(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。尚、フローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
尚、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。尚、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。尚、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
尚、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。尚、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。尚、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
また、例えば、画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本特徴部156SGでは、第1特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域5Aと、第2特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域5Bとが設けられている。尚、画像表示装置5の画面上には、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aが設けられている。第1始動入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、第1始動入賞口の右方には、釘の列19が設けられており、遊技領域の右方から流下した遊技球が、第1始動入賞口が設けられた領域に進入しないように構成されている。このように、遊技領域の右方から流下した遊技球が進入することを防止する釘の列19が設けられていることによって、遊技領域の左方を狙って遊技球を発射操作(いわゆる左打ち操作)した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成されている。
尚、本特徴部156SGでは、釘の列19が設けられていることにより左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられていることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよいし、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられているとともに釘の列19も設けることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよい。
画像表示装置5の右方には、通過ゲート41が設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、ゲートスイッチ21によって検出される。
通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17と、第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bとが設けられており、図1に示すように、左側に特殊可変入賞球装置17が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置されている。これら特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
尚、本特徴部156SGでは、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有するように形成されている。また、図1に示すように、特別可変入賞球装置7は底面部材が左上から右下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可変入賞球装置7が閉状態であれば特別可変入賞球装置7上を左上から右下に向けて移動して行き、その下の可変入賞球装置6B上に落下する。
また、本特徴部156SGでは、可変入賞球装置6Bと比較して特殊可変入賞球装置17の方が若干大きい。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口に入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口に入賞する。さらに、特殊入賞口も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、そのままアウト口の方へ落下することになる。
また、本特徴部156SGでは、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bには、底面部材上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本特徴部156SGでは、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによって、左上から右下方向または右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
尚、本特徴部156SGでは、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bの底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第1カウントスイッチ23)が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7が開放制御されて大入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が閉鎖制御されて大入賞口が閉状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ24)が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口1や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が閉状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口内には、第2始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ22Bが設けられている。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口と第2始動入賞口とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
尚、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7(大入賞口)、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)、および特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中やKT状態(いわゆる小当りタイム)中である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
尚、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて普通図柄の可変表示が実行されることから、通過ゲート41は普通始動領域としての役割を担っているのであるが、大当り図柄が導出表示された場合にも通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に移行するので、通過ゲート41は作動領域としての役割も担っている。従って、通過ゲート41は、普通始動領域と作動領域との両方の役割を担う兼用ゲートとして構成されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
このパチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
尚、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「はずれ」となる。尚、第1特図ゲームであっても、極低い割合で小当り図柄が停止表示され、「小当り」となる場合があるように構成してもよい。
第1特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
尚、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、確変状態(高確率状態)、KT状態、高ベース状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されることがある。
確変状態(確率変動状態)では、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
KT状態では、通常状態よりも小当りになりやすいKT制御が実行される。このパチンコ遊技機1では、小当り遊技状態でもある程度の賞球を得ることができるので、大当り遊技状態と比べると得られる賞球が少ないが遊技者にとって有利な状態である。
高ベース状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行され(時短状態)、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。高ベース状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態やKT状態、高ベース状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、確変状態、KT状態、高ベース状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
大当り遊技を終了し、遊技状態が確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、右打ち操作を行い、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。尚、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
第2特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「はずれ」となる。
第2特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。第2特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17により形成される特殊入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。尚、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。
尚、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。尚、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。尚、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。尚、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。尚、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24))からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82、ソレノイド83をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
尚、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(S1)。続いて、必要な初期設定を行う(S2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(S3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(S3;Yes)、初期化処理(S8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(S9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(S3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(S4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。S4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(S4;No)、初期化処理(S8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(S4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(S5)。S5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(S5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(S8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(S5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(S6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(S7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(S11)、割込みを許可する(S12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(S21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(S23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S24)。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(S25A)。CPU103がタイマ割込み毎に第1特別図柄プロセス処理を実行することにより、第1特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。また、CPU103は、第2特別図柄プロセス処理を実行する(S25B)。CPU103がタイマ割込み毎に第2特別図柄プロセス処理を実行することにより、第2特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。尚、このパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の可変表示と第2特別図柄の可変表示とを同時に並行して実行することが可能である。
第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(S27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。S27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、第1特別図柄プロセス処理として、図4に示すS25Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この第1特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞判定処理を実行する(S101A)。
第1始動入賞判定処理では、第1始動入賞口への始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し第1保留記憶数を更新する処理が実行される。第1始動入賞口への始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報としてRAM102に設けられた第1保留記憶バッファに記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や第1保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、第1保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて第1始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた第1特図プロセスフラグの値に応じて、S110A〜S121Aの処理のいずれかを選択して実行する。尚、第1特別図柄プロセス処理の各処理(S110A〜S121A)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
S110Aの第1特別図柄通常処理は、第1特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この第1特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、第1特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、第1特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、第1特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、第1特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、第1特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、第1特別図柄通常処理は終了する。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
S111Aの第1変動パターン設定処理は、第1特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この第1変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。第1変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、第1特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、第1変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
S112Aの第1特別図柄変動処理は、第1特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この第1特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、第1特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、第1特別図柄変動処理は終了する。
S113Aの第1特別図柄停止処理は、第1特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この第1特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aにて第1特別図柄の変動を停止させ、第1特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には第1特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、第1特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。また、表示結果が「はずれ」である場合には、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「はずれ」である場合、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1特別図柄停止処理は終了する。
S114Aの第1ゲート通過待ち処理は、第4特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この第1ゲート通過待ち処理では、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御を行う。通過ゲート41への遊技球の通過を検知したときには第1特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S115Aの第1大当り開放前処理は、第1特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この第1大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、第1特図プロセスフラグの値が“6”に更新され、第1大当り開放前処理は終了する。
S116Aの第1大当り開放中処理は、第1特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この第1大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、第1特図プロセスフラグの値が“7”に更新し、第1大当り開放中処理を終了する。
S117Aの第1大当り開放後処理は、第1特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この第1大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、第1特図プロセスフラグの値が“6”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1大当り開放後処理は終了する。
S118Aの第1大当り終了処理は、第1特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この第1大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御やKT制御、高ベース制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、第1大当り終了処理は終了する。
S119Aの第1小当り開放前処理は、第1特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この第1小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において特殊入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、第1特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、第1小当り開放前処理は終了する。
S120Aの第1小当り開放中処理は、第1特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この第1小当り開放中処理には、特殊入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、特殊入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。特殊入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、第1特図プロセスフラグの値が“11”に更新され、第1小当り開放中処理は終了する。
S121Aの第1小当り終了処理は、第1特図プロセスフラグの値が“11”のときに実行される。この第1小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、第1小当り終了処理は終了する。
尚、第2特別図柄プロセス処理(S25B)において実行される処理は、第1特別図柄プロセス処理(S25A)において実行される処理と同様である。すなわち、図5で説明した第1特別図柄プロセス処理において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。また、第2特別図柄プロセス処理(S25B)の第1始動入賞判定処理で抽出された各乱数値は、保留情報としてRAM102に設けられた第2保留記憶バッファに記憶される。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(S71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(S72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(S73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(S73;No)、S73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
S73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(S73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(S74)、コマンド解析処理を実行する(S75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
S75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(S76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
S76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(S77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、S73の処理に戻る。S73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(S161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
S161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
S170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
S171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
S172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、S171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
S173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
S174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
S175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
S176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
S177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
尚、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(本実施形態の特徴部156SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部156SGについて説明する。図8−1は、本特徴部156SGにおける大当り判定テーブル、小当り判定テーブル、大当り種別判定テーブルである。図8−1(A)は、大当り判定テーブル156SG130aを示す説明図である。大当り判定テーブル156SG130aとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、当り判定用乱数と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブル156SG130aには、非確変状態(低確率状態(低確率/非KT状態、低確率/第1KT状態))において用いられる非確変時大当り判定テーブルと、確変状態(高確率状態(高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態))において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。非確変時大当り判定テーブルには、図8−1(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8−1(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8−1(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8−1(B)及び図8−1(C)は、小当り判定テーブル156SG130b,156SG130cを示す説明図である。このうち、図8−1(B)は、第1特別図柄の可変表示を実行する場合に用いる第1特別図柄用の小当り判定テーブル156SG130bを示している。また、図8−1(C)は、第2特別図柄の可変表示を実行する場合に用いる第2特別図柄用の小当り判定テーブル156SG130cを示している。小当り判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、当り判定用乱数と比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブル156SG130b,156SG130cには、それぞれ、非確変状態(低確率状態(低確率/非KT状態、低確率/第1KT状態))において用いられる非確変時小当り判定テーブルと、確変状態(高確率状態(高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態))において用いられる確変時小当り判定テーブルとがある。非確変時小当り判定テーブルには、図8−1(B),(C)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時小当り判定テーブルには、図8−1(B)及び図8−1(C)の右欄に記載されている各数値が設定されている。また、図8−1(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
本特徴部156SGでは、図8−1(B)に示すように、第1特別図柄用の小当り判定テーブル156SG130bには、小当り判定値が割り当てられておらず、大当りと決定されなかった場合に小当りとなる場合はない。すなわち、大当りと決定されなかった場合には全てはずれとなり、小当り確率は0%である。また、図8−1(C)に示すように、第2特別図柄用の小当り判定テーブル156SG130cには、非確変時小当り判定テーブルと確変時小当り判定テーブルとでは、共に2250〜28465までの判定値が小当り判定値として割り当てられている。つまり、第2特別図柄の可変表示時には、遊技状態が確変状態であるか否かにかかわらず、約2/5の割合((28465−2250)/65536)で可変表示結果が小当りとなる。よって、本特徴部156SGでは、28466〜65535までの判定値がはずれに割り当てられていることになり、第2特別図柄の可変表示時には、約3/5の割合((65535−28465)/65536)で可変表示結果がはずれとなる。このように、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態において主に実行される第2特別図柄の可変表示については、はずれとなる場合があるとともに、これらはずれとなる確率が、小当りとなる確率よりも高く設定されていることで、短期間に小当りが多く発生して、これら小当りとなることによって遊技者に付与される賞球数が過度に大きくなってしまうことを防ぐことができるなっている。
尚、本特徴部156SGでは、はずれとなる確率を小当りとなる確率よりも高く設定した形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、はずれとなる確率を小当りとなる確率よりも低く設定してもよく、これらのはずれや小当りとなる確率については、小当りによって遊技者に付与される平均的な賞球数等にもとづいて、適宜に決定されればよい。
CPU103は、所定の時期に、乱数回路104のカウント値を抽出して抽出値を当り判定用乱数の値と比較するのであるが、当り判定用乱数値が図8−1(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りにすることに決定し、当り判定用乱数値が図8−1(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。尚、図8−1に示す例では、大当りになる確率(割合)については、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して、10倍になっているのに対し、小当りになる確率(割合)については、確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とで同一の割合となっている。このように、本特徴部156SGでは、小当りになる確率(割合)については、確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とで同一の割合した形態を例示しているが、小当りになる確率(割合)についても、大当りとなる確率と同様に、確変状態(高確率状態)の確率が、非確変状態(低確率状態)の確率よりも高くなるようにしてもよい。尚、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図8−1(D)及び図8−1(E)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル156SG131a,156SG131bを示す説明図である。大当り種別判定テーブル156SG131a,156SG131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「2R通常大当り」、「2R確変大当り」、「4R通常大当り」、「4R確変大当り」、「6R確変大当り」、または「10R確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図8−1(D)に示すように、本特徴部156SGでは、第1特別図柄の可変表示を実行する場合には、9%の確率で「10R確変大当り」と決定され、56%の確率で「4R確変大当り」と決定され、35%の確率で「4R通常大当り」と決定される。また、図8−1(E)に示すように、本特徴部156SGでは、第2特別図柄の可変表示を実行する場合には、10%の確率で「10R確変大当り」と決定され、50%の確率で「6R確変大当り」と決定され、5%の確率で「2R確変大当り」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「10R確変大当り」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「6R確変大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「4R確変大当り」とは、4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。
「4R通常大当り」とは、4ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行させる大当りである。また、「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御される大当りである。
本特徴部156SGでは、「10R確変大当り」、「6R確変大当り」、「4R確変大当り」、および「4R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて所定期間(本特徴部156SGでは、30秒間)が経過するか所定数(本特徴部156SGでは、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに最大で10個の大入賞口への入賞が可能である。これに対して、「2R確変大当り」および「2R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて短い期間(本特徴部156SGでは、1.8秒間)のみ大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに入賞可能な大入賞口への入賞数は2〜3個程度である。
また、本特徴部156SGでは、大当り遊技を終了するときに、大当り遊技前の遊技状態および大当り種別に応じて第1KT状態、第2KT状態または非KT状態のいずれかに制御されるのであるが、大当り遊技後の遊技状態の遷移の仕方については後述する(図8−25参照)。
図8−2〜図8−4は、本特徴部156SGで用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図8−2〜図8−4に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図8−2〜図8−4に示す例では、第1特別図柄および飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#07の7種類と、第2特別図柄および飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#34の34種類とが用いられる。
第1特別図柄の可変表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図8−2(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−2(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の可変表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#05のいずれかに決定される。
第1特別図柄の可変表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図8−2(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−2(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の可変表示が実行される場合には、第1変動パターン#06〜#07のいずれかに決定される。
第2特別図柄の可変表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図8−3(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−3(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#05のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、10分間の長期間にわたって第2特別図柄の可変表示が実行される。また、小当りと決定する場合には第2変動パターン#02〜#04のいずれかが決定されて、10分間、9分50秒間、9分40秒間のいずれかの期間にわたって第2特別図柄の可変表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#05が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の可変表示が実行される。
また、本特徴部156SGでは、非KT状態中であっても第2特別図柄の可変表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、本特徴部156SGでは、図8−3(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の可変表示が実行されても、変動時間を極端に長くし可変表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。尚、本特徴部156SGにおいて、「小当りの発生頻度」とは、例えば、単位時間(例えば、1分)あたりの小当りの発生割合であり、KT状態では、例えば、単位時間あたりの小当りの発生割合が通常状態よりも高い状態となっている。
更に、本特徴部156SGでは、非KT状態において第2特別図柄の可変表示結果が小当りとなる場合は、可変表示が変動時間の異なる第2変動パターン#02〜#04のいずれかにて実行されるので、可変表示が終了して特殊入賞口が開放されるタイミングを遊技者が特定困難となっている。このため、遊技者は、非KT状態において小当り遊技が開始される直前のタイミングにて遊技球を特殊入賞口に向けて打ち出すことにより不当に賞球を得ることが困難となっている。
尚、本特徴部156SGでは、図8−3(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の可変表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の可変表示を実行する場合であれば、図8−3(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−3(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2変動パターン#06〜#08のいずれかに決定される。
尚、図8−3(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#06に決定される。また、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#07(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。本特徴部156SGでは、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置17内の特殊入賞口には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置17を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口に入賞してしまう可能性がある。そこで、本特徴部156SGでは、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置17を開状態に制御して特殊入賞口への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。また、低確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には第2変動パターン#08が決定されて、2分間にわたって第2特別図柄の可変表示が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2〜49変動目の可変表示を実行する場合であれば、図8−3(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜49変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−3(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2変動パターン#09〜#15のいずれかに決定される。また、図8−3(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#09や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#10に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#11に決定される場合がある。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#12や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#13に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#14に決定される場合がある。第2変動パターン#09,#12は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#10,#13は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#13に決定される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから50変動目の可変表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図8−3(F)に示す低確率/第1KT時且つ50変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−3(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2変動パターン#16〜#18のいずれかに決定される。
本特徴部156SGでは、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、画像表示装置5において「チャンスタイム中」などの文字表示が表示される。図8−3(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目としてはずれや小当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#16や第2変動パターン#17に決定される。また、図8−3(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として大当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#18に決定される。
第2特別図柄の可変表示を実行する場合、高確率/第1KT状態である場合には、その高確率/第1KT状態の契機となった4R確変大当りや6R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の可変表示を実行する場合であれば、図8−4(G)に示す高確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−4(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2変動パターン#19〜#23のいずれかに決定される。
尚、低確率/第1KT状態の1変動目と同様に、図8−4(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#19に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#20に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、第2始動入賞口開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#21)に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#22に決定される場合がある。また、図8−4(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#22に決定される。
また、高確率/第1KT状態の契機となった4R確変大当りや6R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2変動目以降の可変表示を実行する場合であれば、図8−4(H)に示す高確率/第1KT時且つ2変動目以降用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−4(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2変動パターン#24〜#30のいずれかに決定される。
尚、低確率/第1KT状態の2〜49変動目と同様に、図8−4(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#24や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#25に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#26に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#27や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#28に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#29に決定される場合がある。第2変動パターン#24,#27は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#25,#28は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#30に決定される。
第2特別図柄の可変表示を実行する場合、高確率/第2KT状態である場合には、図8−4(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−4(I)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2変動パターン#31〜#34のいずれかに決定される。
尚、図8−4(I)に示すように、高確率/第2KT状態において大当りにも小当りにも決定しない場合、つまり、はずれと決定する場合には、変動時間が1.5秒の第2変動パターン#31に決定される場合と、変動時間が20秒でありリーチを伴う第2変動パターン#32に決定される場合とがある。また、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、変動時間が1.5秒の第2変動パターン#33に決定される。また、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、変動時間が20秒でありリーチを伴う第2変動パターン#34に決定される。
尚、図8−3および図8−4に示す例では、第1KT状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
次に、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図8−5は、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを説明するための説明図である。このうち、図8−5(A)は、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示し、図8−5(B)は、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。
まず、図8−5(A)を用いて、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図8−5(A)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の可変表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。本特徴部156SGでは、図8−5(A)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図8−5(A)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の可変表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図8−5(A)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態に変化し、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。しかしながら、第1KT状態では、図8−5(A)に示すように、下流側の特殊可変入賞球装置17が開状態となる期間が0.8秒間と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100可変表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、図8−5(A)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放を終了した後、次の可変入賞球装置6Bの開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、本特徴部156SGでは、第1KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
また、本特徴部156SGでは、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した0.5秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも短いため、可変入賞球装置6Bが既に開放状態に制御されているときに遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しやすくなっている。
次に、図8−5(B)を用いて、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図8−5(B)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の可変表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。本特徴部156SGでは、図8−5(B)に示すように、普通図柄の変動時間は1.0秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図8−5(B)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが0.2秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の可変表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図8−5(B)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態に制御され、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置6Bの開放時間が0.2秒と極めて短い。また、本特徴部156SGでは、第2KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.8秒(普通図柄の変動時間1.0秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、図8−5(B)に示すように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が進入しやすく特殊入賞口に遊技球が入賞しやすい。
つまり、本特徴部156SGにおける普通図柄プロセス処理において、CPU103は、遊技状態が第2KT状態であるか否かに応じて普通図柄の変動時間、第2始動入賞口開放処理前時間、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)の開放時間を異ならせることで、第2KT状態を第1KTと比較して遊技球が特殊入賞口に入賞し易い状態としている。
なお、第2KT状態では、特殊入賞口に遊技球が入賞しやすく賞球が得られやすいことから、本例では「小当りRUSH」ともいい、第2KT状態中である場合には「小当りRUSH」などの文字表示が表示される。
なお、本例では、第2特別図柄の可変表示を実行する場合にのみ小当りが発生し、KT状態では第2特別図柄の可変表示の頻度を高くすることにより小当りが発生しやすい状態とし、さらに賞球が得られにくい第1KT状態と賞球が得られやすい第2KT状態とを設けることによって、特に小当りにより賞球が期待できる小当りRUSH(本例では、第2KT状態)を実現する場合を示しているが、そのような態様に限られない。例えば、第1特別図柄の可変表示を実行する場合と第2特別図柄の可変表示を実行する場合とのいずれであっても、大当りでなければ高い確率にて小当りとなるように構成し、第1特別図柄の可変表示で小当りとなった場合には賞球が得られにくく、第2特別図柄の可変表示で小当りとなった場合には賞球が得られやすくすることにより、小当りにより賞球が期待できる小当りRUSH(第2特別図柄の可変表示での小当りによる遊技価値が増加しやすい遊技状態)が実現されるように構成してもよい。そのように何らかの形式で、同じKT状態でも賞球が期待できない状態がある一方で、賞球が期待できる小当りRUSHの状態が実現されるように構成されていればよい。
また、本特徴部156SGでは、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間1.0秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間2.6秒とを合計した3.8秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも長いため、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御される前に遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しにくくなっている。
なお、本特徴部156SGでは、普通図柄の可変表示を実行したり可変入賞球装置6Bを開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって普通図柄プロセス処理(図示略)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、図示しない普通図柄プロセス処理において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率(例えば、10%または100%)により普図当りとするか否かを決定する。
なお、本特徴部156SGでは、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置6Bを閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口への入賞を抑制することができる。
本特徴部156SGでは、後述するように、第1KT状態では、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをセットすることによって高ベース状態に制御することによって、図8−5(A)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御している。また、第2KT状態では、高ベースフラグをセットせず低ベース状態に制御することによって、図8−5(B)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御している。
なお、例えば、可変入賞球装置6Bの開放時間を延長することを示す特殊フラグ(開放延長フラグ)を設けるようにし、その特殊フラグがセットされていれば図8−5(A)に示すような可変入賞球装置6Bを長時間開放する第1開放パターン(ロング開放)で制御し、特殊フラグがセットされていなければ図8−5(B)に示す可変入賞球装置6Bを短時間開放する第2開放パターン(ショート開放)で制御するように構成してもよい。つまり、第1KT状態でのみ特殊フラグをセットし、大当り遊技状態を含む他の状態では、特殊フラグをセットしないように制御するように構成してもよい。
また、第1KT状態であっても、低確率/第1KT状態中の最後の可変表示を実行する場合には、可変入賞球装置6Bの開放時間を短くしてもよい。例えば、低確率/第1KT状態の50回の特別図柄の短縮変動期間のうち、49回目の特別図柄の変動停止に応じて、前述の特殊フラグを消去するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/第1KT状態の終了後に、左打ち報知を行うときに、可変入賞球装置6Bがロング開放していることに対して遊技者に違和感を与えることを抑制することができる。
なお、上記のように、可変入賞球装置6Bの開放制御用のフラグ(特殊フラグ)を用いて可変入賞球装置6Bを構成する場合、さらに、特別図柄の可変表示の短縮変動用のフラグを用いて特別図柄の可変表示を制御するようにしてもよく、この場合、特殊フラグと短縮変動用のフラグとを別々に管理して制御を行うように構成してもよい。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置6Bをショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置6Bの開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置6Bに入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、本特徴部156SGでは、図8−5に示すように、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の可変表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置6Bが閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いと通過ゲート41を通過した遊技球が可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17に到達するまでに可変入賞球装置6Bが開放せず、特殊入賞口の入賞が可能となってしまう)。これに対して、本特徴部156SGでは、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達する前に可変入賞球装置6Bの開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の可変表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
図8−6および図8−7は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図8−6に示す例において、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜802F(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜8030(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド)である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を10R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(10R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を9R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(9R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を4R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(4R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を4R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(4R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(2R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(2R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9008(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果8指定コマンド(小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果8指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、本特徴部156SGでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、演出制御用CPU120が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1特別図柄と第2特別図柄とについて兼用できるが、第1特別図柄についての表示結果指定コマンドと第2特別図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、10R確変大当り/6R確変大当り/4R確変大当り/4R通常大当り/2R確変大当り/2R通常大当り/小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)である。コマンドA0001(H)は、第1特別図柄の可変表示を表示結果にかかわらずはずれとして強制停止(強制終了)することを特定可能な演出制御コマンド(第1図柄強制確定指定コマンド)である。コマンドA002(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド)である。コマンドA0003(H)は、第2特別図柄の可変表示を表示結果にかかわらずはずれとして強制停止(強制終了)することを特定可能な演出制御コマンド(第2図柄強制確定指定コマンド)である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、第1大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第1大当り開始指定コマンド:第1ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、第1大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第1大当り終了指定コマンド:第1エンディング指定コマンド)である。B002(H)は、第2大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第2大当り開始指定コマンド:第2ファンファーレ指定コマンド)である。B003(H)は、第2大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第2大当り終了指定コマンド:第2エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、本特徴部156SGでは、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドC801(H)は、通過ゲート41を遊技球が通過したことを指定する演出制御コマンド(ゲート通過指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、第1客待ち状態(第1特別図柄の変動が行われておらず、第1保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第1客待ちデモ表示指定コマンド)である。コマンドD001(H)は、第2客待ち状態(第2特別図柄の変動が行われておらず、第2保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第2客待ちデモ表示指定コマンド)である。なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドは通常状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。また、第2客待ちデモ表示指定コマンドはKT状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態が高確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。
コマンドF0XXH及びコマンドF1XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドF0XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となるか否か及び大当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドF1XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「リーチ」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図8−6および図8−7に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図8−6および図8−7に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
図8−8に示すように、RAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリア156SG150が設けられている。図8−8に示す遊技制御用データ保持エリア156SG150は、第1特図保留記憶部156SG151A(第1保留記憶バッファ)と、第2特図保留記憶部156SG151B(第2保留記憶バッファ)と、普図保留記憶部156SG151Cと、遊技制御フラグ設定部156SG152と、遊技制御タイマ設定部156SG153と、遊技制御カウンタ設定部156SG154と、遊技制御バッファ設定部156SG155とを備えている。
第1特図保留記憶部(第1保留記憶バッファ)156SG151Aは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部156SG151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された当り判定用の乱数値や当り種別判定用の乱数値、変動パターン判定用の乱数値を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部156SG151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能な保留情報となる。
第2特図保留記憶部(第2保留記憶バッファ)156SG151Bは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部156SG151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部156SG151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能な保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部156SG151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部156SG151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により抽出された普図表示結果判定用の乱数値を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部156SG152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部156SG152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部156SG153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部156SG153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部156SG154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部156SG154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部156SG154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部156SG154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、当り種別判定用の乱数値、変動パターン判定用の乱数値、普図表示結果判定用の乱数値等を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部156SG155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部156SG155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
また、演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図8−9(A)に示すような演出制御用データ保持エリア156SG190が設けられている。図8−9(A)に示す演出制御用データ保持エリア156SG190は、演出制御フラグ設定部156SG191と、演出制御タイマ設定部156SG192と、演出制御カウンタ設定部156SG193と、演出制御バッファ設定部156SG194とを備えている。
演出制御フラグ設定部156SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部156SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部156SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部156SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部156SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部156SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部156SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部156SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本特徴部156SGでは、図8−9(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ156SG194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部156SG194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ156SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ156SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、図柄指定コマンドと変動カテゴリ指定コマンドとが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ156SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの図柄指定コマンドと変動カテゴリ指定コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」またはバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される飾り図柄変動停止処理においてクリアされるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ156SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ156SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとが送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、図柄指定コマンド及び変動カテゴリ指定コマンドが格納されていくことになる。
図8−9(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ156SG194Aに格納されているコマンドは、演出図柄の可変表示を開始するごとに、直前に終了した可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−0」または「2−0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−1」または「2−1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する可変表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図8−9(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の演出図柄の可変表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において可変表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
図8−10は、第1特別図柄プロセス処理における第1始動入賞処理(S101A)を示すフローチャートである。第1始動入賞処理においてCPU103は、第1始動口スイッチ22AがONとなったか否かを判定する(156SGS011A)。第1始動口スイッチ22AがONとなっていない場合(156SGS011A;N)は第1始動入賞処理を終了し、第1始動口スイッチ22AがONとなった場合(156SGS011A;Y)は、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(156SGS012A)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部156SG154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。156SGS012Aにて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(156SGS012A;N)、第1特図保留記憶数を1加算するように更新する(156SGS013A)。
156SGS013Aの処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部156SG154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、当り判定用乱数値、当り種別判定用乱数値、変動パターン決定用乱数値を示す数値データを抽出する(156SGS014A)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、第1保留記憶バッファにおける空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(156SGS015A)。
そして、CPU103は、第1保留記憶バッファにセットした各乱数値、KT状態中であるか否か、高ベース状態中であるか否か等から当該保留記憶にもとづく可変表示結果及び大当り種別並びに変動パターンのカテゴリがリーチの変動パターンであるか否かを判定する第1入賞時乱数値判定処理を実行し(156SGS016A)、第1始動入賞処理を終了する。尚、第1入賞時乱数値判定処理においてCPU103は、判定結果にもとづく図柄指定コマンドと変動カテゴリ指定コマンドとを演出制御基板12に対して送出する。
図8−11は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(S110A)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特図プロセスフラグの値が「0」を示す値となっている場合である。なお、第1特図プロセスフラグの値が0示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の可変表示が実行されていない状態であって、かつ、第1大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でもない場合である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第2特別図柄プロセスフラグを確認する(156SGS50A)。第2特別図柄プロセスフラグの値が4〜11であれば、第1特別図柄通常処理を終了させる。つまり、156SGS50AにおいてCPU103は、第2特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技中や小当り遊技中であるか否かを判定し、第2特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技中や小当り遊技中であればそれ以降の処理を実行せずに第1特別図柄通常処理を終了する。一方、第2特別図柄プロセスフラグが4〜11でなければ、156SGS51Aへ移行する。そして、第1保留記憶数の値を確認する(156SGS51A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第1保留記憶数が0であれば、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(156SGS52A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する格納領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(156SGS53A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各格納領域の内容をシフトする(156SGS54A)。すなわち、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する格納領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する格納領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの格納領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各格納領域(第1特図保留記憶部156SG151A)の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(156SGS55A)。具体的に、確変フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の大当り可変表示中であるか否かを判定する(156SGS56A)。具体的に、第2特別図柄の可変表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り可変表示中であると判定する。第2特別図柄の大当り可変表示中であると判定した場合には、156SGS57A以降の処理を行うことなく156SGS66Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り可変表示中に第1特別図柄の可変表示を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えば156SGS56Aにて第2特別図柄の大当り可変表示中である場合に、大当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、156SGS58Aへ移行することにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、大当り判定とは別に、小当りとするか否かを決定するための小当り判定を行う遊技機では、156SGS56Aにて第2特別図柄の大当り可変表示中である場合に、156SGS57A〜156SGS62Aの処理を行わずに、小当り判定用乱数(当り判定用乱数と共通の乱数であってもよいし、全く異なる乱数であってもよい)としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの小当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第2特別図柄の大当り可変表示中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(156SGS57A)、大当り判定モジュールを実行する(156SGS58A)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(156SGS59A;Y)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の可変表示に基づいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(156SGS60A)。そして、当り種別判定乱数に基づいて大当り種別が10R確変大当り、4R確変大当り、および4R通常大当りのいずれであるかを判定し(156SGS61A)、大当り種別を記憶し(156SGS62A)、156SGS66Aへ移行する。
また、156SGS59Aにおいて大当りとしない場合には(156SGS59A;N)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(156SGS63A)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(156SGS64A;Y)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の可変表示に基づいて小当りとなることを示す第1小当りフラグをセットし(156SGS65A)、156SGS66Aへ移行する。尚、はずれとすることに決定した場合には(156SGS64A;N)、156SGS65Aの処理を経由せずに156SGS66Aへ移行する。
そして、第1特図プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(156SGS66A)。なお、図示は省略したが、156SGS66Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、156SGS58Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
図8−12は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(S111A)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、特別図柄の可変表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(156SGS1700A)。なお、本特徴部156SGでは、特図時短フラグがセットされ特別図柄の可変表示の短縮制御が行われることによって、第2特別図柄の可変表示を実行させた方が有利な状態になり(図8−2〜図8−5参照)、小当りが発生しやすい状態となるので、KT状態に制御されている状態となる。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−2(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンのいずれかに決定するための図示しない非KT時用第1特別図柄用変動パターン決定テーブルを選択する(156SGS1701A)。尚、非KT時用第1特別図柄用変動パターン決定テーブルには、図8−2(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンの各々に対応して、変動パターン決定用乱数値が割り当てられている。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−2(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルのいずれかに決定するための図示しないKT時用第1特別図柄用変動パターン決定テーブルを選択する(156SGS1702A)。尚、KT時用第1特別図柄用変動パターン決定テーブルには、図8−2(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンの各々に対応して、変動パターン決定用乱数値が割り当てられている。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、156SGS1701A,S1702Aにて使用することに決定した変動パターン決定テーブルと、第1特図保留記憶部156SG151Aに格納されている変動パターン決定用乱数とに基づいて、図8−2に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(156SGS1703A)。本特徴部156SGでは、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した可変表示結果や大当り種別に応じた表示結果指定コマンドと、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドとを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(156SGS1704A)。
また、156SGS1703Aにて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(156SGS1705A)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の可変表示を開始する(156SGS1706A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に対応した値に更新する(156SGS1707A)
図8−13は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(S112A)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、第1変動時間タイマを1減算し(156SGS1121A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(156SGS1122A)、演出制御用CPU120に第1図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(156SGS1123A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(S113A)に対応した値に更新する(156SGS1124A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(156SGS1125A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の可変表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、演出制御基板12に対して第1図柄強制確定指定コマンドを送出するとともに(156SGS1126A)、ステップ156SGS1123Aに移行して演出制御用CPU120に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い(156SGS1123A)、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(S113A)に対応した値に更新し(156SGS1124A)、第1特別図柄変動処理を終了する。また、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していない場合は、156SGS1123A、156SGS1124Aの処理を実行せずに第1特別図柄変動処理を終了する。
図8−14は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(156SGS2010A)、「0」である場合、156SGS2015Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、CPU103は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(156SGS2011A)、「0」になったか否かを判定する(156SGS2012A)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、156SGS2015Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、CPU103は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをクリアする(156SGS2013A)とともに、特別図柄の可変表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをクリアする(156SGS2014A)。そして、156SGS2015Aに移行する。
この特徴部156SGでは、後述するように、高ベースフラグがセットされて高ベース状態における可変表示の実行回数が管理されるのは、4R通常大当りや2R通常大当りに基づく大当り遊技の終了時に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御され50回の可変表示が実行される場合である。低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)である場合には、50回目の可変表示を終了すると、156SGS2012A,S2012BでYと判定されて156SGS2013A,S2013Bで高ベースフラグがリセットされるとともに、156SGS2014A,S2014Bで特図時短フラグもリセットされ、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行することになる。
次いで、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄を導出表示させる(156SGS2015A)。このとき、CPU103は、第1特別図柄変動処理において演出制御基板12に対して第1図柄強制確定指定コマンドを送出している場合、つまり、第2特別図柄で大当り図柄が停止表示されている場合は、当該可変表示結果が大当りであってもはずれ図柄を導出表示させる。また、当該可変表示結果が大当りであった場合は、CPU103は、第1大当りフラグをクリアすることによって第1特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技に制御されることを防止する。
次いで、CPU103は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(156SGS2016A)。第1大当りフラグがセットされていない場合は、更に第1小当りフラグがセットされているか否かを判定する(156SGS2017A)。第1小当りフラグがセットされていない場合は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理に応じた値に設定し(156SGS2018A)、第1特別図柄通常処理を終了する。
尚、第1小当りフラグがセットされている場合は、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(156SGS2019A)、小当りに応じた放パターンデータをセットする(156SGS2020A)。また、第1特図プロセスフラグの値を第1ゲート通過待ち処理に対応した値に設定し(156SGS2021A)、第1特別図柄停止処理を終了する。
そして、第1大当りフラグがセットされている場合は、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(156SGS2024A)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(156SGS2025A)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットし(156SGS2026A)、第1特図プロセスフラグの値を第1ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(156SGS2027A)。そして、第1特別図柄停止処理を終了する。
なお、本特徴部156SGでは、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を実行可能に構成されている。また、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を実行可能に構成されている。
ただし、本特徴部156SGでは、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示した状態では右打ち報知や発射促進報知を実行せず、その状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合に右打ち報知や発射促進報知を実行する(この場合、ゲート通過待ち状態であるので、第1始動入賞口に遊技球が入賞しても直ちには第1特別図柄の可変表示は開始されず、第1保留記憶となる)。
また、逆に、通常状態(低確率/非KT状態)で通過ゲート41での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/非KT状態)で第2始動入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、通過ゲート41や第2始動入賞口、特殊入賞口での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、通過ゲート41では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口や特殊入賞口では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
また、例えば、通過ゲート41での遊技球の検出では外部信号の出力を行わない一方で、第2始動入賞口や特殊入賞口での遊技球の検出では外部信号の出力を行うように構成してもよい。
なお、本特徴部156SGでは特定の条件が満たされたときにデモ表示を行うものであるが、通常状態においてデモ表示を行っているときに通過ゲート41、第2始動入賞口または特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、実行していたデモ表示の実行を終了して左打ち報知を行うものであってもよい。
図8−15は、第1特別図柄プロセス処理における第1ゲート通過待ち処理(S114A)を示すフローチャートである。第1ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(156SGS2501A)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをクリアし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(156SGS2504A)。次いで、CPU103は、第1大当り開始指定コマンドを送信し(156SGS2505A)、第1特図プロセスフラグの値を第1大当り開放前処理に対応した値に設定する(156SGS2506A)。
この特徴部156SGでは、第1ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第1特別図柄の可変表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図8−16および図8−17は、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(S118A)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(156SGS2200A)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、156SGS2204Aに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第1大当りフラグをクリアし(156SGS2201A)、第1大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(156SGS2202A)。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(156SGS2203A)、処理を終了する。
156SGS2204Aでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(156SGS2204A)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(156SGS2205A)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(156SGS2205AのY)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が10R確変大当りであるか否かを確認する(156SGS2206A)。なお、10R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理の156SGS62Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りであれば、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(156SGS2207A)とともに、特別図柄の可変表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(156SGS2208A)。そして、156SGS2223Aに移行する。なお、10R確変大当りであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
10R確変大当りでなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が4R確変大当りであるか否かを確認する(156SGS2209A)。なお、4R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理の156SGS62Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。4R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(156SGS2212A)とともに、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(156SGS2213A)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(156SGS2214A)。そして、156SGS2223Aに移行する。従って、4R確変大当りであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、4R確変大当りである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(第1ゲート通過待ち処理の156SGS2504A参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、4R確変大当りに基づく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の可変表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第1特別図柄停止処理の156SGS2010AでYと判定されて156SGS2011Aの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
4R確変大当りでもなければ(すなわち、4R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(156SGS2219A)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(156SGS2220A)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(156SGS2221A)。そして、156SGS2223Aに移行する。従って、4R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(S110A)に対応した値に更新する(156SGS2223A)。
図8−18は、第2特別図柄プロセス処理における第2始動入賞処理(S101B)を示すフローチャートである。第2始動入賞処理においてCPU103は、第2始動口スイッチ22BがONとなったか否かを判定する(156SGS011B)。第2始動口スイッチ22BがONとなっていない場合(156SGS011B;N)は第2始動入賞処理を終了し、第2始動口スイッチ22BがONとなった場合(156SGS011B;Y)は、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(156SGS012B)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部156SG154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。156SGS012Bにて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(156SGS012B;N)、第2特図保留記憶数を1加算するように更新する(156SGS013B)。
156SGS013Bの処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部156SG154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、当り判定用乱数値、当り種別判定用乱数値、変動パターン決定用乱数値を示す数値データを抽出する(156SGS014B)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、第2特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(156SGS015B)。
そして、CPU103は、第2保留記憶バッファにセットした各乱数値、KT状態中であるか否か、高ベース状態中であるか否か等から当該保留記憶にもとづく可変表示結果及び大当り種別並びに変動パターンのカテゴリがリーチの変動パターンであるか否かを判定する第2入賞時乱数値判定処理を実行し(156SGS016B)、第2始動入賞処理を終了する。尚、第2入賞時乱数値判定処理においてCPU103は、判定結果にもとづく図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとを演出制御基板12に対して送出する。
図8−19は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値である「0」となっている場合である。なお、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であって、かつ、第2大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第1特別図柄プロセスフラグを確認する(156SGS50B)。第1特別図柄プロセスフラグの値が4〜11であれば、第2特別図柄通常処理を終了させる。つまり、156SGS50BにおいてCPU103は、第1特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技中や小当り遊技中であるか否かを判定し、第1特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技中や小当り遊技中であればそれ以降の処理を実行せずに第2特別図柄通常処理を終了する。尚、本特徴部156SGでは、第1特別図柄の可変表示にもとづく小当り遊技は発生しないので、実際の156SGS50Bの処理では、第1特別図柄プロセスフラグの値が大当り遊技に対応する4〜8のいずれかであるか否かを判定すればよい。一方、第1特別図柄プロセスフラグが4〜11でなければ、156SGS51Bへ移行する。そして、第2保留記憶数の値を確認する(156SGS51B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第2保留記憶数が0であれば、第2客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(156SGS52B)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第2保留記憶バッファにおける保留記憶数=1に対応する格納領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(156SGS53B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各格納領域の内容をシフトする(156SGS54B)。すなわち、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する格納領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する格納領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの格納領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各格納領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(156SGS55B)。なお、具体的な背景指定コマンドの送信の仕方は、第1特別図柄通常処理の156SGS55Aで示した処理と同様である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の大当り可変表示中であるか否かを判定する(156SGS56B)。具体的に、第1特別図柄の可変表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り可変表示中であると判定する。第1特別図柄の大当り可変表示中であると判定した場合には、156SGS57B以降の処理を行うことなく156SGS68Bへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り可変表示中に第2特別図柄の可変表示を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えば156SGS56Bにて第1特別図柄の大当り可変表示中である場合に、大当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、156SGS58Bへ移行することにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、156SGS56Bにて第1特別図柄の大当り可変表示中である場合に、156SGS57B〜S62Bの処理を行わずに、はずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定(156SGS63B)を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第1特別図柄の大当り可変表示中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(156SGS57B)、大当り判定モジュールを実行する(156SGS58B)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(156SGS59B;Y)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の可変表示に基づいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(156SGS60B)。そして、当り種別判定乱数に基づいて大当り種別が10R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当りのいずれかに判定し(156SGS61B)、大当り種別を記憶し(156SGS62B)、156SGS68Bへ移行する。
また、156SGS59Bにおいて大当りとしない場合には(156SGS59B;N)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(156SGS63B)。小当り判定モジュールは、当り判定乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(156SGS64B;Y)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の可変表示に基づいて小当りとなることを示す第2小当りフラグをセットし(156SGS65B)、156SGS66Bへ移行する。尚、はずれとすることに決定した場合には(156SGS64B;N)、156SGS65Bの処理を経由せずに156SGS66Bへ移行する。
そして、第2特図プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(156SGS66B)。なお、図示は省略したが、156SGS66Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、156SGS58Bでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
第2変動パターン設定処理は、図8−12に示した第1変動パターン設定処理(S111A)と同様である。すなわち、図8−12に示す第1変動パターン設定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2変動パターン処理が説明されたことになる。ただし、第2変動パターン設定処理では、CPU103は、まず、156SGS1700Aと同様の処理を行い、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−3(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンのいずれかに決定するための図示しない非KT時用第2特別図柄用変動パターン決定テーブルを選択する。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否かや、変動回数に応じて、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−3(D)〜図8−4(I)に示すいずれかのKT時用の第2特別図柄用変動パターンのいずれかに決定するための図示しないKT時用第2特別図柄用変動パターン決定テーブルのいずれかを選択する。例えば、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンであれば(低確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図8−3(D)に示す第2特別図柄用変動パターンのいずれかに決定するための図示しないKT時用第2特別図柄用変動パターン決定テーブル(1)を選択し、2〜49変動目であれば図8−3(E)に示す第2特別図柄用変動パターンのいずれかに決定するための図示しないKT時用第2特別図柄用変動パターン決定テーブル(2)を選択し、50変動目であれば図8−3(F)に示す第2特別図柄用変動パターンのいずれかに決定するための図示しないKT時用第2特別図柄用変動パターン決定テーブル(3)を選択する。また、例えば、確変フラグおよび高ベースフラグの両方がオンであれば(高確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図8−4(G)に示す第2特別図柄用変動パターンのいずれかに決定するための図示しないKT時用第2特別図柄用変動パターン決定テーブル(4)を選択し、2変動目以降であれば図8−4(H)に示す第2特別図柄用変動パターンのいずれかに決定するための図示しないKT時用第2特別図柄用変動パターン決定テーブル(5)を選択する。また、例えば、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフであれば(高確率/第2KT状態であれば)、図8−4(I)に示す第2特別図柄用変動パターンのいずれかに決定するための図示しないKT時用第2特別図柄用変動パターン決定テーブル(6)を選択する。
図8−20は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄変動処理(S112B)を示すフローチャートである。第2特別図柄変動処理において、CPU103は、第2変動時間タイマを1減算し(156SGS1121B)、第2変動時間タイマがタイムアウトしたら(156SGS1122B)、演出制御用CPU120に第2図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(156SGS1123B)。そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理(S113B)に対応した値に更新する(156SGS1124B)。
第2変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(156SGS1125B)。なお、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第1特図プロセスフラグの値が第1特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第1特別図柄の可変表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、演出制御基板12に対して第2図柄強制確定指定コマンドを送出するとともに(156SGS1126B)、ステップ156SGS1123Bに移行して演出制御用CPU120に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い(156SGS1123B)、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄停止処理(S113B)に対応した値に更新し(156SGS1124B)、第2特別図柄変動処理を終了する。また、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄を導出表示していない場合は、156SGS1123B、156SGS1124の処理を実行せずに第2特別図柄変動処理を終了する。
図8−21は、第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第2特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(156SGS2010B)、「0」である場合、156SGS2015Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、CPU103は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(156SGS2011B)、「0」になったか否かを判定する(156SGS2012B)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、156SGS2015Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、CPU103は、高ベースフラグをクリアする(156SGS2013B)とともに、特図時短フラグをクリアする(156SGS2014B)。そして、156SGS2015Bに移行する。
次いで、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の停止図柄を導出表示させる(156SGS2015B)。このとき、CPU103は、第2特別図柄変動処理において演出制御基板12に対して第2図柄強制確定指定コマンドを送出している場合、つまり、第1特別図柄で大当り図柄が停止表示されている場合は、当該可変表示結果が大当りや小当りであってもはずれ図柄を導出表示させる。また、当該可変表示結果が大当りや小当りであった場合は、CPU103は、第2大当りフラグや第2小当りフラグをクリアすることによって第2特別図柄の可変表示にもとづく大当り遊技や小当り遊技に制御されることを防止する。
次いで、CPU103は、第2大当りフラグがセットされているか否かを判定する(156SGS2016B)。第2大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(156SGS2024B)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(156SGS2025B)、ラウンド数カウンタに「1」をセットし(156SGS2026B)、第2特図プロセスフラグの値を第2ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(156SGS2027B)。そして、第2特別図柄停止処理を終了する。
第2大当りフラグがセットされていない場合には(156SGS2016B;N)、CPU103は、第2小当りフラグがセットされているか否かを判定する(156SGS2017B)。第2小当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(156SGS2019B)、小当りに応じた開放パターンデータをセットし(156SGS2020B)、第2特図プロセスフラグの値を第2小当り開放処理に対応した値に設定する(156SGS2021B)。そして、第2特別図柄停止処理を終了する。一方、第2小当りフラグがセットされていない場合には、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に設定した後(156SGS2018B)、第2特別図柄停止処理を終了する。
図8−22は、第2特別図柄プロセス処理における第2ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。第2ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(156SGS2501B)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(156SGS2502B)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、そのまま156SGS2504Bに移行する。
特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態中でなければ)、CPU103は、大当り信号出力フラグをセットする(156SGS2503B)。特徴部156SGでは、156SGS2503Bで大当り信号出力フラグがセットされたことに基づいて、情報出力処理(S23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをクリアし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(156SGS2504B)。次いで、CPU103は、第2大当り開始指定コマンドを送信し(156SGS2505B)、第2特図プロセスフラグの値を第2大当り開放前処理に対応した値に設定する(156SGS2506B)。
この特徴部156SGでは、第2ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第2特別図柄の可変表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図8−23および図8−24は、第2特別図柄プロセス処理における第2大当り終了処理を示すフローチャートである。第2大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(156SGS2200B)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、156SGS2204Bに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第2大当りフラグをクリアし(156SGS2201B)、第2大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(156SGS2202B)。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(156SGS2203B)、処理を終了する。
156SGS2204Bでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(156SGS2204B)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(156SGS2205B)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(156SGS2205B;Y)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が10R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かを確認する(156SGS2206B)。なお、10R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理の156SGS62Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。10R確変大当りまたは2R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(156SGS2207B)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(156SGS2208B)。そして、156SGS2223Bに移行する。なお、10R確変大当りまたは2R確変大当りであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
10R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りであるか否かを確認する(156SGS2209B)。なお、6R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理の156SGS62Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(156SGS2212B)とともに、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(156SGS2213B)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(156SGS2214B)。そして、156SGS2223Bに移行する。従って、6R確変大当りであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、6R確変大当りである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(第2ゲート通過待ち処理の156SGS2504B参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、6R確変大当りに基づく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の可変表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第2特別図柄停止処理の156SGS2010BでYと判定されて156SGS2011Bの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
6R確変大当りでもなければ(すなわち、2R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(156SGS2219B)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(156SGS2220B)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(156SGS2221B)。そして、156SGS2223Bに移行する。従って、2R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に更新する(156SGS2223B)。
ここで、この特徴部156SGにおける遊技状態の遷移について説明する。図8−25は、この特徴部156SGにおける遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。まず、この特徴部156SGでは、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の可変表示が実行される。また、主として第1特別図柄の可変表示が実行されることから、低確率/低ベース状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当り、4R確変大当り、または2R通常大当りが発生する。
図8−25に示すように、低確率/低ベース状態において10R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(156SGS2206A〜S2208A参照)。また、低確率/低ベース状態において4R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(156SGS2209A,S2212A〜S2214A参照)。また、低確率/低ベース状態において4R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の可変表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(156SGS2219A〜S2221A参照)。
KT状態(高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)に移行した後である場合には、この特徴部156SGでは、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の可変表示が実行される。また、主として第2特別図柄の可変表示が実行されることから、KT状態において大当りが発生した場合には、主として10R確変大当り、6R確変大当り、2R確変大当り、または2R通常大当りが発生する。
図8−25に示すように、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(156SGS2206B〜S2208B参照)。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(156SGS2209B,S2212B〜S2214B参照)。なお、この特徴部156SGでは、第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、6R確変大当りとなる確率が合計で50%であるので(図8−1(D),(E)参照)、一旦高確率/高ベース状態となると50%の割合で高確率/高ベース状態がループすることになる。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の可変表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(156SGS2219B〜S2221B参照)。
図8−25に示すように、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(156SGS2206B〜S2208B参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(156SGS2209B,S2212B〜S2214B参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の可変表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(156SGS2219B〜S2221B参照)。なお、この特徴部156SGでは、第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、2R通常大当りとなる確率が35%であるので(図8−1(D),(E)参照)、一旦低確率/高ベース状態となると35%の割合で低確率/高ベース状態がループすることになる。なお、4R通常大当りや2R通常大当りが発生して低確率/高ベース状態となった後、次の大当りが発生することなく、50回の可変表示が終了した場合には、図8−25に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する(156SGS2010A〜S2014A参照)。
図8−25に示すように、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(156SGS2206B〜S2208B参照)。なお、この特徴部156SGでは、第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、第2特別図柄の可変表示が実行される場合には、10R確変大当りまたは2R確変大当りとなる確率が15%であるので(図8−1(D),(E)参照)、一旦高確率/低ベース状態となると15%の割合で高確率/低ベース状態がループすることになる。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において6R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(156SGS2209B,S2212B〜S2214B参照)。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の可変表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(156SGS2219B〜S2221B参照)。
なお、図8−25では、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では第1特別図柄の可変表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第2特別図柄の可変表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、2R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の可変表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図8−25では、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)では第2特別図柄の可変表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の可変表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、4R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、4R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の可変表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図8−25では、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)では第2特別図柄の可変表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の可変表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、4R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、4R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の可変表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図8−25では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では第2特別図柄の可変表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の可変表示が実行される可能性もありうる。この場合、10R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、4R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、4R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の可変表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
図8−26は、本特徴部156SGにおける演出制御プロセス処理(S76)の一部を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理において演出制御用CPU120は、前述した先読予告設定処理(161)を実行した後、第2KT状態中において画像表示装置5に第2KT用背景画像(夕暮れ背景画像)156SG005Xや第2KT中獲得玉数表示156SG005A等(図8−37参照)の表示制御を行うための第2KT中演出処理(156SGS162)、第2KT状態において発生する複数の小当りを対象として実行されるコンボ演出の延長および終了を決定するコンボ演出延長・終了決定処理(156SGS163)、後述するコンボ演出実行決定処理にて実行が決定されたコンボ演出を実行するためのコンボ演出実行処理(156SGS164)を実行してS170〜S177のいずれかの処理を実行する。
図8−27は、本特徴部156SGにおける第2KT中演出処理(156SGS162)を示すフローチャートである。第2KT中演出処理において演出制御用CPU120は、まず、第2KT状態であるか否かを判定する(156SGS601)。第2KT状態でない場合(156SGS601;N)には、第2KT用背景画像(夕暮れ背景画像)156SG005X等の第2KT中演出表示の表示中であるか否かを判定する(156SGS607)。
第2KT中演出表示の表示中であれば(156SGS607;Y)、表示中である第2KT中演出表示の表示を終了して、該第2KT中演出処理を終了し、第2KT中演出表示の表示中でなければ(156SGS607;N)、該第2KT中演出処理を終了する。
一方、第2KT状態である場合(156SGS601;N)には、第2KT中演出表示を既に表示中であるか否かを判定する(156SGS602)。第2KT中演出表示を表示中でない場合(156SGS602;N)には、画像表示装置5において第2KT中演出表示の表示を開始した後(156SGS603)、コンボ演出の実行中であるか否かを判定し(156SGS604)、第2KT中演出表示を既に表示中である場合(156SGS602;Y)には、156SGS603を経由することなく、156SGS604に進んで、コンボ演出の実行中であるか否かを判定する。尚、コンボ演出の実行中であるか否かは、コンボ演出実行中フラグがセットされているか否かによって判定できる。
コンボ演出の実行中である場合(156SGS604;Y)には、該第2KT中演出処理を終了し、コンボ演出の実行中でない場合(156SGS604;N)には、特殊入賞口入賞指定コマンドの受信が有るか否か、つまり、特殊可変入賞球装置17への入賞があったか否かを判定する(156SGS605)。特殊入賞口入賞指定コマンドの受信がない場合(156SGS605;N)には、該第2KT中演出処理を終了する。一方、特殊入賞口入賞指定コマンドの受信がある場合(156SGS605;Y)には、第2KT中獲得玉数表示に特殊入賞口への入賞に応じて払い出される賞球数である10を加算更新した後(156SGS606)、該第2KT中演出処理を終了する。よって、コンボ演出中でない場合には、特殊可変入賞球装置17への入賞があったことに応じて、該入賞によって払い出された(遊技者に付与された)賞球数である10球が第2KT中獲得玉数に加算されて第2KT中獲得玉数表示が更新される。尚、コンボ演出中である場合に特殊可変入賞球装置17への入賞があった場合には、後述するように、コンボ演出実行処理において、該入賞に対応する賞球数表示が分割数表示等により実行された後、第2KT中獲得玉数に加算されて第2KT中獲得玉数表示が更新される。
図8−28は、可変表示開始待ち処理(S170)を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する(156SGS811)。なお、変動パターンコマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、変動パターンコマンドを受信した場合に、変動パターンコマンドを受信したことを示す変動パターンコマンド受信フラグをセットするようにし、ステップ156SGS811では、その変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(156SGS812)。本特徴部156SGにおける第1KT状態フラグは、4ラウンド確変大当りや6ラウンド確変大当りの大当り遊技終了時にセットされるフラグであり、本特徴部156SGにおける第2KT状態フラグは、10ラウンド確変大当りや2ラウンド確変大当りの大当り遊技終了時にセットされるフラグである。尚、第1KT状態フラグと第2KT状態フラグは、どちらも大当り遊技開始時にクリアされる。第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の可変表示を実行する場合であるか否かを確認する(156SGS813)。尚、第1特別図柄の可変表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第1変動パターン#01〜#07を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄の可変表示を実行する場合でなければ(すなわち、第2特別図柄の可変表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第1特別図柄の可変表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(S171)に対応した値に更新する(156SGS815)。
第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の可変表示を実行する場合であるか否かを確認する(156SGS814)。なお、第2特別図柄の可変表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第2変動パターン#01〜#34を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄の可変表示を実行する場合でなければ(すなわち、第1特別図柄の可変表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第2特別図柄の可変表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(S171)に対応した値に更新する(156SGS815)。
156SGS812〜156SGS815の処理が実行されることによって、本特徴部156SGでは、非KT状態である場合には、第1特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の可変表示が実行され、KT状態である場合には、第2特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の可変表示が実行される。言い換えれば、第1特別図柄の可変表示が実行される場合であってもKT状態である場合や、第2特別図柄の可変表示が実行される場合であっても非KT状態である場合には、飾り図柄の可変表示は実行されない。
図8−29は、特図当り待ち処理(S173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、後述の大当り開始待ちフラグセットがセットされているか否かを判定する(156SGS821)。大当り開始待ちフラグがセットされていなければ(156SGS821;N)、可変表示停止タイマが動作中であるか否かを判定する(156SGS822)。可変表示停止タイマが動作中でなければ(156SGS822;N)、飾り図柄の停止図柄を導出表示する。停止図柄としては、大当りであれば、大当りの種別に対応した大当り図柄、例えば、確変状態に制御される大当りであれば、奇数の同一飾り図柄が揃った停止図柄を導出表示し、確変状態に制御されない通常大当りであれば、偶数の同一飾り図柄が揃った停止図柄を導出表示し、小当りであれば、「135」等のいわゆるチャンス目の停止図柄を導出表示し、はずれであれば前述の大当りや小当り以外の組み合わせの停止図柄を導出表示する。これらの停止図柄を導出表示した後(156SGS823)、可変表示停止タイマに停止図柄を表示する期間に対応するタイマ値をセットして(156SGS824)、該特図当り待ち処理を終了する。
また、可変表示停止タイマが動作中であれば(156SGS822;Y)、可変表示停止タイマを−1した後(156SGS825)、可変表示停止時間が経過したか否かを、該−1した後の可変表示停止タイマのタイマ値が「0」となったか否かにより判定する(156SGS826)。そして、可変表示停止時間が経過していない場合(156SGS826;N)には、該特図当り待ち処理を終了し、可変表示停止時間が経過した場合(156SGS826;Y)には、当該可変表示が大当りの可変表示であるか否かを判定する(156SGS827)。尚、大当りの可変表示であるか否かは、例えば、導出表示されている停止図柄が大当りの停止図柄であるか否かにより特定すればよい。
大当りの可変表示である場合には(156SGS827;Y)、大当り開始指定コマンド受信フラグを受信しているか否か、つまり、大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(156SGS832)。大当り開始指定コマンドを受信していない場合(大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていない場合)には(156SGS832;N)、大当り開始指待ちフラグが既にセットされているか否かを更に判定する(156SGS833)。大当り開始指待ちフラグが既にセットされている場合には(156SGS833;Y)、該特図当り待ち処理を終了し、大当り開始指待ちフラグが未だセットされていない場合には(156SGS833;N)、大当り開始待ちフラグをセットして(156SGS834)、該特図当り待ち処理を終了する。
また、大当り開始指定コマンドを受信している場合(大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合)には、大当り開始待ちフラグをクリアするとともに(156SGS835)、大当り開始指定コマンド受信フラグをクリアした後(156SGS836)演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応する値を更新して、該特図当り待ち処理を終了する(156SGS837)。尚、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応する値に更新する処理とともに、大当り中演出を実行するための大当り中演出プロセステーブルを選択してプロセスタイマをスタートさせることにより、大当り中演出を開始するようにしてもよい。
一方、大当りの可変表示でない場合には(156SGS827;N)、当該可変表示が小当りの可変表示であるか否かを判定する(156SGS828)。尚、小当りの可変表示であるか否かは、例えば、導出表示されている停止図柄が小当りの停止図柄であるか否かにより特定すればよい。当該可変表示が小当りの可変表示である場合には(156SGS828;Y)、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応する値に更新して、該特図当り待ち処理を終了する(156SGS829)。尚、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応する値に更新する処理とともに、小当り中演出を実行するための小当り中演出プロセステーブルを選択してプロセスタイマをスタートさせることにより、小当り中演出を開始するようにしてもよい。
一方、当該可変表示が小当りの可変表示でない場合、つまり、はずれの可変表示である場合には(156SGS828;N)、コンボ演出を実行するか否かを決定するコンボ演出実行決定処理を実行した後(156SGS830)、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理に対応する値に更新して、該特図当り待ち処理を終了する(156SGS831)。
図8−30は、小当り終了演出処理(S175)を示すフローチャートである。小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、小当り終了演出の実行期間を計時するための小当り終了演出タイマが動作中であるか否かを判定する(156SGS841)。小当り終了演出タイマが動作中でなければ(156SGS841;N)、小当り終了指定コマンドを受信したか否か、つまり、小当り状態が終了したか否かを、小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かにより判定する(156SGS842)。
小当り終了指定コマンドを受信していない場合(小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていない場合)には(156SGS842;N)は、該小当り終了演出処理を終了し、小当り終了指定コマンドを受信した場合(小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合)には(156SGS842;Y)、小当り終了指定コマンド受信フラグをクリアした後(156SGS843)、小当り終了演出タイマに小当り終了演出の実行期間に対応するタイマ値をセットし(156SGS844)、該小当り終了演出処理を終了する。
一方、小当り終了演出タイマが動作中であれば(156SGS841;Y)、小当り終了演出タイマを−1した後(156SGS845)、小当り終了演出時間が経過したか否かを、値を−1した後の小当り終了演出タイマのタイマ値が「0」となったか否かにより判定する(156SGS846)。
そして、小当り終了演出時間が経過していない場合(156SGS846;N)には、該小当り終了演出処理を終了し、小当り終了演出時間が経過した場合(156SGS846;Y)には、コンボ演出を実行するか否かを決定するコンボ演出実行決定処理を実行した後(156SGS847)、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理に対応する値に更新して、該該小当り終了演出処理を終了する(156SGS848)。
図8−31は、コンボ演出実行決定処理(156SGS830または156SGS847)を示すフローチャートである。コンボ演出実行決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、コンボ演出が実行中であることを示すコンボ演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(156SGS851)。コンボ演出実行中フラグがセットされている場合、つまりコンボ演出が実行中である場合には(156SGS851;Y)、重複してコンボ演出の実行を決定する必要がないので、該コンボ演出実行決定処理を終了する。
コンボ演出実行中フラグがセットされていない場合には(156SGS851;N)、更に、第2KT状態であるか否かを判定する(156SGS852)。第2KT状態であるか否かは、例えば、第2KT中演出表示が画像表示装置5に表示されているか否か等によって判定すればよい。
第2KT状態ではない場合には(156SGS852;N)、該コンボ演出実行決定処理を終了し、第2KT状態である場合には(156SGS852;Y)、図8−9に示す始動入賞時受信コマンドバッファにおいて各第2特図保留記憶の図柄指定コマンドの内容を参照し、図柄指定コマンドの内容が小当りである第2特図保留記憶数、つまり、可変表示結果が小当りとなる第2特図保留記憶数と、図柄指定コマンドの内容が大当りである第2特図保留記憶の有無、つまり、可変表示結果が大当りとなる第2特図保留記憶の有無を特定する(156SGS853)。
そして、第2特図保留記憶に、可変表示結果が大当りとなる保留記憶が有るか否かを判定し(156SGS854)、大当りとなる第2特図保留記憶が有る場合には(156SGS854;Y)、該コンボ演出実行決定処理を終了する。よって、第2特図保留記憶に大当りとなる保留記憶が有る場合には、コンボ演出の実行が決定される場合はない。つまり、第2KT状態である場合に、第2特図保留記憶に小当りとなる保留記憶が3以上であっても、第2特図保留記憶に大当りとなる保留記憶が有る場合のコンボ演出実行決定割合は0%である。
一方、可変表示結果が大当りとなる第2特図保留記憶がない場合には(156SGS854;N)、演出制御プロセスフラグの値が特図当り待ち処理に対応した値であるか否かを判定する(156SGS855)。つまり、コンボ演出実行決定処理が、156SGS830において実行されているか否かを判定する。
演出制御プロセスフラグの値が特図当り待ち処理に対応した値である場合(156SGS855;Y)、つまり、コンボ演出実行決定処理が、特図当り待ち処理の156SGS830において実行されている場合には、実行中の可変表示の可変表示結果がはずれであること、及び156SGS853にて特定した可変表示結果が小当りとなる第2特図保留記憶数とにもとづいて、図8−33(A)に示す決定割合にてコンボ演出を実行するか否かを決定する(156SGS856)。
具体的には、図8−33(A)に示すように、演出制御用CPU120は、第2特図保留記憶数が4個である場合は、第2特図保留記憶内の可変表示結果が小当りとなる保留記憶が4個であれば、90%の割合でコンボ演出の実行を決定する一方で10%の割合でコンボ演出の非実行を決定し、第2特図保留記憶内の可変表示結果が小当りとなる保留記憶が3個であり且つ第2特図保留記憶内の第4保留記憶(バッファ番号2−4の保留記憶)の可変表示結果がはずれである場合、70%の割合でコンボ演出の実行を決定する一方で30%の割合でコンボ演出の非実行を決定し、第2特図保留記憶内の可変表示結果が小当りとなる保留記憶が3個であり且つ第2特図保留記憶内の第3保留記憶(バッファ番号2−3の保留記憶)の可変表示結果がはずれである場合、60%の割合でコンボ演出の実行を決定する一方で40%の割合でコンボ演出の非実行を決定し、第2特図保留記憶内の可変表示結果が小当りとなる保留記憶が3個であり且つ第2特図保留記憶内の第2保留記憶(バッファ番号2−2の保留記憶)の可変表示結果がはずれである場合、50%の割合でコンボ演出の実行を決定する一方で50%の割合でコンボ演出の非実行を決定する。
また、第2特図保留記憶数が3個である場合は、第2特図保留記憶内の可変表示結果が小当りとなる保留記憶が3個であれば、40%の割合でコンボ演出の実行を決定する一方で60%の割合でコンボ演出の非実行を決定し、第2特図保留記憶内の可変表示結果が小当りとなる保留記憶が2個以下である場合、0%の割合でコンボ演出の実行を決定する一方で100%の割合でコンボ演出の非実行を決定する。
そして、第2特図保留記憶数が2個以下である場合、0%の割合でコンボ演出の実行を決定する一方で100%の割合でコンボ演出の非実行を決定する。
一方、演出制御プロセスフラグの値が特図当り待ち処理に対応した値でない場合には(156SGS855;N)、つまり、コンボ演出実行決定処理が、小当り終了演出処理の156SGS847において実行されている場合には、小当り遊技が終了したこと、及び156SGS853にて特定した可変表示結果が小当りとなる第2特図保留記憶数とにもとづいて、図8−33(B)に示す決定割合にてコンボ演出を実行するか否かを決定する(156SGS857)。
具体的には、図8−33(B)に示すように、演出制御用CPU120は、第2特図保留記憶数が4個である場合は、第2特図保留記憶内の可変表示結果が小当りとなる保留記憶が4個であれば、80%の割合でコンボ演出の実行を決定する一方で20%の割合でコンボ演出の非実行を決定し、第2特図保留記憶内の可変表示結果が小当りとなる保留記憶が3個であり且つ第2特図保留記憶内の第4保留記憶(バッファ番号2−4の保留記憶)の可変表示結果がはずれである場合、60%の割合でコンボ演出の実行を決定する一方で40%の割合でコンボ演出の非実行を決定し、第2特図保留記憶内の可変表示結果が小当りとなる保留記憶が3個であり且つ第2特図保留記憶内の第3保留記憶(バッファ番号2−3の保留記憶)の可変表示結果がはずれである場合、50%の割合でコンボ演出の実行を決定する一方で50%の割合でコンボ演出の非実行を決定し、第2特図保留記憶内の可変表示結果が小当りとなる保留記憶が3個であり且つ第2特図保留記憶内の第2保留記憶(バッファ番号2−2の保留記憶)の可変表示結果がはずれである場合、40%の割合でコンボ演出の実行を決定する一方で60%の割合でコンボ演出の非実行を決定する。
また、第2特図保留記憶数が3個である場合は、第2特図保留記憶内の可変表示結果が小当りとなる保留記憶が3個であれば、40%の割合でコンボ演出の実行を決定する一方で60%の割合でコンボ演出の非実行を決定し、第2特図保留記憶内の可変表示結果が小当りとなる保留記憶が2個以下である場合、0%の割合でコンボ演出の実行を決定する一方で100%の割合でコンボ演出の非実行を決定する。
そして、第2特図保留記憶数が2個以下である場合、0%の割合でコンボ演出の実行を決定する一方で100%の割合でコンボ演出の非実行を決定する。
つまり、本特徴部156SGでは、可変表示結果がはずれとなる可変表示の終了時にコンボ演出実行決定処理を実行する場合と小当り遊技の終了時にコンボ演出実行決定処理を実行する場合とで比較すると、可変表示結果がはずれとなる可変表示の終了時にコンボ演出実行決定処理を実行する場合の方が高い割合でコンボ演出の実行を決定するように設定されている(コンボ演出の実行決定割合:可変表示結果がはずれとなる可変表示の終了時>小当り遊技の終了時)。
また、コンボ演出実行決定処理を実行するときの第2特図保留記憶数に注目すると、第2特図保留記憶数が4個の場合が最も高い割合でコンボ演出の実行を決定可能となっている一方で、第2特図保留記憶数が2個の場合はコンボ演出の実行を決定しないように設定されている(コンボ演出の実行決定割合:第2特図保留記憶数が4個>第2特図保留記憶数が3個>第2特図保留記憶数が2個以下)。
更に、第2特図保留記憶数が4個である場合について注目すると、可変表示結果が小当りとなる保留記憶数が4個である場合が最も高い割合でコンボ演出の実行を決定可能となっている。そして、可変表示結果が小当りとなる保留記憶数が3個である場合については、第2特図保留記憶内の第4保留記憶がはずれである場合が最も高い割合でコンボ演出の実行を決定可能であり、第2特図保留記憶内の第2保留記憶がはずれである場合が最も低い割合でコンボ演出の実行を決定可能となっている。つまり、第2特図保留記憶数が4個である場合については、次の可変表示から可変表示結果が小当りとなる連続回数が多いほど高い割合でコンボ演出の実行を決定可能となっている(コンボ演出の実行決定割合:可変表示結果が小当りとなる保留記憶数が4個(4回連続小当り)>可変表示結果が小当りとなる保留記憶数が3個且つ第4保留記憶がはずれ(3回連続小当り)>可変表示結果が小当りとなる保留記憶数が3個且つ第3保留記憶がはずれ(2回連続小当り)>可変表示結果が小当りとなる保留記憶数が3個且つ第2保留記憶がはずれ(連続小当り無し))。
更に、第2特図保留記憶数が3個である場合について注目すると、可変表示結果が小当りとなる保留記憶数が3個である場合が最も高い割合でコンボ演出の実行を決定可能となっている。そして、可変表示結果が小当りとなる保留記憶数が2個以下である場合については、一義的にコンボ演出の非実行を決定するようになっている。つまり、第2特図保留記憶数が3個である場合については、次の可変表示から可変表示結果が小当りとなる連続回数が多いほど高い割合でコンボ演出の実行を決定可能となっている(コンボ演出の実行決定割合:可変表示結果が小当りとなる保留記憶数が3個(3回連続小当り)>可変表示結果が小当りとなる保留記憶数が2個以下)。
つまり、本特徴部156SGにおいては、第2特図保留記憶数が4個である場合と3個である場合とのいずれでも、第2特図保留記憶内に可変表示結果がはずれとなる保留記憶が記憶されていない場合が最も高い割合でコンボ演出の実行を決定可能となっている。
図8−31に戻り、演出制御用CPU120は、156SGS856または156SGS857において、コンボ演出の実行を決定したか否かを判定し(156SGS858)、コンボ演出の実行を決定していない場合には(156SGS858;N)、該コンボ演出実行決定処理を終了する。
一方、コンボ演出の実行を決定した場合には(156SGS858;Y)、小当り回数カウンタに0をセットするとともに(156SGS859)、156SGS853にて特定した可変表示結果が小当りとなる第2特図保留記憶数をコンボ演出開始時の小当り予定回数として記憶し(156SGS860)、画像表示装置5におけるコンボ演出中獲得玉数表示156SG005B(図8−37参照)を開始し(156SGS861)、コンボ演出実行中フラグをセットした後(156SGS862)、該コンボ演出実行決定処理を終了する。
尚、本特徴部156SGでは、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りとなる保留記憶が有る場合はコンボ演出の実行を決定しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2特図保留記憶内に可変表示結果が大当りとなる保留記憶が有る場合であってもコンボ演出の実行を決定可能としてもよい。
図8−32は、コンボ演出延長・終了決定処理(156SGS163)を示すフローチャートである。コンボ演出延長・終了決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、コンボ演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(156SGS871)。つまり、コンボ演出が実行中でなければ(156SGS871;N)、延長や終了を決定する必要がないので、該コンボ演出延長・終了決定処理を終了する。コンボ演出が実行中で、コンボ演出実行中フラグがセットされていれば(156SGS871;Y)、小当り終了指定コマンド受信フラグセットされているか否か、つまり、小当りの終了タイミングであるか否かを判定する(156SGS872)。
小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には(156SGS872;Y)、小当り回数カウンタに1を加算更新し(156SGS873)、加算更新後の小当り回数カウンタのカウンタ値が、小当り予定回数以上であるか否かを判定する(156SGS874)。
加算更新後の小当り回数カウンタのカウンタ値が、小当り予定回数以上ではない場合(156SGS874;N)、つまり、コンボ演出の実行決定時に、該決定したコンボ演出の対象となる小当りが全て実行されていない場合には、延長や終了を決定する必要がないので、該コンボ演出延長・終了決定処理を終了する。
一方、加算更新後の小当り回数カウンタのカウンタ値が、コンボ演出開始時の小当り予定回数以上である場合(156SGS874;Y)、つまり、コンボ演出の実行決定時に、該決定したコンボ演出の対象となる小当り遊技が全て実行された場合には、小当り回数カウンタの値にもとづいて、図8−34に示す割合にてコンボ演出を継続するか否かを決定する(156SGS875)。
具体的には、図8−34に示すように、小当り回数カウンタの値が3である場合(第2特図保留記憶内に可変表示結果が小当りとなる保留記憶が3個有ることにもとづいてコンボ演出の実行が決定された後に3回の小当り遊技が実行された場合)は、90%の割合でコンボ演出の継続を決定し、10%の割合でコンボ演出の終了を決定する。また、小当り回数カウンタの値が4または5である場合(既に少なくとも1度コンボ演出の継続が決定された後に小当り遊技が実行された場合、または、第2特図保留記憶内に可変表示結果が小当りとなる保留記憶が4個有ることにもとづいてコンボ演出の実行が決定された後に4回の小当り遊技が実行された場合)は、50%の割合でコンボ演出の継続を決定し、50%の割合でコンボ演出の終了を決定する。尚、小当り回数カウンタの値が6である場合は、0%の割合でコンボ演出の継続を決定し、100%の割合でコンボ演出の終了を決定する。よって、小当り回数カウンタの値が6に達すること(コンボ演出の実行を決定してから小当り遊技が6回実行されること)は、コンボ演出の終了条件となる。
つまり、本特徴部156SGにおけるコンボ演出の実行中においては、小当り遊技終時の小当り回数カウンタの値が大きくなるほどコンボ演出の終了が決定されやすくなっており、特に小当り遊技終了時の小当り回数カウンタの値が6に達したことにもとづいて必ずコンボ演出の終了が決定されるようになっている。
図8−32に戻り、演出制御用CPU120は、コンボ演出の継続を決定したか否かを判定し(156SGS876)、コンボ演出の継続を決定しなかった場合、つまり、コンボ演出の終了を決定した場合には(156SGS876;N)、コンボ演出実行中フラグをクリアし(156SGS886)、コンボ中獲得玉数を第2KT中獲得玉数表示に加算更新するコンボ演出終了時演出が実行中であることを示すコンボ演出終了時演出実行中フラグをセットした後(156SGS887)、該コンボ演出延長・終了決定処理を終了する。
一方、コンボ演出の継続(延長)を決定した場合には(156SGS876;Y)、後述するコンボ演出中はずれフラグがセットされていれば、コンボ演出中はずれフラグをクリアして(156SGS877)、該コンボ演出延長・終了決定処理を終了する。また、小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には(156SGS872;N)、第2図柄確定指定コマンドを受信しているか否か、つまり、第2図柄確定指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(156SGS878)。
第2図柄確定指定コマンド受信フラグがセットされていない場合、つまり、第2図柄確定指定コマンドを受信していない場合には(156SGS878;N)、該コンボ演出延長・終了決定処理を終了し、第2図柄確定指定コマンド受信フラグがセットされている場合、つまり、第2図柄確定指定コマンドを受信している場合には(156SGS878;Y)、小当り回数カウンタのカウンタ値が、小当り予定回数以上であるか否かを判定する(156SGS879)。小当り回数カウンタのカウンタ値が、小当り予定回数以上ではない場合(156SGS879;N)、つまり、コンボ演出の実行決定時に、該決定したコンボ演出の対象となる小当りが全て実行されていない場合には、延長や終了を決定する必要がないので、該コンボ演出延長・終了決定処理を終了する。
一方、小当り回数カウンタのカウンタ値が、小当り予定回数以上である場合(156SGS879;Y)、つまり、コンボ演出の実行決定時に、該決定したコンボ演出の対象となる小当りが全て実行された後の可変表示の終了タイミングである場合には、該終了した可変表示が大当りの可変表示であるか否かを判定する(156SGS880)。終了した可変表示が大当りの可変表示であるか否かは、例えば、導出表示された飾り図柄が大当りの図柄であるか否かにより判定すればよい。
終了した可変表示が大当りの可変表示である場合には(156SGS880;Y)、実行中のコンボ演出を終了するために、コンボ演出実行中フラグをクリアし(156SGS886)、コンボ中獲得玉数を第2KT中獲得玉数表示に加算更新するコンボ演出終了時演出が実行中であることを示すコンボ演出終了時演出実行中フラグをセットした後(156SGS887)、該コンボ演出延長・終了決定処理を終了する。よって、可変表示が大当りの可変表示である場合には、コンボ演出が延長されることはなく、必ずコンボ演出は終了する(図8−34に示すように、可変表示結果が大当りである場合は0%の割合でコンボ演出の継続を決定し、100%の割合でコンボ演出の終了を決定する)。よって、大当りの可変表示であること(可変表示結果が大当りとなること)は、コンボ演出の終了条件となる。
また、終了した可変表示が大当りの可変表示でない場合には(156SGS880;N)、更に、終了した可変表示がはずれの可変表示であるか否かを判定する(156SGS881)。終了した可変表示がはずれの可変表示でない場合、つまり小当りの可変表示である場合には(156SGS881;N)、該コンボ演出延長・終了決定処理を終了する。尚、該小当りが終了した時点で、前述したように、コンボ演出の延長・終了が決定されることになる(156SGS871〜156SGS875参照)。
終了した可変表示がはずれの可変表示である場合には(156SGS881;Y)、小当り回数カウンタの値とコンボ演出はずれフラグのセットの有無にもとづいて、図8−34に示す割合にてコンボ演出を継続するか否かを決定する(156SGS882)。
具体的には、図8−34に示すように、コンボ演出の実行中において可変表示結果がはずれであり且つ小当り回数カウンタの値が3である場合(第2特図保留記憶内に可変表示結果が小当りとなる保留記憶が3個有ることにもとづいてコンボ演出の実行が決定された後に3回の小当り遊技が実行され、更にはずれの可変表示が実行された場合)は、70%の割合でコンボ演出の継続を決定し、30%の割合でコンボ演出の終了を決定する。また、コンボ演出の実行中において可変表示結果がはずれであり且つ小当り回数カウンタの値が4以上である場合(既に少なくとも1度コンボ演出の継続が決定された後に小当り遊技が実行され、更にはずれの可変表示が実行された場合、または、第2特図保留記憶内に可変表示結果が小当りとなる保留記憶が4個有ることにもとづいてコンボ演出の実行が決定された後に4回の小当り遊技が実行され、更にはずれの可変表示が実行された場合)は、10%の割合でコンボ演出の継続を決定し、90%の割合でコンボ演出の終了を決定する。
また、小当り回数カウンタの値が3以上であり且つ連続してはずれの可変表示が実行された場合(後述するコンボ演出中はずれフラグがセットされている状態で更にはずれの可変表示が実行された場合)は、0%の割合でコンボ演出の継続を決定し、100%の割合でコンボ演出の終了を決定する。よって、コンボ演出の実行中に連続してはずれの可変表示が実行されたことは、コンボ演出の終了条件となる。
つまり、本特徴部156SGにおけるコンボ演出の実行中においては、可変表示結果がはずれとなる可変表示が1回実行された場合については、小当り回数カウンタの値が大きくなるほどコンボ演出の終了が決定されやすくなっている。また、コンボ演出の実行中に可変表示結果がはずれとなる可変表示が連続して実行された場合にもとづいて必ずコンボ演出の終了が決定されるようになっている。
そして、コンボ演出の継続を決定しなかった場合、つまり、コンボ演出の終了を決定した場合には(156SGS883;N)、コンボ演出中はずれフラグをクリアするとともに(156SGS884)、コンボ演出実行中フラグをクリアし(156SGS886)、コンボ中獲得玉数を第2KT中獲得玉数表示に加算更新するコンボ演出終了時演出が実行中であることを示すコンボ演出終了時演出実行中フラグをセットした後(156SGS887)、該コンボ演出延長・終了決定処理を終了する。
また、コンボ演出の継続(延長)を決定した場合には(156SGS883;Y)、コンボ演出の実行中にはずれの可変表示が実行されたことを示すコンボ演出中はずれフラグをセットすることで(156SGS874)、コンボ演出が、はずれの可変表示において1回延長されたことを特定可能として該コンボ演出延長・終了決定処理を終了する。
尚、本特徴部156SGでは、コンボ演出の実行決定時に特定していた小当り遊技が全て終了した後は、コンボ演出延長・終了決定処理を実行することでコンボ演出を延長(継続)可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、コンボ演出の実行決定時に特定していた小当り遊技が全て終了した後は、コンボ演出延長・終了決定処理を実行すること無くコンボ演出を終了してもよい。
図8−35は、コンボ演出実行処理(156SGS164)を示すフローチャートである。コンボ演出実行処理において、演出制御用CPU120は、まず、報知済賞球数合算演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(156SGS890)。報知済賞球数合算演出実行中フラグがセットされている場合には(156SGS890;Y)、報知済賞球数合算演出実行処理を実行する(156SGS902)。この報知済賞球数合算演出実行処理は、小当り遊技中に、特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17への入賞によって報知(表示)した賞球数を、コンボ演出中獲得玉数表示に加算更新する報知済賞球数合算演出を実行する処理であり、報知済賞球数合算演出の開始時にセットされる報知済賞球数合算演出プロセステーブルにもとづいて実行される。
そして、報知済賞球数合算演出が終了したか否かを判定し(156SGS903)、終了してしない場合には(156SGS903;N)、該コンボ演出実行処理を終了する。また、報知済賞球数合算演出が終了した場合、つまり、報知済賞球数合算演出の終了タイミングである場合には(156SGS903;Y)、報知済賞球数合算演出実行中フラグをクリアして(156SGS904)、該コンボ演出実行処理を終了する。
一方、報知済賞球数合算演出実行中フラグがセットされていない場合には(156SGS890;N)、更に、コンボ演出終了時演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(156SGS891)。コンボ演出終了時演出実行中フラグがセットされている場合には(156SGS891;Y)、コンボ演出終了時演出実行処理を実行する(156SGS905)。
このコンボ演出終了時演出実行処理は、コンボ演出中獲得玉数表示として表示されている値(賞球数)を第2KT中獲得玉数表示に加算更新するコンボ演出終了時演出を実行する処理であり、コンボ演出終了時演出の開始時にセットされるコンボ演出終了時演出プロセステーブルにもとづいて実行される。
そして、コンボ演出終了時演出が終了したか否かを判定し(156SGS906)、終了してしない場合には(156SGS906;N)、該コンボ演出実行処理を終了する。また、コンボ演出終了時演出が終了した場合、つまり、コンボ演出終了時演出の終了タイミングである場合には(156SGS906;Y)、コンボ演出終了時演出実行中フラグをクリアするとともに(156SGS907)、コンボ演出中獲得玉数の表示を終了した後(156SGS908)、該コンボ演出実行処理を終了する。
また、コンボ演出終了時演出実行中フラグがセットされていない場合には(156SGS891;N)、更に、コンボ演出実行中フラグがセットされているか否かを判定する(156SGS892)。
コンボ演出実行中フラグがセットされていない場合には(156SGS892;N)、該コンボ演出実行処理を終了する。一方、コンボ演出実行中フラグがセットされている場合には(156SGS892;Y)、小当り遊技開始指定コマンドを受信しているか否か、つまり、コンボ演出実行中において新たな小当りが開始されたタイミングであるか否かを、小当り遊技開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否かにより判定する(156SGS893)。
小当り遊技開始指定コマンド受信フラグがセットされていれば(156SGS893;Y)、特殊入賞口入賞数カウンタを0にセット(リセット)して(156SGS894)、該開始された小当りにおいて特殊入賞口に入賞した入賞数を、特殊入賞口入賞数カウンタによって計数できるようにした後、特殊入賞口入賞指定コマンドを受信している否かを、特殊入賞口入賞指定コマンド受信フラグがセットされているか否かによって判定する(156SGS895)。尚、小当り遊技開始指定コマンド受信フラグがセットされていなければ(156SGS893;N)、156SGS894を経由することなく、特殊入賞口入賞指定コマンドを受信している否かを判定する(156SGS895)。
特殊入賞口入賞指定コマンドを受信していない場合、つまり、特殊入賞口への入賞がない場合には(156SGS895;N)、該コンボ演出実行処理を終了し、特殊入賞口入賞指定コマンドを受信している場合、つまり、特殊入賞口への入賞があった場合には(156SGS895;Y)、特殊入賞口入賞数カウンタの値に1を加算更新し(156SGS896)、始動入賞時受信コマンドバッファ156SG194Aにおいて第2特図保留記憶の図柄指定コマンドの内容を参照して、次の可変表示結果を特定する(156SGS897)。
そして、特定した次の可変表示結果と特殊入賞口入賞数カウンタの値(小当り入賞数)とにもとづいて、当該入賞にもとづく賞球数報知態様を、図8−36に示す割合にて、分割数表示の態様または非分割数表示の態様のいずれかに決定した後(156SGS898)、賞球数報知実行処理を実行する(156SGS899)。
尚、非分割数表示の態様は、具体的には、図8−37に示すように、特殊入賞口への入賞により払い出される賞球数を1の表示(「+10」)により報知する報知態様であり、分割数表示の態様は、特殊入賞口への入賞により払い出される賞球数を複数の表示(「+2」、「+2」、「+2」、「+2」、「+2」)により報知する報知態様である。尚、本特徴部156SGにおける分割数表示は、前述したように特殊入賞口への入賞により払い出される賞球数を複数の表示により報知するため、非分割数表示よりも報知期間が長く設定されている。
賞球数報知実行処理においては、156SGS898にて決定した報知態様(表示態様)にて、賞球数が画像表示装置5に表示される。
そして、小当り遊技終了指定コマンドを受信したか否かを、小当り遊技終了指定コマンド受信フラグがセットされているか否かにより判定する(156SGS900)。小当り遊技終了指定コマンドを受信していない場合には(156SGS900;N)、該コンボ演出実行処理を終了する。一方、小当り遊技終了指定コマンドを受信している場合には(156SGS900;Y)、報知済賞球数合算演出実行中フラグをセットした後(156SGS901)、前述した報知済賞球数合算演出実行処理を実行する(156SGS902)。
そして、報知済賞球数合算演出が終了したか否かを判定し(156SGS903)、終了してしない場合には(156SGS903;N)、該コンボ演出実行処理を終了する。また、報知済賞球数合算演出が終了した場合、つまり、報知済賞球数合算演出の終了タイミングである場合には(156SGS903;Y)、報知済賞球数合算演出実行中フラグをクリアして(156SGS904)、該コンボ演出実行処理を終了する。
尚、156SGS898の処理において演出制御用CPU120は、次の可変表示結果(第2特図保留記憶のバッファ番号2−1に格納されている図柄指定コマンド)がはずれである場合は、図8−36(A)に示すように、小当り入賞数が1個であれば賞球数報知態様を90%の割合で分割数表示の態様に決定する一方で10%の割合で非分割数表示の態様に決定し、小当り入賞数が2個であれば賞球数報知態様を60%の割合で分割数表示の態様に決定する一方で40%の割合で非分割数表示の態様に決定し、小当り入賞数が3個であれば賞球数報知態様を30%の割合で分割数表示の態様に決定する一方で70%の割合で非分割数表示の態様に決定し、小当り入賞数が4個であれば賞球数報知態様を15%の割合で分割数表示の態様に決定する一方で85%の割合で非分割数表示の態様に決定し、小当り入賞数が5個以上であれば賞球数報知態様を0%の割合で分割数表示の態様に決定する一方で100%の割合で非分割数表示の態様に決定する。
更に尚、156SGS898の処理において演出制御用CPU120は、次の可変表示結果(第2特図保留記憶のバッファ番号2−1に格納されている図柄指定コマンド)が小当りである場合は、図8−36(B)に示すように、小当り入賞数が1個であれば賞球数報知態様を30%の割合で分割数表示の態様に決定する一方で70%の割合で非分割数表示の態様に決定し、小当り入賞数が2個であれば賞球数報知態様を15%の割合で分割数表示の態様に決定する一方で85%の割合で非分割数表示の態様に決定し、小当り入賞数が3個以上であれば賞球数報知態様を0%の割合で分割数表示の態様に決定する一方で100%の割合で非分割数表示の態様に決定する。
つまり、本特徴部156SGでは、小当り遊技中の特殊入賞口への遊技球の入賞数が同一であれば、次の可変表示結果がはずれの場合は次の可変表示結果が小当りである場合よりも賞球数報知態様として分割数表示が高い割合で決定されるように設定されている。また、小当り遊技中の特殊入賞口への遊技球の入賞数が少ない場合は、小当り遊技中の特殊入賞口への遊技球の入賞数が多い場合よりも分割数表示が高い割合で決定されるように設定されている。尚、特殊入賞口への遊技球の入賞数が少ない場合とは払い出された賞球数が少ない場合であり、特殊入賞口への遊技球の入賞数が多い場合とは払い出された賞球数が少ない場合である。つまり、『小当り遊技中の特殊入賞口への遊技球の入賞数が少ない場合は、小当り遊技中の特殊入賞口への遊技球の入賞数が多い場合よりも分割数表示が高い割合で決定される』とは、『小当り遊技中の特殊入賞口への遊技球の入賞数が多い場合は、小当り遊技中の特殊入賞口への遊技球の入賞数が少ない場合よりも非分割数表示が高い割合で決定される』ことと、『賞球数が多い場合は賞球数が少ない場合よりも非分割表示が高い割合で決定される』と、同義である。
このようにすることで、小当り遊技中の特殊入賞口への遊技球の入賞回数が少ない場合(例えば、小当り遊技中における特殊入賞口への1回目や2回目の入賞である場合)は、賞球数が分割数表示にて報知される(画像表示装置5において「+2」が複数表示される)ことによって小当り遊技中における遊技興趣を向上できるとともに、小当り遊技中の特殊入賞口への入賞回数が多い場合(例えば、小当り遊技中における特殊入賞口への5回目以降の入賞である場合)は、賞球数が非分割数表示にて報知されることによって過度に賞球数が分割数表示により報知されることによる遊技興趣の低下を防ぐことができる。
以上のように本特徴部156SGでは、演出制御用CPU120は、第2KT状態におけるはずれの可変表示の終了時や小当り遊技の終了時においてコンボ演出実行決定処理を実行することによってコンボ演出を実行するか否かを決定することができる。コンボ演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、小当り遊技状態において遊技球が特殊入賞口に遊技球が入賞する毎に次の可変表示が小当りであるか否かに応じて異なる割合にて賞球数を分割数表示156SG005Dまたは非分割数表示156SG005Eにて報知する。また、演出制御用CPU120は、小当り遊技の終了時に、これら分割数表示156SG005Dや非分割数表示156SG005Eにて表示されている賞球数を、報知済賞球数合算演出として、コンボ演出中獲得玉数表示156SG005Bに加算更新するアニメーションを実行する。
そして、演出制御用CPU120は、図8−34に示すいずれかの状況においてコンボ演出の終了が決定された場合は、コンボ演出終了時演出として、コンボ演出中獲得玉数表示156SG005Bに表示されている値を第2KT中獲得玉数表示156SG005Aに加算更新するアニメーションを実行する。
次に、第2KT状態における画像表示装置5の表示態様について図8−37にもとづいて説明する。先ず、図8−37(A)及び図8−37(B)に示すように、大当り遊技が終了して遊技状態が第2KT状態に制御されると、画像表示装置5において、第2KT中演出表示として第2KT用背景画像(夕暮れの背景画像)156SG005Xが表示されるとともに、画像表示装置5の左上部において第2KT中獲得玉数表示156SG005Aの表示が開始される。
図8−37(C)に示すように、演出制御用CPU120が第2KT状態中の可変表示の終了タイミングまたは小当り遊技の終了タイミングにてコンボ演出の実行を決定した場合は、画像表示装置5の下部においてキャラクタ画像156SG005Cとともにコンボ演出中獲得玉数表示156SG005Bの表示が開始される。このとき、飾り図柄は、画像表示装置5の右上部において小図柄156SG005Yとして表示される(図8−37(D))。
次いで、図8−37(D)及び図8−37(E)に示すように、コンボ演出中の小当り遊技中において遊技球が特殊入賞口入賞すると、払い出される賞球数が分割数表示156SG005Dまたは非分割数表示156SG005Eにて表示される。尚、第2KT状態中における小当り遊技の終了時には、図8−37(E)に示すように、画像表示装置5に表示されている分割数表示156SG005Dや非分割数表示156SG005Eがコンボ演出中獲得玉数表示156SG005Bに向けて移動するアニメーションの表示が行われ(報知済賞球数合算演出)、該小当り遊技中に払い出された賞球数がコンボ演出中獲得玉数に追加される。
そして、第2KT状態においてコンボ演出の終了条件が成立した場合(図8−34に示す状況においてコンボ演出の終了が決定された場合)は、図8−37(F)に示すように、コンボ演出中獲得玉数表示156SG005Bとして表示されている数値(コンボ演出中の小当り遊技において払い出された賞球数の合計値)が第2KT中獲得玉数表示156SG005Aとして表示されている数値(第2KT状態中において払い出された賞球数の合計値)に加算更新されるアニメーション表示(コンボ演出終了時演出)が行われる。
以上、本特徴部156SGにおいては、図8−33(A)及び図8−33(B)に示すように、演出制御用CPU120は、第2特図保留記憶内に可変表示結果がはずれとなる保留記憶が記憶されていない場合は、第2特図保留記憶内に可変表示結果がはずれとなる保留記憶が存在する場合よりも高い割合でコンボ演出の実行を決定可能となっているので、可変表示結果が小当りとなる複数回の可変表示(複数回の小当り遊技状態)を対象としたコンボ演出を適切に実行することができ、第2KT状態における遊技興趣を向上することができる。
また、図8−33(A)及び図8−33(B)に示すように、演出制御用CPU120は、第2特図保留記憶内において可変表示結果が小当りとなる保留記憶が多い(例えば、4個である)場合は、第2特図保留記憶内において可変表示結果が小当りとなる保留記憶が少ない(例えば、3個や2個以下である)場合よりも高い割合でコンボ演出の実行を決定可能であるので、可変表示結果が小当りである(小当り遊技状態に制御されると判定された)保留記憶の数が多いときにコンボ演出が実行され易くなり、コンボ演出の興趣を向上できる。
また、図8−33(A)及び図8−33(B)に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示結果がはずれである場合は、可変表示結果が小当りである場合よりも高い割合でコンボ演出の実行を決定可能となっているので、可変表示結果がはずれとなる可変表示、つまり、小当り遊技状態に制御されない可変表示の興趣を向上することができる。
また、図8−34に示すように、演出制御用CPU120は、小当り遊技終了時に小当り回数カウンタの値が6に達した場合、連続して可変表示結果がはずれとなった場合、可変表示結果が大当りとなった場合は、その他の場合よりも高い割合(100%)でコンボ演出を終了することで、第2KT状態における遊技興趣を向上できるとともに、過度に長期間に亘ってコンボ演出が実行されることによる遊技興趣の低下を防ぐことができる。
特に、図8−34に示すように、演出制御用CPU120は、連続して可変表示結果がはずれとなったこと(コンボ演出中はずれフラグがセットされている状態で可変表示結果がはずれとなったこと)にもとづいてコンボ演出を終了するので、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されない可変表示であるはずれの可変表示が連続するときに、適切にコンボ演出を終了することができる。
更に、図8−34に示すように、演出制御用CPU120は、小当り回数カウンタの値が6に達した(コンボ演出中に6回の小当り遊技状態に制御された)ことにもとづいてコンボ演出を終了するので、過度に長期間に亘ってコンボ演出が実行されることを防ぎつつ適切にコンボ演出を終了することができる。
また、図8−34に示すように、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態に制御されることにもとづいてコンボ演出を終了するので、適切にコンボ演出を終了できる。尚、本特徴部156SGでは、図8−34に示す終了条件(小当り回数カウンタの値が6に達した場合、連続してはずれ可変表示が実行された場合、大当り遊技状態に制御される場合)のうちいずれか1の終了条件が成立したことにもとづいてコンボ演出を終了する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの終了条件のうち、いずれか2つ以上の終了条件が成立したことにもとづいてコンボ演出を終了してもよい。
また、図8−36及び図8−37に示すように、演出制御用CPU120は、コンボ演出中において、画像表示装置5に小当り遊技中に払い出される賞球数を分割数表示156SG005Dや非分割数表示156SG005Eとして表示可能であり、複数回の小当り遊技状態を対象としてコンボ演出を実行可能であるので、遊技興趣を向上できる。
また、図8−36に示すように、第2KT状態中において、演出制御用CPU120は、小当り遊技中の特殊入賞口への遊技球の入賞数が多い場合は、小当り遊技中の特殊入賞口への遊技球の入賞数が少ない場合よりも高い割合で賞球数を非分割数表示156SG005Eとして表示するので、分割数表示156SG005Dが過度に行われてしまうことによりコンボ演出の興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、図8−33(A)及び図8−33(B)に示すように、演出制御用CPU120は、第2特図保留記憶内に可変表示結果が小当りとなる保留記憶が連続して記憶されている場合は、第2特図保留記憶内に可変表示結果が小当りとなる保留記憶が連続して記憶されていない場合よりも高い割合でコンボ演出の実行を決定するので、分割数による表示が連続することで、特殊獲得表示が認識し難くなってしまうことを防ぐことができる。
また、図8−36に示すように、演出制御用CPU120は、次に可変表示結果がはずれとなる可変表示が実行される場合は、次に可変表示結果が小当りとなる可変表示が実行される場合よりも高い割合で分割数表示156SG005Dにて賞球数を報知するので、小当り遊技状態や大当り遊技状態のいずれにも制御されないはずれの可変表示において、分割数表示156SG005Dで表示された各分割数のそれぞれについてコンボ演出終了時演を実行できるので、はずれの可変表示の興趣を向上できる。
また、図8−37(F)に示すように、コンボ演出が終了する際には、コンボ演出中獲得玉数表示156SG005Bとして表示されている数値(コンボ演出中の小当り遊技において払い出された賞球数の合計値)が第2KT中獲得玉数表示156SG005Aとして表示されている数値(第2KT状態中において払い出された賞球数の合計値)に加算更新されるので、コンボ演出を実行している期間にて獲得した賞球数の合計をコンボ演出中獲得玉数表示156SG005Bにて遊技者が把握できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部156SGでは、コンボ演出中の小当り遊技中に遊技球が特殊入賞口に入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を、分割数表示156SG005Dや非分割数表示156SG005Eにて表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例156SG−1として、コンボ演出中に遊技球が一般入賞口10に入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を、前述した非分割数表示156SG005Eのような態様(図8−38(B)に示す一般入賞口入賞表示156SG005F)にて表示してもよい。
また、このようにコンボ演出中に遊技球が一般入賞口10に入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を一般入賞口入賞表示156SG005Fとして表示可能とする場合は、図8−38(C)に示すように、分割数表示156SG005Dの少なくとも一部の表示態様を一般入賞口入賞表示156SG005Fの表示態様と同一とすることで、コンボ演出中の小当り遊技中においても遊技球が一般入賞口10に入賞したと遊技者に思わせることができる。特に分割数表示156SG005Dの一部の表示態様を一般入賞口入賞表示156SG005Fの表示態様と同一とする場合は、分割数表示156SG005Dのうち一般入賞口入賞表示156SG005Fの表示態様と同一である表示を他の分割数表示156SG005の部分とは表示間隔を空けることによって、分割数表示156SG005Dの一部が一般入賞口10への入賞による報知であると遊技者に思わせることができる。
尚、本変形例156SG−1では、一部の表示態様を一般入賞口入賞表示156SG005Fの表示態様と同一とした分割数表示156SG005Dを表示可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、部の表示態様を一般入賞口入賞表示156SG005Fの表示態様と同一とした分割数表示156SG005Dと非分割数表示の実行割合は、図8−36に示すように、次の可変表示が小当りであるか否かや、小当り遊技中に特殊入賞口に入賞した遊技球数に応じて異ならせてもよい。
また、前記特徴部156SGでは、第2KT状態において、可変表示結果がはずれとなる可変表示の終了時と小当り遊技の終了時にコンボ演出を実行するか否かを決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が小当りとなる可変表示の終了時においてもコンボ演出を実行するか否かを決定してもよい。尚、このように可変表示結果がはずれであるか小当りであるかにかかわらず可変表示の終了時にコンボ演出を実行するか否か決定可能とする場合は、変形例156SG−2として、始動入賞時受信コマンドバッファ156SG194Aのバッファ番号2−1のエントリに格納されている図柄指定コマンドが小当りを示している場合、つまり、次の可変表示の可変表示結果が小当りである場合、実行中の可変表示と併せて連続して可変表示結果が小当りとなるか否かに応じて異なる割合でコンボ演出を実行するか否かを決定してもよい。特に次の可変表示の可変表示結果が小当りである場合は、実行中の可変表示の可変表示結果が小当りであるときに実行中の可変表示の可変表示結果がはずれであるときよりも高い割合でコンボ演出の実行を決定可能とすることで、連続して小当り遊技状態に制御されるときに高い割合でコンボ演出を実行でき、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部156SGでは、第2KT状態においてコンボ演出を終了した後は、何ら制限なく再びコンボ演出の実行を決定可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例156SG−3として、第2KT状態においてコンボ演出を終了した後は、例えば、所定回数の可変表示の実行や所定回数の小当り遊技が実行されること等の再実行条件が成立するまでコンボ演出の実行を制限してもよい。尚、コンボ演出の実行を制限することには、コンボ演出の実行を通常の第2KT状態よりも低い割合で決定可能なことと、一義的にコンボ演出の非実行を決定するものを含んでいる。
また、前記特徴部156SGでは、第2KT状態において次の第2特図の可変表示がお小当りの可変表示であるかはずれの可変表示であるのかに応じて、払い出される賞球数として分割数表示156SG005Dと非分割数表示156SG005とのどちらを表示するかの割合が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例156SG−4として、当該可変表示と次の可変表示とで、連続して可変表示結果が小当りとなるか否か、つまり、連続して小当り遊技状態に制御される可変表示が実行されるか否かに応じて、払い出される賞球数として分割数表示156SG005Dと非分割数表示156SG005とのどちらを表示するかの割合を異ならせてもよい。このようにすることで、例えば、連続して可変表示結果が小当りとなる場合は、連続して可変表示結果が小当りとならない場合よりも高い割合で払い出される賞球数として非分割数表示156SG005Eを表示することで、画像表示装置5において分割数表示156SG005Dが連続して表示されることにより遊技者が賞球数を認識し難くなってしまうことを防ぐことができる。
また、前記特徴部156SGでは、図8−1に示すように、第2特別図柄について、第2KT状態等の高確率状態で大当り、小当り、はずれのそれぞれに判定値が割り当てられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2特別図柄については、高確率状態であればはずれに判定値が割り当てられなくともよい(高確率状態の第2特別図柄の可変表示では可変表示結果がはずれとなる場合を設けなくともよい)。つまり、この場合の高確率状態での第2特別図柄の可変表示としては、可変表示結果が大当りとなる場合と小当りとなる場合のみを設ければよい。
また、前記特徴部156SGでは、小当り回数カウンタの値が6に達すること(小当り遊技状態に6回制御されること)、連続して可変表示結果がはずれとなる可変表示が実行されたこと、大当り遊技状態に制御されることをコンボ演出の終了条件とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、コンボ演出の終了条件としては、これらの条件のうち2以下のみとしてもよいし、また、その他の条件を含めて4以上としてもよい。特に、変形例156SG−5として、コンボ演出の終了条件としては、小当り遊技中に払い出された賞球数が所定数(例えば、100球)に達したことを含めてもよい。このようにすることで、小当り遊技中に払い出された賞球数が所定数に達したことにもとづいてコンボ演出を終了することによって、徒に長期間に亘ってコンボ演出が実行されることにより遊技興趣が低下してしまうことを防止できる。
また、前記特徴部156SGでは、大当り種別として、10ラウンド確変大当り、4ラウンド確変大当り、4ラウンド通常大当り、6ラウンド確変大当り、2ラウンド確変大当り、2ラウンド通常大当り等を設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら以外の大当り種別を設けてもよい。また、大当り種別としては、大当り遊技中における少なくとも一部のラウンドの大入賞口の最大開放期間が上述した大当り種別を比較して極めて短い種別(例えば、各ラウンドの大入賞口の最大開放期間が0.1秒である2ラウンド確変大当り)を設けてもよい。尚、コンボ演出中にこのような各ラウンドの大入賞口の最大開放期間が極めて短い大当り種別の大当り遊技状態に制御される場合は、該大当り種別の大当り遊技状態に制御されることをコンボ演出の終了条件から除外する(コンボ演出を終了させずに継続する)ようにしてもよい。
特に、小当り遊技における開放対象の入賞口を特殊入賞口ではなく大入賞口とする場合は、小当り遊技と同一の開放パターンである大当り種別を設けることで、小当り遊技→大当り(小当り遊技と同一の解法パターン)→小当り遊技と継続してコンボ演出を実行可能としてもよい。
また、前記特徴部156SGでは、分割数表示156SG005Dとして、特殊入賞口への入賞による賞球数を5分割して表示する表示態様(「+2」、「+2」、「+2」、「+2」、「+2」の表示)を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、分割数表示156SG005Dの表示態様を複数(例えば、「+1」、「+1」、「+1」、「+1」、「+1」、「+1」、「+1」、「+1」、「+1」、「+1」の10分割表示や「+5」「+5」の2分割表示)を設けてもよい。尚、このように分割数表示156SG005Dとして複数の表示態様を設ける場合は、小当り遊技中における特殊入賞口への遊技球の入賞数に応じて各表示態様の表示の決定割合を異ならせてもよい。
また、前記特徴部156SGでは、図8−33に示すように、第2特図の保留記憶数や可変表示結果が小当りとなる第2特図の保留記憶数にもとづいてコンボ演出を実行するか否かを決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、コンボ演出を実行するか否かは、可変表示結果が小当りとなるか否かにもとづいて決定してもよい。