JP2008268667A - 電子表示装置、及び電子表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易に製造することができるとともに、意匠性の向上を図ることができる電子表示装置、及び電子表示装置の製造方法を得る。
【解決手段】筒状の筐体本体5の側面には、開口部7が設けられている。電子表示体3は、筐体本体5の内面に重ねられ、開口部7を塞いでいる。筐体本体5の内側には、ばね部材12が弾性変形された状態で設けられている。ばね部材12は、弾性復元力により、筐体本体5の内面に突っ張って保持されるとともに、電子表示体3を筐体本体5の内面に押さえている。従って、弾性変形されたばね部材12を筐体本体5の内側で復元させるだけで、電子表示体3を筐体本体5に保持させることができる。また、電子表示体3を筐体本体5に取り付けるためのねじ等が不要になり、意匠性の向上も図ることができる。
【選択図】図3
【解決手段】筒状の筐体本体5の側面には、開口部7が設けられている。電子表示体3は、筐体本体5の内面に重ねられ、開口部7を塞いでいる。筐体本体5の内側には、ばね部材12が弾性変形された状態で設けられている。ばね部材12は、弾性復元力により、筐体本体5の内面に突っ張って保持されるとともに、電子表示体3を筐体本体5の内面に押さえている。従って、弾性変形されたばね部材12を筐体本体5の内側で復元させるだけで、電子表示体3を筐体本体5に保持させることができる。また、電子表示体3を筐体本体5に取り付けるためのねじ等が不要になり、意匠性の向上も図ることができる。
【選択図】図3
Description
この発明は、例えば乗客コンベヤの乗降口等に設けられる電子表示装置、及び電子表示装置の製造方法に関するものである。
従来、エスカレータの乗降口に設けられた円柱状の電子表示装置が提案されている。電子表示装置には、LED表示部が組み付けられている。LED表示部は、プリント基板により駆動されることにより、各LED素子による種々の表示を行うものである。例えば、LED表示部は、緑色の発色による「昇り」、緑色の発色による「降り」、赤色の発色による「停止」を表示する(特許文献1参照)。
図13は、従来の電子表示装置101を示す分解斜視図である。図13に示すように、ポスト102は、円筒状のポスト本体103と、ポスト本体103の上部開口を塞ぐ蓋104とを有している。ポスト本体103の側面には、長方形状の開口部105が設けられている。開口部105の周囲には、ポスト本体103の表面から段差を有する額縁状の固定部103aが設けられている。固定部103aには、固定部103aの外形に合わせて湾曲して形成された表示枠106が複数の化粧ねじ107によって固定されている。
LED表示部108は、表示枠106の内側に取り付けられている。表示枠106の内面には、開口部105内に配置される複数の溶埴スタッド109が立設固定されている。湾曲されたLED表示部108の周部には、複数の通し穴110が設けられている。溶埴スタッド109には、通し穴110及びワッシャ111の順に通された後、ナット112が螺合されている。LED表示部108は、ナット112により締め付けられることにより、表示枠106に取り付けられている。
しかし、表示枠106と固定部103aの段差との間に隙間があると、電子表示装置101の見栄えが悪くなり、意匠性が低下してしまう。
従って、従来では、意匠性の低下を防止するために、削り代を有するように表示枠106の外形を作製しておいて、表示枠106の外周をヤスリ等で切削して現物合わせをしながら、表示枠106を固定部103aの段差に嵌めている。このことから、表示枠106の切削作業や、ポスト本体103に対して固定部103aを加工する作業、LED表示部108に対して複数の通し穴110を加工する作業等が発生してしまい、電子表示装置の製造に手間がかかってしまう。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、容易に製造することができるとともに、意匠性の向上を図ることができる電子表示装置、及び電子表示装置の製造方法を得ることを目的とする。
この発明に係る電子表示装置は、筒状の筐体本体を有し、筐体本体の側面に開口部が設けられた筐体、筐体本体の内面に重ねられ、開口部を塞ぐ電子表示体、及び弾性変形された状態で筐体本体の内側に設けられ、弾性復元力により、筐体本体の内面に突っ張って保持されるとともに電子表示体を筐体本体の内面に押さえる弾性体を備えている。
この発明に係る電子表示装置の製造方法は、開口部が設けられた筒状の筐体本体の内面に電子表示体を重ねて電子表示体により開口部を塞ぐ重ね工程、弾性変形させた状態で弾性体を筐体本体の内側に挿入する挿入工程、及び挿入工程後、弾性体の弾性復元力により、弾性体を筐体本体の内面に突っ張らせて保持させるとともに電子表示体を筐体本体の内面に弾性体で押さえる保持工程を備えている。
この発明に係る電子表示装置では、弾性体が弾性変形された状態で筐体本体の内側に設けられ、弾性体の弾性復元力により、弾性体が筐体本体の内面に突っ張って保持されるとともに電子表示体が筐体本体の内面に押さえられるので、弾性変形させた弾性体を筐体本体の内側で復元させるだけで、電子表示体を筐体本体に装着することができる。従って、電子表示装置を容易に製造することができる。また、電子表示体を筐体本体に装着するために例えばねじやボルト等を用いる必要がないので、電子表示装置の意匠性の向上も図ることができる。
この発明に係る電子表示装置の製造方法では、電子表示体を筐体本体の内面に重ねて開口部を塞いだ後、弾性変形させた弾性体を筐体本体の内側で復元させ、弾性体を筐体本体の内面に突っ張らせて保持させるとともに、弾性体で電子表示体を筐体本体の内面に押さえるようにしたので、弾性変形させた弾性体を筐体本体の内側で復元させるだけで、電子表示体を筐体本体に装着することができる。従って、電子表示装置を容易に製造することができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエスカレータの乗降口に設けられた電子表示装置を示す正面図である。図において、エスカレータの乗降口1の両側には、円柱状の電子表示装置2が1本ずつ設けられている。各電子表示装置2の上部には、エスカレータの運転に関する情報を表示する電子表示体3が組み込まれている。電子表示体3には、例えば上昇運転を示す上方向の矢印や下降運転を示す下方向の矢印、運転の停止を示す横線の印等が表示される。
図1は、この発明の実施の形態1によるエスカレータの乗降口に設けられた電子表示装置を示す正面図である。図において、エスカレータの乗降口1の両側には、円柱状の電子表示装置2が1本ずつ設けられている。各電子表示装置2の上部には、エスカレータの運転に関する情報を表示する電子表示体3が組み込まれている。電子表示体3には、例えば上昇運転を示す上方向の矢印や下降運転を示す下方向の矢印、運転の停止を示す横線の印等が表示される。
図2は、図1の電子表示装置2の上部を示す縦断面図である。また、図3は、図2の電子表示装置2を示す一部破断分解斜視図である。図において、乗降口1の床に立設された筐体4は、円筒状の筐体本体5と、筐体本体5の上部の開口を塞ぐ蓋6(図2)とを有している。筐体本体5の側面には、矩形状の開口部7が設けられている。
電子表示体3は、筐体本体5の内面に重ねられている。開口部7は、電子表示体3が筐体本体5の内面に重ねられることにより、電子表示体3により塞がれている。
電子表示体3は、筐体本体5の内面に周縁部が当接する透明な保護板(保護部材)8と、保護板8に対して筐体本体5の内側に重ねられた可撓性の電子表示板(電子表示部材)9と、電子表示板9に対して筐体本体5の内側に設けられた制御基板10(図2)とを有している。
保護板8は、例えばアクリル樹脂等により構成されている。また、保護板8は、筐体本体5の内面の曲率に合わせて形成されている。保護板8の開口部7に位置する部分は、開口部7を通して筐体本体5外に露出している。
電子表示板9は、保護板8の曲率に合わせて形成された表示板である。この例では、電子表示板9は、例えば接着剤等により保護板8と貼り合わせられている。なお、電子表示板9は保護板8に単に接触しているだけでもよい。電子表示板9には、複数の発光ダイオードが配置された表示領域が設けられている。表示領域は、開口部7の位置に合わせて配置されている。従って、表示領域は、筐体本体5外から開口部7及び保護板8を介して視認可能になっている。電子表示板9の表示領域は、各発光ダイオードが選択的に発光することにより、エスカレータの運転に関する情報を表示可能になっている。
制御基板10は、各発光ダイオードの発光を制御して、表示領域における表示を制御する。制御基板10には、電力供給のためのリード線11(図2)が接続されている。
筐体本体5の内側には、一対の金属製のばね部材(弾性体)12が設けられている。各ばね部材12は、弾性変形された状態で筐体本体5の内側に設けられている。
各ばね部材12は、ばね部材12自体の弾性復元力により、筐体本体5の内面に突っ張って保持されている。また、一方のばね部材12は電子表示板9の上部を筐体本体5の内面に押さえ、他方のばね部材12は電子表示板9の下部を筐体本体5の内面に押さえている。電子表示体3は、各ばね部材12によって筐体本体5の内面に押さえられることにより、筐体本体5に対して保持される。
各ばね部材12は、筐体本体5の内面に沿って弾性変形された(即ち、略C字状に弾性変形された)帯状部材である。各ばね部材12は、帯状部材の一端部及び他端部間の端部間距離が大きくなる方向へ弾性復元力を発生している。即ち、各ばね部材12は、帯状部材の全体としての外形が大きくなる方向へ弾性復元力を発生している。これにより、各ばね部材12は、筐体本体5の内面に突っ張って保持されるとともに、電子表示体3を筐体本体5の内面に押さえている。
ばね部材12には、例えばプライヤ等の工具14が係合可能な一対の係合部12aが設けられている。各係合部12aは、帯状部材の一端部及び他端部に設けられている。各係合部12aは、帯状部材の一部を略U字状に曲げることにより形成されている。
ばね部材12の端部間距離は、各係合部12a間を工具14で挟んで各係合部12a間の距離を調整することにより調整される。筐体本体5の内面に対するばね部材12の突っ張りは、ばね部材12の弾性復元力に逆らう方向へ端部間距離を調整することにより、解除される。
なお、各ばね部材12には、樹脂がコーティングされている。これにより、電子表示体3の損傷の防止や、電子表示板9と各ばね部材12との間の絶縁の確保等を図ることができる。また、電子表示装置2は、電子表示体3、筐体4及び各ばね部材12を有している。
次に、ばね部材12の製造方法について説明する。図4は、図3のばね部材12の製造方法を説明するための説明図である。図4(a)に示すように、まず平らな帯状の金属板51を準備する。この後、図4(b)に示すように、2つの第1ローラ52及び第2ローラ53と、1つの第3ローラ54との間に金属板51を挿入して金属板51を湾曲させる。これにより、金属板51を湾曲板55とする。
この後、図4(c)に示すように、湾曲板55の一端部をプレス装置56に挿入する。プレス装置56は、凹部57aが設けられた下型部材57と、凹部57aに嵌る凸部58aが設けられた上型部材58とを有している。湾曲板55の一端部は、凹部57aと凸部58aとの間に挿入される。
この後、図4(d)に示すように、凸部58aと凹部57aとの間で湾曲板55の一端部をプレス成形する。これにより、湾曲板55の一端部に係合部12aを形成する。湾曲板55の他端部についても同様にして係合部12aを形成する。これにより、図4(e)に示すように、ばね部材12が出来上がる。
次に、電子表示装置2の製造方法について説明する。まず、開口部7の位置に合わせて電子表示体3を筐体本体5の内面に重ねる。これにより、筐体本体5の内側から電子表示体3で開口部7を塞ぐ(重ね工程)。
この後、ばね部材12の各係合部12a間を工具14で挟み、ばね部材12を弾性変形させながら各係合部12a間の距離を小さくする。このようにしてばね部材12の外形の大きさを小さくした後、ばね部材12を弾性変形させたまま筐体本体5の内側に挿入する(挿入工程)。
この後、電子表示体3の下部にばね部材12を当てて工具14を各係合部12aから外し、ばね部材12自体の弾性復元力により、ばね部材12の外形を拡大させる。これにより、ばね部材12の外周面が筐体本体5の内面に押し当てられる。このようにして、ばね部材12を筐体本体5の内面に突っ張らせて保持させるとともに、ばね部材12で電子表示体3の下部を筐体本体5の内面に押さえる(保持工程)。
この後、電子表示体3の上部についても、電子表示体3の下部と同様にして、ばね部材12で筐体本体5の内面に押さえる。
この後、リード線11等の配線の結線を行った後、筐体本体5の上部を蓋6で塞ぐことにより、電子表示装置2が完成する。
このような電子表示装置2では、ばね部材12が弾性変形された状態で筐体本体5の内側に設けられ、ばね部材12の弾性復元力により、ばね部材12が筐体本体5の内面に突っ張って保持されるとともに電子表示体が筐体本体5の内面に押さえられるので、弾性変形させたばね部材12を筐体本体5の内側で復元させるだけで、電子表示体3を筐体本体5に装着することができる。従って、電子表示装置2を容易に製造することができる。また、電子表示体3を筐体本体5に装着するために例えばねじやボルト等を用いる必要がないので、電子表示装置2の意匠性の向上も図ることができる。
また、ばね部材12は、筐体本体5の内面に沿って弾性変形される帯状部材であるので、ばね部材12を簡単な構成とすることができ、ばね部材12及び電子表示体3の保持をより確実に行うことができる。
また、ばね部材12には一対の係合部12aが設けられており、各係合部12aにはプライヤ等の工具14が係合可能になっているので、工具14を用いてばね部材12を容易に弾性変形させることができる。
また、このような電子表示装置2の製造方法では、電子表示体3を筐体本体5の内面に重ねて開口部7を塞いだ後、弾性変形させたばね部材12を筐体本体5の内側で復元させ、ばね部材12を筐体本体5の内面に突っ張らせて保持させるとともに、ばね部材12で電子表示体3を筐体本体5の内面に押さえるようにしたので、弾性変形させたばね部材12を筐体本体5の内側で復元させるだけで、電子表示体3を筐体本体5に装着することができる。従って、電子表示装置2を容易に製造することができる。
なお、上記の例では、各係合部12aの形状が略U字状とされているが、図5に示すように、各係合部12aの形状を略管状としてもよい。この場合、各係合部12aは、帯状部材が湾曲されている方向と同じ方向(即ち、ばね部材12の内側)へ帯状部材の一端部及び他端部を曲げることにより形成される。
実施の形態2.
実施の形態1では、ばね部材12に一対の係合部12aが設けられているだけであるが、ばね部材12の端部間距離を調整する調整装置をばね部材12に設けてもよい。
実施の形態1では、ばね部材12に一対の係合部12aが設けられているだけであるが、ばね部材12の端部間距離を調整する調整装置をばね部材12に設けてもよい。
図6は、この発明の実施の形態2による電子表示装置2のばね部材に設けられた調整装置を示す要部斜視図である。また、図7は、図6の調整装置を示す分解斜視図である。図において、ばね部材12の端部間距離を調整する調整装置(調整手段)21は、ばね部材12の一端部に設けられたラック22と、ラック22に噛合しながら回転可能なピニオン23と、ばね部材12の他端部に設けられ、ピニオン23を回転自在に支持する筒部材(支持部材)24と、ピニオン23を回転させるレバー25とを有している。
ばね部材12は、ばね部材12の厚さ方向へ湾曲されている。ばね部材12の一端部及び他端部は、ばね部材12の厚さ方向について互いに対向している。ラック22は、ばね部材12の一端部の他端部に対向する側に設けられている。また、ラック22は、ばね部材12の幅方向に沿った複数の歯がばね部材12の長さ方向へ配列されて構成されている。
筒部材24は、ばね部材12の他端部に固定されている。また、筒部材24は、ばね部材12の一端部及び他端部をまとめて囲んでいる。筒部材24には、ばね部材12の幅方向に沿って配置された貫通軸26が設けられている。貫通軸26は、筒部材24を貫通することにより筒部材24に対して回転自在になっている。また、貫通軸26は、ばね部材12の一端部と他端部との間に通されている。
ピニオン23は、ばね部材12の一端部と他端部との間に配置されている。また、ピニオン23は、貫通軸26と一体に回転可能になっている。ピニオン23は、貫通軸26を中心に回転される。ラック22は、ピニオン23がラック22に噛合しながら貫通軸26を中心に回転されることにより、ばね部材12の長さ方向へ筒部材24に対して変位される。ばね部材12の外形の大きさは、ラック22の筒部材24に対する変位により変化する。
ピニオン23と筒部材24との間には、ばね部材12の弾性復元力を補助する方向(即ち、ばね部材12の外形の大きさが拡大する方向)へピニオン23の回転を付勢するひねりばね27が設けられている。ひねりばね27は、貫通軸26が内部を通されたコイルばねである。ひねりばね27の一端部はピニオン23に設けられた係止穴23aに挿入され、ひねりばね27の他端部は筒部材24に設けられた係止穴24aに挿入されている。
貫通軸26の端部には、レバー25の基端部が固定されている。レバー25は、貫通軸26を中心に回動可能になっている。即ち、ピニオン23、レバー25及び貫通軸26は、互いに一体に回動される。ピニオン23は、レバー25が正方向へ回動されることによりばね部材12の弾性復元力に逆らう方向へ回転され、レバー25が負方向へ回動されることによりばね部材12の弾性復元力の作用方向へ回転される。なお、レバー25の先端部は、ばね部材12の外形よりも内側に配置されている。
図8は図6のばね部材12の外形が縮小している状態を示す上面図であり、図9は図6のばね部材12の外形が拡大している状態を示す上面図である。図に示すように、ラック22は、レバー25が正方向へ回動されることにより、ばね部材12の弾性復元力に逆らって、ばね部材12の内側へ引き込まれる。これにより、ばね部材12の外形の大きさは縮小する(図8)。
また、ラック22は、レバー25が負方向へ回動されると、ばね部材12の弾性復元力により、ばね部材12の内側から出される。これにより、ばね部材12の外形の大きさは拡大する(図9)。他の構成は実施の形態1と同様である。
次に、電子表示装置2の製造方法について説明する。まず、実施の形態1と同様にして、電子表示体3を筐体本体5の内面に重ねて開口部7を電子表示体3で塞ぐ。この後、レバー25を正方向へ回動させてばね部材12の外形の大きさを縮小させた後、ばね部材12を筐体本体5の内側に挿入する。
この後、ばね部材12を電子表示体3に当ててレバー25に加えている力を除去する。レバー25への力を除去すると、ばね部材12の弾性復元力によりレバー25が負方向へ回動され、ばね部材12の外形の大きさが拡大する。これにより、ばね部材12は、筐体本体5の内面に突っ張って保持される。このとき、電子表示体3は、ばね部材12の弾性復元力により筐体本体5の内面に押さえられる。この後の手順は実施の形態1と同様である。
このような電子表示装置2では、ばね部材12の端部間距離を調整する調整装置21がばね部材12に設けられているので、調整装置21を操作することにより、さらに容易にばね部材12を弾性変形させることができる。これにより、電子表示体3及びばね部材12の筐体本体5への装着をさらに容易にすることができ、電子表示装置2の製造をさらに容易にすることができる。
また、調整装置21は、ばね部材12の一端部に設けられたラック22と、ラック22に噛合しながら回転可能なピニオン23と、ばね部材12の他端部に設けられ、ピニオン23を回転自在に支持する筒部材24と、ピニオン23を回動させるレバー25とを有しているので、レバー25を回動させるだけでばね部材12を弾性変形させることができる。従って、電子表示装置2をさらに容易に製造することができる。
実施の形態3.
図10は、この発明の実施の形態3による電子表示装置2のばね部材に設けられた調整装置を示す分解斜視図である。図において、ばね部材12の端部間距離を調整する調整装置(調整手段)31は、ばね部材12の一端部及び他端部のそれぞれに設けられた一対の対向部32,33と、ばね部材12の幅方向について各対向部32,33をまとめて挟む一対の挟み部材34,35と、各挟み部材34,35間の距離を調整する調整ねじ(挟み間隔調整手段)36とを有している。
図10は、この発明の実施の形態3による電子表示装置2のばね部材に設けられた調整装置を示す分解斜視図である。図において、ばね部材12の端部間距離を調整する調整装置(調整手段)31は、ばね部材12の一端部及び他端部のそれぞれに設けられた一対の対向部32,33と、ばね部材12の幅方向について各対向部32,33をまとめて挟む一対の挟み部材34,35と、各挟み部材34,35間の距離を調整する調整ねじ(挟み間隔調整手段)36とを有している。
各対向部32,33は、ばね部材12の長さ方向について互いに対向している。一方の対向部32は、ばね部材12の一端部からばね部材12の内側へ延びている。他方の対向部33は、ばね部材12の他端部からばね部材12の内側へ延びている。ばね部材12及び各対向部32,33は、同一部材を曲げることにより形成されている。
一方の対向部32の幅方向一端部には第1凹部32aが設けられ、一方の対向部32の幅方向他端部には第2凹部32bが設けられている。また、他方の対向部33の幅方向一端部には第1凹部33aが設けられ、他方の対向部33の幅方向他端部には第2凹部33bが設けられている。
各挟み部材34,35は、ばね部材12の幅方向について、各対向部32,33を介して互いに対向している。一方の挟み部材34は、一方の対向部32の幅方向一端部に当接する第1傾斜部34aと、他方の対向部33の幅方向一端部に当接する第2傾斜部34bと、第1傾斜部34a及び第2傾斜部34b間を繋ぐ基部34cとを有している。
第1傾斜部34a及び第2傾斜部34b間の間隔は、他方の挟み部材35に近づくに従って広がっている。即ち、一方の挟み部材34の断面形状は略V状になっている。第1傾斜部34aは一方の第1凹部32aに嵌められ、第2傾斜部34bは他方の第1凹部33aに嵌められている。
他方の挟み部材35は、一方の対向部32の幅方向他端部に当接する第1傾斜部35aと、他方の対向部33の幅方向他端部に当接する第2傾斜部35bと、第1傾斜部35a及び第2傾斜部35b間を繋ぐ基部35cとを有している。
第1傾斜部35a及び第2傾斜部35b間の間隔は、一方の挟み部材34に近づくに従って広がっている。即ち、他方の挟み部材35の断面形状も略V状になっている。第1傾斜部35aは一方の第2凹部32bに嵌められ、第2傾斜部35bは他方の第2凹部33bに嵌められている。
即ち、一方の対向部32には各挟み部材34,35の第1傾斜部34a,35aがそれぞれ当接され、他方の対向部33には各挟み部材34,35の第2傾斜部34b,35bがそれぞれ当接されている。各対向部32,33間の距離は、各挟み部材34,35を各対向部32,33に当接させながら各挟み部材34,35間の距離を調整することにより調整される。
一方の挟み部材34の基部34cには、調整ねじ36が貫通するねじ通し穴37が設けられている。他方の挟み部材35の基部35cには、ねじ通し穴37を通された調整ねじ36が螺合されるねじ穴38が設けられている。ねじ通し穴37には、ワッシャ39に通された調整ねじ36が通される。
図11は、図10の各挟み部材34,35が互いに離れているときの調整装置31を示す断面図である。また、図12は、図11の各挟み部材34,35が互いに近づいているときの調整装置31を示す断面図である。図に示すように、各対向部32,33間の距離は、各挟み部材34,35が互いに近づく方向(正方向)へ調整ねじ36を回すことにより、ばね部材12の弾性復元力に逆らって連続的に狭くなる。また、各挟み部材34,35が互いに離れる方向(負方向)へ調整ねじ36を回すと、各対向部32,33間の距離は、ばね部材12の弾性復元力により連続的に広がる。調整ねじ36は、例えばドライバ等の工具40で回すことができるようになっている。
ばね部材12の外形の大きさは、各対向部32,33が互いに近づく方向へ変位されることにより縮小し、各対向部32,33が互いに離れる方向へ変位されることにより拡大する。即ち、ばね部材12の外形の大きさは、調整ねじ36を回すことにより調整可能になっている。他の構成は実施の形態1と同様である。
次に、電子表示装置2の製造方法について説明する。まず、実施の形態1と同様にして、電子表示体3を筐体本体5の内面に重ねて開口部7を電子表示体3で塞ぐ。この後、工具40で調整ねじ36を回してばね部材12の外形の大きさを縮小させた後、ばね部材12を筐体本体5の内側に挿入する。
この後、ばね部材12を電子表示体3に当てたまま、ばね部材12の外形の大きさが拡大する方向へ調整ねじ36を工具40で回す。この後も工具40で調整ねじ36を回してばね部材12の拡大を続けると、ばね部材12は、筐体本体5の内面に突っ張って保持される。このとき、電子表示体3は、ばね部材12の弾性復元力により筐体本体5の内面に押さえられる。この後の手順は実施の形態1と同様である。
このような電子表示装置2において、調整装置31は、ばね部材12の一端部及び他端部のそれぞれに設けられ互いに対向する一対の対向部32,33と、各対向部32,33をまとめて挟む一対の挟み部材34,35と、各挟み部材34,35間の距離を調整する調整ねじ36とを有し、各挟み部材34,35は、一方の対向部32に当接する第1傾斜部34a,35aと、他方の対向部33に当接する第2傾斜部34b,35bとをそれぞれ有しているので、各挟み部材34,35間の距離を調整することにより、各対向部32,33間の距離を調整することができる。これにより、ばね部材12を弾性変形させて、ばね部材12の外形の大きさを容易に変化させることができる。従って、電子表示装置2をさらに容易に製造することができる。
なお、各上記実施の形態では、この発明がエスカレータに適用されているが、これに限定されず、動く歩道にこの発明を適用してもよい。
3 電子表示体、4 筐体、5 筐体本体、7 開口部、12 ばね部材(弾性体)、21,31 調整装置(調整手段)、22 ラック、23 ピニオン、24 筒部材(支持部材)、25 レバー、32,33 一対の対向部、34,35 一対の挟み部材、34a,35a 第1傾斜部、34b,35b 第2傾斜部、36 調整ねじ(挟み間隔調整手段)。
Claims (5)
- 筒状の筐体本体を有し、上記筐体本体の側面に開口部が設けられた筐体、
上記筐体本体の内面に重ねられ、上記開口部を塞ぐ電子表示体、及び
弾性変形された状態で上記筐体本体の内側に設けられ、弾性復元力により、上記筐体本体の内面に突っ張って保持されるとともに上記電子表示体を上記筐体本体の内面に押さえる弾性体
を備えていることを特徴とする電子表示装置。 - 上記弾性体は、上記筐体本体の内面に沿って弾性変形される帯状部材であり、
上記弾性体の一端部及び他端部間の端部間距離を調整する調整手段をさらに備え、
上記調整手段は、上記弾性復元力に逆らう方向へ上記端部間距離を調整することにより、上記筐体本体の内面に対する上記弾性体の突っ張りを解除するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の電子表示装置。 - 上記調整手段は、上記弾性体の一端部に設けられたラックと、上記ラックに噛合しながら回転可能なピニオンと、上記弾性体の他端部に設けられ、上記ピニオンを回転自在に支持する支持部材と、上記ピニオンに設けられ、上記ピニオンを回動させるレバーとを有していることを特徴とする請求項2に記載の電子表示装置。
- 上記調整手段は、上記弾性体の一端部及び他端部のそれぞれに設けられ互いに対向する一対の対向部と、各上記対向部をまとめて挟む一対の挟み部材と、各上記挟み部材間の距離を調整する挟み間隔調整手段とを有し、
各上記挟み部材は、一方の上記対向部に当接する第1傾斜部と、他方の上記対向部に当接する第2傾斜部とをそれぞれ有しており、
各上記対向部間の距離は、各上記挟み部材を各上記対向部に当接させながら各上記挟み部材間の距離を調整することにより、調整されることを特徴とする請求項2に記載の電子表示装置。 - 開口部が設けられた筒状の筐体本体の内面に電子表示体を重ねて上記電子表示体により上記開口部を塞ぐ重ね工程、
弾性変形させた状態で弾性体を上記筐体本体の内側に挿入する挿入工程、及び
上記挿入工程後、上記弾性体の弾性復元力により、上記弾性体を上記筐体本体の内面に突っ張らせて保持させるとともに上記電子表示体を上記筐体本体の内面に上記弾性体で押さえる保持工程
を備えていることを特徴とする電子表示装置の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2007113225A JP2008268667A (ja) | 2007-04-23 | 2007-04-23 | 電子表示装置、及び電子表示装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007113225A JP2008268667A (ja) | 2007-04-23 | 2007-04-23 | 電子表示装置、及び電子表示装置の製造方法 |
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Family Applications (1)
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JP2007113225A Pending JP2008268667A (ja) | 2007-04-23 | 2007-04-23 | 電子表示装置、及び電子表示装置の製造方法 |
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-
2007
- 2007-04-23 JP JP2007113225A patent/JP2008268667A/ja active Pending
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