JP2008266775A - めっき製品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気めっきにより被めっき面に金属膜を形成する場合において、簡素な構成で、被めっき面に形成される金属膜の膜厚をより確実に均一にすることのできるめっき製品の製造方法を提供する。
【解決手段】バンパーモールは、基材20の被めっき面22,24側に分割アノード31,32を配置して電気めっきを行うことによって、被めっき面22,24に金属膜を形成することにより製造される。被めっき面22,24の各部位において分割アノード31,32から遠ざかるように形成される凹部の曲率が、第2被めっき面22と第4被めっき面24との境界となる部位において他の部位よりも大きいため、第2被めっき面22と第4被めっき面24との境界となる部位とこの部位に対応する金属ケース50aとの距離は、他の部位と分割アノード31,32の金属ケース50a,50bとの距離よりも短くなるように設定される。
【選択図】図4

Description

本発明は、電気めっきにより基材の被めっき面に金属膜が形成されてなるめっき製品の製造方法に関する。
従来、立体的な形状を有するめっき製品を電気めっきにより製造する場合、基材においてめっきが施される被めっき面の各部位における電流密度を均一とすることによって、被めっき面に形成される金属膜の膜厚をむらなく均一に形成するようにしている。具体的に、被めっき面の各部位における電流密度を一定とするための対策としては、電流密度の低くなりやすい部位に主電極に加えて補助電極を別途設けるといった態様が例示される。
また、例えば、特許文献1に記載されるめっき製品の製造方法では、アノードを複数の線体、細棒または細管を平行に整列して束ねることにより構成するようにしている。そして、アノードを構成する上記複数の線体などの先端が被めっき面に沿うようにこのアノードを配置して被めっき面の各部位とアノードとの距離をその線体などの軸方向において一定に保つことにより、被めっき面の各部位の電流密度を均一にするようにしている。
特開平3−285097号公報
ところで、上記特許文献1に記載のめっき製品の製造方法においては、被めっき面の各部位とアノードとの距離を、アノードを構成する線体などの軸方向においては一定にしているものの、被めっき面の各部位とアノードとの最短距離を一定にしているわけではない。そのため、被めっき面の各部位における電流密度が均一となっているとは必ずしも言いきれない。また、被めっき面が屈曲する形状となっている場合など、被めっき面の形状によっては、被めっき面の各部位とアノードとの最短距離が全て一定となるアノードを形成することができない場合もある。
なお、上述したように補助電極を設けるなどしてアノードから基材の各部位に流れる電流を調整すれば、金属膜の均一性を向上させることもできるが、その場合には、製造装置の複雑化が避けられない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電気めっきにより被めっき面に金属膜を形成する場合において、簡素な構成で、被めっき面に形成される金属膜の膜厚をより確実に均一にすることのできるめっき製品の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、アノードを基材に対して同基材の被めっき面側に配置して電気めっきを行うことにより前記被めっき面に金属膜が形成されてなるめっき製品の製造方法であって、前記電気めっきの際に、前記アノードは、前記被めっき面の各部位において同アノード側に突出する凸部の曲率が大きくなるほど、同被めっき面の各部位から前記アノードまでの距離が長くなるように配置されることを要旨とする。
アノードを基材に対して被めっき面側に配置した場合、被めっき面にアノード側に突出する凸部があると、この凸部の頂点近傍にアノードからの電流が集中的に流れる傾向があり、この凸部の曲率が大きくなると、さらにその傾向が大きくなる。この点、上記の構成によれば、前記被めっき面の各部位においてアノード側に突出する凸部の曲率が大きくなるほど、被めっき面の各部位からアノードまでの距離が長くなるため、アノードから被めっき面に向って流れる電流がこの凸部の頂点近傍に集中的に流れるといったことが抑制され、アノードから被めっき面の各部位に電流が均一に流れるようになる。このようにして、上記の構成によれば、被めっき面の各部位において、電流密度をより均一とすることができるため、被めっき面に金属膜をむらなく均一に形成することができる。なお、上記構成において、被めっき面が平坦な部位は曲率が「0」の凸部とみなす。
請求項2に記載の発明は、アノードを基材に対して同基材の被めっき面側に配置して電気めっきを行うことにより前記被めっき面に金属膜が形成されてなるめっき製品の製造方法であって、前記電気めっきの際に、前記アノードは、前記被めっき面の各部位において同アノードから遠ざかるように形成される凹部の曲率が大きくなるほど、同被めっき面の各部位から前記アノードまでの距離が短くなるように配置されることを要旨とする。
アノードを基材に対して被めっき面側に配置した場合、被めっき面にアノードから遠ざかるように形成される凹部があると、この凹部の入り口周辺にアノードからの電流が集中的に流れる傾向があり、この凹部の曲率が大きくなると、その傾向がさらに大きくなる。この点、上記の構成によれば、被めっき面の各部位においてアノードから遠ざかる凹部の曲率が大きくなるほど、同被めっき面の各部位からアノードまでの距離が短くなるようにしているため、アノードから被めっき面に流れる電流が凹部の入り口近傍に集中的に流れるといったことが抑制され、アノードから被めっき面の各部位に電流が均一に流れるようになる。このようにして、上記の構成によれば、被めっき面の各部位において、電流密度をより均一とすることができるため、被めっき面に金属膜をむらなく均一に形成することができる。なお、上記構成において、被めっき面が平坦な部位は曲率が「0」の凹部とみなす。
請求項3に記載の発明は、アノードを基材に対して同基材の被めっき面側に配置して電気めっきを行うことにより前記被めっき面に金属膜が形成されてなるめっき製品の製造方法であって、前記電気めっきを行う際に、前記アノードは、前記被めっき面の端部における所定幅の部位を除いた内側の部位と対峙するように配置されることを要旨とする。
アノードと基材とを対峙させた状態で、アノードを基材の被めっき面の端部までを含む全ての部位と対峙するように配置すると、端部の近傍は、アノードから被めっき面へ向かう電気力線同士の反発が少ないために、見かけ上電気力線の経路が広くなり、電流密度が高くなりやすい。この点、上記の構成によれば、この被めっき面の端部における所定幅の部位にはアノードを対峙させないために、この端部の電流密度が他の部位に比べて高くなることを抑制することができる。なお、被めっき面のこの端部には、被めっき面の内側部位と対峙するアノードの端部から電流が流れる。このようにして、上記の構成によれば、被めっき面の各部位において、電流密度をより均一とすることができるため、被めっき面に金属膜をむらなく均一に形成することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、前記アノードは、棒状の可溶性金属が前記被めっき面の形状に対応した形状に形成されることにより同被めっき面の各部位から同アノードまでの距離が変更されてなる棒状アノードを備えることを要旨とする。
上記の構成によれば、棒状の可溶性金属を例えばプレス成形など容易な加工方法によって被めっき面の形状に対応した形状とすることにより、同被めっき面の各部位からアノードまでの距離を変更することができる。また、電気めっきによって棒状アノードが溶解して小さくなった場合には、棒状アノード自体を電気めっきの導電装置の電極から取り外し新たな棒状アノードを取付けるといった態様で、アノードの交換を少ない労力で容易に行うことができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の発明において、前記アノードは、電気めっきの導電装置に電気的に接続される複数の分割アノードから構成されることを要旨とする。
上記の構成では、例えば、分割アノードを、棒状に形成したり、ケース内に収納した塊状アノードにより形成したりする等、任意の態様を採用することができる。そして、このように分割アノードを用いることにより、めっき製品の被めっき面の形状に応じてこれら分割アノードの配置態様を適宜変更することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記導電装置によって前記複数の分割アノードのそれぞれと前記基材との間に印加される電圧は、前記分割アノード毎に個別に設定されることを要旨とする。
上記の構成によれば、各分割アノードと基材との間に印加される電圧を個別に設定することができるため、この電圧を適宜設定することにより、被めっき面の各部位における電流密度をより均一とすることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の発明において、前記分割アノードのうち少なくとも1つの分割アノードは、不溶性金属からなるケースに可溶性金属からなる複数の塊状アノードが収容されてなり、前記ケースは、前記電気めっきの導電装置に電気的に接続されるとともに、前記被めっき面側の部位において開口する開口部を備えていることを要旨とする。
上記の構成では、前記塊状アノードは、前記ケースを介して導電装置に電気的に接続される。そして、電気めっきの際には、塊状アノードの金属イオンがめっき液中に溶解して前記ケースの開口部から流出し、この金属が前記被めっき面に付着することによって金属膜が形成される。また、電気めっきによって塊状アノードが溶解して小さくなっても、ケース内に新たな塊状アノードを補充すればよく、塊状アノードを無駄なく使いきることができるとともに、このケースを再利用することができる。
なお、従来から、分割アノードではなく、例えば基材と同程度の大きさの比較的大きいケースに塊状アノードを収容したタイプのものが利用されてきた。しかしながら、このようなタイプのものは、電気めっきの開始からしばらく時間が経過して塊状アノードが溶解すると、残存する塊状アノードがケース内において偏ることがあり、基材の各部位から塊状アノードまでの距離が電気めっきを開始した時点と異なってくるという問題点があった。この点、分割アノードを用いる場合は、各ケースの大きさが相対的に小さく形成されていることと、複数のケースが被めっき面の形状に応じて適宜配置されていることから、ケース内で塊状アノードの偏りが生じた場合でも、この偏りによって基材の各部位と塊状アノードとの距離が電気めっきを開始したときから大きく変化することがない。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記塊状アノードを同ケースの内壁に向って押圧する押圧部材を備えることを要旨とする。
上記の構成によれば、塊状アノードがケースの内壁に向って押圧されるため、塊状アノードとケースとを確実に接触させることができる。つまり、電気めっきの際には、塊状アノードが溶解して小さくなっていくものの、このようにしてケースとの接点が確保されるために、塊状アノードが導電装置と電気的に接続される状態を維持することができる。したがって、電気めっきの際には、塊状アノードの金属が確実に溶解して、被めっき面に金属膜を形成することができる。
本発明のめっき製品の製造方法によれば、電気めっきにより被めっき面に金属膜を形成する場合において、簡素な構成で、被めっき面に形成される金属膜の膜厚をより確実に均一にすることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明のめっき製品の製造方法を車両のバンパーモールの製造方法に適用した第1の実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。
図1に、バンパーモール10を示す。このバンパーモール10は、図示しない車両の前方部分において、ボンネットとフロントバンパの間でかつ一対のヘッドライトの間に配設されるフロントグリルの外枠を構成するものである。このバンパーモール10は、図1に示すように、横長の台形状に形成された環状の枠体であり、車両に配設された状態で露出する部分に銅めっきが施されている。このバンパーモール10は、車両に配置される状態において、上方に位置する上枠部11と、下方に位置する下枠部12と、この上枠部11と下枠部12の両端をそれぞれ接続する側枠部13とが一体成形されている。上記上枠部11は、車両に配置された状態で車両の前方を向く上枠前面11aと車両の下方を向く上枠下面11b(図1では、その前端のみが図示される)を備えている。また、上記下枠部12は、車両に配置された状態で車両前方を向くとともに車両前方から後方に向かって上方に傾斜する下枠面12aを備えている。なお、この下枠面12aは、上記上枠前面11a及び上枠下面11bよりも幅が広く形成されている。また、上記側枠部13は、枠体の内側を向くとともに車両の後方側ほど内側寄りとなるように傾斜する側枠面13aを備えており、この側枠面13aは、上枠部11の上枠下面11bと上記下枠部12の上記下枠面12aとに連続して形成されている。このバンパーモール10では、上枠前面11aと上枠下面11bと下枠面12aと側枠面13aとが車両に配設された状態で露出しており、これらの面11a,11b,12a,13aは銅めっきが施されている。
以下、基材の被めっき面に銅めっきを施して上記バンパーモール10を製造する方法について説明する。
図2は、電気めっきのめっき液中において、バンパーモール10の材料となる基材20と第1〜第4の4種類の分割アノード31〜34との配置態様を示している。この図2に示す基材20において、上記バンパーモール10の上枠前面11a、上枠下面11b、下枠面12a及び側枠面13aに対応する面をそれぞれ、第1被めっき面21、第2被めっき面22、第3被めっき面23及び第4被めっき面24とする。この基材20は、ABS樹脂により形成されており、表面に微小な凹凸が形成された後に、無電解めっきによってニッケルの層がコーティングされている。電気めっきの際には、この基材20と各分割アノード31〜34との間に電圧が印加されることとなり、基材20がカソードとしての役割を果たし、各分割アノード31〜34がこの基材20に対するアノードとしての役割を果たすこととなる。
図3は、上記各分割アノード31,32,33,34の構成を示す図である。この図3に示すように、各分割アノード31〜34は、不溶性金属であるチタンからなる金属ケース50a〜50d内に可溶性金属である銅からなる塊状アノード60が収容され、さらにこの金属ケース50a〜50dが樹脂材料からなる樹脂ケース70a〜70dに覆われてなる。以下に各分割アノード31〜34の構成を詳細に説明する。
図3の(a)に示すように、第1分割アノード31は、軸線方向に長い円柱状に形成されて内部が中空の金属ケース50aを3つ備えている。この金属ケース50aは、全周面が金網で構成されている。そして、本実施形態では、同金属ケース50a内に銅が球状に形成されなる塊状アノード60が複数個(図3においては4個)収容されている。また、この第1分割アノード31では、3つの金属ケース50aが各ケース50aの軸線が平行となるように束ねられ、この状態において3つの金属ケース50aに板状の金属フランジ55aが取り付けられている。この金属フランジ55aは、3つの金属ケース50aが束ねられた状態で各金属ケース50aの一方の底面に同金属フランジ55aの裏面が対面するようにして、この金属ケース50aの底面に取付けられている。そして、この第1分割アノード31は、3つの金属ケース50aが束ねられた状態において、各金属ケース50aにおける金属フランジ55a寄りの略半分が略円筒状の樹脂ケース70aにより覆われており、各金属ケース50aの金属フランジ55aが設けられる側と反対側の略半分の部分が露出している。この3つの金属ケース50aは、露出する略半分の部分が電気めっきを行う際に基材20の第2被めっき面22及び第4被めっき面24の境界近傍に配置されるとともに、金属ケース50aの露出した部分の金網の網目の開口51aが基材20の被めっき面22,24側の部位において開口する開口部を構成する。また、上記樹脂ケース70aは、より詳細には、金属ケース50aの外周を覆うケース本体72aと金属フランジ55aの裏面に沿うように形成されるフランジ部73aとを備えており、金属フランジ55a及び上記樹脂ケース70aのフランジ部73aには、各金属ケース50aの間に対応した位置に取り付け孔56a,71aが貫通している。
図3の(b)に示すように、第2分割アノード32は、上記第1分割アノード31の金属ケース50aと同じ構成の金属ケース50bを一つ備えている。そして、この第2分割アノード32においても、金属ケース50b内に塊状アノード60が複数個(図3においては4個)収容されている。また、金属ケース50bには、一方の底面に対して板状の金属フランジ55bの裏面が接するようにして、同金属フランジ55bが取り付けられている。この第2分割アノード32は、金属ケース50bにおける金属フランジ55b寄りの略半分の外周面が略円筒状の樹脂ケース70bによって覆われるとともに、金属ケース50bの金属フランジ55bが設けられる側と反対側の略半分の部分が露出している。そして、金属ケース50bは、この露出される部分が電気めっきを行う際に基材20の第2被めっき面22及び第4被めっき面24側に配置されるとともに、この部分の金網の網目の開口51bが基材20の被めっき面22,24側の部位において開口する開口部を構成する。また、上記樹脂ケース70bは、より詳細には、金属ケース50bの外周を覆うケース本体72bと金属フランジ55b裏面に沿うように形成されるフランジ部73bとを備えており、金属フランジ55b及び上記樹脂ケース70bのフランジ部73bには、取り付け孔56b,71bが貫通している。
図3(c)に示すように、第3分割アノード33は、上記第1及び第2の各分割アノード31,32の金属ケース50a,50bと同じ構成の金属ケース50cを一つ備えている。そして、この第3分割アノード33においても、金属ケース50c内に塊状アノード60が複数個(図3においては4個)収容されている。また、金属ケース50cには、その周面に2つの板状の金属フランジ55cが、同金属ケース50cの軸線方向に配列する態様で取り付けられている。また、この第3分割アノード33は、この金属ケース50cを同ケース50cの軸線を含む平面で2つに分割した場合に金属フランジ55cが取り付けられる側の略半分の部分が樹脂ケース70cによって覆われており、反対側の略半分が露出されている。すなわち、金属ケース50cは、2つの各底面の略半円部分と該略半円部分に対応した周面が露出している。そして、金属ケース50cは、この露出した部分が電気めっきを行う際に基材20の第1被めっき面21及び第2被めっき面22側に配置されるとともに、この部分の金網の網目の開口51cが基材20の被めっき面21,22側の部位において開口する開口部を構成する。また、上記樹脂ケース70cは、より詳細には、金属ケース50cの略半分を覆うケース本体72cと金属フランジ55cに沿うように形成されるフランジ部73cとを備えており、金属フランジ55c及び上記樹脂ケース70cのフランジ部73cには、取り付け孔56c,71cが貫通している。また、ケース本体72cには、金属フランジ55cが貫挿する貫挿孔74が形成されている。
図3(d)に示すように、第4分割アノード34は、横長の略直方体状に形成される金属ケース50dを一つ備えている。そして、この第4分割アノード34においても、金属ケース50d内に塊状アノード60が複数個(図3においては6個)収容されている。また、金属ケース50dの1つの底面の各長辺に対応する位置に板状の金属フランジ55dがそれぞれ2つずつ取り付けられている。また、この第4分割アノード34では、金属ケース50dにおける前記1つの底面を除く全ての面が、略直方体状の樹脂ケース70cによって覆われている。すなわち、金属ケース50dは、この1つの底面が露出しており、この露出した底面が電気めっきを行う際に基材20の第3被めっき面23側に配置されるとともに、この底面の金網の網目の開口51dが基材20の第3被めっき面23側の部位において開口する開口部を構成する。また、上記樹脂ケース70dは、具体的には、金属ケース50dの残りの5つの面を覆うケース本体72dと金属フランジ55dに沿うように形成されるフランジ部73dとを備えており、金属フランジ55d及び上記樹脂ケース70dのフランジ部73dには、取り付け孔56d,71dが貫通している。
以上のように構成された第1〜第4の各分割アノード31〜34を、図2に示すように、めっき液中の基材20に対して配置する。なお、基材20は、図示を省略するが、めっき液中において図示しない支持部材によって支持されるとともに、導電装置の陰極に電気的に接続される。また、各分割アノード31〜34は、図示を省略するが、めっき液中において、金属フランジ55a〜55dの取り付け孔56a〜56d及び樹脂ケース70a〜70dのフランジ部73a〜73dの取付け孔71a〜71dを支持部材に係止せるなどして支持されており、この各金属フランジ55a〜55dが導電装置の陽極に電気的に接続されている。
具体的に、第1分割アノード31は、図2(a)に示すように、上記3つの金属ケース50aが第2被めっき面22と第4被めっき面24との境界部分及びその周辺に対応するように配置される。すなわち、第1分割アノード31は、3つの金属ケース50aのうちの1つの金属ケース50aが、第2被めっき面22と第4被めっき面24との境界部分に対応し、他の1つの金属ケース50aが第2被めっき面22に対応し、他の1つの金属ケース50aが第4被めっき面24に対応するように配置される。そして、第1分割アノード31は、各金属ケース50aにおいて、樹脂ケース70aに覆われずに露出している部分がこれら各被めっき面22,24と対峙している。
また、第2分割アノード32は、図2(a)に示すように、上記第1分割アノード31の両側にそれぞれ1つずつ配置されており、そのうちの一方の第2分割アノード32は、第2被めっき面22に対応し、他方の第2分割アノード32が第4被めっき面24に対応するように配置される。そして、第2分割アノード32の上記金属ケース50bは、樹脂ケース70aに覆われずに露出している部分がこれら各被めっき面22,24と対峙している。
また、第3分割アノード33は、図2の(a)及び(b)に示すように、第1被めっき面21および第2被めっき面22にそれぞれ沿うようにして、第3分割アノード33の金属ケース50cの軸線方向に複数個配列されている。そして、各第3分割アノード33は、各金属ケース50cにおいて、樹脂ケース70cに覆われずに露出している部分がこれら各被めっき面21,22と対峙している。なお、図2(b)に示すように、第2被めっき面22に対応して配置される第3分割アノード33は、図2(a)においては、基材20よりも紙面の奥側に配置されている。
また、第4分割アノード34は、図2の(a)及び(b)に示すように、第3被めっき面23に沿うようにして同第4分割アノード34の金属ケース50dが長手方向に複数個配列されている。そして、各第4分割アノード34は、各金属ケース50dにおいて、樹脂ケース70cに覆われずに露出している1つの底面がこの第3被めっき面23と対峙している。
このように、本実施形態では、形状の異なる4種類の分割アノード31〜34が基材20の各被めっき面21〜24と対峙するように適宜配置されている。すなわち、各被めっき面21〜24においては、第3被めっき面23のように比較的幅の広い面がある一方、第2被めっき面22と第4被めっき面24の境界のような凹んだ部位もあるといったように、各部位の形状は異なっているが、このような各部位の形状に応じて4種類の分割アノード31〜34が適宜配置されている。
このように基材20に対して分割アノード31〜34が配置された状態において、導電装置の電源を「ON」にすると、金属ケース50a〜50dを介して内部の塊状アノード60にも通電される。そして、金属ケース50a〜50dは不溶性金属のチタンからなるためチタンはめっき液中に溶解することがなく、塊状アノード60は可溶性金属の銅からなるため銅イオンが金属ケース50a〜50dの開口51a〜51dを通ってめっき液中を流れ、このめっき液中に流れた銅が基材20の被めっき面21〜24に付着して金属膜が形成する。そして、基材20の表面に形成された微小な凹凸は、被めっき面21〜24に金属膜が付着すると平坦化される。また、このように銅の金属膜が形成された後、ニッケル等の層が表面に比較的薄く形成される。
ここで、本実施形態では、各金属ケース50a〜50dと被めっき面21〜24との距離を以下のように設定している。図4は、この距離設定を模式的に示すものである。なお、この図4では、第1分割アノード31と第2分割アノード32のみを示している。
この図4に示すように、第1分割アノード31は、第2被めっき面22と第4被めっき面24との境界部分及びその周辺に配置され、この境界部分に対応する金属ケース50aからこの境界部分までの距離は長さdsに設定されている。また、その他の金属ケース50aから第2被めっき面22及び第4被めっき面24までのそれぞれの距離は、長さdsよりも長い長さdlに設定されている。さらに、第2分割アノード32の金属ケース50bから第2被めっき面22まで距離及び第2分割アノード32の金属ケース50bから第4被めっき面24までの距離は、長さdsよりも長い長さdlに設定されている。なお、図示は省略するが、第3及び第4の各分割アノード33,34の各金属ケース50c,50dから第1〜第2の各被めっき面21〜23までの距離も例えば長さdlに設定されている。なお、なお長さdlは一定でなくてもよく、上記長さdsよりも長ければよい。
本実施形態において、上記のように各金属ケース50a〜50dと被めっき面21〜24との距離を設定したのは、従来から、基材の被めっき面に凸部や凹部が存在する場合、以下のような問題があったためである。図5は、従来の電気めっきにおけるめっき液中でのカソードとなる基材とアノードとの配置態様を示している。なお、この図5において、破線で示す矢印は、アノード26,28から基材25,27の被めっき面25a,27aへ向かう電気力線を示している。
図5(a)に示す基材25には、中央が相対的に突出する凸状の曲面に形成される被めっき面25aに、電気めっきによってめっきが施される。そして、この基材25に対してアノード26を被めっき面25a側に配置するとともに、アノード26と基材25の被めっき面25aの各部位との距離をこの基材25とアノード26との配列方向において一定の距離dAとする。この場合、このアノード26から基材25の被めっき面25aへ流れる電流は、破線の電気力線で示されるように、被めっき面25aの各部位において均一とならず、相対的に大きく突出する中央付近に集中する。すなわち、被めっき面に凸部が形成される場合には、電流密度は凸部の頂点近傍において高くなりやすい。このように、図5(a)に示す基材25の被めっき面25aにおいては、電流密度が中央付近で高くなるために、基材25に形成される金属膜は、被めっき面25aの中央付近において相対的に厚くなり、基材面の中央から離れるほど薄くなるという傾向にある。なお、この金属膜の膜厚のむらは、上記のように基材とアノードとの配列方向においてアノードを基材の被めっき面の各部位に対して一定の距離dAに保つように配置した場合、この基材の凸部の曲率が大きくなるほど大きくなる。
また、図5(b)に示す基材27には、中央が相対的に凹む凹状の曲面に形成される被めっき面27aに、電気めっきによってめっきが施される。そして、この基材27に対してアノード28を被めっき面27a側に配置するとともに、アノード28を基材27の被めっき面27aの各部位に対してこの基材27とアノード28との配列方向において一定の距離dBに保つように配置する。この場合、このアノード26から基材25の被めっき面25aへ流れる電流は、破線の電気力線で示されるように、基材27の被めっき面27aの各部位において均一とならず、この被めっき面27aの両端部に集中する。すなわち、被めっき面に凹部が形成される場合は、電流密度が凹部の入り口近傍において高くなりやすい。このように、図5(b)に示す基材27の被めっき面27aにおいては、電流密度が両端(入り口)付近で高くなり中央(底部)で低くなるために、被めっき面27aに形成される金属膜は、被めっき面27aの両端付近において相対的に厚くなり、被めっき面27aの両端から離れる底部ほど薄くなるという傾向にある。なお、この金属膜の膜厚のむらは、上記のように基材とアノードとの配列方向においてアノードを基材の被めっき面の各部位に対して一定の距離dBに保つように配置した場合、この基材の凹部の曲率が大きくなるほど大きくなる。
そして、図5に示す従来の配置態様で基材20にめっきを施す場合、図6に示す態様が考えられる。すなわち、バンパーモール10の材料となる基材20においては、第2被めっき面22と第4被めっき面24との境目は屈曲しており、この部分は凹んだ凹部とみなすことができる。そして、この場合、図6に示すように、分割アノード35から基材20の各被めっき面21〜24までの距離が一定の長さdcとなるように配置すると、分割アノード35から被めっき面21〜24に向って流れる電流の密度が、境界部分である凹部の入り口付近において高く、凹部の底部においては低くなる。すなわち、このようにして製造されるバンパーモール10は、第2の被めっき面22及び第4の被めっき面24の境界部分において形成される金属膜が相対的に薄くなり、被めっき面のその他の部位において相対的に厚くなるといった膜厚のむらが生じる。この点、本実施形態では、第1分割アノード31のうちの1つの金属ケース50aを第2の被めっき面22及び第4の被めっき面24の境界部分において、他の金属ケース50aよりも近づけるように配置しているため、この凹部の底部となる境界部分における金属膜が他の部位に比して薄くなるといったことを抑制することができる。すなわち、以上のようなバンパーモール10の製造方法においては、基材20の被めっき面21に形成される金属膜の膜厚を簡素な構成で確実に均一にすることができる。さらに、この電気めっきの際に、第1〜第4の各分割アノード31〜34からなるアノードは、上記各被めっき面21〜24の各部位においてアノードから遠ざかるように形成される凹部の曲率が大きくなるほど、同各被めっき面21〜24の各部位からアノードまでの距離が短くなるように配置される。このため、被めっき面21〜24の各部位における凹部の曲率に応じて適切に金属膜の膜厚の均一化を図ることができる。
また、本実施形態では、1つのアノードではなく複数の分割アノード31〜34を用いている。したがって、電気めっきを行うことにより、金属ケース50a〜50d内の塊状アノード60が溶解して小さくなっても、このケース50a〜50d内に新たな塊状アノード60を補充すればよく、塊状アノードを無駄なく使いきることができるとともに、このケース50a〜50dを再利用することができるという利点がある。また、このように分割アノード31〜34を用いれば、各被めっき面21〜24の各部位に対してアノードを比較的近くに配置することができることから、電気めっきに要する時間も製品形状と同じくらいの大きさの相対的に大きなアノードを用いた場合と比べて短縮することができる。
また、金属めっきを開始してから数時間が経過すると、金属ケース50a〜50d内で塊状アノード60の偏りが生じる場合がある。しかしながら、本実施形態では、各分割アノード31〜34が基材20に対して相対的に小さく形成されており、複数の金属ケース50a〜50dが被めっき面21〜24の形状に応じて適宜配置されている。したがって、本実施形態では、金属めっきを開始してから数時間が経過しても、従来のように相対的に大きな金属ケース内に塊状アノード60を収容した場合と比べて、基材20の被めっき面21〜24の各部位と塊状アノード60との距離が電気めっきを開始したときから大きく変化することがない。なお、基材20の被めっき面21〜24の各部位と塊状アノード60との距離が電気めっきを開始したときから極力変化しないようにすることも可能である。例えば、基材20の各被めっき面21〜24に対して各分割アノード31〜34を上方に配置した場合には、金属ケース50a〜50d内の塊状アノード60が重力によって常に被めっき面21〜24側に位置することとなり、この場合は、電気めっきを開始したときから塊状アノード60と被めっき面21〜24との距離が略一定に保たれる。さらに、金属ケース50a〜50d内において、塊状アノード60を開口51a〜51dが形成される内壁に向って押圧する押圧部材を設けた場合も、被めっき面21〜24と塊状アノード60との距離は一定に保たれる。なお、このような押圧部材を設けた場合には、電気めっきによって塊状アノード60が溶解して小さくなっても、この押圧部材により塊状アノード60が金属ケース50a〜50dの内壁に向って押圧されるため、塊状アノード60と金属ケース50a〜50dとの接点が確保される。したがって、塊状アノード60が導電装置と電気的に接続される状態を確実に維持することができる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態のバンパーモール10の製造方法では、第1〜第4の各分割アノード31〜34からなるアノードを基材20に対して各被めっき面21〜24側に配置して電気めっきを行う。そして、この電気めっきの際に、第1〜第4の各分割アノード31〜34からなるアノードは、上記各被めっき面21〜24の各部位においてアノードから遠ざかるように形成される凹部の曲率が大きくなるほど、同各被めっき面21〜24の各部位からアノードまでの距離が短くなるように配置される。したがって、基材20において、アノードから被めっき面21〜24の各部位に対する電流密度を略均一とすることができるため、電気めっきにより形成される金属膜の膜厚が、被めっき面22,24の境界近傍の凹部とみなされる部位の凹部の入り口側において底部よりも相対的に厚くなるといった膜厚のむらが生じることを抑制することができる。すなわち、被めっき面21〜24の各部位において金属膜をむらなく均一に形成することができる。
(2)本実施形態のバンパーモール10の製造方法では、アノードは、電気めっきの導電装置に接続される複数の分割アノード31〜34から構成される。これにより、バンパーモール10の材料となる基材20の被めっき面21〜24の形状に応じてこれら分割アノード31〜34を適宜配置することができる。また、分割アノード31〜34の大きさが基材20に対して比較的に小さく形成されているため、従来のように基材と同程度の大きさのアノードを用いた場合よりも、被めっき面21〜24に対してこの分割アノード31〜34を近づけて配置しやすく、これにより、電気めっきに要する時間を従来よりも短縮することができる。
さらに、本実施形態のアノードは、4種類の異なる形状の分割アノード31〜34からなるため、各被めっき面21〜24に対峙させるように分割アノードを配置するにおいて、より利便性が向上する。
(3)本実施形態のバンパーモール10の製造方法では、各分割アノード31〜34は、チタンからなる金属ケース50a〜50dに銅からなる塊状アノード60が複数収容されてなる。そして、金属ケース50a〜50dは、金属フランジ55a〜55dを介して電気めっきの導電装置に電気的に接続されるとともに、基材20の被めっき面21〜24側の部位に網目の開口51a〜51dを備えている。これにより、塊状アノード60は、前記ケースを介して導電装置に電気的に接続されることとなり、電気めっきの際には、塊状アノード60の銅が銅イオンとしてめっき液中に溶解して金属ケース50a〜50dの51a〜51dから流出し、この銅が被めっき面21〜24に付着することによって金属膜が形成される。また、電気めっきを行うことによって塊状アノード60が溶解して小さくなっても、金属ケース50a〜50d内に新たな塊状アノード60を補充すればよく、塊状アノード60を無駄なく使いきることができるとともに、このケース50a〜50dを再利用することができる。
また、このような金属ケースに塊状アノードを収容したタイプのアノードを用いるという点に関して、本実施形態では、基材20に対して相対的に小さく形成された分割アノード31〜34を用いているために、各分割アノード31〜34を被めっき面21〜24の形状に応じて適宜配置されている。したがって、電気めっきを開始してから数時間が経過して仮に金属ケース50a内で塊状アノード60の偏りが生じた場合でも、この偏りによって被めっき面21〜24の各部位と塊状アノード60との距離が電気めっきを開始したときから大きく変化することがない。
(第2の実施形態)
以下、本発明のめっき製品の製造方法を具体化した第2の実施形態について、図7に基づいて説明する。図7は、本実施形態の製造方法に係る電気めっきの際のカソードとなる基材90とアノード95との配置態様を示す側面図である。なお、図示は省略するが、電気めっきのめっき液中において、この基材90とアノード95との間に電圧が印加されている。なお、基材90は、基材20と同様にして、ABS樹脂により形成されており、表面に微小な凹凸が形成された後に、無電解めっきによってニッケルの層がコーティングされている。
この図7に示すように、本実施形態においては、アノード95が基材90の被めっき面91と対峙するように配置されている。そして、基材90の被めっき面91は、平坦に形成される2つの平坦部91f、アノード95側に突出する凸部91a,91cとアノード95から遠ざかるように凹む凹部91b,91dとを備えている。具体的に、被めっき面91は、曲率が比較的小さい第1の凸部91a、曲率が比較的大きい第2の凸部91c、曲率が比較的大きい第1の凹部91b、曲率が比較的小さい第2の凹部91dを備えている。
また、本実施形態のアノード95は、複数の分割アノード94(図7においては18個)からなる。各分割アノード94は、棒状の同一形状に形成されている。なお、電気めっきによって、この基材90に例えば銅からなる金属膜を施す場合、この分割アノード94を可溶性金属の銅により構成してもよいし、この分割アノード94を不溶性金属により構成してめっき液中に可溶性金属の銅を溶解させるようにしてもよい。
本実施形態では、基材90に対して各分割アノード94を以下のように配置する。具体的に、図7に示すように、被めっき面91の平坦部91fとこの平坦部91fに対応する分割アノード94との離間距離を長さd0とする。また、第1の実施形態において図5(a)を示して説明したように、被めっき面に凸部が形成される場合、この凸部の頂部近傍の電流密度が高くなるため、被めっき面91の各凸部91a,91cとこの各凸部91a,91cに対応する分割アノード94との離間距離を、それぞれ上記長さd0よりも長い長さd1及び長さd3とする。さらに、これら各凸部91a,91cにおいては、第1の凸部91aの曲率よりも第2の凸部91cの曲率の方が大きいために、この第2の凸部91cと分割アノード94との離間距離の長さd3が、第1の凸部91aと分割アノード94との離間距離の長さd1よりも長く設定される。なお、この平坦部91fは、凸部の曲率を「0」とみなすことができる。
一方、第1の実施形態において図5(b)を示して説明したように、被めっき面に凹部が形成される場合、この凹部の入り口近傍は電流密度が高くなり凹部の底部は電流密度が低くなる。そのため、被めっき面91の各凹部91b,91dとこの各凹部91b,91dに対応する分割アノード94との離間距離を、それぞれ上記長さd0よりも短い長さd2及び長さd4とする。さらに、これら各凹部91b,91dにおいては、第2の凹部91dの曲率よりも第1の凹部91bの曲率の方が大きいために、この第1の凹部91bと分割アノード94との離間距離の長さd2が、第2の凹部91dと分割アノード94との離間距離の長さd4よりも短く設定される。なお、この平坦部91fは、凹部の曲率を「0」とみなすことができる。
以上詳述したように、本実施形態では、上記第1の実施形態の(1)の効果と以下の(4)及び(5)の効果を奏することができる。
(4)本実施形態のめっき製品の製造方法では、分割アノード94からなるアノード95を基材90に対して被めっき面91と側に配置して電気めっきを行う。そして、この電気めっきの際に、各分割アノード94は、被めっき面91の各部位においてアノード95側に突出する凸部91a,91c,91fの曲率が大きくなるほど、被めっき面91の各部位から同分割アノード94までの距離が長くなるように配置される。したがって、基材90において、アノード95から被めっき面91の各部位に対する電流密度を略均一とすることができ、被めっき面91の凸部において、電気めっきにより形成される金属膜の膜厚が、この凸部の頂部周辺において相対的に厚くなるといった膜厚のむらが生じることを抑制することができる。すなわち、被めっき面91の各部位において、金属膜をむらなく均一に形成することができる。
(5)本実施形態のめっき製品の製造方法では、アノード95は複数の分割アノード94から構成される。これにより、基材90の被めっき面91の形状に応じてこれら分割アノード94を適宜配置することができる。
(第3の実施形態)
以下、本発明のめっき製品の製造方法を具体化した第3の実施形態について、図8〜図11に基づいて説明する。図8は、本実施形態の製造方法に係る電気めっきのめっき液中におけるカソードとしての基材とアノードとの配置態様を示す側面図である。本実施形態では、この図8に示すように、基材80及びアノード84は、いずれも略矩形の板状に形成されており、基材80の平坦な被めっき面81に対してアノード84が対峙するように配置される。そして、本実施形態では、このアノード84が基材80の被めっき面81の両端部から所定幅である余幅Xの部位を除いた内側の部位と対峙するようにその幅がプレート幅Wに設定されている。なお、この図8では、側面図を示しているが、この紙面の奥行き方向においても、アノード84は、基材80の被めっき面81の両端部から余幅Xの部位を除いた内側の部位と対峙している。また、本実施形態においては、基材80は鉄やアルミニウム等の金属により形成されている。
ここで、従来は、図9(a)に示すように、電気めっきの際に、アノード87と基材85とを対峙させた状態でアノード87が基材85の被めっき面86の端部までを含む全ての部位と対峙するようにこのアノード87が配置されていた。この配置態様において、図9(a)の破線矢印で示すアノード87から基材85の被めっき面86へ向かう電気力線を検討すると、被めっき面86の中央部は電気力線同士の反発が多く、被めっき面86の端部は電気力線同士の反発が少なくなるために見かけ上電気力線の経路が広くなる。すなわち、このような配置態様では、電流密度が被めっき面86の中央部よりも端部において相対的に高くなるという傾向がある。したがって、図9(b)に示すように、基材85の被めっき面86に形成される金属膜88は、被めっき面86の端部に対応した部位において極端に厚く、端部から遠ざかるにつれて薄くなり中央部では一定の膜厚となる。なお、この図9(b)及び後に説明する図10では、この膜厚のむらの程度をわかりやすく示すために、金属膜88の膜厚を誇張して示している。
そこで、本実施形態では、図8に示すように、アノード84が基材80の被めっき面81の端部における余幅Xの部位を除いた内側部位と対峙するように配置するようにしている。なお、この場合、基材80の被めっき面81の端部には、被めっき面の内側の部位と対峙するアノードの端部から電流が流れるため、この被めっき面81の端部にもめっきが施されることとなる。
図10は、余幅Xを適宜設定した場合の金属膜を示している。なお、この図10において、二点鎖線は、図9(b)に示したアノードを被めっき面の端部にまで対応するように配置した場合の金属膜を示している。図10(a)に示すように、例えば、余幅Xを幅X1とした場合には、電気めっきによって被めっき面81に形成される金属膜83が、端部に対応した部位において極端に厚くなるといったことを抑制することができる。また、図10(b)に示すように、余幅Xを幅X1よりも長い幅X2とした場合には、電気めっきによって被めっき面81に形成される金属膜を中央部と端部とにおいて略同じ厚みとすることができる。
以下に、本願発明者らが行ったアノード84を被めっき面81の端部を除く内側の部位のみと対峙するように配置して電気めっきを行った実験結果について図11に基づいて説明する。図11は、図8に示されるように、アノード84と基材80との距離Lをそれぞれ50,30,20,10〔mm〕と設定した場合において、基材80の被めっき面81の幅を100〔mm〕とし、アノード84のプレート幅Wを100〔mm〕と100〔mm〕よりも小さいプレート幅Wで電気めっきを行った際の金属膜の膜厚を示している。
まず、アノード84と基材80との距離Lを50〔mm〕とした場合の実験結果について説明する。図11に示すように、サンプルAは、距離Lが50〔mm〕の場合に、アノード84のプレート幅Wを基材80と同じ100〔mm〕とし、アノード84を基材80の被めっき面81の全体と対峙させで電気めっきを行ったものである。また、サンプルBは、距離Lが50〔mm〕の場合に、アノード84において余幅Xを40〔mm〕に設定しプレート幅20〔mm〕とし、アノード84を基材80の被めっき面81における幅20〔mm〕の内側の部分と対峙させで電気めっきを行ったものである。
この図11に示すように、サンプルAは、金属膜83の膜厚の最大値が32.36〔mm〕となり、最小値が17.92〔mm〕となり、この最小値に対する最大値の比は181〔%〕となった。さらに、サンプルAは、金属膜83の中央の膜厚が最小値の17.92〔mm〕となり、端部の膜厚が最大値の32.36〔mm〕となり、端部の膜厚が極端に大きくなった。一方、サンプルBは、金属膜83の膜厚の最大値が28.04〔mm〕となり、最小値が18.66〔mm〕となり、この膜厚の最小値に対する最大値の比は150〔%〕となった。さらに、サンプルBは、金属膜83の中央の膜厚が20.93〔mm〕となり、端部の膜厚が28.04〔mm〕となった。このように、サンプルBでは、金属膜83の膜厚が端部において極端に大きくなることがなく、その最小値に対する最大値の比率についても余幅0〔mm〕のサンプルAよりも31〔%〕も減少させることができた。
また、アノード84と基材80との距離Lを30〔mm〕とした場合の実験結果は以下のようになった。図11に示すように、サンプルCは、距離Lが30〔mm〕の場合に、アノード84のプレート幅Wを基材80と同じ100〔mm〕とし、アノード84を基材80の被めっき面81の全体と対峙させで電気めっきを行ったものである。また、サンプルDは、距離Lが30〔mm〕の場合に、アノード84において余幅Xを20〔mm〕に設定してプレート幅を60〔mm〕とし、アノード84を基材80の被めっき面81における幅60〔mm〕の内側の部分と対峙させで電気めっきを行ったものである。
この図11に示すように、サンプルCは、金属膜83の膜厚の最大値が29.31〔mm〕となり、最小値が19.35〔mm〕となり、この最小値に対する最大値の比は151〔%〕となった。さらに、サンプルCは、金属膜83の中央の膜厚が最小値の19.35〔mm〕となり、端部の膜厚が最大値の29.31〔mm〕となった。一方、サンプルDは、金属膜83の膜厚の最大値が23.73〔mm〕となり、最小値が18.80〔mm〕となり、この膜厚の最小値に対する最大値の比は126〔%〕となった。さらに、この条件では、金属膜83の中央の膜厚が22.73〔mm〕となり、端部の膜厚が23.73〔mm〕となった。このように、サンプルDでは、金属膜83の膜厚が端部において極端に大きくなることがなく、その最小値に対する最大値の比率についても余幅0〔mm〕のサンプルCよりも25〔%〕減少させることができた。
また、アノード84と基材80との距離Lを20〔mm〕とした場合の実験結果には以下のようになった。図11に示すように、サンプルEは、距離Lが20〔mm〕の場合に、アノード84のプレート幅Wを基材80と同じ100〔mm〕とし、アノード84を基材80の被めっき面81の全体と対峙させて電気めっきを行ったものである。また、サンプルFは、距離Lが20〔mm〕の場合に、アノード84において余幅Xを10〔mm〕に設定してプレート幅を80〔mm〕とし、アノード84を基材80の被めっき面81における幅80〔mm〕の内側の部分と対峙させて電気めっきを行ったものである。
この図11に示すように、サンプルEは、金属膜83の膜厚の最大値が26.40〔mm〕となり、最小値が20.41〔mm〕となり、この最小値に対する最大値の比は129〔%〕となった。また、サンプルEは、金属膜83の中央の膜厚が最小値の20.41〔mm〕となり、端部の膜厚が最大値の26.40〔mm〕となった。一方、サンプルFは、金属膜83の膜厚の最大値が23.02〔mm〕となり、最小値が19.55〔mm〕となり、この膜厚の最小値に対する最大値の比は118〔%〕となった。さらに、サンプルFは、金属膜83の中央の膜厚が22.30〔mm〕となり、端部の膜厚が23.02〔mm〕なった。このように、サンプルFでは、金属膜83の膜厚が端部において極端に大きくなることがなく、その最小値に対する最大値の比率についても余幅0〔mm〕のサンプルEよりも11〔%〕減少させることができた。
そして、アノード84と基材80との距離Lを10〔mm〕とした場合の実験結果には以下のようになった。図11に示すように、サンプルGは、距離Lが10〔mm〕の場合に、アノード84のプレート幅Wを基材80と同じ100〔mm〕とし、アノード84を基材80の被めっき面81の全体と対峙させて電気めっきを行ったものである。また、サンプルHは、距離Lが10〔mm〕の場合に、アノード84において余幅Xを2〔mm〕に設定してプレート幅を96〔mm〕とし、アノード84を基材80の被めっき面81における幅96〔mm〕の内側の部分と対峙させて電気めっきを行ったものである。
この図11に示すように、サンプルGは、金属膜83の膜厚の最大値が23.03〔mm〕となり、最小値が21.55〔mm〕となり、この最小値に対する最大値の比は107〔%〕となった。さらに、サンプルGは、金属膜83の中央の膜厚が21.80〔mm〕となり、端部の膜厚が最大値の23.03〔mm〕となった。一方、サンプルHは、金属膜83の膜厚は、最大値が22.20〔mm〕となり、最小値が21.06〔mm〕となり、この膜厚の最小値に対する最大値の比は105〔%〕となった。さらに、サンプルHは、金属膜83の中央の膜厚が22.20〔mm〕となり、端部の膜厚が21.63〔mm〕となった。このように、サンプルHでは、金属膜83の膜厚が中央と端部において略同じであり、その最小値に対する最大値の比率についても余幅0〔mm〕のサンプルGよりも2〔%〕減少させることができた。
以上の結果からもわかるように、本実施形態では、以下の(6)効果を奏することができる。
(6)本実施形態のめっき製品の製造方法では、アノード84を基材80に対して被めっき面81側に配置して電気めっきを行うことによって同基材80の被めっき面81に金属膜83を形成する。そして、この電気めっきを行う際に、アノード84は、被めっき面81の端部における余幅Xの部位を除いた内側の部位と対峙するように配置される。このように、基材80において、被めっき面81の端部における余幅Xの部位にはアノード84を対峙させないために、この端部の電流密度が他の部位に比べて高くなることを抑制することができ、被めっき面81の各部位において、電流密度をより均一とすることができる。つまり、上記の実験結果からもわかるように、金属膜83の最小値に対する最大値を比較的小さいものとすることができ、金属膜83の膜厚をより均一とすることができる。
(第4の実施形態)
以下、本発明のめっき製品の製造方法を具体化した第4の実施形態について、図12〜図14に基づいて説明する。この第4の実施形態では、第1の実施形態と同様にバンパーモールの材料となる基材20に銅めっきを施す方法について説明する。
図12は、第4の実施形態におけるめっき液40中での基材20と分割アノード41,42,44との配置態様を模式的に示す図であり、(a)が導電装置45〜46等を含む全体構成を示しており、(b)は第1の実施形態の図2(b)に対応しており、基材20の第1,第2及び第3の被めっき面を含む断面構造を示している。
上記第1の実施形態では、金属ケース50a〜50dに塊状アノード60が収容されてなる分割アノード31〜34が基材20の被めっき面21〜24の各部位と対峙するように適宜配置されており、各分割アノード31〜34は基材20の大きさに対して比較的小さく形成されていた。これに対して、本実施形態では、図12の(a)に示すように、棒状の銅を第2〜第4の各被めっき面22〜24の形状に対応した形状に形成した第1及び第2の各分割アノード(棒状アノード)41,42を、第2〜第4の各被めっき面22〜24の近傍で且つ同被めっき面22〜24の各部位に対峙させて配置している。また、本実施形態では、基材20とほぼ同じ大きさのチタンからなる金属ケース43に銅の塊状アノード60が収容されてなるケース収容型の第3分割アノード44を、基材20から離間させて配置するようにしている。すなわち、このように、本実施形態では、棒状の2つの分割アノード41,42とケース収容型の1つの分割アノード44とを用いて電気めっきを行う。なお、電気めっきによってアノード41,42,60が溶解して小さくなった場合、ケース収容型の分割アノード44では、第1の実施形態と同様に金属ケース43に新たな塊状アノード60を補充し、棒状の分割アノード41,42では、アノード41,42自体をそのまま交換する。
基材20と各分割アノード41,42,44とは、より詳細には図12(b)に示すように、基材20の被めっき面21〜24のうち第1被めっき面21が、ケース収容型の第3分割アノード44に近く且つ同第3分割アノード44と正面から対向するように配置されている。そして、第3の被めっき面23及び第4の被めっき面24(図12(b)では図示略)は、第3分割アノード44と正面から対向しておらず(第3分割アノード44に対して若干傾斜するように配置されており)、第2の被めっき面22は、第3分割アノード44に対してその裏面を向けるようにして配置されている。したがって、第1及び第2の各分割アノード41,42を用いることなく第3分割アノード44のみを用いて電気めっきを行った場合、被めっき面21〜24の全体に銅めっきが施されるものの、第1の被めっき面21は銅めっきの膜厚が厚く、その他の部位は第1の被めっき面21に比して銅めっきの膜厚が薄くなるといった事態が生じうる。そこで、本実施形態では、この第2〜第4の被めっき面22〜24については、第1及び第2の各分割アノード41,42を対向させて配置するようにしている。
図13は、基材20に対する第1及び第2の各分割アノード41,42の配置態様を示している。図12及びこの図13に示すように、第1分割アノード41は、基材20の第2被めっき面22に沿って延び、その両端側が第2被めっき面22と第4被めっき面24との境界部分及びその周辺に対応して屈曲している。また、第2分割アノード42は、第3被めっき面23と第4被めっき面24とに対応する形状に形成されている。このように棒状の分割アノード41,42が被めっき面の形状に対応した形状に形成されることにより同被めっき面の各部位から分割アノード41,42までの距離が変更されている。
図14(a)〜(e)は、図13のA−A線〜E−E線に示す各部位における断面構造を示している。この図14(a)に示すように、第2被めっき面22の長手方向における中央部は、第1分割アノード41との距離が長さd5に設定されており、図14(b)に示すように、第4被めっき面24の長手方向における中央部は、第2分割アノード42との距離が上記長さd5と略同じ長さの長さd6に設定されている。また、図14(c)に示すように、第3被めっき面23の長手方向における中央部は、第2分割アノード42との距離が上記長さd5及び長さd6と略同じ長さの長さd7に設定されている。これに対して、図14(d)に示すように、第3の被めっき面23と第4の被めっき面24との境界部分は、第2分割アノード42との距離が上記長さd5〜d7よりも短い長さd8に設定されている。そして、図14(e)に示すように、第2の被めっき面22と第4の被めっき面24との境界部分は第2分割アノード42との距離が上記長さd8よりもさらに短い長さd9に設定されている。
すなわち、第2〜第4の各被めっき面22〜24の中央部は平坦であり曲率が「0」の凹部とみなすことのできるため、凹部の曲率が大きい第3の被めっき面23と第4の被めっき面24との境界部分と分割アノード42との距離は、これら平坦な部位とアノード41,42との距離よりも短く設定される。そして、凹部の曲率がさらに大きい第2の被めっき面22と第4の被めっき面24との境界部分は、第2分割アノード42との距離がさらに短く設定されている。このように本実施形態においても、第1及び第2の各分割アノード41,42が基材20に対して各被めっき面21〜24側に配置され、各被めっき面21〜24の各部位においてアノードから遠ざかるように形成される凹部の曲率が大きくなるほど、同各被めっき面21〜24の各部位からアノード41,42までの距離が短くなるように配置される。
さらに、本実施形態においては、先の図12に示すように、第1及〜第3の各分割アノード41,42,44がそれぞれ異なる導電装置45,46,47に接続されている。そして、第1分割アノード41と基材20との間に印加される電圧、第2分割アノード42と基材20との間に印加される電圧、及び第3分割アノード44と基材20との間に印加される電圧は、それぞれ個別に設定される。したがって、各導電装置45,46,47によって基材20と各分割アノード41,42,44との間に印加する電圧を適宜設定することにより、被めっき面21〜24の各部位における電流密度をより均一とすることができる。なお、第1〜第3の各分割アノード41,42,44に対して個別の導電装置45,46,47を用いる必要はなく、1つの導電装置であっても、各分割アノード41,42,44と基材20との間に印加する電圧を個別に設定することができる構成であればよい。また、印加電圧の設定態様としては、基材20の被めっき面21〜24と各分割アノード41,42,44との距離や、基材20の被めっき面21〜24の各部位の形状によって適宜設定することが好ましい。なお、特に言及しない構成及び作用は上記第1の実施形態と同じである。
以上詳述した本実施形態では、上記第1の実施形態の(1)及び(3)に準じた効果と、以下の(7)〜(9)の効果を奏することができる。
(7)本実施形態のめっき製品の製造方法では、アノードとして棒状の第1及び第2の各分割アノード41,42を用いている。したがって、棒状の銅を例えばプレス成形など容易な加工方法によって被めっき面の形状に対応した形状とすることにより、同被めっき面の各部位から分割アノード41,42までの距離を変更することができる。また、電気めっきによって棒状の分割アノード41,42が溶解して小さくなった場合には、分割アノード41,42を電気めっきの導電装置45,46の電極から取り外して新たな分割アノード41,42を取付けるといった態様で、分割アノード41,42の交換を少ない労力で容易に行うことができる。
(8)本実施形態のめっき製品の製造方法では、導電装置45,46,47によって各アノード41,42,44と基材20との間に印加される電圧が、分割アノード41,42,44毎に個別に設定される。したがって、各分割アノード41,42,44と基材20との間に印加される電圧を適宜設定することにより、被めっき面21〜24の各部位における電流密度をより均一とすることができ、基材20の被めっき面21〜24に施される銅めっきの膜厚をより均一とすることができる。
(9)本実施形態では、被めっき面21〜24の全体については基材20と同程度の大きさの分割アノード44により電気めっきを行い、この分割アノード44のみでは銅めっきの膜厚が薄くなりやすい被めっき面22〜24については棒状の分割アノード41,42を対峙させるようにしている。したがって、全ての被めっき面21〜24に対して棒状の分割アノード41,42を対応させて配置する必要がなく、特定のめっき製品専用の形状に形成される棒状アノードを多種類用いる必要がない。また、基材20と同程度の大きさの分割アノード44のみを用いて電気めっきを行った場合に、銅めっきの膜厚が薄く成りやすい被めっき面22〜24には、棒状の分割アノード41,42を近づけて配置しているため、基材20と同程度の分割アノード44のみを用いた場合に比して電気めっきに要する時間を短くすることができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は次に示す変形例に具体化することができる。
・上記第1及び第2の各実施形態では、アノードを分割アノードにより構成したが、アノードを分割することなく1つのアノードにより構成してもよい。すなわち、被めっき面の各部位に凸部や凹部が形成される場合には、この被めっき面の凸部の曲率が大きくなるほどアノードとの距離が長くなり、この被めっき面の凹部の曲率が大きくなるほどアノードとの距離が短くなるように、被めっき面の形状に合わせてアノードを形成してもよい。また、上記第3の実施形態では、アノードを分割することなく1つのアノードにより構成したが、分割アノードを用いるようにしてもよい。つまり、分割アノードからなるアノードを、被めっき面の端部における余幅Xの部位を除いた内側部位と対峙するように配置するようにしてもよい。さらに、各実施形態において、アノードを分割アノードで構成する場合は、金属ケースに塊状アノードが収容された態様の分割アノードや棒状の分割アノードに限定されず、板状や球状の分割アノードなどを適宜用いるようにしてもよい。
・上記各実施形態を適宜組み合わせてもよい。すなわち、被めっき面の各部位に凸部や凹部が形成される場合には、この被めっき面の凸部の曲率が大きくなるほどアノードとの距離が長くなり、この被めっき面の凹部の曲率が大きくなるほどアノードとの距離が短くなるように、さらに、被めっき面の端部における余幅Xの部位を除いた内側の部位とのみ
アノードを対峙されるようにしてもよい。
また、第1の実施形態の分割アノード31〜34を用いる場合においても、導電装置により分割アノード31〜34と基材20との間に電圧を印加するにあたり、この印加電圧を各分割アノード31〜34毎に個別に設定するようにしてもよい。また、第4の実施形態において各分割アノード41,42,44に印加する電圧は個別に設定されることなく、同じ電圧を印加するようにしてもよい。また、第1の実施形態で用いた分割アノード31〜34と第4の実施形態に示した棒状の分割アノード41,42とケース収容型の分割アノード44とを適宜組み合わせて電気めっきのアノードに用いるようにしてもよいし、この場合に各分割アノードと基材との間に印加する電圧は同じであってもよいし、アノード毎に個別に設定するようにしてもよい。
・上記第4の実施形態では、棒状の分割アノード41,42とケース収容型の分割アノード44との両方を用いていたが、棒状の分割アノードのみを用いるようにしてもよい。すなわち、例えば第4の実施形態の基材20に電気めっきにより銅めっきを施す場合には、第3分割アノード44の代わりに第1被めっき面21に対応する棒状アノードを設けるようにする。そして、この場合に各分割アノードと基材との間に印加する電圧は同じであってもよいし、個別に設定するようにしてもよい。
・前記各実施形態において、めっき製品において形成される金属膜は、銅以外の金属からなる構成であってもよい。例えば、ニッケル、金、亜鉛、クロム、銀等の金属が挙げられる。すなわち、アノードの可溶性金属として、上記例示したニッケル、金、亜鉛、クロム、銀等を用いてもよいし、アノードに不溶性金属を用いて、これらの金属をめっき液中に溶解させてもよい。また、金属製の基材として用いる金属も鉄やアルミニウムに限定されない。
・上記第1の実施形態では、めっき製品として車両のバンパーモール10を例示したが、めっき製品はバンパーモールに限定されない。また、上記各実施形態では、基材の全周面ではなく一部の面を被めっき面としたが、基材の全周面を被めっき面として全周面に金属膜を形成するようにしてもよい。
本発明の第1の実施形態に係るバンパーモールの製造方法によって製造されるバンパーモールを示す斜視図。 同バンパーモールの製造方法において、電気めっきの際の基材と第1〜第4の各分割アノードの配置態様を示し、(a)は正面図、(b)は図2(a)のA−A線における断面図。 第1〜第4の各分割アノードを示す斜視図であり、(a)は第1分割アノード、(b)は第2分割アノード、(c)は第3分割アノード、(d)は第4分割アノードをそれぞれ示す。 第1の実施形態に係るバンパーモールの製造方法において、電気めっきの際のバンパーモールの基材とアノードとの距離を示す模式図。 従来のめっき製品の製造方法において、電気めっきの際の基材とアノードとの配置態様を示す側面図であり、(a)が基材の被めっき面が凸状に形成される場合、(b)が基材の被めっき面が凹状に形成される場合をそれぞれ示す。 従来のバンパーモールの製造方法において、電気めっきの際の基材とアノードとの距離を示す模式図。 本発明の第2の実施形態に係るめっき製品の製造方法において、電気めっきの際の基材とアノードとの配置態様を示す側面図。 本発明の第3の実施形態に係るめっき製品の製造方法において、電気めっきの際における基材とアノードとの配置態様を示す側面図。 (a)は従来のめっき製品の製造方法において、電気めっきの際の基材とアノードとの配置態様を示す側面図であり、(b)は図9(a)に示す態様で行われた電気めっきにより形成される金属膜を誇張して示す側面図。 本発明の第3の実施形態に係るめっき製品の製造方法において、電気めっきにより形成される金属膜を誇張して示す側面図であり、(a)は、余幅Xを幅X1とした場合、(b)は余幅Xを幅X2とした場合を示す。 同めっき製品の製造方法において、電気めっきにより形成される金属膜の膜厚を示す表。 (a)及び(b)は、本発明の第4の実施形態に係るめっき製品の製造方法において、電気めっきの際の基材とアノードとの配置態様を示す模式図。 同めっき製品の製造方法において、電気めっきの際の基材と棒状の分割アノードとの配置態様を示す模式図。 (a)、(b)、(c)、(d)及び(e)は図13におけるA−A線、B−B線、C−C線、D−D線、E−E線における断面図。
符号の説明
10…バンパーモール、11…上枠部、11a…上枠前面、11b…上枠下面、12…下枠部、12a…下枠面、13…側枠部、13a…側枠面、20,25,27,80,85,90…基材、21…第1被めっき面、22…第2被めっき面、23…第3被めっき面、24…第4被めっき面、25a,27a,81,86,91…被めっき面、26,28,84,87,95…アノード、31,41…第1分割アノード、32,42…第2分割アノード、33,44…第3分割アノード、34…第4分割アノード、35,94…分割アノード、40…めっき液、43,50a,50b,50c,50d…金属ケース、45,46,47…導電装置、51a,51b,51c,51d…開口、55a,55b,55c,55d…金属フランジ、56a,56b,56c,56d…取り付け孔、60…塊状アノード、70a,70b,70c,70d…樹脂ケース、71a,71b,71c,71d…取り付け孔、72a,72b,72c,72d…ケース本体、73a,73b,73c,73d…フランジ部、74…貫挿孔、83,88…金属膜、91a…第1の凸部、91b…第1の凹部、91c…第2の凸部、91d…第2の凹部、91f…平坦部(曲率「0」の凸部)。

Claims (8)

  1. アノードを基材に対して同基材の被めっき面側に配置して電気めっきを行うことにより前記被めっき面に金属膜が形成されてなるめっき製品の製造方法であって、
    前記電気めっきの際に、前記アノードは、前記被めっき面の各部位において同アノード側に突出する凸部の曲率が大きくなるほど、同被めっき面の各部位から前記アノードまでの距離が長くなるように配置される
    ことを特徴とするめっき製品の製造方法。
  2. アノードを基材に対して同基材の被めっき面側に配置して電気めっきを行うことにより前記被めっき面に金属膜が形成されてなるめっき製品の製造方法であって、
    前記電気めっきの際に、前記アノードは、前記被めっき面の各部位において同アノードから遠ざかるように形成される凹部の曲率が大きくなるほど、同被めっき面の各部位から前記アノードまでの距離が短くなるように配置される
    ことを特徴とするめっき製品の製造方法。
  3. アノードを基材に対して同基材の被めっき面側に配置して電気めっきを行うことにより前記被めっき面に金属膜が形成されてなるめっき製品の製造方法であって、
    前記電気めっきを行う際に、前記アノードは、前記被めっき面の端部における所定幅の部位を除いた内側の部位と対峙するように配置される
    ことを特徴とするめっき製品の製造方法。
  4. 請求項1〜3の何れか1項において、
    前記アノードは、棒状の可溶性金属が前記被めっき面の形状に対応した形状に形成されることにより同被めっき面の各部位から同アノードまでの距離が変更されてなる棒状アノードを備える
    ことを特徴とするめっき製品の製造方法。
  5. 請求項1〜4の何れか1項において、
    前記アノードは、電気めっきの導電装置に電気的に接続される複数の分割アノードから構成される
    ことを特徴とするめっき製品の製造方法。
  6. 請求項5において、
    前記導電装置によって前記複数の分割アノードのそれぞれと前記基材との間に印加される電圧は、前記分割アノード毎に個別に設定される
    ことを特徴とするめっき製品の製造方法。
  7. 請求項5又は6において、
    前記複数の分割アノードのうち少なくとも1つの分割アノードは、不溶性金属からなるケースに可溶性金属からなる複数の塊状アノードが収容されてなり、
    前記ケースは、前記電気めっきの導電装置に電気的に接続されるとともに、前記被めっき面側の部位において開口する開口部を備えている
    ことを特徴とするめっき製品の製造方法。
  8. 請求項7において、
    前記ケースは、前記塊状アノードを同ケースの内壁に向って押圧する押圧部材を備えることを特徴とするめっき製品の製造方法。
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