に関し、特に、CVT等のベルト式無段変速機の変速機ケースに付着した異物を含んだオイルの処理を行うベルト式無段変速機に関する。
従来からベルト式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)が知られている。この種のベルト式無段変速機としては、図10に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図10において、ベルト式無段変速機のプライマリプーリ111は、変速機ケース112にボールベアリング113、114を介して回転自在に支持されたプライマリシャフト115と、プライマリシャフト115に一体化された固定シーブ116と、プライマリシャフト115に軸方向に摺動自在、かつ軸回りの相対回転しないように装着された可動シーブ117と、可動シーブ117の背面に設けられ、可動シーブ117の背面との間に油圧シリンダ室118を画成するシリンダ部材119とを備えており、油圧シリンダ室118に対してオイルを流入・排出するのに伴って可動シーブ117を摺動させることで、固定シーブ116と可動シーブ117の互いに対向する斜面によって形成されるV字形状のプーリ溝128aを可変させるようになっている。
また、ベルト式無段変速機のセカンダリプーリ120は、変速機ケース112にボールベアリング121、122を介して回転自在に支持されたセカンダリシャフト123と、セカンダリシャフト123に一体化された固定シーブ124と、セカンダリシャフト123に軸方向に摺動自在、かつ軸回りの相対回転しないように装着された可動シーブ125と、可動シーブ125の背面との間に油圧シリンダ室126を画成するシリンダ部材127とを備えており、油圧シリンダ室126にオイルを流入・排出するのに伴って可動シーブ125を摺動させることで、固定シーブ124と可動シーブ125の互いに対向する斜面によって形成されるV字形状のプーリ溝128bを可変させるようになっている。
また、プーリ溝128aおよびプーリ溝128bには伝動ベルト129が巻き掛けられており、可動シーブ117および可動シーブ125を摺動させてプーリ溝128a、128bの溝幅を拡大・縮小させることにより、変速を行うように構成されている。
特開2005−344743号公報
しかしながら、このような従来のベルト式無段変速機にあっては、シリンダ部材119の内端縁がボールベアリング113に隣接するようにしてシリンダ部材119がプライマリシャフト115に取付けられているため、変速機ケース112の上部の内周下面、すなわち、変速機ケース112の天井から落下したオイルに含まれる異物がボールベアリング113のアウターレース113aとボール113bの摺動面やインナーレース113cとボール113bの摺動面に溜まってしまい、ボールベアリング113を早期に破損させてしまうことがあった。
具体的には、プライマリプーリ111およびセカンダリプーリ120の高速回転時には、プーリ溝128a、128bと伝動ベルト129が強く摩擦接触するため、プーリ溝128a、128bや伝動ベルト129の焼き付きを防止するために、噴射ノズル等によって伝動ベルト129にオイルを噴射して伝動ベルト129を冷却するようにしている。
このオイルはオイルパンに回収されたオイルが油圧ポンプにより、噴射ノズルまで圧送されたものが噴射ノズルから噴射されたものであり、このオイル中には機械的な摺動部分等から発生する摩耗粉等の異物が含まれているため、プライマリプーリ111の回転によって発生する遠心力によって変速機ケース112の天井に飛散する。
このオイルは変速機ケース112から滴下した後、シリンダ部材119の外側面を伝わってボールベアリング113のアウターレース113aとボール113bの摺動面やインナーレース113cとボール113bの摺動面に侵入して溜まってしまう。
そして、この状態でプライマリプーリ111が回転されると、アウターレース113aやインナーレース113cがボール113bから剥離し易くなるため、ボールベアリング113が早期に破損してしまい、プライマリプーリ111の回転に支障を来すおそれがあった。
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、少なくともプライマリプーリを変速機ケースに回転自在に支持する軸受部材が早期に破損するのを防止するようにして、プライマリプーリの回転に支障を来すのを防止することができるベルト式無段変速機を提供することを目的とする。
本発明に係るベルト式無段変速機は、上記の問題を解決するため、(1)変速機ケースと、前記変速機ケースに収納され、前記変速機ケースに少なくとも第1の軸受部材と第2の軸受部材を介して回転自在に支持された入力軸と、前記入力軸に固定された第1の固定シーブと、前記第1の固定シーブに対して前記入力軸の軸方向に対向し、前記入力軸に対して軸方向に移動自在に設けられた第1の可動シーブとを有するプライマリプーリと、前記入力軸に対して下方に位置するように前記変速機ケースに少なくとも第3の軸受部材と第4の軸受部材を介して回転自在に支持された出力軸と、前記出力軸に固定された第2の固定シーブと、前記第2の固定シーブに対して前記出力軸の軸方向に対向し、前記出力軸に対して軸方向に移動自在に設けられた第2の可動シーブとを有するセカンダリプーリと、前記第1の固定シーブおよび前記第1の可動シーブの対向面に形成されたV字形状の第1のプーリ溝と前記第2の固定シーブおよび前記第2の可動シーブの対向面に形成されたV字形状の第2のプーリ溝に巻き掛けられた伝動ベルトと、前記第1の可動シーブの対向面と反対側の背面に設けられ、前記第1の可動シーブの背面との間で流体シリンダ室を画成する第1のシリンダ部材と、前記第2の可動シーブの対向面と反対側の背面に設けられ、前記第2の可動シーブの背面との間で流体シリンダ室を画成する第2のシリンダ部材とを備え、前記第1のシリンダ部材が、前記入力軸の軸方向に対して前記第1の軸受部材と前記第1の可動シーブの間に介装されるように構成されたベルト式無段変速機において、少なくとも前記第1のシリンダ部材の外側面にオイル受け部を設け、前記オイル受け部は、前記第1のシリンダ部材の円周方向に亘って延在し、前記オイル受け部に対して前記第1の軸受部材が放射方向内方に位置するように前記第1のシリンダ部材に形成されるものから構成されている。
この構成により、変速機ケースの内周下面から滴下した異物を含んだオイルを第1のシリンダ部材のオイル受け部で受け止め、オイル受け部の円周方向を伝わって落下させることができる。
このため、異物が第1の軸受部材に侵入してしまうのを防止することができ、第1の軸受部材が早期に破損してしまうのを防止することができる。この結果、プライマリプーリの回転に支障を来すのを防止することができ、ベルト式無段変速機を安定して作動させることができる。
また、本発明に係るベルト式無段変速機は、(1)において、(2)前記第1の固定シーブが前記入力軸の軸方向に対して前記第2の軸受部材に対向して配置されるとともに、前記第2の軸受部材に対向する前記第1の固定シーブの対向面に前記オイル受け部が設けられ、前記オイル受け部は、前記第1の固定シーブの円周方向に亘って延在し、前記オイル受け部に対して前記第2の軸受部材が放射方向内方に位置するように前記第1の固定シーブに設けられるものから構成されている。
この構成により、変速機ケースの内周下面から滴下した異物を含んだオイルを第1の固定シーブのオイル受け部で受け止め、オイル受け部の円周方向を伝わって落下させることができる。
このため、異物が第2の軸受部材に侵入してしまうのを防止することができ、第2の軸受部材が早期に破損してしまうのを防止することができる。この結果、プライマリプーリの回転に支障を来すのをより一層防止することができ、ベルト式無段変速機を安定して作動させることができる。
また、本発明に係るベルト式段変速機は、(1)または(2)において、(3)前記第2の固定シーブが前記出力軸の軸方向に対して前記第3の軸受部材に対向して配置されるとともに、前記第3の軸受部材に対向する前記第2の固定シーブの対向面に前記オイル受け部が設けられ、前記オイル受け部は、前記第2の固定シーブの円周方向に亘って延在し、前記オイル受け部に対して前記第3の軸受部材が放射方向内方に位置するように前記第3の固定シーブに設けられるものから構成されている。
この構成により、プライマリプーリから滴下される異物を含んだオイルが第2の固定シーブに到達したときに、第2の固定シーブのオイル受け部で受け止め、オイル受け部の円周方向を伝わって落下させることができる。
このため、異物が第3の軸受部材に侵入してしまうのを防止することができ、第3の軸受部材が早期に破損してしまうのを防止することができる。この結果、セカンダリプーリの回転に支障を来すのを防止することができ、ベルト式無段変速機を安定して作動させることができる。
また、本発明に係るベルト式段変速機は、(1)から(3)において、(4)前記第2のシリンダ部材が、前記出力軸の軸方向に対して前記第4の軸受部材と前記第2の可動シーブの間に介装されるとともに、前記第2のシリンダ部材の外側面にオイル受け部が設けられ、前記オイル受け部は、前記第2のシリンダ部材の円周方向に亘って延在し、前記オイル受け部に対して前記第4の軸受部材が放射方向内方に位置するように前記第2のシリンダ部材に形成されるものから構成されている。
この構成により、プライマリプーリから滴下される異物を含んだオイルが第2のシリンダ部材に到達したときに、第2のシリンダ部のオイル受け部で受け止め、オイル受け部の円周方向を伝わって落下させることができる。
このため、異物が第4の軸受部材に侵入してしまうのを防止することができ、第4の軸受部材が早期に破損してしまうのを防止することができる。この結果、セカンダリプーリの回転に支障を来すのをより一層防止することができ、ベルト式無段変速機をより一層安定して作動させることができる。
また、本発明に係るベルト式段変速機は、(1)から(3)において、(4)前記オイル受け部が突起から構成されるものから構成されている。
この構成により、第1のシリンダ部材、第1の固定シーブ、第2の固定シーブまたは第2のシリンダ部材を伝わって落下する異物を含んだオイルを突起によって受け止めることができる。このため、オイル受け部の構成を簡素化することができ、プライマリプーリおよびセカンダリプーリの製造コストが増大するのを防止することができる。
また、本発明に係るベルト式段変速機は、(1)から(4)において、(5)前記オイル受け部が溝から構成されている。
この構成により、第1のシリンダ部材、第1の固定シーブ、第2の固定シーブまたは第2のシリンダ部材を伝わって落下する異物を含んだオイルを溝に侵入させることにより、溝の円周方向を伝わって落下させることができる。すなわち、溝によって異物を含んだオイルの流れを変えることができる。このため、オイル受け部の構成を簡素化することができ、プライマリプーリおよびセカンダリプーリの製造コストが増大するのを防止することができる。
また、本発明に係るベルト式段変速機は、(4)において、(6)前記突起の延在方向の所定位置に少なくとも1つ以上の読取部が形成され、前記突起に対向する位置に前記読取部を検出する検出手段が設けられるものから構成されている。
この構成により、検出手段によって読取部を検出し、一定時間の間に検出された読取部の数に基づいてプライマリプーリまたはセカンダリプーリの回転数を検出することができる。この結果、従来のようにプライマリプーリやセカンダリプーリに回転数検出用の読取部を形成するのを不要にして、プライマリプーリやセカンダリプーリの製造作業の作業性を向上させることができる。
本発明は、少なくともプライマリプーリを変速機ケースに回転自在に支持する軸受部材が早期に破損するのを防止するようにして、プライマリプーリの回転に支障を来すのを防止することができるベルト式無段変速機を提供することができる。
以下、本発明に係るベルト式無段変速機の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1から図6は本発明に係るベルト式無段変速機の第1の実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。図1は発明に係るベルト式無段変速機が適用された車両1の一部を示す概略構成図であり、本実施の形態のベルト式無段変速機が適用される車両1は、所謂、FF車(フロントエンジンフロントドライブ:エンジン前置き前輪駆動車両)として構成されており、駆動源としてのエンジン2を備えている。
エンジン2としては、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジン、水素エンジン、あるいは、バイフューエルエンジン等を採用することができるが、本実施の形態では、エンジン2としてガソリンエンジンが用いられるものとして説明する。
図1において、車両1は、横置きに設置されたエンジン2の側方に配置され、エンジン2のクランクシャフト3に連結されるトランスアクスル4を備えており、トランスアクスル4は、トランスアクスルハウジング5、トランスアクスルケース6およびトランスアクスルリヤカバー7を含んで構成されている。なお、トランスアクスルケース6およびトランスアクスルリヤカバー7は変速機ケースを構成している。
トランスアクスルハウジング5は、エンジン2の側方に配置されており、トランスアクスルケース6はトランスアクスルハウジング5のエンジン2とは反対側の開口端に固定されている。
また、トランスアクスルリヤカバー7は、トランスアクスルケース6のトランスアクスルハウジング5とは反対側の開口端に固定されている。そして、トランスアクスルハウジング5の内部には、トルクコンバータ8が配置されており、トランスアクスルケース6およびトランスアクスルリヤカバー7の内部には、前後進切換機構9、本発明に係るベルト式無段変速機(以下、単にCVTという)10、差動装置11が配置されている。
トルクコンバータ8は、ドライブプレート12およびドライブプレート12を介してエンジン2のクランクシャフト3に固定されるフロントカバー13を備えており、フロントカバー13にはポンプインペラ14が取付けられている。
また、トルクコンバータ8はポンプインペラ14と対向する状態で回転可能なタービンランナ15を備えており、タービンランナ15は、クランクシャフト3と略同軸に延びる入力シャフト16に固定されている。
また、ポンプインペラ14およびタービンランナ15の内側にはステータ17が配置されており、ステータ17の回転方向は、ワンウェイクラッチ18によって一方向にのみ設定されるようになっている。
また、ステータ17には、ワンウェイクラッチ18を介して中空軸19が固定されており、入力シャフト16は、この中空軸19の内部に挿通されている。そして、入力シャフト16のフロントカバー13側の端部には、ダンパ機構20を介してロックアップクラッチ21が取付けられている。
ポンプインペラ14、タービンランナ15およびステータ17は、作動液室を画成しており、この作動液室には、トルクコンバータ8と前後進切換機構9との間に配置されたオイルポンプ22から作動液が供給されるようになっている。
また、エンジン2が作動し、フロントカバー13およびポンプインペラ14が回転すると、作動液の流れによりタービンランナ15が引きずられるようにして回転し始めるようになっており、ステータ17は、ポンプインペラ14とタービンランナ15との回転速度差が大きい時に、作動液の流れをポンプインペラ14の回転を助ける方向に変換するようになっている。
この動作により、トルクコンバータ8は、ポンプインペラ14とタービンランナ15との回転速度差が大きい時には、トルク増幅機として作動し、両者の回転速度差が小さくなると、流体継手として作動する。そして、車両1の発進後、車速が所定速度に達すると、ロックアップクラッチ21が作動され、エンジン2からフロントカバー13に伝達された動力が入力シャフト16に機械的、かつ直接に伝達される。また、フロントカバー13から入力シャフト16に伝達されるトルクの変動は、ダンパ機構20によって吸収される。
トルクコンバータ8と前後進切換機構9との間に設けられたオイルポンプ22は、ロータ23を備えており、このロータ23はハブ24を介してポンプインペラ14に接続されている。また、ハブ24は、中空軸19に対してスプライン嵌合されており、オイルポンプ22の本体25は、トランスアクスルケース6側に固定されている。したがって、エンジン2の動力は、ポンプインペラ14を介してロータ23に伝達されることになり、これにより、オイルポンプ22が駆動される。
前後進切換機構9はダブルピニオン形式の遊星歯車機構26を備えており、遊星歯車機構26は入力シャフト16のCVT10側の端部に取付けられたサンギヤ27と、サンギヤ27の外周側に同心状に配置されたリングギヤ28と、サンギヤ27と噛合する複数のピニオンギヤ29と、リングギヤ28およびピニオンギヤ29の双方と噛合する複数のピニオンギヤ30と、各ピニオンギヤ29、30を自転可能に保持し、かつ、ピニオンギヤ29、30をサンギヤ27の周囲で一体的に公転可能な状態に保持するキャリヤ31とを備えている。
前後進切換機構9のキャリヤ31はCVT10に含まれる入力軸としてのプライマリシャフト32に固定されており、キャリヤ31と入力シャフト16との間の動力伝達経路は、フォワードクラッチCRを用いて接続または遮断されるようになっている。また、前後進切換機構9は、リングギヤ28の回転・固定を制御するリバースブレーキBRを有している。
一方、CVT10は入力シャフト16と略同軸に延在するプライマリシャフト32と、プライマリシャフト32の下方に設けられ、プライマリシャフト32と平行に延在する出力軸としてのセカンダリシャフト33とを備えている。
プライマリシャフト32は、第1の軸受部材としての軸受34および第2の軸受部材としての軸受35によって回転自在に支持されており、セカンダリシャフト33は第3の軸受部材としての軸受36および第4の軸受部材としての軸受37によって回転自在に支持されている。そして、プライマリシャフト32にはプライマリプーリ38が設けられており、セカンダリシャフト33にはセカンダリプーリ39が設けられている。なお、本実施の形態の軸受34、35、36はボールジョイントから構成されている。
プライマリプーリ38は、プライマリシャフト32の外周部に一体に形成された第1の固定シーブとしての固定シーブ40およびプライマリシャフト32の外周部に摺動自在に装着された第1の可動シーブとしての可動シーブ41によって構成されており、固定シーブ40と可動シーブ41とは互いに対向し、固定シーブ40および可動シーブ41の間には第1のプーリ溝としての略V字形状のプーリ溝42が形成されている。
また、可動シーブ41は固定シーブ40に対してプライマリシャフト32の軸方向に移動自在となっており、CVT10は、可動シーブ41をプライマリシャフト32の軸方向に移動させて可動シーブ41および固定シーブ40を接近・離間させる第1のシリンダ部材としてのシリンダ部材43を備えている。
また、セカンダリプーリ39はセカンダリシャフト33の外周部に一体に形成された第2の固定シーブとしての固定シーブ45およびセカンダリシャフト33の外周部に摺動自在に装着された第2の可動シーブとしての可動シーブ46を備えており、固定シーブ45と可動シーブ46とは互いに対向し、固定シーブ45および可動シーブ46の間には第2のプーリ溝としての略V字形状のプーリ溝47が形成されている。
また、可動シーブ46は固定シーブ45に対してセカンダリシャフト33の軸方向に移動自在となっており、CVT10は可動シーブ46をセカンダリシャフト33の軸方向に移動させて可動シーブ46および固定シーブ45を接近・離間させる第2のシリンダ部材としてのシリンダ部材48を備えている。
また、プライマリプーリ38のプーリ溝42およびセカンダリプーリ39のプーリ溝47には、多数の金属製の駒および複数本のスチールリングにより構成される伝動ベルト49が巻き掛けられており、シリンダ部材43、48による油圧が別個に制御されることにより、プライマリプーリ38およびセカンダリプーリ39の溝幅が変更され、伝動ベルト49の巻き掛け半径が変化する。この結果、CVT10による変速比が所望の値に設定されると共に、伝動ベルト49の張力が調整される。
なお、セカンダリシャフト33を支持する軸受36はトランスアクスルリヤカバー7に固定されており、軸受36とセカンダリプーリ39との間には、パーキングギヤ50が設けられている。
また、CVT10のセカンダリシャフト33の外周部にはスプライン嵌合によってカウンタドリブンギヤ51が固定されており、このカウンタドリブンギヤ51を介して、CVT10から差動装置11に動力が伝達されるようになっている。
差動装置11はセカンダリシャフト33と平行に配置されたインターミディエートシャフト52を備えており、インターミディエートシャフト52は軸受53、54によって支持され、インターミディエートシャフト52にはセカンダリシャフト33のカウンタドリブンギヤ51と噛み合うカウンタドリブンギヤ56およびファイナルドライブギヤ57が固定されている。
また、差動装置11は中空のデフケース58を備えており、デフケース58は軸受59、60によって回転自在に支持されており、デフケース58の外周部にはリングギヤ61が形成されている。
このリングギヤ61はインターミディエートシャフト52のファイナルドライブギヤ57と噛み合っている。また、デフケース58は内部にはピニオンシャフト62が支持されており、ピニオンシャフト62には2体のピニオンギヤ63が固定されている。
各ピニオンギヤ63には、2体のサイドギヤ64が噛合しており、各サイドギヤ64にはフロントドライブシャフト65がそれぞれ別個に接続され、各フロントドライブシャフト65には、車輪(前輪)66が固定されている。
図2はCVT10の要部を示す拡大断面図である。図2において、プライマリシャフト32は軸線を中心として回転自在となっており、プライマリシャフト32の一端には固定シーブ40が一体に形成されている。
また、プライマリシャフト32は固定シーブ40より外側でトランスアクスルケース6に固定された軸受35により回転自在に支持されているとともに、可動シーブ41より外側でトランスアクスルリヤカバー7に固定された軸受34により回転自在に支持されている。
また、プライマリシャフト32の内部には軸線方向に油路71が形成されており、この油路71は図示しない油圧制御装置の油圧回路に連通されている。また、プライマリシャフト32にはプライマリシャフト32の外周面に向けて放射方向に貫通し、かつ、油路71に連通された油路72が形成されている。
一方、可動シーブ41は、プライマリシャフト32の外周面に沿って移動自在な内筒部41Aと、内筒部41Aからプライマリシャフト32の放射方向外方に向けて連続して形成された放射部41Bと、放射部41Bの外周端に連続され、かつ、放射部41Bの外周端からシリンダ部材43に向けてプライマリシャフト32の軸線方向に沿って延在する外筒部41Cとを備えている。
また、内筒部41Aには内筒部41Aの内周面から外周面に亘って貫通する油路73が形成されており、この油路73と油路72とはプライマリシャフト32の外周面に形成されたスプライン部を介して連通されている。
すなわち、可動シーブ41の内筒部41Aとプライマリシャフト32はスプライン結合されており、プライマリシャフト32と可動シーブ41とは軸方向に滑らかに相対移動自在であるが、プライマリシャフト32と可動シーブ41とが円周方向には相対移動しないようにプライマリシャフト32と可動シーブ41とが接続されている。
また、固定シーブ40と可動シーブ41の放射部41Bとの対向面にはそれぞれ斜面40a、41bが形成されており、この斜面40a、41bによってV字形状のプーリ溝42が形成され、このプーリ溝42に伝動ベルト49が巻き掛けられている。
また、シリンダ部材43は可動シーブ41の斜面41bと反対側の背面に設けられている。このシリンダ部材43は、軸受34と可動シーブ41の間のプライマリシャフト32の外周部からプライマリシャフト32の放射方向外方に延在し、放射方向中央部が屈曲する放射部43Aと、放射部43Aの外端からプライマリシャフト32の軸方向に沿って固定シーブ40側に延在する外筒部43Bとを備えており、シリンダ部材43と可動シーブ41の背面の間でシリンダ室75を画成している。また、外筒部43Bの外周面の所定個所には凹部が形成されており、この凹部を図示しないセンサで読取り、図示しないECUによって単位時間当りの凹部の数を算出することにより、プライマリプーリ38の回転数を算出するようになっている。
また、シリンダ部材43の放射部43Aの内縁部は軸受34とプライマリシャフト32の段部32aに挟持されることにより、プライマリシャフト32に位置決め固定されている。
また、可動シーブ41の外筒部41Cにはシリンダ部材43の外筒部43Bの内周面に摺接するシール部材74が嵌合しており、可動シーブ41がプライマリシャフト32の軸方向に沿って移動するときに、外筒部41Cがシール部材74を介してシリンダ部材43の外筒部43Bの内周面に沿って摺動するようになっている。
したがって、油圧制御装置の油圧回路から油路71、72、73を介してシリンダ室75内に作動油を供給してシリンダ室75内の作動油圧を制御することにより、可動シーブ41を固定シーブ40に対して移動させて、伝動ベルト49の巻き掛け半径を変化させることにより、所望の変速比を得ることができる。
また、可動シーブ41の背面に対向するシリンダ部材43の放射部43Aの内側面と反対側のシリンダ部材43の外側面にはオイル受け部としての突起76が設けられており、この突起76は図3に示すようにシリンダ部材43の円周方向に亘って延在し、突起76に対して軸受34が放射方向内方に位置するようにシリンダ部材43に形成されている。
一方、セカンダリシャフト33は軸線を中心として回転自在となっており、セカンダリシャフト33の一端には固定シーブ45が一体に形成されている。このセカンダリシャフト33は固定シーブ45より外側で、トランスアクスルリヤカバー7に固定された軸受36により回転自在に支持されており、この固定シーブ45の外周部にはパーキングギヤ50が一体的に設けられている。
また、セカンダリシャフト33の内部には軸線方向に油路77が形成されており、この油路77は図示しない伝動ベルト49の挟圧力を制御する挟圧力制御装置の油圧回路に連通されている。また、セカンダリシャフト33にはセカンダリシャフト33の放射方向外方に延在する油路78が形成されており、この油路78は油路77に連通している。
また、可動シーブ46は、セカンダリシャフト33の外周面に沿って移動自在な内筒部46Aと、内筒部46Aからセカンダリシャフト33の放射方向外方に向けて連続して形成された放射部46Bと、放射部46Bの外周端に連続され、かつ、放射部46Bの外周端からカウンタドリブンギヤ51に向けてセカンダリシャフト33の軸線方向に沿って延在する外筒部46Cとを備えている。
また、可動シーブ46の内筒部46Aとセカンダリシャフト33とはスプライン結合されており、セカンダリシャフト33と可動シーブ46とは軸方向に滑らかに相対移動自在であるが、セカンダリシャフト33と可動シーブ46とが円周方向には相対移動しないようにセカンダリシャフト33と可動シーブ46とが接続されている。
また、固定シーブ45と可動シーブ46の放射部46Bとの対向面にはそれぞれ斜面45a、46bが形成されており、この斜面45a、46bによってV字形状のプーリ溝47が形成され、このプーリ溝47に伝動ベルト49が巻き掛けられている。
また、シリンダ部材48は可動シーブ46の斜面46bと反対側の背面に設けられている。このシリンダ部材48は、セカンダリシャフト33の放射方向外方に延在する第1放射部48Aと、第1放射部48Aからセカンダリシャフト33の軸線方向と略平行に延在する筒状部48Bと、筒状部48Bから可動シーブ46の背面に向かって傾斜してセカンダリシャフト33の放射方向外方に延在する第2放射部48Cと、第2放射部48Cからセカンダリシャフト33の放射外方に延在する第3放射部48Dとを備えており、シリンダ部材48と可動シーブ46の背面との間でシリンダ室80を画成している。
また、シリンダ部材48の第3放射部48Dの外縁部には可動シーブ46の外筒部46Cの内周面に摺接するシール部材81が嵌合されており、可動シーブ46がセカンダリシャフト33の軸方向に沿って移動するときに、第3放射部48Dがシール部材81を介して可動シーブ46の外筒部46Cの内周面に沿って摺動するようになっている。
したがって、挟圧力制御装置の油圧回路から油路77、78を介してシリンダ室80内に作動油を供給してシリンダ室80内の作動油圧を制御することにより、可動シーブ46を固定シーブ45に対して移動させて、伝動ベルト49の巻き掛け半径を変化させることにより、所望の変速比を得ることができる。
また、シリンダ室80にはスプリング82が介装されており、このスプリング82は一端部がシリンダ部材48に当接するとともに他端部が可動シーブ46に当接し、可動シーブ46を固定シーブ45側に押圧することにより、伝動ベルト49に初期推力を付与している。
また、シリンダ部材48の内端縁はセカンダリシャフト33の外周部に嵌合されたスリーブ79とセカンダリシャフト33の段部33aによって挟持されており、シリンダ部材48はスリーブ79および段部33aによってセカンダリシャフト33に位置決め固定されている。
一方、固定シーブ40はプライマリシャフト32の軸方向に対して軸受35に対向して配置されており、軸受35に対向する固定シーブ40の対向面にオイル受け部としての突起67が設けられている。この突起67は固定シーブ40の円周方向に亘って延在しており、突起67に対して軸受35が放射方向内方に位置するように固定シーブ40に設けられている。
また、可動シーブ41の下方に配置された固定シーブ45は、セカンダリシャフト33の軸方向に対して軸受36に対向して配置されており、軸受36に対向する固定シーブ45の対向面にはオイル受け部としての突起68が設けられている。なお、この突起68はパーキングギヤ50の歯面を除いた固定シーブ45の側面に設けられている。この突起68は固定シーブ45の円周方向に亘って延在しており、突起68に対して軸受36が放射方向内方に位置するように固定シーブ45に設けられている。
また、プーリ溝42の近傍には噴射ノズル69が設けられており、この噴射ノズル69は油圧回路によってオイルを伝動ベルト49に噴射することにより、プライマリプーリ38およびセカンダリプーリ39の高速回転時にプーリ溝42、47と伝動ベルト49が強く摩擦接触したときに、プーリ溝42、47や伝動ベルト49に焼き付きが発生するのを防止するようにしている。
このような構成を有するCVT10にあっては、プライマリプーリ38およびセカンダリプーリ39の高速回転時には、プーリ溝42、47と伝動ベルト49が強く摩擦接触するため、プーリ溝42、47や伝動ベルト49の焼き付きを防止するために、噴射ノズル69から伝動ベルト49にオイルを噴射して伝動ベルト49を冷却する。
このオイルはオイルパンに回収されたオイルが油圧ポンプにより、噴射ノズル69まで圧送されたものが噴射ノズル69から噴射されたものであり、このオイル中には機械的な摺動部分等から発生する摩耗粉等の異物が含まれているため、プライマリプーリ38の回転によって発生する遠心力によって図4の矢印aで示すようにトランスアクスルケース6やトランスアクスルリヤカバー7の内周下面、すなわち、天井に飛散する。なお、図4ではオイルの流れを分かり易くするために、図2に示すような符号の大部分を省略している。
このオイルの一部は仮想線bで示すようにトランスアクスルケース6やトランスアクスルリヤカバー7の天井からシリンダ部材43の外側面に滴下されるが、このオイルは突起76によって受け止められ、突起76の円周方向を伝わって仮想線cで示すように落下される。このため、軸受34に異物が侵入するのを防止することができる。
また、この仮想線cで示すオイルは可動シーブ41の下方に設置される固定シーブ45に滴下されるが、このオイルは突起68によって受け止められ、突起68の円周方向を伝わって仮想線dで示すように落下される。このため、軸受36に異物が侵入するのを防止することができる。
また、トランスアクスルケース6やトランスアクスルリヤカバー7の天井から滴下される残りのオイルは仮想線eで示すように固定シーブ40の外側面に滴下されるが、このオイルは突起67によって受け止められ、突起67の円周方向を伝わって仮想線fで示すように落下される。このため、軸受35に異物が侵入するのを防止することができる。
また、可動シーブ46に対して軸受37は離れた位置にあるため、仮想線fで示すように可動シーブ46上に滴下されたオイルに含まれた異物が軸受37に侵入することがないため、シリンダ部材48にはオイル受け部を備えていない。
このように本実施の形態では、シリンダ部材43の外側面にオイル受け用の突起76を設け、この突起76をシリンダ部材43の円周方向に亘って延在させ、突起76に対して軸受34が放射方向内方に位置するようにシリンダ部材43に形成したので、トランスアクスルケース6やトランスアクスルリヤカバー7の内周下面から滴下した異物を含んだオイルをシリンダ部材43の突起76で受け止め、突起76の円周方向を伝わって落下させることができる。
このため、異物が軸受34に侵入してしまうのを防止することができ、軸受34が早期に破損してしまうのを防止することができる。この結果、プライマリプーリ38の回転に支障を来すのを防止することができ、CVT10を安定して作動させることができる。
また、本実施の形態では、固定シーブ40をプライマリシャフト32の軸方向に対して軸受35に対向して配置するとともに、軸受35に対向する固定シーブ40の対向面にオイル受け用の突起67を設け、この突起67を、固定シーブ40の円周方向に亘って延在させ、突起67に対して軸受35が放射方向内方に位置するように固定シーブ40に設けたので、トランスアクスルケース6やトランスアクスルリヤカバー7の内周下面から滴下した異物を含んだオイルを固定シーブ40の突起67で受け止め、突起67の円周方向を伝わって落下させることができる。
このため、異物が軸受35に侵入してしまうのを防止することができ、軸受35が早期に破損してしまうのを防止することができる。この結果、プライマリプーリ38の回転に支障を来すのをより一層防止することができ、CVT10を安定して作動させることができる。
また、本実施の形態では、可動シーブ41の下方に配置された固定シーブ45をセカンダリシャフト33の軸方向に対して軸受36に対向して配置し、軸受36に対向する固定シーブ45の対向面にオイル受け用の突起68を設け、突起68を、固定シーブ45の円周方向に亘って延在し、突起68に対して軸受36が放射方向内方に位置するように固定シーブ45に設けたので、シリンダ部材43から落下した異物を含んだオイルが固定シーブ45に到達したときに、固定シーブ45の突起68でオイルを受け止めて突起68の円周方向を伝わって落下させることができる。
このため、異物が軸受36に侵入してしまうのを防止することができ、軸受36が早期に破損してしまうのを防止することができる。この結果、セカンダリプーリ39の回転に支障を来すのを防止することができ、CVT10をより一層安定して作動させることができる。
また、本実施の形態では、オイル受け部を突起67、68、76から構成したので、オイル受け部の構成を簡素化することができ、プライマリプーリ38およびセカンダリプーリ39の製造コストが増大するのを防止することができる。
なお、本実施の形態では、オイル受け部の一部を突起76から構成しているが、これに限らず、図5、図6に示すように突起76に代えて溝91から構成してもよい。このようにした場合には、シリンダ部材43を伝わって落下する異物を含んだオイルを溝91に侵入させることにより、溝91の円周方向を伝わって落下させることができる。すなわち、溝91によって異物を含んだオイルの流れを変えることができる。このため、オイル受け部の構成を簡素化することができ、プライマリプーリ38の製造コストが増大するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、固定シーブ40、45の形状と固定シーブ40、45と軸受35、36との位置関係に制約があるため、固定シーブ40、45に溝を形成することができないが、CVT10の構成によっては固定シーブ40、45に突起67、68の代わりに溝を設けてもよい。
(第2の実施の形態)
図7、図8は本発明に係るベルト式無段変速機の第2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図7、図8において、シリンダ部材43の外側面に設けられた突起92には読取部としての凹部92aが設けられており、この凹部92aは突起92の延在方向の所定個所に1つだけ設けられている。
また、突起92に対向するトランスアクスルリヤカバー7には検出手段としてのセンサ93が設けられており、このセンサ93は凹部92aを検出して検出信号を図示しないECUに出力するようになっている。ECUはセンサ93からの検出信号に基づいて単位時間当りの突起の数を算出することにより、プライマリプーリ38の回転数を算出するようになっている。
このように本実施の形態では、突起92の延在方向に凹部92aを形成し、凹部92aに対向する位置に凹部92aを検出するセンサ93を設けたので、一定時間の間に検出された凹部92aの数に基づいてプライマリプーリ38の回転数を検出することができる。この結果、従来のように図7のRで示す部分にプライマリプーリ38に回転数検出用の凹部を形成するのを不要にして、プライマリプーリ38の製造作業の作業性を向上させることができる。
また、固定シーブ40、45の形状と固定シーブ40、45と軸受35、36との位置関係に制約があるため、固定シーブ40、45に凹部や形成したり、センサを配置することができないが、CVT10の構成によっては固定シーブ40、45に凹部を形成したり、凹部を検出するセンサを配置するようにしてもよい。
このようにすれば、突起を利用してセカンダリプーリ39の回転数を算出することができるため、従来のようにセカンダリプーリ39に回転数検出用の凹部を形成するのを不要にして、セカンダリプーリ39の製造作業の作業性を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、凹部92aを1つだけ設けているが、凹部92aは2つ以上あってもよい。このようにすれば、プライマリプーリ38の回転数の検出精度を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、読取部として凹部92aを形成しているが、これに限らず、突起92の所定個所に磁石等のように磁界を発生させる手段を設け、磁気センサによってプライマリプーリ38の回転に伴って周期的に発生する磁界を読取ることでプライマリプーリ38の回転数を算出するようにしてもよい。
(第3の実施の形態)
図9は本発明に係るベルト式無段変速機の第3の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施の形態では、シリンダ部材48がセカンダリシャフト33の軸方向において可動シーブ46とボールジョイントからなる軸受(第4の軸受部材)84の間に介装されており、このシリンダ部材48の外側面にオイル受け部としての突起83が形成されている。
この突起83は、突起76と同様にシリンダ部材48の円周方向に亘って延在しており、突起83に対して軸受84が放射方向内方に位置するようにシリンダ部材48に形成されている。
本実施の形態では、図4に示すように固定シーブ40の突起67の円周方向を伝わって仮想線fで示すように落下された異物を含んだオイルがシリンダ部材48の外側面を伝わって落下すると、このオイルは突起83によって受け止められ、突起83の円周方向を伝わって落下されるため、軸受84に異物が侵入するのを防止することができる。
本実施の形態では、全ての軸受34、35、36、84に異物が侵入するのを防止することができるため、プライマリプーリ38およびセカンダリプーリ39の回転に支障を来すのを防止することができ、CVT10をより安定して作動させることができる。
なお、本実施の形態では、オイル受け部を突起83から形成しているが、溝から形成しても良く、突起83に第1の実施の形態と同様に読取部を形成し、この読取部をセンサで読取ってセカンダリプーリ39の回転数を算出するようにしてもよい。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は上記した実施の形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上のように、本発明に係るベルト式無段変速機は、少なくともプライマリプーリを変速機ケースに回転自在に支持する軸受部材が早期に破損するのを防止するようにして、プライマリプーリの回転に支障を来すのを防止することができるという効果を有し、CVT等のベルト式無段変速機の変速機ケースに付着した異物を含んだオイルの処理を行うベルト式無段変速機等として有用である。
本発明に係るベルト式無段変速機の第1の実施の形態を示す図であり、ベルト式無段変速機を備えた車両用動力伝達装置の概略構成図である。 本発明に係るベルト式無段変速機の第1の実施の形態を示す図であり、ベルト式無段変速機の断面図である。 図2のシリンダ部材のX−X方向矢視正面図である。 本発明に係るベルト式無段変速機の第1の実施の形態を示す図であり、異物を含んだオイルの流れを示す図である。 本発明に係るベルト式無段変速機の第1の実施の形態を示す図であり、ベルト式無段変速機の他の構成を示す断面図である。 図5のシリンダ部材のX−X方向矢視正面図である。 本発明に係るベルト式無段変速機の第2の実施の形態を示す図であり、ベルト式無段変速機の断面図である。 図7のシリンダ部材のX−X方向矢視正面図である。 本発明に係るベルト式無段変速機の第3の実施の形態を示す図であり、ベルト式無段変速機の断面図である。 従来のベルト式無段変速機の断面図である。
符号の説明
10 CVT(ベルト式無段変速機)
34 軸受(第1の軸受部材)
35 軸受(第2の軸受部材)
36 軸受(第3の軸受部材)
37 軸受(第4の軸受部材)
38 プライマリプーリ
39 セカンダリプーリ
40 固定シーブ(第1の固定シーブ)
41 可動シーブ(第1の可動シーブ)
42 プーリ溝(第1のプーリ溝)
43 シリンダ部材(第1のシリンダ部材)
45 固定シーブ(第2の固定シーブ)
46 可動シーブ(第2の可動シーブ)
47 プーリ溝(第2のプーリ溝)
48 シリンダ部材(第2のシリンダ部材)
49 伝動ベルト
67、68、76、83、92 突起(オイル受け部)
84 軸受(第4の軸受部材)
92a 凹部(読取部)
93 センサ(検出手段)

Claims (7)

  1. 変速機ケースと、
    前記変速機ケースに収納され、前記変速機ケースに少なくとも第1の軸受部材と第2の軸受部材を介して回転自在に支持された入力軸と、
    前記入力軸に固定された第1の固定シーブと、前記第1の固定シーブに対して前記入力軸の軸方向に対向し、前記入力軸に対して軸方向に移動自在に設けられた第1の可動シーブとを有するプライマリプーリと、
    前記入力軸に対して下方に位置するように前記変速機ケースに少なくとも第3の軸受部材と第4の軸受部材を介して回転自在に支持された出力軸と、
    前記出力軸に固定された第2の固定シーブと、前記第2の固定シーブに対して前記出力軸の軸方向に対向し、前記出力軸に対して軸方向に移動自在に設けられた第2の可動シーブとを有するセカンダリプーリと、
    前記第1の固定シーブおよび前記第1の可動シーブの対向面に形成されたV字形状の第1のプーリ溝と前記第2の固定シーブおよび前記第2の可動シーブの対向面に形成されたV字形状の第2のプーリ溝に巻き掛けられた伝動ベルトと、
    前記第1の可動シーブの対向面と反対側の背面に設けられ、前記第1の可動シーブの背面との間で流体シリンダ室を画成する第1のシリンダ部材と、
    前記第2の可動シーブの対向面と反対側の背面に設けられ、前記第2の可動シーブの背面との間で流体シリンダ室を画成する第2のシリンダ部材とを備え、
    前記第1のシリンダ部材が、前記入力軸の軸方向に対して前記第1の軸受部材と前記第1の可動シーブの間に介装されるように構成されたベルト式無段変速機において、
    少なくとも前記第1のシリンダ部材の外側面にオイル受け部を設け、
    前記オイル受け部は、前記第1のシリンダ部材の円周方向に亘って延在し、前記オイル受け部に対して前記第1の軸受部材が放射方向内方に位置するように前記第1のシリンダ部材に形成されることを特徴とするベルト式無段変速機。
  2. 前記第1の固定シーブが前記入力軸の軸方向に対して前記第2の軸受部材に対向して配置されるとともに、前記第2の軸受部材に対向する前記第1の固定シーブの対向面に前記オイル受け部が設けられ、
    前記オイル受け部は、前記第1の固定シーブの円周方向に亘って延在し、前記オイル受け部に対して前記第2の軸受部材が放射方向内方に位置するように前記第1の固定シーブに設けられることを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機。
  3. 前記第2の固定シーブが前記出力軸の軸方向に対して前記第3の軸受部材に対向して配置されるとともに、前記第3の軸受部材に対向する前記第2の固定シーブの対向面に前記オイル受け部が設けられ、
    前記オイル受け部は、前記第2の固定シーブの円周方向に亘って延在し、前記オイル受け部に対して前記第3の軸受部材が放射方向内方に位置するように前記第3の固定シーブに設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のベルト式無段変速機。
  4. 前記第2のシリンダ部材が、前記出力軸の軸方向に対して前記第4の軸受部材と前記第2の可動シーブの間に介装されるとともに、前記第2のシリンダ部材の外側面にオイル受け部が設けられ、
    前記オイル受け部は、前記第2のシリンダ部材の円周方向に亘って延在し、前記オイル受け部に対して前記第4の軸受部材が放射方向内方に位置するように前記第2のシリンダ部材に形成されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のベルト式無段変速機。
  5. 前記オイル受け部が突起から構成されることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のベルト式無段変速機。
  6. 前記オイル受け部が溝から構成されることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のベルト式無段変速機。
  7. 前記突起の延在方向の所定位置に少なくとも1つ以上の読取部が形成され、前記突起に対向する位置に前記読取部を検出する検出手段が設けられることを特徴とする請求項5に記載のベルト式無段変速機。
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