以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。
図1は遊技機(パチンコ遊技機)の遊技盤1の正面図である。
遊技盤1の表面には、ガイドレール2で囲われた遊技領域3のほぼ中央に変動表示装置(特別図柄表示装置)4が、遊技領域3の下方に大入賞口としての特別変動入賞装置5が配設される。
変動表示装置4は、例えばLCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面部分が構成され、複数の変動表示領域に複数の識別情報(図柄)を変動表示する変動表示ゲーム等、遊技の進行に基づく画像が表示される。
特別変動入賞装置5は、大入賞口ソレノイド6(図2参照)への通電により、球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。
特別変動入賞装置5の直ぐ上方には、普通変動入賞装置(普通電動役物)8を有する始動口7が、その左右の所定の位置には、普通図柄始動ゲート20が配設される。
普通変動入賞装置8は、普通電動役物ソレノイド10(図2参照)への通電により、始動口7への入口を拡開するように変換される。
遊技領域3の各所には、N個(図1には4個のみ示す)の一般入賞口11が設けられる。遊技領域3の最下端には、アウト口12が設けられる。
図示しない打球発射装置から遊技領域3に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることにより遊技が行われ、打ち出された遊技球は、遊技領域3内の各所に配置された風車等の転動誘導部材13により転動方向を変えられながら遊技領域3表面を流下し、始動口7、一般入賞口11、特別変動入賞装置5に入賞するか、アウト口12から排出される。
始動口7への入賞は、特別図柄始動センサ14(図2参照)により検出される。特別変動入賞装置5への入賞は、カウントセンサ15、継続センサ16(図2参照)により検出される。N個の一般入賞口11への入賞は、各一般入賞口11毎に備えられたN個の入賞センサ17A〜17N(図2参照)により検出される。また、普通図柄始動ゲート20への遊技球の通過は、普通図柄始動センサ21(図2参照)により検出される。
始動口7への遊技球の入賞は、特別図柄始動記憶として、例えば最大8回分を限度として記憶され、変動表示装置4の上部に、その特別図柄始動記憶の数を表示する特別図柄記憶表示器18が設けられる。また、特別図柄記憶表示器18の上部には、特別図柄始動記憶の数が上限に達したことを装飾表示する上限表示器19が設けられる。
普通図柄始動ゲート20への遊技球の通過は、普通図柄始動記憶として、例えば最大4回分を限度として記憶され、特別変動入賞装置5の右側にその普通図柄始動記憶の数を表示する普通図柄記憶表示器22が、特別変動入賞装置5の左側にLED等からなる普通図柄表示器23が配設される。
始動口7、一般入賞口11、特別変動入賞装置5に遊技球が入賞すると、入賞した入賞装置の種類に応じた数の賞球が図示しない払出ユニット(排出装置)から排出され、図示しない供給皿(遊技者に対して賞球または貸球が払い出される皿)に供給される。
遊技機の要所には、装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置が備えられる。また、遊技機には、音出力装置(スピーカ)が備えられる。
図2は、遊技制御装置100を中心とする制御系を示すブロック構成図である。
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM、遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ101、入力インターフェース102、出力インターフェース103、発振器104等から構成される。
遊技用マイクロコンピュータ101は、入力インターフェース102を介しての各種検出装置(特別図柄始動センサ14、一般入賞口センサ17A〜17N、カウントセンサ15、継続センサ16、普通図柄始動センサ21)からの検出信号を受けて、大当たり抽選等、種々の処理を行う。そして、出力インターフェース103を介して、各種制御装置(表示制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)、大入賞口ソレノイド6、普通電動役物ソレノイド10、普通図柄表示器23等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
排出制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号または図示しないカード球貸ユニットからの貸球要求に基づいて、払出ユニットの動作を制御し、賞球または貸球の排出を行わせる。
装飾制御装置250は、遊技制御装置100からの装飾指令信号に基づいて、装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置を制御すると共に、特図保留LED(特別図柄記憶表示器18、上限表示器19)、普通図柄記憶表示器22の表示を制御する。
音制御装置300は、スピーカからの効果音出力を制御する。なお、遊技制御装置100から、各種従属制御装置(表示制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)への通信は、遊技制御装置100から従属制御装置に向かう単方向通信のみが許容されるようになっている。これにより、遊技制御装置100に従属制御装置側から不正な信号が入力されることを防止することができる。
図示しないが、遊技機の電源装置は、電源回路のほかに、バックアップ電源部ならびに停電監視回路を備えている。停電監視回路は、電源装置の所定の電圧降下を検出すると、停電検出信号、リセット信号を順に、遊技制御装置100等に出力する。遊技制御装置100は、停電検出信号を受けると、所定の停電処理を行い、リセット信号を受けると、CPUの動作を停止する。バックアップ電源部は、遊技制御装置100等のRAMにバックアップ電源を供給して、遊技データ(遊技情報、遊技制御情報:変動表示ゲーム情報を含む)等をバックアップする。
表示制御装置150は、CPU151、ROM152、RAM153、DMAC(ダイレクト・メモリ・アクセス・コントローラ)154、インターフェース155、VDC(ビデオ・ディスプレイ・コントローラ)156、画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ等)を格納したフォントROM157、発振器158、γ補正回路159等から構成される。
CPU151は、遊技制御装置100からの表示指令信号に基づいて、画面情報(図柄表示情報、背景画面情報、動画キャラクタ画面情報等)を作成して、RAM153に記憶する。この画面情報は、VDC156の垂直同期割込のタイミングで、転送指令を受けたDMAC154により、VDC156に転送される。VDC156は、この画像情報に基づき、フォントROM157の該当画像データを取り込み、変動表示装置4の画面に水平走査、垂直走査を行って、所定の画像表示(描画)を行う。
フォントROM157には、変動表示ゲームに用いる各図柄のデータならびに背景、キャラクタ等の演出表示のデータを格納してある。なお、図4に変動表示ゲームに用いる各図柄の例を示す。
インターフェース155の手前には、信号伝達方向規制手段であるバッファ回路160が設けられ、遊技制御装置100から表示制御装置150への信号入力のみが許容され、表示制御装置150から遊技制御装置100への信号出力を禁止しているなお、γ補正回路159は、変動表示装置4の信号電圧に対する照度の非線形特性を補正して、変動表示装置4の表示照度を調整するものである。
次に、遊技の概要について、図3の流れ図にしたがって説明する。変動表示装置4の変動表示ゲームの変動表示領域は、例えば左、右、中の変動表示領域とする。変動表示ゲームの変動表示時間の短縮、特別図柄記憶表示器18の表示等については後述する。
まず、遊技開始当初(あるいは遊技開始前)の時点では、客待ち状態となっており、客待ち画面の表示を指令する表示指令信号が遊技制御装置100から表示制御装置150に送信され、変動表示装置4の画面には客待ち画面(動画または静止画)が表示される。
そして、遊技領域3に打ち出された遊技球が始動口7に入賞すると、遊技制御装置100によってその入賞が特別図柄始動記憶として記憶され、その特別図柄始動記憶に基づき、所定の乱数が抽出され、変動表示ゲームの大当たりの抽選が行われると共に、遊技制御装置100から表示制御装置150に変動表示を指令する表示指令信号が送信され、変動表示装置4の画面の左、右、中の変動表示領域に複数の図柄の変動表示が開始される。
この変動表示の開始後、所定時間経過すると、変動表示は例えば左、右、中の順に仮停止(例えば、停止位置にて図柄を微少に変動させること等)されていくが、この過程でリーチ状態(例えば、左の図柄と右の図柄が大当たりの組合せを発生する可能性のある組合せ)が発生すると、所定のリーチ遊技が行われる。このリーチ遊技では、例えば中の図柄の変動表示を極低速で行ったり、高速変動したり、変動表示を逆転したりする。また、リーチ遊技に合わせた背景表示、キャラクタ表示が行われる。
なお、仮停止状態とは遊技者が図柄を略停止状態として認識可能な状態であり、最終停止態様が確定しない状態である。具体的には、停止位置での微少変動の他に、図柄を拡大縮小表示したり、図柄の色を変化させたり、図柄の形状を変化させる等の態様がある。
そして、大当たり抽選の結果が大当たりであれば、最終的に左、右、中の図柄が所定の大当たりの組合せで停止され、大当たり(大当たり遊技)が発生される。
大当たり遊技が発生すると、特別変動入賞装置5が所定期間にわたって開かれる特別遊技が行われる。この特別遊技は、特別変動入賞装置5への遊技球の所定数(例えば10個)の入賞または所定時間の経過(例えば30秒)を1単位(1ラウンド)として実行され、特別変動入賞装置5内の継続入賞口への入賞(継続センサ16による入賞球の検出)を条件に、規定ラウンド(例えば16ラウンド)繰り返される。また、大当たり遊技が発生すると、大当たりのファンファーレ表示、ラウンド数表示、大当たりの演出表示等、遊技制御装置100から表示制御装置150に大当たり遊技の表示を指令する表示指令信号が送信され、変動表示装置4の画面に大当たり遊技の表示が行われる。
この場合、大当たりが特定の大当たりであれば、大当たり遊技後に特定遊技状態が発生され、次回の大当たりの発生確率を高確率(確変)にしたり、遊技球の始動口7への入賞に基づく変動表示装置4の変動表示ゲームの変動表示時間の短縮(時短)等が行われる。
そして、変動表示ゲームが終了したとき(ハズレのとき)にあるいは大当たり遊技が終了したときに、特別図柄始動記憶があれば、その特別図柄始動記憶に基づき、新たな変動表示ゲームが繰り返される。また、このとき特別図柄始動記憶がなければ、客待ち状態に戻される。
なお、普通図柄始動ゲート20を遊技球が通過すると、その普通図柄始動記憶に基づき、普通図柄に関する乱数が抽出され、乱数が当たりであれば、普通図柄表示器23に当たり表示が行われて、始動口7の普通変動入賞装置8が所定時間にわたって拡開され、始動口7への入賞が容易にされる。
次に、変動表示ゲームの変動表示時間(図柄の変動表示の開始時点から左、右、中の全ての変動表示領域の変動表示を停止するまでの時間)の短縮、特別図柄記憶表示器18の表示等について説明する。
遊技制御装置100は、遊技球が始動口7に入賞する毎に、その入賞を特別図柄始動記憶として記憶(特別図柄始動記憶数を+1:最大8回分を限度)して、その特別図柄始動記憶毎に、所定の乱数を抽出して抽出した乱数を基に変動表示ゲームの制御データ、即ち変動表示ゲームが大当たりかどうか、変動表示ゲームにおける左、右、中の変動表示領域の停止図柄、変動表示ゲームの変動表示時間等を決定、記憶すると共に、装飾制御装置250に装飾指令信号(特別図柄始動記憶数のコマンド)を送信する。そして、所定の時期(客待ち状態時、前回の変動表示ゲームが終了したとき、大当たり遊技が終了したとき)が来る毎に、表示制御装置150に前記特別図柄始動記憶の記憶順に変動表示ゲームの表示指令信号(大当たりかどうか、左、右、中の停止図柄、変動表示ゲームの変動表示時間等のコマンド)を送信して、変動表示ゲームを行わせ、その変動表示ゲームの実行毎に、特別図柄始動記憶数を−1して、装飾制御装置250に装飾指令信号(特別図柄始動記憶数のコマンド)を送信すると共に、該当する変動表示ゲームの制御データをクリアする。
変動表示ゲームの変動表示時間は、遊技制御装置100が特別図柄始動記憶数に基づいて、通常状態(通常変動)、第1の短縮状態(時短変動1)、第2の短縮状態(時短変動2)に制御する。
図5の表のように変動表示ゲームの変動パターン(変動表示態様)は、変動時間が各々異なるように、数十種類が設定されている。そして、通常時(通常状態時)の変動パターンを選択するための通常パターン選択テーブルと、第1の短縮時(第1の短縮状態時)の変動パターンを選択するための第1短縮パターン選択テーブルと、第2の短縮時(第2の短縮状態時)の変動パターンを選択するための第2短縮パターン選択テーブルとを設けている。図6に通常パターン選択テーブル(変動パターン選択テーブルI)の例を、図7に第1短縮パターン選択テーブル(変動パターン選択テーブルII)の例を示す。
通常時は、前記抽出乱数を基に通常パターン選択テーブルより所定の選択確率にて変動パターンを選択する。このとき、変動表示時間は選択した変動パターンによって一意に決まる。変動表示時間の第1の短縮時は、前記抽出乱数を基に第1短縮パターン選択テーブルより所定の選択確率にて変動パターンを選択する。変動表示時間の第2の短縮時は、前記抽出乱数を基に第2短縮パターン選択テーブルより所定の選択確率にて変動パターンを選択する。各パターン選択テーブルにおいて、同一の変動表示時間となる変動パターンを選択し得るが、第1短縮パターン選択テーブルより選択される変動表示時間は、選択確率を含めた平均時間が、通常パターン選択テーブルより選択される同じく平均時間よりも短くなるように、また第2短縮パターン選択テーブルより選択される変動表示時間は、選択確率を含めた平均時間が、第1短縮パターン選択テーブルより選択される同じく平均時間よりも短くなるように設定している。したがって、第1短縮パターン選択テーブルより変動パターンを選択した場合は、通常パターン選択テーブルより選択した場合に比べて、平均的に変動表示時間は短くなり、第2短縮パターン選択テーブルより変動パターンを選択した場合は、第1パターン選択テーブルより選択した場合に比べて、平均的に変動表示時間は短くなる。
したがって、ひとつひとつの変動パターンからは時間短縮状態が特定できないようになっている。通常時においても変動時間の短い変動パターンをとりうるし、また変動時間短縮時に変動時間の長い変動パターンもとりうる。そのため、時間短縮状態においても制限された変動パターンのみになるという問題を解決し、興趣溢れる変動表示ゲームを行うことができる。
なお、各選択テーブルの変動パターンが重複しないようにして、各々に固有の変動パターンを設定するようにしても良い。
また、短縮パターン選択テーブルは、第1、第2短縮パターン選択テーブルを設定したが、変動表示時間の短縮モードの数によって1つでも良いし、3つ以上でも良いし、通常パターン選択テーブルと短縮パターン選択テーブルとを、大当たり用とハズレ用とで別々に設けても良い。
特別図柄記憶表示器18は、特別図柄始動記憶数の上限(例えば、8個)と同数の表示部18a〜18h(図16参照)を備え、装飾制御装置250が遊技制御装置100からの装飾指令信号(特別図柄始動記憶数のコマンド)に基づいて、特別図柄始動記憶数を表示すると共に、特別図柄始動記憶に基づき行う変動表示ゲームの変動表示時間が通常状態(通常変動)か、第1の短縮状態(時短変動1)か、第2の短縮状態(時短変動2)かを表示する。
特別図柄始動記憶数が“1”のときは、特別図柄記憶表示器18の左端の第1表示部18aを、特別図柄始動記憶数が“2”のときは、第1、第2表示部18a、18bを、特別図柄始動記憶数が“3”のときは、第1〜第3表示部18a〜18cを、…、特別図柄始動記憶数が“8”のときは、第1〜第8表示部18a〜18hすべてを、点灯すると共に、変動表示ゲームの変動表示時間が通常状態のときは例えば緑色にて、第1の短縮状態のときは例えば黄色にて、第2の短縮状態のときは例えば赤色にて点灯する。また、色を変える他に、変動表示ゲームの変動表示時間が通常状態のときは点灯、第1の短縮状態のときは例えば緩やかな速度で点滅、第2の短縮状態のときは例えば速い速度で点滅するようにしても良い。なお、特別図柄始動記憶数が“8”のときは、第1〜第8表示部18a〜18hすべてを点灯するが、特別図柄始動記憶数の上限を例えば9個以上にした場合、第8表示部18hが8個以上の記憶に対応することとして良い。
変動表示ゲームの変動表示時間の短縮、特別図柄記憶表示器18の表示の具体的な例を述べる。変動表示時間の通常状態(通常変動)の表示をN、第1の短縮状態(時短変動1)の表示をS1、第2の短縮状態(時短変動2)の表示をS2で表す。
以下の例は、特別図柄始動記憶数が“1”,“2”の場合に変動表示時間を通常状態(通常変動)に、特別図柄始動記憶数が“3”,“4”の場合に変動表示時間を第1の短縮状態(時短変動1)に、特別図柄始動記憶数が“5”〜“8”の場合に変動表示時間を第2の短縮状態(時短変動2)に制御するようにしたものである。
遊技制御装置100は、特別図柄始動記憶数が“1”,“2”の場合、抽出乱数を基に通常パターン選択テーブルより所定の選択確率にて変動パターンを選択する。
特別図柄始動記憶数が“3”,“4”の場合、抽出乱数を基に第1短縮パターン選択テーブルより所定の選択確率にて変動パターンを選択する。
特別図柄始動記憶数が“5”〜“8”の場合、抽出乱数を基に第2短縮パターン選択テーブルより所定の選択確率にて変動パターンを選択する。
特別図柄記憶表示器18には、図8のように特別図柄始動記憶数が“1”になると、第1表示部18aをNに、特別図柄始動記憶数が“2”になると、これに加え第2表示部18bをNに表示する。
特別図柄始動記憶数が“3”になると、第1表示部18a、第2表示部18bをNのまま、第3表示部18cをS1に、特別図柄始動記憶数が“4”になると、これに加え第4表示部18dをS1に表示する。
特別図柄始動記憶数が“5”になると、第1表示部18a、第2表示部18bをN、第3表示部18c、第4表示部18dをS1のまま、第5表示部18eをS2に、特別図柄始動記憶数が“6”になると、これに加え第6表示部18fをS2に、特別図柄始動記憶数が“7”になると、これに加え第7表示部18gをS2に、特別図柄始動記憶数が“8”になると、これに加え第8表示部18hをS2に表示する。このように新しい記憶を積み上げるイメージの表示を行う。
一方、変動表示ゲームの実行は、記憶順位の古いものから行い、特別図柄記憶表示器18の表示を新しいもの(図8の太線で囲ったもの:最後尾の表示)から消灯する。
即ち、遊技制御装置100は、最先の記憶順位の特別図柄始動記憶を基に変動表示ゲームが大当たりかどうかおよび左、右、中の変動表示領域の停止図柄を決定し、最新の特別図柄始動記憶の記憶時の記憶数を基に変動表示時間の短縮状態を決定し、両決定に基づいて変動表示ゲームの変動パターンを決定する。そして、該決定に基づくコマンドを表示制御装置150に送り、これを基に表示制御装置150が変動表示ゲームを実行する。
具体的に、例えば特別図柄始動記憶数が“5”の場合、その4つ前の特別図柄始動記憶に基づくデータを基に変動表示ゲームを行うが、その変動表示時間は特別図柄始動記憶数 “5”の記憶時のデータ(第2の短縮状態(時短変動2))を用い、この変動表示ゲームの開始によって特別図柄記憶表示器18の第5表示部18eのS2(第2の短縮状態(時短変動2))を消灯する。また、特別図柄始動記憶数が“4”の場合、その3つ前の特別図柄始動記憶に基づくデータを基に変動表示ゲームを行うが、その変動表示時間は特別図柄始動記憶数“4”の記憶時のデータ(第1の短縮状態(時短変動1))を用い、この変動表示ゲームの開始によって特別図柄記憶表示器18の第4表示部18dのS1(第1の短縮状態(時短変動1)を表す)を消灯する。
なお、変動表示ゲームの実行は、記憶順位の新しいものから行っても良く、この場合は最先の記憶順位の特別図柄始動記憶に基づく変動表示ゲームの変動表示結果と、該記憶に基づく変動表示時間の短縮状態とが一致する。
図9は特別図柄記憶表示器18の表示の他の例を示す。これは、特別図柄始動記憶数に基づいて、特別図柄記憶表示器18の表示をシフトするものである。
この場合、特別図柄始動記憶が“1”になると、第1表示部18aをNに表示する。特別図柄始動記憶数が“2”になると、第1表示部18aのNを第2表示部18bにシフトして、第1表示部18aをNに表示する。
特別図柄始動記憶数が“3”になると、第2表示部18bのNを第3表示部18cに、第1表示部18aのNを第2表示部18bにシフトして、第1表示部18aをS1に表示する。特別図柄始動記憶数が“4”になると、第3表示部18cのNを第4表示部18dに、第2表示部18bのNを第3表示部18cに、第1表示部18aのS1を第2表示部18bにシフトして、第1表示部18aをS1に表示する。
特別図柄始動記憶数が“5”になると、第4表示部18dのNを第5表示部18eに、第3表示部18cのNを第4表示部18dに、第2表示部18bのS1を第3表示部18cに、第1表示部18aのS1を第2表示部18bにシフトして、第1表示部18aをS2に表示する。特別図柄始動記憶数“6”〜“8”の場合も、同様にシフトして、表示を行う。
一方、変動表示ゲームの実行毎に、特別図柄記憶表示器18の表示を新しいもの(図9の太線で囲ったもの:第1表示部18aの表示)から消滅してその他の表示を前の部位にシフトする。
具体的に、例えば特別図柄始動記憶数が“5”の場合、変動表示ゲームの開始によって特別図柄記憶表示器18の第5表示部18eのNを第4表示部18dに、第4表示部18dのNを第3表示部18cに、第3表示部18cのS1を第2表示部18bに、第2表示部18bのS1を第1表示部18aにシフトして、表示する。また、特別図柄始動記憶数が“4”の場合、変動表示ゲームの開始によって特別図柄記憶表示器18の第4表示部18dのNを第3表示部18cに、第3表示部18cのNを第2表示部18bに、第2表示部18bのS1を第1表示部18aにシフトして、表示する。
図10は特別図柄記憶表示器18の表示の他の例を示す。これは、特別図柄始動記憶数に基づいて、その記憶数の表示部の表示を一新して、今回もしくは次回の変動表示ゲームの変動表示時間の状態を報知するものである。
例えば、次の変動表示ゲームの変動表示時間の短縮状態を報知する場合、特別図柄始動記憶数が“1”のときは、第1表示部18aをNに、特別図柄始動記憶数が“2”のときは、第1表示部18a、第2表示部18bをNに表示する。
特別図柄始動記憶数が“3”のときは、第1表示部18a〜第3表示部18cをS1に、特別図柄始動記憶数が“4”のときは、第1表示部18a〜第4表示部18dをS1に表示する。
特別図柄始動記憶数が“5”のときは、第1表示部18a〜第5表示部18eをS2に、特別図柄始動記憶数が“6”のときは、第1表示部18a〜第6表示部18fをS2に、特別図柄始動記憶数が“7”のときは、第1表示部18a〜第7表示部18gをS2に、特別図柄始動記憶数が“8”のときは、第1表示部18a〜第8表示部18hをS2に表示する。
一方、変動表示ゲームの実行毎に、特別図柄記憶表示器18の表示を新しいもの(最後尾の表示)から消灯すると共に、そのときの特別図柄始動記憶数に基づいてすべての表示を一新する。
具体的に、例えば特別図柄始動記憶数が“6”の場合、変動表示ゲームの開始によって特別図柄記憶表示器18の第6表示部18fのS2を消灯する。また、特別図柄始動記憶数が“5”の場合、変動表示ゲームの開始によって特別図柄記憶表示器18の第5表示部18eのS2を消灯すると共に、第4表示部18d〜第1表示部18aの表示をすべてS1に切り替える。
以上に説明してきたように、特別図柄始動記憶数が少ないときは、特別図柄始動記憶に基づく変動表示ゲームの変動表示時間を通常状態(通常変動)に、特別図柄始動記憶数が多くなると、特別図柄始動記憶に基づく変動表示ゲームの変動表示時間を短縮状態(第1の短縮状態(時短変動1)、第1の短縮状態よりも相対的に変動表示時間が短い第2の短縮状態(時短変動2))に制御する。
このため、特別図柄始動記憶数が少ないときは、通常の変動表示時間にて変動表示ゲームを行える一方、特別図柄始動記憶が溜まった場合、変動表示ゲームを速やかに進行することができ、特別図柄始動記憶の消化にそれほど時間を費やすことはない。したがって、特別図柄始動記憶数の上限を大きくした場合に、大当たり遊技の終了時を含む遊技の止め際等に、溜まっていた特別図柄始動記憶の消化のため、長い間遊技者を待たせて迷惑をかけるといったことを回避でき、また特別図柄始動記憶数の上限を大きくして、始動口の無効(変動表示ゲームを行えない)となる入賞を減少させることによって、遊技者にもたらす不利益を低減できると共に、遊技者が遊技球の発射を中断して特別図柄始動記憶の消化のみを行わせるといった遊技機の稼動低下を招くこともなく、特別図柄始動記憶数の上限を大きくして、変動表示ゲームの機会および大当たりの発生の機会を増やして、遊技の興趣を十分に向上することができる。
また、特別図柄始動記憶数が多くなるにしたがって、変動表示ゲームの変動表示時間を相対的に短縮、即ち第1の短縮状態、第2の短縮状態に短縮するので、特別図柄始動記憶数が多いときほど変動表示ゲームを速やかに進行でき、そのため特別図柄始動記憶数が上限になった場合、特別図柄始動記憶を速やかに消化して、始動口への入賞が無効(変動表示ゲームを行えない)となることを極力回避することができる。
また、複数の短縮状態を設定するので、そのうちの1つを変動表示時間を極端に短縮した短縮状態に設定することができ、したがって特別図柄始動記憶数を上限に達しにくくさせ、適正範囲内に入るように設定しやすい。
また、変動表示ゲームの選択しうる変動表示時間を設定した変動表示時間テーブルを備えると共に、変動表示時間の短縮はその変動表示時間テーブルの変動表示時間の選択肢を制限して、つまり変動表示時間テーブルから短縮時(第1の短縮状態時、第2の短縮状態時)の変動表示時間を選択するための短縮パターン選択テーブル(第1短縮パターン選択テーブル、第2短縮パターン選択テーブル)を設け、短縮パターン選択テーブルより選択した変動パターンを基に変動表示時間テーブルより変動表示時間を選択するので、遊技制御装置100の処理の負担を軽減できる。
また、特別図柄始動記憶数を特別図柄記憶表示器18に表示すると共に、特別図柄記憶表示器18に特別図柄始動記憶に基づき行う変動表示ゲームの変動表示時間が通常状態(通常変動)か、第1の短縮状態(時短変動1)か、第2の短縮状態(時短変動2)かを表示する。
したがって、特別図柄始動記憶数と共に、遊技者に変動表示時間の目安を分かりやすく知らせることができる。この場合、特別図柄記憶表示器18の表示部18a〜18hの点灯色、点灯および点滅状態等を設定して、特別図柄始動記憶毎に変動表示時間が通常状態(通常変動)か、第1の短縮状態(時短変動1)か、第2の短縮状態(時短変動2)かを表すので、遊技者に特別図柄始動記憶毎に変動表示時間の目安を分かりやすく報知することができる。
また、図8のように、特別図柄記憶表示器18に特別図柄始動記憶をその記憶順に積み上げるように表示すると共に、特別図柄始動記憶を消化した場合、その最新の表示から消化(消灯)するようにすれば、特別図柄始動記憶の増減を認識しやすい。また、この場合特別図柄始動記憶の記憶順の表示とその表示に該当する変動表示時間の状態が対応するため、各表示部18a〜18hの表示態様をそれぞれ一義的に設定できる。例えば、第1表示部18a、第2表示部18bは特別図柄始動記憶数“1”,“2”を表示するが、このときは変動表示時間が通常状態(通常変動)であるため、第1表示部18a、第2表示部18bは通常状態(通常変動)を表す例えば緑色にて表示すればよい。また、第3表示部18c、第4表示部18dは特別図柄始動記憶数“3”,“4”を表示するが、このときは変動表示時間が第1の短縮状態(時短変動1)であるため、第3表示部18c、第4表示部18dは第1の短縮状態(時短変動1)を表す例えば黄色にて表示すればよい。また、第5表示部18e〜第8表示部18hは特別図柄始動記憶数“5”〜“8”を表示するが、このときは変動表示時間が第2の短縮状態(時短変動2)であるため、第5表示部18e〜第8表示部18hは第2の短縮状態(時短変動2)を表す例えば赤色にて表示すればよい。したがって、それぞれ表示部18a〜18hは1つの点灯色等の表示態様を表示できればよいので、特別図柄記憶表示器18のコストが低減する。
また、図9のように、特別図柄記憶表示器18に特別図柄始動記憶をその記憶順に既定の表示をシフトして表示すると共に、特別図柄始動記憶を消化した場合、その最新の表示から消化(消滅)する(既定の表示は前の部位にシフト)ようにすれば、特別図柄始動記憶の増減によって表示部18a〜18hの点灯色等が移っていく動きのある表示となり、高い趣向を得る。
また、図8、図9のように特別図柄始動記憶の記憶表示順に変動表示時間状態を表示するので、変動時間の短縮がどのように行われるの全体像を遊技者に把握させることができる。特に、図9の場合は、表示がシフトするため、次の変動表示ゲームの変動時間の短縮状態を遊技者が容易に認識できるという効果がある。
また、図10のように、特別図柄始動記憶数に基づいて、その記憶数の特別図柄記憶表示器18の表示部の表示を一新して、同一の点灯色等にして、今回もしくは次回の変動表示ゲームの変動表示時間の状態を報知するようにすれば、ほぼ現在の状態あるいは次回の状態を容易に認識できる。
また、最先の記憶順位の特別図柄始動記憶を基に変動表示ゲームが大当たりかどうかおよび左、右、中の変動表示領域の停止図柄を決定し、最新の特別図柄始動記憶の記憶時の記憶数を基に変動表示時間の短縮状態を決定し、両決定に基づいて変動表示ゲームを実行するので、変動表示ゲームを記憶順位の古いものから行いつつ、特別図柄記憶表示器18の表示を新しいものから消化することができる。したがって、特別図柄始動記憶の記憶順に該当変動表示ゲームを実行でき、変動表示時間状態の設定ならびに特別図柄記憶表示器18の表示、消化を的確に行える。
なお、特定の大当たりを基に発生するいわゆる時短の特定遊技状態時には、変動表示ゲームの変動表示時間を一定の短縮状態に制御するが、前述のように制御しても良い。
一方、遊技中に停電があった場合、停電が復帰したときに、次のように制御しても良い。
停電があった場合、遊技制御装置100のRAMに記憶されている変動表示ゲーム情報(特別図柄始動記憶、変動表示ゲームの制御データ等)はバックアップされ、停電が復帰した場合、その特別図柄始動記憶を基に変動表示ゲームが行われるのであるが、この場合その特別図柄始動記憶を基に行われる変動表示ゲームの変動表示時間を強制的に短縮状態に制御する。即ち、通常状態(通常変動)のものを第1の短縮状態(時短変動1)に、あるいは通常状態(通常変動)ならびに第1の短縮状態(時短変動1)のものを第2の短縮状態(時短変動2)に制御する。
停電により中断された遊技については、遊技者の気持ちが一旦離れてしまうわけだから、気の入れ直しをさせるために、このように停電前の記憶については速やかな消化を行う。したがって、遊技者は新たな気分で遊技に入ることができ、また遊技を止めて帰ろうとしている遊技者に対しては待ち時間を短縮でき、また遊技を継続しようという遊技者にも心機一転の機会を与えることができる。また、停電によって遊技者が離れてしまった遊技機を初期状態に速やかに復帰できる。
なお、停電復帰後、特別図柄始動記憶数が所定数(例えば、2個)まで減数した場合、残りの変動表示ゲームの変動表示時間を元の状態に戻すようにしても良い。
図11は本発明の第2の実施の形態を示す。これは、特別図柄始動記憶数が所定数(例えば、上限数8個)に達した場合に、それまでの記憶を含め特別図柄始動記憶に基づき行う変動表示ゲームの変動表示時間の状態を切り替えるようにしたものである。
この場合、特別図柄始動記憶数が所定数“8”に達する前は、例えば特別図柄始動記憶数が“1”,“2”の場合に変動表示時間を通常状態(通常変動)に、特別図柄始動記憶数が“3”〜“7”の場合に変動表示時間を第1の短縮状態(時短変動1)に制御する。
特別図柄記憶表示器18には、図11のように例えば特別図柄始動記憶数が“1”,“2”のときは、第1表示部18a、第2表示部18bをNに表示する。特別図柄始動記憶数が“3”〜“7”のときは、第1表示部18a〜第7表示部18gをS1に表示する。また、変動表示ゲームの実行毎に、特別図柄記憶表示器18の表示を新しいもの(最後尾の表示)から消灯する。
そして、特別図柄始動記憶数が所定数“8”に達すると、それまでの記憶を含め所定数“8”までの特別図柄始動記憶に基づき行う変動表示ゲームの変動表示時間を第2の短縮状態(時短変動2)に制御する。
この際、特別図柄記憶表示器18の表示は、図11のように第1表示部18a〜第8表示部18hすべてをS2に切り替える。また、変動表示ゲームの実行毎に、特別図柄記憶表示器18の表示を新しいもの(最後尾の表示)から消灯する一方、特別図柄始動記憶数が増加した場合、同じく変動表示ゲームの変動表示時間を第2の短縮状態(時短変動2)に制御して、該当表示部をS2に表示する。
そして、この後特別図柄始動記憶数が“0”になると、元の制御に戻す。
したがって、特別図柄始動記憶数が少ないときは(所定数“8”に達していない場合)、通常の変動表示時間にて変動表示ゲームを行えるので、変動表示ゲームが終わるまでの間の始動口7への入賞によって変動表示ゲームが途切れにくくしつつ、特別図柄始動記憶が所定数“8”まで溜まった場合、特別図柄始動記憶に基づく変動表示ゲームを速やかに進行でき、このため確変や時短等の特定遊技状態時に、変動表示ゲームの機会つまり大当たりの発生の機会を増やすことができる。特に、特別図柄始動記憶数の上限を大きくした場合に効果は大きく、またもちろん大当たり遊技終了後の遊技の止め際等に遊技者を待たせることはない。
また、特別図柄始動記憶数が所定数(例えば、上限数8個)に達した場合に、それまでの記憶を含め特別図柄始動記憶に基づき行う変動表示ゲームの変動表示時間の状態をすべて切り替えるのではなく、図12のように所定数(例えば、8個〜3個)の範囲の特別図柄始動記憶に基づく変動表示ゲームの変動表示時間の状態を切り替えるようにして、特別図柄始動記憶数が所定数(例えば、2個)以下の場合の例えば通常状態(通常変動)のものは切り替えないようにしても良い。
また、特別図柄始動記憶数が所定数(例えば、上限数8個)に達して、変動表示ゲームの変動表示時間の状態を短縮状態とした後、特別図柄始動記憶数が所定数(例えば、2個)まで減数した場合、該当変動表示ゲームの変動表示時間を例えば通常状態(通常変動)に戻すようにしても良い。
このようにすれば、特別図柄始動記憶数を速やかに消化しつつ当該記憶数が少なくなった場合に、始動口7への入賞によって変動表示ゲームの途切れを起こしにくくなる。また、この場合変動表示時間の設定によって、特別図柄始動記憶数の上限数(例えば、8個)からの消化時間と、中間数(例えば、4個)等からの消化時間とを同等に設定することも可能である。
図13〜図15は本発明の第3の実施の形態を示す。これは、変動表示ゲームの変動表示時間は、図柄の変動表示の開始時点から左、右、中の全ての変動表示領域の変動表示を停止するまでの時間を表すが、変動表示時間を短縮する場合、各図柄(左図柄、右図柄、中図柄)の変動表示の開始後、図柄切替えを行う前までの変動時間あるいは高速変動の変動時間を短縮するようにしたものである。この図柄切替は、停止図柄あるいは仮停止図柄が所定の図柄で表示されるように変動表示中の図柄を別の図柄に切り替えることを言い、通常の場合、図柄の変動が不連続になり、違和感を生じるために高速変動中に行われる。
図13は通常状態(通常変動)の変動表示時間のタイミングチャートを示す。T1は、各図柄の変動表示の開始後、高速変動に入って、その後、図柄切替えを行い、低速変動に入るまでの変動時間である。T4は、その後、低速変動を行う時間であり、T5は、低速変動の図柄を停止または仮停止するまでの時間である。
図14は第1の短縮状態(時短変動1)の変動表示時間のタイミングチャートを示す。T2は、通常状態(通常変動)のT1に相当し、このT2の時間を短縮する。
図15は第2の短縮状態(時短変動2)の変動表示時間のタイミングチャートを示す。T3は、通常状態(通常変動)のT1に相当し、このT3の時間を短縮する。
このT2、T3の時間はT1の時間をそれぞれ一律に減算して決定するようにして良い。即ち、第1、第2の短縮状態の時間は、変動表示時間テーブル(図5参照)より選択した変動表示時間をそれぞれ一律減算して決定するようにして良い。なお、この場合遊技制御装置100が表示制御装置150に変動表示ゲームの変動表示時間が通常状態(通常変動)か、第1の短縮状態(時短変動1)か、第2の短縮状態(時短変動2)かを判断できる情報を送ることになる。
したがって、第1の短縮状態のときは、各図柄の変動表示の開始後に行う高速変動の時間を短縮して変動表示を行い、第2の短縮状態のときは、その高速変動の時間をさらに短縮して変動表示を行う。
このようにすれば、ベースとなる変動表示時間テーブルより選択した変動表示時間を基に、短縮時間を容易に生成できる。
また、第2の短縮状態のとき等は、各図柄が同期した変動表示態様(変動開始から変動終了までの変動表示の表示態様)で、つまり同じタイミングで変動開始、高速変動、停止または仮停止を行うようにしても良い。遊技者は変動が行われ、その結果を得たことを簡潔に認識することができる。
このようにすれば、速やかな変動停止または仮停止を行える。また、変動表示を冗長にさせずに変動表示時間を効果的に短縮できる。
図16〜図18は本発明の第4の実施の形態を示す。これは、変動表示装置4の所定の演出表示領域に、変動表示ゲームの変動表示時間の状態の報知を行うようにしたものである。
図16は通常状態(通常変動)のときのもので、図柄の変動表示の開始前後から所定時間(例えば、図柄の変動表示順序を切り替えるまで)、キャラクタAを出現させる。この場合、キャラクタAは、通常状態(通常変動)を表すように、例えば緩やかな動作を表現する。
図17は第1の短縮状態(時短変動1)のときのもので、図柄の変動表示の開始前後から所定時間(例えば、図柄の変動表示順序を切り替えるまで)、キャラクタAを出現させる。この場合、キャラクタAは、第1の短縮状態(時短変動1)を表すように、例えば速い動作を表現する。
図18は第2の短縮状態(時短変動2)のときのもので、図柄の変動表示の開始前後から所定時間(例えば、図柄の変動表示順序を切り替えるまで)、キャラクタAを出現させる。この場合、キャラクタAは、第2の短縮状態(時短変動2)を表すように、例えば激しい動作を表現する。
また、各状態において、キャラクタAの表示の他に、背景や背景色等を変えるようにしても良い。また、各状態を文字や記号等で表示するようにしても良い。図17中の文字“時短”は第1の短縮状態(時短変動1)を、図18中の文字“時短 強”は第2の短縮状態(時短変動2)を表す。また、例えば平均変動時間2sのように時短スペックを表示するようにしても良い。
このようにすれば、変動表示時間の状態を遊技者に分かりやすく知らせることができる。また、変動表示ゲームの興趣が高まる。
一方、特別図柄始動記憶数が上限(例えば、8個)に達した場合、図18に示すように特別図柄記憶表示器18の上部に設けた上限表示器19を装飾表示する。
この場合、上限表示器19をフラッシュ的に表示したり、表示が回るように点灯したり、文字(FULL、祝、満杯)を表示したりして、遊技者の健闘を讃える。
遊技者が特別図柄始動記憶数が上限に達しないように遊技球の発射を中断したのでは稼動率が下がるが、このように上限表示器19を装飾表示すれば、遊技者が特別図柄始動記憶数が上限になるのを狙うようになる。また、興趣に富んだ装飾表示となる。
図19(a)〜(i)は本発明の第5の実施の形態を示す。これは、特別図柄記憶表示器50の表示部50a〜50dの数を、特別図柄始動記憶数の上限(例えば、8個)の半分にしたものである。
この場合、特別図柄記憶表示器50の表示部50a〜50dは、例えば赤色、橙色、黄色等を点灯、点滅可能にしている。
特別図柄始動記憶数が“0”のときは、図19(a)のように消灯する。
特別図柄始動記憶数が“1”のときは、図19(b)のように第1表示部50aを、特別図柄始動記憶数が“2”のときは、図19(c)のように第1、第2表示部50a、50bを、特別図柄始動記憶数が“3”のときは、図19(d)のように第1〜第3表示部50a〜50cを、特別図柄始動記憶数が“4”のときは、図19(e)のように第1〜第4表示部50a〜50dを例えば赤色にて点灯する。
そして、特別図柄始動記憶数が“5”のときは、図19(f)のように第1表示部50aを例えば黄色にて、第2〜第4表示部50b〜50dを赤色にて点灯する。特別図柄始動記憶数が“6”のときは、図19(g)のように第1、第2表示部50a、50bを黄色にて、第3、第4表示部50c、50dを赤色にて点灯する。特別図柄始動記憶数が“7”のときは、図19(h)のように第1〜第3表示部50a〜50cを黄色にて、第4表示部50dを赤色にて点灯する。特別図柄始動記憶数が“8”のときは、図19(i)のように第1〜第4表示部50a〜50dを黄色にて点灯する。
通常遊技(大当たり遊技以外の遊技時)においては、なかなか特別図柄始動記憶が溜まることはなく、特別図柄始動記憶数の上限を大きくした場合、遊技者に始動口7への入賞率が低い印象を与える虞もあるが、このようにすれば、特別図柄始動記憶数が少ない場合でも、特別図柄始動記憶数の上限(例えば、8個)と同数の表示部を設けたときに比べ、消灯している特別図柄記憶表示器50の表示部50a〜50dの数は少なくなり、したがって遊技者に始動口7への入賞率が低い印象を与えることはない。また、コストを低減できる。
また、点灯色を増やしたり、点滅等を行うことで、特別図柄記憶表示器50に変動表示ゲームの変動表示時間の状態を表示できる。また、この場合特別図柄記憶表示器50の表示部50a〜50dとは別に、変動表示ゲームの変動表示時間の状態を表示する表示部を備えても良い。
なお、実施の形態では、遊技機としてパチンコ遊技機に適用した例を示したが、その他の遊技機、例えばパチスロ、アレンジボール等の遊技機にも適用できる。
また、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。