JP2008259742A - 卓球ラケット用ラバーの接着方法及び接着用前処理剤 - Google Patents

卓球ラケット用ラバーの接着方法及び接着用前処理剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 卓球用ラケットにラバーを、有機溶剤の環境への放出を制限し、短時間で貼り付けることができ、得られたラケットが、従来の有機溶剤系接着剤を用いたものと同等、もしくはそれ以上の性能を有するものと接着方法、および該方法に用いられる接着用前処理剤を提供する。
【解決手段】 卓球ラケット用ラバー表面に有機溶剤からなる前処理剤を塗布含浸させた後、その卓球ラケット用ラバーを、水性接着剤を用いて、卓球ラケットに接着する方法とし、有機溶剤、特に引火点が70℃〜130℃の温度範囲にある有機溶剤を接着用前処理剤とする。
【選択図】 なし

Description

この発明は、卓球ラケット用ラバーと卓球ラケットの接着方法、及びその接着に際し用いられる接着用前処理剤に関するもので、接着技術に属するものである。
従来、日本選手権、国体さらには世界選手権などの競技会に出場する卓球選手は、試合前に、ボールのスピード及びスピンが好みの状態になることを意図して、卓球ラケット用ラバー(以下、単にラバーともいう。)を卓球ラケット(以下、単にラケットともいう。)に、有機溶剤系接着剤を用いて張り付けている。
これは、ラバーを貼り付けることによって、ラバーの種類とその特性、接着剤の種類と塗布量などによって、ボールのスピード及びスピンが変化するためである。
上記有機溶剤系接着剤としては、過去においては、トルエンなどの有機溶剤を用いていたものが使用されていた。
しかしながら、トルエンなどはその有毒性から、健康を損なうと言う問題があるので、最近では、へプタン等を有機溶剤として使用した接着剤が主に用いられている。
その例としては、特開2002−97433号公報(特許文献1)に示される、天然ゴム4.8%、ロジンエステル0.2%、ヘプタン95%からなる卓球ラケット用接着剤などがある。
しかしながら、ヘプタンは、その特性、すなわち、沸点98℃、引火点−4℃に示されるように、揮発性の強いものであって、トルエンなどよりは毒性は低くても、刺激臭を有し、皮膚等への影響や頭痛等の原因となるおそれがあるので、ラバーの張り替え時に、これを常用することは望ましいことではない。
そのため、有機溶剤を用いないで、ラケットとラバーを貼り付ける方法として、両面粘着シートを用いることが提案されている。
例えば、特許第3347412号公報(特許文献2)においては、基材としての高反撥弾性加硫ゴムシートの表裏両面に、粘着剤を塗布せしめてなる両面粘着シートが提案されている。
また、特許第3759770号公報(特許文献3)においては、外表面に保護紙と離形紙を設けた、異なる粘着剤層の2層からなる粘着フィルムが提案されている。
しかしながら、これら粘着シートも、以下のような問題点を有している。
すなわち、基材の両面に粘着剤を設けた両面粘着シートにおいては、粘着剤層とラバーの親和性、さらには基材の存在により、ボールのスピード及びスピンが微妙に異なることとなる。
したがって、それを用いる個々の選手に与える影響が無視できず、粘着剤層だけの両面粘着シートは、張り付けにそれなりの技術を要する。
また、その製造工程が煩雑で、製品価格の上昇は避けられないとともに、ラバーと粘着剤の組み合わせにおける選択の幅も限定される、という問題を有する。
一方、接着剤として、有機溶剤を使用しない、又は少ない水溶性又は水性(以下、両者を合せて水性という。)の接着剤を用いることも、特開2006−51328号公報(特許文献4)で提案され、接着補助剤として、引火点の高い、すなわち、温度150℃〜300℃程度の引火点を有する植物油や鉱物油を用いることが示されている。
特許文献4においては、接着剤が水性であって、接着補助剤が揮発性の低い植物油や鉱物油であるため、使用時において、揮発性物質が少なく、人体や環境に対する有害性において優れている。
しかしながら、接着剤を適用して、ラケットとラバーを貼り付ける前に、ラバーに植物油や鉱物油を塗布し、一定時間(実施例では6時間)放置しなければならず、競技会場において、状況に応じてラバーの張り替えができないという問題を抱えている。
特開2002−97433号公報(段落番号0005) 特許第3347412号公報(特許請求の範囲) 特許第3759770号公報(特許請求の範囲) 特開2006−51328号公報(特許請求の範囲、段落番号0023)
発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、接着剤として、揮発性が殆ど認められないが、ラバーとの親和性が悪い水性接着剤の使用の際に、ラバーの表面に有機溶剤、特には、揮発性が大きくない有機溶剤を塗布含浸させた後に、水性接着剤を適用することにより、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、この発明は、可能な限り有機溶剤を環境に放出させず、しかも短時間でラケットとラバーを貼り付けることができ、得られたラケットが、従来の接着剤、すなわち、有機溶剤系接着剤を用いたものと同等、もしくはそれ以上の性能を有する卓球ラケット用ラバーの接着方法と、この卓球ラケット用ラバーの接着方法に使用する接着用前処理剤を提供せんとするものである。
前記目的を達成するため、この発明の請求項1に記載の発明は、
卓球ラケット用ラバーの表面に有機溶剤からなる前処理剤を塗布含浸させて、短時間静置したのち、
この卓球ラケット用ラバーを、水性接着剤を用いて卓球ラケットに接着すること
を特徴とする卓球ラケット用ラバーの接着方法である。
また、この発明の請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の卓球ラケット用ラバーの接着方法において、
前記塗布含浸は、
布帛を用いて行なわれること
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項3に記載の発明は、
請求項1又は2に記載の卓球ラケット用ラバーの接着方法において、
前記塗布含浸は、
有機溶剤を含浸させた布帛を用いて行なわれること
を特徴とするである。
また、この発明の請求項4に記載の発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載の卓球ラケット用ラバーの接着方法において、
前記有機溶剤は、
その引火点が70℃〜130℃の温度範囲にあるものであること
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項5に記載の発明は、
請求項1〜4のいずれかに記載の卓球ラケット用ラバーの接着方法において、
前記有機溶剤は、
炭素数11〜14のアルカン又はそれらを主たる成分とするものであること
を特徴とするものである。
さらに、この発明の請求項6に記載の発明は、
卓球ラケット用ラバーを、水性接着剤を用いて卓球ラケットに接着する際に用いられる接着用前処理剤であって、
引火点が70℃〜130℃の温度範囲にある有機溶剤からなること
を特徴とする接着用前処理剤である。
さらにまた、この発明の請求項7に記載の発明は、
請求項6に記載の接着用前処理剤において、
前記有機溶剤は、
炭素数11〜14のアルカン又はそれらを主たる成分とするものであること
を特徴とするものである。
さらにまた、この発明の請求項8に記載の発明は、
請求項6又は7に記載の接着用前処理剤において、
前記有機溶剤は、
非通気性材料で密封された布帛に含浸されているものであること
を特徴とするものである。
さらにまた、この発明の請求項9に記載の発明は、
請求項8に記載の接着用前処理剤において、
前記非通気性材料は、
金属フォイル又は金属蒸着フィルムであること
を特徴とするものである。
さらにまた、この発明の請求項10に記載の発明は、
炭素数11〜14のアルカン又はそれらを主たる成分とする接着用前処理剤が、非通気性材料で形成された容器に密閉状態で収納されていること
を特徴とする容器入り接着用前処理剤である。
さらにまた、この発明の請求項11に記載の発明は、
請求項10に記載の容器入り接着用前処理剤において、
前記接着用前処理剤は、
布帛に20〜50g/400cmの割合で含浸した状態で収納されていること
を特徴とするものである。
この発明にかかる卓球ラケット用ラバーの接着方法によれば、有害な揮発性物質が存在しない、あるいは非常に少ないが、ラバーとの親和性に劣る水性接着剤を用いても、ラバーに所望の特性を付与した上でラケットへの接着が可能で、求める特性を有するラケットを得ることができる。
特に、この発明においては、使用される有機溶剤は、ラバーの表面に塗布含浸させて、きわめて短い時間静置させるだけで、ラバーの表面を水性接着剤に対する親和性を向上させることができる。
また、従来のような有機溶剤系接着剤のように、ゴムなどを溶解し、接着の際には、本質的に揮発させられる有機溶剤とは異なるものであるから、従来の接着方法に比べて有機溶剤の揮発量を著しく少なくすることができる。
また、ラバーの表面に塗布含浸させたのちの静置は、1分程度の短時間であっても目的とする効果を得ることができるので、その点からも有機溶剤の揮発量を著しく少なくすることができる。
また、この発明においては、有機溶剤として、揮発性の小さい、例えば、沸点や引火点の高い有機溶剤を選択使用すれば、有機溶剤の揮発量をより少なくすることができる。
さらに、この発明の接着用前処理剤は、ラバーの表面に塗布含浸させて、きわめて短い時間静置させるだけで、ラバーの表面を水性接着剤に対する親和性を向上させることができる。
また、ラケットに接着させたのちは、必要に応じて簡単な手段でラケットから剥がすことが可能であるので、異なるラバーの貼付けも容易である。さらに、剥がしたラバーを異なるラケットに転用することが可能である。
以下、この発明にかかる卓球ラケット用ラバーの接着方法と、この接着方法に用いられる接着用前処理剤について、具体的に説明する。
この発明において、卓球ラケット用ラバーは、卓球ラケット用ラケットに水性接着剤を用いて接着されるものであるが、使用する水性接着剤に関しては格別な制限がなく、天然ゴムや合成ゴムなどのゴム系、アクリル樹脂などの合成樹脂系の水溶性あるいはエマルジョンタイプの接着剤を用いることができる。
また、この発明においては、上記のような水性接着剤を用いて、ラケットとラバーを接着するものであるが、接着前に、ラバーの表面に有機溶剤を塗布含浸させる必要があるもので、ラバーの表面に有機溶剤を塗布含浸させることによって、すなわち、親油性のラバーを、水性接着剤を用いて、短時間に、かつ要求される性能を有した状態で、ラケットに接着することができる。
適用される有機溶剤としては、従来の接着剤に用いられていたトルエンやキシレンなども可能であるが、発明の目的からすれば、揮発性が大きくない有機溶剤、また、ラバー表面に含浸し易い有機溶媒、すなわち分子量が大き過ぎない有機溶媒が好ましい。
具体的には、沸点が温度190℃〜280℃の範囲にあるもの、あるいは引火点が温度70℃〜130℃の範囲にある有機溶剤が好ましい。
かかる好ましい有機溶剤の具体例としては、n−ウンデカン、n−ドデカン、n−トリデカン、n−テトラデカンあるいはそれらを主体とするものが挙げられる。
このなかでも、特に好ましいものはn−トリデカンである。
この発明における有機溶剤としては、市販品をそのまま用いることができる。
市販品の例としては、株式会社ジャパンエナジー製のカクタスノルマルパラフィンN−12、カクタスノルマルパラフィンN−13、カクタスノルマルパラフィンN−14、カクタスノルマルパラフィンSH−NP、カクタスノルマルパラフィンYH−NP、エクソンモービル有限会社製エクソールD110、エクソールD80、アイソパーMなどが挙げられる。
ラバーの表面に有機溶剤を塗布含浸させる方法としては、刷毛塗りやスプレー塗布などが適用されるが、利便性の観点からは、布帛を用いて、ラバーの表面に有機溶剤を塗布含浸させる方法が好ましい。
この布帛を用いて、ラバーの表面に有機溶剤を塗布含浸させる方法としては、刷毛塗りやスプレー塗布などで有機溶剤をラバーの表面に有機溶剤を塗布したのち、布帛を用いてラバーの表面を拭うようにして塗布する。
しかるのち、過剰の有機溶剤を別の布帛拭き取るとともに、ラバー表面から有機溶剤をラバー内部に含浸させる方法や、有機溶媒を含浸させた布帛でラバーの表面を拭うことによって、有機溶剤をラバー内部に含浸させる方法を挙げることができる。
なかでも、好ましい方法は、有機溶媒を含浸させた布帛を用いる塗布含浸方法である。
かかる布帛への有機溶剤の含浸は、使用する布帛の種類によって多少の差異はあるものの、20〜50g/400cmとすることが好ましい。
なお、布帛としては、織布、不織布のいずれであってもよく、有機溶媒に侵されることなく、有機溶媒を繊維中に適量保持できるものであれば、材質に制限されることなく使用できるが、有機溶媒の吸収性に優れ、伸縮性を有する布帛が特に好ましい。
また、一般的に、ラケットへのラバーの接着は、競技会の試合前に行われることが多いことを考慮すると、有機溶媒を含浸させた布帛を、たとえば、合成樹脂フィルム、好ましくは金属フォイル又は金属蒸着フィルムなどの非通気性材料で密封しておき、使用に際して、包材を開封し、有機溶媒含浸布帛を取り出して使用する方法を採用するのが望ましい。
特に好ましい態様は、包材が金属フォイル又は金属蒸着フィルムなどの非通気性材料から構成されたものであって、開口部に再密封が可能なジップ付きのものである。
さらに、スプレー缶などに有機溶媒を封入して、噴射使用することが可能であるが、その際は、噴射ガスの選定を慎重に行うことが必要である。
ラバーの表面に塗布された有機溶剤を、ラバー内に含浸させるためには、有機溶剤を塗布した後、ラバーを静置しておくだけでよい。
この時間は、通常は2〜3分であるが、接着剤と有機溶剤の組み合わせを選ぶと、1分間静置するだけでも十分である。
静置することにより、有機溶剤がラバー内部に浸透し、ラバーを水性接着剤でラケットに所望の特性を付与する接着が可能となる。
また、ラバーと水性接着剤の親和性をより向上させ、より良い接合状態を形成させるために、30〜60分静置することも可能である。
<実施例1〜3,比較例1>
接着用前処理剤として下記の3種の有機溶剤を用い、接着剤としてアクリル系エマルジョン型接着剤(プリンス化成株式会社製:NGR)により、ラケットの素材として一般的に用いられるシナベニア合板(90×90;厚み5mm)とラバー(天然ゴム製;90×90,厚み3.8mm、硬度40°)とを、下記の条件で接着した。
得られた接合体について、100cmの高さから卓球ボールを落下させて、跳ね返ったボールの高さから反撥力を測定して表1に、その結果を表示した。
なお、比較例として、接着用前処理剤を用いない例を表示した。
<接着用前処理剤>
・エクソンモービル有限会社製のエクソールD80(脂肪族/脂環式炭化水素混合物:引火点75℃以上)
・株式会社ジャパンエナジー製のカクタスノルマルパラフィンN−13(n−トリデカン98%,沸点226〜229℃,引火点99℃)
・株式会社ジャパンエナジー製のカクタスノルマルパラフィンN−14(n−テトラデカン98.5%、沸点245〜248℃,引火点113℃)
<接着条件>
・ラバーに接着用前処理剤を塗布量120g/mになるように溶剤を含浸させた布帛で、ラバー表面を拭うように塗布し、3分間静置した。
その後、接着剤を塗布量が30g/mになるように、当該ラバーとシナベニアに刷毛で塗布し、静置した。
15分経過後両者を合せて張り合わせ、全体をローラーで押さえて接着した(n=3)。
<実施例4〜10,比較例2>
上記試験で、良い性能を付与した株式会社ジャパンエナジー製のカクタスノルマルパラフィンN−13を接着用前処理剤として用い、下記の3種の接着剤を用い、シナベニア合板(70×70,厚み17mm)とラバー(天然ゴム製;50×50,厚み3.8mm,硬度40°)を下記の条件で接着した。
得られた接合体について、リュプケ式反撥弾性試験機により反撥率を測定して、表2にその結果を表示した。
なお、比較例として、市販品のラバー用有機溶剤系接着剤(日本卓球株式会社販売:JOフラッシュグルー/ヘプタン88%,天然ゴム12%)を、指示通りに用いた例を表示した。
<接着剤>
・ビニルピロリドン系水性接着剤(プリンス化成株式会社製:PS−A)
・天然ゴム系水性接着剤(プリンス化成株式会社製:PS−35)
・アクリル系エマルジョン型接着剤(プリンス化成株式会社製:NGR)
<接着条件>
・ラバーに接着用前処理剤を、塗布量60g/mになるように、前処理剤の含浸した布帛でラバーの表面を拭くようにして塗布し、表に示される時間静置したのち、接着剤を塗布量が60g/mになるように、当該ラバーとシナベニアに刷毛で塗布し静置した。
表に示される時間経過後両者を合せて張り合わせ、全体をローラーで押さえて接着した(n=3)。
なお、接着剤として、PS−AまたはNGRを用いた場合は、前処理剤の塗布後1分静置では、接着状態が悪いため試験は行わなかった。
<実施例11〜19,比較例3〜5>
接着用前処理剤として、上述のもの以外に、下記の有機溶剤、植物油、鉱物油を用い、接着剤として、天然ゴム系水性接着剤(プリンス化成株式会社製:PS−35)により、シナベニア合板(200×200,厚み4mm)とラバー(天然ゴム製;178×168,厚み3.8mm,硬度40°)を下記の条件で接着した。
得られた接合体について、100cmの高さから重さ45g、直径45mmの硬質のゴム玉を落下させて、跳ね返ったボールの高さから反撥力を測定した。
また、リュプケ式反撥弾性試験機により反撥率を測定した。その結果を、表3に示す。
なお、植物油、鉱物油は比較例として表示したものである。
<接着用前処理剤>
・株式会社ジャパンエナジー製のカクタスノルマルパラフィンSHNP(n−テトラデカン/n−ペンタデカン混合物,沸点248〜280℃,引火点122℃)
・エクソンモービル有限会社製のエクソールD110(脂肪族/脂環式炭化水素混合物:引火点101℃以上)
・エクソンモービル有限会社製のアイソパーM(イソパラフィン系炭化水素:引火点80℃以上)
・ジャパンケムテック株式会社製のナイフレックス222B(プロセスオイル,沸点250℃以上、引火点218℃)
・新日本石油株式会社製のクリセスオイルk100(ゴム用潤滑油,引火点200℃以上)
<接着条件>
・ラバーに接着用前処理剤を塗布量10gになるように刷毛で塗布し(一部布帛塗り)3分間静置した後、接着剤を塗布量が10g/mになるように該ラバーとシナベニアに刷毛で塗布し、静置した。
15分経過後両者を合せて張り合わせ、全体をローラーで押さえて接着した。
なお、N−13を布帛で塗布したときの条件には、200mm×200mmのフェルトにN−13を40g含浸させ、アルミ蒸着フィルムに密閉していた接着用前処理剤含浸布帛を塗布直前に開封して取り出し、ラバー表面を2回拭うようにして、接着用前処理剤をラバーに塗布するという方法を採用した。
この発明は、卓球用ラケットにラバーを貼り付けるための優れた方法を提供するものであって、卓球用品関連さらには、この方法に使われる接着剤に関連する業界で幅広く利用される可能性があるものである。

Claims (11)

  1. 卓球ラケット用ラバーの表面に有機溶剤からなる前処理剤を塗布含浸させて、短時間静置したのち、
    この卓球ラケット用ラバーを、水性接着剤を用いて卓球ラケットに接着すること
    を特徴とする卓球ラケット用ラバーの接着方法。
  2. 前記塗布含浸は、
    布帛を用いて行なわれること
    を特徴とする請求項1に記載の卓球ラケット用ラバーの接着方法。
  3. 前記塗布含浸は、
    有機溶剤を含浸させた布帛を用いて行なわれること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の卓球ラケット用ラバーの接着方法。
  4. 前記有機溶剤は、
    その引火点が、温度70℃〜130℃の範囲にあるものであること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の卓球ラケット用ラバーの接着方法。
  5. 前記有機溶剤は、
    炭素数11〜14のアルカン又はそれらを主たる成分とするものであること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の卓球ラケット用ラバーの接着方法。
  6. 卓球ラケット用ラバーを、水性接着剤を用いて卓球ラケットに接着する際に用いられる接着用前処理剤であって、
    引火点が70℃〜130℃の温度範囲にある有機溶剤からなること
    を特徴とする接着用前処理剤。
  7. 前記有機溶剤は、
    炭素数11〜14のアルカン又はそれらを主たる成分とするものであること
    を特徴とする請求項6に記載の接着用前処理剤。
  8. 前記有機溶剤は、
    非通気性材料で密封された布帛に含浸されているものであること
    を特徴とする請求項6又は7に記載の接着用前処理剤。
  9. 前記非通気性材料は、
    金属フォイル又は金属蒸着フィルムであること
    を特徴とする請求項8に記載の接着用前処理剤。
  10. 炭素数11〜14のアルカン又はそれらを主たる成分とする接着用前処理剤が、非通気性材料で形成された容器に密閉状態で収納されていること
    を特徴とする容器入り接着用前処理剤。
  11. 前記接着用前処理剤は、
    布帛に20〜50g/400cmの割合で含浸した状態で収納されていること
    を特徴とする請求項10に記載の容器入り接着用前処理剤。
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