JP2008269328A - 自動販売機、電子マネーシステム、及び自動販売機の決済方法 - Google Patents

自動販売機、電子マネーシステム、及び自動販売機の決済方法 Download PDF

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Abstract

【課題】利用者にとって決済に使用する最適なICカードを適切に、且つ迅速に選択できるようにした自動販売機を提供する。
【解決手段】この券売機10は、電子決済サービス情報をICカード56から読み取り、電子決済サービス情報に係る残高を更新するリーダライタ5と、電子マネー管理センタ52との間で電子決済サービス情報の授受を行なう通信部1と、購入する商品毎のメニュースイッチを有する選択手段7と、購入価格を表示する表示部、並びに、決済に使用するICカードの選択を行うための操作ボタンを有する操作表示部2と、選択手段7により選択された乗車券を利用者に提供する発券部6と、リーダライタ5により読み取られた電子決済サービス情報に基づいて電子マネー管理センタ52との間で決済を行い、発券部6を制御する制御部3と、を備えて構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動販売機、電子マネーシステム、及び自動販売機の決済方法に関し、さらに詳しくは、電子決済サービス情報を記憶している複数種類のICカードを利用して商品の販売を可能とした自動販売機の決済方法に関するものである。
近年、ICカード等に電子決済サービス情報(ICカードを特定するIDと電子マネー残高)を記憶しておき、ICカード等を使用した決済により物品の購入やサービスの提供を受けることができるようにしたプリペイド型電子マネーシステムが導入されている。このようなプリペイド型電子マネーシステムでは、例えば買い物をする前にICカード等に電子マネー残高が所定の金額に達するようにチャージしておき、商品購入時に購入代金をICカード等に記憶された電子マネー残高から減額する方法がとられている。また他の例として、Suica(登録商標)等のICカード型の定期券の場合、乗り越し時に精算処理をしないで改札を通過できるように、予め電子決済サービス情報を定期券に記憶しておくシステムが存在する。
また、鉄道等の乗車券を販売する自動券売機における決済には、現金投入後に商品選択を行なう後押し方式と、ICカードによる購入のように商品選択後に決済を行なう先押し方式がある。ICカードを利用した券売機での決済では、上記の先押し方式が一般的に採用されており、商品選択後、選択終了操作として決済ボタンを押してから、ICカードに記憶されている電子決済サービス情報を券売機により読み取らせている。即ち、先押し方式の場合、商品を選択中に選択によって更新された合計金額を表示することで、ユーザの操作を助けている。このときの合計金額表示は、電子決済サービス情報の合計額を表示することになる。
また、特許文献1には、商品を選択するための商品選択手段と、選択された商品を搬出するための商品搬出手段と、非接触媒体と情報を送受信する通信手段と、コラム毎に収納された商品を登録するための商品設定手段と、前記商品設定手段により登録された内容を記憶する商品記憶手段と、砂糖の分量などの各種設定を行うための各種設定手段と、商品選択手段と商品搬出手段と通信手段と商品設定手段と商品記憶手段と各種設定手段とに接続された演算制御部を備え、非接触媒体をかざすだけで、各種設定をすることなく前回購入した商品を購入することができる自動販売機について開示されている。
特開2007−11922公報
しかしながら、券売機が複数種類のICカード(例えば、Suica、Edy、iD等、何れも登録商標)に対応可能であり、しかも、ICカード毎に商品単価が異なるように設定されている場合、ICカードに記憶された電子決済サービス情報を読み取る前に、商品の合計金額を表示することができない事態が発生する(決済するICカードが未定のため)。これに対応するためには、券売機で使用可能なICカード毎の合計金額を全て表示すればよいが、使用可能なICカードの種類が増加した場合に、全てのICカードに対応した合計金額を一括して表示するとすれば表示内容が煩雑となり、利用者にとって最も安価に決済できるICカードがどれなのか、分かりづらいといった問題がある。例えば、飲料メーカーであるS社とICカードAを発行するA社とがタイアップすることにより、ICカードAを利用してS社の飲料を購入すると1割引の特典を受けられる場合に、利用者がICカードAとICカードBを所持しているとしても、表示内容が分かりにくいために上記特典に気づくことができずにICカードBを利用して決済した結果、上記特典が受けられないといった事態が発生する。このときA社もせっかくタイアップによりカードAの利用促進を目論んでいたにもかかわらず企画倒れとなってしまう。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、種類の異なる複数のICカードを利用した場合の購入価格を表示する表示部、及び、決済に使用するICカードの選択を行うための操作ボタンを有する操作表示部を備え、選択手段により1又は複数の商品が選択されると、操作表示部に、使用可能なICカード毎に商品の購入価格を表示すると共に、表示価格の低い順に表示することにより、利用者にとって決済に使用する最適なICカードを適切に、且つ迅速に選択できるようにした自動販売機を提供することを目的とする。
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、取引上の決済に複数種類のICカードを利用可能な自動販売機であって、前記ICカードに記憶されている電子決済サービス情報を前記ICカードから読み取り、該電子決済サービス情報に係る残高を更新するリーダライタと、前記電子決済サービス情報に係る入出金を管理する電子マネー管理センタとの間で前記電子決済サービス情報の授受を行なう通信部と、購入する商品毎のメニュースイッチを有する選択手段と、各ICカードを利用した場合の購入価格を表示する表示部、並びに、決済に使用するICカードの選択を行うための操作ボタンを有する操作表示部と、前記選択手段により選択された商品を利用者に提供する商品処理部と、前記決済に使用するICカードに記憶された電子決済サービス情報を前記リーダライタにより読み取り、読み取られた電子決済サービス情報に基づいて前記電子マネー管理センタとの間で決済を行い、前記商品処理部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記選択手段により1又は複数の商品が選択されると、前記操作表示部に、使用可能なICカード毎に該商品の購入価格を表示すると共に、該表示価格の低い順に表示するように制御することを特徴とする。
本発明の自動販売機は、電子決済サービス情報を夫々記憶した複数種類のICカードを利用した商品の販売を可能とするものである。従って、ICカードは非接触により自動販売機に備えられたリーダライタと無線によりデータの授受を行なう。また、自動販売機は、電子決済サービス情報の決済処理を行うために、外部の電子マネー管理センタと通信可能な構成を備えている。その他、自動販売機の基本的な機能と、商品を決済するために、各ICカードを利用した場合の購入価格を表示する表示部、並びに、決済に使用するICカードの選択を行うための操作ボタンを有する操作表示部を備えている。そして、制御部は、選択手段により1又は複数の商品が選択されると、操作表示部に、使用可能なICカード毎に商品の購入価格を表示すると共に、表示価格の低い順に表示するものである。これにより、利用者にとって決済に使用する最適なICカードを適切に、且つ迅速に選択することができる。
請求項2は、前記使用可能なICカード毎に点灯する点灯表示部を備え、前記制御部は、前記選択手段により1又は複数の商品が選択されると、前記点灯表示部の点灯周期を前記商品の購入価格に応じて変化させることを特徴とする。
本発明の自動販売機は、操作表示部以外に、使用可能なICカード毎に点灯する点灯表示部を更に備えている。点灯表示部は例えばLED等で構成し、その点灯周期を商品の購入価格に応じて変化させるものである。これにより、どのICカードが最も安価に商品を購入できるかが、一目瞭然に判断することができる。
請求項3は、前記制御部は、予め各ICカードの付加サービス情報を記憶しておき、前記操作表示部に表示された前記使用可能なICカードに対応する前記操作ボタンが押された時に、該ICカードに係る前記付加サービス情報を前記操作表示部に表示することを特徴とする。
ICカードには、特典としてICカードごとに利用を促進するために、付加サービスが設定される。このような付加サービスの情報を予め記憶しておき、任意にその内容を確認できるものである。即ち、操作表示部に表示された使用可能なICカードに対応する操作ボタンが押された時に、ICカードに係る付加サービス情報を表示するものである。これにより、決済に使用するICカードの選択基準を商品の購入価格だけでなく、更に拡げることができる。
請求項4は、前記制御部は、前記付加サービス情報を有するか否かを示す事項を前記ICカード毎に前記操作表示部に表示することを特徴とする。
ICカードには、付加サービスが付与されているものと、付加サービスが付与されていないものがある。従って、操作表示部に使用可能なICカードを表示するときに、そのことが明確に分かるように、付加サービス情報が付与されているか否かを示す事項をICカード毎に表示するものである。これにより、表示のあるICカードの付加サービス情報の内容を確認することができる。
請求項5は、金融機関の貯蓄口座を管理する銀行管理センタと、クレジット決済と与信情報を管理するクレジット管理センタと、取引上の決済をコンピュータ上で実現するための電子決済サービス情報に係る入出金を管理する電子マネー管理センタと、ICカードに記憶されている電子決済サービス情報の残高に金額を加算するチャージ端末と、請求項1乃至4の何れか一項に記載の自動販売機と、前記銀行管理センタ、クレジット管理センタ及び電子マネー管理センタと前記自動販売機及びチャージ端末間を接続するネットワークと、を備えたことを特徴とする。
本発明の電子マネーシステムは、従来のICカードによる電子マネーシステムと基本的な構成は同じである。異なる点は、店舗等に設置された特定の支払端末に替わって店舗に限らず不特定な場所に設置された自動販売機を対象機器としている点と、従来のICカードに替わって、電子決済サービス情報を夫々記憶した複数種類のICカードにより自動販売機から商品を購入する点である。また、チャージ端末は自動販売機に備えても良いが、所定の場所に設置してICカードから行うようにしても良い。これにより、従来の電子マネーシステムの構成を利用して自動販売機を介してICカードにより商品を購入することができる。
請求項6は、取引上の決済に係る処理をコンピュータ上で実現する電子決済サービス情報を夫々記憶した複数種類のICカードを利用した商品の販売を可能とする自動販売機の決済方法であって、前記電子決済サービス情報を前記ICカードから読み取り、該電子決済サービス情報に係る残高を更新するリーダライタと、前記電子決済サービス情報に係る入出金を管理する電子マネー管理センタとの間で前記電子決済サービス情報の授受を行なう通信部と、購入する商品毎のメニュースイッチを有する選択手段と、各ICカードを利用した場合の購入価格を表示する表示部、並びに、決済に使用するICカードの選択を行うための操作ボタンを有する操作表示部と、前記選択手段により選択された商品を利用者に提供する商品処理部と、前記決済に使用するICカードに記憶された電子決済サービス情報を前記リーダライタにより読み取り、読み取られた電子決済サービス情報に基づいて前記電子マネー管理センタとの間で決済を行い、前記商品処理部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記選択手段により1又は複数の商品が選択されると、前記操作表示部に、使用可能なICカード毎に該商品の購入価格を表示すると共に、該表示価格の低い順に表示するように制御することを特徴とする。
本発明は請求項1と同様の作用効果を奏する。
請求項7は、前記使用可能なICカード毎に点灯する点灯表示部を備え、前記制御部は、前記選択手段により1又は複数の商品が選択されると、前記点灯表示部の点灯周期を前記商品の購入価格に応じて変化させることを特徴とする。
本発明は請求項2と同様の作用効果を奏する。
請求項8は、前記制御部は、予め各ICカードの付加サービス情報を記憶しておき、前記操作表示部に表示された前記使用可能なICカードに対応する前記操作ボタンが押された時に、該ICカードに係る前記付加サービス情報を前記操作表示部に表示することを特徴とする。
本発明は請求項3と同様の作用効果を奏する。
請求項9は、前記制御部は、前記付加サービス情報を有するか否かを示す事項を前記ICカード毎に前記操作表示部に表示することを特徴とする。
本発明は請求項4と同様の作用効果を奏する。
本発明によれば、電子決済サービス情報をICカードから読み取り、この電子決済サービス情報に係る残高を更新するリーダライタと、電子決済サービス情報に係る入出金を管理する電子マネー管理センタとの間で電子決済サービス情報の授受を行なう通信部と、購入する商品毎のメニュースイッチを有する選択手段と、各ICカードを利用した場合の購入価格を表示する表示部、並びに、決済に使用するICカードの選択を行うための操作ボタンを有する操作表示部と、選択手段により選択された商品を利用者に提供する商品処理部と、決済に使用するICカードに記憶された電子決済サービス情報をリーダライタにより読み取り、読み取られた電子決済サービス情報に基づいて電子マネー管理センタとの間で決済を行い、商品処理部を制御する制御部と、を備え、制御部は、選択手段により1又は複数の商品が選択されると、操作表示部に、使用可能なICカード毎に商品の購入価格を表示すると共に、表示価格の低い順に表示するように制御するので、利用者にとって決済に使用する最適なICカードを適切に、且つ迅速に選択することができる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の一実施形態に係る自動販売機(券売機)の構成ブロック図である。この券売機10は、取引上の決済に係る処理をコンピュータ上で実現する電子決済サービス情報を夫々記憶した複数種類のICカードを利用した商品の販売を可能とする券売機であって、電子決済サービス情報をICカード56から読み取り、電子決済サービス情報に係る残高を更新するリーダライタ(R/W)5と、電子決済サービス情報に係る入出金を管理する電子マネー管理センタ52との間で電子決済サービス情報の授受を行なう通信部1と、購入する商品(食券)毎のメニュースイッチを有する選択手段7と、各ICカードを利用した場合の購入価格を表示する表示部、並びに、決済に使用するICカードの選択を行うための操作ボタンを有する操作表示部2と、選択手段7により選択された食券を利用者に提供する発券部(商品処理部)6と、決済に使用するICカードに記憶された電子決済サービス情報をリーダライタ5により読み取り、読み取られた電子決済サービス情報に基づいて電子マネー管理センタ52との間で決済を行い、発券部6を制御する制御部3と、を備えて構成されている。尚、現金により食券の決済を行なう金銭処理部4を併せて備えても良い。
即ち、本実施形態の券売機10は、電子決済サービス情報を夫々記憶した複数種類のICカード56を利用した商品の販売を可能とするものである。従って、ICカード56は非接触により券売機10に備えられたリーダライタ5と無線によりデータの授受を行なう。また、券売機10は、電子決済サービス情報の決済処理を行うために、外部の電子マネー管理センタ52と通信可能な構成を備えている。その他、券売機10の基本的な機能と、商品を決済するために、各ICカードを利用した場合の購入価格を表示する表示部、並びに、決済に使用するICカードの選択を行うための操作ボタンを有する操作表示部2を備えている。そして、制御部3は、選択手段7により1又は複数の商品が選択されると、操作表示部2に、使用可能なICカード毎に商品の購入価格を表示すると共に、表示価格の低い順に表示する。これにより、利用者にとって決済に使用する最適なICカードを適切に、且つ迅速に選択することができる。
図2は、本発明の電子マネーシステムの一例を示す図である。この電子マネーシステム70は、金融機関の貯蓄口座を管理する銀行管理センタ50と、クレジット決済と与信情報を管理するクレジット管理センタ51と、取引上の決済をコンピュータ上で実現するための電子決済サービス情報に係る入出金を管理する電子マネー管理センタ52と、ICカードに記憶されている電子決済サービス情報の残高に金額を加算するチャージ端末53と、図1に記載の券売機10と、銀行管理センタ50、クレジット管理センタ51及び電子マネー管理センタ52と券売機10及びチャージ端末53間を接続するネットワーク58と、を備えて構成されている。尚、本実施形態では、券売機10をネットワーク58に接続する形態について説明するが、これに限らず、券売機10の代わりに自動販売機を接続しても構わない。
本実施形態の電子マネーシステム70は、従来のICカードによる電子マネーシステムと基本的な構成は同じである。異なる点は、駅等に設置された支払端末に替わって店舗等に設置された券売機10を対象機器としている点、従来のICカードに替わって、電子決済サービス情報を夫々記憶した複数種類のICカードにより券売機10から食券等を購入する点である。また、チャージ端末は券売機10に備えても良いが、所定の場所に設置してICカードから行うようにしても良い。これにより、従来の電子マネーシステムの構成を利用して券売機10を介してICカードにより商品を購入することができる。
図3(a)は制御部3内のメモリに記憶したICカード種別毎のメニュー価格テーブルを表す図である。縦軸にメニュー名(メニュー1〜3)、横軸にカード種別と現金を表す。この例に設定する価格によれば、メニュー1が選択されると、カードAでは「500円」、カードBでは「480円」、カードCでは「485円」、カードDでは「500円」、現金では「500円」となる。また、メニュー2が選択されると、カードAでは「420円」、カードBでは「450円」、カードCでは「436円」、カードDでは「450円」、現金では「450円」となる。また、メニュー3が選択されると、カードAでは「90円」、カードBでは「90円」、カードCでは「87円」、カードDでは「90円」、現金では「90円」となる。
図3(b)は制御部3内のメモリに記憶した価格以外の付加サービス情報を表す図である。例えば、カードAでは「なし」、カードBでは「1000円以上の購入でドリンクサービス」、カードCでは「なし」、カードDでは「決済月の翌々月3%ポイント還元」といった付加サービス情報が記憶されている。
図4は本発明の券売機の初期状態を示す図である。同じ構成要素には図1と同じ参照番号を付して説明する。この券売機10は、電子決済サービス情報をICカード56から読み取り、電子決済サービス情報に係る残高を更新するリーダライタ5と、購入する商品毎のメニュー1〜メニュー17を選択するためのスイッチ有する選択手段7と、各ICカードを利用した場合の購入価格を表示する表示部、並びに、決済に使用するICカードの選択を行うための操作ボタンを有する操作表示部2と、使用可能なICカード毎に点灯する点灯表示部20と、選択手段7により選択された食券を利用者に提供する発券部6と、硬貨投入口22と紙幣挿入口23を有する金銭処理部4と、を備えて構成されている。尚、操作表示部2は、使用可能なICカードの種別と各ICカード毎の合計金額を表示する操作ボタン表示エリア2aと、各ICカード毎に付加された付加サービスの内容を表示する付加サービス表示エリア2bにより構成されている。また、点灯表示部20は、利用可能なICカードの種別をA〜Dとし、点滅速度が速いものから順に決済価格が低いものとする。
本実施形態の券売機10は、操作表示部2以外に、使用可能なカード毎に点灯する点灯表示部20を更に備えている。点灯表示部20は例えばLED等で構成し、その点灯周期を商品の購入価格に応じて変化させるものである。これにより、どのカードが最も安価に商品を購入できるかが、一目瞭然に判断することができる。
また、カードの利用を促進するための特典として付加サービスが設定されることがある。このような付加サービスについての情報を予め記憶しておき、任意にその内容を確認できる。即ち、操作ボタン表示エリア2aに表示された使用可能なカードに対応する操作ボタンが押された時に、カードに係る付加サービス情報を表示する。これにより、決済に使用するカードの選択基準を、商品の購入価格以外のアイテムについても拡げることができる。更に、カードには、付加サービスを付与されたものと、付与されていないものがある。従って、操作ボタン表示エリア2aに使用可能なカードを表示するときに、付加サービスの有無が明確に分かるように、付加サービス情報を有するか否かを示すマークをカード毎に表示するものである。これにより、マークのあるカードの付加サービス情報の内容を確認することができる。
図5は本発明の券売機における動作を説明するフローチャートである。まず、選択手段7にあるメニュー1〜メニュー17の何れかのスイッチが押されると(S1でYES)、押されたスイッチのLEDが点灯する(S2)(例えば、図4のメニュー1のスイッチ7Aが押されるとLED7aが点灯する)。制御部3は、各ICカード毎の価格を合計する(S3)。例えば、図3のテーブルから、メニュー1が選択された場合は、カードAでは「500円」、カードBでは「480円」、カードCでは「485円」、カードDでは「500円」、現金では「500円」と操作表示部2の操作ボタン表示エリア2aに表示される。そのとき、操作ボタン表示エリア2aには、合計価格が低い順に表示される(S4)(図6参照)。それと同時に、点灯表示部20は合計価格に応じて点灯周期を変化させる(S5)(図6参照)。
次に、複数のメニューを選択する場合は(S6でNO)、ステップS1に戻って繰り返す。一方、ステップS6において、決済をする場合は(S6でYES)決済に使用するICカードを操作ボタン表示エリア2aから選択する(S7)。選択の方法は、操作ボタン表示エリア2aに表示された使用可能なICカードの中から決済に使用する操作ボタンを押すことである。また、そのとき、押された操作ボタンに対応するICカードに付加サービスが付与されている場合は、そのサービス内容が操作表示部2の付加サービス表示エリア2bに表示される。次に、決済に使用するICカードをリーダライタ5に近接する(S8)。それにより、ICカードに記憶されている電子決済サービス情報を読み取り、通信部1からネットワーク58を介して電子マネー管理センタ52と通信して決済処理を実行する(S9)。決済処理が正常に行われると発券部6から選択手段7のスイッチにより選択されたメニューの食券を発券部6から発券する(S10)。
次に、本発明の券売機10を使用した実施例について説明する。尚、説明を簡略化するために、券売機10で使用可能なICカード(以下、単にカードと呼ぶ)の種類をA〜Dとし、カードBとカードDには価格以外の付加サービスが付与されている。このとき、カードAとカードDを所持した利用者が券売機10でメニュー1、メニュー2、メニュー3の順番に選択して決済した場合について説明する。
図6は利用者がメニュー1を選択した場合の券売機の状態を示す図である。同じ構成要素には図4と同じ参照番号を付して説明する。選択手段7にあるメニュー1のスイッチ7Aが押されると、押されたスイッチ7AのLED7aが点灯する。制御部3は、各カード毎の価格を表示処理する。図3のテーブルから、メニュー1が選択された場合は、カードAでは「500円」、カードBでは「480円」、カードCでは「485円」、カードDでは「500円」、現金では「500円」と操作表示部2の操作ボタン表示エリア2aに表示する。そのとき、操作ボタン表示エリア2aには、合計価格が低い順に表示される(即ち、カードB、C、A、D、現金の順で表示される)。また、カードB、カードDには付加サービスが付与されているので、カードBには付加サービスマーク24、カードDには付加サービスマーク25が併せて表示される。
それと同時に、点灯表示部20は合計価格に応じて点灯周期が変化する。この例では、カードBが最も低価格なので点灯表示部20のLED20bが最も短い周期で点滅する。次に低価格なカードは、カードCであるので、カードBより少し長い周期でLED20cを点滅させ、カードA、DのLED20a、20dは点灯させる。ここで、利用者がカードBの付加サービスを確認するために、カードBの操作ボタン2Bを押すと、付加サービス表示エリア2bに「1000円以上の購入でドリンクサービス」といった付加サービスの内容が表示される。
図7は利用者が追加でメニュー2を選択した場合の券売機の状態を示す図である。同じ構成要素には図4と同じ参照番号を付して説明する。次に、利用者がメニューを追加するために、メニュー2のスイッチ7Bを押すと、押されたスイッチ7BのLED7bが点灯する。制御部3は、各カード毎に価格を合計し、表示処理する。図3のテーブルから、メニュー2が選択された場合は、カードAでは「420円」、カードBでは「450円」、カードCでは「436円」、カードDでは「450円」、現金では「450円」であるので、カード毎にメニュー1とメニュー2の価格を合計する。即ち、カードAでは「920円」、カードBでは「930円」、カードCでは「921円」、カードDでは「950円」、現金では「950円」となり、操作ボタン表示エリア2aには、合計価格が低い順に表示される(即ち、カードA、C、B、D、現金の順で表示される)。
それと同時に、点灯表示部20は合計価格に応じて点灯周期が変化する。この例では、カードAが最も低価格なので点灯表示部20のLED20aが最も短い周期で点滅する。次に低価格なカードは、カードCであるので、カードAより少し長い周期でLED20cを点滅させ、カードB、DのLED20b、20dは点灯させる。ここで、利用者がカードAの付加サービスを確認するために、カードAの操作ボタン2Aを押すと、カードAには付加サービスが付与されていないため、付加サービス表示エリア2bには何も表示されない。
図8は利用者が追加でメニュー3を選択した場合の券売機の状態を示す図である。同じ構成要素には図4と同じ参照番号を付して説明する。次に、利用者がメニューを追加するために、メニュー3のスイッチ7Cを押すと、押されたスイッチ7CのLED7cが点灯する。制御部3は、カード毎に価格を合計し、表示処理する。図3のテーブルから、メニュー3が選択された場合は、カードAでは「90円」、カードBでは「90円」、カードCでは「87円」、カードDでは「90円」、現金では「90円」であるので、カード毎にメニュー1とメニュー2とメニュー3の価格を合計する。即ち、カードAでは「1010円」、カードBでは「1020円」、カードCでは「1008円」、カードDでは「1040円」、現金では「1040円」となり、操作ボタン表示エリア2aには、合計価格が低い順に表示される(即ち、カードC、A、B、D、現金の順で表示される)。
それと同時に、点灯表示部20は合計価格に応じて点灯周期が変化する。この例では、カードCが最も低価格なので点灯表示部20のLED20cが最も短い周期で点滅する。次に低価格なカードは、カードAであるので、カードCより少し長い周期でLED20aを点滅させ、カードB、DのLED20b、20dは点灯させる。ここで、利用者がカードCの付加サービスを確認するために、カードCの操作ボタン2Cを押すと、カードCには付加サービスが付与されていないため、付加サービス表示エリア2bには何も表示されない。
図9は利用者が付加サービスの確認として操作表示部のカードDを選択した場合の券売機の状態を示す図である。同じ構成要素には図4と同じ参照番号を付して説明する。次に、利用者がメニューの選択を終了して、利用者が所持するカードDの付加サービスの内容を確認するために、カードDの操作ボタン2Dを押すと、付加サービス表示エリア2bに「決済月の翌々月、3%ポイント還元」といった付加サービスの内容が表示される。ここで利用者は、カードAとDを所持しているが、カードAで購入すれば1010円、カードDで購入すれば1040円と最も購入価格が高いがポイントが付く。そこで、今日はポイントがほしいのでカードDで購入すると決めると、カードDをリーダライタ5に近接する。それにより、カードDに記憶されている電子決済サービス情報を読み取り、通信部1からネットワーク58を介して電子マネー管理センタ52と通信して決済処理を実行する。決済処理が正常に行われると発券部6からスイッチ7A、7B、7Cにより選択された食券が発券部6から発券される。
また、上述の実施形態において示した操作表示部2、選択手段7、および点灯表示部20の全部または一部を、タッチパネル式ディスプレイ上にて形成するようにしておけば、プログラムを操作することで、表示内容やボタン配置の変更に柔軟な対応ができるようになる。
本発明の一実施形態に係る自動販売機(券売機)の構成ブロック図である。 本発明の電子マネーシステムの一例を示す図である。 (a)は制御部内のメモリに記憶したICカード種別毎のメニュー価格テーブルを表す図、(b)は制御部内のメモリに記憶した価格以外の付加サービス情報を表す図である。 本発明の券売機の初期状態を示す図である。 本発明の券売機における動作を説明するフローチャートである。 利用者がメニュー1を選択した場合の券売機の状態を示す図である。 利用者が追加でメニュー2を選択した場合の券売機の状態を示す図である。 利用者が追加でメニュー3を選択した場合の券売機の状態を示す図である。 利用者が付加サービスの確認として操作表示部のカードDを選択した場合の券売機の状態を示す図である。
符号の説明
1 通信部、2 操作表示部、3 制御部、4 金銭処理部、5 リーダライタ、6 発券部、7 選択手段、10 自動販売機、50 銀行管理センタ、51 クレジット管理センタ、52 電子マネー管理センタ、53 チャージ端末、56 ICカード、57、58 ネットワーク、70 電子マネーシステム

Claims (9)

  1. 取引上の決済に複数種類のICカードを利用可能な自動販売機であって、
    前記ICカードに記憶されている電子決済サービス情報を前記ICカードから読み取り、該電子決済サービス情報に係る残高を更新するリーダライタと、
    前記電子決済サービス情報に係る入出金を管理する電子マネー管理センタとの間で前記電子決済サービス情報の授受を行なう通信部と、
    購入する商品毎のメニュースイッチを有する選択手段と、
    各ICカードを利用した場合の購入価格を表示する表示部、並びに、決済に使用するICカードの選択を行うための操作ボタンを有する操作表示部と、
    前記選択手段により選択された商品を利用者に提供する商品処理部と、
    前記決済に使用するICカードに記憶された電子決済サービス情報を前記リーダライタにより読み取り、読み取られた電子決済サービス情報に基づいて前記電子マネー管理センタとの間で決済を行い、前記商品処理部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記選択手段により1又は複数の商品が選択されると、前記操作表示部に、使用可能なICカード毎に該商品の購入価格を表示すると共に、該表示価格の低い順に表示するように制御することを特徴とする自動販売機。
  2. 前記使用可能なICカード毎に点灯する点灯表示部を備え、前記制御部は、前記選択手段により1又は複数の商品が選択されると、前記点灯表示部の点灯周期を前記商品の購入価格に応じて変化させることを特徴とする請求項1に記載の自動販売機。
  3. 前記制御部は、予め各ICカードの付加サービス情報を記憶しておき、前記操作表示部に表示された前記使用可能なICカードに対応する前記操作ボタンが押された時に、該ICカードに係る前記付加サービス情報を前記操作表示部に表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の自動販売機。
  4. 前記制御部は、前記付加サービス情報を有するか否かを示す事項を前記ICカード毎に前記操作表示部に表示することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の自動販売機。
  5. 金融機関の貯蓄口座を管理する銀行管理センタと、クレジット決済と与信情報を管理するクレジット管理センタと、取引上の決済をコンピュータ上で実現するための電子決済サービス情報に係る入出金を管理する電子マネー管理センタと、ICカードに記憶されている電子決済サービス情報の残高に金額を加算するチャージ端末と、請求項1乃至4の何れか一項に記載の自動販売機と、前記銀行管理センタ、クレジット管理センタ及び電子マネー管理センタと前記自動販売機及びチャージ端末間を接続するネットワークと、を備えたことを特徴とする電子マネーシステム。
  6. 取引上の決済に係る処理をコンピュータ上で実現する電子決済サービス情報を夫々記憶した複数種類のICカードを利用した商品の販売を可能とする自動販売機の決済方法であって、
    前記電子決済サービス情報を前記ICカードから読み取り、該電子決済サービス情報に係る残高を更新するリーダライタと、
    前記電子決済サービス情報に係る入出金を管理する電子マネー管理センタとの間で前記電子決済サービス情報の授受を行なう通信部と、
    購入する商品毎のメニュースイッチを有する選択手段と、
    各ICカードを利用した場合の購入価格を表示する表示部、並びに、決済に使用するICカードの選択を行うための操作ボタンを有する操作表示部と、
    前記選択手段により選択された商品を利用者に提供する商品処理部と、
    前記決済に使用するICカードに記憶された電子決済サービス情報を前記リーダライタにより読み取り、読み取られた電子決済サービス情報に基づいて前記電子マネー管理センタとの間で決済を行い、前記商品処理部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記選択手段により1又は複数の商品が選択されると、前記操作表示部に、使用可能なICカード毎に該商品の購入価格を表示すると共に、該表示価格の低い順に表示するように制御することを特徴とする自動販売機の決済方法。
  7. 前記使用可能なICカード毎に点灯する点灯表示部を備え、前記制御部は、前記選択手段により1又は複数の商品が選択されると、前記点灯表示部の点灯周期を前記商品の購入価格に応じて変化させることを特徴とする請求項6に記載の自動販売機の決済方法。
  8. 前記制御部は、予め各ICカードの付加サービス情報を記憶しておき、前記操作表示部に表示された前記使用可能なICカードに対応する前記操作ボタンが押された時に、該ICカードに係る前記付加サービス情報を前記操作表示部に表示することを特徴とする請求項6又は7に記載の自動販売機の決済方法。
  9. 前記制御部は、前記付加サービス情報を有するか否かを示す事項を前記ICカード毎に前記操作表示部に表示することを特徴とする請求項6乃至8の何れか一項に記載の自動販売機の決済方法。
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