JP2008273180A - 液滴吐出方法および液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出方法および液滴吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】隣接する液滴間で着弾干渉を防止し被記録媒体上の所望の位置に線画を形成することができる液滴吐出方法・装置を提供すること。
【解決手段】液滴吐出方法において、Xを1以上の整数として、第X粒子凝集体が被記録媒体上に形成された後に、第(X+1)滴目の液滴を被記録媒体上に打滴し、第X粒子凝集体の最外縁の位置Pから第(X+1)滴目の液滴の打滴中心の位置CX+1までの距離をL(P,CX+1)、第(X+1)滴目の液滴を被記録媒体上に打滴する時の第X滴目の液滴の溶媒の広がり半径をr、第(X+1)滴目の液滴の溶媒の最大広がり半径をr_maxx+1、第X滴目の液滴と第(X+1)滴目の液滴の打滴中心間の距離をL(C,CX+1)とするときに、L(P,CX+1)≧r_maxx+1、かつ、L(C,CX+1)≦(r+r_maxx+1)の条件を満たす。
【選択図】図6

Description

本発明は液滴吐出方法および液滴吐出装置に係り、特にインクジェット式の記録における液滴吐出方法および液滴吐出装置に関する。
粒子径の揃った粒子を分散させた液体をインクジェット方式により液滴として吐出して被記録媒体上に打滴し、被記録媒体上において液架橋力により粒子を自己組織的に凝集させて粒子凝集体を形成する、という技術が知られている。
ここで、特許文献1では、当該技術を利用して、通常の光吸収による発色ではない、干渉色による印刷物を作成するとしている。
特開2001−239661号公報
しかしながら、特許文献1では液滴を連続吐出する際に、被記録媒体上に近接して打滴すると開示しているが、隣接する液滴間の吐出の時間間隔や打滴間の距離などの具体的な条件は開示されていない。
ここで、隣接する液滴間の吐出の時間間隔や打滴間の距離などの具体的な条件を規定せず、被記録媒体上に近接して打滴した場合には、隣接する液滴間で着弾干渉が生じてしまう。特に、特許文献1では被記録媒体が撥水性を有しているので、着弾干渉が顕著に表れることになる。そのため、所望の位置に液滴を付与することができず、特に細線を被記録媒体上に描くことが困難になる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、隣接する液滴間で着弾干渉を防止し被記録媒体上の所望の位置に線画を形成することができる液滴吐出方法および液滴吐出装置を提供すること、を目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に係る発明は、略同一径の複数の粒子を含む液滴を吐出して被記録媒体に打滴し前記粒子が液架橋力により凝集して形成される粒子凝集体を前記被記録媒体上に形成しつつ、前記液滴を接触させつつ連続吐出する液滴吐出方法において、Xを1以上の整数として、第X番目に吐出する液滴である第X液滴に含まれる前記粒子が液架橋力により凝集して形成された第X粒子凝集体が前記被記録媒体上に形成された後に、第(X+1)番目に吐出する液滴である第(X+1)滴目の液滴を前記被記録媒体上に打滴し、前記第(X+1)滴目の液滴を打滴する位置方向における前記第X粒子凝集体の最外縁の位置Pから前記第(X+1)滴目の液滴の打滴中心の位置CX+1までの距離をL(P,CX+1)、前記第(X+1)滴目の液滴を前記被記録媒体上に打滴する時の前記第X滴目の液滴の溶媒の広がり半径をr、前記第(X+1)滴目の液滴の溶媒が前記被記録媒体上で最も広がった時の最大広がり半径をr_maxx+1、前記第X滴目の液滴と前記第(X+1)滴目の液滴の打滴中心間の距離をL(C,CX+1)とするときに、L(P,CX+1)≧r_maxx+1、かつ、L(C,CX+1)≦(r+r_maxx+1)の条件を満たすこと、を特徴とする。
本発明によれば、第X粒子凝集体に第(X+1)滴目の液滴の溶媒が入るおそれがなく、第X粒子凝集体の自己組織配列を崩さない。また、第(X+1)滴目の液滴の溶媒と第X滴目の液滴の溶媒が確実に接触する。そのため、隣接する液滴間の粒子凝集体同士を一体に形成することができる。
前記目的を達成するために請求項2に係る発明は、請求項1の液滴吐出方法において、L(C,CX+1)の値は、X=1のときの値のほうがX=2以上のときの値よりも大きいこと、を特徴とする。
本発明によれば、第1凝集体と第2凝集体が合体した集合凝集体に対して第3凝集体が合体し、第1凝集体と第2凝集体と第3凝集体が合体した集合凝集体を形成することができる。そして、第4凝集体以降の凝集体も合体して集合凝集体を形成することができ、粒子の供給不足とならず被記録媒体上に確実に線画を形成することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1または2の液滴吐出方法において、X=2以上のときに、L(C,CX+1)の値を前記第X粒子凝集体の直径と等しくすること、を特徴とする。
本発明によれば、粒子の供給量を一定に保ちつつ、被記録媒体上に確実に線画を形成することができる。
請求項4に係る発明は、請求項1の液滴吐出方法において、前記液滴に含まれる前記粒子の割合を示す粒子濃度に関し、第1番目に吐出する液滴である第1液滴の前記粒子濃度を、第2番目以降に吐出する液滴の前記粒子濃度よりも小さくすること、を特徴とする。
本発明によれば、第1凝集体と第2凝集体が合体した集合凝集体に対して第3凝集体が合体し、第1凝集体と第2凝集体と第3凝集体が合体した集合凝集体を形成することができる。そして、第4凝集体以降の凝集体も合体して集合凝集体を形成することができ、粒子の供給不足とならず被記録媒体上に確実に線画を形成することができる。
請求項5に係る発明は、請求項1の液滴吐出方法において、第1番目に吐出する液滴である第1液滴の体積は、第2番目以降に吐出する液滴の体積よりも小さくすること、を特徴とする。
本発明によれば、第1凝集体と第2凝集体が合体した集合凝集体に対して第3凝集体が合体し、第1凝集体と第2凝集体と第3凝集体が合体した集合凝集体を形成することができる。そして、第4凝集体以降の凝集体も合体して集合凝集体を形成することができ、粒子の供給不足とならず被記録媒体上に確実に線画を形成することができる。
請求項6に係る発明は、請求項4または5の液滴吐出方法において、X=2以上のときに、L(C,CX+1)の値を、第2番目に吐出する液滴である第2液滴により前記被記録媒体上に形成する第2粒子凝集体の直径と等しくすること、を特徴とする。
本発明によれば、粒子の供給量を一定に保ちつつ、被記録媒体上に確実に線画を形成することができる。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれか1つの液滴吐出方法において、前記粒子の直径をφ、液滴量をV、溶媒と被記録媒体との接触角をθとするときに、φ>{3×V×(1−cosθ)/π/(2+cosθ)}1/3の条件を満たすこと、を特徴とする。
本発明によれば、より確実に被記録媒体上において液架橋力により粒子を自己組織的に凝集させて粒子凝集体を形成することができる。
請求項8に係る発明は、略同一径の複数の粒子を含む液滴を吐出して被記録媒体に打滴させるヘッドと、前記粒子が液架橋力により凝集して形成される粒子凝集体を前記被記録媒体上に形成しつつ前記被記録媒体上で前記液滴が接触するように前記ヘッドから前記液滴を連続吐出させる制御手段と、を有する液滴吐出装置において、前記制御手段は、Xを1以上の整数として、第X番目に吐出する液滴である第X液滴に含まれる前記粒子が液架橋力により凝集して形成された第X粒子凝集体が前記被記録媒体上に形成された後に、第(X+1)番目に吐出する液滴である第(X+1)滴目の液滴を前記ヘッドにより前記被記録媒体上に打滴させ、前記第(X+1)滴目の液滴を打滴する位置方向における前記第X粒子凝集体の最外縁の位置Pから前記第(X+1)滴目の液滴の打滴中心の位置CX+1までの距離をL(P,CX+1)、前記第(X+1)滴目の液滴を前記被記録媒体上に打滴する時の前記第X滴目の液滴の溶媒の広がり半径をr、前記第(X+1)滴目の液滴の溶媒が前記被記録媒体上で最も広がった時の最大広がり半径をr_maxx+1、前記第X滴目の液滴と前記第(X+1)滴目の液滴の打滴中心間の距離をL(C,CX+1)とするときに、L(P,CX+1)≧r_maxx+1、かつ、L(C,CX+1)≦(r+r_maxx+1)の条件を満たすように制御すること、を特徴とする。
本発明によれば、第X粒子凝集体に第(X+1)滴目の液滴の溶媒が入るおそれがなく、第X粒子凝集体の自己組織配列を崩さない。また、第(X+1)滴目の液滴の溶媒と第X滴目の液滴の溶媒が確実に接触する。そのため、隣接する液滴間の粒子凝集体同士を一体に形成することができる。
請求項9に係る発明は、請求項8の液滴吐出装置において、前記制御手段は、L(C,CX+1)の値についてX=1のときの値のほうがX=2以上のときの値よりも大きくなるように制御すること、を特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項8または9の液滴吐出装置において、前記制御手段は、X=2以上のときに、L(C,CX+1)の値を前記第X粒子凝集体の直径と等しくなるように制御すること、を特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項8の液滴吐出装置において、前記制御手段は、前記液滴に含まれる前記粒子の割合を示す粒子濃度に関し、第1番目に吐出する液滴である第1液滴の前記粒子濃度を、第2番目以降に吐出する液滴の前記粒子濃度よりも小さくするように制御すること、を特徴とする。
請求項12に係る発明は、請求項8の液滴吐出装置において、前記制御手段は、第1番目に吐出する液滴である第1液滴の体積は、第2番目以降に吐出する液滴の体積よりも小さくなるように制御すること、を特徴とする。
請求項13に係る発明は、請求項11または12の液滴吐出装置において、前記制御手段は、X=2以上のときに、L(C,CX+1)の値を、前記第2液滴により前記被記録媒体上に形成する第2粒子凝集体の直径と等しくなるように制御すること、を特徴とする。
請求項14に係る発明は、請求項8乃至13のいずれか1つの液滴吐出装置において、前記制御手段は、前記粒子の直径をφ、液滴量をV、溶媒と被記録媒体との接触角をθとするときに、φ>{3×V×(1−cosθ)/π/(2+cosθ)}1/3の条件を満たすように制御すること、を特徴とする。
本発明によれば、隣接する液滴間で着弾干渉を防止し被記録媒体上の所望の位置に線画を形成することができる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
〔液滴吐出方法の説明〕
本発明は、前記の粒子径の揃った粒子を分散させた液体をインクジェット方式により液滴として吐出して被記録媒体上に打滴し、被記録媒体上において液架橋力により粒子を自己組織的に凝集させて粒子凝集体を形成する、という技術(以下、粒子間の自己組織化技術という)を利用するものである。
そこでまず、粒子間の自己組織化技術について説明する。
図1は、本発明で利用する粒子間の自己組織化技術の一例を示す図である。図1(a)に示すように、粒子径が大きく粒子径が揃った粒子12を分散させた液滴10を被記録媒体13に打滴する。被記録媒体13は、画像の記録を受ける媒体(印字媒体、被画像形成媒体、記録媒体、受像媒体などと呼ばれ得るもの)であり、連続用紙、カット紙、シール用紙、フィルム、布、プリント基板、ダンボール、金属平板、その他材質や形状を問わず、様々な媒体を含む。本実施例では、被記録媒体13として親液性を有する、若しくは被記録媒体にコロナ処理などの処理を施して、印字面を親水化するものとする。
次に、図1(b)に示すように、被記録媒体13は親液性を有するため、液滴10の溶媒11は被記録媒体13に着弾後即座に濡れ広がる。そして、粒子径が大きいため溶媒11よりも上側に粒子12の上方部分が出た状態になる。すると、粒子12間には液架橋力が働き、粒子12同士が自己組織的に整列する。このとき、自己組織的に整列した粒子群を粒子凝集体14と表現することとする。
なお、このように粒子凝集体14を形成するためには、被記録媒体13と使用する溶媒11の接触角をθ、粒子12の直径をφ、吐出する液滴量をVとするときに、以下の条件を満たす必要がある。
Figure 2008273180
また、被記録媒体13の親液性が低く、図2(b)に示すように液滴10の溶媒11が被記録媒体13に着弾後即座に濡れ広がりにくい場合であっても、図2(c)に示すように溶媒11が乾燥して粒子12間に液架橋力が働き、図2(d)に示すように粒子12同士を自己組織的に整列して粒子凝集体14することもできる。
なお、本発明において利用する粒子間の自己組織化技術を実現するための液滴の一例として、粒子12の密度ρp=2.2×10kg/m,溶媒11の密度ρ=1.0×10kg/m,粒子の質量%濃度D=50%、液滴量V=1.0×10−14,粒子半径r=5.0×10−7m,液滴接触角θ=1°の物理量を満たすものが考えられる。
ここで、液滴の半径Rは以下の式で表すことができる。
Figure 2008273180
この式より、R=9.0×10−5mと求めることができる。
また、液滴の広がり面積Sは以下の式で表すことができる。
[数3]
=π×R
この式より、S=2.5×10−8と求めることができる。
また、液滴の高さHは以下の式で表すことができる。
Figure 2008273180
この式より、H=7.9×10−7mと求めることができる。
また、1滴あたりの粒子総質量Wpは以下の式で表すことができる。
Figure 2008273180
この式より、W=1.0×10−11kgと求めることができる。
また、1滴あたりの粒子数Nは以下の式で表すことができる。
Figure 2008273180
この式より、N=8.7×10個と求めることができる。
また、粒子の総占有面積S(粒子が一重に配列したときの総面積)は以下の式で表すことができる。
Figure 2008273180
この式より、S=7.5×10−9と求めることができる。
また、本発明において利用する粒子間の自己組織化技術を実現するための液滴の他の一例として、粒子12の密度ρ=2.2×10kg/m,溶媒11の密度ρ=1.0×10kg/m,粒子の質量%濃度D=50%、液滴量V=1.0×10−15,粒子半径r=5.0×10−7m,液滴接触角θ=4°の物理量を満たすものも考えられる。この場合、R=2.6×10−5m,S=2.2×10−9,W=1.0×10−12kg,N=8.7×10個,S=7.5×10−10となる。
なお、このように、液滴量が小さい場合においては、通常のインクジェットを用いると、ノズル部に粒子が詰まり、吐出不能になることがある。従って、このような場合には、特開2006−334818に開示されているような、所謂ノズルレス型のインクジェットを用いることが好ましい。
以上が粒子間の自己組織化技術についての説明である。
次に、本発明において、まず液滴10を2滴吐出する場合の条件について説明する。本発明では、吐出時間間隔と打滴位置間隔についての条件を規定する。
まず、吐出時間間隔の条件を規定する重要性を説明するために、仮に吐出時間間隔の条件を規定しない場合について考える。図3は、吐出時間間隔の条件を規定しない場合に2滴吐出したときの粒子の様子を示す図である。なお、図3では便宜上、第1滴目の液滴10−1の粒子12−1と第2滴目の液滴10−2の粒子12−2の記号を変えているが、実際には同じ粒子である。
図3(a)に示すように、吐出時間間隔の条件を規定せず、第1番目に吐出する第1滴目の液滴10−1について粒子凝集体14−1を形成する前に、第2番目に吐出する第2滴目の液滴10−2を被記録媒体13に打滴する。ここで、第1滴目の液滴10−1が被記録媒体13に打滴された時から粒子凝集体14−1を形成するまでの時間をtとし、第1滴目と第2滴目の液滴の吐出時間間隔をΔtとすると、t≧Δtのように表される。
このとき、図3(b)に示すように、第1滴目の液滴10−1と第2滴目の液滴10−2は合一して略楕円形状の形となり、その中に第1滴目の粒子12−1及び第2滴目の粒子12−2が含まれる。そのため、これらの粒子は一緒に自己組織配列を形成し、結果的に楕円形状の粒子凝集体が形成されてしまう。
そこで、本発明では以下のように、吐出時間間隔の条件を規定する。
[数8]
< Δt
このように、数8の条件式を満たせば、図4に示すように、第2滴目の粒子12−2は、第1滴目の粒子12−1による粒子凝集体14−1の後に合体するように粒子凝集体14−2を形成する。なお、粒子凝集体14−1と粒子凝集体14−2が合体したものを全体として集合凝集体16と表現する。
なお、図4は粒子12の様子を説明するために便宜的に粒子12単位で表現し、粒子凝集体14−1,14−2の形状を略楕円形状で表現したが、実際は、図5に示すように、粒子凝集体14−1,14−2は円形をなしている。
次に、以上のような吐出時間間隔の条件の下、打滴位置間隔の条件について説明する。
図6は、打滴位置間隔の条件についての説明図である。
図6(a)に示すように、まず、第1滴目の液滴10−1を被記録媒体13に打滴する。次に、図6(b)に示すように、第1滴目の液滴10−1の粒子凝集体14−1を形成した後(t< Δt)に、第2滴目の液滴10−2を被記録媒体13に打滴する。なお、この時の第1滴目の溶媒11−1の広がり半径をrとする。
次に、図6(c)に示すように、第2滴目の溶媒11−2が被記録媒体13上で濡れ広がる。そしてこの時、第2滴目の溶媒11−2の最大広がり半径をr_maxとする。ここで、第1滴目の粒子凝集体14−1に第2滴目の溶媒11−2が入ってしまうと、第1滴目の粒子凝集体14−1を崩してしまう。そこで、第1滴目の粒子凝集体14−1に第2滴目の溶媒11−2が入らない条件として、以下の条件を規定する。
[数9]
L(P,C)≧r_max
なお、図6(c)に示すように、Pは被記録媒体13上において第1滴目の粒子凝集体14−1の第2滴目の液滴10−2の打滴位置C方向の最外部の位置を示す。また、L(P,C)は、位置Pと位置Cの距離を示す。
次に、図6(d)に示すように、第1滴目の粒子凝集体14−1の横に第2滴目の粒子凝集体14−2が合体して集合凝集体16が形成される。ここで、集合凝集体16が形成されるためには、その前提として第1滴目の溶媒11−1と第2滴目の溶媒11−2が接触する必要がある。そのため、第1滴目の溶媒11−1と第2滴目の溶媒11−2が接触する条件として、以下の条件を規定する。
[数10]
L(C,C)≦(r+r_max
なお、図6(b)に示すように、L(C,C)は、第1滴目の液滴10−1の打滴位置Cと第2滴目の液滴10−2の位置Cの距離を示す。
以上、液滴10を2滴吐出する場合の条件について説明したが、この条件は3滴以上吐出する場合に隣接する液滴間においても適用されるものである。その様子を、図7に示す。図7は、第X滴目の液滴10−Xと第(X+1)滴目の液滴10−(X+1)の打滴位置間隔についての説明図である。
そこで、さらに液滴を3滴以上連続吐出する場合の条件について、もう少し具体的に説明する。条件を満たす方法として、打滴間隔を調整する方法、液滴中の粒子濃度を調整する方法、液滴の体積を調整する方法がある。
打滴間隔を調整する方法について説明する。第(X+1)滴目の粒子12−(X+1)は、既に自己組織配列している第X滴目の粒子凝集体14−Xに対して、自己組織的に集合する。従って、図7に示すように、第(X+1)滴目の粒子凝集体14−(X+1)の中心位置は、第(X+1)滴目の液滴10−(X+1)の打滴中心位置CX+1とはずれて(第X滴目の液滴10−Xの方に近づく)形成されることになる。
ここで、各溶媒11−1,11−2,…,11−X,…の被記録媒体13上における最大広がり半径r_max,r_max,…,r_max,…を一律にrとし、被記録媒体13上において第X滴目の粒子凝集体14−Xの第(X+1)滴目の液滴10−(X+1)の打滴位置CX+1方向の最外部の位置Pと、第(X+1)滴目の液滴10−(X+1)の溶媒11−(X+1)の最大広がり時における第X滴目の液滴10―X方向の最外部の位置との距離をΔRとする。即ち、L(P,CX+1)−r=ΔRとする。また、粒子凝集体14−1,14−2,…,14−X,…の広がり半径を一律にRとする。そして、図8に示すようにC=0とするX軸を考えると、以下のように表すことができる。
[数11]
=R,C=P+ΔR+r=R+ΔR+r,
=P+2×R=3×R,C=P+ΔR+r=3×R+ΔR+r,
=P+2×R=5×R,C=P+ΔR+r=5×R+ΔR+r,
・・・,
=PX−1+2×R=(2×X−1)×R,
X+1=P+ΔR+r=(2×X−1)×R+ΔR+r,
・・・
ここで、液滴の中心間距離L(C,CX+1)は、以下のように表すことができる。
[数12]
L(C,C)=R+ΔR+r,
L(C,C)=L(C,C)=・・・=L(CX−1,C)=・・・=2・R
また、r>Rより、L(C,C)は、L(C,C),L(C,C),・・・,L(C,CX+1)に比べて大きくなる。即ち、第1滴目の液滴10−1と第2滴目の液滴10−2の中心間距離を、第2滴目の液滴10−2と第3滴目の液滴10−3の中心間距離、第3滴目の液滴10−3と第4滴目の液滴10−4の中心間距離、・・・、第X滴目の液滴10−Xと第(X+1)滴目の液滴10−(X+1)の中心間距離に比べて大きくする必要がある。
また、L(C,C)=L(C,C)=・・・=L(C,CX+1)=・・・=2×Rより、打滴間隔が、粒子凝集体14−1,14−2,…,14−X,…の広がり半径の2倍になるようにする(この関係になるように、第2滴目の液滴10−2以降の粒子濃度及び打滴間隔を設定する)。
このような打滴をするには、吐出の間隔を変更する、若しくは、ヘッドと基板の相対速度を遅くする、ことによって達成可能であるが、後者の方法では生産性が落ちるので、前者の方法が好ましい。
次に、液滴中の粒子濃度を調整する方法の条件について説明する。打滴密度は同じにし、各液滴中の粒子濃度を変えることで好ましい粒子凝集体14−1,14−2,…,14−X,…を形成する。各液滴中の粒子濃度を変えるので、粒子凝集体14−1,14−2,…,14−X,…の広がり半径は変わる。第X滴目の粒子凝集体14−Xの広がり半径をRとする。また、打滴間隔を全てcとする。その他の記号は、上記の打滴間隔を調整する方法と同じとする。そして、C=0とするX軸を考えると、以下のように表すことができる。
[数13]
=c,C=2×c,・・・,C=(X−1)×c,・・・
[数14]
=C−(r+ΔR)=c−(r+ΔR),
=C−(r+ΔR)=2×c−(r+ΔR),
・・・,
=CX+1−(r+ΔR)=X×c−(r+ΔR),
・・・
ここで、各液滴10−1,10−2,…,10−X,…より形成された粒子凝集体14−1,14−2,…,14−X,…の広がり半径は、以下のように表すことができる。
[数15]
=P=c−(r+ΔR),
=(P−P)/2=c/2,
=(P−P)/2=c/2,
・・・,
=(P−PX−1)/2=c/2,
・・・
ここで、r≦c/2とすると溶媒同士が接触しなくなるので、r>c/2でなければならない。そのため、以下のように表すことができる。
[数16]
<R=R=・・・=R=・・・
そのため、第1滴目の液滴10−1中に含まれる粒子12−1の密度を、2滴目以降の液滴10−2,10−3,…,10−X,…に含まれる粒子12−2,12−3,…,12−X,…の密度より小さくする必要がある。
また、R=R=・・・=R=c/2より、打滴間隔が、第2滴目以降の粒子凝集体14−2,14−3,…,14−X,…の広がり半径の2倍になるようにする(この関係になるように、第2滴目以降の液滴10−2,10−3,…,10−X,…の粒子濃度及び打滴間隔を設定する)。
このような打滴をするには、粒子濃度の異なる2種類の液滴が入ったノズルを準備し、第1滴目の液滴10−1のみ粒子濃度の薄いノズルから吐出し、第2滴目以降の液滴10−2,10−3,…,10−X,…は粒子濃度の濃いノズルから吐出していくことによって達成可能である。
次に、液滴の体積を調整する方法の条件について説明する。粒子濃度は同じにし、各液滴の体積を変えることで好ましい粒子凝集体14−1,14−2,…,14−X,…を形成する。各液滴の体積を変えるので、溶媒半径は変わる。第X滴目の溶媒11−Xの最大広がり半径をr_maxとする。また、打滴間隔を全てcとする。その他の記号は、上記の打滴間隔を調整する方法や粒子濃度を調整する方法と同じとする。そして、C=0とするX軸を考えると、以下のように表すことができる。
[数17]
=c,
=2×c,
・・・,
=(X−1)×c,
・・・
[数18]
=C−{r_max+ΔR}=c−{r_max+ΔR},
=C−{r_max+ΔR}=2×c−{r_max+ΔR},
・・・,
=CX+1−{r_maxX+1+ΔR}=X×c−{r_maxX+1+ΔR},
・・・
ここで、各液滴10−1,10−2,…,10−X,…より形成された粒子凝集体14−1,14−2,…,14−X,…の広がり半径R,R,…,R,…は、以下のように表すことができる。
[数19]
=P=c−(r_max+ΔR),
={P−P}/2={c+r_max−r_max}/2,
={P−P}/2={c+r_max−r_max}/2,
・・・,
={P−PX−1}/2={c+r_max−r_maxX+1}/2,
・・・
ここで、r_max=r_max=・・・≡r’とし、第2滴目以降の液滴10−2,10−3,…,10−X,…の液滴量を同じにすると、以下のように表すことができる。
[数20]
=c−(r’+ΔR),
=R=…=c/2
ここで、r’≦c/2とすると溶媒同士が接触しなくなるため、r’>c/2でなければならない。そのため、R<R=R=・・・=R=・・・とする必要がある。したがって、第1滴目の液滴10−1の液滴体積を2滴目以降の液滴10−2,10−3,…,10−X,…の液滴体積より小さくする必要がある。
また、R=R=・・・=R=・・・=c/2より、打滴間隔が、第2滴目以降の粒子凝集体14−2,14−3,…,14−X,…の広がり半径の2倍になるようにする(この関係になるように、第2滴目以降の液滴10−2,10−3,…,10−X,…の粒子濃度及び打滴間隔を設定する)。
このような打滴をするには、吐出液滴体積の異なる2種類のノズルを準備し、第1滴目の液滴10−1のみ吐出液滴体積の小さいノズルから吐出し、第2滴目以降の液滴10−2,10−3,…,10−X,…は体積の大きいノズルから吐出していくことによって達成可能である。または、同一のノズルを用い、ヘッドの吐出信号を変えることによっても達成可能である。
以上のような実施例から以下の効果を得ることができる。
略同一径の複数の粒子を含む液滴10を吐出して被記録媒体13に打滴し粒子12が液架橋力により凝集して形成される粒子凝集体14を被記録媒体13上に形成しつつ、液滴10を接触させつつ連続吐出する液滴吐出方法において、Xを1以上の整数として、第X番目に吐出する液滴である第X液滴10−Xに含まれる粒子12−Xが液架橋力により凝集して形成された第X粒子凝集体14−Xが被記録媒体13上に形成された後に、第(X+1)番目に吐出する液滴である第(X+1)滴目の液滴10−(X+1)を被記録媒体13上に打滴し、第(X+1)滴目の液滴10−(X+1)を打滴する位置方向における第X粒子凝集体14−Xの最外縁の位置Pから第(X+1)滴目の液滴10−(X+1)の打滴中心の位置CX+1までの距離をL(P,CX+1)、第(X+1)滴目の液滴10−(X+1)を被記録媒体13上に打滴する時の第X滴目の液滴10−Xの溶媒11−Xの広がり半径をr、第(X+1)滴目の液滴10−(X+1)の溶媒11−(X+1)が被記録媒体13上で最も広がった時の最大広がり半径をr_maxX+1、第X滴目の液滴10−Xと第(X+1)滴目の液滴10−(X+1)の打滴中心間の距離をL(C,CX+1)とするときに、L(P,CX+1)≧r_maxX+1、かつ、L(C,CX+1)≦(r+r_maxX+1)の条件を満たすので、第X粒子凝集体14−Xに第(X+1)滴目の液滴10−(X+1)の溶媒11−(X+1)が入るおそれがなく、第X粒子凝集体14−Xの自己組織配列を崩さない。また、第(X+1)滴目の液滴10−(X+1)の溶媒11−(X+1)と第X滴目の液滴10−Xの溶媒11−Xが確実に接触する。そのため、隣接する液滴間の粒子凝集体同士を一体に形成することができる。
また、L(C,CX+1)の値は、X=1のときの値のほうがX=2以上のときの値のほうよりも大きいので、すなわち、L(C,C)>L(C,C),L(C,C),・・・,L(C,CX+1),・・・なので、第1凝集体14−1と第2凝集体14−2が合体した集合凝集体16に対して第3凝集体14−3が合体し、第1凝集体14−1と第2凝集体14−2と第3凝集体14−3が合体した集合凝集体16を形成することができる。そして、第4凝集体14−4以降の凝集体も合体して集合凝集体16を形成することができ、粒子の供給不足とならず被記録媒体13上に確実に線画を形成することができる。
また、X=2以上のときに、L(C,CX+1)を第X粒子凝集体14−Xの直径2・Rと略等しくするので、粒子12の供給量を一定に保ちつつ、被記録媒体13上に確実に線画を形成することができる。
また、液滴10に含まれる粒子12の割合を示す粒子濃度に関し、第1番目に吐出する液滴である第1液滴10−1の粒子濃度を、第2番目以降に吐出する液滴10−2,3,・・・,X,・・・の粒子濃度よりも小さくするので、第1凝集体14−1と第2凝集体14−2が合体した集合凝集体16に対して第3凝集体14−3が合体し、第1凝集体14−1と第2凝集体14−2と第3凝集体14−3が合体した集合凝集体16を形成することができる。そして、第4凝集体14−4以降の凝集体も合体して集合凝集体16を形成することができ、粒子の供給不足とならず被記録媒体13上に確実に線画を形成することができる。
また、第1番目に吐出する液滴である第1液滴10−1の体積は、第2番目以降に吐出する液滴10−2,3,・・・,X,・・・の体積よりも小さくするので、第1凝集体14−1と第2凝集体14−2が合体した集合凝集体16に対して第3凝集体14−3が合体し、第1凝集体14−1と第2凝集体14−2と第3凝集体14−3が合体した集合凝集体16を形成することができる。そして、第4凝集体14−4以降の凝集体も合体して集合凝集体16を形成することができ、粒子の供給不足とならず被記録媒体13上に確実に線画を形成することができる。
また、X=2以上のときに、L(C,CX+1)を、第2番目に吐出する液滴である第2液滴10−2により被記録媒体13上に形成する第2粒子凝集体14−2の直径と略等しくするので、粒子12の供給量を一定に保ちつつ、被記録媒体13上に確実に線画を形成することができる。
また、粒子12の直径をφ、液滴量をV、溶媒11と被記録媒体13との接触角をθとするときに、φ>{3×V×(1−cosθ)/π/(2+cosθ)}1/3の条件を満たすので、より確実に被記録媒体13上において液架橋力により粒子12を自己組織的に凝集させて粒子凝集体14を形成することができる。
〔インクジェット記録装置の構成〕
次に、前記の液体吐出方法を実現する画像形成装置の具体的な適用例としてのインクジェット記録装置について説明する。
図9は、インクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示すように、このインクジェット記録装置110は、ブラック(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各インクに対応して設けられた複数のヘッド112K,112C,112M,112Yを有する印字部112と、各ヘッド112K,112C,112M,112Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部114と、被記録媒体13の一例として記録紙116を供給する給紙部118と、記録紙116のカールを除去するデカール処理部120と、前記印字部112のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙116の平面性を保持しながら記録紙116を搬送するベルト搬送部122と、印字部112による印字結果を読み取る印字検出部124と、記録済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部126とを備えている。
印字部112とインク貯蔵/装填部114に相当する部分が、前記の液体吐出装置に含まれる。
インク貯蔵/装填部114は、各ヘッド112K,112C,112M,112Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンクを有し、各タンクは第1インク流路17と第2インク流路18を介してヘッド112K,112C,112M,112Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部114は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
図9では、給紙部118の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
給紙部118から送り出される記録紙116はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部120においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム130で記録紙116に熱を与える。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図9のように、裁断用のカッター(第1のカッター)128が設けられており、該カッター128によってロール紙は所望のサイズにカットされる。なお、カット紙を使用する場合には、カッター128は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙116は、ベルト搬送部122へと送られる。ベルト搬送部122は、ローラ131、132間に無端状のベルト133が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部112のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト133は、記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引穴(不図示)が形成されている。図10に示したとおり、ローラ131、132間に掛け渡されたベルト133の内側において印字部112のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ134が設けられており、この吸着チャンバ134をファン135で吸引して負圧にすることによって記録紙116がベルト133上に吸着保持される。なお、吸引吸着方式に代えて、静電吸着方式を採用してもよい。
ベルト133が巻かれているローラ131、132の少なくとも一方にモータ(図14中符号88)の動力が伝達されることにより、ベルト133は図9上の時計回り方向に駆動され、ベルト133上に保持された記録紙116は図10の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト133上にもインクが付着するので、ベルト133の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部136が設けられている。
ベルト搬送部122により形成される用紙搬送路上において印字部112の上流側には、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹き付け、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部112の各ヘッド112K,112C,112M,112Yは、当該インクジェット記録装置110が対象とする記録紙116の最大紙幅に対応する長さを有し、そのノズル面には最大サイズの被記録媒体の少なくとも一辺を超える長さ(描画可能範囲の全幅)にわたりインク吐出用のノズルが複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている。
ヘッド112K,112C,112M,112Yは、記録紙116の送り方向に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色順に配置され、それぞれのヘッド112K,112C,112M,112Yが記録紙116の搬送方向と略直交する方向に沿って延在するように固定設置される。
ベルト搬送部122により記録紙116を搬送しつつ各ヘッド112K,112C,112M,112Yからそれぞれ異色のインクを吐出することにより記録紙116上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするノズル列を有するフルライン型のヘッド112K,112C,112M,112Yを色別に設ける構成によれば、紙送り方向(副走査方向)について記録紙116と印字部112を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(すなわち1回の副走査で)、記録紙116の全面に画像を記録することができる。これにより、ヘッドが紙搬送方向と直交する方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組合せについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能である。また、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
図9に示した印字検出部124は、印字部112の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ又はエリアセンサ)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりや着弾位置誤差などの吐出特性をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部124には、受光面に複数の受光素子(光電変換素子)が2次元配列されてなるCCDエリアセンサを好適に用いることができる。エリアセンサは、少なくとも各ヘッド112K,112C,112M,112Yによるインク吐出幅(画像記録幅)の全域を撮像できる撮像範囲を有しているものとする。
また、エリアセンサに代えてラインセンサを用いることも可能である。この場合、ラインセンサは、少なくとも各ヘッド112K,112C,112M,112Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列(光電変換素子列)を有する構成が好ましい。各色のヘッド112K,112C,112M,112Yにより印字されたテストパターン又は実技画像が印字検出部124により読み取られ、各ヘッドの吐出判定が行われる。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定などで構成される。
印字検出部124の後段には後乾燥部142が設けられている。後乾燥部142は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。
後乾燥部142の後段には、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ145で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部126から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置110では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A、126Bへと送るために排紙経路を切り換える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)148によってテスト印字の部分を切り離す。
〔ヘッドの構造〕
次に、ヘッドの構造について説明する。色別の各ヘッド112K,112C,112M,112Yの構造は共通しているので、これらを代表して符号50によってヘッドを示すものとする。
図11(a)はヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図11(b)はその一部の拡大図である。また、図11(c)はヘッド50の他の構造例を示す平面透視図、図12は1つの液滴吐出素子(1つのノズル51に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図11(a)中の12−12線に沿う断面図)である。
記録紙116上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド50におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド50は、図11(a),(b)に示したように、インク吐出口であるノズル51と、各ノズル51に対応する圧力室52等からなる複数のインク室ユニット53を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録紙116の送り方向と略直交する方向に記録紙116の全幅に対応する長さにわたり1列以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図11(a)の構成に代えて、図11(c)に示すように、複数のノズル51が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール50’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録紙116の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており(図11(a),(b)参照)、対角線上の両隅部の一方にノズル51への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口である供給口54が設けられている。なお、圧力室52の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
インク室ユニット53は、供給口54、圧力室52、ノズル51、加圧板56、個別電極57、アクチュエータ58などから構成される。そして、複数のインク室ユニット53の各圧力室52は共通流路55に連通する。図11に示したように、各圧力室52は供給口54を介して共通流路55と連通されている。共通流路55はインク供給源たるインクタンクと連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路55を介して各圧力室52に分配供給される。
圧力室52の一部の面(図11において天面)を構成している加圧板(共通電極と兼用される振動板)56には個別電極57を備えたアクチュエータ58が接合されている。個別電極57と共通電極間に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ58が変形して圧力室52の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル51からインクが吐出される。なお、アクチュエータ58には、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウムなどの圧電体を用いた圧電素子が好適に用いられる。インク吐出後、アクチュエータ58の変位が元に戻る際に、共通流路55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に再充填される。
上述した構造を有するインク室ユニット53を図12に示す如く主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
すなわち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなり、主走査方向については、各ノズル51が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図13に示すようなマトリクス状に配置されたノズル51を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル51-11 、51-12 、51-13 、51-14 、51-15 、51-16 を1つのブロックとし(他にはノズル51-21 、…、51-26 を1つのブロック、ノズル51-31 、…、51-36 を1つのブロック、…として)、記録紙116の搬送速度に応じてノズル51-11 、51-12 、…、51-16 を順次駆動することで記録紙116の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
そして、上述の主走査によって記録される1ライン(或いは帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向といい、上述の副走査を行う方向を副走査方向という。すなわち、本実施形態では、記録紙116の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ58の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
なお、連続吐出して記録紙116上に線画を形成するにあたって、前記のように液滴中の粒子濃度を調整する場合には、粒子濃度の異なる液滴が入った2種類のノズル51を準備し、第1滴目のみ粒子濃度の薄いノズル51から吐出し、第2滴目以降は粒子濃度の濃いノズル51から吐出させることとしてもよい。
また、連続吐出して記録紙116上に線画を形成するにあたって、前記のように液滴中の吐出液滴体積を調整する場合には、吐出液滴体積の異なる2種類のノズル51を準備し、第1滴目のみ吐出液滴体積の小さいノズル51から吐出し、第2滴目以降は体積の大きいノズル51から吐出させることとしてもよい。
〔制御系の説明〕
図14は、インクジェット記録装置110のシステム構成を示すブロック図である。同図に示したように、インクジェット記録装置110は、通信インターフェース170、システムコントローラ172、画像メモリ174、ROM175、モータドライバ176、ヒータドライバ178、プリント制御部180、画像バッファメモリ182、ヘッドドライバ184等を備えている。
通信インターフェース170は、ホストコンピュータ186から送られてくる画像データを受信する画像入力手段として機能するインターフェース部(画像入力部)である。通信インターフェース170にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ186から送出された画像データは通信インターフェース170を介してインクジェット記録装置110に取り込まれ、一旦画像メモリ174に記憶される。画像メモリ174は、通信インターフェース170を介して入力された画像を格納する記憶手段であり、システムコントローラ172を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ174は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ172は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置110の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ172は、通信インターフェース170、画像メモリ174、モータドライバ176、ヒータドライバ178等の各部を制御し、ホストコンピュータ186との間の通信制御、画像メモリ174及びROM175の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ188やヒータ189を制御する制御信号を生成する。
ROM175には、システムコントローラ172のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。ROM175は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。
画像メモリ174は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ176は、システムコントローラ172からの指示に従って搬送系のモータ188を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ178は、システムコントローラ172からの指示に従って後乾燥部142等のヒータ189を駆動するドライバである。
プリント制御部180は、システムコントローラ172の制御に従い、画像メモリ174内の画像データ(多値の入力画像のデータ) から打滴制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理手段として機能するとともに、生成したインク吐出データをヘッドドライバ184に供給してヘッド50の吐出駆動を制御する駆動制御手段として機能する。
また、前記の打滴間隔を調整する方法、液滴中の粒子濃度を調整する方法、液滴の体積を調整する方法における条件の演算手段としての役割も有する。
プリント制御部180には画像バッファメモリ182が備えられており、プリント制御部180における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ182に一時的に格納される。なお、図14において画像バッファメモリ182はプリント制御部180に付随する態様で示されているが、画像メモリ174と兼用することも可能である。また、プリント制御部180とシステムコントローラ172とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
画像入力から印字出力までの処理の流れを概説すると、印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース170を介して外部から入力され、画像メモリ174に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの多値の画像データが画像メモリ174に記憶される。
プリント制御部180は、入力されたRGB画像データをK,C,M,Yの4色のドットデータに変換する処理を行う。こうして、プリント制御部180で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ182に蓄えられる。この色別ドットデータは、ヘッド50のノズルからインクを吐出するためのCMYK打滴データに変換され、印字されるインク吐出データが確定する。
ヘッドドライバ184は、プリント制御部180から与えられるインク吐出データ及び駆動波形の信号に基づき、印字内容に応じてヘッド50の各ノズル51に対応するアクチュエータ58を駆動するための駆動信号を出力する。ヘッドドライバ184にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
こうして、ヘッドドライバ184から出力された駆動信号がヘッド50に加えられることによって、該当するノズル51からインクが吐出される。記録紙116の搬送速度に同期してヘッド50からのインク吐出を制御することにより、記録紙116上に画像が形成される。
上記のように、プリント制御部180における所要の信号処理を経て生成されたインク吐出データ及び駆動信号波形に基づき、ヘッドドライバ184を介して各ノズルからのインク液滴の記録量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
印字検出部124は、図9で説明したように、イメージセンサを含むブロックであり、記録紙116に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつき、光学濃度など)を検出し、その検出結果をプリント制御部180及びシステムコントローラ172に提供する。
プリント制御部180は、必要に応じて印字検出部124から得られる情報に基づいてヘッド50に対する各種補正を行うとともに、必要に応じて予備吐出や吸引、ワイピング等のクリーニング動作(ノズル回復動作)を実施する制御を行う。
以上、本発明の液滴吐出方法および液滴吐出装置について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
本発明は、粒子12として導電性粒子を用いた場合には、基板上に配線や電極などの導体を描画することが出来る。このとき、粒子12の直径を数百nm〜数μmとすることで、導体の単位長さ当りの粒子界面の数を、従来のIJによる導体描画の場合(この場合は、粒子径は数〜数十nmである)と比べて著しく小さくすることが出来る。この結果、電気抵抗を小さくすることが出来る。
また、粒子12として、耐酸性のあるものを用いた場合には、レジスト膜として用いることが出来る。
これらの用途(導体描画・レジスト描画)に用いる場合には、自己組織化した粒子12を基板に形成した後に、加熱等の手段によって、粒子同士を融着させることが好ましい。
もちろん、粒子12として顔料を用いた場合には、文字や写真などの、いわゆる印刷物の作製方法として用いることが出来る。また、RGBの顔料粒子を用いた場合には液晶ディスプレイ等に用いられるカラーフィルターの製造にも適用可能である。これらの用途の場合、粒子径を大きくすることで、光散乱が大きくなり、色再現領域が小さくなってしまうことがある。これを防ぐには、粒子の直径を光(この場合は可視光)の数分の1〜10分の1程度にしておくことが好ましい。このような粒子を直接用いて、これまで述べた粒子凝集体14を形成することももちろん原理的には可能であるが、溶媒11の接触角を著しく小さくしたり、液滴10の体積を著しく小さくしたりする必要があり、現実的ではない。従って、このような用途で用いる場合には、1μm程度の大きな粒子12の表面に数十〜百nm程度の顔料を付着させることによって、粒子凝集体14を形成することがよい。
本発明で利用する粒子間の自己組織化技術の一例を示す図である。 本発明で利用する粒子間の自己組織化技術の一例を示す図である。 吐出時間間隔の条件を規定しない場合に2滴吐出したときの粒子の様子を示す図である。 吐出時間間隔の条件を規定する場合に2滴吐出したときの粒子の様子を示す図である。 図4の補足図である。 2滴吐出する場合の打滴位置間隔についての説明図である。 第X滴目の液滴と第(X+1)滴目の液滴の打滴位置間隔についての説明図である。 液滴を3滴以上連続吐出する場合の位置関係の説明図である。 インクジェット記録装置の全体構成図である。 図9に示したインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図である。 ヘッドの構造例を示す平面透視図である。 図11(a) 中の12−12線に沿う断面図である。 ヘッドのノズル配列を示す拡大図である。 インクジェット記録装置のシステム構成を示すブロック図である。
符号の説明
10…液滴、11…溶媒、12…粒子、13…被記録媒体、14…粒子凝集体、16…集合凝集体、50…ヘッド、110…インクジェット記録装置

Claims (14)

  1. 略同一径の複数の粒子を含む液滴を吐出して被記録媒体に打滴し前記粒子が液架橋力により凝集して形成される粒子凝集体を前記被記録媒体上に形成しつつ、前記液滴を接触させつつ連続吐出する液滴吐出方法において、
    Xを1以上の整数として、
    第X番目に吐出する液滴である第X液滴に含まれる前記粒子が液架橋力により凝集して形成された第X粒子凝集体が前記被記録媒体上に形成された後に、第(X+1)番目に吐出する液滴である第(X+1)滴目の液滴を前記被記録媒体上に打滴し、
    前記第(X+1)滴目の液滴を打滴する位置方向における前記第X粒子凝集体の最外縁の位置Pから前記第(X+1)滴目の液滴の打滴中心の位置CX+1までの距離をL(P,CX+1)、前記第(X+1)滴目の液滴を前記被記録媒体上に打滴する時の前記第X滴目の液滴の溶媒の広がり半径をr、前記第(X+1)滴目の液滴の溶媒が前記被記録媒体上で最も広がった時の最大広がり半径をr_maxx+1、前記第X滴目の液滴と前記第(X+1)滴目の液滴の打滴中心間の距離をL(C,CX+1)とするときに、L(P,CX+1)≧r_maxx+1、かつ、L(C,CX+1)≦(r+r_maxx+1)の条件を満たすこと、
    を特徴とする液滴吐出方法。
  2. 請求項1の液滴吐出方法において、
    L(C,CX+1)の値は、X=1のときの値のほうがX=2以上のときの値よりも大きいこと、
    を特徴とする液滴吐出方法。
  3. 請求項1または2の液滴吐出方法において、
    X=2以上のときに、L(C,CX+1)の値を前記第X粒子凝集体の直径と等しくすること、
    を特徴とする液滴吐出方法。
  4. 請求項1の液滴吐出方法において、
    前記液滴に含まれる前記粒子の割合を示す粒子濃度に関し、
    第1番目に吐出する液滴である第1液滴の前記粒子濃度を、第2番目以降に吐出する液滴の前記粒子濃度よりも小さくすること、
    を特徴とする液滴吐出方法。
  5. 請求項1の液滴吐出方法において、
    第1番目に吐出する液滴である第1液滴の体積は、第2番目以降に吐出する液滴の体積よりも小さくすること、
    を特徴とする液滴吐出方法。
  6. 請求項4または5の液滴吐出方法において、
    X=2以上のときに、L(C,CX+1)の値を、前記第2液滴により前記被記録媒体上に形成する第2粒子凝集体の直径と等しくすること、
    を特徴とする液滴吐出方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1つの液滴吐出方法において、
    前記粒子の直径をφ、液滴量をV、溶媒と被記録媒体との接触角をθとするときに、φ>{3×V×(1−cosθ)/π/(2+cosθ)}1/3の条件を満たすこと、
    を特徴とする液滴吐出方法。
  8. 略同一径の複数の粒子を含む液滴を吐出して被記録媒体に打滴させるヘッドと、前記粒子が液架橋力により凝集して形成される粒子凝集体を前記被記録媒体上に形成しつつ前記被記録媒体上で前記液滴が接触するように前記ヘッドから前記液滴を連続吐出させる制御手段と、を有する液滴吐出装置において、
    前記制御手段は、
    Xを1以上の整数として、
    第X番目に吐出する液滴である第X液滴に含まれる前記粒子が液架橋力により凝集して形成された第X粒子凝集体が前記被記録媒体上に形成された後に、第(X+1)番目に吐出する液滴である第(X+1)滴目の液滴を前記ヘッドにより前記被記録媒体上に打滴させ、
    前記第(X+1)滴目の液滴を打滴する位置方向における前記第X粒子凝集体の最外縁の位置Pから前記第(X+1)滴目の液滴の打滴中心の位置CX+1までの距離をL(P,CX+1)、前記第(X+1)滴目の液滴を前記被記録媒体上に打滴する時の前記第X滴目の液滴の溶媒の広がり半径をr、前記第(X+1)滴目の液滴の溶媒が前記被記録媒体上で最も広がった時の最大広がり半径をr_maxx+1、前記第X滴目の液滴と前記第(X+1)滴目の液滴の打滴中心間の距離をL(C,CX+1)とするときに、L(P,CX+1)≧r_maxx+1、かつ、L(C,CX+1)≦(r+r_maxx+1)の条件を満たすように制御すること、
    を特徴とする液滴吐出装置。
  9. 請求項8の液滴吐出装置において、
    前記制御手段は、L(C,CX+1)の値についてX=1のときの値のほうがX=2以上のときの値よりも大きくなるように制御すること、
    を特徴とする液滴吐出装置。
  10. 請求項8または9の液滴吐出装置において、
    前記制御手段は、X=2以上のときに、L(C,CX+1)の値を前記第X粒子凝集体の直径と等しくなるように制御すること、
    を特徴とする液滴吐出装置。
  11. 請求項8の液滴吐出装置において、
    前記制御手段は、前記液滴に含まれる前記粒子の割合を示す粒子濃度に関し、
    第1番目に吐出する液滴である第1液滴の前記粒子濃度を、第2番目以降に吐出する液滴の前記粒子濃度よりも小さくするように制御すること、
    を特徴とする液滴吐出装置。
  12. 請求項8の液滴吐出装置において、
    前記制御手段は、第1番目に吐出する液滴である第1液滴の体積は、第2番目以降に吐出する液滴の体積よりも小さくなるように制御すること、
    を特徴とする液滴吐出装置。
  13. 請求項11または12の液滴吐出装置において、
    前記制御手段は、X=2以上のときに、L(C,CX+1)の値を、前記第2液滴により前記被記録媒体上に形成する第2粒子凝集体の直径と等しくなるように制御すること、
    を特徴とする液滴吐出装置。
  14. 請求項8乃至13のいずれか1つの液滴吐出装置において、
    前記制御手段は、前記粒子の直径をφ、液滴量をV、溶媒と被記録媒体との接触角をθとするときに、φ>{3×V×(1−cosθ)/π/(2+cosθ)}1/3の条件を満たすように制御すること、
    を特徴とする液滴吐出装置。
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