JP2008266604A - 精製されたエポキシ化合物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】精製処理のための工程数が少なく、また、精製処理の際のエポキシ当量の増加を抑制し、さらには低減することができる精製されたエポキシ化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】塩素を含有するエポキシ化合物を、超臨界または亜臨界状態の溶媒と接触させて、精製されたエポキシ化合物を該溶媒中に移行させ(第一の工程)、次いで、精製されたエポキシ化合物を回収する(第二の工程)。第一の工程において、好ましくは、エポキシ化合物を貯留した容器に超臨界または亜臨界状態の溶媒を流通し、または、エポキシ化合物と超臨界または亜臨界状態の溶媒を連続的に向流接触させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、精製されたエポキシ化合物の製造方法に関する。
エポキシ化合物(エポキシ樹脂)は、例えば電子材料、特に封止剤用途に用いる場合、エポキシ化合物中に不純物として存在するエピハロヒドリン由来のハロゲン化合物が材料特性に悪影響を与える場合がある。
ハロゲン化合物は、例えば、エポキシ化合物の合成方法として広く採用されている、ビスフェノールAとエピハロヒドリンの一種であるエピクロロヒドリンを反応させてエポキシ化合物を合成する際に生成するエピクロロヒドリン由来の化合物等である。
このエポキシ化合物中の塩素化合物の除去には、高温で塩素化合物を含むエポキシ化合物を蒸留して塩素化合物を留出させる方法と、水酸化ナトリウムのようなアルカリ性化合物をエポキシ化合物中の塩素化合物に反応させ反応生成物を水洗して除去する方法の2つの方法が周知である。
上記後者の方法として、例えば、多官能性フェノール樹脂とエピクロルヒドリンとを反応させて得られる粗エポキシ樹脂に、メチルイソブチルケトン(ケトン類)と、イソブタノール(一価アルコール)と、水酸化カリウム水溶液(アルカリ金属水酸化物水溶液)と、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(相関移動触媒)を混合し、エポキシ化合物中の塩素化合物を除去する方法が開示されている(特許文献1参照)。この場合、用いた塩を水洗にて取り除く工程や溶媒を蒸留にて取り除く工程を有する。
また、例えば、エポキシ化反応によって得られたエポキシ樹脂を有機溶剤に溶解せしめた粗エポキシ樹脂溶液中、アルカリ金属水酸化物を添加し、80〜95℃で反応して、高純度エポキシ樹脂を得る方法が開示されている(特許文献2参照)。この場合、アルカリ金属水酸化物を多量に添加しているために、中和工程および溶媒を蒸留にて取り除く工程を有する。
また、例えば、アルカリ金属水酸化物処理工程と蒸留精製工程を組み合わせ、エポキシ化合物中の塩素化合物の除去する方法が開示されている(特許文献3参照)。この場合、アルカリ金属を取り除く水洗工程、溶剤を蒸留除去する工程および得られたエポキシ化合物を蒸留除去するする工程を有する。
特開平10−36484号公報 特開2004−211028号公報 特開2005−314512号公報
上記のように、従来のエポキシ化合物の精製方法は、いずれも、多段階の処理工程が必要であり、操作が煩雑である。
また、従来のエポキシ化合物の精製方法は、処理条件によってはエポキシ当量(エポキシ環1当量(1モル)当たりのエポキシ化合物の質量 単位:g/eq)が高くなる不具合もある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、精製処理のための工程数の少ない精製されたエポキシ化合物の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、精製処理の際のエポキシ当量の増加を抑制し、さらには低減することができる精製されたエポキシ化合物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の課題を解決するための手段について鋭意検討した結果、エポキシ化合物が重合しない程度に低温でかつアルカリ性化合物を使用せずにエポキシ化合物を精製する方法として、超臨界または亜臨界状態の溶媒で抽出する方法を用いることに思い至り、以下の本発明を完成した。
すなわち、本発明に係る精製されたエポキシ化合物の製造方法は、エポキシ化合物を超臨界または亜臨界状態の溶媒と接触させて、精製されたエポキシ化合物を該溶媒中に移行させる第一の工程と、
該第一の工程で精製されたエポキシ化合物を回収する第二の工程と、
を有することを特徴とする。
また、本発明に係る精製されたエポキシ化合物の製造方法は、好ましくは、前記第一の工程において、エポキシ化合物を貯留した容器に超臨界または亜臨界状態の溶媒を流通することを特徴とする。
また、本発明に係る精製されたエポキシ化合物の製造方法は、好ましくは、前記第一の工程において、エポキシ化合物と超臨界または亜臨界状態の溶媒を連続的に向流接触させることを特徴とする。
本発明に係る精製されたエポキシ化合物の製造方法は、エポキシ化合物を超臨界または亜臨界状態の溶媒と接触させる第一の工程と、第一の工程で精製されるエポキシ化合物を回収する第二の工程とを有するため、低温でかつアルカリ性化合物を使用せずにエポキシ化合物を精製することができるので、少ない処理工程数でエポキシ化合物を精製することができ、操作が煩雑でない。
また、本発明に係る精製されたエポキシ化合物の製造方法は、精製処理の際のエポキシ当量の増加を抑制し、さらには低減することができる。
本発明の実施の形態について、以下に説明する。
本実施の形態に係る精製されたエポキシ化合物の製造方法は、エポキシ化合物を、超臨界または亜臨界状態の溶媒と接触させて、精製されたエポキシ化合物を該溶媒中に移行させる第一の工程と、第一の工程で精製されたエポキシ化合物を回収する第二の工程と、を有する。
精製の対象となるエポキシ化合物は、特に限定するものではなく、例えば、水添BPA(ビスフェノールA)型エポキシ樹脂、BPA型エポキシ樹脂、BPF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、アミン型エポキシ樹脂、可塑性エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂、注型用樹脂、エポキシ反応性希釈剤、結晶性エポキシ樹脂、エポキシ難燃剤、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤、特殊エポキシ樹脂等を挙げることができる。
周知のように、超臨界状態とは、温度および圧力がいずれも臨界点以上にある状態をいい、また、亜臨界状態とは、温度および圧力のうちのいずれか一方が臨界点以上にある状態をいう。
超臨界状態は、例えば、二酸化炭素であれば、臨界温度(以下、Tc ということがある。)が3 1 ℃ 、臨界圧力(以下、Pcということがある。) が7.38×10Pa であり、プロパンであれば、Tcが96.7 ℃、Pcが43.4×10Paであり、エチレンであれば、Tcが9.9℃、Pcが52.2×10Paである。
超臨界または亜臨界状態で用いる溶媒は、特に限定するものではなく、例えば二酸化炭素、アンモニア、水、一酸化二窒素、メタノール、エタノール、エタン、プロパン、ブタン、ヘキサン等を用いることができる、これらの中でも二酸化炭素を好ましく用いることができる。溶媒は一種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また必要に応じて、極性を調整するための物質を添加してもよい。
超臨界または亜臨界状態で用いる溶媒の使用温度、より厳密には、溶媒とエポキシ化合物が接触して抽出作用が行われる温度は、エポキシ化合物が溶解する温度以上であれば特に限定はない。ただし、温度が過度に低過ぎるとエポキシ化合物の溶媒中への溶解性が乏しくなる場合があり、また温度が過度に高過ぎるとエポキシ化合物が重合する場合があるため、使用温度範囲は20〜100℃とすることがより好ましい。
超臨界または亜臨界状態で用いる溶媒の使用圧力、より厳密には、溶媒とエポキシ化合物が接触して抽出作用が行われる圧力は、特に限定はない。ただし、圧力が過度に低過ぎるエポキシ化合物の溶媒への溶解性が乏しくなる場合があり、また圧力が過度に高過ぎると製造装置の耐久性、操作時の安全性等の面で問題が生じる場合があるため、使用圧力範囲は1〜100MPaとすることがより好ましい。
超臨界または亜臨界状態で溶媒とエポキシ化合物が接触して抽出作用が行われる時間(抽出時間)は、特に限定はないが、例えば、10分以上とすることがより好ましい。
本実施の形態に係る精製されたエポキシ化合物の製造方法における、第一の工程は、特に限定するものではないが、好適には、以下の実施態様とすることができる。なお、抽出効率を高めるために、第一の工程を複数回繰り返し実施してもよい。
第一の工程の好適な実施態様は、エポキシ化合物を貯留した容器に超臨界または亜臨界状態の溶媒を流通する。すなわち、半回分式による接触方法である。これにより、塩素含有量が低減された精製エポキシ化合物が溶媒の側に抽出される。
また、上記とは異なる、第一の工程の好適な実施態様は、エポキシ化合物と超臨界または亜臨界状態の溶媒を連続的に向流接触させる。これにより、より効率的に塩素含有量が低減された精製エポキシ化合物が溶媒の側に抽出される。
ただし、これに限らず、エポキシ化合物が超臨界流体または亜臨界流体と接触して超臨界流体または亜臨界流体中へ溶解する機能を有する方法である限り、例えば、超臨界流体または亜臨界流体とエポキシ化合物を耐圧容器あるいは抽出塔に流通させる連続または半連続流通方式、向流抽出方式、超臨界流体または亜臨界流体を閉鎖系で使用するバッチ方式、超臨界流体または亜臨界流体を循環させて使用する流通方式、バッチ方式と流通方式とを組み合わせた複合方式等の方法を用いてもよい。また、超臨界流体または亜臨界流体を多段抽出方式でエポキシ化合物と接触させる方法を用いてもよい。また、向流抽出塔あるいは多段抽出方式にて抽出を行う場合は、抽出塔あるいは抽出容器に温度勾配を付ける方法を採用してもよい。
さらにまた、上記以外の実施態様として、例えば、エポキシ化合物と超臨界または亜臨界状態の溶媒をクロマトカラムに流通する方法や、エポキシ化合物と超臨界または亜臨界状態の溶媒を混合した後、超臨界溶媒の圧力、温度を変化させる方法、溶媒を混入させて溶解度を変化させる方法等も考えられる。
上記の実施態様において、塩素原子を含まない分子量の低いエポキシ化合物が優先的に抽出され、塩素原子を含む分子量の大きなエポキシ化合物が容器の釜残物として残る。
なお、本実施の形態に係る精製されたエポキシ化合物の製造方法において、第一の工程で精製されたエポキシ化合物を回収する第二の工程は、特に限定するものではなく、第一の工程の実施態様等に応じて適宜の態様とすることができる。
上記第一の工程の好適な実施態様の場合は、塩素含有量が低減された精製エポキシ化合物が抽出された溶媒を減圧することで、気化した溶媒と液体状態の精製エポキシ化合物を気液分離することができる。
以上説明した本実施の形態に係る精製されたエポキシ化合物の製造方法によれば、少ない処理工程数でエポキシ化合物を精製することができ、操作が煩雑でない。
また、精製処理の際のエポキシ当量の増加を抑制し、さらには低減することができる。
なお、上記した本実施の形態に係る精製されたエポキシ化合物の製造方法は、基本的にエポキシ化合物(モノマー)を対象とするものであるが、これに限らず、分子量の異なるもの同士を分離する技術として、例えば、エポキシ化合物を重合した際に、未反応のエポキシ化合物のモノマー(原料)や低重合度のエポキシ化合物を分離する手段等として採用することもできる。
実施例を挙げて、本発明をさらに説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
エポキシ化合物中に含まれる塩素分の精製は、半回分式抽出装置を用いて以下のように行った。
マグネチックスターラーを付した容量50mLの耐圧容器に、水添BPA型エポキシ樹脂(東都化成製ST−3000 全塩素量47450ppm エポキシ当量224g/eq)8gを量りとり、容器の温度調整を行い、容器内温度が40℃になったのを確認し、二酸化炭素を圧力9MPa、流速5.0mL/minで容器中に4時間流通させた。抽出された水添BPA型エポキシ樹脂は、1.9gで全塩素量は33000ppm、エポキシ当量は200g/eqであった。この時、容器に残存した水添BPA型エポキシ樹脂は、6.1gで全塩素量は51950ppm、エポキシ当量は231g/eqであった。
(実施例2)
二酸化炭素の圧力を10MPaとした以外は、実施例1と同様な操作を行った。4時間後、抽出された水添BPA型エポキシ樹脂は、3.6gで全塩素量は29000ppm、エポキシ当量は195g/eqであった。この時、容器に残存した水添BPA型エポキシ樹脂は、4.4gで全塩素量が64000ppm、エポキシ当量は247g/eqであった。
(実施例3)
二酸化炭素の圧力を11MPa、抽出時間40分とした以外は、実施例1と同様な操作を行った。40分後、抽出された水添BPA型エポキシ樹脂は、3.6gで全塩素量は39000ppm、エポキシ当量は205g/eqであった。この時、容器に残存した水添BPA型エポキシ樹脂は、4.4gで全塩素量は58450ppm、エポキシ当量は240g/eqであった。
(実施例4)
二酸化炭素の圧力を30MPa、抽出時間40分とした以外は、実施例1と同様な操作を行った。40分後、抽出された水添BPA型エポキシ樹脂は、5.0gで全塩素量は39000ppm、エポキシ当量は205g/eqであった。この時、容器に残存した水添BPA型エポキシ樹脂は、3.0gで全塩素量は61500ppm、エポキシ当量は240g/eqであった。
(実施例5)
抽出するエポキシ化合物を、BPA型エポキシ樹脂(東都化成製YD−128 全塩素量1500ppm エポキシ当量187g/eq)8gにした以外は、実施例2と同様の操作を行った。抽出されたBPA型エポキシ樹脂は、1.0gで全塩素量は1100ppm、エポキシ当量は175g/eqであった。この時、容器に残存したBPA型エポキシ樹脂は、7.0gで全塩素量は1700ppm、エポキシ当量は189g/eqであった。
(実施例6)
二酸化炭素の圧力を30MPa、抽出時間40分とした以外は、実施例5と同様な操作を行った。40分後、抽出されたBPA型エポキシ樹脂は、4.0gで全塩素量は750ppm、エポキシ当量は171g/eqであった。この時、容器に残存したBPA型エポキシ樹脂は、4.0gで全塩素量は2250ppm、エポキシ当量は210g/eqであった。
(実施例7)
エポキシ化合物中に含まれる塩素分の精製は、超臨界CO2向流抽出塔を用いて以下のように行った。
内径10mm、塔頂2mのSUS管を用い、圧力10MPa、温度40℃に保ちながら、SUS管の上部より水添BPA型エポキシ樹脂(東都化成製ST−3000 全塩素量47450ppm エポキシ当量224g/eq)を、流速0.1mL/minで流入し、塔下部より、CO2を5.0mL/minでそれぞれ連続的に流入し、水添BPA型エポキシ樹脂とCO2を向流接触させ、S/F比(塔に流入したCO2のモル数/塔に流入したエホ゜キシ樹脂のモル数)=200とした。40分後、塔上部より、抽出された水添BPA型エポキシ樹脂8gと塔下部より排出させた8gを採取した。塔上部より、抽出された水添BPA型エポキシ樹脂の全塩素量は2000ppm、エポキシ当量は190g/eqであった。この時、塔下部より排出された水添BPA型エポキシ樹脂の全塩素量は91000ppm、エポキシ当量は231g/eqであった。
(実施例8)
BPA型エポキシ樹脂(東都化成製YD−128 全塩素量1500ppm エポキシ当量187g/eq)と圧力を30MPaにした以外は、実施例7と同様な操作を行った。
内径10mm、塔頂2mのSUS管を用い、圧力30MPa、温度40℃に保ちながら、SUS管の上部よりBPA型エポキシ樹脂(東都化成製YD−128 全塩素量1500ppm エポキシ当量187g/eq)を、流速0.1mL/minで流入し、塔下部より、CO2を5.0mL/minでそれぞれ連続的に流入し、BPA型エポキシ樹脂とCO2を向流接触させ、S/F比(塔に流入したCO2のモル数/塔に流入したエホ゜キシ樹脂のモル数)=200とした。40分後、塔上部より、抽出されたBPA型エポキシ樹脂8gと塔下部より排出させた8gを採取した。塔上部より、抽出されたBPA型エポキシ樹脂の全塩素量は200ppm、エポキシ当量は170g/eqであった。この時、塔下部より排出されたBPA型エポキシ樹脂の全塩素量は2800ppm、エポキシ当量は250g/eqであった。
(比較例1)
50mLナス型フラスコに水添BPA型エポキシ樹脂(東都化成製ST−3000 全塩素量47450ppm エポキシ当量224g/eq)8gを量りとり、350℃、500Paで蒸留精製した。精製した水添BPA型エポキシ樹脂は重合体となった。
(比較例2)
50mLナス型フラスコに水添BPA型エポキシ樹脂(東都化成製ST−3000 全塩素量47450ppm エポキシ当量224g/eq)8gを量りとり、200℃、500Paで蒸留精製した。精製した水添BPA型エポキシ樹脂は、2.0gで全塩素量は35000ppm、エポキシ当量は230g/eqであった。
(比較例3)
50mLナス型フラスコにBPA型エポキシ樹脂(東都化成製YD−128 全塩素量41500ppm エポキシ当量187g/eq)8gを量りとり、350℃、500Paで蒸留精製した。精製したBPA型エポキシ樹脂は重合体となった。
(比較例4)
50mLナス型フラスコにBPA型エポキシ樹脂(東都化成製YD−128 全塩素量1500ppm エポキシ当量187g/eq)8gを量りとり、200℃、500Paで蒸留精製した。精製したBPA型エポキシ樹脂は、2.0gで全塩素量は1200ppm、エポキシ当量は200g/eqであった。
(比較例5)
50mLナス型フラスコに水添BPA型エポキシ樹脂(東都化成製ST−3000 全塩素量47450ppm エポキシ当量224g/eq)8gを量りとり、メチルイソブチルケトン16gに溶解させ、系内を減圧窒素置換した。窒素雰囲気下、48.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液1gを加え、65℃の温度で1時間反応させた。その後、反応液に第一リン酸水素ナトリウム水溶液を加えて、過剰の水酸化ナトリウムを中和し、水洗して副生塩を除去した。次いで、加温減圧下でメチルイソブチルケトンを完全に除去し、精製した水添BPA型エポキシ樹脂7gを得た。全塩素量は39000ppm、エポキシ当量 235g/eqであった。
(比較例6)
50mLナス型フラスコにBPA型エポキシ樹脂(東都化成製YD−128 全塩素量1500ppm エポキシ当量187g/eq)8gを量りとり、メチルイソブチルケトン16gに溶解させ、系内を減圧窒素置換した。窒素雰囲気下、48.5質量%の水酸化ナトリウム水溶液1gを加え、65℃の温度で1時間反応させた。その後、反応液に第一リン酸水素ナトリウム水溶液を加えて、過剰の水酸化ナトリウムを中和し、水洗して副生塩を除去した。次いで、加温減圧下でメチルイソブチルケトンを完全に除去し、精製したBPA型エポキシ樹脂7gを得た。全塩素量は1250ppm、エポキシ当量 205g/eqであった。
を得た。
以上の実施例1〜7および比較例1〜6の実験条件および結果を表1にまとめて示す。なお、表1中、全塩素量除去率(単位:%)は、原料中の全塩素量に対する精製残部(原料から精製物を除いたもの)中の全塩素量の比率である。ただし、実施例1〜7については、原料中の全塩素量の測定値に代えて、精製残部および精製物それぞれの全塩素量の測定値の合計値を用いて計算した。また、比較例1〜6については、原料中の全塩素量の測定値から精製物中の全塩素量の測定値を差し引いて精製残部中の全塩素量の値を求めた。
Figure 2008266604
表1中、比較例2,4については、精製したエポキシ化合物の全塩素量や全塩素量除去率の数値は良好であるものの、エポキシ当量が増加していることからみて、比較例1,3と同様の重合を生じまたは開環する等の不具合を生じているものと考えられる。

Claims (3)

  1. エポキシ化合物を超臨界または亜臨界状態の溶媒と接触させて、精製されたエポキシ化合物を該溶媒中に移行させる第一の工程と、
    該第一の工程で精製されたエポキシ化合物を回収する第二の工程と、
    を有することを特徴とする精製されたエポキシ化合物の製造方法。
  2. 前記第一の工程において、エポキシ化合物を貯留した容器に超臨界または亜臨界状態の溶媒を流通することを特徴とする請求項1記載の精製されたエポキシ化合物の製造方法。
  3. 前記第一の工程において、エポキシ化合物と超臨界または亜臨界状態の溶媒を連続的に向流接触させることを特徴とする請求項1記載の精製されたエポキシ化合物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2808321A1 (en) 2012-01-25 2014-12-03 KOC Solution Co. Ltd. Method for producing polythiol compound for optical materials and composition comprising same for optical materials

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