JP2008270194A - 燃料電池用水素の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 水蒸気改質法において、改質器への改質触媒の入口温度を低くすることにより、プロセス全体のエネルギー効率を向上させ、またシステムの起動時間を短くすることで、総合的に効率を高めることができる料電池用水素の製造方法を提供する。
【解決手段】 改質触媒の存在下にて炭化水素油と水蒸気とを反応させる水蒸気改質反応により燃料電池用水素を製造する方法であって、上記炭化水素油を改質する改質器に充填した改質触媒の入口温度を400℃以下としたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 改質触媒の存在下にて炭化水素油と水蒸気とを反応させる水蒸気改質反応により燃料電池用水素を製造する方法であって、上記炭化水素油を改質する改質器に充填した改質触媒の入口温度を400℃以下としたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、水蒸気改質法を用いた燃料電池用水素の製造方法であって、改質触媒の入口温度を下げることでシステムのエネルギー効率を高めることができると共に、起動時間を短くすることができる燃料電池用水素の製造方法を提供する。
炭化水素油からの水素の製造法としては、(1)水蒸気改質法(2)部分酸化法(3)自己熱改質法がある。
このうち、水蒸気改質法が最もよく用いられているが、水蒸気改質反応は非常に大きな吸熱反応であるため、外部から多量のエネルギーを用いて高温にまで加熱する必要がある。
このうち、水蒸気改質法が最もよく用いられているが、水蒸気改質反応は非常に大きな吸熱反応であるため、外部から多量のエネルギーを用いて高温にまで加熱する必要がある。
また、改質触媒の温度に関しては、改質触媒入口と改質触媒出口の両温度を考慮する必要がある。通常、改質触媒を充填した改質器の温度は、改質触媒入口から出口にかけて温度勾配をつけて運転される。
改質触媒出口温度に関しては、その温度によって化学平衡により組成がほぼ決まってしまうため、改質器下流に設置された装置の用途により決定される。
一方、改質触媒入口温度に関しては、改質反応が起こっている状態で、できるだけ低い温度で運転されることが、省エネルギーの観点から望ましい。
改質触媒出口温度に関しては、その温度によって化学平衡により組成がほぼ決まってしまうため、改質器下流に設置された装置の用途により決定される。
一方、改質触媒入口温度に関しては、改質反応が起こっている状態で、できるだけ低い温度で運転されることが、省エネルギーの観点から望ましい。
また一方で、燃料電池システム用燃料として、飽和分が70容量%以上、芳香族分が30容量%以下、オレフィン分が4容量%以下、ナフテン分が35容量%以下であり、蒸留初留点が100℃以上の炭化水素化合物からなる燃料電池システム用燃料が提案されている(特許文献1参照)。
また、水蒸気改質法による燃料電池用水素の製造方法については、水蒸気改質触媒層の入口温度を630℃以下にし、触媒層出口温度650〜800℃、反応圧力を通常圧力〜3MPaの範囲として、またLHSV0.1〜100h−1とする方法が提案されている(特許文献2参照)。
また、水素の製造方法としては、例えば、所定の反応器に炭化水素と水蒸気を導入し、これらを改質触媒下にて水蒸気改質反応させて水素を生成し、生成した水素を、Pd膜など水素を選択的に透過させる水素透過膜によって水素を分離し、高純度の水素を製造する方法が提案されている(特許文献3参照)。
さらに、図5に示すように、水蒸気改質法により、改質触媒としてRu量1.5wt%触媒を用いて、S/C(供給水蒸気のH2O分子と供給燃料油中のC原子のモル比)=3.0、LHSV0.5または1.0h−1の条件において、改質器での温度勾配としては、入口温度を470℃まで低下させる例が知られている(非特許文献1)。
また、水素の製造方法としては、例えば、所定の反応器に炭化水素と水蒸気を導入し、これらを改質触媒下にて水蒸気改質反応させて水素を生成し、生成した水素を、Pd膜など水素を選択的に透過させる水素透過膜によって水素を分離し、高純度の水素を製造する方法が提案されている(特許文献3参照)。
さらに、図5に示すように、水蒸気改質法により、改質触媒としてRu量1.5wt%触媒を用いて、S/C(供給水蒸気のH2O分子と供給燃料油中のC原子のモル比)=3.0、LHSV0.5または1.0h−1の条件において、改質器での温度勾配としては、入口温度を470℃まで低下させる例が知られている(非特許文献1)。
水蒸気改質法では、外部からのエネルギーを用いて高温に加熱する必要があるが、この外部からの加熱に必要なエネルギーが大きいほど装置の総合効率が低下してしまうという問題があった。
炭化水素油の改質による水素の製造時において、改質反応の温度を低下させることができれば、装置の総合効率向上により、省エネルギーが図られるがそのような技術は提供されていなかった。
また外部からのエネルギーを用いて高温に加熱する必要があると、その起動時間が長くなってしまい、効率が低下してしまうという問題があった。
炭化水素油の改質による水素の製造時において、改質反応の温度を低下させることができれば、装置の総合効率向上により、省エネルギーが図られるがそのような技術は提供されていなかった。
また外部からのエネルギーを用いて高温に加熱する必要があると、その起動時間が長くなってしまい、効率が低下してしまうという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、水蒸気改質法において、改質器での改質触媒の入口温度を低くすることにより、プロセス全体のエネルギー効率を向上させ、また装置の起動時間を短くすることで、総合的に効率を高めることができる燃料電池用水素の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る燃料電池用水素の製造方法は、改質触媒の存在下にて炭化水素油と水蒸気とを反応させる水蒸気改質反応により燃料電池用水素を製造する方法であって、上記炭化水素油を改質する改質器に充填した改質触媒の入口温度を400℃以下としたことを特徴とする。
上記炭化水素油は、天然ガス等をCOとH2に分解後に合成・分解・異性化するなどして得られる合成燃料の灯油留分であるGTL灯油、又は低級オレフィンを低重合した後に水素化処理して得られた燃料油の灯油留分であるイソパラフィン系灯油およびこれらを任意の比率で混合して得られる合成灯油であって、上記改質触媒の入口温度は、310℃〜400℃の範囲としてもよい。
また、上記炭化水素油は、原油を蒸留して得られる灯油留分を脱硫した灯油留分である吸着脱硫灯油であって、上記改質触媒の入口温度は、330℃〜400℃の範囲としてもよい。
また、上記炭化水素油に、芳香族炭化水素を30容量%以下含有させてもよい。
また、上記炭化水素油に、ナフテン系炭化水素を30容量%以下含有させてもよい。
また、上記炭化水素油に、ナフテン系炭化水素を30容量%以下含有させてもよい。
本発明によれば、改質器での改質触媒の入口温度が低くても水素製造が可能となった。これにより、外部からの加熱に必要なエネルギーが小さくて済むこととなり、装置の総合効率向上により、省エネルギーが図られる。
また改質触媒の改質器への入口温度が低くても良いから、装置の起動時間が短くなり、効率を良くすることができる。
また改質触媒の改質器への入口温度が低くても良いから、装置の起動時間が短くなり、効率を良くすることができる。
次に、本発明の実施形態について説明する。
灯油などの炭化水素油から、水蒸気改質法により水素を製造する場合、気化灯油と水蒸気(H2O)を導入し、改質触媒により水蒸気改質反応によって水素(H2)を生成する水素製造装置により行われる。この水素製造装置は、主として、改質器と、改質触媒および気化灯油などを所定温度に加熱するバーナなどの加熱装置と、生成した水素を外部に導く水素導出管とを有する。
灯油などの炭化水素油から、水蒸気改質法により水素を製造する場合、気化灯油と水蒸気(H2O)を導入し、改質触媒により水蒸気改質反応によって水素(H2)を生成する水素製造装置により行われる。この水素製造装置は、主として、改質器と、改質触媒および気化灯油などを所定温度に加熱するバーナなどの加熱装置と、生成した水素を外部に導く水素導出管とを有する。
改質触媒は、改質器内に充填されており、気化灯油と水蒸気とを反応させて、次の式(1)から式(3)に示すように、水蒸気改質反応を生じさせる。これらの反応によって、気化灯油を分解し、気化灯油中の炭化水素油の濃度を低下させると共に、水素の生成を促進する触媒である。このような改質触媒としては、特に何ら制限は無く、従来炭化水素油の水蒸気改質触媒として知られている公知のものである、Ni系の改質触媒や、Pt、Ru、Rhなどの白金族系の改質触媒などから適宜選択して使用することができる。
灯油+H2O→主にH2、CO、CO2、H2O、CH4…(1)
CH4+H2O→CO+3H2…(2)
CO+H2O→CO2+H2…(3)
CH4+H2O→CO+3H2…(2)
CO+H2O→CO2+H2…(3)
<第1の実施形態>
本実施形態においては、白金族系の改質触媒を用いて、反応温度360℃〜750℃、S/C=3.0、LHSV=0.75h−1において改質を行った。
使用原料は、以下の5種類で行った。
(1)GTL灯油(Gas to Liquids: 天然ガス等をCOとH2に分解後に合成・分解・異性化するなどして得られる合成燃料の灯油留分)
(2)GTL灯油に、低級オレフィンを低重合した後に水素化処理して得られた燃料油の灯油留分であるイソパラフィン系灯油を混合した合成灯油(以下、「合成灯油1」という)
(3)合成灯油1に芳香族炭化水素としてノルマルブチルベンゼン30容量%を添加した合成灯油(以下、「合成灯油A30」という)
(4)吸着脱硫灯油(原油を蒸留して得られる灯油留分を、市販のNi系吸着脱硫剤を用いて200℃,LHSV=0.5h−1の条件で脱硫した灯油留分)
(5)吸着脱硫灯油2(上記(4)吸着脱硫灯油を蒸留により軽質化した吸着脱硫灯油)
これら原料の性状を表1に示す。また、これらの5種類の使用原料に基づいて、反応温度と、転化率の関係を図1に示す。ここで図1、2および3の転化率は原料がCO、CH4、CO2、および炭素数2〜4の低級炭化水素に転化した割合であり、炭素を基準に計算したものである。
本実施形態においては、白金族系の改質触媒を用いて、反応温度360℃〜750℃、S/C=3.0、LHSV=0.75h−1において改質を行った。
使用原料は、以下の5種類で行った。
(1)GTL灯油(Gas to Liquids: 天然ガス等をCOとH2に分解後に合成・分解・異性化するなどして得られる合成燃料の灯油留分)
(2)GTL灯油に、低級オレフィンを低重合した後に水素化処理して得られた燃料油の灯油留分であるイソパラフィン系灯油を混合した合成灯油(以下、「合成灯油1」という)
(3)合成灯油1に芳香族炭化水素としてノルマルブチルベンゼン30容量%を添加した合成灯油(以下、「合成灯油A30」という)
(4)吸着脱硫灯油(原油を蒸留して得られる灯油留分を、市販のNi系吸着脱硫剤を用いて200℃,LHSV=0.5h−1の条件で脱硫した灯油留分)
(5)吸着脱硫灯油2(上記(4)吸着脱硫灯油を蒸留により軽質化した吸着脱硫灯油)
これら原料の性状を表1に示す。また、これらの5種類の使用原料に基づいて、反応温度と、転化率の関係を図1に示す。ここで図1、2および3の転化率は原料がCO、CH4、CO2、および炭素数2〜4の低級炭化水素に転化した割合であり、炭素を基準に計算したものである。
図1の結果から、GTL灯油、合成灯油1、合成灯油A30、吸着脱硫灯油、吸着脱硫灯油2のいずれも、反応温度を360℃まで低下させても水素の製造が可能であった。
また、吸着脱硫灯油と吸着脱硫灯油2の比較から、原料油の蒸留性状の軽質化が必ずしも転化率向上につながるわけではなく、原料油の組成が改質し易さに影響していることが明らかとなった。
また、合成灯油1(図示白三角)とGTL灯油(図示白丸)は、吸着脱硫灯油(図示黒四角)及び吸着脱硫灯油2(図示白四角)と比較して、低温側ではより転化率が高い。すなわち、合成灯油1とGTL灯油は吸着脱硫灯油と比較して、低温領域においてより多くの水素を製造することが可能となる。
また、GTL灯油は合成灯油1よりも、さらに低温側での転化率が高いので、GTL灯油は合成灯油1と比較して、低温領域においてより多くの水素を製造することが可能である。
また、吸着脱硫灯油と吸着脱硫灯油2の比較から、原料油の蒸留性状の軽質化が必ずしも転化率向上につながるわけではなく、原料油の組成が改質し易さに影響していることが明らかとなった。
また、合成灯油1(図示白三角)とGTL灯油(図示白丸)は、吸着脱硫灯油(図示黒四角)及び吸着脱硫灯油2(図示白四角)と比較して、低温側ではより転化率が高い。すなわち、合成灯油1とGTL灯油は吸着脱硫灯油と比較して、低温領域においてより多くの水素を製造することが可能となる。
また、GTL灯油は合成灯油1よりも、さらに低温側での転化率が高いので、GTL灯油は合成灯油1と比較して、低温領域においてより多くの水素を製造することが可能である。
<第2の実施形態>
本実施形態においては、白金族系改質触媒を用いて、反応温度310℃〜360℃の低温領域に限定し、S/C=3.0、LHSV=0.75h−1において改質を行った。
使用原料は、第1の実施形態記載の3油種、GTL灯油、合成灯油1、吸着脱硫灯油で行った。
低温域での反応温度と、転化率の関係を図2に示す。
この図2の結果から、GTL灯油(図示白丸)及び合成灯油1(図示白三角)によれば、反応温度を310℃まで低下させても水素の製造が可能であった。
また、吸着脱硫灯油(図示黒四角)については、反応温度を330℃まで低下させても水素の製造が可能であった。
本実施形態においては、白金族系改質触媒を用いて、反応温度310℃〜360℃の低温領域に限定し、S/C=3.0、LHSV=0.75h−1において改質を行った。
使用原料は、第1の実施形態記載の3油種、GTL灯油、合成灯油1、吸着脱硫灯油で行った。
低温域での反応温度と、転化率の関係を図2に示す。
この図2の結果から、GTL灯油(図示白丸)及び合成灯油1(図示白三角)によれば、反応温度を310℃まで低下させても水素の製造が可能であった。
また、吸着脱硫灯油(図示黒四角)については、反応温度を330℃まで低下させても水素の製造が可能であった。
<第3の実施形態>
本実施形態においては、白金族系の改質触媒を用いて、反応温度400℃〜750℃、S/C=3.0、LHSV=0.75h−1において改質を行った。
使用原料は、以下の4種類で行った。その結果を図3に示す。
(1)合成灯油1
(2)合成灯油1に芳香族炭化水素としてノルマルブチルベンゼン15容量%を添加した合成灯油(以下、「合成灯油A15」という)
(3)合成灯油1に芳香族炭化水素としてノルマルブチルベンゼン30容量%を添加した合成灯油(以下、「合成灯油A30」という)
(4)合成灯油1にナフテン系炭化水素としてノルマルブチルシクロヘキサン30容量%を添加した合成灯油(以下、「合成灯油N30」という)
本実施形態においては、白金族系の改質触媒を用いて、反応温度400℃〜750℃、S/C=3.0、LHSV=0.75h−1において改質を行った。
使用原料は、以下の4種類で行った。その結果を図3に示す。
(1)合成灯油1
(2)合成灯油1に芳香族炭化水素としてノルマルブチルベンゼン15容量%を添加した合成灯油(以下、「合成灯油A15」という)
(3)合成灯油1に芳香族炭化水素としてノルマルブチルベンゼン30容量%を添加した合成灯油(以下、「合成灯油A30」という)
(4)合成灯油1にナフテン系炭化水素としてノルマルブチルシクロヘキサン30容量%を添加した合成灯油(以下、「合成灯油N30」という)
図3の結果から、合成灯油1(図示白三角)の場合と、合成灯油A15(図示黒三角)、合成灯油A30(図示黒丸)、合成灯油N30(図示白丸)のいずれの場合でも改質触媒の入口温度を400℃まで低下させても水素製造が可能である。
このように、上述の各実施形態から、改質触媒の改質器での入口温度を、少なくとも400℃以下にまで低下させても水素製造が可能であることが分かった。
この場合、使用燃料は、GTL灯油、イソパラフィン系灯油、吸着脱硫灯油およびこれらを任意の比率で混合して得られる合成灯油、ならびに、これら炭化水素油に芳香族炭化水素を30容量%以下含有させた合成灯油やこれら炭化水素油にナフテン系炭化水素を30容量%以下含有させた合成灯油のいずれでも可能である。
また、使用燃料としてGTL灯油、イソパラフィン系灯油、吸着脱硫灯油およびこれらを任意の比率で混合して得られる合成灯油を用いることで、改質器での改質触媒の入口温度を330℃まで低下させることができる。
さらに、使用燃料としてGTL灯油、イソパラフィン系灯油およびこれらを任意の比率で混合して得られる合成灯油を用いることで、改質器での改質触媒の入口温度を310℃まで低下させることができる。
これにより、図4に示すように、従来入口温度をTA、今回の入口温度をTBとして、改質器の触媒入口から触媒出口までの温度変化を表したものである。この図4から、従来のように入口温度が高い場合、TAからT0までの加熱する場合の総エネルギー量は、図示のTA−T0−I−Oの面積となる。
これに比べて、今回の実施形態のTBのように入口温度を低くする(310℃〜400℃)とすることで、総エネルギー量は、図示のTB−T0−I−Oの面積となり、TA−T0−TBの三角形の面積で表される分だけエネルギー量が少なくて済む。
これにより、システム全体としてのエネルギー効率を向上させることができる。また立ち上げ温度が低くて済むことから、初期の起動時間が短くなる。
この場合、使用燃料は、GTL灯油、イソパラフィン系灯油、吸着脱硫灯油およびこれらを任意の比率で混合して得られる合成灯油、ならびに、これら炭化水素油に芳香族炭化水素を30容量%以下含有させた合成灯油やこれら炭化水素油にナフテン系炭化水素を30容量%以下含有させた合成灯油のいずれでも可能である。
また、使用燃料としてGTL灯油、イソパラフィン系灯油、吸着脱硫灯油およびこれらを任意の比率で混合して得られる合成灯油を用いることで、改質器での改質触媒の入口温度を330℃まで低下させることができる。
さらに、使用燃料としてGTL灯油、イソパラフィン系灯油およびこれらを任意の比率で混合して得られる合成灯油を用いることで、改質器での改質触媒の入口温度を310℃まで低下させることができる。
これにより、図4に示すように、従来入口温度をTA、今回の入口温度をTBとして、改質器の触媒入口から触媒出口までの温度変化を表したものである。この図4から、従来のように入口温度が高い場合、TAからT0までの加熱する場合の総エネルギー量は、図示のTA−T0−I−Oの面積となる。
これに比べて、今回の実施形態のTBのように入口温度を低くする(310℃〜400℃)とすることで、総エネルギー量は、図示のTB−T0−I−Oの面積となり、TA−T0−TBの三角形の面積で表される分だけエネルギー量が少なくて済む。
これにより、システム全体としてのエネルギー効率を向上させることができる。また立ち上げ温度が低くて済むことから、初期の起動時間が短くなる。
Claims (5)
- 改質触媒の存在下にて炭化水素油と水蒸気とを反応させる水蒸気改質反応により燃料電池用水素を製造する方法であって、
上記炭化水素油を改質する改質器に充填した改質触媒の入口温度を400℃以下としたことを特徴とする燃料電池用水素の製造方法。 - 上記炭化水素油は、天然ガス等をCOとH2に分解後に合成・分解・異性化するなどして得られる合成燃料の灯油留分であるGTL灯油、又は低級オレフィンを低重合した後に水素化処理して得られた燃料油の灯油留分であるイソパラフィン系灯油およびこれらを任意の比率で混合して得られる合成灯油であって、
上記改質触媒の入口温度は、310℃〜400℃の範囲とした、
請求項1記載の燃料電池用水素の製造方法。 - 上記炭化水素油は、天然ガス等をCOとH2に分解後に合成・分解・異性化するなどして得られる合成燃料の灯油留分であるGTL灯油、低級オレフィンを低重合した後に水素化処理して得られた燃料油の灯油留分であるイソパラフィン系灯油、又は原油を蒸留して得られる灯油留分を脱硫した灯油留分である吸着脱硫灯油およびこれらを任意の比率で混合して得られる合成灯油であって、
上記改質触媒の入口温度は、330℃〜400℃の範囲とした、
請求項1記載の燃料電池用水素の製造方法。 - 上記炭化水素油に、芳香族炭化水素を30容量%以下含有させた、
請求項1に記載の燃料電池用水素の製造方法。 - 上記炭化水素油に、ナフテン系炭化水素を30容量%以下含有させた、
請求項1に記載の燃料電池用水素の製造方法。
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