JP2008268755A - 光モジュール - Google Patents

光モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP2008268755A
JP2008268755A JP2007114590A JP2007114590A JP2008268755A JP 2008268755 A JP2008268755 A JP 2008268755A JP 2007114590 A JP2007114590 A JP 2007114590A JP 2007114590 A JP2007114590 A JP 2007114590A JP 2008268755 A JP2008268755 A JP 2008268755A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
optical
optical fiber
fiber
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007114590A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichiro Sonoda
慎一郎 園田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2007114590A priority Critical patent/JP2008268755A/ja
Publication of JP2008268755A publication Critical patent/JP2008268755A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

【課題】保護媒体の劣化を防いで光量変動を抑制することができる光モジュールを提供する。
【解決手段】発光素子から出射されレンズを透過したレーザ光Lはガラス部材30を介して光ファイバ54Aに入射される。ガラス部材30はスタブ28に保持される。ファイバ54の端面にはコート膜55が形成され、レンズを透過したレーザ光Lは、コート膜55上ではなく、ガラス部材30の内部であるP点付近に集光されて光ファイバ54Aに入射する。レーザ光Lは、光ファイバ54Aに入射される際のビーム径が光ファイバ54Aのコア径以下となり、かつ光ファイバ54Aの端部に入射されるレーザ光Lの入射角度が光ファイバ54Aの開口率で定まる最大入射角以下の角度で入射される。
【選択図】図5

Description

本発明は、光モジュールに係り、特に、半導体レーザ等の発光素子を備えた発光素子モジュールと光ファイバとを接続して光を伝播する光モジュールに関する。
従来、光ファイバとスタブガラスとが接触した光ファイバモジュール(例えば特許文献1乃至特許文献3参照)では、短波長(例えば530nmより短い波長)の光ビームを扱う場合に光ファイバコアまたはスタブガラス内に集光された光ビームによってスタブガラスが変質する場合があり、これにより光吸収の増大や光散乱によって光ファイバまたはスタブガラスの透過率が低下してしまう場合がある。
特開平2−81008号公報 特開平4−223412号公報 特開2007−65318号公報
更に、上記のような構成において光ビームの集光位置は一般的に光ファイバコアの端面に設定されるが、光ビームの波長が短波長でパワー密度が高い場合、光ファイバのコア端面に集光された光ビームによって、光ファイバコアの端面と光ファイバコアと接触するスタブガラス端面のいずれか、もしくは両方の表面のガラスが一部融解し融着することが認められる。光ファイバコアの端面と光ファイバコアと接触するスタブガラス端面が融着すると、わずかな外部振動が起こった場合や、ファイバの取り外しを行った際に、表面のガラスが剥離する可能性があり、剥離表面の凹凸による光散乱等で、透過損失が増大し、信頼性に影響を及ぼす問題があった。
このような問題に対し、光ファイバコアとスタブガラスとの間にコート膜等の保護媒体を設けることが考えられるが、その場合であっても通常は光ファイバの端面に集光させるのが一般的と考えられる。
しかしながら、コート膜は通常のバルクのガラスと比較して光の吸収が大きいため、高いビーム密度における熱吸収によりコート膜が劣化する場合がある。
例えば、発光素子のモジュールに接続するためのコネクタ付の光ファイバにコート膜を形成する場合、そのコネクタが樹脂の場合はコート膜の成膜温度を上げることができないため、コート膜に用いることができる材料が限られてしまい光吸収が大きい材料でコート膜を形成する場合に、コート膜に光ビームを集光させるとコート膜部分が劣化する場合がある。その結果、光量変動が大きくなる場合がある、という問題があった。
本発明は上記事実を考慮してなされたものであり、保護媒体の劣化を防いで光量変動を抑制することができる光モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、光ファイバと、所定波長の光を発光する発光素子と、前記発光素子から出射された光を入射して前記光ファイバへ向けて出射する光学部材と、前記光ファイバと前記光学部材との間に設けられた保護媒体と、前記発光素子から出射された光を前記光学部材の内部又は前記光ファイバの内部に集光する集光光学系と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、発光素子から出射された光を光ファイバと光学部材との間に設けられた保護媒体上ではなく、光学部材の内部又は光ファイバの内部に集光させるため、保護媒体の劣化を防ぐことができ、光量変動を抑制することができる。
なお、請求項2に記載したように、前記集光光学系は、前記光ファイバの端部に入射される光の前記端部におけるビーム径が前記光ファイバのコアのコア径以下となり、かつ前記光ファイバの端部に入射される光が前記光ファイバの最大入射角以下の角度で入射される位置に配置された構成とすることが好ましい。これにより、光損失を抑えることができる。
この場合、請求項3にも記載したように、前記光ファイバは、マルチモード光ファイバであることが好ましい。これにより入力効率を高めることができる。
また、請求項4に記載したように、前記発光素子から出射された光が集光される前記光学部材のNa及びKのそれぞれの含有量が2.0[重量%]未満であり且つ光の吸収量が0.65[%/mm]未満であることが好ましい。これにより、光の吸収を抑えて組成変化等の光学部材の特性変化を防ぐことができる。
また、請求項5に記載したように、前記保護媒体は、YF、LiF、MgF、NaF、LaF、BaF、CaF、及びAlFの何れかであることが好ましい。
また、請求項6に記載したように、前記所定波長が短波長領域の波長である場合に光損失の増加を抑える効果が顕著となる。
この場合、請求項7に記載したように、前記所定波長が190[nm]〜530[nm]であることが好ましい。
また、請求項8に記載したように、前記所定波長が400[nm]〜415[nm]であり、かつ前記保護媒体が前記所定波長の1/2以下の厚みを有すると共に、前記所定波長の光の前記保護媒体上におけるパワー密度が1.4GW/m以下となるように前記集光光学系が配置された構成としてもよい。これにより、光量変動を効果的に抑えることができる。
本発明によれば、保護媒体の劣化を防いで光量変動を抑制することができる、という効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
本発明の実施形態に係るレーザモジュール10について説明する。なお、図面において、レーザ光の光軸方向を矢印Z、その軸の回転方向を矢印R、光軸と交差する水平方向を矢印X、光軸と交差する垂直方向を矢印Yとして示している。なお、これらの各方向は便宜上示すものであり、レーザモジュール10を使用する際の方向を限定するものではないことは言うまでもない。
図1は、レーザモジュール10の主要部を一部分解してその外観の概略を斜視図にて示したものであり、図2は、レーザモジュール10の概略平面図である。図3はレーザモジュール10の平面の概略断面図(図4のB−B断面図)を示し、図4は、レーザモジュール10の側面の概略断面図(図3のA−A断面)を示したものである。図3及び図4は、発光素子モジュール12の詳細が理解できるように、一部の固定ネジの記載を追加している。
図1に示すように、レーザモジュール10は、発光素子モジュール12,ファイバモジュール14,及びカバー16を備えている。発光素子モジュール12は筐体18に固定される。この発光素子モジュール12には、ファイバモジュール14が装着され、装着後にはカバー16が発光素子モジュール12に固定される。
図3及び図4に示すように、レーザモジュール10を構成する発光素子モジュール12は、半導体レーザ20を備えており、LDホルダ22内に収容されている。半導体レーザ20は、例えばTOパッケージ(例えばφ5.6mmのパッケージ)を用いることができる。また、半導体レーザ20は、例えば可視〜紫外光域の波長のレーザ光を出射する半導体レーザを用いることができるが、本実施形態では、半導体レーザ20は、短波長(例えば530nm以下の波長)のレーザ光を出射するTOパッケージ(例えばφ5.6mmのパッケージ)の高出力半導体レーザを用いている。このLDホルダ22は、ネジ40により、ヒートシンク36に固定される。
半導体レーザ20のレーザ光の出射側には、レンズ24が設けられる。このレンズ24は、外形が略円筒状のレンズホルダ26によって保持されている。このレンズホルダ26の外径はLDホルダ22の内径と略一致にされており、レンズホルダ26はLDホルダ22に固定される。
図5に示すように、レンズホルダ26のレーザ光の射出側には、レンズ24を透過したレーザ光を外部へ出射するための先端が曲面形状または平面形状のガラス部材30が設けられる。なお、同図では先端が曲面形状の場合について示している。このガラス部材30はスタブ28に保持される。
レンズ24は、半導体レーザ20から出射されたレーザ光Lが、ガラス部材30の内部(図5に示すP点)付近に集光されるような開口率を有する。これにより、レンズ24を透過したレーザ光は、ガラス部材30の内部である図5に示すP点付近に集光される。
ガラス部材30は、例えば純粋な石英で構成することが好ましいが、これに限られない。本出願人が出願した特許文献3に記載された実験結果によれば、レーザ光をガラススタブを介して光ファイバに長時間入射させると、光ファイバの入射端に汚染物質の付着が確認され、一般的なガラススタブにはNaが2.0[重量%]、Kが1.3[重量%]含有されていることが分かった。この光ファイバの入射端に付着した汚染物質は、ガラススタブに含まれるNa、Kと、光ファイバのクラッドに含まれるF(フッ素)が反応して反応物質が発生し、光ファイバの入射端に付着したものと考えられる。従って、Na、KとFの化学反応による反応物質の発生を抑えるために、本実施形態におけるガラス部材30のNa及びKのそれぞれの含有量は2.0[重量%]未満であることが望ましい。
また、上記特許文献3にも記載された実験結果によれば、ホウ珪酸ガラスによって構成されたガラススタブを用いた場合、時間経過と共に光損失が増加していることが確認された。ガラススタブに高パワーのレーザ光が長時間照射されたことによって、ガラススタブの組成が変化したり、レーザ光の集光位置付近において微結晶が析出されたりすることによってガラススタブの屈折率等が変化し、光損失増大を招いたと考えられる。特許文献3によれば、上記のホウ珪酸ガラスの光軸方向の長さは2[mm]であり、400[nm]のレーザ光に対する吸収量が0.65[%/mm]未満であった。従って、短波長領域のレーザ光の吸収を抑えて組成変化等の透明部材の特性変化を防ぐために、本実施形態におけるガラス部材30の短波長領域の光吸収量は0.65[%/mm]未満であることが望ましい。
なお、ガラス部材30のNa及びK以外のアルカリ金属の含有量が2.0[重量%]未満としてもよい。
このように、Na及びK(アルカリ金属)のそれぞれの含有量が2.0[重量%]未満のガラス部材30を用いることにより、ガラス部材30に含まれるNa、K(アルカリ金属)と光ファイバのクラッドに含まれるFの化学反応によって発生する反応物質(汚染物質)の発生を抑えることができる。そして、短波長領域のレーザ光の吸収量が0.65[%/mm]未満のガラス部材30を用いることにより、レーザ光の長時間照射によるガラス部材30の特性変化を抑え、光損失の増加を防ぐことができる。
スタブ28は、略円筒形状をしており、中腹部に該円筒形状の外形より大きい直径のフランジ部28Aを有している。このスタブ28の内径は、後述するファイバ54の直径と略同一とされ、スタブ28内にファイバ54が挿入されるようになっている。すなわち、スタブ28のレーザ光の出力端側は、レセプタクル部29Aが設けられたレセプタクル構造となっており、略円筒状の凹部29が形成されている。この略円筒状の凹部29に後述する光ファイバケーブル50内のファイバ54の一端が挿入されるようになっている。
ファイバ54は、光ファイバ(ファイバ素線)54Aの周囲にフェルール54Bが設けられた構成となっている。
また、ファイバ54の先端部の端面は曲面形状又は平面形状(本実施形態では曲面形状)とされ、その端面にはコート膜55が形成されている。このコート膜55の材質は、短波長領域(190[nm]〜530[nm])で高い透明性を持つ材質であり、例えばフッ化物(YF、LiF、MgF、NaF、LaF、BaF、CaF、及びAlF)等を含むコート膜が好ましい。
先端部の端面にコート膜55が成膜されたファイバ54は、コート膜55の最表面とガラス部材30とが当接するようにスタブ28に挿入される。
従来、ファイバ54とガラス部材30との当接は、オプティカルコンタクトを用いていた。導光する光が長波長帯域の光である場合やエネルギー密度がそれ程高くない場合、オプティカルコンタクトを採用することによって光伝播効率が良くなることが知られている。しかし、導光する光がエネルギー密度の高い光の場合や短波長光の場合は、ファイバ54とガラス部材30の当接部における酸化物が反応を起こして反応部分が一体化し、当該反応後にファイバ54をスタブ28から抜くと、反応を起こした部分が破損して光コネクタとして再使用不能、又は光損失が増加していた。特に、導光する光が短波長の場合、導光する光に有機物が反応することによって光ファイバの端部が汚染されることを防ぐ為にUVクリーニングを行うと、オプティカルコンタクトさせた際ファイバ54とガラス部材30と当接させると両者端面間で接着が生じ問題となる。
これに対し、ファイバ54に短波長領域において透明性の高いコート膜55を成膜することにより、ファイバ54とガラス部材30は直接当接されずにコート膜55を介して当接されることになる。従って、ファイバ54とガラス部材30の当接部における酸化物(石英、SiO等)の反応を防いで当接部の損傷をなくし、安定した性能を持つレーザモジュールを実現することができる。
ここで、コート膜55は、ファイバ54とガラス部材30の当接部におけるファイバ54とガラス部材30同士の化学反応を抑止する膜体であり、常温での物理的当接時にファイバ54とガラス部材30同士の化学反応を抑止するものである。具体的には上述したフッ化物(YF、LiF、MgF、NaF、LaF、BaF、CaF、及びAlF)等を含む膜体が挙げられる。
なお、コート膜55は、単層膜、多層膜の何れでもよい。多層膜の場合は、多層膜の最表面(最上層)の膜がファイバ54やガラス部材30に含まれる石英やSiOと容易に反応しないものであることが望ましい。また、コート膜55は、ファイバ54の端面に直接成膜されてもよいし、端面にアシスト膜が成膜された後、コート膜55が成膜されてもよい。
また、コート膜55の膜厚は、光損失に影響のない程度の膜厚とする。光ファイバ54Aの屈折率とコート膜55の屈折率は異なるため、コート膜55の光導波方向の膜厚d1と膜体の屈折率Nと光の発振波長λの関係は、
d1×N=(λ/2)×n ・・・(1)
(但し、nは1以上の整数)
であることが望ましい。
また、コート膜55をファイバ54ではなくガラス部材30のファイバ54と当接する側の端面に成膜されていてもよく、双方の端面に成膜して両者を当接させるようにしてもよい。双方の端面に成膜する場合、当接部において反応や一体化が発生しないように、各々のコート膜の最表面は容易に反応が起こらない異種材料によって構成されることが望ましい。
また、双方の端面に成膜する場合の膜厚の合計は式(1)を満足することが望ましい。つまり、例えば、各コート膜の膜厚がそれぞれ等しく(d2)、各コート膜の屈折率が等しい(N)場合、光の発振波長λとの関係は、
d2×N=(λ/4)×n ・・・(2)
(但し、nは1以上の整数)
を満足することが望ましい。一方、各コート膜の膜厚がそれぞれ異なり、且つコート膜が異種材料によって構成されており、屈折率も異なる場合、一方のコート膜の膜厚をd2a、屈折率をNa、他方のコート膜の膜厚をd2b、屈折率をNbとしたとき、光の発振波長λとの関係は、
(d2a×Na)+(d2b×Nb)=(λ/2)×n ・・・(3)
を満足することが望ましい。
また、各コート膜の膜厚を上記の方法で設定する他に、コート膜の膜厚をλ/2以下のフッ化物膜とすると共に、レーザ光の集光位置をコート膜からずらした位置にすることによって、膜質の経時変化を少なくすることができ、長時間に渡ってレーザ光を入射したときの光損失の低下を抑えることができる。この点について以下に説明する。
ファイバ54の先端にコート膜55を成膜する際、後述するコネクタ52が樹脂の場合には、コート膜55の成膜温度を低温(例えば80°C以下)にする必要がある。このような場合、成膜できる材料が限られ特に低吸収のコート膜を形成することが困難なため、本発明のように集光位置をコート膜からずらした位置にすることで光量変動の低下を抑えることができる。
出願人は、出力が200mW、波長が400〜415nmの半導体レーザからのレーザ光を4倍の光学系で集光する構成のレーザモジュールを19台試作し、コート膜上にレーザ光を集光させる(JUSTフォーカス)構成のレーザモジュール、ガラス部材30内にレーザ光を集光させる(ぼかしフォーカス時)構成のレーザモジュールの各々におけるパワー密度と時間との関係がどのようになるかを確認するための信頼性試験を行った。
図7は、MgFのコート膜55をファイバ54の先端に80°C以下の所定温度で成膜した後に、コート膜上にレーザ光を集光させた(JUSTフォーカス)構成のレーザモジュールにおけるパワー密度と経過時間との関係を示した。なお、コート膜の膜厚は試作機1、2がレーザ光の波長の1/4λ、試作機3〜5が1/2λである。また、JUSTフォーカスにおけるコート膜面上のビーム径は、1〜3μm×28〜29μmであり、集光位置のパワー密度は2.2〜7.2GW/mであった。この時、光ファイバへの集光NAは、0.18以下であった。
図8には、コート膜上ではなく、ガラス部材30内にレーザ光を集光させた(ぼかしフォーカス)構成のレーザモジュールにおけるパワー密度と経過時間との関係を示した。なお、コート膜の膜厚は試作機6〜12がレーザ光の波長の1/4λ、試作機13〜19が1/2λである。また、ぼかしフォーカスにおけるコート膜面上のビーム径は、5〜10μm×30〜33μmであり、集光位置のパワー密度は0.6〜1.4GW/mであった。この時、光ファイバへの集光NAは、0.18以下であった。
なお、光ファイバのコア径は60μmであり許容されるNAは0.20のものを用いた。この時、光ファイバへの集光ビームは許容されるNA以下かつコア径以下に集光されているためにフォーカスをぼかしたことによる過剰なロスは発生しなかった。半導体レーザの出力を400mWにして同様の実験を行った場合においても光ファイバ面の光密度に対する光量変動の振る舞いは200mWの場合と略同様の結果が得られた。 なお、前述した他のフッ化物(YF、LiF、NaF、LaF、BaF、CaF、及びAlF)についても略同様の結果であった。
図7、8から明らかなように、コート膜に対しぼかしフォーカスの方がJUSTフォーカスの場合と比較して経時による出力変動が圧倒的に小さいことが判る。これは、JUSTフォーカスの場合はコート膜に残存する光吸収のためにコート膜が局所的に発熱し光ファイバから剥離もしくはコート膜自身にクラックが入るためである。
なお、導光する光の波長が短波長領域(190[nm]〜530[nm])の場合には、有機物による汚染を防ぐ為、コート膜55が成膜されていないガラス部材30の端面及びファイバ54の端面の少なくとも一方の端面にUVクリーニングを施してもよい。上述したフッ化物(YF、LiF、MgF、NaF、LaF、BaF、CaF、及びAlFの何れか)を含むコート膜はUV領域(190[nm]〜410[nm])の光に不活性であり、ファイバ54に上記フッ化物からなるコート膜55が成膜されている為、ファイバ54とガラス部材30の当接部における酸化物(石英、SiO等)の反応を防いで当接部の損傷を抑制することができる。
また、図1において、コート膜55はファイバ54の端面に成膜される薄膜として説明したが、ファイバ54とガラス部材30を直接当接させることがないようにコート膜が配置されていればよく、例えばコート膜を挟み込んだリング状のフランジをスタブ28の内側に配置するような構成でもよい。この場合のコート膜は、短波長領域の光に対する透過性が高い材質によって構成され、例えば、テフロン(登録商標)等が挙げられる。次に、コート膜の他の実施形態について説明する。
コート膜について上記のように設定する他に、コート膜の膜厚をλ/2未満のフッ化物膜とすることによって、膜質の経時変化の少なくすることができ、長時間に渡ってレーザ光を入射してときの光損失の低下を抑えることができることを出願人は確認した。蒸着法で膜厚λ/2、λ/4、λ/6のMgF膜をそれぞれファイバ54の端面に成膜した3種類のレーザモジュール10を用意し、光出力=160[mW]、波長λ=405[nm]のレーザ光をガラス部材30に入射したときにファイバ54から出射した出射光の光出力の時間変化を示したグラフを図9に示す。g1は膜厚λ/2のグラフ、g2は膜厚λ/4のグラフ、g3は膜厚λ/6のグラフである。尚、縦軸は、入射光の出力値に対する出射光の出力値の割合を示しており、即ち、縦軸に示す光出力が低下するほど、光損失が大きいことを示している。また、このとき、各膜における直径約30[μm]の領域をレーザ光が通過する。なお、レーザ光の集光位置はコート膜上である。
図9より、膜厚が小さいほど、出射光の光出力の低下が少ない(即ち、光損失が少ない)ことが分かる。また、実験後のそれぞれのコート膜を顕微鏡観察したところ、膜厚λ/6の膜の外観変化はほとんど見られなかったが、膜厚λ/4及びλ/2の膜はレーザ光の通過部分と思われる領域の変色が確認された。更に、膜厚λ/2の膜は、変色した部分の周辺に膜のひび割れが確認された。膜厚λ/2とλ/4の膜に見られた変色は、レーザ光の熱によって膜が融解したためと考えられる。この結果より、膜厚が大きいほど、膜によるレーザ光のエネルギー吸収が大きく、この吸収によって膜質が変化し、光損失が大きくなると考えられる。
次に、蒸着法よりもイオンアシスト法で成膜した膜の方が光損失の低減化を図れることを出願人は確認した。図10は、蒸着法とイオンアシスト法のそれぞれの方法で膜厚λ/6のMgF膜をファイバ54の端面に成膜した2種類のレーザモジュール10を用意し、光出力=160[mW]、波長λ=405[nm]のレーザ光をガラス部材30に入射したときにファイバ54から出射した出射光の光出力の時間変化を示したグラフであり、g4は蒸着法、g5はイオンアシスト法に対応したグラフである。
図10より、蒸着法よりイオンアシスト法で成膜した膜を用いた方が、光出力の低下が少ないことが分かる。また、グラフg4よりよりグラフg5の方が傾きがやや小さいため、図示していないが、1000時間以上経過した後は両成膜法における光出力の差は拡大しているであろうと思われる。イオンアシスト法の場合、成膜前にイオンビーム等でターゲット(ファイバ54の入射端)をクリーニング処理することができる。このため、ターゲットと膜の界面における損失を少なくでき、蒸着法よりも光損失を低減させることができたと考えられる。更に、蒸着法よりイオンアシスト法の方がより緻密な膜質の膜を成膜することができる。従って、イオンアシスト法による膜の方がレーザ光のエネルギー吸収による膜質変化が少なく、光損失を低減させることができたと考えられる。成膜前にターゲットのクリーニングが可能で、蒸着法より緻密な膜質の膜を成膜可能な方法としては、イオンアシスト法の他にイオンプレーティング法、スパッタリング法等が挙げられる。
また図11は、イオンアシスト法で膜厚λ/6、λ/12のMgF膜をファイバ54の端面にそれぞれ成膜した2種類のレーザモジュール10を用意し、光出力=160[mW]、波長λ=405[nm]のレーザ光をガラス部材30に入射したときにファイバ54から出射した出射光の光出力の時間変化を示したグラフであり、g6は膜厚λ/6、g7は膜厚λ/12のグラフである。図11より、膜厚λ/6と膜厚λ/12の膜とでは、光出力の変化の仕方がほぼ同じであることが分かる。従って、レーザ光の条件が光出力=160[mW]でλ=405[nm]であり、膜厚がλ/6以下であれば、出射光の時間特性はほぼ同等のものが得られると考えられる。
次に、吸収係数の低い材料を使用した膜の方が光損失の低減化を図れることを出願人は確認した。図12は波長248[nm]のパルスレーザによる膜の吸収係数と損傷閾値の関係を示したグラフである("High damage threshold fluoride UV mirrors made by IonBeam Sputtering",J.Dijion,et.,al.,SPIE Vol.3244,pp406-418,1998より引用)。このグラフより、フッ化物膜は損傷閾値が高く、フッ化物膜の中でもMgFに比べてYFやLiFの方が損傷閾値が高いことが分かる。そこで、蒸着法で膜厚λ/6のMgF膜、YF膜をファイバ54の端面にそれぞれ成膜した2種類のレーザモジュール10を用意し、光出力=160[mW]、波長λ=405[nm]のレーザ光をガラス部材30に入射したときにファイバ54から出射した出射光の光出力の時間変化を測定した。この測定結果を図13に示す。g8はMgF膜、g9はYF膜に対応するグラフである。図13より、MgF膜よりYF膜の方が光出力の低下が少ないことが分かる。また、MgF膜よりYF膜に対するグラフの方が傾きがやや小さいため、図示していないが、1000時間以上経過した後は両膜における光出力の差は拡大しているであろうと思われる。従って、光損失の低減化を図るためには、フッ化物膜(例えば、YF、LiF、MgF、NaF、LaF、BaF、CaF及びAlFの何れか)を用いることが好ましく、更には吸収係数の少ないYF等を用いることが好ましい。
以上より、光出力=160[mW]、波長=405[nm]のレーザ光をファイバ54に1000時間以上に渡って入射させたとき、入射直後の出射光の光出力に対する1000時間後の出射光の光出力の低下率を10%未満に抑えるためには、ファイバ54の入射端に成膜する膜の膜厚はλ/6以下であることが望ましい。更に、成膜方法はイオンアシスト法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等、成膜前にターゲットのクリーニングが可能であって、膜質の緻密な膜を成膜可能な方法を用いることが望ましい。更にレーザ光のエネルギー吸収が少ない膜であることが望ましい。
また、導光する光の波長が短波長領域(190[nm]〜530[nm])の場合には、有機物による汚染を防ぐ為、図5の構成において、コート膜55が成膜されていないガラス部材30の端面およびまたはファイバ54の端面にUVクリーニングを施してもよい。上述したフッ化物(YF、LiF、MgF、NaF、LaF、BaF、CaF及びAlFの何れか)を含むコート膜はUV領域(190[nm]〜410[nm])の光に不活性であり、ファイバ54に上記フッ化物からなるコート膜55が成膜されている為、ガラス部材30とファイバ54の当接部における酸化物(石英、SiO等)の反応を防いで当接部の損傷を抑制することができる。また、ガラス部材30にもコート膜を成膜した構成において有機物による汚染を防ぐ為にガラス部材30の端面およびまたはファイバ54の端面にUVクリーニングを施す場合もガラス部材30及びファイバ54同士の当接部における化学反応を抑止することができる。
以上、コート膜の変形例について説明したが、これらλ/6以下の膜厚としたコート膜を本願発明の形態、即ち、コート膜上ではなく、ガラス部材30内にレーザ光を集光させる、或いは光ファイバ54Aのコア内にレーザ光を集光させることで、更に保護媒体の劣化を長時間防ぎ光量変動を抑制することができる。
ところで、ガラス部材30を透過したレーザ光Lはファイバ54に入射されるが、図14に示すように、光ファイバ54Aに入射される際のビーム径B1が光ファイバ54Aのコア径B2以下となり、かつ光ファイバ54Aの端部に入射されるレーザ光Lの入射角度θ1が光ファイバ54Aの開口率(NA)で定まる最大入射角θ2以下の角度で入射されることが好ましい。これにより、光損失を抑えることができる。なお、図14では、説明の簡単のためにファイバ54及びガラス部材30の端面は平面形状とし、コート膜55は省略している。
すなわち、レンズ24が、光ファイバ54Aに入射される際のビーム径B1が光ファイバ54Aのコア径B2以下となり、かつ光ファイバ54Aの端部に入射されるレーザ光Lの入射角度θ1が光ファイバ54Aの開口率(NA)で定まる最大入射角θ2以下の角度で入射される位置に配置されることが好ましい。また、この場合、光ファイバ54Aはマルチモード光ファイバで構成すると入力効率が高くなるため好ましい。
一方、図3及び図4に示すように、半導体レーザ20は、その底面(フランジ部分)が熱伝導シート32を介してヒートシンク36に取り付けられる。このヒートシンク36には、半導体レーザ20を駆動するための駆動回路を搭載した基板38がネジ40により固定される。また、半導体レーザ20は、電気接続のためのリード34を備えており、このリード34が基板38に電気的に接続固定(例えばハンダ付け固定)される。
また、ヒートシンク36は、取付穴42を備えており、この取付穴42にネジ40が通されて、筐体18に固定される。なお、ヒートシンク36と筐体18との間には、チラーやペルチエ等の放熱素子を備えて放熱効果を向上させることができる。この放熱素子を備える場合、ヒートシンク36と筐体18との間に限定されるものではなく、放熱効果を向上させることが可能な位置であればよく、放熱素子をヒートシンク36及び筐体18の何れか一方に備えるようにしてもよい。ヒートシンク36は、筐体18へ固定するための機能を有するが、筐体18の一部と見なすことができる。ヒートシンク36は、放熱効果を有する部材として扱うことができ、これらヒートシンク36や放熱素子が放熱手段として機能する。
半導体レーザ20をヒートシンク36を介して基板38に取り付ける場合、半導体レーザ20は発熱性が高いため、放熱効果の向上が要求されることがあり、本実施形態では、熱伝導シート32を介して半導体レーザ20をヒートシンク36に接触させている。
図3及び図4に示すように、上記構成の発光素子モジュール12は、その外観として、筐体18から、ヒートシンク36,半導体レーザ20,LDホルダ22,レンズホルダ26,及びスタブ28が一体構造となる。この発光素子モジュール12には、ファイバモジュール14が接続される。
ファイバモジュール14は、ファイバ54にコネクタ52が取り付けられた構成の光ファイバケーブル50に、直方体形状のアダプタ56を取り付けた構成である。
図5に示すように、コネクタ52の内径は、スタブ28の外径と略同一とされ、フェルール54Bの外径は凹部29の内径と略同一である。これにより、発光素子モジュール12の凹部22にファイバモジュール14のフェルール54Bの一端をほぼ隙間無く挿入して、発光素子モジュール12とファイバモジュール14とを接続することができる。
このように、ガラス部材30とフェルール54Bの端部とがほぼ隙間の無い状態で発光素子モジュール12とファイバモジュール14とを接続することにより、レーザ光の集塵効果によりゴミがガラス部材30やフェルール54Bの端部付近に付着するのを防ぐことができる。
図1に示すように、コネクタ52には、アダプタ56が取り付られる。アダプタ56は、水平方向に幅Lを有する直方体形状に形成されており、幅Lの両端部分は平面56A,56Bに形成されている(図6参照)。アダプタ56のファイバモジュール14の先端側は、少なくともスタブ28のフランジ部28Aが挿入できるように、フランジ部28Aの外径より大きな挿入穴57が設けられる。この挿入穴57には、アダプタストップキー60を挿入するために、アダプタストップキー60の外径形状より大きい穴となるキー挿入穴58が連通されている。
アダプタストップキー60は、切り欠きの長穴60Aが設けられている。この長穴60Aは、スタブ28の直径より大きくフランジ部28Aの直径より小さい径に形成される。キー挿入穴58は、発光素子モジュール12とファイバモジュール14との装着時に、フランジ部28Aの位置より発光素子モジュール12側の位置になるように、フランジ部28Aとレンズホルダ26との間に対応した位置に設けられる。
従って、発光素子モジュール12にファイバモジュール14を装着したときにキー挿入穴58へアダプタストップキー60を挿入することで、アダプタストップキー60の長穴60Aによりフランジ部28Aの光軸方向(Z軸逆方向)の離脱を阻止できる。これにより、発光素子モジュール12とファイバモジュール14との離脱を阻止することができる。
ところで、発光素子モジュール12にファイバモジュール14を接続した状態では、発光素子モジュール12は筐体18に固定されているが、ファイバモジュール14は、光軸CL付近を中心として回転可能である。このため、発光素子モジュール12とファイバモジュール14との接触部分(図3、図4及び図5に示すP点付近)において、表面部分にクラックが発生する可能性がある。また、発光素子モジュール12とファイバモジュール14との相対的な回転によりレーザ光の入射や出射の光学的な接続条件が変動して、光量変動等が生じて性能が変動する可能性がある。
そこで、本実施形態では、発光素子モジュール12とファイバモジュール14との相対的な回転を阻止するべく、カバー16を備えている。このカバー16は、熱伝導性が低い導電性プラスチックにより形成されている。
カバー16は、断面コ字形状で長尺状に形成されており、上面の平面部分(矢印Y及び矢印Z方向の平面部分)が所定距離だけ延設されている。カバー16の断面コ字形状の内側部分は、水平方向(矢印X方向)に幅Lの空間を有するように形成されており、その幅Lの内側部分には、平面16A,16Bが形成されている(図6参照)。このカバー16の内側の幅Lは、ファイバモジュール14のアダプタ56における幅Lと略同一とされ、カバー16内部にアダプタ56が嵌る構成にされている。
カバー16で延設された平面部分には、長穴62が設けられる。この長穴62にネジ40を通してヒートシンク36にカバー16が固定される。このとき、ヒートシンク36に設けられたネジ穴の間隔より長い間隔で長穴62が設けられ、カバー16を固定するときのX軸方向の位置合わせを可能とする構成としている。
発光素子モジュール12にファイバモジュール14を装着した後には、アダプタ56の外形(幅L)の位置に、カバー16の断面コ字状の内部が収まるように、カバー16を水平方向(矢印X方向及び矢印X逆方向)に位置調整をする。この位置調整後に、ネジ40によりヒートシンク36へカバー16を固定する。
図6に示すように、ヒートシンク36へカバー16が固定された後には、アダプタ56は、カバー16の断面コ字状の内部が収まる。このとき、カバー16の内径とアダプタ56の外径は略同一とされているので、カバー16の一方の平面16Aと、アダプタ56の一方の平面56Aとは面接触し、また他方の平面16Bと、アダプタ56の他方の平面56Bとも面接触する。従って、アダプタ56が矢印R方向へ回転しようとすることをカバー16が阻止する。
一方、カバー16は、その平面16A,16Bにより、アダプタ56の回転を阻止するのみであり、応力付与はない。すなわち、ファイバモジュール14は、発光素子モジュール12のスタブ28に回転可能に取り付けられているのみで、その回転は阻止されるが、カバー16から任意方向(矢印X,Y,Zの各方向)の応力が付与されることはない。従って、ファイバモジュール14は応力変形が生じることはなく、光軸ズレ等の性能劣化が発生することもない。
また、カバー16は、熱伝導性が低い導電性プラスチックにより形成されているので、発光素子モジュール12及びファイバモジュール14を断熱することができ、周囲環境の影響を最小限にとどめることができる。従って、レーザモジュール10の環境特性を向上することができる。
なお、アダプタ56の回転を阻止すなわちファイバモジュール14の回転を阻止するために、カバー16を断面コ字形状とし、これに対応するアダプタ56を対峙する平面56A,56Bを有する構成としたが、本発明はこの構造に限定されるものではない。
例えば、アダプタ56(ファイバモジュール14)の回転(矢印R方向の回転)を阻止するためには、回転時のアダプタ56の外側形状の少なくとも1点の回転軌跡上に阻止部材を設けることで、その回転(矢印R方向の回転)を阻止できる。従って、正回転(矢印R方向の回転)と逆回転(矢印R方向の逆回転)を共に阻止するためには、正回転及び逆回転の各々に対応してアダプタ56の外側形状の少なくとも1点の回転軌跡上に阻止部材を設けることで、双方の回転を阻止できる。
以上のように、本実施形態では、ガラス部材30とファイバ54との間にコート膜55を設け、半導体レーザ20からのレーザ光がコート膜55上ではなくガラス部材30の内部に集光するように構成したため、長期間に亘ってコート膜55の劣化を防ぐことができ、光量変動を抑制することができる。
なお、本実施形態では、レーザ光の集光位置がガラス部材30の内部となるように構成した場合について説明したが、図15、16に示すように光ファイバ54Aの内部に集光させるように構成してもよい。なお、図16では、説明の簡単のためにファイバ54及びガラス部材30の端面は平面形状とし、コート膜55は省略している。この場合、レンズ24は、半導体レーザ20から出射されたレーザ光Lが、ガラス部材30の内部(同図に示すP点)付近に集光されるような開口率を有する。これにより、レンズ24を透過したレーザ光は、光ファイバ54Aの内部である図16に示すP点付近に集光される。
また、光ファイバ54Aの内部に集光させる場合も、図16に示すように、光ファイバ54Aに入射される際のビーム径B1が光ファイバ54A(光ファイバコア)のコア径B2以下となり、かつ光ファイバ54Aの端部に入射されるレーザ光Lの入射角度θ1が光ファイバ54Aの開口率(NA)で定まる最大入射角θ2以下の角度で入射されることが好ましい。
すなわち、レンズ24が、光ファイバ54Aに入射される際のビーム径B1が光ファイバ54Aのコア径B2以下となり、かつ光ファイバ54Aの端部に入射されるレーザ光Lの入射角度θ1が光ファイバ54Aの開口率(NA)で定まる最大入射角θ2以下の角度で入射される位置に配置されることが好ましい。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内で設計上の変更をされたものにも適用可能であるのは勿論である。
発光素子モジュールとファイバモジュールが接続され、カバーが取り付けられたレーザモジュールの分解斜視図である。 レーザモジュールの平面図である。 レーザモジュールの一部断面の平面図である。 レーザモジュールの一部断面の側面図である。 発光素子モジュールとファイバモジュールとが接続されたときにおけるガラス部材と光ファイバとの接触付近の断面図である。 光ファイバケーブルのアダプタにカバーが取り付けられた状態の断面図である。 JUSTフォーカス時におけるパワー密度と時間との関係を示す線図である。 ぼかしフォーカス時におけるパワー密度と時間との関係を示す線図である。 蒸着法で膜厚λ/2、λ/4、λ/6のMgF膜をそれぞれ成膜したときの出射光の光出力の時間変化を示したグラフである。 蒸着法とイオンアシスト法のそれぞれの方法で膜厚λ/6のMgF膜を成膜したときの出射光の光出力の時間変化を示したグラフである。 イオンアシスト法で膜厚λ/6、λ/12のMgF膜をそれぞれ成膜したときの出射光の光出力の時間変化を示したグラフである。 波長248[nm]のパルスレーザによる膜の吸収係数と損傷閾値の関係を示したグラフである。 蒸着法で膜厚λ/6のMgF膜、YF膜をそれぞれ成膜したときの出射光の光出力の時間変化を示したグラフである。 集光位置がガラス部材内部にある場合におけるレーザ光の入射角度やビーム径について説明するための図である。 他の例に係る発光素子モジュールとファイバモジュールとが接続されたときにおけるガラス部材と光ファイバとの接触付近の断面図である。 集光位置が光ファイバ内部にある場合におけるレーザ光の入射角度やビーム径について説明するための図である。
符号の説明
10…レーザモジュール(光モジュール)
12…発光素子モジュール
14…ファイバモジュール
20…半導体レーザ(発光素子)
24…レンズ(集光光学系)
28…スタブ
30…ガラス部材(光学部材)
50…光ファイバケーブル
52…コネクタ
54A…光ファイバ
54B…フェルール
55…コート膜(保護媒体)
56…アダプタ

Claims (8)

  1. 光ファイバと、
    所定波長の光を発光する発光素子と、
    前記発光素子から出射された光を入射して前記光ファイバへ向けて出射する光学部材と、
    前記光ファイバと前記光学部材との間に設けられた保護媒体と、
    前記発光素子から出射された光を前記光学部材の内部又は前記光ファイバの内部に集光する集光光学系と、
    を備えた光モジュール。
  2. 前記集光光学系は、前記光ファイバの端部に入射される光の前記端部におけるビーム径が前記光ファイバのコアのコア径以下となり、かつ前記光ファイバの端部に入射される光が前記光ファイバの最大入射角以下の角度で入射される位置に配置されたことを特徴とする請求項1記載の光モジュール。
  3. 前記光ファイバは、マルチモード光ファイバであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光モジュール。
  4. 前記発光素子から出射された光が集光される前記光学部材のNa及びKのそれぞれの含有量が2.0[重量%]未満であり且つ光の吸収量が0.65[%/mm]未満であることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の光モジュール。
  5. 前記保護媒体は、YF、LiF、MgF、NaF、LaF、BaF、CaF、及びAlFの何れかであることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の光モジュール。
  6. 前記所定波長が短波長領域の波長であることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の光モジュール。
  7. 前記所定波長が190[nm]〜530[nm]であることを特徴とする請求項6記載の光モジュール。
  8. 前記所定波長が400[nm]〜415[nm]であり、かつ前記保護媒体が前記所定波長の1/2以下の厚みを有すると共に、前記所定波長の光の前記保護媒体上におけるパワー密度が1.4GW/m以下となるように前記集光光学系が配置されたことを特徴とする請求項7記載の光モジュール。
JP2007114590A 2007-04-24 2007-04-24 光モジュール Pending JP2008268755A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007114590A JP2008268755A (ja) 2007-04-24 2007-04-24 光モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007114590A JP2008268755A (ja) 2007-04-24 2007-04-24 光モジュール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008268755A true JP2008268755A (ja) 2008-11-06

Family

ID=40048308

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007114590A Pending JP2008268755A (ja) 2007-04-24 2007-04-24 光モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008268755A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010182726A (ja) * 2009-02-03 2010-08-19 Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd 光ファイバ冷却装置
JP2011257677A (ja) * 2010-06-11 2011-12-22 Konica Minolta Opto Inc 光学素子とその製造方法
JP2015518185A (ja) * 2012-05-30 2015-06-25 アイピージー フォトニクス コーポレーション 高性能空間フィルタ
WO2023276026A1 (ja) * 2021-06-30 2023-01-05 ナルックス株式会社 減衰領域を備えた光学素子及びその製造方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5474452A (en) * 1977-11-26 1979-06-14 Fujikura Ltd End treating method of optical fiber having plastic cladding
JPH11271564A (ja) * 1998-03-20 1999-10-08 Jiyu Denshi Laser Kenkyusho:Kk 光コネクタ
JP2000012933A (ja) * 1998-06-23 2000-01-14 Mitsubishi Electric Corp レーザ装置
JP2002156563A (ja) * 2000-11-22 2002-05-31 Kyocera Corp レセプタクル型光モジュール
JP2006238097A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Fuji Photo Film Co Ltd 光通信システム
JP2007065318A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Fujifilm Corp 光モジュール

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5474452A (en) * 1977-11-26 1979-06-14 Fujikura Ltd End treating method of optical fiber having plastic cladding
JPH11271564A (ja) * 1998-03-20 1999-10-08 Jiyu Denshi Laser Kenkyusho:Kk 光コネクタ
JP2000012933A (ja) * 1998-06-23 2000-01-14 Mitsubishi Electric Corp レーザ装置
JP2002156563A (ja) * 2000-11-22 2002-05-31 Kyocera Corp レセプタクル型光モジュール
JP2006238097A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Fuji Photo Film Co Ltd 光通信システム
JP2007065318A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Fujifilm Corp 光モジュール

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010182726A (ja) * 2009-02-03 2010-08-19 Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd 光ファイバ冷却装置
JP2011257677A (ja) * 2010-06-11 2011-12-22 Konica Minolta Opto Inc 光学素子とその製造方法
JP2015518185A (ja) * 2012-05-30 2015-06-25 アイピージー フォトニクス コーポレーション 高性能空間フィルタ
WO2023276026A1 (ja) * 2021-06-30 2023-01-05 ナルックス株式会社 減衰領域を備えた光学素子及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9158178B2 (en) Ultraviolet laser
US7572068B2 (en) Laser module having detachable transparent member covering light-output window
JP2008268755A (ja) 光モジュール
JP2007025431A (ja) レーザモジュール
WO2020153046A1 (ja) 光学部品およびレーザ加工機
US20040184753A1 (en) Fiber module in which optical fiber coated with metal or inorganic material is fixed to sealable package so that an end of the optical fiber appears inside the package
JP2007065318A (ja) 光モジュール
JP5362256B2 (ja) 反射防止膜を備えた光学部品及びレーザー光伝送方法
JP4985139B2 (ja) 光コネクタ
KR101470892B1 (ko) 광 디바이스 및 노광 장치
JP4963375B2 (ja) 光デバイス、光学部材及びライトガイド
JP5873022B2 (ja) 反射を抑制した接着剤保護用コーティング
KR101524573B1 (ko) 광 파이버 단부면 보호 구조체 및 파이버 번들
WO2007057974A1 (ja) 発光素子・光ファイバ結合モジュール及び発光素子・光ファイバ結合モジュール用部品
JP2006095601A (ja) 加工機用レーザーガイド及びその製造方法
JP4470799B2 (ja) 光モジュール
US20210373256A1 (en) Optical part and semiconductor laser module
JP2008250184A (ja) ファイバ光源装置
JP5102380B2 (ja) ファイバマウント装置、及び、それを用いた光モジュール、及び、光モジュールの製造方法
JP2004252423A (ja) ファイバモジュールおよびその製造方法
JP2020155594A (ja) 半導体レーザ光源
JP2010079256A (ja) 光ファイバピグテイル
JP2009237374A (ja) 光ファイバ部品およびこの光ファイバ部品を用いた光モジュール
JP2022006506A (ja) 光学素子及びその製造方法並びに光アイソレータ、光伝送装置
JP2007073830A (ja) 半導体レーザ装置および光学モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110517

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110707

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110802