JP2008274548A - 床部の支持構造および胴差パネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下階壁パネル10の上面に胴差パネル20が設置され、これら下階壁パネル10および胴差パネル20は板材11,21と、枠体12,13、22,23と、縦棧材12c,13c,22c,23cとを備え、これら下階壁パネル10および胴差パネル20の上下に隣り合う横框材13b,23b同士は連結手段によって連結されており、胴差パネル20の縦棧材23cに床梁24が、梁受金物25を介して取り付けられた床部の支持構造および胴差パネル20。これにより、床部を確実かつ安定的に支持でき、良好な設置状態の床部を構築できる。その上、胴差パネルの枠体の内部に断熱材を設けることで、従来に比して断熱性を格段に向上できる。
【選択図】図1
Description
このパネル工法に用いられるパネルは、縦芯材と横芯材とが矩形枠状に組み立てられるとともに、この矩形枠の内部に補強芯材が縦横に組み付けられて枠体が構成され、この枠体の両面もしくは片面に、面材が貼設されたものである。
しかしながら、手間を省略するために、従来のような開口部を形成せずに連結ボルトの締め付けを行おうとしても締め付けし難いため、連結ボルトを強固に締め付けできない場合がある。そして、このように連結ボルトを強固に締め付けできないと、下階壁パネルの上面に配置される上階床パネルや胴差にも影響が出てしまい、良好な設置状態の上階床部を構築できない場合がある。
これら下階壁パネル10および胴差パネル20は、それぞれ四角形状に形成された板材11,21と、この板材11,21の両面の少なくとも周縁部に取り付けられ、縦横の框材12a,12b,13a,13b、22a,22b,23a,23bを四角枠状に組み立てた枠体12,13、22,23と、これら枠体12,13、22,23の内部に配置され、互いに対向する縦框材12a,13a、22a,23aと平行する縦棧材12c,13c,22c,23cとを備え、これら下階壁パネル10および胴差パネル20の上下に隣り合う横框材13b,23b同士は、これら横框材13b,23b同士を連結する連結手段によって連結されており、
前記胴差パネル20の板材21の屋内側面に取り付けられた枠体23の縦棧材23cに、上階の床部を構成する床梁24が、梁受金物25を介して取り付けられていることを特徴とする。
したがって、前記連結手段による連結作業がしやすくなるので、前記下階壁パネル10および胴差パネル20同士を確実かつ強固に連結することができる。そして、このように前記下階壁パネル10と確実かつ強固に連結された胴差パネル20に対して、前記梁受金物25を介して床梁24が取り付けられているので、この床梁24の取付状態を良好なものとすることができる。
これによって、前記床梁24によって構成される床部を、前記胴差パネル20によって確実かつ安定的に支持することができることになるので、良好な設置状態の床部を構築することが可能となる。
さらに、前記下階壁パネル10および胴差パネル20が、それぞれ四角形状に形成された板材11,21と、この板材11,21の両面の少なくとも周縁部に取り付けられ、縦横の框材12a,12b,13a,13b、22a,22b,23a,23bを四角枠状に組み立てた枠体12,13、22,23と、これら枠体12,13、22,23の内部に配置され、互いに対向する縦框材12a,13a、22a,23aと平行する縦棧材12c,13c,22c,23cとを備えているので、前記枠体12,13、22,23によって板材11,21を両面側から挟み込むことができ、地震等による板材11,21の変形を抑制することができる。すなわち、前記板材11,21に対して、剪断方向や捻れ方向などに大きな変形力が加わった場合、この板材11,21は様々な方向に向かって変形しようとする。例えば板材11,21が、側面視くの字に変形しようとすれば、板材11,21両面の前記縦框材12a,13a、22a,23aによって変形を抑制し、板材11,21が、平面視くの字に変形しようとすれば、板材11,21両面の前記横框材12b,22b、13b,23bによって変形を抑制することができる。また、例えば板材11,21が、捻れるように変形しようとすれば、板材11,21両面の前記枠体12,13、22,23全体で変形を抑制することができる。したがって、前記板材11,21が、いずれの方向に変形しても前記枠体12,13、22,23によって変形を抑制することができるので、前記板材11,21や、この板材11,21と両枠体12,13、22,23との取付部分に影響が出にくく、下階壁パネル10および胴差パネル20自体の強度を向上させることが可能となる。そして、前記縦棧材12c,13c,22c,23cによって前記枠体12,13、22,23の補強を行うことができる。
また、前記板材11,21の両面に枠体12,13、22,23が取り付けられてなるので、従来に比して、使用する板材の量を2枚から1枚に減らすことができ、コストを削減することができる。
前記梁受金物25は、この梁受金物25と、前記胴差パネル20の板材21と、この板材21の両面側に取り付けられた枠体22,23の双方の縦棧材22c,23cとを貫通する固定ボルト26によって、前記胴差パネル20の板材21の屋内側面に取り付けられた枠体23の縦棧材23cの表面に固定されていることを特徴とする。
したがって、この梁受金物25を介して胴差パネル20に取り付けられる床梁24の取付状態をより良好なものとすることができるので、前記床梁24によって構成される床部を、前記胴差パネル20によって、より確実かつ安定的に支持することができる。
前記胴差パネル20の板材21の屋外側面に取り付けられた枠体22の縦棧材22cは、この縦棧材22cの上下端部に、前記胴差パネル20の板材21の屋外側面に取り付けられた枠体22の横框材22bに係合する切欠部27を備えていることを特徴とする。
つまり、前記床梁24は梁受金物25を介して固定ボルト26の一端に位置し、前記縦棧材22cは固定ボルト26の他端に位置することになるので、前記縦棧材22cの切欠部27を横框材22bに係合させることによって、前記床梁24にかかる荷重を、前記梁受金物25から固定ボルト26、縦棧材22cを介して板材21の屋外側面に取り付けられた枠体22の横框材22bにも分散させることが可能となる。
これによって、前記床梁24の取付状態をさらに良好なものとすることができるので、前記床梁24によって構成される床部を、前記胴差パネル20によって、さらに確実かつ安定的に支持することができる。
前記胴差パネル20の上面に、上階の壁部を構成する上階壁パネル30が立設されており、
この上階壁パネル30は、四角形状に形成された板材31と、この板材31の両面の少なくとも周縁部に取り付けられ、縦横の框材32a,32b,33a,33bを四角枠状に組み立てた枠体32,33とを備えており、
前記胴差パネル20および上階壁パネル30の上下に隣り合う横框材23b,33b同士は、これら横框材23b,33b同士を連結する連結手段によって連結されていることを特徴とする。
さらに、前記上階壁パネル30が、四角形状に形成された板材31と、この板材31の両面の少なくとも周縁部に取り付けられ、縦横の框材32a,32b,33a,33bを四角枠状に組み立てた枠体32,33とを備えているので、前記枠体32,33によって板材31を両面側から挟み込むことができ、地震等による板材31の変形を抑制することができる。
また、前記板材31の両面に枠体32,33が取り付けられてなるので、従来に比して、使用する板材の量を2枚から1枚に減らすことが可能となり、コストを削減することができる。
前記胴差パネル20の板材21の両面側に取り付けられた枠体22,23のうち、少なくとも一方の枠体22(23)の内部に断熱材46(47)が設けられていることを特徴とする。
また、前記胴差パネル20の板材21の両面側に取り付けられた枠体22,23の内部の双方に断熱材46,47を設置することによって、例えば断熱材を柱や枠材の内部に埋設する充填断熱方法や、柱や枠材の外部に断熱材を貼り付ける外張り断熱方法に比して、同性能の断熱材を用いた場合は、その断熱性を格段に向上させることができる。
しかも、下階壁パネルおよび胴差パネルの板材の両面の周縁部に取り付けられた枠体によって板材を両面側から挟み込むことができ、板材が、いずれの方向に変形しても枠体によって変形を抑制することができるので、板材や、この板材と両枠体との取付部分に影響が出にくく、パネル自体の強度を向上させることが可能となる。
また、板材の両面に枠体が取り付けられてなるので、従来に比して、使用する板材の量を2枚から1枚に減らすことができ、コストを削減することができる。
また、この上階壁パネル30の板材31の両面に取り付けられた枠体32,33の内部にも、互いに対向する縦框材32a,33aと平行する縦棧材32c,33cが配置されている。
すなわち、前記下階壁パネル10および胴差パネル20の上下に隣り合う横框材13b,23b同士と、前記胴差パネル20および上階壁パネル30の上下に隣り合う横框材23b,33b同士は、前記第1および第2連結ボルト41,43を締め付けることによって強固に連結される。
なお、前記下階壁パネル10、胴差パネル20および上階壁パネル30を構成する各板材11,21,31の一面側に取り付けられた枠体12,22,32の縦横の框材12a,12b、22a,22b、32a,32bは、図1〜図3に示すように、他面側に取り付けられた枠体13,23,33の縦横の框材13a,13b、23a,23b、33a,33bよりも、その厚さ寸法が短く形成されている。
さらに、この下階壁パネル10は、図2および図3に示すように、基礎15から突出するアンカーボルト15aを挿通させるための孔を有するアンカーボルト挿通部14を適宜備えている。
さらに、この胴差パネル20の屋内側面には、図2および図4に示すように、梁受金物25が固定されており、この梁受金物25によって前記床梁24が、胴差パネル20の屋内側面に取り付けられることとなる。
なお、前記床梁24の端部には、前記梁受金物25の形状に対応した係合溝(図示せず)が形成されており、この係合溝と前記梁受金物25とを係合させるだけで、前記梁受金物25の複数の孔部25cと床梁24の孔部とが重なり合うようになっている。
これによって、この梁受金物25を、前記胴差パネル20に対して強固に取付固定することができる。したがって、この梁受金物25を介して胴差パネル20に取り付けられる床梁24の取付状態をより良好なものとすることができるので、前記床梁24によって構成される床部を、前記胴差パネル20によって確実かつ安定的に支持することが可能となっている。
すなわち、この縦棧材は、図1および図4に示すように、上下端部が切り欠き成形されて断面略凸字状に形成されており、切欠部27を備えるとともに、この切欠部27に面して上下方向にそれぞれ延出する延出部27aを備えており、これら延出部27aを、前記板材21の屋外側面に取り付けられた枠体22の対向する横框材22b同士の表面にそれぞれ当接させるようにして、前記縦棧材22cが横框材22bに係合するようになっている。
そして、前記固定ボルト26において、前記床梁24は梁受金物25を介して該固定ボルト26の一端に位置し、前記縦棧材22cは該固定ボルト26の他端に位置することになるので、前記縦棧材22cの切欠部27を横框材22bに係合させることによって、前記床梁24にかかる荷重を、前記梁受金物25から固定ボルト26、縦棧材22cを介して板材21の屋外側面に取り付けられた枠体22の横框材22bにも分散させることが可能となる。これによって、前記床梁24の取付状態を良好なものとすることができるので、前記床梁24によって構成される床部を、前記胴差パネル20によって確実かつ安定的に支持することができる。
つまり、前記縦棧材12c,13c、32c,33cおよび横棧材12d,13d、32d,33dによって前記各枠体12,13、32,33の補強を行うことが可能となり、前記下階壁パネル10および上階壁パネル30自体の強度を向上させることができる。
したがって、前記各板材11,21,31の一面側の表面と外装材44の裏面との間に、前記縦框材12a,22a,32aの長さ方向に沿う隙間を形成することができる。
これによって、前記各板材11,31の一面側の表面と外装材44の裏面との間に形成された通気層を確保しつつ、上述のように前記縦棧材12c,32cおよび横棧材12d,32dによって前記各枠体12,32の補強を行うことができる。
また、前記縦框材12a,22a,32aと平行する各縦棧材12c,22c,32cの表面にも、前記防水材44aが貼設されている。
なお、この防水材44aは、例えばブチルゴム等のような液体不透過性や耐候性、耐熱性等に優れる素材からなるが、これに限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
なお、前記下階壁パネル10、胴差パネル20および上階壁パネル30を構成する各板材11,21,31の両面側に取り付けられた枠体12,13、22,23、32,33の内部に前記断熱材46,47を設けるだけでなく、例えばパイプスペースとして使用したり、また、図示はしないが、棚を複数取り付けて収納スペースとすることも可能となっている。
この時、前記一方の縦框材12aの突出寸法は、前記他方の縦框材12aの引込み寸法と略等しい寸法となっており、前記一方の縦框材12aが突出する分だけ、他方の縦框材12aが引込んだ形態となっている。これにより、壁パネル同士を隣接させて接合する際に、突出している一方の壁パネルの一方の縦框材12aと、引込んでいる他方の壁パネルの他方の縦框材12aとの位置を正確に合わせることができるようになっている。
まず、図2および図3に示すように、前記下階壁パネル10を、この下階壁パネル10のアンカーボルト挿通部14に、基礎15から突出するアンカーボルト15aを挿通させるようにして、基礎15上に設置する。
このようにして、前記胴差パネル20を介して、前記上階壁パネル30と下階壁パネル10とが連結されるようになっている。
この床梁24は、図2および図3に示すように、前記胴差パネル20の屋内側面に取り付けられた梁受金物25に対して設けるようにする。
すなわち、まず、前記梁受金物25を、この梁受金物25と、前記胴差パネル20の板材21と、この板材21の両面側に取り付けられた枠体22,23の双方の縦棧材22c,23cとに固定ボルト26を貫通させて締め付け、前記胴差パネル20の屋内側面に取り付けられた枠体23の縦棧材23cの表面に固定する。
その後、上階床部の構築に必要な箇所に対して床梁24を複数設け、これら複数の床梁24の上面に床板24a等を敷き込むようにして、上階床部を構築していく。
この時、下階壁パネル10、胴差パネル20および上階壁パネル30同士の連結作業を妨げないように、前記石膏ボード45は、連結作業を行う部分を露出させた状態にして取り付けておくことが好ましい。
そして、前記板材11に対して、剪断方向や捻れ方向などに大きな変形力が加わった場合、この板材11は様々な方向に向かって変形しようとする。
すなわち、例えば前記板材11の一面側が外側に向くように位置し、他面側が内側に向くように位置するようにして、前記板材11が側面視くの字に変形する場合、前記板材11の一面側に取り付けられた双方の縦框材12aも、前記板材11の一面側と同様の方向に変形しようとし、前記板材11の他面側に取り付けられた双方の縦框材13aも、前記板材11の他面側と同様の方向に変形しようとする力が働く。
また、例えば板材11が、捻れるように変形しようとしても、前記板材11の両面に取り付けられた枠体12,13全体で変形を抑制することができるようになっている。
しかも、前記下階壁パネル10、胴差パネル20および上階壁パネル30の板材11,21,31の両面の周縁部に取り付けられた枠体12,13、22,23、32,33によって板材11,21,31を両面側から挟み込むことができ、前記板材11,21,31が、いずれの方向に変形しても枠体12,13、22,23、32,33によって変形を抑制することができるので、前記板材11,21,31や、この板材11,21,31と両枠体12,13、22,23、32,33との取付部分に影響が出にくく、パネル自体の強度を向上させることが可能となる。そして、前記縦横の棧材12c,12d,13c,13d、22c,23c、32c,32d,33c,33dによって、前記各板材11,21,31の両面に取り付けられた枠体12,13、22,23、32,33の補強を行うことができる。
また、前記板材11,21,31の両面に枠体12,13、22,23、32,33が取り付けられてなるので、従来に比して、使用する板材の量を2枚から1枚に減らすことができ、コストを削減することができる。
11 板材
20 胴差パネル
21 板材
24 床梁
25 梁受金物
30 上階壁パネル
31 板材
Claims (5)
- 下階の壁部を構成する下階壁パネルの上面に胴差パネルが設置されており、
これら下階壁パネルおよび胴差パネルは、それぞれ四角形状に形成された板材と、この板材の両面の少なくとも周縁部に取り付けられ、縦横の框材を四角枠状に組み立てた枠体と、これら枠体の内部に配置され、互いに対向する縦框材と平行する縦棧材とを備え、これら下階壁パネルおよび胴差パネルの上下に隣り合う横框材同士は、これら横框材同士を連結する連結手段によって連結されており、
前記胴差パネルの板材の屋内側面に取り付けられた枠体の縦棧材に、上階の床部を構成する床梁が、梁受金物を介して取り付けられていることを特徴とする床部の支持構造。 - 請求項1に記載の床部の支持構造において、
前記梁受金物は、この梁受金物と、前記胴差パネルの板材と、この板材の両面側に取り付けられた枠体の双方の縦棧材とを貫通する固定ボルトによって、前記胴差パネルの板材の屋内側面に取り付けられた枠体の縦棧材の表面に固定されていることを特徴とする床部の支持構造。 - 請求項2に記載の床部の支持構造において、
前記胴差パネルの板材の屋外側面に取り付けられた枠体の縦棧材は、この縦棧材の上下端部に、前記胴差パネルの板材の屋外側面に取り付けられた枠体の横框材に係合する切欠部を備えていることを特徴とする床部の支持構造。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の床部の支持構造において、
前記胴差パネルの上面に、上階の壁部を構成する上階壁パネルが立設されており、
この上階壁パネルは、四角形状に形成された板材と、この板材の両面の少なくとも周縁部に取り付けられ、縦横の框材を四角枠状に組み立てた枠体とを備えており、
前記胴差パネルおよび上階壁パネルの上下に隣り合う横框材同士は、これら横框材同士を連結する連結手段によって連結されていることを特徴とする床部の支持構造。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の床部の支持構造に用いられる胴差パネルであって、
前記胴差パネルの板材の両面側に取り付けられた枠体のうち、少なくとも一方の枠体の内部に断熱材が設けられていることを特徴とする胴差パネル。
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CN109049294A (zh) * | 2018-08-03 | 2018-12-21 | 上海住信住宅工业有限公司 | 一种混凝土预制墙板及其生产工艺 |
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