JP2008264040A - シート - Google Patents
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Abstract
【課題】表皮の裏面に補強材が存在する表皮複合材を使用したシートトリムカバーにおいて、つなぎ合わせ部などに表皮複合材同士が重なる部分、あるいは表皮複合材が他の単体表皮材と重なる部分があったとしても、シートトリムカバーに発生する皺や摩耗損傷を抑えることができ、長期使用したとしても外観が劣化しないシートを提供する。
【解決手段】表皮材1aの裏面に補強材1cを貼り付けて成る表皮複合材を使用したシートトリムカバーをシートパッド8に被せて成るシートにおいて、シートパッド8には、シートトリムカバーの表皮複合材が自身又は他の表皮材と重ね合わされて厚肉となるつなぎ合わせ部分に当接する位置に溝8aを形成しておく。
【選択図】図2
【解決手段】表皮材1aの裏面に補強材1cを貼り付けて成る表皮複合材を使用したシートトリムカバーをシートパッド8に被せて成るシートにおいて、シートパッド8には、シートトリムカバーの表皮複合材が自身又は他の表皮材と重ね合わされて厚肉となるつなぎ合わせ部分に当接する位置に溝8aを形成しておく。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば自動車の室内に配置されるシートの構造に係わり、特に裏面に補強材が貼り付けられた表皮複合材を使用したシートトリムカバーとシートパッドの取り合わせに関するものである。
自動車用シートにおいては、乗降時や運転時に乗員からの圧力が加わることによってシート表皮が伸び、表面に皺が発生したり、その皺に起因する摩耗ダメージが表皮に現れ、シートの見栄えが悪くなるという問題がある。
そのため、乗員からの圧力が加わり易い部位には、表皮の伸びを抑制するために表皮材の裏面に補強材として布地やワディングウレタンを施した表皮複合材を用いることにより、シートトリムカバーに発生する皺や、皺に起因する摩耗ダメージを抑制するなどの方法が取られてきた。
そのため、乗員からの圧力が加わり易い部位には、表皮の伸びを抑制するために表皮材の裏面に補強材として布地やワディングウレタンを施した表皮複合材を用いることにより、シートトリムカバーに発生する皺や、皺に起因する摩耗ダメージを抑制するなどの方法が取られてきた。
しかし、シートの形状やデザインによっては、ステッチなどの縫製部が乗員からの力を受ける部位に配されている場合があり、このような縫製部やその近傍部において、特に表皮複合材が縫い代部で折り返されて重なる部分においては、表皮の総厚が厚くなることから当該部位における面圧が局部的に大きくなり、表皮表面がダメージを受けるという問題がある。
このようなシート表皮に発生する皺やたるみの発生を防止する試みとして、着座面に縦溝と、この縦溝に端部を接続した横溝とを有する発泡体製パッドに、非伸縮性の表皮を接着してなるシートにおいて、パッドにおける横溝の深さを端部方向に徐々に浅く形成することが提案されている(特許文献1参照)。
実開平07−13299号公報
しかしながら、上記特許文献1においては、単体表皮を接ぎ合わせるに際して、その端部同士をパッドの溝内に差し込んで接着するようにしており、表皮複合材の縫い合わせ構造に関するものではなく、表皮メイン部と表皮縫い合わせの縫い代部に発生する摩耗ダメージを防止することはできない。
本発明は、表皮複合材を使用して縫製されたシートトリムカバーをシートパッドに被せて成る従来のシートにおける上記課題に着目してなされたものであって、その目的とするところは、表皮の裏面に補強材が存在する表皮複合材を使用したシートトリムカバーにおいて、つなぎ合わせ部などに表皮複合材同士が重なる部分、あるいは表皮複合材が他の単体表皮材と重なる部分があったとしても、シートトリムカバーに発生する皺や摩耗損傷を抑制することができ、長期使用時の見栄えに悪影響を及ぼすことのないシートを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、鋭意検討を重ねた結果、シートを構成するシートパッドの特定部位、すなわちシートトリムカバーのつなぎ合わせ部など、表皮複合材が他の表皮材と多重に重なる厚肉部分に相当する部位に溝を形成することによって、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は上記知見に基づくものであって、本発明のシートは、表皮材の裏面に補強材を貼り付けて成る表皮複合材を使用したシートトリムカバーをシートパッドに被せたシートであって、上記シートパッドは、上記シートトリムカバーにおける表皮複合材同士が重なる部分、同一表皮複合材が折り重なる部分及び表皮複合材と単体表皮材とが重なる部分のうちの1箇所又は2箇所以上の部分の裏面に当接する部位に溝を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、表皮複合材を用いたシートトリムカバーが被せられるシートパッドが、表皮複合材のつなぎ合わせ部である表皮材の重なり部分に当接する部位に溝を備えたこととしたため、厚肉となった重なり部分に集中する面圧を分散させることができ、シートトリムカバーに発生する皺や摩耗損傷を低減することができ、シートの耐用寿命が向上することになる。
以下、本発明のシートについて、さらに詳細かつ具体的に説明する。
本発明のシートは、上記したように、表皮材の裏面に補強材を貼り付けた表皮複合材を用いて作製されたシートトリムカバーをシートパッドに被せた構造をなすものであって、自動車用シートに好適に用いられるが、必ずしも自動車用のみに限定されるわけではなく、上記のような表皮複合材を用いたシートトリムカバーとシートパッドを用いたものである限り、映画館や劇場用のシートや、家庭用、事務用の椅子や応接セットなどに広く適用することができる。
本発明に用いる表皮複合材は、表皮材の伸びを抑制し、耐久性を向上させると共に、風合いを高め、座り心地を向上するために、表皮材の裏面に、フィルム、布地、ワディングウレタンなどの補強材を貼着したものであって、シートトリムカバーのメイン部に発生する皺や、皺に起因する摩耗ダメージなどによる外観劣化を抑制する性能を有する。
ここで、上記表皮材としては、例えば、本皮(天然皮革)や布地、合成皮革、塩化ビニルレザーなどを適用することができる。
そして、当該表皮材の裏面側には、上記のような補強材がホットメルトフィルムを用いたプレス融着、接着剤や両面テープを用いたプレス接着などによって貼り付けることができる。
そして、当該表皮材の裏面側には、上記のような補強材がホットメルトフィルムを用いたプレス融着、接着剤や両面テープを用いたプレス接着などによって貼り付けることができる。
一方、シートパッドは、例えば、ウレタン、フェルト、綿、ポリエステル等の材料から成るものであって、上記したような表皮複合材を使用したシートトリムカバーにおける表皮複合材のつなぎ合わせ部分、すなわち表皮複合材同士が重なる部分や、同一表皮複合材が折り重なる部分、さらには表皮複合材が他の単体表皮材と重なる部分などの裏面に当接する部位に、これら表皮材が重なることによって厚肉となった部分を受け入れ、シートトリムカバーの厚肉部分に集中する面圧を逃がすための溝が形成されている。
ここで、上記溝の深さとしては、表皮複合材が重なることによって生じる厚みの10%以上であることが望ましく、50%以上、さらには100%以上であることがより好ましい。一方、溝深さの上限値としては、100mmとすることが望ましい。
すなわち、シートパッドに形成する溝の深さが表皮複合材が重なることによって生じる厚みの10%に満たない場合は、シートトリムカバーに掛かる面圧の低減効果がほとんど得られなくなり、深さが100mmを超えると、シートパッドの剛性が著しく低下する傾向があることによる。
すなわち、シートパッドに形成する溝の深さが表皮複合材が重なることによって生じる厚みの10%に満たない場合は、シートトリムカバーに掛かる面圧の低減効果がほとんど得られなくなり、深さが100mmを超えると、シートパッドの剛性が著しく低下する傾向があることによる。
なお、上記溝の深さとしては、基本的には表皮複合材体自身あるいは他の表皮複合材又は単体表皮材と重なる部位を逃がすものであれば効果が得られるが、一般的には、表皮材が重なることにより生じる厚みに対して同等もしくはそれ以上であることが好ましい。
表皮材が重なることによって生じる厚みに対して、パッド溝の深さが浅いと、表皮材が重なる部分の逃げ代が少なくなり、面圧を低減させる効果が少なくなる一方、溝深さが深すぎると、シートパッドの剛性が低下して、裂けが発生することがないとは言えないことから、パッドに形成する溝の深さの最適値は、表皮材が重なることにより生じる厚みに等しい値である。
表皮材が重なることによって生じる厚みに対して、パッド溝の深さが浅いと、表皮材が重なる部分の逃げ代が少なくなり、面圧を低減させる効果が少なくなる一方、溝深さが深すぎると、シートパッドの剛性が低下して、裂けが発生することがないとは言えないことから、パッドに形成する溝の深さの最適値は、表皮材が重なることにより生じる厚みに等しい値である。
また、上記溝が存在する範囲としては、基本的にはシートトリムカバーにおける表皮複合材が自身あるいは他の表皮複合材又は単体表皮材と重なる範囲に一致すれば効果が発揮されるが、溝の幅がこれらの重なる範囲よりも大きすぎると、本来のシートのデザインを崩してしまう可能性がある。
逆に、シートパッドに形成する溝の幅が上記表皮材が重なる範囲よりも小さいと、表皮が重なることによって生じる厚みを溝に逃がすことが困難になることから、溝の形成範囲、すなわち溝幅としては、シートトリムカバーのつなぎ合わせ部において表皮材が重なる範囲と同等であることが好ましい。
逆に、シートパッドに形成する溝の幅が上記表皮材が重なる範囲よりも小さいと、表皮が重なることによって生じる厚みを溝に逃がすことが困難になることから、溝の形成範囲、すなわち溝幅としては、シートトリムカバーのつなぎ合わせ部において表皮材が重なる範囲と同等であることが好ましい。
図1及び図2は、本発明のシートの構造を自動車用シートに適用した実施形態を説明するものであって、図1に示す自動車用シートにおいて、シートトリムカバーのクッションサイド部1は、表皮複合材から成るものであって、クッションサイドマチ部3とステッチ糸4によって縫い合わせられている。また、バックサイド部2は、同じく表皮複合材から成り、バックサイドマチ部5とステッチ糸6によって縫い合わせられている。
図2は、上記シートトリムカバーの縫い合わせ部における断面図であって、クッションサイド部1は、表皮材1aの裏面にホットメルトフィルム1bによって補強材1cがプレス融着され、さらにクッション材1dによって裏打ちされており、その端部が折り重ねられると共に、この折り重ね部において、単体表皮材から成るクッションサイドマチ部3とステッチ糸4によって縫合されている。
なお、バックサイド部2とバックサイドマチ部5との縫い合わせ部についても、基本的に同様である。
なお、バックサイド部2とバックサイドマチ部5との縫い合わせ部についても、基本的に同様である。
そして、このように縫い合わされたシートトリムカバーの内側にはシートパッド8が配置されており、当該シートパッド8には、上記シートトリムカバーの縫い合わせ部(折り重ね部)との当接部位に溝8aが形成されており、シートトリムカバーが乗員によって圧力を受けたとしても、当該縫い合わせ部の厚肉部分を溝8a内に受け入れることによって、縫い合わせ部近傍部への面圧集中が回避できるようになっており、皺の発生や摩耗損傷を軽減されることになる。
以下、本発明を実施例に基づいて、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
クッションサイドメイン及びバックサイドメインの形状に切り出したホクヨー株式会社製自動車シート用本革表皮(厚み:1.5mm)の表面(銀面)を下側にし、その本革表皮(表皮材)の裏面(床側)の上に、日東紡績株式会社製のフィルムタイプポリウレタンホットメルト(グレード:6730A30)を重ね合わせ、さらに補強材として日東紡株式会社製の経編のトリコット(厚み:0.2mm、密度:100g/m2)をその上面に載せ、株式会社ハシマ製のプレス機(型式:1050)を用いて、上面から加熱プレスし、本革とトリコットを接着した。
このとき、プレス条件については、プレス上面温度140℃、プレス下面温度70℃、圧力0.34MPa、時間20秒で行った。さらに、その裏面に、クッション材としてブリヂストン化成株式会社製のワディングウレタン(厚み:5.0mm、密度:0.035g/cm3、NH15d)を周囲縫いで縫い付けた。そして、この表皮複合材の端部の縫い代(幅10mm)を折り返し、マチ部表皮と縫製によりつなぎ合わせ、その他のシートパーツとも同様につなぎ合わせシートトリムカバーを作成した。
クッションサイドメイン及びバックサイドメインの形状に切り出したホクヨー株式会社製自動車シート用本革表皮(厚み:1.5mm)の表面(銀面)を下側にし、その本革表皮(表皮材)の裏面(床側)の上に、日東紡績株式会社製のフィルムタイプポリウレタンホットメルト(グレード:6730A30)を重ね合わせ、さらに補強材として日東紡株式会社製の経編のトリコット(厚み:0.2mm、密度:100g/m2)をその上面に載せ、株式会社ハシマ製のプレス機(型式:1050)を用いて、上面から加熱プレスし、本革とトリコットを接着した。
このとき、プレス条件については、プレス上面温度140℃、プレス下面温度70℃、圧力0.34MPa、時間20秒で行った。さらに、その裏面に、クッション材としてブリヂストン化成株式会社製のワディングウレタン(厚み:5.0mm、密度:0.035g/cm3、NH15d)を周囲縫いで縫い付けた。そして、この表皮複合材の端部の縫い代(幅10mm)を折り返し、マチ部表皮と縫製によりつなぎ合わせ、その他のシートパーツとも同様につなぎ合わせシートトリムカバーを作成した。
一方、シートパッドとしては、株式会社イノアック製自動車シート用ウレタンパッドを使用し、クッションサイドメイン部とクッションサイドマチ部及びバックサイドメイン部とバックサイドマチ部の境界の真下に長手方向の溝を形成した。
この溝の幅は、表皮複合材端部の縫い代幅と同等(幅10mm)であり、溝の深さは表皮複合材端部の縫い代が折り返されることで発生する厚み、すなわち表皮、補強材及びクッション材の合計厚さの2倍と同等の13.4mmとした。
この溝の幅は、表皮複合材端部の縫い代幅と同等(幅10mm)であり、溝の深さは表皮複合材端部の縫い代が折り返されることで発生する厚み、すなわち表皮、補強材及びクッション材の合計厚さの2倍と同等の13.4mmとした。
このように、サイドメイン部に表皮複合材を使用したシートトリムカバーを、サイドメイン部表皮とサイドマチ部表皮の境界に長手方向の溝がある上記シートパッドに被せ、図1に示したようなシートAssyを作製した。
(実施例2)
上記自動車シート用本革表皮補強材としてのトリコットを張り付けるに際して、セメダイン株式会社製のエポキシ系接着剤(グレード:EP−001)を用いて、プレス上面及び下面の温度を常温とし、60秒のプレス条件で接着し、24時間放置したこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
上記自動車シート用本革表皮補強材としてのトリコットを張り付けるに際して、セメダイン株式会社製のエポキシ系接着剤(グレード:EP−001)を用いて、プレス上面及び下面の温度を常温とし、60秒のプレス条件で接着し、24時間放置したこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
(実施例3)
上記自動車シート用本革表皮補強材としてのトリコットを張り付けるに際して、日東電工製のアクリル両面テープ(No.500)を用いたこと以外は、上記実施例2と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
上記自動車シート用本革表皮補強材としてのトリコットを張り付けるに際して、日東電工製のアクリル両面テープ(No.500)を用いたこと以外は、上記実施例2と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
(実施例4)
表皮材として、セーレン株式会社製自動車用布地表皮(厚み:1.5mm)を用いたこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
表皮材として、セーレン株式会社製自動車用布地表皮(厚み:1.5mm)を用いたこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
(実施例5)
表皮材として、アキレス株式会社製自動車用合皮(厚み:1.0mm)を用い、表皮材の厚み減少によって、シートトリムカバーにおける表皮複合材端部の縫い代が折り返される部分の厚みが減少したことに応じて、シートパッドに形成する溝の深さを12.4mmとしたこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返して、本例のシートAssyを作製した。
表皮材として、アキレス株式会社製自動車用合皮(厚み:1.0mm)を用い、表皮材の厚み減少によって、シートトリムカバーにおける表皮複合材端部の縫い代が折り返される部分の厚みが減少したことに応じて、シートパッドに形成する溝の深さを12.4mmとしたこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返して、本例のシートAssyを作製した。
(実施例6)
表皮材として、アキレス株式会社製自動車用塩化ビニルレザー表皮(厚み:1.0mm)を用いたこと以外は、上記実施例5と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
表皮材として、アキレス株式会社製自動車用塩化ビニルレザー表皮(厚み:1.0mm)を用いたこと以外は、上記実施例5と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
(実施例7)
補強材として、ブリヂストン化成株式会社製のワディングウレタン(厚み:5.0mm、密度:0.035g/cm3、裏基布NH30d)を使用し、プレス上面温度180℃、プレス下面温度70℃、圧力0.34MPa、時間18秒のプレス条件で本革製表皮材の裏面に融着すると共に、補強材の厚みが増したことによって、シートトリムカバーにおける表皮複合材端部の折り返し縫い代部分の厚みが増加したことに応じて、シートパッドに形成する溝の深さを23mmとしたこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
補強材として、ブリヂストン化成株式会社製のワディングウレタン(厚み:5.0mm、密度:0.035g/cm3、裏基布NH30d)を使用し、プレス上面温度180℃、プレス下面温度70℃、圧力0.34MPa、時間18秒のプレス条件で本革製表皮材の裏面に融着すると共に、補強材の厚みが増したことによって、シートトリムカバーにおける表皮複合材端部の折り返し縫い代部分の厚みが増加したことに応じて、シートパッドに形成する溝の深さを23mmとしたこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
(実施例8)
シートパッドとして、株式会社フジコー製自動車シート用フェルトパッドを使用したこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
シートパッドとして、株式会社フジコー製自動車シート用フェルトパッドを使用したこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
(実施例9)
シートパッドとして、ノーリス株式会社製自動車シート用綿パッドを使用したこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
シートパッドとして、ノーリス株式会社製自動車シート用綿パッドを使用したこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
(実施例10)
シートパッドとして、帝人株式会社製自動車シート用ポリエステルパッドを使用したこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
シートパッドとして、帝人株式会社製自動車シート用ポリエステルパッドを使用したこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
(実施例11)
シートパッドに形成した溝の幅を20mmとしたこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
シートパッドに形成した溝の幅を20mmとしたこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
(実施例12)
シートパッドに形成した溝の幅を2mmとしたこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
シートパッドに形成した溝の幅を2mmとしたこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
(実施例13)
シートパッドに形成した溝の深さを1.3mmとしたこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
シートパッドに形成した溝の深さを1.3mmとしたこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
(実施例14)
シートパッドに形成した溝の深さを110mmとしたこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
シートパッドに形成した溝の深さを110mmとしたこと以外は、上記実施例1と同様の操作を繰り返すことによって、本例のシートAssyを作製した。
(比較例1)
シートパッドに溝を形成することなく、上記実施例1と同様のシートトリムカバーを当該シートパッドに被せ、本例のシートAssyを作製した。
シートパッドに溝を形成することなく、上記実施例1と同様のシートトリムカバーを当該シートパッドに被せ、本例のシートAssyを作製した。
上記した各実施例及び比較例により得られた各シートAssyについて、以下の方法により、外観(ハイライト)、面圧分布の最大値、15000回の乗降耐久試験後の摩耗状態及びシートパッドの異常の有無を評価した。
その結果を各シートAssyの諸元と共に、表1及び表2に示す。
その結果を各シートAssyの諸元と共に、表1及び表2に示す。
〔外観〕
各シートAssy作製後の状態で、表皮表面に発生する外観(ハイライト)を観察し、以下の評点にて評価した。
○:シートAssy作製後の表皮表面に補強材のラインが確認されない
△:シートAssy作製後の表皮表面に補強材のラインがうっすら確認される
×:シートAssy作製後の表皮表面に補強材のラインがくっきり確認される
各シートAssy作製後の状態で、表皮表面に発生する外観(ハイライト)を観察し、以下の評点にて評価した。
○:シートAssy作製後の表皮表面に補強材のラインが確認されない
△:シートAssy作製後の表皮表面に補強材のラインがうっすら確認される
×:シートAssy作製後の表皮表面に補強材のラインがくっきり確認される
〔ピーク面圧〕
各シートAssyにおけるクッションサイド部とクッションサイドマチ部の縫い合わせステッチ付近、及びバックサイド部とバックサイドマチ部の縫い合わせステッチ付近に、ニッタ製のタクタイルセンサーシステム(I−Scan)の面圧センサーシート(500PSI)をセットし、ジーンズで覆われた68kgの尻型ダミーパンを使用して、乗員の乗降モードにてシート表皮表面に圧力を加え、その際に発生する面圧を動画モードで記録し、面圧分布内の最大値(raw)を読み取り、面圧ピーク値をkg/cm2で算出した。
各シートAssyにおけるクッションサイド部とクッションサイドマチ部の縫い合わせステッチ付近、及びバックサイド部とバックサイドマチ部の縫い合わせステッチ付近に、ニッタ製のタクタイルセンサーシステム(I−Scan)の面圧センサーシート(500PSI)をセットし、ジーンズで覆われた68kgの尻型ダミーパンを使用して、乗員の乗降モードにてシート表皮表面に圧力を加え、その際に発生する面圧を動画モードで記録し、面圧分布内の最大値(raw)を読み取り、面圧ピーク値をkg/cm2で算出した。
〔摩耗ダメージ〕
上記尻型ダミーパンによる15000回の乗降耐久試験後における表皮の表面状態を以下の基準の官能評価により評点化した。なお、評価に際しては、本革を水や摩耗、汚れなどから保護するためのウレタン塗料を表面に吹き付けて実施した。
○:表皮表面に塗膜割れおよび毛羽立ちなどの摩耗による異常がない
△:表皮表面に微細な塗膜割れおよび若干の毛羽立ちなどの摩耗による異常がある
×:表皮表面に塗膜割れおよび毛羽立ちなどの摩耗による異常がある
上記尻型ダミーパンによる15000回の乗降耐久試験後における表皮の表面状態を以下の基準の官能評価により評点化した。なお、評価に際しては、本革を水や摩耗、汚れなどから保護するためのウレタン塗料を表面に吹き付けて実施した。
○:表皮表面に塗膜割れおよび毛羽立ちなどの摩耗による異常がない
△:表皮表面に微細な塗膜割れおよび若干の毛羽立ちなどの摩耗による異常がある
×:表皮表面に塗膜割れおよび毛羽立ちなどの摩耗による異常がある
〔シートパッドの異常〕
同じく15000回の乗降耐久試験後におけるパッドの異常について、以下の基準によって確認した。
○:シートパッドに裂けなどの異常がない
×:シートパッドに裂けなどの異常がある
同じく15000回の乗降耐久試験後におけるパッドの異常について、以下の基準によって確認した。
○:シートパッドに裂けなどの異常がない
×:シートパッドに裂けなどの異常がある
表1及び表2に示すように、表皮複合材を用いて縫製したシートトリムカバーを使用し、表皮複合材端部の縫い代幅と同等の幅と、当該縫い代が折り返された厚みと同等の深さを有する溝をクッションサイドメイン部とクッションサイドマチ部及びバックサイドメイン部とバックサイドマチ部の境界の真下に形成したシートパッドに上記シートトリムカバーを被せて作製した本発明の実施例1〜10のシートAssyにおいては、つなぎ合わせ部に発生するピーク面圧は、いずれも1.5kg/cm2であり、15000回の耐久試験後においても、つなぎ合わせ部付近に摩耗などの損傷は認められなかった。
また、シート組み立て後の外観(ハイライト)も良好で、耐久試験後のパッドに裂けなどの異常もなく、シートパッドに溝を形成しない場合(比較例6)と同等の結果が得られた。
また、シート組み立て後の外観(ハイライト)も良好で、耐久試験後のパッドに裂けなどの異常もなく、シートパッドに溝を形成しない場合(比較例6)と同等の結果が得られた。
これに対し、溝を備えていないシートパッドに上記のようなシートトリムカバーを被せることによって作製した比較例6のシートAssyにおいては、組み立て後の外観や耐久試験後のパッドに異常はないものの、つなぎ合わせ部に発生するピーク面圧が2.5kg/cm2 と高く、15000回の乗降耐久試験後において、つなぎ合わせ部付近に摩耗損傷による異常の発生が確認された。
1 クッションサイド部
1a 表皮材
1c 補強材
2 バックサイド部
3 クッションサイドマチ部
5 バックサイドマチ部
8 シートパッド
8a 溝
1a 表皮材
1c 補強材
2 バックサイド部
3 クッションサイドマチ部
5 バックサイドマチ部
8 シートパッド
8a 溝
Claims (6)
- 表皮材の裏面に補強材を貼り付けて成る表皮複合材を使用したシートトリムカバーをシートパッドに被せたシートにおいて、
上記シートパッドは、上記シートトリムカバーにおける表皮複合材同士が重なる部分、同一表皮複合材が折り重なる部分及び表皮複合材と単体表皮材とが重なる部分から成る群から選ばれた少なくとも1つの部分の裏面に当接する部位に溝を備えていることを特徴とするシート。 - 上記溝の深さが100mm以下であると共に、上記表皮複合材が重なることにより生じる厚さの10%以上であることを特徴とする請求項1に記載のシート。
- 上記表皮材が本革、布地、合成皮革又は塩化ビニルレザーであることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート。
- 上記シートパッドがウレタンパッド、フェルトパッド、綿パッド又はポリエステルパッドであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載のシート。
- 上記シートパッドは、シートトリムカバーの縫い合わせ部の裏面に当接する部位に溝を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載のシート。
- 自動車用シートであって、上記シートパッドは、シートトリムカバーのクッションサイド部とクッションサイドマチ部、及びバックサイド部とバックサイドマチ部の縫い合わせ部の少なくとも一方の裏面に当接する部位に溝を備えていることを特徴とする請求項5に記載のシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007107676A JP2008264040A (ja) | 2007-04-17 | 2007-04-17 | シート |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007107676A JP2008264040A (ja) | 2007-04-17 | 2007-04-17 | シート |
Publications (1)
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Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
JP2016120087A (ja) * | 2014-12-25 | 2016-07-07 | 株式会社タチエス | 車両用シート及びそれに用いる車両用シートの成形方法 |
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JP2021000879A (ja) * | 2019-06-20 | 2021-01-07 | テイ・エス テック株式会社 | 車両用シート |
-
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- 2007-04-17 JP JP2007107676A patent/JP2008264040A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016120087A (ja) * | 2014-12-25 | 2016-07-07 | 株式会社タチエス | 車両用シート及びそれに用いる車両用シートの成形方法 |
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JP7244755B2 (ja) | 2019-06-20 | 2023-03-23 | テイ・エス テック株式会社 | 車両用シート |
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