JP2008111494A - 動力伝達チェーンの製造方法および製造装置 - Google Patents

動力伝達チェーンの製造方法および製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 予張時の条件を考慮することにより、より適切な残留圧縮応力をリンクに付与してその耐久性を向上させることでチェーンの寿命を向上させることができる動力伝達チェーンの製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】 動力伝達チェーンの製造方法は、予張力付与用第1プーリ32と予張力付与用第2プーリ32との間に無端状チェーン1を巻き掛けてチェーン1に予張力を負荷する工程を備えている。予張力付与時に、無段変速機で避けることができないミスアライメントDが付与されている。
【選択図】 図7

Description

この発明は、動力伝達チェーンの製造方法および製造装置、さらに詳しくは、自動車等の車両の無段変速機(CVT)に好適な動力伝達チェーンの製造方法および製造装置に関する。
自動車用無段変速機として、図8に示すように、固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)を有しエンジン側に設けられたドライブプーリ(2)と、固定シーブ(3b)および可動シーブ(3a)を有し駆動輪側に設けられたドリブンプーリ(3)と、両者間に架け渡された無端状動力伝達チェーン(1)とからなり、油圧アクチュエータによって可動シーブ(2b)(3a)を固定シーブ(2a)(3b)に対して接近・離隔させることにより、油圧でチェーン(1)をクランプし、このクランプ力によりプーリ(2)(3)とチェーン(1)との間に接触荷重を生じさせ、この接触部の摩擦力によりトルクを伝達するもの(チェーン式無段変速機)が知られている。
動力伝達チェーンとしては、特許文献1に、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられた第1ピンと一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定された第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされているものが提案されている。
そして、この種の動力伝達チェーンでは、耐久性を向上させるために、その製造工程において、慣らし運転を行って、張力をチェーンに予め付与(予張)し、これにより、リンクに適当な残留圧縮応力を付与することが行われている。
特開2006−102784号公報
この種の動力伝達チェーンでは、リンクの耐久性が特に重要なものとなっており、その耐久性のより一層の向上が課題となっている。
この発明の目的は、予張時の条件を考慮することにより、より適切な残留圧縮応力をリンクに付与してその耐久性を向上させることでチェーンの寿命を向上させることができる動力伝達チェーンの製造方法および製造装置を提供することにある。
この発明による動力伝達チェーンの製造方法は、複数のリンクおよびこれらを連結する複数のピンからなり2つのプーリ間に巻き掛けられて使用される動力伝達チェーンの製造方法であって、予張力付与用第1プーリと予張力付与用第2プーリとの間に無端状チェーンを巻き掛けてチェーンに予張力を付与する工程を備えており、予張力付与時にミスアライメントを付与することを特徴とするものである。
この発明による動力伝達チェーンの製造装置は、複数のリンクおよびこれらを連結する複数のピンからなり2つのプーリ間に巻き掛けられて使用される動力伝達チェーンの製造装置であって、無端状チェーンを巻き掛ける予張力付与用第1プーリおよび予張力付与用第2プーリを有する予張力付与装置を備えており、予張力付与装置は、第1プーリおよび第2プーリのいずれか一方をチェーンの長さ方向と直交する方向に移動させてチェーンにミスアライメントを付与するプーリ移動手段を有していることを特徴とするものである。
この発明による製造方法および製造装置で得られる動力伝達チェーンは、各プーリのシーブ間距離の変化に伴って巻き掛け径が無段階に変更されて無段階の変速が行われる無段変速機で使用されるのに適している。
予張を行うための予張力付与装置は、無段変速機(実機)を模擬したものとすることができ、例えば、予張力付与装置は、円錐面状シーブ面をそれぞれ有する固定シーブおよび可動シーブからなる第1のプーリと、円錐面状シーブ面をそれぞれ有する固定シーブおよび可動シーブからなる第2のプーリとを備えており、可動シーブを固定シーブに対して接近・離隔させることにより、チェーンをクランプするものとされる。予張力付与装置は、実機を模擬したものにする必要はなく、例えば、上記の各プーリの可動シーブを固定とし、予張力付与装置は、円錐面状シーブ面をそれぞれ有する1対の固定シーブが第1の間隔をおいて対向させられた第1のプーリと、円錐面状シーブ面をそれぞれ有する1対の固定シーブが第2の間隔をおいて対向させられた第2のプーリとを備えており、プーリを回転駆動しながら、第1のプーリと第2のプーリとの軸間距離を接近・離隔させることにより、チェーンに張力を与えるものとされてもよい。
ミスアライメントは、第1のプーリの幅方向中心線と第2のプーリの幅方向中心線とがプーリの軸線方向にずれることをいい、加工の公差によって生じるほか、無段変速機では、巻き掛け径の変化にしたがって必ず生じる。このようなミスアライメントは、リンクの耐久性に影響を与えるものであるが、従来の予張力付与は、ミスアライメントを0にして行われていた。そのため、実機よりも厳しい条件で行うことが好ましい予張力の付与が、ミスアライメントに関しては、実機よりも緩い条件となっていた。本発明によると、ミスアライメントを考慮した予張力を付与することにより、チェーンにミスアライメントが作用した場合の応力をキャンセルできる残留圧縮応力が付与され、耐久性を向上させることができる。
ミスアライメントを付与するに際しては、巻き掛け径の変化によるものだけでなく、加工の公差による分も含めることが好ましく、予張力付与時に、これらを合わせた実際のミスアライメント量の100〜200%のミスアライメントを付与することが好ましい。チェーンの大きさにもよるが、このミスアライメント量は、2つのプーリの中心軸間の距離にして0.2〜2.0mm程度となる。
予張力付与時には、少なくとも一方のプーリの径が実際の最小径以下とされていることが好ましい。無段変速機では、低速走行時に対応する変速比が最大のアンダー・ドライブ(以下、「U/D」と称す。)と、高速走行時に対応する変速比が最小のオーバー・ドライブ(以下、「O/D」と称す。)との間で変速比が変化する。ピンの動きにしたがってリンクに作用する応力振幅は、巻き掛け径が大きいプーリに沿って回るときよりも巻き掛け径が小さいプーリに沿って回るときに大きなものとなる。そこで、予張力付与時の巻き掛け径が無段変速機で得られる最小巻き掛け径以下の大きさを含むようにすることにより、リンクに広い範囲にわたって均等な応力を付与することが可能となり、リンクを偏りなく伸ばすことができる。この場合、予張力付与時の巻き掛け径は、無段階に変化させられてもよく、一定でもよく、予張力付与用第1プーリおよび予張力付与用第2プーリのいずれか一方の巻き掛け径が、一時的にまたは常時、無段変速機で得られる最小巻き掛け径以下の大きさとされる。予張力は、リンクに発生する最大主応力がリンクの弾性限界応力以上となる大きさとされる。
予張力付与装置を実機を模擬したものとした場合、巻き掛け径を無段階で変化させることができ、実機の使用条件に近い条件で予張力を付与することができるが、その分、予張力付与装置の構成が複雑でコストが高く付くという問題が生じる。固定径のプーリを使用する予張力付与装置では、この問題が解消されるとともに、少なくとも一方のプーリの径が実際の最小径以下とされていることによって、チェーンにとって厳しい(重要な)条件であるU/DおよびO/Dの状態と同等の条件で予張力が付与される。この条件でかつミスアライメントについても実機よりも厳しい条件として慣らし運転を行うことにより、実機の使用条件に近くかつこれよりも厳しい条件で予張力が付与され、これによって生じる残留圧縮応力は、実機の条件で生成される応力に対して余裕があるものとなり、耐久性が向上する。
上記の製造方法および製造装置は、種々の動力伝達チェーンを製造するのに適しているが、ピンが挿通される前後挿通部を有する複数のリンクと、一のリンクの前挿通部と他のリンクの後挿通部とが対応するようにチェーン幅方向に並ぶリンク同士を連結する前後に並ぶ複数の第1ピンおよび複数の第2ピンとを備え、第1ピンと第2ピンとが相対的に転がり接触移動することにより、リンク同士の長さ方向の屈曲が可能とされており、第1ピンおよび第2ピンのうちの一方は、一のリンクの前挿通部に固定されかつ他のリンクの後挿通部に移動可能に嵌め入れられ、同他方は、一のリンクの前挿通部に移動可能に嵌め入れられかつ他のリンクの後挿通部に固定されているものである動力伝達チェーンを製造するのにより適している。
この動力伝達チェーンでは、第1ピンおよび第2ピンの少なくとも一方がプーリと接触して摩擦力により動力伝達する。いずれか一方のピンがプーリと接触するチェーンにおいては、第1ピンおよび第2ピンのうちのいずれか一方は、このチェーンが無段変速機で使用される際にプーリに接触する方のピン(以下では、「第1ピン」または「ピン」と称す)とされ、他方は、プーリに接触しない方のピン(インターピースまたはストリップと称されており、以下では、「第2ピン」または「インターピース」と称す)とされる。
リンクは、例えば、ばね鋼や炭素工具鋼製とされる。リンクの材質は、ばね鋼や炭素工具鋼に限られるものではなく、軸受鋼などの他の鋼でももちろんよい。リンクは、前後挿通部がそれぞれ独立の貫通孔(柱有りリンク)とされていてもよく、前後挿通部が1つの貫通孔(柱無しリンク)とされていてもよい。ピンの材質としては、軸受鋼などの適宜な鋼が使用される。
ピンが前後挿通部に固定される場合の前後挿通部へのピンの固定は、例えば、機械的圧入による挿通部内縁とピン外周面との嵌合固定とされるが、これに代えて、焼き嵌めまたは冷やし嵌めによってもよい。1つの挿通部には、第1ピンと第2ピンとがチェーンの長さ方向に対向するように嵌め合わせられ、このうちのいずれか一方がリンクの挿通部の周面に嵌合固定される。嵌合固定は、挿通部の長さ方向に対して直交する部分の縁(上下の縁)で行われるのが好ましい。この嵌合固定の後、上記の予張力付与工程において予張力が付与されることにより、リンクのピン固定部(ピン圧入部)に均等にかつ適正な残留圧縮応力が高精度に付与される。
この発明の動力伝達チェーンの製造方法および製造装置によると、ミスアライメントを考慮した予張力を付与することにより、チェーンにミスアライメントが作用した場合の応力をキャンセルできる残留圧縮応力が付与されるので、耐久性を向上させることができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。以下の説明において、上下は、図3の上下をいうものとする。
図1および図2は、この発明による動力伝達チェーンの製造方法で製造される動力伝達チェーンの一部を示しており、動力伝達チェーン(1)は、チェーン長さ方向に所定間隔をおいて設けられた前後挿通部(12)(13)を有する複数のリンク(11)と、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)同士を長さ方向に屈曲可能に連結する複数のピン(第1ピン)(14)およびインターピース(第2ピン)(15)とを備えている。
図3に示すように、前挿通部(12)は、ピン(14)(実線で示す)が固定されるピン固定部(12a)およびインターピース(15)(二点鎖線で示す)が移動可能に嵌め合わせられるインターピース可動部(12b)からなり、後挿通部(13)は、ピン(14)(二点鎖線で示す)が移動可能に嵌め合わせられるピン可動部(13a)およびインターピース(15)(実線で示す)が固定されるインターピース固定部(13b)からなる。そして、チェーン幅方向に並ぶリンク(11)を連結するに際しては、一のリンク(11)の前挿通部(12)と他のリンク(11)の後挿通部(13)とが対応するようにリンク(11)同士が重ねられ、ピン(14)が一のリンク(11)の前挿通部(12)に固定されかつ他のリンク(11)の後挿通部(13)に移動可能に嵌め合わせられ、インターピース(15)が一のリンク(11)の前挿通部(12)に移動可能に嵌め合わせられかつ他のリンク(11)の後挿通部(13)に固定される。そして、このピン(14)とインターピース(15)とが相対的に転がり接触移動することにより、リンク(11)同士の長さ方向(前後方向)の屈曲が可能とされる。
ピン(14)を基準としたピン(14)とインターピース(15)との接触位置の軌跡は、インボリュート曲線とされており、この実施形態では、ピン(14)の接触面(14a)が、断面において半径Rb、中心Mの基礎円を持つインボリュート形状を有し、インターピース(15)の接触面(15a)が平坦面(断面形状が直線)とされている。これにより、各リンク(11)がチェーン(1)の直線部分から円弧部分へまたは円弧部分から直線部分へと移行する際、前挿通部(12)においては、インターピース(15)がインターピース可動部(12b)内を固定状態のピン(14)に対してその接触面(15a)がピン(14)の接触面(14a)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながら移動し、後挿通部(13)においては、ピン(14)が固定状態のインターピース(15)に対してその接触面(14a)がインターピース(15)の接触面(15a)に転がり接触(若干のすべり接触を含む)しながらピン可動部(13a)内を移動する。なお、図3において、符号AおよびBで示す箇所は、チェーン(1)の直線部分においてピン(14)とインターピース(15)とが接触している線(断面では点)であり、AB間の距離がピッチである。
チェーン(1)は、幅方向同位相の複数のリンクで構成されるリンク列を進行方向(前後方向)に3つ並べて1つのリンクユニットとし、この3列のリンク列からなるリンクユニットを進行方向に複数連結して形成されている。この実施形態では、リンク枚数が9枚のリンク列とリンク枚数が8枚のリンク列2つとが1つのリンクユニットとされている。
この動力伝達チェーン(1)は、図4に示したV型プーリ式CVTで使用されるが、この際、例えば、インターピース(第2ピン)(15)がピン(第1ピン)(14)よりも短くされ、インターピース(15)の端面がプーリ(2)の固定シーブ(2a)および可動シーブ(2b)の各円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触しない状態で、ピン(14)の端面がプーリ(2)の円錐状シーブ面(2c)(2d)に接触し、この接触による摩擦力により動力が伝達される。ピン(14)とインターピース(15)とは、上述のように、転がり接触移動するので、プーリ(2)のシーブ面(2c)(2d)に対してピン(14)はほとんど回転しないことになり、摩擦損失が低減し、高い動力伝達率が確保される。
図4において、実線で示した位置にあるドライブプーリ(2)の可動シーブ(2b)を固定シーブ(2a)に対して接近・離隔させると、チェーン(1)の巻き掛け径は、同図に鎖線で示すように、接近時には大きく、離隔時には小さくなる。ドリブンプーリ(3)では、図示省略するが、その可動シーブがドライブプーリ(2)の可動シーブ(2b)とは逆向きに移動し、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が大きくなると、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が小さくなり、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が小さくなると、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が大きくなる。この結果、図5に示すように、変速比が1:1である状態(初期値)を基準にして、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が最小で、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が最大であるU/D状態が得られ、また、ドライブプーリ(2)の巻き掛け径が最大で、ドリブンプーリ(3)の巻き掛け径が最小のO/D状態が得られる。変速比が1:1である状態において、ミスアライメントをゼロに設定した場合、U/D状態またはO/D状態に移行する際にミスアライメントが発生し、U/D状態またはO/D状態において、ミスアライメントが最大となる。ミスアライメントをゼロにする状態は、変速比が1:1である状態に限定されるものではないが、いずれにしろ、ミスアライメントは必ず発生する。
この動力伝達チェーン(1)は、必要な数のピン(14)およびインターピース(15)を台上に垂直状に保持した後、リンク(11)を1つずつあるいは数枚まとめて圧入していくことにより製造される。この圧入は、ピン(14)およびインターピース(15)の上下縁部とピン固定部(12a)およびインターピース固定部(13b)の上下縁部との間において行われており、その圧入代は0.005mm〜0.1mmとされている。こうして、組み立てられたチェーン(1)には予張力が付与される。
図6に、この発明による製造方法および製造装置において使用される予張力付与装置を示す。
予張力付与装置(31)は、第1プーリ(32)と、第2プーリ(33)と、第1プーリの回転軸を回転させる回転駆動装置(34)と、長さ方向駆動装置(36)に駆動されることにより、第2プーリ(33)をチェーン長さ方向に移動させてプーリ(32)(33)同士を接近・離隔させチェーン(1)に作用する張力を調整する長さ方向移動テーブル(35)と、幅方向駆動装置(38)に駆動されることにより、第2プーリ(33)をチェーン幅方向に移動させてプーリ(32)(33)間にミスアライメントを付与しチェーン(1)に作用する条件を厳しくする幅方向移動テーブル(37)とを備えている。第1プーリ(32)および第2プーリ(33)の巻き掛け径は、無段変速機で得られる最小巻き掛け径の大きさとされている。この径は、U/D状態と同じ(O/D状態とも同じ)であり、ピン(14)およびインターピース(15)の動きが大きく、チェーン(1)にとって厳しい条件となっている。
予張力付与時には、第2プーリ(33)はチェーン幅方向に移動させられて、ミスアライメントDが付与され、図7に示した状態で、予張力が付与される。ミスアライメントDは、このチェーン(1)が使用される無段変速機において生じるミスアライメント量を考慮して決定され(好ましくは、予張時に付与するミスアライメント=実機のミスアライメント量の100〜200%)、例えば、ミスアライメント量D=1.0mmとされる。こうして、従来予張時には考慮されていなかったミスアライメントを積極的に付与することにより、リンク(11)に付与される残留圧縮応力に関し、ミスアライメントに対する余裕代ができ、チェーン(1)の耐久性が向上する。
張力の大きさは、リンク(11)内部(特にピン固定部(12a)およびインターピース固定部(13b)における圧入部)に発生する最大主応力値がリンク(11)の弾性限界以上でかつ塑性限界以下となるように設定され、これにより、リンク(11)内部に適正な残留圧縮応力が付与され、リンク(11)の寿命を向上できるので、上記のような圧入型チェーン(1)において上記の予張力を付与する効果が著しいものとなる。ただし、上記予張力の付与は、第1ピンおよび第2ピンの長さが略等しく、両方ともがシーブ面に接触するチェーンにも適用することができ、さらに、第1ピンおよび第2ピンの両方が前後挿通部に対し移動可能に嵌め入れられるチェーンやその他各種タイプの動力伝達チェーンに適用可能である。
図1は、この発明による動力伝達チェーンの製造方法で製造される動力伝達チェーンの1実施形態の一部を示す平面図である。 図2は、同拡大斜視図である。 図3は、リンクの拡大側面図である。 図4は、動力伝達チェーンがプーリに取り付けられた状態を示す正面図である。 図5は、無段変速機の変速に伴って動力伝達チェーンが変化する様子を模式的に示す側面図である。 図6は、予張力付与装置を模式的に示す図である。 図7は、予張時の状態(ミスアライメント有り)を模式的に示す図である。 図8は、無段変速機を示す斜視図である。
符号の説明
(1) 動力伝達チェーン
(2)(3) プーリ
(11) リンク
(14) ピン(第1ピン)
(15) インターピース(第2ピン)
(32) 予張力付与用第1プーリ
(33) 予張力付与用第2プーリ
(37) 幅方向移動テーブル(プーリ移動手段)
(38) 幅方向駆動装置(プーリ移動手段)

Claims (2)

  1. 複数のリンクおよびこれらを連結する複数のピンからなり2つのプーリ間に巻き掛けられて使用される動力伝達チェーンの製造方法であって、
    予張力付与用第1プーリと予張力付与用第2プーリとの間に無端状チェーンを巻き掛けてチェーンに予張力を付与する工程を備えており、予張力付与時にミスアライメントを付与することを特徴とする動力伝達チェーンの製造方法。
  2. 複数のリンクおよびこれらを連結する複数のピンからなり2つのプーリ間に巻き掛けられて使用される動力伝達チェーンの製造装置であって、
    無端状チェーンを巻き掛ける予張力付与用第1プーリおよび予張力付与用第2プーリを有する予張力付与装置を備えており、予張力付与装置は、第1プーリおよび第2プーリのいずれか一方をチェーンの長さ方向と直交する方向に移動させてチェーンにミスアライメントを付与するプーリ移動手段を有していることを特徴とする動力伝達チェーンの製造装置。
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CN104942217A (zh) * 2015-07-01 2015-09-30 杭州东华链条集团有限公司 一种自动铆头预拉机

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