JP2008263732A - 電気電子回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】2つのスイッチを同時にオン、オフさせる電気電子回路において、2つのスイッチングのずれをより確実に、精度よく検出できる電気電子回路を提供する。
【解決手段】電気電子回路は、第一スイッチング素子1に並列接続される第一コンデンサ61と、第二スイッチング素子2に並列接続される第二コンデンサ62と、第一スイッチング素子1に並列、第一コンデンサ61に直列接続され、第一スイッチング素子1のオン又はオフ直後に磁束を発生する一次側第一コイル63と、第二スイッチング素子2に並列、第二コンデンサ62に直列接続され、一次側第一コイル63と磁気結合され、第二スイッチング素子2のオン又はオフ直後に第一スイッチング素子1のオン又はオフ直後に発生する磁束を相殺する方向および磁束量をもつ磁束を発生する一次側第二コイル64と、一次側第一コイル63および一次側第二コイル64に磁気結合される二次側検出コイル65を備える。
【選択図】図1

Description

2つのスイッチを同時にオン、オフさせる電気電子回路に関するものである。
2つのスイッチを同時にオン、オフさせる電気電子回路においては、当然、当該2つのスイッチが同時にオン、オフすること、すなわちスイッチングの同時性が要求される。しかし、2つのスイッチの各品質特性、各環境温度、または、各スイッチへの指令伝達路(配線等)の長さ等により、互いにタイミングがずれてオンまたはオフする可能性がある。これにより、電気電子回路の信頼性および制御精度の面で問題がある。また、例えば、インバータやコンバータのように、スイッチングのタイミングがずれることにより、ノイズや電子素子の破損等の不具合が生じる電気電子回路もある。
そこで、スイッチングのずれを検出し補正するものとして、例えば、特開2004−350404号公報(特許文献1)に記載されたものがある。ここに記載の半導体装置では、直列接続された2つのスイッチング素子における各コレクタ・エミッタ端子間電圧を検出し、そこから時間補正値を算出し、スイッチングタイミングの補正を行っている。
特開2004−350404号公報
しかしながら、上記半導体装置では、スイッチング素子毎に補正回路を含むドライブ回路が設けられ、各ドライブ回路が各スイッチング素子のスイッチングのずれを検出し、補正している。つまり、2つのドライブ回路を用いている。各スイッチング素子の動作のずれは、当該動作の基準となる制御信号に対して、各スイッチング素子で独立に検出され、補正される。すなわち、上記半導体装置では、スイッチング素子同士の動作のずれを直接的に検出しておらず、実際に生じたずれを補正できていないおそれがある。さらに、各ドライブ回路の品質特性等にばらつきがある場合、当該検出および補正にもばらつきが出るおそれがある。従って、まず、スイッチングのずれの検出精度の面で問題がある。そして、当該検出によるスイッチングの補正では、スイッチングの同時性向上に限界がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、2つのスイッチを同時にオン、オフさせる電気電子回路において、2つのスイッチングのずれをより確実に、精度よく検出できる電気電子回路を提供することを目的とする。さらに、本発明は、精度よく検出された検出結果を用いて、2つのスイッチングの同時性を向上させることができる電気電子回路を提供することを目的とする。
本発明の電気電子回路は、直流電圧が印加される第一スイッチング素子および第二スイッチング素子と、第一スイッチング素子および第二スイッチング素子を同時にオン、オフさせる同時制御信号を発生する制御部と、同時制御信号に基づいて、第一スイッチング素子をオン、オフさせる第一駆動信号を第一スイッチング素子に出力し、且つ、第二スイッチング素子をオン、オフさせる第二駆動信号を第二スイッチング素子に出力する駆動部とを有する電気電子回路であって、第一コンデンサと、第二コンデンサと、一次側第一コイルと、一次側第二コイルと、二次側検出コイルを備えることを特徴とする。
第一コンデンサは、第一スイッチング素子に並列接続される。第二コンデンサは、第二スイッチング素子に並列接続される。一次側第一コイルは、第一スイッチング素子に並列接続され、且つ、第一コンデンサに直列接続される。そして、一次側第一コイルは、第一スイッチング素子のオンの直後に第一コンデンサの電荷の変化により第一オン磁束を発生し、第一スイッチング素子のオフの直後に第一コンデンサの電荷の変化により第一オフ磁束を発生する。
一次側第二コイルは、第二スイッチング素子に並列接続され、且つ、第二コンデンサに直列接続される。そして、一次側第二コイルは、一次側第一コイルと磁気結合され、第二スイッチング素子のオンの直後に第二コンデンサの電荷の変化により第一オン磁束を相殺する方向および磁束量をもつ磁束である第二オン磁束を発生し、第二スイッチング素子のオフの直後に第二コンデンサの電荷の変化により第一オフ磁束を相殺する方向および磁束量をもつ磁束である第二オフ磁束を発生する。
二次側検出コイルは、一次側第一コイルおよび一次側第二コイルに磁気結合され、一次側第一コイルおよび一次側第二コイルの磁束変化を検出する。スイッチング素子は、例えば、トランジスタ、電界効果トランジスタ等である。また、磁束量とは、磁束の大きさを意味する。なお、スイッチング素子は、主に、半導体スイッチ等の電子素子であり、例えば、トランジスタ等である。
本発明の作用について説明する。第一スイッチング素子がオフであるとき、第一スイッチング素子に並列接続される第一コンデンサには、第一スイッチング素子にかかる直流電圧により電荷が蓄えられる。同様に、第二スイッチング素子がオフであるとき、第二スイッチング素子に並列接続される第二コンデンサには、第二スイッチング素子にかかる直流電圧により電荷が蓄えられる。
ここで、同時制御信号のオンに基づいて、駆動部は、第一駆動信号のオンを第一スイッチング素子に出力し、第二駆動信号のオンを第二スイッチング素子に出力する。そして、第一スイッチング素子と第二スイッチング素子とがオンされる。各スイッチング素子がオンされると、その直後、第一コンデンサおよび第二コンデンサの電荷は、電荷を放出する方向に変化する。この電荷の変化により、各コンデンサに直列接続された各一次側コイルには電流が流れる。
これにより、各一次側コイルには磁束が発生する。つまり、第一スイッチング素子がオンした直後には、一次側第一コイルに第一オン磁束が発生し、第二スイッチング素子がオンした直後には、一次側第二コイルに第二オン磁束が発生する。
同様に、各スイッチング素子がオフされたとき、その直後、各コンデンサの電荷は電荷を蓄える方向に変化する。すなわち、各一次側コイルには、オンのときとは逆方向の電流が流れる。従って、第一スイッチング素子がオフした直後には、一次側第一コイルに第一オフ磁束が発生し、第二スイッチング素子がオフした直後には、一次側第二コイルに第二オフ磁束が発生する。
ここで、一次側第二コイルは、第二スイッチング素子がオンした直後に、第一オン磁束を相殺する方向および磁束量をもつ第二オン磁束を発生する。つまり、一次側第二コイルは、一次側第一コイルとの磁気結合において、第一オン磁束を打ち消す向きで且つ第一オン磁束と同じ大きさの磁束が、第二コンデンサの電荷の変化により発生するように形成される。同様に、第二オフ磁束は、第二コンデンサの電荷の変化により第一オフ磁束を相殺する方向に発生し、且つ、第一オフ磁束と同じ磁束量で発生する。
これにより、第一スイッチング素子と第二スイッチング素子が同時にオンまたはオフした場合、第一オン磁束と第二オン磁束、または、第一オフ磁束と第二オフ磁束は同時に発生し相殺される。つまり、同時に動作した場合、磁気結合における磁束変化はなく、二次側検出コイルは磁束変化を検出しない。
一方、第一スイッチング素子と第二スイッチング素子が同時にオンまたはオフしなかった場合、第一オン磁束と第二オン磁束、または、第一オフ磁束と第二オフ磁束の各発生時期が異なり、磁束は相殺されない。例えば、第一スイッチング素子が先にオンした場合、先に第一オン磁束が発生するため、磁気結合内で磁束変化が生じる。一次側第一コイルおよび一次側第二コイル(以下、「一次側コイル」とも略称する)に磁気結合された二次側検出コイルは、当該磁束変化を検出する。
すなわち、二次側検出コイルは、第一スイッチング素子と第二スイッチング素子とが同時にオン、オフした場合、一次側コイルに磁束変化が生じないため、当然、磁束変化を検出しない。両者のスイッチングにずれがある場合、一次側コイルに磁束変化が生じ、当該磁束変化を検出する。これにより、二次側検出コイルは、当該スイッチングのずれを検出する。
なお、一次側第一コイルで発生する第一オン磁束と第一オフ磁束、および、一次側第二コイルで発生する第二オン磁束と第二オフ磁束において、各コイルの巻数、巻き方向等や各コンデンサの静電容量等の条件を変更することで、磁束の方向および磁束量を変更することができる。ただし、本発明の電気電子回路では、一方のオン磁束が他方のオン磁束を相殺する方向および磁束量をもち、一方のオフ磁束が他方のオフ磁束を相殺する方向および磁束量をもつように各条件が設定される。
本発明の電気電子回路は、2つのスイッチング素子において、実際のスイッチングのずれを直接的に検出する。すなわち、二次側検出コイルの磁束変化は、2つのスイッチングのずれに起因する。そして、当該ずれの比較対象(比較基準)は、2つスイッチング素子の互いの動作そのものである。従って、実際のスイッチング素子同士の当該ずれを精度よく検出できる。また、当該検出は、従来のようにそれぞれのドライブ回路による検出とは異なり、一つの手段(二次側検出コイル)で出力されるため、従来のように検出結果がスイッチング素子毎にばらつくことも防がれ、より確実に当該ずれを検出できる。
ここで、本発明の電気電子回路において、第一スイッチング素子と第二スイッチング素子とのスイッチングのずれは、同時制御信号のオンに対して各スイッチング素子がオンされるときと、同時制御信号のオフに対して各スイッチング素子がオフされるときに発生する可能性がある。そこで、本発明の電気電子回路において、さらに、各スイッチング素子がオンされるときのオンのずれに対する機能を付加してもよい。
すなわち、本発明の電気電子回路は、さらに、極性判別部と、判定部とを備えることが好ましい。極性判別部は、二次側検出コイルに接続され、一次側第一コイルおよび一次側第二コイルの磁束変化により二次側検出コイルに発生する誘導起電力の極性を判別する。判定部は、同時制御信号および極性判別部の判別結果に基づいて、判別結果の基となった同時制御信号のオンによる第一駆動信号のオンおよび第二駆動信号のオンおいて、第一スイッチング素子と第二スイッチング素子のどちらが先にオンしたかを判定する。
発生する第一オン磁束および第二オン磁束の向きは、互いに相殺する方向であればよく、回路設計等によって予め決定される。この決定に応じ、二次側検出コイルには、一次側コイルの磁束変化により、所定向きの磁束が生じ、誘導起電力が発生する。
つまり、本発明の電気電子回路では、二次側検出コイルに発生する誘導起電力の極性を判別することにより、第一スイッチング素子および第二スイッチング素子のどちらが先にオンしたかを判定することができる。従って、スイッチング素子のオンのタイミングを補正することも可能となる。
ここで、本発明の電気電子回路は、さらに、補正部を備えることが好ましい。補正部は、判定部の判定結果に基づいて、第一駆動信号のオンおよび第二駆動信号のオンの少なくとも一方を補正する。そして、駆動部は、補正部の補正結果に基づいて、第一駆動信号を第一スイッチング素子に出力し、且つ、第二駆動信号を第二スイッチング素子に出力する。
これにより、各スイッチング素子のオンのタイミングが補正され、スイッチング動作の同時性の向上が可能となる。例えば、駆動部は、補正部により補正された第一駆動信号を第一スイッチング素子に出力する。これにより、第一スイッチング素子のオンのタイミングは補正される。
ここで、補正部は、判定結果の基となった同時制御信号のオンの後に発生する同時制御信号のオンにおいて、判定結果において第一スイッチング素子が先にオンした場合、第一駆動信号に対して第一駆動信号のオンを遅延させる補正および第二駆動信号に対して第二駆動信号のオンを早める補正の少なくとも一方を行い、判定結果において第二スイッチング素子が先にオンした場合、第一駆動信号に対して第一駆動信号のオンを早める補正および第二駆動信号に対して第二駆動信号のオンを遅延させる補正の少なくとも一方を行うことが好ましい。
つまり、補正部は、判定結果を得たオンの次のオンに対して補正を行う。この補正は、先にオンしたスイッチング素子の次のオンを遅らせる補正、および、後にオンしたスイッチング素子の次のオンを早める補正の少なくとも一方である。そして、駆動部は、この補正結果に基づいて、各駆動信号を出力する。これにより、2つのスイッチングのオンの同時性を向上させる方向に補正することができる。
さらに、補正部は、判定結果に基づいた補正結果を、判定結果の後に発生する同時制御信号のオンによる第一駆動信号のオンおよび第二駆動信号のオンに対して判定部が判定するまで維持することが好ましい。補正結果とは、判定部の判定結果に基づいて行われた補正であり、例えば、各駆動信号の遅延補正や早める補正である。
補正部は、新たな判定結果が出されない限り、補正した結果(内容)を維持して、継続的に同内容の補正を行う。そして、判定部により新たな判定結果が出された場合、当該新たな判定結果に基づいて、維持された補正結果に対してさらに補正を行う。これにより、スイッチングのオンのずれに対して、継続的な補正が可能となる。
次に、本発明の電気電子回路に、各スイッチング素子がオフされるときのオフのずれに対する機能を付加する。
すなわち、本発明の電気電子回路は、上記同様、さらに、極性判別部と、判定部とを備えることが好ましい。極性判別部は、二次側検出コイルに接続され、一次側第一コイルおよび一次側第二コイルの磁束変化により二次側検出コイルに発生する誘導起電力の極性を判別する。判定部は、同時制御信号および極性判別部の判別結果に基づいて、判別結果の基となった同時制御信号のオフによる第一駆動信号のオフおよび第二駆動信号のオフおいて、第一スイッチング素子と第二スイッチング素子のどちらが先にオフしたかを判定する。これにより、第一スイッチング素子および第二スイッチング素子のどちらが先にオフしたかを判定することができる。
そして、本発明の電気電子回路は、さらに、補正部を備えることが好ましい。補正部は、判定部の判定結果に基づいて、第一駆動信号のオンおよび第二駆動信号のオフの少なくとも一方を補正する。そして、駆動部は、補正部の補正結果に基づいて、第一駆動信号を第一スイッチング素子に出力し、且つ、第二駆動信号を第二スイッチング素子に出力する。これにより、各スイッチング素子のオフのタイミングが補正され、スイッチング動作の同時性の向上が可能となる。
そして、補正部は、判定結果の基となった同時制御信号のオフの後に発生する同時制御信号のオフにおいて、判定結果において第一スイッチング素子が先にオフした場合、第一駆動信号に対して第一駆動信号のオフを遅延させる補正および第二駆動信号に対して第二駆動信号のオフを早める補正の少なくとも一方を行い、判定結果において第二スイッチング素子が先にオフした場合、第一駆動信号に対して第一駆動信号のオフを早める補正および第二駆動信号に対して第二駆動信号のオフを遅延させる補正の少なくとも一方を行うことが好ましい。これにより、2つのスイッチングのオンの同時性を向上させる方向に補正することができる。
さらに、補正部は、判定結果に基づいた補正結果を、判定結果の後に発生する同時制御信号のオフによる第一駆動信号のオフおよび第二駆動信号のオフに対して判定部が判定するまで維持することが好ましい。これにより、スイッチングのオフのずれに対して、継続的な補正が可能となる。
なお、本発明の電気電子回路において、判定部は、2つのスイッチング素子の「どちらが先にオンしたか」および「どちらが先にオフしたか」の判定の両方を行ってもよい。また、補正部は、各駆動信号に対して、オンに対する補正とオフに対する補正の両方を行ってもよい。
ここで、補正部は、アップダウンカウンタと、補正カウンタ部とを備えることが好ましい。アップダウンカウンタは、予め設定された出力可能な所定のビット数を有し且つ判定部の判定結果が入力される毎に判定結果に応じて加算または減算された値を出力する。補正カウンタ部は、アップダウンカウンタの出力に応じて、第一駆動信号および第二駆動信号を補正する。
これにより、補正部は、アップダウンカウンタが判定結果を累算して保持できるため、継続的な補正をより確実に行うことができる。さらに、アップダウンカウンタの性能を利用するため回路設計等が容易となる。
ここで、補正部は、さらに、アップダウンカウンタの出力のうち所定のビット数における最上位を反転して補正カウンタ部に出力する最上位反転部を備えることが好ましい。なお、反転とは、2進数における0(ロー)を1(ハイ)に切り替え、1(ハイ)を0(ロー)に切り替えることである。
例えば、8ビットのアップダウンカウンタを用いる場合、最上位とは8ビット目のことである。そして、最上位反転部によって、このアップダウンカウンタの出力のうち、8ビット目が0ならば1が、1ならば0が補正カウンタ部に出力される。つまり、8ビットのアップダウンカウンタの値が0(00000000)のとき、最上位反転部の出力は、128(10000000)となる。また、値が255(11111111)の場合、出力は127(01111111)となる。
つまり、アップダウンカウンタが初期値のとき、補正カウンタ部への出力は、最小値と最大値のほぼ中間点となる。これにより、例えば、アップダウンカウンタが初期値から減算された場合(0→255)であっても、補正カウンタ部への出力は、適正に減算された値(128→127)となる。従って、加算減算による補正の大きな誤差発生は防がれ、補正が判定結果に基づいてより確実に行われる。
さらに、補正部は、最上位反転部の出力が所定のビット数において0または最大値となった場合、アップダウンカウンタをリセットするカウンタリセット部を備えることが好ましい。例えば、カウンタリセット部は、上記同様8ビットのアップダウンカウンタを用いる場合、アップダウンカウンタの最上位反転部を介した出力が0または255のときにアップダウンカウンタの値(127または128)をリセット(0)する。
アップダウンカウンタの値が初期値0から加算されて127に達した場合、補正カウンタ部への出力は255となるが、当該255となるとカウンタリセット部がアップダウンカウンタの値を0とする。つまり、補正カウンタ部への出力が最大値(すべて1)に1加算されて次の値が最小値(すべて0)となるのを防ぐことができる。また、アップダウンカウンタの値が初期値0から減算されて128に達した場合、補正カウンタ部への出力は0となるが、当該0となるとカウンタリセット部がアップダウンカウンタの値を0とする。つまり、補正カウンタ部への出力が最小値(すべて0)に1減算されて次の値が最大値(すべて1)となるのを防ぐことができる。これにより、補正部による大きな補正誤差を防ぐことができ、さらに適正な補正が可能となる。
以上により、本発明の電気電子回路は、2つのスイッチングのずれをより確実に、精度よく検出でき、且つ、検出された当該ずれを補正し、2つのスイッチングの同時性を向上させることができる。
なお、本発明の電気電子回路を構成する二次側検出コイルにより検出したスイッチングのずれは、上述した補正部などにより補正することが好ましいが、この他に、従来の補正回路等により、各スイッチング素子のオンまたはオフを補正することもできる。確実且つ精度よく検出されたスイッチングのずれの検出結果に基づいて、各スイッチング素子の動作を補正することにより、スイッチング動作の同時性を向上させることができる。
また、2つのスイッチを同時にオン、オフさせる電気電子回路は、多種の用途に用いられている。用途としては、当該2つのスイッチが1つの回路内に配置されたものと、別々の回路に配置されたものとに分けられる。どちらの場合であっても、スイッチングの同時性の確保は、電気電子回路の信頼性等に関わるため重要である。ただし、前者(2つのスイッチが1つの回路内に配置)の場合、互いのスイッチングがずれることにより、同一回路内でノイズあるいは素子の破壊等が発生し、後者よりもさらにスイッチングの同時性が要求される。
そこで、上記前者の場合において、本発明の電気電子回路を適用するとよい。すなわち、本発明の電気電子回路は、直流電圧を発生する電源部と、電源部が電力を供給する対象である対象負荷とをさらに備え、第一スイッチング素子は、一方端子が電源部の正極端子に接続され、他方端子が対象負荷の一方端子に接続され、第二スイッチング素子は、一方端子が対象負荷の他方端子に接続され、他方端子が電源部の負極端子に接続されるようにするとよい。
つまり、電源部の正極端子が第一スイッチング素子に、第一スイッチング素子が対象負荷に、対象負荷が第二スイッチング素子に、第二スイッチング素子が電源部の負極端子にそれぞれ接続される。2つのスイッチング素子は、対象負荷から対称的に配置され、2つがオンされることで電源部から対象負荷に電力が供給される。
1つの回路内に2つのスイッチが対称配置された電気電子回路(平衡動作式の回路)では、スイッチングのずれにより、コモンモードノイズ等のノイズやスイッチ損失の偏り等の不具合が発生する。つまり、スイッチングのずれが発生した場合、まず、当該ずれを確実に検出することが要求される。
本発明の電気電子回路によれば、この場合であっても、スイッチングのずれをより確実に、精度よく検出できる。さらに、従来の補正回路、または、本発明における上記極性判別部、判定部、補正部等を備えることにより、ノイズ等の不具合を解消することができる。すなわち、スイッチングのずれを確実に検出することにより、より確実にノイズ等の発生を防ぐことが可能となる。
ここで、上記前者の別の形態について、本発明の電気電子回路を適用してもよい。すなわち、本発明の電気電子回路は、直流電圧を発生する電源部と、電源部が電力を供給する対象である対象負荷とをさらに備え、第一スイッチング素子は、一方端子が電源部の正極端子または負極端子に接続され、他方端子が第二スイッチング素子の一方端子に接続され、第二スイッチング素子は、他方端子が対象負荷に接続されるようにしてもよい。
つまり、1つの回路内に2つのスイッチが連続的に直列接続され、その連続した2つのスイッチの一方側に対象負荷が直列接続される。この場合、例えば、電源部の正極端子が第一スイッチング素子に、第一スイッチング素子が第二スイッチング素子に、第二スイッチング素子が対象負荷に接続される。
この場合、2つのスイッチング素子がオンされることで、電源部から対象負荷に電力が供給される。ここで、スイッチングにずれが生じると、一方のスイッチング素子に過電圧が加わり、素子が破壊されるおそれがある。従って、2つのスイッチングのずれを確実に検出し、当該ずれを補正する必要がある。
本発明の電気電子回路によれば、この場合であっても、確実に精度よく当該ずれを検出することができる。また、上記同様、従来の補正回路または本発明における補正部等を備えることにより、各スイッチング素子のスイッチングを補正することができる。すなわち、スイッチングのずれを確実に検出できるため、当該ずれによる素子の破壊等をより確実に防ぐことが可能となる。
また、本発明の電気電子回路をいわゆる昇降圧チョッパコンバータに適用してもよい。すなわち、本発明の電気電子回路は、さらに、第三スイッチング素子と、第三コンデンサと、電源部と、第四コンデンサと、対象負荷と、第一ダイオードと、第二ダイオードと、第三ダイオードとを備えてもよい。第三スイッチング素子は、一方端子が第一スイッチング素子の他方端子に接続され、他方端子が第二スイッチング素子の一方端子に接続される。第三コンデンサは、一方が第三スイッチング素子の一方端子に第一昇降圧コイルを介して接続され、他方が第三スイッチング素子の他方端子に第二昇降圧コイルを介して接続される。
電源部は、直流電圧を充放電可能であり、例えば、バッテリ、コンデンサ等である。電源部は、正極端子が第三コンデンサの一方および第一昇降圧コイルに接続され、負極端子が第三コンデンサの他方および第二昇降圧コイルに接続される。第四コンデンサは、一方が第一スイッチング素子の一方端子に接続され、他方が第二スイッチング素子の他方端子に接続される。対象負荷は、第四コンデンサに並列接続され、電源部が電力を供給する対象である。
第一ダイオードは、アノードが第一スイッチング素子の他方端子に接続され、カソードが第一スイッチング素子の一方端子に接続される。第二ダイオードは、アノードが第二スイッチング素子の他方端子に接続され、カソードが第二スイッチング素子の一方端子に接続される。第三ダイオードは、アノードが第三スイッチング素子の他方端子に接続され、カソードが第三スイッチング素子の一方端子に接続される。なお、各スイッチング素子は、オンされたとき、一方端子から他方端子に向かう電流を許容するものである。
この場合において、制御部は、第三スイッチング素子をオンまたはオフさせる昇圧制御信号を、同時制御信号におけるオン状態と昇圧制御信号のオン状態とが重ならないように発生する。オン状態とは、信号におけるオン開始(ターンオン)からオフ開始(ターンオフ)までの状態である。
そして、駆動部は、昇圧制御信号を受け、第三スイッチング素子をオンまたはオフさせる第三駆動信号を第三スイッチング素子に出力する。ここで、判定部は、昇圧制御信号のオン開始から同時制御信号のオン開始までの間、判定しない。
つまり、判定部は、ずれ検出対象でない第三スイッチング素子の動作による影響を受けない。これにより、本発明の電気電子回路は、3つのスイッチを備える昇降圧チョッパコンバータの場合であっても、第一スイッチング素子と第二スイッチング素子のスイッチングのずれを、確実に精度よく検出できる。
なお、本発明の電気電子回路は、同時性を要求される2つのスイッチを1組として、複数の組が配置された回路であってもよい。この場合、各組に上記構成を用いることにより、各組におけるスイッチングのずれをそれぞれ検出することができる。
本発明の電気電子回路は、2つのスイッチを同時にオン、オフさせる電気電子回路において、2つのスイッチングのずれをより確実に、精度よく検出できる。さらに、本発明は、精度よく検出された検出結果を用いて、2つのスイッチングの同時性を向上させることができる。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。
<第一実施形態>
第一実施形態の電気電子回路について図1〜図5を参照して説明する。第一実施形態においては、本発明の電気電子回路を、平衡動作式の昇降圧チョッパコンバータに適用している。一般に、昇降圧チョッパコンバータは、2つのスイッチを同時にオン、オフさせ、降圧動作を行う。この降圧動作時において、2つのスイッチングにずれが生じると、コモンモードノイズ等のノイズが発生するおそれがある。
(第一実施形態における電気電子回路の概要)
まず、第一実施形態における電気電子回路の概要について、図1を参照して説明する。図1は、第一実施形態における電気電子回路の回路構成図である。
図1に示すように、電気電子回路は、第一スイッチング素子1と、第二スイッチング素子2と、第三スイッチング素子3と、制御部4と、駆動部5と、スイッチずれ検出部6と、スイッチずれ判定部7と、補正部8と、バッテリ9(本発明における「電源部」に相当する)と、モータ発電装置10(本発明における「対象負荷」に相当する)と、第一ダイオード11と、第二ダイオード12と、第三ダイオード13と、第一昇降圧コイル14と、第二昇降圧コイル15と、第三コンデンサ16と、第四コンデンサ17とを備えている。
まず、回路構成について説明する。各スイッチング素子1〜3は、nチャネルMOS形FET(電界効果トランジスタ)であり、各ゲートは、駆動部5に接続されている。第一スイッチング素子1は、ソースが第一昇降圧コイル14を介してバッテリ9の正極端子および第三コンデンサ16の一方に接続され、ドレインが第四コンデンサ17の一方およびモータ発電装置10の一方端子に接続されている。
第二スイッチング素子2は、ソースが第四コンデンサ17の他方およびモータ発電装置10の他方端子に接続され、ドレインが第二昇降圧コイル15を介してバッテリ9の負極端子および第三コンデンサ16の他方に接続されている。第三スイッチング素子3は、ソースが第二スイッチング素子2のドレインおよび第二昇降圧コイル15に接続され、ドレインが第一スイッチング素子のソースおよび第一昇降圧コイル14に接続されている。
第三コンデンサ16は、バッテリ9に並列接続されている。第四コンデンサ17は、モータ発電装置10に並列接続されている。第一ダイオード11は、アノードが第一スイッチング素子1のソースに、カソードが第一スイッチング素子1のドレインにそれぞれ接続されている。第二ダイオード12は、アノードが第二スイッチング素子2のソースに、カソードが第二スイッチング素子2のドレインにそれぞれ接続されている。第三ダイオード13は、アノードが第三スイッチング素子3のソースに、カソードが第三スイッチング素子3のドレインにそれぞれ接続されている。なお、各ダイオード11、12、13は、スイッチング素子寄生のダイオードであってもよい。
スイッチずれ検出部6は、第一スイッチング素子1のドレイン、ソース、第二スイッチング素子2のドレイン、ソース、および、スイッチずれ判定部7に接続されているが、詳しくは後述する。
スイッチずれ判定部7は、スイッチずれ検出部6、制御部4、および、補正部8に接続されている。補正部8は、スイッチずれ判定部7、制御部4、および、駆動部5に接続されている。制御部7は、スイッチずれ判定部7および補正部8に接続されている。すなわち、制御部4は、補正部8を介して駆動部5に接続されている。スイッチずれ判定部7および補正部8についても、詳しくは後述する。
モータ発電装置10は、インバータ回路10aとモータ発電機10bとを備えている。インバータ回路10aは、入力された直流電圧を交流電圧に変換しモータ発電機10bに伝達し、モータ発電機10bからの交流電圧を直流電圧に変換し出力する。モータ発電機10bは、供給された電力によってモータを駆動すると共に発電を行う。
次に、この電気電子回路の昇降圧動作について簡単に説明する。なお、説明に際し、スイッチずれ検出器6、スイッチずれ判定部7、および、補正部8は動作しないものとする。
制御部4は、第一スイッチング素子1と第二スイッチング素子2とを同時にオン、オフさせる同時制御信号を発生する。さらに、制御部4は、第三スイッチング素子3をオン、オフさせる昇圧制御信号を、同時制御信号のオン状態と昇圧制御信号のオン状態とが重ならないように発生する。
駆動部5は、同時制御信号に基づいて、第一スイッチング素子1をオン、オフさせる第一駆動信号を第一スイッチング素子1のゲートに出力し、且つ、第二スイッチング素子2をオン、オフさせる第二駆動信号を第二スイッチング素子2のゲートに出力する。また、駆動部5は、昇圧制御信号に基づいて、第三スイッチング素子3をオン、オフさせる第三駆動信号を第三スイッチング素子3のゲートに出力する。つまり、各スイッチング素子1〜3のオン、オフは、制御部4が発生する信号に基づいた各駆動信号によって行われる。
ここで、昇圧動作について説明する。まず、各スイッチング素子1〜3がオフ状態であり、バッテリ9により第三コンデンサ16に電力が蓄えられる。そして、第三スイッチング素子3のみがオンされると、バッテリ9および第三コンデンサ16から第一昇降圧コイル14および第二昇降圧コイル15に電流が流れる。このとき、第一昇降圧コイル14および第二昇降圧コイル15には、エネルギーが蓄えられる。
続いて、第三スイッチング素子3がオフされると、第一昇降圧コイル14および第二昇降圧コイル15は、電流を流し続けようとして、蓄えたエネルギーを放出する。このとき、第一昇降圧コイル14を電池とみなした場合に第一昇降圧コイル14のモータ発電装置10側がプラス電極となり、第二昇降圧コイル15を電池とみなした場合に第二昇降圧コイル15のバッテリ9側がプラス電極となる。第三スイッチング素子3がオフであるため、電流は、第一ダイオード11を介して第四コンデンサ17およびモータ発電装置10に流れ、第二ダイオード12を介して第三コンデンサ16およびバッテリ9に流れる。従って、各昇降圧コイル14、15のエネルギーが付加された電力が第四コンデンサ17およびモータ発電装置10に供給される。昇圧動作は、設定された電力となるように、第三スイッチング素子3のオン、オフを繰り返し、実行される。
次に、降圧動作について説明する。第一スイッチング素子1および第二スイッチング素子2が同時にオンすると、電流は、高圧側の第四コンデンサ17およびモータ発電装置10から第三コンデンサ16およびバッテリ9に流れ、第一昇降圧コイル14および第二昇降圧コイル15に電流が流れる。このとき、各昇降圧コイル14、15にエネルギーが蓄えられると共に、第三コンデンサ16およびバッテリ9に電力が供給される。
続いて、第一スイッチング素子1および第二スイッチング素子2が同時にオフすると、第一昇降圧コイル14および第二昇降圧コイル15は、電流を流し続けようとして、蓄えたエネルギーを放出する。このとき、第一昇降圧コイル14を電池とみなした場合に第一昇降圧コイル14のバッテリ9側がプラス電極となり、第二昇降圧コイル15を電池とみなした場合に第二昇降圧コイル15のモータ発電装置10側がプラス電極となる。このエネルギーは、第三コンデンサ16およびバッテリ9に供給される。降圧動作は、設定された電力となるように、第一スイッチング素子1および第二スイッチング素子2の同時オン、オフを繰り返して、実行される。
(スイッチずれ検出部6について)
次に、スイッチずれ検出部6について説明する。図1に示すように、スイッチずれ検出部6は、第一コンデンサ61と、第二コンデンサ62と、一次側第一コイル63と、一次側第二コイル64と、二次側検出コイル65と、磁気コア(図示せず)とを備えている。
第一コンデンサ61は、一方が第一スイッチング素子1のドレインに接続され、他方が一次側第一コイル63を介して第一スイッチング素子1のソースに接続されている。第二コンデンサ62は、一方が一次側第二コイル64を介して第二スイッチング素子2のドレインに接続され、他方が第二スイッチング素子2のソースに接続されている。
つまり、第一コンデンサ61は、第一スイッチング素子1に並列接続され、第二コンデンサ62は、第二スイッチング素子2に並列接続されている。第一実施形態において、第一コンデンサ61と第二コンデンサ62は、同一のコンデンサであり、同じ静電容量を有する。
一次側第一コイル63は、第一スイッチング素子1に並列接続され、且つ、第一コンデンサ61に直列接続されている。一次側第二コイル64は、第二スイッチング素子2に並列接続され、且つ、第二コンデンサ62に直列接続されている。第一実施形態において、一次側第一コイル63と一次側第二コイル64は、同じ巻数であり、巻き方向が互いに逆回りとなっている。ここでは、一次側第一コイル63の巻き方向が右回り、一次側第二コイル64の巻き方向が左回りとなっている。二次側検出コイル65は、スイッチずれ判定部7に接続されている。ここでは、二次側検出コイル65の巻き方向が右回りとなっている。
ここで、一次側第一コイル63、一次側第二コイル64、および、二次側検出コイル65は、磁気コア(図示せず)により互いに絶縁結合されている。つまり、一次側第一コイル63、一次側第二コイル64、および、二次側検出コイル65は、磁気結合され、1つの絶縁トランスを形成している。
ここで、スイッチずれ検出部6の動作原理について説明する。各スイッチング素子1、2に直流電圧が印加された状態において、各スイッチング素子1、2がオフからオンされると、その直後、各コンデンサ61、62は、各スイッチング素子1、2がオフのとき蓄えられた電荷を放出する。つまり、各コンデンサ61、62の電荷は、放出する方向(減る方向)に変化する。これにより、各コンデンサ61、62に直列接続された各一次側コイル63、64には、電荷の変化に応じた電流が流れる。そして、各一次側コイル63、64は、それぞれ磁束を発生する。
ここで、第一スイッチング素子1がオンされた直後に、一次側第一コイル63に発生する磁束を第一オン磁束とする。また、第二スイッチング素子2がオンされた直後に、一次側第二コイル64に発生する磁束を第二オン磁束とする。
続いて、各スイッチング素子1、2がオンからオフされると、その直後、各コンデンサ61、62に電荷が蓄えられる。つまり、各コンデンサ61、62の電荷は、充電する方向(増える方向)に変化する。これにより、各一次側コイル63、64には、電荷の変化に応じた電流が流れる。電荷は増える方向に変化するため、減る方向への変化とは逆向きの電流が流れる。そして、各一次側コイル63、64は、それぞれ磁束を発生する。ここで発生する各磁束は、上記各オン磁束と逆向きに発生する。
ここで、第一スイッチング素子1がオフされた直後に、一次側第一コイル63に発生する磁束を第一オフ磁束とする。また、第二スイッチング素子2がオフされた直後に、一次側第二コイル64に発生する磁束を第二オフ磁束とする。
そして、二次側検出コイル65には、一次側第一コイル63および一次側第二コイル64の磁束変化に応じて、電流が流れる。つまり、二次側検出コイル65は、一次側第一コイル63および一次側第二コイル64の磁束変化を検出する。
ここで、絶縁トランスにおける各磁束(第一オン磁束、第二オン磁束、第一オフ磁束、および、第二オフ磁束)の方向(向き)および磁束量(大きさ)について説明する。まず、磁束量については、印加電圧値、コンデンサの静電容量、および、コイルの巻数が同一であるため、すべて同一磁束量となる。
磁束の方向については、第一オン磁束と第二オン磁束とが相殺する方向(互いに逆向き)となり、第一オフ磁束と第二オフ磁束とが相殺する方向となる。まず、各一次側コイル63、64が互いに異なる巻き方向(右回りと左回り)となっている。そして、各スイッチング素子1、2がオンされると、一次側第一コイル63のソース側端部からドレイン側端部へ、一次側第二コイル64のソース側端部からドレイン側端部へ電流が流れる。
ここで、一次側第一コイル63において、第一スイッチング素子1のソース側の端部を始端、ドレイン側の端部を終端と称する。また、一次側第二コイル64において、第二スイッチング素子2のソース側の端部を終端、ドレイン側の端部を始端と称する。すなわち、図1において、一次側第一コイル63および一次側第二コイル64のうち点を付した側を始端とする。
つまり、磁束の方向は、第一オン磁束が一次側第一コイル63の始端から終端方向(図1における上方向)、第二オン磁束が一次側第二コイル64の始端から終端方向(図1における下方向)となる。各オフ磁束も同様に、第一オフ磁束が一次側第一コイル63の終端から始端方向(図1における下方向)、第二オフ磁束が一次側第二コイル64の終端から始端方向(図1における上方向)となる。
従って、第一オン磁束と第二オン磁束、または、第一オフ磁束と第二オフ磁束とが同時に発生した場合、各磁束が相殺されるため、絶縁トランスにおいて磁束変化は生じず、二次側検出コイル65において磁束変化は検出されない。
一方、第一スイッチング素子1および第二スイッチング素子2が同時にオン、オフされなかった場合、磁束が相殺されず、二次側検出コイル65は、発生した磁束による磁束変化を検出する。二次側検出コイル65による検出は、磁気結合における磁束変化、すなわち、2つのスイッチングのずれに起因する。つまり、2つのスイッチング素子における実際のスイッチングのずれは、磁気結合における磁束変化として表れ、二次側検出コイル65によって直接的に検出される。
従って、第一実施形態の電気電子回路は、スイッチずれ検出部6により、第一スイッチング素子1と第二スイッチング素子2のスイッチング(オン、オフ)のずれをより確実に、精度よく検出することができる。
なお、スイッチずれ検出部6において、各コンデンサ61、62の各静電容量、および、各一次側コイル63、64の各巻き方向、各巻数等は、設計により変更可能である。ただし、当該設計は、第一オン磁束と第二オン磁束が互いに打ち消しあう方向および磁束量となるようにされるものとし、且つ、第一オフ磁束と第二オフ磁束とが互いに打ち消しあう方向および磁束量となるようにされるものとする。
ここで、スイッチずれ検出部6は、スイッチずれ判定部7に接続されている。詳細には、二次側検出コイル65がスイッチずれ判定部7に接続されている。つまり、二次側検出コイル65は、磁束変化を検出すると、その情報(磁束変化により発生する電流)をスイッチずれ判定部7に伝送する。なお、以下、二次側検出コイル65において、一次側第一コイル63側の端部を始端、一次側第二コイル64側の端部を終端と称する。
(スイッチずれ判定部7について)
ここで、スイッチずれ判定部7について図2を参照して説明する。図2は、スイッチずれ検出部6およびスイッチずれ判定部7の回路構成図である。図2に示すように、スイッチずれ判定部7は、極性判別部71と、判定部72と、誤判定防止部73とを備えている。極性判別部71は、ダイオード711〜714と、ツェナーダイオード715、716と、抵抗717、718とを備えている。
ダイオード711は、アノードがグランド(GND)に接続され、カソードが二次側検出コイル65の始端およびダイオード712のアノードに接続されている。ダイオード712のカソードは、後述する判定部72の波形整形部721に接続されている。
ダイオード713は、アノードがグランドに接続され、カソードが二次側検出コイル65の終端およびダイオード714のアノードに接続されている。ダイオード714のカソードは、後述する判定部72の波形整形部722に接続されている。
ツェナーダイオード715は、アノードが二次側検出コイル65の始端、ダイオード711のカソード、およびダイオード712のアノードに接続され、カソードがツェナーダイオード716のカソードに接続されている。ツェナーダイオード716のアノードは、二次側検出コイル65の終端、ダイオード713のカソード、およびダイオード714のアノードに接続されている。ツェナーダイオード715、716は、高い電圧から各素子を保護するものである。
抵抗717は、一方がグランドに接続され、他方がダイオード712のカソードおよび波形整形部721に接続されている。抵抗718は、一方がグランドに接続され、他方がダイオード714のカソードおよび波形整形部722に接続されている。
極性判別部71には、二次側検出コイル65の磁束変化による誘導起電力により電流が流れる。この誘導起電力において、二次側検出コイル65の始端がプラス、終端がマイナスとなった場合、電流は、グランドからダイオード713、二次側検出コイル65、ダイオード712を介して波形整形部721へと流れる。一方、二次側検出コイル65の始端がマイナス、終端がプラスとなった場合、電流は、グランドからダイオード711、二次側検出コイル65、ダイオード714を介して波形整形部722へと流れる。
極性判別部71は、二次側検出コイル65の始端がプラスの場合、判定部72の波形整形部721に電流を流し、二次側検出コイル65の始端がマイナスの場合、判定部72の波形整形部722に電流を流す。つまり、極性判別部71は、二次側検出コイル65に発生する誘導起電力の極性を判別し、この判別結果を判定部72に出力する。
判定部72は、図2に示すように、波形整形部721、722と、ディレイフリップフロップ(以下、「DFF」と略称する)72a〜72bと、反転波形整形部723、724とを備えている。波形整形部721、722は、入力された信号を方形波(パルス)に整形して出力する。波形整形部721は、入力端子がダイオード712のカソードに接続され、出力端子がDFF72aのCK端子およびDFF72dのCK端子に接続されている。波形整形部722は、入力端子がダイオード714のカソードに接続され、出力端子がDFF72bのCK端子およびDFF72cのCK端子に接続されている。
DFF72aとDFF72bとは、相互にカスケード接続されている。すなわち、DFF72aのD端子とDFF72bの/Q端子(Qバー端子)とが接続され、且つ、DFF72aの/Q端子とDFF72bのD端子とが接続されている。そして、DFF72aおよびDFF72bのQ端子は、それぞれ後述する補正部8に接続されている。
同様に、DFF72cとDFF72dとは、相互にカスケード接続されている。すなわち、DFF72cのD端子とDFF72dの/Q端子とが接続され、且つ、DFF72cの/Q端子とDFF72dのD端子とが接続されている。そして、DFF72cおよびDFF72dのQ端子は、それぞれ後述する補正部8に接続されている。
反転波形整形部723、724は、入力された信号を整形し、反転して出力する。反転波形整形部723は、入力端子が制御部4に接続され、出力端子が反転波形整形部724の入力端子および後述するAND回路733の入力端子に接続されている。反転波形整形部724は、入力端子が反転波形整形部723の出力端子に接続され、出力端子がDFF72aの/CLR端子(クリアバー端子)、DFF72bの/CLR端子、および後述するDFF732のCK端子に接続されている。反転波形整形部723へは、制御部4が発生する同時制御信号が入力されている。
誤判定防止部73は、反転波形整形部731と、DFF732と、AND回路733とを備えている。反転波形整形部731は、入力端子が制御部4に接続され、出力端子がDFF732のD端子および/CLR端子に接続されている。DFF732は、CK端子が反転波形整形部724の出力端子に接続され、Q端子がAND回路733の入力端子に接続されている。
AND回路733は、3つの入力端子を有し、第一の入力端子に反転波形整形部723の出力端子、第二の入力端子にDFF732のQ端子がそれぞれ接続され、第三の入力端子には/RES信号(リセットバー信号)が入力されている。AND回路733の出力端子は、DFF72cの/CLR端子およびDFF72dの/CLR端子に接続されている。なお、/RES信号は、電気電子回路が作動中、オン状態である。
ここで、判定部72の動作について説明する。判定部72は、極性判別部71の判別結果によって、波形整形部721または波形整形部722に信号が入力される。さらに、判定部72には、制御部4から同時制御信号が入力されている。つまり、DFF72a〜72dの各/CLR端子には、同時制御信号に基づいた信号が入力されている。DFF72aおよびDFF72bには、2つの反転波形整形部723、724を介して同時制御信号が入力されている。また、DFF72cおよびDFF72dには、反転波形整形部723および誤判定防止部73を介して、同時制御信号に基づいた信号が入力されている。
ここで、誤判定防止部73は、昇圧制御信号がロー信号(オフ)の場合、反転波形整形部723の出力(反転された同時制御信号)をそのまま出力する。この誤判定防止部73の動作については後述する。すなわち、同時制御信号のハイ信号(オン)、ロー信号(オフ)によって、「DFF72aとDFF72b」、および、「DFF72cとDFF72d」のいずれかがハイ信号出力可能状態となる。ハイ信号出力可能状態とは、Q端子からハイ信号を出力できる状態である。
具体的には、同時制御信号がオンの場合、DFF72aおよびDFF72bがハイ信号出力可能であり(C1ハイ)、同時制御信号がオフの場合、DFF72cおよびDFF72dがハイ信号出力可能である(C2ハイ)。
そこで、まず、同時制御信号がオンの場合、すなわち、DFF72aおよびDFF72bの/CLR端子に同時制御信号のハイ信号が入力される場合(C1ハイ)について説明する。この場合、DFF72aおよびDFF72bがハイ信号出力可能状態であり、DFF72cおよびDFF72dはハイ信号を出力しない。
二次側検出コイル65で検出されたスイッチング(オン)のずれは、極性判別部71により信号として判定部72に入力される。ここで、二次側検出コイル65の始端がプラスである場合、極性判別部71は、波形整形部721にハイ信号を出力する。このハイ信号(P1ハイ)は、DFF72aおよびDFF72dのCK端子に入力される。このとき、DFF72bおよびDFF72cのCK端子には、波形整形部722からロー信号が入力されている(P2ロー)。
DFF72aとDFF72bの動作において、両者は上記のように相互にカスケード接続されている。つまり、両者のQ端子からの出力は、/CLR端子への入力がハイ信号の場合において、一方のCK端子にハイ信号で且つ他方のCK端子にロー信号が入力されると、当該一方のQ端子からハイ信号が出力される。これは、DFF72cとDFF72dにおいても同様である。
すなわち、同時制御信号がオンで、二次側検出コイル65の始端がプラスの場合、DFF72aは、Q端子からハイ信号を出力する。一方、この場合、DFF72bは、Q端子からロー信号を出力する。ここでのQ端子(DFF72b)からのロー信号出力は、DFF72aのQ端子からハイ信号が出力されている限り、たとえCK端子(DFF72b)にハイ信号が入力されても(P2ハイでも)、変化しない。DFF72c、72dは、/CLR端子がローであるため、Q端子からハイ信号を出力しない。
また、同時制御信号がオンで、二次側検出コイル65の始端がマイナスの場合、DFF72bは、Q端子からハイ信号を出力する。一方、この場合、DFF72aは、Q端子からロー信号を出力する。DFF72c、72dは、/CLR端子がローであるため、Q端子からハイ信号を出力しない。
第一実施形態の電気電子回路において、同時制御信号がオンで、二次側検出コイル65の始端がプラスとなるのは、第一オン磁束が第二オン磁束よりも先に発生した場合である。また、マイナスとなるのは、第二オン磁束が第一オン磁束よりも先に発生した場合である。つまり、判定部72は、第一スイッチング素子1が先にオンした場合、DFF72aからハイ信号を出力し、第二スイッチング素子2が先にオンした場合、DFF72bからハイ信号を出力する。
すなわち、判定部72は、同時制御信号および極性判別部71の判別結果に基づいて、その判別結果の基となった同時制御信号のオンによる第一駆動信号のオンおよび第二駆動信号のオンおいて、第一スイッチング素子1と第二スイッチング素子2のどちらが先にオンしたかを判定する。
次に、同時制御信号がオフの場合、すなわち、DFF72cおよびDFF72dがハイ信号出力可能状態である場合について説明する。なお、このとき、DFF72aおよびDFF72bのQ端子からはハイ信号が出力されない。この場合も、同時制御信号がオンの場合とほぼ同様に動作する。同時制御信号がオフで、二次側検出コイル65の始端がプラスとなるのは、第二オン磁束が第一オフ磁束よりも先に発生した場合である。また、マイナスとなるのは、第一オフ磁束が第二オフ磁束よりも先に発生した場合である。つまり、判定部72は、第一スイッチング素子1が先にオフした場合、波形整形部722を介してDFF72cからハイ信号を出力し、第二スイッチング素子2が先にオフした場合、波形整形部721を介してDFF72dからハイ信号を出力する。
すなわち、判定部72は、同時制御信号および極性判別部71の判別結果に基づいて、その判別結果の基となった同時制御信号のオフによる第一駆動信号のオフおよび第二駆動信号のオフおいて、第一スイッチング素子1と第二スイッチング素子2のどちらが先にオフしたかを判定する。
以上より、判定部72のハイ信号出力は、第一スイッチング素子1が先にオンした場合にDFF72aから(QA)、第二スイッチング素子2が先にオンした場合にDFF72bから(QB)、第一スイッチング素子1が先にオフした場合にDFF72cから(QC)、第二スイッチング素子2が先にオフした場合にDFF72dから(QD)、それぞれ為される。
ここで、誤判定防止部73の動作について説明する。誤判定防止部73は、制御部4からの昇圧制御信号を受け、反転波形整形部731により反転してDFF732のD端子および/CLR端子に入力する。ここで、DFF732は、CK端子にハイ信号が入力されたときのD端子の信号(ハイまたはロー)をQ端子から出力する。つまり、DFF732は、CK端子に入力される同時制御信号のオン開始(ターンオン)毎にD端子の信号を確認し、次のオン開始まで、当該D端子の信号(ラッチ信号)をQ端子から出力する。
これにより、DFF732は、昇圧制御信号がオフのとき、同時制御信号のオンによりQ端子からハイ信号を出力する。また、DFF732は、昇圧制御信号がオンのとき、値がクリアされ(/CLR端子がロー)、Q端子からロー信号を出力する。その後、昇圧制御信号がオフとなっても、DFF732は、CK端子がハイとなるまで、Q端子からロー信号を出力する。すなわち、DFF732は、昇圧制御信号のオン開始から同時制御信号のオン開始までの間、ロー信号を出力する。
この出力は、AND回路733に入力される。つまり、DFF732の出力がローである限り、誤判定防止部73は、判定部72のDFF72cおよびDFF72dにロー信号を出力し続け、DFF72cおよびDFF72dをクリアする。ここで、上記したとおり、制御部4は、同時制御信号のオン状態と昇圧制御信号のオン状態とが重ならないよう各信号を発生している。つまり、昇圧制御信号がオンまたはオフされるとき、同時制御信号はオフ状態である。同時制御信号がオフの場合、ハイ信号出力可能状態であるのは、DFF72cおよびDFF72dである。そして、このDFF72cおよびDFF72dの/CLR端子に誤判定防止部73からの信号が入力される。従って、判定部72は、誤判定防止部73の出力がローのとき、すなわち、昇圧制御信号のオン開始から同時制御信号のオン開始までの間、判定しない。
これにより、判定部72は、第三スイッチング素子3のオン、オフによる影響を受けることなく、第一スイッチング素子1と第二スイッチング素子2のスイッチングのずれを精度よく判定できる。
ここで、判定部72の出力において、DFF72aのQ端子からの出力をQA、DFF72bのQ端子からの出力をQB、DFF72cのQ端子からの出力をQC、DFF72dのQ端子からの出力をQDとする。このQA〜QDは、補正部8に出力される。
(補正部8について)
次に、補正部8について図3を参照して説明する。図3は、補正部8の回路構成図である。補正部8は、図3に示すように、アップダウンカウンタ81、82と、補正カウンタ部83と、最上位反転部84、85と、カウンタリセット部86、87と、nビット反転回路88、89とを備えている。
アップダウンカウンタ81、82は、8ビット出力可能であり、入力毎に値を加算するカウントアップ端子と、入力毎に値を減算するカウントダウン端子と、入力されると値をクリア(0)するCLR端子と、各ビットの値を出力するQa〜Qh端子とを備えている。なお、出力において、Qh端子が最上位である。
アップダウンカウンタ81は、カウントアップ端子がDFF72aのQ端子に、カウントダウン端子がDFF72bのQ端子に、CLR端子がNAND回路863の出力端子に、Qa〜Qh端子が最上位反転部84にそれぞれ接続されている。アップダウンカウンタ82も同様に、カウントアップ端子がDFF72cのQ端子に、カウントダウン端子がDFF72dのQ端子に、CLR端子がNAND回路873の出力端子に、Qa〜Qh端子が最上位反転部85にそれぞれ接続されている。
最上位反転部84は、NOT回路841を有し、アップダウンカウンタ81の出力のうち、最上位を反転させる。つまり、NOT回路841の入力端子に、最上位(8ビット目)の出力端子であるQh端子が接続されている。従って、アップダウンカウンタ81の値は、最上位反転部84により、最上位が反転されて出力される。具体的には、Qh端子の出力が1のとき0に、0のとき1に変換される。最上位反転部85も同様に、NOT回路851を有し、その入力端子にアップダウンカウンタ82のQh端子が接続されている。最上位反転部84、85は、Qa〜Qh端子の出力のうち、Qh端子の出力のみを反転させて、それぞれ出力する。
最上位反転部84の信号は、カウンタリセット部86、nビット反転回路88、および、補正カウンタ部83に出力される。カウンタリセット部86は、NAND回路861〜863を備えている。NAND回路861の入力端子は、ビット数に応じて8つあり、それぞれ最上位反転部84の各ビットの出力に接続されている。NAND回路861の出力端子は、NAND回路863の入力端子に接続されている。つまり、NAND回路861は、最上位反転部84の出力を入力し、8ビットのすべてがハイ信号(1)のときのみ、ロー信号(0)をNAND回路863に出力する。
NAND回路862は、8つの入力端子がnビット反転回路88の各ビットの出力にそれぞれ接続され、出力端子がNAND回路863の入力端子に接続されている。つまり、NAND回路862は、nビット反転回路88の出力を入力し、8ビットのすべてがハイ信号(1)のときのみ、ロー信号(0)をNAND回路863に出力する。
NAND回路863は、3つの入力端子を有し、第一の入力端子がNAND回路861の出力端子に、第二の入力端子がNAND回路862の出力端子にそれぞれ接続され、第三の入力端子には/RES信号(リセットバー信号)が入力されている。NAND回路863の出力端子は、アップダウンカウンタ81のCLR端子に接続されている。NAND回路863は、3つの入力がハイ信号(1)のときのみ、ロー信号(0)をCLR端子に出力する。つまり、NAND回路863は、3つの入力のうち少なくとも1つがロー信号である場合、ハイ信号をCLR端子に出力し、アップダウンカウンタ81の値をクリアする。
nビット反転回路88は、8つのNOT回路を有し、各入力端子が最上位反転部84の各ビットの出力にそれぞれ接続され、入力すべてを反転し、NAND回路862および補正カウンタ部83に出力する。
ここで、カウンタリセット部86の動作の具体例について説明する。最上位反転部84の出力がすべてハイ信号(11111111)の場合、NAND回路861は、NAND回路863にロー信号を出力する。また、この場合、NAND回路862は、nビット反転回路88により反転された信号(すなわち、すべてロー信号)を受け、ハイ信号をNAND回路863に出力する。なお、/RES信号は、電気電子回路が作動中、ハイ信号とする。NAND回路863は、3つの入力のうち、1つがロー信号であるため、アップダウンカウンタ81のCLR端子にハイ信号を出力する。
また、最上位反転部84の出力がすべてロー信号(00000000)の場合、NAND回路861は、NAND回路863にハイ信号を出力する。また、この場合、NAND回路862は、nビット反転回路88により反転された信号(すなわち、すべてハイ信号)を受け、ロー信号をNAND回路863に出力する。NAND回路863は、3つの入力のうち、1つがロー信号であるため、アップダウンカウンタ81のCLR端子にハイ信号を出力する。
すなわち、カウンタリセット部86は、最上位反転部84の出力が8ビットにおいて0(00000000)または最大値(11111111)となった場合、アップダウンカウンタ81をリセットする。アップダウンカウンタ81の値は、CLR端子にハイ信号が入力されることにより、0(00000000)となる。
一方、最上位反転部84の出力が上記以外、すなわち、0および最大値以外の場合、NAND回路861およびNAND回路862の出力はともにハイ信号となり、NAND回路863の3つの入力すべてがハイとなり、CLR端子には、ロー信号が出力される。つまり、カウンタリセット部86は、アップダウンカウンタ81をリセットしない。
カウンタリセット部87は、NAND回路871〜873を備えている。カウンタリセット部87は、図3に示すように、上記カウンタリセット部86と同構成および同動作である。また、nビット反転回路89は、上記nビット反転回路88と同構成および同動作である。すなわち、最上位反転部85の出力が、8ビットにおける0または最大値となった場合、アップダウンカウンタ82をリセットする。
補正カウンタ部83は、カウンタ831〜834と、DFF835〜838と、NOT回路839とを備えている。カウンタ831〜834は、レジスタ機能を有し、入力端子として、A〜H端子、/CCKEN端子、RCK端子、/CLOAD端子、および、CCK端子を有し、出力端子として/RCO端子を有している。A〜H端子には、各ビットの信号が入力される。/CCKEN端子にハイ信号が入力されると、当該カウンタに入力されるビット情報(A〜H端子)をストア(記憶)可能状態とする。カウンタがストア可能状態において、RCK端子にハイ信号が入力されると、カウンタは、ビット情報をストアする。
一方、CLOAD端子にハイ信号が入力されると、カウンタは、ストアされたビット情報をロード(実行)する。CCK端子には、クロック信号(CLK)が入力される。ここで、ロードとは、ストアされたビット情報からそのビットにおける最大値(8ビットにおける255)に向けて、クロック信号に基づきカウントすることである。なお、カウントは、最大値の次が0である(例えば、254→255→0→1)。
/RCO端子からは、継続的にハイ信号が出力されるが、ロード中において、当該カウントが最大値(255)になったとき、ロー信号を出力する。そして、カウントが0になると、再びハイ信号を出力する。すなわち、/RCO端子の出力は、ロード中におけるカウントが最大値から0までの間(255→0)のみロー信号となり、それ以外はハイ信号となる。
カウンタ831は、A〜H端子がnビット反転回路88の出力に接続され、/CCKEN端子およびRCK端子がNOT回路839の出力端子に接続され、/CLOAD端子が制御部4に接続され、/RCO端子がDFF835のCK端子に接続されている。カウンタ832は、A〜H端子が最上位反転部84の出力に接続され、/CCKEN端子およびRCK端子がNOT回路839の出力端子に接続され、/CLOAD端子が制御部4に接続され、/RCO端子がDFF836のCK端子に接続されている。
カウンタ833は、A〜H端子がnビット反転回路89の出力に接続され、/CCKEN端子およびRCK端子がDFF835のQ端子に接続され、/CLOAD端子がDFF835の/Q端子に接続され、/RCO端子がDFF837のCK端子に接続されている。カウンタ834は、A〜H端子が最上位反転部85の出力に接続され、/CCKEN端子およびRCK端子がDFF836のQ端子に接続され、/CLOAD端子がDFF836の/Q端子に接続され、/RCO端子がDFF838のCK端子に接続されている。
NOT回路839の入力端子には、制御部4が接続されている。DFF835のD端子および/CLR端子には、制御部4に接続されている。DFF836のD端子および/CLR端子には、制御部4に接続されている。ここで、カウンタ831の/CLOAD端子、カウンタ832の/CLOAD端子、NOT回路839の入力端子、DFF835のD端子と/CLR端子、および、DFF836のD端子および/CLR端子には、制御部4から同時制御信号が入力されている。
DFF837は、D端子および/CLR端子がDFF835の/Q端子に接続され、/Q端子が駆動部5に接続されている。DFF838は、D端子および/CLR端子がDFF836の/Q端子に接続され、/Q端子が駆動部5に接続されている。
ここで、補正部8の動作について説明する。なお、アップダウンカウンタ81、82の初期値は0である。補正部8は、判定部72の判定結果の基となった同時制御信号のオンの後に発生する同時制御信号のオンにおいて、第一駆動信号のオンおよび第二駆動信号のオンを補正する。さらに、補正部8は、判定部72の判定結果の基となった同時制御信号のオフの後に発生する同時制御信号のオフにおいて、第一駆動信号のオフおよび第二駆動信号のオフを補正する。ここでは、補正カウンタ部83は、アップダウンカウンタ81、82の出力に応じて、第一駆動信号および第二駆動信号を補正する。
まず、オンに対する補正動作について説明する。判定部72は、第一スイッチング素子1が先にオンした場合にQAを、第二スイッチング素子2が先にオンした場合にQBを出力する。QAはアップダウンカウンタ81のカウントアップ端子に入力され、QBはアップダウンカウンタ81のカウントダウン端子に入力される。すなわち、アップダウンカウンタ81には、オンのずれに関する情報が入力される。
具体的に、アップダウンカウンタ81がカウントアップされた場合(判定部72がQAハイ出力)について説明する。この場合、第一スイッチング素子1が先にオンしている。アップダウンカウンタ81の値は、0から1となる。この値(00000001)は、Qa〜Qh端子から最上位反転部84に出力される。最上位反転部84で最上位が反転された値129(10000001)は、カウンタリセット部86、nビット反転回路88、および、カウンタ832のA〜H端子に入力される。nビット反転回路88で各ビットが反転された値126(01111110)は、カウンタリセット部86、および、カウンタ831のA〜H端子に入力される。
カウンタ831は、そのビット情報(126)をストアし、判定結果の基となった同時制御信号のオン(以下、「基のオン」とも称する)の次に発生する同時制御信号のオン(以下、「次のオン」とも称する)によってロードする。カウンタ831は、126から255へとカウントし、カウント値が255となると/RCO端子からの出力がロー信号となり、カウント値が0(255→0)となると/RCO端子からの出力が再びハイ信号となる。
これにより、DFF835のCK端子への入力がローからハイとなり、このときのD端子の信号(ラッチ信号)をQ端子から出力する。つまり、このとき、DFF835のD端子には次のオン(Tsハイ)が入力されており、Q端子からハイ信号、/Q端子からロー信号が出力される。DFF835の/Q端子から出力されるロー信号により、DFF837の/Q端子からの出力はハイ信号となる。このハイ信号は、駆動部5に入力され、第一駆動信号のオンとなる。
つまり、基のオンで第一スイッチング素子1が先にオンした場合、次のオンによる第一駆動信号のオンは、カウンタ831により126から255まで(129クロック)カウントされた後に出力される。なお、基のオンによる第一駆動信号のオンは、アップダウンカウンタ81の値が0であり、カウンタが127から255まで(128クロック)カウントした後に出力されている。すなわち、基のオンによる第一駆動信号のオンに対して、次のオンによる第一駆動信号のオンは、1クロック遅れて駆動部5から出力される。
また、この場合、上記のように、カウンタ832のA〜H端子に、最上位反転部84で最上位が反転された値129(10000001)が入力される。カウンタ832は、129をストアし、カウンタ831と同様に、次のオン(Tsハイ)によりロードする。そして、カウンタ832は、129から255へとカウントし(126クロック)、/RCO端子からロー信号を出力し、カウント値が0でハイ信号を出力する。これにより、DFF836の/Q端子からDFF838のD端子および/CLR端子にロー信号が出力される。つまり、DFF838は、/Q端子からハイ信号を出力する。このハイ信号は、駆動部5に入力され、第二駆動信号のオンとなる。
つまり、基のオンで第一スイッチング素子1が先にオンした場合、次のオンによる第二駆動信号のオンは、カウンタ832により129から255まで(126クロック)カウントされた後に出力される。なお、基のオンによる第二駆動信号のオンは、アップダウンカウンタ81の値が0であり、カウンタが128から255まで(127クロック)カウントした後に出力されている。すなわち、基のオンによる第二駆動信号のオンに対して、次のオンによる第二駆動信号のオンは、1クロック早く駆動部5から出力される。
すなわち、補正部8は、第一スイッチング素子1が先にオンした場合(QA)、アップダウンカウンタ81の値が加算され、第一駆動信号に対して第一駆動信号のオンを遅延させる補正および第二駆動信号に対して第二駆動信号のオンを早める補正を行う。
一方、補正部8は、第二スイッチング素子2が先にオンした場合(QB)、アップダウンカウンタ81の値が減算され、第一駆動信号に対して第一駆動信号のオンを早める補正および第二駆動信号に対して第二駆動信号のオンを遅延させる補正を行う。
また、アップダウンカウンタ81の値は、次にQAまたはQBが入力されるまで維持され、次のQAにより加算され、QBにより減算される。すなわち、補正部8は、判定結果に基づいた補正結果を、判定結果の後に発生する同時制御信号のオンによる第一駆動信号のオンおよび第二駆動信号のオンに対して判定部72が判定するまで維持する。
続いて、オフに対する補正動作について説明する。判定部72は、第一スイッチング素子1が先にオフした場合にQCを、第二スイッチング素子2が先にオフした場合にQDを出力する。QCはアップダウンカウンタ82のカウントアップ端子に入力され、QDはアップダウンカウンタ82のカウントダウン端子に入力される。すなわち、アップダウンカウンタ82には、オフのずれに関する情報が入力される。
具体的に、アップダウンカウンタ82がカウントアップされた場合(判定部72がQCハイ出力)について説明する。この場合、第一スイッチング素子1が先にオフしている。アップダウンカウンタ82の値は0から1になる。アップダウンカウンタ82の出力は、最上位反転部85およびnビット反転回路89を介して、カウンタ833のA〜H端子に値126で入力される。また、アップダウンカウンタ82の出力は、最上位反転部85を介して、カウンタ834に値129で入力される。
カウンタ833は、そのビット情報(126)をストアし、判定結果の基となった同時制御信号のオフ(以下、「基のオフ」とも称する)の次に発生する同時制御信号のオフ(以下、「次のオフ」とも称する)によってロードする。詳しくは、次のオフがDFF835の/CLR端子に入力されることにより、DFF835の/Q端子からの出力がハイ信号となり、カウンタ833が値126からロードを始める。カウンタ833の/RCO端子からの出力は、カウントが126から255(129クロック)の後反転(ハイ→ロー→ハイ)される。このとき、DFF835の/CLR端子には、同時制御信号のオフ(次のオフ)が入力されており、DFF835の/Qの出力はハイ信号である。従って、DFF837のCK端子に上記反転信号が入力されることにより、DFF837の/Q端子からの出力がハイ信号からロー信号となる。このロー信号は、駆動部5に入力され、第一駆動信号のオフとなる。
つまり、基のオフで第一スイッチング素子1が先にオフした場合、次のオフによる第一駆動信号のオフは、カウンタ833により126から255まで(129クロック)カウントされた後に出力される。なお、基のオフによる第一駆動信号のオフは、アップダウンカウンタ82の値が0であり、カウンタが127から255まで(128クロック)カウントした後に出力されている。すなわち、基のオフによる第一駆動信号のオフに対して、次のオフによる第一駆動信号のオフは、1クロック遅れて駆動部5から出力される。
また、この場合、上記のように、カウンタ834のA〜H端子に、最上位反転部85で最上位が反転された値129が入力される。カウンタ834は、129をストアし、カウンタ833と同様に、次のオフによりロードする。従って、DFF838は、126カウントの後に/Q端子からロー信号を出力する。このロー信号は、駆動部5に入力され、第二駆動信号のオフとなる。なお、基のオフによる第二駆動信号のオフは、アップダウンカウンタ82の値が0であり、127カウントの後に出力されている。すなわち、基のオフによる第二駆動信号のオフに対して、次のオフによる第二駆動信号のオフは、1クロック早く駆動部5から出力される。
補正部8は、第一スイッチング素子1が先にオフした場合(QC)、アップダウンカウンタ82の値が加算され、第一駆動信号に対して第一駆動信号のオフを遅延させる補正および第二駆動信号に対して第二駆動信号のオフを早める補正を行う。
一方、補正部8は、第二スイッチング素子2が先にオフした場合(QD)、アップダウンカウンタ81の値が減算され、第一駆動信号に対して第一駆動信号のオフを早める補正および第二駆動信号に対して第二駆動信号のオフを遅延させる補正を行う。
また、アップダウンカウンタ82の値は、次にQCまたはQDが入力されるまで維持され、次のQCにより加算され、QDにより減算される。すなわち、補正部8は、判定結果に基づいた補正結果を、判定結果の後に発生する同時制御信号のオフによる第一駆動信号のオフおよび第二駆動信号のオフに対して判定部72が判定するまで維持する。
(タイミングチャート)
次に、第一実施形態の電気電子回路の全体動作について、図4および図5を参照して説明する。図4は、電気電子回路における昇降圧動作のタイミングチャートを示す図である。図5は、電気電子回路における補正部8のタイミングチャートを示す図である。
まず、昇降圧動作におけるスイッチずれ検出部6およびスイッチずれ判定部7の動作について図4を参照して説明する。
ここで、同時制御信号をTs、第三駆動信号をT3とする。また、図4において、Tsのオン/オフを、左からTs1、Ts2、Ts3、Ts4とし、T3のオン/オフを、左からT31、T32、T33、T34、T35とする。また、Tsに基づいた第一駆動信号による第一スイッチング素子1の動作(オン、オフ)をT1(オンのときハイ、オフのときロー)とする。同様に、Tsに基づいた第二駆動信号による第二スイッチング素子2の動作(オン、オフ)をT2(オンのときハイ、オフのときロー)とする。なお、昇降圧動作の説明(図4)に際しては、T1およびT2の少なくとも一方が、Tsの信号(ハイ、ロー)と同時に動作(オン、オフ)していることとする。
また、図1における第三スイッチング素子3のドレイン側の電位をVx、ソース側の電位をVyとする。第一実施形態の電気電子回路ように、第一スイッチング素子1と第二スイッチング素子2が負荷(モータ発電装置10)を中心に対称的に配置される電気電子回路の動作において、VxとVyは、スイッチングのずれがなければ、基準電位Vを中心に対称的な変動を見せる。また、図4に示すVpは、第一スイッチング素子1のドレイン側の電位に相当し、Vnは、第二スイッチング素子2のソース側の電位に相当する。
また、第一昇降圧コイル14および第二昇降圧コイル15に流れる電流をILとする。ILの流れる方向は、昇圧方向をプラスとする。すなわち、第一昇降圧コイル14におけるバッテリ9からモータ発電装置10方向(図1における右方向)、第二昇降圧コイル15におけるモータ発電装置10からバッテリ9方向(図1における左方向)をプラスとする。
また、図2に示すように、二次側検出コイル65の始端側への信号をSP、終端側への信号をSNとする。つまり、ΔSPNは、二次側検出コイル65の出力信号を示す。また、波形整形部721の出力をP1、波形整形部722の出力をP2とする。また、反転波形整形部724からの出力をC1とし、AND回路733からの出力をC2とする。なお、/RES信号は、電気電子回路の作動中、ハイ信号を出力する。
図4において、電気電子回路は、まず昇圧動作を行い、続いて降圧動作を行い、そして再び昇圧動作を行う(図4の左側から右側へ)。
始めに、昇圧動作の動作タイミングについて説明する。図4に示すように、T31がハイになると、第三スイッチング素子3がオンされ、VxとVyが基準電位Vでほぼ同電位となり、ILが徐々にプラス方向に流れる。そして、T31がローになると、第三スイッチング素子3がオフされ、各昇降圧コイル14、15によりVxとVyの電位差が大きくなり(Vp−Vn)、ILが徐々に減少していく。なお、第三スイッチング素子3がオンまたはオフされた直後、一次側第一コイル63および一次側第二コイル64に磁束が発生することがあるが、互いに打ち消しあい、二次側検出コイル65ではほぼ検出されない(ΔSPN)。
続いて同様に、T32がハイとなり、その後ローとなる。T32がローとなった後、VxとVyの電位差が大きくなり(Vp−Vn)、ILが徐々に減少する。その後、ILが0となると、VxとVyの電位差は、徐々に小さくなり、バッテリ9の電圧に相当する電位差となる。昇圧動作ではILがプラスであり、バッテリ9および第三コンデンサ16からモータ発電装置10および第四コンデンサ17に向けて昇圧され、電力が供給される。
次に、降圧動作の動作タイミングについて説明する。Ts1のハイ(同時制御信号のオン)に基づいて、T1およびT2がハイとなる。このとき、Ts1のハイと同時にC1がハイとなる。ここで、図4に示すように、T1が先にハイになると、T1がハイとなった直後、ΔSPNにプラス信号が発生し、同時にP1がハイとなる。また、P1のハイと同時にQAがハイとなる。C1がハイのとき、P1がP2より先にハイになると、QAがハイとなる。つまり、T1が先にハイとなると、QAがハイとなる。このとき、VxがVpまで大きくなる。
その後、T2がハイになると、その直後、ΔSPNにマイナス信号が発生し、同時にP2がハイとなる。なお、P1およびP2は、ΔSPNの信号の消滅によりローとなる。また、このP2のハイは、すでにQAがハイであるため、Q出力(判別部72の出力)に影響しない。T2がハイになった直後、VyがVnまで小さくなり、VxとVyの電位差が大きくなる(Vp−Vn)。そして、ILは、マイナス方向に徐々に流れる。
続いて、Ts1のローに基づいて、T1およびT2がローとなる。このとき、Ts1のローと同時にC1およびQAがローとなり、C2がハイとなる。ここで、図4に示すように、T1が先にローになると、その直後、ΔSPNにマイナス信号が発生し、同時にP2がハイとなる。このP2のハイと同時にQCがハイとなる。C2がハイのとき、P2がP1より先にハイになると、QCがハイになる。つまり、T1が先にローとなると、QCがハイとなる。このとき、VxはVnまで小さくなる。
その後、T2がローになると、その直後、ΔSPNにプラス信号が発生し、同時にP1がハイとなる。このP1のハイは、すでにQCがハイであるため、Q出力に影響しない。T2がローになった直後、VxとVyはほぼ基準電位Vとなる。そして、ILは、徐々に0に向かう。
続いて、Ts2のハイに基づいて、T1およびT2がハイとなる。このとき、Ts2のハイと同時にC1がハイとなり、C2がローとなる。ここで、図4に示すように、T2が先にハイになると、その直後、ΔSPNにマイナス信号が発生し、同時にP2がハイとなる。また、P2のハイと同時にQBがハイとなる。C1がハイのとき、P2がP1より先にハイになると、QBがハイとなる。つまり、T2が先にハイになると、QBがハイとなる。VxとVyは共にVnまで小さくなる。
その後、T1がハイになると、その直後、ΔSPNにプラス信号が発生し、同時にP1がハイとなる。また、T1がハイになった直後に、VxがVpまで大きくなり、VxとVyの電位差が大きくなる(Vp−Vn)。ILは、再びマイナス方向に徐々に流れる。
続いて、Ts2のローに基づいて、T1およびT2がローとなる。このとき、Ts2のローと同時にC1およびQBがローとなり、C2がハイとなる。ここで、図4に示すように、T3が先にローになると、その直後、ΔSPNにプラス信号が発生し、同時にP1がハイとなる。このP1のハイと同時にQDがハイとなる。C2がハイのとき、P1がP2より先にハイになると、QDがハイになる。つまり、T2が先にローとなると、QDがハイとなる。Vyは、Vpまで大きくなる。
その後、T1がローになると、その直後、ΔSPNにマイナス信号が発生し、同時にP2がハイとなる。また、T2がローになった直後に、VxとVyは、基準電位Vとなる。ILは、徐々に0に向かう。降圧動作ではILがマイナスであり、モータ発電装置10および第四コンデンサ17からバッテリ9および第三コンデンサ16に向けて降圧され、電力が供給される。
次に、降圧から昇圧への動作の動作タイミングについて説明する。上記に続いて、T33がハイになり、同時にC2およびQDがローとなる。このとき、VxとVyは、基準電圧Vとなる。ILは、徐々に0に向かう。その後、T33がローとなる。
続いて、Ts3のハイに基づいて、T1およびT2がハイとなる。このとき、Ts3のハイと同時にC1がハイとなる。ここで、図4に示すように、T1が先にハイになると、その直後、ΔSPNにプラス信号が発生し、同時にP1がハイとなる。また、P1のハイと同時にQAがハイとなる。VxとVyは、共にVpまで大きくなる。
その後、T2がハイになると、その直後、ΔSPNにマイナス信号が発生し、同時にP2がハイとなる。T2がハイになった直後、VyがVnまで小さくなり、VxとVyの電位差が大きくなる(Vx−Vy)。ILは、再びマイナス方向に徐々に流れる。
続いて、Ts3のローに基づいて、T1およびT2がローとなる。このとき、Ts3のローと同時にC1およびQAがローとなり、C2がハイとなる。ここで、図4に示すように、T1が先にローになると、その直後、ΔSPNにマイナス信号が発生し、同時にP2がハイとなる。このP2のハイと同時にQCがハイとなる。Vxは、Vnまで小さくなる。
その後、T2がローになると、その直後、ΔSPNにプラス信号が発生し、同時にP1がハイとなる。その後、VxとVyは、共に基準電圧Vに向かって大きくなる。ILは、しばらくマイナス方向に流れる。
続いて、T34がハイとなる。同時に、C2およびQCがローになる。その後、VxとVyは、共に基準電圧Vとなる。ILは、徐々に0となる。そして、T34がローとなり、その直後、VxはVpに、VyはVnに向かう。このT34のローにより、ILは、プラス方向に流れ出す。
続いて、Ts4のハイに基づいて、T1およびT2がハイとなる。Ts4のハイと同時に、C1がハイとなる。ここで、図4に示すように、T1とT2が同時にハイになると、ΔSPNは変化せず、QAおよびQBはハイにならない。さらに、VxとVyは基準電圧Vを中心に対称的に変動し、VxがVp、VyがVnとなる。ILは、プラスから徐々に0となり、その後マイナス方向に流れる。
続いて、Ts4のローに基づいて、T1およびT2がローとなる。Ts4のローと同時に、C1がローになり、C2がハイになる。ここで、T2が先にローになると、その直後、ΔSPNにプラス信号が発生し、同時にP1がハイとなる。C2がハイで、P1が先にハイとなったため、QDがハイとなる。Vyは、Vpに向かって大きくなる。ILは、マイナス方向に徐々に流れる。
その後、T1がローになると、その直後、ΔSPNにマイナス信号が発生し、P2がハイとなる。そして、T35がハイとなり、C2およびQDがローとなる。VxとVyは、基準電圧Vとなり、ILはマイナス方向からプラス方向へと徐々に変動する。以上のように、ILがマイナスからプラスへと徐々に移行し、降圧動作から昇圧動作へと徐々に変換される。
次に、補正部8の動作について図5を参照して説明する。なお、第一実施形態において、クロック信号(CLK)は、100MHzとする。
ここで、図3に示すように、nビット反転回路88からカウンタ831への出力をT1onとし、最上位反転部84からカウンタ832への出力をT3onとする。また、図3に示すように、nビット反転回路89からカウンタ833への出力をT1offとし、最上位反転部85からカウンタ834への出力をT3offとする。なお、これらは、図5において16進数で表示されている。
また、DFF837の/Q端子からの出力をTO1とし、DFF838の/Q端子からの出力をTO2とする。TO1およびTO2は、駆動部5に入力され、駆動部5により、第一駆動信号、第二駆動信号として出力される。すなわち、TO1は、第一駆動信号であり、TO2は、第二駆動信号である。第一実施形態の電気電子回路において、補正部8の出力TO1およびTO2は、駆動部5から該当スイッチに出力される。
図5に示すように、Ts1のハイにおいて、QAがハイになると、T1onが127($7F)から126($7E)となり、T2onが128($80)から129($81)となる。T1onが126となることで、Ts2のハイ(次のオン)におけるTO1は、Ts2のハイから129クロック後(255−126)にハイとなる。また、T2onが129となることで、Ts2のハイ(次のオン)におけるTO2は、Ts2のハイから126クロック後(255−129)にハイとなる。つまり、補正部8は、QAが出力された次のハイ(オン)に対し、TO1のハイを1クロック遅延させ(128→129)、TO2のハイを1クロック早める(127→126)。
そして、Ts1のローにおいて、QCがハイになると、T1offが127($7F)から126($7E)となり、T2offが128($80)から129($81)となる。T1offが126となることで、Ts2のロー(次のオフ)におけるTO1は、Ts2のローから129クロック後にローとなる。また、T2offが129となることで、Ts2のロー(次のオフ)におけるTO2は、Ts2のローから126クロック後にローとなる。つまり、補正部8は、QCが出力された次のロー(オフ)に対し、TO1のローを1クロック遅延させ(128→129)、TO2のローを1クロック早める(127→126)。
続いて、Ts2のハイにおいて、QBがハイとなると、T1onが126($7E)から127($7F)となり、T2onが129($81)から128($80)となる。T1onが127となることで、Ts3のハイ(次のオン)におけるTO1は、Ts3のハイから128クロック後にハイとなる。また、T2onが128となることで、Ts3のハイ(次のオン)におけるTO2は、Ts3のハイから127クロック後にハイとなる。つまり、補正部8は、QBが出力された次のハイ(オン)に対し、TO1のハイを1クロック早め、TO2のハイを1クロック遅延させる。
そして、Ts2のローにおいて、QDがハイになると、T1offが126($7E)から127($7F)となり、T2offが129($81)から128($80)となる。T1offが127となることで、Ts3のロー(次のオフ)におけるTO1は、Ts3のローから128クロック後にローとなる。また、T2offが128となることで、Ts3のロー(次のオフ)におけるTO2は、Ts3のローから127クロック後にローとなる。つまり、補正部8は、QDが出力された次のロー(オフ)に対し、TO1のローを1クロック早め、TO2のローを1クロック遅延させる。
その後、同様に、Ts3のハイにおいて、QAがハイになると、補正部8は、次のTsのハイ(次のオン)に対し、TO1のハイを1クロック遅延させ、TO2のハイを1クロック早める。そして、Ts3のローにおいて、QCがハイになると、補正部8は、次のTsのロー(次のオフ)に対し、TO1のローを1クロック遅延させ、TO2のローを1クロック早める。
なお、例えば、上記Ts3のローにおいて、QDがハイになった場合、T1offが127($7F)から128($80)、T2offが128($80)から127($7F)となる。この場合、補正部8は、次のTsのローに対し、Ts3のローにおけるTO2のローよりさらに、TO1のローを1クロック早め、TO2のローを1クロック遅延させる。
また、Tsのハイおよびローにおいて、ハイ、ローのいずれか一方のみずれを検出した場合、当該一方にかかる駆動信号のオンまたはオフのみを補正する。
また、T1on〜T2offの各値は、判定部72からの入力(QA〜QD)がない限り維持される。例えば、図5のTs1においてスイッチングのずれが検出され(QAとQC)、Ts2において補正された後、スイッチングのずれを検出しなかった場合、T1onは126($7E)、T2onは129($81)、T1offは126($7E)、T2offは129($81)のまま維持される。補正部8は、次に判定部72から入力されるまで、上記補正結果を維持する。駆動部5は、補正結果に基づいて、第一駆動信号(TO1)を第一スイッチング素子1に出力し、且つ、第二駆動信号(TO2)を第二スイッチング素子2に出力する。
以上により、第一実施形態の電気電子回路によれば、2つのスイッチングのずれをより確実に精度よく検出でき、さらに、その検出結果から当該2つのスイッチングのタイミングを精度よく補正することができる。従って、昇降圧チョッパコンバータにおいては、2つのスイッチングのずれを精度よく検出、補正することで、スイッチングの同時性が向上し、コモンモードノイズ等のノイズの発生を抑制することができる。
なお、第一実施形態の電気電子回路において、制御部4、スイッチずれ判定部7、および、補正部8をASICマイコン等のマイクロコンピュータに内蔵させてもよい。これにより、上記効果に加えて、小型化および低コスト化が可能となる。また、昇圧制御信号がオンからオフになる前に、同時制御信号がオンとならないよう、デッドタイムを設定してもよい。また、補正部8において、アップダウンカウンタやカウンタ等を増設し、補正精度を変更することも可能である。
<第二実施形態>
第二実施形態の電気電子回路について図6を参照して説明する。図6は、第二実施形態における電気電子回路の回路構成図である。本発明の電気電子回路は、Hブリッジを有する回路にも適用することができる。一般に、Hブリッジを有する回路として、絶縁型DC−DCコンバータや、DCモータの駆動制御回路等がある。
Hブリッジは、直列接続された2つのスイッチが2組あり、各組の2つのスイッチの間に各組共通の負荷(トランスやモータ等)を直列接続させている。つまり、1つの回路内に2つのスイッチが負荷を中心に対称配置されている。Hブリッジでは、同時にオン、オフすべき2つのスイッチングのずれにより、コモンモードノイズ等のノイズが発生するおそれがある。第二実施形態は、本発明の電気電子回路を、Hブリッジに適用したものである。なお、第二実施形態において、第一実施形態と同構成であるものには、同一符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、第二実施形態の電気電子回路は、第一スイッチング素子1、101と、第二スイッチング素子2、102と、スイッチずれ検出部106と、バッテリ9と、トランス部110(本発明における「対象負荷」に相当する)と、整流平滑回路110aと、4つのダイオード111と、駆動部(図示せず)と、制御部(図示せず)とを備えている。
トランス部110は、第一スイッチング素子1、101と、第二スイッチング素子2、102により構成したHブリッジで発生した交流電力を整流平滑回路110aに転送するトランスである。整流平滑回路110aは、トランス部110からの交流電力を受け、直流電力に変換する。
各スイッチング素子1、2、101、102は、同一素子であり、各ゲートに第一実施形態の駆動部5に相当する駆動部(図示せず)が接続されている。そして、駆動部は、制御部(図示せず)が発生する同時制御信号(正)に基づいて、第一スイッチング素子1に第一駆動信号(正)を、第二スイッチング素子2に第二駆動信号(正)を出力する。さらに、駆動部は、制御部が発生する同時制御信号(負)に基づいて、第一スイッチング素子101に第一駆動信号(負)を、第二スイッチング素子102に第二駆動信号(負)を出力する。また、各スイッチング素子1、2、101、102には、ドレインにダイオード111のカソードが、ソースにダイオード111のアノードがそれぞれ接続されている。
第一スイッチング素子1は、ドレインがバッテリ9の正極端子および第一スイッチング素子101のドレインに接続され、ソースがトランス部110の一方および第二スイッチング素子102のドレインに接続されている。第二スイッチング素子2は、ドレインがトランス部110の他方および第一スイッチング素子101のソースに接続され、ソースがバッテリ9の負極端子および第二スイッチング素子102のソースに接続されている。
第一スイッチング素子101は、ドレインがバッテリ9の正極端子および第一スイッチング素子1のドレインに接続され、ソースがトランス部110の他方および第二スイッチング素子2のドレインに接続されている。第二スイッチング素子102は、ドレインがトランス部110の一方および第一スイッチング素子1のソースに接続され、ソースがバッテリ9の負極端子および第二スイッチング素子2のソースに接続されている。
ここで、第一スイッチング素子101および第二スイッチング素子102がオフの状態で、第一スイッチング素子1および第二スイッチング素子2が共にオンされると、電流は、バッテリ9の正極端子から、第一スイッチング素子1、トランス部110(一方から他方)、第二スイッチング素子2、バッテリ9の負極端子の順に流れる。また、第一スイッチング素子1および第二スイッチング素子2が共にオフされ、第一スイッチング素子101および第二スイッチング素子102が共にオンされると、電流は、バッテリ9の正極端子から、第一スイッチング素子101、トランス部110(他方から一方)、第二スイッチング素子102、バッテリ9の負極端子の順に流れる。
同時制御信号(正)は、電流がトランス部110の一方から他方に流れるのを制御し、同時制御信号(負)は、電流がトランス部110の他方から一方に流れるのを制御する。
すなわち、第一スイッチング素子1と第二スイッチング素子2、および、第一スイッチング素子101と第二スイッチング素子102がそれぞれ交互に同時にオン、オフされることで、トランス部110は、バッテリ9からの電力供給を受ける。ただし、この場合、制御部は、第一スイッチング素子1および第二スイッチング素子2のオン状態(同時制御信号(正)のオン状態)と、第一スイッチング素子101および第二スイッチング素子102のオン状態(同時制御信号(負)のオン状態)が重ならないように制御する。
スイッチずれ検出部106は、第一コンデンサ61、161と、第二コンデンサ62、162と、一次側第一コイル63、163と、一次側第二コイル64、164と、二次側検出コイル65、165とを備えている。
第一実施形態と同様に、第一コンデンサ61は、第一スイッチング素子1に並列接続されている。一次側第一コイル63は、第一スイッチング素子1に並列接続され、且つ、第一コンデンサ61に直列接続されている。第二コンデンサ62は、第二スイッチング素子2に並列接続されている。一次側第二コイル64は、第二スイッチング素子2に並列接続され、且つ、第二コンデンサ62に直列接続されている。そして、一次側第一コイル63、一次側第二コイル64、および、二次側検出コイル65は、磁気コア(図示せず)により、磁気結合されている。
同様に、第一コンデンサ161は、第一スイッチング素子101に並列接続されている。一次側第一コイル163は、第一スイッチング素子101に並列接続され、且つ、第一コンデンサ161に直列接続されている。第二コンデンサ162は、第二スイッチング素子102に並列接続されている。一次側第二コイル164は、第二スイッチング素子102に並列接続され、且つ、第二コンデンサ162に直列接続されている。そして、一次側第一コイル163、一次側第二コイル164、および、二次側検出コイル165は、磁気コア(図示せず)により、磁気結合されている。
なお、第二実施形態においては、第一コンデンサ61と161、第二コンデンサ62と162、一次側第一コイル63と163、一次側第二コイル64と164、二次側検出コイル65と165とが、それぞれ同一のものを用いている。
以上より、第一実施形態同様、第二実施形態の電気電子回路によれば、第一スイッチング素子1と第二スイッチング素子2のスイッチングのずれ、および、第一スイッチング素子101と第二スイッチング素子102のスイッチングのずれは、それぞれ確実に精度よく検出できる。従って、精度のよいノイズ対策が可能となる。
また、第一実施形態同様、第二実施形態においても、二次側検出コイル65、165のそれぞれに、スイッチずれ判定部7を接続させてもよい。これにより、それぞれ、スイッチングのずれを判定することができる。さらに、補正部8を備えることにより、スイッチングの補正が可能となる。従って、スイッチングの同時性が向上し、ノイズを抑制することができる。
<第三実施形態>
第三実施形態の電気電子回路について図7を参照して説明する。図7は、第三実施形態における電気電子回路の回路構成図である。第三実施形態においては、本発明の電気電子回路を、2つのスイッチング素子を連続して直列接続した構成の回路に適用している。つまり、1つの回路内に2つのスイッチが連続的に直列接続され、その連続した2つのスイッチの一方側に負荷が直列接続されている。この回路構成は、一般に、スイッチング素子の耐圧性能が要求される場合に用いられる。つまり、2つのスイッチングにずれが生じると、一方の素子に過電圧が加わり、素子が破壊するおそれがある。なお、第三実施形態において、第一実施形態と同構成であるものには、同一符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、第三実施形態の電気電子回路は、第一スイッチング素子1と、第二スイッチング素子2と、第一ダイオード11と、第二ダイオード12と、制御部(図示せず)と、駆動部5と、スイッチずれ検出部6と、電源部209と、負荷機器210(本発明における「対象負荷」に相当する)とを備えている。
電源部209は、直流電圧を発生する電源である。負荷機器210は、電源部209から電力を供給され動作する電気機器である。各スイッチング素子1、2のゲートには、駆動部5が接続されている。
第一スイッチング素子1は、ドレインが負荷機器210の一方端子に接続され、ソースが第二スイッチング素子2のドレインに接続されている。第二スイッチング素子2は、ドレインが第一スイッチング素子1のソースに接続され、ソースが電源部209の負極端子に接続されている。電源部209の正極端子は、負荷機器210の他方端子に接続されている。
第一実施形態同様、駆動部5は、制御部(図示せず)で発生する同時制御信号に基づいて、第一スイッチング素子1に第一駆動信号を、第二スイッチング素子2に第二駆動信号を出力する。スイッチずれ検出部6は、第一コンデンサ61と、第二コンデンサ62と、一次側第一コイル63と、一次側第二コイル64と、二次側検出コイル65と、磁気コア(図示せず)とを備えている。
第三実施形態の電気電子回路によれば、第一実施形態同様、2つのスイッチングのずれをより確実に、精度よく検出できる。従って、スイッチングロス等による素子の破壊に対して、精度のよい対策が可能となる。また、二次側検出コイル65に、スイッチずれ判定部7を接続させてもよい。これにより、スイッチングのずれを判定することができる。さらに、補正部8を備えることにより、スイッチングの補正が可能となる。従って、スイッチングの同時性が向上し、スイッチングロスの偏りによる素子破壊を抑制することができる。
<第四実施形態>
第四実施形態の電気電子回路について図8を参照して説明する。図8は、第四実施形態における電気電子回路の回路構成図である。第四実施形態では、本発明の電気電子回路をトーテムポール回路に適用している。換言すると、連続に直列接続された2つのスイッチでいわゆるハイサイドスイッチとし、さらに、連続に直列接続された2つのスイッチでいわゆるローサイドスイッチとする回路について、本発明の電気電子回路を適用している。
この場合、ハイサイドスイッチとローサイドスイッチとがオンされることで負荷に電力が供給される。ここで、ハイサイドスイッチにおける2つのスイッチ、および、ローサイドスイッチにおける2つのスイッチは、同時にオン、オフされなければならない。各サイドにおいて、2つのスイッチングにずれが生じると、過電圧により、素子が破壊されるおそれがある。なお、第三実施形態において、第一実施形態または第二実施形態と同構成であるものには、同一符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、第四実施形態の電気電子回路は、第一スイッチング素子1、101と、第二スイッチング素子2、102と、スイッチずれ検出部6、306と、電源部309と、負荷機器310(本発明における「対象負荷」に相当する)と、4つのダイオード111と、駆動部5と、制御部(図示せず)とを備えている。電源部309は直流電圧を発生する電源であり、負荷機器310は電源部309から電力を供給される電気機器である。
第一スイッチング素子1は、ドレインが電源部309の正極端子に接続され、ソースが第二スイッチング素子2のドレインに接続されている。第二スイッチング素子のソースは、負荷機器310に接続されている。
第一スイッチング素子101は、ドレインが負荷機器310に接続され、ソースが第二スイッチング素子102のドレインに接続されている。第二スイッチング素子102のソースは、電源部309の負極端子に接続されている。
スイッチずれ検出部306は、第一コンデンサ161と、第二コンデンサ162と、一次側第一コイル163と、一次側第二コイル164と、二次側検出コイル165とを備えている。
第一実施形態同様、駆動部5は、制御部(図示せず)で発生する同時制御信号に基づいて、第一駆動信号および第二駆動信号を出力する。
第四実施形態の電気電子回路によれば、第一および第二実施形態と同様に、第一スイッチング素子1と第二スイッチング素子2のスイッチングのずれ、および、第一スイッチング素子101と第二スイッチング素子102のスイッチングのずれは、それぞれ確実に精度よく検出できる。従って、スイッチングロス等による素子の破壊に対して、精度のよい対策が可能となる。
また、二次側検出コイル65、165のそれぞれに、スイッチずれ判定部7を接続させてもよい。これにより、それぞれ、スイッチングのずれを判定することができる。さらに、補正部8を備えることにより、スイッチングの補正が可能となる。従って、スイッチングの同時性が向上し、素子の破壊を抑制することができる。
第一実施形態における電気電子回路の回路構成図である。 スイッチずれ検出部6およびスイッチずれ判定部7の回路構成図である。 補正部8の回路構成図である。 電気電子回路における昇降圧動作のタイミングチャートを示す図である。 電気電子回路における補正部8のタイミングチャートを示す図である。 第二実施形態における電気電子回路の回路構成図である。 第三実施形態における電気電子回路の回路構成図である。 第四実施形態における電気電子回路の回路構成図である。
符号の説明
1、101:第一スイッチング素子、 2、102:第二スイッチング素子、
3:第三スイッチング素子、 4:制御部、 5:駆動部、
6、106、306:スイッチずれ検出部、
61、161:第一コンデンサ、 62、162:第二コンデンサ、
63、163:一次側第一コイル、 64、164:一次側第二コイル、
65、165:二次側検出コイル、
7:スイッチずれ判定部、
71:極性判別部、 72:判定部、 73:誤判定防止部、
8:補正部、 81、82:アップダウンカウンタ、 83:補正カウンタ部、
84、85:最上位反転部、 86、87:カウンタリセット部、
88、89:nビット反転回路、
9:バッテリ、 209、309:電源部、
10:モータ発電装置、 110:トランス部、 210、310:負荷機器
11:第一ダイオード、 12:第二ダイオード、 13:第三ダイオード、
14:第一昇降圧コイル、 15:第二昇降圧コイル、
16:第三コンデンサ、 17:第四コンデンサ

Claims (15)

  1. 直流電圧が印加される第一スイッチング素子および第二スイッチング素子と、
    前記第一スイッチング素子および前記第二スイッチング素子を同時にオン、オフさせる同時制御信号を発生する制御部と、
    前記同時制御信号に基づいて、前記第一スイッチング素子をオン、オフさせる第一駆動信号を前記第一スイッチング素子に出力し、且つ、前記第二スイッチング素子をオン、オフさせる第二駆動信号を前記第二スイッチング素子に出力する駆動部と、
    を有する電気電子回路であって、
    前記第一スイッチング素子に並列接続される第一コンデンサと、
    前記第二スイッチング素子に並列接続される第二コンデンサと、
    前記第一スイッチング素子に並列接続され、且つ、前記第一コンデンサに直列接続され、前記第一スイッチング素子のオンの直後に前記第一コンデンサの電荷の変化により第一オン磁束を発生し、前記第一スイッチング素子のオフの直後に前記第一コンデンサの電荷の変化により第一オフ磁束を発生する一次側第一コイルと、
    前記第二スイッチング素子に並列接続され、且つ、前記第二コンデンサに直列接続され、前記一次側第一コイルと磁気結合され、前記第二スイッチング素子のオンの直後に前記第二コンデンサの電荷の変化により前記第一オン磁束を相殺する方向および磁束量をもつ磁束である第二オン磁束を発生し、前記第二スイッチング素子のオフの直後に前記第二コンデンサの電荷の変化により前記第一オフ磁束を相殺する方向および磁束量をもつ磁束である第二オフ磁束を発生する一次側第二コイルと、
    前記一次側第一コイルおよび前記一次側第二コイルに磁気結合され、前記一次側第一コイルおよび前記一次側第二コイルの磁束変化を検出する二次側検出コイルと、
    を備えることを特徴とする電気電子回路。
  2. 前記二次側検出コイルに接続され、前記一次側第一コイルおよび前記一次側第二コイルの前記磁束変化により前記二次側検出コイルに発生する誘導起電力の極性を判別する極性判別部と、
    前記同時制御信号および前記極性判別部の判別結果に基づいて、前記判別結果の基となった前記同時制御信号のオンによる前記第一駆動信号のオンおよび前記第二駆動信号のオンおいて、前記第一スイッチング素子と前記第二スイッチング素子のどちらが先にオンしたかを判定する判定部と、
    をさらに備える請求項1に記載の電気電子回路。
  3. 前記判定部の判定結果に基づいて、前記第一駆動信号のオンおよび前記第二駆動信号のオンの少なくとも一方を補正する補正部をさらに備え、
    前記駆動部は、前記補正部の補正結果に基づいて、前記第一駆動信号を前記第一スイッチング素子に出力し、且つ、前記第二駆動信号を前記第二スイッチング素子に出力する請求項2に記載の電気電子回路。
  4. 前記補正部は、
    前記判定結果の基となった前記同時制御信号のオンの後に発生する前記同時制御信号のオンにおいて、
    前記判定結果において前記第一スイッチング素子が先にオンした場合、前記第一駆動信号に対して前記第一駆動信号のオンを遅延させる補正および前記第二駆動信号に対して前記第二駆動信号のオンを早める補正の少なくとも一方を行い、
    前記判定結果において前記第二スイッチング素子が先にオンした場合、前記第一駆動信号に対して前記第一駆動信号のオンを早める補正および前記第二駆動信号に対して前記第二駆動信号のオンを遅延させる補正の少なくとも一方を行う請求項3に記載の電気電子回路。
  5. 前記補正部は、前記判定結果に基づいた前記補正結果を、前記判定結果の後に発生する前記同時制御信号のオンによる前記第一駆動信号のオンおよび前記第二駆動信号のオンに対して前記判定部が判定するまで維持する請求項4に記載の電気電子回路。
  6. 前記二次側検出コイルに接続され、前記一次側第一コイルおよび前記一次側第二コイルの前記磁束変化により前記二次側検出コイルに発生する誘導起電力の極性を判別する極性判別部と、
    前記同時制御信号および前記極性判別部の判別結果に基づいて、前記判別結果の基となった前記同時制御信号のオフによる前記第一駆動信号のオフおよび前記第二駆動信号のオフにおいて、前記第一スイッチング素子と前記第二スイッチング素子のどちらが先にオフしたかを判定する判定部と、
    をさらに備える請求項1〜5の何れか一項に記載の電気電子回路。
  7. 前記判定部の判定結果に基づいて、前記第一駆動信号のオフおよび前記第二駆動信号のオフの少なくとも一方を補正する補正部をさらに備え、
    前記駆動部は、前記補正部の補正結果に基づいて、前記第一駆動信号を前記第一スイッチング素子に出力し、且つ、前記第二駆動信号を前記第二スイッチング素子に出力する請求項6に記載の電気電子回路。
  8. 前記補正部は、
    前記判定結果の基となった前記同時制御信号のオフの後に発生する前記同時制御信号のオフにおいて、
    前記判定結果において前記第一スイッチング素子が先にオフした場合、前記第一駆動信号に対して前記第一駆動信号のオフを遅延させる補正および前記第二駆動信号に対して前記第二駆動信号のオフを早める補正の少なくとも一方を行い、
    前記判定結果において前記第二スイッチング素子が先にオフした場合、前記第一駆動信号に対して前記第一駆動信号のオフを早める補正および前記第二駆動信号に対して前記第二駆動信号のオフを遅延させる補正の少なくとも一方を行う請求項7に記載の電気電子回路。
  9. 前記補正部は、前記判定結果に基づいた前記補正結果を、前記判定結果の後に発生する前記第一駆動信号のオフおよび前記第二駆動信号のオフに対して前記判定部が判定するまで維持する請求項8に記載の電気電子回路。
  10. 前記補正部は、
    予め設定された出力可能な所定のビット数を有し且つ前記判定部の判定結果が入力される毎に前記判定結果に応じて加算または減算された値を出力するアップダウンカウンタと、
    前記アップダウンカウンタの出力に応じて、前記第一駆動信号および前記第二駆動信号を補正する補正カウンタ部と
    を備える請求項3〜5、7〜9の何れか一項に記載の電気電子回路。
  11. 前記補正部は、前記アップダウンカウンタの出力のうち前記所定のビット数における最上位を反転して前記補正カウンタ部に出力する最上位反転部をさらに備える請求項10に記載の電気電子回路。
  12. 前記補正部は、前記最上位反転部の出力が前記所定のビット数において0または最大値となった場合、前記アップダウンカウンタをリセットするカウンタリセット部をさらに備える請求項11に記載の電気電子回路。
  13. 直流電圧を発生する電源部と、
    前記電源部が電力を供給する対象である対象負荷と、
    をさらに備え、
    前記第一スイッチング素子は、一方端子が前記電源部の正極端子に接続され、他方端子が前記対象負荷の一方端子に接続され、
    前記第二スイッチング素子は、一方端子が前記対象負荷の他方端子に接続され、他方端子が前記電源部の負極端子に接続される請求項1〜12の何れか一項に記載の電気電子回路。
  14. 直流電圧を発生する電源部と、
    前記電源部が電力を供給する対象である対象負荷と、
    をさらに備え、
    前記第一スイッチング素子は、一方端子が前記電源部の正極端子または負極端子に接続され、他方端子が前記第二スイッチング素子の一方端子に接続され、
    前記第二スイッチング素子は、他方端子が前記対象負荷に接続される請求項1〜12の何れか一項に記載の電気電子回路。
  15. 一方端子が前記第一スイッチング素子の他方端子に接続され、他方端子が前記第二スイッチング素子の一方端子に接続される第三スイッチング素子と、
    一方が前記第三スイッチング素子の一方端子に第一昇降圧コイルを介して接続され、他方が前記第三スイッチング素子の他方端子に第二昇降圧コイルを介して接続される第三コンデンサと、
    正極端子が前記第三コンデンサの一方および前記第一昇降圧コイルに接続され、負極端子が前記第三コンデンサの他方および前記第二昇降圧コイルに接続され、直流電圧を充放電可能な電源部と、
    一方が前記第一スイッチング素子の一方端子に接続され、他方が前記第二スイッチング素子の他方端子に接続される第四コンデンサと、
    前記第四コンデンサに並列接続され、前記電源部が電力を供給する対象である対象負荷と、
    アノードが前記第一スイッチング素子の他方端子に接続され、カソードが前記第一スイッチング素子の一方端子に接続される第一ダイオードと、
    アノードが前記第二スイッチング素子の他方端子に接続され、カソードが前記第二スイッチング素子の一方端子に接続される第二ダイオードと、
    アノードが前記第三スイッチング素子の他方端子に接続され、カソードが前記第三スイッチング素子の一方端子に接続される第三ダイオードと、
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記第三スイッチング素子をオンまたはオフさせる昇圧制御信号を、前記同時制御信号におけるオン状態と前記昇圧制御信号のオン状態とが重ならないように発生し、
    前記駆動部は、前記昇圧制御信号を受け、前記第三スイッチング素子をオンまたはオフさせる第三駆動信号を前記第三スイッチング素子に出力し、
    前記判定部は、前記昇圧制御信号のオン開始から前記同時制御信号のオン開始までの間、判定しない請求項2〜12の何れか一項に記載の電気電子回路。
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JP2012253929A (ja) * 2011-06-03 2012-12-20 Denso Corp 昇圧型コンバータ

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