JP2008272922A - 研磨パッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨パッドの製造方法において、得られる研磨パッドの反り、研磨層とクッション層間のエア噛みが防止でき、研磨層とクッション層間の十分な接着力が得られ、さらに製造中の防塵効果が得られる製造方法を提供する。
【解決手段】クッション層に接着剤を介して研磨層を接着する研磨パッドの製造方法において、クッション層はエラストマーからなり、片面に剥離可能な樹脂フィルムが積層一体化されたクッション層の反対面に、研磨層を接着剤を介して加圧接着する工程の後に、クッション層から樹脂フィルムを剥離除去する工程を設けることを特徴とする研磨パッドの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は半導体基板の平坦化や半導体基板上に形成される絶縁層の表面や金属配線の表面を平坦化する工程に利用できる研磨パッドの製造方法に関するものである。
半導体メモリに代表される大規模集積回路(LSI)は、年々集積化が進んでおり、それに伴い大規模集積回路の製造技術も高密度化が進んでいる。さらに、この高密度化に伴い、半導体デバイス製造箇所の積層数も増加している。その積層数の増加により、従来は問題とならなかった積層により生じる半導体基板主面の凹凸が問題となっている。このため、積層により生じる凹凸に起因する露光時の焦点深度不足を補う目的で、あるいはスルーホール部の平坦化による配線密度を向上させる目的で、化学的機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)技術を用いた半導体基板の平坦化が検討されている(例えば、非特許文献1)。
一般にCMP装置は、被研磨物である半導体基板を保持する研磨ヘッド、被研磨物の研磨処理をおこなうための研磨パッド、前記研磨パッドを保持する研磨定盤から構成されている。そして、半導体基板の研磨処理は研磨剤(砥粒)と薬液からなる研磨スラリーを用いて、半導体基板と研磨パッドを相対運動させることにより、半導体基板表面の層の突出した部分を除去し、半導体基板表面の層を滑らかにするものである。
現在CMPで使用されている代表的な研磨パッドとしては、研磨層である微細発泡構造(気泡径:約30〜50μm)を有する硬質ポリウレタンにクッション層であるポリウレタン含浸不織布,軟質発泡ポリウレタン等を貼り合わせた二層構造の研磨パッド(例えば、特許文献1,非特許文献2)や、クッション層に無発泡のエラストマーを使用した研磨パッド(例えば、特許文献2)が挙げられる。
これらの二層構造の研磨パッドを製造する際には、研磨層とクッション層を両面テープや接着剤を介して接着させることが一般的であり、その方法としてはラミネーターやロールプレスを使用して加圧し、研磨層,クッション層と接着剤の界面の空気を抜きながら接着することが一般的である。しかしながら、クッション層に軟質であるエラストマーを使用する場合においては、接着時の加圧力が強いとクッション層が変形して製造後のパッドに反りが発生する問題があった。半導体基板用の研磨パッドにおいては研磨速度,面内均一性等の研磨特性への悪影響が大きいため、微小な反りも発生させない必要がある。そのため、接着時の加圧力を反りが発生しない程度に低くする等の対策がとられているが、そうすると一方で研磨層,クッション層と接着剤の界面に微小な空気が残存する(エア噛み)、研磨層とクッション層の接着力が低下する等の問題があった。
すなわち、クッション層にエラストマーを使用した研磨パッドの従来の製造方法においては、得られる研磨パッドの反り,研磨層とクッション層間のエア噛み防止,接着力強化のすべての点を満足するには不十分であった。
日経マイクロデバイス1994年7月号、50〜57頁 特開平6−21028号公報 CMP技術大系、グローバルネット(株)発行(2006年)、478〜481頁 特許第3685066号公報
そこで本発明者らは、これらの課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、エラストマーの片面に剥離可能な樹脂フィルムが積層一体化した状態のクッション層の反対面に、研磨層を接着剤を介して加圧接着し、最後にクッション層から樹脂フィルムを剥離除去する方法をとることで、接着時の加圧力が高くても樹脂フィルムの剛性によりクッション層の変形が抑制され、研磨パッドの反り,研磨層とクッション層間のエア噛み防止,接着力強化のすべてを満足することが可能であることを見出した。さらには、接着終了までクッション層の片面は剥離可能な樹脂フィルムが積層一体化した状態であるため、製造中のクッション層に対する防塵効果も得られることを見出し、本願発明を完成した。
本発明の目的は、半導体基板の平坦化や半導体基板上に形成される絶縁層の表面や金属配線の表面を平坦化する工程に利用できる研磨パッドの製造方法において、得られる研磨パッドの反り,研磨層とクッション層間のエア噛みが防止でき、研磨層とクッション層間の十分な接着力が得られ、さらには製造中の防塵効果が得られる製造方法を提供しようとするものである。
上記課題の解決に本発明は以下の構成からなる。
「クッション層に接着剤を介して研磨層を接着する研磨パッドの製造方法において、クッション層はエラストマーからなり、片面に剥離可能な樹脂フィルムが積層一体化されたクッション層の反対面に、研磨層を接着剤を介して加圧接着する工程の後に、クッション層から樹脂フィルムを剥離除去する工程を設けることを特徴とする研磨パッドの製造方法。」
本発明により、半導体基板の平坦化や半導体基板上に形成される絶縁層の表面や金属配線の表面を平坦化する工程に利用できる研磨パッドの製造方法において、得られる研磨パッドの反り,エア噛みが防止でき、研磨層とクッション層の十分な接着力が得られ、さらには製造中の防塵効果が得られる製造方法を提供できる。
本発明の研磨パッドの製造方法は、得られる研磨パッドの反り,エア噛みを防止し、研磨層とクッション層の十分な接着力を確保し、さらには製造中の防塵効果を得るために、片面に剥離可能な樹脂フィルムが積層一体化されたエラストマーからなるクッション層の反対面に、研磨層を接着剤を介して加圧接着した後に、クッション層から樹脂フィルムを剥離除去する工程を含むことが必須である。
本発明において使用される樹脂フィルムは、後述するエラストマーと積層一体化できるものであれば特に限定されるものではない。材質としてはポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエチレンテレフタレート,ポリアミド、およびこれらの積層体等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。厚みも特に限定されるものではないが20〜200μmであることが好ましい。厚みが20μmに満たないと剛性が低いことによりクッション層の変形抑制効果が乏しくなる傾向があり、200μmを超えると剛性が高いことによりクッション層を巻物(ロール)で取り扱うことが困難となり、生産性が低下する傾向がある。厚みは50〜150μmであることがより好ましい。またフィルムの表面にコロナ,プラズマ等の放電処理、サンドブラスト,エンボス加工等の粗面化処理がされていても問題はない。
本発明における、剥離可能な樹脂フィルムが積層一体化されたエラストマーからなるクッション層とは、樹脂フィルムとエラストマーからなるクッション層が積層され、かつ樹脂フィルムまたはエラストマーからなるクッション層に剥離力をかけなければそれらが剥離しない状態をいう。そのため、樹脂フィルムとエラストマーからなるクッション層を単に重ねただけのものはここに含まれない。また、樹脂フィルムとエラストマーからなるクッション層が静電気により密着しているものについてはここに含まれない。
クッション層と樹脂フィルムの間の剥離力は特に限定されるものではないが、90°剥離力が50〜1000gf/25mmであることが好ましい。90°剥離力が50gf/25mmに満たないと、樹脂フィルムが加圧接着中に剥がれてクッション層の変形抑制効果が乏しくなる、クッション層の防塵効果が低下する等の傾向があり、1000gf/25mmを超えると、クッション層からの樹脂フィルム除去が困難となる傾向があり、除去の際に接着後の研磨パッドを損傷する可能性があるため好ましくない。70〜700gf/25mmであることがより好ましい。なお、90°剥離力はJIS K6854−1記載の方法により測定した値である。
本発明におけるエラストマーからなるクッション層は特に限定されるものではない。材質としては、天然ゴム,ニトリルゴム,ネオプレン(登録商標)ゴム,ポリブタジエンゴム,クロロプレンゴム,熱可塑性ポリウレタンゴム,熱硬化性ポリウレタンゴム,シリコーンゴム,フッ素ゴム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの中でも熱可塑性ポリウレタンゴムが厚み精度に優れた製品を得ることが出来る上、離型剤を使用せずに成形でき接着剤の接着性に優れるため好ましく使用される。熱可塑性ポリウレタンとは、ゴム状弾性を示すソフトセグメント及び三次元綱目の結び目となるハードセグメントから構成されるもので、常温ではゴム弾性を示し、高温では可塑化するので押出成形することができる。具体的には、ハードセグメントがウレタン結合を有するポリウレタン系ブロックポリマーで、ソフトセグメントがポリエステル又はポリエーテルであるエラストマーである。なお、これらのクッション層材質には、必要とする特性を得るために帯電防止剤、潤滑剤、安定剤、染料等の各種添加剤や、他の樹脂を添加しても良い。
本発明のクッション層の構造は発泡,無発泡のいずれでも良いが、研磨初期の面内均一性が良いため無発泡であることが好ましい。
クッション層の硬度は特に限定されるものではないが、マイクロゴムA硬度が50〜80であることが研磨の面内均一性に優れるため好ましい。マイクロゴムA硬度が50に満たない場合は、研磨の際、平坦化特性が悪化する傾向があり、80を超える場合は、研磨の際、面内均一性が悪化するので好ましくない。なお、本発明におけるマイクロゴムA硬度とは、高分子計器(株)製マイクロゴム硬度計MD−1で測定した値をいう。マイクロゴム硬度計MD−1は、従来の硬度計では測定が困難であった薄物,小物の試料の硬度測定を可能にしたものであり、スプリング式ゴム硬度計(デュロメータ)A型の約1/5の縮小モデルとして設計,製作されているため、その測定値は、スプリング式ゴム硬度計A型での測定値と同一のものとして考えることができる。なお、通常の研磨パッドは、研磨層または硬質層の厚みが5mm以下と薄すぎるため、スプリング式ゴム硬度計は評価できないが、該マイクロゴム硬度計MD−1では評価できる。
クッション層の厚みは特に限定されるものではないが、0.1〜5mmであることが好ましい。0.1mmに満たないと得られる研磨パッドのクッション性が低下するため、研磨時の面内均一性が悪化する傾向があり、5mmを超えるクッション層は研磨パッドの必要特性上不要である。0.5〜3mmであることがより好ましい。
本発明における剥離可能な樹脂フィルムが積層一体化されたエラストマーからなるクッション層の作製方法は特に限定されるものではないが、樹脂フィルム上に上述したエラストマー材質を溶融押出した後、ロールプレスや平板プレス等より圧延し、シートを成形する方法が挙げられる。
本発明における研磨層は特に限定されるものではない。材質としては具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリイミド、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ABS樹脂、ベークライト、エポキシ樹脂/紙,エポキシ樹脂/繊維等の各種積層板、FRP、天然ゴム、ネオプレン(登録商標)ゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の各種ゴム等を使用することができる。
本発明の研磨層の構造は発泡,無発泡のいずれでも良いが、研磨速度,面内均一性等の研磨特性が良好で、ダスト,スクラッチ等の欠陥が少ない点で発泡構造であることが好ましい。
研磨層への発泡構造の形成方法としては公知の方法が使用できる。例えば、単量体もしくは重合体中に各種発泡剤を配合し、後に加熱等により発泡させる方法、単量体もしくは重合体中に中空のマイクロビーズを分散して硬化させ、マイクロビーズ部分を独立気泡とする方法、溶融した重合体を機械的に撹拌して発泡させた後、冷却硬化させる方法、重合体を溶媒に溶解させた溶液をシート状に成膜した後、重合体に対する貧溶媒中に浸漬し溶媒のみを抽出する方法、単量体を発泡構造を有するシート状高分子中に含浸させた後、重合硬化させる方法等を挙げることができる。これらの中でも研磨層の発泡構造の形成や気泡径のコントロールが比較的簡便であり、また研磨層の作製も簡便な点で、単量体を発泡構造を有するシート状高分子中に含浸させた後、重合硬化させる方法が好ましい。
発泡構造を有するシート状高分子の材質は、単量体が含浸できるものであれば特に限定されるものではない。具体的にはポリウレタン、ポリウレア、軟質塩化ビニル、天然ゴム、ネオプレンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の各種ゴム等を主成分とした樹脂シートや布、不織布、紙等が挙げられる。また、これらのシート状高分子には、製造される研磨パッドの特性改良を目的として、研磨剤、潤滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、安定剤等の各種添加剤が添加されていても良い。これらの中でも、気泡径が比較的容易にコントールできる点でポリウレタンを主成分とする素材が好ましい。
単量体は付加重合、重縮合、重付加、付加縮合、開環重合等の重合反応をするものであれば種類は特に限定されるものではない。具体的にはビニル化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、ジカルボン酸等が挙げられる。これらの中でも、シート状高分子への含浸,重合が容易な点でビニル化合物が好ましい。本発明におけるビニル化合物は特に限定されるものではないが、ポリウレタンへの含浸,重合が容易な点でビニル化合物が好ましい。具体的にはメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル、マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド、アクリロニトリル、アクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。これらのモノマーは単独であっても2種以上を混合しても使用できる。
上述したビニル化合物の中で、メチルメタクリレートがポリウレタンへの含浸性が良好な点、重合硬化が容易な点、重合硬化されたポリウレタンとビニル化合物から重合される重合体の硬度が高く研磨時の平坦化特性が良好な点で好ましい。
研磨層の平均気泡径は特に限定されるものではないが、20〜300μmであることが好ましい。20μmに満たないと研磨時の研磨速度が低下したり、研磨後の半導体基板表面にスクラッチ,ダストが発生しやすい傾向があり、300μmを超えると、研磨層の剛性が低下することで平坦化特性等の研磨特性が悪化したり、該研磨層を使用した研磨パッドの寿命が短くなる傾向があるため好ましくない。平均気泡径が30〜250μmであることがより好ましい。なお、平均気泡径は研磨層断面を倍率200倍でSEM観察し、次に記録されたSEM写真の気泡径を画像処理装置で測定し、その平均値を取ることにより測定した値をいう。
研磨層の密度は特に限定されるものではないが、0.5〜1.0g/cm3であることが好ましい。0.5g/cm3より低いと製造される研磨時の平坦化特性が悪化する傾向があり、1.0g/cm3より高いと製造される研磨時の面内均一性が悪化したり、研磨後の半導体基板表面にスクラッチ,ダストが発生しやすい傾向があるため、あまり好ましくない。0.6〜0.9g/cm3であることがさらに好ましい。なお、密度は日本工業規格(JIS)K 7222記載の方法により測定した値をいう。
本発明における研磨層の表面には、研磨スラリーの保持性,流動性の向上、研磨層表面からの研磨屑除去効率の向上等を目的として、溝,孔等の加工を施すことが好ましい。研磨層表面への溝,孔の形成方法は特に限定されるものではない。具体的には、研磨層表面をルーター等の装置を使用して切削加工することにより溝を形成する方法、研磨層表面に加熱された金型,熱線等を接触させ、接触部を溶解させることにより溝を形成する方法、溝の形成された金型等を使用し、初めから溝を形成した研磨層を成形する方法、ドリル,トムソン刃等で孔を形成する方法等が挙げられる。また、溝,孔の形状,径も特に限定されるものではない。具体的には、碁盤目状、ディンプル状、スパイラル状、同心円状等が挙げられる。
本発明における接着剤は特に限定されるものではない。具体的にはウレタン系,エポキシ系,アクリル系,ゴム系等の各種接着剤、これらの接着剤をフィルム,不織布等の基材の両面に塗布し製造された各種両面テープ等が挙げられる。
各種接着剤の中で、ウレタン系接着剤の具体的商品名として、1液型ではトーヨーポリマー(株)製“ルビロン(登録商標)602”、“ルビロン(登録商標)603”、“ルビコート(登録商標)F−7”、“ルビラック(登録商標)603”、“ルビラック(登録商標)645E”、“ルビロン(登録商標)101”、“ルビロンエース(登録商標)”、“ルビロン(登録商標)202”、“ルビロン(登録商標)AAA”、“ルビロン(登録商標)R”、“ルビロン(登録商標)101SP”、“ルビロン(登録商標)フロアー503”、“ルビロン(登録商標)302”、“ルビロン(登録商標)155”、東亞合成(株)製“PU−3030D”、“PU−7000D”、セメダイン(株)製“UM700”、“UM700S”、“UM750”、“UM100”、“UM300HK”、“UM550”、“UM600”、“UM600V”、“UM600VL”、三井化学ポリウレタン(株)製“タケラック(登録商標)A367H”、“タケラック(登録商標)A369”、“タケネート(登録商標)A7”、“タケネート(登録商標)A19”等が挙げられ、2液型では、トーヨーポリマー(株)製“ルビロン(登録商標)KA−28、KB−28”、“ルビロン(登録商標)KA−38、KB48”、“ルビロン(登録商標)KA−42、KB−33”、“ルビロン(登録商標)KA−10、KB−33ME”、“NA−21、NB−29”、東亞合成(株)製“PU−62 A剤、PU−62 B剤”、“PU−9000、PU−171”等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
エポキシ系接着剤の具体的商品名として、1液型では東亞合成(株)製“アロンマイティ(登録商標)AP−0786”、“アロンマイティ(登録商標)AP−3510”、“アロンマイティ(登録商標)AP−3513”、セメダイン(株)製“EP−138”、“EP−170”、“EP−160NL”、2液型では東亞合成(株)製“アロンマイティ(登録商標)AP−205”、“アロンマイティ(登録商標)AP−209”、“アロンマイティ(登録商標)AP−317”、セメダイン(株)製“EP−001”、“EP−007”、“EP−330”、溶液希釈型では東亞合成(株)製“アロンマイティ(登録商標)AS−60”、“アロンマイティ(登録商標)AS−310”等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
アクリル系接着剤の具体的商品名として、東亞合成(株)製“アロンマイティ(登録商標)X−2100T”、セメダイン(株)製“Y−610”、“Y−620” 等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
ゴム系接着剤として、セメダイン(株)製“521” 、“575”、日立化成ポリマー(株)製“ハイボン(登録商標)1420”等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
また、接着剤としては上述した通常の接着剤以外に環境,作業性の点から無溶剤型の加熱溶融型接着剤も好ましく使用される。加熱溶融型接着剤は、種類にもよるが70〜130℃程度の温度で接着剤を溶融させ被接着物の一方又は両方にロールコーター等で塗布し、粘着性のある間に接着し加圧処理等を施した後、接着剤が冷却固化することにより接着するものである。また、接着後に空気中や被着体の水分や湿気によって架橋反応して硬化し、接着強度が増大するものもある。加熱溶融型接着剤として具体的には、ポリエステル系、変性オレフィン系、ウレタン系のもの等が挙げられ、タイプも上述したとおり溶融接着後冷却硬化させるタイプ、溶融接着・冷却硬化後、さらに空気中の湿気と反応し架橋する2種のタイプが挙げられる。
ポリエステル系加熱溶融型接着剤の具体的商品名としては、東亞合成(株)製“アロンメルト(登録商標)PESシリーズ”、変性オレフィン系加熱溶融型接着剤の具体的商品名としては、東亞合成(株)製“アロンメルト(登録商標)PPETシリーズ”、ウレタン系加熱溶融型接着剤の具体的商品名としては、東亞合成(株)製“アロンメルト(登録商標)Rシリーズ”、ヘンケル社製“QR4663”、“QR4635”、新田ゼラチン(株)製“ARX−1288C2”、“ARX−1288H”、“ARX−1311D”、“ARX−1270”、“ARX1255C1”、“ARX−1308A”、日立化成ポリマー(株)製、“ハイボン(登録商標)4812”、“ハイボン(登録商標)4820”、“ハイボン(登録商標)4830”、“ハイボン(登録商標)4832”、“ハイボン(登録商標)YR713−1W”、“ハイボン(登録商標)4820”、“ハイボン(登録商標)YR346−1”、三井化学ポリウレタン(株)製“MA−1102W”、“MA−1102S”、“MA−3002T”、“MA−3229”、“MA−1001”、“MA−0110S”、“MA−4008”、“MA−4013”、“MA−4100”、“MA−4014”、“MA−4015”、“MA−5002”、“MA−5203”、“MA−5214”、“MA−5215”、“MA−5310”、コニシ(株)製“KUM3150”、“KUM3150S”、“KUM3200”等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
両面粘着テープの具体的商品名としては、住友スリーエム(株)製“442JS”、日東電工(株)製“535A”、積水化学工業(株)製“5782W”、“5604TDM”、(株)寺岡製作所製“751”、“758”、“777”、“782”、“761”、“7021”等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。

本発明における接着剤、具体的にはウレタン系,エポキシ系,アクリル系,ゴム系等の各種接着剤およびこれらの接着剤をフィルム,不織布等の基材の両面に塗布し製造された各種両面テープ等の加圧接着の方法は特に限定されるものではない。具体的にはラミネーターによる研磨層への粘着テープの貼り合わせ,各種コーターによる研磨層への接着剤塗布等の方法により、上述した接着剤層を研磨層,クッション層間に形成した後、平板プレス,ロールプレス等により加圧する方法が挙げられる。なお、その際、研磨層,クッション層に悪影響を与えない範囲でプレス自体を加熱することも好ましい。これらの中でも生産性の観点からロールプレスによる加圧が好ましい。
加圧力は特に限定されるものではないが、線圧が0.5〜15kg/cmであることが好ましい。線圧が0.5kg/cmに満たない場合は研磨層,クッション層と接着剤の界面に微小な空気が残存する(エア噛み)、研磨層とクッション層の接着力が低下する等の傾向があり、15kg/cmを超えるとクッション層に積層一体化された樹脂フィルムが剥離しクッション層の変形抑制効果が乏しくなる、クッション層の防塵効果が低下する等の傾向があり、本発明の目的である研磨パッドの反り,エア噛みの防止、研磨層とクッション層の接着力強化の点を逸脱するため好ましくない。1〜10kg/cmであることがより好ましい。
本発明における研磨層とクッション層の接着力は特に限定されるものではないが、研磨特性の安定性の点から高い方が好ましい。具体的には、研磨層とクッション層の接着に両面粘着テープを使用する際には、研磨層と両面粘着テープとの間,クッション層と両面粘着テープとの間の180°剥離力がそれぞれ900gf/25mm以上であることが好ましく、研磨層とクッション層の接着に接着剤を使用する際には、研磨層とクッション層のT剥離力が2000gf/25mm以上であることが好ましい。なお、180°剥離力はJIS K6854−2記載の方法により測定した値であり、T剥離力はJIS K6854−3記載の方法により測定した値である。
本発明における研磨層,クッション層は、枚葉のシート状であっても、シートが連続的に巻かれたロール状であっても特に問題はない。ただしクッション層は、片面に剥離可能な樹脂フィルムが積層一体化されたエラストマーからなるという本発明の態様から、伸びや変形が抑制される効果があるため、ロール状のものを使用することが可能であり生産効率上好ましい。特に研磨層との加圧接着にロールプレスを使用する場合においては、ロール状のクッション層を使用することが生産効率上非常に好ましい。
本発明では、研磨層を接着剤を介して加圧接着した後に、クッション層から樹脂フィルムが剥離除去される。剥離の方法は特に限定されるものではない。樹脂フィルム剥離後のクッション層には研磨装置定盤への貼付用に粘着テープの貼付,接着剤の塗布等の処理を行うことが好ましい。この場合、クッション層からの樹脂フィルムの剥離除去は上記処理の直前であることがクッション層へのゴミ,埃,汚れ付着が防止できるため好ましい。
本発明において製造される研磨パッドの研磨対象は特に限定されるものではない。具体的には、半導体基板,光学ガラス,光学レンズ,磁気ヘッド、ハードディスク、液晶ディスプレイ用カラーフィルター,プラズマディスプレイ用背面板等の光学部材、セラミックス、サファイア等を挙げることができる。これらの中でも特に半導体基板への適用が好ましい。さらに、反り,エア噛みがなく、研磨層とクッション層の十分な接着力を有する研磨パッドを製造可能な本発明の効果からは、非常に精密な研磨特性が求められる、半導体ウェーハ上に設けられた絶縁層,金属および/または金属化合物からなる配線の表面が被研磨物として好ましい。具体的には、絶縁層としては金属配線の層間絶縁膜や下層絶縁膜、素子分離に使用されるシャロートレンチアイソレーション(STI)等を、また金属配線としてはアルミニウム,タングステン,銅等を挙げることができ、構造的にはダマシン、デュアルダマシン、プラグ等がある。絶縁膜は現在二酸化珪素が主流であるが、遅延時間の問題で低誘電率絶縁膜の使用が検討されつつあり、本発明の研磨方法においてはそのいずれも被研磨物となり得る。また金属配線に銅を使用した場合には、窒化珪素等のバリアメタルも研磨対象となる。これらの中でも、被研磨物が半導体基板上に設けられた金属および/または金属化合物である場合に好ましく適用することができる。
本発明により、半導体基板の平坦化や半導体基板上に形成される絶縁層の表面や金属配線の表面を平坦化する工程に利用できる研磨パッドの製造方法において、得られる研磨パッドの反り,エア噛みが防止でき、研磨層とクッション層の十分な接着力が得られ、さらには製造中の防塵効果が得られる製造方法を提供できる。
以下、実施例によって、さらに本発明の詳細を説明する。なお、研磨パッドの各種評価は以下のようにして行った。
研磨層およびクッション層のマイクロゴムA硬度は、マイクロゴムA硬度計“MD−1”(高分子計器(株)製)により測定した。
研磨層の密度は、JIS K 7222記載の方法により測定した。
研磨層の平均気泡径は、走査型電子顕微鏡“SEM2400”(日立製作所(株)製 )を使用し、パッド断面を倍率200倍で観察した写真を画像処理装置で解析することにより、写真中に存在するすべての気泡径を計測し、その平均値を平均気泡径とした。
クッション層と樹脂フィルムの間の90°剥離力はJIS K6854−1記載の方法により測定した。
固化後の接着剤の厚さは、剃刀の如く鋭利な刃物で切断した研磨パッドの断面を、走査型電子顕微鏡、“SEM2400”(日立製作所(株)製 )で接着剤層の部分を倍率30〜400倍の範囲で観察し、画像内に表示されるゲージで測定した。
研磨評価は以下のようにして行った。
作製した研磨パッドを研磨機(アプライドマテリアルズ製”MIRRA(登録商標)”)に取り付け、2倍に希釈したスラリー“SS−25”(キャボット社製)を150mm/min流しながら、酸化膜付きウェハを100枚連続で研磨した。50枚目の研磨結果を研磨特性の評価結果とした。研磨後のウェハの研磨レート、面内均一性は次のように求めた。
“ラムダエース(登録商標)”VM−2000(大日本スクリーン製造(株)製)を使用して決められた198点を測定して、下記(1)式により各々の点での研磨レートを算出し、また、下記(2)式により面内均一性を算出した。
研磨レート=(研磨前の酸化膜の厚み−研磨後の酸化膜の厚み)/研磨時間……(1)。
面内均一性(%)=(最大研磨レート−最小研磨レート)/(最大研磨レート+最小研磨レート)×100……(2)。
実施例1
液温を40℃に保った、ポリエーテルポリオール:”サンニックス(登録商標) FA−909”(三洋化成工業(株)製)100重量部,鎖伸長剤:エチレングリコール8重量部,アミン触媒:”Dabco(登録商標) 33LV”(エアープロダクツジャパン(株)製)1重量部,アミン触媒:”Toyocat(登録商標) ET”(東ソー(株)製)0.1重量部,シリコーン整泡剤:”TEGOSTAB(登録商標) B8462”(Th.Goldschmidt AG社製)0.5重量部,発泡剤:水0.2重量部を混合してなるA液と、液温を40℃に保ったイソシアネート:”サンフォーム(登録商標) NC−703”95重量部からなるB液を、RIM成型機により、吐出圧15MPaで衝突混合した後、60℃に保った金型内に吐出量500g/secで吐出し、10分間放置することで、大きさ700×700mm,厚み10mmの発泡ポリウレタンブロック(マイクロゴムA硬度:47度,密度:0.77g/cm3、平均気泡径:37μm)を作製した。その後、該発泡ポリウレタンブロックをスライサーで厚み3mmにスライスした。
次に該発泡ポリウレタンシートを、アゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を添加したメチルメタクリレートに45分間浸漬した。次にメチルメタクリレートが含浸した該発泡ポリウレタンシートを、塩化ビニル製ガスケットを介して2枚のガラス板間に挟み込んで、60℃で10時間、120℃で3時間加熱することにより重合硬化させた。ガラス板間から離型した後、50℃で真空乾燥を行った。このようにして得られた硬質発泡シートの両面を厚み2mmまで研削加工することにより研磨層を作製した。得られた研磨層のマイクロゴムA硬度は92度、密度は0.77g/cm3、平均気泡径は45μm、研磨層中のポリメチルメタクリレートの含有率は55重量%であった。該研磨層を直径508mmの円に切り取り、その表面に幅1mm、深さ0.8mm、ピッチ幅25mmの格子状の溝加工を施した。
次に該研磨層に両面粘着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧2kg/cmで貼り合わせた後、剥離紙を剥がし、それを厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(両面マット仕上げ)上に溶融押出成形された厚み2mmの熱可塑性ウレタンゴムシート(マイクロゴムA硬度:69度,90°剥離力:550gf/25mm)からなるクッション層の上にラミネーターを使用し線圧2kg/cmで貼り合わせた。その後、クッション層の反対面からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離除去した。貼り合わせ後の研磨層とクッション層の積層体に反りはなかった。また、貼り合わせ面にエア噛みも見られなかった。さらにクッション層の下に両面粘着テープ“442JS”(住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧2kg/cmで貼り合わせることにより二層の研磨パッドを作製した。研磨パッドに反りはなかった。その後、研磨圧力4psiで研磨評価を行った。研磨レートは2250オングストローム/分であった。面内均一性は10.2%であった。
実施例2
実施例1と同様にして作製した研磨層に両面粘着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧2kg/cmで貼り合わせた後、剥離紙を剥がし、それを厚み115μmのポリプロピレンとポリエチレンテレフタレートのドライラミネートフィルム(ポリプロピレンの厚み40μm,ポリエチレンテレフタレートの厚み75μm,両面マット仕上げ)のポリプロピレン面上に溶融押出成形された厚み1mmの熱可塑性ウレタンゴムシート(マイクロゴムA硬度:67度,90°剥離力:190gf/25mm)からなるクッション層の上にラミネーターを使用し線圧2kg/cmで貼り合わせた。その後、クッション層の反対面からポリプロピレンとポリエチレンテレフタレートのドライラミネートフィルムを剥離除去した。貼り合わせ後の研磨層とクッション層の積層体に反りはなかった。また、貼り合わせ面にエア噛みも見られなかった。さらにクッション層の下に両面粘着テープ“442JS”(住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧2kg/cmで貼り合わせることにより二層の研磨パッドを作製した。研磨パッドに反りはなかった。その後、研磨圧力4psiで研磨評価を行った。研磨レートは2200オングストローム/分であった。面内均一性は10.4%であった。
比較例1
実施例1と同様にして作製した研磨層に両面粘着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧2kg/cmで貼り合わせた後、剥離紙を剥がし、それを厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(両面マット仕上げ)上に溶融押出成形された厚み2mmの熱可塑性ウレタンゴムシート(マイクロゴムA硬度:69度,90°剥離力:550gf/25mm)からなるクッション層からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離除去した後、ポリエチレンテレフタレートフィルムが除去された面の反対面にラミネーターを使用し線圧2kg/cmで貼り合わせた。貼り合わせ後の研磨層とクッション層の積層体には反りが見られた。また、貼り合わせ面にエア噛みは見られなかった。
さらにクッション層の下に両面粘着テープ“442JS”(住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧2kg/cmで貼り合わせることにより二層の研磨パッドを作製した。貼り合わせ前のクッション層には埃の付着が見られ、除去作業が必要であった。また、貼り合わせ後の研磨パッドには反りが見られた。その後、研磨圧力4psiで研磨評価を行った。研磨レートは2300オングストローム/分であった。面内均一性は18.9%であった。
比較例2
実施例1と同様にして作製した研磨層に両面粘着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧2kg/cmで貼り合わせた後、剥離紙を剥がし、それを厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(両面マット仕上げ)上に溶融押出成形された厚み2mmの熱可塑性ウレタンゴムシート(マイクロゴムA硬度:69度,90°剥離力:550gf/25mm)からなるクッション層からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離除去した後、ポリエチレンテレフタレートフィルムが除去された面の反対面にラミネーターを使用し線圧0.3kg/cmで貼り合わせた。貼り合わせ後の研磨層とクッション層の積層体には反りが見られなかった。また、貼り合わせ面に微小なエア噛みが多数見られた。
さらにクッション層の下に両面粘着テープ“442JS”(住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧2kg/cmで貼り合わせることにより二層の研磨パッドを作製した。貼り合わせ前のクッション層には埃の付着が見られ、除去作業が必要であった。また、貼り合わせ後の研磨パッドには反りが見られなかった。また、貼り合わせ面に微小なエア噛みが多数見られた。その後、研磨圧力4psiで研磨評価を行った。研磨レートは2300オングストローム/分であった。面内均一性は17.3%であった。

Claims (5)

  1. クッション層に接着剤を介して研磨層を接着する研磨パッドの製造方法において、クッション層はエラストマーからなり、片面に剥離可能な樹脂フィルムが積層一体化されたクッション層の反対面に、研磨層を接着剤を介して加圧接着する工程の後に、クッション層から樹脂フィルムを剥離除去する工程を設けることを特徴とする研磨パッドの製造方法。
  2. エラストマーが無発泡である請求項1記載の研磨パッドの製造方法。
  3. 加圧接着をロールプレス加圧により行う請求項1または2記載の研磨パッドの製造方法。
  4. クッション層と樹脂フィルムの間の90°剥離力が50〜1000gf/25mmである請求項1〜3のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
  5. クッション層の厚みが0.1〜5mmである請求項1〜4のいずれかに記載の研磨パッドの製造方法。
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