JP2008267577A - 動力伝達チェーンの予張方法および予張装置 - Google Patents

動力伝達チェーンの予張方法および予張装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 無段変速機で使用されるチェーンの周長を簡単にかつ精度良く決定することを可能にする動力伝達チェーンの予張方法および予張装置を提供する。
【解決手段】 予張装置31は、無端状チェーン1が巻き掛けられる拡径可能な環状の拡径治具32と、拡径治具32の外径を大きくする拡径手段34と、拡径治具32の径方向外側に同心状に配置されて無端状チェーン1の外径を規制する拡径停止リング36とを備えている。
【選択図】 図5

Description

この発明は、動力伝達チェーンの予張方法および予張装置、さらに詳しくは、自動車等の車両の無段変速機(CVT)に好適な動力伝達チェーンを製造する際に用いられる予張方法および予張装置に関する。
自動車用無段変速機として、図6に示すように、固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)を有しエンジン側に設けられたドライブプーリ(2)と、固定シーブ(3b)および可動シーブ(3a)を有し駆動輪側に設けられたドリブンプーリ(3)と、両者間に架け渡された無端状動力伝達チェーン(1)とからなり、油圧アクチュエータによって可動シーブ(2b)(3a)を固定シーブ(2a)(3b)に対して接近・離隔させることにより、油圧でチェーン(1)をクランプし、このクランプ力によりプーリ(2)(3)とチェーン(1)との間に接触荷重を生じさせ、この接触部の摩擦力によりトルクを伝達するもの(チェーン式無段変速機)が知られている。
動力伝達チェーンとしては、特許文献1に、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられた第1ピンと一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定された第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされているものが提案されている。
そして、この種の動力伝達チェーンでは、耐久性を向上させるために、その製造工程において、実際に使用される無段変速機に類似した構成の予張装置を使用して、張力をチェーンに予め付与(予張)することにより、リンクに適当な残留圧縮応力を付与することが行われている。
無段変速機では、チェーン周長を精度よく知ることが必要であり、ピンがプーリに接触している領域の中心の1周分の長さをチェーン周長と定義して、その周長を計測している。
特開2005−233275号公報
上記周長の計算で使用されているピンの中心は、ピンとプーリとの接触楕円領域が径方向に幅を持っているため、精度よく計測するには手間がかかるものとなっている。
この発明の目的は、無段変速機で使用されるチェーンの周長を簡単にかつ精度良く決定することを可能にする動力伝達チェーンの予張方法および予張装置を提供することにある。
この発明による動力伝達チェーンの予張方法は、複数のリンクおよびこれらを連結する複数のピンからなり、無段変速機の1対のプーリ間に巻き掛けられる動力伝達チェーンに予張力を付与する方法であって、拡径可能な環状の拡径治具外周面に無端状チェーンを巻き掛けて、拡径治具の外径を大きくすることにより予張力を付与することを特徴とするものである。
この発明による動力伝達チェーンの予張装置は、複数のリンクおよびこれらを連結する複数のピンからなり、無段変速機の1対のプーリ間に巻き掛けられる動力伝達チェーンに予張力を付与する装置であって、無端状チェーンが巻き掛けられる拡径可能な環状の拡径治具と、拡径治具の外径を大きくする拡径手段とを備えていることを特徴とするものである。
従来の予張においては、治具として、実際の無段変速機の1対のプーリに対応する1対のプーリが使用されていたが、これが1つの拡径治具に置き換えられる。この拡径治具の拡径前の外周長は、無端状チェーンの内周長よりも小さくされ、拡径後の内周長は、無端状チェーンの内周長に等しく(無端状チェーンに所定の予張力が付与されかつ取り出した後の無端状チェーンの内周長が目標内周長となるように設定)される。
拡径治具は、例えば、円すい状シーブ面を有する固定プーリと、円すい状シーブ面を有し固定プーリに対向する可動プーリとを有しているものとされ、拡径手段は、例えば、可動プーリを固定プーリに接近させるものとされる。この場合の拡径治具の外径は、チェーンを構成するピンと接触している部分の外径となり、拡径治具の外周長=チェーン内周長となるものではない。可動プーリを固定プーリに接近させるには、油圧シリンダやボールねじ装置などが使用される。拡径治具および拡径手段は、これに限定されるものではなく、例えば、拡径治具が円周方向に複数に分割されたセグメントからなり、これらのセグメントを拡径手段としてのシリンダ装置によって径方向外方に移動させることにより、周方向に隣接するセグメント同士が密着した拡径状態を得るようにしてもよい。この場合には、拡径治具の外周長=チェーン内周長となる。拡径治具は、回転してもよく、回転しなくてもよい。好ましくは、チェーンを保持した状態で、拡径治具を回転させ、チェーンを拡径治具に対して相対的に回転させるものとされる。
この発明による予張方法および予張装置で得られる動力伝達チェーンは、円錐面状シーブ面をそれぞれ有する固定シーブおよび可動シーブからなる各プーリのシーブ間距離の変化に伴って巻き掛け径が無段階に変更されて無段階の変速が行われる無段変速機で使用されるのに適している。
予張力は、リンクに発生する最大主応力がリンクの弾性限界応力以上となる大きさとされる。このようにすることで、予張力によって、リンクが塑性変形し、リンク内部に適正な残留圧縮応力が付与され、疲労耐久性能が向上する。
無端状チェーンの内周長は、拡径治具の拡径後の内周長または可動プーリを固定プーリに接近させる際の移動量によって、規定することができるが、無端状チェーンの予張後の周長の精度を向上するために、無端状チェーンの外径を規制する拡径停止リングを拡径治具の径方向外側に同心状に配置するようにしてもよい。
上記の予張方法は、種々の無段変速機用動力伝達チェーンを製造するのに適しているが、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされており、第1ピンおよび第2ピンのうちの一方は、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定されているものである動力伝達チェーンを製造するのにより適している。
この動力伝達チェーンでは、第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方がプーリと接触して摩擦力により動力伝達する。いずれか一方のピンがプーリと接触するチェーンにおいては、第1ピンおよび第2ピンのうちのいずれか一方は、このチェーンが無段変速機で使用される際にプーリに接触する方のピン(以下では、「第1ピン」または「ピン」と称す)とされ、他方は、プーリに接触しない方のピン(インターピースまたはストリップと称されており、以下では、「第2ピン」または「インターピース」と称す)とされる。
リンクは、例えば、ばね鋼や炭素工具鋼製とされる。リンクの材質は、ばね鋼や炭素工具鋼に限られるものではなく、軸受鋼などの他の鋼でももちろんよい。リンクは、前後挿通部がそれぞれ独立の貫通孔(柱有りリンク)とされていてもよく、前後挿通部が1つの貫通孔(柱無しリンク)とされていてもよい。ピンの材質としては、軸受鋼などの適宜な鋼が使用される。
ピンが前後挿通部に固定される場合の前後挿通部へのピンの固定は、例えば、機械的圧入による挿通部内縁とピン外周面との嵌合固定とされるが、これに代えて、焼き嵌めまたは冷やし嵌めによってもよい。1つの挿通部には、第1ピンと第2ピンとがチェーンの長さ方向に対向するように嵌め合わせられ、このうちのいずれか一方がリンクの挿通部の周面に嵌合固定される。嵌合固定は、挿通部の長さ方向に対して直交する部分の縁(上下の縁)で行われるのが好ましい。この嵌合固定の後、上記のようにして予張力が付与されることにより、リンクのピン固定部(ピン圧入部)に均等にかつ適正な残留圧縮応力が高精度に付与される。
この発明の動力伝達チェーンの予張方法および予張装置によると、拡径治具の拡径後の外周長を所定値に設定しておくことで、無段変速機で使用されるチェーンの周長を簡単にかつ精度良く決定することができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。以下の説明において、上下は、図2の上下をいうものとする。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの予張方法および予張装置で製造される動力伝達チェーンの一部を示しており、動力伝達チェーン(1)は、チェーン長さ方向に所定間隔をおいて設けられた前後挿通部(12)(13)を有する複数のリンク(11)と、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数のピン(第1ピン)(14)およびインターピース(第2ピン)(15)とを備えている。インターピース(15)は、ピン(14)よりも短くなされ、両者は、インターピース(15)が前側に、ピン(14)が後側に配置された状態で対向させられている。
チェーン(1)は、幅方向同位相の複数のリンクで構成されるリンク列を進行方向(前後方向)に3つ並べて1つのリンクユニットとし、この3列のリンク列からなるリンクユニットを進行方向に複数連結して形成されている。この実施形態では、リンク枚数が9枚のリンク列とリンク枚数が8枚のリンク列2つとが1つのリンクユニットとされている。
図2に示すように、リンク(11)の前挿通部(12)は、ピン(14)が移動可能に嵌め合わせられるピン可動部(16)およびインターピース(15)が固定されるインターピース固定部(17)からなり、後挿通部(13)は、ピン(14)が固定されるピン固定部(18)およびインターピース(15)が移動可能に嵌め合わせられるインターピース可動部(19)からなる。
各ピン(14)は、インターピース(15)に比べて前後方向の幅が広くなされており、インターピース(15)の上下縁部には、各ピン(14)側にのびる突出縁部(15a)(15b)が設けられている。
図2において、符号AおよびBで示す箇所は、チェーン(1)の直線部分においてピン(14)とインターピース(15)とが接触している線(断面では点)であり、AB間の距離がピッチである。
チェーン幅方向に並ぶリンク(11)を連結するに際しては、一のリンク(11)の前挿通部(12)と他のリンク(11)の後挿通部(13)とが対応するようにリンク(11)同士が重ねられ、ピン(14)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に固定されかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に移動可能に嵌め合わせられ、インターピース(15)が一のリンク(11)の後挿通部(13)に移動可能に嵌め合わせられかつ他のリンク(11)の前挿通部(12)に固定される。そして、このピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)同士の長さ方向(前後方向)の屈曲が可能とされる。
リンク(11)のピン固定部(18)とインターピース可動部(19)との境界部分には、インターピース可動部(19)の上下の凹円弧状案内部(19a)(19b)にそれぞれ連なりピン固定部(18)に固定されているピン(14)を保持する上下の凸円弧状保持部(18a)(18b)が設けられている。同様に、インターピース固定部(17)とピン可動部(16)との境界部分には、ピン可動部(16)の上下の凹円弧状案内部(16a)(16b)にそれぞれ連なりインターピース固定部(17)に固定されているインターピース(15)を保持する上下の凸円弧状保持部(17a)(17b)が設けられている。
ピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡は、円のインボリュートとされており、この実施形態では、ピン(14)の接触面が、断面において半径Rb、中心Mの基礎円を持つインボリュート形状を有し、インターピース(15)の接触面が平坦面(断面形状が直線)とされている。これにより、各リンク(11)がチェーン(1)の直線部分から曲線部分へまたは曲線部分から直線部分へと移行する際、前挿通部(12)においては、ピン(14)が固定状態のインターピース(15)に対してその接触面がインターピース(15)の接触面に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながらピン可動部(16)内を移動し、後挿通部(13)においては、インターピース(15)がインターピース可動部(19)内を固定状態のピン(14)に対してその接触面がピン(14)の接触面に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら移動する。
上記の動力伝達チェーン(1)では、ピンの上下移動の繰り返しにより、多角形振動が生じ、これが騒音の要因となるが、ピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動しかつピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡が円のインボリュートとされていることにより、ピンおよびインターピースの接触面がともに円弧面である場合などと比べて、振動を小さくすることができ、騒音を低減することができる。
この動力伝達チェーン(1)は、図3に示したV型プーリ式CVTで使用されるが、この際、例えば、インターピース(第2ピン)(15)がピン(第1ピン)(14)よりも短くされ、インターピース(15)の端面がプーリ(2)の固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)の各円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触しない状態で、ピン(14)の端面がプーリ(2)の円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触し、この接触による摩擦力により動力が伝達される。ピン(14)とインターピース(15)とは、上述のように、転がり接触移動するので、プーリ(2)のシーブ面(2c)(2d)に対してピン(14)はほとんど回転しないことになり、摩擦損失が低減し、高い動力伝達率が確保される。
図3において、実線で示した位置にあるドライブプーリ(2)の可動シーブ(2b)を固定シーブ(2a)に対して接近・離隔させると、チェーン(1)の巻き掛け径は、同図に鎖線で示すように、接近時には大きく、離隔時には小さくなる。ドリブンプーリ(3)では、図示省略するが、その可動シーブがドライブプーリ(2)の可動シーブ(2b)とは逆向きに移動し、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が大きくなると、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が小さくなり、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が小さくなると、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が大きくなる。この結果、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が最小で、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が最大であるアンダードライブ状態(最減速状態)から、変速比が1であるドライブプーリ(2)の巻き掛け径とドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が等しい状態、さらに、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が最大で、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が最小のオーバードライブ状態(最増速状態)が得られる。
この動力伝達チェーン(1)は、必要な数のピン(14)およびインターピース(15)を台上に垂直状に保持した後、リンク(11)を1つずつあるいは数枚まとめて圧入していくことにより製造される。この圧入は、ピン(14)およびインターピース(15)の上下縁部とピン固定部(12a)およびインターピース固定部(13b)の上下縁部との間において行われており、その圧入代は0.005mm〜0.1mmとされている。こうして、組み立てられたチェーン(1)には予張力が付与される。
図4および図5に、この発明による動力伝達チェーンの予張装置を示す。
予張装置(31)は、固定プーリ(41)および可動プーリ(42)を有し無端状チェーン(1)が巻き掛けられる拡径治具(32)と、固定プーリ(41)および可動プーリ(42)が取り付けられた回転軸(33)と、可動プーリ(42)を固定プーリ(41)に接近させることで拡径治具(32)の外径を大きくする拡径手段(34)と、回転軸(33)を回転させる回転駆動手段としてのモータ(35)と、拡径治具(32)の径方向外側に同心状に配置されて無端状チェーン(1)の外径を規制する拡径停止リング(36)とを備えており、図4において実線で示されている拡径治具(32)が同図に二点鎖線で示されている径にまで拡径されることにより、無端状チェーン(1)に予張力が付与される。
拡径治具(32)の固定プーリ(41)および可動プーリ(42)は、それぞれプーリ式CVTと同様の傾き(例えば11°)の円すい状シーブ面(41a)(42a)を有しており、可動プーリ(42)が固定プーリ(41)に接近させられることにより、プーリ式CVTと同様の原理によって拡径治具(32)の径(ピン(14)の接触中心の径)が変更される。
回転軸(33)には、可動プーリ(42)を案内するセレーション(33a)が設けられている。固定プーリ(41)は、回転軸(33)に固定されており、可動プーリ(42)は、軸方向移動可能にかつ回転軸(33)と一体に回転可能に回転軸(33)のセレーション(33a)が設けられている部分に嵌め合わされている。
拡径手段(34)は、可動プーリ(42)を軸方向移動自在に収納する円筒状のシリンダ本体(34a)を有しており、シリンダ本体(34a)内の油圧を制御して可動プーリ(42)を軸方向に移動させるようになっている。可動プーリ(42)は、拡径治具(32)の拡径前の外周長が無端状チェーン(1)の内周長よりも小さく、かつ、拡径後の内周長が無端状チェーン(1)の内周長以上となる範囲で移動可能とされている。
拡径停止リング(36)は、可動プーリ(42)が固定プーリ(41)に接近するに伴って拡径されていく無端状チェーン(1)が所定値を超えて拡径されることがないように規定するためのもので、その内周長は、無端状チェーン(1)に所定の予張力が付与されかつ取り出した後の無端状チェーン(1)の内周長が目標内周長となるように設定されている。
張力の大きさは、リンク(11)内部(特にピン固定部(12a)およびインターピース固定部(13b)における圧入部)に発生する最大主応力値がリンク(11)の弾性限界以上でかつ塑性限界以下となるように設定され、これにより、リンク(11)内部に適正な残留圧縮応力が付与される。
この予張装置(31)によると、従来のようにピン(14)の中心を特定しなくても、拡径停止リング(36)の内周長によって予張付与後のチェーン周長が決定される。したがって、無段変速機で使用されるチェーン(1)の周長を簡単にかつ精度良く決定することができる。
なお、チェーン(1)の周長を設定するには、可動プーリ(42)の移動量で管理するようにして、拡径停止リング(36)を省略するようにしてもよい。
上記予張力の付与は、第1ピンおよび第2ピンの長さが略等しく、両方ともがシーブ面に接触するチェーンにも適用することができ、さらに、第1ピンおよび第2ピンの両方が前後挿通部に対し移動可能に嵌め入れられるチェーンにも適用可能である。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの予張方法および予張装置で製造される動力伝達チェーンの1実施形態の一部を示す平面図である。 図2は、リンクの拡大側面図である。 図3は、動力伝達チェーンがプーリに取り付けられた状態を示す正面図である。 図4は、予張装置を模式的に示す横断面図である。 図5は、同縦断面図である。 図6は、無段変速機を示す斜視図である。
符号の説明
(1) 動力伝達チェーン
(2)(3) プーリ
(11) リンク
(14) ピン(第1ピン)
(15) インターピース(第2ピン)
(31) 予張装置
(32) 拡径治具
(34) 拡径手段
(36) 拡径停止リング
(41) 固定プーリ
(42) 可動プーリ

Claims (5)

  1. 複数のリンクおよびこれらを連結する複数のピンからなり、無段変速機の1対のプーリ間に巻き掛けられる動力伝達チェーンに予張力を付与する方法であって、
    拡径可能な環状の拡径治具外周面に無端状チェーンを巻き掛けて、拡径治具の外径を大きくすることにより予張力を付与することを特徴とする動力伝達チェーンの予張方法。
  2. 無端状チェーンの外径を規制する拡径停止リングを拡径治具の径方向外側に同心状に配置することを特徴とする請求項1の動力伝達チェーンの予張方法。
  3. 複数のリンクおよびこれらを連結する複数のピンからなり、無段変速機の1対のプーリ間に巻き掛けられる動力伝達チェーンに予張力を付与する装置であって、
    無端状チェーンが巻き掛けられる拡径可能な環状の拡径治具と、拡径治具の外径を大きくする拡径手段とを備えていることを特徴とする動力伝達チェーンの予張装置。
  4. 拡径治具は、円すい状シーブ面を有する固定プーリと、円すい状シーブ面を有し固定プーリに対向する可動プーリとを有しており、拡径手段は、可動プーリを固定プーリに接近させるものであることを特徴とする請求項3の動力伝達チェーンの予張装置。
  5. 拡径治具の径方向外側に同心状に配置されて無端状チェーンの外径を規制する拡径停止リングをさらに備えていることを特徴とする請求項3または4の動力伝達チェーンの予張装置。
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