JP2008272777A - 片面溶接装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、被溶接部材Eを突き合わせてなる開先線Mの裏側に裏当フラックスWを密着させる裏当部10を備えた片面溶接装置であって、開先線Mの長手方向に平行に設けられた少なくとも二本の主梁H1と、この主梁H1同士を直角に連結し、長手方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の連結梁H2と、を備えた土台フレームHと、連結梁H2の上に設置された昇降手段2と、昇降手段2によって昇降される架台フレーム3と、裏当部10を幅方向に移動できるように支持するとともに、幅方向に一群の裏当ローラ5を列設し、連結梁H2に対応する位置に配設した複数群の裏当ローラ部4と、裏当部10を幅方向に移動させる駆動機構と、裏当部10に、隣り合う裏当ローラ部4の間に長手方向に沿って設けられた補強部材19と、を有する。
【選択図】図4
Description
図7は、特許文献1に係る片面溶接装置を示した側断面図である。図8は、架台フレームが下降した状態を示した図であって、図7のD−D線断面図である。
特許文献1に係る片面溶接装置Fは、設置面に長手方向に亘って所定の間隔をあけて複数本並設されたレールGと、このレールG上を水平方向に移動する回転台車部Iと、回転台車部Iに架設され、長手方向に延設された断面視凹状の土台フレームHと、土台フレームHに内設された裏当装置Zとを主に有する。
裏当部100は、図8に示すように、架台フレーム101に備えられた平坦な上面部材101a上に配置されるとともに、被溶接部材E,Eを突き合わせて形成された開先線103の下方に配置されている。裏当部100は、上面部材101a上を転動する一対の裏当ローラ104と、裏当ローラ104を軸支する底板105と、底板105の上方に形成された基礎フレーム106と、基礎フレーム106に内装された一対のエアホース107と、エアホース107の上部に配置された銅板110とを有する。銅板110の上部には、裏当フラックスWが配置されている。
移動方向に沿って同一線上に並設された一対の裏当ローラ104は、図7に示すように、裏当部100の長手方向に亘って所定の間隔をあけて一対の単位で並設されている。また、裏当部100の両端には、駆動機構112が接続されている。裏当部100は、駆動機構112により幅方向に移動することで、開先線103と銅板110の中心を一致させるための微調整位置合わせを行うことができるように形成されている。
通常、エアホース107にかける圧力は、0.06〜0.1MPaである。そのため、裏当部100を昇降手段102により上昇させた後、エアホース107で銅板110を被溶接部材Eに押し当てると、裏当部100には約9.8KN/mの力が作用する。そして、この応力は、裏当部100と架台フレーム101との接触部分(支持点)である裏当ローラ104を介して架台フレーム101に伝達される。
また、図8に示すように、架台フレーム101の上面部材101aには、銅板110から落下した裏当フラックスWが堆積し、裏当ローラ104の周囲に付着する。このように裏当ローラ104の周囲に裏当フラックスWが付着すると、裏当フラックスWの摩擦抵抗により裏当部100が幅方向に移動する際に、全ての裏当ローラ104に幅方向の摩擦抵抗が分散荷重として働き、裏当部100を弓なりに変形させる。これにより、微調整移動の精度が落ちるため、裏当ローラ104の周囲や上面部材101aの裏当フラックスWを除去する作業が必要になる。そのため、裏当ローラ104の数が多いとメンテナンスが煩雑になり、メンテナンスコストも増大するという問題があった。
そこで、本発明は、裏当装置の強度を確保したうえで、裏当ローラや架台フレームの上面部材などの部品点数を削減することができる片面溶接装置を提供することを課題とする。
かかる構成によれば、長手方向に延設された土台フレームは、昇降手段の下方において、回転体又は支持台によって支持されているため、昇降手段に伝達される荷重を効果的に回転体又は支持台に伝達することができる。これにより、土台フレームの強度を小さく設定することができ、部材の薄肉化、軽量化を図ることができる。
本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、第一実施形態に係る裏当装置を備えた片面溶接装置を示した全体斜視図である。図2は、第一実施形態に係る片面溶接装置を示した図1のA−A線拡大斜視図である。図3は、第一実施形態に係る裏当装置を示した図1のB−B線拡大斜視図である。図4は、第一実施形態に係る片面溶接装置を示した図1のB−B線の一部破断断面図である。図5は、第一実施形態に係る片面溶接装置を示した図であって(a)は、平面図、(b)は、(a)のC−C線側面図である。
なお、実施の形態の説明において、長手方向及び幅方向は図1に示す矢印の方向に従う。
片面溶接装置Fは、片面溶接装置Fの長手方向に所定の間隔をあけて並設された複数のレールGと、レールGの上方に配置された土台フレームHと、レールGと土台フレームHの間に介設され、レールG上を幅方向に移動可能に形成された回転台車部Iと、土台フレームHの内部に設置された裏当装置1とを有する。また、片面溶接装置Fは、裏当装置1の長手方向に走行可能に形成された裏当フラックスホッパF1を有する。さらに、片面溶接装置Fは、裏当装置1の上方において、裏当装置1の長手方向に沿って移動可能な溶接機Jを有する。溶接機Jは、裏当装置1の長手方向に沿って延設されたガイドに移動可能に形成されており、溶接ワイヤ、表フラックスホッパ、ワイヤ送給機、電流・電圧・速度制御装置などが備えられている。
土台フレームHの内部には、以下に詳述する裏当装置1が配置されている。
なお、裏当ローラ5の形状は、円柱体に限定されるものではなく、例えば、球体でもいい。また、裏当ローラ5の数、大きさ、隣り合う裏当ローラ5同士の間隔等は、裏当装置1の大きさ等にしたがって適宜設定すればよい。
駆動させる駆動源Pbとからなる。このように、フラックス回収部Pが形成されているため、裏当フラックスWを銅板14に供給する際や、銅板14から裏当フラックスWを掻き落とす際に落下した裏当フラックスWを回収することができる。
まず、裏当フラックスホッパF1(図1参照)を銅板14に沿って移動させて裏当フラックスWを供給する。そして、パネル移動ローラK及び補助ローラLにより、仮止めされた被溶接部材E,Eを移動させ、裏当装置1の上方に被溶接部材E,Eによって形成された開先線Mを配置させる。そして、駆動機構20を作動させて開先線Mの直下に銅板14が位置するように裏当部10の幅方向の微調整を行う。
この際、裏当装置1によれば、裏当部10の底板11の下面側から裏当ローラ部4が当接しているため、底板11の下面と裏当ローラ5との接触面に裏当フラックスWが堆積することがない。即ち、裏当部10の幅方向への移動の際に、裏当フラックスWの付着によって裏当ローラ5が摩擦抵抗を受けないため、裏当部10の位置合わせを好適に、かつ、精度よく行うことができる。
しかし、第一実施形態に係る裏当部10の底板11の下面には、長手方向に沿って補強部材19が配設されているため、底板11の断面二次モーメントを高めることができる。これにより、裏当部10に作用する撓みを防止することができるため、開先線Mの裏面に裏当フラックスWを均等に密着させることができる。
この点、片面溶接装置Fによれば、昇降手段2の直下に回転台車部Iが配設されているため、荷重が直接回転台車部Iに伝達される。これにより、昇降手段2に伝達される荷重を効果的に回転台車部Iに伝達することができるため、土台フレームHの強度を小さく設定することができ、土台フレームHの薄肉化、軽量化を図ることができる。
次に、本発明に係る第二実施形態について説明する。図6は、第二実施形態に係る裏当装置を示した断面図である。第二実施形態に係る裏当装置1’は、裏当部50が樋状の裏当治具を備える点について第一実施形態と相違する。
即ち、第二実施形態に係る裏当部50は、底板11と、底板11の上部に形成された基礎フレーム12と、基礎フレーム12の上部に形成された樋状の裏当治具51と、裏当治具51の内部に設置されたフラックス容器52及びエアホース13と、底板11の下面に配設された補強部材19と、を有する。このように、裏当装置1’において、銅板10に換えて裏当治具51を備えた裏当部50を採用してもよい。この構成によれば、被溶接部材Eが比較的薄く、目違いがある場合においても好適に溶接を施すことができる。
2 昇降手段
3 架台フレーム
3c 挟持板
4 裏当ローラ部
5 裏当ローラ
10 裏当部
11 底板
19 補強部材
20 駆動機構
E 被溶接部材
F 片面溶接装置
M 開先線
W 裏当フラックス(フラックス)
H 土台フレーム
I 回転台車部
i 回転体
Claims (4)
- 被溶接部材を突き合わせてなる開先線の裏側に裏当フラックスを密着させる裏当部を備えた片面溶接装置であって、
前記開先線の長手方向に平行に設けられた少なくとも二本の主梁と、この主梁同士を直角に連結し、長手方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の連結梁と、を備えた土台フレームと、
前記連結梁の上に設置された昇降手段と、
前記昇降手段によって昇降される架台フレームと、
前記裏当部を幅方向に移動できるように支持するとともに、幅方向に一群の裏当ローラを列設し、前記連結梁に対応する位置に配設した複数群の裏当ローラ部と、
前記裏当部を幅方向に移動させる駆動機構と、
前記裏当部に、隣り合う前記裏当ローラ部の間に長手方向に沿って設けられた補強部材と、を有することを特徴とする片面溶接装置。 - 前記裏当部は、前記裏当ローラを軸支した底板を有するとともに、
前記架台フレームの上面を前記裏当ローラが転動するように設けたことを特徴とする請求項1に記載の裏当装置。 - 前記裏当部は、下部に底板を有し、
前記裏当ローラは、前記架台フレームの上端からその一部が突出するように前記架台フレームに軸支されるとともに、
前記底板の下面を当該裏当ローラが支持するように設けたことを特徴とする請求項1に記載の裏当装置。 - 前記土台フレームの前記連結梁の下方に、回転体又は支持台を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の裏当装置。
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