以下、本発明を実施するための最良形態について説明する。尚、あくまで最良の形態であり、本発明が適用可能なパチンコ遊技機、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。例えば、本最良形態は従来の第1種遊技機であるが、これに何ら限定されず、第3種や複合機等も本発明の対象となり得る。
はじめに、図1を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の外観を説明する。まず、図1に示すように、該パチンコ遊技機は、外枠に対して前枠が回動可能に固定されている構成を採っている。該前枠には、遊技領域1を有する遊技盤を収容する収容枠が形成されており、この収容枠に遊技盤が保持されている。該遊技盤には、内レール及び外レールにより区画された遊技領域1が形成されており、この遊技領域1に、特別図柄の表示等を行う特別図柄表示部14a及び装飾図柄の表示等を行う装飾図柄表示部14bを含む識別情報表示部14と、打球の流入を検知可能なセンサが取り付けられている始動入賞口11と、特別遊技中に所定条件で図示しないソレノイドで駆動され得る、遊技球が流入し易い「開状態」と遊技球が流入不能な「閉状態」に可変する大入賞口12と、いずれの入賞口にも入賞しなかった打球を遊技領域外に排出するためのアウト口20とが設けられている。更に、前枠右下には、遊技領域へ遊技球を発射する際の発射強度を連続的又は段階的に変化させ得る、遊技球発射装置と接続したハンドル10が設置されている。更に、上皿左部には、遊技者により押圧可能な、図柄切替指示を行なうためのサブ入力ボタン19が設置されている。
図2は、該パチンコ遊技機の背面であり、遊技者の利益と直接関係する制御を行う主制御装置(メイン基板)100、遊技内容に興趣性を付与する装飾図柄表示部14b上での各種演出を司る表示制御装置(サブ基板)200、賞球払出機構19(賞球タンク19a、賞球レール19b)、賞球払出装置18等が、前枠裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
次に、図3のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。まず、主制御装置100は、各種周辺機器、即ち、普通電動役物を備えており、かつ、遊技球が入賞した際に入賞信号を発するセンサが取り付けられた始動入賞口11、通常遊技状態においては閉状態であるが特別遊技状態においては開状態に可変する大入賞口12、特別図柄表示部14a、表示制御装置200、賞球払出装置18及び各種遊技効果ランプ(例えばサイドランプ)と電気的に接続されている。尚、識別情報表示部14の内、特別図柄表示部14aが、主制御装置100と情報伝達可能に接続されており、装飾図柄表示部14bは、後述する表示制御装置200と情報伝達可能に接続されている。即ち、特別図柄表示部14aは、主制御装置100により制御され、装飾図柄表示部14bは、表示制御装置200により制御されることを意味する。以下、各要素について詳述する。
まず、主制御装置100は、遊技者に有利な特別遊技状態に移行するか否かの判定を行う特別遊技移行決定手段110と、特別図柄表示部14a上で所定時間特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う特別図柄表示制御手段120と、現在の遊技状態{例えば、特別遊技状態、特別遊技移行抽選に関連した抽選確率に関する状態(高確率抽選状態、低確率抽選状態)}や各種フラグのオンオフ状況を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段150と、表示制御装置200側で表示制御を行うに際して必要なすべての情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報(当たり、外れ)、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号等}を送信するための情報送信手段170と、停止した特別図柄が所定態様であるか否かの判定を行うと共に、所定態様である場合には、大入賞口12を所定条件で開状態にするという特別遊技を実行するための特別遊技移行判定実行手段180と、始動入賞口11等をはじめとする各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出装置18を制御する賞球払出制御手段190とを有している。
ここで、特別遊技移行決定手段110は、始動入賞口11へ遊技球が入賞したか否かを判定する始動入賞口入賞判定手段111と、始動入賞口11への遊技球の入賞に基づき遊技内容決定乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて遊技内容決定乱数(例えば、当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得する乱数取得判定実行手段112と、取得した遊技内容決定乱数に基づく図柄変動が許可されていない場合に当該乱数を保留情報一時記憶手段113aに記憶するための保留情報一時記憶判定実行手段113と、遊技内容決定乱数に基づき、特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する図柄内容決定手段114とを有している。ここで、保留情報一時記憶判定実行手段113は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための保留情報一時記憶手段113aを有している。更に、図柄内容決定手段114は、停止図柄や変動態様を決定する際に参照される図柄内容決定用当選テーブル114aを有しており、当該テーブル114aは、遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている(通常遊技→低確率用当選テーブル114a1、確率変動遊技→高確率用当選テーブル114a2)。
また、特別図柄表示制御手段120は、前記図柄内容決定手段114により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための図柄変動時間管理手段121を更に有している。ここで、図柄変動時間管理手段121は、ゼロクリア可能なタイマ121a(デクリメントカウンタ)を更に有している。
次に、本最良形態に係るパチンコ遊技機における周辺機器について詳述する。まず、識別情報表示部14は、前記のように、主制御装置100からの指示に基づき特別図柄の変動表示及び停止表示を行うと共に、現時点での保留情報の報知を行う特別図柄表示部14aと、後述する表示制御装置200からの指示に基づき装飾図柄の変動表示及び停止表示並びに特別遊技中の表示を行うことを含め、特別遊技移行とは直接関係しない各種演出表示を行う装飾図柄表示部14bとを有している。また、表示制御装置200は、図柄切替指示に係るサブ入力ボタン16と情報伝達可能に接続されている。以下、本最良形態に係る表示制御装置200について詳述する。
表示制御装置200は、主制御装置100側からの表示情報{例えば、停止図柄の種類、図柄の変動時間や図柄の属性(当たり図柄、外れ図柄)、図柄変動の開始タイミングや確定表示タイミング情報、特別遊技開始信号・状態情報・終了信号等}を受信するための表示情報受信手段210と、サブ入力ボタン16からの操作情報を受信するための操作情報受信手段215と、装飾図柄表示部14bでの表示に関する一切の制御を司る表示制御手段220とを有している。尚、表示制御装置200は、図示しないが、他にも、装飾図柄が変動していない状況で行うデモ表示、確率変動遊技時に行う特殊背景表示等を行う各種手段を有している。
ここで、表示情報受信手段210は、主制御装置100からの図柄情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段211を有している。尚、メイン側情報一時記憶手段211に一時記憶された図柄情報は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
また、表示制御手段220は、装飾図柄の表示制御を司る装飾図柄表示制御手段221を更に有している。ここで、装飾図柄表示制御手段221は、主制御装置100側からの図柄情報に基づき、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定するための装飾図柄表示内容決定手段221aと、装飾図柄の変動態様データ等が記憶されている装飾図柄変動態様関連情報記憶手段221bと、所定条件下、変動中の図柄を所定図柄に切り替える表示制御を行なうか否かを判定し実行するための図柄切替判定実行手段221cと、図柄変動に関する情報(例えば、停止図柄、図柄切替タイミング、各種フラグ情報)を一時記憶するための図柄変動情報一時記憶手段221dを更に有している。ここで、装飾図柄表示内容決定手段221aは、変動内容を決定する際に参照される変動内容決定テーブル221a1を更に有している。また、図柄切替判定実行手段221cは、図柄切替を変動中のどのタイミングで行なうか否かを決定すると共に切替図柄を決定するための図柄切替内容決定手段221c1と、当該図柄切替タイミングを時間計測するためのタイマ221c2を更に有している。
ここで、図11を参照しながら、前述した装飾図柄変動態様関連情報記憶手段221bについて説明する。尚、本最良形態においては、説明の簡素化のため、変動態様は5種類としたが、変動態様の内容や停止順序等、これらの態様に何ら限定されるものではない。装飾図柄変動態様関連情報記憶手段221bには、5種類の変動態様の画像データが記憶されていることに加え、これら変動態様の夫々について様々な情報が記憶されている。具体的には、変動態様の信頼度、第一図柄(左図柄)の停止時間T1、第二図柄(中図柄)の停止時間T2、第三図柄(右図柄)の停止時間T3、変動時間(Tsum)が記憶されている。尚、第一図柄から第三図柄に関する停止時間とは、変動状態にあった当該図柄が一時停止{完全停止状態ではなく、見た目に停止している状態である(揺れ変動状態)}するまでの時間を指す。例えば、変動態様4は、信頼度が非常に高いリーチ変動態様(信頼度:60%)であり、図柄変動開始から5秒後に左図柄が一時停止し、それから2秒後(図柄変動開始から7秒後)に中図柄が一時停止し、リーチ状態に突入する。そして、右図柄がスロー変動を開始し、リーチ状態に突入してから18秒後(図柄変動開始から25秒後)に右図柄が一時停止する。そして、これら3個の図柄が一時停止状態のまま揺れ変動を5秒続けた後、確定図柄が表示される(図柄変動開始から30秒後)。
次に、本最良形態に係る処理の流れを説明する。まず、図4は、主制御装置100が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。図4に示すように、主制御装置100は、遊技内容決定乱数取得に係る第1種特別遊技決定用乱数取得処理100、遊技内容決定乱数に基づき特別遊技移行の可否を決定すると共に特別図柄の表示内容(変動態様・停止図柄)を決定する第1種特別遊技移行決定・特別図柄表示処理200、大入賞口12を所定条件下で開状態にする第1種特別遊技実行処理300、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき賞球の払出制御処理を行なう賞球払出処理400の各処理をループして行っている。そして、各処理の条件が成立した際、当該処理を行うこととし、当該条件が不成立の場合には当該処理をスキップしている。各処理の概要を説明する(以下で詳述されている処理を除く)と、賞球払出処理400は、賞球払出に係るいずれかの入賞口(始動入賞口、大入賞口等)に入賞した際、賞球払出制御手段190が、賞球払出装置18に対して払出指示を出し、これを受けて、賞球払出装置18が、指示を受けた数だけ賞球を払出す、というものである。以下、第1種特別遊技決定用乱数取得処理100から詳述する。尚、本最良形態における処理では、ある処理の途中(終了していない状況)で他の処理に移行し、かつ、他の処理が終了した後に当該処理の途中に戻る必要がある場合には、他の処理が終了した後に再び当該処理の途中に戻ることを担保するため、例えば、当該処理の途中から他の処理に移行する際にフラグを発生させる等のステップが存在する。但し、フローチャートが複雑になるので、以下のフローチャートでは、このようなステップは場合により割愛することとする。
次に、図5のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る主制御装置100側で行われる第1種特別遊技決定用乱数取得処理100について説明する。まず、ステップ102で、始動入賞口入賞判定手段111が、始動入賞口11に入賞したか否かを判定する。ステップ102でYesの場合、ステップ104で、乱数取得判定実行手段112は、保留情報一時記憶手段113aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ104でYesの場合、ステップ106で、乱数取得判定実行手段112は、遊技内容決定乱数(当選乱数、変動態様決定乱数、特別図柄決定乱数等)を取得し、保留情報一時記憶判定実行手段113が、何個目の保留であるかという情報と共に当該乱数を保留情報一時記憶手段113aにセットし、次の処理(第1種特別遊技移行決定・特別図柄表示処理200)に移行する。尚、ステップ102及びステップ104でNoの場合も、次の処理(第1種特別遊技移行決定・特別図柄表示処理200)に移行する。
次に、図6のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る主制御装置100側で行われる第1種特別遊技移行決定・特別図柄表示処理200について説明する。まず、ステップ202で、特別遊技移行決定手段110は、変動開始条件が成立しているか否かを判定する。ステップ202でYesの場合、ステップ204で、図柄内容決定手段114は、遊技状態一時記憶手段150に記憶された現在の遊技状態を踏まえ、遊技内容決定乱数(例えば、当選乱数及び特別図柄決定乱数)に基づいて特別図柄に関する停止図柄を決定すると共に、遊技内容決定乱数(例えば、当選乱数及び変動態様決定乱数)に基づいて特別図柄の変動態様を決定する。そして、ステップ206で、情報送信手段170が、ステップ204で決定した特別図柄に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)を表示制御装置200側に送信する。
次に、ステップ208で、図柄変動時間管理手段121が、所定時間(前記ステップ204で決定した変動態様に係る変動時間)をタイマ121aにセットする。そして、ステップ210で、特別図柄表示制御手段120は、特別図柄表示部14a上で、前記ステップ204で決定した変動態様に従い、特別図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ212で、図柄変動時間管理手段121が、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ212でYesの場合、ステップ214で、情報送信手段170は、所定時間に到達した旨のコマンドを表示制御装置200側に送信する。次に、ステップ216で、特別図柄表示制御手段120は、特別図柄表示部14a上での特別図柄の変動表示を停止し、前記ステップ204で決定した停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。次に、ステップ218で、特別遊技移行決定手段110は、特別図柄表示部14a上で停止した特別図柄が特定態様(当たり)であるか否かを判定する。ステップ218でYesの場合、ステップ220で、特別遊技移行決定手段110は、第1種特別遊技実行フラグをオンにし、次の処理(第1種特別遊技実行処理300)に移行する。尚、ステップ212でNoの場合及びステップ218でNoの場合にも、次の処理(第1種特別遊技実行処理300)に移行する。
また、ステップ202でNoの場合、ステップ222で、特別遊技移行決定手段110は、特別図柄が変動中であるか否かを判定する。ステップ222でYesの場合、ステップ212に移行する。尚、ステップ222でNoの場合、次の処理(第1種特別遊技実行処理300)に移行する。
次に、図7のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係る主制御装置100側で行われる第1種特別遊技実行処理300について説明する。まず、ステップ302で、特別遊技移行判定実行手段180が、第1種特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ302でYesの場合、ステップ304で、情報送信手段130は、表示制御装置200側に特別遊技開始信号を送信する。次に、ステップ306及びステップ308で、特別遊技移行判定実行手段180は、第1種特別遊技実行フラグをオフにすると共に、第1種特別遊技実行継続フラグをオンにし、ステップ312に移行する。他方、ステップ302でNoの場合、ステップ310で、特別遊技移行判定実行手段180は、第1種特別遊技実行継続フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ310でYesの場合には、ステップ312に移行する。尚、ステップ310でNoの場合には、特別遊技移行判定実行手段180は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(賞球払出処理400)に移行する。
次に、ステップ312で、特別遊技移行判定実行手段180は、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ312でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ314〜322の処理を行うことなく、ステップ324に移行する。他方、ステップ312でNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ314で、特別遊技移行判定実行手段180は、タイマをゼロクリアすると共に所定値(例えば30秒)セットする。次に、ステップ316で、特別遊技移行判定実行手段180は、入賞球カウンタをゼロクリアする。そして、ステップ318で、特別遊技移行判定実行手段180は、ラウンド数カウンタに1を加算する。尚、ラウンド数カウンタ内に記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ320で、特別遊技移行判定実行手段180は、ラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ322で、特別遊技移行判定実行手段180は、大入賞口12のソレノイドを駆動して大入賞口12を開放し、ステップ324に移行する。
次に、ステップ324で、情報送信手段170は、表示制御装置200側に現在の遊技状態情報(例えば、現在のラウンド数や遊技球の入賞個数等)を送信する。そして、ステップ326で、特別遊技移行判定実行手段180は、入賞球カウンタを参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ326でYesの場合には、ステップ330に移行する。他方、ステップ326でNoの場合、ステップ328で、特別遊技移行判定実行手段180は、タイマを参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ328でYesの場合にも、ステップ330に移行し、Noの場合には、次の処理(賞球払出処理400)に移行する。
次に、ステップ330で、特別遊技移行判定実行手段180は、ソレノイドの駆動を停止して大入賞口12を閉鎖する。そして、ステップ332で、特別遊技移行判定実行手段180は、ラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ334で、特別遊技移行判定実行手段180は、ラウンド数カウンタを参照して、当該ラウンドが最終ラウンドか否かを判定する。ステップ334でYesの場合、ステップ336で、特別遊技移行判定実行手段180は、第1種特別遊技実行継続フラグをオフにする。そして、ステップ338で、情報送信手段170は、表示制御装置200側に特別遊技終了信号を送信し、次の処理(賞球払出処理400)に移行する。尚、ステップ334でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理400)に移行する。
次に、表示制御装置200が行なう各種処理について説明する。まず、表示制御装置200は、非遊技状態時、低確率抽選状態時(通常遊技状態時)、高確率抽選状態時(確率変動遊技状態時)及び特別遊技状態時の夫々で、様々な画像表示処理を行っている。以下、図8のフローチャートを参照しながら、これらの処理の中で、通常遊技状態時や確率変動遊技状態時に実行される装飾図柄表示内容決定・表示制御処理1100について詳述する。
まず、ステップ1102で、装飾図柄表示制御手段221は、図柄変動情報一時記憶手段221dを参照し、現在、表示継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、装飾図柄表示制御手段221は、メイン側情報一時記憶手段211を参照し、主制御装置100側から図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、装飾図柄表示内容決定手段221aは、メイン側情報一時記憶手段211内に一時記憶された主制御装置100側からの図柄情報に基づき、変動内容決定テーブル221a1を参照して、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定する。次に、ステップ1108で、図柄切替判定実行手段221cは、ステップ1106で決定した前記変動態様がリーチ変動態様であるか否かを判定する。ステップ1108でYesの場合、ステップ1200及びステップ1300で、図柄切替タイミング及び切替図柄を決定する。次に、ステップ1112で、図柄切替判定実行手段221cは、タイマ221c2をスタートする。次に、ステップ1114で、装飾図柄表示制御手段221は、前記ステップ1106での決定内容に従い、装飾図柄表示部14b上で装飾図柄の変動表示を開始する。そして、ステップ1115で、図柄切替判定実行手段221cは、図柄変動情報一時記憶手段221dを参照し、切替フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1115でYesの場合、ステップ1116で、図柄切替判定実行手段221cは、操作情報受信手段215がサブ入力ボタン16からの操作情報を受信したか否かを判定する。ステップ1116でYesの場合、ステップ1120及びステップ1121で、図柄切替判定実行手段221cは、一時停止状態にある1個〜3個の図柄を、図柄変動情報一時記憶手段221dに記憶された切替図柄に置き換えると共に、切替フラグをオフにする。他方、ステップ1116でNoの場合には、ステップ1118で、図柄切替判定実行手段221cは、図柄変動情報一時記憶手段221dに記憶された切替タイミング情報に基づき、タイマ221c2を参照して図柄切替タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ1118でYesの場合にも、ステップ1120で、図柄切替判定実行手段221cは、一時停止状態にある1個〜3個の図柄を、図柄変動情報一時記憶手段221dに記憶された切替図柄に置き換える。そして、ステップ1122で、装飾図柄表示制御手段221は、メイン側情報一時記憶手段211を参照し、主制御装置100側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ1122でYesの場合、ステップ1124で、装飾図柄表示制御手段221は、前記ステップ1106での決定内容に従い、装飾図柄の停止図柄を確定表示する。そして、ステップ1126で、装飾図柄表示制御手段221は、表示継続フラグをオフにし、次の処理に移行する。
尚、ステップ1102でNoの場合にはステップ1116に移行する。また、ステップ1104でNoの場合には次の処理に移行する。そして、ステップ1108でNoの場合にはステップ1114に移行する。また、ステップ1115でNoの場合にはステップ1122に移行する。そして、ステップ1118及びステップ1122でNoの場合には、ステップ1128で、装飾図柄表示制御手段221は、表示継続フラグをオンにし、次の処理に移行する。
次に、図9のフローチャートを参照しながら、前記装飾図柄表示内容決定・表示制御処理1100におけるサブルーチンである図柄切替タイミング決定処理1200について説明する。まず、ステップ1202で、図柄切替内容決定手段221c1は、装飾図柄変動態様関連情報記憶手段221b(図11参照)を参照して、図柄変動情報一時記憶手段221d中に記憶された決定変動態様に関する情報(信頼度P、第一図柄停止時間T1、第二図柄停止時間T2、第三図柄停止時間T3、図柄変動時間Tsum)を取得する。次に、ステップ1204で、図柄切替内容決定手段221c1は、信頼度Pが100%であるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、図柄切替内容決定手段221c1は、切替時間Tcとして、第三図柄の停止時間T3以上であり図柄変動時間Tsum以下である時間を選択し、ステップ1214に移行する。他方、ステップ1204でNoの場合、ステップ1208で、図柄切替内容決定手段221c1は、図柄切替内容決定手段221c1は、信頼度Pが50%以上であるか否かを判定する。ステップ1208でYesの場合、ステップ1210で、図柄切替内容決定手段221c1は、切替時間Tcとして、第二図柄の停止時間T2以上であり第三図柄の停止時間T3未満である時間を選択し、ステップ1214に移行する。他方、ステップ1208でNoの場合、ステップ1212で、図柄切替内容決定手段221c1は、切替時間Tcとして、第一図柄の停止時間T1以上であり第二図柄の停止時間T2未満である時間を選択し、ステップ1214に移行する。そして、ステップ1214で、図柄切替判定実行手段221cは、図柄変動情報一時記憶手段221dに切替時間Tcを記憶し、次の処理(切替図柄決定処理1300)に移行する。このように、変動態様の信頼度に応じ、信頼度が高い程変動態様の後半で切替が行なわれるように構成されている。
次に、図10のフローチャートを参照しながら、前記装飾図柄表示内容決定・表示制御処理1100におけるサブルーチンである切替図柄決定処理1300について説明する。まず、ステップ1302で、図柄切替内容決定手段221c1は、図柄変動情報一時記憶手段221dを参照し、停止図柄が当たり図柄であるか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、図柄切替内容決定手段221c1は、第一停止図柄(リーチ図柄)と停止図柄が相違するか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、図柄切替内容決定手段221c1は、一時停止図柄の切替図柄として、停止図柄(確定図柄)と同一図柄を図柄変動情報一時記憶手段221dにセットし、ステップ1310に移行する。他方、ステップ1302でNoの場合、ステップ1308で、図柄切替内容決定手段221c1は、一時停止図柄の切替図柄を抽選で決定し、当該図柄を図柄変動情報一時記憶手段221dにセットし、ステップ1310に移行する。そして、ステップ1310で、図柄切替判定実行手段221cは、切替フラグをオンにし、次の処理(ステップ1112)に移行する。尚、ステップ1304でNoの場合には、切替図柄のセットを行なう必要が無いので、次の処理(ステップ1112)に移行する。
次に、図12のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機における作用について説明する。まず、本図を簡単に説明すると、最上部の「ボタン操作1」〜「ボタン操作3」及び「切替時間」は、これらの矢印を付したタイミングでボタン操作が遊技者によりなされたか切替時間に到達したことを意味する。尚、本タイミングチャートでは、変動態様として「変動態様4」(図11参照)が選択され、かつ、停止図柄(確定図柄)が当たり図柄(「777」)である場合を例にとり説明する。
はじめに、従来の図柄変動例を説明する。まず、図柄変動開始後、T1秒後に第一図柄が「2」で停止する。そして、図柄変動からT2秒後に第二図柄も「2」で停止し、リーチ状態になる。その後、図柄変動からT3秒後に第三図柄も「2」で停止し、この結果、大当たりが確定する。そして、三個の図柄が同一数字で揃った状態ですべての図柄が再度変動を開始し、図柄変動からTsum秒後に「777」で完全停止する。
次に、切替時間に到達したことに基づき図柄が切り替わる例を説明する。まず、図柄変動開始後、T1秒後に第一図柄が「2」で停止する。そして、図柄変動からT2秒後に第二図柄も「2」で停止し、リーチ状態になる。その後、切替時間(T2≦Tc<T3)に到達した場合、第一図柄及び第二図柄が「7」に切り換わる結果、「2」のリーチ変動が「7」のリーチ変動に変わる。そして、図柄変動からT3秒後に第三図柄も「7」で停止し、この結果、大当たりが確定する。そして、三個の図柄が「777」で揃った状態でしばらく揺れ変動し、図柄変動からTsum秒後に「777」で完全停止する。
次に、ボタン操作に基づき図柄が切り替わる例を説明する。はじめに、ボタン操作が図柄変動から第一図柄停止(T1)までに行われた場合(ボタン操作1)について説明する。まず、図柄変動開始後、遊技者によりボタン操作がなされる。この結果、T1秒後に第一図柄として「2」ではなく「7」が停止する。そして、図柄変動からT2秒後に第二図柄も「7」で停止し、リーチ状態になる。そして、図柄変動からT3秒後に第三図柄も「7」で停止し、この結果、大当たりが確定する。そして、三個の図柄が「777」で揃った状態でしばらく揺れ変動し、図柄変動からTsum秒後に「777」で完全停止する。
次に、ボタン操作が第一図柄停止(T1)後第二図柄停止(T2)までに行われた場合(ボタン操作2)について説明する。まず、図柄変動開始後、T1秒後に第一図柄として「2」が停止する。その後、遊技者によりボタン操作がなされる。この結果、「2」で停止していた第一図柄が「7」に切り換わる。そして、図柄変動からT2秒後に第二図柄も「7」で停止し、リーチ状態になる。そして、図柄変動からT3秒後に第三図柄も「7」で停止し、この結果、大当たりが確定する。そして、三個の図柄が「777」で揃った状態でしばらく揺れ変動し、図柄変動からTsum秒後に「777」で完全停止する。
最後に、ボタン操作が第二図柄停止(T2)後第三図柄停止(T3)までに行われた場合(ボタン操作3)について説明する。まず、図柄変動開始後、T1秒後に第一図柄として「2」が停止する。そして、図柄変動からT2秒後に第二図柄も「2」で停止し、リーチ状態になる。その後、遊技者によりボタン操作がなされる。この結果、「2」で停止していた第一図柄及び第二図柄が「7」に切り換わる。そして、図柄変動からT3秒後に第三図柄も「7」で停止し、この結果、大当たりが確定する。そして、三個の図柄が「777」で揃った状態でしばらく揺れ変動し、図柄変動からTsum秒後に「777」で完全停止する。尚、参考までに、図13にハズレの場合の例を示す。
本最良形態によれば、はじめての機種であっても変動内容から特別遊技移行への期待度が判断でき、かつ、派手な演出を行なわずとも当該変動内容から特別遊技移行への期待感を高めることできるという効果を奏する。
更に、遊技者は切替時間に注目するだけで、当該変動態様の期待度をより簡単に予測することができるという効果を奏する。
更に、遊技者は、再抽選を待たずとも、自己の意思に基づき、内部的に決定されている識別情報の属性をいち早く確認できるという効果を奏する。更に、遊技者は、高度に緊張させる再変動を、自己の意思に基づき実質的に無くすることができるという効果も奏する。