JP2008260708A - ベンズイソキサゾール誘導体の経口ゼリー状医薬組成物 - Google Patents

ベンズイソキサゾール誘導体の経口ゼリー状医薬組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】内服液剤と同様な薬効発現の即効性を有しつつ、かつ、薬物の苦みをマスキングし、均質性・安定性を確保し、医薬品として流通可能なベンズイソキサゾール誘導体を含有する経口ゼリー状医薬組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】ベンズイソキサゾール誘導体、ゲル化剤及び水を含む経口ゼリー状の医薬組成物を調製し、ゲル強度が3,000〜60,000N/m2とすること、また、水の添加量を組成物全体の30%(w/w)以上とし、かつ、糖アルコールを添加することなどにより得た、経口ゼリー状医薬組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、医薬品分野での発明であり、ベンズイソキサゾール誘導体を含んでなる経口ゼリー状医薬組成物に関するものである。より詳しくは、内服液剤と同様の即効性を有しつつ、薬物の苦みをマスキングし、服用しやすく、かつ、均質性・安定性を確保し、医薬品として流通可能なゼリー状医薬組成物に関するものである。
統合失調症とは、10代から40代くらいまでの比較的若い世代に起きやすく、約100人に1人程度の頻度でかかる病気といわれている。この病気の症状には個人差があるが、症状を大きく分類すると、陽性症状群(妄想、幻聴、混乱したまとまりのない会話、まとまりのない行動や落ち着きのなさ、まとまりのない知覚及び感情の不安定さなど)と、陰性症状群(感情鈍麻、思考内容の貧困化、意欲減退、閉じこもり及び注意・集中力の障害など)とに分けることができる。このような症状が発生する原因は明確には分かっていないが、脳の機能の障害により起こることが徐々に明らかになりつつある。
この統合失調症の治療には、精神療法、リハビリテーション及び薬物療法があるが、中でも薬物療法は治療の基本となるもので、国内で抗精神病薬として16種類ほどの薬物が治療に用いられている。その中でもベンズイソキサゾール誘導体であるリスペリドンは、他剤と比べ、治療効果も高く、副作用が少ないことから、多くの病院で採用され、治療に用いられている。
これまで、抗精神病薬の多くは錠剤、注射剤であったが、錠剤は外観的イメージから医薬品に対する緊張感・警戒心を想起させ、統合失調症患者の服薬コンプライアンスについてやや問題があったこと、また、服用後の薬効の発現に時間を要すること、服用の際に水を必要とすることなどの問題点があった。一方、注射剤は、薬効の即効性はあるものの、患者自身の苦痛を伴うと同時に、急性期症状を呈する患者の場合、なかば強制的に施用されることも多く、患者の身体的、心理的侵襲が大きいという問題があった。
従来主流であったこれら剤型にかわるものとして、口腔内崩壊錠や内服液剤などが挙げられる。このうち、内服液剤は特に、薬効の即効性などが期待され、非常に有望な製剤である。しかし、薬物の種類によっては水に不安定であったり、水に溶解しづらい場合などは、懸濁状として製剤化するが、薬物が沈殿するため、服用時に再懸濁する必要があったり、さらには服用時に薬物が容易に口中に広がるため、薬物の味を遮蔽することが非常に難しいなど、種々の問題を抱えていることも実状である。
抗精神病薬のベンズイソキサゾール誘導体(主としてリスペリドン)に関しては、水溶液化することが例示されている特許が出願されている。特許文献1においては、糖アルコール類やその他の添加剤で水分含量を30%未満となるように極力抑えた経口溶液の実施例が記載されているが、医薬品としての安定性が担保できているかどうかというような記述は一切されていない。また、特許文献2では、水分含量が非常に高く、医薬品としての安定性が担保でき、かつ、苦味も緩和されるという実施例が記載されているが、糖アルコールを含むと主薬の安定性が悪くなるという問題点を示しており、糖アルコールの使用ができないこと、及び、経口投与に適するpH範囲は3〜4であることが明示されている。
本発明においては、ゲル化させることにより、意外にも水分含量を30%以上とし、かっ、糖アルコールを含んでいても医薬品の安定性を担保でき、しかも、ゼリー強度を3,000〜60,000N/m2の範囲内とすることで、内服液剤の即効性という特徴をも併せ持つことが可能であることを見出した。また、上述の特許文献に記載のような通常の内服液剤の場合、薬物の苦みを抑制するためには、香料や甘味料などを添加しマスキングを試みるが、液状であるという性質から口中に薬物が広がり、舌の味蕾細胞に薬物が接触する機会が増えることで、苦味を遮蔽することは非常に困難を極める。しかしながら、本発明のようにゼリー化することで、薬物を口中に広げることなく、しかも、味蕾細胞への接触を妨げるという物理的な抑制方法をとることにより、薬物の苦みをほぼ完全に遮蔽することができる点で、先行発明とは大きく異なり、著効を奏するのである。
特開昭61−221186号公報 特表平9−511751号公報
本発明は、内服液剤と同様な薬効発現の即効性を有しつつ、かつ、薬物の苦みをマスキングし、均質性・安定性を確保し、医薬品として流通可能なベンズイソキサゾール誘導体を含有する経口ゼリー状医薬組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するため、鋭意研究を重ねた。その結果、ベンズイソキサゾール誘導体、ゲル化剤及び水を含む経口ゼリー状の医薬組成物を調製し、ゲル強度が3,000〜60,000N/m2とすること、また、水の添加量を組成物全体の30%(w/w)以上とし、かつ、糖アルコールを添加することなどにより得た経口ゼリー状医薬組成物が、先に示した課題を克服できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、錠剤のように吐き出したりしてしまうことがなく飲み易いだけでなく、従来の内服液剤等では成し得なかった、薬物の苦みのマスキングにより、患者への負担を軽減し、また、服薬コンプライアンスを向上させることに貢献できる製剤を提供することができる。また、内服液剤のもつ薬効発現の即効性といったすぐれた特徴も併せ持つ製剤を提供することができる。
しかも、本発明においては、ゼリー状の組成物とすることで、水に不溶な薬物であったとしても懸濁・分散状態での製剤化が可能で、服用時に患者が用時懸濁して用いることなく均質な状態の製剤を提供できるため、患者の服用時の煩雑さを軽減することが可能となる。
さらには、通常、ゼリー状の組成物は1包ずつの分包として製剤化するため、服用時に計量する必要もなく、また、服用時に飲水する必要もないことから、病院等医療の現場はもとより外出時における携帯性・服用性においても優れており、急な発作の場合はもとよりそれを予期した場合であっても速やかに服用し、対処することができるという優れた利点を有するものである。
精神疾患、特に急な発作を伴う精神疾患にあっては、発作時に速やかに且つ容易に服用できるだけでなく即効性が要求されるが、本発明に係るゼリー状組成物はこの要求にまさに適合するものである。また更に、発作の予兆を自覚できる場合があるので、この場合にも速やかに且つ容易に服用が可能でありしかも即効性があるので自己管理が可能となり、大変優れている。したがって、本発明に係るゼリー状の組成物は、医薬として抗精神病薬(例えば、抗統合失調症薬、抗てんかん薬)を使用した場合に好適であって特に優れた効果を発揮するものである。
本発明の組成物に含まれるベンズイソキサゾール誘導体としては、抗統合失調作用や抗てんかん作用等の抗精神病作用のほか、薬理作用を有するベンズイソキサゾール誘導体であればすべて使用可能である。薬理作用を有するベンズイソキサゾール誘導体としては、例えば抗統合失調症薬成分としてのリスペリドン(risperidone: 3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジノ]エチル]−6,7,8,9−テトラヒドロ−2−メチル−4−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン)、抗てんかん薬成分としてのゾニサミド(zonisamide: 1,2−ベンズイソキサゾール−3−メタンスルホンアミド)のほか、例えば抗精神病薬成分や鎮痛剤成分として次のような化合物が例示される。
6−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−7−メチル−5−チアゾロ[3,2−a]ピリミジン−5−オン
3−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−2−メチル−4−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン
6−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−3,7−ジメチル−5−チアゾロ[3,2−a]ピリミジン−5−オン
6−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−2,3−ジヒドロ−7−メチル−5−チアゾロ[3,2−a]ピリミジン−5−オン
7−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−3,4−ジヒドロ−8−メチル−2,6−ピリミド[2,1−b][1,3]チアジン−6−オン
組成物中に含まれるベンズイソキサゾール誘導体の含量としては、薬効を発現するのに十分な量を含有させておく必要がある。しかし、薬物の種類により配合量が異なるため、一律に記載する事は困難であるが、通常、1回服薬量あたりで0.5〜300mg程度の幅がある。また、組成物を患者が1回あたりに服用しやすい量として1g〜50g程度と考えた場合、組成物中のベンズイソキサゾール誘導体含量は、0.001%〜30%が好ましく、0.02%〜15%がより好ましい。
本発明に使用するゲル化剤は、ペクチン、カンテン、カラギーナン、ジェランガム、ゼラチン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グアガム、タラガム、アルギン酸またはその塩、マンナン類のうちから、少なくとも一種以上を配合することで良く、場合により併用して使用することができる。併用する場合は、例えば、カッパカラギーナンとイオタカラギーナン、これらのカラギーナンとローカストビーンガム、更にキサンタンガムの併用が例示される。
ゲル化剤の濃度は、薬物の苦みのマスキング効果と薬効の速効性の両方を兼ね備えるために、ゲル強度として3,000〜60,000N/m2、好ましくは4,000〜50,000N/m2、更に好ましくは9,000〜45,000N/m2の強度が得られる量を配合するのがよいが、通常、0.01%〜5%、更には0.03%〜3%がより好ましい。
添加される水は、組成物全体の30%(w/w)以上であって、上限は70〜80%(w/w)とするのが好ましい。本発明においては、このように大量の水を添加することができるが、上限値をこえると、強度の保持が困難となり、味のマスキングも困難となるし、離水現象も発生するため、好ましくない。したがって、水の添加量は、組成物全体の30〜80%(w/w)、好ましくは30〜70%(w/w)である。
本発明の組成物には、薬物の苦みを遮蔽するための甘味剤、矯味剤及び香料、また、流通時の安定性を確保するための防腐剤(保存剤)、その他、pH調整剤、乳化剤、分散剤、溶解補助剤、抗酸化剤、着色剤などを適宜添加することができる。
甘味剤としては、例えば、糖アルコールであるマルチトール、エリスリトール、キシリトール、トレハロース及びソルビトール、高甘味度甘味料であるアセスルファムカリウム、スクラロース、アスパルテーム、サッカリン、サッカリンナトリウム、ステビア及びソーマチンなど、また、その他の糖として、ショ糖が挙げられ、これらの甘味剤は適宜組み合わせて使用することができる。高水分のもとでは安定性に欠けるとして従来使用することができなかつた糖アルコールが、本発明によって、高水分のもとでも使用可能となった。
香料としては、例えば、チョコレートフレーバー、アップルフレーバー、アセロラフレーバー、ストロベリーフレーバー、グレープフレーバー及びオレンジフレーバーなどが挙げられ、これらの香料も適宜組み合わせて使用することができる。
矯味剤としては、例えば、メントール、カカオ末及びクエン酸などが挙げられ、適宜組み合わせて使用することができる。
防腐剤としては、例えば、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルなどが挙げられ、これらの防腐剤も防腐効果を高めるために適宜組み合わせて使用することができる。
本発明の組成物を入れる容器については特に限定されないが、カップ状、封筒状あるいはスティック状の容器に充填し、製品化することが可能であり、携帯性や服用時にスプーンを必要としないなどの利便性を考慮すると、スティック状であることがより好ましい。また、その材質は、薬物の安定性を確保するためにアルミラミネートであることが好ましく、さらに、場合によっては、脱酸素剤が混ぜ込まれたようなラミネートシートで、ゼリー中の酸素を除去し、薬物の酸化を防ぐようなものであっても良い。
本発明のゼリー組成物は、通常のゼリー製剤の製造方法により製造することができる。具体的には、例えば、まず、分散媒である水を適量加えた後、ゼリー基剤を添加して分散・懸濁または溶解させる。この液を撹拌しながら加熱することにより、ゼリー基材を完全に溶解させた後、他の種々の添加剤を加える。その後、有効成分であるベンズイソキサゾール誘導体を添加し、良く撹拌して、溶解または分散・懸濁状態として均質化し、該溶液、または分散・懸濁液を冷却することにより、ゼリー組成物を得ることができる。高温に曝すことが好ましくない成分を配合する場合においては、上記で得られる溶液または分散・懸濁液が適当な温度になるまで放置した後に、当該成分を添加し、さらに冷却してゼリー組成物を得てもよく、あるいは高温に曝すのが好ましくない成分を冷却直前に添加してゼリー組成物を得てもよい。
このようにして得られるゼリー組成物の包装形態は、特に限定されないが、先に示したように有効成分の1回投与量を1つのスティックに充填することが好ましい。ゼリー組成物のスティックヘの充填およびシールの方法は、常法により行なわれる。
本発明は、ゼリー化している点、水分含量が30%以上と高く、且つ糖アルコール(ソルビトール等)を含有する点、しかも糖アルコールを含んでいても有効成分の安定性が確保できる点、従来の経口溶液のようにpHを3〜4の酸性域に調整する必要がなくこれよりも高いpH域でも経口投与が可能である点、飲みやすい点、薬剤の偏りがない点といった特徴を有する。
更にまた、本発明は、経口投与の際に水を要しないという特徴も有する。従来の液剤でもたしかに水なしでも経口投与は可能であるが、苦味のマスキングはできない。単に糖を併用しても苦味と糖の両方の味が出てしまう。これに対して、本発明によればゼリー化することによって、すぐれた苦味のマスキング効果が奏される。
熟練したパネル20名(男性10名、女性10名)に本発明に係るゼリー組成物(実施例1)を飲用してもらい、風味についてのパネルテストを行い、下記の結果(単位:人)を得た。ゲル化剤を除外して調製した液剤を対照として用いた。下記結果から明らかなように、ゼリー化することにより苦味がマスキングされることが立証された。
―――――――――――――――――――――――――――――
苦味なし 少し苦味 苦 味
―――――――――――――――――――――――――――――
ゼリー組成物 17 2 1
対 照 1 3 16
―――――――――――――――――――――――――――――
以下に、調製例、実施例および試験例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
下記の成分を用いてゼリー組成物(pH5.3、水分含量:約65%(w/w))を常法により調製し、これをアルミスティックに充填し、包装した(1包中に有効成分が2mg含有)。なお、得られたゼリー組成物については、味ならびにゲル強度を評価した。ゲル強度(N/m2)の測定は、(株)山電RHEONER RE−3305により,φ16mmの円柱型プランジャーを使用し、圧縮速度1mm/s、クリアランス5%にて行なった。
成分名 1包中の処方量(g)
リスペリドン 0.002
κカラギーナン 0.014
ιカラギーナン 0.004
キサンタンガム 0.003
ローカストビーンガム 0.001
マルチトール 0.540
ソルビトール 0.060
スクラロース 0.004
エチルパラベン 0.001
塩化カリウム 0.001
プロピレングリコール 0.067
クエン酸二Na 適量
メントール 適量
オレンジフレーバー 0.002
精製水 適量
合 計 2.000
得られた組成物は、ゲル強度が43,280N/m2であった。味は、上記パネルテストの結果からも明らかなように、大多数のパネルが、オレンジとメントールの矯味効果により薬物の苦みを感じることなく、非常に服用しやすいものとなった。
(実施例2)
下記の成分を用いてゼリー組成物(pH5.6、水分含量:約72%(w/w))を常法により調製し、これをアルミスティックに充填し、包装した(1包中に有効成分が2mg含有)。
成分名 1包中の処方量(g)
リスペリドン 0.002
κカラギーナン 0.007
ιカラギーナン 0.004
キサンタンガム 0.004
ローカストビーンガム 0.001
マルチトール 0.400
ソルビトール 0.060
スクラロース 0.004
エチルパラベン 0.001
塩化カリウム 0.001
プロピレングリコール 0.067
クエン酸二Na 適量
メントール 適量
グレープフレーバー 0.004
精製水 適量
合 計 2.000
得られた組成物は、ゲル強度が24,190N/m2であった。味は、グレープの渋み感が薬物の苦みとマッチし、非常に服用しやすいものとなった。
(実施例3)
下記の成分を用いてゼリー組成物(pH5.9、水分含量:約56%(w/w))を常法により調製し、これをアルミスティックに充填し、包装した(1包中に有効成分が2mg含有)
成分名 1包中の処方量(g)
リスペリドン 0.002
κカラギーナン 0.035
ιカラギーナン 0.035
ローカストビーンガム 0.004
マルチトール 1.000
エリスリトール 1.300
デキストリン 2.000
スクラロース 0.003
エチルパラベン 0.005
塩化カリウム 0.010
エタノール 0.010
クエン酸 適 量
アップルフレーバー 0.010
精製水 適 量
合計 10.000
得られた組成物は、ゲル強度が9,599N/m2であった。1包あたりの服薬量を10gとすることで、さらに薬物の苦みを感じることなく、デザートゼリーのような味・食感で非常に服用しやすいものとなった。
(実施例4)
下記の成分を用いてゼリー組成物(pH6.2、水分含量:約56%(w/w))を常法により調製し、これをアルミスティックに充填し、包装した(1包中に有効成分が2mg含有)。
成分名 1包中の処方量(g)
リスペリドン 0.002
カンテン 0.045
カルメロースNa 0.015
マルチトール 1.000
エリスリトール 1.300
精製白糖 2.000
スクラロース 0.003
エチルパラベン 0.005
エタノール 0.010
クエン酸 適量
アセロラフレーバー 0.010
精製水 適 量
合計 10.000
得られた組成物は、ゲル強度が9,121N/m2であった。1包あたりの服薬量を10gとすることで、さらに薬物の苦みを感じることなく、かつ、アセロラの風味により、非常に服用しやすいものとなった。
(実施例5)
下記の成分を用いてゼリー組成物(pH3.5、水分含量:約74%(w/w))を常法により調製し、これをアルミスティックに充填し、包装した(1包中に有効成分が2mg含有)。
成分名 1包中の処方量(g)
リスペリドン 0.002
ペクチン 0.170
マルチトール 1.000
エリスリトール 1.300
スクラロース 0.005
アセスルファムカリウム 0.002
ソルビン酸カリウム 0.005
乳酸カルシウム 0.023
リンゴ酸 適 量
グレープフルーツフレーバー 0.010
精製水 適 量
合計 10.000
得られた組成物は、ゲル強度が8,470N/m2であった。ゼリーを酸性とし、かつグレープフルーツの味とすることで、薬物の苦みを感じることなく、非常に服用しやすいものとなった。
(実施例6)
下記の成分を用いてゼリー組成物(pH6.2、水分含量:約51%(w/w))を常法により調製し、これをアルミスティックに充填し、包装した(1包中に有効成分が2mg含有)。
成分名 1包中の処方量(g)
リスペリドン 0.002
カンテン 0.006
カルメロースNa 0.003
マルチトール 0.800
ソルビトール 0.060
スクラロース 0.004
エチルパラベン 0.001
プロピレングリコール 0.100
エタノール 0.002
クエン酸二Na 適 量
ピーチフレーバー 0.002
精製水 適 量
合計 2.000
得られた組成物は、ゲル強度が2,975N/m2であった。ゲル強度が低く、やや薬物の苦みを感じるものの、香料や甘味料なども口中に広がりバランスのとれた味となっていたため、特に問題なく服用できた。
(実施例7)
下記の成分を用いてゼリー組成物(pH5.3、水分含量:約73%(w/w))を常法により調製し、これをアルミスティックに充填し、包装した(1包中に有効成分が2mg含有)。
成分名 1包中の処方量(g)
リスペリドン 0.002
κカラギーナン 0.018
ιカラギーナン 0.004
キサンタンガム 0.003
ローカストビーンガム 0.001
マルチトール 0.540
ソルビトール 0.060
スクラロース 0.004
エチルパラベン 0.001
塩化カリウム 0.001
プロピレングリコール 0.100
クエン酸二Na 適量
メントール 適量
ストロベリーフレーバー 0.002
精製水 適量
合計 2.000
得られた組成物は、ゲル強度が54,400N/m2であった。ゲル強度が高くやや固めのゼリーであったが、薬物の苦みを全く感じることなく服用できた。
(試験例1)
ゼリー組成物が医薬品としての安定性を有しているかどうかを実施例の一部の組成物(実施例1〜5)において試験し、表1に示した。安定性を短期間で評価するために、苛酷条件下(60℃75%RH)による外挿法にて試験を実施した。評価項目は、有効成分の含量測定によった。60℃75%RH下の保存で3週間後の含量値が80%以上担保できる場合を、医薬品としての安定性を有すると判断することとした。
Figure 2008260708
上記結果から、実施例1〜5のいずれも60℃3週間後の含量として80%以上を維持しており、医薬品としての安定を有すると判断できる結果を得ることができた。
(試験例2)
ゼリー組成物が内服液剤と同様の即効性を有するかどうかを評価するため、実施例1の組成物を使用し、溶出試験を実施した。溶出試験は、溶出試験第2液(pH6.8)を使用し、試験液の温度は37℃、撹拌条件は50rpmとした。それ以外の詳細については日本薬局方一般試験法溶出試験法パドル法の装置の項に準じた。また、溶出試験結果における内服液剤との同等性の判定には、後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン等の一部改正について(薬食審査発第1124004号)、ならびに剤型が異なる製剤の追加のための生物学的同等性試験ガイドライン(医薬審発第783号)の通知を参考にした。具体的には、対照製剤が市販の内服液剤であるため(内服液剤は既に溶解しているため、実際に溶出試験は実施しなかつた)、ゼリー組成物からの有効成分の溶出が、15分以内に85%以上溶出した場合を同等であると判断した。
以下、図1に示した結果より、ゼリー組成物からの有効成分が、15分以内に85%以上溶出していることが確認できたことから、本発明品は内服液剤と同等、すなわち、内服液剤がもつ薬効発現の即効性をゼリー組成物でも有していると判断した。
ゼリー組成物(本発明品)の溶出試験結果を示す図である。

Claims (8)

  1. ベンズイソキサゾール誘導体、ゲル化剤及び水を含むことを特徴とする経口ゼリー状医薬組成物。
  2. ベンズイソキサゾール誘導体がリスペリドン、ゾニサミド、及びこれらの塩から選ばれる少なくともひとつであることを特徴とする請求項1に記載の経口ゼリー状医薬組成物。
  3. ゲル化剤がペクチン、カンテン、カラギーナン、ジェランガム、ゼラチン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グアガム、タラガム、アルギン酸またはその塩、マンナン類のうちから、少なくとも一種以上を配合してなるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の経口ゼリー状医薬組成物。
  4. ベンズイソキサゾール誘導体が溶解もしくは懸濁状態であり、薬物が均質に分布していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の経口ゼリー状医薬組成物。
  5. 内服液剤と同様な薬効発現の即効性を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の経口ゼリー状医薬組成物。
  6. ゲル強度が3,000〜60,000N/m2であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の経口ゼリー状医薬組成物。
  7. 添加される水が組成物全体の30〜80%(w/w)であり、かつ、糖アルコールを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の経口ゼリー状医薬組成物。
  8. 経口ゼリー状医薬組成物が統合失調症患者用又はてんかん患者用であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の経口ゼリー状医薬組成物。
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