JP2010079256A - 光ファイバピグテイル - Google Patents

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朋義 明石
Kaichiro Nakajima
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Abstract

【課題】偏波保存光ファイバが用いられた光ファイバピグテイルにおいて、消光比を向上させ、偏光子の耐光性を向上させること。
【解決手段】光ファイバピグテイルは、偏波保持光ファイバ1の先端部3が挿通された筒体2と、偏波保持光ファイバ1の先端4を覆うように、筒体2の先端面5に透光性部材6を介して設置された偏光子7とを備えている。偏波保持光ファイバ1から出射される偏波光の消光比を向上させ、偏光子7の耐光性を向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光通信に用いられる光ファイバピグテイルに関する。
光を変調する手段としては、電界吸収型の変調器とLN変調器とがある。高速動作の変調器としては、LN変調器が使用される。図5に従来のLN変調器の断面図を示す。入力光36は、偏波保持光ファイバ101から放射されてレンズ104で集光され、ウインドウ32を通じてパッケージ34の内側に設置された基板35に形成された導波路38に入射される。導波路38は、ニオブ酸リチウム(LN)基板35上に形成されており、入力光は導波路38から分岐された分岐39を伝わる入力光A39と分岐40を伝わる入力光B40に分けられる。入力光A39の導波路39部分には、電極44が設けられ、電極44に電圧をかけることによって、入力光A39の位相が変化する。次に入力光A39と入力光B40は、分岐39と分岐40とが接続されることによって混ぜ合わされ、出力光37として導波路38から放射される。入力光A39の位相が変化しているために、入力光B40と干渉を起こし、出力光37の強度は電極44に加えられた電圧変化に応じて変化する。このようにして、LN変調器は変調器として動作する。出力光37は、レンズ33を通じてシングルモード光ファイバ43より外部へ導出される。
LN変調器は、光の干渉を利用するため、入力光36の偏波方向を導波路38に対して一定方向に保つ必要がある。そのため、入力に使用する光ファイバ101としては、通常のシングルモードファイバではなく、偏波保持光ファイバ101が使われる(例えば、特許文献1参照)。
偏波保持光ファイバ101は、種々の型があるが例えばPANDA型の偏波保持光ファイバ101が用いられる。その断面図を図6に示す。偏波保持光ファイバ101は、クラッド101bに応力付与部101cを設け、コア101aに一定方向の応力が加わるようにしたものである。このような偏波保持光ファイバ101では、応力付与部101cに平行なSLOW軸101dと、応力付与部101cに垂直な軸であるFAST軸101eで屈折率が異なり、SLOW軸101dの偏波方向に入力した偏波光は、FAST軸101eと伝搬モードが異なる。そのため、SLOW軸101dに入力された光はSLOW軸101dのみに偏波方向が維持されて伝搬する。入力光の偏波方向としてSLOW軸101dとFAST軸101eのどちらを使用してもよいが、通常は、分散の小さいSLOW軸101dが使用される。偏波保持光ファイバ101は、偏波状態を保持したまま光を伝搬することができるため、LN変調器の入力光ファイバとして好適である。なお、PANDA型以外の偏波保持光ファイバでも、SLOW軸とFAST軸があり、同じ動作をする。
特開平11−295545号公報
しかしながら、偏波保持光ファイバ101は、ファイバホルダ102に接着して保持されているため、接着剤が硬化時に収縮することにより発生した接着応力がコア101aに付与されてしまい、SLOW軸1dを伝搬している光の一部がFAST軸1eに漏れ出して偏波保持光ファイバ101から出力され、出力光の消光比が劣化してしまう場合があった。消光比とは、SLOW軸101d方向とFAST軸101e方向とに伝搬される偏波光の強度を対数比で表したものである。
また、偏波保持光ファイバ101に入力されるLD光源側において、偏波保持光ファイバ101とLD光源側との接続が悪い場合、偏波保持光ファイバ101から出力される出力光の消光比が劣化するという問題があった。
そして、偏波保持光ファイバ101から出力された出力光の消光比が悪く、このような光がLN変調器に入力された場合、LN変調器の変調信号にノイズが発生するという問題があった。
以上のような問題に鑑み、本発明の一実施形態に係る光ファイバピグテイルは、偏波保持光ファイバと、該偏波保持光ファイバの先端部を保持する筒体と、前記偏波保持光ファイバの先端部を覆うように前記筒体の先端面に取着された透光性部材と、該透光性部材に取着された偏光子とを備えたことを特徴とする。
上記光ファイバピグテイルにおいて、前記透光性部材は、ガラスおよび樹脂の少なくとも一方から成るのが好ましい。
さらに、前記透光性部材の屈折率と前記偏光子の屈折率とは近似しているのが好ましい。
加えて、前記偏光子の前記筒体に面する側と反対側にARコートが施されているのが好ましい。
また、前記偏光子は直方体であることが好ましい。
さらに、前記偏光子の外周に、放熱保護材が被着されているのが好ましい。
また、前記放熱保護材の外周面に、前記放熱保護材と接触するように金属筒が設けられているのが好ましい。
本発明の一実施形態に係る光ファイバピグテイルによれば、偏波保持光ファイバと、この偏波保持光ファイバの先端部を保持する筒体と、偏波保持光ファイバの先端部を覆うように筒体の先端面に取着された透光性部材と、この透光性部材に取着された偏光子とを備えたことにより、高い消光比の出力光を出力することができるとともに、偏光子と偏波保持光ファイバの先端との間に透光性部材が設置されるので、偏光子で生じる散乱光による反射戻り光を少なくすることができ、また、偏光子の耐光性を向上させることができる。
さらに、透光性部材はガラスおよび樹脂の少なくとも一方から成ることにより、筒体と透光性部材の間の気泡を外観確認することができ、信頼性を向上させることができる。
さらに、透光性部材の屈折率と偏光子の屈折率とは近似していることにより、透光性部材と偏光子との境界において生じる光の反射を少なくすることができ、反射減衰量を抑制することができる。
さらに、偏光子の筒体に面する側と反対側にARコートが施されていることにより、偏光子の出射側における反射減衰量を抑制することができるとともに、LN変調器への入力光のパワーを向上させることができる。
さらに、偏光子の外周に、放熱保護材が被着されていることにより、放熱保護材を介して偏光子に生じる熱を外部に放出しやすくなる。
また、放熱保護材の外周面に、放熱保護材と接触するように金属筒を設けておくと、放熱保護材を経由して伝わってきた熱を外部へ放出し易くできる。
本発明の光ファイバピグテイルの実施の形態の一例を示すものであり、(a)は断面図、(b)は(a)のX方向から見た側面図である。 本発明の光ファイバピグテイルの実施形態の他の例を示す断面図である。 (a)および(b)は、本発明の光ファイバピグテイルの実施形態のさらに他の例を示す断面図である。 本発明の光ファイバピグテイルを用いたLN変調器の断面図である。 従来の光ファイバピグテイルを用いたLN変調器の例を示す断面図である。 偏波保存光ファイバの例を示す断面図である。
以下に本発明に係る実施形態について図面に基づき詳細に説明する。なお、各図において対応する同じ部分については、同一符号を付した。
図1は、本発明の光ファイバピグテイルの一実施形態を示す断面図である。光ファイバピグテイルは、図1に示すように、偏波保持光ファイバ1の先端部3が筒体2の一端から他端にかけて設けられた貫通孔に挿通されて保持され、偏波保持光ファイバ1の先端4が筒体2の先端面5に露出されている。筒体2の先端面5には、偏波保持光ファイバ1の先端4を覆うように、透光性部材6が接着剤等によって設置され、この透光性部材6の反対面に偏光子7が接着剤等によって設置されている。筒体2は保持金具10に嵌入されていてもよい。
偏波保持光ファイバ1には、高速光通信用途として、たとえばコア101aの直径が約10μm、クラッド101bの直径が約125μmの石英系ファイバが用いられる。偏波保持光ファイバ1は応力付与の方法によって数種類の型式あるが、最も多く使用されている偏波保持光ファイバ1は、PANDA型である。以下ではこのような偏波保持光ファイバ1を用いた例を基に説明する。このPANDA型の偏波保持光ファイバ1においては、コア101aを挟んで対称な2ヶ所の位置に、応力付与部101cが形成されている。
偏波保持光ファイバ1の先端部3は、偏波保持ファイバの被覆部が除去されて、クラッド101bが露出した状態とされている。
なお、図2に示すように、偏波保持光ファイバ1の先端部3とともに被覆部が筒体2に固定されている場合、保持金具10が必要でないため、外径を細くすることができるので、小型化しやすいという特長を有する。
偏波保持光ファイバ1の先端部3を固定する筒体2は、偏波保持光ファイバ1を挿入するための貫通孔を有するものであり、筒状を成している。この筒体を構成する材料としては、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化アルミニウム(アルミナ)、ムライト、窒化珪素、炭化珪素および窒化アルミニウムなどの単体もしくはこれらを主成分として含むセラミックス、結晶化ガラスなどのガラスセラミックス、SUS303やSUS304等のステンレス材などが挙げられ、中でも耐候性や靱性に優れたジルコニア系セラミックス(ジルコニアを主成分とするセラミックス)が好適である。
筒体2の先端部は、偏波保持光ファイバ1の軸方向に対して垂直にフラット研磨、もしくは4°〜12°の角度で斜め研磨されている。斜め研磨した場合、先端面5において反射される反射光の進行方向を軸方向から逸らせ、反射光によるノイズを低減させる効果がある。
筒体2の外側には、保持金具10が設けられてもよい。保持金具10は、図1に示すように、円筒状であり、一端に筒体2の一部を嵌入して保持する穴が設けられている。また、穴の底面から他端にかけて貫通孔が設けられており、この貫通孔内に偏波保持光ファイバ1が挿通される。保持金具10は、LN変調器と組み立てる際に、LN変調器の容器にYAG溶接や半田接合等で固定する固定部材としても使用される。この保持金具10を構成する材料としては、ステンレス、銅、鉄、ニッケルなどの溶接可能な材料が挙げられ、特に耐腐食性および溶接性の観点からSUS303やSUS304等のステンレスが好適である。また、保持金具10の表面には、半田などとの密着性の観点から、金メッキなどを施しておくとよい。
偏光子7は、所定角度の偏波方向の光を選択的に透過するための部材である。偏光子7としては、例えばガラス基板に誘電体粒子を内包するタイプや誘電体積層タイプ等の透過光と直交する偏光成分を吸収するものや、回折格子等を利用し、不必要な偏光成分を反射し、必要な直線偏光成分を透過する反射型のもの等が挙げられる。本発明に使用する偏光子7は、吸収型偏光子を使用することが望ましい。反射型の偏光子7では、偏光子表面からの反射光が戻り光となり、反射減衰量の劣化を発生させる。
偏光子7の基板としては、屈折率が1.45〜1.55のガラス基板が望ましく、ホウケイ酸ガラスが最もよい。これは、偏波保持光ファイバ1のコア101a(屈折率:1.48)と近似した屈折率にすることにより、境界面9での反射および屈折を少なくすることができるからである。
透光性部材6は、偏光子7と偏波保持光ファイバ1の先端4との間に、例えば、接着剤で固定される。透光性部材6の材料としては、光通信用の光の波長として使用される1250nm〜1650nmの波長範囲において透過率が90%以上ある光学ガラスや合成石英が好適である。特に屈折率が偏光子7、偏波保持光ファイバ1のコア101aと近似した屈折率のホウケイ酸ガラス等とすることにより、偏波保持光ファイバまたは偏光子との境界面9での光の反射および屈折を少なくすることができる。
透光性部材6が光を通すことができるため、透光性部材6の側面から筒体2と透光性部材6との接着層、筒体2と偏光子7との接着層を視認することによって、接着層に気泡や異物が付着していないことを確認することができる。光路上に存在する気泡や異物は、挿入損失の低下が発生するため、挿入損失測定の特性検査で確認することができるが、光路外であれば、それらを確認することができない。これに対して透光性部材6を介して接着状態を確認する方法は、透光性部材6と筒体2および偏光子7との接着状態を確認することを可能とする。
なお、透光性部材6は、上述したガラス材料に限定されるものではなく、上記透過率と同等の特性を有する部材であれば特に材料が限定されるものではない。例えば、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等の透光性を有する有機材料、またはシリコン、サファイア等の脆性無機材料でも構わない。透光性部材6の屈折率は、偏光子7の屈折率と近似する1.45〜1.55の範囲のものとすることが好ましい。
偏光子7で生じる散乱光が偏波保持光ファイバ1に戻ってしまう反射戻り光は、透光性部材6を厚くすることによって低減することが可能となる。一般的に雑音として影響のない反射減衰量は40dB以上であるが、偏光子7と偏波保持光ファイバ1の先端4とをガラス体6を介さずに接着した場合、偏光子7の散乱光による反射減衰量は約30dB前後となる。そこで、偏光子7と偏波保持光ファイバ1の先端4との間に、0.5mm以上の厚みの透光性部材6を介すると、上述した効果により、10dBの結合ロスを発生させることができるため、偏光子7の散乱光による反射減衰量を40dB以上とすることが可能となる。
また、偏光子7で吸収された光は、熱となるが、透光性部材6の厚みが厚いほど、偏光子7での入力光のビームスポットが大きくなり、パワー密度が低下するため、耐光性を向上させることができる。透光性部材6がない場合で10μm程度のビームスポット径に対して、0.6mmの厚みの透光性部材6を使用した場合には、約90μm程度のビームスポット径となり、パワー密度が1/81となるため、耐光性は大きく向上する。したがって、本発明の光ファイバピグテイルは、高出力の用途で特に有用である。高出力の光ビームを用いる用途では、吸収型偏光子7の光ビームが照射される部分が偏光透過軸と異なるレーザ光を吸収することによって大きな熱が発生する。これによって、偏光子7が部分的に劣化する場合がある。
偏光子7の出射面側は空気と接するのであるが、偏光子7の屈折率は1.45〜1.55であるため、空気との屈折率差によって、偏光子7表面で約4%の反射が発生する。それを低減するために、偏光子7の出射面側表面にはARコート8を施しておくのが好ましい。これにより、反射による損失の増加や、反射減衰量の劣化を低減することができる。ARコート8は、たとえばZrO、TiO、SiO、Ta等を用いた多層膜によって形成され、たとえば真空蒸着法、イオン成膜法、スパッタリング法、プラズマCVD法、ゾルゲル法等により成膜される。
この透光性部材6および偏光子7の形状は、偏光子7に求められる有効径を確保できるような平板状であれば特に限定されるものではないが、直方体としておくのが望ましい。偏光子7は偏光方向の方向性があるが、透過偏光方向を偏光子7の長辺もしくは短辺方向に合わせて作製すれば、偏光方向の確認が容易で、組立が容易となるからである。また、直方体の形状であれば、基板をダイシングすることによって、容易に作製することができる。一方、有効径が確保できていない透光性部材6および偏光子7の場合、光学素子の側面で光に散乱、屈折等が発生し、損失が大きくなる。
透光性部材6と偏波保持光ファイバ1の間の接着剤、透光性部材6と偏光子7の間の接着材は、透過率90%以上の光路用接着剤を用いるのがよい。接着剤の種類としては、エポキシ系やアクリル系のものが使用されるが、硬化後の屈折率が1.45〜1.55の範囲であることが望ましい。屈折率がこの範囲であれば、接着層との界面で反射を抑制することができるためである。硬化の方法としては、UV硬化のものが最も適している。
さらに好ましくは、図3に示すように透光性部材6および偏光子7の外周面に熱伝導性に優れる放熱保護材11を被着させるのがよい。放熱保護材11は、外部から機械的衝撃が加わる等の要因による透光性部材6および偏光子7への損傷を防止することに加え、放熱保護材11に熱伝導率の大きい素材を用いることによって、更に偏光子7の耐光性を高めることを可能にする。
放熱保護材11には、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などを用いることができる。熱伝導率が高いという観点からは、シリコーン樹脂が好適である。さらに熱伝導率を大きくするため、放熱保護材11に、金属粉を含有させておいてもよい。このような金属粉の材料としては、たとえば金、銀、銅、酸化アルミニウムまたは酸化亜鉛等が用いられる。たとえば、60〜90質量%の大きさ10〜100μmの粒子状の酸化アルミニウムフィラーを含有させたシリコーン樹脂であれば、放熱保護材11の熱伝導率を2.0W/m・K以上まで高める事ができ、放熱保護材11として好適である。また、金属粉の混合比が、全体の60〜90質量%で、残部が樹脂であれば、高い熱伝導性を得るとともに、放熱保護材11の成形性を維持することができるという観点からも好適である。
このような放熱保護材11の熱伝導率は、たとえばレーザフラッシュ法で測定できる。レーザフラッシュ法は、被測定物の表面にレーザ光を照射し、被測定物の裏面で計測される熱量とその時間変化から比熱と熱拡散率を導きだすことによって、熱伝導率を算出する方法である。
放熱保護材11がない場合、偏光子7の熱は、透光性部材6を通じて筒体2に放出される。透光性部材6がホウケイ酸ガラスの場合は熱伝導率が0.94〜1.05W/m・Kであるが、放熱保護材11を設置した場合、放熱保護材11を通じても放熱できるため、偏光子7の耐光性が向上する。
さらに、図3(b)に示すように、保持金具10の一端面に金属筒(円筒金具12)を接合し、偏光子7および透光性部材6の外周面と円筒金具12の内周面とを接続するように放熱保護材11を配すると、偏光子7に滞留する熱が放熱保護材11を介して、円筒金具12に伝わるため、偏光子7の放熱性をより高めることができる。なお、放熱保護材11は、透光性部材6の外周面とも接触するように配置されていてもよいのは言うまでもない。
次に、本発明の光ファイバピグテイルの製造方法について説明する。
先ず、偏波保持光ファイバ1の先端部3を筒体2にエポキシ系の接着剤を用いて接着した後、先端面5を光軸と垂直に研磨する。次に、偏波保持光ファイバ1の応力付与部1cの方向を顕微鏡を用いて確認し、その方向に合せて先端面5に斜め研磨を行なう。例えば、SLOW軸101dの方向と先端面5の傾斜方向とが同じになるように斜め研磨を行なう。傾斜方向を目視することによってSLOW軸101dの方向を確認することができるため、このような方法を用いて研磨を行なうことができる。
そして、偏光子7と透光性部材6とを、アクリル系UV硬化接着剤を用いて貼り付けた後、偏光子7の透過偏光方向と長辺側もしくは短辺側が一致するように、光の有効領域以上の寸法で直方体にダイシングマシンを用いて、小さくカットする(以降の説明では、偏光子7と透光性部材6とを貼り合わせしてカットした部材を偏光素子と呼ぶ)。その後、カットした偏光素子を先に斜め研磨した筒体2の先端面5にアクリル系UV硬化を用いて接着する。先端面5の傾斜方向と偏光素子の長辺または短辺とが平行になるように位置あわせして、素子を設置し、UV照射を行ない接着剤を硬化する。
放熱保護材11は、たとえば樹脂が硬化する前に注射器を用いて、偏光素子の外周面と円筒金具12の内周面との間に注入し、熱硬化させる。放熱保護材11に含まれる樹脂は、円筒金具12の内周面と透光性部材6の外周面との狭い隙間に充填させるため、硬化前の粘度が、100Pa・s以下であることが好ましい。この放熱保護材11の前駆体である樹脂は、少なくとも透光性部材6と偏光子7との境界面9が覆われるまで充填する。偏光子7の透光性部材6との境界付近が最も発熱するので、その部分に近い透光性部材6と偏光子7との境界外周面と円筒金具12との間に樹脂を充填しておくのが最も効果的である。その後、樹脂を加熱硬化させて放熱保護材11を固化させる。なお、放熱保護材11に用いる樹脂としては、透光性部材6及び偏光子7の張り合わせに使用する接着剤の硬化温度120℃、および偏波保持ファイバ1に加熱や機械的応力による影響が小さい120℃以下で硬化し、かつ硬化後、ゴム様の弾性体またはゲル状物となるシリコーン樹脂が望ましい。
このようにして作られた本発明の光ファイバピグテイルがLN変調器の入力部に使用される使用例を図4の断面図に示す。本発明の光ファイバピグテイルを使用したLN変調器では、偏波保持光ファイバ1からの入力光36は、透光性部材6および偏光子7を透過して、ウインドウ32を通りレンズ33で集光され導波路38に入力される。導波路38に入力された入力光は、分岐39を伝わる入力光A39と分岐40を伝わる入力光B40に分けられ、入力光A39は分岐39に設置された電極34で位相を変化させられる。その後、入力光A39と入力光B40とは合波され、電極34に加えられた電気信号によって変調された出力光37が、シングルモード光ファイバ43に出力される。
本発明の光ファイバピグテイルでは、偏光子7が偏波保持光ファイバ1のSLOW軸101dの方向にあわせて設置されているため、LN変調器に消光比のよい入力光36を供給できる。そのため、ノイズの少ない出力光37を出力できるLN変調器を実現することができる。
本発明の実施例について説明する。
本発明の光ファイバピグテイルを次の手順で作製した。ジルコニア製の直径が1.4mmの筒体2に波長1550nm用の偏波保持光ファイバ1の先端部3を接着し、先端面5を8°の角度で研磨を行なった。次に、透光性部材6として厚み0.6mmのホウケイ酸ガラスと厚み0.2mmのホウケイ酸ガラスに形成された吸収型偏光子7とを貼り合わせ、透過偏光方向と平行な方向に0.5mm、垂直方向に0.6mmの幅を有する直方体に切断した。そして、先端面5にUV硬化型アクリル系接着剤を用いて接着固定したものを10本作製した。接着の際には、SLOW軸101dの方向と偏光子7の透過偏光方向とを位置合せし、UV光を照射して硬化した。なお偏波保持光ファイバ1の逆端には、光コネクタを取り付けた。
比較用にジルコニア製の直径が1.4mmのファイバホルダ101を用い、レンズホルダ102としてSUS304を用いた従来の光ファイバピグテイルを10本作製した。レンズ103については、消光比の評価を行なう目的のため、設置しなかった。偏波保持光ファイバの逆端には光コネクタを取り付けた。
これらのピグテイルの消光比を測定した。測定の方法としては、波長1550nmの直線偏光の光を光コネクタを通してピグテイルに入力し、その出射光を消光比モニタを用いて読みとった。その結果を表1に示す。
Figure 2010079256
表1に示すように、比較例では、消光比の平均は29.62dBであるのに対して、本発明の光ファイバピグテイルでは、消光比の平均は52.25dBとなり、消光比が向上していることが認められた。
以上の結果から、本発明の光ファイバピグテイルによれば、偏波保持光ファイバ1の先端部3が挿通された筒体2と、偏波保持光ファイバ1の先端4を覆うように、筒体2の先端面5に透光性部材6を介して設置された偏光子7とを備えたことにより、高い消光比の入力光をLN変調器に入力することができることが確認できた。また、偏光子7で生じる散乱光による反射減衰量を抑制することができるとともに、高出力の光ビームに対して偏光子7の耐光性を向上させることができることが確認できた。
1:偏波保持光ファイバ
2:筒体
3:先端部
4:先端
5:先端面
6:透光性部材
7:偏光子
8:ARコート
9:境界面
10:保持金具
11:放熱保護材
12:金属筒(円筒金具)

Claims (7)

  1. 偏波保持光ファイバと、該偏波保持光ファイバの先端部を保持する筒体と、前記偏波保持光ファイバの先端部を覆うように前記筒体の先端面に取着された透光性部材と、該透光性部材に取着された偏光子とを備えた光ファイバピグテイル
  2. 前記透光性部材はガラスおよび樹脂の少なくとも一方から成ることを特徴とする請求項1記載の光ファイバピグテイル。
  3. 前記透光性部材の屈折率と前記偏光子の屈折率とは近似していることを特徴とする請求項1または2記載の光ファイバピグテイル。
  4. 前記偏光子の前記筒体に面する側と反対側にARコートが施されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光ファイバピグテイル。
  5. 前記偏光子は直方体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光ファイバピグテイル。
  6. 前記偏光子の外周に、放熱保護材が被着されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光ファイバピグテイル。
  7. 前記放熱保護材の外周面に、前記放熱保護材と接触するように金属筒が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光ファイバピグテイル。
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