JP2008261393A - 等速自在継手用ケージおよび等速自在継手用ケージの製造方法 - Google Patents

等速自在継手用ケージおよび等速自在継手用ケージの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008261393A
JP2008261393A JP2007103771A JP2007103771A JP2008261393A JP 2008261393 A JP2008261393 A JP 2008261393A JP 2007103771 A JP2007103771 A JP 2007103771A JP 2007103771 A JP2007103771 A JP 2007103771A JP 2008261393 A JP2008261393 A JP 2008261393A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pocket
cage
pockets
constant velocity
joint member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007103771A
Other languages
English (en)
Inventor
Masazumi Kobayashi
正純 小林
Kisao Yamazaki
起佐雄 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2007103771A priority Critical patent/JP2008261393A/ja
Publication of JP2008261393A publication Critical patent/JP2008261393A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/16Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
    • F16D3/20Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members
    • F16D3/22Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts
    • F16D3/223Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts the rolling members being guided in grooves in both coupling parts
    • F16D3/224Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts the rolling members being guided in grooves in both coupling parts the groove centre-lines in each coupling part lying on a sphere
    • F16D3/2245Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts the rolling members being guided in grooves in both coupling parts the groove centre-lines in each coupling part lying on a sphere where the groove centres are offset from the joint centre
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/16Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
    • F16D3/20Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members
    • F16D3/22Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts
    • F16D3/223Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts the rolling members being guided in grooves in both coupling parts
    • F16D2003/22303Details of ball cages

Abstract

【課題】外球面を十分に確保した内側継手部材をケージ内に組み込むことが可能であり、かつ、ケージ強度も十分に確保することができる等速自在継手用ケージおよび等速自在継手用ケージの製造方法を提供する。
【解決手段】外側継手部材の内球面1に接触案内される球形外面および内側継手部材の外球面4に接触案内される球形内面を有し、外側継手部材3と内側継手部材6との間に介在されるトルク伝達用ボール7が収容される複数個のポケット8を周方向に沿って所定ピッチで配設した等速自在継手用ケージである。ポケット8が、周方向寸法が内側継手部材6の軸方向長さW1よりも短い複数の標準ポケット20と、周方向寸法が内側継手部材6の軸方向長さW1よりも長い少なくとも1個の長寸ポケット21を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は自動車や各種産業機械において使用される等速自在継手用ケージおよび等速自在継手用ケージの製造方法に関する。
例えば、自動車のドライブシャフト等の連結用継手として使用されている固定式等速自在継手(ツェパー型等速自在継手 :BJ)は、球面状の内径面に曲線状のトラック溝を軸方向に形成した外側継手部材と、球面状の外径面に曲線状のトラック溝を軸方向に形成した内側継手部材と、外側継手部材のトラック溝とこれに対応する内側継手部材のトラック溝とが協働して形成されるボールトラックに配された複数のトルク伝達ボールと、トルク伝達ボールを保持するポケットを備えた保持器(ケージ)とで構成される。
近年においては、軽量化及びコンパクト化が可能な固定式等速自在継手として、8個のボールを備えたものがある。これらに使用されるケージとしては主に浸炭焼き入れが適用される。固定式等速自在継手の必要機能として、高作動角時の強度確保がある。高角時においては、ケージが最弱部品となる場合が多く、そのため、従来にはケージ強度対策として種々のものが提案されている(特許文献1〜特許文献3)。
特許文献1に記載のものは、ケージポケットにおいて、隅アール部の曲率半径とトルク伝達ボールの直径との寸法関係を設定している。この設定によって、保持器の内径面及び外径面の表面積を増大させ、この増大と、周方向に隣り合うポケット間の柱部の最大主応力荷重の低減効果とによって、保持器の強度及び耐久性を高めることができるようにしたものである。
また、特許文献2に記載のものは、ポケット(窓)の開口長さ(周方向長さ)と、ボールの直径との寸法関係を設定している。この設定によって、窓の間の柱部の長さを確保して柱部の断面積を増加させ、ケージの強度を向上させるようにしたものである。
また、特許文献3に記載のものは、ケージのポケットの周方向で対向する一対の端面を焼き入れした後、切削させた面で形成して、表面硬さをポケットのケージ軸方向で対向する一体の対向面の表面硬さより低くするものである。このように設定することによって、ポケット間に形成された柱部に靭性を持たせ、これによって、柱部の引張り強度および捩り強度を向上させて、ケージの強度向上を向上させるものである。
ところで、固定式等速自在継手において、ケージ内へ内側継手部材を組み込むため、内側継手部材の形状やケージの形状として種々のものが提案されている(特許文献4〜特許文献6)。
特許文献4に記載のものは、内側継手部材のジョイント開口側の外球面を大きく切り欠いた切欠部を設けて、内側継手部材の外球面部をケージポケット内に落とし込んで組立てを行うものである。特許文献5に記載のものは、内側継手部材の外周面とボール溝との間に形成される各稜線に面取りを設けるものである。特許文献6に記載のものは、ケージの内径面の開口部側に切欠部を設けるものである。すなわち、切欠部は、保持器軸心と平行に面取りがなされることによって形成されている。
特開2002−13544号公報 特開2006−17143号公報 特開2001−153148号公報 DE 195 14868号公報 特許第3678026号公報 特開平9−177810号公報
しかしながら、ボールタイプの固定式等速自在継手では、高作動角をとるためにケージは、その作動角を吸収でき、かつを組み立てる上で必要なポケット周方向長さの設定となっている。すなわち、最大作動角以上に角度をとって組み立てるため、ケージのポケット周方向長さは、組立時の角度で決まる。
これを満足できるように(高作動角をとるために)、ケージポケット周方向長さを設定すると、前記各特許文献1〜特許文献3に記載のものであっても、ケージのポケット間の柱部は細くなり、必要強度の確保は困難になる。
また、特許文献4や特許文献5に記載のものでは、ジョイントが高作動角をとって、高トルクを負荷した場合に、十分な強度が確保できないおそれがある。すなわち、切欠部を設けたことによって、内側継手部材の外球面の面積が十分に確保できない。このように内側継手部材の外球面の面積が十分に確保できないと、ジョイント高作動角時において、ジョイント内部で発生する内側継手部材の球面力をケージ内球面の十分な接触面積で受け止めることができない。その結果、高作動角、高トルク負荷時において、ジョイントが円滑に回転できなくなり、ケージへ過大応力が負荷され、ケージ強度が低下する。
このため、内側継手部材が十分な外球面を確保しようとすると、内側継手部材の外球面幅がケージポケット長さよりも大となって、ケージポケット内に内側継手部材の外球面を落とし込むことができなくなり、ジョイントの組立てができなくなる。これを解決しようとしてケージ窓長さを長くしようとしても、ケージ強度(ケージポケット間柱幅)を確保する上で、ケージ窓長さには限界がある。
また、特許文献6に記載のものは、ケージの内径面の開口部側に切欠部を設けているので、この切欠部の分だけ内球面を確保することができない。この場合も、前記特許文献4や特許文献5と同様に、ジョイント高作動角時において、ジョイント内部で発生する内側継手部材の球面力をケージ内球面の十分な接触面積で受け止めることができない。
本発明は、上記課題に鑑みて、外球面を十分に確保した内側継手部材をケージ内に組み込むことが可能であり、かつ、ケージ強度も十分に確保することができる等速自在継手用ケージおよび等速自在継手用ケージの製造方法を提供する。
本発明の等速自在継手用ケージは、外側継手部材の内球面に接触案内される球形外面および内側継手部材の外球面に接触案内される球形内面を有し、外側継手部材と内側継手部材との間に介在されるトルク伝達用ボールが収容される複数個のポケットを周方向に沿って所定ピッチで配設した等速自在継手用ケージであって、前記ポケットが、周方向寸法が内側継手部材の軸方向長さよりも短い複数の標準ポケットと、周方向寸法が内側継手部材の軸方向長さよりも長い少なくとも1個の長寸ポケットを備えたものである。
本発明の等速自在継手用ケージによれば、周方向寸法が内側継手部材の軸方向長さよりも長い長寸ポケットを少なくとも1個備えているので、内側継手部材をケージ内に組み込む際に、内側継手部材の外球面を、この長寸ポケットに落とし込んで組み込むことができる。
長寸ポケットの周方向に対面する対向面の硬化層厚さ、及び長寸ポケットに隣設する標準ポケットの長寸ポケット対応面の硬化層厚さを、他の標準ポケットの周方向に対面する対向面の硬化層厚さよりも小さくすることができる。これにより、長寸ポケットの周方向に対面する対向面、及び長寸ポケットに隣接する標準ポケットの長寸ポケット対応面の非硬化層部を、他の標準ポケットの周方向に対面する対向面の非硬化層部と同等に確保することができる。
前記硬化層は、浸炭熱処理にて形成することができる。ここで、浸炭熱処理とは、表面層の炭素量を増加させ、表面層のみを焼入硬化する処理法である。
また、ポケット数を5個〜8個として、このケージを使用する等速自在継手においてボール数を5個〜8個とすることができる。
本発明の等速自在継手用ケージの製造方法は、外側継手部材の内球面に接触案内される球形外面および内側継手部材の外球面に接触案内される球形内面を有し、外側継手部材と内側継手部材との間に介在されるトルク伝達用ボールが収容される複数個のポケットを周方向に沿って所定ピッチで配設した等速自在継手用ケージの製造方法であって、周壁に周方向に沿って所定ピッチで複数のポケットを打ち抜く打抜工程と、ポケットが形成された素材に対して硬化処理を行って前記ポケットの内周縁部に硬化層を形成する硬化処理工程と、硬化処理済素材のポケットの内周縁部を研削又は切削するポケット仕上工程とを備え、打抜工程において、一つのポケットの両側のポケットの周方向寸法を他のポケットの周方向寸法よりも小さくし、その後、ポケット仕上工程にて、周方向寸法が小であるポケットと、この小ポケット間のポケットとの間の柱部において、周方向に対向する両側面を研削又は切削して、周方向長さを小としたポケットの対向面間寸法をケージ完成品のポケットの対向面間寸法とし、小ポケット間のポケットを内側継手部材の軸方向長さよりも周方向長さが長い長寸ポケットとするものである。
本発明の等速自在継手用ケージの製造方法では、ポケット仕上工程において、周方向寸法が小であるポケットと、この小ポケット間のポケットとの間の柱部において、周方向に対向する両側面を研削又は切削して、周方向長さを小としたポケットの対向面間寸法をケージ完成品のポケットの対向面間寸法とすることになる。これにより、一つのポケットの周方向に対面する対向面の硬化層の厚さ、及び一つのポケットの両側のポケットの一つのポケットの対応面の硬化層の厚さを小さくすることができる。また、小ポケット間の一つのポケットが、他のポケットよりも周方向長さが長い長寸ポケットであるケージ、つまり前記本発明に係る等速自在継手用ケージを構成することができる。
本発明の等速自在継手用ケージによれば、内側継手部材をケージ内に組み込む際に、内側継手部材の外球面を、長寸ポケットに落とし込んで組み込むことができるため、内側継手部材において、球面部等に切欠きを形成する必要がない。このため、本発明の等速自在継手用ケージを用いて等速自在継手を組み立てる場合に、球面部を切り欠いていない内側継手部材を適用することができる。従って、この等速自在継手用ケージを用いた等速自在継手は、ジョイント高作動角、高トルク負荷時における内側継手部材のケージへの食い込み現象を軽減することができる。しかも、このケージへの過大な負荷が軽減できて、ケージの強度を確保することができる。
長寸ポケットの周方向に対面する対向面、及び長寸ポケットに隣接する標準ポケットの長寸ポケット対応面の非硬化層部を、標準ポケットの非硬化層部と同等に確保することができるため、ケージの靭性を維持することができて、ケージの強度を向上させることができる。
浸炭熱処理を行うことによって、ケージに強靭で耐摩耗の高い特性を与えることができる。
5個〜8個のトルク伝達ボールを使用することができ、特に、8個のトルク伝達ボールを備えた等速自在継手では、強度、負荷容量、及び耐久性を確保しつつ、より一層のコンパクト化、軽量化を実現することができる。
本発明の等速自在継手用ケージの製造方法によれば、外球面を十分に確保した内側継手部材を組み込むことが可能であり、かつ、強度も十分に確保することができるケージを安定して製造でき、強度的に優れた等速自在継手を構成することができる。また、浸炭熱処理を行うことによって、ケージに強靭で耐摩耗の高い特性を与えることができる。
以下本発明の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
図2に等速自在継手(ツェパー型等速自在継手 :BJ)を示す。この等速自在継手(は、球面状の内球面1に曲線状のトラック溝2を軸方向に形成した外側継手部材としての外輪3と、球面状の外球面4に曲線状のトラック溝5を軸方向に形成した内側継手部材としての内輪6と、外輪3のトラック溝2とこれに対応する内輪6のトラック溝5とが協働して形成されるボールトラックに配された複数のトルク伝達ボール7と、トルク伝達ボール7を保持するポケット8を備えた保持器(ケージ)9とで構成される。このケージ9は、例えば、浸炭用鋼で形成され、その表層部に浸炭焼入れ焼戻しによる浸炭層を備えている。浸炭用鋼としては、クロム鋼、クロムモリブデン鋼、ニッケルクロムモリブンデン鋼等を用いることができる。
内輪6は、その中心孔11にシャフト10を挿してスプライン嵌合させ、そのスプライン嵌合により両者間でトルク伝達可能としている。このため、内側継手部材(内輪)6の内径面にスプライン部12が形成されている。また、外輪3は、前記トラック溝2が形成されたマウス部3aと、このマウス部3aの底壁から突設されるステム部3bとからなる。
ケージ9は、図1(ケージの展開図)に示すように、一対のリング部15を有しており、両リング部15、15の間に複数本の柱部16を有している。この柱部相互間に、ボール7を保持するポケット8を形成している。ポケット8は、周方向寸法が内側継手部材6の軸方向長さW1(図3参照)よりも短い複数の標準ポケット20と、周方向寸法が内側継手部材6の軸方向長さW1よりも長い1個の長寸ポケット21とを備えている。すなわち、標準ポケット20の周方向長さをL1とし、長寸ポケット21の周方向長さをL2とした場合、L2>W1>L1となる。
長寸ポケット21は、周方向に対面する対向面33a、33bの中央部に凹部34a、34bが設けられたものであって、この凹部34a、34bの底面間寸法が前記長寸ポケット21の周方向長さL2である。なお、この凹部34a、34bは、ボール7の一部が転動自在に嵌入する寸法に設定される。
次にケージの製造方法について述べる。この製造方法は、周壁に周方向に沿って所定ピッチで複数のポケット8を打ち抜く打抜工程(第1工程)と、ポケット8が形成された素材に対して硬化処理を行って前記ポケット8の内周縁部30に硬化層を形成する硬化処理工程(第2工程)と、硬化処理済素材のポケット8の内周縁部30を研削又は切削するポケット仕上工程(第3工程)とを備える。ここで、内周縁部30とは、ポケット8の周方向に対向する対向面32a、32b、32c、32dと、軸方向に対向する対向面31a、31bとからなる。
第1工程において、図4に示すように、長寸ポケット21となる一つのポケット23の両側のポケット24a、24bの周方向寸法を他のポケット20、23の周方向寸法よりも小さくしている。すなわち、一つのポケット23の両側のポケット24a、24bの周方向に対面する対向面32a、32c(32b、32d)間寸法L4を、他のポケット20、23の周方向に対面する対向面32a、32b間寸法L1(図4参照)よりも小さくする。ここで、L1>L4である。
この場合、長寸ポケット21となる一つのポケット23と、一つのポケット23の両側のポケット24a、24bとの間の柱部16、16の厚さが大となる。すなわち、ポケット24aは、図5(a)に示すように、完成品のポケット20のセンター(ケージ周方向センター)Lと、対向面32aとの寸法をL1/2とし、センターLと対向面32cとの寸法を、L1/2よりも短いL3とする。また、ポケット24bは、図5(b)に示すように、完成品のポケット20のセンター(ケージ周方向センター)Lと、対向面32bとの寸法をL1/2とし、センターLと対向面32dとの寸法を、L1/2よりも短いL3とする。
第2工程における熱処理としては、例えば、浸炭焼入れである。浸炭焼入れとは、低炭素材料の表面から炭素を浸入/拡散させ、その後に焼入れ行う熱処理である。鋼の場合、炭素濃度の高い表面付近は硬くて圧縮の残留応力をもち、また炭素濃度の低い内部は、靭性の高い低炭素マルテンサイトとなる。これにより、強靭で耐摩耗の高い特性を与えることができる。例えば、浸炭層(硬化層)の表面硬さはHRC58〜63とし、芯部(浸炭層を除く部分)の非硬化部の硬さはHRC25〜45とする。
そして、第3工程において、周方向寸法が小(L4)であるポケット24a、24bと、この小ポケット間のポケット23との間の柱部16、16において、周方向に対向する両側面を研削又は切削して、周方向長さを小としたポケット20、20の対向面間寸法をケージ完成品のポケットの対向面間寸法L1とする。すなわち、図5(a)に示すように、ポケット24aの対向面32cをL1−L4分研削又は切削する。また、図5(b)に示すように、ポケット24bの対向面32dをL1−L4分研削又は切削する。また、図6に示すように、一つのポケット23の対向面間寸法をL2とする。すなわち、ポケット23の対向面32a、32bをそれぞれ、(L2−L1)/2分研削又は切削する。なお、図5及び図6の仮想線は、研削又は切削後の対向面を示し、ハッチングで示す箇所は、研削又は切削箇所を示している。
このため、対向面間寸法がL2である長寸ポケット21の周方向に対面する対向面33a、33bの硬化層厚さ、及び長寸ポケット21に隣設する標準ポケット20、20の長寸ポケット対応面の硬化層厚さは、他の標準ポケットの周方向に対面する対向面の硬化層厚さよりも小さくなる。
成形する全ポケット8の数は、5個〜8個とするのが好ましい。このため、このケージ9を用いた等速自在継手は、5個〜8個トルク伝達ボールを使用することになる。
このように、本発明では、周方向寸法が内側継手部材6の軸方向長さW1よりも長い長寸ポケット21を少なくとも1個備えているので、内側継手部材6をケージ内に組み込む際に、内側継手部材6の外球面を、この長寸ポケット21に落とし込んで組み込むことができる。このため、外球面を十分に確保した(外球面部に切り欠きを有していない)内側継手部材6をケージ内に組み込むことが可能となる。これにより、ジョイント高作動角、高トルク負荷時における内側継手部材のケージへの食い込み現象を軽減することができ、ケージ9への過大な負荷が軽減できて、ケージ9の強度を確保することができる。
長寸ポケット21の周方向に対面する対向面の硬化層厚さ、及び長寸ポケット21に隣設する標準ポケット20、20の長寸ポケット対応面32a、32bの硬化層厚さを、他の標準ポケットの周方向に対面する対向面32a、32bの硬化層厚さよりも小さくすることができる。これにより、長寸ポケット21の周方向に対面する対向面33a、33b、及び長寸ポケット21に隣接する標準ポケット20、20の長寸ポケット対応面32a、32bの非硬化層部を、標準ポケット20の非硬化層部と同等に確保することができる。このため、ケージ9の靭性を維持することができて、ケージ9の強度を向上させることができる。
前記硬化層は、浸炭熱処理にて形成することができる。これにより、ケージ9に強靭で耐摩耗の高い特性を与えることができる。
また、5個〜8個のトルク伝達ボール7を使用することができ、特に、8個のトルク伝達ボール7を備えた等速自在継手では、強度、負荷容量及び耐久性を確保しつつ、より一層のコンパクト化、軽量化を実現することができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、等速自在継手としては、前記実施形態では、ツェパー型等速自在継手(BJ)であったが、外側継手部材の開口側でのトラック溝形状を軸方向と平行なストレート状にしたアンダーカットフリータイプの固定式等速自在継手(UJ)等の他の等速自在継手であってもよい。また、長寸ポケット21としては、1個に限られるものではなく、2個以上備えたものであってもよい。
本発明の実施形態を示す等速自在継手用ケージの展開図である。 前記等速自在継手用ケージを使用した等速自在継手の断面図である。 前記等速自在継手用ケージを使用した等速自在継手の内側継手部材の断面図である。 前記等速自在継手ケージの製造途中を示す展開図である。 前記等速自在継手ケージの製造途中を示す要部簡略図であり、(a)は一つのポケットの両側のポケットの一方のポケットであり、(b)は他方のポケットである。 前記等速自在継手ケージの製造途中を示す要部簡略図である。
符号の説明
1 内球面
3 外側継手部材
4 外球面
6 内側継手部材
7 トルク伝達ボール
8 ポケット
20 標準ポケット
21 長寸ポケット
W1 軸方向長さ

Claims (6)

  1. 外側継手部材の内球面に接触案内される球形外面および内側継手部材の外球面に接触案内される球形内面を有し、外側継手部材と内側継手部材との間に介在されるトルク伝達用ボールが収容される複数個のポケットを周方向に沿って所定ピッチで配設した等速自在継手用ケージであって、
    前記ポケットが、周方向寸法が内側継手部材の軸方向長さよりも短い複数の標準ポケットと、周方向寸法が内側継手部材の軸方向長さよりも長い少なくとも1個の長寸ポケットを備えたことを特徴とする等速自在継手用ケージ。
  2. 長寸ポケットの周方向に対面する対向面の硬化層厚さ、及び長寸ポケットに隣設する標準ポケットの長寸ポケット対応面の硬化層厚さを、他の標準ポケットの周方向に対面する対向面の硬化層厚さよりも小さくしたことを特徴とする請求項1の等速自在継手用ケージ。
  3. 前記硬化層は、浸炭熱処理にて形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2の等速自在継手用ケージ。
  4. ポケット数が5〜8個であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項の等速自在継手用ケージ。
  5. 外側継手部材の内球面に接触案内される球形外面および内側継手部材の外球面に接触案内される球形内面を有し、外側継手部材と内側継手部材との間に介在されるトルク伝達用ボールが収容される複数個のポケットを周方向に沿って所定ピッチで配設した等速自在継手用ケージの製造方法であって、
    周壁に周方向に沿って所定ピッチで複数のポケットを打ち抜く打抜工程と、ポケットが形成された素材に対して硬化処理を行って前記ポケットの内周縁部に硬化層を形成する硬化処理工程と、硬化処理済素材のポケットの内周縁部を研削又は切削するポケット仕上工程とを備え、打抜工程において、一つのポケットの両側のポケットの周方向寸法を他のポケットの周方向寸法よりも小さくし、その後、ポケット仕上工程にて、周方向寸法が小であるポケットと、この小ポケット間のポケットとの間の柱部において、周方向に対向する両側面を研削又は切削して、周方向長さを小としたポケットの対向面間寸法をケージ完成品のポケットの対向面間寸法とし、小ポケット間のポケットを他のポケットよりも周方向長さが長い長寸ポケットとすることを特徴とする等速自在継手用ケージの製造方法。
  6. 硬化処理工程における硬化処理が浸炭熱処理であることを特徴とする請求項5の等速自在継手用ケージの製造方法。
JP2007103771A 2007-04-11 2007-04-11 等速自在継手用ケージおよび等速自在継手用ケージの製造方法 Withdrawn JP2008261393A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007103771A JP2008261393A (ja) 2007-04-11 2007-04-11 等速自在継手用ケージおよび等速自在継手用ケージの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007103771A JP2008261393A (ja) 2007-04-11 2007-04-11 等速自在継手用ケージおよび等速自在継手用ケージの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008261393A true JP2008261393A (ja) 2008-10-30

Family

ID=39984022

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007103771A Withdrawn JP2008261393A (ja) 2007-04-11 2007-04-11 等速自在継手用ケージおよび等速自在継手用ケージの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008261393A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101510797B1 (ko) 등속 유니버설 조인트
JP3909992B2 (ja) 固定式等速自在継手のケージおよびその製造方法並びに固定式等速自在継手
JP5349756B2 (ja) 等速自在継手
JP2007032760A (ja) 等速自在継手及びその内方部材
JP5214336B2 (ja) 固定式等速自在継手
JP2006226412A (ja) 等速自在継手並びに等速自在継手用ケージ及びその製造方法
JP2006258170A (ja) 固定式等速自在継手
US9816565B2 (en) Cage for constant velocity universal joint, fixed type constant velocity universal joint incorporating same, and drive shaft incorporating said fixed type constant velocity universal joint
JP2009121673A (ja) 等速自在継手
JP5355876B2 (ja) 等速自在継手
WO2011149005A1 (ja) 固定式等速自在継手
JP4651233B2 (ja) 固定式等速自在継手のケージおよびその製造方法並びに固定式等速自在継手
JP2010043691A (ja) 等速自在継手およびその製造方法
JP2008261393A (ja) 等速自在継手用ケージおよび等速自在継手用ケージの製造方法
JP4920469B2 (ja) 等速自在継手用ケージおよび等速自在継手用ケージの製造方法
JP2008286308A (ja) 等速自在継手
JP2008256022A (ja) 等速自在継手
KR102274744B1 (ko) 볼 스플라인 구조를 갖는 드라이브 샤프트용 관형 샤프트를 위한 열처리 방법 및 그에 의해 제조된 관형 샤프트
JP2009250266A (ja) トリポード型等速自在継手
US11519462B2 (en) Constant velocity universal joint and cage thereof
JP2007170423A (ja) 等速自在継手及びその内方部材
JP2007162874A (ja) 等速自在継手及びその内方部材
JP2011208674A (ja) 等速自在継手
JP2022020804A (ja) 等速自在継手およびそのケージ
JP2009085327A (ja) しゅう動式等速自在継手およびその外側継手部材

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20091104

A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20100706